JP2005512255A - 光学走査装置 - Google Patents
光学走査装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2005512255A JP2005512255A JP2003550209A JP2003550209A JP2005512255A JP 2005512255 A JP2005512255 A JP 2005512255A JP 2003550209 A JP2003550209 A JP 2003550209A JP 2003550209 A JP2003550209 A JP 2003550209A JP 2005512255 A JP2005512255 A JP 2005512255A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- optical
- radiation
- scanning device
- polarization
- radiation beam
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- G—PHYSICS
- G11—INFORMATION STORAGE
- G11B—INFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
- G11B7/00—Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
- G11B7/12—Heads, e.g. forming of the optical beam spot or modulation of the optical beam
- G11B7/135—Means for guiding the beam from the source to the record carrier or from the record carrier to the detector
- G11B7/1392—Means for controlling the beam wavefront, e.g. for correction of aberration
- G11B7/13925—Means for controlling the beam wavefront, e.g. for correction of aberration active, e.g. controlled by electrical or mechanical means
-
- G—PHYSICS
- G11—INFORMATION STORAGE
- G11B—INFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
- G11B7/00—Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
- G11B7/12—Heads, e.g. forming of the optical beam spot or modulation of the optical beam
- G11B7/135—Means for guiding the beam from the source to the record carrier or from the record carrier to the detector
- G11B7/1365—Separate or integrated refractive elements, e.g. wave plates
- G11B7/1369—Active plates, e.g. liquid crystal panels or electrostrictive elements
-
- G—PHYSICS
- G02—OPTICS
- G02F—OPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
- G02F1/00—Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
- G02F1/01—Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour
- G02F1/13—Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour based on liquid crystals, e.g. single liquid crystal display cells
-
- G—PHYSICS
- G11—INFORMATION STORAGE
- G11B—INFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
- G11B7/00—Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
- G11B7/12—Heads, e.g. forming of the optical beam spot or modulation of the optical beam
- G11B7/135—Means for guiding the beam from the source to the record carrier or from the record carrier to the detector
- G11B7/1365—Separate or integrated refractive elements, e.g. wave plates
- G11B7/1367—Stepped phase plates
-
- G—PHYSICS
- G11—INFORMATION STORAGE
- G11B—INFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
- G11B7/00—Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
- G11B7/12—Heads, e.g. forming of the optical beam spot or modulation of the optical beam
- G11B7/135—Means for guiding the beam from the source to the record carrier or from the record carrier to the detector
- G11B7/1392—Means for controlling the beam wavefront, e.g. for correction of aberration
- G11B7/13922—Means for controlling the beam wavefront, e.g. for correction of aberration passive
-
- G—PHYSICS
- G11—INFORMATION STORAGE
- G11B—INFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
- G11B7/00—Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
- G11B2007/0003—Recording, reproducing or erasing systems characterised by the structure or type of the carrier
- G11B2007/0009—Recording, reproducing or erasing systems characterised by the structure or type of the carrier for carriers having data stored in three dimensions, e.g. volume storage
- G11B2007/0013—Recording, reproducing or erasing systems characterised by the structure or type of the carrier for carriers having data stored in three dimensions, e.g. volume storage for carriers having multiple discrete layers
Landscapes
- Physics & Mathematics (AREA)
- Optics & Photonics (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
- Nonlinear Science (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Optical Head (AREA)
- Liquid Crystal (AREA)
Abstract
二層光記録担体を走査する光学走査装置である。該装置は、複屈折材料から形成された非周期位相構造(NPS)素子(14)において発生される光学経路長を変更する切り替え可能な液晶セル(10)を含むような球面収差補償光学サブシステムを有する。
Description
この発明は、情報層を有する光ディスクのような光記録担体を走査するための光学走査装置であって、放射ビームを発生する放射源及び該放射源と上記情報層との間の光学経路に配置されて上記放射ビームを上記情報層上のスポットに収束させる対物レンズを有するような光学走査装置、並びに斯かる装置に使用するための光学素子に関する。本発明は、専らではないが、特には上記ビームが光ディスク内を進行して該ディスクの情報層に達するような異なる光路長(ここでは、情報層深度と呼ぶ)により発生される球面収差を補償する光学素子を含むような光学走査装置に関する。
大容量の光記録担体の生産に対する要求が存在する。従って、例えば400nmの放射ビームのような相対的に短い波長の照射ビーム、少なくとも0.7で例えばNA=0.85のような大きな開口数(NA)の対物レンズ系、及び例えば80μm厚のような薄い保護被覆層を使用した光学走査装置が望ましい。更に、容量は二層ディスクを設けることにより増加させることができる。上述した波長及びNAにおいては、可干渉クロストークを許容可能なレベルまで低減するために、少なくとも20〜30μmの層分離が望ましい。補償対策無しでは、或る層から他の層への再焦点合わせの結果として球面収差が生じ、200〜300mλ(rms)の波面エラーを生じ、これは形成される光スポットの解像度を悪化させる。
球面収差補正を行うために、複合対物レンズの2又はそれ以上のレンズエレメントの間隔を機械的に調整することは知られている。補償を行う他の方法は、放射源に対しコリメータレンズの位置を機械的に調整して、照射ビームが平行化される代わりに収束又は発散するビームとして対物レンズに入射させることによるものである。これら方法の各々は、走査装置の光学系で発生される球面収差を、走査されている光ディスク内で発生されたものは少なくとも略相殺するように補償する。
しかしながら、球面収差補償を行うために機械的アクチュエータを使用することは、特に焦点制御行うために別の機械的アクチュエータが使用される場合には、相対的に複雑となり、従って当該走査装置の製造コストを増加させる。
他の既知の光学走査装置は国際特許出願公開第WO-A-124174号に記載されており、該装置においては、照射ビームが、入射光の偏光を選択的に90度回転させるツイストネマチック(TN)液晶セルを通過させられる。収束状態において、該ビームは次いで球面収差を生成するために複屈折板を通過させられる。該複屈折板はTNセルの状態に依存して異なる量の球面収差を生じさせ、異なる情報層の厚さを補償する。
ヨーロッパ特許出願公開第EP-A-08605037 A1及び応用光学第38巻(1999年)第3778〜3786頁のR. Katayamaによる記事は、DVD記録担体を走査するように設計された対物レンズを、CD記録担体を走査するためにも適したものにするために使用される位相構造を記載している。一般的に、DVD記録担体は、CDのような前世代の記録担体を走査するために使用されるものとは異なる波長及び開口数の放射ビームを用いて走査されるように設計されている。位相構造は、各ゾーンがDVD波長(660nm)に対して2πの倍数に等しいような位相ステップを生じさせ、かくして該位相構造がこの波長において何の影響も有さなくするようなステップ状の非周期的環状ゾーンからなっている。しかしながら、CDの読み出しに対しては、異なる波長(785nm)が使用される。結果として、上記のステップ状の位相形状(プロファイル)は、この場合は、2πの倍数に最早等しくないような位相ステップとなる。斯かるステップの高さ及びゾーン幅の適切な設計により、CDの場合において上記位相構造により生じる位相は、ディスク厚の相違に起因する波面収差を回折限界以下に減少させる。該構造は2つの離散的な波長に対して波面収差を低減することができる。
特許出願公開第2001−174614号公報は、2つの異なる波長で動作することが可能な光学走査装置用の光学ヘッドのための回折装置を記載している。該回折装置は、一様な屈折率を持つ材料中に埋め込まれた複屈折材料から形成された回折格子を含んでいる。上記複屈折材料は、周期的な構造に、即ち当該エレメントにわたり規則的に繰り返す構造に配列される。或る波長に対しては、当該装置は光を或る偏光において回折無しで透過させる一方、直交的偏光においては光を回折させる。第2波長に対しては、光は両偏光において回折無しで透過される。1つの欠点は、上記の周期的位相構造、即ち回折格子の製造が、当該構造内の多数のエレメントにより比較的複雑である点にある。更に、回折のために、一定量の入射光が浪費されることになり、これは好ましくはない。
2001年、台湾における光メモリに関する国際シンポジウムの技術ダイジェスト、第308〜309頁におけるLee他による論文は、HD/DVD互換性用の偏光位相補償器(PPC)と呼ばれるものを含んだ光ディスクシステムを記載している。該PPCは、ガラス板の間に挟まれると共に、405nmの波長及び第1偏光を持つ第1ビームには影響しないが、650nmの波長及び第2の直交偏光を持つ第2ビームにおいて球面収差補償を行うような環状位相構造を含む複屈折材料を含んでいる。該PPCが光学走査装置にどの様に統合されるかは記載されていないが、異なる波長のビームを供給するために2つの異なる放射源が使用されると思われる。
本発明の目的は、光学走査装置における非機械的波面収差補償システムを提供することにある。
本発明の第1の態様によれば、情報層を有する光学記録担体を走査する光学走査装置であって、該装置が、放射ビームを発生する放射源と;前記放射源と前記情報層との間の光路内に配置されて、前記放射ビームを前記情報層上のスポットに収束させる対物レンズと; 第1状態と第2状態との間で切り換え可能な電気光学エレメントであって、前記第1状態においては当該電気光学エレメントを出射する光の偏光が該電気光学エレメントに入射する光の所定の偏光に対して第1の向きを有する一方、前記第2状態においては前記電気光学エレメントを出射する光の偏光は前記所定の偏光に対して第2の異なる向きを有し、これにより、前記電気光学エレメントの状態に依存して第1の偏光を主に有する放射の第1ビームと第2の直交する偏光を主に有する放射の第2ビームとを供給するような電気光学エレメントと;前記第1放射ビーム及び前記第2放射ビームに関して波面収差補償を行う光学エレメントであって、該光学エレメントは偏光感受性材料から形成された部分を含むと共に前記第1及び第2放射ビームの経路内に配置されるべき表面を有し、該表面はステップ型環状ゾーンの形態の位相構造を有し、これらゾーンは異なる長さの光路の非周期的パターンを形成し、前記第1放射ビームに対する光路と前記第2放射ビームに対する光路との差が、これら第1ビーム及び第2ビームにおける波面収差補償の差をもたらすような光学エレメントとを有するような光学走査装置が提供される。
波面収差補償は、比較的高い開口数装置においてさえも、斯様な波面収差補償を行うための機械系を要すること無しに、光ディスク内の又は光ディスク間の種々の深さにおける情報層に対して提供することができる。また、2以上の放射源の必要性もない。
同様の効果は、ステップ状構造の代わりに複屈折レンズを用いて達成することができることにも注意を要するが、本発明の構成は、非点収差を低減することができる点で利点を有する。即ち、一般的に、複屈折レンズは、光線が当該レンズの光軸に平行に進行しないので非点収差の波面収差を生じてしまう。
本発明による位相構造は非周期的なパターン、即ち半径方向に規則的に繰り返すことがないようなパターンを有し、従って回折次数(diffraction orders)を形成することがない点に注意すべきである。結果として、該位相構造は回折格子に固有の損失を有することがない。上記光学エレメントは、放射エネルギの目立った損失無しに所要の波面変更を生じさせる。
本発明の他の態様によれば、情報層を有する光学記録担体を走査する光学走査装置であって、放射ビームを発生する放射源と;前記放射源と前記情報層との間の光路内に配置されて前記放射ビームを前記情報層上のスポットに収束させる対物レンズであって、この対物レンズが、前記光学記録担体の走査中に該対物レンズの位置のサーボ式補正を実行するための機械的作動手段に取り付けられているような対物レンズと;第1の偏光の放射を有する第1放射ビーム及び第2の直交偏光の放射を有する第2放射ビームに関して波面収差補償を行う光学エレメントであって、該光学エレメントは偏光感受性材料から形成された部分を含むと共に前記第1及び第2放射ビームの経路内に配置されるべき表面を有し、該表面はステップ型環状ゾーンの形態の位相構造を有し、これらゾーンは異なる長さの光路の非周期的パターンを形成し、前記第1放射ビームに対する光路と前記第2放射ビームに対する光路との差が、これら第1ビーム及び第2ビームにおける波面収差補償の差をもたらすような光学エレメントとを有し、前記光学エレメントが前記機械的作動手段内に前記対物レンズに対して固定された関係で共通に取り付けられているような光学走査装置が提供される。
斯様な共通の取り付けにより、前記対物レンズの作動状態に依存することなく、走査の間において該対物レンズに対する前記光学エレメントの心出しが達成される。
上記光学エレメントは、好ましくは、位相構造を有する前記表面が空気と境界を接するようにして設けられる。これは、当該光学エレメントの重量を軽減し、これにより、一般的に高い周波数で動作する前記機械的作動手段の動作を助けるのを可能にする。
本発明の他の態様によれば、第1の偏光の放射を有する第1放射ビーム及び第2の直交偏光の放射を有する第2放射ビームに関して波面収差補償を行う光学エレメントであって、該光学エレメントが偏光感受性材料から形成された部分を含むと共に前記第1及び第2放射ビームの経路内に配置されるべき表面を有し、該表面がステップ型環状ゾーンの形態の位相構造を有し、これらゾーンが異なる長さの光路の非周期的パターンを形成し、前記第1放射ビームに対する光路と前記第2放射ビームに対する光路との差が、これら第1ビーム及び第2ビームにおける波面収差補償の差をもたらし、前記表面が空気と境界を接しているような光学エレメントが提供される。
上述したように、空気との境界面を設けることにより、当該光学エレメントの重量を軽減することができる。更に、一般的に、前記環状ゾーンのステップ高を、上記表面が被覆材料と境界を接するような場合に要するものと比較して減少させることができる。
本発明の他の態様によれば、第1の偏光の放射を有する第1放射ビーム及び第2の直交偏光の放射を有する第2放射ビームに関して波面収差補償を行う光学エレメントであって、該光学エレメントが、偏光感受性材料から形成されると共に前記第1及び第2放射ビームの経路内に配置されるべき表面を有する部分であって、前記表面がステップ型環状ゾーンの形態の位相構造を有し、これらゾーンが異なる長さの光路の非周期的パターンを形成し、前記第1放射ビームに対する光路と前記第2放射ビームに対する光路との差が、これら第1ビーム及び第2ビームにおける波面収差補償の差をもたらすような部分と;非偏光感受性材料から形成された部分であって、該非偏光感受性部分が前記表面に沿って前記偏光感受性部分と境界を接するような部分とを有し、前記偏光感受性材料が前記第1偏光の放射に対して第1屈折率を示すと共に前記第2偏光の放射に対して第2屈折率を示し、前記非偏光感受性材料の屈折率が前記第2屈折率と整合するように選択されるような光学エレメントが提供される。
これは、実施例のうちの、上記位相構造を有する表面が被覆材料と境界を接するような特別な場合である。上記屈折率を整合させることにより、所要のステップ高を大幅に低減することができる。
本発明のフィーチャ及び利点は、添付図面を参照する本発明の好ましい実施例の例示としての下記詳細な説明から明らかとなるであろう。
図1は、光記録担体を走査するための、例示として説明される本発明の各実施例に基づく装置に共通な構成要素の概略図である。当該記録担体は、例えば、以下に例示として説明するように光ディスクである。
該光ディスクODは、基板1と透明層2とを有し、これらの間には少なくとも1つの情報層3が配置されている。二層光ディスクの場合は、図示されているように、2つの情報層3及び4が、透明層2の背後に、当該ディスク内において異なる深さで、且つ、20μm(±10μm)分離されて配置されている。他の透明層5が上記2つの情報層を分離している。約80μm(±30μm)の厚さを持つ透明層2は最上側の情報層3を保護する機能を有する一方、機械的支持は基板1により提供される。
情報は、当該光ディスクの情報層3及び4に、図示せぬ略平行で同心的又は螺旋状のトラックに配置される光学的に検出可能なマークの形態で記憶することができる。斯かるマークは、例えばピットの形態、又は周囲とは異なる反射係数若しくは磁化方向を持つ領域の形態、又はこれら形態の組合せ等の、如何なる光学的に読み取り可能な形態とすることもできる。
当該走査装置は、半径方向に移動可能なアーム上に取り付けられた光ピックアップユニット(OPU)を含んでいる。該OPUは、ディスクOD以外の図1に図示する全ての構成要素を含んでいる。例えば単一の半導体レーザである放射源6は、400nm(±10nm)の波長を持つ発散する放射ビーム7を放出する。本例では偏光ビームスプリッタであるビームスプリッタ8は、レンズ系内で上記放射を反射する。該レンズ系は、コリメータレンズ9、対物レンズ12及びコンデンサレンズ11を含んでいる。対物レンズ12は、該対物レンズ12の位置の半径方向トラッキングサーボ及び焦点サーボ調整を行うために、(図示せぬ)機械アクチュエータ内に保持された可動マウント13に剛性的に取り付けられている。また、当該装置は、後に更に詳細に説明されるべきツイストネマチック(TN)液晶セル10及び位相修正器14も含んでいる。修正器14はマウント13に剛性的に取り付けられている。
コリメータレンズ9は、発散する放射ビーム7を屈折して、コリメートされたビーム15を形成する。コリメートされとは、複合対物レンズが略零に等しい垂直方向倍率を有するような略平行なビームを意味しようとするものである。コリメートされたビームの必要性は、この例におけるように、複屈折位相修正器14及びコリメートされたビーム経路内の他の光学エレメントが、理想的にコリメートされた(平行な)ビームで使用するように設計されている場合に生じる。しかしながら、当該ビーム経路内のエレメントが発散的又は収束的ビームで使用するように設計されている場合は、コリメートされたビームは必要ではない。理想的にコリメートされたビームで使用するように設計されたエレメントを使用していても、当該光学系に必要とされる効率に依存して、当該ビームに対する或る程度の誤差は許容される。本光学系に望まれる効率を達成するために、好ましくは、上記のコリメートされたビームは0.02より小さな対物レンズの絶対倍率となるような輻輳(vergence)を有するものとする。
対物レンズ12は上記のコリメートされたビーム15を、高開口数(この例では0.85)を持つ収束ビーム16に変換し、該収束ビームは走査されている情報層3又は4上のスポット18となる。
情報層3又は4により反射された収束ビーム16の放射は、発散する反射ビーム20を形成し、該発散ビームは順方向収束ビームの光路に沿って戻る。対物レンズ12は反射ビーム20を略コリメートされた反射ビーム21に変換し、ビームスプリッタ8は順方向及び反射ビームを、反射ビーム21の少なくとも一部をコンデンサレンズ11に向かって透過させることにより分離する。
コンデンサレンズ11は入射ビームを検出系上に焦点が合わされる収束反射ビーム22に変換する。該検出系は、複数の検出器エレメントが使用されるものであるが、全体として単一のエレメント23として示されている。該検出系は上記放射を捕捉し、該放射を電気信号に変換する。これら信号のうちの1つは情報信号24であり、該情報信号の値は、走査されている情報層から読み取られた情報を表す。他の信号は焦点エラー信号25であり、該焦点エラー信号の値は、スポット18と走査されている対応する情報3、4との間の軸方向の高さの差を表す。他の信号はトラッキングエラー信号26であり、該トラッキングエラー信号の値は走査されているトラックからの上記スポットの半径方向のズレを表す。信号25及び26は、走査中にマウント13の位置を制御する焦点サーボ及びトラッキングサーボ機械アクチュエータに各々入力される。
TNセル10に入力される他の信号は、球面収差制御信号30である。該球面収差制御信号30は、現在走査されている光ディスクにおける選択された情報層3又は4を表す。
図2A及び図2Bは、球面収差補償光学系の一部を形成する構成要素を含む、本発明の一実施例を概略図示している。TNセル10は2つの平坦な透明プレートの間に介挿された液晶層からなる平坦なセルであり、これらプレートは当該TN液晶セル10の電極を形成するように内側表面上に形成された導電性透明層を有している。TN液晶セルの従来技術において知られているように、上記電極層に加えて、これら電極の液晶層に隣接する表面はアライメント材料により被覆されている。液晶セル10の一方の側の該材料は、該液晶セルの他方の側における上記材料が液晶分子を整列させる向きの方向とは垂直な向きに液晶分子を整列させる。従って、当該セル10がオフ状態の場合、当該液晶セルの両側の間においては、該液晶層の体積内に90度の捻りが形成される。該液晶セル10は、球面収差制御信号30により制御される電圧源に接続されている。スイッチオンされた場合、該電圧源は液晶セル10をオン状態に切り換え、該状態において液晶分子は対物レンズ12の光軸に概ね平行に整列される。液晶セル10のオフ状態においては、当該液晶セル10を通過する際に入射する放射の偏光は90度にわたり回転される。逆に、オン状態においては、液晶セル10は該セル10を通過する放射の偏光には何の影響も有さない。
TN液晶セル10における液晶層は、典型的には4ないし6μmと、比較的薄い。それに対応して、当該球面収差補償光学系の応答速度も速く、該セルはオン状態とオフ状態との間を10ないし50ms内で切り替わる。
当該球面収差補償光学系の他の構成要素は、受動位相修正器14Aである。該位相修正器14Aは、光軸に沿って整列された分子を持つ硬化液晶化合物のような、線形複屈折材料から形成される。該位相修正器14Aにおいて発生される球面収差補償波面収差(当該複屈折材料中の光路長に依存する)は、TN液晶セル10をスイッチングすることにより2つの離散状態の間で可変である。該位相修正器14Aの屈折率は、入射する放射の偏光に伴いΔn=no−neだけ変化する。当該複屈折位相修正器の屈折率は入射放射の偏光が該修正器の光軸に垂直な場合はnoであるが、該屈折率は入射放射の偏光が該修正器の光軸に平行な場合はneとなる。
四分の一波長リターダ板のような偏光回転エレメント14Bが、複屈折位相修正器14Aと光ディスクODとの間に介挿され、これにより、偏光ビームスプリッタ8において反射ビームと入射ビームとの間の偏光の90度回転を生じさせることにより、当該装置の偏光ビームスプリッタ8との組合せの光学的効率を改善する。
ここで、オフ状態におけるTN液晶セル10を図示する図2Aを参照すると、放射源6により発生された符号104で示す入射ビームは、先ず、P型偏光の偏光ビームスプリッタ8を通過する。TN液晶セル10を通過する際に、上記入射ビームの偏光はS型偏光へと回転される。該ビームは複屈折位相修正器14Aを通過するが、この場合、該複屈折位相修正器14Aはnoなる屈折率を示す。何故なら、該複屈折位相修正器14Aの光軸はP方向に整列されているからである。次いで四分の一波長板14Bを通過する際に、上記入射ビームの偏光は右手円偏光へと修正され、そして、該入射ビームは光ディスク1において走査されている情報層3又は4から反射される。これにより、反射ビームの偏光は左手円偏光に変化され、四分の一波長板14Bを通過する際にP型偏光に変化される。
複屈折位相修正器14Aを通過する際に、上記反射ビームはneなる屈折率を受け、オフ状態のTN液晶セル10を通過する際に、前記P型偏光は該TN液晶セル10の90度の回転効果によりS型偏光に変化される。偏光ビームスプリッタ8は、S型偏光状態の上記反射ビームの殆どを、符号106により示すビームとして検出器23に向かって反射する。
ここで、図2Bを参照すると、図2Aに関する説明が当てはまるが、この場合はTN液晶セル10が球面収差制御信号30によりオン状態に切り換えられている。かくして、該TN液晶セル10に入射する放射の偏光は、セル10を通過することによっては影響されない。従って、複屈折位相修正器14Aを通過する際に該ビームはP型偏光状態に留まり、neなる屈折率を受ける。これにより、修正器14Aは、図2Aに関して説明したTN液晶セル10のオフ状態において発生された波面収差のパターンとは異なるパターンの波面収差を発生する。これに対応して、反射ビームが該複屈折位相修正器14Aを通過する際には、該ビームはS型偏光状態であって、noなる屈折率を受け、ここでも、TN液晶セル10がオフ状態であった場合に発生されたものとは異なるパターンの波面収差を発生する。上記反射ビームが偏光ビームスプリッタ8に出会う場合、該反射ビームはS型偏光であり、該偏光ビームスプリッタ8は該ビームの殆どを検出器23に向かって反射する。
このように、TN液晶セル10を切り換えることは、光ディスクに入射するビームの波面の形状の差を生じさせる。位相修正エレメント14Aにおいて発生される異なる波面収差は、ビームが前記透明層2、5を通過することにより発生される球面収差を補償するために使用される。このようにして、本例における二層光ディスクにおいて当該走査装置により読み取られるために要する情報層の2つの異なる深さにも拘わらず、該ディスクの情報層3及び4の各々において改善された解像度を達成することができる。
図3は、二層ディスクの情報層3及び4の各々を約400nmで走査する図1の構成において使用するための位相修正器14A上のステップ型環状ゾーンから形成される非周期的位相構造(NPS)表面100の一例を示している。該位相修正器は、当該NPSの少なくとも一方の側で空気と接するような物理的に一様な複屈折材料から形成されている。反対側は、空気と接することができるか、又はガラス板のような平坦な基板上に形成することができる。当該ディスクは80μmの透明被覆層2及び20μmの層分離を有している。レンズ12の入力瞳孔径は3mm(即ち、光軸OAからの半径距離は0から1.5mmまで変化する)であり、NA=0.85である。
当該スポットが80μmなる深度で情報層3上に合焦される一方、当該レンズが100μmなる情報層深度に最適化されている場合を考察しよう。小さな情報層深度の結果、図4Aに示すような球状波面収差光路差W(ρ)が生じ、これは、
W(ρ)=λf(ρ) (1)
により与えられ、ここで、
f(ρ)=0.17138ρ2−0.43388(6ρ4−6ρ2)−0.08569(20ρ6−30ρ4+12ρ2) (2)
であり、ρは相対的な瞳孔の座標である。当該レンズ設計においては(0.17138)なるぼかし(defocus)定数が、f(1)=0.2πf(ρ)が情報層深度の変化により生じる波面位相となるように選択されていることに注意されたい。上記波面収差の光路差の二乗平均(OPD(rms))は194mλである。
W(ρ)=λf(ρ) (1)
により与えられ、ここで、
f(ρ)=0.17138ρ2−0.43388(6ρ4−6ρ2)−0.08569(20ρ6−30ρ4+12ρ2) (2)
であり、ρは相対的な瞳孔の座標である。当該レンズ設計においては(0.17138)なるぼかし(defocus)定数が、f(1)=0.2πf(ρ)が情報層深度の変化により生じる波面位相となるように選択されていることに注意されたい。上記波面収差の光路差の二乗平均(OPD(rms))は194mλである。
当該ディスクにおいて発生される球面収差を補償するために、該球面収差を近似する波面ズレを発生するようなゾーンを有するNPSが使用される。これらゾーンは、当該エレメントの光軸に対する垂面に対して同心的に配置された平坦な環状領域である。各ゾーンの同一の部分(例えば、外周、中央又は内周)において、(当該放射の一方の偏光に対して)発生される波面ズレは補償されるべき位相収差と最も密に対応する。即ち、各ゾーンの他の部分では、より大きな(低減はされているが)収差が残存する。更に、ステップ高は、他の偏光状態に対して、斯かるゾーンの各々により2πの倍数の位相が発生されるように選定される。解説目的の本実施例においては、no=1.5とすると共に、ne=15/9=1.6667とし、従って、
he=λ/(ne−1)=0.72μm (3)
なるステップ高増分が使用される。結果として、高さmhe(mは整数)のステップは、常光線に対して、
Φo,m=m2πhe(no−1)/λ=m2π(9/10) (4)
に等しい位相を生じる。
he=λ/(ne−1)=0.72μm (3)
なるステップ高増分が使用される。結果として、高さmhe(mは整数)のステップは、常光線に対して、
Φo,m=m2πhe(no−1)/λ=m2π(9/10) (4)
に等しい位相を生じる。
ゾーンの数は2つの競合する規準に基づいて選択されるが、第1の規準は所望の量の
波面収差補正を行うためにゾーンの数を増加させることであり、第2の規準は装置の製造の効率を上昇させるためにゾーンの数を減少させることである。ゾーンの数は、好ましくは、5ゾーンと25ゾーンとの間に、より好ましくは、10ゾーンと20ゾーンとの間に選択される。本例においては、ゾーンの数は13となるように選択され、各ゾーンは表1に示すような半径方向の広がりを有している。
波面収差補正を行うためにゾーンの数を増加させることであり、第2の規準は装置の製造の効率を上昇させるためにゾーンの数を減少させることである。ゾーンの数は、好ましくは、5ゾーンと25ゾーンとの間に、より好ましくは、10ゾーンと20ゾーンとの間に選択される。本例においては、ゾーンの数は13となるように選択され、各ゾーンは表1に示すような半径方向の広がりを有している。
表1は、NPSにおける13のゾーンの各々の最外側点(r1ないしr13)の相対瞳孔座標を、各ゾーンにおいて使用されるステップ高増分の数m及び対応する相対位相と共に示している。この実施例において、各ゾーンに対して使用されるステップ高増分の数mは、最大の位相ズレを発生するゾーンが最少の厚さであり、最小の位相ズレを発生するゾーンが最大の厚さとなるように各々選定されている。斯様な選択により、当該NPSのゾーンの厚さの変化を、ステップ高増分により乗算されるゾーンの数の半分未満(この場合は、4.3μm)に構成することができることに注意されたい。
図4Bは、上述した構造を用いて補償された波面収差を示している。波面収差は194mλ(rms)から37mλ(rms)に低減され、これは動作波長における回折限界より充分に小さく、かくして、回折が制限されたスポットサイズが得られる。
図5は本発明の他の実施例を示し、該実施例においては複屈折位相修正エレメント214Aが四分の一波長リターダ板214Bと一体にされ、これら2つのエレメントは平坦な界面において一緒に接着されている。位相修正器214Aは図3に示したものと類似の非周期的位相構造200を含んでいる。
図6は本発明の他の実施例を示し、該実施例において、波面収差は、単一の屈折率のみを有するもののような非偏光感知材料からなる部分302と統合された複屈折材料314Aからなる部分を含むような位相修正器により発生される。非周期的位相構造面300は部分314Aと部分302との間の境界面を形成する。この場合、各ゾーンは表1に示したような半径方向の広がりを占めるが、ステップ高は、ステップ高増分が、
he=λ/(ne−n1) (5)
により定義されるように増加されており、ここで、n1は上記非偏光感知材料の屈折率である。解説目的の本例では、he=7.19μm、n1=1.45、no=1.5及びne=1.5056とする。
he=λ/(ne−n1) (5)
により定義されるように増加されており、ここで、n1は上記非偏光感知材料の屈折率である。解説目的の本例では、he=7.19μm、n1=1.45、no=1.5及びne=1.5056とする。
この実施例における位相修正器も、四分の一波長リターダ板314Bと一体にされ、部分314Aと部分314Bとは平坦な境界面を介して接着されている。
図7は本発明の更に他の実施例を示し、該実施例において複屈折位相修正器414Aは、部分414Aの複屈折材料の常光屈折率noに整合する屈折率を持つような非偏光感知材料からなる部分402と一体化されている。一方の偏光において整合する上記屈折率のため、当該非周期的位相構造表面の境界400は、ステップ高とは無関係に、一方の偏光における光に対して見えなくなる。
2つの屈折率を整合させる、即ちn1=noとすることにより(ここで、n1は前記非偏光感知材料の屈折率である)、ステップ高の選択の大きな自由度が得られる。図7に示す構成には他の規準が適用されている。即ち、ステップ高を最小に維持して、当該非周期的位相構造に必要とされる複屈折材料の量を低減する。各ゾーン高を選択するために使用される式は下記の通りである:
H={W(ρs)/(ne−n1)}+{qλ/(ne−n1)} (6)
ここで、ρsは当該ゾーンの選択された部分(例えば、外周、中央又は内周)における相対瞳孔座標であり、qは整数(…,-2,-1,0,1,2,…)であって、本実施例ではステップ高を低減するために零である。
ここで、ρsは当該ゾーンの選択された部分(例えば、外周、中央又は内周)における相対瞳孔座標であり、qは整数(…,-2,-1,0,1,2,…)であって、本実施例ではステップ高を低減するために零である。
この実施例では、ゾーンは一定となるステップ高増分を有するように配置されているが、これは必要ではない。上記屈折率の整合により、ステップ高増分の不規則な変化も使用することができる。この実施例では、使用されるステップ高の(一定の)増分はhe=λ/10(ne−no)=0.24μmである。更に、ゾーンの数及び半径方向の配置は、前の実施例のものと同一である。各ゾーンにおいて選択されたステップ高増分の数nは下記の表2に示されている。
この実施例におけるステップ高増分は図6に示した実施例のものよりも大幅に小さく、更に、使用される合計のステップ高は図3に示された実施例よりも小さいことに注意されたい。最大の位相ズレは、最も厚いゾーンにより発生される。
湾曲した位相表面にそって境界を接する同様に整合された屈折率(ne=no)を持つ凸型複屈折レンズの代わりにステップ型の環状周期位相構造を使用する利点は、本発明によるエレメントによれば、光軸に対して垂直な各ゾーン表面の平坦な配置及び当該エレメントがコリメートされたビーム内に配置されることにより、非点収差が生じない点にあることに注意されたい。
この実施例においては、四分の一波長リターダ414Bは位相修正器414Aと一体にされ、これら2つの部分は平坦な境界面を介して接着される。
図6及び7に図示された実施例の場合、四分の一波長リターダ板と一体にされることに加えて、位相修正器314A、414Aは前記TNセルとも一体にすることができることに注意されたい。この場合、当該TNセルの液晶層は、好ましくは、非偏光感知部分302、402と、透明な平坦な被覆プレートとの間に挟持される。
本発明は、例えば約400nmの波長の放射ビームのような比較的短い波長の放射ビームを使用して、光ディスクにおける高い開口数のビームを用いて、且つ、読み取られる光ディスクにおける情報層の変化する深度に対してさえも球面収差補償を実行するために機械的アクチュエータ又は複屈折レンズを使用することなしに、高容量の光ディスクを読み取ることを可能にすることが分かるであろう。
上記においては、球面収差の補正を参照したが、本発明は他の型式の波面収差補正に関しても使用することができることに注意されたい。例えば、コマ波面収差を補正することができるNPSパターンを使用することができる。この場合、例えばTNセルの一方の状態における光ディスクの過度の傾斜の検出に応答して、該TNセルを切り換える結果、コマに近いような異なる量の波面収差が発生される。同様に、非点収差を補正するためにNPSパターンを使用することができ、その場合において、TNセルの2つの異なる状態において非点収差を補正するために異なる程度の波面ズレを発生させることができる。
上述した実施例においては、入射放射の偏光を90度にわたり選択的に回転させるためにTN液晶セルが使用されたが、同様の(光学系の複雑さ及び効率に関しては余り最適ではないが)機能を、偏光回転エレメントを省略し、その代わりに複屈折及び/又はビームスプリッタの軸に対して45度の向きで放射を放出する単一の放射源、又は所要の偏光の各々において直角に偏光された放射を放出する2つの別個の放射源の何れかを使用することにより、設けることができる。この場合、所要の球面収差補正は、例えば検出器におけるスイッチ可能な偏光選択性フィルタにより、選択制御信号に従って選択することができる。他の例として、2つの斯様な放射源を設ける場合は、これら放射源は選択制御信号に従って選択的に駆動することができる。
図1においては、対物レンズは1つの平凸レンズエレメントを有するものとして示されているが、該対物レンズはもっと多くのレンズを有することができると共に、凸凸レンズ又は凸凹レンズのような他のレンズ型式を使用することもできる。また、上記対物レンズは透過若しくは反射で作用するホログラム、又は当該放射ビームを伝達する導波器から放射を導出する回折格子を有することもできる。
本明細書では、“環状”なる用語は完全な円対称性を呈する領域に限定することを意図するものではなく、一実施例においては前記NPSの環状ゾーンは斯様な対称性を呈するが、他の実施例では斯かるゾーンは完全な円対称性からずれてもよい。
上述した実施例は、本発明の解説的例と理解すべきである。本発明の他の実施例も考えられる。或る実施例に関して記載された如何なるフィーチャも、前記実施例の他のものにおいても使用することができると理解するべきである。更に、上記には記載しなかった均等物及び変形例も、添付請求項に記載された本発明の範囲から逸脱することなしに使用することができる。
Claims (18)
- 情報層を有する光学記録担体を走査する光学走査装置において、
放射ビームを発生する放射源と、
前記放射源と前記情報層との間の光路内に配置されて、前記放射ビームを前記情報層上のスポットに収束させる対物レンズと、
第1状態と第2状態との間で切り換え可能な電気光学エレメントであって、前記第1状態においては当該電気光学エレメントを出射する光の偏光が該電気光学エレメントに入射する光の所定の偏光に対して第1の向きを有する一方、前記第2状態においては前記電気光学エレメントを出射する光の偏光は前記所定の偏光に対して第2の異なる向きを有し、これにより、前記電気光学エレメントの状態に依存して第1の偏光を主に有する第1放射ビームと第2の直交する偏光を主に有する第2放射ビームとを供給するような電気光学エレメントと、
前記第1放射ビーム及び前記第2放射ビームに関して波面収差補償を行う光学エレメントであって、該光学エレメントは偏光感受性材料から形成された部分を含むと共に前記第1及び第2放射ビームの経路内に配置されるべき表面を有し、該表面はステップ型環状ゾーンの形態の位相構造を有し、これらゾーンは異なる長さの光路の非周期的パターンを形成し、前記第1放射ビームに対する光路と前記第2放射ビームに対する光路との差が、これら第1ビーム及び第2ビームにおける波面収差補償の差をもたらすような光学エレメントと、
を有することを特徴とする光学走査装置。 - 請求項1に記載の光学走査装置において、前記波面収差補償の差が、球面収差に近いことを特徴とする光学走査装置。
- 請求項1又は請求項2に記載の光学走査装置において、前記第2放射ビームが所定の波長からなる場合に、前記波面収差補償が前記第2放射ビームに対して略零であることを特徴とする光学走査装置。
- 請求項1ないし3の何れか一項に記載の光学走査装置において、前記光学エレメントが当該装置内に前記第1及び第2ビームをコリメートされた状態で入力するように配置されていることを特徴とする光学走査装置。
- 請求項4に記載の光学走査装置において、当該装置がコリメータレンズを有し、前記光学エレメントが該コリメータレンズと前記対物レンズとの間に配置されていることを特徴とする光学走査装置。
- 請求項1ないし5の何れか一項に記載の光学走査装置において、四分の一波長リターダの効果を持つ部分を更に有していることを特徴とする光学走査装置。
- 請求項6に記載の光学走査装置において、前記リターダの部分が前記偏光感受性部分に平坦な境界面に沿って取り付けられていることを特徴とする光学走査装置。
- 請求項1ないし7の何れか一項に記載の光学走査装置において、非偏光感受性材料から形成された部分を更に有し、該非偏光感受性部分が前記表面に沿って前記偏光感受性部分と境界を接していることを特徴とする光学走査装置。
- 請求項8に記載の光学走査装置において、前記偏光感受性材料が前記第1偏光の放射に対して第1屈折率を示すと共に前記第2偏光の放射に対して第2屈折率を示し、前記非偏光感受性材料の屈折率が前記第2屈折率と整合するように選択されることを特徴とする光学走査装置。
- 請求項1ないし9の何れか一項に記載の光学走査装置において、前記表面が5と25との間のゾーンを含んでいることを特徴とする光学走査装置。
- 請求項1ないし10の何れか一項に記載の光学走査装置において、当該装置は2つの情報層を有する多層光学記録担体を走査するように構成され、該装置は前記2つの情報層の間で選択する手段を有し、前記電気光学エレメントが前記選択する手段に応答することを特徴とする光学走査装置。
- 請求項1ないし11の何れか一項に記載の光学走査装置において、前記対物レンズから出力するビームが0.7より大きな開口数で前記記録担体に入射するように構成されていることを特徴とする光学走査装置。
- 請求項1ないし12の何れか一項に記載の光学走査装置を動作させる方法において、
走査動作中に前記記録担体の情報層を読み取るステップと、
前記走査動作中に前記装置の光学特性を変化させて、前記記録担体で発生された波面収差を補償するステップと、
を有していることを特徴とする方法。 - 請求項1ないし12の何れか一項に記載の光学走査装置を動作させる方法において、
走査動作中に前記記録担体の情報層にデータを書き込むステップと、
前記走査動作中に前記装置の光学特性を変化させて、前記記録担体で発生された波面収差を補償するステップと、
を有していることを特徴とする方法。 - 情報層を有する光学記録担体を走査する光学走査装置において、
放射ビームを発生する放射源と、
前記放射源と前記情報層との間の光路内に配置されて前記放射ビームを前記情報層上のスポットに収束させる対物レンズであって、この対物レンズが、前記光学記録担体の走査中に該対物レンズの位置のサーボ式補正を実行するための機械的作動手段に取り付けられているような対物レンズと、
第1の偏光の放射を有する第1放射ビーム及び第2の直交偏光の放射を有する第2放射ビームに関して波面収差補償を行う光学エレメントであって、該光学エレメントは偏光感受性材料から形成された部分を含むと共に前記第1及び第2放射ビームの経路内に配置されるべき表面を有し、該表面はステップ型環状ゾーンの形態の位相構造を有し、これらゾーンは異なる長さの光路の非周期的パターンを形成し、前記第1放射ビームに対する光路と前記第2放射ビームに対する光路との差が、これら第1ビーム及び第2ビームにおける波面収差補償の差をもたらすような光学エレメントと、
を有し、前記光学エレメントが前記機械的作動手段内に前記対物レンズに対して固定された関係で共通に取り付けられていることを特徴とする光学走査装置。 - 請求項15に記載の光学走査装置において、前記表面が空気と境界を接していることを特徴とする光学走査装置。
- 第1の偏光の放射を有する第1放射ビーム及び第2の直交偏光の放射を有する第2放射ビームに関して波面収差補償を行う光学エレメントにおいて、該光学エレメントは偏光感受性材料から形成された部分を含むと共に前記第1及び第2放射ビームの経路内に配置されるべき表面を有し、該表面はステップ型環状ゾーンの形態の位相構造を有し、これらゾーンは異なる長さの光路の非周期的パターンを形成し、前記第1放射ビームに対する光路と前記第2放射ビームに対する光路との差が、これら第1ビーム及び第2ビームにおける波面収差補償の差をもたらし、前記表面が空気と境界を接していることを特徴とする光学エレメント。
- 第1の偏光の放射を有する第1放射ビーム及び第2の直交偏光の放射を有する第2放射ビームに関して波面収差補償を行う光学エレメントにおいて、該光学エレメントが、
偏光感受性材料から形成されると共に前記第1及び第2放射ビームの経路内に配置されるべき表面を有する部分であって、前記表面がステップ型環状ゾーンの形態の位相構造を有し、これらゾーンが異なる長さの光路の非周期的パターンを形成し、前記第1放射ビームに対する光路と前記第2放射ビームに対する光路との差が、これら第1ビーム及び第2ビームにおける波面収差補償の差をもたらすような部分と、
非偏光感受性材料から形成された部分であって、該非偏光感受性部分が前記表面に沿って前記偏光感受性部分と境界を接するような部分と、
を有し、前記偏光感受性材料が前記第1偏光の放射に対して第1屈折率を示すと共に前記第2偏光の放射に対して第2屈折率を示し、前記非偏光感受性材料の屈折率が前記第2屈折率と整合するように選択されることを特徴とする光学エレメント。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
EP01204786 | 2001-12-07 | ||
PCT/IB2002/005238 WO2003049095A2 (en) | 2001-12-07 | 2002-12-05 | Optical scanning device |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005512255A true JP2005512255A (ja) | 2005-04-28 |
Family
ID=8181395
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003550209A Pending JP2005512255A (ja) | 2001-12-07 | 2002-12-05 | 光学走査装置 |
Country Status (5)
Country | Link |
---|---|
EP (1) | EP1459307A2 (ja) |
JP (1) | JP2005512255A (ja) |
KR (1) | KR20040071703A (ja) |
AU (1) | AU2002365733A1 (ja) |
WO (1) | WO2003049095A2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006505090A (ja) * | 2002-11-01 | 2006-02-09 | コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ | 光走査デバイス |
JP2006520987A (ja) * | 2003-03-20 | 2006-09-14 | コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ | 光走査装置 |
JP2005122828A (ja) * | 2003-10-16 | 2005-05-12 | Pioneer Electronic Corp | 光ピックアップ装置および光学記録媒体再生装置 |
Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09306013A (ja) * | 1996-05-17 | 1997-11-28 | Olympus Optical Co Ltd | 光ピックアップ |
JPH10334504A (ja) * | 1997-05-29 | 1998-12-18 | Nec Corp | 光ヘッド装置 |
JPH1116194A (ja) * | 1997-06-24 | 1999-01-22 | Nec Corp | 光ヘッド装置 |
WO2001024174A1 (en) * | 1999-09-30 | 2001-04-05 | Koninklijke Philips Electronics N.V. | Optical scanning device |
JP2001155375A (ja) * | 1999-11-30 | 2001-06-08 | Asahi Glass Co Ltd | 光ヘッド装置 |
JP2001174614A (ja) * | 1999-12-15 | 2001-06-29 | Asahi Glass Co Ltd | 2波長用回折素子および光ヘッド装置 |
WO2001048745A2 (en) * | 1999-12-24 | 2001-07-05 | Koninklijke Philips Electronics N.V. | Optical scanning head |
JP2001318231A (ja) * | 2000-02-29 | 2001-11-16 | Asahi Glass Co Ltd | 偏光性位相補正素子および光ヘッド装置 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6580674B1 (en) * | 1999-08-26 | 2003-06-17 | Asahi Glass Company, Limited | Phase shifter and optical head device mounted with the same |
-
2002
- 2002-12-05 KR KR10-2004-7008627A patent/KR20040071703A/ko not_active Application Discontinuation
- 2002-12-05 EP EP02804330A patent/EP1459307A2/en not_active Withdrawn
- 2002-12-05 WO PCT/IB2002/005238 patent/WO2003049095A2/en active Application Filing
- 2002-12-05 JP JP2003550209A patent/JP2005512255A/ja active Pending
- 2002-12-05 AU AU2002365733A patent/AU2002365733A1/en not_active Abandoned
Patent Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09306013A (ja) * | 1996-05-17 | 1997-11-28 | Olympus Optical Co Ltd | 光ピックアップ |
JPH10334504A (ja) * | 1997-05-29 | 1998-12-18 | Nec Corp | 光ヘッド装置 |
JPH1116194A (ja) * | 1997-06-24 | 1999-01-22 | Nec Corp | 光ヘッド装置 |
WO2001024174A1 (en) * | 1999-09-30 | 2001-04-05 | Koninklijke Philips Electronics N.V. | Optical scanning device |
JP2001155375A (ja) * | 1999-11-30 | 2001-06-08 | Asahi Glass Co Ltd | 光ヘッド装置 |
JP2001174614A (ja) * | 1999-12-15 | 2001-06-29 | Asahi Glass Co Ltd | 2波長用回折素子および光ヘッド装置 |
WO2001048745A2 (en) * | 1999-12-24 | 2001-07-05 | Koninklijke Philips Electronics N.V. | Optical scanning head |
JP2001318231A (ja) * | 2000-02-29 | 2001-11-16 | Asahi Glass Co Ltd | 偏光性位相補正素子および光ヘッド装置 |
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
LEE, ET AL.: "HD/DVD Compatibility using Polarization Phase Compensator(PPC) in Optical Disk", TECHNICAL DIGEST OF THE INTERNATIONAL SYMPOSIUM ON OPTICAL MEMORY 2001, JPN5004002993, 16 October 2001 (2001-10-16), pages 308 - 309, XP008020538, ISSN: 0001168408 * |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
AU2002365733A1 (en) | 2003-06-17 |
KR20040071703A (ko) | 2004-08-12 |
AU2002365733A8 (en) | 2003-06-17 |
WO2003049095A3 (en) | 2003-11-06 |
WO2003049095A2 (en) | 2003-06-12 |
EP1459307A2 (en) | 2004-09-22 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4479726B2 (ja) | 液晶レンズ素子および光ヘッド装置 | |
JP3640059B2 (ja) | 収差補正装置及びこれを用いた光学装置 | |
KR100678452B1 (ko) | 광학주사장치 | |
US6532202B1 (en) | Optical element, optical head and optical recording reproducing apparatus | |
EP1895526A1 (en) | Optical pickup device | |
US6947368B2 (en) | Duel-layer optical scanner with non-periodic phase structure element of birefringent material for different wavefront aberration compensation of orthogonally polarized radiation beams | |
JP2008541323A (ja) | 複数の放射ビームを用いる光学走査装置 | |
JP2006252725A (ja) | 光学ユニットおよび光ピックアップならびに光情報処理装置 | |
JP2009015935A (ja) | 光ピックアップ及び光ピックアップの収差補正方式 | |
US7126900B2 (en) | Optical scanning device | |
JP2005512255A (ja) | 光学走査装置 | |
JP2004503046A (ja) | 光学走査装置 | |
EP1905028A1 (en) | Active compensation device, and compatible optical pickup and optical recording and/or reproducing apparatus employing the active compensation device | |
JP4891142B2 (ja) | 光ピックアップおよび光情報処理装置 | |
JP2008508653A (ja) | 回折部品 | |
KR20070086103A (ko) | 방사빔 검출기 상의 전환가능한 직경의 방사빔 스폿을 갖는광학 헤드 | |
JP2004206763A (ja) | 光情報再生装置、光情報再生ユニット、光ディスク、及び光情報記録又は再生方法 | |
JP4339222B2 (ja) | 光ピックアップ装置 | |
JP4568653B2 (ja) | 光ピックアップおよび光情報処理装置 | |
JP2007531185A (ja) | 多層可変屈折率ユニット | |
EP1920435A1 (en) | A compatible optical pickup and an optical recording and/or reproducing apparatus employing a compatible optical pickup | |
JP2007188577A (ja) | 光ピックアップおよび当該光ピックアップを備えた光情報記憶装置 | |
WO2003046897A2 (en) | Optical scanning device | |
JP2010244674A (ja) | 波長板、光ピックアップおよび光ディスク装置 | |
JP2009199651A (ja) | 対物光学素子及び光ヘッド装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20051202 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20081022 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20081028 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20090512 |