JP2005518388A - 選択的ウロキナーゼインヒビター - Google Patents

選択的ウロキナーゼインヒビター Download PDF

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Abstract

本発明はウロキナーゼ−プラスミノゲンアクチベーター(uPA、EC 3.4.21.31)の新規の選択的インヒビター並びに、ウロキナーゼ関連疾患、例えば悪性腫瘍及び転移の治療のための治療的作用物質としての使用に関する。

Description

発明の詳細な説明
本発明はウロキナーゼ−プラスミノゲンアクチベーター(uPA、EC3.4.21.31)の新規の選択的インヒビター並びにウロキナーゼ関連疾患、例えば悪性腫瘍及び転移の治療のための治療的作用物質としての使用に関する。特に本発明はアリールグアニジン型のウロキナーゼ−プラスミノゲンアクチベーター(uPA、EC3.4.21.31)の新規の高選択的及び高活性のインヒビターに関する。
ウロキナーゼ型のプラスミノゲンアクチベーター(uPA)は腫瘍侵襲及び転移形成において重要な役割を担う(Schmitt et al., Obst. Gyn. 21 (1995), 151-165)。uPAは様々な種類の腫瘍細胞中で過剰発現し(Kwaan, Cancer Metastasis Rev. 11(1992), 291-311)、かつプラスミノゲンのプラスミンへの活性化が行われる腫瘍関連uPA受容体(uPA−R)に結合する。プラスミンは、細胞外基質(ECM)、例えばフィブロネクチン、ラミニン及びコラーゲンIV型の種々の成分を分解することが可能である。またプラスミンは幾つかの別のECM分解酵素、特に基質−金属プロテイナーゼを活性化する。大量の腫瘍関連uPAは癌患者に関してより高い転移リスクと相関する(Stephens et al., Breast Cancer Res.& Treat.52 (1998), 99-111)。uPAのタンパク質分解活性の阻害は従って抗転移療法のための良好な出発点である。
多くの公知の合成uPAインヒビターの一般的な特徴はアミジノ基又はグアニジノ基を有し、uPAのS1特異的ポケット中のAsp189に結合でき、そこでアルギニンミメティックとして作用する塩基性基である(Spraggon et al., Structure 3 (1995),681-691)。
しかしながら殆どの公知のインヒビターはuPAに選択的でなく、別のセリンプロテアーゼ、例えばトリプシン、トロンビン、プラスミン又は組織−プラスミノゲンアクチベーター(tPA)も阻害する。
p−アミノベンズアミジンは82μMの阻害定数を有する中程度の選択的uPAインヒビターである。Billstroem他(Int. J. Cancer 61 (1995), 542-547)は、125〜250mgのp−アミノベンズアミジン/kg/日の日用量での経口投与においてSCIDマウス中のDU145腫瘍(前立腺腺癌細胞株)の成長速度の明らかな低下を示すことができた。副作用は無視できるほど低かった。
幾つかの一置換フェニルグアニジンは、インビトロで有効かつ選択的なuPAインヒビターであると明らかになった。前記の低分子はマイクロモラー範囲で阻害定数を示すが、これらはuPAのS1ポケットにおいてのみ結合する(Yang et al., J. Med. Chem. 33 (1990), 2956-2961)。前記の化合物による生物学的調査は実施されていない。
利尿剤のアミロリドは、肺転移の形成をラット乳腺癌細胞の静脈内接種により阻害する選択的uPAインヒビター(K、uPA=7μM)である(Kellen et al., Anticancer Res.8 (1988), 1373-1376)。3−アミジノフェニルアラニンの幾つかの誘導体は、同様にセリンプロテアーゼの有効なインヒビターであると明らかにされたが、これらの化合物は一般にuPAに対して僅かな選択性しか示さない(Stuerzebecher et al., J. Med. Chem. 40 (1997), 3091-3099 ; Stuerzebecher et al., J. EnzymeInhib. 9 (1995), 87-99)。
公知のuPAインヒビターはベンゾ[b]チオフェン−2−カルボキサミジンの誘導体(B428及びB623:K、uPA=0.32もしくは0.07μM;米国特許第5,340,833号)である。Rabbani他(Int. J. Cancer 63 (1995), 840-845)並びにXing他(Cancer Res.57 (1997), 3585-3593)は4−ヨードベンゾ[b]チオフェン−2−カルボキサミジン(B428)の投与によりラット前立腺腺癌もしくはマウス乳腺癌についての同系モデルにおける腫瘍成長及び転移形成の低下を示すことができた。後者の調査は、B428と抗エストロゲンのタモキシフェンとの同時投与における原発腫瘍成長の更なる低下を示した。
ドイツ国特許出願第19949389.9号は、選択的uPAインヒビターとしてのアリールグアニジン誘導体及び、特にフェニルグアニジン誘導体の使用を提案している。前記の化合物は、芳香族環系に、有利にはグアニジン基に対してパラ位で更なる置換基を有し、該置換基は水素供与体/受容体官能性に従う場合により置換されたメチレン基を有する。前記の置換基型に基づいて該化合物はuPAに対して特に高い作用及び選択性を有する。前記の化合物によって、これらの化合物がアルギニンミメティックとしてuPAのS1ポケット中のアミノ酸残基Asp189と相互作用し、そしてuPAのS2及び/又はS3ポケットと相互作用しうることが想定される。
ドイツ国特許出願第10013715.6号は、uPA、特にアミノ酸残基Gln192及び/又はSer214と更に特異的な相互作用をしうるアリール−グアニジン誘導体を記載している。これらの化合物は、グアニジン基の他に芳香族環系に更なる置換基を有し、該置換基は、水素供与体官能性、水素受容体官能性及び更に水素供与体官能性に従う場合により置換されたメチレン基を有する。
国際特許出願WO00/04954号はウロキナーゼインヒビターとしてのアリールアミジン誘導体、特にアミジノフェニルアラニン誘導体を記載している。
本発明の課題はウロキナーゼ−プラスミノゲンアクチベーターの新規の高選択性及び高活性のインヒビターを提供することであった。
前記課題は、本発明によれば、一般式I
Figure 2005518388
[式中、
Arは芳香族又は複素芳香族の環系を意味し、
Eは
Figure 2005518388
を意味するか、又はAr及びEは一緒になって基
Figure 2005518388
を形成し、その際、ZはO、NH又はC=Oであり、かつXはC=O、HN又はCHであってよく、WはN、CR又はCRであり、かつXはCH、CR、CR又はNであってよく、
Bは−SO−、−CR −、−NR−又は−NH−を意味し、
はNR13、OR、SR、COOR、CONR又はCORを意味し、
はH、場合により置換されたアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基又はCOOR、CONR又はCORを意味し、
はハロゲン、C(R、C(R、OC(R又はOC(Rを意味し、
はそれぞれ無関係にH又は1つの任意の有機基を意味し、
13は一般式(IIa)又は(IIb)
Figure 2005518388
の基を意味し、
はNH、NR、O又はSを意味し、
はNH、NR、O、S、CO、COO、CONH又はCONRを意味し、
YはC(R、NH又はNRを意味し、
はH又は分枝鎖状又は非分枝鎖状の場合により置換されたアルキル基、アルケニル基又はアルキニル基を意味し、
はH、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、カルボキシ−アルキル基、カルボキシ−アルケニル基、カルボキシ−アルキニル基、カルボキシ−アリール基、カルボキシ−ヘテロアリール基、−(CO)NR又は−COO−Rを意味し、その際、アルキル基、アリール基及びヘテロアリール基は場合により置換されていてよい、
はそれぞれ無関係にH又はハロゲン、特にFであり、
はH又は場合により置換されたアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基又はヘテロアリール基又は−CORを意味し、
はそれぞれ無関係にH、又は分枝鎖状又は非分枝鎖状の場合により置換されたアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アラルキル基、アルキルアリール基、ヘテロアラルキル基及び/又は置換もしくは非置換の二環式又は多環式の基を意味し、
はH又は分枝鎖状又は非分枝鎖状の場合により置換されたアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基及び/又はヘテロアリール基を意味し、
10は基(C(R−Xを意味し、特に−CH−OHであり、
11はH、カルボニル基−CO−R12、カルボンアミド基−CONR12 、オキシカルボニル基−COO−R12又は特に有利にはスルホニル基−SO12を意味し、
12はH、分枝鎖状又は非分枝鎖状の置換又は非置換のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基又はヘテロアリール基又は置換又は非置換の環式のアルキル基又は置換又は非置換のアラルキル基、アルキルアリール基又はヘテロアラルキル基又は置換又は非置換の二環式又は多環式の基を意味し、
15はC=X、NR又はCR を表し、
nは0〜2の整数であり、
mは0〜5の整数であり、
oは1〜5の整数であり、
pは1〜5の整数である]の化合物又はこれらの化合物の塩の、ウロキナーゼ−プラスミノゲンアクチベーターの阻害のための薬剤の製造のための使用によって解決される。
有利には、一般式III
Figure 2005518388
[式中、
Arは芳香族又は複素芳香族の環系を意味し、
はNR13、OR、SR、COOR、CONR又はCORを意味し、
はH、場合により置換されたアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基又はCOOR、CONR又はCORを意味し、
はハロゲン、C(R、C(R、OC(R又はOC(Rを意味し、
はH又は任意の有機基を意味し、
13は一般式(IVa)又は(IVb):
Figure 2005518388
の基を意味し、
はNH、NR、O又はSを意味し、
はNH、NR、O、S、CO、COO、CONH又はCONRを意味し、
YはC(R、NH又はNRを意味し、
はH又は分枝鎖状又は非分枝鎖状の場合により置換されたアルキル基、アルケニル基又はアルキニル基を意味し、
はH、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、カルボキシアルキル基、カルボキシアルケニル基、カルボキシル−アルキニル基、カルボキシ−アリール基、カルボキシ−ヘテロアリール基、−(CO)NR又は−COO−Rを意味し、その際、アルキル基、アリール基及びヘテロアリール基は場合により置換されていてよい、
はそれぞれ無関係にH又はハロゲン、特にFであり、
はH又は場合により置換されたアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基又はヘテロアリール基又は−CORを意味し、
はそれぞれ無関係にH、ハロゲン又は分枝鎖状又は非分枝鎖状の場合により置換されたアルキル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基及び/又は(CH−OHを意味し、
はH又は分枝鎖状又は非分枝鎖状の場合により置換されたアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基及び/又はヘテロアリール基を意味し、
10は基(C(R−Xを意味し、特に−CH−OHであり、
11はH、カルボニル基−CO−R12、オキシカルボニル基−COO−R12又は、特に有利にはスルホニル基−SO12を意味し、
12は分枝鎖状又は非分枝鎖状の置換又は非置換のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基又はヘテロアリール基又は置換又は非置換の環式のアルキル基又は置換又は非置換のアラルキル基、アルキルアリール基又はヘテロアラルキル基又は置換又は非置換の二環式又は多環式の基を意味し、
nは0〜2の整数であり、
mは0〜5の整数であり、
oは1〜5の整数である]の化合物又はこれらの化合物の塩はウロキナーゼ−プラスミノゲンアクチベーターの阻害のための薬剤の製造のために有利である。
該化合物は、塩として、有利には生理学的に認容性の酸塩として、例えば鉱酸の塩として、特に有利には塩酸塩として又は適当な有機酸の塩として存在してよい。グアニジウム基は場合により、有利には生理学的条件下に分解可能である保護官能基を有してよい。該化合物は光学的に純粋な化合物として又はエナンチオマー及び/又はジアステレオマーの混合物として存在してよい。
環系Arは、有利には4〜30個の、特に5〜10個のC原子を有する。一般式(I)又は(III)の化合物において、Arは有利には1つの環を有する芳香族又は複素芳香族の環系である。更にAr及びEが一緒になって1つの二環式系を形成する化合物が有利である。複素芳香族系は、有利には1つ以上のO原子、S原子及び/又はN原子を有する。有利な芳香族環系はベンゼン環であり、有利な複素芳香族環系は、特に2位に窒素を有するピリジニル、ピリミジニル又はピラジニルである。有利な二環式の環系はZ又はWの位置に窒素又は酸素を有するものである。最も有利にはArはベンゼン環である。
構造要素:
Figure 2005518388
を有する化合物が特に有利である。
一般式(I)又は(III)の化合物において、その環系Arで置換基Bが例えばCHX及びE、例えばNHC(NH)NH(グアニジノ)又はNHCNH(アミジノ)が有利にはメタ位又はパラ位に、特に有利にはパラ位に互いに配置されている。更にArはなおも水素とは異なる1つ以上の他の置換基Rを有してよい。有利には置換基Rの数は0、1、2又は3、特に有利には0又は1、最も有利には0である。Rはハロゲン、C(R、C(R、OC(R又はOC(Rを意味し、その際、Rはそれぞれ無関係にH又はハロゲン、特にFである。Rのための有利な例はハロゲン原子(F、Cl、Br又はI)、CH、CF、OH、OCH又はOCFである。
グアニジノ基を有する本発明による化合物は高い選択性に優れている。従ってしばしばEは有利には−NH−C(NH)−NHである。
インヒビター活性に関して、式(I)中の置換基Bもしくは式(III)中の−CHXが重要である。有利にはBは−SO−、−NR−、−NH−及び/又は−CR −、特に−CR −から選択される。
はH又は場合により置換されたアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基及び/又はヘテロアリール基又はCOOR、CONR又はCORであってよい。最も有利にはRはHである。
特に記載がない限り、ここに記載されるアルキル基が使用される、有利には直鎖状又は分枝鎖状のC〜C30−アルキル基、有利にはC〜C10−アルキル基、特にC〜C−アルキル基又はC〜C30−シクロアルキル基、特にC〜C−シクロアルキル基であり、前記基は、例えばC〜C−アルコキシ、ヒドロキシル、カルボキシル、アミノ、スルホニル、ニトロ、シアノ、オキソ及び/又はハロゲン、またアリール基又はヘテロアリール基で置換されていてよい。アルケニル基及びアルキニル基はここでは、特に記載がない限り、有利にはC〜C10−基、特にC〜C−基であり、前記基は、場合により前記のように置換されていてよい。アリール基及びヘテロアリール基は、例えばC〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ−ヒドロキシル、カルボキシル、スルホニル、ニトロ、シアノ及び/又はオキソで置換されていてよい。アリール基もしくはヘテロアリール基は、有利には3〜30個、特に4〜20個、有利には5〜15個の、最も有利には6〜10個のC原子を有する。
は有利にはNR13を表す。
はH又は任意の有機基であってよい。有機基は、特に1〜30個の炭素原子を有する基である。前記基は、飽和又は不飽和、直鎖状、分枝鎖状又は環式であってよく、場合により置換基を有してよい。有利な実施態様においてR=Hであり、特に該基においてB=−CR −である。
特に有利な実施態様において、Bは基−SO−であるので、スルホ化合物である。SO−基はこの場合にCH基に対して等電子である。CH基を等電子のSO基と交換することによって、付加的にウロキナーゼのGly193、Asp194及びSer195のNH基へのH架橋が可能であり、これは阻害活性の更なる改善に導く(図1を参照)。
13は式(IIa)又は(IIb):
Figure 2005518388
の基を表す。式(IIa)において、R15はC=X又はCRを意味し、その際、XはNH、NR、O又はSであり、そしてXはNH、NR、O、S、CO、COO、CONH又はCONRである。YはC(R、NH又はNRを表す。Rは他方でH又は分枝鎖状又は非分枝鎖状の、場合により置換されたアルキル基、アルケニル基又はアルキニル基を意味する。RはH又は場合により置換されたアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基又はヘテロアリール基又は−CORを意味し、その際、Rは他方でH又は分枝鎖状又は非分枝鎖状の場合により置換されたアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基及び/又はヘテロアリール基を表す。
有利にはR13は式(IIb)の基を表す。
更に有利には、特に式(III)の化合物においてR13は式(VIa)又は(VIb):
Figure 2005518388
の基を表す。式(IVa)において、Xは有利にはNH、NR、O又はS、特にOを意味し、かつXはNH、NR、O、S、CO、COO、CONH又はCONRを意味する。YはC(R、NH又はNRを表す。Rは付加的にH又は分枝鎖状又は非分枝鎖状の場合により置換されたアルキル基、アルケニル基又はアルキニル基を意味する。RはH又は場合により置換されたアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基又はヘテロアリール基又は−CORを意味し、その際、Rは他方でH又は分枝鎖状又は非分枝鎖状の場合により置換されたアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基及び/又はヘテロアリール基を表す。有利には式(III)の化合物におけるR13は式(IVb)の基を表す。
は有利には水素又は(CH−OH、特に有利にはHである。R10は基(CRR−Xを表す。前記の場合においてRは特に有利には水素であり、Xは特に有利には酸素であり、Rは特に有利には水素であり、かつoは特に有利には1である。
11は特に有利にはスルホニル基−SO−R12であり、その際、R12は有利にはアラルキル基、特にベンジル基である。特に有利な実施態様において、ベンジル基は、メタ位及び/又はパラ位でハロゲン、最も有利にはClで置換されている。更に有利な実施態様において、R12はアダマンチル基又はショウノウ基である。
15は特に有利にはカルボニル基−CO、アミン基−NR−及び/又はアルキル基−CR 、有利には−CR −、最も有利には−CH−を表す。R15がCHである化合物は、特に簡単な合成に優れている。この位置はウロキナーゼとのH架橋の形成に関連していないので、阻害活性の欠損に結びつかずにカルボニルの代わりに容易にCH基が存在してよい。
構成要素として、特に基R10を構成する非天然アミノ酸を含む化合物が更に有利である。更に、基NH−NHを有するアザ化合物、例えばY=NH及びn=1のアザ化合物(式IIbの化合物)が有利である。
更に特に有利な化合物はビスルホンアミド、従って要素−SO−NH−を2つ有する化合物である。更に、R13が式IIbの基であり、かつYが−C(R−を表し、その際、Rが1つのHを表し、かつ芳香族基を有する1つの基、特に−CH−CH−Cを表す化合物が有利である。
更にX
Figure 2005518388
を意味する化合物が有利である。
化合物N−[2−(4−グアニジノ−ベンゼンスルホニルアミノ)エチル]−3−ヒドロキシ−2−フェニルメタンスルホニルアミノ−プロピオンアミド塩酸、Bz−SO−(D)−Ser−(Aza−Gly)−4−グアニジノ−ベンジルアミド塩酸又はN−(4−グアニジノ−ベンジル)−2−(3−ヒドロキシ−2−フェニルメタン−スルホニルアミノ−プロピオニルアミノ)−4−フェニル−ブチルアミド塩酸並びにN−[(4−グアニジノ−ベンジルカルバモイル)メチル]−3−ヒドロキシ−2−フェニルメタンスルホニルアミノプロピオンアミド(図2:WX−508も参照)。更に有利な化合物は3−ニトロベンジル−スルホニル−(D)−Ser−Gly−(4−グアニジノベンジル)アミド塩酸(WXC−316)、3−クロロベンジル−スルホニル−(D)−Ser−Gly−(4−グアニジノベンジル)アミド塩酸(WXC−318)、4−クロロベンジル−スルホニル−(D)−Ser−Gly−(4−グアニジノベンジル)アミド塩酸(WXC−340)、ベンジルスルホニル−(D)−Ser−Ala−(4−グアニジノベンジル)アミド塩酸(WX−532)、4−クロロベンジルスルホニル−(D)−Ser−N−Me−Ala−(4−グアニジノベンジル)アミド(WX−582)又はベンジルスルホニル−(d)−Ser−N−Me−Gly−(4−グアニジノベンジルアミド(WX−538)である。
一般式(I)の化合物は、例えば図2及び図3a、3b及び3cの合成式の特に有利な化合物の例で示されるように製造できる。
本発明によるウロキナーゼインヒビターは、場合により適当な医薬品助剤又は担体材料と一緒に医薬品の製造のために又は診断において使用できる。この場合に、別の作用物質、例えば別のウロキナーゼインヒビター、例えば抗体及び/又はペプチド、また化学療法剤及び細胞静止作用物質と組み合わせて投与することが可能である。
該医薬品はヒト及び動物において局所的、経口、直腸又は非経口で、例えば静脈内、皮下、筋内、腹膜腔内、舌下、経鼻及び/又は吸入で、例えば錠剤、糖衣錠、ペレット剤、坐剤、液剤、乳剤、懸濁剤、リポソーム、吸入スプレー又は経皮吸収系、例えばプラスターの形で投与できる。
本発明による化合物は、uPA及び/又はウロキナーゼ−プラスミノゲンアクチベーター受容体(uPAR)の病理学的過剰発現に関連する疾患の撲滅のために適当である。これらの化合物は、例えば悪性腫瘍の成長及び/又は伝播並びに腫瘍の転移を高効率で阻害することが可能である。この場合に、uPAインヒビターを場合により別の腫瘍剤又は別の治療タイプ、例えば照射又は外科手術と一緒に使用してよい。更に本発明によるインヒビターは別のuPA関連及び/又はuPAR関連の疾患のためにも有効である。
本発明によるuPAインヒビターは、有利にはこれらがtPA、プラスミン及び/又はトロンビンに対して少なくとも2倍、有利には少なくとも5倍、特に有利には10〜1000倍低いK値を有することを特徴とする。更に、本発明による化合物は血液凝固に僅かだけ影響するにすぎない。それというのもトロンビン、プラスミン及びXa因子の効果的な阻害のために高すぎるK値を有するからである。
本発明による式(I)もしくは式(III)の物質は、生理学的作用物質、例えば放射線標識又は細胞毒性剤、例えば化学療法剤、例えばシスプラチン又は5−フルオロウラシル又はペプチドと組み合わせて使用できる。更にこれらの物質はまた担体ベシクル、例えばリポソームの膜中に導入してよく、かつ/又は担体ベシクル中に封入された作用物質、例えば細胞毒性剤、例えばドキソルビシンと一緒に投与してよい。
本発明によって、一般式(I)の少なくとも1種の化合物の作用量の投与による生物、特にヒトにおけるウロキナーゼ阻害のための方法が提供される。該化合物の用量は通常一日当たり0.01〜100mg/kg体重の範囲である。治療期間は患者の重度に依存し、そして一回の投与から、場合により間隔をおいて反復できる数週間又は数ヶ月の治療までに至りうる。
最後に本発明は一般式(I)もしくは(III)の新規の塩基性のフェニルアラニン誘導体に関する。
本発明を以下の実施例及び添付の図面によって詳細に説明する。
図1はBがSO基である本発明によるインヒビターとウロキナーゼとの間の相互作用を示している。Gly193、Asp194及びSer195のウロキナーゼの骨格において形成されるSO基及びNH基の間の水素架橋が明らかである。
図2は特に有利な化合物のN−[(4−グアニジノ−ベンジルカルバモイル)メチル]−3−ヒドロキシ−2−フェニルメタンスルホニルアミノプロピオンアミド(WX−508)の製造のための合成式を示している。式(I)の化合物は前記の一般反応式に従ってp−アミノ−ベンジルアミンから出発して製造できる。図2では、Zは保護基のベンジルオキシカルボニルを意味し、かつBocは保護基のt−ブチルオキシカルボニルを意味する。
図3は、特に有利な化合物WX−550(図3a)、WX−544(図3b)及びWX−568(図3c)の製造のための合成式を示している。式(I)の化合物は前記の一般反応式に従ってp−アミノ−ベンジルアミンから出発して製造できる。図3では、Zは保護基のベンジルオキシカルボニルを意味し、かつBocは保護基のt−ブチルオキシカルボニルを意味する。
図4は化合物WX−600の製造のための合成式を示している。
実施例
実施例では以下の略語を使用する:
Figure 2005518388
例1:
N−[2−(4−グアニジノ−ベンゼンスルホニルアミノ)エチル]−3−ヒドロキシ−2−フェニルメタンスルホニルアミノ−プロピオンアミド塩酸[WX−568](図3cを参照)の合成の説明
4−ニトロフェニルスルホニルクロリド(1)を不活性有機溶剤(例えばジクロロメタン)中で有機塩基(例えばTEA、DIPEA)を添加してN−Z−ジアミノエタン塩酸(2)と反応させて化合物3を得る。Pd−活性炭触媒上での3の接触水素化はニトロ基を相応のアミンに変換し、そして同時にZ−保護基を分解する(4)。化合物4のアミノエチル基をペプチド化学において慣用のカップリング試薬(例えばPyBOP、HBTU又はDCC及びHOBt)と、Z−(D)−Ser(tBu)−OHと一緒に反応させて相応のアミド5を得ることができる。完全に保護された中間体6への変換は、適当なグアニジニル化試薬、例えばN,N′−ビス(t−ブトキシカルボニル)−1H−ピラゾール−1−カルボキサミジンを用いて実施する。Pd−活性炭触媒上での接触水素化によるZ−保護基の引き続いての分解(7)及び不活性有機溶剤(例えばジクロロメタン)中での有機塩基を添加するベンジルスルホニルクロリドとの反応は、完全に保護された生成物8を提供する。保護基(BOC及びt−ブチルエーテル)の分解は、酸(例えばトリフルオロ酢酸又はジオキサン中の4MのHCl)中の化合物8の溶解によって行われ、それによって目標化合物のN−[2−(4−グアニジノ−ベンゼンスルホニルアミノ)−エチル]−3−ヒドロキシ−2−フェニルメタンスルホニルアミノ−プロピオンアミド(9)の相応の塩が得られる。
例2:
Bz−SO−(D)−Ser−(Aza−Gly)−4−グアニジノベンジルアミド塩酸[WX−544](図3bを参照)の合成の説明
出発物質4−アミノベンジルアミン(10)のアミノメチル基にまず、例えば10とクロロギ酸ベンジルエステル又はZ−OSuとを反応させて化合物11を得ることによって適当な保護基を備わせる。適当な保護されたグアニジニル化試薬、例えばN,N′−ビス(t−ブトキシカルボニル)−1H−ピラゾール−1−カルボキサミジンとの反応は、Z−保護基をPd−活性炭触媒上での接触水素化によって分解できる(13)化合物12を提供する。従って遊離されるアミノ官能を冷却及びトリホスゲン(固体の、従って僅かに有毒なホスゲン代替物)を有する1当量の有機塩基を添加して、引き続きインサイチュウでベンジルカルバゼートと反応させて化合物14[Z−Aza−Gly−4−(N,N′−ビス−BOC−グアニジノベンジル)アミド]を得る。Z−保護基を化合物13について記載されるように水素化によって分解し(15)、そしてZ−(D)−Ser(tBu)−OH及びペプチド化学において慣用のカップリング試薬(例えばPyBOP、HBTU又はDCC及びHOBt)と反応させてアミド16を得る。Z−保護基を再び触媒により分解し(17)、そして得られる遊離アミンとベンジルスルホニルクロリドとを不活性有機溶剤(例えばジクロロメタン)中で有機塩基を添加して反応させて、相応のスルホンアミド18を得る。残りの保護基の分解は、酸性溶液(例えばトリフルオロ酢酸又は4MのHCl/ジオキサン中)中の反応によって行い、目標化合物のBz−SO−(D)−Ser−(Aza−Gly)−4−グアニジノベンジルアミド(19)の相応の塩を得る。
例3:
N−(4−グアニジノ−ベンジル)−2−(3−ヒドロキシ−2−フェニルメタン−スルホニルアミノ−プロピオニルアミノ)−4−フェニルブチルアミド塩酸[WX−550](図3aを参照)の合成の説明
4−アミノベンジルアミン(20)をZ−(L)−ホモフェニルアラニン及びペプチド化学において慣用のカップリング試薬(例えばPyBOP、HBTU又はDCC及びHOBt)と反応させてアミド21を得る。Pd−活性炭触媒上での接触水素化によってZ−保護基を分解し(22)、遊離のアミノ基を21に記載のようにZ−(D)−Ser(tBu)OHと反応させてアミド23を得る。適当に保護されたグアニジニル化試薬、例えばN,N′−ビス(t−ブトキシカルボニル)−1H−ピラゾール−1−カルボキサミジンとの反応は、化合物24を提供する。N−末端のZ−保護基を22について記載されるように分解し、そして得られた化合物25とベンジルスルホニルクロリドとを反応させてスルホンアミド26を得る。最後の工程において、残りの保護基を酸性媒体(例えばトリフルオロ酢酸又は4MのHCl/ジオキサン中)中で分解して、目標化合物27の相応の塩を得る。
例4:
N−[(4−グアニジノ−ベンジルカルバモイル)メチル]−3−ヒドロキシ−2−フェニル−メタンスルホニルアミノ−プロピオンアミド塩酸もしくはベンジルスルホニル−(D)−Ser−Gly−(4−グアニジノベンジル)アミド塩酸(WX−508)(図2を参照)の合成
Figure 2005518388
市販の4−アミノベンジルアミンを不活性溶剤中でZ−Gly−OSuと反応させてZ−Gly−(4−アミノベンジル)アミドを得る。選択的にZ−Gly−OH及びペプチド化学において慣用のカップリング試薬(例えばDCC又はHBTU及びHOBt)を使用してよい。パラジウム/活性炭触媒上での接触水素化によるZ−保護基の分解後に、遊離のアミノ基をペプチド化学において慣用のカップリング試薬(例えばDCC又はHBTU又はHOBt)を用いてZ−(D)−Ser(tBu)−OHと反応させてZ−(D)−Ser(tBu)−Gly−(4−アミノベンジル)アミドを得る。BOC保護されたグアニジノ官能の合成は、例えば前記の段階で、N,N′−ビス−BOC−1H−ピラゾール−1−カルボキサミジンとできる限り非極性かつ不活性の溶剤(例えばジクロロメタン)中で反応させることによって実施できる。Z−保護基の再度の分解の後に、フェニルメタンスルホニルクロリドと反応させて完全に保護された生成物Bz−SO−(D)−Ser(tBu)−Gly−(4−N,N′−ビス−BOC−グアニジノベンジル)アミドを得る。最後の合成工程において、BOC保護基及びt−ブチルエーテル基をジオキサン中の4MのHClによって分解し、それによってN−[(4−グアニジノ−ベンジルカルバモイル)メチル]−3−ヒドロキシ−2−フェニル−メタンスルホニルアミノプロピオンアミドの塩酸塩を直接得る。選択的に保護基をTFAによって分解してもよい。生じる生成物のTFA塩を引き続きイオン交換によって相応の塩酸塩に変換する。
例5:
一般的な構成単位H−(D)−Ser(tBu)−Gly−(4−N,N′−ビス−BOC−グアニジノ−ベンジル)アミド(1)の合成
Figure 2005518388
市販の4−アミノベンジルアミンを不活性溶剤中でZ−Gly−OSuと反応させてZ−Gly−(4−アミノベンジル)アミドを得る。選択的にZ−Gly−OH及びペプチド化学において慣用のカップリング試薬(例えばDCC又はHBTU及びHOBt)を使用してよい。BOC保護されたグアニジノ官能の合成は、例えば前記の段階で、N,N′−ビス−BOC−1H−ピラゾール−1−カルボキサミジンとできる限り非極性かつ不活性の溶剤(例えばジクロロメタン)中で反応させることによって実施できる。パラジウム/活性炭触媒上での接触水素化によるZ−保護基の分解後に、遊離のアミノ基をペプチド化学において慣用のカップリング試薬(例えばDCC又はHBTU又はHOBt)を用いてZ−(D)−Ser(tBu)−OHと反応させて相応のZ−(D)−Ser(tBu)−Gly−(4−N,N′−ビス−BOC−グアニジノベンジル)アミドを得る。Pd−活性炭触媒上での接触水素化によるZ−保護基の分解は、以下に記載されるN−末端誘導体化反応のための構成単位(1)としてのH−(D)−Ser(tBu)−Gly−(4−N,N′−ビス−BOC−グアニジノ−ベンジル)アミドを提供する。
例6:
一般式
Figure 2005518388
のN−末端スルホンアミド誘導体の合成(例WXC−296、298、300、302、316、318、340)
本発明によるN−末端スルホンアミド誘導体の合成のために構成単位1を1当量の所望の置換されたスルホニルクロリドと第三級有機塩基(例えばTEA又はDIPEA)の存在下で不活性溶剤(例えばジクロロメタン)中で反応させる。引き続きその場合に形成される完全に保護された生成物の保護基をジオキサン中の4MのHClによって分解し、それによって所望の化合物R−SO−(D)−Ser−Gly−(4−グアニジノベンジル)アミドの塩酸塩を得る(Rは一般に有機基を表す)。選択的に保護基をTFAによって分解してもよい。生じる生成物のTFA塩を引き続きイオン交換によって相応の塩酸塩に変換する。
6.1. (−)−ショウノウ−10−スルホニル−(D)−Ser−Gly−(4−グアニジノベンジル)アミド塩酸(WXC−296)
本発明による化合物(−)−ショウノウ−10−スルホニル−(D)−Ser−Gly−(4−グアニジノベンジル)アミド塩酸(WXC−296)の合成のために、構成単位1を1当量の(−)−ショウノウ−10−スルホニルクロリドと第三級有機塩基(例えばTEA又はDIPEA)の存在下に不活性有機溶剤(例えばジクロロメタン)中で反応させる。
引き続きこの場合に形成される完全に保護された生成物の保護基をジオキサン中の4MのHClによって分解し、それによって目標化合物の塩酸塩を得る。選択的に保護基をTFAによって分解してもよい。生じる生成物のTFA塩を引き続きイオン交換によって相応の塩酸塩に変換する。
6.2. (+)−ショウノウ−10−スルホニル−(D)−Ser−Gly−(4−グアニジノベンジル)アミド塩酸(WXC−298)
(+)−ショウノウ−10−スルホニル−(D)−Ser−Gly−(4−グアニジノベンジル)アミド塩酸(WXC−298)の合成を6.1.に記載のように、但し(+)−ショウノウ−10−スルホニルクロリドを用いて行う。
6.3. n−ブチル−スルホニル−(D)−Ser−Gly−(4−グアニジノベンジル)アミド塩酸(WXC−300)
n−ブチル−スルホニル−(D)−Ser−Gly−(4−グアニジノベンジル)アミド塩酸(WXC−300)の合成を6.1.に記載のように、但しブチルスルホニルクロリドを用いて行う。
6.4. n−オクチル−スルホニル−(D)−Ser−Gly−(4−グアニジノベンジル)アミド塩酸(WXC−302)
n−オクチル−スルホニル−(D)−Ser−Gly−(4−グアニジノベンジル)アミド塩酸(WXC−302)の合成を6.1.に記載のように、但しn−オクチルスルホニルクロリドを用いて行う。
6.5. 3−ニトロベンジル−スルホニル−(D)−Ser−Gly−(4−グアニジノベンジル)アミド塩酸(WXC−316)
3−ニトロベンジル−スルホニル−(D)−Ser−Gly−(4−グアニジノベンジル)アミド塩酸(WXC−316)の合成を6.1.に記載のように、但し3−ニトロベンジル−スルホニルクロリドを用いて行う。
6.6. 3−クロロベンジル−スルホニル−(D)−Ser−Gly−(4−グアニジノベンジル)アミド塩酸(WXC−318)
3−クロロベンジル−スルホニル−(D)−Ser−Gly−(4−グアニジノベンジル)アミド塩酸(WXC−318)の合成を6.1.に記載のように、但し3−クロロベンジル−スルホニルクロリドを用いて行う。
6.7. 4−クロロベンジル−スルホニル−(D)−Ser−Gly−(4−グアニジノベンジル)アミド塩酸(WXC−340)
4−クロロベンジル−スルホニル−(D)−Ser−Gly−(4−グアニジノベンジル)アミド塩酸(WXC−340)の合成を6.1.に記載のように、但し4−クロロベンジル−スルホニルクロリドを用いて行う。
例7:
一般式
Figure 2005518388
のN−末端尿素誘導体の合成(例WXC−202、304、306、308、310、312、314、320、322、324、326、328、330、332、334、336、338、342)
本発明によるN−末端尿素誘導体の合成のために、構成単位1を1当量の所望の置換されたイソシアネートと不活性有機溶剤(例えばジクロロメタン)中で反応させる。引き続きその場合に形成される完全に保護された生成物の保護基をジオキサン中の4MのHClによって分解し、それによって所望の化合物N−[(4−グアニジノベンジルカルバモイル)メチル]−3−ヒドロキシ−2−(3−R−ウレイド)プロピオンアミドの塩酸塩を得る(Rは一般に有機基を表す)。選択的に保護基をTFAによって分解してもよい。生じる生成物のTFA塩を引き続きイオン交換によって相応の塩酸塩に変換する。
7.1. 3−クロロフェニル−アミノカルボニル−(D)−Ser−Gly−(4−グアニジノベンジル)アミド塩酸(WXC−292)
本発明による化合物3−クロロフェニル−アミノカルボニル−(D)−Ser−Gly−(4−グアニジノベンジル)アミド塩酸(WXC−292)の合成のために構成単位1を1当量の3−クロロフェニルイソシアネートと不活性有機溶剤(例えばジクロロメタン)中で反応させる。引き続きこの場合に形成される完全に保護された生成物の保護基をジオキサン中の4MのHClによって分解し、それによって所望の生成物の塩酸塩を得る。選択的に保護基をTFAによって分解してもよい。生じる生成物のTFA塩を引き続きイオン交換によって相応の塩酸塩に変換する。
7.2. 2−クロロフェニル−アミノカルボニル−(D)−Ser−Gly−(4−グアニジノベンジル)アミド塩酸(WXC−304)
2−クロロフェニル−アミノカルボニル−(D)−Ser−Gly−(4−グアニジノベンジル)アミド塩酸(WXC−304)の合成を7.1.に記載のように、但し2−クロロフェニルイソシアネートを用いて行う。
7.3. 4−メトキシフェニル−アミノカルボニル−(D)−Ser−Gly−(4−グアニジノベンジル)アミド塩酸(WXC−306)
4−メトキシフェニル−アミノカルボニル−(D)−Ser−Gly−(4−グアニジノベンジル)アミド塩酸(WXC−306)の合成を7.1.に記載のように、但し4−メトキシフェニルイソシアネートを用いて行う。
7.4. 3,4,5−トリメトキシフェニル−アミノカルボニル−(D)−Ser−Gly−(4−グアニジノベンジル)アミド塩酸(WXC−308)
3,4,5−トリメトキシフェニル−アミノカルボニル−(D)−Ser−Gly−(4−グアニジノベンジル)アミド塩酸(WXC−308)の合成を7.1.に記載のように、但し3,4,5−トリメトキシフェニルイソシアネートを用いて行う。
7.5. 4−フェノキシフェニル−アミノカルボニル−(D)−Ser−Gly−(4−グアニジノベンジル)アミド塩酸(WXC−310)
4−フェノキシフェニル−アミノカルボニル−(D)−Ser−Gly−(4−グアニジノベンジル)アミド塩酸(WXC−310)の合成を7.1.に記載のように、但し4−フェノキシフェニルイソシアネートを用いて行う。
7.6. 3−エトキシカルボニルフェニル−アミノカルボニル−(D)−Ser−Gly−(4−グアニジノベンジル)アミド塩酸(WXC−312)
3−エトキシカルボニルフェニル−アミノカルボニル−(D)−Ser−Gly−(4−グアニジノベンジル)アミド塩酸(WXC−312)の合成を7.1.に記載のように、但しエチル−3−イソシアネートベンゾエートを用いて行う。
7.7. 3−アセチルフェニル−アミノカルボニル−(D)−Ser−Gly−(4−グアニジノベンジル)アミド塩酸(WXC−314)
3−アセチルフェニル−アミノカルボニル−(D)−Ser−Gly−(4−グアニジノベンジル)アミド塩酸(WXC−314)の合成を7.1.に記載のように、但し3−アセチルフェニルイソシアネートを用いて行う。
7.8. 1−アダマンチル−アミノカルボニル−(D)−Ser−Gly−(4−グアニジノベンジル)アミド塩酸(WXC−320)
1−アダマンチル−アミノカルボニル−(D)−Ser−Gly−(4−グアニジノベンジル)アミド塩酸(WXC−320)の合成を7.1.に記載のように、但し1−アダマンチルイソシアネートを用いて行う。
7.9. 2−ブロモフェニル−アミノカルボニル−(D)−Ser−Gly−(4−グアニジノベンジル)アミド塩酸(WXC−322)
2−ブロモフェニル−アミノカルボニル−(D)−Ser−Gly−(4−グアニジノベンジル)アミド塩酸(WXC−322)の合成を7.1.に記載のように、但し2−ブロモフェニルイソシアネートを用いて行う。
7.10. 3−カルボキシフェニル−アミノカルボニル−(D)−Ser−Gly−(4−グアニジノベンジル)アミド塩酸(WXC−324)
3−カルボニルフェニル−アミノカルボニル−(D)−Ser−Gly−(4−グアニジノベンジル)アミド塩酸(WXC−324)の合成を7.1.に記載のように、但しt−ブチル−3−イソシアネートベンゾエートを用いて行う。t−ブチル保護基を別の酸反応性保護基と一緒にジオキサン中の4MのHClでの処理によって分解する。
7.11. 2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−イル−アミノカルボニル−(D)−Ser−Gly−(4−グアニジノベンジル)アミド塩酸(WXC−326)
2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−イル−アミノカルボニル−(D)−Ser−Gly−(4−グアニジノベンジル)アミド塩酸(WXC−326)の合成を7.1.に記載のように、但し、2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−イル−イソシアネートを用いて行う。
7.12. 1−ナフチル−アミノカルボニル−(D)−Ser−Gly−(4−グアニジノベンジル)アミド塩酸(WXC−328)
1−ナフチル−アミノカルボニル−(D)−Ser−Gly−(4−グアニジノベンジル)アミド塩酸(WXC−328)の合成を7.1.に記載のように、但し1−ナフチルイソシアネートを用いて行う。
7.13. 4−アセチルフェニル−アミノカルボニル−(D)−Ser−Gly−(4−グアニジノベンジル)アミド塩酸(WXC−330)
4−アセチルフェニル−アミノカルボニル−(D)−Ser−Gly−(4−グアニジノベンジル)アミド塩酸(WXC−328)の合成を7.1.に記載のように、但し4−アセチルフェニルイソシアネートを用いて行う。
7.14. 3,4−メチレンジオキシフェニル−アミノカルボニル−(D)−Ser−Gly−(4−グアニジノベンジル)アミド塩酸(WXC−332)
3,4−メチレンジオキシフェニル−アミノカルボニル−(D)−Ser−Gly−(4−グアニジノベンジル)アミド塩酸(WXC−332)の合成を7.1.に記載のように、但し3,4−メチレンジオキシフェニルイソシアネートを用いて行う。
7.15. 2,3−ジクロロフェニル−アミノカルボニル−(D)−Ser−Gly−(4−グアニジノベンジル)アミド塩酸(WXC−334)
2,3−ジクロロフェニル−アミノカルボニル−(D)−Ser−Gly−(4−グアニジノベンジル)アミド塩酸(WXC−334)の合成を7.1.に記載のように、但し2,3−ジクロロフェニルイソシアネートを用いて行う。
7.16. 4−エトキシカルボニルフェニル−アミノカルボニル−(D)−Ser−Gly−(4−グアニジノベンジル)アミド塩酸(WXC−336)
4−エトキシカルボニルフェニル−アミノカルボニル−(D)−Ser−Gly−(4−グアニジノベンジル)アミド塩酸(WXC−336)の合成を7.1.に記載のように、但し4−エチルオキシカルボニルフェニルイソシアネートを用いて行う。
7.17. 2,4−ジブロモフェニル−アミノカルボニル−(D)−Ser−Gly−(4−グアニジノベンジル)アミド塩酸(WXC−338)
2,4−ジブロモフェニル−アミノカルボニル−(D)−Ser−Gly−(4−グアニジノベンジル)アミド塩酸(WXC−338)の合成を7.1.に記載のように、但し2,4−ジブロモフェニルイソシアネートを用いて行う。
7.18. 4−ニトロフェニル−アミノカルボニル−(D)−Ser−Gly−(4−グアニジノベンジル)アミド塩酸(WXC−342)
4−ニトロフェニル−アミノカルボニル−(D)−Ser−Gly−(4−グアニジノベンジル)アミド塩酸(WXC−342)の合成を7.1.に記載のように、但し4−ニトロフェニルイソシアネートを用いて行う。
例8:
一般式
Figure 2005518388
のN末端アミド誘導体の合成(例WX−571)
本発明によるN−末端アミド誘導体の合成のために構成単位1を1当量の所望の置換されたカルボン酸塩化物と第三級有機塩基(例えばTEA又はDIPEA)の存在下で不活性有機溶剤(例えばジクロロメタン)中で反応させる。選択的にカルボン酸とペプチド化学において慣用のカップリング試薬(例えばDCC又はHBTU又はHOBt)とを反応させて所望のアミドを得る。例えばペンタフルオロフェニルエステル、ヒドロキシスクシンイミドエステル又は無水物としての別の形のカルボン酸活性化も同様に可能である。引き続きその場合に形成される完全に保護された生成物の保護基をジオキサン中の4MのHClによって分解し、それによって所望の化合物N−[(4−グアニジノベンジルカルバモイル)メチル]−3−ヒドロキシ−2−R−アシルアミノ−プロピオンアミドの塩酸塩を得る(Rは一般に有機基を表す)。選択的に保護基をTFAによって分解してもよい。生じる生成物のTFA塩を引き続きイオン交換によって相応の塩酸塩に変換する。
8.1. 3,4−ジヒドロキシフェニル−アセチル−(D)−Ser−Gly−(4−グアニジノベンジル)アミド塩酸(WX−571)
本発明による化合物の3,4−ジヒドロキシフェニル−アセチル−(D)−Ser−Gly−(4−グアニジノベンジル)アミド塩酸(WX−571)の合成のために構成単位1と1当量の3,4−ジヒドロキシフェニル酢酸及び1.1当量のペプチド化学において慣用のカップリング試薬(例えばDCC又はHBTU及びHOBt)とを第三級有機相(例えばTEA又はDIPEA)の存在下に不活性有機溶剤(例えばジクロロメタン)中で反応させる。引き続きこの場合に形成される完全に保護された生成物の保護基をジオキサン中の4MのHClによって分解し、それによって所望の化合物の塩酸塩を得る。選択的に保護基をTFAによって分解してもよい。生じる生成物のTFA塩を引き続きイオン交換によって相応の塩酸塩に変換する。
例9:
BzSO−(D)−Ser−Aza−Gly−(4−グアニジノベンジル)アミド(WX−544)の合成
Figure 2005518388
本発明による化合物のBzSO−(D)−Ser−Aza−Gly−(4−グアニジノベンジル)アミドの合成のためにまず4−アミノベンジルアミンのアミノメチル基をZ−OSuと反応させてN−Z−(4−アミノベンジル)アミンを得る。BOC保護されたグアニジノ官能の合成は、例えば前記の段階で、N,N′−ビス−BOC−1H−ピラゾール−1−カルボキサミジンとできる限り非極性かつ不活性の溶剤(例えばジクロロメタン)中で反応させることによって実施できる。パラジウム/活性炭触媒上での接触水素化によるZ−保護基の分解後に、遊離のアミノ基をまず不活性溶剤(例えばジクロロメタン)中で氷冷下に1/3当量のトリホスゲン及び1当量のTEAと反応させ、そして反応実施後にベンジルカルバゼートと反応させてZ−Aza−Gly−(4−N,N′−ビス−BOC−グアニジノベンジル)アミドを得る。パラジウム/活性炭触媒上での接触水素化によるZ−保護基の分解後に、遊離のアミノ基をペプチド化学において慣用のカップリング試薬(例えばDCC又はHBTU又はHOBt)を用いてZ−(D)−Ser(tBu)−OHと反応させて相応のZ−(D)−Ser(tBu)−Aza−Gly−(4−N,N′−ビス−BOC−グアニジノベンジル)アミドを得る。Z−保護基の再度の触媒による分解の後に、フェニルメタンスルホニルクロリドと反応を行って、完全に保護された生成物BzSO−(D)−Ser(tBu)−Aza−Gly−4(N,N′−ビス−BOC−グアニジノベンジル)アミドを得る。最後の合成工程において、BOC保護基及びt−ブチルエーテル基をジオキサン中の4MのHClによって分解し、それによってBzSO−(D)−Ser−Aza−Gly−4−(グアニジノベンジル)アミドの塩酸塩を直接得る。選択的に保護基をTFAによって分解してもよい。生じる生成物のTFA塩を引き続きイオン交換によって相応の塩酸塩に変換する。
例10:
本発明によるBzSO−(D)−Ser−Aaa−(4−グアニジノベンジル)アミド型の化合物の合成(Aaaは一般にR配置又はS配置又はそのラセミ体における天然又は非天然のα−アミノ酸を意味する)(例WX−550)
Figure 2005518388
市販の4−アミノベンジルアミンを不活性溶剤中で所望のZ−保護されたアミノ酸(Z−Aaa)及びペプチド化学において慣用のカップリング試薬(例えばDCC又はHBTU及びHOBt)と反応させてZ−Aaa−(4−アミノベンジル)アミドを得る。場合により存在するアミノ酸Aaaの側鎖中の反応性基はこの場合に酸反応性保護基(例えばBOC、トリチル、t−ブチルエステルもしくは−エーテル)を備えさせるべきである。パラジウム/活性炭触媒上での接触水素化によるZ−保護基の分解後に、遊離のアミノ基をペプチド化学において慣用のカップリング試薬(例えばDCC又はHBTU又はHOBt)を用いてZ−(D)−Ser(tBu)−OHと反応させてZ−(D)−Ser(tBu)−Aaa−(4−アミノベンジル)アミドを得る。BOC保護されたグアニジノ官能の合成は、例えば前記の段階で、N,N′−ビス−BOC−1H−ピラゾール−1−カルボキサミジンとできる限り非極性かつ不活性の溶剤(例えばジクロロメタン)中で反応させることによって実施できる。Z−保護基の再度の触媒による分解の後に、フェニルメタンスルホニルクロリドと反応を行って、完全に保護された生成物BzSO−(D)−Ser(tBu)−Gly−4(N,N′−ビス−BOC−グアニジノベンジル)アミドを得る。最後の合成工程において、BOC保護基及びt−ブチルエーテル基をジオキサン中の4MのHClによって分解し、それによってBzSO−(D)−Ser−Aaa−(4−グアニジノベンジル)アミドの塩酸塩を直接得る。選択的に保護基をTFAによって分解してもよい。生じる生成物のTFA塩を引き続きイオン交換によって相応の塩酸塩に変換する。
10.1. ベンジルスルホニル−(D)−Ser−ホモPhe−(4−グアニジノベンジル)アミド塩酸(WX−550)
市販の4−アミノベンジルアミンを不活性溶剤(例えばジクロロメタン)中でZ−ホモPhe−OH及びペプチド化学において慣用のカップリング試薬(例えばDCC又はHBTU及びHOBt)と反応させてZ−ホモPhe−(4−アミノベンジル)アミドを得る。パラジウム/活性炭触媒上での接触水素化によるZ−保護基の分解後に、遊離のアミノ基をペプチド化学において慣用のカップリング試薬(例えばDCC又はHBTU及びHOBt)を用いてZ−(D)−Ser(tBu)−OHと反応させてZ−(D)−Ser(tBu)−ホモPhe−(4−アミノベンジル)アミドを得る。BOC保護されたグアニジノ官能の合成は、例えば前記の段階で、N,N′−ビス−BOC−1H−ピラゾール−1−カルボキサミジンとできる限り非極性かつ不活性の溶剤(例えばジクロロメタン)中で反応させることによって実施できる。Z−保護基の再度の触媒による分解の後に、フェニルメタンスルホニルクロリドと反応を行って、完全に保護された生成物BzSO−(D)−Ser(tBu)−ホモPhe−4(N,N′−ビス−BOC−グアニジノベンジル)アミドを得る。最後の合成工程において、BOC保護基及びt−ブチルエーテル基をジオキサン中の4MのHClによって分解し、それによってBzSO−(D)−Ser−ホモPhe−(4−グアニジノベンジル)アミドの塩酸塩を直接得る。選択的に保護基をTFAによって分解してもよい。生じる生成物のTFA塩を引き続きイオン交換によって相応の塩酸塩に変換する。
10.2. ベンジルスルホニル−(D)−Ser−Ala−(4−グアニジノベンジル)アミド塩酸(WX−532)
ベンジルスルホニル−(D)−Ser−Ala−(4−グアニジノベンジル)アミド塩酸(WXC−532)の合成を10.1.に記載のように、但しZ−ホモPhe−OHの代わりにZ−Ala−OHを用いて行う。
例11:
11.1. 本発明による化合物2−(4−クロロフェニル−メタンスルホニルアミノ)−N−[1−(4−グアニジノ−ベンジルカルバモイル)エチル]−3−ヒドロキシ−N−メチル−プロピオンアミドもしくは4−クロロベンジルスルホニル−(d)−Ser−N−Me−Ala−(4−グアニジノベンジルアミド)(WX−582)の合成
Figure 2005518388
本発明による化合物の合成のために、N−Z−N−メチル−アラニンをペプチド化学において慣用のカップリング試薬(例えばDCC又はHBTU又はHOBt)と4−アミノベンジルアミンとを反応させて、N−Z−N−メチル−アラニン−(4−アミノベンジル)アミドを得る。パラジウム/活性炭触媒上での接触水素化によるZ−保護基の分解後に、遊離のアミノ基をペプチド化学において慣用のカップリング試薬(例えばDCC又はHBTU又はHOBt)を用いてZ−(D)−Ser(tBu)−OHと反応させてZ−(D)−Ser(tBu)−N−メチル−Ala−(4−アミノベンジル)アミドを得る。BOC保護されたグアニジノ官能の合成は、例えば前記の段階で、N,N′−ビス−BOC−1H−ピラゾール−1−カルボキサミジンとできる限り非極性かつ不活性の溶剤(例えばジクロロメタン)中で反応させることによって実施できる。Z−保護基の再度の触媒による分解の後に、4−クロロフェニルメタンスルホニルクロリドと反応を行って、完全に保護された生成物4−Cl−BzSO−(D)−Ser(tBu)−N−メチル−Ala−(4−N,N′−ビス−BOC−グアニジノベンジル)アミドを得る。最後の合成工程において、BOC保護基及びt−ブチルエーテル基をジオキサン中の4MのHClによって分解し、それによって2−(4−クロロフェニル−メタンスルホニルアミノ)−N−[1−(4−グアニジノ−ベンジルカルバモイル)エチル]−3−ヒドロキシ−N−メチルプロピオンアミドを直接得る。選択的に保護基をTFAによって分解してもよい。生じる生成物のTFA塩を引き続きイオン交換によって相応の塩酸塩に変換する。
11.2 ベンジルスルホニル−(D)−Ser−N−Me−Gly−(4−グアニジノベンジル)アミド(WX−538)の合成
本発明による化合物ベンジルスルホニル−(D)−Ser−N−Me−Gly−(4−グアニジノベンジル)アミド(WX−538)の合成を11.1.と同様に行うが、但しN−Z−N−メチル−アラニンの代わりにN−Z−N−Me−Gly−OHを使用し、そして4−クロロベンジルスルホニルクロリドの代わりにベンジルスルホニルクロリドを使用する。
例12:
N−[N′−グアニジノ−フェニル)−ヒドラジノカルボニルメチル]−3−ヒドロキシ−2−フェニル−メタンスルホニルアミノプロピオンアミド塩酸(WX−600)(図4を参照)の合成
4−ニトロフェニルヒドラジン(1)をZ−Gly−OH及びペプチド化学において慣用のカップリング試薬(例えばPyBOP、HBTU又はDCC及びHOBt)と不活性有機溶剤(例えばジクロロメタン又はDMF)中で反応させて化合物2を得る。パラジウム−活性炭触媒上での接触水素化によって、Z−保護基を分解でき、またニトロ官能を還元して、相応のアミノ基を得て、それによってアミノ酸−N′−(4−アミノ−フェニル)ヒドラジン(3)を得る。脂肪族アミノ官能はペプチド化学において慣用のカップリング試薬(例えばPyBOP、HBTU又はDCC及びHOBt)によって不活性有機溶剤(例えばジクロロメタン又はDMF)中でZ−(D)−Ser(tBu)−OHと反応させて、中間体4を得る。ビス−Boc保護されたグアニジノ官能の合成(5)は不活性有機物(例えばジクロロメタン)中でのN,N′−ビス(t−ブトキシカルボニル)−1H−ピラゾール−1−カルボキサミジンとの反応によって実施する。パラジウム−活性炭触媒上での再度の接触水素化によって、Z−保護基を分解する(6)。引き続いての1当量のベンジルスルホニルクロリドとのジクロロメタン中での反応は完全に保護された生成物7を提供し、該生成物はジオキサン中の4MのHCl中での反応によって脱保護され、所望の生成物のN−[N′−(4−グアニジノ−フェニル)ヒドラジノカルボニルメチル]−3−ヒドロキシ−2−フェニル−メタンスルホニルアミノプロピオンアミド(8)の塩酸塩を得る。
例13:
一般式
Figure 2005518388
を有する誘導体の合成
13.1. ベンジルスルホニル−(D)−Dap(Z)−Gly−(4−グアニジノ−ベンジル)アミド塩酸(WXM−5)の合成
市販の4−アミノベンジルアミンを不活性溶剤中でZ−Gly−OSuと反応させてZ−Gly−(4−アミノベンジル)アミノを得る。選択的にZ−Gly−OH及びペプチド化学において慣用のカップリング試薬(例えばDCC又はHBTU及びHOBt)を使用してよい。パラジウム/活性炭触媒上での接触水素化によるZ−保護基の分解後に、遊離のアミノ基をペプチド化学において慣用のカップリング試薬(例えばDCC又はHBTU又はHOBt)を用いてFmoc−(D)−Dap(Z)−OHと反応させてFmoc−(D)−Dap(Z)−Gly−(4−アミノベンジル)アミドを得る。BOC保護されたグアニジノ官能の合成は、例えば前記の段階で、N,N′−ビス−BOC−1H−ピラゾール−1−カルボキサミジンとできる限り非極性かつ不活性の溶剤(例えばジクロロメタン)中で反応させることによって実施できる。Fmoc−保護基の第二級有機塩基(例えばジエチルアミン又はピペリジン)による分解によって、フェニルメタンスルホニルクロリドとの反応を実施して、保護された生成物BzSO−(D)−Dap(Z)−Gly−(4−N,N′−ビス−BOC−グアニジノベンジル)アミドを得る。最後の合成工程において、BOC保護基をジオキサン中の4MのHClによって分解し、それによってベンジルスルホニル−(D)−Dap(Z)−Gly−(4−グアニジノ−ベンジル)アミド塩酸(WXM−5)の塩酸塩を得る。選択的に保護基をTFAによって分解してもよい。生じる生成物のTFA塩を引き続きイオン交換によって相応の塩酸塩に変換する。
13.2. ベンジルスルホニル−(D)−Dap−Gly−(4−グアニジノ−ベンジル)アミド二塩酸(WXM−6)の合成
ベンジルスルホニル−(D)−Dap−Gly−(4−グアニジノベンジル)アミド二塩酸(WXM−6)をパラジウム−活性炭触媒上での、2モル当量の1MのHClを含有するメタノール中でのWXM−5(13.1.を参照)の接触水素化によって合成できる。
例14:
ウロキナーゼ及びプラスミンのインビトロ阻害
インヒビター活性を測定するために200μlのトリス緩衝液(0.05モル/l、インヒビターを含有する、0.154モル/lのNaCl、pH8.0)、25μlの基質(HO中のPefachromeのuPA、PefachromeのPL又はPefablocのTH;Pentapharm LTD,バーゼル、スイス)及び50μlのウロキナーゼ(Calbiochem−Novabiochem GmbH、Bad Soden,ドイツ)もしくは相応の別のプロテアーゼ、例えばプラスミン、トロンビン又はXa因子を30℃で10分間インキュベートした。約30分及び30サイクル後に、405nmでの吸光をマイクロプレートリーダー(Mediators PHL, Aureon Biosystems、ウィーン、オーストリア)を用いて測定する。K値をディクソンに従って線形回帰によってコンピュータプログラムを用いて測定した。K値は少なくとも3つの測定値からの平均であり、標準偏差は25%未満であった。
Figure 2005518388
Figure 2005518388
Figure 2005518388
Figure 2005518388
Figure 2005518388
Figure 2005518388
例15:
ウロキナーゼのWX−508によるインビトロ阻害
uPAインヒビター活性を測定するために200μlのトリス緩衝液(0.05モル/l、インヒビターを含有する、0.154モル/lのNaCl、pH8.0)、25μlの基質(HO中のPefachromeのuPA又はBZ−β−Ala−Gly−Arg−pNA;Pentapharm LTD,バーゼル、スイス)及び50μlのウロキナーゼ(Calbiochem−Novabiochem GmbH、Bad Soden,ドイツ)もしくは相応の別のプロテアーゼを30℃でインキュベートした。約30分及び30サイクル後に、405nmでの吸光をマイクロプレートリーダー(Mediators PHL, Aureon Biosystems、ウィーン、オーストリア)を用いて測定する。K値をディクソンに従って線形回帰によってコンピュータプログラムを用いて測定した。K値は少なくとも3つの測定値からの平均であり、標準偏差は25%未満であった。
(μM)
ウロキナーゼ 0.04
プラスミン >1000
トロンビン >1000
例16:
細胞培養実験(Cacoアッセイ)
Caco−2−細胞単層を介しての化合物WX−508、WXC−316、WXC−318、WXC−324、WXC−340、WX−532、WX−538、WX−550及びWX−582の輸送を調査した。この試験において、前記の化合物を経口適用によるその生物学的利用率に関して評価した。
16.1 試験構成
16.1.1 細胞培養:
Caco−2−細胞(American Type Culture Collection, Rockville, MD, USA)を10%容量/容量の加熱変性されたウシ胎児血清(FCS)、1%容量/容量の非必須アミノ酸、160U/mlのベンジルペニシリン及び100U/mlのストレプトマイシン(Sigma Chemical, St. Louis, MO, USA)を含有するダルベッコ変性イーグル培地(DMEM)(Life Technologies, Gibco BRL, UK)中で培養した。これらの細胞を37℃で95%の空気及び5%のCOからなる90%の相対空気湿度を有する雰囲気中に保持する。これらの細胞を25cmの培養フラスコ中で培養し、その際、該培地を2日おきに交換し、そして細胞を1週間に1回トリプシン処理する。
16.1.2. 輸送試験及び経上皮電気抵抗(TEER)
輸送試験のためにCaco−2−細胞を孔サイズ0.4μm及び4.7cmの表面積を有する多孔質のポリカーボネートフィルター膜上で6つのウェルの集合体(Costar Transwell, Badhoevedorp, Niederlande)中で培養する。該細胞を10細胞/cmの最初の密度で各フィルタ上に接種する。これらの細胞を37℃で前記の雰囲気下に保持する。該培地を3週間に亘って2日おきに交換する。
輸送試験の日に培養培地を30mMのHEPES、pH7.2で緩衝された同量のハンクス均衡塩溶液(HBSS)(輸送培地)と交換し、そして細胞を1時間に亘って平衡させる。次いでアピカル培地を、1.5mlの、化合物を含有するHBSS/HEPES(10μg/ml)中の溶液によって交換する。細胞単層を4時間に亘ってインキュベートする。アピカル及びバソラテラルのコンパートメントの試料を試験の終わりに取り、そしてそれぞれの化合物の輸送の定量的測定のために考慮する。
経上皮電気抵抗(TEER)を平衡の前後に、フィルター上に形成された単層の完全性を証明するために1対の電極と接続されたMilicell ERSメーターを使用して測定する。TEERを試験の終わりに、細胞単層がつながっていることを証明するために測定する。
14C−マンニトールを使用するCaco−2−細胞単層を介しての透過性試験を、1.5mlの、HBSS−HEPES中の放射線標識された14C−マンニトール溶液(0.2μCi/mlの比活性を有する4ミリモル/l)をアピカル側に添加することによって実施する。アピカル側及びバソラテラル側の試料を取り、そしてシンチレーションカクテルの添加後にベータカウンタ中で分析する。全ての試験を3回実施した。
試験のフローチャートは以下の通りである:
Figure 2005518388
結果:
Figure 2005518388
16.1.3 結果
Caco−2−細胞単層はヒト腸管吸収性上皮を模倣しており、そして経上皮輸送の試験のための有用な道具である。TEER値は単層の生存性及び統合性のためのコントロールであり、それは100%〜120%であった。TEERは抵抗×表面積の積として定義されている。該抵抗はタイトジャンクション(細胞間経路)を介する抵抗率を反映し、細胞膜(経細胞経路)を介する抵抗率を反映しない。
前記のインビトロ輸送試験で得られる値は、試験された化合物について上皮細胞層のアピカル側からバソラテラル側までの輸送が生じることを示している。この結果は、試験された化合物が生物学的利用率を有することを示している。
試験された化合物についての結果をもう一度以下の表にまとめる:
Figure 2005518388
Figure 2005518388
Figure 2005518388
Figure 2005518388
例17:
インビトロ試験
10種の本発明によるuPAインヒビター代表物を齧歯類動物において経口の生物学的利用率及びプラスミン動力学に関して調査した。このために9週齢の17.6〜18.5gの体重を有する雌のBalb/cマウスで試験を実施した。対イオンとしてのHClを有するグアニジノフェニルアラニン誘導体である以下の試験物質を使用した:
Figure 2005518388
これらの化合物は0.1〜1000mg/kg、特に0.5〜500mg、より有利には3〜300mg/kgの範囲で使用した。投与をこの場合には胃カテーテルを介して行った。試料採取を20分、40分及び60分で実施した。
結果を以下の表にまとめる。
Figure 2005518388
Figure 2005518388
Figure 2005518388
図1はBがSO基である本発明によるインヒビターとウロキナーゼとの間の相互作用を示している 図2は特に有利な化合物のN−[(4−グアニジノ−ベンジルカルバモイル)メチル]−3−ヒドロキシ−2−フェニルメタンスルホニルアミノプロピオンアミド(WX−508)の製造のための合成式を示している 図3aは、化合物WX−550の製造のための合成式を示している 図3bは、化合物WX−544の製造のための合成式を示している 図3cは、化合物WX−568の製造のための合成式を示している 図4は化合物WX−600の製造のための合成式を示している

Claims (18)

  1. 一般式I
    Figure 2005518388
    [式中、
    Arは芳香族又は複素芳香族の環系を意味し、
    Eは
    Figure 2005518388
    を意味するか、又はAr及びEは一緒になって基
    Figure 2005518388
    を形成し、その際、ZはO、NH又はC=Oであり、かつXはC=O、HN又はCHであってよく、WはN、CR又はCRであり、かつXはCH、CR、CR又はNであってよく、
    Bは−SO−、−CR −、−NR−又は−NH−を意味し、
    はNR13、OR、SR、COOR、CONR又はCORを意味し、
    はH、置換されてよいアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基又はCOOR、CONR又はCORを意味し、
    はハロゲン、C(R、C(R、OC(R又はOC(Rを意味し、
    はH又は1つの任意の有機基を意味し、
    13は一般式(IIa)又は(IIb)
    Figure 2005518388
    の基を意味し、
    はNH、NR、O又はSを意味し、
    はNH、NR、O、S、CO、COO、CONH又はCONRを意味し、
    YはC(R、NH又はNRを意味し、
    はH又は分枝鎖状又は非分枝鎖状の置換されてよいアルキル基、アルケニル基又はアルキニル基を意味し、
    はH、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、カルボキシ−アルキル基、カルボキシ−アルケニル基、カルボキシ−アルキニル基、カルボキシ−アリール基、カルボキシ−ヘテロアリール基、−(CO)NR又は−COO−Rを意味し、その際、アルキル基、アリール基及びヘテロアリール基は置換されていてよい、
    はそれぞれ無関係にH又はハロゲン、特にFであり、
    はH又は置換されてよいアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基又はヘテロアリール基又は−CORを意味し、
    はそれぞれ無関係にH、又は分枝鎖状又は非分枝鎖状の置換されてよいアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アラルキル基、アルキルアリール基、ヘテロアラルキル基及び/又は置換もしくは非置換の二環式又は多環式の基を意味し、
    はH又は分枝鎖状又は非分枝鎖状の場合により置換されたアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基及び/又はヘテロアリール基を意味し、
    10は基(C(R−Xを意味し、
    11はH、カルボニル基−CO−R12、カルボンアミド基−CONR12 、オキシカルボニル基−COO−R12又は特に有利にはスルホニル基−SO12を意味し、
    12はH、分枝鎖状又は非分枝鎖状の置換又は非置換のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基又はヘテロアリール基又は置換又は非置換の環式のアルキル基又は置換又は非置換のアラルキル基、アルキルアリール基又はヘテロアラルキル基又は置換又は非置換の二環式又は多環式の基を意味し、
    15はC=X、NR又はCR を表し、
    nは0〜2の整数であり、
    mは0〜5の整数であり、
    oは1〜5の整数であり、
    pは1〜5の整数である]の化合物又はこれらの化合物の塩の、ウロキナーゼ−プラスミノゲンアクチベーターの阻害のための薬剤の製造のための使用。
  2. 一般式III
    Figure 2005518388
    [式中、
    Arは芳香族又は複素芳香族の環系を意味し、
    はNR13、OR、SR、COOR、CONR又はCORを意味し、
    はH、置換されてよいアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基又はCOOR、CONR又はCORを意味し、
    はハロゲン、C(R、C(R、OC(R又はOC(Rを意味し、
    はH又は任意の有機基を意味し、
    13は一般式(IVa)又は(IVb):
    Figure 2005518388
    の基を意味し、
    はNH、NR、O又はSを意味し、
    はNH、NR、O、S、CO、COO、CONH又はCONRを意味し、
    YはC(R、NH又はNRを意味し、
    はH又は分枝鎖状又は非分枝鎖状の置換されてよいアルキル基、アルケニル基又はアルキニル基を意味し、
    はH、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、カルボキシアルキル基、カルボキシアルケニル基、カルボキシル−アルキニル基、カルボキシ−アリール基、カルボキシ−ヘテロアリール基、−(CO)NR又は−COO−Rを意味し、その際、アルキル基、アリール基及びヘテロアリール基は置換されていてよい、
    はそれぞれ無関係にH又はハロゲン、特にFであり、
    はH又は置換されてよいアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基又はヘテロアリール基又は−CORを意味し、
    はそれぞれ無関係にH、ハロゲン又は分枝鎖状又は非分枝鎖状の置換されてよいアルキル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基及び/又は(CH−OHを意味し、
    はH又は分枝鎖状又は非分枝鎖状の場合により置換されたアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基及び/又はヘテロアリール基を意味し、
    10は基(C(R−Xを意味し、
    11はH、カルボニル基−CO−R12、オキシカルボニル基−COO−R12又は、特に有利にはスルホニル基−SO12を意味し、
    12は分枝鎖状又は非分枝鎖状の置換又は非置換のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基又はヘテロアリール基又は置換又は非置換の環式のアルキル基又は置換又は非置換のアラルキル基、アルキルアリール基又はヘテロアラルキル基又は置換又は非置換の二環式又は多環式の基を意味し、
    nは0〜2の整数であり、
    mは0〜5の整数であり、
    oは1〜5の整数である]の化合物又はこれらの化合物の塩の、ウロキナーゼ−プラスミノゲンアクチベーターの阻害のための薬剤の製造のための請求項1記載の使用。
  3. Arがベンゼン環を意味する、請求項1又は2記載の使用。
  4. 12がベンジル基を意味する、請求項1から3までのいずれか1項記載の使用。
  5. 12がアダマンチル基又はショウノウ基を意味する、請求項1から3までのいずれか1項記載の使用。
  6. 置換基B、特に−CHx及びE、特に−NHC(NH)NHが互いにパラ位で配置されている、請求項1から5までのいずれか1項記載の使用。
  7. 化合物N−[2−(4−グアニジノ−ベンゼンスルホニルアミノ)エチル]−3−ヒドロキシ−2−フェニルメタンスルホニルアミノ−プロピオンアミド塩酸、Bz−SO−(D)−Ser−(Aza−Gly)−4−グアニジノ−ベンジルアミド塩酸、N−(4−グアニジノ−ベンジル)−2−(3−ヒドロキシ−2−フェニルメタン−スルホニルアミノ−プロピオニルアミノ)−4−フェニル−ブチルアミド塩酸、N−[(4−グアニジノ−ベンジルカルバモイル)メチル]−3−ヒドロキシ−2−フェニルメタンスルホニルアミノプロピオンアミド、3−ニトロベンジル−スルホニル−(D)−Ser−Gly−(4−グアニジノベンジル)アミド塩酸(WXC−316)、3−クロロベンジル−スルホニル−(D)−Ser−Gly−(4−グアニジノベンジル)アミド塩酸(WXC−318)、4−クロロベンジル−スルホニル−(D)−Ser−Gly−(4−グアニジノベンジル)アミド塩酸(WXC−340)、ベンジルスルホニル−(D)−Ser−Ala−(4−グアニジノベンジル)アミド塩酸(WX−532)、4−クロロベンジルスルホニル−(d)−Ser−N−Me−Ala−(4−グアニジノベンジル)アミド(WX−582)又はベンジルスルホニル−(D)−Ser−N−Me−Gly−(4−グアニジノベンジル)アミド(WX−538)を使用する、請求項1から6までのいずれか1項記載の使用。
  8. ウロキナーゼ及び/又はウロキナーゼ受容体の病理学的過剰発現と関連している疾患の撲滅のための、請求項1から7までのいずれか1項記載の使用。
  9. 腫瘍撲滅のための、請求項1から8までのいずれか1項記載の使用。
  10. 転移形成の撲滅のための、請求項1から9までのいずれか1項記載の使用。
  11. 経口的、局所的、経腸的、非経口的、皮下的、筋内的、腹膜腔内的、舌下的、経鼻的又は吸入的に投与可能な医薬品を製造する、請求項1から10までのいずれか1項記載の使用。
  12. 錠剤、糖衣錠、カプセル剤、ペレット剤、坐剤、液剤、乳剤、懸濁剤、リポソーム、吸入スプレー又は経皮系、例えばプラスターの形の薬剤を製造する、請求項1から11までのいずれか1項記載の使用。
  13. 式I
    Figure 2005518388
    [式中、Ar、X、R、B、E及びmが請求項1記載の定義である]の化合物。
  14. 式III
    Figure 2005518388
    [式中、Ar、X、R、R及びmが請求項2記載の定義である]の化合物。
  15. N−[2−(4−グアニジノ−ベンゼンスルホニルアミノ)エチル]−3−ヒドロキシ−2−フェニルメタンスルホニルアミノ−プロピオンアミド塩酸、Bz−SO−(D)−Ser−(Aza−Gly)−4−グアニジノ−ベンジルアミド塩酸、N−(4−グアニジノ−ベンジル)−2−(3−ヒドロキシ−2−フェニルメタン−スルホニルアミノ−プロピオニルアミノ)−4−フェニル−ブチルアミド塩酸、N−[(4−グアニジノ−ベンジルカルバモイル)メチル]−3−ヒドロキシ−2−フェニルメタンスルホニルアミノプロピオンアミド、3−ニトロベンジル−スルホニル−(D)−Ser−Gly−(4−グアニジノベンジル)アミド塩酸(WXC−316)、3−クロロベンジル−スルホニル−(D)−Ser−Gly−(4−グアニジノベンジル)アミド塩酸(WXC−318)、4−クロロベンジル−スルホニル−(D)−Ser−Gly−(4−グアニジノベンジル)アミド塩酸(WXC−340)、ベンジルスルホニル−(D)−Ser−Ala−(4−グアニジノベンジル)アミド塩酸(WX−532)、4−クロロベンジルスルホニル−(d)−Ser−N−Me−Ala−(4−グアニジノベンジル)アミド(WX−582)又はベンジルスルホニル−(D)−Ser−N−Me−Gly−(4−グアニジノベンジル)アミド(WX−538)。
  16. 請求項13から15までのいずれか1項記載の少なくとも1種の化合物の有効量の投与による、生物におけるウロキナーゼ阻害のための方法。
  17. 請求項13から15までのいずれか1項記載の少なくとも1種の化合物の有効量の投与による、ヒトにおけるウロキナーゼ阻害のための方法。
  18. 請求項13から15までのいずれか1項記載の化合物の治療的活性量を含有する医薬品。
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