JP4326958B2 - バイオセンサーとしての結合タンパク質 - Google Patents

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Description

本発明はバイオテクノロジー分野に属する。詳細には、本発明は、リポーター基(reporter group)を含む変異結合タンパク質(mutated binding protein)の組成物、これから得られる分析物バイオセンサーデバイス、ならびにin vitroおよびin vivoの両方における分析物バイオセンサーとしてのこれらの使用を指向する。
グルコース濃度を監視して糖尿病患者の適切な代謝制御を容易にすることは望ましい目標であり、これによって多くの人の寿命は向上するであろう。現在、大部分の糖尿病患者は、血中グルコースレベルを監視するのに「指穿刺(finger stick)」法を使用しているが、頻繁な穿刺(日に数回)によって生じる痛みのため、患者が指示どおりにおこなっているかどうかは疑わしい。そのため、血中グルコースまたはグルコースを含む他の体液を頻繁および/または連続的に監視する非侵襲性またはできるだけ侵襲性の低いin vivo法、およびより効率的なin vitro法を開発する努力が続けられてきた。これらのうち最も有望ないくつかの方法はバイオセンサーの使用を伴う。バイオセンサーは、トランスデューサ(検出)要素に結合した生物学的認識要素を使用して、特定の定量的または半定量的分析情報を提供することができるデバイスである。
バイオセンサーの生物学的認識要素は選択性を決定し、そのため測定される化合物だけが信号を引き起こす。この選択は、リガンド(例えばグルコース)の化学構造が変化しない場合のリガンドの生化学的認識に基づいてもよく、または要素が分析物の生化学反応を触媒する生体触媒作用に基づいてもよい。
トランスデューサ要素は、生物学的認識要素の認識結果を半定量的または定量的な信号に変換する。可能なトランスデューサ技術は、光学、電気化学、音響/機械または比色定量技術である。これまでに利用された光学特性は、吸光度、蛍光/りん光、生物発光/化学発光、反射率、光散乱および屈折率を含む。蛍光化合物などの慣用のリポーター基を使用してもよく、あるいはまた、標識の必要なしで光学的に直接に検出できる状況もある。
信号変換のための生物学的要素として使用される、グルコースを検出するために特に設計されるバイオセンサーは、典型的には、グルコースオキシダーゼ活性の電気化学検出または比色検出を使用する。この方法の使用は、特に酸素レベルの影響、血液中の阻害物質の存在および電極にまつわる問題に起因する難点を伴う。さらに、検出によって分析物が消費され、低いグルコース濃度を測定するときにはこのことが問題になる可能性がある。
バイオセンサーの開発が急速に進んでいる領域は、蛍光標識されたペリプラズム結合タンパク質(PBP)の使用である。非特許文献1に報告されているように、標識されたマルトース結合タンパク質(MBP)は、有用なマルトースセンサーであることが示された。この研究では、もともとシステイン残基を持たないMBPを変異させて、位置337に単一のシステイン残基を有するタンパク質(S337C)を得た。この変異位置は、マルトース結合間隙(cleft)内にあり、マルトースが結合すると大きな環境変化を受けた。多数のフルオロフォアが調査され、そのうちのいくつかはリガンド結合をブロックし、またはタンパク質の立体配座の変化を妨害した。調査したフルオロフォアのうち、IANBDでは、マルトース結合後、蛍光強度が大幅に増大した(160%)。この結果は、マルトース結合時のヒンジの閉鎖に関して理論的に予測されたように、親水性すなわち溶媒露出環境からより疎水性の高い環境へ変化するフルオロフォアの位置と一致する。しかし、この変異タンパク質および関連リポーター基は、哺乳動物の体液中の診断上重要な糖と結合しない。このタンパク質とTiO表面との会合が開示されているが、この表面結合タンパク質には、時間とともに活性が低下し、定常的な水和が必要であるという欠点がある(非特許文献2)。
Hellinga他の特許文献1は、システイン残基を含むように変異させたガラクトース/グルコース結合タンパク質(GGBP)に蛍光リポーターを導入することによって、グルコース結合時に生じる大規模な立体配座の変化を利用するグルコースバイオセンサーの設計を報告している。Hellinga他の特許文献1は、変異GGBPの立体配座の変化の伝達を利用して、アロステリックカップリング機構を介してグルコース結合事象を蛍光の変化に変換する、統合された信号変換機能を構築することができることを開示している。この蛍光変換機能は、GGBPの糖結合ポケットの固有の結合特性を最低限度しか妨害しないと報告されている。
血液、間質液、眼溶液、または汗などのような生物学的溶液中のグルコース濃度を正確に決定するためには、対象の生物学的溶液の生理的および/または病理学的作働範囲と調和するようにバイオセンサーの感知分子の結合定数を調整することが望ましい。適切な結合定数を持たなければ、特定の生理的および/または病理学的濃度に関して、信号が範囲外となる可能性がある。さらに、Lakowiczの特許文献2に開示されているように、バイオセンサーは、それぞれが異なる結合定数を有する2種類以上のタンパク質を使用して、広い範囲のグルコース濃度にわたって正確な測定値を与えるように構成することができる。
変異GGBPの有用性にもかかわらず、リポーター基の有無のいずれにおいても、これらのタンパク質のわずかのものが、設計および試験されたにすぎない。特定の部位の変異および/またはある種のリポーター基の結合は、予測不可能な方法で結合定数を変化させる働きをする。さらに、リポーター基を含むバイオセンサーは望ましい結合定数を有する可能性があるが、分析物の結合後に容易に検出可能な信号を生成しない。具体的な分析物の検出のために特定のタンパク質に結合させた特定のリポータープローブの感度を決定する最優先の因子の1つが、選択されるプローブとタンパク質のアミノ酸残基との間の具体的な相互作用の性質であることは従来技術から明らかである。タンパク質内のこれらの相互作用をコンピュータ計算法を使用して予測することは現在のところ不可能であり、および合理的な設計方法論を使用してリポータープローブの選択を最適化することも不可能である。さらに、タンパク質中のリポーター基の位置に基づいて結合定数に対する効果を予測すること(またはその逆)も不可能である。
無試薬で、自己充足的の、および/または埋込み可能な、および/または再使用可能なバイオセンサータンパク質を開発するためには、トランスデューサ要素が、トランスデューサ要素に対しておよび該トランスデューサ要素からの信号をインターロゲートする検出デバイスと連絡していなければならない。「インターロゲート」とは、試料に光を送り、および試料からの発光を測定するプロセスを意味する。典型的な方法は、光ファイバまたは平面導波路の内部または表面に、固定化法を使用してタンパク質を配置することを含む。このような固定化法は、半透膜、有機ポリマーマトリックスまたは無機ポリマーマトリックスの中にタンパク質を捕捉することを含むが、それらに限定されるものではない。使用する固定化法は、作動中のバイオセンサーの性能を最終的に決定する。従来技術は、生体分子の固定化に関連した数多くの問題を詳述している。例えば、多くのタンパク質は、立体配座の不可逆的な変化、変性および生化学的活性の損失を受ける。固定化されるタンパク質は、任意の特定の表面に可能な多数の配向で存在することができる。例えば、あるタンパク質は活性部位が露出するように配向し、他のタンパク質は活性部位が露出しないように配向し、したがって分析物との選択的な結合反応を経験することができない。また、固定化されるタンパク質は、時間に依存した変性、固定化中の変性、および固定化後に捕捉されたタンパク質の浸出にさらされる。これによって、例えば、検知装置の較正を維持できないこと、および信号のドリフトを含む問題点が生じる。一般的に、結合タンパク質は、その有効な使用を可能にするための配向制御を必要とし、したがって、文献に教示された物理的吸収およびランダムまたはバルク表面共有結合または固定化法は概して成功していない。
米国特許第6,277,627号明細書 米国特許第6,197,534号明細書 米国特許第5,517,313号明細書 米国特許第5,910,661号明細書 米国特許第5,342,789号明細書 Cass, Anal Chem. 1994, 66, 3840-3847 Cass, Analytical Chemistry 1998, 70 (23), 5111-5113 N. K. Vyas, M. N. Vyas, F. A. Quiocho, Science 1988, 242, 1290-1295 S. L. Mowbray, R. D. Smith, L. B. Cole, Receptor 1990, 1, 41-54 Turcatti et al., J Bio. Chem. 1996 271, 33, 19991-19998 Greg T. Hermanson, "Bioconjugate Techniques", Academic Press, 1996, San Diego, pp. 4-16 H. J. Gruber et al., Bioconjugate Chem. (2000), 11, 161-166 Kunkel (1991) Pisarchick and Thompson (1990)
したがって、当技術分野では、バイオセンサーとして使用するための、分析物が結合すると検出可能で可逆的な信号を生成するさらなる有用な変異タンパク質および変異GGBPタンパク質を設計することが求められており、さらに、分析物またはグルコースが結合すると検出可能な可逆的信号変化を生成するリポーター基を含有する、さらなる有用な変異結合タンパク質および変異GGBPタンパク質を設計することが求められている。
本発明は、a)少なくとも1つの変異結合タンパク質と、前記変異結合タンパク質に結合され、前記変異結合タンパク質が様々なグルコース濃度に曝されたときに検出可能な可逆的信号変化を生み出す少なくとも1つのリポーター基とを含み、前記検出可能な可逆的信号変化は前記様々なグルコース濃度と相関する、in vivoまたはin vitroにおける使用のためのグルコースバイオセンサーを提供する。
本発明はさらに、a)少なくとも1つの変異グルコース/ガラクトース結合タンパク質およびこれに結合した少なくとも1つのリポーター基を提供する工程と、b)前記変異グルコース/ガラクトース結合タンパク質を様々なグルコース濃度に曝す工程と、c)前記リポーター基からの検出可能な可逆的信号変化を検出する工程とを含み、前記検出可能な可逆的信号変化は前記様々なグルコース濃度に対応するグルコース検出法を提供する。
本発明はさらに、位置1のシステイン、位置1のセリン、位置11のシステイン、位置14のシステイン、位置19のシステイン、位置43のシステイン、位置74のシステイン、位置107のシステイン、位置110のシステイン、位置112のシステイン、位置113のシステイン、位置137のシステイン、位置149のシステイン、位置213のシステイン、位置216のシステイン、位置238のシステイン、位置287のシステイン、位置292のシステイン、位置152のシステイン、位置182のシステイン、位置236のシステインおよび位置296のシステインからなる群から選択される少なくとも1つのアミノ酸置換を有する変異グルコース/ガラクトース結合タンパク質を含む組成物を提供する。
本明細書ではさらに、位置112のシステインと位置238のセリン、位置149のシステインと位置238のセリン、位置152のシステインと位置182のシステイン、位置152のシステインと位置213のセリン、位置213のシステインと位置238のシステイン、位置149のシステインと位置213のアルギニン、位置149のシステインと位置213のセリンと位置238のセリン、および位置149のシステインと位置213のアルギニンと位置238のセリンからなる群から選択される少なくとも2つのアミノ酸置換を有する変異グルコース/ガラクトース結合タンパク質を有する組成物が提供される。変異グルコース/ガラクトース結合タンパク質のさらなる例は後の第1表に示されている。アミノ酸残基番号は、後に詳細に示す309個の残基を有するE.coliの公表された配列、または、代替源(例えば、Citrobacter freundiiまたはSalmonella typhimuriumのグルコース/ガラクトース結合タンパク質。配列登録番号はそれぞれP23925およびP23905)に由来する実質的に相同の任意の配列中の対応するアミノ酸残基を指す。
用語バイオセンサーはm一般に、単離された酵素、免疫系、組織、細胞小器官または細胞全体によって媒介される特定の生化学反応を使用して、化合物を、通常は電気、熱または光信号によって検出するデバイスを指す。本明細書で使用するときには用語「バイオセンサー」は、分析物に結合することができるタンパク質であって、本明細書に記載の検出手段によって分析物または分析物濃度の変化を検出する目的に使用することができるタンパク質を指す。
用語「結合タンパク質」は、記載される方法によって、分析物が存在しないとき、時間とともに分析物の濃度が変化するとき、または濃度に依存した方法で存在する時のいずれをも区別できる、検出可能および/または可逆的な信号を生成しまたは変換することができる方法で、特定の分析物と相互作用するタンパク質を指す。信号事象の検出は、1回だけの適用または再使用可能な用途を含む連続手段、プログラムされた手段および散発的(episodic)手段を含む。分析物の存在または濃度との相関が確立されている場合、可逆信号の生成または検出は、瞬時であってもよく、または時間依存であってもよい。このような信号がもたらされるように変異させた結合タンパク質が好ましい。
本明細書で使用する際に、用語「ガラクトース/グルコース結合タンパク質」すなわち「GGBP」は、細菌のペリプラズム区画において天然に見出されるタイプのタンパク質を指す。自然の状態において、これらのタンパク質は、走化性および小分子(例えば糖、アミノ酸および小ペプチド)の細胞質への輸送に関与する。GGBPは、3本の鎖によって接続されてヒンジを形成している、2つの球状/ドメインからなる単鎖タンパク質である。結合部位は、2つのドメイン間の間隙に位置する。グルコースが結合部位に入ると、GGBPは、ヒンジを中心とした立体配座の変化を受け、これによって2つのドメインが一緒になり、結合部位にグルコースが捕らえられる。E.coli(非特許文献3)およびS.Typhimurium(非特許文献4)のGGBPの閉鎖形態のX線結晶構造が決定された。これらのX線結晶構造は、Protein Data Bank(http://www.resb.org/pdb/)から、それぞれ、2GBPおよび3GBPとして入手可能である。野生型のE.coliのGGBPのDNAおよびアミノ酸配列は、www.ncbi.nim.nih.gov/entrez/に登録番号D90885(ゲノムクローン)および登録番号230520(アミノ酸配列)として出ている。好ましいGGBPはE.coli由来である。
本明細書で使用する際に、用語「変異結合タンパク質」(例えば「変異GGBP」)は、天然に存在するタンパク質中に存在するアミノ酸を置換したアミノ酸、天然のタンパク質に存在するアミノ酸から欠落したアミノ酸、または天然のタンパク質に存在するアミノ酸に付加されたアミノ酸を含む、細菌由来の結合タンパク質を指す。結合タンパク質の例示的な変異には、システイン基(天然に存在しないアミノ酸)の付加または置換(非特許文献5参照)、および実質的に非反応性のアミノ酸を反応性のアミノ酸で置換して、電気化学または光反応性リポーター基の共有給合を提供することなどが含まれる。「反応性」アミノ酸とは、チオール反応染料を用いたシステインの標識化に類似して標識化剤で修飾することができるアミノ酸を意味する。非反応性アミノ酸には、ひとたびタンパク質に組み込まれたならば容易に修飾することができない側鎖を持つ、アラニン、ロイシン、フェニルアラニンなどのアミノ酸が含まれる(アミノ酸側鎖の反応性の分類については非特許文献6を参照されたい)。
GGBPタンパク質の例示的な変異には、位置11のリシンを置換したシステイン(K11C);位置14のアスパラギン酸を置換したシステイン(D14C);位置19のバリンを置換したシステイン(V19C);位置43のアスパラギンを置換したシステイン(N43C);位置74のグリシンを置換したシステイン(G74C);位置107のチロシンを置換したシステイン(Y107C);位置110のトレオニンを置換したシステイン(T110C);位置112のセリンを置換したシステイン(S112C);位置112のセリンを置換したシステインおよび位置238のロイシンを置換したセリンを含む2重変異(S112C/L238S);位置113のリシンを置換したシステイン(K113C);位置137のリシンを置換したシステイン(K137C);位置149のグルタミン酸を置換したシステイン(E149C);位置149のグルタミン酸を置換したシステインおよび位置238のロイシンを置換したセリンを含む2重変異(E149C/L238S);位置152のヒスチジンを置換したシステインおよび位置182のメチオニンを置換したシステインを含む2重変異(H152C/M182C);位置213のアラニンを置換したセリンおよび位置152のヒスチジンを置換したシステインを含む2重変異(H152C/A213S);位置182のメチオニンを置換したシステイン(M182C);位置213のアラニンを置換したシステイン(A213C);位置213のアラニンを置換したシステインおよび位置238のロイシンを置換したシステインを含む2重変異(A213C/L238C);位置216のメチオニンを置換したシステイン(M216C);位置236のアスパラギン酸を置換したシステイン(D236C);位置238のロイシンを置換したシステイン(L238C);位置287のアスパラギン酸を置換したシステイン(D287C);位置292のアルギニンを置換したシステイン(R292C);位置296のバリンを置換したシステイン(V296C);位置149のグルタミン酸を置換したシステイン、位置213のセリンを置換したアラニンおよび位置238のロイシンを置換したセリンを含む3重変異(E149C/A213S/L238S);および位置149のグルタミン酸を置換したシステイン、位置213のアラニンを置換したアルギニンおよび位置238のロイシンを置換したセリンを含む3重変異(E149C/A213R/L238S)が含まれる。さらに、4重(および5重以上の)変異体、例えば、位置1のアラニンがセリンで置換され、位置149のグルタミン酸がシステインで置換され、位置213のアラニンがアルギニンで置換され、および位置238のロイシンがセリンで置換された変異体(A1S/E149C/A213R/L238S);位置1のアラニンがセリンで置換され、位置149のグルタミン酸がシステインで置換し、位置213のアラニンがセリンで置換され、および位置238のロイシンがセリンで置換した変異体(A1S/E149C/A213S/L238S);および位置149のグルタミン酸がシステインで置換され、位置182のメチオニンがシステインで置換され、位置213のアラニンがシステインで置換され、位置238のロイシンがセリンで置換された変異体(E149C/M182C/A213C/L238S)も含まれる。
変異は、1つまたは複数の目的を果たすことができる。例えば、タンパク質の長期安定度を変化させる目的で;特定の封入マトリックスまたはポリマーにタンパク質を接合、カップリング、連結または他の方法で結びつける目的で;または特定の分析物に関してその結合定数を調整する目的で、あるいはこれらの任意の組合せのために、天然タンパク質を変異させることができる。
本発明では、分析物と変異タンパク質が結合パートナーとして機能する。本明細書で使用する際に、用語「会合」または「結合」は、検出手段によってタンパク質に対する結合を検出することを可能にするほど十分に強い相対結合定数(K)を有する結合パートナーを指す。Kは、半数のタンパク質が結合したときの遊離の分析物の濃度またはその逆として計算することができる。対象の分析物がグルコースのときには、結合パートナーのK値が約0.0001mMから約30mMであることが好ましく、約1mMから15mMであることがより好ましい。
本発明では、グルコースの結合時に検出可能な信号変化を生成するリポーター基を変異GGBPに結合させることによって、変異GGBPを使用してグルコースの結合を検出できることが示された。本明細書で使用する「検出可能な信号変化を生成する」とは、リガンド−タンパク質結合を検出できる方法でリポーター基の特性変化を認識する能力を指す。例えば、1つの実施形態では、変異GGBBが、グルコース結合時に起こるタンパク質の立体配座の変化によってその検出可能な特性が変化する検出可能なリポーター基を含む。好ましい実施形態では、リポーター基が、グルコースに対してアフィニティーを有する変異GGBPを与え、グルコースが結合すると検出可能な発光特性のシフトを生成する発光標識である。この検出可能な特性の変化は、変異GGBPに結合した標識の環境の変化に起因する。
この発光標識は蛍光標識またはリン光標識であってもよい。特定の波長の光への暴露によって励起されて蛍光を発する蛍光標識の使用が好ましい。
一実施形態では、リポーター基がフルオロフォアである。本明細書で使用する際に、用語「フルオロフォア」は、エネルギーを吸収して発光する分子を指す。本発明のリポーター基として有用なフルオロフォアの非制限的例には、フルオレセイン、クマリン、ローダミン、5-TMRIA(テトラメチルローダミン−5−ヨードアセトアミド)、Quantum Red(商標)、Texas Red(商標)、Cy3、N−((2−ヨードアセトキシ)エチル)−N−メチル)アミノ−7−ニトロベンゾオキサジアゾール(IANBD)、6−アクリロイル−2−ジメチルアミノナフタレン(acrylodan)、ピレン、ルシファーイエロー、Cy5、Dapoxyl(登録商標)(2−ブロモアセトアミドエチル)スルホンアミド、(N−(4,4−ジフルオロ−1,3,5,7−テトラメチル−4−ボラ−3a,4a−ジアザ−s−インダセン−2−イル)ヨードアセトアミド(Bodipy507/545 IA)、(N−(4,4−ジフルオロ−5,7−ジフェニル−4−ボラ−3a,4a−ジアザ−s−インダセン−3−プロピオニル)−N−ヨードアセチルエチレンジアミン(BODIPY(登録商標)530/550 IA)、5−((((2−ヨードアセチル)アミノ)エチル)アミノ)ナフタレン−1−スルホン酸(1,5-IAEDANS)、およびカルボキシ−X−ローダミン、5/6−ヨードアセトアミド(XRIA 5,6)が含まれる。IANBDを使用することが好ましい。フルオロフォアリポーター基の多くの検出可能な固有特性を監視して、グルコースの結合を検出することができる。グルコースの結合時に変化する可能性がある特性は、蛍光寿命、蛍光強度、蛍光異方性または偏光、および蛍光放射のスペクトルシフトが含まれる。これらのフルオロフォア特性の変化はたとえばタンパク質の立体配座の変化に起因する変化などのフルオロフォアの環境の変化から引き起こされる。この点で、IANBDのような環境に敏感な染料は特に有用である。フルオロフォア特性の他の変化はたとえば、分析物自体との相互作用、またはたとえばFRET(蛍光共鳴エネルギー移動)を使用して2つのフルオロフォア間の距離の変化を監視するときの第2のリポーター基との相互作用に起因する。
蛍光標識の使用が好ましいが、他のリポーター基を使用することも企図される。たとえば、リポーターの環境の変化によってその酸化還元状態が変化する電気化学リポーター基を使用することもできる。このような変化はたとえば電極の使用によって検出することができる。
さらに、分光学的方法によって検出可能な他の標識、たとえばNMR(核磁気共鳴)によって検出可能な標識を使用してもよいことも予想される。
リポーター基は、当技術分野で知られている任意の慣用の手段によって、変異タンパク質すなわちGGBPに結合させることができる。たとえば、タンパク質上のアミンまたはカルボキシル残基を介してリポーター基を結合させることができる。しかし、特に好ましいのは、システイン残基上のチオール基を介した共有結合的カップリングである。たとえば、本発明の変異GGBPでは、位置11、位置14、位置19、位置43、位置74、位置107、位置110、位置112、位置113、位置137、位置149、位置152、位置213、位置216、位置238、位置287および位置292にシステインが位置することが好ましい。
当技術分野で知られている任意のチオール反応性基を使用して、フルオロフォアなどのリポーター基を、設計されたタンパク質のシステインに結合させることができる。たとえば、ヨードアセトアミド、ブロモアセトアミドまたはマレイミドは、この目的に使用することができるよく知られたチオール反応性部分である。
分子センサーをin vivoで使用するとき、たとえば埋込み可能なバイオセンサーデバイスに分子センサーを組み込んで使用するときには、長い励起および発光波長(たとえば約600nm以上の励起または発光波長)で機能するフルオロフォアが好ましい(600nmよりも短い波長に対して皮膚は不透明である)。現在、このスペクトル領域で使用可能な環境に敏感なプローブはほとんどなく、チオール反応性官能基を有するものはおそらく1つもない。しかし、Cy−5のチオール反応性誘導体は、たとえば非特許文献7の教示に従って調製することができる。たとえば変異GGBPに含まれる様々なシステイン基に結合した、これらのフルオロフォアを含有する複合体をスクリーニングして、グルコース結合時に最も大きな蛍光変化を起こすものを確認することができる。
本発明で有用な変異GGBPは、タンパク質のN末端またはC末端あるいはその両方にヒスチジンタグを有するように設計することができる。ヒスチジン融合タンパク質は、タンパク質の精製を支援するために分子生物学の分野で広く使用されている。例示的なタグ系は、約6個のヒスチジンを含むタグを有するタンパク質を生み出し、好ましくはこのようなタグ付けは変異GGBPの結合活性を損なわない。
本発明はさらに、バイオセンサー、およびバイオセンサーを使用してin vivoで分析物を感知する方法を提供する。この態様では、バイオセンサーが、マトリックスの中にカプセル化された1つまたは複数の変異結合タンパク質からなる。次いで、このカプセル化されたバイオセンサーを、埋込み可能なデバイスまたはその一部分として使用することができる。
「マトリックス」は、分析物を透過させるものである限り、円板、円筒、パッチ、マイクロスフェア、多孔質ポリマー、連続気泡発泡体の1つまたは複数を含む、望ましい任意の形態または形状をとることができる。マトリックスはさらにバイオセンサーの浸出を防ぐ。マトリックスは、光源からの光、あるいはリポーター基への、またはリポーター基からの他の任意のインターロゲート光(interrogating light)がバイオセンサーを通過することを許す。in vivo用途で使用するとき、バイオセンサーは、実質的に生理的範囲の分析物に曝される。1つの実施形態では、分析物濃度変化の決定または検出手段は連続的手段である。あるいはまた、分析物濃度の決定または検出手段は、プログラムされ低てもよく、または散発的であってもよい。
本発明の想定されるin vivoバイオセンサーは、分析物透過性捕捉または封入マトリックスの中に少なくとも1つの変異結合タンパク質を含み、変異結合タンパク質は、様々な分析物濃度に曝されたときに検出可能な可逆的信号変化を生み出し、検出可能な可逆信号は分析物の濃度と相関することができるようなものである。
本発明のこの態様において、トランスデューサ要素構成を、例えばファイバまたは侵襲性がごく小さい他の小型プローブの遠位端に組み込み、患者の組織に挿入して、散発的、連続的またはプログラムされた読取を含む使用方法を可能にしてもよい。いくつかの実施形態では、埋込み可能なバイオセンサーを、間質液、組織または他の体液と相互作用させるために、哺乳動物の表皮−真皮接合部の皮内または皮下に埋め込むことができる。
本明細書に記載のin vivoバイオセンサーを使用して分析物の存在を検出するのに使用することができる例示的な方法は、遠隔の光源を用いて埋込み物にインターロゲートさせ、タンパク質−リポーター基から信号を検出し、当該技術で知られているような検出された信号に対する関係に基づいてグルコースの量を決定することを含む(特許文献3、特許文献4および特許文献5を参照されたい。これらの文献のすべては、参照によって本明細書に組み込まれる)。
本発明の結合タンパク質バイオセンサーは、マイクロモル濃度(10−6モル濃度)からモル濃度の分析物濃度を、試薬を消費することなく測定しまたは検出することができる。いくつかの実施形態では、分析物に対するそれらの感度が、バイオセンサーを使用して、とりわけ、低体積の間質液、眼液または汗試料中に存在することが知られている低分析物濃度を測定することを可能にする。本発明の結合タンパク質バイオセンサーは、使用者または症状の治療にとって適切であるように、分析物を連続的に、散発的に、または「オンデマンド」で監視する手段を提供する。
他の実施形態では、分析物(例えばグルコース)に対するバイオセンサーの感度が、バイオセンサーを使用して血中の分析物のレベルを検査できる感度、あるいは生体溶液または他の溶液中の分析物の濃度を決定することができる感度である。本明細書で使用する「生物学的溶液」は、血液、汗、および/または眼液または間質液ならびにこれらの組合せが含むが、それらに限定されるわけではない。
以下の実施例は、本発明の好ましいいくつかの実施形態を説明する。ただしこれらは、すべての実施形態を説明することを意図したものではない。
ヒスチジンタグのない変異タンパク質の発現および精製のための方法
GGBPは、E.coliのMg1B-1遺伝子によってコードされている。Mg1B-1遺伝子の部位特異的変異誘発によりアミノ酸であるシステインを様々な位置に導入することによって、このタンパク質を変化させた。次いで、E.coliの中でこれらのタンパク質を発現させ、精製した。
Mg1B−1のカセット変異誘発は以下のように実施した。野生型Mg1B-1遺伝子を、pTZ18Rベクタ(Dr.Anthony Cass, Imperial College, London, England)の中でクローン化した。非特許文献8に記載の方法に本質的に従ったランダムなアミノ酸配列を生み出すカセット変異誘発を使用して、この親プラスミドから変異プラスミドを生成し、E.coli JM109(Promega Life Science, Madison, WI)の中でクローン化した。配列決定によって変異プラスミドを同定した。以下のようにJM109の中で変異タンパク質を誘導し、そして精製した。変異プラスミドを含むE.coli JM109コロニーを、アンピシリン(Amp)50μg/mLを含む37℃のLBブロス(LB/Amp)中で振盪(220rpm)しながら一晩増殖させた。この一晩増殖菌を、新鮮なLB/Amp 1Lで100倍に希釈し、培養菌のOD600が0.3〜0.5になるまで振盪しながら37℃で培養した。最終濃度1mMのIPTG(Life Technologies, Gaithersburg, MD)を添加し、培養および振盪を37℃で4〜6時間継続することによって、変異の発現を誘導した。遠心法(10,000×g、10分、4℃)によって細胞を回収した。
浸透圧性衝撃によって変異タンパク質を回収し、カラムクロマトグラフィによって精製した。細胞ペレットをスクロース緩衝液(30mMトリスHCl、pH8.0、20%スクロース、1mM EDTA)に再懸濁させ、室温で10分間培養し、次いで遠心処理した(4000g、15分、4℃)。上澄みをデカントし、氷上に保持した。細胞ペレットを再懸濁させ、氷温の無菌脱イオン水10mLを繰り返し、懸濁液を氷上で培養し遠心処理した。残った上澄みを、別に集めた他の上澄みと一緒にし、再び遠心処理した(12,000×g、10分、4℃)。一緒にした衝撃液(shockate)を0.8μmフィルタ、次いで0.45μmフィルタでろ過した。5%w/vの硫酸ストレプトマイシン(Sigma Chemical Co., St. Louis, MO)を衝撃液に加え、30分攪拌し、次いで遠心処理した(12,000×g、10分、4℃)。次いで、Amicon Centriprep 10(10,000 MWCO)フィルタ(Charlotte, NC)を使用して衝撃液を濃縮し、5mMトリスHCl、pH8.0、1mM MgClに対して一晩透析した。透析した衝撃液を遠心処理した(12,000×g、30分、4℃)。得られた上澄みを、予め平衡させたDEAE Fast Flow Sepharoseカラム(Amersham Pharmacia Biotech, Piscataway, NJ)に0.5mL/分の速度で加えた。このカラムを、5〜10カラム容積の洗浄液で洗浄した。このカラムに0〜0.2M NaClの直線的勾配を適用し、フラクションを集めた。変異タンパク質を含むフラクションを、クーマシーブリリアントブルー染色(MW約32kDa)を用いてSDS−PAGEによって同定した。フラクションを一緒にし、リン酸緩衝食塩水(PBS)または10mM重炭酸アンモニウム(pH7.4)に対して終夜で透析し(4℃)、Amicon Centriprep 10フィルタを使用して濃縮し、4℃、またはグリセロールを用いて−20℃で貯蔵した。この重炭酸アンモニウムで透析されたタンパク質を凍結乾燥させた。
ヒスチジンタグを含む変異GGBPの発現および精製
部位特異的変異誘発またはカセット式変異誘発によってGGBP変異を設計した。部位特異的変異誘発(QuikChange, Stratagene, La Jolla, CA)を実行し、1つのアミノ酸を別のアミノ酸(特に選択した他のアミノ酸)で置換することによって、pQE70ベクタの個々のアミノ酸を変更した。カセット式変異誘発法(非特許文献17)を実行して、GGBP遺伝子の指定された領域のアミノ酸をランダム化した。次いでこれらの変異したカセットをpQE70発現ベクタの中でサブクローン化した。
pGGBP−Hisプラスミドは、pQE70発現ベクタ(Qiagen, Valencia, CA)の中でクローン化されたGGBP遺伝子を含む。この構成は、GGBP遺伝子のC末端に6個のヒスチジン残基を配置する。E.coli SG13009株を使用して、変異GGBP−Hisを標準手順(Qiagen)に従って過剰発現させた。250mL培養菌の過剰発現の後、遠心法(6000rpm)によって細胞を集め、25mLのBugBusterバッファー(Novagen, Madison, WI)の中で再懸濁させた。リゾチーム(25mg)をこの溶解産物に加え、この混合物を、室温で30分静かに混合した。遠心法(6000rpm)によって透明な溶解産物を得、これに、イミジゾール(1M)0.5mlおよびNI-NTAビーズ(Qiagen)3mlを加えた。室温で静かに30分混合した後、混合物を遠心処理し(6000rpm)、溶解産物を除去した。ビーズを溶液25ml(1M NaCl、10mMトリス、pH8.0)で洗浄し、再び遠心処理した。溶液(160mMイミダゾール、1M NaCl、10mMトリス、pH8.0)5mLを加え、15分混合することによって、ビーズから変異GGBP−Hisを溶離した。直ちにCentriplus YM-100フィルタ(Amicon, Charlotte, NC)を使用してタンパク質溶液をろ過し、次いで、Centriplus YM-100フィルタを使用して1〜3mg/mlに濃縮した。このタンパク質を、貯蔵溶液(1M NaCl、10mMトリス、50mM NaPO、pH8.0)2Lに対して一晩透析した。
変異GGBPの標識化
PBSに溶解したシステインを含む変異GGBP(4.0nmol)のアリコートを、2mMジチオトレイトール(5μL、10nmol)で30分処理した。DMSO(100μL、11.9mM)中にN,N’−ジメチル−N−(ヨードアセチル)−N’−(7−ニトロベンズ−2−オキサ−1,3−ジアゾール−4−イル)エチレンジアミン(IANBDアミド、0.5mg)を溶解した貯蔵液を調製し、その3.36μL(40nmol)をタンパク質に加えた。暗所のDynal rotamix上、室温において4時間にわたって反応を進行させた。NAP−5カラム(Amersham Pharmacia)によるゲルろ過によって、標識されたタンパク質を精製した。GeneWorks 2.45(IntelliGenetics)で計算したGGBPの推定吸光係数(50mM−1cm−1)、ε478(IANBDアミド)=25mM−1cm−1、ならびにIANBDアミドの標準溶液の280nmおよび478nmにおけるO.D.の測定値を使用して標識化比を求めた。タンパク質中の染料濃度は、Cdye=A478/ε478として計算した。280nmのタンパク質の吸光度は、Aprot(280)=Atotal(280)−Adye(280)として計算した。ここでAdye(280)=A478×(A280/A478dye stdである。その際に、タンパク質の濃度は、Cprot(280)=Aprot(280)/ε280である。第1表は、リポーター基で標識された様々なGGBP変異の蛍光の変化をまとめたものであり、少なくとも600ナノメートルの励起または発光最大値のいずれかを有するリポーター基を含む。第2表は、1つ、2つ、3つおよび4つのアミノ酸置換を有する変異体の蛍光変化および求められたK値をまとめたものである。このデータは、リポーター基で標識されたGGBPの変異がグルコースバイオセンサーとしての望ましい属性を提供できることをはっきりと示している。このデータは、試験した試料の変異−リポーター基の関係を示している。図1に、代表的な例でとして、溶液中のA213C/L238C NBDアミドGGBP Hの、様々なグルコース濃度に対する蛍光応答の変化を示す。図2に、別の代表例である溶液中のE149C/A213R NBDアミドGGBP Hの、様々なグルコース濃度に対する蛍光応答の変化を示す。
Figure 0004326958
発光標識で標識された変異GGBPにグルコースが結合したときの検出可能な明白な信号変化およびKの決定
蛍光の変化(ΔF、第2表)を、SLM Aminco蛍光計(Ontario, Canada)を使用して、0.5μMタンパク質における、0mMグルコースの場合と1mMグルコースの場合の蛍光のパーセント差を測定した。励起に対するスリット設定は8および4、MC250発光モノクロメータに対する設定は5および5とした。
結合定数(第2表)は、0.1μMタンパク質溶液(PBS)にグルコースを徐々に滴下することによって求めた。溶液はグルコースを添加するたびに混合した。スリット設定は先に挙げたものと同じである。Kは、非特許文献9の関係を修正した以下の関係から決定した。
Figure 0004326958
上式で、Fは蛍光強度、Finfは無限大での蛍光、Fはグルコースが0の場合の蛍光、xは、以下の関係によって決定されるグルコースの遊離濃度([Glc]free)である。
Figure 0004326958
上式で、[Glc]totおよび[Pro]totはそれぞれ、グルコースおよびタンパク質の全濃度である。
Figure 0004326958
透析膜マトリックスへの本発明のバイオセンサーの固定化および可逆的かつ連続的な読みを提供するマトリックスの能力
光ファイバアタッチメントを有するVarian Eclipse蛍光計を使用して、GGBP L238C/A213Cタンパク質(2M、PBS緩衝液)を、ファイバの遠位端に取り付けられた3500ダルトンの分子カットオフを有する透析膜中に捕捉した。PBS緩衝液を含む溶液、PBS緩衝液中に2mMグルコースを含む溶液、およびPBS緩衝液中に20mMグルコースを含む溶液を調製した。PBS溶液中のプローブを用いて、発光波長521nmの読取値を0.02秒間隔で記録し、続いてグルコース溶液にファイバを挿入した。緩衝液のみを含む溶液にファイバを再配置すると最初の信号に戻った。図3に、緩衝液とグルコース溶液を交互に繰り返した複数の周期を示す。この図は、透過性マトリックスの中に捕捉されたバイオセンサーの生理的範囲内での可逆性を示している。
様々なグルコース濃度に対する、溶液中のA213C/L238C NBDアミドGGBP Hの蛍光応答の変化を示す図である。 様々なグルコース濃度範囲に対する、溶液中のE149C/A213R NBDアミドGGBP Hの蛍光応答の変化を示す図である。 指示された濃度のグルコース溶液に曝した後の変異結合タンパク質からの信号の可逆的な信号変換を示す図である。

Claims (28)

  1. 位置149のシステインである少なくとも1つのアミノ酸置換を有する少なくとも1つの変異グルコース/ガラクトース結合タンパク質と、前記変異結合タンパク質に結合され、前記変異結合タンパク質が様々なグルコース濃度に曝されたときに検出可能な可逆的信号変化を生成する少なくとも1つのリポーター基とを含み、前記検出可能な可逆的信号変化は前記様々なグルコース濃度と相関しており、前記アミノ酸番号は、309個のアミノ酸残基を有するE.coliグルコース/ガラクトース結合タンパク質を指すことを特徴とするグルコースバイオセンサー。
  2. 前記変異グルコース/ガラクトース結合タンパク質は、少なくとも1つの追加のアミノ酸置換、少なくとも2つの追加のアミノ酸置換、又は、少なくとも3つの追加のアミノ酸置換を含むことを特徴とする請求項1に記載のバイオセンサー。
  3. 前記変異グルコース/ガラクトース結合タンパク質は、位置1のシステイン、位置1のセリン、位置11のシステイン、位置14のシステイン、位置19のシステイン、位置43のシステイン、位置74のシステイン、位置107のシステイン、位置110のシステイン、位置112のシステイン、位置113のシステイン、位置137のシステイン位置213のシステイン、位置216のシステイン、位置238のシステイン、位置287のシステイン、および位置292のシステイン、位置152のシステイン、位置182のシステイン、位置236のシステイン、および位置296のシステインからなる群から選択される追加のアミノ酸置換基を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のバイオセンサー。
  4. 前記変異グルコース/ガラクトース結合タンパク質位置149のシステインと位置238のセリン位置149のシステインと位置213のアルギニン、位置149のシステインと位置213のシステイン、位置149のシステインと位置213のトレオニン、位置149のシステインと位置213のロイシン、位置149のシステインと位置213のチロシン、位置149のシステインと位置223のアスパラギン、位置149のシステインと位置238のシステイン、位置149のシステインと位置256のセリン、位置149のシステインと位置256のアルギニンからなる群から選択される少なくとも2つのアミノ酸置換基を含むことを特徴とする請求項2に記載のバイオセンサー。
  5. 前記変異グルコース/ガラクトース結合タンパク質は、位置149のシステインと位置213のセリンと位置238のセリン;位置149のシステインと位置213のアルギニンと位置238のセリン;位置149のシステインと位置213のシステインと位置238のシステイン;位置149のシステインと位置213のセリンと位置223のアスパラギン;および位置149のシステインと位置223のアスパラギンと位置256のアルギニンからなる群から選択された少なくとも3つのアミノ酸置換を含むことを特徴とする請求項2に記載のバイオセンサー。
  6. 前記変異グルコース/ガラクトース結合タンパク質は、位置1のセリンと位置149のシステインと位置213のアルギニンと位置238のセリン;位置1のセリンと位置149のシステインと位置213のセリンと位置238のセリン;および位置149のシステインと位置182のシステインと位置213のシステインと位置238のセリンからなる群から選択される少なくとも4つのアミノ酸置換基を含むことを特徴とする請求項2に記載のバイオセンサー。
  7. 前記4つのアミノ酸置換基は、位置1のセリンと位置149のシステインと位置213のアルギニンと位置238のセリンであることを特徴とする請求項6に記載のバイオセンサー。
  8. 前記変異グルコース/ガラクトース結合タンパク質は、少なくとも1つのヒスチジンタグをさらに含むことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載のバイオセンサー。
  9. 前記リポーター基は発光標識であることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載のバイオセンサー。
  10. 前記発光標識は、600ナノメートルよりも長い励起波長を有することを特徴とする請求項9に記載のバイオセンサー。
  11. 前記発光標識は、600ナノメートルよりも長い発光波長を有することを特徴とする請求項9に記載のバイオセンサー。
  12. 前記発光標識は、前記少なくとも1つのグルコース/ガラクトース結合タンパク質と共有結合していることを特徴とする請求項9に記載のバイオセンサー。
  13. 前記発光標識は、フルオレセイン、クマリン、ローダミン、5-TMRIA(テトラメチルローダミン−5−ヨードアセトアミド)、Quantum Red(商標)、Texas Red(商標)、Cy3、N−((2−ヨードアセトキシ)エチル)−N−メチル)アミノ−7−ニトロベンゾオキサジアゾール(IANBD)、6−アクリロイル−2−ジメチルアミノナフタレン(acrylodan)、ピレン、ルシファーイエロー、Cy5、Dapoxyl(登録商標)(2−ブロモアセトアミドエチル)スルホンアミド、(N−(4,4−ジフルオロ−1,3,5,7−テトラメチル−4−ボラ−3a,4a−ジアザ−s−インダセン−2−イル)ヨードアセトアミド(BODIPY(登録商標) 507/545 IA)、N−(4,4−ジフルオロ−5,7−ジフェニル−4−ボラ−3a,4a−ジアザ−s−インダセン−3−プロピオニル)−N’−ヨードアセチルエチレンジアミン(BODIPY(登録商標) 530/550 IA)、5−((((2−ヨードアセチル)アミノ)エチル)アミノ)ナフタレン−1−スルホン酸(1,5-IAEDANS)、およびカルボキシ−X−ローダミン、5/6−ヨードアセトアミド(XRIA 5,6)からなる群から選択される構成要素との反応によって、前記グルコース/ガラクトース結合タンパク質と共有結合していることを特徴とする請求項12に記載のバイオセンサー。
  14. 前記リポーター基は、エネルギー源への曝露に応答して前記信号を発することを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載のバイオセンサー。
  15. a)請求項1から14のいずれかに記載のグルコースバイオセンサーで規定される、少なくとも1つの変異グルコース/ガラクトース結合タンパク質およびこれに結合した少なくとも1つのリポーター基を提供する工程と、
    b)前記変異グルコース/ガラクトース結合タンパク質を様々なグルコース濃度に曝す工程と、
    c)前記リポーター基からの検出可能な可逆的信号変化を検出する工程と
    を含み、前記検出可能な可逆的信号変化は前記様々なグルコース濃度に対応することを特徴とするグルコース検出法。
  16. 前記検出工程は、連続的であるか、プログラムされているか、散発的であるかまたはこれらの組合せであることを特徴とする請求項15に記載の方法。
  17. 前記変異グルコース/ガラクトース結合タンパク質は、細菌のペリプラズム結合タンパク質から選択されることを特徴とする請求項15に記載の方法。
  18. 前記リポーター基を励起させて前記信号を発することができるエネルギー源に前記リポーター基を曝す工程をさらに含むことを特徴とする請求項15に記載の方法。
  19. in vivoグルコース検出用の診断薬を調製するための、請求項1から14のいずれかに規定される、少なくとも1つの変異グルコース/ガラクトース結合タンパク質およびこれに結合した少なくとも1つのリポーター基の使用。
  20. 位置149のシステインである少なくとも1つのアミノ酸置換を有する変異グルコース/ガラクトース結合タンパク質を含み、前記アミノ酸番号は、309個のアミノ酸残基を有するE.coliグルコース/ガラクトース結合タンパク質を指すことを特徴とする組成物
  21. 前記変異グルコース/ガラクトース結合タンパク質は、位置1のシステイン、位置1のセリン、位置11のシステイン、位置14のシステイン、位置19のシステイン、位置43のシステイン、位置74のシステイン、位置107のシステイン、位置110のシステイン、位置112のシステイン、位置113のシステイン、位置137のシステイン位置213のシステイン、位置216のシステイン、位置238のシステイン、位置287のシステイン、位置292のシステイン、位置236のシステインおよび位置296のシステインからなる群から選択される追加のアミノ酸置換を有することを特徴とする請求項20に記載の組成物
  22. 前記変異グルコース/ガラクトース結合タンパク質は、
    (i)位置149のシステインと位置238のセリン、位置149のシステインと位置213のアルギニン、位置149のシステインと位置213のシステイン、位置149のシステインと位置213のトレオニン、位置149のシステインと位置213のロイシン、位置149のシステインと位置213のチロシン、位置149のシステインと位置223のアスパラギン、位置149のシステインと位置238のシステイン、位置149のシステインと位置256のセリン、位置149のシステインと位置256のアルギニンからなる群から選択される少なくとも2つのアミノ酸置換基、
    (ii)位置149のシステインと位置213のセリンと位置238のセリン;位置149のシステインと位置213のアルギニンと位置238のセリン;位置149のシステインと位置213のシステインと位置238のシステイン;位置149のシステインと位置213のセリンと位置223のアスパラギン;および位置149のシステインと位置223のアスパラギンと位置256のアルギニンからなる群から選択された少なくとも3つのアミノ酸置換、又は
    (iii)位置1のセリンと位置149のシステインと位置213のアルギニンと位置238のセリン;位置1のセリンと位置149のシステインと位置213のセリンと位置238のセリン;および位置149のシステインと位置182のシステインと位置213のシステインと位置238のセリンからなる群から選択される少なくとも4つのアミノ酸置換基、を有することを特徴とする請求項21に記載の組成物。
  23. 前記変異グルコース/ガラクトース結合タンパク質は少なくとも1つのヒスチジンタグをさらに含むことを特徴とする請求項20から22のいずれかに記載の組成物。
  24. 前記変異グルコース/ガラクトース結合タンパク質は少なくとも1つのリポーター基をさらに含むことを特徴とする請求項20から22のいずれかに記載の組成物。
  25. 前記リポーター基は発光標識であることを特徴とする請求項24に記載の組成物。
  26. 前記発光標識は600ナノメートルよりも長い励起波長を有することを特徴とする請求項25に記載の組成物。
  27. 前記発光標識は600ナノメートルよりも長い発光波長を有することを特徴とする請求項25に記載の組成物。
  28. 前記発光標識は、前記変異グルコース/ガラクトース結合タンパク質と、フルオレセイン、クマリン、ローダミン、5-TMRIA(テトラメチルローダミン−5−ヨードアセトアミド)、Quantum Red(商標)、Texas Red(商標)、Cy3、N−((2−ヨードアセトキシ)エチル)−N−メチル)アミノ−7−ニトロベンゾオキサジアゾール(IANBD)、6−アクリロイル−2−ジメチルアミノナフタレン(acrylodan)、ピレン、ルシファーイエロー、Cy5、Dapoxyl(登録商標)(2−ブロモアセトアミドエチル)スルホンアミド、(N−(4,4−ジフルオロ−1,3,5,7−テトラメチル−4−ボラ−3a,4a−ジアザ−s−インダセン−2−イル)ヨードアセトアミド(BODIPY(登録商標)507/545 IA)、(N−(4,4−ジフルオロ−5,7−ジフェニル−4−ボラ−3a,4a−ジアザ−s−インダセン−3−プロピオニル)−N’−ヨードアセチルエチレンジアミン(BODIPY(登録商標)530/550 IA)、5−((((2−ヨードアセチル)アミノ)エチル)アミノ)ナフタレン−1−スルホン酸(1,5-IAEDANS)、およびカルボキシ−X−ローダミン、5/6−ヨードアセトアミド(XRIA 5,6)からなる群から選択される構成要素とを反応させることによって、前記変異グルコース/ガラクトース結合タンパク質と共有結合していることを特徴とする請求項25に記載の組成物。
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