JP2002128702A - 局所活性成分の効力のモノ−アシル−(リゾ)−グリセロリン脂質による増強方法およびその用途 - Google Patents

局所活性成分の効力のモノ−アシル−(リゾ)−グリセロリン脂質による増強方法およびその用途

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 化粧及び/又は治療活性のある成分の、哺乳
動物の表皮バリアを横断する透過性を高めて、その活性
成分の効力を増強する組成物及び方法の提供。 【解決手段】モノ−アシル−(リゾ)−グリセロリン脂
質(リゾホスファチジル誘導体、例えばリゾホスファチ
ジルコリン、即ちリゾレシチン;リゾホスファチジルセ
リン、即ちリゾセファリンとしても知られる)の、脊椎
動物の表皮への活性成分の浸透性を高め、かくして局所
適用活性成分の効力を向上及び/又は増強させるため
の、新規な単独使用、又はある種特定の他の透過性向上
化合物との併用のいずれかの使用を含むものである。

Description

【発明の詳細な説明】 【発明の属する技術分野】
【0001】本発明は、局所適用された活性成分の効力
を増強するのに使用される現在行われている方法の改良
に関する。さらに詳しくは、本発明は、化粧および治療
活性のある成分の表皮バリア横断透過性を高めることに
より、そのような成分の効力を高める方法に関する。
【0002】
【従来の技術】哺乳動物の皮膚は、全体重(total body
mass)の8〜12%を占める厚さ約2mmの外皮器官
であり、従って皮膚は体の最大器官である。皮膚は、体
温調節および感覚機能を含めて多数の異なる役割におい
て機能している。最も重要なことであるが、皮膚は生物
の内部環境を外部環境から隔てているバリアとして作用
する。皮膚は組織学的には3つの層に分けられる。最外
層、即ち表皮は重層扁平上皮細胞の薄層より成る。この
層に隣接して、その直下に、皮膚の第二組織層、即ち真
皮がある。真皮は結合組織の線維芽細胞依存性間質より
成る。皮下層と称されることが多い皮膚の第三の層は主
として脂肪組織より成る。
【0003】表皮は最大5層より成り、各層は組織的相
違によってはっきり分かれている。皮膚の最内層である
基底層は、連続複製状態にある有糸核分裂細胞より成
る。著しい数のこれらの新しく複製された細胞は次に非
有糸核分裂細胞へと分化し、それら非有糸核分裂細胞
は、表皮の最外表面における死んだ細胞の組織損失の結
果として表皮の外表面に移行する。次の2つの層、即ち
有棘層および顆粒層は代謝上生存可能である。表皮の最
外層、即ち淡明層および角質層は終端角質化状態に達し
ているもので、主としてバリア機能における役割に減ら
されている。
【0004】哺乳動物の表皮の最外表面は、表皮の角質
層、即ち角質細胞層として知られている。この層は、リ
ポ多糖類および蛋白様結合成分の両者により一緒にセメ
ント化された死んだ表皮細胞より成ることが知られてい
る。このバリアは生物を外部環境から、さらにまた脱水
から保護する。この組織は、普通、効率的なバリアとし
ての役を果たし、その役割に対しては明らかによく設計
されているけれども、皮膚の外層(角質細胞層)は、
1)自然の老化プロセスに因り時の経過につれて非外傷
性損傷(内因性損傷)、および2)有害な環境および/
または自己誘発状態に曝露されることに因る外傷性損傷
(外因性損傷)の両損傷を受ける。このような損傷は個
々人の外観に悪影響を及ぼし、そしてまた、表皮の、そ
のバリア機能における有効性を減ずる可能性がある。医
療従事者は、皮膚の全般的な状態は個々人の全般的健康
を反映していると長い間考えてきた。
【0005】皮膚の老化は、1)内因性損傷(例えば、
正常な老化プロセス)、および2)環境曝露、例えば汚
染、UV線、および患者誘発損傷、例えば喫煙およびア
ルコールのような外因性損傷に対する皮膚の長期曝露に
より引き起こされると考えられる。これらの悪影響を抑
える一般的な方法は、そのような損傷を予防し、そのよ
うな損傷に対して保護し、またはそのような損傷を修復
すべく意図された活性成分を含んでいる調合物の局所的
使用である。このような活性成分の例を挙げると、限定
されるものではないが、酸化防止剤、抗炎症剤、湿潤化
剤、表皮剥脱剤(exfoliating agent)、脱色剤および
きめまたは色向上剤がある。
【0006】局所的に適用される多くの活性成分の有効
性は、表皮バリアを透過するそれらの能力により制限さ
れる。これらの活性成分、特により親水性の成分は、皮
膚の外表面上に植え付けられるかまたは残る傾向があ
る。そのような留まっている成分は、洗い流し、発汗お
よび表皮の抜け落ちのような普通のプロセスで、それら
が表皮バリアを透過し、それらの意図された機能を果た
すことができるようになる前に皮膚から除去される傾向
がある。
【0007】活性成分を皮膚内に送達する必要、および
それら成分を皮膚に局所的に送達したいと言う希望の故
に、活性成分の表皮バリアを通る透過性を高めようとす
る多くの試みがなされた。表皮透過性を高めるのに成功
した試みは、普通は「堅い」皮膚の外層である角質細胞
層の流動性を高めることにより表皮バリアを通る、サリ
チル酸、界面活性剤(例えば、ラウリル硫酸ナトリウ
ム)およびジエトキシグリコール成分のような「添加
剤」の使用を含むものである。
【0008】モノ−アシル−(リゾ)−グリセロリン脂
質が合成生体膜の構造と透過性に影響を及ぼすことは多
年にわたって知られていた。1つの初期の研究では、レ
シチン二重層小疱に組み込まれた低レベルのモノ−アシ
ル−(リゾ)−グリセロリン脂質(例えば、リゾレシチ
ン類)は、金属イオンの小疱膜横断透過性を高めること
が示された。その研究において、イオン透過性はリゾレ
シチン濃度依存性であり、そして脂質相転移温度(T
c)より低い温度で非常に著しく高められることが見い
だされた。Tcより高い温度では、その透過性は高めら
れるけれども、それより低い温度におけるよりもずっと
小さかった。これらのデーターから、その著者は、リゾ
レシチンは、Tcより高い温度においては、脂質二重層
内にチャンネル1つにつきリゾレシチン4分子を含むイ
オンチャンネルを形成すると提案した。Tcより低い温
度においては、その膜二重層中に長寿命リゾレシチンク
ラスターが形成されることが提案された。構造的に乱さ
れ、無秩序となっているこれらのクラスターが急速なイ
オン透過のチャンネルとして役立つのである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】かくして、本発明は、
皮膚に局所適用される化粧および/または治療活性のあ
る成分の、哺乳動物の表皮バリアを横断する透過性を高
めて、その活性成分の化粧上および/または治療上の効
力を増強する組成物および方法を提供することを主たる
目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】発明の概要 本発明は、モノ−アシル−(リゾ)−グリセロリン脂質
(リゾホスファチジル誘導体、例えばリゾホスファチジ
ルコリン、即ちリゾレシチン;リゾホスファチジルセリ
ン、即ちリゾセファリンとしても知られる)の、脊椎動
物の表皮への活性成分の浸透性を高め、かくして局所適
用活性成分の効力を向上および/または増強させるため
の、新規な単独使用、またはある種特定の他の透過性向
上化合物との併用のいずれかの使用を含むものである。
調合物中にモノ−アシル−(リゾ)−グリセロリン脂質
と共に含めることができる他の透過性向上化合物を挙げ
ると、限定されるものではないが、サリチレート類、コ
リンのエステル類、アシルカルニチン類、ジエトキシグ
リコール、およびドデシル硫酸ナトリウムのような界面
活性剤、レシチン類、その他のホスファチジル化合物、
並びにセラミド類およびセレブロシド類のような他の界
面活性脂質誘導体がある。
【0011】モノ−アシル−(リゾ)−グリセロリン脂
質を含むこのような透過性向上系は、活性化合物が適用
される前に調合物中で使用してもよいし、調合物中で活
性化合物と混合して同時に適用してもよいし、あるいは
活性成分の適用に引き続いて調合物中で使用してもよ
い。適用の順序は、一部は、適用される活性な化合物の
タイプ、希望される反応(response)の特性、並びに調
合物および/または含まれるキャリアーのタイプにより
決まる。
【0012】発明の詳しい説明 本発明は、活性成分が、現在使用されている透過性向上
剤の使用に関連があることの多い刺激なしに、表皮バリ
アをより容易にそしてより効率的に浸透することができ
るそのような制御、調節された様式で表皮バリアの流動
性を高めるための、モノ−アシル−(リゾ)−グリセロ
リン脂質の単独使用、または他の透過性向上剤との併用
に関する。
【0013】用語「モノ−アシル−(リゾ)−グリセロ
リン脂質」は、一般に、グリセロールリン脂質の部類に
ついて述べるもので、1−アシル−2−リゾ−グリセロ
リン脂質と1−リゾ−2−アシル−グリセロリン脂質の
両者を含む。用語「1−アシル−2−リゾ−グリセロリ
ン脂質」は、一般に、一般式R1OCH2-CHO(R2)-CH2OR3
有するグリセロールリン脂質並びにそれらの製剤上およ
び/または化粧上許容できる塩の部類について述べるも
のであり、ここで上記式におけるR1は4〜26個の炭
素原子を有するヒドロカルビル脂肪酸アシル基または3
〜25個の炭素原子を有するヒドロカルビルヘテロ原子
脂肪酸アシル基であり;R2は水素原子でありR3は内在
源(endogenous source)から単離されたグリセロリン
脂質の天然産極性頭部基特性基(head group character
istic)である。
【0014】用語「1−リゾ−2−アシル−グリセロリ
ン脂質」は、一般に、一般式R1OCH2-CHO(R2)-CH2OR3
有するグリセロールリン脂質並びにそれらの製剤上およ
び/または化粧上許容できる塩の部類について述べるも
のであり、ここで上記式におけるR1は水素原子であ
り;R2は4〜26個の炭素原子を有するヒドロカルビ
ル脂肪酸アシル基または3〜25個の炭素原子を有する
ヒドロカルビルヘテロ原子脂肪酸アシル基であり;R3
は内在源から単離されたグリセロリン脂質の天然産極性
頭部基特性基である。
【0015】本発明に関連して用いられるモノ−アシル
−(リゾ)−グリセロリン脂質化合物(より一般的に用
いられる命名法を使用)の幾つかの特定の例は、リゾホ
スファチジル−コリン類、リゾホスファチジル−セリン
類、リゾホスファチジル−グリセロール類、リゾホスフ
ァチジル−エタノールアミン類、リゾホスファチジル−
イノシトール類、リゾホスファチジン酸等々のようなリ
ゾホスファチジル化合物である。本発明は、しかし、こ
れらの例に限定されるものではない。
【0016】本発明の開発に当たっては、脊椎動物の表
皮バリアを横断する活性成分の透過性を高めまたは増強
し、それによって局所用調合物中における化粧および/
または治療成分の有効性を高める化合物の系統が調べら
れた。これら調査研究の過程で、モノ−アシル−(リ
ゾ)−グリセロリン脂質が他の極性脂質(例えば、ジア
シルグリセロリン脂質のようなリン脂質;セレブロシド
類のようなスフィンゴ脂質)も含んでいることができる
局所用調合物中に存在するとき、そのモノ−アシル−
(リゾ)−グリセロリン脂質は、上記の所望とされる効
果を増進および/または向上させるときに非常に有効で
あることが見いだされた。
【0017】調合物中でのモノ−アシル−(リゾ)−グ
リセロリン脂質の、他の局所治療に対する補助剤として
の使用は、本発明者の調査研究での次の発見の故に、現
存する技術を越える改良をもたらす:即ち、
【0018】局所適用される活性成分の透過性の向上
は、それが全く実質的となるように達成することができ
る。活性成分の透過性の向上程度は、対象動物の皮膚に
適用される調合物中のモノ−アシル−(リゾ)−グリセ
ロリン脂質の濃度により制御することができ;かくし
て、バリア機能の乱れの程度は刺激のないレベルに限定
することができる。
【0019】局所活性成分の透過性が高められる時間枠
は、対象動物の皮膚に適用される調合物中の適用モノ−
アシル−(リゾ)−グリセロリン脂質の濃度により制御
することができ;かくして、バリア機能損失の程度が制
御可能であり、そしてそれは刺激のないレベルに限定す
ることができる;また、活性成分が標的部位に達して有
効に作用するようになる速度は、擬時間放出様式(pseu
do-time release manner)で制御することができる。
【0020】透過性を高めるために使用されるモノ−ア
シル−(リゾ)−グリセロリン脂質は、自然の身体プロ
セスにより安全な副生成物に転化されて皮膚組織層から
取り除かれるか、または自然の身体プロセスによりジア
シル−グリセロリン脂質に転化されて、正常な膜成分と
しての細胞膜に組み込まれ、かくして未変性残分の蓄積
がなくなり、また長期刺激の予想が消え;かつ長期バリ
アの崩壊(disruption)とそれに続く経表皮水分損失の
可能性が除かれる。
【0021】モノ−アシル−(リゾ)−グリセロリン脂
質は局所適用活性成分の透過性と有効性を向上(増強)
させるので、このような活性成分の効率が改善される。
かくして、効力レベルを維持しながら、その活性成分の
濃度を低下させることができる。活性成分の必要濃度の
この低下は、(a)高価な活性成分が含まれるときにそ
の調合物の総合コストを低減させ;(b)希少な活性成
分の消費を減少させ;(c)溶媒集約的プロセスのよう
な、活性成分を製造することと関連する可能性がある高
価な抽出プロセスを少なくし;(d)包装上の制約を少
なくし;(e)必要とされる防腐剤の量を減少させ、ま
たはそれら防腐剤の必要を全くなくし;そして(f)均
質な分散液を維持し、活性種間の相互作用を管理し、そ
して最終製品の外観、臭いおよびテキスチャーの品質を
維持すること等のような、より高濃度の活性成分を用い
て調合することに関係がある諸問題を少なくすること等
の利益をもたらすことができる。
【0022】本発明の化粧組成物は、それらが皮膚に投
与されるとき、それら組成物の活性成分の透過性を高め
るものであると指摘される。かくして、このような化粧
組成物は、正常でない生物学的状態、病気または障害を
治療または予防するという利点または効果を必ず与える
というものではないが、皮膚のきめまたは外観を改善す
るか、または表皮剥脱および/または表皮細胞の再生を
向上させるか、あるいは皮膚に対して他の所望とされる
反応(例えば、色、弾力性、湿り等々)をもたらすこと
ができる。このような改善または反応は、これら化粧組
成物中の特定の活性成分(化合物若しくはその混合物、
抽出物若しくはその混合物)に、および表皮バリアを通
る高い透過を促進する調合物中に存在するときの、それ
ら活性成分の高い活性に関係がある。本発明に関連があ
るだろう皮膚に対する化粧上の利点の例として、限定さ
れるものではないが、皮膚内における活性成分の分布を
促進することによる、皮膚のきめまたは外観の改善が挙
げられる。活性成分の皮膚内分布のこのような向上は、
皮膚における自然な外見および/または自然な感じの塗
布具合を、皮膚の美しさおよび/または滑らかさを皮膚
の前処置状態から向上させるように与えることができ
る。これは、また、表皮に一時的な湿潤化効果を与える
ことも含むはずである。一時的な化粧上の利点を本発明
から受けることができる正常でない生物学的状態または
病気としては、限定されるものではないが、乾燥肌、重
症乾燥肌、ふけ、そう痒症、老人斑、ほくろ、黒皮症、
しわ(内因性および外因性損傷で引き起こされる粗いお
よび細かいしわの両者)、いぼ、斑痕皮膚(blemished
skin)、色素過剰皮膚、過角質化皮膚、炎症性皮膚症、
年齢関連皮膚変化および磨き洗浄剤を必要とする皮膚、
さらにまた萎縮症および乾癬の影響が挙げられる。
【0023】本発明の治療組成物は、それらが皮膚に投
与されるとき、それら組成物の治療活性成分の透過性を
高めるものであるとさらに指摘される。かくして、この
ような治療組成物は正常でない状態、病気または障害を
治療または予防し、あるいはその正常でない状態、病気
または障害の症状または原因のひどさを軽減または消滅
させるという利点または効果を与えることができる。正
常でない状態、病気または障害のひどさの軽減または消
滅は、短期または長期のいずれでも可能である。このよ
うな利点または効果は、これら治療組成物中の特定の活
性成分(化合物若しくはその混合物、抽出物若しくはそ
の混合物)に、および表皮バリアを通る高い透過を促進
する調合物中に存在するときの、それら活性成分の高い
活性に関係がある。本発明の治療組成物を投与すること
により治療されるべき皮膚の正常でない生物学的状態、
病気または障害として、限定されるものではないが、乾
燥肌、重症乾燥肌、ふけ、にきび、角質化症、湿疹、皮
膚剥落症(flakiness)、そう痒症、老人斑、ほくろ、
黒皮症、しわ(内因性および外因性損傷で引き起こされ
る粗いおよび細かいしわの両者)、いぼ、斑痕皮膚、色
素過剰皮膚、過角質化皮膚、炎症性皮膚症、年齢関連皮
膚変化、および洗浄剤を必要とする皮膚、さらにまた皮
膚萎縮症および乾癬の影響が挙げられる。
【0024】本発明の主要な有用性は、本発明は、上記
で具体的に述べられたタイプ(但し、それらのタイプに
限定されない)の正常でない状態、病気または障害を一
時的に改善する目的、またはそれら正常でない状態、病
気または障害を治療/予防する目的のための、皮膚の効
果的な化粧および/または治療処置の方法を包含すると
いうことである。これらの方法は、本発明の化粧または
治療調合物を局所投与すること(また局所投与の方式)
を含む。これらの調合物は、適切に選択されたタイプと
量の活性成分、そしてまた適切な量のモノ−アシル−
(リゾ)−グリセロリン脂質を含み、そして上記の状
態、病気または障害を有する対象動物の皮膚領域に適用
される。最終的な明確な結果は、もし本発明によらなけ
れば必要とされるだろう濃度よりも低い濃度の特定の活
性成分による、所望とされる効果(1つまたは複数)の
向上である。本発明は、かくして、(1)高価な活性成
分のコストがより低くなること、(2)高濃度の活性成
分において遭遇するだろうよりも刺激/炎症が少ないこ
と、および(3)活性成分の濃度がより低いために製品
調合物の順応性がより大きいことといった追加の有用性
も提供する。
【0025】もう1つの特定の態様において、本発明は
表皮剥脱および/または表皮細胞再生の向上方法を提供
する。これらの方法は、対象動物のある皮膚領域に、適
切な濃度の透過性向上剤、即ちモノ−アシル−(リゾ)
−グリセロリン脂質の存在下で、規定量の表皮剥脱剤
(exfoliant)(例えば、α−ヒドロキシ酸またはサリ
チル酸)を含んでいる調合物を局所投与することを含
む。これによって、所望とされる表皮剥脱速度に必要と
される表皮剥脱剤の濃度が低下され、その結果皮膚の刺
激および/または炎症が著しく低下される。
【0026】さらにもう1つの態様において、本発明は
皮膚淡色化剤(skin lightener)の効果を高める方法を
提供する。これらの方法は、対象動物のある皮膚領域
に、適切な量の皮膚淡色化剤(例えば、ジヒドロキノン
または麹酸)を、適切な濃度の透過性向上剤、即ちモノ
−アシル−(リゾ)−グリセロリン脂質の存在下で含ん
でいる有効量の調合物を投与することによって構成され
る。上記の所望とされる効果のために普通必要とされる
皮膚淡色化剤の濃度は、上記透過性向上剤の存在により
減少せしめられて、皮膚の起こりうる刺激/炎症が低下
される。
【0027】さらにまたもう1つの態様において、本発
明は、表皮剥脱された鱗屑の大きさを同時に劇的に小さ
くしつつ、細胞再生および鱗屑状剥離を向上させる方法
を提供する。これらの方法は、対象のある皮膚領域に、
適切な量の表皮剥脱剤(例えば、L−乳酸のようなα−
ヒドロキシ酸;サリチル酸等々)を、適切な濃度の透過
性向上剤、即ちモノ−アシル−(リゾ)−グリセロリン
脂質の存在下で含んでいる有効量の組成物を投与するこ
とによって構成される。透過性向上剤の「適切な」濃度
とは、特定の各剥脱剤の存在下において、所望とされる
向上した細胞再生速度を与え同時に剥脱鱗屑の大きさの
低下を与える濃度のことである。
【0028】さらにまたもう1つの態様において、本発
明は、活性成分、および透過性向上剤、即ちモノ−アシ
ル−(リゾ)−グリセロリン脂質を含んでいる、対象動
物の皮膚に局所的に投与されて所望とされる反応(1つ
または複数)をもたらす化粧および/または治療組成物
の、多種多様な送達調合物(例えば、スプレー、ローシ
ョン、ゲル、クリーム、軟膏)の製造方法を包含する。
【0029】さらにまたもう1つの態様において、本発
明は、本発明の所定の調合物を皮膚の特定領域または体
の特定域に最も効果的に送達する、化粧上または治療上
の適用意図に対応する方法を提供するために、上記調合
物の皮膚に対するいろいろな適用(噴霧適用、ローラー
適用、直接こすりつけ適用、および皮膚パッチ[表皮パ
ッチ]の使用による皮膚に対する適用を含むが、これら
に限定されない)送達方式を包含する。
【0030】本発明の組成物および方法は、皮膚の状態
または障害に対する治療活性および/または化粧効果
が、同濃度の活性成分自体によってはこれまで達成され
なかった高レベルであることを証明する。
【0031】組成物 本発明の組成物は、これを用いれば、正常でない皮膚の
状態、病気または障害を治療若しくは予防し、および/
または(例えば、表皮剥脱および/または表皮細胞再生
を高めるか、または皮膚に色、弾力性、湿り等々のよう
な他の所望とされる反応をもたらすことによって)皮膚
のきめまたは外観を改善することができる。この組成物
は、以下に記載される1種または2種以上の活性成分、
並びに皮膚の表皮バリアを横断する化粧および/または
治療活性成分の透過性を向上させるモノ−アシル−(リ
ゾ)−グリセロリン脂質を含んで成る。モノ−アシル−
(リゾ)−グリセロリン脂質が所望とされるこの効果を
成し遂げる機構は次のとおりである。
【0032】局所投与すると、モノ−アシル−(リゾ)
−グリセロリン脂質はそれらの脂質特性に起因して角質
細胞層に組み込まれ、その結果それらグリセロリン脂質
の化学的特性に起因して表皮の角質細胞層内の流動性が
高められる。
【0033】角質細胞層の高まった流動性は、化粧およ
び/または治療活性成分の透過性の向上を、従ってその
増強を容易にする。この透過性の向上は、これらの活性
成分がモノ−アシル−(リゾ)−グリセロリン脂質を含
んでいる調合物が適用される前であろうと、その適用と
同時であろうと、あるいはその適用の後であろうとに関
わらず生ずる。
【0034】時間が経過するにつれて、モノ−アシル−
(リゾ)−グリセロリン脂質は細胞の二重層膜に組み込
まれ、次いで生物の含有リゾ−脂質が細胞のメカニズム
により再アシル化される「脂質再循環」と称されるプロ
セスを受ける。
【0035】モノ−アシル−(リゾ)−グリセロリン脂
質が表皮の角質細胞層から除去され、再アシル化される
と、表皮のバリア機能の完全性が正常状態に戻る。
【0036】活性成分(1種または2種以上)の効果の
向上程度または増強程度は、本発明の調合物中における
透過性向上剤、即ちモノ−アシル−(リゾ)−グリセロ
リン脂質の濃度により調節され、そして皮膚に対する刺
激、炎症または他の望ましくない効果がほとんどまたは
全くなしに所望とされる結果を達成する。
【0037】本発明の目的には、化粧および/または治
療調合物中の「活性成分」として、例えば老人斑(age
spots)、角質化症およびしわを改善または消すもの;
鎮痛剤;麻酔薬;抗にきび薬;殺菌剤;抗酵母菌剤;抗
真菌剤;抗ウイルス剤;抗ふけ薬;抗皮膚炎薬;抗そう
痒薬;抗メチックス薬(antimetics);抗炎症薬;抗過
角質化薬;抗乾燥肌薬;制汗薬;抗乾癬薬;抗脂漏薬;
ヘアコンディショナーとヘアトリートメント剤;抗老化
薬と抗しわ薬;日焼け止め剤;皮膚淡色化剤;脱色剤;
ビタミン剤、副腎皮質ホルモン、なめし剤;ホルモン
剤;ペプチド;レチノイド類;クロトリマゾール;ヘト
コナゾール(hetoconazole);ミコナゾール;グリセオ
フルビン;ヒドロキシジン;ジフェンヒドラミン;プラ
モキシン;リドカイン;プロカイン;メピバカイン;モ
ノベンゾン;エリスロマイシン;テトラサイクリン;ク
リンダマイシン;メクロサイリン(meclocyline);ヒ
ドロキノン;ミノサイクリン;ナプロキセン;イブプロ
フェン;テオフィリン;ニコチン;ミノキシジル;カプ
サシアン(capsacian);クロミリン(cromylyn);ア
ルブテロール;レチノイン酸;13−シス−レチノイン
酸;ヒドロコルチゾン;ヒドロコルチゾン 21−アセ
テート;ヒドロコルチゾン 17−バレレート;ヒドロ
コルチゾン 17−ブチレート;ベタメタゾンバレレー
ト;ベタメタゾンジプロピオネート;トリアムシノロン
アセトニド;フルオシノニド;クロベタゾールプロピオ
ネート;過酸化ベンゾイル;クロタミトン;プロパノロ
ール;プロメタジン;ビタミンAパルミテート;ビタミ
ンEアセテートを挙げることができるが、これらは限定
のために挙げられたものではない。
【0038】上記の例のような、そしてまた本発明に適
用される「活性成分」は、天然材料の抽出物(例えば、
植物抽出物;動物組織抽出物;真菌および微生物の抽出
物)内に含まれていることができる。さらに、本発明の
目的から明確にするに当たって、化合物、化合物の混合
物、いろいろな化合物を含んでいることができる抽出物
または抽出物の混合物が活性成分と称されるべきか否か
に関する基準は、次のとおりである:
【0039】1)化合物、化合物の混合物または抽出物
(1種または複数種)は、適切な調合物で、そして有効
濃度で皮膚に適用されたとき、有益な効果(1つまたは
複数)を示さなければならないか、または潜在的に示さ
なければならない。このような適用は、正常でない皮膚
の状態、病気若しくは障害の治療若しくは予防、(例え
ば、表皮剥脱および/または表皮細胞再生を高めるか、
または皮膚の色、弾力性、湿りのような他の所望とされ
る反応をもたらすことによる)皮膚のきめ若しくは外観
の改善、または治療活性のある成分により達成すること
ができるレシピエントの生体系に対する他の望ましい、
有益な効果のためのものであることができる;および
【0040】2)活性成分により顕現される所望とされ
る化粧および/または治療反応は、透過性向上剤である
モノ−アシル−(リゾ)−グリセロリン脂質が「活性成
分」を含んでいる調合物中に適切な濃度で存在している
ときに、その透過性向上剤によって可能とされるか、ま
たは高められる(増強される)。本発明の目的について
用語「高められる(enhanced)」および「増強される
(potentiated)」の使用は、a)皮膚表面または他の
器官系に対して所望とされる反応(1つまたは複数)が
必要とされる、化粧組成物または治療組成物中の活性成
分の濃度が、上記透過性向上剤の存在下にあるとき低下
せしめられること;および/またはb)透過性向上剤を
含んでいない組成物中において明らかに最適濃度の活性
成分により与えられる所望とされる効果が、前記透過性
向上剤の存在下にあるときに、はっきり増大される(一
層効果的にするか、一層望ましくするか、または一層よ
く視認できるようにする)ことを意味する。
【0041】前記で挙げた活性成分の例は説明のためだ
けに与えられるものである;本発明で利用することがで
きる活性成分はそれらの例に限定されない。
【0042】用語「活性成分」の意味を表現するもう1
つの仕方は、分子または分子群、抽出物または抽出物群
は、それらが本発明の調合物中に存在するとき、その所
望とされる化粧および/または治療作用の効率が、透過
性向上剤であるモノ−アシル−(リゾ)−グリセロリン
脂質の透過性向上活性により一層良くなるということで
ある。本発明の調合物中における活性成分の濃度は、所
望とされる化粧および/または治療反応に一般的に必要
とされる量、さらには透過性向上剤であるモノ−アシル
−(リゾ)−グリセロリン脂質の存在によるそれら活性
成分の効率の向上(増強)程度に依存するが、最終組成
物の1重量%のほんの何分の1かから多数のパーセント
割合まで変わることができる。
【0043】本発明の組成物中における表皮透過性向上
剤は、単一の分子タイプ(例えば、リゾレシチン類)、
または複数の分子タイプの混合物(例えば、リゾレシチ
ン類、リゾホスファチジルセリン類、リゾホスファチジ
ルエタノールアミン類、リゾホスファチジルグリセロー
ル類、リゾホスファチジルイノシトール類)であること
ができる。これら分子タイプは全てモノ−アシル−(リ
ゾ)−グリセロ−リン脂質と分類することができる。本
発明の組成物中におけるモノ−アシル−(リゾ)−グリ
セロリン脂質は合成法で誘導することもできるし、ある
いは、例えば植物(自然に見いだされるもの、または遺
伝子工学の方法/技術を含む方法で誘導されるもの)、
動物、真菌、細菌および他の微生物(それらが自然の中
に見いだされるものであるか、それとも遺伝子工学の方
法/技術を含む方法により誘導されるものであるかどう
かは問わない)のような天然源を含めて、この技術分野
の当業者に知られているいかなる脂質源からも誘導する
ことができる。本発明で用いられるモノ−アシル−(リ
ゾ)−グリセロリン脂質は、また、純粋な形をしている
か、または、限定されるものではないが極性脂質(レシ
チン類、その他のホスファチジル誘導体のような脂質)
および/または非極性脂質を含めて他の分子種が存在す
る下で存在しているかのいずれかであることができる。
【0044】表皮透過性向上剤のモノ−アシル−(リ
ゾ)−グリセロリン脂質は、本発明の組成物中に、最終
組成物に対して約0.001〜約99.999重量%の
量で、好ましくは最終組成物に対して約0.01〜約1
0重量%の量で、最も好ましくは最終組成物に対して約
0.1〜約5重量%の量で存在することができる。
【0045】局所適用に意図される本発明の組成物は、
無毒性で、かつ化粧上、治療上および皮膚科学上許容で
きるローション、チンキ、クリーム、エマルジョン、ゲ
ルまたは軟膏を形成するために、例えば水、アセトン、
エタノール、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ブタン−1,3−ジオール、ミリスチン酸イソプロ
ピル、パルミチン酸イソプロピル、鉱油およびそれらの
混合物のようなキャリアー、賦形剤またはビヒクルの各
成分を含んでいることができる。さらに、本発明の組成
物には、所望によっては、湿潤化剤または保水剤を加え
ることができる。化粧組成物に有用なこのような追加の
成分は、The Cosmetic, Toiletry and Fragrance Assoc
iation(ワシントン[Washington] D.C.)刊行(19
91年)、J.M.ニキタキス(J. M. Nikitakis)編
のCTFA国際化粧品成分辞典(CTFAInternational Cosmet
ic Ingredient Dictionary)、第4版 に見いだすこと
ができる。
【0046】本発明は、表皮剥脱性を高め、および/ま
たは表皮細胞再生を向上させるための方法を提供する。
このような方法は、対象動物の皮膚のある領域に、適切
な濃度の表皮透過性向上剤、即ちモノ−アシル−(リ
ゾ)−グリセロリン脂質、および適切な濃度の活性成分
を含んで成る、表皮剥脱/細胞再生効果がその透過性向
上剤の存在により高められる(増強される)、有効量の
本発明の組成物を局所的に投与することを含む。この組
成物は、また、表皮剥脱および/または表皮細胞再生の
有効性がさらに高められるそのような方法(または方
式)と頻度で投与される。
【0047】本発明は、また、皮膚のきめおよび/また
は外観を改善するための方法も提供する。このような方
法は、対象動物の皮膚のある領域に、適切な量の表皮透
過性向上剤、即ちモノ−アシル−(リゾ)−グリセロリ
ン脂質および活性成分を含んで成る、皮膚のきめ/外観
の改善がその透過性向上剤の存在により高められる(増
強される)、有効量の本発明の組成物を投与することを
含む。この組成物は、また、所望とされる化粧効果がさ
らに高められるそのような方法(または方式)と頻度で
投与される。
【0048】本発明は、また、正常でない皮膚の状態、
病気または障害を治療または予防する方法も提供する。
このような方法は、対象動物の皮膚のある領域に、適切
な量の表皮透過性向上剤、即ちモノ−アシル−(リゾ)
−グリセロリン脂質および活性成分を含んで成る、治療
/予防効果がその透過性向上剤の存在により高められる
(増強される)、有効量の本発明の組成物を投与するこ
とを含む。この組成物は、また、所望とされる治療/予
防効果がさらに高められるそのような方法(または方
式)と頻度で投与される。このような皮膚の状態、病気
または障害として、限定されるものではないが、乾燥
肌、重症乾燥肌、ふけ、にきび、角質化症、湿疹、皮膚
剥落症、そう痒症、老人斑、ほくろ、黒皮症、しわ(内
因性および外因性損傷で引き起こされる粗いおよび細か
いしわの両者)、いぼ、斑痕皮膚、色素過剰皮膚、過角
質化皮膚、炎症性皮膚症、年齢関連皮膚変化、および洗
浄剤を必要とする皮膚、さらにまた皮膚萎縮症および乾
癬の影響が挙げられる。
【0049】上記の方法のいずれについても、有効量の
本発明の組成物を投与する1つの好ましい方法は、局所
適用によるものである。最終組成物中の活性成分および
表皮透過性向上剤、即ちモノ−アシル−(リゾ)−グリ
セロリン脂質の量、並びに皮膚に対する局所適用の頻度
は、個々の皮膚障害、皮膚障害のひどさ、それら皮膚障
害に関係している皮膚の場所および/またはタイプ、対
象動物の皮膚の敏感性、および望まれる処置の程度のよ
うな因子に依存して広い範囲で変えることができる。表
皮透過性向上剤のモノ−アシル−(リゾ)−グリセロリ
ン脂質は、本発明の組成物中に、最終組成物に対して約
0.001〜約99.999重量%の量で、好ましくは
最終組成物に対して約0.01〜約10重量%の量で、
最も好ましくは最終組成物に対して約0.1〜約5重量
%の量で存在することができる。
【0050】次の表1は、上記の組成物中で使用される
試剤の一覧を示すものである。
【0051】
【0052】試剤は調合の技術分野の当業者にはよく知
られている方法で混合された。得られたベースクリーム
に後記の表7A、7B、8および9に挙げられる添加剤
が混合された。次に、試料を塩酸の適切な濃厚溶液(6
M)または水酸化ナトリウムの適切な濃厚溶液(30重
量/容量%)で適切なpH(pH=3.0)になるまで
滴定した。次に、試料を水の添加により100容量%に
した。
【0053】この透過性向上系は、これを調合して、局
所使用に意図される製剤組成物、化粧組成物、美容助剤
組成物またはヘアケア組成物にすることができる。これ
らの組成物は、限定されるものではないが、局所薬物療
法剤、鎮痛剤、抗真菌剤、クリーム、ローション、ゲ
ル、軟膏、鎮静薬、ファンデーション、消臭剤、着色
剤、ハンドローション、ボディーローション、湿潤化
剤、リップスティック剤、口唇バルム剤、口唇艶出し
剤、アイシャドー剤、アイライナー剤、まつげ染め剤、
日焼け止め剤、サンローション、シャンプー、ヘアコン
ディショナーおよび整髪製品を含んでいる。この透過性
向上系またはそれを含んでいるキャリアーは、それらを
調合して、通常の消臭剤製品に使用されるものと同様の
固体形状またはロールオン形状にすることができる。そ
れらは、また、スポンジ、スワブ、パッド、適用パッ
ク、包帯またはフィルムのような用具にしみ込ませる
か、あるいは機械的噴霧器、アトマイザーまたは霧吹き
器で使用することもできる。この透過性向上系を含んで
いる調合物または用具は、任意の同様の局所適用用製品
を適用または使用する方法と同様に適用または使用され
る。
【0054】透過性向上系と調合する一般的な方法は、
局所適用用調合物を調製するのに用いられるものと同様
である。次のものは、活性成分(レチニル−パルミテー
ト)がこの透過性向上系と調合される調合物の2つの一
般的な例である。
【0055】表2は局所適用用ゲルの組成を示す。
【0056】
【0057】表2に示される成分を指定された百分率で
混合して局所適用用ゲルを調合する。この混合物にモノ
−アシル−(リゾ)−グリセロリン脂質を局所適用用ゲ
ル混合物の約0.25%となる量で加える。
【0058】表3は局所適用用クリームの組成を示す。
【0059】
【0060】表3に示される成分を指定された百分率で
混合して局所適用用クリームを調合する。この混合物に
モノ−アシル−(リゾ)−グリセロリン脂質を局所適用
用クリーム混合物の約0.25%となる量で加える。
【0061】表4aはリップスティックベースの組成を
示す。
【0062】
【0063】この組成物において、リップスティックベ
ースはモノ−アシル−(リゾ)−グリセロリン脂質をそ
のリップスティックベースの約0.25%となる量で用
いて調製される。このリップスティックベースはそれら
の成分を80℃に加熱しながら混合し、そしてその混合
を混合物が透明になるまで続けることによって調製され
る。
【0064】次に、このリップスティックベース組成物
および下記の表4bに示される成分を用いてリップステ
ィックを造る。リップスティックベースは、表4aに示
される成分を混合して、リップスティックの最終製造段
階において用いられる。これらの成分は80℃まで加熱
しながら混合され、混合は組成物が均質になるまで行わ
れる。
【0065】
【0066】もう1つの組成物が表5に示される。この
組成物は非密封性経皮パッチ(硬化前)において使用す
るためのヒドロゲル調合物である。
【0067】
【0068】表6は口唇バルム剤用調合物において使用
するための組成物を示す。
【0069】
【0070】本発明の調合物は、モノ−アシル−(リ
ゾ)−グリセロリン脂質の存在下にあるとき、皮膚細胞
剥脱/細胞再生を促進する活性成分の改善された効力を
示す。
【0071】α−ヒドロキシ酸(L−乳酸)およびパル
ミチン酸レチノールを含んでいる本発明の組成物の1つ
を、セレブロシド類およびリゾレシチン類の存在下およ
び非存在下において試験した。高濃度のα−ヒドロキシ
酸類およびレチノイド類は表皮水バリア(epidermal wa
ter barrier)を乱し、即ち崩壊させ、これによって、
提案されるとおり、表皮剥脱および/または細胞再生が
促進される。セラミド類のようなある種特定の脂質は水
バリアの乱れ期間を長くするが、それはコストがひどく
高い濃度においてだけである。下記の表7Aおよび7B
にまとめて示される試験は、モノ−アシル−(リゾ)−
グリセロリン脂質(この研究ではリゾレシチン類)が、
セレブロシド類がより低い、コストがひどくは高くない
濃度で存在するとき、そのセレブロシド類の効果を増強
するかどうかを確認するために設計された。
【0072】
【0073】
【0074】上記の表7Aおよび7Bにまとめられた研
究では、2つの試験材料(TM1およびTM2)が用い
られた。TM2はpH3の組成物中にL−乳酸を8%お
よびレチニル−パルミテートを0.5%含んでいるもの
であるが、これを、初めに、1日1回基準で、患者6人
の下肢に2週間適用した。この治療は、2週間の終わり
に、表皮バリアの崩壊に、対照より約3倍の増加を与え
た。TM1は組成物中にセレブロシド類を単独で、リゾ
レシチン類を単独で、またはセレブロシド類とリゾレシ
チン類とを組み合わせで含んでいるか、または脂質を全
く含んでいないものであるが、それぞれを次にさらに2
週間にわたって適用した。この2週間中の表皮バリアの
崩壊程度を、経表皮水分損失率(TEWL)を測定すること
により3日毎に求めた。この研究で特に興味深かったこ
とは、TM2による治療を終えた後の、それに続くTM
1の成分による連続2週間の治療で、バリアの崩壊時間
の長さが延ばされることであった。
【0075】本発明の臨床研究に選ばれた患者は年齢2
0〜55歳で、彼らの前腕掌側および/または下肢に
は、この試験法に関連して、試験期間前5日間および試
験期間中に与えられるもの以外は、いかなる製品の使用
も控えることが求められた。患者に、1)試験に続く3
ヶ月以内に妊娠し、または乳汁分泌し、または妊娠する
予定であった人;2)1つまたは2つ以上の感染症を有
していた人;3)試験時点に他の何らかの臨床研究に関
わっていた人;4)乾癬、皮膚炎および/または湿疹に
罹っていた人;5)試験前6ヶ月の期間中に、レチノイ
ド類、副腎皮質ホルモンまたは抗生物質を含めて、試験
結果を妨害する可能性があると考えられる薬物投与を受
けていた人;および/または7)タバコ製品を使用して
いたか、敏感な皮膚を持っていたか、試験に不適当と見
なされるタイプの皮膚、または試験に対して不適当にす
る可能性があると考えられる他の特性を持っていた人は
一人もいなかった。
【0076】経表皮水分損失率・TEWLは、2105プロ
ーブを具えたエバポリメーター(Evaporimeter)EPIを
用いて測定した。試験に先立って、患者を規定された相
対湿度(典型的には30〜40%)と温度(68〜72
℃)に設定された隔離室の中で30分間平衡させた。皮
膚の洗浄は、全て、プロトコルに従って少なくとも試験
2時間前には完了させた。試験部位を空気に露出させ、
その際布のカバーは掛けなかった。プローブの校正をメ
ーカーの指示に従って行ってから、そのプローブを皮膚
表面に軽く当て、約20〜30秒後に、またはその信号
が安定するまで記録した。ミリボルトの出力信号を技術
者が記録するか、またはRS32インターフェース経由
で捕らえて、データ保存プログラムのディスケットに保
存した。各試験部位で3つの読みを取り、そして何らか
の読みに関する変動率が40%を越えたならば、その測
定を捨て、そして反復した。三つの読みを平均し、それ
をデータ点として記録した。
【0077】角質層バリアの長期崩壊は皮膚に抗老化効
果をもたらすと報告されている(米国特許第5,72
0,963号明細書)。さらに、α−ヒドロキシ酸類と
レチノイド類との組み合わせはこのバリヤを効率的に崩
壊させることができるが、この崩壊効果は、明らかに皮
膚の脂質産生の促進に起因して、一般的には、たった5
日間ほどしか続かないことが示された。セレブロシド類
は、多分新しい脂質の産生を抑制することによりバリア
の崩壊期間を延ばす。モノ−アシル−(リゾ)−グリセ
ロリン脂質(リゾレシチン類)によるセレブロシド効果
の向上は、表7Aおよび7Bにまとめられた研究におい
ては極めて劇的である。この向上は、非常に高価なセレ
ブロシド類の単独使用に代わる、バリアの崩壊を延ば
し、結果として抗老化効果を高める魅力的な代替法を提
供する。かくして、上記の研究に示されるように、より
低い(従って余り高価にならない)濃度の活性成分・セ
レブロシド類の効果を、比較的安価な透過性向上剤、即
ちモノ−アシル−(リゾ)−グリセロリン脂質を有して
いる化粧/治療組成物の追加により著しく向上させる
(増強させる)ことができる。さらに、セレブロシド類
を単独で乳酸−レチノイド組成物に加えるときに見いだ
される刺激の減少は、リゾレシチン類(単独またはセレ
ブロシド類への追加)が存在するときは、それ以上にさ
らに著しくなる(表7B、右欄)。
【0078】本発明のもう1つの臨床研究では、モノ−
アシル−(リゾ)−グリセロリン脂質(本研究では、リ
ゾレシチン)の、表皮剥脱速度および剥脱鱗屑の相対的
な大きさに対する効果が調べられた。これは下記の表8
に示される。この研究は他の脂質との比較、さらにまた
周知の表皮剥脱剤である乳酸との比較を含むものであっ
た。表皮剥脱の向上はジヒドロキシアセトン(DHA)
を使用することにより確認された。DHAを使用して表
皮の上層を染色すると、その染料が失われるのに要する
時間を追跡することによって(失われる速度が速ければ
速いほど、表皮剥脱/細胞再生速度は大きくなる)、皮
膚の表皮剥脱を向上させるリゾレシチン類の能力を測定
し、そして他の周知の脂質の同能力と比較した。DHA
法の細部は、ダンシルクロリド法(以下に記載)のもの
と事実上同じである。
【0079】
【0080】鱗屑の相対的な大きさの分析は、保定装置
中で水または界面活性剤(0.5%ドデシル硫酸ナトリ
ウム)により洗浄し、こすることにより被治療皮膚領域
から細胞集塊を取り除くことを含む。取り除かれた鱗屑
の大きさを顕微鏡下で目視検査し、そしてそれらの大き
さを単一の細胞については0と、最大の集塊については
5と等級を付ける。上記表8に示される鱗屑の大きさは
幾つかの個別の読み値から得られた平均値を表す。一般
に認められているように、剥奪鱗屑が小さければ小さい
ほど、得られる視覚的な化粧効果は良好である。
【0081】モノ−アシル−(リゾ)−グリセロリン脂
質は、1)表皮水バリヤの崩壊時間の長さを延ばすこと
に対するセレブロシド類の効果を増強し、2)バリヤの
崩壊(経表皮水分損失率値により測定される)の大きさ
を高めるときのセレブロシド類の効果を増強し、そして
3)α−ヒドロキシ酸類およびレチノイド類により、皮
膚刺激をセレブロシド類が奏するよりもより効率的に低
下させる(表7Aおよび7Bを参照されたい)。さら
に、表8に示されるように、モノ−アシル−(リゾ)−
グリセロリン脂質はこれをベースクリームに加えると細
胞再生を著しく刺激し、そして、等しく重要なことであ
るが、それら脂質は高められた化粧効果と関連付けられ
る剥脱鱗屑の大きさを減少させる。緩和な表皮剥脱剤で
あるクエン酸を3%含んでいるベースクリームは、単独
でも、パーセント細胞再生率に、低いが測定できる程度
の増加を与える。モノ−アシル−(リゾ)−グリセロリ
ン脂質をベースクリームに加えるときは、パーセント細
胞再生反応の著しい向上と剥脱鱗屑の大きさの著しい減
少が生ずる;ベースクリームに対するセレブロシド類単
独またはレシチン類単独の添加は有意の反応変化を与え
ない。
【0082】本発明のさらにもう1つの研究において、
活性成分のレチニル−パルミテートによる表皮細胞再生
速度の効率向上に対するモノ−アシル−(リゾ)−グリ
セロリン脂質の効果が調べられた。そのモノ−アシル−
(リゾ)−グリセロリン脂質は大豆抽出物から社有の酵
素法により誘導されたものであった。それら抽出物中の
モノ−アシル−(リゾ)−グリセロリン脂質濃度は、高
速液体クロマトグラフィーにより測定された。相対的表
皮剥脱速度/細胞再生速度の評価は、ダンシルクロリド
法を用いてなされた。この方法は、5%のダンシルクロ
リドがワセリン中に混和された半密封性パッチを24時
間適用することによって、角質層を蛍光性ダンシルクロ
リドにより染色することを含む。24時間後に、その染
料が角質層により完全に吸収されることが石英ミネラル
ランプ(Quartz mineral lamp:短および長紫外線波
長)の下で見ることにより確証された。この研究では、
前記の患者選抜法(セクション5.3)に従って10人
の患者が選ばれた。各患者を、かくして、各前腕掌側に
おいて、ダンシルクロリドのパッチ3つで治療し、そし
て24時間後にそれらの部位を調べてその蛍光染料の均
一な吸収を確認した;次いで、患者にその試験材料をそ
れぞれの特定部位(実際には、合計5カ所の部位が用い
られた)に規定の日周法に従って適用するよう指示し
た。2つの部位が対照部位として使用され、そこには水
だけが適用された;1つの適用部位は調合物クリームを
単独で適用するための部位であり;他の2つの部位は、
一方が活性成分を含み、他方が活性成分と透過性向上剤
とを含んでいる2つの調合物クリームの適用のために利
用された。患者には、3つの調合物クリームの組成に関
して情報は与えられなかった。患者には、最初の適用に
続いて7日目に戻るよう、次いで、その後は、染料が全
部消失してしまうまでは必要に応じて戻るよう求めた。
次に、細胞再生速度を、染料の完全消失に要する日数を
基準にして測定した。この臨床研究の結果は次の表9に
まとめて示される。
【0083】
【0084】上記表9にまとめられたこの研究の知見
は、0.25%の透過性向上剤、即ちモノ−アシル−
(リゾ)−グリセロリン脂質がレチニルパルミテートと
共に存在するとき(組成物5)、活性成分、即ちレチニ
ルパルミテート(組成物4)により与えられる細胞再生
速度が劇的に高められた(2倍を越える)ことを明確に
証明している。
【0085】実施例としてのこれらの臨床研究は、本発
明の特許請求の範囲を、明確に述べると、モノ−アシル
−(リゾ)−グリセロリン脂質は局所的に適用された活
性成分の効力を増強するということを支持している。さ
らに、表皮水バリアを横断する化粧および/または治療
活性成分の透過性を向上させることによりこのような活
性成分の効力を高めるための方法が提供されている。最
後に、モノ−アシル−(リゾ)−グリセロリン脂質は、
それが単独であろうと、他の透過性向上剤(例えば、セ
レブロシド類)と協力してであろうとに関わらず、表皮
バリアの流動性を、現在使用されている透過性向上剤の
使用と関連していることが多い刺激なしに、活性成分が
表皮バリアをより容易にかつより効率的に浸透していく
ことができるそのような制御、調節された様式で高める
方法を提供する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 31/23 A61K 31/23 A61P 3/02 101 A61P 3/02 101 102 102 5/00 5/00 9/08 9/08 9/10 103 9/10 103 17/00 17/00 17/04 17/04 17/06 17/06 17/10 17/10 17/12 17/12 17/16 17/16 19/02 19/02 25/00 25/00 25/24 25/24 25/28 25/28 25/30 25/30 31/04 31/04 31/10 31/10 31/12 31/12 33/14 33/14 35/00 35/00 39/06 39/06 43/00 105 43/00 105 (72)発明者 スコット ジェイ、ノートン アメリカ合衆国 テキサス、アージャイ ル、ソーンリッジ コート 1105 Fターム(参考) 4C076 AA07 AA08 AA09 AA12 AA17 AA95 BB31 CC01 CC09 CC11 CC13 CC14 CC18 CC20 CC23 CC24 CC27 CC29 CC30 CC31 CC32 CC34 CC35 DD30 DD34 DD37 DD38 DD41 DD43 DD45 DD46 DD63 EE27 EE32 FF15 FF16 FF34 FF35 FF61 FF68 GG46 4C083 AA082 AA111 AA122 AB032 AB242 AC012 AC072 AC102 AC112 AC122 AC242 AC272 AC302 AC352 AC422 AC432 AC482 AC932 AD152 AD282 AD352 AD512 AD571 AD572 AD611 AD621 AD622 CC04 CC05 CC13 DD11 DD22 DD23 DD27 DD30 DD31 DD38 DD41 EE06 EE07 EE10 EE12 EE13 EE14 EE16 FF05 4C206 AA01 AA02 DB06 DB51 KA01 MA02 MA05 MA83 NA11 NA13 ZA89 ZA90 ZA91 ZC23

Claims (97)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 哺乳動物の表皮体表面および細胞膜の透
    過性を、少なくとも1種の活性成分を透過性向上剤とし
    てのモノ−アシル−(リゾ)−ホスホグリセリド類と組
    み合わせて使用することにより高めるための組成物。
  2. 【請求項2】 活性成分が、有効濃度の、少なくとも1
    種の治療上有効な薬物より成り、その薬物として、限定
    されるものではないが、哺乳動物の表皮層において作用
    する薬物および哺乳動物の表皮層下において作用する薬
    物を含む、請求項1に記載の組成物。
  3. 【請求項3】 治療上有効な薬物がステロイド系ホルモ
    ンであって、限定されるものではないが、次のもの、即
    ちプロゲステロンとその誘導体、エステロゲンとその誘
    導体およびテストステロンとその誘導体の内の少なくと
    も1種を含む、請求項2に記載の組成物。
  4. 【請求項4】 治療上有効な薬物がホルモンとして作用
    するペプチドであって、限定されるものではないが、次
    のもの、即ちメラトニン、AGHA、IGF、インター
    ロイキン、インターフェロン、MSH、α−TGF、β
    −TGF、TNFおよびMCHの内の少なくとも1種を
    含む、請求項2に記載の組成物。
  5. 【請求項5】 治療上有効な薬物がホルモンとして作用
    する脂質であって、限定されるものではないが、次のも
    の、即ちPDGF、レチノイン酸、ロイコトリエン類お
    よびプロスタグランジン類の内の少なくとも1種を含
    む、請求項2に記載の組成物。
  6. 【請求項6】 治療上有効な薬物が核酸系重合体であっ
    て、限定されるものではないが、次のもの、即ちDNA系
    重合体およびRNA系重合体の内の少なくとも1種を含
    む、請求項2に記載の組成物。
  7. 【請求項7】 治療上有効な薬物が鎮痛剤であって、限
    定されるものではないが、次のもの、即ちアセチルサリ
    チル酸、イブプロフェン、アセトアミノフェン、カプサ
    イシン、メントールおよびメチルサリチレートの内の少
    なくとも1種を含む、請求項2に記載の組成物。
  8. 【請求項8】 治療上有効な薬物が関節炎治療薬であっ
    て、限定されるものではないが、次のもの、即ちメント
    ール、メチルサリチレートおよびカプサイシンの内の少
    なくとも1種を含む、請求項2に記載の組成物。
  9. 【請求項9】 治療上有効な薬物が血管拡張を促す治療
    薬であって、限定されるものではないが、次のもの、即
    ちシルデナフィル(sildenafil)、アルギニン、並びに
    哺乳動物に酸化窒素のレベルと作用に影響をもたらすこ
    とが知られている化合物の内の少なくとも1種を含む、
    請求項2に記載の組成物。
  10. 【請求項10】 治療上有効な薬物が嗜癖治療薬であっ
    て、限定されるものではないが、ニコチンを含む、請求
    項2に記載の組成物。
  11. 【請求項11】 治療上有効な薬物が鬱病、その他の精
    神病および能力障害の治療薬であって、限定されるもの
    ではないが、次のもの、即ちナルトレキソン(naltrexo
    ne)、フェンフルラミン、バリウム(valium)、フルオ
    キセチン(fluoxetine)、メチルフェニデート、MAO抑
    制因子およびセラトニン再摂取抑制因子の内の少なくと
    も1種を含む、請求項2に記載の組成物。
  12. 【請求項12】 治療上有効な薬物が癌治療薬である、
    請求項2に記載の組成物。
  13. 【請求項13】 治療上有効な薬物が心臓病の治療薬で
    あって、限定されるものではないが、次のもの、即ちニ
    トログリセリン、および血中コレステロールレベルを低
    下させることが知られている薬物の内の少なくとも1種
    を含む、請求項2に記載の組成物。
  14. 【請求項14】 治療上有効な薬物が細菌感染症の治療
    薬であって、限定されるものではないが、次のもの、即
    ちペニシリンとその誘導体、エリスロマイシン、テトラ
    サイクリン、硫黄系殺菌剤、およびベルベリン、その他
    のアルカロイド系殺菌剤の内の少なくとも1種を含む、
    請求項2に記載の組成物。
  15. 【請求項15】 治療上有効な薬物がウイルス感染症の
    治療薬であって、限定されるものではないが、次のも
    の、即ちAZTおよびインターフェロンの内の少なくとも
    1種を含む、請求項2に記載の組成物。
  16. 【請求項16】 治療上有効な薬物が寄生虫外寄生の治
    療薬であって、限定されるものではないがイベルメクチ
    ン(ivermectin)を含む、請求項2に記載の組成物。
  17. 【請求項17】 治療上有効な薬物が真菌インフェステ
    ーション(infestationの)治療薬である、請求項2に
    記載の組成物。
  18. 【請求項18】 治療上有効な薬物が酸化防止剤として
    作用するものであって、限定されるものではないが、次
    のもの、即ち没食子酸エピガロカテキン、没食子酸エピ
    カテキン、没食子酸プロピル、プロアントロシアナジン
    類、アントロシアニジン類、フェルール酸(ferrulic a
    cid)、NDGAおよびコーヒー酸の内の少なくとも1種を
    含む、請求項2に記載の組成物。
  19. 【請求項19】 治療上有効な薬物が酸素送達剤として
    作用するものであって、限定されるものではないがペル
    フルオロデカリンを含む、請求項2に記載の組成物。
  20. 【請求項20】 治療上有効な薬物が色素過剰を減ずる
    治療薬として作用するものであって、限定されるもので
    はないが、次のもの、即ちヒドロキノン、アルブチン、
    麹酸、アスコルビン酸、アスコルビル−ホスフェート塩
    類およびそれらの誘導体の内の少なくとも1種を含む、
    請求項2に記載の組成物。
  21. 【請求項21】 治療上有効な薬物が表面剥皮剤および
    表皮剥脱剤の内の少なくとも1つとして作用するもので
    あって、限定されるものではないが、次のもの、即ちサ
    リチル酸、乳酸、グリコール酸、クエン酸、リンゴ酸お
    よび蛋白質分解酵素の内の少なくとも1種を含む、請求
    項2に記載の組成物。
  22. 【請求項22】 治療上有効な薬物が中および深部剥皮
    剤の内の少なくとも1つとして作用するものであって、
    限定されるものではないがトリクロロ酢酸およびフェノ
    ールの内の少なくとも1種を含む、請求項2に記載の組
    成物。
  23. 【請求項23】 治療上有効な薬物が保水剤および収斂
    薬の内の少なくとも1つとして作用するものである、請
    求項2に記載の組成物。
  24. 【請求項24】 治療上有効な薬物がイソフラボンとし
    て作用するものであって、限定されるものではないが、
    次のもの、即ちゲニスチン(genistin)、ゲニステイ
    ン、ダイズイン、ダイズエイン(daidzein)、グリシチ
    ン(glycitin)およびグリセテイン(glycetein)の内
    の少なくとも1種を含む、請求項2に記載の組成物。
  25. 【請求項25】 治療上有効な薬物がテルペノイドとし
    て作用するものであって、限定されるものではないが、
    次のもの、即ちウルソール酸、オレアノール酸、ベツリ
    ン酸(betulinic acid)、グリルチレチン酸(glyrrzyr
    etinnic acid)およびそれらの誘導体の内の少なくとも
    1種を含む、請求項2に記載の組成物。
  26. 【請求項26】 治療上有効な薬物がビタミンとして作
    用するものであって、限定されるものではないが、次の
    もの、即ちビタミンAとその誘導体および前駆体、ビタ
    ミンCとその誘導体および前駆体、ビタミンDとその誘
    導体および前駆体、ビタミンEとその誘導体および前駆
    体、並びにビタミンKとその誘導体および前駆体の内の
    少なくとも1種を含む、請求項2に記載の組成物。
  27. 【請求項27】 透過性向上剤が0.001〜99.9
    99%の範囲の濃度で存在している、請求項2に記載の
    組成物。
  28. 【請求項28】 透過性向上剤が、透過性向上量の、少
    なくとも1種の他の公知の透過性向上剤と組み合わされ
    ている、請求項2に記載の組成物。
  29. 【請求項29】 透過性向上剤および治療上有効な薬物
    が、許容できる製剤キャリアー中に分散されている、請
    求項2に記載の組成物。
  30. 【請求項30】 透過性向上剤および治療上有効な薬物
    が、経皮パッチのような、治療上有効な薬物の浸透を高
    めるように設計された医療用具に配合されている、請求
    項2に記載の組成物。
  31. 【請求項31】 活性成分が、表皮に局所的に適用され
    たとき、有益な効果を誘発する少なくとも1種の化粧上
    有益な成分より成る、請求項1に記載の組成物。
  32. 【請求項32】 化粧上有益な成分が哺乳動物の皮膚組
    織を改善するものである、請求項31に記載の組成物。
  33. 【請求項33】 化粧上有益な成分が、局所的に塗布さ
    れたときに、より若く見える皮膚の外観をもたらすもの
    である、請求項31に記載の組成物。
  34. 【請求項34】 化粧上有益な成分が臨床上しわの出現
    およびその程度を低下させるものである、請求項31に
    記載の組成物。
  35. 【請求項35】 化粧上有益な成分が、皮膚に存在する
    内因性損傷を修復するものである、請求項31に記載の
    組成物。
  36. 【請求項36】 化粧上有益な成分が、皮膚に対する内
    因性および外因性損傷の出現を抑え、防ぐものである、
    請求項31に記載の組成物。
  37. 【請求項37】 化粧上有益な成分が、皮膚に存在する
    外因性損傷を修復するものである、請求項31に記載の
    組成物。
  38. 【請求項38】 化粧上有益な成分がステロイドであっ
    て、限定されるものではないが、次のもの、即ちプロゲ
    ステロンとその誘導体、エストロゲンとその誘導体およ
    びテストステロンとその誘導体の内の少なくとも1種を
    含む、請求項31に記載の組成物。
  39. 【請求項39】 化粧上有益な成分がペプチドであっ
    て、限定されるものではないが、次のもの、即ちメラト
    ニン、AGHA、IGF、インターロイキン、インターフェロ
    ン、MSH、α-TGF、β-TGF、TNFおよびMCHの内の少なく
    とも1種を含む、請求項31に記載の組成物。
  40. 【請求項40】 化粧上有益な成分が脂質であって、限
    定されるものではないが、次のもの、即ちPDGF、レチノ
    イン酸、ロイコトリエン類およびプロスタグランジン類
    の内の少なくとも1種を含む、請求項31に記載の組成
    物。
  41. 【請求項41】 化粧上有益な成分が核酸系重合体であ
    って、限定されるものではないが、次のもの、即ちDNA
    系重合体およびRNA系重合体の内の少なくとも1種を含
    む、請求項31に記載の組成物。
  42. 【請求項42】 化粧上有益な成分が鎮痛剤であって、
    限定されるものではないが、次のもの、即ちアセチルサ
    リチル酸、イブプロフェン、アセトアミノフェン、カプ
    サイシン、メントールおよびメチルサリチレートの内の
    少なくとも1種を含む、請求項31に記載の組成物。
  43. 【請求項43】 化粧上有益な成分が関節炎治療薬であ
    って、限定されるものではないが、次のもの、即ちメン
    トール、メチルサリチレートおよびカプサイシンの内の
    少なくとも1種を含む、請求項31に記載の組成物。
  44. 【請求項44】 化粧上有益な成分が血管拡張を引き起
    こす治療薬であって、限定されるものではないが、次の
    もの、即ちシルデナフィル、アルギニン、並びに哺乳動
    物に酸化窒素のレベルと作用に影響をもたらすことが知
    られている化合物の内の少なくとも1種を含む、請求項
    31に記載の組成物。
  45. 【請求項45】 化粧上有益な成分が癌予防用治療薬で
    ある、請求項31に記載の組成物。
  46. 【請求項46】 化粧上有益な成分が細菌感染症の治療
    薬であって、限定されるものではないが、次のもの、即
    ちペニシリンとその誘導体、エリスロマイシン、テトラ
    サイクリン、硫黄系殺菌剤、およびベルベリン、その他
    のアルカロイド系殺菌剤の内の少なくとも1種を含む、
    請求項31に記載の組成物。
  47. 【請求項47】 化粧上有益な成分がウイルス感染症の
    治療薬であって、限定されるものではないが、次のも
    の、即ちAZTおよびインターフェロンの内の少なくとも
    1種を含む、請求項31に記載の組成物。
  48. 【請求項48】 化粧上有益な成分が寄生虫外寄生の治
    療薬であって、限定されるものではないが、イベルメク
    チンが挙げられる、請求項31に記載の組成物。
  49. 【請求項49】 化粧上有益な成分が真菌インフェステ
    ーション(infestation)の治療薬である、請求項31
    に記載の組成物。
  50. 【請求項50】 化粧上有益な成分が酸化防止剤として
    作用するものであって、限定されるものではないが、次
    のもの、即ち没食子酸エピガロカテキン、没食子酸エピ
    カテキン、没食子酸プロピル、プロアントロシアナジン
    類、アントロシアニジン類、フェルール酸、NDGAおよび
    コーヒー酸の内の少なくとも1種を含む、請求項31に
    記載の組成物。
  51. 【請求項51】 化粧上有益な成分が酸素送達剤として
    作用するものであって、限定されるものではないがペル
    フルオロデカリンが挙げられる、請求項31に記載の組
    成物。
  52. 【請求項52】 化粧上有益な成分が皮膚淡色化剤とし
    て作用するものであって、限定されるものではないが、
    次のもの、即ちヒドロキノン、アルブチン、麹酸、アス
    コルビン酸、アスコルビル−ホスフェート塩類およびそ
    れらの誘導体の内の少なくとも1種を含む、請求項31
    に記載の組成物。
  53. 【請求項53】 化粧上有益な成分が表皮剥脱剤として
    作用するものであって、限定されるものではないが、次
    のもの、即ちサリチル酸、乳酸、グリコール酸、クエン
    酸、リンゴ酸および蛋白質分解酵素の内の少なくとも1
    種を含む、請求項31に記載の組成物。
  54. 【請求項54】 化粧上有益な成分が表面剥皮剤として
    作用するものであって、限定されるものではないが、次
    のもの、即ちサリチル酸、乳酸、グリコール酸、クエン
    酸、リンゴ酸および蛋白質分解酵素の内の少なくとも1
    種を含む、請求項31に記載の組成物。
  55. 【請求項55】 化粧上有益な成分が中深部および深部
    剥皮剤の少なくとも1つとして作用するものであって、
    限定されるものではないが、トリクロロ酢酸およびフェ
    ノールの内の少なくとも1種を含む、請求項31に記載
    の組成物。
  56. 【請求項56】 化粧上有益な成分が収斂薬および保水
    剤の内の少なくとも1つとして作用する、請求項31に
    記載の組成物。
  57. 【請求項57】 化粧上有益な成分がイソフラボンであ
    って、限定されるものではないが、次のもの、即ちゲニ
    スチン、ゲニステイン、ダイズイン、ダイズエイン、グ
    リシチンおよびグリセテインの内の少なくとも1種を含
    む、請求項31に記載の組成物。
  58. 【請求項58】 化粧上有益な成分がテルペノイドであ
    って、限定されるものではないが、次のもの、即ちウル
    ソール酸、オレアノール酸、ベツリン酸、グリルチレチ
    ン酸およびそれらの誘導体の内の少なくとも1種を含
    む、請求項31に記載の組成物。
  59. 【請求項59】 化粧上有益な成分がビタミンであっ
    て、限定されるものではないが、次のもの、即ちビタミ
    ンAとその誘導体および前駆体、ビタミンCとその誘導
    体および前駆体、ビタミンDとその誘導体および前駆
    体、ビタミンEとその誘導体および前駆体、並びにビタ
    ミンKとその誘導体および前駆体の内の少なくとも1種
    を含む、請求項31に記載の組成物。
  60. 【請求項60】 透過性向上剤が0.001〜99.9
    99%の範囲の濃度で存在している、請求項31に記載
    の組成物。
  61. 【請求項61】 透過性向上剤が、透過性向上量の、少
    なくとも1種の他の公知の透過性向上剤と組み合わされ
    ている、請求項31に記載の組成物。
  62. 【請求項62】 透過性向上剤および化粧上有益な成分
    が、許容できる化粧品用キャリアー中に分散されてい
    る、請求項31に記載の組成物。
  63. 【請求項63】 透過性向上剤および化粧上有益な成分
    が、経皮パッチのような、化粧上有益な成分の浸透を高
    めるように設計された化粧品用具に配合されている、請
    求項31に記載の組成物。
  64. 【請求項64】 モノ−アシル−(リゾ)−リン脂質と
    して、限定されるものではないが、次のもの、即ちリゾ
    レシチン類、リゾホスファチジルコリン、リゾホスファ
    チジルセリン類、リゾホスファチジルエタノールアミン
    類、リゾホスファチジルグリセロール類およびリゾホス
    ファチジルイノシトール類の内の少なくとも1種を含
    む、請求項1に記載の組成物。
  65. 【請求項65】 モノ−アシル−(リゾ)−リン脂質と
    して、限定されるものではないが、次のもの、即ち、天
    然源、合成源、生体工学源、並びに植物源、哺乳動物
    源、爬虫類動物源、水生動物源、細菌源、真菌源、ウイ
    ルス源および酵母に由来するものの内の少なくとも1種
    を含む請求項1に記載の組成物。
  66. 【請求項66】 モノ−アシル−(リゾ)−リン脂質が
    純粋形となっていることができる、請求項1に記載の組
    成物。
  67. 【請求項67】 モノ−アシル−(リゾ)−リン脂質
    が、限定されるものではないが、次の群、即ち極性脂質
    (レシチン類および他のホスファチジル誘導体のような
    脂質)、非極性脂質、植物油、界面活性剤および乳化剤
    の内の少なくとも1種を含めて、他の分子種が存在して
    いる状態において存在していることができる、請求項1
    に記載の組成物。
  68. 【請求項68】 モノ−アシル−(リゾ)−リン脂質
    が、治療上有効な薬物を含んでいる本発明の組成物中
    に、最終組成物の約0.001〜約99.999重量%
    の量で、好ましくは最終組成物の約0.01〜約10.
    00重量%の量で、最も好ましくは最終組成物の約0.
    1〜約2.0重量%の量で存在していることができる、
    請求項1に記載の組成物。
  69. 【請求項69】 モノ−アシル−(リゾ)−リン脂質
    が、化粧上有益な成分を含んでいる本発明の組成物中
    に、最終組成物の約0.001〜約99.999重量%
    の量で、好ましくは最終組成物の約0.01〜約10.
    00重量%の量で、最も好ましくは最終組成物の約0.
    1〜約5.0重量%の量で存在していることができる、
    請求項1に記載の組成物。
  70. 【請求項70】 モノ−アシル−(リゾ)−リン脂質
    が、表皮バリアを通る活性化合物の透過速度を、そのリ
    ン脂質が該活性化合物の作用速度に時間管理様式で影響
    を及ぼすように制御する方式で利用される、請求項1に
    記載の組成物。
  71. 【請求項71】 皮膚の全般的な健康、外観および状態
    を改善するための組成物であって、次の:皮膚の全般的
    な健康、外観および状態を改善するために用いられる少
    なくとも1種の活性成分;および皮膚の全般的な健康、
    外観および状態を改善するために用いられる上記活性成
    分(1種または複数種)の効率を高める、モノ−アシル
    −(リゾ)−グリセロリン脂質より構成される表皮透過
    性向上剤を含んで成る上記の組成物。
  72. 【請求項72】 活性成分が、天然源、合成源、並びに
    所望とされる活性化合物(1種または複数種)を含んで
    いる植物源、動物源、真菌源および微生物源に由来する
    抽出物の内の少なくとも1つから誘導された単一の活性
    化合物および活性化合物類に含まれている、請求項71
    に記載の組成物。
  73. 【請求項73】 活性成分が、最終組成物に対する重量
    で、活性成分の効率が適切な量の透過性向上剤、即ちモ
    ノ−アシル−(リゾ)−グリセロリン脂質により高めら
    れるときに、所望とされる化粧/治療反応をもたらす量
    で存在している、請求項72に記載の組成物。
  74. 【請求項74】 透過性向上剤であるモノ−アシル−
    (リゾ)−グリセロリン脂質が、合成法の生成物、並び
    に植物、動物、真菌および微生物の抽出物を含めて天然
    源から誘導された生成物の内の少なくとも1つに由来す
    る、請求項71に記載の組成物。
  75. 【請求項75】 モノ−アシル−(リゾ)−グリセロリ
    ン脂質が、化粧上および治療上許容できるキャリアー、
    ビヒクルおよび賦形剤の内の少なくとも1種を含んでい
    る、請求項74に記載の組成物。
  76. 【請求項76】 モノ−アシル−(リゾ)−グリセロリ
    ン脂質の少なくとも1種の化粧上および治療上許容でき
    るキャリアー、ビヒクルおよび賦形剤成分が、化粧およ
    び皮膚治療調合物での使用のためのローション、チン
    キ、クリーム、エマルジョン、ゲル、軟膏、水、水加工
    可能クリーム、ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチ
    ルセルロース、セルロース、親水性アクリル重合体、皮
    膚緩和薬、皮膚湿潤化成分、安定剤、グリセロール、界
    面活性剤、防腐剤、親水性増粘剤およびそれらの混合物
    より成る群から選ばれる、請求項75に記載の組成物。
  77. 【請求項77】 モノ−アシル−(リゾ)−グリセロリ
    ン脂質が、最終組成物の0.001〜99.999重量
    %の量で存在している、請求項71に記載の組成物。
  78. 【請求項78】 モノ−アシル−(リゾ)−グリセロリ
    ン脂質が、最終組成物の0.01〜10重量%の量で存
    在している、請求項77に記載の組成物。
  79. 【請求項79】 モノ−アシル−(リゾ)−グリセロリ
    ン脂質が、最終組成物の0.1〜5重量%の量で存在し
    ている、請求項78に記載の組成物。
  80. 【請求項80】 皮膚の正常でない状態、病気、障害を
    治療および予防し、そして皮膚の萎縮の影響を調節して
    その皮膚のきめおよび外観を改善する方法であって、対
    象に対して、皮膚のある領域上に、直接適用法および経
    皮性パッチを使用する方法の一つにより、次の:上記の
    病態および状況の治療、予防および改善の少なくとも1
    つに対して望ましい効果があることが知られている活性
    成分;および治療、即ち上記の病態および状況の治療、
    予防および改善の内の少なくとも1つに対する上記の望
    ましい効果のために選択された活性成分の効率を高める
    モノ−アシル−(リゾ)−グリセロリン脂質を含んで成
    る、有効量の組成物を局所投与することを含んで成る上
    記の方法。
  81. 【請求項81】 活性成分が、所望とされる活性化合物
    (1種または複数種)を含んでいる、天然源、合成源、
    並びに植物源、動物源、真菌源および微生物源に由来す
    る抽出物の内の少なくとも1つから誘導された単一の活
    性化合物および活性化合物の混合物に含まれている、請
    求項80に記載の方法。
  82. 【請求項82】 活性成分が、最終組成物に対する重量
    で、活性成分の効率が適切な量の透過性向上剤、即ちモ
    ノ−アシル−(リゾ)−グリセロリン脂質により高めら
    れるときに、所望とされる化粧および治療反応をもたら
    すのに十分な量で存在している、請求項81に記載の方
    法。
  83. 【請求項83】 透過性向上剤であるモノ−アシル−
    (リゾ)−グリセロリン脂質が、合成法の生成物、並び
    に植物、動物、真菌および微生物の抽出物を含めて天然
    源から誘導された生成物の内の少なくとも1つに由来す
    る、請求項80に記載の方法。
  84. 【請求項84】 モノ−アシル−(リゾ)−グリセロリ
    ン脂質が、化粧上および治療上許容できるキャリアー、
    ビヒクルおよび賦形剤の少なくとも1つをさらに含んで
    いる、請求項83に記載の方法。
  85. 【請求項85】 モノ−アシル−(リゾ)−グリセロリ
    ン脂質の化粧上および治療上許容できるキャリアー、ビ
    ヒクルおよび賦形剤成分の内の1つが、化粧および皮膚
    治療調合物での使用のためのローション、チンキ、クリ
    ーム、エマルジョン、ゲル、軟膏、水、水加工可能クリ
    ーム、ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロ
    ース、セルロース、親水性アクリル重合体、皮膚緩和
    薬、皮膚湿潤化成分、安定剤、グリセロール、界面活性
    剤、防腐剤、親水性増粘剤およびそれらの混合物より成
    る群から選ばれる、請求項84に記載の方法。
  86. 【請求項86】 モノ−アシル−(リゾ)−グリセロリ
    ン脂質が、最終組成物の0.001〜99.999重量
    %の量で存在している、請求項80に記載の方法。
  87. 【請求項87】 モノ−アシル−(リゾ)−グリセロリ
    ン脂質が、最終組成物の0.01〜10重量%の量で存
    在している、請求項86に記載の方法。
  88. 【請求項88】 モノ−アシル−(リゾ)−グリセロリ
    ン脂質が、最終組成物の0.1〜5.0重量%の量で存
    在している、請求項87に記載の方法。
  89. 【請求項89】 皮膚の正常でない状態、病気および障
    害が、乾燥肌、重症乾燥肌、ふけ、にきび、角質化症、
    乾癬、湿疹、皮膚剥落症、そう痒症、老人斑、ほくろ、
    黒皮症、しわ、いぼ、斑痕皮膚、色素過剰皮膚、過角質
    化皮膚、炎症性皮膚症、年齢関連皮膚変化および乾癬よ
    り成る群から選ばれる、請求項80に記載の方法。
  90. 【請求項90】 皮膚のきめおよび外観を改善し、そし
    て皮膚の細胞再生速度を高める方法であって、対象に対
    して、皮膚のある領域上に、次の:最終組成物に対して
    0.3重量%の量の活性成分としてのパルミチン酸レチ
    ノール;および最終組成物に対して0.25重量%のモ
    ノ−アシル−(リゾ)−グリセロリン脂質を含んで成
    る、有効量の組成物を局所投与することを含んで成る上
    記の方法。
  91. 【請求項91】 皮膚の健康、外観および状態を改善す
    るための組成物であって、次の:皮膚の健康、外観およ
    び状態の少なくとも1つを改善するための少なくとも1
    種の活性成分;およびモノ−アシル−(リゾ)−グリセ
    ロリン脂質より構成される表皮透過性向上剤を含んで成
    る上記の組成物。
  92. 【請求項92】 表皮透過性を増加させる方法であっ
    て、次の:皮膚の健康、外観および状態を改善するに当
    たって使用される活性成分を選択し;そしてその活性成
    分をモノ−アシル−(リゾ)−グリセロリン脂質と混合
    する工程を含んで成る上記の方法。
  93. 【請求項93】 経皮性パッチ上の活性成分の表皮透過
    性を増加させる方法であって、次の:モノ−アシル−
    (リゾ)−グリセロリン脂質を経皮性パッチに適用し;
    そしてその経皮性パッチを活性成分が吸収されるべき皮
    膚のある領域に適用する工程を含んで成る上記の方法。
  94. 【請求項94】 活性成分が、限定されるものではない
    が、少なくとも1種の植物抽出物に由来する少なくとも
    1種の治療上有効な薬物より成る、請求項2に記載の組
    成物。
  95. 【請求項95】 活性成分が、限定されるものではない
    が、植物抽出物からの少なくとも1種の単離物に由来す
    る少なくとも1種の治療上有効な薬物より成る、請求項
    2に記載の組成物。
  96. 【請求項96】 活性成分が、限定されるものではない
    が、少なくとも1種の植物抽出物に由来する少なくとも
    1種の化粧上有益な成分より成る、請求項34に記載の
    組成物。
  97. 【請求項97】 活性成分が、限定されるものではない
    が、植物抽出物からの少なくとも1種の単離物に由来す
    る少なくとも1種の化粧上有益な成分より成る、請求項
    34に記載の組成物。
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