JP2005506375A - 炭素原子4〜6個を有するオレフィン類のヒドロ異性化 - Google Patents

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Abstract

本発明は、C−〜C−オレフィン類又はC−〜C−オレフィン類を含有し、かつ本質的に硫黄不含であるオレフィン留分を、元素の周期表の第8亜族の元素を含有する接触体上で、少なくとも1つの添加された硫黄化合物の存在で異性化し、並びにその中に場合により含まれている複数不飽和の炭化水素を選択的に水素化しかつヒドロ異性化し、並びに事実上硫黄不含の生成物が生じさせるために、硫黄化合物を生成物から分離し、かつ場合により再び出発物質へ返送する方法に関する。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、炭素原子4〜6個及び末端二重結合を有するモノオレフィン類(α−オレフィン類)を、非末端(innenstaendigen)二重結合を有する相応するモノオレフィン類に異性化する方法に関する。場合により含まれる複数不飽和の炭化水素類は、高い選択率でモノオレフィン類に水素化され、かつ非末端二重結合を有する相応するモノオレフィン類に異性化される。異性化は、炭素骨格の維持下でのオレフィン二重結合及び水素原子の移動を含み、かつ以下にヒドロ異性化(Hydroisomerisierung)と略す。
【0002】
本発明は、さらに、特に高級オリゴマー類を製造するため及びアルキレートベンジンを製造するための、本発明によるヒドロ異性化により製造されたモノオレフィン類の使用に関する。
【0003】
ヒドロ異性化は、主に非末端二重結合を有するオレフィン類が主生成物であるべき場合には、C〜C−オレフィン含有混合物の後処理の際の重要な処理工程である。例えばC−オレフィン含有混合物は、所望の目的生成物に応じて多様に後処理される。その際全ての後処理変法に共通している第一工程は、大部分のブタジエンの除去である。ブタジエンが良好に市場に出されることができるか又は自家使用(Eigenverbrauch)がある場合には、これは抽出又は抽出蒸留により分離される。他の場合に、これは約2000ppmの残留濃度まで線状ブテン類へ選択的に水素化される。双方の場合に、飽和炭化水素類であるn−ブタン及びイソブタンに加えて、オレフィン類であるイソブテン、1−ブテン及び2−ブテン類(シス及びトランス)を含有する炭化水素混合物(いわゆるラフィネートI又は水素化されたクラック−C)が残留する。1−ブテンが目的生成物の1つである場合には、次のようにさらに行われる:ラフィネートI又は水素化されたクラック−Cから、化学変換によりイソブテンが除去される。その際に、技術的に最も重要な方法は、イソブテンをメタノールと反応させて、とりわけ燃料添加物として多く使用されるメチル−t−ブチルエーテル(MTBE)に変換することである。他の可能性は、イソブテンの第三ブタノール(TBA)への変換又はイソブテンのジイソブテン及び高級オリゴマー類への酸性触媒によるオリゴマー化である。線状オレフィン類及び飽和炭化水素類を含有している残留しているイソブテン不含のC−留分(いわゆるラフィネートII)から、まだ存在しているブタジエン量は選択的水素化(SHP)により除去される(5ppm未満の残留濃度)。この混合物から、1−ブテン及びイソブタンは完全にか又は部分的に蒸留により分離される。線状ブテン類及び飽和炭化水素類からなる残留している混合物は、例えばいわゆるOctol法により、オリゴマー化されることができ、その際、ジ−n−ブテンは、主生成物として生じる。
【0004】
それに対して、イソブテン及び2−ブテンの製造もしくは高い2−ブテン含量を有する線状ブテン類の混合物が目的である場合には、次の後処理工程が好ましい:典型的にはブタジエン1%以下を含有するC−流(FCC(Fluid catalytic cracker)からのC−流、ラフィネートI又は水素化されたクラック−C)は、水素化され、かつヒドロ異性化される、すなわち、(まだ)存在しているブタジエンは5ppm未満の残留含量まで選択的に水素化され、かつ同時に1−ブテンは2−ブテン類へ異性化される。1−ブテンと双方合わせた2−ブテン類との間の平衡点は、例えば80℃で約1:17であり、すなわちかなり2−ブテン類側にある。ヒドロ異性化混合物からは、僅かな沸点差のために、常法で後処理されることができる留出液としてイソブテン、1−ブテン及びイソブタンからなる混合物のみが取得できるにすぎない。缶出液として、イソブテン不含の混合物が得られる。この混合物は、オリゴマー類、好ましくはC−オレフィン類及び特にジ−n−ブテンの製造に卓越して適している出発物質である。
【0005】
オリゴマー化のためには、原則的には3つの変法がある。酸性触媒上でのオリゴマー化は長く公知であり、その際、工業的には、例えば担体上のゼオライト類又はリン酸が使用される。この際、本質的にはジメチルヘキセン類である分枝鎖状オレフィン類の異性体混合物が得られる(WO 92/13818)。同様に世界的に実施される方法は、DIMERSOL法として公知である可溶性ニッケル−錯体類でのオリゴマー化である(B. Cornils, W. A. Herrmann, Applied Homogenous Catalysis with Organometallic Compounds, 261-263頁, Verlag Chemie 1996)。最後に、さらに、ニッケル−固定床−触媒上でのオリゴマー化、例えばOXENO GmbHの方法を挙げることができる。該方法は、OCTOLプロセスとして文献(Hydrocarbon Process., Int. Ed. (1986) 65 (2. Sect.1), 31-33頁)中で採用されている。
【0006】
こうして得られたジブテン類は、化学工業における需要のある使用物質である。こうして、例えばヒドロホルミル化により炭素原子1個だけ長鎖のアルデヒド類が取得されることができる−ジブテンの場合にはそれゆえC−アルデヒド類−これらはそしてまた、重要な工業用製品に使用される。例は、アルデヒド類を水素化してアルコール類に変換し、それらをカルボン酸類もしくは無水カルボン酸類と反応させてエステル類に変換することである。例えば、アルコール類を無水フタル酸でエステル化して、プラスチック加工工業において極めて需要のある可塑剤であるジイソノニルフタレート類に変換する。工業的に重要であり、かつ実施されているのは、さらに、アルデヒド類を酸化して相応するカルボン酸類に変換することであり、これらのカルボン酸類はとりわけ油溶性金属塩へ変換される。これらは、例えば塗料用の乾燥促進剤(Sikkative)又はポリ塩化ビニル用の安定剤として使用される。
【0007】
例示的な別の工業的な適用は、オレフィン類(ジブテン類)を、強酸の触媒作用下で一酸化炭素及び水と反応させて炭素原子1個だけ長鎖のカルボン酸類に変換することであり、これは、KOCH反応という名前のもとで文献中で採用されている。ここで、分枝鎖状の第三カルボン酸混合物が得られ、これらはその分枝鎖状の性状のためにまたしても前記の金属塩の製造に極めて好適である。第三カルボン酸類の特に重要な使用は、アセチレンと反応させてビニルエステル類に変換することにあり、これらはコモノマー類としてポリマー類の内部可塑化に利用される。第三カルボン酸類のビニルエステル類と酢酸ビニルとのコポリマー類は、例えば、水中に分散可能で環境を汚染しない染料及び塗料及び建築物の省エネルギーの断熱プラスターのためのベースである。
【0008】
オリゴマー化の際に生じる高級オリゴマー類は、同様に化学合成に使用される。例えば、トリブテンから、ヒドロホルミル化及びその後の水素化により異性体C13−アルコール類の混合物が取得され、この混合物は前駆物質として洗剤及び可塑剤の製造に使用される。ヒドロカルボキシル化は、第三C13−カルボン酸類をもたらし、これらは相応するC−カルボン酸類と類似の適用に使用されることができる。
【0009】
オリゴマー化の残留ガスは、n−ブタン及び僅少量のブテン類からなり、これらは水素化により除去される。高純度のn−ブタンは、例えば噴射剤としてエーロゾルの製造に使用される。
【0010】
オレフィン混合物の水素化及びヒドロ異性化の際に、困難さは、水素化を、僅かな濃度で存在するに過ぎない複数不飽和のオレフィン類が相応するモノオレフィン類へ変換されるが、しかしながら、高濃度で存在しているモノオレフィン類が飽和炭化水素類へ水素化されないように制御することにある。
【0011】
−オレフィン混合物の水素化及びヒドロ異性化のためには、このことは特に、ブタジエンを、ブテン類の損失なしで、線状ブテン類の同時の異性化下で水素化することを意味する。
【0012】
米国特許(US)第4 849 576号明細書には、僅少量の硫黄化合物を含有する装入混合物中のオレフィン類、特にn−ブテン類の異性化法が記載されている。異性化は、接触体(Kontakt)Pd/Al上で水素の存在で行われる。その寿命を高めるために、硫黄化合物の少なくとも一部を保持する保護接触体(Schutzkontakt)(Al上のSnO)が前接続される。ことによると装入生成物中に存在しているジエン類の水素化に関して、この刊行物中では記載がなされていない。オレフィン類が飽和炭化水素類へ水素化されるかどうかは、この刊行物から明らかでもない。
【0013】
米国特許(US)第US 3 531 545号明細書には、水素及び硫黄化合物の存在でのパラジウム接触体上でのオレフィン類の異性化が記載されている。その際に、ジエン類、ポリオレフィン類又はアセチレン誘導体は異性化の前に除去されるべきである、それというのも、これらはプロセスを妨害するからである(第1欄、第49-57行)。
【0014】
記載された双方の方法は、すなわち専ら、複数不飽和の炭化水素類の選択水素化なしの異性化法である。
【0015】
〜C12−石油留分からの存在しているオレフィン類の同時の異性化及びC〜C−又はC〜C−留分の取得下に、硫黄化合物及びジエン類を除去する方法は、Hearn他により、US 5 510 568、US 5 595 634及びWO 98/12158に示されている。US 5 510 568によれば、後処理は、パラジウム接触体を有する反応塔中で水素の存在で行われる。その際に、まだジエン類を含有するC〜C−留分が取得される。ジエン含量は、例1において10ppmであり、かつ例2において50ppmである。US 5 595 634によれば、HS及びC−炭化水素類は、前塔中で留出液として分離される。缶出液は、水素と共に、反応塔中へ導通される。この塔中で、ニッケル接触体及びパラジウム接触体が別個の床中に取り付けられている。ニッケル接触体は、塔中に取り付けられた床のさらに下にある。出発物質中に存在しているメルカプタン類のオレフィン二重結合への付加は、主にニッケル接触体上で、異性化及び選択水素化は主にパラジウム接触体上で行われる。留出液として、C〜C−留分が生じる。そのなかで、双方の実施例によれば、ジエン含量は46ppmである。WO 98/12158によれば、出発物質は、まず最初にNi/Al接触体を有する前反応器に導通される。その中で、メルカプタン類の一部は、ジエン類に付加する。反応器排出物は、水素と一緒にPd/Al触媒を有する反応塔中へ導通される。C〜C−留分は、留出液として生じる。この留分は、ジエン不含でもメルカプタン不含でもない。これらの化合物の含量は、公開されていない。出発物質と比較してより少ないジエン含量及び低下されたメルカプタン含量により漠然と報告されているに過ぎない。
【0016】
米国特許(US)第5 759 386号明細書には、僅少量のジエン類(例1によれば約0.6%)及び硫黄化合物(S 10〜350ppm)を含有する軽ベンジン留分が後処理される。第一工程において、出発物質は、ニッケル接触体上で水素の存在で変換される。その際に、メルカプタン類は反応してチオエーテルに変換され、過剰のジエン類は、選択的に水素化され、かつオレフィン類は異性化される。反応器排出物は、C〜C−炭化水素類を含有する塔頂留分及びより高沸点の物質を有する塔底留分中へ分離される。この方法の場合にも、低沸留分は、ジエン類及び硫黄化合物不含ではない。例1から明らかであるように、チオエーテル含量は118ppmであり、かつジエン含量は75ppmである。
【0017】
欧州特許出願公開第EP-A-0 556 025号明細書には、軽ベンジン留分(例えばC−炭化水素類5%、C−炭化水素類69%及びC−炭化水素類25.6%を有する)からのジエン類の除去及びモノオレフィン類の同時の異性化の方法が開示されている。その際に、軽ベンジンは、水素と一緒に、Pd/Al接触体を有する蒸留塔中へ導通される。水素及び低沸成分(出発物質0.5〜1%)は、留出液として生じる。缶出液は、その際に、40ppmの残留ジエン含量を有する。モノエン類の損失は1.9%である。
【0018】
GB 1 110 826には、線状ブテン類への選択水素化によるブタジエン(出発物質中5%未満)の同時の除去下での2−ブテン類への1−ブテンの異性化が記載されている。触媒として、硫黄処理されたニッケル担持接触体(海泡石上のNi)が使用される。その際、100℃で10.6:1の2−ブテン:1−ブテン−比、すなわち約16:1の熱力学的平衡からはるかに遠ざかっている比に調節される。
【0019】
米国特許(US)第4 132 745号明細書には、出発物質中に含まれる僅少量のブタジエンの同時の水素化下での2−ブテン類への1−ブテンの異性化法が公開されている。触媒として、硫黄処理されたパラジウム接触体が使用される。この方法の欠点は、オレフィン類の一部がブタンへの過剰水素化により失われ、かつ硫黄10ppm以下が出発物質中で許容されうることにある。さらに、生成物混合物は硫黄化合物を含有する。
【0020】
欧州特許出願公開第EP-A-0 636 677号明細書には、線状ブテン類の異性化のため及び僅少量のブタジエンの除去のために、同様に硫黄処理されたPd/Al接触体が使用される。その際に、確かにジエン類は水素化されるが、しかしながら、線状ブテン類の熱力学的平衡の調節にはほど遠い。
【0021】
欧州特許出願公開第EP-A-0 288 362号明細書には、硫黄20ppmを含有するC−留分の水素化及びヒドロ異性化法が記載されている。変換は、2つの直列接続された接触体(触媒)上で行われる。第一の接触体は、活性成分として、パラジウムと、金及び/又は白金であってよい少なくとも1つの別の金属とを含有する。第二の接触体(触媒)は、パラジウムを含有する。変換は、純粋な水素でか又は硫化水素10 000ppmまでの含量を有する水素で行われることができる。この方法の場合に不利であるのは、実施例によれば、事実上より完全なブタジエン変換率で、1−ブテンが理論的に可能な量の単に80%までで2−ブテンに異性化されることである。さらにまた、生じる生成物は硫黄を含有している。硫黄化合物の除去法は、記載されていない。
【0022】
公知方法において、出発物質中の硫黄化合物は、使用される触媒の活性を調節する。故に、これらは、特に、硫黄に富んだ炭化水素流のヒドロ異性化に好適である。しかしながら、これらの方法は、これらが硫黄含有生成物を供給する欠点を有する。さらにまた、しばしば、残留ジエン含量及び過剰水素化によるモノオレフィン類の損失が相対的に高い。そのうえ、末端及び非末端の二重結合を有するオレフィン類間の熱力学的平衡は、必ずしも調節されるとは限らない。
【0023】
故に、C〜C−オレフィン類のためのヒドロ異性化法を開発するという課題が存在し、その際に、場合により5%までの濃度で存在している複数不飽和の炭化水素類が同時に選択的にモノオレフィン類へ水素化され、その際、該方法は、上記で詳述された欠点を有さず、かつ好ましくは硫黄の乏しい出発物質を、特にオリゴマー化に使用されることができるか又はアルキレートベンジンの製造に適している事実上硫黄不含の生成物に変換するのに適している。
【0024】
本発明によれば、この課題は、C−〜C−オレフィン類又はC−〜C−オレフィン類を有するオレフィン含有留分を、元素の周期表の第8亜族の元素を含有する接触体上で、炭素原子少なくとも4個を含有しかつ簡単に分離可能である少なくとも1つの添加された硫黄化合物の存在でヒドロ異性化するか、又はその中に5%まで、好ましくは2%まで含まれている複数不飽和の炭化水素類を有するC−〜C−オレフィン類の混合物を、前記の条件を満たす少なくとも1つの添加された硫黄化合物の存在でヒドロ異性化しかつ水素化し、かつ硫黄化合物を生成物から分離し、かつ場合により再び出発物質へ返送することによって、解決される。
【0025】
本発明は、故に、複数不飽和の炭化水素類を5%まで、好ましくは2%まで有するか又は有しないC〜C−オレフィン又はC〜C−オレフィン留分からC−〜C−オレフィン類又は主に非末端二重結合を有するC−〜C−オレフィン類の混合物の製造方法に関するものであり、前記方法は次の工程を含む:
a)場合により存在している複数不飽和の炭化水素類を、水素で5ppm未満の残留濃度へ水素化する工程
b)末端二重結合を有する最初から存在しているか又は水素化により生じたオレフィン類を、周期表の第8亜族の少なくとも1つの金属を含有する接触体上で、炭素原子少なくとも4個を有する添加された硫黄化合物少なくとも1つ及び水素の存在で、非末端二重結合を有するオレフィン類に異性化する工程
c)生成物混合物から硫黄化合物を分離する工程
d)生成物から分離された硫黄化合物を、場合により出発物質流中へ返送する工程
e)事実上硫黄不含のオレフィン類を場合により分別して後処理する工程。
【0026】
工程a)及びb)は、一緒にか又は別個にも(別個の装置中で)実施されてよい。
【0027】
本発明の特別な実施態様は、ジエン類最大2%を有するC−留分から、オレフィンとして2−ブテン類のみを含有するC−炭化水素混合物、並びにオレフィン類としてイソブテン及び場合により1−ブテンを含有する混合物の製造方法であり、前記方法は次の工程からなる:
a)元素の周期表の第8亜族の少なくとも1つの金属を含有する接触体上で、オレフィン類と反応せず、かつ生成物オレフィン類よりも高い沸点を有し、炭素原子少なくとも4個を有する添加された硫黄化合物の存在で、最大2%のジエン含量を5ppmに選択水素化し、かつ同時に1−ブテンを2−ブテン類に異性化する工程。
b)反応混合物を蒸留により分離する工程、その際、イソブテン、イソブタン及び場合により1−ブテンからなる塔頂留分、硫黄化合物を有する塔底留分並びに側部取出しにより塔の下部から取り出され、2−ブテン類及びブタンを有する別の留分が得られる。
c)硫黄化合物を含有している塔底留分の一部を反応器中へ返送する工程。
【0028】
本発明による方法は、不連続にか又は有利には連続的に実施されてよい。連続的な実施のためには、異なる変法が可能である。図1には、例として装置のブロック図が示されており、その中で前記方法は、C−混合物の後処理のために連続的に実施されることができる。水素化−及び異性化反応器4中へ、出発物質1、水素2及び硫黄化合物を含有する流れ3が供給される。反応器排出物5は、部分的にか又は完全に蒸留塔9中へ導通される。場合により分離される反応器排出物5の部分量は、流れ7として、反応器4中へ返送される。イソブテンの全量を含有する塔9の留出液10は、熱交換器13中で凝縮される。廃ガス14の分離後に、凝縮物の一部は還流として、塔頂9で示されていない管路を経て返送される。他の部分は、公知の使用目的に供給されてよい。2−ブテン含有留分16は、ガス状で側部取出しとして塔9の下部で取得される。これは、直接にか又は熱交換器17中での凝縮後に利用されてよい。缶出液11は、硫黄化合物を含有する。これは、場合により部分流12の排出及び新鮮な硫黄化合物19による補充後に、反応器4中へ返送されてよい。
【0029】
本発明による方法を実施するための連続的に操作する選択的な第二の変法のブロック図は、図2に示されている。出発物質1、水素2及び硫黄化合物3は、反応塔5に供給される。この塔中には、触媒を含有する織物充填物が存在する。水素化、異性化及び分別は、その中で同時に行われる。留出液6として、事実上1−ブテン不含でありうるイソブテン留分が生じる。それらを、熱交換器7中で凝縮し、廃ガス8から分離し、塔頂5で部分量を返送した(返送管路は示されていない)後に、後接続された装置中で利用される流れ9が得られる。2−ブテン留分10(2−ブテン、n−ブタン)は、ガス状で側部取出しとして反応塔5の下部で取得される。この流れは、場合により熱交換器11中での凝縮後に、さらなる加工に供給されてよい。缶出液13は硫黄化合物を含有する。これは、場合により部分流14の排出及び新鮮な硫黄化合物16による補充後に、反応器5中へ返送されてよい。
【0030】
本発明による方法を実施するための連続的に操作する第三の変法のブロック図は、装置9が反応蒸留塔である点で異なる以外は図1と同じである。
【0031】
本発明によれば、複数不飽和の炭化水素類、特にジエン類の除去法、及び特に炭化水素混合物中の、オレフィン類の異性化法が使用される。このために適している使用物質は、複数不飽和の化合物5%未満、好ましくは2%未満を含有するオレフィン留分である。
【0032】
−及びC−オレフィン類の製造のためには、とりわけ、精製(Raffinerien)及びクラッカーからの軽ベンジン留分が好適である。本発明による方法によるC−オレフィン類の取得のための工業的な使用物質は、硫黄の乏しいか又は硫黄不含のC−留分、例えばブタジエン抽出によるスチームクラッカーのC−留分から取得されるいわゆるラフィネートI及びスチームクラッカーの水素化されたC−留分であり、その際、ブタジエンの大部分が選択的に線状ブテン類へ水素化されている。適している別の出発物質は、フィッシャー−トロプシュ合成により製造されているオレフィン混合物である。さらにまた、ブタン類の脱水素によるか又は他の工業的プロセスにより製造されているC−オレフィン混合物が使用されてよい。FCC−ユニットからのC−留分は一般的に硫黄に富んでいる。これらは、これらが非典型的に硫黄が乏しい場合か又はこれらが完全にかもしくは部分的に脱硫されている場合にのみ、本発明による方法において使用されることができる。しかしまた、多少なりとも純粋なモノオレフィン類を使用することも可能である。
【0033】
本発明によれば、硫黄100ppm未満、好ましくは20ppm未満を含有する原料が使用される。故に、硫黄がより富んだ使用物質の場合に、ヒドロ異性化の前に少なくとも部分脱硫が実施されなければならない。さらに、使用物質と共に持ち込まれる硫黄化合物には、これらもしくはこれらから水素化及びヒドロ異性化の間に生じた物質が生成物から除去できることが重要である。蒸留によりそれらの分離が行われる場合には、これらは、使用オレフィン類及び目的生成物以外の沸騰位置(Siedelage)を有していなければならない。
【0034】
(接触体及び触媒という概念は、広範囲に及んで同義なものとして使用される、特に、担体上の触媒のことであるからである)。
【0035】
本発明による方法のためには、周期表の第8亜族の少なくとも1つの金属を活性成分として含有する担持触媒が使用される。好ましい金属はパラジウムである。金属濃度は、0.2〜2.0%(全触媒に対して)、好ましくは0.5〜1.0%である。担持材料として、MgO、Al、SiO、TiO、SiO/Al、CaCO又は活性炭が使用される。好ましい担持材料は、Al、SiO及びSiO/Alである。
【0036】
供給される新鮮な接触体中で、活性成分は、たいてい酸化物の形又は塩のような形で存在する。故に、接触体は、使用前に、水素又は水素含有ガス混合物で還元されなければならない。未還元の触媒の還元は、別個の反応器中でか又はヒドロ異性化反応器中で行われてよい。その際に、活性成分は金属状態へ遷移する。しかしまた触媒は、既に還元されて供給され、かつ使用されることができる。還元された接触体は、モノエン類の異性化並びに複数不飽和の炭化水素類の水素化を触媒する。その活性は、確かにさらにモノオレフィン類の異性化及び複数不飽和の炭化水素類の水素化が行われるが、しかしながらモノオレフィン類の水素化が大幅に抑圧されるように、大きく減少しなければならない。本発明によれば、場合により既にその製造の際に予め硫黄処理されている触媒の活性は、硫黄化合物、特に特定のチオエーテル類を用いて減少され、かつ調節される。硫黄化合物、例えば特にチオエーテルは、接触体により可逆的に吸着される。接触体表面上でのそれらの濃度は、反応器供給物中の硫黄化合物の濃度の関数である。硫黄化合物で新鮮な接触体の覆うこと(Belegung)は、接触体に、硫黄化合物及び接触体のための不活性溶剤からなる溶液を、反応器−供給物及び−排出物中の硫黄化合物の濃度が同じになるまで装入することにより行われる。それにより、全触媒量に関して触媒を均質に覆うことが達成される。溶剤として、例えば炭化水素が使用されてよい。水素化したもの(Hydriergut)自体をこのために使用することは好都合である。
【0037】
本発明によれば、変換の際に、触媒−活性及び−選択率の制御のために、反応器供給物中の硫黄含量は1〜100ppm、好ましくは2〜20ppmである。
【0038】
このために使用される硫黄化合物は、生成物中及び出発物質中に可溶でなければならず、接触体上で可逆的に結合しなければならず、かつ接触体を被毒させる物質を形成してはならない。
【0039】
本発明による方法において極めて僅かな硫黄含量を有する生成物が製造されるので、添加された硫黄化合物及びこれから生じた硫黄化合物は、蒸留により分離可能でなければならない。
【0040】
たいていの有機硫黄化合物が水素化条件下で不安定であることは公知である、それというのも、C−S−又はS−S−結合が攻撃されるからである。例えば、メルカプタン類から、炭化水素類及び硫化水素が生じ、かつ二硫化ジアルキル類から、メルカプタン類が生じる。添加された硫黄化合物及びこれから生じた硫黄化合物は、互いにか又はオレフィン類と反応しうるので、目的生成物と同じ沸騰位置を有する硫黄含有物質が形成しうる。形式的に(formal)アルキル交換が硫黄原子上で行われうることも、不利である。
【0041】
さらに、若干の硫黄化合物が炭化水素類とアゼオトロープを形成することは公知である。例えば−13℃の沸点を有し、イソブタン及びメチルメルカプタンからなるアゼオトロープが公知である(F. R. Brooks, A. C. Nixon, Journal of the American Chemical Society 1953, 75, 480)。
【0042】
故に、挙げられた困難さのために、本発明による方法において、触媒活性の制御のために、選択された硫黄化合物のみが適している。
【0043】
本発明による方法において、反応条件下で不活性であるとみなされており、かつ蒸留による後処理の際に缶出液中に残留する、すなわち蒸留により分離されることができる硫黄化合物が使用される。本発明によれば、炭素原子少なくとも4個を有する特定のチオエーテルがこれらの条件を満たすことが見出された。適していると認められるチオエーテルの双方のC−基は、同じか又は異なっていてよく、並びに非環式、環式、ヘテロ環式又は芳香族であってよい。同様に、使用される化合物が1個を上回るチオエーテル基を有することも可能である。炭素原子少なくとも4個を有する全てのチオエーテルは、炭素原子4〜6個を有する最も高沸点のモノオレフィンよりも高い沸点を有する。これらの化合物は、生成物から蒸留により分離されることができ、かつ缶出液として生じる。
【0044】
硫黄化合物の蒸留による分離のための費用を低く維持するために、好ましくは、炭素原子を全部で少なくとも8個有するチオエーテルが使用される。故に、C−留分のヒドロ異性化の際に、好ましくは硫化ジブチル類、特に硫化ジ−n−ブチルが使用される。これを用いて、接触体活性は、特に良好に制御されうる。さらに、これらは、場合により生じている硫黄原子上でのアルキル交換の際に、再びブチルチオエーテルをもたらすので、その作用はほぼ一定のままであり、ひいては蒸留に影響を与えてもいないので、このことは変換の制御を軽減する。
【0045】
場合により、2つ又はそれ以上のチオエーテル類の混合物も、ヒドロ異性化の制御のために使用されることができる。
【0046】
触媒上での変換は、水素の存在で行われる。水素量は、反応器供給物中の複数不飽和の炭化水素類、特にジエン類の量に依存する。水素の量は、複数不飽和の炭化水素類をモノオレフィン類へ水素化するのに必要不可欠である化学量論量の1〜4倍、特に1〜3倍、極めて特に好ましくは2.0〜2.6倍である。これは、反応器供給物中の複数不飽和の炭化水素類0.1〜5質量%の濃度範囲に適用される。
【0047】
複数不飽和の炭化水素類0〜0.1質量%の濃度範囲内で、計量供給される水素量は、反応器供給物中のモノオレフィン類含量に基づいている。この濃度範囲内で、モノオレフィン1molあたり水素0.002〜0.006mol、特に0.003〜0.004molが計量供給される。
【0048】
変換は、30〜150℃、特に40〜120℃、極めて特に好ましくは80〜100℃の温度範囲で実施される。相対的に低い温度が特に有利である、それというのも、そのような温度は、非末端結合を有するオレフィン類と末端二重結合を有するオレフィン類との間の好都合な熱力学的平衡を引き起こすからである。例えばこの温度範囲内で熱力学的平衡の調節の際に2−ブテン類と1−ブテンの比は約18:1−16:1である。
【0049】
〜C−炭化水素類の低い沸点のために、変換は、好ましくは加圧下に実施され、それゆえに反応は本質的には液相中で行うことができる。圧力範囲は、5〜50bar、好ましくは10〜30bar(絶対)に亘っている。
【0050】
変換(異性化又は異性化を伴う水素化)のためには、多様な変法が選択されることができる。これらの変法は、断熱的にか又は事実上等温的に、すなわち典型的には10K未満の温度上昇を伴い、一段階又は他段階で実施されてよい。後者の場合に、全ての反応器、好都合には管形反応器が、断熱的にか又は事実上等温的にか、あるいは一方は断熱的に及び他方は事実上等温的に運転されてよい。さらに、出発物質をストレートパスで(im geraden Durchgang)又は生成物返送を伴い変換することが可能である。反応器は、トリクルベッドを有する並流反応器として、好ましくは高い液体負荷で運転されることができる。高い空時収量の利益のためには、反応器は、好ましくは、空の反応器の断面積1mあたり及び毎時5〜100m、特に15〜30mの高い液体負荷で運転される。反応器が等温的に及びストレートパスで運転される場合には、比触媒負荷(LHSV)は1〜20h−1、好ましくは4〜12h−1の値を取ることができる。
【0051】
触媒の障害及び副生物の形成をまねきうる、反応器中の温度ピークを回避するために、反応器供給物中の末端オレフィン類の濃度を、多くとも20質量%、特に多くとも15質量%に制限することは好都合である。出発物質中の末端オレフィン類含量がこれらの制限を上回る場合には、この出発物質は希釈される。その際、ヒドロ異性化物を希釈剤として使用することは好都合である。
【0052】
ヒドロ異性化反応器の排出物から、硫黄化合物は分離される。これは、例えば、吸着によるか又は好ましくは蒸留により行われる。こうして得られた硫黄不含の粗生成物は、公知方法により、例えば硫黄の乏しいベンジン成分にアルキル化するために、さらに加工されることができる。
【0053】
1つ又はそれ以上の塔中での蒸留による後処理の際に、硫黄化合物は分離され、かつ好ましくはオレフィン類は少なくとも2つの留分へ分離される。
【0054】
好ましい一実施態様において、例えばC−ヒドロ異性化混合物は、1つのみの塔の使用の際に、塔頂留分、側部留分及び塔底留分へ分離される。蒸留圧は、その際、3〜20bar、特に3〜10bar、極めて特に6〜8bar(絶対)である。平均蒸留温度は、30〜130℃、特に30〜100℃、極めて特に好ましくは60〜70℃である。還流比は、5〜30、特に10〜20及び極めて特に好ましくは15〜20である。
【0055】
側部取出しは、塔底の1〜15個上の理論段にある段から行われる。
【0056】
別の実施変法は、変換(異性化、又は水素化及び異性化)及び分離が同時に、内部構造物及び触媒を有する反応塔中で実施されることにある。例えばC−留分が出発物質である場合には、6〜10barの圧力及び60〜100℃の温度が使用される。その際、ほぼイソブテン不含の留出液が取得されることができる。
【0057】
さらに、変換の大部分を、1つ又はそれ以上の反応器中で進行させうること及び変換の残りの部分を物質分離と一緒に反応蒸留塔中で実施することが可能である。
【0058】
塔底中に残留している硫黄化合物は、反応器へ返送されることができる。缶出液の一部は、場合により出発物質と共に導入される硫黄化合物による硫黄含量の上昇を防止するためか又は望ましくない性質を有する硫黄化合物をプロセスから除去するために、排出されることができる。他方では、返送流に、定義された性質を有する硫黄化合物が添加されることができる。故に、反応器供給物中の硫黄含量及び硫黄化合物の種類により触媒活性を制御する可能性が存在する。
【0059】
出発物質が高沸成分不含であり、かつヒドロ異性化、又は水素化及びヒドロ異性化の間に高沸成分を生じない場合にのみ、硫黄化合物が完全に返送されることができる。それに反して高沸成分(硫黄化合物を除く)が、蒸留底部に生じる場合には、硫黄化合物が高沸成分と一緒に排出されるので、経済的な硫黄返送は不可能である。例えば高沸成分1質量%(4個よりも多い炭素原子を有する炭化水素類)を有する硫黄不含のC−炭化水素流が本発明によりヒドロ異性化されるか、もしくは水素化されかつヒドロ異性化される場合には(その際にヒドロ異性化反応器中の高沸成分含量は5質量%に制限されているべきである)、高沸成分と一緒に添加された硫黄化合物の約20%が排出される。
【0060】
故に、硫黄化合物の返送度は、とりわけ出発物質の組成のために、100〜10%の範囲に亘り変動しうる。典型的には、C−炭化水素混合物のヒドロ異性化、もしくは水素化及びヒドロ異性化の際に、100〜50%、特に95〜60%である。
【0061】
塔底留分が硫黄化合物、高沸成分、生成物及び/又は出発物質からなる混合物からなる場合には、出発物質及び生成物を、別の蒸留において排出すべき高沸成分から分離することは好都合である。
【0062】
−留分がヒドロ異性化されるか、もしくは水素化されかつヒドロ異性化され、かつ蒸留により後処理される場合には、イソブテン、1−ブテン及びイソブタンと硫黄最大1質量ppm、特に500質量ppb、極めて特に100質量ppbとを含有する留出液が生じる。この混合物は、別の塔中で、イソブタン及びオレフィン類へ分離されることができる。オレフィン混合物は、公知方法により、例えばMTBEの製造のために、さらに使用されることができる。ヒドロ異性化が反応塔中で実施される場合には、事実上1−ブテン不含のイソブテンが得られることができる。これは、1−ブテンが妨害する反応に利用されることができる。
【0063】
ブタンを含有する2−ブテン類は、ガス状で側部流として取り出される。硫黄含量は、500質量ppb未満、特に100質量ppb未満、極めて特に50質量ppb未満であり、ついで特にアルキレートベンジンの製造に適している。これらの硫黄痕跡物の除去後に、例えば固定床中に配置された吸着材料、例えばモレキュラーシーブ上での吸着により、2−ブテン混合物は極端に硫黄感受性の化学反応、例えばニッケル含有触媒上でのオリゴマー化に使用されることができる。
【0064】
本発明による方法は、特にそれゆえ次の利点を有する:
・複数不飽和の炭化水素類は、5ppm未満の含量にまで水素化される。
・出発物質中の高いモノエン濃度の場合ですら、過剰水素化によるモノオレフィン損失が僅かに生じるにすぎない。
・モノオレフィン類の異性体比は、熱力学的平衡の近くにある。
・取得されるオレフィン類もしくはその混合物は、硫黄の乏しい生成物の製造に有利には使用されることができる。
・硫黄成分は、ほぼ完全に再取得され、故に僅かな費用の負担に過ぎない。
・触媒の活性は、運転必要条件に適合されることができる。
【0065】
次の例は、明細書及び特許請求の範囲からもたらされるそれらの適用の幅を制限することなく、本発明を説明するはずである。
【0066】
例に記載された濃度は、次の分析法の適用下に算出される:
−異性体の測定:
ガスクロマトグラフィーによる検査(100%規格化)
・検出器:FID・分離カラム:50m PLOT Al/NaSO;0.32mm ID;5μmフィルム厚さ(Chrompack社)
・炉温度:125℃ 等温的
・検出器温度:140℃
・インゼクター温度:200℃
・キャリヤーガス:ヘリウム3.0±0.5ml/min
・カラムプレ圧力:180±10kPa
・スプリット:200±20ml/min
・注入量:50μl
痕跡範囲内の1,3−ブタジエンの測定(検出限界:5mg/kg)を、C−異性体類の測定と同じように行ったが、しかし1.0mlの注入量であった。
痕跡範囲内の硫黄の測定(検出限界:5〜10μg/kg):
・ガスクロマトグラフィーによる検査(外部標準法)
・検出器:FPD・分離カラム:25m CP-SIL 5 CB;0.53mm ID;5μmフィルム厚さ(Chrompack)
・炉温度:35℃;1min;20K/min;190℃;9min
・検出器温度:160℃
・インゼクター温度:180℃
・キャリヤーガス:ヘリウム15.0±2.0ml/min
・カラムプレ圧力:60±10kPa
・スプリットなし
・注入量:5μl(液状、−80℃で凝縮)
【実施例】
【0067】
例1(比較例):
−原料のヒドロ異性化を、液相中で、Al上にパラジウム1%を含有し、かつEP-A-0 636 667に類似に製造した固定床触媒上で実施する。原料を55℃に予熱し、反応器にストレートパスで断熱的に送る。反応は80℃の平均温度で行う。比触媒負荷(LHSV)(時間あたり触媒の体積あたりの出発物質の体積)は12 l/(l*h)であり、水素−/ジエン−モル比は2.0である。原料は硫黄を含有しない。第1表は、反応器供給物及び−排出物の組成を示す。
【0068】
【表1】
Figure 2005506375
【0069】
例2(比較例):
ヒドロ異性化を例1と同じように実施する。しかしながら、原料に硫黄を二硫化ジメチルの形で添加するので、反応器供給物の硫黄濃度は3ppmである。第2表は、反応器排出物の組成を示す。硫黄成分についての生成物の分析は、多様な硫黄含有化合物の混合物を与える。若干の同定されない成分に加えて、二硫化ジメチル、硫化メチルブチル及び硫化ジブチルが検出される。濃度は、硫黄として計算して、20ppb〜700ppbである。硫黄化合物は、蒸留により(例4及び5に記載されているように)、分離されることができない。
【0070】
【表2】
Figure 2005506375
【0071】
この例は、それゆえにヒドロ異性化の際の硫黄添加の正の影響を明確に示しているが、しかしながら硫黄化合物を分離する際の困難さも示している。
【0072】
例3(本発明による):
ヒドロ異性化を例1と同じように実施する。しかしながら、原料に硫黄を硫化ジ−n−ブチルの形で添加するので、反応器供給物の硫黄濃度は3ppmである。第3表は反応器排出物の組成を示す。硫黄成分についての生成物の分析は硫黄成分、すなわち硫化ジ−n−ブチルのみを与える。これらの硫黄成分の供給物−及び排出物濃度は同一である。
【0073】
【表3】
Figure 2005506375
【0074】
この例は、反応器中で他の硫黄成分に変換されず、かつ蒸留によりC−留分から分離されることができる硫化ジ−n−ブチルの形での硫黄成分の有利な使用を証明する(このためには例4及び5参照)。
【0075】
例4(硫黄化合物の本発明による分離及び返送)
例3からの反応器排出物を、蒸留により分離する。一方ではイソブテンを2−ブテン類から分離し、かつ他方では高沸成分として生じる2−ブテン類を硫黄不含で得るという課題は、次のように解決される:
約150の理論段を有する蒸留塔に、反応器排出物を上部3分の1(上から45段)で供給する。イソブテン含有留分を、塔頂で取り出し、凝縮し、部分的に塔頂に返送する(還流)。2−ブテンに富んだ生成物流を、塔の回収部中で蒸気状で取り出し(取出し段:下から約1〜15段)、塔の外で凝縮する。高沸点の硫黄成分は塔の缶出液中で豊富化される。缶出液を、(場合により高沸点炭化水素類の分離後に)本発明によればヒドロ異性化反応器の供給物に返送することができるので、閉じた硫黄循環をもたらす。
蒸留条件:
理論段の数:150
塔直径:200mm
塔頂圧:6bar
塔底温度:68℃
塔頂温度:49℃
還流比:16
供給流:5000g/h
塔底取出し:46g/h
留出物流:1636g/h
側留取出し:3318g/h
第4表は、蒸留の際の多様な流れの組成を示す。
【0076】
【表4】
Figure 2005506375
【0077】
この例は、硫黄化合物が良好に分離されるので、事実上硫黄不含の生成物が取得されることを証明する。
【0078】
例5(硫黄化合物の本発明による分離及び返送)
供給物中の3ppmの硫黄濃度が、ヒドロ異性化にとって十分であることが突きとめられたにもかかわらず、この例は、この種類の硫黄分離の能力を証明するために、塔への供給物中の20ppmの硫黄濃度について記載する。硫黄含量を除いて、塔供給物の組成は、例4のそれに相応する。蒸留装置及び蒸留条件は、例4と同じである。
【0079】
第5表、蒸留の際の多様な流れの組成。
【0080】
【表5】
Figure 2005506375
【0081】
この例は、塔供給物中のより高い硫黄濃度でも、僅かな硫黄濃度を有する生成物が得られることを示している。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【図1】本発明によるC−混合物の後処理のために連続的に実施される装置を示すブロック図。
【0083】
【図2】本発明による方法を実施するための連続的に操作する選択的な第二の変法を示すブロック図。
【符号の説明】
【0084】
1 出発物質、 2 水素、 3 流れ、 4 水素化−及び異性化反応器、 5 反応器排出物、 6 留出液、 7 流れ、 9 塔、 10 留出液、 11 缶出液、 12 部分流、 13 熱交換器、 14 廃ガス、 16 2−ブテン含有留分、 17 熱交換器、 19 新鮮な硫黄化合物

Claims (22)

  1. 元素の周期表の第8亜族の元素を含有する接触体上で、C−〜C−オレフィン類又はC−〜C−オレフィン類を有するオレフィン含有留分をヒドロ異性化するか、又はC−〜C−オレフィン類からなる混合物を、その中に5%まで含まれている複数不飽和の炭化水素類の同時の水素化下にヒドロ異性化する方法において、
    変換を、炭素原子少なくとも4個を有する少なくとも1つの添加された硫黄化合物の存在で実施することを特徴とする、ヒドロ異性化法。
  2. 担持触媒の全質量に対して、パラジウム0.2%〜2.0%を含有する担持触媒を使用する、請求項1記載の方法。
  3. 触媒担体として、酸化アルミニウム(Al)、二酸化ケイ素(SiO)又はシリカ−酸化アルミニウム(SiO/Al)を使用する、請求項1又は2記載の方法。
  4. 反応器供給物中の硫黄含量が1ppm〜100ppmである、請求項1記載の方法。
  5. 反応器供給物が、硫黄化合物及び/又は硫黄化合物からヒドロ異性化の間に生じた硫黄含有化合物をオレフィン類から蒸留により分離することができる硫黄化合物のみを含有する、請求項1又は4記載の方法。
  6. チオエーテルを反応器供給物中へ供給する、請求項1又は5記載の方法。
  7. 炭素原子少なくとも8個を有するチオエーテルを反応器供給物中へ供給する、請求項7記載の方法。
  8. 硫化ジブチル類を反応器供給物中へ供給する、請求項1から7までのいずれか1項記載の方法。
  9. 反応器供給物中の複数不飽和の炭化水素類0.1〜5質量%の濃度の場合に、複数不飽和の炭化水素類の相応するモノオレフィン類への選択水素化に必要である化学量論量の1〜4倍の水素を供給するか、又は反応器供給物中の複数不飽和の炭化水素類0〜0.1質量%の濃度の場合に、反応器供給物中のモノオレフィン1molあたり水素少なくとも0.002〜0.006molを計量供給する、請求項1から8までのいずれか1項記載の方法。
  10. 反応器供給物中の複数不飽和の炭化水素類0.1〜5質量%の濃度の場合に、複数不飽和の炭化水素類の相応するモノオレフィン類への選択水素化に必要である化学量論量の2〜2.6倍の水素を供給するか、又は反応器供給物中の複数不飽和の炭化水素類0〜0.1質量%の濃度の場合に、反応器供給物中のモノオレフィン1molあたり水素少なくとも0.002〜0.006molを計量供給する、請求項1から8までのいずれか1項記載の方法。
  11. ヒドロ異性化排出物を、少なくとも1つのオレフィン留分及び硫黄化合物を含有する留分へ分離する、請求項1記載の方法。
  12. 蒸留の際に分離された硫黄化合物の一部を反応器供給物中へ供給する、請求項1から11までのいずれか1項記載の方法。
  13. ヒドロ異性化排出物を硫黄含有留分及び少なくとも2つのオレフィン留分へ分離する、請求項1から12までのいずれか1項記載の方法。
  14. 分別を唯一の蒸留塔中で実施する、請求項11記載の方法。
  15. 分別を少なくとも2つの蒸留塔中で実施する、請求項11記載の方法。
  16. −ヒドロ異性化混合物を、イソブテン及び場合により1−ブテン及びイソブタンを含有する低沸留分、2−ブテン類及び場合によりn−ブタンを含有する中沸留分及び硫黄化合物を含有する高沸留分へ分離する、請求項13記載の方法。
  17. −ヒドロ異性化混合物を1つの塔中で、イソブテン及び場合により1−ブテン及びイソブタンを含有する塔頂留分、2−ブテン類及び場合によりn−ブタンを含有する側部留分及び硫黄化合物を含有する高沸留分へ分離する、請求項13記載の方法。
  18. 側部留分を蒸気状で取り出す、請求項17記載の方法。
  19. 側部流を、塔底の1〜15個上の理論段にある段から取り出す、請求項16記載の方法。
  20. 双方のオレフィン留分中で硫黄含量が500ppb未満である、請求項1から19までのいずれか1項記載の方法。
  21. −オレフィン類及び高級オリゴマー類へオリゴマー化するための、請求項1から20までのいずれか1項記載の方法により製造された事実上硫黄不含の2−ブテン留分の使用。
  22. アルキレートベンジンを製造するための、請求項1から20までのいずれか1項記載の方法により製造された事実上硫黄不含の2−ブテン留分の使用。
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