JP2005518790A - リンパ球異常増殖疾患の診断方法 - Google Patents

リンパ球異常増殖疾患の診断方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、リンパ球異常増殖疾患を診断および治療するための新規な方法に関する。詳細には、本発明は、第12染色体中の染色体ブレークポイント(breakpoint)および/または第12染色体からの染色体構成要素の転座を検出することを利用し、ここに該染色体ブレークポイントおよび/または転座(または複数の転座)が原発性皮膚T細胞リンパ腫(CTCL)のごときリンパ球異常増殖疾患と関連している診断および治療するための新規な方法に関する。さらに、本発明は、診断および治療剤としての、第12染色体中の染色体ブレークポイントおよび/またはその転座に含まれるニューロンナビゲーター3遺伝子(NAV3)またはその等価物または機能的フラグメントの使用に関し、ここに該遺伝子および/またはその転座は原発性皮膚T細胞リンパ腫(CTCL)のごときリンパ球異常増殖性疾患と関連している。また、本発明は、療法の開発にも関する。

Description

発明の分野
本発明は、リンパ球異常増殖疾患を診断および治療するための新規な方法に関する。詳細には、本発明は、ヒト第12染色体中の染色体ブレークポイント(breakpoint)および/または第12染色体からの染色体構成要素の転座を検出することを利用し、ここに該染色体ブレークポイントおよび/または転座(または複数の転座)が原発性皮膚T細胞リンパ腫(CTCL)のごときリンパ球異常増殖疾患と関連している診断および治療するための新規な方法に関する。さらに、本発明は、診断および治療剤としての、第12染色体中の染色体ブレークポイントおよび/またはその転座に含まれるニューロンナビゲーター3遺伝子(NAV3)またはその等価物または機能的フラグメントの使用に関し、ここに該遺伝子および/またはその転座は原発性皮膚T細胞リンパ腫(CTCL)のごときリンパ球異常増殖性疾患と関連している。また、本発明は、療法の開発にも関する。
発明の背景
原発性皮膚T細胞リンパ腫(CTCL)は、病因および病理学的機構がほとんど理解されていない非ホジキンリンパ腫(NHL)の異類群を表す[Siegel, R. S.ら, J.Clin. Oncol. 18 (2000) 2908-2925]。CTCLについては治癒力のある療法が存在しない。過去数十年の間に、先進国世界においては約2−8%のCTCLの発生の増加が観察されている[Doll, R.ら (編者), Trends in cancer incidence and mortality, cancer surveys, Vol 19/20, Cold Spring Harbor Laboratory Press, 1994, 423-53; Hjalgrim, H.ら, Br. J. Cancer 73 (1996) 951-54]。原発性胃腸リンパ腫の群の後、CTCLは原発性皮膚B細胞リンパ腫と一緒になって、リンパ節外NHLの2番目の最も一般的な群を形成している[lsaacson, P. G.およびNorton, A. J., Cutaneous lymphoma, in Extranodal lymphomas, London, Churchill Livingstone, 1994, p.172]。フィンランドにおいては、過去40年の間に男性において3倍高いCTCLの発生が見出されているが、女性においては見出されていない[Vaekevae, L.ら, J. Invest. Dermatol. 115 (2000) 62-65]。
CTCL患者の大部分、約80%が通常は無痛性の疾患経過を示し、治療によって長期の鎮静を達成し得る。しかしながら、約20%の症例では、皮膚、血液、リンパ節および骨髄のごとき幾つかの組織を腫瘍細胞が侵入するように攻撃性大細胞変異型へのトランスフォーメーションを受け、これが元の悪性細胞クローンであるという幾つかの証拠が存在する[Wolfe, J.ら, J. Clin. Oncol. 13 (1995) 1751-57]。これらの患者の5年生存率は15%未満である[Willemze, R.ら, Blood 90 (1997) 354-371; Siegel, R. S.ら, 前掲]。このトランスフォーメーションはいずれの現在の手段をもってしても予想し得ない。
CTCLの最も一般的な形態は、菌状息肉腫(MF)である。最初の皮膚障害は徐々に進行する。それは湿疹または軽症乾癬に似ており、局面性類乾癬(Pps)とも呼ばれる。初期フェーズにおいて、ポリ−またはオリゴ−クローナルなCD−4陽性リンパ球が皮膚の表皮に浸潤する。悪性トランスフォーメーションの時期およびコンパートメントは知られていない[Veelken, H.ら, J. Invest. Dermatol. 104 (1995) 889]。悪性リンパ球は後に血液およびリンパ節においても見出されている。しかしながら、最近のデータは、悪性細胞が以前に考えられていたよりもより早期に分散するようであることを示唆している[Karenko, L. ら, J. Invest. Dermatol. 108 (1997) 22-29; Karenko, L.ら, J. Invest. Dermatol. 112 (1999) 329-95; Karenko L.ら, J. Invest. Dermatol. 16 (2001) 188-193]。
CTCLのより攻撃的な形態は、MFから発達し得るかまたは紅皮性皮膚症状と直接的に開始し得る白血病セザリー症候群(SS)である。
CTCLの治療においては、早期の診断が極めて重要である。この疾患は後のステージでぶり返す傾向があるからである。しかしながら、現在、CTCLの明確な診断に利用可能な手段は存在しない。とりわけ、MFは、それが湿疹または軽症乾癬に似ていることに起因してその初期の発現において診断することは困難であり、したがって、残念ながらその時点において検出されないままとなり得る。CTCLの診断においては、罹患した皮膚領域から皮膚バイオプシー試料が得られて組織病理学的分析が行われる。組織病理学的診断は、表皮侵入性の(epidermotropic)、形態的に悪性のリンパ球の検出、すなわち過染色性(hyperchromatic)でくぼんだ(脳構造)核を有する細胞の検出に基づく(Willemze, R.ら, 前掲)。すべてでないにせよ、大部分の症例においては、これらの細胞はCD4表面マーカーを発現し、これは免疫組織化学的に検出し得る(Willemze, R.ら, 前掲)。したがって、診断の精度は、病理学者によってなされる視覚的等級付けおよび印象に依存し、非常に少ない悪性腫瘍細胞しか有していない、またはまだ正常な形態を有する染色体クローナル悪性リンパ腫しか有してない初期障害は見逃し得る。
さらに、血液または皮膚障害由来のDNAにおけるT−細胞受容体(TCR)再構成の証明は、CTCLの診断における補足的な方法として用いられている。しかしながら、TCR再構成は疾患特異的なマーカーではない。それは反応性クローナル細胞も同定するからである[Guitart J.およびKaul K., Arch. Dermatol. 135 (1999) 158-62]。
また、分子細胞遺伝学実験においてCTCLにおいては幾つかの染色体異常、とりわけ数に関する(numerical)異常が観察されており、これらを診断に用い得る。詳細には、細胞遺伝学的変化が組織学的に同定可能な悪性腫瘍の先に起こることが示されている[Whang-Peng, J.ら, Cancer 50 (1982) 1539; Berger, R.ら, Cancer Genet Cytogenet 27 (1987) 79; Karenkoら, 1997, 前掲]。しかしながら、疾患の初期フェーズにおいては、これらの異常は非クローナルであって、これは検出を非特異的なものにしてしまう。
CTCLのごときリンパ球異常増殖疾患における残余の悪性腫瘍細胞のための早期の診断および治療介在の追跡が可能な新たな方法を開発することは最も重要である。また、療法を開始および追跡するための新たなガイドラインを開発するためのさらなる手段も非常に必要とされている。
発明の概要
ここに、本発明者らは、第12染色体、詳細には12q14−12q24に、皮膚T細胞リンパ腫と関連する特定の繰り返し染色体ブレークポイントおよび/または転座を同定した。また、本発明者らは、かかる染色体ブレークポイントおよび/または転座に含まれる遺伝子も同定した。かかる特異的な染色体ブレークポイントおよび/または転座ならびに遺伝子および/または遺伝子の転座、欠失または他の欠陥の同定により、CTCLのごときリンパ球異常増殖疾患を検出および追跡および治療するための新規な診断および治療方法の開発が許容される。
本発明の目的は、CTCLのごときリンパ球異常増殖疾患を診断するための新規な方法および手段を提供することであり、かかる方法および手段によって該疾患の早期診断が許容される。
本発明のもう1の目的は、CTCLのごときリンパ球異常増殖疾患を診断するための新規な方法および手段を提供することであり、かかる方法および手段は特異的かつ信頼できる。
本発明のなおもう1の目的は、疾患の進行およびCTCLのごときリンパ球異常増殖疾患における攻撃的形態へのそのトランスフォーメーションを予想するための新規な方法および手段を提供することであり、かかる方法および手段によって人命救助になり得る治療的介入が時宜に許容される。
本発明のいまだもう1の目的は、治療的介入を開始および追跡するための新たなガイドラインを開発するためのならびにCTCLのごときリンパ球異常増殖疾患の新たな治療物理療法を開発するための新規の方法および手段を提供することであり、かかる方法および手段は疾患の軽減ステージを延長し、疾患を駆逐しかつ患者を回復させるための新たな可能性を導入する。
本発明は、臨床試料中における、第12中の少なくとも1の特定の染色体ブレークポイントおよび/または第12染色体からの染色体構成要素の少なくとも1の転座の存在または不存在を検出することを含み、ここに該染色体ブレークポイントおよび/または転座はリンパ球異常増殖疾患と関連している、CTCLのごときリンパ球異常増殖疾患を診断および追跡するための新規な方法に関する。
さらに、本発明は、臨床試料中における、リンパ球異常増殖疾患と関連するニューロンナビゲーター3(NAV3)遺伝子またはその等価物または機能的フラグメントの存在または不存在を検出することを含む、CTCLのごときリンパ球異常増殖疾患を診断および追跡するための新規な方法に関する。
いまださらに、本発明は、臨床試料中における、リンパ球異常増殖疾患と関連する第12染色体中のニューロンナビゲーター3(NAV3)またはその等価物もしくはフラグメントの転座または欠失または他の欠陥の存在または不存在を検出することを含む、CTCLのごときリンパ球異常増殖疾患を診断および追跡するための新規な方法に関する。
また、本発明は、第12染色体中の少なくとも1の特定の染色体ブレークポイントおよび/または第12染色体からの染色体構成要素の少なくとも1の転座および/または第12中のニューロンナビゲーター3(NAV3)遺伝子またはその等価物または機能的フラグメントの転座または欠失または他の欠陥の検出に基づき、ここに該染色体ブレークポイントおよび/または転座および/または遺伝子の転座、欠失または欠陥が細胞遺伝学的変化と関連している、CTCLのごときリンパ球異常増殖疾患に苦しむ患者から得た臨床標本中の分子細胞遺伝学的変化を同定するための高速試験系に関する。
さらに、本発明は、CTCLのごときリンパ球異常増殖疾患またはその白血病変異型を発症する危険性があり、かつ、第12染色体中の少なくとも1の特定の染色体ブレークポイントおよび/または第12染色体からの染色体構成要素の少なくとも1の転座および/または第12染色体中のニューロンナビゲーター3(NAV3)遺伝子またはその等価物または機能的フラグメントの転座または欠失または他の欠陥の存在または不存在を検出することによる時宜な療法相互作用によって助け得る患者を同定するための方法に関し、ここに該染色体ブレークポイントおよび/または転座および/または遺伝子の転座、欠失または欠陥は該患者から得た生物試料中の疾患亜型と関連する。
さらに、本発明は、疾患に苦しむ患者から得た生物試料中における、第12染色体、詳細には12q14−12q24中の少なくとも1の特定の染色体ブレークポイントおよび/または第12染色体からの染色体構成要素の少なくとも1の転座および/または第12染色体中のニューロンナビゲーター3(NAV3)遺伝子またはその等価物またはフラグメントの転座または欠失または他の欠陥の存在または不存在を検出することによって、CTCLのごときリンパ球異常増殖疾患の進行およびその攻撃的変異型へのトランスフォーメーションを予想する方法に関し、ここに該染色体ブレークポイントおよび/または転座および/または遺伝子の転座、欠失または欠陥は疾患亜型と関連する。
また、本発明は、該疾患を診断するための、第12染色体、詳細には12q14−12q24中の特定の染色体ブレークポイントまたは特定の複数の染色体ブレークポイントおよび/または第12染色体からの染色体構成要素の転座の使用に関し、ここに該染色体ブレークポイントおよび/または転座はCTCLのごときリンパ球異常増殖疾患と関連する。
また、本発明は、該疾患を診断するための、ニューロンナビゲーター3(NAV3)遺伝子またはその等価物またはフラグメントおよび/または第12染色体中のニューロンナビゲーター3(NAV3)遺伝子またはその等価物またはフラグメントの転座、欠失または他の欠陥の使用にも関し、ここに該遺伝子、転座、欠失または欠陥はCTCLのごときリンパ球異常増殖疾患と関連する。
また、本発明は、該疾患の療法を開発するための、第12染色体中の特定の染色体ブレークポイントまたは複数の染色体ブレークポイントおよび/または第12染色体からの染色体構成要素の転座の使用にも関し、ここに該染色体ブレークポイントおよび転座はCTCLのごときリンパ球異常増殖疾患と関連する。
また、本発明は、該疾患の療法における、CTCLのごときリンパ球異常増殖疾患と関連するニューロンナビゲーター3(NAV3)遺伝子またはその等価物またはフラグメントのおよび/または第12染色体中のニューロンナビゲーター3(NAV3)遺伝子またはその等価物またはフラグメントの転座、欠失または他の欠陥の使用にも関する。
図面の簡単な説明
図1は、SS患者からの試料中の染色体12q(ワインレッド色)および染色体18q(赤色)の間の転座のSKY−分析を示す。正常な染色体は、Nで、転座した染色体はTで印を付している。
図2は、染色体12q、4qおよび10間の転座のFISH−解析を示す。最上部分のサブウインドウは正常な第4染色体を示している。第2のサブウインドウは染色体長腕中の第12染色体の遠位に転座した構成要素を有する第4染色体を示す。第3のサブウインドウは、q22中のブレークポイントを有する第12染色体長腕、および短腕中の第10染色体の遠位に転座した構成要素を示す。最下部のサブウインドウは短腕中の第10染色体を示す。各染色体のFISHの結合したカラーは各サブウインドウの右手側に示している(N=正常、T=転座)。
図3は、染色体試料のFISH分析を示す。図3A)および3B)は同一細胞中の第12染色体と第18染色体とのカラー組合せを表す。染色体の組み合わさった発色は、両方の図の右側に示されている。発色スペクトルは、中位サブウインドウに示されている。試料は、図1と同一の患者から得た。
図3A) 最上部サブウインドウは正常な第12染色体(N1)を示しており、これはバックグラウンド図の右側の3の第12染色体の群のうちの中位の染色体でもある。第12染色体のセントロメアは赤色シグナルを与え、これはサブウインドウにおいて鮮やかな赤色およびワインレッド色の組合せとして見える。YAC 803−C−2はすべてのサブウインドウおよびバックグラウンド図においてワインレッド色シグナルである。BAC RP11−359M6は正常第12染色体(N1)中の緑色スポットであり、最上部サブウインドウおよび第12染色体の群の中位の第12染色体において見える。2のつぎのサブウインドウにおいて緑色シグナルは欠失しており、それが第12染色体の2の他のコピー(T1およびT2)から引っ越したことを示している。緑色はバックグラウンド図の正常第12染色体の両方の側の染色体からも欠失しているが、ワインレッド色YAC 803−C−2スポットはYAC 803−C−2由来の構成要素がこれらの2コピー中に存在することを示している。最下部のサブウインドウは、BAC RP11−359M6に対応する構成要素を受容した第18染色体(T3)を図示する。第18染色体のセントロメアは上部の緑色スポットであり、下部の緑色スポットはBACである。転座した構成要素を示す対応する第18染色体は、バックグラウンド図中の4の第18染色体の群中の最も左側(T3)である。
図3B) 2の上部サブウインドウは、緑色に発色するセントロメアのみを示す正常な第18染色体(N2およびN3)を表している。3番目のサブウインドウは、第12染色体から構成要素を受容した第18染色体(T4)を示している(BAC 359M6は緑色に発色するセントロメア下では他の緑色である)。この染色体(T4)はバックグラウンド図中で右から2番目である。
図4は、BAC 36P3およびYAC 857F6を用いた第12染色体および第18染色体間の転座のFISH分析を示している。最上部のサブウインドウは正常な第12染色体を示しており:セントロメアは赤色シグナルを与え;BAC 36P3はセントロメア下の小さな赤色シグナルを与え;YAC 587F6は緑色シグナルを与えている。3番目のサブウインドウは異常な第18染色体を示しており:セントロメアは緑色シグナルを与え;BAC 36P3は赤色シグナルを与えて第12染色体から転座した構成要素を示している。最下部のサブウインドウは正常な第18染色体を示しており:セントロメアは緑色シグナルを与えている。各染色体のFISHの合わせた発色は各サブウインドウの右側に示している。上部バックグラウンド図は、左側および右側に各々正常および異常な第12染色体を示しており、下部バックグラウンド図は、右側および左側に各々正常および異常な第18染色体を示している。
図5は、SS患者からの試料中におけるBAC 36P3を用いた第12染色体(セントロメア 赤色)および18q(セントロメア 緑色)間の転座のFISH分析を示している。上列は左から右に:2の異常な第12染色体および1の正常な第12染色体;第12染色体のセントロメアおよびBAC 36P3は両方とも赤色シグナルを与えており、これは第12染色体が短いために没入している。下列は左から右に:2の異常な第18染色体および2の正常な第18染色体であるが、セントロメアは緑色シグナルを与え、転座したBAC 35P3は赤色シグナルを与えている。
図6は、BAC 781A6(緑色)およびBAC 136F16(赤色およびワインレッド色)を用いた第12染色体と第18染色体との間の転座のFISH分析を示している。最上部サブウインドウは転座後の第12染色体を示しており:セントロメアはスミレ色シグナルを与え;BAC 136F16は存在しておらず;BAC 781A6は緑色シグナルを与えている。2番目のサブウインドウは正常な第12染色体を示しており:セントロメアはスミレ色シグナルを与え;BAC 136F16はセントロメア下の赤色およびスミレ色の二重シグナルを与えており;BAC 781A6は緑色シグナルを与えている。3番目のサブウインドウは特異的なシグナルを含まない正常な第18染色体を示している。最下部のサブウインドウは転座後の第18染色体を示しており:BAC 136F16は赤色およびスミレ色の二重シグナルを与えている。各染色体のFISHの組み合わせた発色を各サブウインドウの右側に示す。上部のバックグラウンド図は、右側および左側に、各々正常および異常な第12染色体を示しており、下部バックグラウンド図は左側および右側に、各々正常および異常な第18染色体を示している。
図7は、BAC 494K17(緑色)およびBAC 144J4(12q24)(赤色)を用いた第12染色体のMFISH分析を示している。上部のサブウインドウは正常な第12染色体を示しており:セントロメアはスミレ色シグナルを与えている。下部サブウインドウは転座後の第12染色体を示しており:BAC 494K17(緑色)が残存しており;BAC 144J4(赤色)は消失している。
図8は、すべてCTCLの白血病亜型であるSSに罹った患者1、2および3において観察された異常な第12染色体中の幾つかの対応する遺伝子を用いたFISHアッセイにおけるYAC、BACまたはPac(P1)プローブのシグナルを示しており、ハイブリダイゼーションを用いて調べた長い染色体距離を示している。
図9は、BACプローブを用いて行ったFISHで検出された患者3における転座に含まれていたNAV3遺伝子の一部分を示している。BAC RP11−494K17の範囲内の正確なブレークポイント(?マーク)は近似である。
発明の詳細な説明
本発明は、染色体構成要素の他の染色体への転座を有するかまたは有しない、第12染色体長腕中の、具体的には12q14−q24中の特定のブレークポイントまたは特定の複数のブレークポイントを同定したことに基づき、該ブレークポイントはCTCLと関連している。
本明細書中で用いる"染色体ブレークポイント"および"染色体ブレーク"なる語は、そこから染色体が構成要素を失ったポイントをいい、したがって染色体の構造異常である。本明細書中で用いる"転座"なる語は、非相同染色体間の染色体領域の移動をいう。
本明細書中で用いる"ニューロンナビゲーター3遺伝子"(NAV3)なる語は、配列番号:1として同定される配列を有する遺伝子、または実質的に同一の機能を有し、かつ、実質的に同一のタンパク質をコードするその等価物をいい、あるいは、配列番号:3として同定される配列を有する遺伝子、またはその等価物をいう。"等価物"なる語には、さらに、配列番号:2として同定される配列またはそれにハイブリダイズ可能な機能的に等価な単離されたDNA配列のごときNAV3の機能性フラグメントまたは変異型も含まれる。
本明細書中で用いるNAV3遺伝子の"機能的に等価なフラグメント"なる語は、本発明の方法で検出可能であるかかる遺伝子フラグメントをいう。
本明細書中で用いるNAV3遺伝子の"欠失または他の欠陥"なる表現は、存在しないと遺伝子の機能に悪影響を及ぼす遺伝子配列中のヌクレオチドまたは複数のヌクレオチドおよび/またはエキソンまたは複数のエキソンの不存在をいう。
ブレークポイントは、CTCLの白血病形態であるセザリー症候群(SS)に罹った7の患者のうちの6において領域12q14−12q24において、ならびにCTCLの亜型である菌状息肉腫症(MF;ステージIA−IIB)に罹った4の患者のうちの3において観察された(図1および2を参照されたい)。2の患者においては、ブレークポイントは領域12q14−q21.3(図3)に特定された。これらの後者の患者のうちの1において、12q中の欠失は、遠位のブレークポイントが12q23または12q24中に存在するように間欠的である。SSに罹った3の患者において、染色体構成要素は第18染色体短腕または18q12−18q21に転座していた。1のSS患者において、第12染色体由来の構成要素の転座は第4染色体において起こっており(図2)、第22染色体への転座も認められた。
染色体のブレークポイントおよび転座は、コンビナトリアルマルチ蛍光FISH[MFISH, Speicher, M. R.ら, Nat. Genet. 2 (1996) 368-375]または分光核型決定[SKY; Schrock, E.ら, Science 273 (1966) 494- 497]のいずれかを用いるマルチカラー蛍光イン・サイチュ・ハイブリダイゼーションを用いて同定した。転座およびブレークポイントはさらに、対立遺伝子特異的な市販のプローブ、YAC 803−C−2(12q14−q15)およびBAC RP11−359M6を用いるFISHでさらに特定した。Yac 803−C−2は、12q15の公表されているYAC−コンティグの一部分である[Scoenmakersら, Genomics 29 (1995) 665-678]。それはこれらのマーカーを含むDNAマーカーSTS12−98とSTS−72との間に位置し、コンティグの隣接する末端付近に位置する。Yac 803−C−2はキメラではない。YAC 803−C−2はHMGタンパク質遺伝子HMGI−C[Schoenmakersら, Nature Genetics 10 (1995) 436-444; Schoenmakersら, Genomics 29 (1995) 665-678]を含む。BAC RP11−359M6は公表されている[AC027288.26 8422.. 8574 www. ncbi.nlm. gov (Roswell Park Cancer Institute Human BAC Library, complete sequence 177080]。BAC RP11−359M6は、ヒトPAWR−遺伝子を含む[位置12q21; Johnstoneら, Genomics 53 (1998) 241-243; BACについては www. ncbi.nlm. nih.gov1を参照されたい]。12q24はレトロ偽遺伝子HMGIYを含み[Rogallaら, Cancer Genet. Cytogenet. 130 (2001)51-56]、これはHMGタンパク質遺伝子のもう1のメンバーである。子宮筋腫においては、12q24.1のミトコンドリア・アルデヒド・デヒドロゲナーゼ(ALDH2)遺伝子がHMGICに対する転座パートナーであることが見出されている[Kazmierczakら, Cancer Res 55 (1995) 6038-6039]。
FISH分析によって、SS患者から得られた生物試料における12q14−q21中の染色体ブレークポイントおよびその18q12−q21への転座は、第12染色体からの緑色のBAC RP11−359M6スポットの消失(図3A、最上部サブウインドウ、正常な染色体と2のつづくサブウインドウ、欠陥染色体とを比較)、および第18染色体におけるさらなる緑色のBAC RP11−359M6スポットの出現(図3B、2の上部サブウインドウ、正常染色体と最下部サブウインドウ、欠陥第18染色体とを比較)として観察された。
染色体の破壊および転座の結果として、腫瘍抑制遺伝子が砕け得るか、細胞増殖またはアポトーシスを促進する遺伝子の転写が増幅され得るか、あるいは細胞増殖を調節している公知の転写因子間に介在しているネオジーン(neogene)が形成されて、疾患のその悪性形態へのトランスフォーメーションを誘導し得る。
観察されたブレークポイントおよび転座をさらに同定するために、ならびに転座した構成要素を同定するために、さらなる特定のYAC−およびBAC−プローブを用いたさらなる分析を行った(図8)。
プローブYAC 855F7は異常な第12染色体と異常な第18染色体との間に分割されることが示され、これは調べた患者試料中の転座ブレークポイントがこのYACの範囲内に存在することを示している。YAC 855FはYAC−コンティグ12.4の一部分であり(NIH : www. ncbi.nim. nih. gov)、マーカーCHLC.GATA65A12およびWI−6487の間の領域に広がっている。NCBIデータベースにより、対応するゲノムコンティグ(NT 009551)中のこれらのマーカーの間の連続する対立遺伝子、すなわちLOC255379、LOC255315、LOC204040、LOC121318およびKIAA0938を明らかにした。遺伝子座特異的なSTS−マーカーを用いたPCRおよびBLASTAコンピュータ解析(www. ncbi.nim. nih. gov)により、これらの遺伝子座はYAC 855F7 DNAおよび4のBAC:RP11−781A6、RP11−494K17、RP11−136F16およびRP11−36P3(各々、受託番号AC073552.1、AC022268.5、AC073572.14およびAC073608.19))に位置することが判明した。
BAC RP11−494K17は、遺伝子座255315およびほぼ全体の遺伝子座204040が含まれる。後者の遺伝子座の一部分はBAC F16にも存在し、これは全体遺伝子座121318およびKIAA0938の小部分も含まれる。BAC RP11−36P3は全体遺伝子座KIAA0938を含むが、遺伝子座12318の配列は含んでいない。BAC 781A6は遺伝子座255379および遺伝子座255315の小さい部分を含む(図8を参照されたい)。
BLASTA分析およびMaesら[Genomics 80 (2002) 21-30]によると、遺伝子座255315、203040、121318およびKIAA0938は一緒になってRAINB1−遺伝子ホモログ、ニューロンナビゲーター3(NAV3)遺伝子(配列番号:1)またはその部分コーディング配列(AF397731)を形成している。LOC255315(配列番号:2)はその配列498ないし668をNAV3配列の1ないし171と共有しているが、ポジション594の1のヌクレオチドは除かれる。完全5’末端を含むNAV3遺伝子配列を配列番号:3として掲載する。
FISH分析によって、SS患者から得た生物試料中の12q14−q21中の前記に観察された染色体ブレークポイントおよび転移t(12;18)(q21;q12−21)は、第12染色体からの赤色のBAC 36P3スポットの消失(図4A、最上部サブウインドウ、正常染色体とつぎのサブウインドウ、異常染色体とを比較)および第18染色体におけるさらなる赤色BAC 36P3スポットの出現(図4、3番目および4番目のサブウインドウ、各々、異常な第18染色体および正常な第18染色体)によって確認された。YAC 857F6は第12染色体に残存している。第12染色体から第18染色体への染色体構成要素の転座は、SKY−分析によっても観察された(図1)。
SS患者からの試料中のBAC 36P3での第12染色体(セントロメア、赤色)および第18染色体長腕(セントロメア、緑色)の間の転座は、さらに、さらなるFISH−分析によっても確認された(図5)。
SS患者試料を用いたさらなるFISH分析において、BAC 781A6(図6中の緑色シグナル)およびBAC 136F16(図6中の赤色およびワインレッドシグナル)は、正常な第12染色体と比較した場合の異常な第12染色体における赤色スポットの不存在および緑色スポットの存在から判断されるように、転座において互いに分離する。この構成要素は第18染色体に転座していた(図6中の異常な第18染色体における赤色スポットを参照されたい)。一方、BAC 494K17は第12染色体に残存し(図7中の異常な第12染色体中の緑色シグナル)、BAC 144J4は第12染色体から離れて移動した(図7中の異常な第12染色体における赤色シグナルの消失)。
上記のBACは一緒になってNAV3遺伝子を形成する遺伝子座を含むため、遺伝子座の分離を示すシグナルの分離は、転座におけるNAV3遺伝子の2の部分への分裂を示している。その1の部分は第12染色体中に残存し(BAC RP11−786A1および494K17に位置する部分および遺伝子座)、もう1の部分は第18染色体長腕に転座する(BAC 136F16および36P3に位置する部分および遺伝子座)。
FISH実験から推定されるブレークポイントは、BAC 494K17によってカバーされる領域の末端部分に位置する(おそらく、遺伝子座204040、図8)。より正確な決定には、DNAレベルの実験、例えば転座ブレークポイントのクローニングが必要であろう。
これは、特定の再発ブレークポイントまたは転座がCTCLにおいて認められたという最初のものであるが、染色体ブレークポイント/転座を有する造血系の他の悪性腫瘍は記載されている。最もよく知られているのは、第9染色体と第22染色体との間の転座であり、CMLにおいて同定されたいわゆるフィラデルフィア症候群を生じる[Nowell, P.およびHungerford, D., Science 132 (1960) 1497; Rowley, J. , Nature 243 (1973) 290-293.]。このトランスフォーメーションはBCRおよびABL遺伝子の融合を生じ、これはCMLの発達に必須である[Shtivelman, E.ら, Nature 315 (1985) 550-554]。この融合遺伝子はチロシンキナーゼ活性を有する。MLL(混合性白血病)遺伝子はヒト急性白血病と関連する染色体転座の一般的なターゲットである。後者の転座は、30の異なるパートナータンパク質のうちの1とインフレームで融合したMLLのアミノ末端を含む新規なキメラタンパク質を生成することによってMLL機能の取得を生じる。この融合タンパク質の発現は必要であるが、マウスモデルにおける白血病発生に十分なものではない[Ayton, P.およびCleary, M. , Oncogene 20 (2001) 5695-707]。
急性前骨髄性白血病はt(15;17)転座によって特徴付けられ(Xuら, Leukemia 9 (2001) 1358-68]、脾辺緑帯B細胞リンパ腫はt(11;14)(p11;q32)転座によって特徴付けられ[Cuneo, A.ら, Leukemia 15 (2001) 1262-7]、濾胞性リンパ腫はt(14;18)(q32;q21)を有し、これはIGH遺伝子のプロモーター領域と第18染色体上の抗アポトーシスタンパク質Bcl−2のコーディング領域との並置を生じる[Fukuhara, S.ら, Cancer Res 39 (1979) 3119-3128, Tsujimoto, Y.ら, Science 266 (1984) 1097-1099]。再発性の相互に平衡のとれた転座t(2;5)(p23;q35)が、CD30+未分化大細胞型リンパ腫において見出されており[Kadin, M. E.およびMorris, S. W., Leuk Lymphoma 29 (1998) 249-56]、CD30+原発性CTCLの50%に上ることが判明している[Beylot-Barry, M.ら, Blood 91 (1998) 4668-76]。この転座は新規な融合タンパク質を生成し、これはイン・ビトロ(in vitro)においてトランスフォーミング特性を有する。
同様にして、これは、特定の遺伝子NAV3およびその転座が、CTCLのごときリンパ球異常増殖疾患と関連しているという初めてのものである。
ニューロンナビゲーター3(NAV3)遺伝子は、ケノルハブディティス・エレガンス(Caenorhabditis elegans)からの細胞ガイダンス遺伝子であるunc−53に対してホモロジーを示す最近同定されたヒト遺伝子ファミリーのメンバーである(Maesら, 前掲)。それは、unc−53の哺乳動物ホモログである[Merrillら, PNAS 99 (2002) 3422-3427]、ヒトRAINB1(神経芽腫細胞に誘導可能なレチノイン酸)と相同配列を共有する。NAV3は39のエキソンからなり、mRNA検出に基づくその発現は脳組織に大きく限定されている(Maesら, 2002, 前掲)が、いままで,造血またはリンパ腫組織は全く調べられていない。NAV3は異なる長さのタンパク質をコードする転写物を生成することが示され、それは組織特異的な別のスプライシングに付され得ることが示された。NAV3のサブセルラー局在性は知られていない。予想された構造に基づいて、相同タンパク質UNC−53は、SH3−結合ドメインを表し得る2のポリプロリンに富むドメイン、中央コイル化コイル領域(おそろくは他のタンパク質と相互作用している)および推定ATP/GTP−ヌクレオチド結合サイトを有する[Stringham, E.ら, Development 129 (2002) 3367-3379)]。それは2の推定アクチン−結合ドメインも含んでいる[Stringham, E.ら, Development 129 (2002) 3367-3379]。
前記した相同性遺伝子およびタンパク質の最近の知見に基づいて、本発明者らは、配列番号:1または3として掲載するNAV3がその機能をシグナル伝達において発揮し、その不存在(遺伝子欠失)または(転座の結果としての)妨害もしくは増幅された機能は、おそらくはアポトーシスに対する調節応答を介して、細胞に対して増殖許可を提供し、つぎにこれは悪性腫瘍への必須であると予想している。
レチノイドはCTCLにおいて治療活性を発揮することが知られており[Zackheim, H. S., Dermatology 199 (1999) 102-105)、NAV3遺伝子はその前記したホモログと同様に全トランスレチノイン酸によって誘導されるようであるため、本明細書中に示すようにNAV3の欠失/転座は(本明細書中に示す実験において調べたすべての3の患者での症例と同様に)イン・ビボ(in vivo)においてかかる療法に対する耐性を提供することは理解し得る。
さらに、本発明は、リンパ球異常増殖疾患、すなわちCTCLおよびとりわけその白血病形態のセザリー症候群におけるその関与を示すことによってNAV3遺伝子に対する新たな潜在的機能を同定する。
本発明は、細胞遺伝学的知見を特徴付けし、特定の細胞遺伝学的異常を有するT細胞クローンを同定する。同定した細胞は定義によって真正な悪性腫瘍であり、臨床組織標本におけるかかる細胞の実証は疾患が存在することを示した。
本発明は、転座およびその結果として起こるネオジーン形成ならびにリンパ球異常増殖疾患、すなわちCTCLおよびとりわけその白血病形態であるセザリー症候群と関連する特定の遺伝子欠失および転座を同定する。上記の知見、病態生理学的スキームと他のリンパ球異常増殖疾患に対するモデル特性とを統合することによって、新たな診断ツールを提供する。
本発明の診断方法によれば、染色体ブレークポイントまたは複数のブレークポイントの存在または不存在を、ブレークポイントおよび転座を検出するのに好適ないずれかの公知の検出方法によって生物試料から検出し得る。かかる方法は、当業者によって簡単に認識され、マルチカラー蛍光イン・サイチュ・ハイブリダイゼーションのごとき、蛍光イン・サイチュ・ハイブリダイゼーションが含まれ、それは特定の色、スペクトル、色の割合または色の強さまたはそれらの組合せで第12染色体を色分けする染色体特異的またはアーム特異的色分けプローブに基づく。色分けプローブは単独またはマルチ蛍光イン・サイチュ・ハイブリダイゼーション[MFISH, Speicher, M. R.ら, Nat Genet 12 (1996) 368-375によって記載]、または分光核型決定[SKY, Schock, E.ら, Science 273 (1996) 494-497によって記載]、またはコンバインド・バイナリーレシオラベリング[COBRA, Tanke, H. J.ら, Eur J. Hum. Genet 7 (1999) 2-11によって記載]または色変化核型決定[CCK, Henegariu,O.ら, Nat. Genet. 23 (1999) 263-4]におけるのと同様に、またはセントロメア特異的プローブまたは転座領域における遺伝子座に対して特異的な遺伝子座特異的またはバンド特異的プローブを用いて、他の染色体または染色体アームを検出する他の色分けプローブと組合せて用い得る。従来のG−バンド技術でさえこの場合に用い得、これは十分とみなせる転座の粗い検出であった。好ましい方法は、MFISHおよびSKYのごとき臨床的研究室で使用するのに好適なものである。
リンパ球異常増殖疾患におけるNAV3遺伝子の同定に有利な本発明の1の好ましい具体例によれば、NAV3遺伝子またはその等価物またはフラグメントの存在または不存在を、遺伝子発現(またはコピー数)を検出するのに好適ないずれかの公知の検出方法、すなわち遺伝子(またはDNA)のコピー数を検出することに基づく方法および/または遺伝子発現産物(mRNAまたはタンパク質)を検出することに基づく方法、によって生物試料から検出し得る。かかる方法は当業者によって容易に認識され、蛍光イン・サイチュハイブリダイゼーション(FISH)のごときイン・サイチュ・ハイブリダイゼーション、mRNAイン・サイチュ・ハイブリダイゼーション、ノザン分析、RT−PCR、サザンおよびウエスタン分析、免疫組織化学、およびELISAのごとき他のイムノアッセイが含まれる。好ましい方法は、FISH、RT−PCR法および免疫組織化学のごとき日常的な臨床研究室で使用するのに好適なものである。
療法においては、NAV3遺伝子の正常な機能の回復を使用し得る。これは、増殖性疾患の進行を防ぐための遺伝子療法に現在利用可能ないずれかの技術で、機能的に相同な遺伝子の発現を高めることによって、インタクトなNAV3遺伝子を導入することによって、または変化した形態のNAV3遺伝子またはNAV3に対するアンチセンス・オリゴヌクレオチドを用いることによって達成し得る。特に、腫瘍細胞の増殖は、かかる療法によって減速または停止さえし得る。かかる技術にはエクス・ビボ(ex vivo)およびイン・サイチュ(in situ)療法が含まれ、前者には、組換体またはペプチド形態中またはアンチセンス・オリゴヌクレオチドとしてまたはベクター中のインタクトまたは改変したNAV3遺伝子(またはその機能ドメイン)を患者に導入またはトランスフェクトすることが含まれ、後者には、改変した遺伝子またはオリゴヌクレオチドを担体に挿入し、ついでこれを患者に導入することが含まれる。治療する疾患に依存して、一時的な治癒または永続的な治癒を達成し得る。あるいは、NAV3タンパク質または転座の結果として生成した融合遺伝子に結合するモノクローナル抗体またはヒト化抗体またはペプチドを用いて、変化したNAV3タンパク質の機能を抑制することができ、したがって腫瘍細胞の増殖を減速または停止させし得る。NAV3に対する抗体を用いて、NAV3遺伝子を過剰発現しているガン細胞まで細胞毒性物質のごとき他の剤を運搬させ得る。ついで、かかる剤を用いて、ガン細胞を特異的に殺すことができる。
本発明により、臨床標本における同定した分子細胞遺伝学的変化に対する高速試験系の開発も許容される。かかる系には、染色体ブレークポイント(複数のブレークポイント)に広がり、異なる発色または蛍光マーカーで標識し、簡単に入手可能な非分裂性の皮膚または血液細胞(間期細胞。にハイブリダイズするた2のDNAプローブが含まれる。プローブ間の領域中の染色体ブレークポイントが試料中に存在する場合には、視覚化されたシグナルは視覚的に互いに離れるか、消失するか、または没入するかのいずれかである。本発明のこの具体例に有用なプローブは、例えば、ヒト遺伝子座特異的な配列を含む、YACまたはBAC、P1またはコスミドをベースとするものである。実施例2も参照されたい。プローブは異なる手法、例えばYACのヒト・インサートを富化するためのPCR、および異なる標識手法によってさらに発展し得る。
本発明の1の具体例は診断キットであり、これにはNAV3遺伝子、その遺伝子産物またはフラグメントの検出に必要な試薬が含まれる。これらの試薬には、NAV3またはその遺伝子産物またはフラグメントを同定することができる特異的抗体、好ましくはモノクローナル抗体、視覚化または定量に必要であるマーカーおよび標準物質、ならびに、市販の試薬キットに一般的に含まれているバッファー、希釈剤、洗浄溶液などが含まれる。あるいは、本発明の診断キットには、NAV3タンパク質に対する抗体の検出に必要な前掲したごとき好適な試薬と一緒に、NAV3遺伝子産物またはその機能的変異型またはフラグメントが含まれ得る。
本発明の方法においては、生物試料は、皮膚またはリンパ節からのバイオプシー、全血、リンパ液または脳脊髄流体試料のごとき体液のごときいずれの好適な組織試料ともし得る。必要な場合には、生物試料は、当業者に知られている好適な方法で予め処理し得る。
第12染色体中の染色体ブレークポイントおよび/またはその転座の検出は、組み合わせた診断アプローチによって、とりわけ原発性皮膚T細胞リンパ腫(CTCL)のごときリンパ球異常増殖疾患の進行/トランスフォーメーションの早期の診断において、および、予期することにおいて価値がある。例えば、CTCLにおいては、本発明により検出した第12染色体中の頻発ブレークポイント(複数のブレークポイント)および/またはその転座(複数の転座)によって、初めて凝集形態のCTCLが同定され、重要なことには疾患の初期ステージにおいて同定された。しかしながら、この染色体転座の証明と後に記載するものとを組み合わせると、リンパ球異常増殖疾患の特定の臨床過程と関連する染色体異常のパターンの作成の基礎が得られるであろう。また、罹患したリンパ球の機能的能力を確認するために、本明細書に記載する発明は、公知のセントロメア特異的な染色体プローブについて以前に記載されているごとく細胞の表面マーカーの実証に結合し得る[Karenko, L.ら, J. Invest. Dermatol. 116 (2001) 188-193]。
本発明は、CTCLのごときリンパ球異常増殖疾患のより信頼性が高く、より早期の、より簡便な診断を提供し、その療法における新たな可能性を公開する。
以下の実施例は本発明をさらに説明するために提供するものである。
実施例1
第12染色体中の転座の同定
a)細胞培養および慣用的な染色体の調製
末梢血液リンパ球をFicoll−Isopaque密度勾配遠心を用いて単離し、RPMI 1640(Gibco BRL, Life Technologies)で洗浄し、20%のウシ胎児血清(Gibco BRL)、L−グルタミン(100×液体、1×として使用、Gibco BRL)、抗生物質(ペニシリン 10000IU/ml、ストレプトマイシン 10000mg/ml、1:100として使用)およびフィトヘマグルチニン(PHA 10576−015、Gibco BRL、1:100として使用)存在下、RPMI 1640中で3日間培養した。この細胞を低張KCl溶液で処理した後に、氷酢酸−メタノール(1:3)で固定し、その細胞懸濁液を対物スライドに落として従来の染色体調製物を作成した。
b)MFISH法
風乾した調製物を0.1%のパラホルムアルデヒドで固定し、一連のエタノール(70%、85%、100%)中で乾燥した。染色体特異的な蛍光色素の組合せで標識した各染色体対に特異的なペインティング・プローブを含有するプローブ混合物(24×Cyte−MetaSystems' 24 color kit, MetaSystem GmbH, Altlussheim, Germany)を、製造業者の指示書に従って、75℃の水浴中で6分間変性させ、短時間氷上に置き、ついで37℃のインキュベーター中で30ないし60分間維持した。染色体のDNAは2×SSC、pH7.0中の70%のホルムアルデヒド中で2分間変性させ、スライドを、各々70%、85%および100%のエタノール中で乾燥させ、37℃の加温プレート上に置いた。プローブをスライド上の染色体にアプライし、ラバーセメント(Starkey Chemical Co., IL, USA)を用いてカバーガラスを覆った。スライドを加湿チャンバー中、37℃にて3ないし5日間インキュベートした。
そのスライドを2×SSC、pH7.3、42℃中の50%のホルムアミドで2×5分間、ついで2×SSC、pH7.0、42℃中のもので2×5分間、および0.01%のTween20(=SSCT)、pH7.0を含む4×SSC中で1分間洗浄した。ビオチン標識は、製造業者の指示書に従って1または2層のストレプトアビジン−Cy5で検出し(B-tech kit, MetaSystems GmbH)、調製物をantifadeおよびDAPI(B-tech kit, Metasystems GmbH)中でマウントした。
中期をUV顕微鏡(Axioplan imaging 2, Zeiss, Germany)を用いて撮影し、MFISH−プログラムモジュールとMetaSystems GmbHのコンピュータ・プログラムIsisを用いて解析した。
ブレークポイントは従来のG−バンド染色法(Verma, R. S.およびBabu, A., Human Chromosomes. Manual of basic techniques, 初版, Pergamon Press, New York, 1989)を用いてさらに明らかにし、そこではマーカー染色体および欠失した染色体の中のこれらの転座した染色体を見出すことが可能である。
1c)SKY法(MFISHの代替法)
SKY[Schroeck, E.ら, Science 273 (1996) 494-497によって記載された]は、ASI(Applied Spectral Imaging)によって推奨されているごとく行った。簡単には、プローブ混合物(SKYキット, ASIからの)を37℃にて1時間変性およびインキュベートした。スライドを70%のホルムアミド/2×SSC中で変性させ、脱水した。そのプローブを中期の展開にアプライして、37℃にて2日間ハイブリダイズさせた。ビオチニル化プローブはアビジン−Cy5で検出し、マウス抗ジゴキシゲニン抗体とジゴキシゲニン標識プローブにつづいてCy5.5にコンジュゲートしたヤギ抗マウス抗体で検出した。
MFISHまたはSKYのいずかを用いて、ブレークポイントは、CTCLの白血病形態であるセザリー症候群(SS)に罹った6患者のうちの5患者において、およびCTCLの亜型である菌状息肉腫(MF)を患う2の患者において、領域12q14−12q24に観察された。SSを患う3の患者においては、染色体構成要素は染色体18pまたは18q12−q21に転座し(図3)、1の患者においては第4染色体に転座していた(図2)。
実施例2
転座の特徴付け
対立遺伝子特異的なYACプローブまたはBACプローブ(YAC-probes, CEPH, Fondation Jean Dausset, FranceからのYAC; Research Genetics, Groningen, tThe NetherlandsからのBAC-probes)を用いることによるFISHを用いて転座をさらに明らかにした。YACはAHCブロス中で増殖させ、Genomesystems(St. Louis, Missouri, USA)の指示書に従って精製した。BACはResearch Genetics(Groningen)の指示書に従って増殖および精製した。YACおよびBACは両方ともFITC(フルオレセイン−12−dUTP, NEN Life Science Products, Inc, Boston, MA, USA)、Alexa 488(登録商標)またはAlexa 594(登録商標)(両方とも、Molecular probes, Leiden, The Netherlands)またはビオチン(Oncor Inc. Gaithersburg, MD, USA)でニックトランスレーションを用いて標識した。BACはResearch Genetics(Groningen)の指示書に従って増殖および精製した。YAC 803−C−2およびBAC RP11−359M6に関しては、発明の詳細な説明の章を参照されたい。
含まれる染色体は、ビオチン(Oncor Inc. Gaithersburg, MD, USA)またはジゴキシゲニン(Oncor Inc.)で標識した第12染色体または第18染色体のセントロメア特異的プローブで同定した。ビオチン標識は、2層のアビジンCy3(ExtrAvidin-Cy3コンジュゲート, Sigma-Aldrich, Saint Louis, Missouri, USA)およびそれらの間のビオチニル化抗アビジン抗体(ヤギ, Vector)を用いて検出した。ジゴキシゲニン標識は、ヒツジにおいて生成した抗ジゴキシゲニン抗体(Roche, Mannheim, Germany)につづいてロバにおいて生成し、FITC(Jackson West Grove, Pennsylvania, USA)で標識した抗−ヒツジ抗体を用いて検出した。調製物はDAPIを含むVectashield(登録商標)(Vector Laboratories, Inc, Burlingame, CA, USA)を用いてマウントした。
中期はUV顕微鏡(Axioplan imagining 2, Zeiss, Germany)を用いて撮影し、
MFISH−プログラムモジュールとMetaSystems GmbHのコンピュータ・プログラムIsisを用いて分析した。
前記した方法を用いて、ブレークポイントは2の患者において領域12q14−q21.3に特定された(図3)。
実施例3
転座中のNAV3遺伝子の同定
転座をさらに同定するために、さらなるプローブをFISHに用いた。実施例2に記載したごとく、YAC 855F7(CEPH)を増殖させ、精製し、ニックトランスレーションを用いてジゴキシゲニン−11−dUTP(Roche)で標識した。ハイブリダイゼーションは実施例2に前記したごとく行い、ハイブリダイズしたプローブはヒツジ抗ジゴキシゲニン−ローダミン抗体(Roche, Mannheim)を用いて検出した。
ハイブリダイズしたプローブは撮影し、紫外線顕微鏡およびIsis 3−コンピュータ・プログラムを用いて分析した(図8)。SSに苦しむ患者3からの試料においては、YAC 855F7が2の染色体12qおよび18qの間に分割された。さらなるYACを用いる他のハイブリダイゼーションにおいては、YACはYAC 855F7上の領域に位置したYAC(図8、患者応答ブロックを参照されたい)は異常な12qのその対応する場所に残存して、YAC 855F7以下のYACは異常な12qから異常な染色体18qに転座することが見出された。患者1および2からの試料においては、YAC 855F7は正常な第12染色体のホモログにのみ存在し、いずれの他の染色体においても見えなかった。NAV3と同様に、YAC 855F7に表される遺伝子の1のホモログのみが細胞中に存在した。
YAC−コンティグ12.4(NIH: www. ncbi. nlm. nih. gov)の一部分であるYAC 855F7は、マーカーCHLC.GATA65A12およびWI−6487の間の領域に広がる。5の連続する遺伝子座、すなわちLOC255379、LOC255315、LOC204040、LOC121318およびKIAA0938は、対応するゲノムコンティグ(NT 009551)中にNCBIデータベース(www.ncbi. nim. nih. gov)から見出された。遺伝子座およびBAC特異的STS−マーカー(各々、SHGC−155034、G62498、SHGC−79622およびWI−6487)のPCRおよびBLASTAコンピュータ分析(www. ncbi.nim. nih. gov)によって、これらの遺伝子座がYAC 855F7 DNAおよび4のBAC RP11−781A6、RP11−494K17、RP11−136F16およびRP11−36P3(各々、受託番号AC073552.1、AC022268.5、AC073571.14およびAC073608.19)中に位置することが判明した。
4のBAC、RP11−781A6、RP11−494K17、RP11−136F16およびRP11−36P3は前記したごとく精製し、標識し、ハイブリダイズさせ、撮影した。SSに苦しむ患者3からの試料においては、BAC RP11−781A6およびRP11−494K17は異常な第12染色体中のそれらの位置に残存していたが、RP11−136F16およびRP11−36P3は染色体18qに転座していた。SS患者1および2からの試料においては、BAC RP11−36P3に対応する1のホモログが正常な12qにのみ存在するシグナルを全体的に欠いていた(図8、拡大部分)。
BLASTA解析およびMaesら(2002)によれば、前記遺伝子座255315、204040、121318およびKIAA0938は一緒になってRAINB1−遺伝子ホモログであるニューロンナビゲーター3(NAV3)を形成する。この遺伝子は配列番号:1(AF397731)、あるいは3を有する。
BAC RP11−494K17は遺伝子座255315およびほぼ全体の遺伝子座204040を含む。後者の遺伝子座の一部分はBAC 136F16、ならびに全体遺伝子座121318およびKIAA0938の小さい部分にも表されている。BAC RP11−36P3は全体の遺伝子座KIAA0938を含むが、遺伝子座121318の配列は含まない。BAC 781A6は遺伝子座255379および遺伝子座255315の小さい部分を含む(図9)。したがって、患者3の試料中の転座においては、NAV3遺伝子は、一部分が染色体12qに残存するが、他の部分が染色体18qに転座するように2の部分に分かれる。調べた2の他のSS患者からの試料においては、遺伝子(BAC RP11−36P3)の少なくとも最小の低い部分は全体的に欠失している。
図1は、SS患者からの試料中の染色体12q(ワインレッド色)および染色体18q(赤色)の間の転座のSKY−分析を示す。 図2は、染色体12q、4qおよび10間の転座のFISH−解析を示す。 図3は、染色体試料のFISH分析を示す。図3A)は同一細胞中の第12染色体と第18染色体とのカラー組合せを表す。 図3は、染色体試料のFISH分析を示す。図3B)は同一細胞中の第12染色体と第18染色体とのカラー組合せを表す。 図4は、BAC 36P3およびYAC 857F6を用いた第12染色体および第18染色体間の転座のFISH分析を示している。最上部のサブウインドウは正常な第12染色体を示しており:セントロメアは赤色シグナルを与え;BAC 36P3はセントロメア下の小さな赤色シグナルを与え;YAC 587F6は緑色シグナルを与えている。 図5は、SS患者からの試料中におけるBAC 36P3を用いた第12染色体(セントロメア 赤色)および18q(セントロメア 緑色)間の転座のFISH分析を示している。 図6は、BAC 781A6(緑色)およびBAC 136F16(赤色およびワインレッド色)を用いた第12染色体と第18染色体との間の転座のFISH分析を示している。 図7は、BAC 494K17(緑色)およびBAC 144J4(12q24)(赤色)を用いた第12染色体のMFISH分析を示している。 図8は、すべてCTCLの白血病亜型であるSSに罹った患者1、2および3において観察された異常な第12染色体中の幾つかの対応する遺伝子を用いたFISHアッセイにおけるYAC、BACまたはPac(P1)プローブのシグナルを示している。 図9は、BACプローブを用いて行ったFISHで検出された患者3における転座に含まれていたNAV3遺伝子の一部分を示している。
【配列表】
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Claims (21)

  1. 生物試料において、第12染色体中の少なくとも1の特定の染色体ブレークポイント(breakpoint)および/または第12染色体からの染色体構成要素の少なくとも1の転座の存在または不存在を検出することによって特徴付けられ、ここに該ブレークポイントおよび転座がリンパ球異常増殖疾患と関連している、原発性皮膚T細胞リンパ腫(CTCL)のごときリンパ球異常増殖疾患を診断および追跡(follow-up)する方法。
  2. 生物試料において、ニューロンナビゲーター3(NAV3)遺伝子またはその等価物またはフラグメントの存在または不存在を検出することによって特徴付けられ、ここに該NAV3またはその等価物またはフラグメントがリンパ球異常増殖疾患と関連している、CTCLのごときリンパ球異常増殖疾患を診断および追跡する方法。
  3. 臨床試料において、第12染色体中のニューロンナビゲーター3(NAV3)遺伝子またはその等価物の転座または欠失または他の欠陥の存在または不存在を検出することによって特徴付けられ、ここに該転座または欠失または他の欠陥がリンパ球異常増殖疾患と関連している、CTCLのごときリンパ球異常増殖疾患を診断および追跡する方法。
  4. リンパ球異常増殖疾患に苦しむ患者から得た生物試料において、第12染色体中の少なくとも1の特定の染色体ブレークポイントおよび/または第12染色体からの染色体構成要素の少なくとも1の転座および/または第12染色体中のニューロンナビゲーター3(NAV3)遺伝子またはその等価物またはフラグメントの転座または欠失または他の欠陥を検出することによって特徴付けられ、ここに該染色体のブレークポイントまたは転座および遺伝子の転座、欠失または欠陥が疾患亜型と関連している、原発性皮膚T細胞リンパ腫(CTCL)のごときリンパ球異常増殖疾患の攻撃形態の発達の危険性のある患者を同定する方法。
  5. 第12染色体中の少なくとも1の特定の染色体ブレークポイントおよび/または第12染色体からの染色体構成要素の少なくとも1の転座および/または第12染色体中のニューロンナビゲーター3(NAV3)遺伝子またはその等価物またはフラグメントの転座または欠失または他の欠陥を検出することによって特徴付けられ、ここに該染色体のブレークポイントまたは転座および遺伝子の転座、欠失または欠陥が疾患亜型と関連している、原発性皮膚T細胞リンパ腫(CTCL)のごときリンパ球異常増殖疾患の進行を予想する方法。
  6. 第12染色体中の少なくとも1の特定の染色体ブレークポイントを領域12q14−12q24中に検出することによって特徴付けられる請求項1または3ないし5いずれか1項記載の方法。
  7. 第12染色体由来の構成要素の第4染色体または第18染色体への転座を検出することによって特徴付けられる請求項1または3ないし5いずれか1項記載の方法。
  8. 第12染色体、領域12q14−12q24中の少なくとも1の特定の染色体ブレークポイントおよびその第4染色体または第18染色体への転座を検出することによって特徴付けられる請求項1または3ないし5いずれか1項記載の方法。
  9. NAV3遺伝子の一部分の第18染色体への転座を検出することによって特徴付けられる請求項1または3ないし5いずれか1記載の方法。
  10. 検出を、特異的な発色、スペクトル、発色比または発色強度またはそれらの組合せで第12染色体を検出する染色体特異的またはアーム特異的なペインティング・プローブ(painting probe)に基づく蛍光イン・サイチュ(in situ)・ハイブリダイゼーション法で行うことを特徴とする請求項1ないし9いずれか1項記載の方法。
  11. 検出を、マルチ蛍光イン・サイチュ・ハイブリダイゼーション(MFISH)または分光核型決定(SKY)で行うことを特徴とする請求項10記載の方法。
  12. 第12染色体中の少なくとも1の特定の染色体ブレークポイントが原発性皮膚T細胞リンパ腫(CTCL)と関連していることを特徴とする請求項1ないし11いずれか1項記載の方法。
  13. 原発性皮膚T細胞リンパ腫(CTCL)が菌状息肉腫(MF)であることを特徴とする請求項12記載の方法。
  14. 原発性皮膚T細胞リンパ腫(CTCL)が白血病セザリー症候群(SS)であることを特徴とする請求項12記載の方法。
  15. CTCLのごときリンパ球異常増殖疾患を診断するための、第12染色体中の特定の染色体ブレークポイントおよび/または第12染色体からの染色体構成要素の転座の使用であって、ここに該ブレークポイントおよび転座が該疾患と関連している該使用。
  16. リンパ球異常増殖疾患の療法を開発するための、CTCLのごときリンパ球異常増殖疾患と関連する特定の染色体ブレークポイントまたは転座または特定の複数の染色体ブレークポイントまたは転座の使用。
  17. CTCLのごときリンパ球異常増殖疾患を診断するための、ニューロンナビゲーター3(NAV3)遺伝子またはその等価物またはフラグメントのおよび/または第12染色体中のニューロンナビゲーター3(NAV3)遺伝子の転座、欠失または他の欠陥の使用であって、ここに該遺伝子、転座、欠失または欠陥が該疾患と関連している該使用。
  18. CTCLのごときリンパ球異常増殖疾患の療法における、該疾患と関連するニューロンナビゲーター3(NAV3)遺伝子またはその等価物またはフラグメントの、および/または該疾患と関連する第12染色体中のニューロンナビゲーター3(NAV3)遺伝子の転座、欠失または他の欠陥の使用。
  19. 第12染色体中の染色体ブレークポイントまたは複数のブレークポイントに広がり、異なる発色または蛍光マーカーで標識され、かつ生物試料中の第12染色体にハイブリダイズする少なくとも2のDNAプローブ、および蛍光イン・サイチュ(in situ)・ハイブリダイゼーション分析を行うための試薬を含むことによって特徴付けられる、第12染色体中の少なくとも1の特定の染色体ブレークポイントまたはその転座(ここに該ブレークポイントまたは転座はCTCLのごときリンパ球異常増殖疾患と関連している)を検出するための、または、CTCLのごときリンパ球異常増殖疾患に苦しむ患者から得た臨床標本中の第12染色体中の分子細胞遺伝学的変化を同定するための試験系。
  20. NAV3またはその遺伝子産物またはフラグメントを同定することができる特異的抗体、好ましくはモノクローナル抗体、および視覚化または定量に必要である他の抗体、マーカーおよび標準物質を含む必要な試薬、ならびにバッファー、希釈剤、洗浄溶液などを含むことによって特徴付けられる、第12染色体中の少なくとも1の特定の染色体ブレークポイントまたはその転座(該ブレークポイントまたは転座はCTCLのごときリンパ球異常増殖疾患と関連している)を検出するための、または、ニューロンナビゲーター3(NAV3)遺伝子またはその等価物またはフラグメントおよび/または第12染色体中のニューロンナビゲーター3(NAV3)遺伝子の転座、欠失または他の欠陥を検出するための診断キット。
  21. 第12染色体中のNAV3遺伝子またはその等価物またはフラグメントの不存在を検出することによって特徴付けられる請求項2記載の方法。
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