JP2005508273A - 吸収物品の衛生的保管のための包装 - Google Patents

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Abstract

本発明は互いの上に積重ね(100)で置かれる、二つ以上の同種の折りたたまれていない薄い吸収物品(101)、好ましくは、いわゆるマイクロパンティシールドの衛生的保管のための包装であって、その包装が形状安定性で耐衝撃性であり、かつ容器部(1)と蓋部(2)を含み、さらに容器部(1)及び蓋部(2)が前記積重ね(100)を収容することを意図される保管空間(6)を一緒に画定するものにおいて、保管空間(6)が本質的に積重ね(100)の形に一致する形を有することを特徴とする包装に関する。
【選択図】図1

Description

【0001】
技術分野
本発明はパンティシールド、薄い衛生ナプキン又は同種の小さな個人用衛生製品、好ましくはいわゆるマイクロパンティシールドの如き、互いの上に積重ねで置かれる、二つ以上の同種の折りたたまれていない薄い吸収物品の衛生的保管のための包装に関する。包装は形状安定性で耐衝撃性であり、かつ容器部及び蓋部を含む。
【0002】
背景技術
このタイプの吸収物品のための従来の包装は厚紙又はプラスチックから通常製造され、しばしば多数の物品を互いに並べて含有している。個々の物品はそのまま包装中に包装されるか、又は各物品がプラスチックフィルムに通常包装されるいわゆる単独ラップ包装に包装される。単独ラップ包装を用いると、物品自体は物品を使用するときまで環境と接触しないことになり、それは衛生的な側面から良好である。一般的なタイプの包装は段ボール箱であり、それは平行六面体、立方体であるか又は何らかの多面形を有し、単独で包装される物品を多数含有している。別の変形例は通常単独で包装される多数の物品がポリエチレンの如きプラスチックの袋に包装されることである。
【0003】
このタイプの包装に伴う問題は吸収物品の衛生的保管を得るためには、それらは単独で包装されなければならないことである。単独包装は本来、製造及びプロセス技術の両方の見地から複雑になり、また各個々の衛生ナプキン又はパンティシールドをプラスチックで包装しなければならないので高価である。
【0004】
物品はそれらのサイズを小さくするために単独包装と関連して折りたたまれることも多い。折りたたみは本来、製造を複雑にし、物品の液体吸収能力に悪影響を有するとともに、物品の魅力的外観を低減することが多い。もし物品が単独で包装されないが、それらが箱又はプラスチック袋中にそのまま入れられるなら、ほこり、ちりなどが物品上に至る危険があり、それは使用中、物品を新しいものとして認識させないように導きうる。従来の包装に伴う別の問題はそれらがハンドバッグなどに入れるのには適していないことである。それらが作られる箱又はプラスチック袋は容易に破れるか又は圧縮され、それは個々の物品を包装から外に出ることに導きうる。その問題の一つの解決策は使用者が個々に単独包装された物品を持つことであるが、単独ラップ包装は物品を引裂したり又は物品を十分に保護しない危険がある。
【0005】
複数の吸収物品のための包装の例はWO 96/24537A1及びWO 98/06369A1に与えられ、単独ラップ吸収物品の例はWO 88/10219A1,WO 91/18574A1及びEP 0675703B1に与えられている。
【0006】
US特許496452では衛生ナプキン、パンティシールド又はタンポンの如き衛生製品のための包装が記載されている。包装は多数の衛生製品が使用者によって容易に持ち運びできるように設計されている。このタイプの包装に伴う欠点はそれが特殊なタイプの吸収物品に対して適応されないことである。逆にこのタイプの包装は多数の異なるタイプ及びサイズの衛生製品をそこに保管することができるように極めてゆったりとしている。包装はあるタイプの吸収物品に対して最適化されないので、コンパクトな保管、輸送及び小売には適していない。
【0007】
特殊なタイプの吸収物品に対して適応される同様の包装又は容器はGB 2269162A,US 5579916A及びUS 3557853Aにも記載されている。
【0008】
発明の簡単な記述
本発明の目的は上記問題を克服すること、及び単独包装される必要性なしに、ほこり、ちりなどから吸収物品を有効に保護する衛生的な包装を構成することである。
【0009】
本発明によれば、互いの上に積重ねで置かれる、二つ以上の同種の吸収物品、例えばパンティシールド、薄い衛生ナプキン又は同種の小さな衛生製品、いわゆるマイクロパンティシールドの衛生的保管のための包装は、その包装が形状安定性で耐衝撃性であり、かつ容器部と蓋部を含み、さらに容器部及び蓋部が前記積重ねを収容することを意図される空間を一緒に画定し、空間が積重ねの形に本質的に一致する形を有することを特徴とする。
【0010】
発明の記述
本発明によって、この明細書に述べられたタイプの包装が達成され、その包装は上述の問題を本質的に除去する。
【0011】
包装は容器部及び蓋部からなる。容器部及び蓋部が互いの上に積重ねで置かれる多数の隣接する折りたたまれていない吸収物品、好ましくはマイクロパンティシールドを一緒に包囲することを意図される。包装は縦方向、横方向及び高さ方向を持つ三次元形態を有し、異なる方向は互いに垂直であるか又は本質的に垂直である。包装はパンティシールドの積重ねが包装時に持つ形に本質的に一致する形を有する保管空間を与えられる。
【0012】
容器部は前面、前面と対向する後面、互いに対向する二つの側面及び端面を持つ細長い形を有することが好ましい。容器部と同じように、蓋部は前面、前面と対向する後面、互いに対向する二つの側面及び端面を有する。蓋部上の端面は輸送及び販売中、蓋部が下方に配置されかつ容器部が上方に配置されて包装が直立しうるように平坦であることが好ましい。
【0013】
容器部はちり、ほこりなどの包装中への侵入を避けるために容器部と蓋部の間で密封が得られるような方法で蓋部上に配置された開口に適応される開口を与えられる。二つの開口は各々のそれぞれの部分の端面から離れてその反対に位置される。容器部の開口は容器部の前、後及び側面によって画定される周囲を有する。同じようにして、蓋部の開口は蓋部の前、後及び側面によって画定される周囲を有する。
【0014】
包装は蓋部が容器部から除去されるか又は容器部に対して変位されることによって開放される。一つの好ましい例によれば、蓋部はヒンジの如き接合部材によって容器部に接合され、その接合部材は容器部の後面が蓋部の後面に接続されるように置かれる。このようにして、蓋部は容器部に対して旋回自在に接合される。
【0015】
ちり、ほこりなどが包装中に侵入するのを防止するために、容器部上に、好適には容器部の開口上の全周囲に沿ってリムが配置される。対応するように、蓋部の開口上の周囲に沿った領域はくぼみを与えられることが好適である。リムはくぼみに適応され、閉じられた状態ではリムはくぼみに至り、その結果リム及びくぼみが一緒になって密封を与える。
【0016】
包装のための重要な特性は包装が保管されるとき又は強打や殴打を受けたときに包装が自発的に開かないように蓋部が容器部上にしっかり着座するように包装が形成されかつ耐衝撃性であることである。包装はスナップロックの形のロッキング機構を与えられることが好適であるので、パンティシールドの安全な保管を確保することができる。スナップロックはリム及びくぼみと関連して配置されることが好適である。包装にその目的に適応された形を与えることによって及びそれを好適な材料から製造することによって、包装を形状安定性にすることもできる。形状安定性という表現は包装が通常の使用中に受けうる荷重下でいかなる認識しうる程度の変形も受けないことを意味する。包装が形状安定性であるということは包装が変形を受けた後でもその元の形に戻ることができることを意味する。
【0017】
包装のために好適な材料はポリスチレン(PS)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)及びポリエチレンテレフタレート(PET)の如きプラスチックである。製造中、透明又は半透明材料を使用することによって、包装はパンティシールドの積重ねをその外側から見ることができるように形成されることができる。また、例えば包装上に窓を配置し、それを通して吸収物品を見ることができるようにすることによって包装の一部を透明又は半透明にすることもできる。別の代替策は蓋部又は容器部だけを透明又は半透明にすることである。包装は射出成形、吹込成形又は真空成形によって製造されることが有利である。
【0018】
図面の簡単な記述
本発明は図面に示された例を参照して以下により詳細に記載されるだろう。
図1は側面から見た本発明による開放している包装を示す。
図2は正面から見た本発明による開放している包装を示す。
図3は側面から見た本発明による閉鎖している包装を示す。
図4は正面から見た本発明による閉鎖している包装を示す。
図5は閉鎖された包装の端面図を示す。
図6は閉鎖された包装の線VI−VIに沿った断面を示す。
図7はガードルを与えられた閉鎖された包装を示す。
図8は上から見たマイクロパンティシールドを示す。
図9は図8のパンティシールドの線IX−IXに沿った断面を示す。
【0019】
図面及び具体例の詳述
吸収物品を保管するための包装が図1−5に示されている。包装は容器部1及び蓋部2からなる。容器部及び蓋部は多数の折りたたまれていないマイクロパンティシールド、又は同種吸収物品101を一緒に包囲することを意図され、それらは互いの上に積重ね100で互いに重ねられる。マイクロパンティシールドは伝統的なパンティシールドと比較すると縦及び横方向において小さな範囲を有することを特徴とする。包装は縦方向3、横方向4及び高さ方向5を伴う三次元形態を持ち、そこでは異なる方向が互いに垂直であるか又は本質的に垂直である。包装は容器部1及び蓋部2によって画定される保管領域6を有する。保管領域6はパンティシールドの積重ね100が包装中に有する範囲に本質的に相当する形、即ち縦、横及び高さ方向の範囲を有する。包装の形が積重ねに適応されているという事実によって、それはコンパクトで小さく整とんされ、使用者が持ち運ぶのが簡単である。保管領域6は製造工程の実際の包装段階中にパンティシールドを包装中に入れることを容易にするために、積重ね100より縦、横及び高さ方向において幾分大きな範囲を有することが好ましい。保管領域6の形のため、包装はパンティシールドが輸送及び保管中に安全に位置するような方法で積重ね100を包囲する。
【0020】
容器部1は包装中へのちり、ほこりなどの侵入を避けるために容器部1と蓋部2の間の密封が得られるような方法で蓋部2上の開口8と協働する開口7を与えられる。
【0021】
容器部1はパンティシールドの積重ねが有する範囲と本質的に一致する空間を形成する蓋部とともに容器部によって蓋部2と協働するように適応されている限り、物品を保管するのに好適ないかなる形を有することもできる。図1−5では、容器部1は前面9、前面9と対向する後面10、互いに対向する二つの側面11及び端面12を伴った細長い形を有する。容器部上の上述の開口7は端面10から離れて位置され、開口7の周囲は容器部の前、後及び側面によって画定される。後面10は前面9より大きい縦方向3の範囲を有しており、結果として側面11は開口7において傾斜している。端面12は好ましくは鋭い角のない丸みを帯びた形を有し、従って包装は例えばハンドバッグ中に保管されるときに様々な物体にぶつかったり又は突いたりしない小さなコンパクトな形を有するだろう。容器部の他の面は鋭い角又は縁を持たない緩やかな移行領域を伴って互いに配置されている(図面参照)。
【0022】
容器部1と同様にして、蓋部2は前面13、前面13と対向する後面14、互いに対向する二つの側面15及び端面16を有する。蓋部上の開口8は端面16から離れて位置され、開口7の周囲は蓋部の前面13、後面14及び側面15によって画定される。蓋部上では後面は前面13より小さい縦方向3の範囲を有しており、結果として側面15は容器部1に適応されるために傾斜している。蓋部上の端面16は輸送及び販売中に包装が蓋部を下方に容器部を上方にして直立できるように平坦であることが好ましい(図3及び4参照)。また蓋部上で異なる面は鋭い角又は縁を持たない緩やかな移行領域を伴って互いに配置されている。
【0023】
容器部の開口7及び蓋部の開口8は蓋部が容器部1と釈放自在に協働できるように設計される。即ち、包装は容器部から蓋部を除去することによって又は容器部に対して蓋部を変位することによって開放される。好ましい例によれば、蓋部2は接合部材17、例えばヒンジによって容器部に接続され、接合部材17は容器部の後面10が蓋部の後面14に接続されるように位置される。このようにして、蓋部は接合部材によって容器部に対して旋回自在に接合され、包装はそのとき蓋部の前面13を容器部から離れるように押すことによって開放されることができる(図1参照)。
【0024】
容器部及び蓋部の側面11,15の傾斜デザイン及び包装上の高い容器部の後面10上の接合部材17の設置は包装が開けられたときに蓋部の前面13が積重ね100をつかむ危険なしに包装を小さくかつコンパクトにすることができることを意味する。容器部の前面9が後面10より小さい縦方向範囲3を有するという事実によって、蓋部が容器部に対して揺動された後に容器中のパンティライナーにアクセスすることが容易である。高さ方向に対する容器部及び蓋部上の開口における側面11,15の周囲上の角度は包装デザインによって変更可能である。好適には、接合部材17において頂点を有し、かつ高さ方向と平行な線から包装が閉じられたときの開口における側面11,15の周囲までを走る角度αは0−70°である(図3参照)。好ましい例によれば、角度αは約30°である。本発明の範囲内では角度αが負になるように開口を作ることもできる。
【0025】
容器部の端面12の丸くされた形によって、積重ね100の上面はそれが包装中に保管されるとき幾分凹形状を与えられる。なぜならば積重ねの中央にあるパンティシールドは積重ねの外縁にあるものより包装中ではさらに下の方に位置されるからである。積重ねの凹形状は使用者が容器部の前面9に最も近い積重ねのいちばん先のパンティシールドをつかむことを容易にし、このようにして使用者は一回で二つ以上のパンティシールドを包装から取り出すことを避けることができる。端面12は丸められている必要はないが、その代わりパンティシールドの除去を容易にする形を積重ねの上面に与えるために波状又は他の不規則な形を持つことができる。端面12は包装が直立して容器部が輸送及び販売中に下方に配置されることができるように平坦にすることもできる。対応するように、蓋部の端面16は平坦にする必要はないが、その代わり丸められた又は不規則な形を持つことができる。
【0026】
ちり、ほこりなどが包装中に侵入するのを防止するために、容器部1に好適には容器部の開口7の全周に沿ってリム18が配置される。対応するように、蓋部の開口8の周囲に沿った領域はくぼみ19を与えられ、それは包装が蓋部を容器部の方へ旋回することによって閉じられるときにリム18と協働することができる。リム18はくぼみ19に適応され、閉じられた状態ではリム18はくぼみ19に至り、その結果としてリム18は密封を与え、ちり、ほこりなどに対するバリヤーとして機能する(図6参照)。あるいは、本発明の範囲内ではリムを蓋部上に、くぼみを容器部上に配置することができる。リム及びくぼみを構成する好適な方法は蓋部及び容器部をそれらの各開口において材料厚さを単に少なくすることである(図6参照)。
【0027】
包装のための重要な特徴はそれが耐衝撃性であることである。それゆえ包装が通常の使用中に圧力、強打又は殴打を受けたとき、又はもし万一包装が床又は地面に落下したとしても破壊しない材料から製造されるべきである。さらに、包装が閉じられるときそれは例えばハンドバッグに保管されるとき又は強打又は殴打を受けたときにひとりでに開かないように蓋部が容器部上に安全に位置するような方法で形成されるべきである。従って、包装を開放するのに容器部に対してある力が要求されるような方法で蓋部が構成及び設計されることが好都合である。その力は衛生的保管を確保するのに十分に大きいものにすべきであるが、同時に包装は開放することが困難であるものとして認識されてはいけない。包装上にスナップロック20の形のロッキング機構を配置することによって、パンティシールドの安全な保管を確保することができる。スナップロック20はリム18及びくぼみ19と関連して配置されることが好適である。図1−6による例では、リム18はその周囲の一部に沿って、好ましくは容器部の前面9上でタブ21を与えられ、くぼみ19はその周囲の一部に沿って、好ましくは蓋部の前面13上でタブ21に適合するノッチ22を与えられる。容器部及び蓋部が幾分可撓性であるという事実によって、タブは包装が閉じられるときにノッチをつかむことができ、その結果、蓋部は容器部にタイトにロックされる。包装はスナップロック20の保持力を越える力で蓋部をスナップロック20において容器部から離れるように押すことによって開放される。開放を容易にするために、容器部の前面をスナップロックのすぐ下に押し、タブ21をノッチ22から離し、同時に蓋を押し上げることもできる。押し下げを容易にするために、容器部の前面は表面にくぼみの形の親指グリップ23を設けることができる(図参照)。タブ21及びノッチ22の形を縦及び横方向に、そして蓋部及び容器部の開口7,8の周囲に沿って変えることによって、スナップロック20の保持力を変えることができる。本発明ではタブ21及びノッチ22をそれぞれ蓋部及び容器部に配置すること、又はフックなどの他のタイプのスナップロック又は保持手段を使用することもできる。
【0028】
もし包装が吸収物品の衛生的保管を与えることになるなら、物品を強打又は殴打から保護し、同時にほこり及びちりを物品中に侵入させたり物品をだめにするのを有効に防止することが重要である。物品はその目的に適応した形を与えることによって及び好適な材料から製造することによって形状安定性にすることができる。形状安定性という用語は例えば物品をハンドバッグなどに入れて持ち運ぶとき、通常の使用中に受けるいかなる負荷によってもいかなる認識できる程度にも変形されないことを意味することを意図される。また、包装が形状安定性であるということは認識可能な変形なしに強打又は殴打に耐えることができ、もし変形されてもその元の形に戻るか又は実質的に戻ることを意味する。
【0029】
包装のための好適な材料は透明、半透明又は不透明プラスチックであり、例えばポリスチレン(PS)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)又はポリエチレンテレフタレート(PET)であり、ポリプロピレン(PP)が好ましく使用される。製造中、透明又は半透明材料を使用することによって、包装は外側からパンティシールドの積重ねを見ることができるように形成されることができる。包装は射出成形、吹込成形又は真空成形によって製造されることができる。射出成形では、包装の寸法に相当するキャビティを与えられた型が使用される。実際の射出成形中、溶融プラスチックがキャビティ中に圧入され、プラスチックが硬化した後、包装は型から取り出される。好ましくは、包装全体は蓋部と容器部の両方、そして単一連続ユニットにおける同じ材料の接合部材も射出成形される。包装の材料厚さは0.5−3.5mmの範囲内にあるべきであり、好適には1.2mmであり、包装は好ましくは本質的にその全範囲にわたって同じ材料厚さを有する。製造中、包装の表面にグラフィックデザイン、ロゴタイプなどの様々な表面構造又はデザイン要素を設けて魅力的で心地良い外観を与えることができる。デザイン要素は包装上に再現されるレリーフパターンを実際の型に彫刻することによって又は包装上に艶消の光沢のある表面にパターンを与える交互に艶消及び光沢の表面を有する成形用具によって射出成形中、直接形成されることができる。型から取り出された後、包装にパターンなどを与えることもできる。包装はプラスチックから作られることが好適であるので、それに異なる色を与えて魅力的に見えるようにすることができる。
【0030】
包装のための吸収物品の好適な数はどのタイプの吸収物品が包装されるべきか及び包装が高さ方向にどのくらい大きな範囲を持つべきかによって、例えば2−40の範囲内であることができる。高さ方向の包装の範囲は物品の好適な数に容易に適応されることができる。縦及び横方向における包装の範囲は対応する方向における吸収物品の範囲に完全に依存し、保管空間のサイズ及び形はここでは包装の範囲の基礎を形成するだろう。マイクロパンティシールドなどの小さな吸収物品のための包装は閉じられた状態では積重ねの高さによって70−150mmの縦方向の最大長さ、40−70mmの横方向の最大幅及び5−60mmの範囲内の高さ方向の最大高さを有する。一つの特に好ましい例によれば、包装は約100mmの最大長さ、約50mmの最大幅及び約39mmの最大高さを有する。
【0031】
パンティシールド101の積重ね100が包装中に包装され、蓋部が適切に閉じられた後、販売のために提供されたときに開かないことを顧客が確実にするために余分な保護を包装に与えることが好適である。販売前に包装の望ましくない開放を防止するための効果的な方法はそれにプラスチックフィルムなどからなるガードル24を与えることであり、それは容器部の開口7が蓋部の開口8と協働する包装の外側上の領域において少なくとも容器部1の一部及び蓋部2の一部を包囲する(図7参照)。ガードル24が容器部と蓋部の両方にわたって位置され、それが包装の開放前に除去されなければならない方法で構成されることによって、顧客は包装が開けられたかどうかを見ることが容易である。ガードルは例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、より好ましくは延伸ポリスチレン(OPS)の収縮フィルムから製造されることができ、それは包装上で滑らされ、次いで包装のまわりで閉じるように入念に暖められるチューブとして形成される。
【0032】
ガードルの除去を容易にするために、それにせん孔、引裂配置などを与えることができる。ガードルに製造情報、商標などを与えることも好適である。なぜならばこの種の情報を実際の容器上に印刷するよりプラスチックフィルム上に印刷する方がずっと簡単で安価だからである。包装にできるだけ多くの情報を与えることができるためには、ガードルは包装の表面の大部分をカバーするように形成されるべきである。ガードル上に印刷することができるので、販売時に包装の印象を有利に強化するように使用されることができ、同時に包装はガードルが除去されると目立たなくすることができる。
【0033】
本発明の範囲内では、上述の方法とは別の方法で包装の開口を位置させることができ、そこでは包装は縦方向3において容器部と蓋部2に分割される。例えば、横又は高さ方向に分割されるように包装を形成することができる。また、別の方法で開口を形成し、まっすぐな側面を有する容器部と蓋部を形成することもできる。
【0034】
このタイプの包装のために好適な吸収物品はパンティシールド又は衛生ナプキンである。包装のために好適ないわゆるマイクロパンティシールドは以下にさらに詳細に記載されるだろう。マイクロパンティシールドは伝統的なパンティシールドと比較すると縦及び横方向において小さな範囲を有することを特徴とする。パンティシールドは65−100mmの範囲内にある縦方向の長さ及び35−55mmの範囲内の横方向の最大幅を有する。特に好ましい例によれば、パンティシールドは91mmの長さ及び42mmの最大幅を有する。
【0035】
図8及び9のパンティシールド101は縦方向108及び横方向109を持つ本質的に細長い形を有し、二つの長い側102,103、二つの短い側104,105、使用者の前方に面することを意図される第一端部分106、使用者の後方に面することを意図される第二端部分107を有する。パンティシールドは使用中使用者の方に面することを意図される上側110、及び使用中使用者から離れて面することを意図される下側111を有する。
【0036】
パンティシールドは使用中使用者の方に面するように下側上に配置される液体透過性表面層112及び下側上の液体不透過性後側層113を含む。表面層112と後側層113の間には吸収体114が配置される。表面層及び後側層は接着剤で吸収体に接続されることが好ましい。表面層112及び後側層113は吸収体114と同じ縦及び横方向の範囲を有することができる(図9参照)。表面層112及び後側層113が吸収体114より大きな範囲を有するようにパンティシールドを形成することもできる。その場合において、表面層及び後側層は吸収体の周囲のまわりの吸収体の外側の領域で互いに接続され、パンティシールドの縁のまわりにへりが形成される。パンティシールドの製造中、異なる層は例えばパンティシールドの縁のまわりで型押ロールで接着中一緒に押圧されることができる。製造中パターンを物品中に型押しすることもできる。
【0037】
図9は図8のパンティシールドを線IX−IXに沿った断面で示す。感圧接着剤115の形の固定部材はパンティシールドの下側上に配置される。接着剤115は下側全体をカバーするか、下側に沿って平行ストリップで適用されるか又はチェックパターン又はスポットの如き別の好適なパターンで下側上に適用されることができる。除去可能な保護層116は接着剤115上に配置され、保護層116は使用者の下着中へのパンティシールドの適用前に使用者によって除去される。保護層116は例えばいわゆる剥離紙であることができ、それはシリコンで被覆された紙層によって構成されることができる。
【0038】
表面材料112は従来のいかなる材料、例えば不織布、有孔プラスチックフィルム又は有孔プラスチックフィルムと不織布の積層体からなることができる。
【0039】
後側層113は薄い液密プラスチックフィルムの如き液体不透過性材料、又はそれ自体液体透過性であるがプラスチック、樹脂又は他の液密材料で被覆された材料からなる。バリヤー層113は下側からの漏出が防止されかつ目的のために十分な可撓性及び皮膚に対する優しさを示すように液体不透過性の基準を満たすいかなる材料からもなることができる。好適な材料の例はポリエチレン、ポリエステル又はポリプロピレンのプラスチックフィルム、不織布及び不織布とプラスチックフィルムの積層体である。吸収体の方に向けられた液体不透過性プラスチック層、及び使用者の下着の方に向けられた不織布の積層体からなる後側層は織物感覚を有する漏出防止バリヤー層を与える。例えばSMS(スパンボンド−メルトブロー−スパンボンド)の又は例えばポリエチレンの呼吸性プラスチックフィルムの呼吸性後側層を有するパンティシールドの後側を形成することもできる。
【0040】
吸収体114はセルロース毛羽の如き天然繊維、吸収性合成繊維又は天然繊維と合成繊維の混合物から製造されることが好適である。好ましくは、吸収体114はいわゆるエアレイされたもの、即ちエアレイされたセルロース体からなる。吸収体にいわゆる超吸収材を混合することもできる。超吸収材は自重の数倍の液体を吸収する能力を有するポリマーである。吸収体114は形状安定部材、液体分散部材又は結合手段のようなさらなる成分を含有することもできる。また吸収体中に様々な種類の吸収フォーム材料を使用することもできる。
【0041】
表面層と吸収体の間に受入層を配置することができる。受入層は液体を吸収物品中に引き寄せ、液体を下方の吸収体114に移動する役割を有する。受入層は例えば低密度の不織材料からなることができる。
【0042】
パンティシールド101は上述のもの以外の別の形を有することができる。このタイプの吸収物品の他の考えられる形は例えば矩形、三角形、砂時計形状、円形、楕円形であることができる。包装はそのデザインが吸収体の形によって決定されるので、記載されたもの以外の別の形を有することができる。
【0043】
本発明は上述の例に限定されるものとしてみなすべきではなく、これらは単に本発明を明瞭にすることのみを意図される、本発明の範囲内では、異なる例からの特徴を互いに組合わせることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】側面から見た本発明による開放している包装を示す。
【図2】正面から見た本発明による開放している包装を示す。
【図3】側面から見た本発明による閉鎖している包装を示す。
【図4】正面から見た本発明による閉鎖している包装を示す。
【図5】閉鎖された包装の端面図を示す。
【図6】閉鎖された包装の線VI−VIに沿った断面を示す。
【図7】ガードルを与えられた閉鎖された包装を示す。
【図8】上から見たマイクロパンティシールドを示す。
【図9】図8のパンティシールドの線IX−IXに沿った断面を示す。

Claims (14)

  1. 互いの上に積重ね(100)で置かれる、二つ以上の同種の折りたたまれていない薄い吸収物品(101)、好ましくはいわゆるマイクロパンティシールドの衛生的保管のための包装であって、その包装が形状安定性で耐衝撃性であり、かつ容器部(1)と蓋部(2)を含み、さらに容器部(1)及び蓋部(2)が前記積重ね(100)を収容することを意図される保管空間(6)を一緒に画定するものにおいて、保管空間(6)が積重ね(100)の形に本質的に一致する形を有することを特徴とする包装。
  2. 容器部(1)が開口(7,8)の間で密封が得られるように蓋部(2)上に配置される開口(8)と協働する開口(7)を有し、さらに容器部(1)が蓋部(2)におけるくぼみ(19)に適応されるリム(18)を与えられることを特徴とする請求項1に記載の包装。
  3. 容器部(1)が前面(9)、前面(9)に対向する後面(10)、二つの対向する側面(11)及び端面(12)を与えられること、及び蓋部(2)が前面(13)、前面(13)に対向する後面(14)、二つの対向する側面(15)及び端面(16)を与えられることを特徴とする請求項1又は2に記載の包装。
  4. 容器部(1)の端面(12)が丸められた形を有することを特徴とする請求項3に記載の包装。
  5. 蓋部(2)の端面(16)が平坦であることを特徴とする請求項3に記載の包装。
  6. 蓋部(2)が接合部材(17)によって容器部(1)に旋回自在に取り付けられることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の包装。
  7. 接合部材(17)が容器部(10)の後面を蓋部(14)の後面と接続することを特徴とする請求項6に記載の包装。
  8. スナップロック(20)の形のロッキング機構を与えられることを特徴とする請求項2〜7のいずれかに記載の包装。
  9. スナップロック(20)がリム(18)及びくぼみ(19)に隣接して配置され、さらに好ましくは容器部(9)の前面上の、スナップロック(20)の周囲の一部に沿ったリム(18)がタブ(21)を与えられ、好ましくは蓋部の前面上の、スナップロック(20)の周囲の一部に沿ったくぼみ(19)がノッチ(22)を与えられていること、及び蓋部(2)が容器部(1)にロックされることができるように包装が閉じられるときにタブがノッチを保持することができることを特徴とする請求項8に記載の包装。
  10. プラスチック材料、好ましくはポリプロピレン(PP)から製造されることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の包装。
  11. 閉じられた状態において70−150mm、好ましくは約100mmの縦方向の最大長さ、40−70mm、好ましくは約50mmの幅方向の最大幅、及び5−60mm、好ましくは約39mmの高さ方向の最大高さを有することを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の包装。
  12. プラスチックフィルム又はその類似物からなるガードル(24)が容器部(7)の開口が蓋部(8)の開口と協働する包装の外側上の領域において容器部(1)の少なくとも一部並びに蓋部(2)の一部を取り囲むことを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の包装。
  13. ガードル(24)が延伸ポリスチレン(OPS)の収縮フィルムから製造されることを特徴とする請求項10に記載の包装。
  14. ガードル(24)がせん孔、引裂配置又はそれらの類似物を与えられることを特徴とする請求項10〜11のいずれかに記載の包装。
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