JP2005518489A - 燃焼エンジンにおける燃料の輸送方法および装置 - Google Patents

Abstract

エンジン２用の燃料は第１燃料タンク５から供給され、エンジンからの戻り燃料はエンジンに供給するための第２燃料タンク６に集められる。第２燃料タンク６は第１燃料タンク５に接続されかつそこから充填される燃料タンクを構成し、そこからエンジンはすべてのその燃料を受取る。エンジンは燃料ポンプ４を通して第２燃料タンク６から燃料を提供され、第２燃料タンク６はそれ自体他の燃料ポンプ９を通して第１燃料タンク５から燃料を供給される。第２燃料タンク６は燃料通気を備えている。

Description

本発明は、請求項１前提部分による、燃焼エンジンにおける燃料の輸送方法ならびに請求項６前提部分による、燃焼エンジンにおける燃料輸送用装置に関する。

種々の種類の燃焼エンジンにおいて、燃料が燃料タンクからエンジンに引出されかつ過剰な燃料が燃料タンクに戻されることは普通である。このことは、ごみ、空気および熱も燃料タンクに達する可能性を必然的に伴い、そのことは種々の種類の問題を生ずる。とくに、ディーゼルエンジンが常に開かれるようになった燃料噴射器を設けられる場合、きわめて高温でかつ多量の空気を含む燃料の戻り流が存在する。高い戻り燃料温度は、たとえばプラスチックの代わりに燃料タンクに耐熱材料たとえば鋼を使用することを必要にする。他の型の問題は、長い燃料管がエンジンに隣接して設置された燃料ポンプに対して本質的に正圧および負圧に適合することを困難にすることである。さらに、戻り燃料内の余りにも多い空気が燃料タンクに過大な圧力を生ずるかも知れず、また、さらにありうる問題は燃料タンク内のごみの蓄積によって生ずるかも知れない。

燃料タンクへ過剰の燃料を戻すことは、燃料タンクからの燃料管に設置された流量計にエンジンの燃料消費に関する十分正確な情報を提供しないことになり、その理由は戻り燃料が燃料消費の正確な計測を困難にするからである。この問題を解決する一つの試みは、戻り燃料が特別の燃料タンクに集められ、それが十分な燃料レベルに達するとき燃料タンクとエンジンの間の通常の吸込管に接続可能となる、ＧＢ１４３３８７５を参照されたい。この装置は、燃料タンクの付近に取付けられた流量計に良い精度で燃料消費を監視することを可能にし、その理由は戻り燃料が燃料タンクに達しないからである。そうであるとしても、たとえば燃料タンクまたは長い管における高圧および燃料ポンプにおける適当な圧力に関する、種々の問題が依然として存在する。

この背景技術に関して、たとえば、とくに多量の戻り燃料が存在する場合、一層多くの運転上の信頼性および一層簡単な設備を達成する見地から、この点に関連して一層良好な解決法が必要である。

本発明の目的は、従来より一層よい方法でかつ従来より一層よい装置で燃料を輸送することを可能にすることである。本発明の別の目的は、その構造において簡単な材料を使用することを可能にするため、燃料タンクにおける温度上昇および圧力増大を阻止することである。さらに別の目的は、装置の種々の部分の配置に関連する融通の可能性を得ることである。

これらの目的は、請求項１に記載された特徴を有する方法によってならびに請求項６に記載された特徴を有する装置によって達成される。

エンジンからの戻り燃料も集められる特殊な燃料タンクを通してエンジンにだけ供給される通常の燃料タンクからの燃料は、特殊な燃料タンクだけからの燃料をエンジンに提供するエンジン上の燃料ポンプを備えることを可能にし、一方他の燃料ポンプは燃料を二つの燃料タンクの間で輸送することができる。その結果エンジンに隣接する燃料ポンプによい運転状態が得られる。さらに通気孔を備えた特殊な燃料タンクに燃料を提供することは、燃料における空気による燃料タンクおよび燃料管における過度な圧力上昇を阻止する。特殊な燃料タンクは燃料圧力均圧装置として作用する。

特殊な燃料タンクは加熱された戻り燃料に耐えるため耐熱材料で作るのが有利であり、通常の燃料タンクに対して小さい容積とするのが有利であり、それゆえ容易に充填し易く、それにより、たとえば大きい曲げの際、燃料の噴出による誤作動の危険を減少する。特殊な燃料タンクからの燃料の意に反したエンジンシリンダへの到達の危険を除去するため、特殊なタンクは有利にはエンジンシリンダより低い高さに設置されるべきである。

本発明による解決法は、たとえば、普通の燃料タンクを、それぞれ通常の燃料タンクより小さいものとすることができる、多数の別の燃料タンクに分割することもできる。たとえば自動車に設置する燃料タンクは、有利には、このようにして達成される。

本発明の別の特徴および利点は、下記に記載される実施例の説明において記載される。

本発明は添付図面を参照した実施例に基づいて一層詳細に説明されるであろう。

図１に示された本発明による装置１において、たとえば自動車に設置される、燃焼エンジン２は燃料ポンプ４によって供給される噴射装置３を備えている。エンジン２から短い距離に、たとえば自動車の適当な位置に設置された、第１燃料タンク５はエンジン２用の燃料貯蔵設備として役立つ。この第１燃料タンク５とエンジン２との間には第１管７によって第１燃料タンク５にまた第２管７によって燃料ポンプ４に接続された第２燃料タンク６が存在する。第１管７には燃料ポンプ９、有利には第１燃料タンク５に隣接してまたはその付近に設置される利点をもった電動ポンプが存在する。噴射装置３から、多分燃料冷却器１１を備えた、戻り管１０が第２燃料タンク６に通じている。第２燃料タンク６から、非常戻り管１２が、第２燃料タンク６内のいかなる過剰な燃料も必然的に第１燃料タンク５に戻りうるように、第１燃料タンク５に通じている。

図２は第２燃料タンク６の形状を一層詳細に示す。中間壁１３は燃料タンクを燃料タンク底部１７と中間壁１３との間の間隙１６を通して互いに連通する二つの室１４および１５に分割している。第１燃料タンク５からの第１管７は第１室１４に、また戻り管１０にも通じている。燃料はそれにより、ある燃料レベルが支配的であるようにこれらの管に適合する矢印によって示されたように供給される。この燃料レベルは、室１５内に設置されまた意図した燃料レベルがポンプ９の始動または停止によって維持されるように燃料レベルを制御するために信号管１９によって燃料ポンプ９に接続されたレベルセンサ１８によって監視される。

非常戻り管１２は、第２燃料タンクにおいて、ある変化を受けて通常発生する燃料レベル上方のレベルにおいて、第２燃料タンク６に接続されている。このことは、たとえば燃料ポンプ９またはレベルセンサ１８の故障の場合、過剰な燃料による圧力上昇を阻止することを可能にする。戻り管１０を通して流入する戻り液体から空気を除去することを容易にするため、戻り管１０は有利には通常の燃料面上方に終わり、このおよび他の空気の除去は通常室１４を周囲の大気に通ずるが第２燃料タンク６の転覆のような事故の発生の場合室１４を閉鎖して燃料流出のいかなる可能性も阻止する少なくとも一つの通気弁２０を備えた室１４によって提供される。そのような通気弁は周知であり、したがってこれ以上の説明は必要ない。室１５も少なくとも一つの対応する通気弁２０を備えている。

第２タンク６の、空気を充填された部分における、頂部における室１４と１５との間の連通も可能にするため、中間壁１３の頂部において間隙１６と同様のまたは（図示しない）適当な数の孔が存在することも可能である。

第２燃料タンク６内の燃料が通気を良くしかつ合理的に一定のレベルに維持されることを可能にすることは、室１５において下方に設置される入口へ、第２管８を通ってエンジン２への信頼性ある燃料供給をもたらす。第２燃料タンク６はまた第１燃料タンク５より容積がいちじるしく小さい利点も備え、有利には第１燃料タンク５の容積の十分の一であり、燃料飛沫が最少にされ第２管８への入口が第１燃料タンク５の燃料レベルが低くかつ自動車の激しい移動中であるときでさえも燃料を受入れることを意味している。

燃料ポンプ４は有利にはエンジンによって機械的に駆動され、一方燃料ポンプ９は有利には電気的に駆動され、前記のように、レベルセンサ１８によって制御される。このことは燃料ポンプ９を設置することに関して大きい自由度を生ずる。第１燃料タンク５は、たとえば利用しうる空間をよく使用するように、自動車上に適当に設置される多数の燃料タンクに分割可能であり、そのような燃料タンクも有利に共通の燃料ポンプによってそれらに互いに作用されうるように、接続される。

第２燃料タンク６の材料は、たとえば、高い燃料温度に耐えるため鋼であり、一方限定された温度をうける第１燃料タンク５は、たとえば、有利にはプラスチックとすることができる。

図面は種々の管を単一の管として示しているが、望むならば、たとえば、二本の管と取替えることももちろん可能である。ある構造において、このことは第２の管８および戻り管１０に関して有利である。

また第１燃料タンク５が、第２燃料タンク６のように、（図示しない）通気弁を備えるのも有利である。また燃料容積計に接続された（図示しない）センサを備えるのも有利である。

長い自動車たとえばバスにおいて、エンジンと燃料タンクとの間に通常長い距離が存在する。このことは、燃料停止が発生するとき、再び始動しようとする前にエンジンに新鮮な燃料を輸送するため手動ポンプを使用することが必要となる。そのような問題は、本発明による解決法において、燃料停止の危険が減少すること、また燃料ポンプ９がエンジンを始動することなしに運転可能であることにおいて回避される。このことは、燃料がエンジンの停止時でさえも必要に応じて駆動しうることを意味する。

本発明による装置の実施例の略図。 図１の第２燃料タンクを通る断面図。

Claims (14)

1. 燃料が第１燃料タンク（５）からエンジン（２）に供給され、エンジンからの戻り燃料がエンジンに再供給するため第２燃料タンク（６）に集められる燃焼エンジンにおける燃料輸送方法において、第１燃料タンク（５）からの燃料はエンジンが第２燃料タンクだけから燃料を供給されるように第２燃料タンク（６）を通してエンジンに供給されることを特徴とする燃焼エンジンにおける燃料輸送方法。
2. 燃料の通気が第２燃料タンク（６）において実施されることを特徴とする請求項１に記載された燃料輸送方法。
3. 第１燃料タンク（５）から第２（６）にこれらの燃料タンクの間に設置された燃料ポンプ（９）を通して給送されることを特徴とする請求項１または２に記載された燃料輸送方法。
4. 燃料ポンプ（９）が第２燃料タンク（６）内のレベルセンサ（１８）によつて制御されることを特徴とする請求項３に記載された燃料輸送方法。
5. 燃料が第２燃料タンク（６）からエンジンに、該エンジンに隣接して設置された燃料ポンプ（４）を通して給送されることを特徴とする請求項１から４のいずれか一項に記載された燃料輸送方法。
6. エンジン（２）と、主要タンクである第１燃料タンク（５）との間に、エンジンから戻り管（１０）を通して戻り燃料をうけ入れるため第２燃料タンク（６）が設けられ、第２燃料タンク（６）はまたエンジンの燃料入口にも接続され、またエンジンに燃料を輸送するため少なくとも一つの燃料ポンプ（４）が設けられた燃料を輸送するための装置において、第２燃料タンク（６）が第１燃料タンク（５）に接続されかつそこから充填されさらにそこからすべてのその燃料をエンジンが受入れる燃料タンクを構成すること、およびエンジン（２）と第２燃料タンク（６）との間に燃料ポンプ（４）が存在することを特徴とする燃料を輸送する装置。
7. 第１燃料タンク（５）と第２燃料タンク（６）との間に燃料ポンプ（９）がまた設けられていることを特徴とする請求項６に記載された燃料輸送装置。
8. 第１燃料タンク（５）と第２（６）との間の燃料ポンプ（９）は第２燃料タンク（６）の燃料レベルによって制御されることを特徴とする請求項７に記載された燃料輸送装置。
9. 第２燃料タンク（６）は第１燃料タンク（５）より容積が小さく、前記容積は有利には第１燃料タンク（５）の容積の約十分の一より大きくないことを特徴とする請求項６から８のいずれか一項に記載された燃料輸送装置。
10. 第２燃料タンク（６）は燃料の通気用に配置されていることを特徴とする請求項６から９のいずれか一項に記載された燃料輸送装置。
11. 第２燃料タンク（６）は中間壁（１３）によって互いに連通する室（１４，１５）に分割され、それにより燃料は他方の室（１５）から一方の室（１４）に供給されることを特徴とする請求項６から１０のいずれか一項に記載された燃料輸送装置。
12. エンジンからの戻り管（１０）は通常の燃料レベルの上方で第２燃料タンク（６）に通じていることを特徴とする請求項１０または１１に記載された燃料輸送装置。
13. 非常戻り管（１２）が第２燃料タンク（６）から第１燃料タンク（５）に通じていることおよびこの非常戻り管への入口は第２燃料タンクの頂部に設置されていることを特徴とする請求項６から１２のいずれか一項に記載された燃料輸送装置。
14. 第２燃料タンク（６）からエンジンへの出口が低く設置されていることを特徴とする請求項６から１３のいずれか一項に記載された燃料輸送装置。
    

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