JP2005515409A - バイオセンサーとしての結合タンパク質 - Google Patents

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Abstract

本発明は、センサー表面にカップリングするためのチオール基を含む変異結合タンパク質の組成物、これから得られる分析物バイオセンサーデバイス、ならびにin vitroおよびin vivoでの分析物バイオセンサーとしてこれらを使用する方法を対象とする。

Description

本発明はバイオテクノロジー分野に属する。詳細には、本発明は、センサー表面に結合するためのチオール基を含む変異結合タンパク質(mutated binding protein)、これから得られる分析物バイオセンサーデバイス、ならびにin vitroおよびin vivo分析物バイオセンサーとしてのこれらの使用を対象とする。
グルコース濃度を監視して糖尿病患者の適切な代謝制御を容易にすることは望ましい目標であり、これによって多くの人の寿命は向上するであろう。現在、大部分の糖尿病患者は、血中グルコースレベルを監視するのに「指穿刺(finger stick)」法を使用しているが、頻繁な穿刺(日に数回)によって生じる痛みのため、患者が指示どおりにおこなっているかどうかは疑わしい。そのため、血中グルコースまたはグルコースを含む他の体液を頻繁および/または連続的に監視する非侵襲性またはできるだけ侵襲性の低いin vivo法、およびより効率的なin vitro法を開発する努力が続けられてきた。これらのうち最も有望ないくつかの方法はバイオセンサーの使用を伴う。バイオセンサーは、トランスデューサ(検出)要素に結合した生物学的認識要素を使用して、特定の定量的または半定量的分析情報を提供することができるデバイスである。
バイオセンサーの生物学的認識要素は選択性を決定し、そのため測定される化合物だけが信号を引き起こす。この選択は、リガンド(例えばグルコース)の化学構造が変化しない場合のリガンドの生化学的認識に基づいてもよく、または要素が分析物の生化学反応を触媒する生体触媒作用に基づいてもよい。
トランスデューサ要素は、生物学的認識要素の認識結果を半定量的または定量的な信号に変換する。可能なトランスデューサ技術は、光学、電気化学、音響/機械または比色定量技術である。これまでに利用された光学特性は、吸光度、蛍光/りん光、生物発光/化学発光、反射率、光散乱および屈折率を含む。蛍光化合物などの慣用のリポーター基を使用してもよく、あるいはまた、標識の必要なしで光学的に直接に検出できる状況もある。
信号変換のための生物学的要素として使用される、グルコースを検出するために特に設計されるバイオセンサーは、典型的には、グルコースオキシダーゼ活性の電気化学検出または比色検出を使用する。この方法の使用は、特に酸素レベルの影響、血液中の阻害物質の存在および電極にまつわる問題に起因する難点を伴う。さらに、検出によって分析物が消費され、低いグルコース濃度を測定するときにはこのことが問題になる可能性がある。
バイオセンサーの開発が急速に進んでいる領域は、蛍光標識されたペリプラズム結合タンパク質(PBP)の使用である。非特許文献1に報告されているように、標識されたマルトース結合タンパク質(MBP)は、有用なマルトースセンサーであることが示された。この研究では、もともとシステイン残基を持たないMBPを変異させて、位置337に単一のシステイン残基を有するタンパク質(S337C)を得た。この変異位置は、マルトース結合間隙(cleft)内にあり、マルトースが結合すると大きな環境変化を受けた。多数のフルオロフォアが調査され、そのうちのいくつかはリガンド結合をブロックし、またはタンパク質の立体配座の変化を妨害した。調査したフルオロフォアのうち、IANBDでは、マルトース結合後、蛍光強度が大幅に増大した(160%)。この結果は、マルトース結合時のヒンジの閉鎖に関して理論的に予測されたように、親水性すなわち溶媒露出環境からより疎水性の高い環境へ変化するフルオロフォアの位置と一致する。しかし、この変異タンパク質および関連リポーター基は、哺乳動物の体液中の診断上重要な糖と結合しない。このタンパク質とTiO表面との会合が開示されているが、この表面結合タンパク質には、時間とともに活性が低下し、定常的な水和が必要であるという欠点がある(非特許文献2)。
Hellinga他の特許文献1は、システイン残基を含むように変異させたガラクトース/グルコース結合タンパク質(GGBP)に蛍光リポーターを導入することによって、グルコース結合時に生じる大規模な立体配座の変化を利用するグルコースバイオセンサーの設計を報告している。Hellinga他の特許文献1は、変異GGBPの立体配座の変化の伝達を利用して、アロステリックカップリング機構を介してグルコース結合事象を蛍光の変化に変換する、統合された信号変換機能を構築することができることを開示している。この蛍光変換機能は、GGBPの糖結合ポケットの固有の結合特性を最低限度しか妨害しないと報告されている。
血液、間質液、眼溶液、または汗などのような生物学的溶液中のグルコース濃度を正確に決定するためには、対象の生物学的溶液の生理的および/または病理学的作働範囲と調和するようにバイオセンサーの感知分子の結合定数を調整することが望ましい。適切な結合定数を持たなければ、特定の生理的および/または病理学的濃度に関して、信号が範囲外となる可能性がある。さらに、Lakowiczの特許文献2に開示されているように、バイオセンサーは、それぞれが異なる結合定数を有する2種類以上のタンパク質を使用して、広い範囲のグルコース濃度にわたって正確な測定値を与えるように構成することができる。
変異GGBPの有用性にもかかわらず、リポーター基の有無のいずれにおいても、これらのタンパク質のわずかのものが、設計および試験されたにすぎない。特定の部位の変異および/またはある種のリポーター基の結合は、予測不可能な方法で結合定数を変化させる働きをする。さらに、リポーター基を含むバイオセンサーは望ましい結合定数を有する可能性があるが、分析物の結合後に容易に検出可能な信号を生成しない。具体的な分析物の検出のために特定のタンパク質に結合させた特定のリポータープローブの感度を決定する最優先の因子の1つが、選択されるプローブとタンパク質のアミノ酸残基との間の具体的な相互作用の性質であることは従来技術から明らかである。タンパク質内のこれらの相互作用をコンピュータ計算法を使用して予測することは現在のところ不可能であり、および合理的な設計方法論を使用してリポータープローブの選択を最適化することも不可能である。さらに、タンパク質中のリポーター基の位置に基づいて結合定数に対する効果を予測すること(またはその逆)も不可能である。
無試薬で、自己充足的の、および/または埋込み可能な、および/または再使用可能なバイオセンサータンパク質を開発するためには、トランスデューサ要素が、トランスデューサ要素に対しておよび該トランスデューサ要素からの信号をインターロゲートする検出デバイスと連絡していなければならない。「インターロゲート」とは、試料に光を送り、および試料からの発光を測定するプロセスを意味する。典型的な方法は、光ファイバまたは平面導波路の内部または表面に、固定化法を使用してタンパク質を配置することを含む。このような固定化法は、半透膜、有機ポリマーマトリックスまたは無機ポリマーマトリックスの中にタンパク質を捕捉することを含むが、それらに限定されるものではない。使用する固定化法は、作動中のバイオセンサーの性能を最終的に決定する。従来技術は、生体分子の固定化に関連した数多くの問題を詳述している。例えば、多くのタンパク質は、立体配座の不可逆的な変化、変性および生化学的活性の損失を受ける。固定化されるタンパク質は、任意の特定の表面に可能な多数の配向で存在することができる。例えば、あるタンパク質は活性部位が露出するように配向し、他のタンパク質は活性部位が露出しないように配向し、したがって分析物との選択的な結合反応を経験することができない。また、固定化されるタンパク質は、時間に依存した変性、固定化中の変性、および固定化後に捕捉されたタンパク質の浸出にさらされる。これによって、例えば、検知装置の較正を維持できないこと、および信号のドリフトを含む問題点が生じる。一般的に、結合タンパク質は、その有効な使用を可能にするための配向制御を必要とし、したがって、文献に教示された物理的吸収およびランダムまたはバルク表面共有結合または固定化法は概して成功していない。
米国特許第6,277,627号明細書 米国特許第6,197,534号明細書 Cass, Anal Chem. 1994, 66, 3840-3847 Cass, Analytical Chemistry 1998, 70 (23), 5111-5113 N. K. Vyas, M. N. Vyas, F. A. Quiocho, Science 1988, 242, 1290-1295 S. L. Mowbray, R. D. Smith, L. B. Cole, Receptor 1990, 1, 41-54 Turcatti et al., J Bio. Chem. 1996 271, 33, 19991-19998 Greg T. Hermanson, "Bioconjugate Techniques", Academic Press, 1996, San Diego, pp. 4-16 Myszka et al., J. Mol. Recognit. 2001 14: 261-268 M. E. Jones et al., 2000, NSF Design and Manuf. Research conf., Vancouber, Poster Number SBIR-510 Guilbault, Biosensors & Bioclectronics 1999 14, 633-670 Kunkel (1991)
したがって、当技術分野では、バイオセンサーとして使用するための、分析物が結合すると検出可能で可逆的な信号を生成するさらなる有用な変異タンパク質および変異GGBPタンパク質を設計することが求められており、さらに、バイオセンサーとして使用するために分析物またはグルコースが結合すると検出可能な信号を生成し、表面に結合するためのチオール基を含むさらなる有用な変異結合タンパク質および変異GGBP類を設計することが求められている。
本発明は、a)少なくとも1つの変異結合タンパク質およびこれに結合した少なくとも1つのチオール基と、b)前記チオール基を介して前記変異結合タンパク質がカップリングした少なくとも1つのセンサー表面とを含み、前記センサー表面は、前記変異結合タンパク質が分析物に結合したときの屈折率の変化に起因する検出可能な信号を生成するバイオセンサーを提供する。
本発明はさらに、a)少なくとも1つの変異結合タンパク質およびこれに結合した少なくとも1つのチオール基を提供する工程と、b)前記チオール基を介して前記変異結合タンパク質がカップリングした少なくとも1つのセンサー表面と、c)前記変異結合タンパク質を様々なグルコース濃度を含む生物学的溶液に曝す工程と、d)屈折率の変化に起因する検出可能で可逆的な信号を検出する工程とを含み、前記検出可能で可逆的な信号は、前記様々な分析物濃度に対応する結合後の屈折率の変化に起因する分析物検出方法を提供する。
用語バイオセンサーは、一般に、単離された酵素、免疫系、組織、細胞小器官またはホールセル(細胞全体)によって媒介される特定の生化学反応を使用して、通常は電気、熱または光信号によって、化合物を検出するデバイスを指す。本明細書で使用するときには、「バイオセンサー」は、分析物(例えば、グルコースまたはガラクトース)に結合することができるタンパク質であって、本明細書に記載の検出手段によって分析物または分析物濃度の変化を検出する目的に使用することができるタンパク質を指す。
用語「結合タンパク質」は、記載される方法によって、分析物が存在しないとき、時間とともに分析物の濃度が変化するとき、または濃度に依存した方法で存在する時のいずれをも区別できる、検出可能および/または可逆的な信号を生成しまたは変換することができる方法で、特定の分析物と相互作用するタンパク質を指す。信号事象の検出は、1回だけの適用または再使用可能な用途を含む連続手段、プログラムされた手段および散発的(episodic)手段を含む。分析物の存在または濃度との相関が確立されている場合、可逆信号の生成または検出は、瞬時であってもよく、または時間依存であってもよい。このような信号がもたらされるように変異させた結合タンパク質が好ましい。
本明細書で使用する際に、用語「ガラクトース/グルコース結合タンパク質」すなわち「GGBP」は、細菌のペリプラズム区画において天然に見出されるタイプのタンパク質を指す。自然の状態において、これらのタンパク質は、走化性および小分子(例えば糖、アミノ酸および小ペプチド)の細胞質への輸送に関与する。GGBPは、3本の鎖によって接続されてヒンジを形成している、2つの球状/ドメインからなる単鎖タンパク質である。結合部位は、2つのドメイン間の間隙に位置する。グルコースが結合部位に入ると、GGBPは、ヒンジを中心とした立体配座の変化を受け、これによって2つのドメインが一緒になり、結合部位にグルコースが捕らえられる。E.coli(非特許文献5)およびS.Typhimurium(非特許文献6)のGGBPの閉鎖形態のX線結晶構造が決定された。これらのX線結晶構造は、Protein Data Bank(http://www.resb.org/pdb/)から、それぞれ、2GBPおよび3GBPとして入手可能である。野生型のE.coliのGGBPのDNAおよびアミノ酸配列は、www.ncbi.nim.nih.gov/entrez/に登録番号D90885(ゲノムクローン)および登録番号230520(アミノ酸配列)として出ている。好ましいGGBPはE.coli由来である。
本明細書で使用する際に、用語「変異結合タンパク質」(例えば「変異GGBP」)は、天然に存在するタンパク質中に存在するアミノ酸を置換したアミノ酸、天然のタンパク質に存在するアミノ酸から欠落したアミノ酸、または天然のタンパク質に存在するアミノ酸に付加されたアミノ酸を含む、細菌由来の結合タンパク質を指す。結合タンパク質の例示的な変異には、システイン基(天然に存在しないアミノ酸)の付加または置換、および実質的に非反応性のアミノ酸を反応性のアミノ酸で置換して、電気化学または光反応性リポーター基の共有給合を提供することなどが含まれる。「反応性」アミノ酸とは、チオール反応染料を用いたシステインの標識化に類似して標識化剤で修飾することができるアミノ酸を意味する。非反応性アミノ酸には、ひとたびタンパク質に組み込まれたならば容易に修飾することができない側鎖を持つ、アラニン、ロイシン、フェニルアラニンなどのアミノ酸が含まれる(アミノ酸側鎖の反応性の分類については非特許文献8を参照されたい)。
GGBPタンパク質の例示的な変異には、位置11のリシンを置換したシステイン(K11C);位置14のアスパラギン酸を置換したシステイン(D14C);位置19のバリンを置換したシステイン(V19C);位置43のアスパラギンを置換したシステイン(N43C);位置74のグリシンを置換したシステイン(G74C);位置107のチロシンを置換したシステイン(Y107C);位置110のトレオニンを置換したシステイン(T110C);位置112のセリンを置換したシステイン(S112C);位置112のセリンを置換したシステインおよび位置238のロイシンを置換したセリン(S112C/L238S)を含む2重変異;位置113のリシンを置換したシステイン(K113C);位置137のリシンを置換したシステイン(K137C);位置149のグルタミン酸を置換したシステイン(E149C);位置149のグルタミン酸を置換したシステインおよび位置238のロイシンを置換したセリンを含む2重変異(E149C/L238S);位置152のヒスチジンを置換したシステインおよび位置182のメチオニンを置換したシステインを含む2重変異(H152C/M182C);位置213のアラニンを置換したセリンおよび位置152のヒスチジンを置換したシステインを含む2重変異(H152C/A213S);位置182のメチオニンを置換したシステイン(M182C);位置213のアラニンを置換したシステイン(A213C);位置213のアラニンを置換したシステインおよび位置238のロイシンを置換したシステインを含む2重変異(A213C/L238C);位置216のメチオニンを置換したシステイン(M216C);位置236のアスパラギン酸を置換したシステイン(D236C);位置238のロイシンを置換したシステイン(L238C);位置287のアスパラギン酸を置換したシステイン(D287C);位置292のアルギニンを置換したシステイン(R292C);位置296のバリンを置換したシステイン(V296C);位置149のグルタミン酸を置換したシステインおよび位置213のアラニンを置換したアルギニンを含む2重変異(E149C、A213R);位置149のグルタミン酸を置換したシステイン、位置213のセリンを置換したアラニンおよび位置238のロイシンを置換したセリンを含む3重変異(E149C/A213S/L238S);および位置149のグルタミン酸を置換したシステイン、位置213のアラニンを置換したアルギニンおよび位置238のロイシンを置換したセリンを含む3重変異(E149C/A213R/L238S)が含まれる。さらなる例を後の第1表に示す。アミノ酸残基番号は、上記の309個の残基を有するE.coliの公表された配列を指し、または代替源(例えば、Citrobacter freundiiまたはSalmonella typhimuriumのグルコース/ガラクトース結合タンパク質。配列登録番号はそれぞれP23925およびP23905)由来の実質的に相同の任意の配列中の対応するアミノ酸残基を指す。
Figure 2005515409
本発明の変異結合タンパク質または変異GGBP類は、例えば分析物またはグルコースが関与する生物学的反応の速度を追跡できるin vitroまたはin vivo分析物アッセイ、ならびに臨床アッセイ、および食品または飲料の工業的試験で使用することができる。
変異は、1つまたは複数の目的を果たすことができる。例えば、タンパク質の長期安定度を変化させる目的で;特定の封入マトリックス、ポリマーまたは表面にタンパク質を接合、カップリング、連結または他の方法で結びつける目的で;または特定の分析物に関してその結合定数を調整する目的で、あるいはこれらの任意の組合せのために、天然タンパク質を変異させることができる。
本発明では、分析物と変異タンパク質が結合パートナーとして機能する。本明細書で使用する際に、用語「会合」または「結合」は、検出手段によってタンパク質に対する結合を検出することを可能にするほど十分に強い相対結合定数(K)を有する結合パートナーを指す。Kは、半数のタンパク質が結合したときの遊離の分析物の濃度またはその逆として計算することができる。対象の分析物がグルコースのときには、結合パートナーのK値が約0.0001mMから約30mMであることが好ましい。
本発明では、グルコースが結合時に検出可能な信号を生成するタンパク質を、チオール基を介してセンサー表面に付着させることによって、変異GGBPを使用してグルコースの結合を検出できることが示された。本明細書で使用する際に、「検出可能な信号を生成する」とは、リガンド−タンパク質結合の検出を可能にする方法で、センサー表面/タンパク質の組合せの特性変化を認識する能力を指す。例えば、1実施形態では、変異GGBPがセンサー表面に付着され、グルコース結合時に起こるタンパク質の配座の変化によってその検出可能な特性(例えば屈折率)が変化する。
変異GGBPは、該タンパク質のN末端またはC末端あるいはその両方にヒスチジンタグを有するように設計されることができる。ヒスチジン融合タンパク質は、タンパク質の精製を補助するために分子生物学の分野で広く使用されている。例示的なタグ系は、約6個のヒスチジンを含むタグを有するタンパク質を生成し、好ましくはこのようなタグ付けは変異GGBPの結合活性を損なわない。
本発明の1つの態様では、バイオセンサーを使用してin vivoで分析物を感知する。この態様では、バイオセンサーをマトリックス中に封入し、次いでこれを、埋込み可能なデバイスとして使用する。「マトリックス」は、分析物を透過させるものである限り、円板、円筒、パッチ、マイクロスフェア、多孔質ポリマー、連続気泡発泡体などを含む、任意の望ましい形態または形状をとることができる。マトリックスはさらにバイオセンサーの浸出を防ぐ。マトリックスは、光源からの光、あるいはタンパク質への、またはタンパク質からの他の任意のインターロゲート光がバイオセンサーを通過することを許す。in vivo用途で使用するとき、バイオセンサーは、実質的に生理的範囲の分析物に曝され、分析物濃度の変化を決定または検出することが望ましい。この決定または検出は、連続検出手段、プログラムされた検出手段および散発的検出手段を含む。したがって、本発明の構想のin vivoバイオセンサーは、分析物透過性の捕捉または封入マトリックスの中に、少なくとも1つの変異結合タンパク質およびセンサー表面に付着するための少なくとも1つのチオール基を含み、変異結合タンパク質は、様々な分析物濃度に曝されたときに検出可能で可逆的な信号の変化を引き起こし、およびその検出可能で可逆的な信号は分析物の濃度と関連づけることができるようなものである。
本発明の結合タンパク質バイオセンサーは、マイクロモル濃度(10−6モル濃度)からモル濃度の分析物濃度を、試薬を消費することなく測定しまたは検出することができる。いくつかの実施形態では、分析物に対するそれらの感度が、バイオセンサーを使用して、とりわけ、低体積の間質液、眼液または汗試料中に存在することが知られている低分析物濃度を測定することを可能にする。いくつかの実施形態では、埋込み可能なバイオセンサーを、間質液、組織または他の体液と相互作用させるために、哺乳動物の表皮−真皮接合部の皮内または皮下に埋め込むことができる。本発明の結合タンパク質バイオセンサーは、使用者または症状の治療にとって適切であるように、分析物を連続的に、一時的に、または「オンデマンド」で監視する手段を提供する。
他の実施形態では、分析物(例えばグルコース)に対するバイオセンサーの感度が、バイオセンサーを使用して血中の分析物のレベルを検査できる感度である。
他の実施形態では、変異タンパク質を使用し、屈折率の変化を測定することによって分析物の結合を検出する。「屈折率」は、一般的な意味、すなわち特定の放射線の真空中での速度と所与の媒質中での速度の比、で使用される。1つの媒質から密度の異なる別の媒質へ移るとき、または密度が不均一な媒質の中を進むときに、光線の方向は変化する(すなわち光線は屈折する)。屈折率の適当な検出または測定装置は、反射分光光度計、ならびに屈折率ベースの他の検出手段、例えば表面プラズモン共鳴手段および長周期格子手段である。
本発明の1つの態様では、表面プラズモン共鳴(SPR)を使用してこのような屈折を監視する。SPRを使用して、2つの分子間の結合特異性を判定し、所与の分子がどれくらい存在し活性であるかを評価し、結合の速度および親和力を定量的に規定することができる。SPRを使用し、結合および解離プロセス中にセンサー表面で起こる質量濃度の変化を明確にすることによって、時間の経過に伴う生体分子の結合の進行を視覚化することができる。
SPRは、相対的に屈折率の大きい媒質(例えばガラス)の中を進んでいる光が、相対的に屈折率の小さい媒質(例えば溶液)に十分な傾いた角で遭遇したときに全反射される全反射現象に基づく。SPR検出では、このような2つの媒質の界面に金属面が存在することによって、反射光の強度が減衰される。強度の低下は、2つの媒質の屈折率によって決まる明確に規定された角度で起こり、この角度は「共鳴角」と呼ばれている。2つの媒質の界面にタンパク質が吸着すると、この界面の近傍の溶液の屈折率が変化し、反射光が減衰される角度が変化する(すなわち共鳴角が変化する)。
1つの実施形態では、SPRとともに使用される構成は、薄い金属フィルムでコーティングされたプリズムからなる。本発明の1つの態様では、この表面にGGBPまたは結合タンパク質を固定化する。
本明細書で使用するとき、「センサー表面」は、屈折率を測定するために、少なくとも1つの結合パートナーが固定化される場所を指す。センサー表面は、ガラスまたはプラスチックからなる基板を含む。該基板の上には、適当な波長の光と共鳴することができる伝導帯電子を有する適当な金属層が層をなす。様々な金属元素がこの条件を満たす。これには、銀、金、銅、コバルト、アルミニウムなどが含まれるが、それらに限定されるわけではない。1つの実施形態では、センサー表面は取外し可能なマイクロチップである。このトランスデューサ要素構成を例えば、患者の組織に挿入されて、患者に対する散発的、連続的またはプログラムされた読取り、あるいはこれらの組合せを可能にするファイバまたは他の小サイズの最小限の侵襲性を有するプローブの遠位端に組み込むことができる。
例示的な場合において、カルボキシメチル化されたデキストランマトリックスで被覆したセンサー表面に、変異GGBPを固定化する。このマトリックスはセンサー表面と共有結合しており、厚さ約100〜200nmまたは厚さ200〜400nmの柔軟なヒドロゲルを形成する。このデキストランマトリックスを誘導体化して、多数の異なる官能基を付与し、および様々な固定化化学を実現することができる。1つの実施形態では、この手順は、N−ヒドロキシスクシンイミドとN−エチル−N’(ジメチルアミノプロピル)カルボジイミドとの混合物を用いたデキストランゲルのカルボキシ基の活性化を利用してNHSエステルを形成する。これはタンパク質のアミノ基とのカップリングを可能にする。
別の実施形態では、センサー表面の組成が、チップの表面に配置されたカルボキシメチル層からなる。
本発明で使用することができるさらなる固定化法には、チオール/ジスルフィド交換によるカップリング、アルデヒドカップリング、ヒドラジド基カップリング、スルフヒドリル基カップリング、およびオリゴヒスチジンタグのキレート結合が含まれる。
好ましい実施形態では、変異結合タンパク質の固定化は、本明細書に記載される変異結合タンパク質の任意のシステイン残基とセンサー表面またはその隣接層とのチオールカップリング/ジスルフィド結合を形成することによって達成される。
1つの実施形態では、センサー表面への変異GGBPの固定化に成功した後に、速度論的分析を実施することができる。典型的には、いくつかの異なる濃度の分析物をセンサー表面に2回または3回にわたって注入する。例えば、グルコースを定濃度においてセンサー表面の上の緩衝液流に導入し、センサー表面での複合体の形成の進行を監視する。この手順に引き続いて解離段階を実施してもよい。この段階において、緩衝液中に遊離のグルコースは存在せず、複合体解離の時間経過を記録する。最後に、残りの複合体を除去するために、(例えば低pH緩衝液に短時間暴露することによって)センサー表面を再生することができる。この会合実験、解離実験および再生のサイクルを、異なる濃度のグルコースを使用して繰り返すことができる。光はセンサー表面の裏側に照射され、金属フィルムの表面で生じる電子電荷密度波現象を伝搬させる。これは、センサー表面を越えて延びるエバネセント波の形態をとり、センサー表面の質量変化を検出する。相互作用の化学的速度定数および熱力学的平衡定数に関する情報を含む、一連の結合進行曲線を得ることができる。
BIACORE(Uppsala, Sweden)装置を使用する1つの実施形態では、結合進行曲線をセンサーグラムとも呼ぶ。この実施形態では、結合モデルの範囲にデータをフィッティングさせるのに使用することができ、およびKdを計算することができるソフトウェアがこの系とともに使用可能である。
結合時の表面の近傍における屈折率の時間依存の変化は、一般にRU(共鳴単位)単位で測定される。1RUはタンパク質約1pg/mmに相当する。
他の実施形態では、生物学的溶液または他の溶液中の分析物の濃度をSPRを使用して求めることができる。本明細書で使用する「生物学的溶液」には、血液、汗、眼液または間質液およびこれらの組合せが含まれるが、それらに限定されるわけではない。
SPRを使用して結合パートナー間の結合を評価する市販の装置が、いまや入手可能であるBiacore(Uppsala, Sweden)(BIACORE)、Intersens Instruments BV(Amersfoort, Netherlands)(IBIS)、Texas Instrumentsによって製造されている装置、および実験室で組み立てられたいくつかのSPR機器)。このような装置の最近のレビューが非特許文献7に見出される。
代替の実施形態では、変異GGBPタンパク質を含むアフィニティコーティングをセンサー表面を含むファイバに付着することによって分析物と本発明の変異GGBPとの間の結合を検出する光ファイバ長周期格子(LPG)を使用して、屈折率を測定することができる(例えばLuna Innovations, Inc.(Blacksburg, VA)の市販機器。非特許文献8も参照されたい)。LPGは、格子周期、ファイバの屈折率および周囲の媒質の屈折率に基づき特定の波長の光を散乱させる。アフィニティコーティングが標的分子を吸収すると、屈折率が変化し、これによって散乱光の波長が変化し、LPGがこれを検出する。LPGファイバセンサーの監視は、Lunascanシステム(Luna Innovations,Inc.)によって実施することができる。このシステムは、分光計、検出器、コントローラ、ラップトップコンピュータからなり、ラップトップコンピュータは、複数のLPGセンサーにインターロゲートするためのインタフェースおよびスイッチング機構を備えている。遠位端あるいはその長手方向に沿った1つまたは複数の位置に対する、上記の技法による、1つまたは複数の変異結合タンパク質のLPGファイバの付着または表面固定化は、本発明の他の実施形態として理解される。
他の実施形態では、検出装置を、変異タンパク質のチオール結合のために適当な層をその上に含む水晶発振子微量天秤(QCM)とすることができる。適当なQCM装置は例えば非特許文献9に記載の装置である。
以下の実施例は、本発明の好ましいいくつかの実施形態を説明する。ただしこれらは、すべての実施形態を説明することを意図したものではない。
(実施例1) ヒスチジンタグのない変異タンパク質の発現および精製方法
GGBPは、E.coliのMg1B−1遺伝子によってコードされている。Mg1B−1遺伝子の部位特異的変異誘発によりアミノ酸であるシステインを様々な位置に導入することによって、このタンパク質を変化させた。次いで、E.coli中でこれらのタンパク質を発現させ、そして精製した。
Mg1B−1のカセット式変異誘発は以下のように実施した。野生型Mg1B−1遺伝子を、pTZ18Rベクタ(Dr.Anthony Cass, Imperial College, London, England)の中でクローン化した。非特許文献17に記載の方法に本質的に従ったランダムなアミノ酸配列を生成するカセット式変異誘発を使用して、この親プラスミドから変異プラスミドを生成し、E.coli JM109(Promega Life Science, Madison, WI)の中でクローン化した。塩基配列決定によって変異プラスミドを同定した。以下のようにJM109の中で変異タンパク質を誘導し、および精製した。変異プラスミドを含むE.coli JM109コロニーを、アンピシリン(Amp)50μg/mLを含む37℃のLBブロス(LB/Amp)中で振盪(220rpm)しながら一晩増殖させた。この一晩増殖物を、新鮮なLB/Amp 1Lで100倍に希釈し、培地のOD600が0.3〜0.5になるまで振盪しながら37℃で培養した。最終濃度1mMのIPTG(Life Technologies, Gaithersburg, MD)を添加し、培養および振盪を37℃で4〜6時間継続することによって、変異の発現を誘導した。遠心法(10,000g、10分、40℃)によって細胞を回収した。
浸透圧性衝撃によって変異タンパク質を回収し、カラムクロマトグラフィによって精製した。細胞ペレットをスクロース緩衝液(30mMトリス−HCl、pH8.0、20%スクロース、1mM EDTA)に再懸濁させ、室温で10分間培養し、次いで遠心処理した(4000g、15分、4℃)。上澄みを流出させ、氷上に保持した。細胞ペレットを再懸濁させ、氷温の無菌脱イオン水10mLを繰り返し、懸濁液を氷上で培養し遠心処理した。残った上澄みを、別に集めた他の上澄みと一緒にし、再び遠心処理した(12,000g、10分、4℃)。一緒にした衝撃液(shockate)を0.8μmフィルタ、次いで0.45μmフィルタでろ過した。5%w/vの硫酸ストレプトマイシン(Sigma Chemical Co., St. Louis, MO)を衝撃液に加え、30分攪拌し、次いで遠心処理した(12,000g、10分、4℃)。次いで、Amicon Centriprep 10(10,000 MWCO)フィルタ(Charlotte, NC)を使用して衝撃液を濃縮し、5mMトリス−HCl、pH8.0、1mM MgClに対して一晩透析した。透析した衝撃液を遠心処理した(12,000g、30分、4℃)。得られた上澄みを、予め平衡化させたDEAE Fast Flow Sepharoseカラム(Amersham Pharmacia Biotech, Piscataway, NJ)に0.5mL/分の速度で加えた。このカラムを、5〜10カラム容積の洗浄液で洗浄した。このカラムに0〜0.2M NaClの直線的勾配を適用し、フラクションを集めた。変異タンパク質を含むフラクションを、クーマシーブリリアントブルー染色(mw約32kDa)を用いるSDS−PAGEによって同定した。フラクションを集めて、リン酸緩衝食塩水(PBS)または10mM重炭酸アンモニウム(pH7.4)に対して終夜で透析し(4℃)、Amicon Centriprep 10フィルタを使用して濃縮し、4℃、またはグリセロールを用いて−20℃で貯蔵した。この重炭酸アンモニウムで透析されたタンパク質を凍結乾燥させた。
(実施例2) ヒスチジンタグを含む変異GGBPの発現および精製
部位特異的変異誘発またはカセット式変異誘発によってGGBP変異を設計した。部位特異的変異誘発(QuikChange, Stratagene, La Jolla, CA)を実行し、1つのアミノ酸を別のアミノ酸(特に選択した他のアミノ酸)で置換することによって、pQE70ベクタの個々のアミノ酸を変更した。カセット式変異誘発法(非特許文献17)を実行して、GGBP遺伝子の指定された領域のアミノ酸をランダム化した。次いでこれらの変異したカセットをpQE70発現ベクタの中でサブクローン化した。
pGGBP−Hisプラスミドは、pQE70発現ベクタ(Qiagen, Valencia, CA)の中へとクローン化されたGGBP遺伝子を含む。この構成は、GGBP遺伝子のC末端に6個のヒスチジン残基を配置する。E.coli SG13009株を使用して、変異GGBP−Hisを標準手順(Qiagen)に従って過剰発現させた。250mL培地の過剰発現の後、遠心法(6000rpm)によって細胞を集め、25mLのBugBusterバッファー(Novagen, Madison, WI)の中で再懸濁させた。リゾチーム(25mg)をこの溶解産物に加え、この混合物を、室温で30分間にわたって静かに混合した。遠心法(6000rpm)によって透明な溶解産物を得て、これに、イミジゾール(1M)0.5mlおよびNi−NTAビーズ(Qiagen)3mlを加えた。室温で静かに30分混合した後、混合物を遠心処理し(6000rpm)、溶解産物を除去した。ビーズを溶液25ml(1M NaCl、10mMトリス、pH8.0)で洗浄し、再び遠心処理した。溶液(160mMイミダゾール、1M NaCl、10mMトリス、pH8.0)5mLを加え、15分混合することによって、ビーズから変異GGBP−Hisを溶離した。直ちにCentriplus YM-100フィルタ(Amicon, Charlotte, NC)を使用してタンパク質溶液をろ過し、次いで、Centriplus YM-10フィルタを使用して1〜3mg/mlに濃縮した。このタンパク質を、貯蔵溶液(1M NaCl、10mMトリス、50mM NaPO、pH8.0)2Lに対して一晩透析した。
10mM HEPES(pH7.4)、150mM NaCl、0.05%BIACORE界面活性剤P20(BIAcore)(HBS-P)流動緩衝液中、流量5μl/分で標準的チオールカップリング反応を使用したチオール結合によって、カルボキシメチルデキストラン(CM5)センサー表面(BlAcore)にタンパク質を固定化した。エタノールアミン(EDC/NHS)の2分間のパルス、引き続いて80mM 2−(2−ピリジニルジチオ)エタンアミン(PDEA)、0.1Mホウ酸ナトリウム(pH8.5)の4分のパルスを用いてセンサー表面を活性化した。10mM酢酸ナトリウム(pH4.5)中、1:50希釈のE149C GGBP(1.8mg/ml)を様々な回数注入した。10mM酢酸ナトリウム(pH4.5)中の1:10希釈の炭酸脱水酵素II(5mg/ml)を20分間注入した。10mM酢酸ナトリウム(pH4.5)中の1.50希釈のG74C GGBP(2.6mg/ml)を12分間注入した。10mM酢酸ナトリウム(pH4.5)中の1:20希釈のA213C GGBP(0.6mg/ml)を24分間注入した。50mMシステイン、1M NaCl、0.1Mギ酸ナトリウム、pH4.3の4分のパルスを使用して反応をクエンチし、非特異的に結合したタンパク質をセンサー表面から除去した。固定化に続いて、プロトコルDESORB(0.5%SDS、50mMグリシン、pH9.5)を実行して、系からタンパク質凝集体を除去した。実験には、3000RU(E149C GGBP)、4500RU(炭酸脱水酵素)、2000RU(A213C GGBP)および4000RU(G74C GGBP)の表面を使用した。
HBS−P流動緩衝液中、流量5μl/分で標準的アミンカップリング反応を用いたアミンカップリングによって、カルボキシメチルデキストラン(CM5)センサー表面(BlAcore)にタンパク質を固定化した。EDC/NHSの7分のパルスでセンサー表面を活性化した。10mM酢酸ナトリウム(pH4.5)中の1:50希釈のタンパク質(WT GGBP、2mg/ml;E149C GGBP、1.8mg/ml)を20分間注入した。1Mエタノールアミン(pH8.0)パルスを注入して反応をクエンチし、非特異的に結合したタンパク質を除去した。実験には、4800RU(E149C)および2400RU(野生型GGBP)の表面を使用した。
C1表面へのE149C GGBPのチオールカップリングを以下のように実施した。HBS−P流動緩衝液中、流量5μ/分で標準チオールカップリング反応を使用して、カルボキシメチル(C1)チップ上にE149C GGBPを固定化した。EDC/NHSの4分のパルス、これに続く0.1Mホウ酸ナトリウム(pH8.5)の80mM PDEAの4分のパルスによってCl表面を活性化した。10mM酢酸ナトリウム(pH4.5)中、1:2希釈のE149C GGBP(1.8mg/ml)を流量1μl/分で50分間注入した。50mMシステイン、1M NaCl、0.1Mギ酸ナトリウム、pH4.3の7分のパルスを使用して反応をクエンチし、非特異的に結合したタンパク質をセンサー表面から除去した。実験には9000RUの表面を使用した。
C1表面へのE149C GGBPのアミンカップリング。HBS−P流動緩衝液中、流量5μl/分の標準アミンカップリング反応を使用してC1チップ上にE149C GGBPを固定化した。EDC/NHSの7分のパルスでこの表面を活性化した。10mM酢酸ナトリウム(pH4.5)中、1:2希釈のE149C GGBP(1.8mg/ml)を、流量1μl/分で50分間注入した。1M エタノールアミン(pH8.0)パルスを使用して反応をクエンチし、特異的に結合したタンパク質を除去した。
すべてのグルコース注入は、具体的実験に対して適当な流動緩衝液中で25℃で実施した。グルコース注入は流量10μl/分で10μlであった(接触時間1分)。異なるグルコース濃度の注入を3回繰り返し、タンパク質表面とブランク表面との間で交互に実施した。流動緩衝液を用いた流路の洗浄、および続く流動緩衝液の注入によってタンパク質表面を再生させた。センサーグラムは、ブランク表面を差し引くか、または最初にブランク表面上のグルコース注入をタンパク質表面の対応するグルコース注入からに差し引くことによって二重対照するかのいずれかであった。次いで、ブランク表面上の緩衝液注入をタンパク質表面の緩衝液注入から差し引いた。規格化した緩衝液注入を規格化したグルコース注入から差し引くことによって最終的なセンサーグラムを得た。
1MグアニジンHCl、10mM HEPES(pH7.5)、0.5mM EDTAを用いた一晩の連続フローによって、活性E149C GGBP表面(3000RU)を変性させた。タンパク質の変性の後、HBS−EP中でグルコース注入を実行した。流動緩衝液をHBS−P、1.5mM CaClに変更し、連続フローを一晩実行することによって、グルコース信号を回復させた。
図1に、グルコース検出に対するカップリング法の効果を示す。図1では、括弧内のカップリング方法を用いて固定化したタンパク質が示されている。指示された表面の上に1分間にわたり、流動緩衝液および100μMグルコースを注入した。注入中の10秒から50秒に対応する時間枠の間で、二重対照センサーグラムを平均した。注入はそれぞれ3回実施した。この図から明らかなように、変異GGBP E149Cにおけるチオール−カップリングによって、アミノカップリングまたは緩衝液だけに比べて著しく増強されたグルコース結合後の信号が得られた。
図2に、グルコースと優先的に結合するE149C変異GGBPの特異性を示す。3000RUのチオールカップリングしたE149C表面に、指示された糖を濃度100μMで注入した。注入中の10秒から50秒に対応する時間枠の間で、二重対照センサーグラムを平均した。注入はそれぞれ3回実施した。この図から明らかなように、グルコースは、他の糖よりも容易にチオールカップリングした変異体に結合し、この変異体の選択性が維持されていることを示している。
図3に、GGBPのE149C変異体の、変性後および再生後のグルコース検出の結果を示す。活性のチオールカップリングしたE149C GGBP表面を、先に概要を示したプロトコルに従って変性させた。HBS−EP注入を実行し、続いて1MグアニジンHClを用いて一晩変性させた。この方法ではグルコース信号は生じなかった。HBS−Pおよび1.5mMCaClを注入し、続いて緩衝流液中での一晩の連続フローを実施した後に、グルコース信号が回復した。注入中の10秒から50秒に対応する時間枠の間で、二重対照センサーグラムを平均した。注入はそれぞれ3回実施した。
図4および5に、チオールカップリングしたE149C GG13P表面上でのグルコース滴定を示す。図4に、濃度0、0.1μM、1.0μM、10μMおよび1000μMのグルコース注入に由来するセンサーグラムを示す。センサーグラムは、対応するブランク表面注入をタンパク質表面注入から差し引くことによって規格化した。図5に、グルコース濃度とその応答(RU)とのプロットを示す。注入中の10秒から50秒に対応する時間枠の間で、ブランクを差し引いたセンサーグラムを平均した。注入はそれぞれ3回実施した。
図6および7に、固定化されたE149C GGBP C1表面上でのグルコース検出を示す。図6のセンサーグラムは、9000RUのチオールカップリングしたタンパク質表面上の流動緩衝液および100μMグルコース注入に由来する。このチオールカップリングした表面のグルコース検出は明らかである。2000RUのアミンカップリングしたタンパク質表面上の流動緩衝液および100μMグルコース注入の結果を示す図7のセンサーグラムでは、グルコースの結合は見られない。センサーグラムは二重対照した。
図8に、E149C以外のチオールカップリングした変異体を使用したSPRによるグルコース検出を示す。G74CおよびA213C変異体の両方とも、信号が増強されたグルコース検出を示した。指示されたチオールカップリングした表面の上に、0.1mMおよび1mMグルコースを含む流動緩衝液を1分間注入した。注入中の10秒から50秒に対応する時間枠の間で、二重対照センサーグラムを平均した。注入はそれぞれ3回実施した。チオール変異体およびそれらの性能の概要を第2表に示す。チオールを含まないWT GGBPおよび変性E149C GGBPタンパク質は、代表的な陰性の対照標準である(それぞれ表のエントリー3および7)。この表に示すとおり、野生型およびアミンカップリング試料に比べて、本発明のチオールカップリングした変異タンパク質は、バックグラウンドを超える信号の向上を示している。さらに、これらのデータは、様々なセンサー表面に対する幅広い適用可能性を指示した(CM5およびC1表面へチオールカップリングしたタンパク質を示すエントリー1および9を参照されたい)。
Figure 2005515409
SPR信号は、ブランクを差し引いたものか、または二重対照したものである。
チオール結合E149C GGBP、アミン結合E149C GGBPおよびアミン結合野生型(WT)GGBPを利用したSPRを使用する、グルコース検出を示す図である。 糖のパネルに結合させたときのチオール結合E149C GGBP変異タンパク質のSPR応答を示す図である。 変性後および塩化カルシウムが存在する緩衝液を用いた再生後のグルコースに対するチオール結合E149C GGBP変異タンパク質のSPR応答を示す図である。 チオール結合E149C GGBPの表面に、ある範囲のグルコース濃度を注入したときの時間の経過に伴うSPR応答を示す図である。 図4に示したデータセットのグルコース濃度範囲の滴定曲線を示す図である。 チオール結合E149C GGBP変異タンパク質の、カルボキシメチル表面(C1チップ)上でのグルコースに対するSPR応答を示す図である。 アミン結合E149C GGBP変異タンパク質の、カルボキシメチル表面(C1チップ)上でのグルコースに対するSPR応答を示す図である。 チオール結合G74C GGBPおよびチオール結合A213C GGBP変異タンパク質のSPRを使用するグルコース検出を示す図である。

Claims (32)

  1. a)少なくとも1つの変異結合タンパク質およびこれに結合した少なくとも1つのチオール基と、
    b)前記チオール基を介して前記変異結合タンパク質がカップリングした少なくとも1つのセンサー表面と
    を含み、前記センサー表面は、前記変異結合タンパク質が分析物に結合するときの屈折率の変化に起因する検出可能な信号を生成することを特徴とするバイオセンサー。
  2. 前記変異結合タンパク質は、グルコース/ガラクトース結合タンパク質のなかから選択されることを特徴とする請求項2に記載のバイオセンサー。
  3. 前記分析物はグルコースまたはガラクトースであることを特徴とする請求項1に記載のバイオセンサー。
  4. 前記変異グルコース/ガラクトース結合タンパク質は少なくとも1つのアミノ酸置換を含むことを特徴とする請求項2に記載のバイオセンサー。
  5. 前記変異グルコース/ガラクトース結合タンパク質は少なくとも2つのアミノ酸置換を含むことを特徴とする請求項2に記載のバイオセンサー。
  6. 前記変異グルコース結合タンパク質は、位置1のシステイン、位置1のセリン、位置11のシステイン、位置14のシステイン、位置19のシステイン、位置43のシステイン、位置74のシステイン、位置107のシステイン、位置110のシステイン、位置112のシステイン、位置113のシステイン、位置149のシステイン、位置213のシステイン、位置216のシステイン、位置238のシステイン、位置287のシステイン、位置292のシステイン、位置152のシステイン、位置182のシステイン、位置236のシステインおよび位置296のシステインからなる群から選択される少なくとも1つのアミノ酸置換を含むことを特徴とする請求項4に記載のバイオセンサー。
  7. 前記変異結合タンパク質は少なくとも1つのヒスチジンタグを有することを特徴とする請求項4に記載のバイオセンサー。
  8. 前記変異グルコース/ガラクトース結合タンパク質は位置213に存在するシステインを含むことを特徴とする請求項2に記載のバイオセンサー。
  9. 前記変異グルコース結合タンパク質はヒスチジンタグをさらに含むことを特徴とする請求項8に記載のバイオセンサー。
  10. 前記変異グルコース結合タンパク質は、位置149に位置する前記センサー表面にカップリングしたシステインを含むことを特徴とする請求項2に記載のバイオセンサー。
  11. 前記変異グルコース結合タンパク質はさらにヒスチジンタグを含むことを特徴とする請求項10に記載のバイオセンサー。
  12. 前記変異グルコース結合タンパク質は、位置112のシステインと位置238のセリン、位置149のシステインと位置238のセリン、位置152のシステインと位置182のシステイン、位置152のシステインと位置213のセリン、位置213のシステインと位置238のシステイン、位置149のシステインと位置213のアルギニン、位置149のシステインと位置213のシステイン、位置149のシステインと位置213のトレオニン、位置149のシステインと位置213のロイシン、位置149のシステインと位置213のチロシン、位置149のシステインと位置223のアスパラギン、位置149のシステインと位置238のシステイン、位置149のシステインと位置256のセリン、位置149のシステインと位置256のアルギニン、位置152のシステインと位置213のアルギニン、位置152のシステインと位置223のアスパラギン、および位置213のシステインと位置255のシステインからなる群から選択される少なくとも2つのアミノ酸置換を含むことを特徴とする請求項5に記載のバイオセンサー。
  13. 前記変異グルコース結合タンパク質は、位置149のシステインと位置213のセリンと位置238のセリン;位置149のシステインと位置213のアルギニンと位置238のセリン;位置149のシステインと位置213のシステインと位置238のシステイン;位置149のシステインと位置213のセリンと位置223のアスパラギン;位置149のシステインと位置223のアスパラギンと位置256のアルギニン;位置1のセリンと位置149のシステインと位置213のアルギニンと位置238のセリン;位置1のセリンと位置149のシステインと位置213のセリンと位置238のセリン;および位置149のシステインと位置182のシステインと位置213のシステインと位置238のセリンからなる群から選択される少なくとも1つのアミノ酸置換の組合せを含むことを特徴とする請求項5に記載のバイオセンサー。
  14. 前記変異グルコース結合タンパク質はヒスチジンタグをさらに含むことを特徴とする請求項12に記載のバイオセンサー。
  15. 前記変異グルコース結合タンパク質はヒスチジンタグをさらに含むことを特徴とする請求項13に記載のバイオセンサー。
  16. a)少なくとも1つの変異結合タンパク質およびこれに結合した少なくとも1つのチオール基を提供する工程と、
    b)前記チオール基を介して前記変異結合タンパク質が結合した少なくとも1つのセンサー表面と、
    c)前記変異結合タンパク質を様々なグルコース濃度を含む生物学的溶液に曝す工程と、
    d)屈折率の変化に起因する検出可能で可逆的な信号を検出する工程と
    を含み、前記検出可能で可逆的な信号は、前記様々な分析物濃度に対応する結合後の屈折率の変化に起因するものであることを特徴とする分析物検出方法。
  17. 前記検出は、連続的であるか、プログラムされているか、散発的であるか、またはこれらの組合せであることを特徴とする請求項16に記載の方法。
  18. 前記少なくとも1つの変異結合タンパク質はグルコース/ガラクトース結合タンパク質であることを特徴とする請求項16に記載の方法。
  19. 様々な分析物濃度の検出可能で可逆的な信号の前記検出は、in vivoでの検出であることを特徴とする請求項16に記載の方法。
  20. 前記分析物はグルコースまたはガラクトースであることを特徴とする請求項19に記載の方法。
  21. 前記変異グルコース/ガラクトース結合タンパク質は、細菌ペリプラズムの結合タンパク質から選択されることを特徴とする請求項19に記載の方法。
  22. 前記リポーター基からの様々なグルコース濃度の検出可能で可逆的な信号の前記検出は、in vivoでの検出であることを特徴とする請求項19に記載の方法。
  23. 前記変異グルコース/ガラクトース結合タンパク質は少なくとも1つのアミノ酸置換を含むことを特徴とする請求項18に記載の方法。
  24. 前記変異グルコース/ガラクトース結合タンパク質は少なくとも2つのアミノ酸置換を含むことを特徴とする請求項19に記載の方法。
  25. 前記アミノ酸置換は、位置1のシステイン、位置1のセリン、位置11のシステイン、位置14のシステイン、位置19のシステイン、位置43のシステイン、位置74のシステイン、位置107のシステイン、位置110のシステイン、位置112のシステイン、位置113のシステイン、位置149のシステイン、位置213のシステイン、位置216のシステイン、位置238のシステイン、位置287のシステイン、位置292のシステイン、位置152のシステイン、位置182のシステイン、位置236のシステインおよび位置296のシステインからなる群から選択されることを特徴とする請求項23に記載の方法。
  26. 前記グルコース/ガラクトース結合タンパク質は少なくとも1つのヒスチジンタグをさらに含むことを特徴とする請求項25に記載の方法。
  27. 前記グルコース/ガラクトース結合タンパク質は、位置112のシステインと位置238のセリン、位置149のシステインと位置238のセリン、位置152のシステインと位置182のシステイン、位置152のシステインと位置213のセリン、位置213のシステインと位置238のシステイン、位置149のシステインと位置213のアルギニン、位置149のシステインと位置213のシステイン、位置149のシステインと位置213のトレオニン、位置149のシステインと位置213のロイシン、位置149のシステインと位置213のチロシン、位置149のシステインと位置223のアスパラギン、位置149のシステインと位置238のシステイン、位置149のシステインと位置256のセリン、位置149のシステインと位置256のアルギニン、位置152のシステインと位置213のアルギニン、位置152のシステインと位置223のアスパラギン、および位置213のシステインと位置255のシステインからなる群から選択される少なくとも2つのアミノ酸置換の組合せを有することを特徴とする請求項24に記載の方法。
  28. 前記グルコース/ガラクトース結合タンパク質は少なくとも1つのヒスチジンタグをさらに含むことを特徴とする請求項27に記載の方法。
  29. 前記グルコース/ガラクトース結合タンパク質は、位置149のシステインと位置213のセリンと位置238のセリン;位置149のシステインと位置213のアルギニンと位置238のセリン;位置149のシステインと位置213のシステインと位置238のシステイン;位置149のシステインと位置213のセリンと位置223のアスパラギン;位置149のシステインと位置223のアスパラギンと位置256のアルギニン;位置1のセリンと位置149のシステインと位置213のアルギニンと位置238のセリン;位置1のセリンと位置149のシステインと位置213のセリンと位置238のセリン;および位置149のシステインと位置182のシステインと位置213のシステインと位置238のセリンからなる群から選択される少なくとも1つのアミノ酸置換の組合せを含むことを特徴とする請求項24に記載の方法。
  30. 前記グルコース/ガラクトース結合タンパク質は少なくとも1つのヒスチジンタグをさらに含むことを特徴とする請求項29に記載の方法。
  31. 前記検出可能で可逆的な信号は、表面プラズモン共鳴に基づく手段によって検出されることを特徴とする請求項16に記載の方法。
  32. 前記検出可能で可逆的な信号は、長周期格子に基づく手段によって検出されることを特徴とする請求項16に記載の方法。
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