JP2005507789A - 2個の交互打撃ピストン用制御弁を有する打撃装置 - Google Patents

2個の交互打撃ピストン用制御弁を有する打撃装置 Download PDF

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Abstract

本発明は、打撃装置に関するものであり、打撃装置は、交互に打撃動作を行う2個の打撃ピストンと、打撃ピストンを制御する制御弁とを含む。制御弁(7)は、力が作用するスライド(8)を含み、スライドは、通常は第1の位置にあるが、第1の打撃ピストンの打撃動作の終了時に第1の位置から第2の位置へと動き、同様に第2の打撃ピストン(4)の打撃動作の終了時に第1の位置へと戻るようにされる。

Description

【背景技術】
【0001】
本発明は、2ピストン打撃装置に関するものであり、この打撃装置は、ツールに打撃を加えるために交互に打撃動作を行う2個の打撃ピストンと、打撃ピストンの移動を制御する制御弁とを含み、両方の打撃ピストンは第1の圧力空間を有し、両方の打撃ピストンは第1の圧力面を含み、第1の圧力面は、ツールに面し、この第1の圧力空間と連通し、両方の打撃ピストンは、その後端に第2の圧力空間を含み、両方の打撃ピストンは第2の圧力面を含み、第2の圧力面は、後ろ向きに向けられており、第2の圧力空間と連通している第1の圧力面の表面積より大きい表面積を有し、したがって圧力流体の圧力は打撃装置の動作中、常に第1の圧力空間において高く、かつ打撃動作と同様に戻り動作を交互に得るために両方の打撃ピストンの第2の圧力空間は圧力流体の高圧に接続され、また同様に圧力流体の低圧に接続され、両方の打撃ピストンは、両方の打撃ピストンの打撃動作によって制御弁を制御する制御手段を含む。
【0002】
いくつかの打撃ピストンを含む打撃装置が公知であり、さく岩装置で使用されている。このような装置はたとえば特願平4-156914号および特願平4-186221号から知られている。さらにルーマニア特許第112705号は、2ピストンと制御弁を含む打撃装置を開示し、2ピストンは交互に打撃動作をツールに加え、制御弁は、ピストンの移動の特定の段階でピストンが移動する間に、位置を変えて、ピストンが順々に反対方向に動くようにする。この解決策では、閉空間が互いにピストンの反対側に設けられて、そこから圧縮空気が弁の一方の側にのみ流れることができて、弁の位置を変えるように弁は制御される。しかし、このような解決策を液圧打撃装置に適用することは困難である。液圧打撃装置では、弁を制御するために使用される必要な流量が大変小さく、そのため、このような構造は不必要な効率損を生じさせる。作動液は空気のように圧縮されないため、大量の液体の流れを除去することも困難を引き起こす。
【発明の概要】
【0003】
本発明の目的は、打撃動作が単純にかつ容易に、そして損失が可能な限り少なく制御されるような液圧打撃装置を提供することである。本発明による打撃装置は、以下の特徴を有する。すなわち制御弁は、スライドが通常その第1の位置にあるように、その運動方向に力が作用するスライドを含み、制御弁は圧力流体の高圧に接続しており、圧力流体の放出流路に接続する第1の打撃ピストンの第2の圧力空間、および同様に第2の打撃ピストンの第2の圧力空間に通じる流路に作用し、制御手段が接続されて、スライドが第1の位置から第2の位置へ移動するように、第1の打撃ピストンの打撃動作の終了時に制御弁のスライドに作用し、したがって制御弁は、圧力流体の放出流路に接続する第1の打撃ピストンの第2の圧力空間と接続し、同様に第2の打撃ピストンの第2の圧力空間に通じる流路に作用する圧力流体の高圧と接続し、制御手段は、第2の打撃ピストンの打撃動作の終了時に接続されて、制御弁のスライドに作用して、スライドを再び第2の位置から第1の位置へ動かすようにする。
【0004】
本発明の本質的な考えは、制御弁を特定の位置に保持しようとする力を制御弁に加え、制御弁がこの特定の位置にある間、圧力媒体の圧力が第1の打撃ピストンに作用し、第1の打撃ピストンが打撃動作を行うようにし、同様に圧力媒体の圧力が第2の打撃ピストンに作用し、この打撃ピストンが戻り動作をするようにするというものである。本発明の他の本質的な考えは、打撃方向の打撃ピストンの移動が制御弁の動作を制御し、打撃動作時の打撃ピストンがその打撃動作の終了時に所定の位置に到着したときに、打撃ピストンが制御弁を制御して、制御弁がその位置を変えて、この打撃ピストンに戻り動作をさせ、同時に第2の打撃ピストンの打撃動作にその戻り動作を終了させるというものである。さらに本発明の好ましい実施例の本質的な考えは、第1の打撃ピストンがその打撃動作の終了時に所定の位置に到着したときに、第1の打撃ピストンは制御弁の圧力面用圧力媒体流路を開き、圧力媒体の作用する圧力が制御弁に、力と反対でこの力より大きい力を加え、制御弁が第2の位置へ動くようにし、制御弁によって制御される圧力媒体の圧力が第1および第2の打撃ピストンに作用して、その運動の方向が反対へと変わるようにするというものである。本発明の好ましい実施例のさらに他の本質的な考えは、第2の打撃ピストンの打撃動作の終了時に所定の位置で、打撃ピストンは制御弁のこの圧力面への圧力媒体のこのような圧力、好ましくはタンク圧力として知られているものを制御し、この圧力面へのその力は、制御弁を第1の位置へ動かす力より小さく、この場合、制御弁は再び位置を変え、さらにもう一度、打撃ピストンの移動を反対方向へと制御するというものである。本発明の好ましい実施例のさらに別の本質的な考えは、両方の打撃ピストンの、ツールに関して反対側の端部が延長部とその肩を含み、高圧の圧力流体の流路が肩の通路に接続され、打撃ピストンの戻り動作の終了時に肩が、高圧の圧力流体に当該打撃ピストンに作用して打撃動作を開始させる流路から離れるようにし、打撃ピストンの打撃動作が開始したときに、肩は再びこの接続を閉じ、打撃ピストンの打撃動作が、制御弁から届く高圧の圧力流体の作用により継続するようにするというものである。
【0005】
以下に、添付図面により本発明をさらに詳細に説明する。
【0006】
図1は、2個の打撃ピストンを有する打撃装置を、明確化のために2個の別個の打撃機構として示し、この打撃ピストンは軸方向に異なる部品を打撃する。図は、フレームの第1の部品2で移動する第1の打撃ピストン1を示す。打撃ピストンの前には第1のツール3があり、これは、それ自体で公知のシャンクまたは実際のツールとすることができる。さらに、図は第2の打撃ピストン4を示し、これは、フレームの第2の部品5で動き、その前部、図の左は第2のツール6であり、これは、それ自体で公知のシャンクまたは実際のツールとすることができる。以下ではフレームの部品2および5はフレームと呼ぶ。なぜならば、フレームの部品2および5は、互いに固定的に接続されていない別個のフレームとすることができ、また、これらは固定された1つのフレームの一部を形成することとしてもよいからである。さらに、図は、弁フレーム9を移動する弁スライド8によって形成される制御弁7を示す。弁フレーム9は、打撃装置のフレームに固定的には接続されていない全く別個のフレームとするか、または打撃装置のフレームの固定された一部とするか、いずれかとすることができる。
【0007】
第1の打撃ピストンは、その打撃方向の前側に、すなわち図の左側に肩1aを含み、肩はツール側に第1の圧力面1bを含む。この圧力面は、第1の打撃ピストンの第1の圧力空間10に接続され、圧力媒体の一定の高圧があり、これは概略的に示され、流路12に沿って液圧ポンプ11から来る。第1の打撃ピストン1はまた、第2の肩1cを含み、これは同様に打撃ピストンの後端に面する、すなわち図の右側に第2の圧力面1dを含む。第2の圧力面1dは今度は第1の打撃ピストンの第2の圧力空間13に連通し、さらに打撃動作のほとんどの間、流路14を介して制御弁7に接続されるが、打撃ピストン1の第2の肩1cは、打撃ピストンの移動の終了時に接続を閉じる。第1の打撃ピストンはさらにその端部に、この打撃ピストンから後方に伸びる、すなわち図の右側に延長部1eと第3の肩1fを含む。一定の高圧の圧力媒体がポンプ11から第3の肩1fへ供給され、第1の打撃ピストンが前後に移動する間、第3の肩が圧力媒体の流れを制御する。肩よりも直径が小さい部分が、第1および第2の肩の間に配置され、第3の圧力空間15がこの部分に設けられ、圧力流体が第1の打撃ピストンとフレームとの間をこの空間から制御弁7へと流れてもよい。この圧力空間は、第1の制御流路16を介して制御弁7と連通する。第2の打撃ピストンは対応する部品、すなわち、その第1の肩4aと、その第1の圧力面4bと、その第2の肩4cと、その第2の圧力面4dと、その延長部4eとその第3の肩4fを含む。同様に第2の打撃ピストン4はその前端でその第1の圧力空間17に囲まれ、第1の圧力空間17にはその第1の圧力面4bが接続され、第1の圧力空間17には、ポンプ11が連続的に高圧の圧力流体を、流路12を介して供給する。同様に第2の打撃ピストンの後端、すなわち、図の右側にその第2の圧力空間18を含み、第2の圧力空間18は制御弁7と、流路19を介して、第2の打撃ピストン4の打撃動作のほとんどの間、連通するが、第2の打撃ピストンの第2の肩4cは、第2の打撃ピストンの戻り動作の終了時に接続を閉じる。さらに、その第3の圧力空間20が第1および第2の肩の間に設けられ、第3の圧力空間20は、第2の制御流路21を介して制御弁7に接続され、またそこから打撃ピストンの後端の方へ、すなわち、図の右側に流路22を介して少し離して、タンク圧力、または低圧、または圧力媒体タンクとして公知のものへ、またはそれらに通じる放出流路へ接続される。
【0008】
図は、両方の打撃ピストンを囲む第3の圧力空間15および20を示す。これらの代わりに、打撃ピストンは、制御のために別個の溝を含んでもよい。1つのみの溝の代わりに、溝の数は、打撃ピストンの長手方向にもしくはその周囲の周りのいずれかにおいて、より多くてもよい。また、第1の打撃ピストンに関して、第1の打撃ピストンの第1の溝によって、制御弁7に通じる制御流路16を第1の打撃ピストンの第1の圧力空間10に接続する代わりに、別個の高圧流路を利用することができ、溝が第1の制御流路を高圧流路に接続し、第2の制御流路21が同様に、第2の打撃ピストンの圧力流体の別個の放出流路22に接続されるのと同じようにする。第1と第2の圧力空間の間に打撃ピストンの溝を形成する代わりに、制御弁を制御する溝を、打撃ピストンの他の適切な場所に、たとえば打撃ピストンの延長部として設けられる第3の肩等に、形成することもできる。
【0009】
制御弁7は弁スライド8を含み、弁スライド8には常に、図の左側にスライドを押す力Fが作用する。これはたとえば、大きさが等しい圧力、たとえば図のポンプ11から供給される圧力流体の高圧がスライドの両端に作用するようにして達成される。スライド8の端面の大きさが変わるため、その差と、端部表面領域の間の圧力との積である力がそれらに作用する。最終的に得られるものが、図の左側にスライド8を押す力であるときは、このような力Fは、たとえば、図の右端に作用する圧力媒体の圧力によって、またはバネによって、または他の何らかの公知の方法により、たとえば電気的にもしくは磁気的によってのみ達成される。スライド8はまた制御流路8aおよび8bを含み、これらは交互に、スライド8が特定の位置にあるときに、スライド8を介して圧力流体を流す。制御流路8aおよび8bはたとえば、スライド8を介して、またはそれをそれ自体公知の方法により囲む溝を介して通じる流路としてもよい。さらに、制御弁7は制御空間23、24および25を含む。スライドは第1の打撃ピストンの第2の圧力空間13を圧力空間23を介して制御して、交互に高圧の圧力流体もしくは圧力媒体タンク、すなわち、タンク圧力として公知のものと連通し、同様に第2の打撃ピストンを囲む第2の圧力空間18を制御空間24を介して制御して、交互に高圧の圧力媒体もしくはタンク圧力と連通する。第3の制御空間25は次に、打撃ピストン1および4の作用を受けるスライド8の移動の制御器として機能し、それによって、高圧の圧力媒体が制御空間25に作用すると、スライド8は図の右側に動き、同様にそれに低圧が作用したときは、したがってスライドを右側に動かす力がスライドを左側におす力Fよりも小さいときは、スライド8は図に示す位置へと動く。これは、次の事実に基づく。すなわち、弁のスライドが圧力面26を含み、作用する圧力流体によって達成される圧力がこの面に力を与え、この力がスライド8を図の右側に、力Fに抗して動かすという事実による。このように、スライドの移動は、圧力流体の高圧を制御空間に作用させることによるか、もしくは、制御空間を低圧に、たとえば圧力流体の放出流路に接続することによるかいずれかによって制御される。弁8のスライドは密閉スライドでもよく、もしくはスリーブ状もしくは他のタイプのそれ自体公知のスライドでもよい。
【0010】
図1は、第1の打撃ピストン1が打撃動作を始めており、第2の打撃ピストンが打撃を加えた直後、すなわち打撃点にまだいる状況を示す。このような状況では、第3の肩1fによって開かれている流路を通して作用する圧力流体の高圧は第1の打撃ピストンの第2の圧力面1gに作用する。同じ圧力が圧力面1bおよび1dに作用したとき、圧力面の表面積の差により、第1の打撃ピストン1が打撃動作を開始することが生じる。同時に、第2の打撃ピストンの後端にある第2の圧力空間18が、流路19を通して制御弁7の第2の制御空間24に接続されて、またその制御流路8bを通して低圧に接続されると、第2の打撃ピストンは同様に、その前端の連続した高圧の作用によって、打撃点から後方に、すなわち図の右側へ動き始める。第1の打撃ピストンが打撃方向に少し動くと、その第3の肩1fは、第2の圧力面1dへの高圧の圧力流体流路の接続を閉じるが、対応して第2の肩1cは、弁7から始まる流路14と第2の圧力空間との接続を開き、この場合、ポンプ11から供給される圧力流体は、制御空間23を介して第1の打撃ピストン1の第2の圧力空間13へ流れることができ、第2の圧力面1dへ作用する。したがって、第1の打撃ピストン1はその打撃動作を続ける。
【0011】
図2は、以下の状況を示す。すなわち、第1の打撃ピストンは打撃点の近くへ進み、対応して第2の打撃ピストンは後方へ移動しており、第2の打撃ピストンの第2の肩4aは制御弁の第3の制御空間25から低圧への接続を閉じている。第1の打撃ピストン1の第1の肩1aがさらに図の左側に、すなわち打撃方向に動くと、接続が、第1の圧力空間10から制御弁の第3の制御空間25へと第3の圧力空間15を介して開き、この場合、高圧の圧力が制御弁のスライドの圧力面26に作用し、対応して、スライド8が図の右側へ動き始める。この時から、第1の打撃ピストンは、なおその打撃動作を続ける。なぜならば、高圧の圧力流体がなお第2の圧力面1dに作用するからである。
【0012】
図3は、第1の打撃ピストンがツール3を打撃済みであり、したがって、打撃点として公知のところにいる状況を示す。第2の打撃ピストンはこれに対応して停止している。なぜならば、その延長部の第3の肩4fが高圧の圧力流体からその第2の圧力空間18への接続を開いているからである。弁のスライド8が、図に示すように右側に動いているとき、接続は、第1の打撃ピストンの端部の第2の圧力空間13から制御流路8aを通って低圧へ、すなわちタンク圧力へと開いており、したがって第1の打撃ピストンの前端部の高圧の圧力流体の圧力により、第1の打撃ピストンは、後方へ、すなわち、図の右側へ戻り始める。第2の打撃ピストンは同時に打撃動作を前方へと、すなわち図の左側へと始める。なぜならば、その圧力面4bおよび4dに作用する圧力流体の圧力によって与えられる力が、圧力面の表面積差によって第2の打撃ピストンを打撃方向に押すからである。
【0013】
図4は次に、第1の打撃ピストンがその後方位置へほとんど戻っている状況を示す。このような状況では、肩1cは、流路14を通した第2の圧力空間13から高圧の圧力流体への接続を開き、したがって高圧の圧力流体は打撃ピストンを止めて、新たな打撃動作を開始する。第1の打撃ピストン1の第2の肩1cはまた、この状況では第2の圧力空間13から制御弁7への接続を閉じる。同様に、第1および第2の肩1aおよび1cの間の第3の圧力空間15の、第1の圧力空間への接続は閉じられる。第2の打撃ピストンが、図に示す地点まで動くと、その後端の第3の肩は、高圧の圧力流体への直接の接続を閉じており、その第2の圧力空間18は、高圧の圧力流体を制御弁7から制御空間24および流路19を介して得ており、第2の打撃ピストン4がその打撃動作を継続するようにする。この時、接続は、第1および第2の肩の間の圧力空間20から制御弁の第3の制御空間25へと開いており、そこから、それに作用する高圧の圧力は第3の圧力空間20を介して放出され、制御弁7のスライド8は左側に動き始める。結果として、工程は、図1に示す状況で終わり、そこから新たな打撃期間が始まる。
【0014】
図5は、本発明による打撃装置の別の実施例を概略的に示す。この実施例ではピストン1および4は、一方の中に同軸に配置され、両方が交互に同一のツールまたはシャンクを打撃するようにする。第1の打撃ピストンは標準タイプの打撃ピストンであり、ツール3に関して、同軸に配置される。第2のスリーブ状の打撃ピストン4は第1の打撃ピストン1を囲む。この実施例では、第1の打撃ピストン1は軸方向に、ツールに対して反対方向に、第2の打撃ピストン4の外側に伸びており、打撃装置全体および打撃ピストン1の動作のために必要な溝、肩および圧力空間を、一方では、第1の打撃ピストンに対してこの第2の打撃ピストンの外側に伸びる長さに沿って形成することができ、他方では必要な溝、肩および流路を、対応させて、フレームの同じ位置に設けることができる。この実施例では、打撃ピストンは、図1〜4に示す本発明の実施例と同様に動作する。しかし、この実施例では弁は概略的に示し、基本的にどのような公知の弁方式も弁として機能するということを指摘しておく。ただし、弁が打撃ピストンを上記のように制御し、その制御が上記のように、打撃ピストンの打撃動作の前端部で打撃ピストンの位置に基づいて行われる限りにおいてである。
【0015】
図5に示す実施例では打撃ピストンの制御流路は、それらがそれぞれその打撃ピストンの外側にあるように、接続され、打撃ピストン1に関しては、それらが打撃装置の軸方向に連続して配置されるように、打撃ピストン1の後端に接続される。本発明のこの実施例では、内側の第1の打撃ピストン1の長さは、スリーブ状の第2の打撃ピストン4の長さを越えており、その後端に、必要な肩および圧力空間を設けるようにする。他の部品については、動作は、図1〜図4に記載する打撃装置の動作に対応する。制御弁7の動作は概略的にブロックで示す。したがって制御弁7の一端は力要素7aを示し、要素7aは、制御弁7のスライドを特定の方向に動かそうとする力Fに作用してもよい。力要素7aは電気スプールとしてもよく、圧力媒体の圧力がそれに加えられて、スライドを特定の方向に押すように作用してもよく、またそれは、機械的バネ、または弁のスライド8の端部の空間内のガスまたは他の材料などの圧縮された材料としてもよく、この材料は、弁の通常の位置においてすでに圧縮されており、弁7のスライド8を特定の位置に維持する。同様に打撃ピストンを通して与えられる圧力によって制御される制御要素7bは、負荷要素として弁7の他端に記載される。負荷要素は実際は、弁のスライドおよびその圧力面と連通する圧力媒体空間であり、両方の打撃ピストンの第3の圧力媒体空間15および20から来る流路16および21はこの圧力媒体空間に接続される。
【0016】
この実施例では、ツール3は打撃ピストンの端部において、たとえば図5に示すように、その標準的な直径より大きい直径を有し、スリーブ状の第2の打撃ピストン4がツールまたはシャンクに打撃面を持つことができるようにする。ツールまたはシャンク3のこのような延長部3aはもちろんさまざまな方法で実施することができ、ここに示す実施例は単なる参考である。
【0017】
図6は、本発明による打撃装置の第3の実施例を概略的に示す。この実施例の基本は、打撃ピストンの長さが、それによって達成される打撃パルスの特性に影響するということであり、この場合、さまざまな長さの打撃ピストンがさまざまな打撃パルスをツールに与える。これは、いくつかのケースでは有用であるが、他の場合には、可能な限り同じ打撃パルスをツールに与える必要がある。このような目的のために、第1の内側の打撃ピストン1の長さを減らして、第2の打撃ピストン4の内部に伸びているピン状突起部分3bをツールまたはシャンク3の延長部として設けるようにする。第1の打撃ピストンは突起部分3を打撃し、そして同様に第2の打撃ピストン4が、図5に示すように、さらにツールまたはシャンク3の打撃面を打撃する。他の部分については、図6に示す本発明の実施例は、図5に示す本発明の実施例と同様に動作する。ピン状突起部分により、内側の打撃ピストンの打撃パルスは、より長くなる。
【0018】
図7は、本発明による打撃装置の第4の実施例を概略的に示す。この実施例では、別個の取付要素が内側の第1の打撃ピストン1とツールまたはシャンク3との間に配置され、第1の打撃ピストン1の長さが、打撃パルスの特性に関して可能な限り所望のものに近づくようにする。別個の接続部品3'が第1の打撃ピストン1の打撃をツールまたはシャンク3に加えるが、その他の点では、その構造または動作に影響することはない。第1の打撃ピストン1の打撃がツールまたはシャンクを可能な限り効果的に打撃するように、適切に作用する力を接続部品3'に、たとえば圧力流体もしくは他のなんらかの媒体を用いて与えて、打撃点においてツールもしくはシャンク3の実際の打撃面と常に良い接触を維持する。この実施例では、制御弁の制御も概略的に示し、電気制御を利用する。打撃ピストン1および4に隣接して配置される電気センサ27および28は、制御ユニット29に電気的に接続され、センサ27および28から制御ユニット29への点線により、概略的に示される。同様に制御ユニット29は、制御弁7を制御するために電気的に接続され、制御ユニット29から弁7への点線により概略的に示される。打撃ピストンがその打撃動作の終了時に所定の位置に近づくと、センサ27または28は、電気インパルスを制御ユニット29に与え、制御ユニット29は、その結果制御弁をその位置から別の位置へと制御し、および同様に第2の打撃ピストンがその打撃動作の最後に近づくと、センサから与えられる信号に基づいて制御弁を制御して、その前の位置へ戻す。
【0019】
図5〜図7に記載の実施例の代わりに、内側の第1の打撃ピストンが、打撃ピストンの運動を得るとともに制御するための逆の解決策を含むような実施例を利用することもできる。このような実施例では、軸方向の窪みを第1の打撃ピストン1の内側に設け、そして打撃ピストンに必要な肩、圧力面、溝および流路を窪みの内面に形成して、打撃ピストンの打撃動作を与えるとともに、打撃動作を制御するようにする。そして、フレームのフレーム部を窪みまで伸ばし、打撃ピストン1を囲み図5〜図7に示す実施例に対応するフレームの流路、肩等をフレーム部の外面に配置する。したがって、打撃ピストンの長さが正確に同じであり打撃装置の全長が可能な限り短い解決策を与えることができる。
【0020】
明細書および図面において、本発明を単に例を用いて説明したが、これらに限定されるものでは全くない。本質的なことは以下の通りである。すなわち、打撃ピストンの戻り動作時の打撃動作の再スタートは単に、その戻り動作時の打撃ピストンの位置に基づき、制御弁の制御は、打撃ピストンの打撃動作の終了時の打撃ピストンの位置に基づき、第1の打撃ピストンが所定の位置にあるときに、その特別な動作時の第2の打撃ピストンの位置に関係なく制御弁が高圧の制御圧力を得てその位置を変え、打撃ピストンをその戻り動作に接続するようにし、同様に制御弁の第2の打撃ピストンが所定の位置にあるときに、低い制御圧力を制御弁に接続し、したがって制御弁は再びその位置を変えて、第2の打撃ピストンを戻り動作に接続するようにする。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】図1は、本発明による打撃装置の実施例の動作を概略的に示す。
【図2】図2は、本発明による打撃装置の実施例の動作を概略的に示す。
【図3】図3は、本発明による打撃装置の実施例の動作を概略的に示す。
【図4】図4は、本発明による打撃装置の実施例の動作を概略的に示す。
【図5】図5は、本発明による打撃装置の他の実施例を概略的に示す。
【図6】図6は、本発明による打撃装置の第3の実施例を概略的に示す。
【図7】図7は、本発明による打撃装置の第4の実施例を概略的に示す。

Claims (11)

  1. 交互に打撃動作を行う2個の打撃ピストンと、該打撃ピストンを制御する制御弁とを含む打撃装置であって、該両方の打撃ピストンは第1の圧力空間を有し、該両方の打撃ピストンは第1の圧力面を含み、第1の圧力面は、ツールに面し、前記第1の圧力空間と連通し、該両方の打撃ピストンは、その後端に第2の圧力空間を含み、該両方の打撃ピストンは第2の圧力面を含み、該第2の圧力面は、後ろ向きに向けられており、前記第2の圧力空間と連通している前記第1の圧力面の表面積より大きい表面積を有し、したがって圧力流体の圧力は該打撃装置の動作中、常に前記第1の圧力空間において高く、かつ打撃動作と同様に戻り動作を交互に得るために該両方の打撃ピストンの第2の圧力空間は前記圧力流体の高圧に接続され、また同様に該圧力流体の低圧に接続され、該両方の打撃ピストンは、該両方の打撃ピストンの打撃動作によって前記制御弁を制御する制御手段を含む打撃装置において、前記制御弁はスライドを含み、該スライドには、該スライドが通常その第1の位置にあるように、その運動方向に力が作用し、前記制御弁は前記圧力流体の高圧に接続しており、該高圧は、前記圧力流体の放出流路に接続する前記第1の打撃ピストンの第2の圧力空間および同様に前記第2の打撃ピストンの第2の圧力空間に通じる流路に作用し、制御手段が接続されて、該制御手段は、前記スライドが第1の位置から第2の位置へ移動するように、前記第1の打撃ピストンの打撃動作の終了時に前記制御弁のスライドに作用し、したがって前記制御弁は、前記圧力流体の放出流路に対して前記第1の打撃ピストンの第2の圧力空間を接続し、同様に前記第2の打撃ピストンの第2の圧力空間に通じる流路に作用する前記圧力流体の高圧に接続し、前記制御手段は、前記第2の打撃ピストンの打撃動作の終了時に接続されて、前記制御弁のスライドに作用して、該スライドを再び第2の位置から第1の位置へ動かすようにすることを特徴とする打撃装置。
  2. 請求項1に記載の打撃装置において、前記制御弁のスライドに作用する力は、前記圧力流体の高圧を前記スライドの一端に作用させることにより形成されることを特徴とする打撃装置。
  3. 請求項2に記載の打撃装置において、前記圧力流体の高圧は、前記制御弁のスライドに、該スライドの端部で互いに対向する圧力面で作用し、その表面積の大きさは、その軸方向に一方向に作用する力が前記スライドに作用するように、異なることを特徴とする打撃装置。
  4. 請求項1に記載の打撃装置において、前記制御弁のスライドに作用する力はバネにより与えられることを特徴とする打撃装置。
  5. 請求項1に記載の打撃装置において、前記制御弁のスライドに作用する力は、電気的にまたは磁気的に与えられることを特徴とする打撃装置。
  6. 請求項1から5までのいずれかに記載の打撃装置において、前記両方の打撃ピストンは溝を含み、該溝は好ましくは前記打撃ピストンを囲む第3の圧力空間であり、前記制御弁のスライドは圧力空間を含み、前記圧力面に作用する前記圧力流体の圧力により、前記スライドに作用する力に対して反対の力を生じさせ、第1の制御流路が前記第1の打撃ピストンから前記制御弁へと通じ、該制御弁は、前記第1の打撃ピストンの打撃動作の終了時に前記溝を介して、前記圧力流体の高圧と連通し、該圧力が、前記スライドを前記第1の位置から前記第2の位置へ動かすために前記制御弁のスライドの圧力面に作用するようにし、第2の制御流路が前記第2の打撃ピストンから前記制御弁へと通じ、該制御弁は、前記第2の打撃ピストンの打撃動作の終了時に前記溝を介して前記圧力流体の放出流路と連通し、前記制御弁のスライドに作用する前記高圧の圧力流体が、前記放出流路へ放出されて、前記スライドが再び前記その第1の位置へ移動するようにすることを特徴とする打撃装置。
  7. 請求項1から5までのいずれかに記載の打撃装置において、該打撃装置は、電気的に動作する検出器を前記両方の打撃ピストンに対して含み、該検出器は、前記打撃ピストンが、その打撃動作の終了時に所定の位置に着いたことを示し、該検出器は制御ユニットを含み、前記両方の打撃ピストンのセンサが該制御ユニットに接続され、前記制御ユニットは、前記打撃ピストンの位置を示す前記センサによって与えられる信号に基づいて前記制御弁を電気的に制御するために接続されることを特徴とする打撃装置。
  8. 請求項1から7までのいずれかに記載の打撃装置において、前記両方の打撃ピストンは、前記ツールから離れる方を向いた端部に延長部を含み、該延長部に肩を含み、高圧の圧力流体の流路は前記肩の通路に接続され、前記肩が前記打撃ピストンの戻り動作の終了時に前記特定の位置から離れて、前記高圧の圧力流体が前記打撃ピストンに作用して前記打撃動作を開始するようにし、これによって前記打撃ピストンの打撃動作が開始したときに前記肩が再び該接続を閉じ、前記打撃ピストンの打撃動作が、前記制御弁から与えられる前記高圧の圧力流体の作用により継続することを特徴とする打撃装置。
  9. 請求項1から8までのいずれかに記載の打撃装置において、前記第2の打撃ピストンはスリーブ状であり、前記打撃ピストンは互いに同軸であるように相互に配置され、交互に同じツールまたはシャンクを打撃することを特徴とする打撃装置。
  10. 請求項9に記載の打撃装置において、第1の内側の打撃ピストンは、前記ツールから離れる方を向いた側から軸方向に、前記第2の外側の打撃ピストンより伸びており、前記打撃動作を制御するために必要な前記圧力流路と肩は、前記第1の打撃ピストンの、前記第2の打撃ピストンから後方へ伸びる部分に配置されることを特徴とする打撃装置。
  11. 請求項9に記載の打撃装置において、前記第1の打撃ピストンは、前記ツールから離れる方を向いた端部に、軸方向の窪みを含み、前記第1の打撃ピストンの打撃動作を達成するために必要な前記流路および圧力空間は前記第1の打撃ピストンの窪みの内面に形成され、該打撃装置はフレーム部を含み、該フレーム部は、該窪みへと伸びており、該打撃装置の動作に必要な前記流路および肩を含むことを特徴とする打撃装置。
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