JP2005511526A - ジホスホネート誘導体による皮膚の治療方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、光により老化した皮膚、年齢により老化した皮膚、ならびに閉経後の女性および骨粗鬆症患者の皮膚において皮膚の真皮コラーゲン量を増大させ、改善効果を得るための、アリール置換1,1-ジホスホネート化合物の投与法を提供する。
Description
発明の分野
本発明は、一般的には光により老化した(photoaged)皮膚および年齢により老化した皮膚の治療に関する。より詳細には、本発明は真皮コラーゲンの発現を刺激して皮膚のしわを取り除き、皮膚を厚くするためのアリール置換1,1-ジホスホネート化合物の投与に関する。
本発明は、一般的には光により老化した(photoaged)皮膚および年齢により老化した皮膚の治療に関する。より詳細には、本発明は真皮コラーゲンの発現を刺激して皮膚のしわを取り除き、皮膚を厚くするためのアリール置換1,1-ジホスホネート化合物の投与に関する。
発明の背景
コラーゲンは真皮の主構成成分であり、皮膚の強度および弾性に寄与する。真皮細胞外マトリクスは主にI型コラーゲンおよび少量のIII型コラーゲンから構成される(Smithら、1986)。加齢に伴う皮膚の目に見える変化には、真皮コラーゲンの変化が原因として関係している(Griffithsら、1993)。
コラーゲンは真皮の主構成成分であり、皮膚の強度および弾性に寄与する。真皮細胞外マトリクスは主にI型コラーゲンおよび少量のIII型コラーゲンから構成される(Smithら、1986)。加齢に伴う皮膚の目に見える変化には、真皮コラーゲンの変化が原因として関係している(Griffithsら、1993)。
皮膚の老化過程は、光による老化および年齢による老化または内因性老化にさらに分けることができる(YarrおよびGilchrest 1988;Gilchrest、1990)。光により老化した皮膚はしわ、たるみ、革のような外観、および色素沈着の変化を特徴とする(Leyden、1990)。日光に当たった皮膚の真皮コラーゲンの減少がしわの病因であると考えられる(Lavker、1979;Kligman、1984)。光により老化した皮膚の変化には、I型およびIII型コラーゲン前駆物質のレベルの減少(Talwarら、1995)およびコラーゲン架橋のレベルの減少(Yamauchiら、1991)が挙げられる。さらに、ヒト皮膚における光による損傷の臨床的な重篤度は真皮I型コラーゲンの減少と相関することが示されている(Griffithsら、1993)。
化学治療および物理治療により影響を受けた光による老化の目に見える徴候の改善は真皮コラーゲンの増加と関連する。レチノイン酸に由来するしわ消しは真皮コラーゲン合成の増加と相関する(Chenら、1992;Griffithsら、1993)。グリコール酸皮膚ピーリングにより光により損傷を受けた皮膚の外観が改善され、グリコール酸はインビトロでのコラーゲンの合成(Kim & Won、1998)ならびにインビボでのコラーゲンの発現および合成を増大させる(Kimら、1998;Bernsteinら、2001)。物理的剥離後の光により損傷した皮膚の臨床的な改善はまた、I型およびIII型コラーゲンの合成と相関する(Nelsonら、1994;Nelsonら、1996)。
年齢による老化に関して真皮コラーゲンは男性および女性共に人生の大体30代でピークとなり、その後1年あたり約1%で減少する。皮膚の厚さは男性ではこの変化に対応するが、女性では皮膚の厚さは閉経まで一定であり、その後減少する(Arho、1972;Shuster & Bottoms、1963;Shusterら、1975)。皮膚と同様に、骨ではI型コラーゲンが主構造蛋白質を代表し、おそらく閉経前の女性を除いては、年齢に関連する骨密度の減少と皮膚の厚さとは直接相関する可能性があるという仮説が立てられている(Whitmore & Levine、1998)。骨密度と皮膚の厚さの相関は閉経後の女性において示されている(Gruberら、1995;Gruberら、1995(b))。さらに、皮膚コラーゲン量および骨密度は女性では同時に減少すること、40代および閉経後に減少することが示されている(Castelo-Brancoら、1994)。閉経後の女性ではエストロゲン置換により皮膚コラーゲンおよび皮膚の厚さが増大する(Brincatら、1987;Casetlo-Brancoら、1992)。さらに、骨粗鬆症患者では皮膚コラーゲン量が減少することが示されている(Blackら、1970)。
光による老化に対する現在の治療の多くは刺激的である。閉経後の女性に対するホルモン置換療法はまた、潜在的禁忌と関係する。このように、当技術分野の進歩に関わらず、とりわけ閉経後の女性、および骨粗鬆症患者被験者において、光により老化した皮膚の目に見える効果を向上させ、年齢により老化した皮膚の厚さを増大させるために安全で有益な治療が必要である。
発明の概要
本発明は真皮コラーゲンの発現を刺激するための、アリール置換1,1-ジホスホネート化合物の局所使用を提供する。好ましい態様では、これらの耐容性の良好な化合物が光により老化した皮膚を有する被験者にしわ消しのために適用され、または閉経後の被験者または骨粗鬆症患者被験者の皮膚に適用されている。
本発明は真皮コラーゲンの発現を刺激するための、アリール置換1,1-ジホスホネート化合物の局所使用を提供する。好ましい態様では、これらの耐容性の良好な化合物が光により老化した皮膚を有する被験者にしわ消しのために適用され、または閉経後の被験者または骨粗鬆症患者被験者の皮膚に適用されている。
本発明の1つの局面は、化学式(I):
(式中、
X0はH、1〜4個の炭素原子を有するアルキル基であり;
X1、X2、およびX3は同一かまたは異なっており、かつH、1〜8個の炭素原子を有する直鎖もしくは分枝型のアルキル基またはアルコキシ基であり;
R1、R2、R3、およびR4は同一かまたは異なっておりかつH、1〜8個の炭素原子を有する直鎖、分枝、もしくは環状のアルキル基であるか、またはR1、R2、R3、およびR4は2〜8個の炭素原子を含むアルキリデンジオキシ環を形成してもよく;
BはH、または1〜4個の炭素原子を有するアルキル基であり;
tは0または1であって、
tが1である場合、Lは-CH=CH-CH2-、-(CH2)n-、-O(CH2)n-、-S-、-SO2-、-S(CH2)n-、-SO2(CH2)n-、(式中、nは1〜7の整数である)であり;および
tが0である場合、Lは-(CH=CH)k-(CH2)d-CH=(式中、kは0または1であり、かつdは0〜4の整数である)
である)
のジホスホネートを有効量投与する段階を含む、皮膚の真皮コラーゲンの発現を増大させるための方法を提供する。
(式中、
X0はH、1〜4個の炭素原子を有するアルキル基であり;
X1、X2、およびX3は同一かまたは異なっており、かつH、1〜8個の炭素原子を有する直鎖もしくは分枝型のアルキル基またはアルコキシ基であり;
R1、R2、R3、およびR4は同一かまたは異なっておりかつH、1〜8個の炭素原子を有する直鎖、分枝、もしくは環状のアルキル基であるか、またはR1、R2、R3、およびR4は2〜8個の炭素原子を含むアルキリデンジオキシ環を形成してもよく;
BはH、または1〜4個の炭素原子を有するアルキル基であり;
tは0または1であって、
tが1である場合、Lは-CH=CH-CH2-、-(CH2)n-、-O(CH2)n-、-S-、-SO2-、-S(CH2)n-、-SO2(CH2)n-、(式中、nは1〜7の整数である)であり;および
tが0である場合、Lは-(CH=CH)k-(CH2)d-CH=(式中、kは0または1であり、かつdは0〜4の整数である)
である)
のジホスホネートを有効量投与する段階を含む、皮膚の真皮コラーゲンの発現を増大させるための方法を提供する。
好ましい態様では、X1およびX2は同じでどちらもtert-ブチルであり、X0はH、LはCH2、BはH、tは1、ならびにR1、R2、R3、およびR4はイソプロピルである。他の態様では、R1、R2、R3、およびR4は同じかまたは異なり、かつ水素、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、s-ブチル、およびtert-ブチルから選択される。好ましい態様では、化学式(I)の化合物はテトライソプロピル 2-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)-エチリデン-1,1-ジホスホネート(アポミン:Apomine)である。
本発明の好ましい態様では、化学式(I)の化合物は局所的に、光により老化した皮膚、閉経後の皮膚、または骨粗鬆症患者の皮膚に適用される。本発明により、真皮コラーゲン発現が増大すると、I型コラーゲンおよび/またはIII型コラーゲンの発現が増大することが示される。
本発明の他の局面は、好ましくは局所適用により、化学式(I)のジホスホネートを有効量投与する段階を含む皮膚の厚さを増大させる方法、および小じわおよびしわの形成を阻止する、および/または逆転させるための方法を提供する。本発明の他の局面は、薬学的局所用担体、および皮膚に適用した場合に真皮コラーゲンの発現を刺激するのに有益な量の化学式(I)の化合物を含む局所用薬学的組成物である。様々な態様では、組成物はさらに、マトリクスメタロプロテイナーゼの産生または活性の阻害剤、レチノイド、αヒドロキシ酸もしくはその誘導体、抗酸化剤、遊離基捕捉剤、もしくは抗炎症剤、またはそれらの混合物から選択される追加の成分を含んでもよい。
発明の詳細な説明
1.アリール-置換1,1-ジホスホネート化合物
本発明は、光により老化した皮膚、年齢により老化した皮膚、ならびに閉経した女性および骨粗鬆症患者の皮膚において、皮膚の真皮コラーゲン量を増大させて改善を得るための、化学式(I)のアリール-置換1,1-ジホスホネート化合物の投与を提供する。
1.アリール-置換1,1-ジホスホネート化合物
本発明は、光により老化した皮膚、年齢により老化した皮膚、ならびに閉経した女性および骨粗鬆症患者の皮膚において、皮膚の真皮コラーゲン量を増大させて改善を得るための、化学式(I)のアリール-置換1,1-ジホスホネート化合物の投与を提供する。
官能基X0、X1、X2、およびX3の例としては、水素、1〜8個の炭素原子、より詳細には1〜4個の炭素原子を有する直鎖または分枝型のアルキル基およびアルコキシ基が挙げられるが、これらに限定されない。好ましい態様では、X1およびX2はそれぞれ、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、sec-ブチル、メトキシ、およびエトキシ基であり、より好ましい態様では、それぞれt-ブチルである。好ましい態様では、X3は水素でありX1およびX2はt-ブチルである。
R1、R2、R3、およびR4により表される置換基としては水素、および1〜8個の炭素原子を含む直鎖、分枝、または環状型のアルキル基が挙げられる。様々な態様では、R1、R2、R3、およびR4はそれぞれ、水素、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、およびt-ブチルとしてもよい。好ましい態様では、R1、R2、R3、およびR4はそれぞれ、エチルまたはイソプロピルである。他の態様では、R1、R2、R3、およびR4は2〜8個の炭素原子を含むアルキリデンジオキシ環を形成してもよい。
好ましい態様では、化学式(I)の化合物はアポミン(テトライソプロピル 2-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)エチニリデン-1,1-ジホスホネート)である。
化学式(I)の化合物は、米国特許第5,043,330号および同第5,204,336号において開示されている方法により調製してもよい。どちらも参照により本明細書に組み込まれる。
II.経皮吸収
ジホスホン酸誘導体は驚くほど容易に皮膚を通して運搬されることが開示されている(米国特許第5,133,972号、参照により本明細書に組み込まれる)。本発明のジホスホネート化合物のように、エステル誘導体を形成することによりジホスホン酸の脂肪親和性が増大すると、典型的には、経皮吸収がさらに増大する。これらの観察と呼応して、アポミンは局所適用後吸収され、皮膚レベルはコラーゲン発現を増加させるレベルを超えることがわかっている(本明細書に記載される実施例1および3)。
ジホスホン酸誘導体は驚くほど容易に皮膚を通して運搬されることが開示されている(米国特許第5,133,972号、参照により本明細書に組み込まれる)。本発明のジホスホネート化合物のように、エステル誘導体を形成することによりジホスホン酸の脂肪親和性が増大すると、典型的には、経皮吸収がさらに増大する。これらの観察と呼応して、アポミンは局所適用後吸収され、皮膚レベルはコラーゲン発現を増加させるレベルを超えることがわかっている(本明細書に記載される実施例1および3)。
III.真皮コラーゲン
ヒト真皮中の主コラーゲンは、I型コラーゲン(全量の約85%を占める)およびIII型コラーゲン(約10%を占める)である(Smithら、1986)。プロコラーゲンは真皮線維芽細胞により合成され、多くの異なったα鎖を含み、側面にはカルボキシ末端およびアミノ末端のプロペプチドが位置する三重らせんとして構築される。真皮細胞外マトリクス中に分泌された後、プロコラーゲンはアミノ末端およびカルボキシ末端プロテアーゼにより開裂し、変性コラーゲンが形成される。pNコラーゲンという用語はカルボキシプロペプチドを失ったプロコラーゲンの中間形態を示し、pCコラーゲンはアミノプロペプチドを失った中間体を示す。アポミンはI型コラーゲンα2およびIII型プロコラーゲンを含む多くのコラーゲンの発現を増大させる(本明細書に開示される実施例1)
ヒト真皮中の主コラーゲンは、I型コラーゲン(全量の約85%を占める)およびIII型コラーゲン(約10%を占める)である(Smithら、1986)。プロコラーゲンは真皮線維芽細胞により合成され、多くの異なったα鎖を含み、側面にはカルボキシ末端およびアミノ末端のプロペプチドが位置する三重らせんとして構築される。真皮細胞外マトリクス中に分泌された後、プロコラーゲンはアミノ末端およびカルボキシ末端プロテアーゼにより開裂し、変性コラーゲンが形成される。pNコラーゲンという用語はカルボキシプロペプチドを失ったプロコラーゲンの中間形態を示し、pCコラーゲンはアミノプロペプチドを失った中間体を示す。アポミンはI型コラーゲンα2およびIII型プロコラーゲンを含む多くのコラーゲンの発現を増大させる(本明細書に開示される実施例1)
IV.毒性
ビスホスホネートエステルを用いた動物毒性試験およびヒト臨床試験の両方により、ヒトではどちらも良好に許容されることが明らかにされた。例えば、最近の臨床試験結果から、1日2回、14日間75mg/m2の用量のアポミンを経口投与された患者では副作用がないことが示された(Albertsら、2001)。
ビスホスホネートエステルを用いた動物毒性試験およびヒト臨床試験の両方により、ヒトではどちらも良好に許容されることが明らかにされた。例えば、最近の臨床試験結果から、1日2回、14日間75mg/m2の用量のアポミンを経口投与された患者では副作用がないことが示された(Albertsら、2001)。
V.製剤化および投与
本発明のジホスホネート化合物の投与は主に局所経路を介するように企図される。本発明の化合物の局所適用のための様々な製剤が企図されており、この場合、製剤は、治療した皮膚の真皮中コラーゲン発現を刺激するのに有益な濃度で化学式(I)のジホスホネート化合物を含む。本発明の局所用製剤に含まれるジホスホネート化合物の総濃度は、製剤の約0.0001〜約5重量%としてもよく、製剤の約0.001、約0.01、約0.1、約0.5、約1.0、または約2.0重量%としてもよい。
本発明のジホスホネート化合物の投与は主に局所経路を介するように企図される。本発明の化合物の局所適用のための様々な製剤が企図されており、この場合、製剤は、治療した皮膚の真皮中コラーゲン発現を刺激するのに有益な濃度で化学式(I)のジホスホネート化合物を含む。本発明の局所用製剤に含まれるジホスホネート化合物の総濃度は、製剤の約0.0001〜約5重量%としてもよく、製剤の約0.001、約0.01、約0.1、約0.5、約1.0、または約2.0重量%としてもよい。
本発明の組成物および方法はさらに、光により老化した皮膚および年齢により老化した皮膚の皮膚効果の治療および/または予防に有益な有効量の他の作用物質と共に、本発明のジホスホネートを局所的に投与することを企図する。そのような作用物質としては、例えば米国特許第5,837,224号(参照により本明細書に組み込まれる)に開示されているようにUVBにより誘発されるマトリクスメタロプロテイナーゼの産生または活性の阻害薬、例えば米国特許第4,877,805号および同第5,124,356号(参照により本明細書に組み込まれる)の両方に開示されているようなレチノイル酸またはレチノイド化合物、例えば米国特許第5,686,489号(参照により本明細書に組み込まれる)に開示されているようなαヒドロキシ酸およびヒドロキシ酸誘導体、例えば米国特許第5,384,115号および同第5,739,156号(どちらも参照により本明細書に組み込まれる)に開示されているような抗酸化剤および遊離基捕捉剤、または例えば米国特許第5,709,847号(参照により本明細書に組み込まれる)に開示されているような抗炎症剤が挙げられる。本発明のジホスホネートはまた、表皮増殖を減少させ、および/またはUVにより誘発された前悪性病変を治療するのに適した化合物、例えばジフルオロメチルオルニチンと共に投与してもよい。
本発明の方法によれば、本発明のジホスホネート化合物と光または年齢により老化した皮膚の皮膚影響の治療および/または予防に有益な他の作用物質とを組み合わせた成分は、投与段階中の異なる時間に別個に投与してもよく、または分割したまたは1つの組み合わせ形態で同時に投与することができる。本発明によれば、投与という用語は、同時または交互治療のそのような全ての投薬計画を含むものとして理解すべきであり、本発明の化合物と他の作用物質との組み合わせの範囲は、原則的には、光および年齢により老化した皮膚の皮膚影響の治療および/または予防に有益な任意の組み合わせを含む。
本発明の製剤と共に使用するための適した局所用ビヒクルおよび成分は当技術分野では周知である。そのようなビヒクルとしては、水;アルコール(例えばエタノール)などの有機溶媒;グリコール(例えばプロピレングリコール);脂肪族アルコール(例えば、ラノリン);水および有機溶媒の混合物ならびにアルコールおよびグリセリンなどの有機溶媒混合物;脂質系材料、例えば、脂肪酸、アシルグリセロール(油、例えば鉱物油、および天然および合成起源の脂肪を含む)、ホスホグリセリド、スフィングリセリドおよびろう;蛋白質系材料、例えばコラーゲンおよびゼラチン;シリコーン系材料(不揮発性および揮発性の両方);炭化水素系材料、例えばマイクロスポンジおよびポリマーマトリクス;安定化剤および懸濁剤;乳化剤;皮膚に投与するのに適した他のビヒクル成分;ならびにこれらの成分および当技術分野で周知の他の成分の混合物が挙げられる。ビヒクルは、適用する製剤の安定性または効用を改善するように適合された成分、例えば、保存薬、抗酸化剤、皮膚浸透増強剤、および持続放出材料をさらに含むことができる。そのような成分の例については、下記の参考資料に記述されている:Martindale-The Extra Pharmacopoeia (Pharmaceutical Press、ロンドン1993)およびMartin(編)、Remington’s Pharmaceutical Sciences(参照により明細書に組み込まれる)。
適したビヒクルの選択は、製剤が達成すべき特別な物理形態および送達様式に依存する。適した形態の例としては、ローション、エマルジョン、固体およびゲルなどの半固体、フォーム、ペースト、クリーム、軟膏、「スティック」、粉末などが挙げられる。これらの製剤はまた、溶媒、乳化剤、保湿剤、軟化剤、芳香剤、染料/着色剤、保存薬、および最終製品の効能を増加または増強させる他の活性成分を含んでもよい。
本発明の製剤において使用するのに適した乳化剤としては、イオン性乳化剤;ベヘンチルモニウム・メトスルフェート、セテアリルアルコール;ポリオキシエチレンオレイルエーテル、PEG-40ステレート、セテアレス-12、セテアレス-20、セテアレス-30、セテアレスアルコール、PEG-100ステアレート、ステアリン酸グリセリルのような非イオン性乳化剤、またはこれらの組み合わせもしくは混合物が挙げられるが、これらに限定されない。適した粘度調節剤としては、保護コロイドまたは非イオン性ゴム、例えば、ヒドロキシエチルセルロース、キサンタンガム、珪酸アルミニウムマグネシウム、シリカ、微結晶ろう、蜜蝋、パラフィン、パルミ酸セチル、またはこれらの組み合わせまたは混合物が挙げられるが、これらに限定されない。適した溶媒としては、水、エタノール、ブチレングリコール、プロピレングリコール、イソプロピルアルコール、イソプレングリコール、およびグリセリンが挙げられるが、これらに限定されない。さらに、本発明の製剤ではこれらの溶媒の組み合わせまたは混合物を使用することができる。適した界面活性剤としては、非イオン性、両性、イオン性、および陰イオン性界面活性剤が挙げられるが、これらに限定されない。例えば、ジメチコンコポリオール、ポリソルベート20、ポリソルベート40、ポリソルベート60、ポリソルベート80、ラウルアミドDEA、コカミドDEA、およびコカミドMEA、オレイルベタイン、コカミドプロピルホスファチジルPG-ジモニウムクロリド、およびアンモニウムラウレススルフェートが、本発明の製剤と共に使用するために企図されている。さらに、本発明の製剤では、これらの界面活性剤の組み合わせまたは混合物を使用することができる。適した保存薬としては、抗生物質、例えばメチルパラベン、プロピルパラベン、ソルビン酸、安息香酸、およびホルムアルデヒド、ならびに物理安定化剤および抗酸化剤、例えばビタミンE、アスコルビン酸ナトリウム/アスコルビン酸、および没食子酸プロピルが挙げられるが、これらに限定されない。さらに、本発明の製剤では、これらの保存薬の組み合わせまたは混合物を使用することができる。適した保湿剤としては、乳酸ならびに他のヒドロキシ酸およびそれらの塩、グリセリン、プロピレングリコール、およびブチレングリコールが挙げられるがこれらに限定されない。適した軟化剤としては、ラノリンアルコール、ラノリン、ラノリン誘導体、コレステロール、ワセリン、ネオペンタン酸イソステアリル、および鉱物油が挙げられる。さらに、本発明の製剤では、これらの保湿剤および軟化剤の組み合わせまたは混合物を使用することができる。本発明のジホスホネート化合物以外の適した活性成分としては、αヒドロキシ酸、日焼け止め剤、ビタミン、およびミネラルが挙げられるが、これらに限定されない。
本発明の製剤は、浸透増強剤を含んでもよい。薬学的に活性な作用物質の局所的な皮膚浸透を増強するための方法は、当技術分野では周知である(例えば、Finnin & Morgan、1999;Hadgraft、1996を参照のこと)。適した増強剤の例としては、レシチン、エタノール、プロピレングリコール、水、オレイン酸ナトリウム、ロイシン酸、オレイン酸、カプリン酸、カプリン酸ナトリウム、ラウリン酸、ラウリン酸ナトリウム、ネオデカン酸、ドデシル-アミン、乳酸セトリル、乳酸ミリスチル、乳酸ラウリル、ラウリン酸メチル、フェニルエタノール、ヘキサ-メチレンラウルアミド、尿素および誘導体、ドデシルN,N-ジメチルアミノアセテート、ヒドロキシエチルラクトアミド、ホスファチジルコリン、セフソル-318(中鎖グリセリド)、ミリスチル酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、いくつかの界面活性剤、例えばポリオキシエチレン(10)ラウリルエーテル(Brij 361 R)、ジエチレングリコールラウリルエーテル(PEG-2-L)、ラウロカプラム(エイゾン(Azone);1,1-ドデシルアザシクロヘプタン-2-オン)、アセトニトリル、1-デカノール、2-ピロリドン、N-メチルピロリドン、N-エチル-1-ピロリドン、1-メチル-2-ピロリドン、1-ラウリル-2-ピロリドン、スクロースモノオレアート、ジメチルスルホキシド(DMSO)(約80%濃度が必要とされる)、デシルメチルスルホキシド(主に、極性またはイオン性分子(エタノールに溶解)を増強する)、アセトン、ポリエチレングリコール100〜400MW、ジメチルアセトアミド、ジメチルホラミド、ジメチルイソソルビド、重炭酸ナトリウム、様々なn-C7-16-アルカン、メンタン、メントン、メントール、テルピネン、D-テルピネン、ジペンテン、n-ノナロール、およびリモネンが挙げられる。
本発明の製剤中に含めてもよい他の成分としては、研磨剤、吸収剤、固化防止剤、消泡剤、静電気防止剤、収れん剤(例えば、ウィッチヘーゼル、アルコール、およびカモミール抽出物のようなハーブ抽出物)、結合剤/賦形剤、緩衝剤、キレート剤、フィルム形成剤、品質改良剤、不透明化剤、pH調節剤、および保護剤が挙げられるが、これらに限定されない。局所用製剤中のこれらの成分の各々の例は、トイレ化粧品・香料工業協会(The Cosmetic, Toiletry, and Fragrance Association、CTFA)による出版物で見られる。例えば、CTFA Cosmetic Ingredient Handbook、第2版、編集John A.WenningerおよびG.N.McEwen,Jr.(CTFA、1992)を参照のこと。
本発明の化合物を投与するために放出制御ビヒクルを使用することもできる。この技術分野における技術および製品は、様々に、制御放出、持続性放出、持続性作用、デポー、持続性、遅延作用、遅延放出、および持続放出と呼ばれる;本明細書で使用されるように「制御放出」という用語は、前述の技術の各々を組み入れるものとする。多くの制御放出ビヒクルが周知であり、例えば、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、および再生コラーゲンなどの生分解性または生物腐食性ポリマーが挙げられる。周知の制御放出薬物送達装置としては、クリーム、ローション、錠剤、カプセル、ゲル、ミクロスフェア、およびリポソームが挙げられる。活性成分が徐々に放出される経皮製剤もまた周知であり、本発明で使用することができる。
本発明はまた、化学式(I)の化合物の経口投与を含む。化学式(I)の化合物および薬学的に許容される可溶化剤、希釈剤、または担体から、錠剤および他の固体または液体経口投与形態を(例えば、標準様式で)調製することができる。可溶化剤、希釈剤、または担体の例としては、糖類、例えば乳糖、デンプン、セルロールおよびその誘導体、粉末トラガカントゴム、モルト、ゼラチン、タルク、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、硫酸カルシウム、植物油、グリセロールのようなポリロール、、プロピレングリコールおよびポリエチレングリコール、アルギン酸およびアルギナート、寒天、発熱物質を含まない水、等張性生理食塩水、リン酸緩衝溶液、および選択的な他の薬学的賦形剤、例えば錠剤分解物質、潤滑剤、湿潤剤、例えばラウリル硫酸ナトリウム、着色剤、香味剤、および保存剤などが挙げられる。
カプセルはハードまたはソフトな種類とすることができ、固体、液体、または半固体形態の活性化合物を含むことができる。典型的には、そのようなカプセルはゼラチンまたは等価な物質から形成され、コーティングすることも、またはコーティングしないこともできる。カプセルが胃を通過して腸に入るまで活性化合物の放出を遅らせることが望ましい場合、カプセルは、十二指腸または回腸で見られるpHで溶解するように適合されたpH感受性コーティングを備えることができる。そのようなコーティングの例としては、ユードラギットが挙げられ、この使用は周知である。
化学式(I)の化合物の経口投与は化学式(I)の化合物の局所適用と組み合わせてもよい。例えば、最初の1度または複数の経口投与後、局所投与を使用した持続投与計画を実施してもよい。
VI.実施例
以下の実施例は、本発明の好ましい態様を明らかにするために包含される。当業者であれば、以下の実施例において開示された技術は、本発明を実施する際によく機能する本発明者が発見した技術を示し、そのため本発明を実施するための好ましい様式を構成すると考えられることを理解すべきである。しかしながら、当業者は、本開示に照らして、開示された特定の態様において多くの変更が可能であること、本発明の精神および範囲から逸脱せずに同様の、または類似の結果が依然として得られることを認識すべきである。
以下の実施例は、本発明の好ましい態様を明らかにするために包含される。当業者であれば、以下の実施例において開示された技術は、本発明を実施する際によく機能する本発明者が発見した技術を示し、そのため本発明を実施するための好ましい様式を構成すると考えられることを理解すべきである。しかしながら、当業者は、本開示に照らして、開示された特定の態様において多くの変更が可能であること、本発明の精神および範囲から逸脱せずに同様の、または類似の結果が依然として得られることを認識すべきである。
実施例1:コラーゲン発現の刺激
HepG2細胞を、10%FBSを添加したダルベッコ改良イーグル培地(DMEM)で増殖させた。約80〜90%集密となった時点で細胞を収穫し、直接RNA分離を実施した。処理した細胞を1μMのアポミンを用いてインキュベートし、対照細胞をアポミン用のビヒクルとして使用した一定量のエタノールを用いてインキュベートした。
HepG2細胞を、10%FBSを添加したダルベッコ改良イーグル培地(DMEM)で増殖させた。約80〜90%集密となった時点で細胞を収穫し、直接RNA分離を実施した。処理した細胞を1μMのアポミンを用いてインキュベートし、対照細胞をアポミン用のビヒクルとして使用した一定量のエタノールを用いてインキュベートした。
この試験において使用したDNAマイクロアレイスライドはアリゾナ癌センター(Arizona Cancer Center)(Calaluceら、2001)のマイクロアレイ中心施設で作製された。各スライドは4ブロックに分割された5760スポットを有する。各ブロックはメセムブランテマム・クリスタリナム(Mesembryanthemum crystallinum)由来の同じ8アイスプラント遺伝子およびデータの正規化のための参照としての23の異なるハウスキーピング遺伝子を含む。全体としては、各スライドは5289の特異なヒトcDNA配列を有する。
ポリ(A)+RNAを、製造者により提供された取り扱い説明書に従いFastTrack2.0キット(Invitrogen、カリフォルニア州カースバッド)を使用して細胞ペレットから直接単離した。各RNAサンプルを変性アガロースゲル電気泳動により検査し、標本の品質を確認した。cDNAプローブの標識化および精製をMICROMAX直接cDNAマイクロアレイシステム(NEN Life Science Products、マサチューセッツ州ボストン)を用いて実施した。各標識には2〜4μgのポリ(A)+RNAサンプルを使用した。アポミン処理したHepG2細胞に対するプローブをシアニン5(Cy5)で標識し、HeLa細胞に対するプローブをシアニン3(Cy3)で標識した。対照Hep2G細胞の調査のために、これらの細胞をCy3で標識し、HeLa細胞に対するプローブをCy5で標識した。精製cDNAプローブを乾燥させ、15μLのハイブリダイゼーション緩衝液(MICROMAX直接cDNAマイクロアレイシステムキットに含まれている)に溶解した。その後、プローブを95℃で2分間加熱することにより変性させ、予め変性させたマイクロアレイスライドのアレイ領域に適用した。マイクロアレイスライドを22cm×22cmスライドカバースリップで覆い、HybChamber(GeneMachines、カリフォルニア州サンカルロス)中、62℃で終夜インキュベートした。第2日に、スライドを0.5×SSC、0.01% SDSで5分、0.06×SSC、0.01% SDSで5分、および0.06×SCCで2分間洗浄した。最後に、500gで1分間スピンさせることにより乾燥させ、デュアル・レーザ(赤色蛍光Cy5では635nmおよび緑色蛍光Cy3では532nM)マイクロアレイスキャナー(GenePix 4000、Axon Instruments、カリフォルニア州フォスターシティ)で走査した。
両方の染料(Cy3およびCy5)に対する蛍光強度および各スポットに対する局所バックグラウンド除去値を、GenePix 4000マイクロアレイスキャナーおよび添付のソフトウエア(Axon Instruments、カリフォルニア州フォスターシティ)を使用して得た。データを解析のためにMicrosoft Excelスプレッドシートに取り込んだ。欠陥スポット、すなわち、走査画像上で低水準であるもの、または負のバックグラウンド除去値を有するものを最初にフィルタにより除去した。実験中の人為的起源により誘発される測定変動の影響を最小に抑えるために、両方のチャネルにおいて有意のシグナルを有するスポットのみを包含させた。この有意性の決定は非相同アイスプラント遺伝子のシグナル強度を基本とする。一般に、スポットのシグナル強度がアイスプラントスポットの平均より低いと、シグナルは無意味であると考えた。この解析では、バックグラウンドに対するシグナル比の有意カットオフは経験的に1.4であると決定された。このように、両方のチャネルでバックグラウンドに対するシグナル比が1.4未満であれば、スポットは後続の解析で排除した。各スポットでは、比のメジアン(除去されたメジアンバックグラウンド強度を有するピクセル強度のピクセル×ピクセル比のメジアン)をその後の解析で使用した。ハウスキーピング遺伝子を表すスポットを使用し、スライド全体を正規化するこのにより、全てのスライドが直接比較できる。各膵臓細胞系に対し、少なくとも2のハイブリダイゼーションを実施した。複製由来のメジアン比の平均を各スポットに対し計算した。
全ての必要な実験に対し全く同じ基準サンプルを使用することを確実にするために、マイクロアレイハイブリダイゼーションのための普遍的基準としてHeLa細胞mRNAプールを使用した。言い換えると、アポミン処理HepG2細胞に対するCy5標識プローブをHela細胞のためのCy3標識プローブと混合し、1スライドにハイブリダイズし、Hela細胞に対するアポミン処理HepG2細胞の比が得られた。一方、Cy5標識HeLa細胞プローブをCy3標識対照HepG2細胞プローブと混合し、1スライドにハイブリダイズさせると、対照HepG2細胞に対するHeLa細胞の比が得られた。各スライドをハウスキーピング遺伝子により正規化することにより、スライド間のハイブリダイゼーション差により引き起こされる誤差が最小に抑えられる。その後、2つの比を乗じ、アポミン処理細胞の対照細胞に対する比を作成した。最後に、比のlog2変換を取り、各細胞系に対するこれらのlog2比から、平均値からの標準偏差を計算した。発現アウトライナーの決定に対し、2.0標準偏差カットオフを使用した。
実施例2:アポミンの測定
アポミンの血漿濃度を、窒素リン検出器およびHP-5 15m×0.32mmカラムを用い、Hewlett Packardガスクロマトグラフにより測定する(Albertsら、2001)。アポミンを血漿からメチルt-ブチルエーテル(MTBE)を用いて抽出する。250μlの血漿サンプルに、最終濃度4μg/mlで10μlの内標準(アポミンのn-プロピルホスホネート類似体)メタノール溶液を添加し、ボルテックスにより混合する。化合物および内標準を500μlのMTBE、30秒の激しい振とうにより抽出する。遠心分離(13,000rpmで5分)により得られた有機層を窒素下で乾燥させ、250μlのMTBE中で再構成し、その2μlを分析用にオートアンプラーを用いて注入する。異なる濃度のアポミンを混合した未処理マウスからの血漿を用いて検量線を作成する。検量線を使用し、ピーク面積比の値によりサンプル中のアポミン濃度を外挿する。
アポミンの血漿濃度を、窒素リン検出器およびHP-5 15m×0.32mmカラムを用い、Hewlett Packardガスクロマトグラフにより測定する(Albertsら、2001)。アポミンを血漿からメチルt-ブチルエーテル(MTBE)を用いて抽出する。250μlの血漿サンプルに、最終濃度4μg/mlで10μlの内標準(アポミンのn-プロピルホスホネート類似体)メタノール溶液を添加し、ボルテックスにより混合する。化合物および内標準を500μlのMTBE、30秒の激しい振とうにより抽出する。遠心分離(13,000rpmで5分)により得られた有機層を窒素下で乾燥させ、250μlのMTBE中で再構成し、その2μlを分析用にオートアンプラーを用いて注入する。異なる濃度のアポミンを混合した未処理マウスからの血漿を用いて検量線を作成する。検量線を使用し、ピーク面積比の値によりサンプル中のアポミン濃度を外挿する。
実施例3:アポミンの経皮吸収
アセトンに溶解したアポミンの50mg/ml溶液の20μlを適用することにより、アポミン(1mg)を局所的に5〜6週齢の雌Swissヌード(nu/nu)マウスに適用した。処理は毎日、24日間実施した。最終適用3時間後にマウスを屠殺し、血漿アポミンレベルを測定した。血漿濃度は1.12±0.10μg/ml血漿(n=6)であり、これは2μMアポミンである。皮膚で達成されるアポミンの局所濃度は、血漿で達成されるアポミン濃度より過剰であり、おそらくはるかに過剰であると考えられる。このように、皮膚レベルは1μM濃度のアポミンを超え、Hep2細胞でのコラーゲン発現が増大する。
アセトンに溶解したアポミンの50mg/ml溶液の20μlを適用することにより、アポミン(1mg)を局所的に5〜6週齢の雌Swissヌード(nu/nu)マウスに適用した。処理は毎日、24日間実施した。最終適用3時間後にマウスを屠殺し、血漿アポミンレベルを測定した。血漿濃度は1.12±0.10μg/ml血漿(n=6)であり、これは2μMアポミンである。皮膚で達成されるアポミンの局所濃度は、血漿で達成されるアポミン濃度より過剰であり、おそらくはるかに過剰であると考えられる。このように、皮膚レベルは1μM濃度のアポミンを超え、Hep2細胞でのコラーゲン発現が増大する。
実施例4:光による損傷の改善
フォトグレーダー技術(Griffthsら、1992)により規定されるような中〜重度のしわが顔にある年齢35〜70のボランティアを募集する。皮膚癌の疑いのある者、顔面皮膚病のあるもの、製剤の成分に対するアレルギーがわかっている者、試験開始45日以内に局所性レチノイド、化学ピーリング、または皮膚に研磨性物質を使用した者は排除する。妊娠および授乳中の女性および日焼けまたは光線療法を実施する計画のある患者もまた除外した。ボランティアを無作為に、本発明のジホスホネート化合物を含む局所用製剤および製剤ビヒクル対照の2つの治療グループの1つに割り当てる。患者は、試験期間中毎日、顔全体に0.5〜0.75gの製剤を適用する。患者は、屋外活動の前に試験領域に日焼け止め(SPF 20)を使用するように指示される。
フォトグレーダー技術(Griffthsら、1992)により規定されるような中〜重度のしわが顔にある年齢35〜70のボランティアを募集する。皮膚癌の疑いのある者、顔面皮膚病のあるもの、製剤の成分に対するアレルギーがわかっている者、試験開始45日以内に局所性レチノイド、化学ピーリング、または皮膚に研磨性物質を使用した者は排除する。妊娠および授乳中の女性および日焼けまたは光線療法を実施する計画のある患者もまた除外した。ボランティアを無作為に、本発明のジホスホネート化合物を含む局所用製剤および製剤ビヒクル対照の2つの治療グループの1つに割り当てる。患者は、試験期間中毎日、顔全体に0.5〜0.75gの製剤を適用する。患者は、屋外活動の前に試験領域に日焼け止め(SPF 20)を使用するように指示される。
A.しわの評価
0、1、3、および6か月時に、臨床評価および/または皮膚表面プロフィロメトリにより測定する。調査員による臨床評価では、しわの強度および深さにより0〜4の段階で点数をつけた粗いおよび細かいしわの評価を行う。ここで、0はしわが無いこと、4は重度のしわを示す。シリコーンゴム皮膚レプリカのコンピュータ化した画像解析による皮膚表面プロフィロメトリを、Groveら(1991)およびCorcuffら(1988)により記述されるように実施する。サンプル部位および試料の向きを描くために使用される接着剤リングを用い、シリコーン材料を用いて皮膚表面の型をとる。光学プロフィロメトリにより無作為様式でレプリカを分析し、しわおよび粗さの程度を計算する。
0、1、3、および6か月時に、臨床評価および/または皮膚表面プロフィロメトリにより測定する。調査員による臨床評価では、しわの強度および深さにより0〜4の段階で点数をつけた粗いおよび細かいしわの評価を行う。ここで、0はしわが無いこと、4は重度のしわを示す。シリコーンゴム皮膚レプリカのコンピュータ化した画像解析による皮膚表面プロフィロメトリを、Groveら(1991)およびCorcuffら(1988)により記述されるように実施する。サンプル部位および試料の向きを描くために使用される接着剤リングを用い、シリコーン材料を用いて皮膚表面の型をとる。光学プロフィロメトリにより無作為様式でレプリカを分析し、しわおよび粗さの程度を計算する。
B.生物化学的、組織化学的、および免疫組織化学的な分析
皮膚生検サンプルに対し、生物化学的、組織化学的、および免疫組織化学的な分析を実施することができる。顔の皮膚生検を受け入れることができない患者では、太陽光損傷およびしわの臨床的な証拠を有する患者の後前腕部で臨床試験をすることもできる。そのような試験では、Bernsteinら(2001)において記述されているように左右の腕を含む対の対照標準が使用される。
皮膚生検サンプルに対し、生物化学的、組織化学的、および免疫組織化学的な分析を実施することができる。顔の皮膚生検を受け入れることができない患者では、太陽光損傷およびしわの臨床的な証拠を有する患者の後前腕部で臨床試験をすることもできる。そのような試験では、Bernsteinら(2001)において記述されているように左右の腕を含む対の対照標準が使用される。
I型コラーゲンmRNA:
凍結皮膚生検試料由来の総RNAをBernsteinら(1995)により記述されているように単離する。32P標識ヒトI型コラーゲンcDNAプローブを用いてノーザンハイブリダイゼーションによりRNA分析を実施する(Bersteinら、2001)。I型コラーゲンRNAプローブの調製および局在化はKatakamら(1992)により記述されている。I型コラーゲンα1のオリジナルcDNA Hf677クローンの705塩基対断片(2316〜3021塩基対)をpGEM37のEcoRI部位にサブクローニングする(Promega、ウィスコンシン州マディソン)。Xho IまたはBamHI(Gibco-BRL Lifetechnologies、メリーランド州ゲーサーズバーグ)による直線化後、ジゴキシゲニンRNA標識キット(Boehringer Mannheim、インディアナ州インディアナポリス)を用いてインビトロ転写を実施し、アンチセンスおよびセンスRNAプローブを作製する。[32P]cDNA-mRNAハイブリッドをオートラジオグラフィーにより可視化し、mRNAの定常レベルを走査デンシトメトリーにより定量する。コラーゲンmRNAレベルは同じRNAサンプル中の7SrRNAレベルに対し標準化することができる。
凍結皮膚生検試料由来の総RNAをBernsteinら(1995)により記述されているように単離する。32P標識ヒトI型コラーゲンcDNAプローブを用いてノーザンハイブリダイゼーションによりRNA分析を実施する(Bersteinら、2001)。I型コラーゲンRNAプローブの調製および局在化はKatakamら(1992)により記述されている。I型コラーゲンα1のオリジナルcDNA Hf677クローンの705塩基対断片(2316〜3021塩基対)をpGEM37のEcoRI部位にサブクローニングする(Promega、ウィスコンシン州マディソン)。Xho IまたはBamHI(Gibco-BRL Lifetechnologies、メリーランド州ゲーサーズバーグ)による直線化後、ジゴキシゲニンRNA標識キット(Boehringer Mannheim、インディアナ州インディアナポリス)を用いてインビトロ転写を実施し、アンチセンスおよびセンスRNAプローブを作製する。[32P]cDNA-mRNAハイブリッドをオートラジオグラフィーにより可視化し、mRNAの定常レベルを走査デンシトメトリーにより定量する。コラーゲンmRNAレベルは同じRNAサンプル中の7SrRNAレベルに対し標準化することができる。
コラーゲン免疫組織化学:
ホルマリン固定した凍結切片を日常的な手順により調製し、免疫組織化学分析に使用した。I型およびIII型コラーゲン特異抗体は、免疫遺伝子としてテロペプチド(成熟コラーゲン中に存在するカルボキシおよびアミノ末端の三重らせんでないセグメント)に対するものから選択した配列を使用することにより調製することができる。I型コラーゲンα1テロペプチド配列
(配列番号:1)およびIII型コラーゲンα1テロペプチド配列
(配列番号:2)を免疫遺伝子として使用し、免疫組織化学に適したポリクローナル抗体を産生させることができる(Bernsteinら、1996)。さらに、ラット抗ヒトプロコラーゲンI(α1およびα2鎖のアミノ末端)モノクローナル抗体1912は、Chemicon International(カリフォルニア州テメクラ)から得ることができ、抗ヒトI型プロコラーゲンc-ペプチドはPanVera Corp.(ウィスコンシン州マディソン)から得ることができる。当技術分野で通常使用される蛍光または酵素技術を用いて抗体を可視化する。免疫染色の相対的な程度は半定量的な0〜4段階で評価することができる。この場合、0=無し、1=低、2=中、3=高、および4=最大である。
ホルマリン固定した凍結切片を日常的な手順により調製し、免疫組織化学分析に使用した。I型およびIII型コラーゲン特異抗体は、免疫遺伝子としてテロペプチド(成熟コラーゲン中に存在するカルボキシおよびアミノ末端の三重らせんでないセグメント)に対するものから選択した配列を使用することにより調製することができる。I型コラーゲンα1テロペプチド配列
(配列番号:1)およびIII型コラーゲンα1テロペプチド配列
(配列番号:2)を免疫遺伝子として使用し、免疫組織化学に適したポリクローナル抗体を産生させることができる(Bernsteinら、1996)。さらに、ラット抗ヒトプロコラーゲンI(α1およびα2鎖のアミノ末端)モノクローナル抗体1912は、Chemicon International(カリフォルニア州テメクラ)から得ることができ、抗ヒトI型プロコラーゲンc-ペプチドはPanVera Corp.(ウィスコンシン州マディソン)から得ることができる。当技術分野で通常使用される蛍光または酵素技術を用いて抗体を可視化する。免疫染色の相対的な程度は半定量的な0〜4段階で評価することができる。この場合、0=無し、1=低、2=中、3=高、および4=最大である。
組織化学的分析:
ホルマリン固定切片を、真皮コラーゲンの組織学的評価のためにはMassonトリクロムで、全体の一般的な調査のためにはヘマトキシリンおよびエオシンを用いて染色する。
ホルマリン固定切片を、真皮コラーゲンの組織学的評価のためにはMassonトリクロムで、全体の一般的な調査のためにはヘマトキシリンおよびエオシンを用いて染色する。
実施例5:臨床試験:閉経後の皮膚の処理
閉経後の女性を募集する。皮膚癌の疑いのある者、処理部位に関連する皮膚病のある者、または製剤成分に対するアレルギーがわかっている者は除外する。患者は、試験過程中毎日、本発明のジホスホネート化合物を含む0.25〜0.50gの製剤を一方の腕の後前腕表面に適用し、当量のビヒクル対照をもう一方の腕の後前腕に適用する。0、1、3、および6ヶ月の時点で皮膚の厚さを測定する。皮膚の厚さは皮下脂肪キャリパー、超音波、またはラジオグラフィーにより測定することができる(Lawrence & Shuster、1985;Dykesら、1976;Newtonら、1984)。生物化学的、組織化学的、および免疫組織化学的な分析は前述したように対の皮膚生検試料について実施することができる。
閉経後の女性を募集する。皮膚癌の疑いのある者、処理部位に関連する皮膚病のある者、または製剤成分に対するアレルギーがわかっている者は除外する。患者は、試験過程中毎日、本発明のジホスホネート化合物を含む0.25〜0.50gの製剤を一方の腕の後前腕表面に適用し、当量のビヒクル対照をもう一方の腕の後前腕に適用する。0、1、3、および6ヶ月の時点で皮膚の厚さを測定する。皮膚の厚さは皮下脂肪キャリパー、超音波、またはラジオグラフィーにより測定することができる(Lawrence & Shuster、1985;Dykesら、1976;Newtonら、1984)。生物化学的、組織化学的、および免疫組織化学的な分析は前述したように対の皮膚生検試料について実施することができる。
本発明について説明および実施例の両方により示してきた。実施例は例示にすぎず、本発明の範囲を制限するものであると解釈することはできない。当業者であれば、下記の請求の範囲により記述される本発明の方法と等価なものは、請求される発明の範囲および精神に含まれるものと考えると思われる。
本明細書で開示おより請求した組成物および方法はすべて、本開示に照らせば過度の実験をせずに製造および実施することができる。本発明の組成物および方法について好ましい態様の観点から記述してきたが、当業者であれば、本発明の概念、精神、および範囲から逸脱せずに、本明細書で記述した方法の段階または連続段階において、組成物および方法に変更を加えてもよいことを理解するであろう。より具体的には、化学的および生理学的に関連するある作用物質を本明細書で記述した作用物質の代わりに使用してもよく、同じまたは類似の結果が達成されることは明らかであると思われる。当業者に明らかなそのような類似の置換および改変はすべて、添付の請求の範囲により規定される本発明の精神、範囲、および概念に含まれると考えられる。
Claims (45)
- 下記化学式(I)のジホスホネートを有効量投与する段階を含む、皮膚の真皮コラーゲンの発現を増大させるための方法:
(式中、
X0はH、1〜4個の炭素原子を有するアルキル基であり;
X1、X2、およびX3は同一かまたは異なっており、かつ1〜8個の炭素原子を有する直鎖もしくは分枝型のアルキル基またはアルコキシ基であるHであり;
R1、R2、R3、およびR4は同一かまたは異なっており、かつH、1〜8個の炭素原子を有する直鎖、分枝、もしくは環状のアルキル基であるか、またはR1、R2、R3、およびR4は2〜8個の炭素原子を含むアルキリデンジオキシ環を形成してもよく;
BはH、または1〜4個の炭素原子を有するアルキル基であり;
tは0または1であって、
tが1である場合、Lは-CH=CH-CH2-、-(CH2)n-、-O(CH2)n-、-S-、-SO2-、-S(CH2)n-、-SO2(CH2)n-、(式中、nは1〜7の整数である)であり;または
tが0である場合、Lは-(CH=CH)k-(CH2)d-CH=(式中、kは0または1であり、かつdは0〜4の整数である)
である) - 投与が局所適用による、請求項1記載の方法。
- X1およびX2が同一でどちらもtert-ブチルであり、かつX0がHである、請求項1記載の方法。
- LがCH2であり、BがHであり、かつtが1である、請求項3記載の方法。
- R1、R2、R3、およびR4がイソプロピルである、請求項4記載の方法。
- R1、R2、R3、およびR4が同一かまたは異なり、かつ水素、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、s-ブチル、およびtert-ブチルから選択される、請求項1記載の方法。
- R1、R2、R3、およびR4が同一であるがHではない、請求項6記載の方法。
- R1、R2、R3、およびR4がイソプロピルである、請求項7記載の方法。
- 化学式(I)のジホスホネートが、テトライソプロピル 2-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)-エチリデン-1,1-ジホスホネートである、請求項1記載の方法。
- コラーゲンがI型コラーゲンおよび/またはIII型コラーゲンである、請求項1記載の方法。
- 皮膚が光により老化した皮膚である、請求項1記載の方法。
- 皮膚が閉経後の皮膚である、請求項1記載の方法。
- 皮膚が骨粗鬆症を患う被験者の皮膚である、請求項1記載の方法。
- マトリクスメタロプロテイナーゼの産生または活性の阻害剤、レチノイド、αヒドロキシ酸もしくはその誘導体、抗酸化剤、遊離基捕捉剤、抗炎症剤、またはそれらの混合物を有効量投与する段階をさらに含む、請求項1記載の方法。
- 下記化学式(I)のジホスホネートを有効量投与する段階を含む、皮膚の厚さを増大させるための方法:
(式中、
X0はH、1〜4個の炭素原子を有するアルキル基であり;
X1、X2、およびX3は同一かまたは異なっており、かつH、1〜8個の炭素原子を有する直鎖もしくは分枝型のアルキル基またはアルコキシ基であり;
R1、R2、R3、およびR4は同一かまたは異なっておりかつH、1〜8個の炭素原子を有する直鎖、分枝、もしくは環状のアルキル基であるか、またはR1、R2、R3、およびR4は2〜8個の炭素原子を含むアルキリデンジオキシ環を形成してもよく;
BはH、または1〜4個の炭素原子を有するアルキル基であり;
tは0または1であって、
tが1である場合、Lは-CH=CH-CH2-、-(CH2)n-、-O(CH2)n-、-S-、-SO2-、-S(CH2)n-、-SO2(CH2)n-、(式中、nは1〜7の整数である)であり;または
tが0である場合、Lは-(CH=CH)k-(CH2)d-CH=(式中、kは0または1であり、かつdは0〜4の整数である)
である) - 投与が局所適用による、請求項15記載の方法。
- X1およびX2が同一でどちらもtert-ブチルであり、かつX0がHである、請求項15記載の方法。
- LがCH2であり、BがHであり、かつtが1である、請求項17記載の方法。
- R1、R2、R3、およびR4がイソプロピルである、請求項18記載の方法。
- R1、R2、R3、およびR4が同じかまたは異なり、かつ水素、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、s-ブチル、およびtert-ブチルから選択される、請求項15記載の方法。
- R1、R2、R3、およびR4が同一であるがHではない、請求項20記載の方法。
- R1、R2、R3、およびR4がイソプロピルである、請求項21記載の方法。
- 化学式(I)のジホスホネートが、テトライソプロピル 2-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)-エチリデン-1,1-ジホスホネートである、請求項15記載の方法。
- 皮膚が閉経後の皮膚である、請求項15記載の方法。
- 皮膚が骨粗鬆症を患う被験者の皮膚である、請求項15記載の方法。
- マトリクスメタロプロテイナーゼの産生または活性の阻害剤、レチノイド、αヒドロキシ酸もしくはその誘導体、抗酸化剤、遊離基捕捉剤、抗炎症剤、またはそれらの混合物を有効量投与する段階をさらに含む、請求項15記載の方法。
- 下記化学式(I)のジホスホネートを有効量投与する段階を含むような、治療が必要なヒト被験者の、光により老化した皮膚の小じわおよびしわの形成を阻止するおよび/または逆転させるための方法:
(式中、
X0はH、1〜4個の炭素原子を有するアルキル基であり;
X1、X2、およびX3は同一かまたは異なっており、かつH、1〜8個の炭素原子を有する直鎖もしくは分枝型のアルキル基またはアルコキシ基であり;
R1、R2、R3、およびR4は同一かまたは異なっておりかつH、1〜8個の炭素原子を有する直鎖、分枝、もしくは環状のアルキル基であるか、またはR1、R2、R3、およびR4は2〜8個の炭素原子を含むアルキリデンジオキシ環を形成してもよく;
BはH、または1〜4個の炭素原子を有するアルキル基であり;
tは0または1であって、
tが1である場合、Lは-CH=CH-CH2-、-(CH2)n-、-O(CH2)n-、-S-、-SO2-、-S(CH2)n-、-SO2(CH2)n-、(式中、nは1〜7の整数である)であり;または
tが0である場合、Lは-(CH=CH)k-(CH2)d-CH=(式中、kは0または1であり、かつdは0〜4の整数である)
である) - 投与が局所適用による、請求項27記載の方法。
- X1およびX2が同一でどちらもtert-ブチルであり、かつX0がHである、請求項27記載の方法。
- LがCH2であり、BがHであり、かつtが1である、請求項29記載の方法。
- R1、R2、R3、およびR4がイソプロピルである、請求項30記載の方法。
- R1、R2、R3、およびR4が同じかまたは異なり、かつ水素、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、s-ブチル、およびtert-ブチルから選択される、請求項27記載の方法。
- R1、R2、R3、およびR4が同一であるがHではない、請求項32記載の方法。
- R1、R2、R3、およびR4がイソプロピルである、請求項33記載の方法。
- 化学式(I)のジホスホネートが、テトライソプロピル 2-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)-エチリデン-1,1-ジホスホネートである、請求項27記載の方法。
- マトリクスメタロプロテイナーゼの産生または活性の阻害剤、レチノイド、αヒドロキシ酸もしくはその誘導体、抗酸化剤、遊離基捕捉剤、抗炎症剤、またはそれらの混合物を有効量投与する段階をさらに含む、請求項27記載の方法。
- 薬学的に許容される局所用担体、および皮膚に適用した場合に真皮コラーゲンの発現を増大させるのに有効な量の下記化学式(I)の化合物を含む、局所用薬学的組成物:
(式中、
X0はH、1〜4個の炭素原子を有するアルキル基であり;
X1、X2、およびX3は同一かまたは異なっており、かつH、1〜8個の炭素原子を有する直鎖もしくは分枝型のアルキル基またはアルコキシ基であり;
R1、R2、R3、およびR4は同一かまたは異なっておりかつH、1〜8個の炭素原子を有する直鎖、分枝、もしくは環状のアルキル基であるか、またはR1、R2、R3、およびR4は2〜8個の炭素原子を含むアルキリデンジオキシ環を形成してもよく;
BはH、または1〜4個の炭素原子を有するアルキル基であり;
tは0または1であって、
tが1である場合、Lは-CH=CH-CH2-、-(CH2)n-、-O(CH2)n-、-S-、-SO2-、-S(CH2)n-、-SO2(CH2)n-、(式中、nは1〜7の整数である)であり;または
tが0である場合、Lは-(CH=CH)k-(CH2)d-CH=(式中、kは0または1であり、かつdは0〜4の整数である)
である) - X1およびX2が同一でどちらもtert-ブチルであり、かつX0がHである、請求項37記載の組成物。
- LがCH2であり、BがHであり、かつtが1である、請求項38記載の組成物。
- R1、R2、R3、およびR4がイソプロピルである、請求項38記載の組成物。
- R1、R2、R3、およびR4が同じかまたは異なり、かつ水素、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、s-ブチル、およびtert-ブチルから選択される、請求項37記載の組成物。
- R1、R2、R3、およびR4が同一であるがHではない、請求項41記載の組成物。
- R1、R2、R3、およびR4がイソプロピルである、請求項42記載の組成物。
- 化学式(I)のジホスホネートが、テトライソプロピル 2-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)-エチリデン-1,1-ジホスホネートである、請求項37記載の組成物。
- マトリクスメタロプロテイナーゼの産生または活性の阻害剤、レチノイド、αヒドロキシ酸もしくはその誘導体、抗酸化剤、遊離基捕捉剤、抗炎症剤、またはそれらの混合物から選択される付加的成分をさらに含む、請求項37記載の組成物。
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