JP2005513114A - トリアルキルアルミニウム化合物およびα−アルコールの製造 - Google Patents

トリアルキルアルミニウム化合物およびα−アルコールの製造 Download PDF

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Abstract

遷移金属含有触媒を使用してエチレンをオリゴマー化することによってα−オレフィンを形成し、形成されたα−オレフィンを、低級トリアルキルアルミニウム化合物と反応させて1種または複数の高級トリアルキルアルミニウム化合物を形成することによって、高級トリアルキルアルミニウム化合物を製造することができる。場合によっては、これらを、酸素を用いて酸化させて、高級トリアルコキシアルミニウム化合物を形成し、次いで、これを加水分解してα−アルコールとすることができる。この方法のある変形形態では、低級α−オレフィンおよび比較的高級のα−アルコールを、形成および単離することができる。高級トリアルキルアルミニウム化合物およびα−アルコールが、化学中間体として有用である一方、低級α−オレフィンは、ポリオレフィンのためのモノマーとして有用である。

Description

α−オレフィンは、遷移金属含有触媒を使用してエチレンをオリゴマー化することによって製造され、このα−オレフィンは、低級トリアルキルアルミニウム化合物と、通常加熱しながら接触させることによって、高級トリアルキルアルミニウム化合物に転換される。形成された高級トリアルキルアルミニウム化合物を、酸素と反応させて、対応するトリアルコキシアルミニウム化合物を形成し、これを加水分解してα−アルコールを形成することができる。
アルキル基が5個以上の炭素原子を含む高級トリアルキルアルミニウム化合物(HTAC)、すなわちR30 Al(I)は、特に、R32が水素またはアルキルであり、R33がアルキルである式R3233CHCHOH(II)のα−アルコールの合成のための化学中間体として有用である。10から20個の炭素原子を含むα−アルコールは、洗剤および他の界面活性剤の合成のための中間体として有用である。したがって、(I)および/または(II)を製造する改良された方法は、商業的関心が高い。
一般に、直鎖α−アルコールは多くの場合、以下の工程を利用して製造される。例えば、(非特許文献1)、ならびに(非特許文献2)(これらを両方とも、参照によって本明細書に組み込む)を参照のこと。
(a)アルミニウム、水素、エチレン、およびトリエチルアルミニウム(TEA)の混合物を、比較的高圧力かつ高温度で接触させることによって、トリエチルアルミニウムを生成させる。「新しい」TEAは、反応器中で生成される。この反応器から液体生成物を取り出し、濾過し、一部をTEA反応器に再循環し、一部を次の工程で使用する。
(b)次に、この工程で使用されるTEAを、高圧力下で、加熱しながら更なるエチレンと混合する。エチレンを、TEA中に元々存在するエチル基の各々に対して連続的に加えて(オリゴマー化)、HTACを形成する。
(c)先の工程の生成物を、酸素と混合し(非常に発熱性の反応)、対応するトリアルコキシアルミニウム化合物を形成させる。
(d)このトリアルコキシアルミニウム化合物を加水分解させて、α−アルコール混合物およびアルミナを形成させる。
この方法は、有効であるが、2つの工程において高温および高圧を使用する必要があり、また、これらの2つの工程では、自然発火性のアルキルアルミニウム化合物が存在する。したがって、プラントや作業者の安全を守るため、これらの工程は、非常に慎重に行わなければならない。その結果方法全体の費用が増す。したがって、こうした工程を最小限にする、かつ/または必要な設備投資がより少ない、かつ/または実施費用がより低い方法が好都合であろう。
米国特許公報(特許文献1)および(非特許文献3)は、低級トリアルキルアルミニウム化合物(LTAC)の、(通常)高級オレフィンとの反応を記載している。遷移金属含有エチレンオリゴマー化触媒を用いて作られた高級オレフィンの使用は、言及されていない。
米国特許公報(特許文献2)、米国特許公報(特許文献3)、米国特許公報(特許文献4)、および米国特許公報(特許文献5)(これらをすべて、参照によって本明細書に組み込む)は、エチレンをオリゴマー化することによってオレフィンまたはオレフィンの混合物を製造するための、様々な遷移金属含有触媒の使用を記載している。トリアルキルアルミニウム化合物、あるいはこれらのトリアルキルアルミニウム化合物からのα−アルコールの生成については言及されていない。
(非特許文献4)は、HTACを製造するための合成方法を含めた、α−アルコールを製造するための商業的合成方法全般を記載している。
米国特許公報(特許文献6)、米国特許公報(特許文献7)、米国特許公報(特許文献8)、米国特許公報(特許文献9)、米国特許公報(特許文献10)、米国特許公報(特許文献11)、および米国特許公報(特許文献12)は、(比較的に)低級のアルキルアルミニウム化合物および1種または複数の高級オレフィンからの高級アルキルアルミニウム化合物の生成のための方法を記載している。オレフィンを形成するための、遷移金属含有エチレンオリゴマー化触媒の使用は、記載されていない。米国特許公報(特許文献6)および米国特許公報(特許文献12)も、トリアルキルアルミニウムの酸化、および得られたトリアルコキシアルミニウム化合物の加水分解の工程を記載している。
米国特許第3,207,770号明細書 米国特許第6,103,946号明細書 米国特許第4,689,437号明細書 米国特許第3,644,564号明細書 米国特許第5,382,738号明細書 米国特許第2,959,607号明細書 米国特許第3,180,881号明細書 米国特許第3,389,161号明細書 米国特許第3,474,122号明細書 米国特許第3,494,948号明細書 米国特許第4,918,254号明細書 米国特許第5,278,330号明細書 米国特許第2,787,626号明細書 米国特許第3,032,574号明細書 米国特許第3,647,915号明細書 国際公開第01/58874号パンフレット 国際公開第00/42123号パンフレット 国際公開第00/76659号パンフレット 国際公開第01/19513号パンフレット B.エルバース(B.Elvers)他編、「ウルマン工業化学百科事典(Ullmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry)」、第5版、A28巻、1996年、505〜508頁およびその中の参考文献 J.I.クロシュヴィッツ(J.I.Kroschwitz)他編、「工業化学百科事典(Encyclopedia of Chemical Technology)」、第4版、1巻、ジョン・ワイリー・アンド・サンズ社(John Wiley & Sons)、ニューヨーク(New York)、894〜903頁およびその中の参考文献 W.ゲルハルツ(W.Gerhartz)他編、「ウルマン工業化学百科事典(Ullmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry)」、第5版、A1巻、VCH Verlagsgesellschaft mbH、バインハイム(Weinheim)、1985年、545〜549頁 B.エルバース(B.Elvers)他編、「ウルマン工業化学百科事典(Ullmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry)」、第5版、A28巻、VCH Verlagsgesellschaft mbH、バインハイム(Weinheim)、1996年、505〜508頁、およびその中の参考文献 B.エルバース(B.Elvers)他編、「ウルマン工業化学百科事典(Ullmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry)」、A13巻、VCH Verlagsgesellschaft mbH、バインハイム(Weinheim)、1989年、243〜247頁および275〜276頁 エルバース(Elvers)他編、「ウルマン工業化学百科事典(Ullmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry)」、第5版、A28巻、VCH Verlagsgesellschaft mbH、バインハイム(Weinheim)、1996年、505〜508頁、およびその中の参考文献
本発明は、遷移金属含有オリゴマー化触媒系を使用するエチレンのオリゴマー化によって、α−オレフィンまたはα−オレフィンの混合物を形成し、次いで前記α−オレフィンまたは前記α−オレフィンの混合物を、低級トリアルキルアルミニウム化合物と、十分な温度で、十分な量の時間にわたり接触させて、高級トリアルキルアルミニウム化合物を形成する工程を含む、高級トリアルキルアルミニウム化合物を製造するための方法に関する。
本発明はまた、
(1)遷移金属含有オリゴマー化触媒系を使用する、エチレンのオリゴマー化によって、α−オレフィンまたはα−オレフィンの混合物を形成する工程と、
(2)前記α−オレフィンまたは前記α−オレフィンの混合物を、低級トリアルキルアルミニウム化合物と、十分な温度で、十分な量の時間にわたり接触させ、高級トリアルキルアルミニウム化合物またはその混合物を形成する工程と、
(3)前記高級トリアルキルアルミニウム化合物またはその混合物を、酸素または他の適切な酸化剤と接触させ、高級トリアルコキシアルミニウム化合物またはその混合物を形成する工程と、
(4)前記高級トリアルコキシアルミニウム化合物またはその混合物を加水分解して、α−アルコールまたはその混合物を形成する工程と
を含む、α−アルコールを製造するための方法に関する。
本明細書ではある種の用語が使用されるが、それらのうちのいくつかを、以下で定義する:
「低級トリアルキルアルミニウム化合物」(LTAC)は、R36がそれぞれ6個以下の炭素原子、好ましくは2〜4個の炭素原子を含み、各R36が独立にアルキルである式R36 Al(VI)の化合物を意味する。LTACが、アルミニウムと結合した水素などの不純物を含む可能性があることを理解されたい。好ましいLTACは、トリエチルアルミニウムおよびトリ−i−ブチルアルミニウムである。
「高級トリアルキルアルミニウム化合物」(HTAC)は、R31がそれぞれ6個以上の炭素原子、好ましくは8個以上の炭素原子を含み、各Rが独立にR3233CHCH(式中、R32は水素またはアルキルであり、R33はアルキルである)であり、各R31が偶数個の炭素原子を含む、式R31 Al(I)の化合物を意味する。R32が水素であるかつ/またはR33がn−アルキルであることが好ましい。HTACは、アルミニウムと結合した水素、またはアルミニウムと結合した、炭素原子が4個未満のアルキル基などの不純物を含む可能性があるが、アルミニウムと結合した基のうち少なくとも50モルパーセント、より好ましくは少なくとも75モルパーセント、特に好ましくは少なくとも90モルパーセントは、R31−であることを理解されたい。
「高級トリアルコキシアルミニウム化合物」(HTAC)は、R31がそれぞれ4個以上の炭素原子、好ましくは6個以上の炭素原子を含み、各R31が独立にR3233CHCH(式中、R32は水素またはアルキルであり、R33はアルキルである)であり、各R31が偶数個の炭素原子を含む、式(R31O)Al(III)の化合物を意味する。R32が水素であるかつ/またはR33がn−アルキルであることが好ましい。1種または複数の高級トリアルコキシアルミニウム化合物は、アルミニウムと結合した、炭素原子が4個未満のアルコキシ基などの不純物を含む可能性があるが、アルミニウムと結合した基のうち少なくとも50モルパーセント、より好ましくは少なくとも75モルパーセント、特に好ましくは少なくとも90モルパーセントは、R31O−であることを理解されたい。
α−アルコールは、R32が水素またはアルキルであり、R33がアルキルである式R3233CHCHOH(II)の化合物を意味し、(II)は、偶数個の炭素原子を含む。R32が水素であるかつ/またはR33がn−アルキルであることが好ましい。
遷移金属含有エチレンオリゴマー化触媒は、その中に3〜12族(IUPAC表記)の元素を含む触媒系を意味し、これは、エチレンをオリゴマー化してα−オレフィンにすることが可能である。遷移金属を含む「不活性な」支持体は、触媒系の一部とはみなされない。この状況(context)における「不活性な」は、支持体が、単に物理的支持体としてのみ機能し、実際、オリゴマー化方法には化学的に関与しないと考えられることを意味する。
「α−オレフィン」は、R32が水素またはアルキルであり、R33がアルキルであり、偶数個の炭素原子を含む式HC=CR3233(IV)の化合物を意味する。R32が水素である、かつ/またはR33がn−アルキルであることが好ましい。
エチレンをオリゴマー化してα−オレフィンにする遷移金属含有触媒は、2つの種類、すなわちα−オレフィンの混合物を生じるものと、(主として)単一のα−オレフィンを生じるものに分けることができる。前者は、米国特許公報(特許文献2)、米国特許公報(特許文献13)、米国特許公報(特許文献14)、米国特許公報(特許文献1)、米国特許公報(特許文献4)、米国特許公報(特許文献15)、および米国特許公報(特許文献15)(これらをすべて、参照によって本明細書に組み込む)に出ている触媒によって例証される。こうしたオリゴマー化は、ここでは、これらの参考文献に記載された条件下で、また、こうした種類の他の触媒については、他の参考文献に記載された条件下で実施することができる。通常、こうした触媒は、炭素原子が2個だけ異なる同族列のα−オレフィンを生成する。同族列における各オレフィンの量は通常、シュルツ(Schulz)−フローリー(Flory)理論による係数Kを使用する、いわゆるシュルツ−フローリー分布(distribution)に従う(例えば、参照によって本明細書に組み込まれる(非特許文献5)を参照のこと)。これは、次のように定義される:
K=n(Cn+2オレフィン)/n(Cオレフィン)
式中、n(Cオレフィン)は、n個の炭素原子を含むオレフィンのモルの数であり、n(Cn+2オレフィン)は、n+2個の炭素原子を含むオレフィン、すなわちCオレフィンの次に高級のオリゴマーのモルの数である。この式から、得られたオリゴマー反応生成物混合物中の様々なオレフィンの重量(質量)比を求めることができる。K係数は、約0.6から約0.8の範囲であることが好ましい。
好ましいタイプのエチレンオリゴマー化触媒およびα−オレフィンの形成をもたらす同様の鉄三座配位子触媒(iron tridentate catalyst)は、米国特許公報(特許文献2)、ならびに、(特許文献16)、(特許文献17)、(特許文献18)、および(特許文献19)(これらをすべて、参照によって本明細書に組み込む)に記載されている。これらの触媒は、エチレンオリゴマー化触媒系の一部として、特に鉄錯体として、2,6−ジアシルピリジンまたは2,6−ピリジンジカルボキシアルデヒドの、選択されたジイミンを利用する。
こうした活性な好ましいエチレンオリゴマー化触媒は、次式の化合物の鉄錯体を含む。
Figure 2005513114
〔式中、
、R、およびRは、それぞれ独立に、水素、ヒドロカルビル、置換されたヒドロカルビル、または不活性な官能基であり(但し、互いに隣接するR、R、およびRのうちいずれか2つが一緒になって環を形成できる)、
およびRは、それぞれ独立に、水素、ヒドロカルビル、置換されたヒドロカルビル、または不活性な官能基であり、
およびRは、それぞれ独立に、イミノ窒素に結合している前記第1の環原子を有する、置換されたアリールである
(但し、Rについて、前記第1の環原子に隣接する第2の環原子が、ハロゲン、第一級炭素基、第二級炭素基、または第三級炭素基に結合し、かつ、さらに、
については、前記第2の環原子が、ハロゲンまたは第一級炭素基に結合する場合、前記第1の環原子に隣接する、RおよびR内の他の環原子の0個、1個、または2個は、ハロゲンまたは第一級炭素基に結合し、前記第1の環原子に隣接する残りの環原子は、水素原子に結合する、あるいは
について、前記第2の環原子が、第二級炭素基に結合する場合、前記第1の環原子に隣接する、RおよびR内の他の環原子の0個、1個、または2個は、ハロゲン、第一級炭素基、または第二級炭素基に結合し、前記第1の環原子に隣接する残りの環原子は、水素原子に結合する、あるいは
について、前記第2の環原子が、第三級炭素基に結合する場合、前記第1の環原子に隣接する、RおよびR内の他の環原子の0個または1個は、第三級炭素基に結合し、前記第1の環原子に隣接する残りの環原子は、水素原子に結合する)〕
「ヒドロカルビル基」は、炭素と水素のみを含む一価の基である。ヒドロカルビルの例として、置換されていないアルキル、シクロアルキル、およびアリールを挙げることができる。別段の記述がない限り、本明細書のヒドロカルビル基(およびアルキル基)は、1から約30個の炭素原子を含むことが好ましい。
本明細書の「置換されたヒドロカルビル」は、これらの置換基を含む化合物に施される方法条件の下で不活性である1つまたは複数の置換基を含むヒドロカルビル基を意味する(例えば不活性な官能基など。以下を参照のこと)。これらの置換基はまた、オリゴマー化方法またはオリゴマー化触媒系の作用を実質的に妨げない。別段の記述がない限り、本明細書の置換されたヒドロカルビル基は、1から約30個の炭素原子を含むことが好ましい。「置換された」の意味には、窒素、酸素、および/または硫黄などの1つまたは複数のヘテロ原子を含む環が含まれる。置換されたヒドロカルビルでは、トリフルオロメチルのように、水素のすべてが、置換されている可能性もある。
本明細書の「(不活性な)官能基」は、ヒドロカルビルまたは置換されたヒドロカルビル以外の、これらの置換基を含む化合物に施される方法条件の下で不活性である基を意味する。これらの官能基はまた、その中にこれらが存在する化合物が関与する可能性がある本明細書で述べるどんな方法も実質的に妨げない。官能基の例には、ハロ(フルオロ、クロロ、ブロモ、およびヨード)、ならびに−OR50(R50は、ヒドロカルビルまたは置換されたヒドロカルビルである)などのエーテルが含まれる。官能基が、遷移金属原子の近くにある場合、これらの官能基は単独で、その金属原子に配位結合することが示されている化合物中の基よりも強く金属原子に配位結合してはならない。すなわち、これらは、配位結合する所望の基を置き換えてはならない。
本明細書の「第一級炭素基」は、遊離原子価(free valence)‐‐‐が、いずれかの他の原子につながり、実線で表された価標が、第一級炭素基が結びつけられる、置換されたアリールの環原子につながる、式−CH‐‐‐の基を意味する。したがって、遊離原子価‐‐‐は、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子、酸素原子、硫黄原子などに結合することができる。すなわち、遊離原子価‐‐‐は、水素、ヒドロカルビル、置換されたヒドロカルビル、または官能基につながる可能性がある。第一級炭素基の例には、−CH、−CHCH(CH、−CHCl、−CH、−OCH、および−CHOCHがある。
第二級炭素基は、
Figure 2005513114
を意味する。式中、実線で表される価標は、第二級炭素基が結びけられる置換されたアリールの環原子につながり、破線で表される遊離価標(free bond)は両方とも、水素以外の1つまたは複数の原子につながる。これらの原子または基は、同じでも異なっても良い。すなわち、破線で表される遊離原子価は、ヒドロカルビル、置換されたヒドロカルビル、または不活性な官能基につながる可能性がある。第二級炭素基の例には、−CH(CH、−CHCl、−CH(C、シクロヘキシル、−CH(CH)OCH、および−CH=CCHがある。
「第三級炭素基」は、次式の基を意味する。
Figure 2005513114
式中、実線で表される価標は、第三級炭素基が結びつけられる置換されたアリールの環原子につながり、破線で表される3つの遊離価標は、水素以外の1つまたは複数の原子につながる。すなわち、破線で表される価標は、ヒドロカルビル、置換されたヒドロカルビル、または不活性な官能基につながる。第三級炭素基の例には、−C(CH、−C(C、−CCl、−CF、−C(CHOCH、−C≡CH、−C(CHCH=CH、ならびにフェニルおよび1−アダマンチルなどのアリールおよび置換されたアリールがある。
「アリール」は、芳香環の炭素原子に遊離原子価がつながる一価の芳香族基を意味する。アリールは、単結合または他の基によって融合、連結されている可能性がある1つまたは複数の芳香環を有することができる。
「置換されたアリール」は、「置換されたヒドロカルビル」の、上の定義において説明した通りに置換された一価の芳香族基を意味する。アリールと同様、置換されたアリールは、単結合または他の基によって融合、連結されている可能性がある1つまたは複数の芳香環を有することができるが、置換されたアリールが、ヘテロ芳香環を有する場合、置換されたアリール基の遊離原子価は、ヘテロ芳香環の、炭素ではなくヘテロ原子(窒素など)につながっていてもよい。
「イミノ窒素原子に結合している、RおよびR中の第1の環原子」は、(I)に示されたイミノ窒素に結合している、こうした基における環原子を意味し、例えば、
Figure 2005513114
(II)および(III)の環における1位に示される原子は、イミノ炭素原子に結合している第1の環原子である(これらのアリール基上の置換されている可能性がある他の基は示していない)。これらの第1の環原子に隣接する環原子を、例えば(IV)および(V)に示し、ここでは、こうした隣接原子に対する開いた原子価(open valency)を、破線で示す((IV)では2,6位、(V)では2,5位)。
Figure 2005513114
(I)のある好ましい実施形態では、Rは、
Figure 2005513114
であり、Rは、
Figure 2005513114
である。式中、
が、ハロゲンまたは第一級炭素基である場合、R12、R13、およびR17のうちの0個、1個、または2個は、ハロゲンまたは第一級炭素基であり、R12、R13、およびR17のうちの残りは、水素である、あるいは、
が、第二級炭素基である場合、R12、R13、およびR17のうちの0個または1個は、ハロゲン、第一級炭素基、または第二級炭素基であり、R12、R13、およびR17のうちの残りは、水素である、あるいは、
が、第三級炭素基である場合、R12、R13、およびR17のうちの0個または1個は、第三級炭素基であり、R12、R13、およびR17のうちの残りは、水素であるという条件で、
かつ、さらに、互いに隣接するR、R、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、およびR17のうちいずれか2つは一緒になって環を形成できるという条件で、
は、ハロゲン、第一級炭素基、第二級炭素基、または第三級炭素基であり、
、R10、R11、R14、R15、R16、およびR17は、それぞれ独立に、水素、ヒドロカルビル、置換されたヒドロカルビル、または官能基である。
上の式(VI)および(VII)では、Rが、イミノ窒素に結合している第1の環原子に隣接する第2の環原子に相当し、R12、R13、およびR17が、第1の環原子に隣接する他の環原子に相当する。
(VI)および(VII)を含む化合物(I)については、
が、第一級炭素基である場合、R13は、第一級炭素基であり、R12およびR17は水素である、あるいは、
が、第二級炭素基である場合、R13は、第一級炭素基または第二級炭素基、より好ましくは第二級炭素基であり、R12およびR17は水素である、あるいは、
が、第三級炭素基(より好ましくはトリハロメチルなどのトリハロ第三級炭素基)である場合、R13は、第三級炭素基(より好ましくはトリハロメチルなどのトリハロ第三級基)であり、R12およびR17は水素である、あるいは、
がハロゲンである場合、R13はハロゲンであり、R12およびR17は水素であることが特に好ましい。
(VI)および(VII)が存在するすべての特定の好ましい化合物(I)では、R、RおよびRが水素である、かつ/またはRおよびRがメチルであることが好ましい。
、R10、R11、R12、R14、R15、R16、およびR17が、すべて水素であり、R13が、メチルであり、Rが、第一級炭素基、より好ましくはメチルである、あるいは、
、R10、R11、R12、R14、R15、R16、およびR17が、すべて水素であり、R13が、エチルであり、Rが、第一級炭素基、より好ましくはエチルである、あるいは、
、R10、R11、R12、R14、R15、R16、およびR17が、すべて水素であり、R13が、イソプロピルであり、Rが、第一級炭素基、より好ましくはイソプロピルである、あるいは、
、R10、R11、R12、R14、R15、R16、およびR17が、すべて水素であり、R13 が、n−プロピルであり、Rが、第一級炭素基、より好ましくはn−プロピルである、あるいは、
、R10、R11、R12、R14、R15、R16、およびR17が、すべて水素であり、R13が、クロロであり、Rが、ハロゲン、より好ましくはクロロである、あるいは、
、R10、R11、R12、R14、R15、R16、およびR17が、すべて水素であり、R13が、トリハロメチル、より好ましくはトリフルオロメチルであり、Rが、トリハロメチル、より好ましくはトリフルオロメチルであることが、さらに好ましい。
(I)の別の好ましい実施形態では、RおよびRは、それぞれ
Figure 2005513114
である。式中、
18が、ハロゲンまたは第一級炭素基である場合、R21、R22、およびR25のうちの0個、1個、または2個は、ハロゲンまたは 第一級炭素基であり、R21、R22、およびR25のうちの残りは、水素である、あるいは、
18が、第二級炭素基である場合、R21、R22、およびR25のうちの0個または1個は、ハロゲン、第一級炭素基、または第二級炭素基であり、R21、R22、およびR25のうちの残りは、水素である、あるいは、
18が、第三級炭素基である場合、R21、R22、およびR25のうちの0個または1個は、第三級炭素基であり、R21、R22、およびR25のうちの残りは、水素であるという条件で、
かつ、さらに、互いに隣接するR18、R19、R20、R21、R22、R23、R24、およびR25のうちいずれか2つは一緒になって環を形成できるという条件で、
18は、ハロゲン、第一級炭素基、第二級炭素基、または第三級炭素基であり、
19、R20、R23、およびR24は、それぞれ独立に、水素、ヒドロカルビル、置換されたヒドロカルビル、または官能基である。
上の式(VIII)および(IX)では、R18が、イミノ窒素に結合している第1の環原子に隣接する第2の環原子に相当し、R21、R22、およびR25が、第1の環原子に隣接する他の環原子に相当する。
(VIII)および(IX)を含む化合物(I)については、
18が、第一級炭素基である場合、R22は、第一級炭素基であり、R21およびR25は水素である、あるいは、
18が、第二級炭素基である場合、R22は、第一級炭素基または第二級炭素基、より好ましくは第二級炭素基であり、R21およびR25は水素である、あるいは、
18が、第三級炭素基(より好ましくはトリハロメチルなどのトリハロ第三級炭素基)である場合、R22は、第三級炭素基(より好ましくはトリハロメチルなどのトリハロ第三級基)であり、R21およびR25は水素である、あるいは、
18がハロゲンである場合、R22はハロゲンであり、R21およびR25は水素であることが特に好ましい。
(VIII)および(IX)が存在するすべての特定の好ましい化合物(I)では、R、RおよびRが水素である、かつ/またはRおよびRがメチルであることが好ましい。
19、R20、R21、R23、およびR24が、すべて水素であり、R22が、メチルであり、R18が、第一級炭素基、より好ましくはメチルである、あるいは、
19、R20、R21、R23、およびR24が、すべて水素であり、R22が、エチルであり、R18が、第一級炭素基、より好ましくはエチルである、あるいは、
19、R20、R21、R23、およびR24が、すべて水素であり、R22が、イソプロピルであり、R18が、第一級炭素基、より好ましくはイソプロピルである、あるいは、
19、R20、R21、R23、およびR24が、すべて水素であり、R22が、n−プロピルであり、R18が、第一級炭素基、より好ましくはn−プロピルである、あるいは、
19、R20、R21、R23、およびR24が、すべて水素であり、R22が、クロロまたはブロモであり、R18が、ハロゲン、より好ましくはクロロまたはブロモであることがさらに好ましい。
他の種類のエチレンオリゴマー化触媒は、米国特許公報(特許文献5)に記載されるものに代表される。通常、こうした種類の触媒は、1−ヘキセンや1−オクテンなど、比較的に炭素原子数が少ない単一のオレフィンを(主として)生じる。こうした種類の触媒はまた、これらの触媒に関する参考文献に記載された通りのエチレンをオリゴマー化するために、本発明の方法に使用することもできる。
同族列のα−オレフィンを生じるエチレンオリゴマー化触媒系が使用されることが好ましい。この触媒系が、式H(CHCHCH=CH(V)のオレフィン(式中、nは1以上である)を高モルパーセント(少なくとも約80モルパーセント、好ましくは少なくとも約90モルパーセント)含む生成物を生じることがさらに好ましい。
LTACと1種または複数のα−オレフィンからのHTACの生成は、当技術分野で知られた方法によって実施することができ、例えば米国特許公報(特許文献6)、米国特許公報(特許文献7)、米国特許公報(特許文献1)、米国特許公報(特許文献8)、米国特許公報(特許文献9)、米国特許公報(特許文献10)、米国特許公報(特許文献11)、および米国特許公報(特許文献12)、ならびに(非特許文献3)(これらをどちらも、参照によって本明細書に組み込む)を参照のこと。通常の反応温度は、約1時間から約24時間の間、80℃から150℃である。アルキル基が枝分かれしているLTACは、多くの場合、枝分かれしていないアルキル基を有するLTACよりも反応性が高いので、この反応では時として、アルキル基が枝分かれしているLTACを使用することが好ましい。高級オレフィンのLTACとの反応は、平衡反応であると考えられている。例えば、TEAと1−ドデセンとの反応は、次のように書くことができる:
Figure 2005513114
この反応中、例えば100℃で、この反応が実施されると、エチレンは通常、揮発し、それによって、平衡は右に移動し、(主として)トリ‐1‐ドデシルアルミニウムが得られる。したがって、こうした反応では、LTACのアルキル基から得ることができるアルケンの沸点より高温で反応を実施することが好ましい。エチレンのオリゴマー化の間に作られるオレフィンの混合物中に、やはり沸点が低いオレフィンが存在する場合、これらも蒸留される可能性がある。
これは、低級α−オレフィンと高級α−アルコールの組み合わせを製造するために使用できるこの方法の興味深い変形形態を示す。コモノマーとして使用するためには低級α−オレフィンが望ましく、一方、所望されるのは、多くの場合、10個以上の炭素原子を含むα−アルコールである。例えば、この方法から、オクテンおよび低分子量のα−オレフィンを単離したい場合、炭素原子が10個以上であるα−オレフィンの総量と反応するためだけに辛うじてほぼ十分なLTACを使用することとなり、その反応温度は、1−オクテン、およびLTACから形成されるオレフィンを含めた低級オレフィンが蒸留されるように、1−オクテンの沸点より高温(大気圧で121℃)であるように制御されることとなる。好都合には、これは、適量の不活性な溶媒(以下参照)を使用することによって行うことができ、この溶媒は、好ましくは、最終的には蒸留によって形成されることとなるα−アルコールから分離することができる。この場合、好都合な溶媒は、229℃という1−デカノールの大気圧での沸点よりもかなり低いm−キシレン(沸点は大気圧で139℃)とすることができる。したがって、この方法全体では、1種または複数のHTAC、α−アルコール、または高級α−アルコールの混合物、および(比較的に)低級のα−オレフィンを生じることができる。
しかし、上の式1で示された反応は、理想的なものであり、他の副反応も起こりうることを指摘しなければならない。例えば、アルミニウムに付いているアルキル基の1つまたは複数は、1−ドデシル基ではなく2−ドデシル基である可能性があるし、1−ドデセンが、1−ドデシル基の既に形成されたC−Al結合に入り込み、アルミニウムが結びついた分枝C24アルキル基をもたらす可能性もある。この方法が、最適条件(例えば温度など)で実施される場合、これらは通常、比較的少ない反応である。したがって、所望のHTACを製造するための最適温度から、ある種の低級α−オレフィンも単離される温度に変化させることによって、単離される1種または複数のHTACに、若干異なる組成(例えば、アルキル基におけるより多くの分枝)を持たせることが可能である。これらの因子は、比較的簡単な実験法によって、解明することができる。
エチレンオリゴマー化反応からの1種または複数のα−オレフィンは、HTACを製造するための方法に投じるまで、ほとんどあるいはまったく精製されないことが好ましい。α−オレフィンの混合物が生成された場合、これらを分離しないことが好ましい。エチレンオリゴマー化触媒は、失活されてもされなくてもよい(存在する場合、通常、HTAC形成方法の高温によって失活され得る)。エチレンオリゴマー化反応では、溶媒を使用することができるが、これは、水、アルコール、またはカルボン酸などの活性水素化合物を含まないことが好ましい。溶媒が、活性水素化合物を含まなければ、HTACを形成するための反応の前にその溶媒を分離する必要はない。溶媒はまた、HTACが形成される方法にも加えることができる。オリゴマー化および/またはHTAC形成反応において好ましい溶媒は、存在する場合は、トルエン、キシレン、オクタン、シクロヘキサンなどの非オレフィン系炭化水素である。生成される1種または複数のHTACの組成は、HTAC形成反応に加えられたα−オレフィン(混合物)の組成、ならびに上に述べたように、HTAC形成反応の化学量論およびこの反応が実施される温度に依存することとなる。
高級トリアルコキシアルミニウム化合物を形成するための、1種または複数のHTACと酸素または他の酸化剤との反応は、当技術分野で知られている通りに実施することができ、例えば(非特許文献6)、ならびに、参照によって本明細書に組み込まれる米国特許公報(特許文献12)を参照のこと。同様に、α−アルコールを形成するための、高級トリアルコキシアルミニウム化合物の加水分解も、文献中で知られる方法によって実施することができ、例えば、(非特許文献6)を参照のこと。α−アルコールを形成するための、酸化および加水分解のためのこれらの方法は、当技術分野で知られている。
1種または複数のHTACおよび/またはα−アルコールを製造する本発明の方法形態によって、自然発火性のアルキルアルミニウム化合物の、高温および/または高圧での取り扱いが少なくなり、それによって、これらの種類の化合物を製造する従来の方法と比較した場合に、方法がより安全になる、かつ/または実施費用が下がる、かつ/またはプラントのための出資の必要性が低下する。HTACを製造するために、同族のα−オレフィンの混合物が使用される場合、例えば、α−アルコールの生成で得られる生成物の混合物は、目下の製造方法で得られたものと同様である可能性がある。
生成されたα−アルコールと(HTACを形成する反応で得られた)α−オレフィンは、蒸留によって、十分にまたは完全に精製(分離)することができる。

Claims (7)

  1. 高級トリアルキルアルミニウム化合物を製造するための方法であって、 遷移金属含有オリゴマー化触媒系を使用してエチレンをオリゴマー化することによって、α−オレフィンまたはα−オレフィンの混合物を形成し、次いで前記α−オレフィンまたは前記α−オレフィンの混合物を、十分な温度で、十分な量の時間にわたり、低級トリアルキルアルミニウム化合物と接触させて、高級トリアルキルアルミニウム化合物を形成する工程を含むことを特徴とする方法。
  2. α−アルコールを製造するための方法であって、
    (1)遷移金属含有オリゴマー化触媒系を使用してエチレンをオリゴマー化することによって、α−オレフィンまたはα−オレフィンの混合物を形成する工程と、
    (2)前記α−オレフィンまたは前記α−オレフィンの混合物を、十分な温度で、十分な量の時間にわたり、低級トリアルキルアルミニウム化合物と接触させて、高級トリアルキルアルミニウム化合物またはその混合物を形成する工程と、
    (3)前記高級トリアルキルアルミニウム化合物またはその混合物を、酸素または他の適切な酸化剤と接触させて、高級トリアルコキシアルミニウム化合物またはその混合物を形成する工程と、
    (4)前記高級トリアルコキシアルミニウム化合物またはその混合物を加水分解して、α−アルコールまたはその混合物を形成する工程と
    を含むことを特徴とする方法。
  3. 前記オレフィンの混合物が使用され、これが同族列のα−オレフィンであることを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
  4. シュルツ−フローリー定数が約0.6から約0.8である前記同族列のα−オレフィンが、オリゴマー化反応で生成されることを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
  5. 前記遷移金属含有オリゴマー化触媒系が、2,6−ジアシルピリジンまたは2,6−ピリジンジカルボキシアルデヒドのジイミンの鉄錯体を含むことを特徴とする請求項1、2、3、または4に記載の方法。
  6. 前記鉄錯体が、次式の化合物であることを特徴とする請求項5に記載の方法。

    Figure 2005513114
    [式中、
    、R、およびRは、それぞれ独立に、水素、ヒドロカルビル、置換されたヒドロカルビル、または不活性な官能基であり(但し、互いに隣接するR、R、およびRのうちいずれか2つが一緒になって環を形成できる)、
    およびRは、それぞれ独立に、水素、ヒドロカルビル、置換されたヒドロカルビル、または不活性な官能基であり、
    およびRは、それぞれ独立に、イミノ窒素に結合している第1の環原子を有する、置換されたアリールである
    (但し、Rについて、第1の環原子に隣接する第2の環原子が、ハロゲン、第一級炭素基、第二級炭素基、または第三級炭素基に結合し、かつ、さらに、
    について、前記第2の環原子が、ハロゲンまたは第一級炭素基に結合する場合、前記第1の環原子に隣接する、RおよびR内の他の環原子の0個、1個、または2個は、ハロゲンまたは第一級炭素基に結合し、前記第1の環原子に隣接する残りの環原子は、水素原子に結合する、あるいは
    について、前記第2の環原子が、第二級炭素基に結合する場合、前記第1の環原子に隣接する、RおよびR内の他の環原子の0個、1個、または2個は、ハロゲン、第一級炭素基、または第二級炭素基に結合し、前記第1の環原子に隣接する残りの環原子は、水素原子に結合する、あるいは
    について、前記第2の環原子が、第三級炭素基に結合する場合、前記第1の環原子に隣接するRおよびR内の他の環原子の0個または1個は、第三級炭素基に結合し、前記第1の環原子に隣接する残りの環原子は、水素原子に結合する)]
  7. 単一のα−オレフィンが使用されることを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
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