JP2008541323A - 複数の放射ビームを用いる光学走査装置 - Google Patents

複数の放射ビームを用いる光学走査装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2008541323A
JP2008541323A JP2008509548A JP2008509548A JP2008541323A JP 2008541323 A JP2008541323 A JP 2008541323A JP 2008509548 A JP2008509548 A JP 2008509548A JP 2008509548 A JP2008509548 A JP 2008509548A JP 2008541323 A JP2008541323 A JP 2008541323A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
radiation beam
fluid
optical
optical axis
deflection element
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2008509548A
Other languages
English (en)
Inventor
ベルナルドゥス エイチ ダブリュ ヘンドリクス
シュールド スターリンガ
スタイン カイゥペル
テゥニス ダブリュ ツッケル
クーン ティー エイチ エフ リーデンバウム
アルベルト エイチ ジェイ イミンク
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Koninklijke Philips NV
Original Assignee
Koninklijke Philips NV
Koninklijke Philips Electronics NV
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Koninklijke Philips NV, Koninklijke Philips Electronics NV filed Critical Koninklijke Philips NV
Publication of JP2008541323A publication Critical patent/JP2008541323A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B7/00Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
    • G11B7/12Heads, e.g. forming of the optical beam spot or modulation of the optical beam
    • G11B7/125Optical beam sources therefor, e.g. laser control circuitry specially adapted for optical storage devices; Modulators, e.g. means for controlling the size or intensity of optical spots or optical traces
    • G11B7/127Lasers; Multiple laser arrays
    • G11B7/1275Two or more lasers having different wavelengths
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02FOPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
    • G02F1/00Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
    • G02F1/01Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour 
    • G02F1/13Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour  based on liquid crystals, e.g. single liquid crystal display cells
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B7/00Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
    • G11B7/12Heads, e.g. forming of the optical beam spot or modulation of the optical beam
    • G11B7/135Means for guiding the beam from the source to the record carrier or from the record carrier to the detector
    • G11B7/1365Separate or integrated refractive elements, e.g. wave plates
    • G11B7/1369Active plates, e.g. liquid crystal panels or electrostrictive elements
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B7/00Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
    • G11B7/12Heads, e.g. forming of the optical beam spot or modulation of the optical beam
    • G11B7/135Means for guiding the beam from the source to the record carrier or from the record carrier to the detector
    • G11B7/1392Means for controlling the beam wavefront, e.g. for correction of aberration
    • G11B7/13922Means for controlling the beam wavefront, e.g. for correction of aberration passive
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B7/00Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
    • G11B2007/0003Recording, reproducing or erasing systems characterised by the structure or type of the carrier
    • G11B2007/0006Recording, reproducing or erasing systems characterised by the structure or type of the carrier adapted for scanning different types of carrier, e.g. CD & DVD

Abstract

1つまたはそれ以上の従来技術の問題を解決できる、複数放射ビームによる光学走査装置を提供すること。および、少なくとも3つの異なった放射ビームを使用する、改良された光学走査装置を提供すること。光学的記録キャリヤの情報レイヤーを走査するための光学走査装置。前記装置は、少なくとも第一の放射ビームを第一の光経路に沿って供給するための光源と、第二の放射ビームを第二の異なった光経路に沿って供給するための高原とを備える。対物レンズ・システムは前記放射ビームを情報レイヤー上に収束させる。ビーム偏向要素は、当該第二の放射ビームを前記レンズ・システムの光軸方向に屈折させるように配置されている。前記ビーム偏向要素は、少なくとも1つの流体を含む。コントローラは、前記流体の構成を変えることによって、前記ビーム偏向要素によって与えられる屈折の量を予め決められた範囲にわたってコントロールするために備えられている。

Description

本発明は、少なくとも2つの放射ビームを用いる光学走査装置、およびそのような装置を製造し、操作する方法に関する。本発明の特別な実施例は、コンパクトディスク(CD)、一般的なデジタル多目的ディスク(DVD)、およびブルーレイ・ディスク(Blu-ray Disk)のような所謂次世代DVD等の光学的記録キャリヤの2つまたはそれ以上の異なったフォーマットに適合する光学走査装置での使用に適している。
光学的記録キャリヤは、一般に特別な波長の放射ビームによって走査されるように設計されており、情報の記録には様々な異なったフォーマットが用いられる。たとえば、コンパクトディスク(CD)は、785nm付近の波長(λ)を持つ放射ビームで走査されるように設計されており、CD−A(オーディオCD)、CD−ROM(読み出し専用CD)、およびCD−R(一度だけ書き込み可能なCD)等がある。一方、DVDは650nm付近の波長を持つ放射ビームで、また、ブルーレイ・ディスクは450nm付近の波長を持つ放射ビームで走査されるようにそれぞれ設計されている。一般に、波長が短くなるほど光ディスクの容量は大きくなり、たとえば、ブルーレイ・ディスクフォーマットのディスクはDVDフォーマットのディスクよりもストレージ容量が大きい。
光学走査装置は、異なったフォーマットの光学的記録キャリヤに適合できること、たとえば、1つの対物レンズ・システムを用いながら、異なった波長を持つ放射ビームに応答して、異なったフォーマットの光学的記録キャリヤを走査できることが望ましい。たとえば、より大きな記録容量を持つ新しい光学的記録キャリヤが導入された場合、この新しい光学的記録キャリヤが後方互換性を持つように、すなわち既存のフォーマットを持つ光学的記録キャリヤを走査できるように、新しい光学的記録キャリヤに情報の読み出しおよび/または書き込みを行う能力を持たせることが望ましい。
残念ながら、ある波長で読み出しを行うように設計された光ディスクが、必ずしも別の波長で情報を読み出せるとは限らない。たとえば、CD−Rフォーマットのディスクの場合、λ=785nmの走査ビームで高い変調度を得るために、記録スタックに特殊なダイ(色素)が塗布されなければならない。λ=660nmでは、このディスクから得られる変調信号は極めて小さく(色素の波長感度により)、この波長での読み出しは困難である。
異なったフォーマット間で互換性を持たせるためには、光学走査装置は該当する各波長で放射ビームを提供するように設計された光源を備えていなければならない。各波長のためには別々の個別光源が用いられる。別の方法として、多波長の光源(たとえば、デュアル波長レーザー)を使用することもできる。どちらの方法も、典型的には異なった位置から、および/または異なった角度で出力される異なった放射ビームを生成する。言い換えれば、複数の異なった放射ビームが単一の共通光経路に沿って出力されることはない。
たとえば、シングルチップのマルチ・レーザー光源の場合、個々のレーザーは典型的には半径方向の走査方向(光ディスクの走査方向(円周方向)に対して)に約100ミクロン間隔で分離されている。結果として、異なったレーザーの光軸が一致することはなく、従って、光学的記録キャリヤから反射される放射ビームのすべてを検知するために単一の検知器を使用することは難しくなっている。さらに、対物レンズには1つまたは複数のビームが斜めから入射するため、コマ収差が発生し、これによって位置合わせ誤差に対するシステムの余裕度が減少することになる。
この問題に対する1つの解決策は、2つの異なった放射ポイントから放射された2つの放射ビームの光軸を整合させるために回折格子を使用することである。(特許文献1)は、そのような回折要素を含む光ピックアップ装置を記述している。この回折要素は、段差状の回折要素である。段差のサイズは、第一の放射ビームが回折されることなく回折要素中を通り抜ける一方、第二の異なった波長の放射ビームは回折要素によって回折されるように選択される。
回折要素は比較的損失があっても構わない。しかし、3つまたはそれ以上の異なった波長の放射ビームを用いる光学走査装置の場合は、入射放射ビームの高効率伝達と十分な位置合わせ余裕度(製造上の余裕度を確保するための)の両方を備えた適切な回折格子を設計することはかなり難しい。
(特許文献2)は、くさびの形状をしたプリズムの使用について記述している。このプリズムは回転することができ、光ディスク上の光点の位置にビームを移動させることができる。このプリズムは、第二の光ビームからの光点がディスク上で第一の光ビームからの光点と同じ位置に入射することを保証するように回転される。そのようなシステムの短所は、プリズムの移動のためにメカニカルな動作を必要とすることである。メカニカルな動作を要求するビーム偏向装置の使用は、そのような装置がメカニカルな疲労を起こしがちであり、および/または振動に影響されやすいため、好ましくない。
米国公開公報第2002/01142527号 米国特許第5,278,813号 国際特許出願PCT/IB2003/005325号(国際公開公報WO2004/051323号)「可変流体メニスカス構造を形成するための装置(Apparatus for forming variable fluid meniscus configurations)」
ここで、あるいは他で言及される、1つまたはそれ以上の従来技術の問題を解決できる複数放射ビームによる光学走査装置を提供することが、本発明の実施例の目的である。少なくとも3つの異なった放射ビームを使用する、改良された光学走査装置を提供することが、本発明の実施例の目的である。
本発明の第一の側面によれば、少なくとも第一の光経路に沿った第一の放射ビーム、および第二の異なった光経路に沿った第二の放射ビームを提供するための光源と、前記情報レイヤーに前記第一及び第二の放射ビームを集光させるための、1つの光軸を有する対物レンズ・システムと、少なくとも当該第二の放射ビームを前記光軸に向けて屈折させるように設計されたビーム偏向要素と、を備え、前記ビーム偏向要素は、少なくとも1つの流体、および前記ビーム偏向要素によって提供される屈折の量を予め決められている範囲にわたって変更するために当該流体の構成を変更するためのコントローラを備える、前記光学走査装置が提供される。
好適には、そのような装置は、屈折接触面、境界、または表面を規定するために流体を用いる。ビーム偏向要素によって与えられる屈折の程度は、従って、流体の構成(たとえば、配向や形状)に依存する。屈折の程度とは、予め決められた方向に沿って接触面に入射してくる放射ビームに与えられる屈折の量(波面の伝播方向の変化量)である。この屈折の程度は、接触面を規定する材料の1つの屈折率、または予め決められた方向に対する接触面の角度のうち少なくとも1つを変化させることによって変えることができる。
結果として、そのようなビーム偏向要素は、剛体の移動を必要としないため(すなわち、メカニカルな移動がないため)メカニカルな疲労に対する耐力は特に要求されない。さらに、偏向要素によって与えられる屈折量の適切な変化によって、光軸に沿った複数の放射ビームの光経路を実質的に調整するためにこの変更要素を使用することができる。当該流体を複屈折材料で構成し、この複屈折材料の配向を変化させるようにコントローラを設計することができる。
当該複屈折材料は、液晶で構成することが望ましく、コントローラは、この液晶の配向を変えるために液晶に印加する電界を供給するように設計することができる。
当該ビーム偏向要素は、容器(chamber)を備え、当該の少なくとも1つの液晶は、第一の有極性流体(B;B')と第二の絶縁性流体(A)とを備え、前記2つの流体は、非混和性であり、かつ接触面に沿って分離されており、さらに前記コントローラは、前記エレクトロウエッティング効果を用いて接触面の構成を変更するように設計することができる。
前記コントローラは、接触面の形状を変化させるように設計することができる。
前記コントローラは、光軸に対して接触面の角度を変更するように設計することができる。
前記接触面は実質的に平面である。
前記コントローラは、どの放射ビームが当該光源によって提供されているかを示す信号とは無関係に、ビーム偏向要素によって提供される屈折量を変更するように設計されることが望ましい。
前記コントローラは、前記光学的記録キャリヤから反射された前記放射ビームの少なくとも一部を検出するための検知器を備え、かつコントローラが当該検知器によって検知された信号とは無関係に前記ビーム偏向要素によって提供される屈折量を変更するように設計されることが望ましい。
前記装置は、前記光学的記録キャリヤから反射された放射ビームの少なくとも一部を検知するための検知器と、前記光源から受け取った入射放射ビームを前記光学的記録キャリヤへ向けて送信し、かつ前記光学的記録キャリヤから反射されたビームを検知器に向けて送信するためのビーム・スプリッターとを備え、かつ前記ビーム偏向要素は、前記光源と前記ビーム・スプリッターの間に配置されることが望ましい。
前記装置は、ビーム偏向要素によってビームに導入された非点収差をキャンセルするための非点収差補正板を備えることが望ましい。
前記ビーム偏向要素は、前記第二の放射ビームの光経路を光軸に沿って方向づけるように前記第二の放射ビームを屈折させるように設計されることが望ましい。
前記光源は、当該第一および第二の光経路とは異なる第三の光経路に沿って第三の放射ビームを提供するように設計され、かつ前記ビーム偏向要素は当該第三の放射ビームを前記光軸に向けて屈折させるのに適していることが望ましい。
本発明の第二の側面によれば、少なくとも第一の光経路に沿った第一の放射ビームを、および第二の異なった光経路に沿った第二の放射ビームを提供するための光源を供給し、前記情報レイヤーに前記第一及び第二の放射ビームを集光させるための、1つの光軸を有する対物レンズ・システムを供給し、少なくとも当該第二の放射ビームを前記光軸に向けて屈折させるように設計されたビーム偏向要素を供給し、ここで、前記ビーム偏向要素は、少なくとも1つの流体、および前記ビーム偏向要素によって提供される屈折の量を予め決められている範囲にわたって変更するために当該流体の構成を変更するコントローラを備える、製造方法が提供される。
本発明の第三の側面によれば、少なくとも第一の光経路に沿った第一の放射ビーム、および第二の異なった光経路に沿った第二の放射ビームを提供するための光源と、前記情報レイヤーに前記第一及び第二の放射ビームを集光させるための、1つの光軸を有する対物レンズ・システムと、少なくとも当該第二の放射ビームを前記光軸に向けて屈折させるように設計されたビーム偏向要素と、を備え、前記ビーム偏向要素は、少なくとも1つの流体、および前記ビーム偏向要素によって提供される屈折の量を変更するために当該流体の構成を変更するためのコントローラを備えるものであり、前記操作方法は、前記光源によって提供される前記放射ビームに基づいて予め決められている範囲にわたって、前記ビーム偏向要素によって提供される前記屈折の量を変更することを含む、操作方法が提供される。
本発明者達は、放射ビームの光経路を変更するために剛体の回折格子や剛体の屈折要素を使用する代わりに、流動可能な物質、つまり流体による屈折要素を使用できることを示した。予め決められた範囲にわたって流体の構成(たとえば、流体の形状や流体内の分子の配向)を変えることによって、入射される放射ビームに対して前記要素によって与えられる屈折の程度を制御性よく変更することができる。流体の構成を変えるために、典型的には、電気的に敏感な流体が用いられ、電界を印加するために電極を備えたコントローラが配置される。
結果として、流体を含むそのようなビーム偏向要素は、異なった放射ビームに対してビーム偏向要素によって与えられる屈折の量を変えることによって、光源から放射されたビームの放射経路の整列を最適化するように制御することができる。そのようなビーム偏向要素は、たとえば、3つまたはそれ以上の放射ビームを用いる光学走査装置で使用可能である。
以下、そのようなビーム偏向要素を含む光学走査装置について説明した後、前期ビーム偏向要素をさらに詳細に説明する。
図1は、第一の放射ビーム4を用いて第一の光学的記録キャリヤ3の第一の情報レイヤー2を走査する、対物レンズ8を備えた装置を示す。
光学的記録キャリヤ3は、その一方の側に情報レイヤー2が配置された透明レイヤー5を備えている。透明レイヤー5から見て外方に向いている情報レイヤー2の表面は保護レイヤー6によって環境の影響から保護されている。装置に面している透明レイヤー側は入射面と呼ばれている。透明レイヤー5は、情報レイヤー2に対してメカニカルな支持を提供し、光学的記録キャリヤ3の基板として働く。これに代わる方法として、透明レイヤー5は情報レイヤー2を保護する機能のみを持ち、一方、メカニカルな支持は情報レイヤー2の他の側上にあるレイヤー、たとえば保護レイヤー6、または追加の情報レイヤーと最も上層の情報レイヤーに接続された保護レイヤーによって提供されるという構成法も可能である。図1に示した実施例においては、情報レイヤーが透明レイヤー5の厚さに相当する第一の情報レイヤーの深さ27を持つことに注意する必要がある。情報レイヤー2はキャリヤ3の表面である。
情報は、図には示されていないが、実質的に平行で、同心円状または螺旋状のトラックに配列され、光学的に検出可能なマークの形で記録キャリヤの情報レイヤー2上に保存される。トラックは、絞られた放射ビームのスポットによって追随される経路である。マークは光学的に読み出せる任意の形状、たとえばピット、または周囲とは異なった反射係数、または磁化方向を持った領域、またはこれらの組み合わせの形をとる。光学的記録キャリヤ3はディスクの形状をとることができる。
図1に示すように、光学走査装置1は光源7、コリメータ・レンズ18、ビーム・スプリッター9、光軸19aを持つ対物レンズ・システム8、および検知システム10を含んでいる。さらに、この光学走査装置1は、サーボ回路11、フォーカス・アクチュエータ13、およびエラー訂正用の情報処理ユニット14を含んでいる。
この特別な実施例では、光源7は、第一の放射ビーム4、第二の放射ビーム4'、および第三の放射ビーム4"を連続的、かつ別々に供給するように設計されている。たとえば、光源7は、放射ビームの2つ、4と4'を連続的に供給する同調可能な半導体レーザーと、第三の放射ビーム4"を供給する別のレーザーとの組み合わせ、またはこれらのビームを別々に供給する3つの半導体レーザーで構成することができる。たとえば、光源7の異なった物理的位置から、および/または対物レンズ・システムの光軸19aに対して異なった角度で、2つまたはそれ以上の放射ビームを放射することも可能である。典型的には、各放射ビームは発散的であって、平行した光軸に沿って異なった位置から放射される。たとえば、放射ビームの放射ポイントが光源7から100ミクロン離れていれば、放射ビームの光軸は100ミクロン程度離れて並行になる。放射ビームの経路のこの間隔は、通常、半径方向の走査方向にある(光学的記録キャリヤ上で、ビームによって走査される方向に対して)。
放射ビーム4は、波長λと偏光pを持ち、放射ビーム4'は波長λと偏光pを持ち、放射ビーム4"は波長λと偏光pを持つとする。波長λ、λおよびλはすべて異なる。任意の2つの波長の差は等しいか、または20nm以上、できれば50nm以上あることが望ましい。2つまたはそれ以上の偏光p、pおよびpはお互いに異なっていても構わない。
コリメータ・レンズ18は、発散的な放射ビーム4を十分に平行化されたビーム20に変換するために光軸19a上に配置されている。同様に、コリメータ・レンズは、放射ビーム4'と4"を、それぞれが十分に平行化されたビーム20'と20"の2つのビームに変換する(図1では示されていない)。
ビーム・スプリッター9は、放射ビームを対物レンズ・システム8に向けて送出するように配置されている。図の例では、放射ビームは、ビーム・スプリッター9を経由して対物レンズ・システム8に向けて送出される。ビーム・スプリッター9は、平坦な平行板で形成され、光軸に対して角度α、できれば45°傾けて配置されることが望ましい。この特別な実施例においては、対物レンズ8の光軸19aは光源7の光軸と共通である。
ビーム偏向要素30は、光軸19a上に配置されている。この特別な実施例においては、ビーム偏向要素30は、コリメータ・レンズ18と対物レンズ・システム8の中間に配置されている。
各放射ビームは、ビーム偏向要素30を通して伝達される。さらに、このビーム偏向要素30は、各放射ビームを対物レンズ・システム8の光軸19aに向けて方向づけるように配置されている。この特別な実施例においては、光軸19aは光源7の光軸と共通である。すなわち、放射ビームのうちの少なくとも1つは光軸19aに沿った光軸を持っている。既に光軸19aに合わせて調節されたそのような放射ビームのいずれかが、ビーム偏向要素30による屈折を受けることなく伝達される。光軸19aに合わせて光軸が調節されていない放射ビームはすべて、ビーム偏向要素30によって光軸19aに向けて方向づけられる。ビーム偏向要素30は、光軸に合わせるように、つまり各ビームの経路が光軸19aに沿うように整列されていないビームを屈折させるように設計されていることが望ましい。
各放射ビームを光軸19aに整列させるためには、一般に2つの屈折接触面が必要である。第一の屈折接触面は、光軸19aの方向に放射ビームを屈折させる、つまり光軸19aに向かう角度を持って配置される。第二の屈折接触面は、放射ビームの光経路を、光軸19aに沿うように再度屈折させる。
対物レンズ・システム8は、平行化された放射ビーム20を、第一の絞られた放射ビーム15に変換して、第一の走査スポット16を情報レイヤー2内の、図に示された位置に形成するように配置されている。
走査中は、記録キャリヤ3はスピンドル上で(図1には示されていない)回転しており、情報レイヤー2は透明レイヤー5を通して走査される。絞られた放射ビーム15は情報レイヤー2の上で反射されて反射ビーム21を形成し、前方収束ビーム15の光軸上を戻る。対物レンズ・システム8は、反射された放射ビーム21を、反射された並行放射ビーム22に変換する。ビーム・スプリッター9は、反射された放射ビーム22の少なくとも1部を検知システム10に向けて伝達することによって、前方放射ビーム20を反射された放射ビーム22から分離する。図に示した例の場合、反射された放射ビーム22は、ビーム・スプリッター9内のプレートからの反射によって検知システム10に向けて伝達される。図に示された特別な実施例の場合、ビーム・スプリッター9は偏光性ビーム・スプリッターである。4分の1波長板9'が、光軸19に沿ってビーム・スプリッター9と対物レンズ・システム8の間に配置されている。この4分の1波長板9'と偏光性ビーム・スプリッター9の組み合わせによって、反射された放射ビーム22の大部分が検知システムの光軸19bに沿って検知システム10に向けて伝達されることが保証される。
検知システム10は、収束レンズ25と検知器23から成り、反射された放射ビーム22の当該部分を捉えるように設計されている。
検知器は、反射された放射ビームの当該部分を1つまたはそれ以上の電気的信号に変換するように設計されている。
信号の1つは情報信号であり、その値は情報レイヤー2上で走査された情報を表している。この情報信号はエラー補正のために情報処理ユニット14で処理される。
検知システム10からの他の信号はフォーカス・エラー信号とラディアル・トラッキング・エラー信号である。フォーカス・エラー信号は走査スポット16と情報レイヤー2間のZ軸方向の高さの差を表している。この信号は「非点収差法」によって生成されることが望ましい。「非点収差法」は、とりわけ、G. Bouwhusis, J. Braat, A. Huijiser等による「光ディスク・システムの原理(Principles of Optical Disc Systems)」、pp.75−80(Adam Hilger 1985, ISBN 0−85274−785−3)で周知の方法である。ラディアル・トラッキング・エラー信号は、情報レイヤー2のXY平面内の走査スポット16と情報レイヤー2内のトラックの中心間の距離を表している。この信号はG. Bouwhuis等による前記書籍のpp.70−73で知られる「ラディアル・プッシュプル法(Radial push-pull method)」で生成することができる。
サーボ回路11は、フォーカス・エラー信号とラディアル・トラッキング・エラー信号に応答して、それぞれフォーカス・アクチュエータ12とラディアル・アクチュエータ13を制御するためのサーボ・コントロール信号を提供するように設計されている。フォーカス・アクチュエータ12は、Z軸に沿った対物レンズ8の位置を制御し、走査スポット16を実質的に情報レイヤー2の平面と一致させる。ラディアル・アクチュエータ13は、走査スポット16の半径方向の位置を制御し、対物レンズ8の位置を変えることによって、情報レイヤー内で走査スポット16の半径方向の位置を実質的にトラックの中心線と一致させる。
対物レンズ8は、並行化された放射ビーム20を第一の開口数NAを持つ絞られた放射ビーム15に変換し、走査スポット16を形成するために配置されている。言い換えれば、光学走査装置1は波長λ、偏光p、および開口数NAを持つ放射ビーム15を用いて第一の情報レイヤー2を走査することができる。
さらに、本実施例の光学走査装置は、放射ビーム4'を用いて第二の光学的記録キャリヤ3'の情報レイヤー2'を走査すること、および放射ビーム4"を用いて第二の光学的記録キャリヤ3"の情報レイヤー2"を走査することも可能である。従って、対物レンズ8は、並行化された放射ビーム20'を第二の開口数NAを持つ絞られた放射ビーム15'に変換し、第二の走査スポット16'を情報レイヤー2'上の位置に形成する。また、対物レンズ8は、並行化された放射ビーム20"を第三の開口数NAを持つ絞られた放射ビーム15"に変換し、第三の走査スポット16"を情報レイヤー2"上の位置に形成する。
誤差信号を供給する際に用いるために、走査スポット16、16'、16"のどれか1つまたはそれ以上が2つの追加スポットで形成される。これらの関連した追加スポットは、光ビーム20の経路内に適切な回折要素を配置することによって形成することができる。
光学的記録キャリヤ3と同様に、光学的記録キャリヤ3'は、第二の情報レイヤーの深さ27'を持ち、その片側に第二の情報レイヤー2'が配置されている第二の透明レイヤー5'を含んでいる。さらに、光学的記録キャリヤ3"は、第三の情報レイヤーの深さ27"を持ち、その片側に第二の情報レイヤー2"が配置されている第三の透明レイヤー5"を含んでいる。
本実施例においては、光学的記録キャリヤ3、3'および3"は、たとえば、それぞれ「ブルーレイ・ディスク(Blu-ray Disc)」、DVDフォーマットのディスク、およびCDフォーマットのディスクに対応する。従って、波長λは、365nmから445nmまでの範囲の波長であり、できれば405nmであることが望ましい。開口数NAは、読み出しモードと書き込みモードのどちらでも約0.85に等しい。波長λは、620nmから700nmまでの範囲の波長であり、できれば650nmであることが望ましい。開口数NAは、読み出しモードでは約0.6に、また書き込みモードでは約0.65に等しい。波長λは、740nmから820nmまでの範囲の波長であり、できれば785nmであることが望ましい。開口数NAは、CDフォーマットのディスクから情報を読み出すためには0.5以下、できれば0.45が望ましく、CDフォーマットのディスクに情報を書き込むためには0.5から0.55の間が望ましい。
図2は、本発明の別の実施例による走査装置の一部を通る放射経路の単純化された外略図である。図2に示された走査装置は、一般に、図1に示された装置に対応しており、同様の機能を図示するために同じ参照番号が用いられている。この特別な実施例においては、ビーム偏向要素は、コリメータ18と光学的記録キャリヤ3(図1に示されているような)の間に配置される代わりに、光源7とビーム・スプリッター9の間の放射経路に配置されている。この配置は、検知器23に入射するスポットは同心円状であること、つまり、スポットはお互いに入れ替わることがないという利点がある。しかし、ビーム偏向要素30が光源7とコリメータ18の間で発散するビームの中に配置されているため、伝達される放射ビームに非点収差が導入される。光学的記録キャリヤ3の情報レイヤー2に入射されるスポット16に影響を与えるそのような非点収差を防止するために、非点収差補正板32を放射ビームの経路に追加することができる。この非点収差補正板32は、ビーム・スプリッター9とコリメータ18の間の放射ビーム経路に配置される。非点収差補正板32は透明な板であり、たとえばビーム偏向要素によってビームに導入された望ましくない非点収差を補正するために配置される。この非点収差補正板32は、ビームに反対の非点収差を与えて、ビームから望ましくない非点収差を打ち消すように設計される。たとえば、非点収差補正板は、伝達されるビームに対して、補正用として望ましいレベルの非点収差を与えるように、1つまたはそれ以上の屈折要素から構成される。
ビーム・スプリッター9とコリメータ18の間に非点収差補正板32を配置することによって、光学的記録キャリヤ3から反射された放射ビームはこの相関板32のみを通過し、ビーム偏向要素30は通過しなくなる。結果として、ビーム・スプリッター9によって検知器23に向けて伝達される、この反射されたビームには非点収差が含まれることになる。上述の非点収差法においては、検知器に入射されるビームが、フォーカス・エラー信号を決定するために望ましい非点収差を持つことを保証するために、典型的には図1に示されるようなレンズが使用される。この特別な実施例においては、望ましい非点収差の量は非点収差補正板32によって与えられるため、レンズ25はこの光学走査装置から取り除くことができる。
ビーム偏向要素は、様々な方法で実装することができる。
できれば、このビーム偏向要素は、偏向される入射ビームに予め決められた偏向範囲内で偏向を与えるように設計されることが望ましい。
望ましい実施例においては、ビーム偏向要素はビームを1次元で制御性よく偏向するように設計される。典型的には、このビーム偏向要素は、任意の放射ビームの経路を1次元で変更して光軸19aに整合させることのみが要求される。たとえば、この要素は、光学的記録キャリヤの表面上のスポットの半径方向の位置を変更するようにビームの経路を屈折させるためにのみ配置される。必要であれば、光学走査装置は第二のビーム偏向要素を備えることも可能である。この第二のビーム偏向要素は、第一のビーム偏向要素によって与えられる方向とは直角の方向のビーム偏向を与えるように設計される。また別の方法として、第二のビーム偏向要素は、第一のビーム偏向要素によって与えられる方向とは反対の方向にビーム偏向を与えるように設計することも可能である。
これらのビーム偏向要素は、通常、対物レンズ・システムの光軸19aに沿って順番に配置される。たとえば、第一のビーム偏向要素がX方向にスポットの横方向の位置を変えるように配置された場合、第二のビーム偏向要素はY方向にスポットの横方向の位置を変えるように配置することができる(光軸19aがXY平面に垂直であると仮定)。
また別の方法として、第一のビーム偏向要素がX方向にスポットの横方向の位置を変えるように配置された場合、第二のビーム偏向要素はX軸の逆方向にスポットの横方向の位置を変えるように配置することも可能である。従って、第一のビーム偏向要素は放射ビームの経路を光軸19aに向けて方向づけるように、一方、第二のビーム偏向要素はその後で放射ビームの経路を光軸19aに沿って再度方向づけるように配置することも可能である。
適切なビーム偏向要素としては、たとえば、(特許文献3)で記述される要素がある。そのような装置は、異なった流体(A,B)を入れた、接触面で分離された2つの流体容器から構成されている。メニスカス(meniscus)の端は流体容器の側壁で制限されている。2つの流体はお互いに混ざり合うことはできず、異なった屈折率を持っている。1方の流体は電気的に敏感でない流体、たとえば非導通性(絶縁性)で非分極性(シリコーン・オイルやアルカンのような)の流体である。他方の流体は電気的に敏感な流体、たとえば食塩水溶液のような導通性・分極性の流体である。電気的に敏感な流体とは、電界によって影響を受ける流体のことである。これらの流体はどちらも、液体、またはガス、または流動性がある任意の材料、たとえば液晶のような材料が使用可能である。2つの流体は、ビーム偏向要素を形成する装置がその向きとは無関係に機能するように、すなわち2つの流体間の重力の影響に依存しないように、実質的に密度が等しいことが望ましい。これは第一および第二の流体の成分を適切に選択することで達成することができるだろう。
容器の壁に取り付けられた電極は、メニスカスと容器側壁との接触角度をコントロールするために用いられる。この電極の表面は電気的に絶縁性の層、たとえばパリレン(palylene)で被覆されている。容器は、典型的には円筒形であり、光要素の光軸に沿って配置されている。図3、4および5に、異なったビーム偏向要素を用いた実施例を示す。各実施例において、円筒形容器の断面は、円(図6Aに示す)または四角(図6Bに示す)等、任意の望ましい形状をとることができる。
図6Aと図6Bは、軸19aに垂直に置かれた2つのタイプの容器の断面図を示している。図6Aの場合、容器は円形の側壁60を持っている。ビーム偏向要素の光軸19bを囲んで複数の電極が配置されている。側壁部分に取り付けられた電極62は、たとえばラベル62a、62a'、および62b、62b'等で示されるように対でグループ分けされている。各対を成す電極は、お互いに平行に光軸19bの反対側に取り付けられている。電圧制御回路(図には示されていない)が、電圧パターンを変化させながら制御電圧を与えるために、セグメント電極2に接続されている。図6Bは、四角の側壁69を持った別の容器の断面図を示す。エレクトロウエッティング側壁電極の2つのセット65、67および66、68が、容器の外周に取り付けられている。反対側のセグメント電極65と67が対を成し、電極66と68が対を成している。各電極対の長手方向の端は平行になっている。
典型的には、さらに追加された電極が、容器に含まれる電気的に敏感な(導電性の)流体と電気的に接触している。典型的には、この追加された電極は容器の端に配置される。この端部電極間と、個々の側壁電極間とに電圧が加えられる。端部電極間と、個々の側壁電極間とに加えられた電圧が、隣接した側壁との接触角、すなわちメニスカスが側壁の隣接する部分に接触する角度を規定するように働く。電極の対間に加えられる電圧は、容器が平行であれば、電極対に与えられる接触角が180°に等しくなるように調整されることが望ましい。たとえば、端部電極と電極62a間に加えられる電圧が、隣接した側壁位置での接触角を60°とするように選択されたとすれば、端部電極と電極62a'間に加えられる電圧は、その電極に隣接した接触角が120°になるように調整される。各電極に加えられる電圧は、メニスカスの接触角を調整することにより、一般にフラットな(すなわち平面の)メニスカスを提供するように選択されることが望ましい。このメニスカスは、光パワーを伴わずに屈折接触面を提供するように、実質的に平面であることが望ましい。
図3は、屈折光の偏向に適した、すなわち本発明の実施例によるビーム偏向要素として使用可能な、流体メニスカス構造の側面断面図を示す。側壁セグメント電極141、143は、容器に沿って長手方向に、つまり流体A、Bを含む容器の内部側壁面と平行に伸びている。メニスカス80は、2つの流体A、B間の接触面を規定している。絶縁層110は、2つの流体が電極と接触しないように分離している。
この特別な実施例において、第二の流体Bは電気的に敏感な流体である。電極112が、第二の流体Bと電気的に接触している。図に示されている特別な実施例の場合、電極112は、容器の一方の端まで連続的に伸びている。そのような構造の場合、この電極は透明であり、たとえばITO(酸化インジウム錫)で形成される。容器は透明な端部壁104、106を持っている。
端部壁電極112と側壁電極141の間には電圧Vが加えられ、流体Aと流体接触層110の間に流体接触角θ(たとえば60°)を形成する。流体接触角とは、メニスカス80のエッジと隣接する側壁とがなす角度である。同様に、端部壁面電極112と側壁電極143の間には電圧Vが加えられ、流体接触角θを形成する。この特別な実施例において、電圧VとVは接触角θとθの和が180°に等しくなるように選ばれる。これによって、少なくとも図に示されるように、流体Aと流体Bの間に平坦な流体メニスカス80が形成される。
第一の光軸101を持って入射して来た光ビームは、平面流体メニスカス80によって側壁電極141および143に垂直方向に偏向され、第一の光軸101に対して相対角θをなす第二の光軸82を持った光ビームとなって出て行く。入射光の経路は、図3では矢印で表されている。ビーム偏向要素130の偏向角の合計は、この例の場合、端部表面106から出る時に光ビームに僅かな屈折が加えられるために、θより若干大きくなる。
この偏向角θは、電極に加える電圧によって変えることができる。図に示された方法で平坦なメニスカスを形成するために、接触角θとθの和が180°に等しくなるように維持することが望ましい。
印加電圧VとVをお互いに入れ替えることにより、同じ角度平面内で第一の光軸101と第二の光軸82の間の偏向角θを負にすることができる。従って、電圧VとVを変えることによって、ビーム偏向要素に入射した光ビームの偏向を連続的に、かつ制御性よく変更することが可能である。
図3に示されたビーム偏向要素130の断面は、図6Bに示されたものと同様であることが望ましい。たとえば、電極141、143は、それぞれ電極65、67に対応させることができる。もう1つの電極対(図には示されていないが、便宜上電極142、144と番号をつける)は、それぞれ電極66、68に対応づけられる。この第二の電極対142、144は、断面図で見た場合、第一の電極対141、143と直角に配置される。接触角θとθを生成するために電極141と143に電圧VとVを加えるのと同様に、それぞれのクリアな接触角θとθを定義するように電圧VとVがそれぞれ電極142と144に加えられる。接触角θとθの和は180°であることが望ましい。電圧VとVが、流体の接触角θとθがそれぞれ90°となるように選ばれた場合は、流体AとBの間に平坦な流体メニスカスが生成される。言い換えれば、流体接触角θとθがそれぞれ90°であり、かつ流体接触角θとθの和が180°であることを保証することによって、ビーム偏向要素130に入射する光ビームの1次元偏向が可能となる。
偏向角θに直角な平面内に入射する光ビームの1次元偏向は、端部電極112と側壁電極142または144のそれぞれの間に加えられる電圧VとVを制御することによっても可能である。接触角VとVの和を180°に維持しながら、印加する電圧VとVを変えることによって、第一の光軸101を持つ入射光ビームを、偏向角θに直角な平面内で第二の偏向角θ(図では示されていない)だけ偏向することができる。従って、光ビームの偏向の2次元的な制御が可能であり、XとYの両方向で検知器23上のスポット位置をコントロールすることができる。
図4は、本発明の別の実施例に基づく流体メニスカス構造を含むビーム偏向要素230の側面断面図を示す。図4に示された構成の場合、図3に示された実施例よりも大きな合計偏向角を得ることができる(同じ流体が用いられているとして)。この実施例の各機能は図3に関連して説明された機能と同様であるが、参照番号はそれぞれ100だけ大きな番号が振られている(たとえば、図4の端部壁面電極204は、図3内の端部壁面104に対応している)。この実施例においては、環状で後部壁206に隣接した第二の端部壁面電極84が導入されている。この第二の端部電極は、その電極が流体B(図4ではB'と表示されている)の第二の流体レイヤーに作動するように流体容器内の少なくとも一部に配置されている。流体B(流体B')の第二のレイヤーは第一の流体メニスカス86によって流体Aのレイヤーから隔てられている。また、第二の流体メニスカス88が、流体レイヤーAとBを分離している。この特別な実施例においては、流体B'は前の実施例で説明した流体Bと同じものである。しかし、流体B'は流体Aと非混和性であって、電気的に敏感である任意の代替流体でも差し支えなく、できれば流体AとBは実質的に同じ密度であることが望ましいことに注意するべきである。
この実施例においては、軸方向に分離されたエレクトロウエッティング電極のセット2組が側壁の外周に間隔を空けて配置されている。電極は図6B内の電極65、67と同様に配置されるのが望ましい。電極の1つのセットは電極241a、243aを含む。他のセットは電極241b、243bを含む。第二の端部壁電極84と側壁電極241および243の間にそれぞれ加えられた電圧VとV10の変化が、対応する流体接触角θとθ10の変化を引き起こす。第一の流体メニスカス86は、流体接触角θとθ10の和が180°に等しい時に平坦になる。同様に、第二の流体メニスカス88の形状は、第一の端部壁電極206と側壁電極241および243のそれぞれに加えられる電圧VとV11の変化によって変えることができる。第二の流体メニスカス88は、印加電圧VとV11によって流体接触角θとθ11の和が180°に等しくされた時に平坦になる。
第一の光軸201に沿って入射された光ビームは、平坦な第一の流体メニスカス86によって、側壁電極241、243の平面内で1次元的に偏向される。偏向された光ビームは第二の光軸90を持ち、偏向軸θ90によって第二の光軸90に角度的に関連づけられる。第二の光軸90を持つ偏向された光ビームは、平坦な第二の流体メニスカス88によってさらに偏向される。結果として生成され、さらに偏向された光ビームは、第三の光軸92を持ち、さらに偏向角θ92によって第二の光軸90に角度的に関連づけられる。偏向角θ90とθ92の和は、流体間の接触面による入射光ビームの偏向角の合計である。前の実施例に関連して詳細に説明されたように、各端部壁電極204、206と、側壁電極241、243に直角に配置された各側壁電極242、244(図では示されていない)間にさらに電圧を加えることによって、平坦なメニスカス86および88がコントロールされ、偏向角θ90とθ92の面に直角な角度平面内で入射ビームを偏向することによって、入射ビームの2次元的な偏向が可能となる。
側壁電極対に加える電圧を相互に入れ替えることにより、偏向角θ90、θ92の値を負にすることができる。他の実施例のように、必要があれば、この実施例におけるエレクトロウエッティング電極を、光軸201の周りに電気的に、または備えられた回転メカニズム(たとえば、メカニカル・アクチュエータ)を使用して回転させ、流体メニスカスの角度位置を正確に決定することも可能である。
望ましい実施例においては、第一のメニスカス86は、光軸の片側を伝播する(たとえば、軸に平行に)第一の光ビームを光軸に向けて屈折させるように配置される。屈折の角度、および屈折面(すなわち、メニスカス86、88)の間隔は、放射ビームが、そこで表面(メニスカス88)が光軸と交わるポイントで第二の屈折面に入射するように設計される。この第二の屈折面(メニスカス88)は、ビームの光経路が光軸に沿うように放射ビームを屈折させるよう設計される。ビーム偏向要素は、偏向角が逆になるように、すなわち、正の値から負の値に(または、その逆に)切り替えられ、その結果としてビーム偏向要素は、光軸の他の側に沿って伝播する(第一のビームと離れているが、同じ平面内を)別の放射ビームの経路を同様に偏向させ、光軸に沿って別のビームも整列されるように設計することも可能である。そのようなビーム偏向要素を含む光学走査装置が3つの異なった放射ビームを用いる場合には、ビームの経路を屈折させないように設定可能な要素、たとえば、ビームに直角になるようにメニスカスの面を変化させることによって屈折をなくすようにメニスカスを制御するように設定可能な要素を用いて、他の(第三の)放射ビームが光軸に沿ったビーム偏向要素に入射されることが望ましい。これに代わる方法として、この別の光ビームの経路を偏向させて、光学走査装置の光軸に整列させることができるビーム検知器を用いて、別のビームを光軸と整列されない光経路に沿って供給することも可能である。
さらに予想される実施例においては、2つの平坦流体メニスカス86、88が、容器の周辺に間隔をおいて配置された電極の1セットのみを用いて、お互いに平行に配置される。
図5は、屈折による光の偏向に適した流体メニスカス構造を用いたビーム偏向要素330のさらに別の実施例の側面断面図である。図3および図4に関して説明された実施例においては、流体メニスカスによって得られる偏向の量は、隣接した流体間の屈折率の差、および流体固有の性質により実現可能な流体の接触角の範囲によって制限される。この実施例は、他のいかなる方法よりも大きなトータル変更角を得ることができる。同様の機能は、同様の参照番号を用いて示されているが、参照番号は、図4に比べて100、図3に比べて200だけ大きくなっている(たとえば、図3および図4の端面104、204は、ここでは304という番号になっている)。この実施例において、側面電極341、343の対は、お互いに平行ではない。同様のことがこれと直角な側壁電極342、344の対(図には示されていない)にあてはまる。この実施例においては、側面電極は錐台状に配置されている。端部電極312とそれぞれの側面電極341、343の間に適切な電圧V12およびV13を印加することにより、その結果として生ずる流体接触角θ12とθ13が適切な値である時、平面流体メニスカス94が流体Aと流体Bの間に得られる。側壁がお互いに平行でないため、そのような平面流体メニスカス94は、流体接触角θ12とθ13の和が180°に等しい時には得られないであろうと予想できる。光軸301に沿って入射される光ビームは、メニスカス94によって1次元的に第二の光軸96を持つ方向に偏向される。第一および第二の光軸は、偏向角θ96によってお互いに関連づけられる。
図3から図6Bまでに関連して説明された実施例においては、ビーム偏向要素は、エレクトロウエッティング効果を用いて提供されると仮定していた。しかし、連続した範囲にわたって制御性よく変更できるビーム偏向を提供するために、他のメカニズムも使用可能であることは予想される。メカニカル・アクチュエータは金属疲労を起こしやすいため、流体、および/または流体接触面の構成(たとえば、形状や配向)を制御することによって動作するビーム偏向要素の方が有利である。
たとえば、2つまたはそれ以上の屈折率を持つ材料から成る流体(つまり、流動可能な材料)を含む容器を持ったセル、つまり複屈折材料を使用することができる。さらに適切な材料として、ネマチック相にある液晶を挙げることができる。液晶の配向(構成)は、適切な電圧をかけることによって変えることができるため、あらかじめ決められた方向に沿ってセルの屈折率をコントロールすることができる。
ある物質から他の物質へ通過するビームが生ずる屈折角は、2つの物質の屈折率の差に依存する。
従って、ビーム偏向要素は、放射ビームの経路を横切って、たとえば図の実施例では光軸19aを横切って伸びるレイヤーの面を少なくとも1つ持った液晶のレイヤーを使用することによって構成することができる。この表面は典型的には平面である。平坦な表面と光軸19aは直交しない。すなわち、液晶の表面は光軸19aに対して直角ではなく、ある角度を持っている。従って、液晶のレイヤーに適切な制御電圧を加えることによって、液晶のダイレクタ(つまり、複屈折材料の優先軸)の配向を変えることができる。従って、光軸19aに沿ってレイヤーに入射して来た偏光に作用するレイヤーの屈折率を変えることが可能である。これによって、液晶と隣接した媒体(たとえば、空気)の間を光ビームが伝播する際に与えられる偏向角を変えることができる。
図7は、液晶732を含むビーム偏向要素730の一例を示す。液晶は2つの電極724、736に挟まれている。電源738から電圧を2つの電極734、736にかけることによって、液晶分子の配向を変化させることができる。
任意の一方向の液晶の屈折率は、その方向に対する液晶分子の配向によって変化する。従って、電極734、736に加える電圧を制御することによって、光軸(および、この実施例では、光軸19aに平行なすべての方向)に沿った液晶732の屈折率を調節することができる。この実施例においては、電極は光軸を横切って、かつ光軸に直交しない角度で配置されている。これらの電極734、736は透明な材料、たとえばITO(酸化インジウム錫)で形成され、液晶732の外表面を規定している。メカニカルな支持を与えるために、電極734、736は剛体の材料、たとえばガラスまたはプラスチックの内部に挟まれている。放射ビームは、そのような材料に入る時と出る時に屈折されるため、そのような材料はビーム偏向要素730によって与えられる光ビーム経路の全変化量に影響を与える。
液晶732は入射放射ビームの経路を横切って伸びる2つの表面を持っている。各表面は放射ビームの経路に、つまり、この実施例の場合は光軸19aに、直交していない。第一の表面は電極734で境界がつけられ、第二の表面は電極736で境界がつけられている。この実施例においては、2つの表面は平行である。しかし、これら2つの表面は、放射ビームの経路に対して予め決められた任意の角度を持つことができる。たとえば、第一の表面は放射ビームの経路に対して角度Aを持たせ、一方、第二の表面は放射ビームの経路に対して角度−Aを持たせることにより、2つの表面間の角度が2Aとなるようにすることも可能である。従って隣接した材料(たとえば、電極)の屈折率を適切に選ぶことによって、第一の表面は光軸19aの方向に光を屈折させるために、また第二の表面は光軸19aと逆方向に光を屈折させるために用いることができる。
別の方法として、上記の任意の実施例において、この機能、すなわち第一の光要素が光軸の方向に光を屈折させ、第二の光要素が光軸と逆方向に光を屈折させる機能を提供するために、2つの連続した電極を用いることも可能である。液晶は複屈折性であるため、分子の配向を変えて、第一の屈折率nをダイレクタ(複屈折材料の優先軸)の方向に偏光させるように、一方、第二の屈折率nをダイレクタ(導波器)の方向とは直交して偏光させるように制御することができる。従って、液晶の配向を適切にコントロールすることによって(たとえば、電界を適切に調整することによって)、屈折率をnとnの間の任意の値に設定することも可能である。液晶に隣接する材料の屈折率nは、偏光が光軸とダイレクタがなす平面内で行われると仮定して、nとnの間に入ることが望ましい。従って、液晶が第一の方向に屈折する屈折面を提供し(たとえば、液晶の屈折率がnより大きい)、第一の方向とは反対の第二の方向では反射屈折のない表面を提供する(液晶の屈折率がnに等しくなるようにコントロールされる)ようにコントロールされることが望ましい。
液晶を伝播する放射ビームが受ける屈折率は、典型的には放射ビームの偏光に依存する。光学走査装置の中には、異なった放射ビームが異なった偏光を持つことができるものがある。そのような例の場合、2つの液晶ビーム偏向要素(または、別の方法として、2つの異なった液晶レイヤーから成る単一のビーム偏向要素)を備えることが望ましい。各異なった液晶レイヤーは、偏光が異なるビームのそれぞれに対して適切なビーム偏向が与えられることを保証するようにコントロールされる。
上記の実施例においては、ビーム偏向要素は光のパワーを持っていない。すなわち、放射ビームを収束(または発散)させるパワーはなく、単純にビームの経路を変えるためにのみ配置されている。別の実施例においては、ビーム偏向要素は、たとえば曲線状の表面または接触面を備えることによって、光パワーを持つことができる。そのような光パワーは、光学的記録キャリヤの表面に放射ビームの焦点を合わせやすくするのに適している。
図8は、ビーム偏向要素30aを含む光学走査装置のさらに単純化された動作モードを示す。図8に示された光学走査装置には、3つの光源7a、7b、7cが備えられている。各光源7a、7b、7cは、別々の異なった放射ビームを供給する。各放射ビームは、それぞれの光学的記録キャリヤの情報レイヤーを走査するために使用される。光源7aからの放射ビームは、光学的記録キャリヤ3の第一のタイプの情報レイヤー2を走査するために用いられる。この図では、説明を簡単にするために、間に挟まる光学素子、たとえば、ビーム・スプリッター、コリメータ、対物レンズ等はすべて省略されている。
各光源7a、7b、7cは、実質的に光学走査装置の光軸19aに平行な、別々の放射ビームを供給するように配置されている。図8および図9の例では、光源の1つ7bが光軸19aに整列されるビームを供給するために配置されている。他の光源7a、7cは、光軸19aに平行であるが、光軸19aとは離れている放射ビームを供給するように配置されている。この距離は、説明の便宜上、誇張されている。放射ビーム間の典型的な距離は、光軸19aから200ミクロン以下である(100ミクロン程度であることが多い)。
図8に示されている動作モードでは、ビーム偏向要素30aは、光軸19aに向けて放射ビームを屈折させるためだけでなく、実質的に光軸19aに沿って放射ビームを屈折させるために配置されている。そのような機能を提供するために、たとえば、図4で説明されたビーム偏向要素と同様の単一のビーム偏向要素30aを使用することができる。また、別の方法として、2つの別々のビーム偏向要素を使用することも可能である。
ビーム偏向要素30aは、反対方向の屈折を供給することによって、光源7cから放射された放射ビームを光軸19aと整列させるように配置されることが望ましい。
ビーム偏向要素によって与えられる屈折量をコントロールする方法は、多くの方法が考えられる。たとえば、ビーム偏向要素は、光学走査装置でどの放射ビームが使用されているかに依存して制御される屈折量(屈折なしも含めて)を供給するように設計することも可能である。別の方法として、検知器に到達するビームを測定することによって、ビーム偏向要素によって与えられる屈折量を能動的に制御するという方法も考えられる。到達ビーム量の測定信号は、ビーム偏向要素によって与えられる屈折量を制御するためのサーボ信号として使用される。ビームの到達は、対物レンズ・システムの位置を制御するために用いられるアクチュエータとのサーボ・リンクが閉じられていない(つまり、オープンループ)状態で、半径方向のエラー信号を測定することによって検知される。
ビームの到達を測定するより直接的な方法として、メイン・スポットと2つの周辺スポットのプッシュ・プル信号を測定する、いわゆる3点プッシュ・プル法がある。適切に選ばれた、予め決められた重みで加重された3つのプッシュ・プル信号の和を用いることにより、半径方向のトラッキング情報と到達ビーム情報とを分離することができる。可変屈折量を提供するために流体を利用したビーム偏向要素を備えることにより、光軸に沿ってビームを整列させるためのビーム偏向要素を用いて、メカニカルな疲労を伴うことなく、ビーム偏向要素による放射ビームの損失が比較的少ない、複数放射ビームを持った光学走査装置を容易に実現することができる。
本発明の実施例による光学走査装置の概略図を示す。 本発明の別の実施例による光学走査装置の一部の概略図を示す。 図1および図2の光学走査装置での使用に適した、屈折性ビーム偏向のためのメニスカス装置を含むビーム偏向要素の、単純化された側面断面図を示す。 図1および図2の光学走査装置での使用に適した、屈折性ビーム偏向のためのメニスカス装置を含むビーム偏向要素の、単純化された側面断面図を示す。 図1および図2の光学走査装置での使用に適した、屈折性ビーム偏向のためのメニスカス装置を含むビーム偏向要素の、単純化された側面断面図を示す。 図3から図5までに示されているビーム偏向要素のいずれかの外部で使用するための、代替の電極構成を上から見た断面図を示す。 図3から図5までに示されているビーム偏向要素のいずれかの外部で使用するための、代替の電極構成を上から見た断面図を示す。 図1および図2に示される装置での使用に適した、液晶ベースのビーム偏向要素の、単純化された側面断面図を示す。 走査装置内のビーム偏向要素の1動作モードを示す。
符号の説明
1 光学走査装置
2 情報レイヤー
3 光学的記録キャリヤ
4 放射ビーム
5 透明レイヤー
6 保護レイヤー
7,7a,7b,7c 光源
8 対物レンズ
9 ビーム・スプリッター
10 検知システム
11 サーボ回路
12 フォーカス・アクチュエータ
13 ラディアル・アクチュエータ
14 情報処理ユニット
15 絞られた放射ビーム
16 走査スポット
18 コリメータ
19a 光軸
20 平行化されたビーム
21 反射された反射ビーム
22 反射された並行放射ビーム
23 検知器
25 収束レンズ
27 情報レイヤーの深さ
30 ビーム偏向要素
32 非点収差補正板
60 円形の側壁
62,62a,62b,62a',62b' 電極
65,66,67,68,69 セグメント電極
80 メニスカス
82 第二の光軸
84 端部壁電極
86 第一の流体メニスカス
88 第二の流体メニスカス
90 第二の光軸
92 第三の光軸
94 平面流体メニスカス
96 第二の光軸
101,201,301 第一の光軸
104,106,204,206,304,306 透明な端部壁
110,210,310 絶縁層
112,212,312 端部電極
130,230,330 ビーム偏向要素
141,143,241,243,341,343 側壁セグメント電極
204 端部壁電極
206 後部壁

Claims (15)

  1. 光学的記録キャリヤの情報レイヤーを走査するための光学走査装置であって、前記装置は、
    少なくとも第一の光経路に沿った第一の放射ビーム、および第二の異なった光経路に沿った第二の放射ビームを提供するための光源と、
    前記情報レイヤーに前記第一及び第二の放射ビームを集光させるための、1つの光軸を有する対物レンズ・システムと、
    少なくとも当該第二の放射ビームを前記光軸に向けて屈折させるように設計されたビーム偏向要素と、を備え、
    前記ビーム偏向要素は、少なくとも1つの流体、および前記ビーム偏向要素によって提供される屈折の量を予め決められている範囲にわたって変更するために当該流体の構成を変更するためのコントローラを備える、前記光学走査装置。
  2. 当該流体は複屈折材料で構成され、前記コントローラは前記複屈折材料の優先軸の配向を変更する、請求項1に記載の装置。
  3. 当該複屈折材料は液晶で構成され、かつ前記コントローラは前記液晶の配向を変更するために前記液晶にかかる電界を供給する、請求項2に記載の装置。
  4. 前記要素はチャンバを備え、前記少なくとも1つの流体は第一の有極性流体と第二の絶縁性流体とを備え、前記2つの流体は非混和性でありかつ接触面に沿って分離されており、さらに前記コントローラが前記エレクトロウエッティング効果を用いて前記接触面の構成を変更する、請求項1に記載の装置。
  5. 前記コントローラが前記接触面の形状を変更する、請求項4に記載の装置。
  6. 前記コントローラが記光軸に対して前記接触面の角度を変更する、請求項4または請求項5に記載の装置。
  7. 当該接触面が実質的に平面である、請求項4から請求項6のいずれか1項に記載の装置。
  8. 前記コントローラが、前記光源によって提供されている放射ビームの示す信号に基づいて、ビーム偏向要素によって提供される屈折を変更する、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の装置。
  9. 前記コントローラが、さらに前記光学的記録キャリヤから反射された前記放射ビームの少なくとも一部を検出するための検知器を備え、当該検知器によって検知された信号に基づいて前記ビーム偏向要素によって提供される屈折を変更する、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の装置。
  10. 前記装置は、前記光学的記録キャリヤから反射された放射ビームの少なくとも一部を検知するための検知器と、前記光源から受け取った入射放射ビームを前記光学的記録キャリヤへ向けて送信しかつ前記光学的記録キャリヤから反射されたビームを検知器に向けて送出するためのビーム・スプリッターと、を備え、前記ビーム偏向要素は、前記光源と前記ビーム・スプリッターとの間に配置される、請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の装置。
  11. ビーム偏向要素によってビームに取り込まれた非点収差を相殺するための非点収差補正板を更に備える、請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の装置。
  12. 前記ビーム偏向要素が、前記第二の放射ビームの光経路を光軸に沿って方向づけるように前記第二の放射ビームを屈折させる、請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の装置。
  13. 前記光源は、当該第一および第二の光経路とは異なる第三の光経路に沿って第三の放射ビームを提供し、前記ビーム偏向要素は、当該第三の放射ビームを前記光軸に向けて屈折させるのに適している、請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の装置。
  14. 光学的記録キャリヤの情報レイヤーを走査するための光学走査装置の製造方法であって、
    少なくとも第一の光経路に沿った第一の放射ビームを、および第二の異なった光経路に沿った第二の放射ビームを提供するための光源を供給し、
    前記情報レイヤーに前記第一及び第二の放射ビームを集光させるための、1つの光軸を有する対物レンズ・システムを供給し、
    少なくとも当該第二の放射ビームを前記光軸に向けて屈折させるように設計されたビーム偏向要素を供給し、
    ここで、前記ビーム偏向要素は、少なくとも1つの流体、および前記ビーム偏向要素によって提供される屈折の量を予め決められている範囲にわたって変更するために当該流体の構成を変更するコントローラを備える、製造方法。
  15. 光学的記録キャリヤの情報レイヤーを走査するための光学走査装置の操作方法であって、前記装置は、
    少なくとも第一の光経路に沿った第一の放射ビーム、および第二の異なった光経路に沿った第二の放射ビームを提供するための光源と、
    前記情報レイヤーに前記第一及び第二の放射ビームを集光させるための、1つの光軸を有する対物レンズ・システムと、
    少なくとも当該第二の放射ビームを前記光軸に向けて屈折させるように設計されたビーム偏向要素と、を備え、
    前記ビーム偏向要素は、少なくとも1つの流体、および前記ビーム偏向要素によって提供される屈折の量を変更するために当該流体の構成を変更するためのコントローラを備えるものであり、
    前記操作方法は、前記光源によって提供される前記放射ビームに基づいて予め決められている範囲にわたって、前記ビーム偏向要素によって提供される前記屈折の量を変更することを含む、操作方法。
JP2008509548A 2005-05-03 2006-04-26 複数の放射ビームを用いる光学走査装置 Withdrawn JP2008541323A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP05103675 2005-05-03
PCT/IB2006/051299 WO2006117724A1 (en) 2005-05-03 2006-04-26 Multi-radiation beam optical scanning device

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008541323A true JP2008541323A (ja) 2008-11-20

Family

ID=36658928

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008509548A Withdrawn JP2008541323A (ja) 2005-05-03 2006-04-26 複数の放射ビームを用いる光学走査装置

Country Status (7)

Country Link
US (1) US20080205242A1 (ja)
EP (1) EP1880382A1 (ja)
JP (1) JP2008541323A (ja)
KR (1) KR20080005600A (ja)
CN (1) CN101171630A (ja)
TW (1) TW200641868A (ja)
WO (1) WO2006117724A1 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011014176A (ja) * 2009-06-30 2011-01-20 Nec Corp 光学ユニット及び光学的情報記録再生装置
JP2011187133A (ja) * 2010-03-10 2011-09-22 Konica Minolta Opto Inc 光ピックアップ装置
JP2011187134A (ja) * 2010-03-10 2011-09-22 Konica Minolta Opto Inc 光ピックアップ装置

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8026158B2 (en) * 2007-06-01 2011-09-27 Electro Scientific Industries, Inc. Systems and methods for processing semiconductor structures using laser pulses laterally distributed in a scanning window
KR101224761B1 (ko) * 2011-03-09 2013-01-21 삼성전기주식회사 부품 수량 측정 장치
CN104536133B (zh) * 2014-12-26 2017-02-22 南京中科神光科技有限公司 一种激光扫描式投影装置
DE102017215671A1 (de) * 2017-09-06 2019-03-07 Robert Bosch Gmbh Scansystem und Sende- und Empfangsvorrichtung für ein Scansystem
EP3713706A2 (en) * 2017-11-22 2020-09-30 Alltec Angewandte Laserlicht Technologie GmbH Laser marking system
CN111240007A (zh) * 2020-03-24 2020-06-05 宁波大学 光偏转装置、光学扫描系统及方法
CN111679425A (zh) * 2020-06-11 2020-09-18 苏州玖物互通智能科技有限公司 一种光束扫描系统

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06131689A (ja) * 1992-10-20 1994-05-13 Ricoh Co Ltd 光ヘッド
GB2307549B (en) * 1995-11-23 1999-10-20 Thomson Multimedia Sa Optical pick-up device
JP2001043554A (ja) * 1999-07-29 2001-02-16 Ricoh Co Ltd 光ピックアップ装置
JP2002015448A (ja) * 2000-06-29 2002-01-18 Matsushita Electric Ind Co Ltd 光学素子、光源装置、光ヘッド装置および光情報処理装置
JP2002237087A (ja) * 2001-02-13 2002-08-23 Ricoh Co Ltd 光ピックアップ装置
WO2004051323A1 (en) * 2002-12-03 2004-06-17 Koninklijke Philips Electronics N.V. Apparatus for forming variable fluid meniscus configurations
JP2005108321A (ja) * 2003-09-30 2005-04-21 Konica Minolta Opto Inc 光ピックアップ装置及び光情報記録再生装置
WO2005093489A2 (en) * 2004-03-24 2005-10-06 Koninklijke Philips Electronics N.V. Birefringent optical system
JP3970254B2 (ja) * 2004-03-25 2007-09-05 三洋電機株式会社 光ピックアップ装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011014176A (ja) * 2009-06-30 2011-01-20 Nec Corp 光学ユニット及び光学的情報記録再生装置
JP2011187133A (ja) * 2010-03-10 2011-09-22 Konica Minolta Opto Inc 光ピックアップ装置
JP2011187134A (ja) * 2010-03-10 2011-09-22 Konica Minolta Opto Inc 光ピックアップ装置

Also Published As

Publication number Publication date
US20080205242A1 (en) 2008-08-28
CN101171630A (zh) 2008-04-30
WO2006117724A1 (en) 2006-11-09
KR20080005600A (ko) 2008-01-14
EP1880382A1 (en) 2008-01-23
TW200641868A (en) 2006-12-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2008541323A (ja) 複数の放射ビームを用いる光学走査装置
EP1895526A1 (en) Optical pickup device
US20090116359A1 (en) Optical scanning device
US20100074077A1 (en) Optical head device and optical information recording/reproducing device
JP2009015935A (ja) 光ピックアップ及び光ピックアップの収差補正方式
WO2011076562A1 (en) Apparatus for reading from and/or writing to a near-field optical recording medium
KR20040071697A (ko) 광학주사장치
JP2008533518A (ja) 光学走査装置
US20080212418A1 (en) Optical disc device
US6385157B1 (en) Optical pick-up device
KR20050030226A (ko) 2개의 물질로 이루어진 대물렌즈를 구비한 주사장치
KR20070044037A (ko) 회절부재
US20100027385A1 (en) Aberration correcting device, optical head, and optical disc apparatus
US20100019126A1 (en) Optical head device, optical information recording/reproducing device, and optical information recording/reproducing method thereof
JP2008541324A (ja) 複数の放射ビームを用いる光学走査装置
US20080192600A1 (en) Spherical Aberration Detector
US20080212922A1 (en) Switchable Optical Element
JP2005512255A (ja) 光学走査装置
EP2362391A1 (en) Apparatus for reading from and/or writing to a near-field optical recording medium
JP2012079393A (ja) 半導体レーザ装置、光ピックアップ装置および半導体レーザ装置の製造方法
JP2004327012A (ja) 光ヘッド及びそれを備えた光記録再生装置
WO2007027040A1 (en) A compatible optical pickup and an optical recording and/or reproducing apparatus employing a compatible optical pickup
KR20050030225A (ko) 단일 물질로 이루어진 대물계를 구비한 주사장치
JP2005190615A (ja) 光ピックアップ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20090707