JPH05190B2

JPH05190B2 -

Info

Publication number: JPH05190B2
Application number: JP58178952A
Authority: JP
Inventors: Akinori Oota
Original assignee: Furukawa Co Ltd
Current assignee: Furukawa Co Ltd
Priority date: 1983-09-27
Filing date: 1983-09-27
Publication date: 1993-01-05
Also published as: JPS6070297A

Description

【発明の詳細な説明】この発明は、液圧式打撃機構に関し、特に、ピ
ストンと同軸に円筒状の切換弁と切換弁スリーブ
とを装着し、且つ、ピストンの往復動に伴つてピ
ストンの大径部で開閉される複数の液圧ポートを
シリンダに設け、各々開閉弁を介して切換弁後室
へ連絡通路で接続して、開閉弁の開閉選択による
ピストンストロークと打撃エネルギーの調整を可
能とする。

採鉱、採石、土木工事等で行なわれる掘さくや
さく孔作業は、現場の状況により条件が一定せ
ず、掘さく対象の岩石の変化や工法の選択に反応
して常に最適条件で作業を行なうためには、これ
に使用するさく岩機やブレーカ等の打撃機構は、
打撃エネルギーを任意に調整できることが望まし
い。

そこで、この発明者は、ピストンストロークを
変更可能な液圧式打撃機構（特願昭56−60844号
…特開昭57−174594号公報）を提案した。しかし
ながら、その打撃機構は、切換弁としてピストン
とは別個にスプールバルブを設ける形式のもので
あるため、液圧通路が錯綜し合理的な液圧通路の
配置が困難であり、また、シリンダのピストン周
辺と切換弁周辺との精密な加工を別工程で行なわ
なければならず、製作に手間がかかり、高価とな
つていた。

この発明は、液圧式打撃機構におけるかかる問
題を解決するものである。

而して、この発明の目的は、合理的に液圧通路
を配置し、製作加工が容易でストローク変更可能
な液圧式打撃機構を提供するにあり、また、この
発明の目的は、ピストンの打撃力と打撃数を調整
できる安価の液圧式打撃装置を提供するにあり、
更に、この発明の目的は、作業条件の変化に対応
でき作業能率を向上する液圧式打撃層を提供する
にある。

すなわち、この発明は、図示する実施例の如
く、シリンダ１内に、前後に小径部２ｂ，２ｃを
有するピストン２を嵌挿して前記液室３と後部液
室４とを形成し、後部液圧４の液圧を切換弁５で
高圧と低圧とに切換えてピストン２を往復動させ
る液圧式打撃装置において、前記シリンダ１の後
部液室４の後方に、ピストン２の後方小径部２０
が摺接可能の切換弁スリーブ６をピストン２と同
軸に固着し、該切換弁スリーブ６とシリンダ１と
の間に切換弁５を摺動自在に装着し、ピストン２
の後方小径部２ｃに軸方向へ所定長さを有する溝
７を形成して、ピストン２の前進時に該溝７の前
部が後部液室４へ臨む位置において、該溝７を介
して後部液室４と切換弁５の後室８とを連通する
弁切換通路１０を設け、且つ、後部液室４の高圧
液供給口４ａの前方に、ピストン２の往復動に伴
つてピストン２の大径部２ａで開閉される液圧ポ
ート１５ａ，１５ｂを軸方向に複数配設し、該液
圧ポート１５ａ，１５ｂを各々開閉弁１６ａ，１
６ｂを介して切換弁５の後室８へ接続する連絡通
路１７を設けたことを特徴とする液圧式打撃機構
に係る。

以下、図示する実施例に基づいてこの説明を説
明する。

第１図及び第２図は、この発明の一実施例を示
す縦断面図であり、シリンダ１内にピストン２が
往復動可能に嵌挿されている。ここで、第１図
は、ピストン２が前方（図上左方、以下同じ）、
第２図は、ピストン２が後方に移動した状態を示
している。ピストン２は、大径部２ａ、前方小径
部２ｂ、後方小径部２ｃを有し、この径の相違に
より前部液室３と後部液室４を形成している。後
方小径部２ｃは、前方小径部２ｂにより更に径が
小さく、従つて、ピストン２は、後部液室４側の
受圧面積が前部液室３側の受圧面積より大であ
る。前部液室３は、高圧供給口３を有しており、
高圧回路１９によつて図示しない液圧源に接続さ
れている。２０は高圧回路用アキユムレータであ
る。

シリンダ１の後方液室４の後方には、ピストン
２の後方小径部２ｃ摺接可能な内周面をもつ切換
弁スリーブ６がピストン２と同軸に固着され、切
換弁スリーブ６とシリンダ１との間に摺動自在に
装着した切換弁５が、ピストン１の軸方向に前後
進できるようにしてある。後部液室４は、高圧液
供給口４ａを有しており切換弁５の前室９と接続
され、更に、切換弁５の前室９は、高圧回路１９
から分岐した回路２２によつて液圧源と接続され
ている。

ピストン２の後方小径部２ｃの周上には、軸方
向へ所定長さを有する溝７が形成されており、ピ
ストン２の前進時にこの溝７の前部が後部液室４
へ臨む位置において溝７の後部と切換弁５の後室
８とを連通する弁切換通路１０が、シリンダ１に
設けられている。切換弁５の後室８は、排液通路
１１で低圧回路１２と接続されており、切換弁５
が前進すると低圧回路１２を介しタンク（図示せ
ず）に連通される。切換弁５は中間部にフランジ
５ａを有しており、このフランジ５ａの前後は、
夫々、低圧回路１２と高圧回路１９とにフランジ
通路１３，１４で接続されている。

更に、シリンダ１には、後部液室４の高圧液供
給口４ａの前方に、複数の液圧ポート１５ａ，１
５ｂが軸方向に適当な距離を隔て、且つ、ピスト
ン２の往復動に伴つてその大径部２ａで開閉され
る位置に設けられている。

これらに液圧ポート１５ａ，１５ｂは、各々開
閉弁１６ａ，１６ｂを介し、切換弁５の後室８へ
連絡通路１７によつて接続されている。１８は、
低圧回路用アキユムレータである。

ピストン２の前方には、ロツド２１の後端が挿
着されていて、ピストン２が前進するとロツド２
１の後面を打撃する。

次に作動を説明する。

ピストン２及び切換弁５が後方にある状態で
は、後部液室４と弁切換通路１０とは連通せず、
排液通路１１も閉じられており、高圧供給口４ａ
が開いているから前部液室３と後部液室４とは、
共に高圧回路１９に連通する。このとき、ピスト
ン２の後部液室４側の受圧面積は、前部液室３側
の受圧面積より大であるから、ピストン２はロツ
ド２１方向へ前進する。

ピストン２がロツド２１を打撃する直前の位置
まで進むと、ピストン２の後方小径部２ｃに形成
された溝７の前部が後部液室４側に開き、後部液
室４は、溝７、弁切換通路１０を経て切換弁５の
後室８に連通するため、切換弁５の後室８に高圧
液が送られ切換弁５は前進する。

切換弁５が前進すると、高圧液供給口４ａが閉
じられ、切換弁５の後室８と排液通路１１とが連
通するため、後部液室４の高圧液は、低圧回路１
２へ流出を始める。そこで、ピストン２は、ロツ
ド２１を打撃して前進を停止し、後部液室４が低
圧となつているため後退を始める。切換弁５のフ
ランジ５ａの後は、常時高圧回路１９と連通され
ているため、ピストン２の後退の際切換弁５は前
進位置に保持されている。

ピストン２が後退し、溝７と後部液室４とが遮
断された後も、開閉弁１６ａ，１６ｂが開いてい
れば、後部液室４からの排液は連絡通路１７、切
換弁５の後室８、排液通路１１の径路で行なわれ
る。ピストン２が更に後退し、大径部２ａが液圧
ポート１５ａ，１５ｂを閉じると、後部液室４内
の作動液は、排路を失ない閉じ込められて圧力が
上昇する。後部液室４内の圧力が高圧回路１９の
圧力を超えて大きくなると、切換弁５の前室９の
圧力も上昇して切換弁５を後退させる。

切換弁５が後退すると、切換弁５の後室８と排
液通路１１とは遮断され、後部液室４の高圧液供
給口４ａが高圧回路１９と連通するため、再びピ
ストン２は、前進行程に入り、同様のサイクルが
繰返される。

以上の如き作動が行なわれるため、開閉弁１６
ａ，１６ｂの何れを開とするか適宜選択すること
により、切換弁５の後退するタイミングを調整し
て、ピストン２のストロークと打撃数を変更する
ことができる。即ち、ピストンストロークを大に
すれば打撃力が大で打撃数は小となり、ピストン
ストロークを小にすれば打撃力が小で打撃数は大
となる。開閉弁１６ａ，１６ｂの開閉調整は、手
動で行なつてもよく、また、液圧、電気等により
遠隔制御することも可能である。

上述の如く、この発明の液圧打撃機構は、ピス
トンのストロークの変更が可能であり、打撃力と
打撃数とを作業条件に適合するように調整するこ
とができ、しかも、シリンダに固着されている切
換弁スリーブとピストンとの間に圧液を閉じ込め
ることによつて切換弁を作動させるので、切換弁
の動きが安定し、また、ピストンの前進時の、切
換弁の前後にわたる液圧通路は、切換弁スリーブ
とピストン後方小径部の溝との間の後部液室によ
つて形成されるので、切換弁後室を後部液室に連
通させる弁切換通路は、切換弁の後方部分のみに
設けるだけでよく、液圧通路が錯綜せず、シリン
ダの加工工程が短縮され製作が容易となる。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は、この発明の一実施例の構
成を示す縦断面図であり、第１図は、ピストンが
前方にある状態、第２図は、ピストンが後方にあ
る状態を示している。図中、１はシリンダ、２はピストン、３は前部
液室、４は後部液室、５は切換弁、６は切換弁ス
リーブ、７は溝、８は切換弁の後室、９は切換弁
の前室、１０は弁切換通路、１１は排液通路、１
２は低圧回路、１５ａ，１５ｂは液圧ポート、１
６ａ，１６ｂは開閉弁、１７は連絡通路、１９は
高圧回路である。

Claims

【特許請求の範囲】

１シリンダ内に、前後に小径部を有するピスト
ンを嵌挿して前部液室と後部液室とを形成し、後
部液室の液圧を切換弁で高圧と低圧とに切換えて
ピストンを往復動させる液圧式打撃装置におい
て、前記シリンダの後部液室の後方に、ピストン
の後方小径部が摺接可能な切換弁スリーブをピス
トンと同軸に固着し、該切換弁スリーブとシリン
ダとの間に切換弁を摺動自在に装着し、ピストン
の後方小径部に軸方向へ所定長さを有する溝を形
成して、ピストンの前進時に該溝の前部が後部液
室へ臨む位置において、該溝を介して後部液室と
切換弁の後室とを連通する弁切換通路を設け、且
つ、後部液室の高圧液供給口の前方に、ピストン
の往復動に伴つてピストンの大径部で開閉される
液圧ポートをシリンダの軸方向に複数配設し、該
液圧ポートを各々開閉弁を介して切換弁の後室へ
接続する連絡通路を設けたことを特徴とする液圧
式打撃機構。