JP2005505649A - エチレンと様々なノルボルネン誘導体との共重合体 - Google Patents
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Abstract
選択されたアニオン性および中性二座配位子を含有する、ある種の金属錯体、特にニッケル錯体によって、エチレンおよびノルボルネン型モノマーが効率的に共重合される。本重合方法は、ノルボルネン型モノマーの極性官能基に耐性があり、高温で実施することができる。
Description
【0001】
発明の分野
本発明は、エチレンを、多くの場合ノルボルネン型またはNB型モノマーと言われるシクロオレフィンモノマーと共重合する方法に関する。より具体的には、本方法は、遷移金属およびランタニド触媒を使用し、ニッケル触媒が好ましい。本発明の方法によって得られたポリマーは、ランダムまたは交互、結晶質または非晶質、および特性において極性または非極性であるかもしれない付加共重合体である。
【0002】
発明の技術的背景
エチレンとノルボルネン型モノマーとの付加共重合体は、よく知られており、先行技術において開示された様々な触媒を用いて調製することができる。この一般タイプの共重合体は、米国特許第3,494,897号に開示されているフリーラジカル触媒、DD109224およびDD222317(VEB Leuna)に開示されているような四塩化チタンおよび塩化ジエチルアルミニウム、または米国特許第4,614,778号に開示されているような、通常有機アルミニウム化合物と組み合わせた、様々なバナジウム化合物を用いて調製することができる。これらの触媒で得られた共重合体は、ランダム共重合体である。
【0003】
米国特許第4,948,856号は、ノルボルネン型モノマーに可溶であるバナジウム触媒と任意のアルキルアルミニウムハライドまたはアルキルアルコキシアルミニウムハライドであってもよい共触媒との使用による、概して交互である共重合体の調製を開示している。
【0004】
米国特許第5,629,398号は、ニッケル化合物をはじめとする遷移金属化合物、および遷移金属化合物とイオン性錯体を形成する化合物のような触媒、または前記2種の化合物と有機アルミニウム化合物とを含む触媒の存在下での前記モノマーの共重合を開示している。
【0005】
メタロセン触媒は、米国特許第5,003,019号、米国特許第5,087,677号、米国特許第5,371,158号および米国特許第5,324,801号に開示されているように、シクロオレフィンとアルファ−オレフィンとの共重合体を調製するために使用された。
【0006】
米国特許第5,866,663号は、ジイミン配位子のニッケル錯体、およびときどき共触媒をも含む選択された遷移金属化合物によって触媒されるエチレン、アルファ−オレフィンおよび/または選択された環式オレフィンを重合する方法を開示している。しかしながら、この開示は、ノルボルネンまたは置換ノルボルネンが使用される場合、他のオレフィンは存在できないと規定している。
【0007】
米国特許第6,265,506号は、カチオン性パラジウム触媒を用いてエチレンと少なくとも1種のノルボルネン型コモノマーとの略非晶質共重合体を生産する方法を開示している。例示された共重合は、周囲温度および80〜300psigの範囲のエチレン圧で実施された。
【0008】
米国特許第5,929,181号は、中性ニッケル触媒を使ってエチレンとノルボルネン型モノマーとの略非晶質共重合体を調製する方法を開示している。例示された共重合は、5〜60℃の範囲の、主として周囲温度の反応器温度で実施された。比較共重合において、共重合体収率は典型的には温度を高くすると低下し、多くの場合、周囲温度より下にピークがあった。酸性官能基を含有するノルボルネン型モノマーの直接共重合が特許請求されているが、例示されていないし、酸性官能基は常に共重合に先立って保護されていた。
【0009】
上に特定した参考文献のすべてが、まるで完全に記載されているかのようにあらゆる目的のために参照により本明細書に援用される。
【0010】
発明の概要
本発明は、選択された3族から11族(IUPAC)遷移金属またはランタニド金属錯体を利用する、エチレンと、1種以上のノルボルネン(NB)型モノマーと、任意に、1種以上の追加の重合可能なオレインとの共重合方法を開示する。遷移金属またはランタニド錯体は、本来および自然に活性な触媒であってもよいし、または共触媒/活性化剤との接触によって「活性化され」てもよい。そのように生産された共重合体は、触媒の選択および/または使用されるモノマーの相対比に依存して、ランダムまたは交互、および結晶質または非晶質であるかもしれない。
【0011】
本方法の一態様において、触媒は、式(I)
【0012】
【化6】
【0013】
(式中、
Z1は窒素または酸素であり、そして
Q1は窒素またはリンであるが、
ただし、
Q1がリンであり、かつZ1が窒素である場合、R1およびR2はそれぞれ独立して、約−0.90以下のESを有するヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであり、R3、R4、R5、R6およびR7はそれぞれ独立して、水素、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであり、そしてR8はアリールまたは置換アリールであり(ただし、R3、R4、R5、R6、R7およびR8のうち互いにビシナルまたはジェミナルの任意の2つが環を形成してもよい)、
Q1がリンであり、かつZ1が酸素である場合、R1およびR2はそれぞれ独立して、約−0.90以下のESを有するヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであり、R3およびR4はそれぞれ独立して、水素、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであり、R5およびR7は一緒になって二重結合を形成し、R8は存在せず、そしてR6は−OR9、−NR10R11、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビル(式中、R9はヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであり、そしてR10およびR11はそれぞれ独立して、水素、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルである)であり、
Q1が窒素である場合、R1は、約−0.90以下のESを有するヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであり、R2およびR3はそれぞれ独立して、水素、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであるか、あるいは一緒になって環または二重結合を形成し、R4は水素、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであり、Z1は酸素であり、R6およびR7は一緒になって二重結合を形成し、R8は存在せず、R5は−OR12、−R13または−NR14R15(式中、R12およびR13はそれぞれ独立して、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであり、R14およびR15はそれぞれ、水素、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルである)である(ただし、R2およびR3が一緒になって芳香環を形成する場合、R1およびR4は存在しない))
の配位子の3族から11族(IUPAC)遷移金属またはランタニド金属錯体を含む。
【0014】
本方法の第2の態様において、触媒は、式(II)
【0015】
【化7】
【0016】
(式中、
Y1はオキソ、NRa 12またはPRa 12であり、
Z2はO、NRa 13、SまたはPRa 13であり、
R21、R22およびR23のそれぞれは独立して、水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビルまたは官能基であり、
rは0または1であり、
各Ra 12は独立して、水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビルまたは官能基であり、
各Ra 13は独立して、水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビルまたは官能基であるが、
ただし、R21、R22およびR23のうち互いにジェミナルまたはビシナルの任意の2つが一緒になって環を形成してもよい)
の配位子の3族から11族(IUPAC)遷移金属またはランタニド金属錯体を含む。
【0017】
本方法の第3の態様において、触媒は、式(III)、(IV)または(V)
【0018】
【化8】
【0019】
(式中、
R31およびR32はそれぞれ独立して、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビルまたは官能基であり、
Y2はCR41R42、S(T)、S(T)2、P(T)Q3、NR66またはNR66NR66であり、
XはO、CR35R36またはNR35であり、
AはO、S、Se、N、PまたはAsであり、
Z3はO、S、Se、N、PまたはAsであり、
各Q3は独立して、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであり、
R33、R34、R35、R36、R41およびR42はそれぞれ独立して、水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビルまたは官能基であり、
R37は水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビルまたは官能基であり(ただし、Z3がO、SまたはSeの場合、R37は存在しない)、
R38およびR39はそれぞれ独立して、水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビルまたは官能基であり、
R40は水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビルまたは官能基であり、
各Tは独立して、=Oまたは=NR60であり、
R60は水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビルまたは官能基であり、
R61およびR62はそれぞれ独立して、水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビルまたは官能基であり、
R63およびR64はそれぞれ独立して、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであり(ただし、それぞれは独立して、アリール基の自由結合にビシナルの少なくとも1個の位置に置換されたアリールであるか、またはそれぞれは独立して−1.0以下のESを有する)
R65は水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビルまたは官能基であり(ただし、AがO、SまたはSeである場合、R65は存在しない)、
各R66は独立して、水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビルまたは官能基であり、
mは0または1であり、
sは0または1であり、
nは0または1であり、そして
qは0または1であるが、
ただし、
同一炭素原子に結合したR33、R34、R35、R36、R38、R39、R41およびR42のうち任意の2つが一緒になって官能基を形成してもよく、
同一原子に結合したまたは互いにビシナルのR31、R32、R33、R34、R35、R36、R37、R38、R39、R41、R42、R61、R62、R63、R64、R65およびR66のうち任意の2つが一緒になって環を形成してもよく、そして
前記配位子が(III)であり、Y2がC(O)であり、Z3がOであり、そしてR31およびR32がそれぞれ独立してヒドロカルビルである場合、R31およびR32はそれぞれ独立して、アリール基の自由結合にビシナルの1個の位置に置換されたアリールであるか、またはR31およびR32はそれぞれは独立して−1.0以下のESを有する)
の配位子の3族から11族(IUPAC)遷移金属またはランタニド金属錯体を含む。
【0020】
本発明の好ましい実施態様において、金属錯体は、Ni、Pd、TiまたはZrをベースにしており、Niが特に好ましい。本明細書で開示されるニッケル触媒によって触媒されるノルボルネン型モノマーの共重合は、多くの場合、高い生産性を示す。特に、高い生産性は、多くの場合、以前に報告されたニッケル触媒ノルボルネン型モノマー共重合に比べて高温でおよび/または極性ノルボルネン型モノマーの存在下で観察される。
【0021】
本発明のこれらの特徴および他の特徴ならびに利点は、次の詳細な説明を読むことから普通の当業者により容易に理解されるであろう。明確さのために個々の実施態様に関連して下に記載される本発明のある種の特徴もまた単一の実施態様において組合せで提供されてもよいことが認められるべきである。逆に、簡潔さのために単一の実施態様に関連して記載される本発明の様々な特徴もまた別々にまたは任意のサブ組合せで提供されてもよい。
【0022】
好ましい実施態様の詳細な説明
次の定義は、本明細書において使用されるものであり、さらに一層の例示のために言及されるべきである。
【0023】
「ヒドロカルビル基」は、炭素および水素のみを含有する一価基である。ヒドロカルビルの例として、非置換のアルキル、シクロアルキルおよびアリールが挙げられてもよい。特に明記しない限り、本明細書におけるヒドロカルビル基(およびアルキル基)は1〜約30個の炭素原子を含有することが好ましい。
【0024】
本明細書において「置換ヒドロカルビル」とは、これらの基を含有する化合物がさらされるプロセス条件下で不活性である1つ以上の置換基(例えば、不活性官能基、下を参照のこと)を含有するヒドロカルビル基を意味する。「不活性」とは、置換基が、重合プロセスまたは重合触媒系の運転を実質的に有害に妨害しないことを意味する。特に明記しない限り、本明細書における置換ヒドロカルビル基は1〜約30個の炭素原子を含有することが好ましい。「置換」の意味には、複素芳香環が含まれる。置換ヒドロカルビルにおいて、トリフルオロメチルにおけるように、水素のすべてが置換されてもよい。
【0025】
本明細書において「(不活性)官能基」とは、その基を含有する化合物がさらされるプロセス条件下で不活性であるヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビル以外の基を意味する。「不活性」とは、官能基が、それらが存在する化合物が関与するかもしれない本明細書に記載のいかなるプロセスをも実質的に有害に妨害しないことを意味する。官能基の例には、ハロ(フルオロ、クロロ、ブロモおよびヨード)、チオエーテル、第3級アミノおよび−OR99(式中、R99は、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビル、シリル、または置換シリルである)のようなエーテルが挙げられる。官能基が遷移金属原子の近くにあるかもしれない場合、その官能基だけが、それらの化合物中の、金属原子に配位するように示される基よりも強く金属原子に配位するべきではない、すなわち、それらは所望の配位基に置き換わるべきではない。
【0026】
「共触媒」または「触媒活性化剤」は、遷移金属化合物と反応して活性化された触媒種を形成する1種以上の化合物を意味する。金属触媒重合のために使用されてもよい共触媒は、当該技術においてはよく知られており、ボラン、有機リチウム、有機マグネシウム、有機亜鉛および有機アルミニウム化合物を含む。
【0027】
「アルキルアルミニウム化合物」とは、本明細書においては、少なくとも1個のアルキル基がアルミニウム原子に結合している化合物を意味する。例えば、アルコキシド、水素化物およびハロゲンのような他の基もまた、その化合物のアルミニウム原子に結合していてもよい。
【0028】
有用な有機ボランには、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボロン、トリス((3,5−トリフルオロメチル)フェニル)ボロンおよびトリフェニルボロンが含まれる。
【0029】
「中性ルイス塩基」とは、イオンではなく、ルイス塩基として作用することができる化合物を意味する。かかる化合物の例には、エーテル、アミン、スルフィドおよび有機ニトリルが挙げられる。
【0030】
「中性ルイス酸」とは、イオンではなく、ルイス酸として作用することができる化合物を意味する。かかる化合物の例には、ボラン、アルキルアルミニウム化合物、アルミニウムハライドおよびアンチモン[V]ハライドが挙げられる。
【0031】
「カチオン性ルイス酸」とは、ルイス酸として作用することができるカチオンを意味する。かかるカチオンの例は、リチウム。ナトリウムおよび銀カチオンである。
【0032】
「モノアニオン性配位子」とは、1つの負電荷を持った配位子を意味する。
【0033】
「中性配位子」とは、帯電していない配位子を意味する。
【0034】
「アルキル基」および「置換アルキル基」は、それらの通常の意味(置換ヒドロカルビルの下での置換については上を参照のこと)を有する。特に明記しない限り、アルキル基および置換アルキル基は、好ましくは1〜約30個の炭素原子を有する。
【0035】
「π−アリル基」とは、
【0036】
【化9】
【0037】
によって示される非局在化したη3様に金属中心に結合した1個のsp3と2個のsp2炭素原子とからなるモノアニオン性配位子を意味する。3個の炭素原子は、他のヒドロカルビル基または官能基で置換されていてもよい。典型的なπ−アリル基には、
【0038】
【化10】
【0039】
(式中、Rはヒドロカルビルである)
が含まれる。
【0040】
「ビニル基」は、その通常の意味を有する。
【0041】
「炭化水素オレフィン」とは、炭素および水素のみを含有するオレフィンを意味する。
【0042】
「極性(コ)モノマー」または「極性オレフィン」とは、炭素および水素以外の元素を含有するオレフィンを意味する。「ビニル極性コモノマー」においては、アクリルモノマーにおけるように、極性基がビニル炭素原子に直接結合している。ポリマー中へ共重合された場合、そのポリマーは「極性共重合体」と言われる。有用な極性コモノマーは、先に援用された米国特許第5,866,663号に、ならびにWO9905189、米国特許第6,265,507号、米国特許第6,090,900号、およびS.D.Ittelら、Chem.Rev.,vol.100,p.1169〜1203(2000)に見出され、それらのすべてもまた、まるで完全に記載されているかのようにあらゆる目的のために参照により本明細書に援用される。極性コモノマーとしてCO(一酸化炭素)もまた含まれる。
【0043】
「ノルボルネン型モノマー」とは、エチリデンノルボルネン、ジシクロペンタジエン、または式(VI)
【0044】
【化11】
【0045】
(式中、m’は0〜5の整数であり、そしてR71〜R74のそれぞれは独立して、水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビルまたは官能基を表す)の化合物を意味する。ノルボルネンはまた、そのままであるビニル水素を除いて、他の位置で1個以上のヒドロカルビル、置換ヒドロカルビルまたは官能基によって置換されていてもよい。R71〜R74のうちの2つ以上はまた、一緒になって環式基を形成してもよい。
【0046】
「極性ノルボルネン型(コ)モノマー」または「極性ノルボルネン」とは、炭素および水素以外の元素を含有するノルボルネン型モノマーを意味する。すなわち、極性ノルボルネン型モノマーは、そのままであるビニル水素を除いて、1個以上の極性基で置換されている。有用な極性ノルボルネン型モノマーは、米国特許第6,265,506号、米国特許第5,929,181号、PCT/US01/42743(本明細書と同時に出願された「ミクロリソグラフィー用の組成物」)およびBuchmeiser,M.R.Chem.Rev.,vol.100,p.1565〜1604(2000)に見出され、それらのすべてが、まるで完全に記載されているかのようにあらゆる目的のために参照により本明細書に援用される。
【0047】
本発明において好ましいNB型モノマーは、式(VI)(式中、m’は0〜5の整数であり、R71〜R74のそれぞれは独立して、
水素、
ハロゲン原子、
直鎖状または分枝(好ましくはC1〜C10)アルキル、
芳香族または飽和もしくは不飽和環式基、
群
−(CH2)n’−C(O)OR、−(CH2)n’−OR、
−(CH2)n’−OC(O)R、−(CH2)n’−C(O)R、
−(CH2)n’−OC(O)OR、
−(CH2)n’C(R)2CH(R)(C(O)OR)、または
−(CH2)n’C(R)2CH(C(O)OR)2
(式中、Rは水素または直鎖状もしくは分枝(好ましくはC1〜C10)アルキルを表す)
から選択される官能性置換基、
構造
−C(Rf)(Rf’)ORb
(式中、RfおよびRf’は、1〜10個の炭素原子の同一または異なるフルオロアルキル基であるか、あるいは一緒になってn*が2〜10の(CF2)n*であり、Rbは水素、または酸に不安定な保護基もしくは塩基に不安定な保護基である)
を含有する官能基、
または
【0048】
【化12】
【0049】
(式中、
R75は水素、メチルまたはエチルであり、
R76、R77、およびR78のそれぞれは独立して、
臭素、塩素、フッ素またはヨウ素から選択されるハロゲン、
直鎖状または分枝(好ましくはC1〜C20)アルキル、
直鎖状または分枝(好ましくはC1〜C20)アルコキシ、
直鎖状または分枝(好ましくはC1〜C20)アルキルカルボニルオルキシ(例えば、アセトキシ)、
直鎖状または分枝(好ましくはC1〜C20)アルキルペルオキシ(例えば、t−ブチルペルオキシ)、
置換または非置換(好ましくはC6〜C20)アリールオキシ
を表し、
n’は0〜10の整数であり、式中、好ましくはn’は0である)
によって表されるシリル置換基
を表すが、
ただし、
R71およびR72は一緒になって(好ましくはC1〜C10)アルキリデニル基を形成することができ、
R73およびR74は一緒になって(好ましくはC1〜C10)アルキリデニル基を形成することができるか、または
R71およびR74は、それらが結合している2個の環炭素原子と一緒になって4〜8個の炭素原子の飽和環式基を形成することができ、ここで、前記環式基は、R72およびR73の少なくとも1つによって置換されることができる)の化合物を意味する。
【0050】
好適なモノマーの実例となる例には、2−ノルボルネン、5−ブチル−2−ノルボルネン、5−メチル−2−ノルボルネン、5−ヘキシル−2−ノルボルネン、5−デシル−2−ノルボルネン、5−フェニル−2−ノルボルネン、5−ナフチル−2−ノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、ビニルノルボルネン、ジシクロペンタジエン、ジヒドロジシクロペンタジエン、テトラシクロドデセン、メチルテトラシクロドデセン、テトラシクロドデカジエン、ジメチルテトラシクロドデセン、エチルテトラシクロドデセン、エチリデニルテトラシクロドデセン、フェニルテトラシクロドデセン、シクロペンタジエンの三量体(例えば、対称三量体および非対称三量体)、5−ヒドロキシ−2−ノルボルネン、5−ヒドロキシメチル−2−ノルボルネン、5−メトキシ−2−ノルボルネン、5−t−ブトキシカルボニル−2−ノルボルネン、5−メトキシカルボニル−2−ノルボルネン、5−カルボキシ−2−ノルボルネン、5−カルボキシメチル−2−ノルボルネン、5−ノルボルネン−2−メタノールのデカン酸エステル、5−ノルボルネン−2−メタノールのオクタン酸エステル、5−ノルボルネン−2−メタノールの酪酸エステル、5−トリエトキシシリルノルボルネン、5−トリクロロシリルノルボルネン、5−トリメチルシリルノルボルネン、5−クロロジメチルシリルノルボルネン、5−トリメトキシシリルノルボルネン、5−メチルジメトキシシリルノルボルネン、および5−ジメチルメトキシノルボルネンが挙げられる。
【0051】
フルオロアルコール官能基を含有する代表的なノルボルネン型コモノマーの幾つかの実例となる例が下に提示される。
【0052】
【化13】
【0053】
特に好ましいノルボルネン型モノマーの構造が下に示される(本明細書で使用される省略形と一緒に)。
【0054】
【化14】
【0055】
「二座」配位子とは、錯体中の同じ遷移金属原子の2つの配位部位を占める配位子を意味する。
【0056】
「三座」配位子とは、錯体中の同じ遷移金属原子の3つの配位部位を占める配位子を意味する。
【0057】
「ES」とは、様々な基の立体効果を定量化するためのパラメーターを意味し、両方とも参照により本明細書に援用される、R.W.Taft,Jr.,J.Am.Chem.Soc.,vol.74,p.3120〜3128(1952)、およびM.S.Newman,Steric Effects in Organic Chemistry(有機化学における立体効果),John Wiley & Sons,New York,1956,p.598〜603を参照のこと。本明細書における目的のために、ES値は、これらの刊行物において置換ベンゾエートに対して説明されたものである。特定の基に対するESの値が知られていない場合、それは、これらの参考文献に記載された方法によって求めることができる。
【0058】
本明細書において好ましい遷移金属は、周期表(IUPAC)の3から11族およびランタニドにあり、特に第4および第5周期にあるものである。好ましい遷移金属には、Ni、Pd、Fe、Co、Cu、Zr、Ti、CrおよびVが含まれ、Ni、Pd、ZrおよびTiがより好ましく、Niが特に好ましい。遷移金属の幾つかにとって好ましい酸化状態は、Ti(IV)、Ti(III)、Zr(IV)、Cr(III)、Fe(II)、Fe(III)、Ni(II)、Co(II)、Co(III)、Pd(II)、およびCu(I)またはCu(II)である。
【0059】
「重合条件下」とは、使用される特定の重合触媒系に対して通常用いられる重合の条件を意味する。これらの条件には、本明細書において指定または提案された条件によって変更されるようなものは除いて、圧力、温度、触媒および共触媒(存在するならば)濃度、バッチ、半バッチ、連続、気相、溶液または液体スラリーのようなプロセスのタイプなどのようなものが含まれる。ポリマー分子量調節のための水素の使用のような、特定の重合触媒系で普通行われるまたは使用される条件もまた、「重合条件下」と考えられる。分子量調節のための水素の存在、他の重合触媒などのような他の重合条件は、本重合方法で適用可能であり、本明細書に引用される参考文献において見出されるかもしれない。
【0060】
式(I)の配位子は、これらの配位子およびそれらの遷移金属錯体の製造方法ならびにオレフィン重合でのこれらの錯体の使用方法と一緒に、2001年5月31日に出願された米国仮出願第60/294,794号(まるで完全に記載されているかのようにあらゆる目的のために参照により本明細書に援用される)に見出すことができる。本明細書において好ましい配位子(I)は、先に援用された米国仮出願第60/294,794号において好ましいものと同じであり、より一層の詳細さを求めて特定の参考文献が入手されてもよい。
【0061】
式(II)の配位子は、これらの配位子およびそれらの遷移金属錯体の製造方法ならびにオレフィン重合でのこれらの錯体の使用方法と一緒に、2001年5月31日に出願された米国特許出願第09/871,100号(まるで完全に記載されているかのようにあらゆる目的のために参照により本明細書に援用される)に見出すことができる。本明細書において好ましい配位子(I)は、先に援用された米国特許出願第09/871,100号において好ましいものと同じであり、より一層の詳細さを求めて特定の参考文献が入手されてもよい。
【0062】
式(III)から(V)の配位子は、これらの配位子およびそれらの遷移金属錯体の製造方法ならびにオレフィン重合でのこれらの錯体の使用方法と一緒に、2001年5月31日に出願された米国特許出願第09/871,099号(まるで完全に記載されているかのようにあらゆる目的のために参照により本明細書に援用される)に見出すことができる。本明細書において好ましい配位子(III)から(V)は、米国特許出願第09/871,099号において好ましいものと同じであり、再び、より一層の詳細さを求めて特定の参考文献が入手されてもよい。
【0063】
式(I)から(V)の配位子およびそれらの金属錯体とそれらの製造方法とを記載することに加えて、先に援用された米国仮出願第60/294,974、米国特許出願第09/871,100号および米国特許出願第09/871,099号はまた、金属錯体の望ましい酸化状態と、オレフィンを挿入するのに有用である配位子をはじめとして、金属に結合してもよい追加の配位子の数およびタイプとを記載している。これらの参考文献はまた、重合されてもよいオレフィンのタイプと、遷移金属錯体を活性化する条件(必要な場合)と、有用な共触媒と、有用な対イオン(適用できる場合)と、他の重合条件(例えば、圧力、温度)とを記載している。最近の遷移金属重合触媒および方法に関する別の有用な一般参考文献は、S.D.Ittel,L.K.Johnson and M.Brookhart,Chem.Rev.、vol.100,p.1169〜1203(2000)であり、それは、これによって参照により援用される、。これらのおよび多数の他の参考文献は、担体の使用、連鎖移動剤、混合(2つ以上)触媒、プロセスタイプ(例えば、気相、液体スラリーなど)のような、重合触媒の使用に関する変形を記載している。
【0064】
本発明の好ましい実施態様において、金属錯体はNi、Pd、TiまたはZrをベースにしており、Niが特に好ましい。
【0065】
本明細書で開示されるニッケル触媒により触媒されるノルボルネン型モノマーの共重合は、多くの場合、高い生産性を示す。特に、良好な生産性は、多くの場合、以前に報告されたニッケル触媒ノルボルネン型モノマー共重合に比べて高温でおよび/または極性ノルボルネン型モノマーの存在下で観察される。比較のために、まるで完全に記載されているかのようにあらゆる目的のために参照により本明細書に援用される、米国特許第5,929,181号を参照のこと。
【0066】
本明細書で開示される重合方法において、重合が実施される温度は一般に約−100℃〜約200℃、好ましくは約0℃〜約160℃である。約20℃〜約140℃の範囲の温度が特に好ましい。エチレン圧は好ましくは約大気圧〜約30,000psigであり、約大気圧〜約4000psigの範囲の圧力が好ましく、約大気圧〜約1000psigの範囲の圧力が特に好ましい。
【0067】
しかしながら、特に注目に値するのは、本明細書に援用された参考文献に記載されたエチレンとノルボルネン型モノマーとの共重合の多くに使用される温度よりも幾分高い温度で本発明の方法を実施することが多くの場合好ましいことである。これは、多くの場合、より高い生産性および/または共重合体中へのノルボルネン型モノマーのより高い組込みをもたらす。典型的に、これらの「より高い」温度は、約60℃〜約140℃の範囲にある。
【0068】
触媒、使用される重合プロセスのタイプ、および所望の製品(例えば、分枝、ノルボルネン型モノマーの組込み、およびポリマー分子量のレベル)に特に依存して、任意の特定の重合に対する最適条件は変わるかもしれない。利用可能な参考文献における情報と共に、本明細書で記載される実施例は、普通の当業者が比較的少ない実験で第一プロセスを最適化するのを可能にする。一般的に言って、プロセス中に存在するノルボルネン型モノマーの相対的濃度が高ければ高いほど、および/または温度が高ければ高いほど、最終ポリマー製品中へ組み込まれるノルボルネン型コモノマーの量が高くなる。
【0069】
エチレンとノルボルネン型モノマーとの共重合体は、「異常な」分枝を含有してもよい(「異常な」分枝の悦明については例えば先に援用された米国特許第5,866,663号を参照のこと)。これらのポリマーは、典型的にポリマー中のポリエチレンセグメントの1000メチレン基当たり5より多いメチル末端分枝、より典型的には10より多いメチル末端分枝、最も典型的には20より多いメチル末端分枝を含有してもよい。分枝レベルは、NMR分光法によって測定されてもよく、ポリオレフィン中の分枝を測定することについては、例えば先に援用された米国特許第5,866,663号および他のよく知られた参考文献を参照のこと。「メチル末端分枝」とは、ポリマー中の末端基として存在するメチル基のために補正されたメチル基の数を意味する。側基としてノルボルナン環系に結合している基、例えばノルボルナン環系の環原子に結合している炭素原子に直接結合しているメチルもまた、メチル末端分枝として含まれない。これらの補正は、当該技術においては周知である。分枝は、フォトレジストおよび他の材料の調製をはじめとする多数の目的にとって好都合である、改善された溶解性をエチレン共重合体に付与する。
【0070】
本明細書で開示される方法によって生産されるエチレンと1種以上のノルボルネン型コモノマーとの共重合体は、触媒の選択および/または使用されるモノマーの相対比に依存してランダムまたは交互であるかもしれない。非晶質から結晶質に変わる範囲のポリマーモルフォロジーを、これらの触媒を使って生産することができる。全範囲のノルボルネン組込み(0〜100モル%)をうまく達成することができ、約0.1〜約90モル%が好ましい。典型的には、本明細書で開示されるポリマーは、(共重合体中の全繰り返し単位の総数を基準にして)少なくとも1モルパーセントのノルボルネン型モノマーを含有する。アルファ−オレフィンのような、1種以上の他の共重合性モノマーから誘導された繰り返し単位もまた任意に存在してもよい。50:50モル比に近いエチレンとノルボルネン型モノマーとを含有するそれらの共重合体は、主として交互である傾向がある。共重合体は、約1,000〜約250,000、多くの場合約2,000〜約150,000の分子量(Mw)の範囲である。
【0071】
共重合体中へのノルボルネン型モノマーの組込みの程度は、触媒の選択、配位子の選択、および反応条件に依存する。変数には、例えば、配位子のドナー原子および立体的大きさ、温度、エチレン圧、ノルボルネン型モノマー構造および濃度、溶媒、ならびに触媒および共触媒濃度が含まれる。
【0072】
本明細書で開示される方法において利用される各コモノマーの量は、生成する共重合体の所望の特性に依存して選択されてもよい。例えば、120℃〜160℃のような、より高いガラス転移温度を有するポリマーが望ましい場合、40〜60%のような、より高いモルパーセント量のノルボルネンを組み込むことが必要である。同様に、より低いTgポリマーが望ましい場合、30℃〜70℃のTgを与えるために、20〜30モルパーセントのような、より低いモルパーセントのノルボルネンを組み込むことが必要である。異なるノルボルネンモノマーは、Tgに対するそれらの影響に関して異なる挙動を示す。例えば、アルキルノルボルネンはすべて、所与の組込みレベルでノルボルネンそのものが与えるTgよりも低いTgを与え、より長いアルキル鎖はより低いTgを連続して与える。これに反して、フェニルノルボルネンおよび多環式ノルボルネン型モノマーは、所与の組込みレベルでノルボルネンが与えるよりも高いTgを与える。さらに、異なるNB型モノマーの混合物を使用することによってガラス転移温度を調節することが可能である。より具体的には、アルキルノルボルネンのような置換ノルボルネンで幾らのノルボルネンを置換することによって、ノルボルネンのみが使用された場合の共重合体に比べてより低いTgポリマーが生じる。
【0073】
本方法は、エチレンと、上により詳細に開示されたように、エステル、エーテル、シリル基、ならびにフッ素化アルコールおよびエーテルのような極性置換基を含有するNB型モノマーとの共重合体を調製することを可能にする。本発明の共重合体は、0〜100パーセントの官能性NB型モノマーから調製されてもよいし、またはNB型モノマーの混合物が利用されてもよい。かかる混合物は、1〜99パーセントの非官能性および1〜99パーセントの官能性NB型モノマーを含有してもよい。
【0074】
エチレンと極性ノルボルネン型モノマーとの共重合体は、他のノルボルネン型ポリマーが持たないユニークな物理的性質を有する。従ってかかるポリマーは、金属および他のポリマーをはじめとする様々な他の材料への特に良好な接着性を有し、従って電気および電子用途で応用性を見出すかもしれない。かかる共重合体から作られた表面はまた、良好な塗装性を有する。さらに加えて、エチレンと極性ノルボルネン型モノマーとのある種の共重合体は、フォトレジスト組成物および反射防止コーティング剤において有用である。エチレンと極性ノルボルネン型モノマーとの共重合体はまた、成形樹脂(熱可塑性であれば)としてもまたはエラストマー(ゴム弾性であれば)としても有用である。これらの極性共重合体はまた、ポリマーブレンドにおいて、特に異なるタイプのポリマー間の相溶化剤として有用であり、例えば、本発明の極性共重合体は、ポリエチレンのようなポリオレフィンとポリ(メタ)アクリレート、ポリエステル、またはポリアミドのようなより極性のポリマーとのブレンドを相溶化するかもしれない。
【0075】
本発明の方法に従って調製された非晶質共重合体は透明である。その上に、それらは、比較的低い密度、低い複屈曲および低い吸水度を有する。さらに、それらは、所望のガスバリヤー性、良好な耐加水分解性、耐酸性、耐アルカリ性および耐候性、非常に良好な電気絶縁性、熱可塑性加工特性、高い剛性、弾性率、硬度およびメルトフローを有する。従って、これらの共重合体は、CDおよびCD−ROMのような光記憶媒体用途向けに、レンズおよび照明物品のような光学用途で、ガンマ線またはスチーム殺菌が必要とされる医療用途で、フィルムとしてならびに電子および電気用途で使用されるかもしれない。
【0076】
より低いTgのエチレンとノルボルネン型モノマーとの共重合体、例えば、より少量のノルボルネン型モノマーを含有するものは、接着剤、架橋剤、フィルム、耐衝撃性改良剤、アイオノマーなどとして有用である。
【0077】
本発明の触媒は、担持物質または非担持物質として使用されてもよく、本発明の重合は、バルクでまたは希釈して実施されてもよい。触媒が共重合されるNB型モノマーに可溶である場合、重合をバルクで実施することが好都合であるかもしれない。しかしながら、より多くの場合、重合を希釈して実施することが好ましい。共重合プロセスを悪く妨害しない、かつ、モノマー用の溶媒である任意の有機希釈剤または溶媒が使用されてもよい。好ましい希釈剤は、イソオクタン、シクロヘキサン、トルエン、p−キシレン、および1,2,4−トリクロロベンゼンのような脂肪族および芳香族炭化水素であり、芳香族炭化水素が最も好ましい。
【0078】
実施例
実施例において、すべての圧力はpsi単位で与えられるゲージ圧である。次の省略形を使用する。
Am−アミル
Ar−アリール
BAF−テトラキス(3,5−トリフルオロメチルフェニル)ボラート
BArF−テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボラート
BHT−2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール
Bu−ブチル
CB−クロロベンゼン
Cmpd−化合物
DSC−示差走査熱分析
E−エチレン
Eoc−鎖末端
Equiv−当量
Et−エチル
GPC−ゲル透過クロマトグラフィー
△Hf−融解熱(J/g単位での)
Hex−ヘキシル
Incorp−組込み
i−Pr−イソプロピル
M.W.−分子量
Me−メチル
MeOH−メタノール
MI−メルトインデックス
Mn−数平均分子量
Mp−ピーク平均分子量
Mw−重量平均分子量
Mol%またはMole%−ポリマー中の指定モノマーのモルパーセント組込み
Nd−未測定
PDI−多分散度、Mw/Mn
PE−ポリエチレン
Ph−フェニル
Press−圧力
RB−丸底
RI−屈折率
RtまたはRT−室温
t−Bu−t−ブチル
TCB−1,2,4−トリクロロベンゼン
THF−テトラヒドロフラン
TMEDAまたはtmeda−テトラメチルエチレンジアミン
TO−金属中心当たりのターンオーバーの数=(モル触媒)で割った(単離ポリマーまたはオリゴマーの重量により測定されるような、消費モルモノマー)
tol−トルエン
総Me−1Hまたは13C NMR分析によって測定されるような1000メチレン基当たりのメチル基の総数
UV−紫外線
【0079】
実施例1〜52
触媒合成に関する一般情報
N−1からN−8およびE−10からE−15に類似の触媒の合成は、先に援用した米国特許出願第09/871099号に見出される。E−1からE−7に類似の化合物の合成は、先に援用した米国特許仮出願第60/294,794号に見出される。化合物E−8に類似の合成は、先に援用した米国特許出願第09/871,100号に見出される。E−9の合成は、下に記載する(実施例19〜21)。
【0080】
一般的重合手順
窒素パージしたドライボックス中で、ガラスインサートにニッケル化合物を入れた。任意に、ルイス酸(典型的にはB(C6F5)3またはBPh3)および/またはNaBAFもインサートに加えた。次に、指定溶媒をガラスインサートに加え、引き続きノルボルネン型モノマーおよび任意の他の追加コモノマーを加えた。インサートはグリースを付け、キャップした。次に、ドライボックス内の圧力管中にガラスインサートを入れた。圧力管を次にシールしてドライボックス外に取り出し、所望のエチレン圧下に置かれた圧力反応器に連結して、機械的に振とうした。記述した反応時間の後、エチレン圧を放出し、ガラスインサートを圧力管から取り出した。メタノール(〜20mL)の添加によって、ポリマーをメタノール可溶部分と不溶部分とに分離した。不溶部分をフリット上に集め、メタノールでリンスした。任意に、メタノール可溶部分を与えるためにメタノールを減圧で除去した。前もって秤量したバイアルにポリマーを移して減圧下に一夜乾燥した。次に、ポリマー収量およびキャラクタリゼーションを得た。
【0081】
NMRキャラクタリゼーション
Bruker 500MHz分光器を用いて、TCE−d2中113℃で1H NMRスペクトルを得た。10mmプローブのVarian Unity 400NMR分光器またはBruker Avance 500MHz分光器を用いて、総容積3.1mLTCB中の310mgのサンプルと60mgCrAcAcとを使用して、140℃で、ロックなしで13C NMRスペクトルを得た。1000CH2当たりの総メチルは、1Hおよび13C NMRスペクトルでの異なるNMR共鳴を用いて測定した。ピークの偶然のオーバーラップおよび計算値の異なる補正方法のために、1Hおよび13C NMR分光法によって測定した値は、正確に同じものではないであろうが、低レベルのコモノマー組込みでは普通10〜20%以内で近似しているであろう。13C NMRスペクトルにおいて、1000CH2当たりの総メチルは、1B1、1B2、1B3、および1B4+の合計、1000CH2当たりの鎖末端共鳴である。13C NMR分光法によって測定された総メチルは、メチルビニル末端からの少量のメチルを含まない。1H NMRスペクトルにおいて、総メチルは0.6〜1.08ppmの共鳴の積分から測定し、CH2は1.08〜2.49ppmの領域の積分から測定する。メチル基ごとに1個のメチンがあると推定され、メチン寄与を排除するためにメチル積分の1/3をメチレン積分から差し引く。
【0082】
分子量キャラクタリゼーション
GPC分子量を対ポリスチレン標準で報告する。特に記載のない限り、GPCは、屈折率検出を使って1mL/分の流量で135℃で30分のラン時間で実施した。AT−806MSおよびWA/P/N 34200の2種のカラムを使用した。Waters屈折率検出器を用い、溶剤は、ガロン当たり5グラムのBHT入りTCBであった。GPCに加えて、1H NMR分光法(オレフィン末端基分析)によって、およびメルトインデックス測定(190℃でのg/10分(2.16kg))によって分子量情報を時々求めた。
【0083】
実施例1〜52では、次のノルボルネン型モノマーを使用した。
【0084】
【化15】
【0085】
実施例1〜23では、次のニッケル化合物を使用した。
【0086】
【化16】
【0087】
実施例27〜52では、次のニッケル化合物を使用した。
【0088】
【化17】
【0089】
【表1】
【0090】
【表2】
【0091】
実施例7〜12の重合についてもメタノール可溶ポリマー部分を単離した。これらの部分の1H NMRスペクトルおよび溶解度は、それらが高いNRBF組込み(1H NMR分析により>50モル%)を有することを示す。NRBFのホモポリマーは、触媒N−1aによって製造されたエチレンのホモポリマーのように、典型的に白色粉体である。それゆえ、粘稠オイルとしてのこれらポリマーの外観およびそれらのメタノール溶解度もまた、それらがNRBFとエチレンとの共重合体であることと一致する。メタノール可溶部分の収量および外観は、次のとおりである。
実施例7 2.50g 粘稠黄色オイル
実施例8 2.11g 粘稠黄色オイル
実施例9 1g 粘稠黄色オイル
実施例10 0.34g 粘稠黄色オイル
実施例11 1.18g 粘稠黄色オイル
実施例12 0.44g 粘稠黄色オイル
【0092】
【表3】
【0093】
実施例13〜17の重合についてもメタノール可溶ポリマー部分を単離した。これらの部分の溶解度は、それらが高いNBFOH組込みを有することを示す。NBFOHのホモポリマーは、触媒N−1aからN−4によって製造されたエチレンのホモポリマーのように、典型的に白色粉体である。それゆえ、粘稠オイル/非晶質固体としてのこれらポリマーの外観およびそれらのメタノール溶解度もまた、それらがNBFOHとエチレンとの共重合体であることと一致する。メタノール可溶部分の収量および外観は、次のとおりである。
実施例13 1.12g 褐色オイル/固体
実施例14 0.98g 黄色オイル/固体
実施例15 1g 淡褐色オイル/固体
実施例16 1.03g 淡褐色オイル/固体
実施例17 1.27g 褐色オイル/固体
【0094】
【表4】
【0095】
【表5】
【0096】
【表6】
【0097】
実施例24
ベンジル−ジ−t−ブチルホスフィンの合成
ジ−t−ブチルクロロホスフィン(75.0g、0.415モル)とTHF(200mL)中の0.5モルの12M塩化ベンジルマグネシウム溶液とをアルゴン下2日間還流した。反応混合物を周囲温度に放冷し、塩化アンモニウムの水溶液を徐々に添加した。有機相を分離し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を除去した後、生成物を減圧蒸留により精製した。沸点56〜59℃/0.1mmのベンジル−ジ−t−ブチルホスフィンの収量は94.3g(96%)であった。31P NMR(CDCl3):δ36.63。1H NMR(CDCl3):1.18(s,9H,Me3C)、1.20(s,9H,Me3C)、2.90(d,2H,2JPH=2.92Hz,P−CH2−Ph)、7.1〜7.6(m,5H,芳香族プロトン)。
【0098】
実施例25
ベンジル−ジ−t−ブチルホスフィンのTMEDAリチウム塩の合成
ベンジル−ジ−t−ブチルホスフィン(5.0g、0.021モル)、2.705g(0.023モル)TMEDA、20mLのペンタンおよび15mLのt−ブチルリチウムの1.7Mペンタン溶液を、窒素雰囲気下室温で1日間撹拌した。反応混合物の容積を減少させた。ゆっくりした結晶化により、3.8g(51%収率)ベンジル−ジ−t−ブチルホスフィンのリチウム塩を融点98.6℃のTMEDA付加体として単離した。C21H40LiN2Pに対する元素分析値:計算値%P 8.65;実測値%P 8.74。31PNMR(THF−d8)δ17.94。X線単結晶分析もまた、その組成を証明した。
【0099】
実施例26
触媒E−9の合成
ドライボックス中で、t−ブチルイソシアネートの−30℃THF溶液(THF15mL中0.138g)に、ベンジル−ジ−t−ブチルホスフィンのTMEDAリチウム塩の−30℃THF中溶液(THF15mL中0.50g)を滴加した。橙色の溶液が室温まで暖まるにつれて、固体が生成した。濃くなった溶液を室温で一夜撹拌した。この溶液に0.189g[(アリル)NiCl]2を加えた。混合物を一夜撹拌した。混合物を蒸発乾固した。残留物をトルエンで抽出し、Celite(登録商標)を通して濾過し、引き続いてCelite(登録商標)をトルエンで洗浄した。溶液を蒸発乾固し、固体を減圧で一夜乾燥した。暗赤色−褐色固体(0.579g)を得た。
【0100】
【表7】
【0101】
【表8】
【0102】
【表9】
【0103】
【表10】
【0104】
【表11】
発明の分野
本発明は、エチレンを、多くの場合ノルボルネン型またはNB型モノマーと言われるシクロオレフィンモノマーと共重合する方法に関する。より具体的には、本方法は、遷移金属およびランタニド触媒を使用し、ニッケル触媒が好ましい。本発明の方法によって得られたポリマーは、ランダムまたは交互、結晶質または非晶質、および特性において極性または非極性であるかもしれない付加共重合体である。
【0002】
発明の技術的背景
エチレンとノルボルネン型モノマーとの付加共重合体は、よく知られており、先行技術において開示された様々な触媒を用いて調製することができる。この一般タイプの共重合体は、米国特許第3,494,897号に開示されているフリーラジカル触媒、DD109224およびDD222317(VEB Leuna)に開示されているような四塩化チタンおよび塩化ジエチルアルミニウム、または米国特許第4,614,778号に開示されているような、通常有機アルミニウム化合物と組み合わせた、様々なバナジウム化合物を用いて調製することができる。これらの触媒で得られた共重合体は、ランダム共重合体である。
【0003】
米国特許第4,948,856号は、ノルボルネン型モノマーに可溶であるバナジウム触媒と任意のアルキルアルミニウムハライドまたはアルキルアルコキシアルミニウムハライドであってもよい共触媒との使用による、概して交互である共重合体の調製を開示している。
【0004】
米国特許第5,629,398号は、ニッケル化合物をはじめとする遷移金属化合物、および遷移金属化合物とイオン性錯体を形成する化合物のような触媒、または前記2種の化合物と有機アルミニウム化合物とを含む触媒の存在下での前記モノマーの共重合を開示している。
【0005】
メタロセン触媒は、米国特許第5,003,019号、米国特許第5,087,677号、米国特許第5,371,158号および米国特許第5,324,801号に開示されているように、シクロオレフィンとアルファ−オレフィンとの共重合体を調製するために使用された。
【0006】
米国特許第5,866,663号は、ジイミン配位子のニッケル錯体、およびときどき共触媒をも含む選択された遷移金属化合物によって触媒されるエチレン、アルファ−オレフィンおよび/または選択された環式オレフィンを重合する方法を開示している。しかしながら、この開示は、ノルボルネンまたは置換ノルボルネンが使用される場合、他のオレフィンは存在できないと規定している。
【0007】
米国特許第6,265,506号は、カチオン性パラジウム触媒を用いてエチレンと少なくとも1種のノルボルネン型コモノマーとの略非晶質共重合体を生産する方法を開示している。例示された共重合は、周囲温度および80〜300psigの範囲のエチレン圧で実施された。
【0008】
米国特許第5,929,181号は、中性ニッケル触媒を使ってエチレンとノルボルネン型モノマーとの略非晶質共重合体を調製する方法を開示している。例示された共重合は、5〜60℃の範囲の、主として周囲温度の反応器温度で実施された。比較共重合において、共重合体収率は典型的には温度を高くすると低下し、多くの場合、周囲温度より下にピークがあった。酸性官能基を含有するノルボルネン型モノマーの直接共重合が特許請求されているが、例示されていないし、酸性官能基は常に共重合に先立って保護されていた。
【0009】
上に特定した参考文献のすべてが、まるで完全に記載されているかのようにあらゆる目的のために参照により本明細書に援用される。
【0010】
発明の概要
本発明は、選択された3族から11族(IUPAC)遷移金属またはランタニド金属錯体を利用する、エチレンと、1種以上のノルボルネン(NB)型モノマーと、任意に、1種以上の追加の重合可能なオレインとの共重合方法を開示する。遷移金属またはランタニド錯体は、本来および自然に活性な触媒であってもよいし、または共触媒/活性化剤との接触によって「活性化され」てもよい。そのように生産された共重合体は、触媒の選択および/または使用されるモノマーの相対比に依存して、ランダムまたは交互、および結晶質または非晶質であるかもしれない。
【0011】
本方法の一態様において、触媒は、式(I)
【0012】
【化6】
【0013】
(式中、
Z1は窒素または酸素であり、そして
Q1は窒素またはリンであるが、
ただし、
Q1がリンであり、かつZ1が窒素である場合、R1およびR2はそれぞれ独立して、約−0.90以下のESを有するヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであり、R3、R4、R5、R6およびR7はそれぞれ独立して、水素、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであり、そしてR8はアリールまたは置換アリールであり(ただし、R3、R4、R5、R6、R7およびR8のうち互いにビシナルまたはジェミナルの任意の2つが環を形成してもよい)、
Q1がリンであり、かつZ1が酸素である場合、R1およびR2はそれぞれ独立して、約−0.90以下のESを有するヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであり、R3およびR4はそれぞれ独立して、水素、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであり、R5およびR7は一緒になって二重結合を形成し、R8は存在せず、そしてR6は−OR9、−NR10R11、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビル(式中、R9はヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであり、そしてR10およびR11はそれぞれ独立して、水素、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルである)であり、
Q1が窒素である場合、R1は、約−0.90以下のESを有するヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであり、R2およびR3はそれぞれ独立して、水素、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであるか、あるいは一緒になって環または二重結合を形成し、R4は水素、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであり、Z1は酸素であり、R6およびR7は一緒になって二重結合を形成し、R8は存在せず、R5は−OR12、−R13または−NR14R15(式中、R12およびR13はそれぞれ独立して、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであり、R14およびR15はそれぞれ、水素、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルである)である(ただし、R2およびR3が一緒になって芳香環を形成する場合、R1およびR4は存在しない))
の配位子の3族から11族(IUPAC)遷移金属またはランタニド金属錯体を含む。
【0014】
本方法の第2の態様において、触媒は、式(II)
【0015】
【化7】
【0016】
(式中、
Y1はオキソ、NRa 12またはPRa 12であり、
Z2はO、NRa 13、SまたはPRa 13であり、
R21、R22およびR23のそれぞれは独立して、水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビルまたは官能基であり、
rは0または1であり、
各Ra 12は独立して、水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビルまたは官能基であり、
各Ra 13は独立して、水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビルまたは官能基であるが、
ただし、R21、R22およびR23のうち互いにジェミナルまたはビシナルの任意の2つが一緒になって環を形成してもよい)
の配位子の3族から11族(IUPAC)遷移金属またはランタニド金属錯体を含む。
【0017】
本方法の第3の態様において、触媒は、式(III)、(IV)または(V)
【0018】
【化8】
【0019】
(式中、
R31およびR32はそれぞれ独立して、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビルまたは官能基であり、
Y2はCR41R42、S(T)、S(T)2、P(T)Q3、NR66またはNR66NR66であり、
XはO、CR35R36またはNR35であり、
AはO、S、Se、N、PまたはAsであり、
Z3はO、S、Se、N、PまたはAsであり、
各Q3は独立して、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであり、
R33、R34、R35、R36、R41およびR42はそれぞれ独立して、水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビルまたは官能基であり、
R37は水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビルまたは官能基であり(ただし、Z3がO、SまたはSeの場合、R37は存在しない)、
R38およびR39はそれぞれ独立して、水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビルまたは官能基であり、
R40は水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビルまたは官能基であり、
各Tは独立して、=Oまたは=NR60であり、
R60は水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビルまたは官能基であり、
R61およびR62はそれぞれ独立して、水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビルまたは官能基であり、
R63およびR64はそれぞれ独立して、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであり(ただし、それぞれは独立して、アリール基の自由結合にビシナルの少なくとも1個の位置に置換されたアリールであるか、またはそれぞれは独立して−1.0以下のESを有する)
R65は水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビルまたは官能基であり(ただし、AがO、SまたはSeである場合、R65は存在しない)、
各R66は独立して、水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビルまたは官能基であり、
mは0または1であり、
sは0または1であり、
nは0または1であり、そして
qは0または1であるが、
ただし、
同一炭素原子に結合したR33、R34、R35、R36、R38、R39、R41およびR42のうち任意の2つが一緒になって官能基を形成してもよく、
同一原子に結合したまたは互いにビシナルのR31、R32、R33、R34、R35、R36、R37、R38、R39、R41、R42、R61、R62、R63、R64、R65およびR66のうち任意の2つが一緒になって環を形成してもよく、そして
前記配位子が(III)であり、Y2がC(O)であり、Z3がOであり、そしてR31およびR32がそれぞれ独立してヒドロカルビルである場合、R31およびR32はそれぞれ独立して、アリール基の自由結合にビシナルの1個の位置に置換されたアリールであるか、またはR31およびR32はそれぞれは独立して−1.0以下のESを有する)
の配位子の3族から11族(IUPAC)遷移金属またはランタニド金属錯体を含む。
【0020】
本発明の好ましい実施態様において、金属錯体は、Ni、Pd、TiまたはZrをベースにしており、Niが特に好ましい。本明細書で開示されるニッケル触媒によって触媒されるノルボルネン型モノマーの共重合は、多くの場合、高い生産性を示す。特に、高い生産性は、多くの場合、以前に報告されたニッケル触媒ノルボルネン型モノマー共重合に比べて高温でおよび/または極性ノルボルネン型モノマーの存在下で観察される。
【0021】
本発明のこれらの特徴および他の特徴ならびに利点は、次の詳細な説明を読むことから普通の当業者により容易に理解されるであろう。明確さのために個々の実施態様に関連して下に記載される本発明のある種の特徴もまた単一の実施態様において組合せで提供されてもよいことが認められるべきである。逆に、簡潔さのために単一の実施態様に関連して記載される本発明の様々な特徴もまた別々にまたは任意のサブ組合せで提供されてもよい。
【0022】
好ましい実施態様の詳細な説明
次の定義は、本明細書において使用されるものであり、さらに一層の例示のために言及されるべきである。
【0023】
「ヒドロカルビル基」は、炭素および水素のみを含有する一価基である。ヒドロカルビルの例として、非置換のアルキル、シクロアルキルおよびアリールが挙げられてもよい。特に明記しない限り、本明細書におけるヒドロカルビル基(およびアルキル基)は1〜約30個の炭素原子を含有することが好ましい。
【0024】
本明細書において「置換ヒドロカルビル」とは、これらの基を含有する化合物がさらされるプロセス条件下で不活性である1つ以上の置換基(例えば、不活性官能基、下を参照のこと)を含有するヒドロカルビル基を意味する。「不活性」とは、置換基が、重合プロセスまたは重合触媒系の運転を実質的に有害に妨害しないことを意味する。特に明記しない限り、本明細書における置換ヒドロカルビル基は1〜約30個の炭素原子を含有することが好ましい。「置換」の意味には、複素芳香環が含まれる。置換ヒドロカルビルにおいて、トリフルオロメチルにおけるように、水素のすべてが置換されてもよい。
【0025】
本明細書において「(不活性)官能基」とは、その基を含有する化合物がさらされるプロセス条件下で不活性であるヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビル以外の基を意味する。「不活性」とは、官能基が、それらが存在する化合物が関与するかもしれない本明細書に記載のいかなるプロセスをも実質的に有害に妨害しないことを意味する。官能基の例には、ハロ(フルオロ、クロロ、ブロモおよびヨード)、チオエーテル、第3級アミノおよび−OR99(式中、R99は、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビル、シリル、または置換シリルである)のようなエーテルが挙げられる。官能基が遷移金属原子の近くにあるかもしれない場合、その官能基だけが、それらの化合物中の、金属原子に配位するように示される基よりも強く金属原子に配位するべきではない、すなわち、それらは所望の配位基に置き換わるべきではない。
【0026】
「共触媒」または「触媒活性化剤」は、遷移金属化合物と反応して活性化された触媒種を形成する1種以上の化合物を意味する。金属触媒重合のために使用されてもよい共触媒は、当該技術においてはよく知られており、ボラン、有機リチウム、有機マグネシウム、有機亜鉛および有機アルミニウム化合物を含む。
【0027】
「アルキルアルミニウム化合物」とは、本明細書においては、少なくとも1個のアルキル基がアルミニウム原子に結合している化合物を意味する。例えば、アルコキシド、水素化物およびハロゲンのような他の基もまた、その化合物のアルミニウム原子に結合していてもよい。
【0028】
有用な有機ボランには、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボロン、トリス((3,5−トリフルオロメチル)フェニル)ボロンおよびトリフェニルボロンが含まれる。
【0029】
「中性ルイス塩基」とは、イオンではなく、ルイス塩基として作用することができる化合物を意味する。かかる化合物の例には、エーテル、アミン、スルフィドおよび有機ニトリルが挙げられる。
【0030】
「中性ルイス酸」とは、イオンではなく、ルイス酸として作用することができる化合物を意味する。かかる化合物の例には、ボラン、アルキルアルミニウム化合物、アルミニウムハライドおよびアンチモン[V]ハライドが挙げられる。
【0031】
「カチオン性ルイス酸」とは、ルイス酸として作用することができるカチオンを意味する。かかるカチオンの例は、リチウム。ナトリウムおよび銀カチオンである。
【0032】
「モノアニオン性配位子」とは、1つの負電荷を持った配位子を意味する。
【0033】
「中性配位子」とは、帯電していない配位子を意味する。
【0034】
「アルキル基」および「置換アルキル基」は、それらの通常の意味(置換ヒドロカルビルの下での置換については上を参照のこと)を有する。特に明記しない限り、アルキル基および置換アルキル基は、好ましくは1〜約30個の炭素原子を有する。
【0035】
「π−アリル基」とは、
【0036】
【化9】
【0037】
によって示される非局在化したη3様に金属中心に結合した1個のsp3と2個のsp2炭素原子とからなるモノアニオン性配位子を意味する。3個の炭素原子は、他のヒドロカルビル基または官能基で置換されていてもよい。典型的なπ−アリル基には、
【0038】
【化10】
【0039】
(式中、Rはヒドロカルビルである)
が含まれる。
【0040】
「ビニル基」は、その通常の意味を有する。
【0041】
「炭化水素オレフィン」とは、炭素および水素のみを含有するオレフィンを意味する。
【0042】
「極性(コ)モノマー」または「極性オレフィン」とは、炭素および水素以外の元素を含有するオレフィンを意味する。「ビニル極性コモノマー」においては、アクリルモノマーにおけるように、極性基がビニル炭素原子に直接結合している。ポリマー中へ共重合された場合、そのポリマーは「極性共重合体」と言われる。有用な極性コモノマーは、先に援用された米国特許第5,866,663号に、ならびにWO9905189、米国特許第6,265,507号、米国特許第6,090,900号、およびS.D.Ittelら、Chem.Rev.,vol.100,p.1169〜1203(2000)に見出され、それらのすべてもまた、まるで完全に記載されているかのようにあらゆる目的のために参照により本明細書に援用される。極性コモノマーとしてCO(一酸化炭素)もまた含まれる。
【0043】
「ノルボルネン型モノマー」とは、エチリデンノルボルネン、ジシクロペンタジエン、または式(VI)
【0044】
【化11】
【0045】
(式中、m’は0〜5の整数であり、そしてR71〜R74のそれぞれは独立して、水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビルまたは官能基を表す)の化合物を意味する。ノルボルネンはまた、そのままであるビニル水素を除いて、他の位置で1個以上のヒドロカルビル、置換ヒドロカルビルまたは官能基によって置換されていてもよい。R71〜R74のうちの2つ以上はまた、一緒になって環式基を形成してもよい。
【0046】
「極性ノルボルネン型(コ)モノマー」または「極性ノルボルネン」とは、炭素および水素以外の元素を含有するノルボルネン型モノマーを意味する。すなわち、極性ノルボルネン型モノマーは、そのままであるビニル水素を除いて、1個以上の極性基で置換されている。有用な極性ノルボルネン型モノマーは、米国特許第6,265,506号、米国特許第5,929,181号、PCT/US01/42743(本明細書と同時に出願された「ミクロリソグラフィー用の組成物」)およびBuchmeiser,M.R.Chem.Rev.,vol.100,p.1565〜1604(2000)に見出され、それらのすべてが、まるで完全に記載されているかのようにあらゆる目的のために参照により本明細書に援用される。
【0047】
本発明において好ましいNB型モノマーは、式(VI)(式中、m’は0〜5の整数であり、R71〜R74のそれぞれは独立して、
水素、
ハロゲン原子、
直鎖状または分枝(好ましくはC1〜C10)アルキル、
芳香族または飽和もしくは不飽和環式基、
群
−(CH2)n’−C(O)OR、−(CH2)n’−OR、
−(CH2)n’−OC(O)R、−(CH2)n’−C(O)R、
−(CH2)n’−OC(O)OR、
−(CH2)n’C(R)2CH(R)(C(O)OR)、または
−(CH2)n’C(R)2CH(C(O)OR)2
(式中、Rは水素または直鎖状もしくは分枝(好ましくはC1〜C10)アルキルを表す)
から選択される官能性置換基、
構造
−C(Rf)(Rf’)ORb
(式中、RfおよびRf’は、1〜10個の炭素原子の同一または異なるフルオロアルキル基であるか、あるいは一緒になってn*が2〜10の(CF2)n*であり、Rbは水素、または酸に不安定な保護基もしくは塩基に不安定な保護基である)
を含有する官能基、
または
【0048】
【化12】
【0049】
(式中、
R75は水素、メチルまたはエチルであり、
R76、R77、およびR78のそれぞれは独立して、
臭素、塩素、フッ素またはヨウ素から選択されるハロゲン、
直鎖状または分枝(好ましくはC1〜C20)アルキル、
直鎖状または分枝(好ましくはC1〜C20)アルコキシ、
直鎖状または分枝(好ましくはC1〜C20)アルキルカルボニルオルキシ(例えば、アセトキシ)、
直鎖状または分枝(好ましくはC1〜C20)アルキルペルオキシ(例えば、t−ブチルペルオキシ)、
置換または非置換(好ましくはC6〜C20)アリールオキシ
を表し、
n’は0〜10の整数であり、式中、好ましくはn’は0である)
によって表されるシリル置換基
を表すが、
ただし、
R71およびR72は一緒になって(好ましくはC1〜C10)アルキリデニル基を形成することができ、
R73およびR74は一緒になって(好ましくはC1〜C10)アルキリデニル基を形成することができるか、または
R71およびR74は、それらが結合している2個の環炭素原子と一緒になって4〜8個の炭素原子の飽和環式基を形成することができ、ここで、前記環式基は、R72およびR73の少なくとも1つによって置換されることができる)の化合物を意味する。
【0050】
好適なモノマーの実例となる例には、2−ノルボルネン、5−ブチル−2−ノルボルネン、5−メチル−2−ノルボルネン、5−ヘキシル−2−ノルボルネン、5−デシル−2−ノルボルネン、5−フェニル−2−ノルボルネン、5−ナフチル−2−ノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、ビニルノルボルネン、ジシクロペンタジエン、ジヒドロジシクロペンタジエン、テトラシクロドデセン、メチルテトラシクロドデセン、テトラシクロドデカジエン、ジメチルテトラシクロドデセン、エチルテトラシクロドデセン、エチリデニルテトラシクロドデセン、フェニルテトラシクロドデセン、シクロペンタジエンの三量体(例えば、対称三量体および非対称三量体)、5−ヒドロキシ−2−ノルボルネン、5−ヒドロキシメチル−2−ノルボルネン、5−メトキシ−2−ノルボルネン、5−t−ブトキシカルボニル−2−ノルボルネン、5−メトキシカルボニル−2−ノルボルネン、5−カルボキシ−2−ノルボルネン、5−カルボキシメチル−2−ノルボルネン、5−ノルボルネン−2−メタノールのデカン酸エステル、5−ノルボルネン−2−メタノールのオクタン酸エステル、5−ノルボルネン−2−メタノールの酪酸エステル、5−トリエトキシシリルノルボルネン、5−トリクロロシリルノルボルネン、5−トリメチルシリルノルボルネン、5−クロロジメチルシリルノルボルネン、5−トリメトキシシリルノルボルネン、5−メチルジメトキシシリルノルボルネン、および5−ジメチルメトキシノルボルネンが挙げられる。
【0051】
フルオロアルコール官能基を含有する代表的なノルボルネン型コモノマーの幾つかの実例となる例が下に提示される。
【0052】
【化13】
【0053】
特に好ましいノルボルネン型モノマーの構造が下に示される(本明細書で使用される省略形と一緒に)。
【0054】
【化14】
【0055】
「二座」配位子とは、錯体中の同じ遷移金属原子の2つの配位部位を占める配位子を意味する。
【0056】
「三座」配位子とは、錯体中の同じ遷移金属原子の3つの配位部位を占める配位子を意味する。
【0057】
「ES」とは、様々な基の立体効果を定量化するためのパラメーターを意味し、両方とも参照により本明細書に援用される、R.W.Taft,Jr.,J.Am.Chem.Soc.,vol.74,p.3120〜3128(1952)、およびM.S.Newman,Steric Effects in Organic Chemistry(有機化学における立体効果),John Wiley & Sons,New York,1956,p.598〜603を参照のこと。本明細書における目的のために、ES値は、これらの刊行物において置換ベンゾエートに対して説明されたものである。特定の基に対するESの値が知られていない場合、それは、これらの参考文献に記載された方法によって求めることができる。
【0058】
本明細書において好ましい遷移金属は、周期表(IUPAC)の3から11族およびランタニドにあり、特に第4および第5周期にあるものである。好ましい遷移金属には、Ni、Pd、Fe、Co、Cu、Zr、Ti、CrおよびVが含まれ、Ni、Pd、ZrおよびTiがより好ましく、Niが特に好ましい。遷移金属の幾つかにとって好ましい酸化状態は、Ti(IV)、Ti(III)、Zr(IV)、Cr(III)、Fe(II)、Fe(III)、Ni(II)、Co(II)、Co(III)、Pd(II)、およびCu(I)またはCu(II)である。
【0059】
「重合条件下」とは、使用される特定の重合触媒系に対して通常用いられる重合の条件を意味する。これらの条件には、本明細書において指定または提案された条件によって変更されるようなものは除いて、圧力、温度、触媒および共触媒(存在するならば)濃度、バッチ、半バッチ、連続、気相、溶液または液体スラリーのようなプロセスのタイプなどのようなものが含まれる。ポリマー分子量調節のための水素の使用のような、特定の重合触媒系で普通行われるまたは使用される条件もまた、「重合条件下」と考えられる。分子量調節のための水素の存在、他の重合触媒などのような他の重合条件は、本重合方法で適用可能であり、本明細書に引用される参考文献において見出されるかもしれない。
【0060】
式(I)の配位子は、これらの配位子およびそれらの遷移金属錯体の製造方法ならびにオレフィン重合でのこれらの錯体の使用方法と一緒に、2001年5月31日に出願された米国仮出願第60/294,794号(まるで完全に記載されているかのようにあらゆる目的のために参照により本明細書に援用される)に見出すことができる。本明細書において好ましい配位子(I)は、先に援用された米国仮出願第60/294,794号において好ましいものと同じであり、より一層の詳細さを求めて特定の参考文献が入手されてもよい。
【0061】
式(II)の配位子は、これらの配位子およびそれらの遷移金属錯体の製造方法ならびにオレフィン重合でのこれらの錯体の使用方法と一緒に、2001年5月31日に出願された米国特許出願第09/871,100号(まるで完全に記載されているかのようにあらゆる目的のために参照により本明細書に援用される)に見出すことができる。本明細書において好ましい配位子(I)は、先に援用された米国特許出願第09/871,100号において好ましいものと同じであり、より一層の詳細さを求めて特定の参考文献が入手されてもよい。
【0062】
式(III)から(V)の配位子は、これらの配位子およびそれらの遷移金属錯体の製造方法ならびにオレフィン重合でのこれらの錯体の使用方法と一緒に、2001年5月31日に出願された米国特許出願第09/871,099号(まるで完全に記載されているかのようにあらゆる目的のために参照により本明細書に援用される)に見出すことができる。本明細書において好ましい配位子(III)から(V)は、米国特許出願第09/871,099号において好ましいものと同じであり、再び、より一層の詳細さを求めて特定の参考文献が入手されてもよい。
【0063】
式(I)から(V)の配位子およびそれらの金属錯体とそれらの製造方法とを記載することに加えて、先に援用された米国仮出願第60/294,974、米国特許出願第09/871,100号および米国特許出願第09/871,099号はまた、金属錯体の望ましい酸化状態と、オレフィンを挿入するのに有用である配位子をはじめとして、金属に結合してもよい追加の配位子の数およびタイプとを記載している。これらの参考文献はまた、重合されてもよいオレフィンのタイプと、遷移金属錯体を活性化する条件(必要な場合)と、有用な共触媒と、有用な対イオン(適用できる場合)と、他の重合条件(例えば、圧力、温度)とを記載している。最近の遷移金属重合触媒および方法に関する別の有用な一般参考文献は、S.D.Ittel,L.K.Johnson and M.Brookhart,Chem.Rev.、vol.100,p.1169〜1203(2000)であり、それは、これによって参照により援用される、。これらのおよび多数の他の参考文献は、担体の使用、連鎖移動剤、混合(2つ以上)触媒、プロセスタイプ(例えば、気相、液体スラリーなど)のような、重合触媒の使用に関する変形を記載している。
【0064】
本発明の好ましい実施態様において、金属錯体はNi、Pd、TiまたはZrをベースにしており、Niが特に好ましい。
【0065】
本明細書で開示されるニッケル触媒により触媒されるノルボルネン型モノマーの共重合は、多くの場合、高い生産性を示す。特に、良好な生産性は、多くの場合、以前に報告されたニッケル触媒ノルボルネン型モノマー共重合に比べて高温でおよび/または極性ノルボルネン型モノマーの存在下で観察される。比較のために、まるで完全に記載されているかのようにあらゆる目的のために参照により本明細書に援用される、米国特許第5,929,181号を参照のこと。
【0066】
本明細書で開示される重合方法において、重合が実施される温度は一般に約−100℃〜約200℃、好ましくは約0℃〜約160℃である。約20℃〜約140℃の範囲の温度が特に好ましい。エチレン圧は好ましくは約大気圧〜約30,000psigであり、約大気圧〜約4000psigの範囲の圧力が好ましく、約大気圧〜約1000psigの範囲の圧力が特に好ましい。
【0067】
しかしながら、特に注目に値するのは、本明細書に援用された参考文献に記載されたエチレンとノルボルネン型モノマーとの共重合の多くに使用される温度よりも幾分高い温度で本発明の方法を実施することが多くの場合好ましいことである。これは、多くの場合、より高い生産性および/または共重合体中へのノルボルネン型モノマーのより高い組込みをもたらす。典型的に、これらの「より高い」温度は、約60℃〜約140℃の範囲にある。
【0068】
触媒、使用される重合プロセスのタイプ、および所望の製品(例えば、分枝、ノルボルネン型モノマーの組込み、およびポリマー分子量のレベル)に特に依存して、任意の特定の重合に対する最適条件は変わるかもしれない。利用可能な参考文献における情報と共に、本明細書で記載される実施例は、普通の当業者が比較的少ない実験で第一プロセスを最適化するのを可能にする。一般的に言って、プロセス中に存在するノルボルネン型モノマーの相対的濃度が高ければ高いほど、および/または温度が高ければ高いほど、最終ポリマー製品中へ組み込まれるノルボルネン型コモノマーの量が高くなる。
【0069】
エチレンとノルボルネン型モノマーとの共重合体は、「異常な」分枝を含有してもよい(「異常な」分枝の悦明については例えば先に援用された米国特許第5,866,663号を参照のこと)。これらのポリマーは、典型的にポリマー中のポリエチレンセグメントの1000メチレン基当たり5より多いメチル末端分枝、より典型的には10より多いメチル末端分枝、最も典型的には20より多いメチル末端分枝を含有してもよい。分枝レベルは、NMR分光法によって測定されてもよく、ポリオレフィン中の分枝を測定することについては、例えば先に援用された米国特許第5,866,663号および他のよく知られた参考文献を参照のこと。「メチル末端分枝」とは、ポリマー中の末端基として存在するメチル基のために補正されたメチル基の数を意味する。側基としてノルボルナン環系に結合している基、例えばノルボルナン環系の環原子に結合している炭素原子に直接結合しているメチルもまた、メチル末端分枝として含まれない。これらの補正は、当該技術においては周知である。分枝は、フォトレジストおよび他の材料の調製をはじめとする多数の目的にとって好都合である、改善された溶解性をエチレン共重合体に付与する。
【0070】
本明細書で開示される方法によって生産されるエチレンと1種以上のノルボルネン型コモノマーとの共重合体は、触媒の選択および/または使用されるモノマーの相対比に依存してランダムまたは交互であるかもしれない。非晶質から結晶質に変わる範囲のポリマーモルフォロジーを、これらの触媒を使って生産することができる。全範囲のノルボルネン組込み(0〜100モル%)をうまく達成することができ、約0.1〜約90モル%が好ましい。典型的には、本明細書で開示されるポリマーは、(共重合体中の全繰り返し単位の総数を基準にして)少なくとも1モルパーセントのノルボルネン型モノマーを含有する。アルファ−オレフィンのような、1種以上の他の共重合性モノマーから誘導された繰り返し単位もまた任意に存在してもよい。50:50モル比に近いエチレンとノルボルネン型モノマーとを含有するそれらの共重合体は、主として交互である傾向がある。共重合体は、約1,000〜約250,000、多くの場合約2,000〜約150,000の分子量(Mw)の範囲である。
【0071】
共重合体中へのノルボルネン型モノマーの組込みの程度は、触媒の選択、配位子の選択、および反応条件に依存する。変数には、例えば、配位子のドナー原子および立体的大きさ、温度、エチレン圧、ノルボルネン型モノマー構造および濃度、溶媒、ならびに触媒および共触媒濃度が含まれる。
【0072】
本明細書で開示される方法において利用される各コモノマーの量は、生成する共重合体の所望の特性に依存して選択されてもよい。例えば、120℃〜160℃のような、より高いガラス転移温度を有するポリマーが望ましい場合、40〜60%のような、より高いモルパーセント量のノルボルネンを組み込むことが必要である。同様に、より低いTgポリマーが望ましい場合、30℃〜70℃のTgを与えるために、20〜30モルパーセントのような、より低いモルパーセントのノルボルネンを組み込むことが必要である。異なるノルボルネンモノマーは、Tgに対するそれらの影響に関して異なる挙動を示す。例えば、アルキルノルボルネンはすべて、所与の組込みレベルでノルボルネンそのものが与えるTgよりも低いTgを与え、より長いアルキル鎖はより低いTgを連続して与える。これに反して、フェニルノルボルネンおよび多環式ノルボルネン型モノマーは、所与の組込みレベルでノルボルネンが与えるよりも高いTgを与える。さらに、異なるNB型モノマーの混合物を使用することによってガラス転移温度を調節することが可能である。より具体的には、アルキルノルボルネンのような置換ノルボルネンで幾らのノルボルネンを置換することによって、ノルボルネンのみが使用された場合の共重合体に比べてより低いTgポリマーが生じる。
【0073】
本方法は、エチレンと、上により詳細に開示されたように、エステル、エーテル、シリル基、ならびにフッ素化アルコールおよびエーテルのような極性置換基を含有するNB型モノマーとの共重合体を調製することを可能にする。本発明の共重合体は、0〜100パーセントの官能性NB型モノマーから調製されてもよいし、またはNB型モノマーの混合物が利用されてもよい。かかる混合物は、1〜99パーセントの非官能性および1〜99パーセントの官能性NB型モノマーを含有してもよい。
【0074】
エチレンと極性ノルボルネン型モノマーとの共重合体は、他のノルボルネン型ポリマーが持たないユニークな物理的性質を有する。従ってかかるポリマーは、金属および他のポリマーをはじめとする様々な他の材料への特に良好な接着性を有し、従って電気および電子用途で応用性を見出すかもしれない。かかる共重合体から作られた表面はまた、良好な塗装性を有する。さらに加えて、エチレンと極性ノルボルネン型モノマーとのある種の共重合体は、フォトレジスト組成物および反射防止コーティング剤において有用である。エチレンと極性ノルボルネン型モノマーとの共重合体はまた、成形樹脂(熱可塑性であれば)としてもまたはエラストマー(ゴム弾性であれば)としても有用である。これらの極性共重合体はまた、ポリマーブレンドにおいて、特に異なるタイプのポリマー間の相溶化剤として有用であり、例えば、本発明の極性共重合体は、ポリエチレンのようなポリオレフィンとポリ(メタ)アクリレート、ポリエステル、またはポリアミドのようなより極性のポリマーとのブレンドを相溶化するかもしれない。
【0075】
本発明の方法に従って調製された非晶質共重合体は透明である。その上に、それらは、比較的低い密度、低い複屈曲および低い吸水度を有する。さらに、それらは、所望のガスバリヤー性、良好な耐加水分解性、耐酸性、耐アルカリ性および耐候性、非常に良好な電気絶縁性、熱可塑性加工特性、高い剛性、弾性率、硬度およびメルトフローを有する。従って、これらの共重合体は、CDおよびCD−ROMのような光記憶媒体用途向けに、レンズおよび照明物品のような光学用途で、ガンマ線またはスチーム殺菌が必要とされる医療用途で、フィルムとしてならびに電子および電気用途で使用されるかもしれない。
【0076】
より低いTgのエチレンとノルボルネン型モノマーとの共重合体、例えば、より少量のノルボルネン型モノマーを含有するものは、接着剤、架橋剤、フィルム、耐衝撃性改良剤、アイオノマーなどとして有用である。
【0077】
本発明の触媒は、担持物質または非担持物質として使用されてもよく、本発明の重合は、バルクでまたは希釈して実施されてもよい。触媒が共重合されるNB型モノマーに可溶である場合、重合をバルクで実施することが好都合であるかもしれない。しかしながら、より多くの場合、重合を希釈して実施することが好ましい。共重合プロセスを悪く妨害しない、かつ、モノマー用の溶媒である任意の有機希釈剤または溶媒が使用されてもよい。好ましい希釈剤は、イソオクタン、シクロヘキサン、トルエン、p−キシレン、および1,2,4−トリクロロベンゼンのような脂肪族および芳香族炭化水素であり、芳香族炭化水素が最も好ましい。
【0078】
実施例
実施例において、すべての圧力はpsi単位で与えられるゲージ圧である。次の省略形を使用する。
Am−アミル
Ar−アリール
BAF−テトラキス(3,5−トリフルオロメチルフェニル)ボラート
BArF−テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボラート
BHT−2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール
Bu−ブチル
CB−クロロベンゼン
Cmpd−化合物
DSC−示差走査熱分析
E−エチレン
Eoc−鎖末端
Equiv−当量
Et−エチル
GPC−ゲル透過クロマトグラフィー
△Hf−融解熱(J/g単位での)
Hex−ヘキシル
Incorp−組込み
i−Pr−イソプロピル
M.W.−分子量
Me−メチル
MeOH−メタノール
MI−メルトインデックス
Mn−数平均分子量
Mp−ピーク平均分子量
Mw−重量平均分子量
Mol%またはMole%−ポリマー中の指定モノマーのモルパーセント組込み
Nd−未測定
PDI−多分散度、Mw/Mn
PE−ポリエチレン
Ph−フェニル
Press−圧力
RB−丸底
RI−屈折率
RtまたはRT−室温
t−Bu−t−ブチル
TCB−1,2,4−トリクロロベンゼン
THF−テトラヒドロフラン
TMEDAまたはtmeda−テトラメチルエチレンジアミン
TO−金属中心当たりのターンオーバーの数=(モル触媒)で割った(単離ポリマーまたはオリゴマーの重量により測定されるような、消費モルモノマー)
tol−トルエン
総Me−1Hまたは13C NMR分析によって測定されるような1000メチレン基当たりのメチル基の総数
UV−紫外線
【0079】
実施例1〜52
触媒合成に関する一般情報
N−1からN−8およびE−10からE−15に類似の触媒の合成は、先に援用した米国特許出願第09/871099号に見出される。E−1からE−7に類似の化合物の合成は、先に援用した米国特許仮出願第60/294,794号に見出される。化合物E−8に類似の合成は、先に援用した米国特許出願第09/871,100号に見出される。E−9の合成は、下に記載する(実施例19〜21)。
【0080】
一般的重合手順
窒素パージしたドライボックス中で、ガラスインサートにニッケル化合物を入れた。任意に、ルイス酸(典型的にはB(C6F5)3またはBPh3)および/またはNaBAFもインサートに加えた。次に、指定溶媒をガラスインサートに加え、引き続きノルボルネン型モノマーおよび任意の他の追加コモノマーを加えた。インサートはグリースを付け、キャップした。次に、ドライボックス内の圧力管中にガラスインサートを入れた。圧力管を次にシールしてドライボックス外に取り出し、所望のエチレン圧下に置かれた圧力反応器に連結して、機械的に振とうした。記述した反応時間の後、エチレン圧を放出し、ガラスインサートを圧力管から取り出した。メタノール(〜20mL)の添加によって、ポリマーをメタノール可溶部分と不溶部分とに分離した。不溶部分をフリット上に集め、メタノールでリンスした。任意に、メタノール可溶部分を与えるためにメタノールを減圧で除去した。前もって秤量したバイアルにポリマーを移して減圧下に一夜乾燥した。次に、ポリマー収量およびキャラクタリゼーションを得た。
【0081】
NMRキャラクタリゼーション
Bruker 500MHz分光器を用いて、TCE−d2中113℃で1H NMRスペクトルを得た。10mmプローブのVarian Unity 400NMR分光器またはBruker Avance 500MHz分光器を用いて、総容積3.1mLTCB中の310mgのサンプルと60mgCrAcAcとを使用して、140℃で、ロックなしで13C NMRスペクトルを得た。1000CH2当たりの総メチルは、1Hおよび13C NMRスペクトルでの異なるNMR共鳴を用いて測定した。ピークの偶然のオーバーラップおよび計算値の異なる補正方法のために、1Hおよび13C NMR分光法によって測定した値は、正確に同じものではないであろうが、低レベルのコモノマー組込みでは普通10〜20%以内で近似しているであろう。13C NMRスペクトルにおいて、1000CH2当たりの総メチルは、1B1、1B2、1B3、および1B4+の合計、1000CH2当たりの鎖末端共鳴である。13C NMR分光法によって測定された総メチルは、メチルビニル末端からの少量のメチルを含まない。1H NMRスペクトルにおいて、総メチルは0.6〜1.08ppmの共鳴の積分から測定し、CH2は1.08〜2.49ppmの領域の積分から測定する。メチル基ごとに1個のメチンがあると推定され、メチン寄与を排除するためにメチル積分の1/3をメチレン積分から差し引く。
【0082】
分子量キャラクタリゼーション
GPC分子量を対ポリスチレン標準で報告する。特に記載のない限り、GPCは、屈折率検出を使って1mL/分の流量で135℃で30分のラン時間で実施した。AT−806MSおよびWA/P/N 34200の2種のカラムを使用した。Waters屈折率検出器を用い、溶剤は、ガロン当たり5グラムのBHT入りTCBであった。GPCに加えて、1H NMR分光法(オレフィン末端基分析)によって、およびメルトインデックス測定(190℃でのg/10分(2.16kg))によって分子量情報を時々求めた。
【0083】
実施例1〜52では、次のノルボルネン型モノマーを使用した。
【0084】
【化15】
【0085】
実施例1〜23では、次のニッケル化合物を使用した。
【0086】
【化16】
【0087】
実施例27〜52では、次のニッケル化合物を使用した。
【0088】
【化17】
【0089】
【表1】
【0090】
【表2】
【0091】
実施例7〜12の重合についてもメタノール可溶ポリマー部分を単離した。これらの部分の1H NMRスペクトルおよび溶解度は、それらが高いNRBF組込み(1H NMR分析により>50モル%)を有することを示す。NRBFのホモポリマーは、触媒N−1aによって製造されたエチレンのホモポリマーのように、典型的に白色粉体である。それゆえ、粘稠オイルとしてのこれらポリマーの外観およびそれらのメタノール溶解度もまた、それらがNRBFとエチレンとの共重合体であることと一致する。メタノール可溶部分の収量および外観は、次のとおりである。
実施例7 2.50g 粘稠黄色オイル
実施例8 2.11g 粘稠黄色オイル
実施例9 1g 粘稠黄色オイル
実施例10 0.34g 粘稠黄色オイル
実施例11 1.18g 粘稠黄色オイル
実施例12 0.44g 粘稠黄色オイル
【0092】
【表3】
【0093】
実施例13〜17の重合についてもメタノール可溶ポリマー部分を単離した。これらの部分の溶解度は、それらが高いNBFOH組込みを有することを示す。NBFOHのホモポリマーは、触媒N−1aからN−4によって製造されたエチレンのホモポリマーのように、典型的に白色粉体である。それゆえ、粘稠オイル/非晶質固体としてのこれらポリマーの外観およびそれらのメタノール溶解度もまた、それらがNBFOHとエチレンとの共重合体であることと一致する。メタノール可溶部分の収量および外観は、次のとおりである。
実施例13 1.12g 褐色オイル/固体
実施例14 0.98g 黄色オイル/固体
実施例15 1g 淡褐色オイル/固体
実施例16 1.03g 淡褐色オイル/固体
実施例17 1.27g 褐色オイル/固体
【0094】
【表4】
【0095】
【表5】
【0096】
【表6】
【0097】
実施例24
ベンジル−ジ−t−ブチルホスフィンの合成
ジ−t−ブチルクロロホスフィン(75.0g、0.415モル)とTHF(200mL)中の0.5モルの12M塩化ベンジルマグネシウム溶液とをアルゴン下2日間還流した。反応混合物を周囲温度に放冷し、塩化アンモニウムの水溶液を徐々に添加した。有機相を分離し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を除去した後、生成物を減圧蒸留により精製した。沸点56〜59℃/0.1mmのベンジル−ジ−t−ブチルホスフィンの収量は94.3g(96%)であった。31P NMR(CDCl3):δ36.63。1H NMR(CDCl3):1.18(s,9H,Me3C)、1.20(s,9H,Me3C)、2.90(d,2H,2JPH=2.92Hz,P−CH2−Ph)、7.1〜7.6(m,5H,芳香族プロトン)。
【0098】
実施例25
ベンジル−ジ−t−ブチルホスフィンのTMEDAリチウム塩の合成
ベンジル−ジ−t−ブチルホスフィン(5.0g、0.021モル)、2.705g(0.023モル)TMEDA、20mLのペンタンおよび15mLのt−ブチルリチウムの1.7Mペンタン溶液を、窒素雰囲気下室温で1日間撹拌した。反応混合物の容積を減少させた。ゆっくりした結晶化により、3.8g(51%収率)ベンジル−ジ−t−ブチルホスフィンのリチウム塩を融点98.6℃のTMEDA付加体として単離した。C21H40LiN2Pに対する元素分析値:計算値%P 8.65;実測値%P 8.74。31PNMR(THF−d8)δ17.94。X線単結晶分析もまた、その組成を証明した。
【0099】
実施例26
触媒E−9の合成
ドライボックス中で、t−ブチルイソシアネートの−30℃THF溶液(THF15mL中0.138g)に、ベンジル−ジ−t−ブチルホスフィンのTMEDAリチウム塩の−30℃THF中溶液(THF15mL中0.50g)を滴加した。橙色の溶液が室温まで暖まるにつれて、固体が生成した。濃くなった溶液を室温で一夜撹拌した。この溶液に0.189g[(アリル)NiCl]2を加えた。混合物を一夜撹拌した。混合物を蒸発乾固した。残留物をトルエンで抽出し、Celite(登録商標)を通して濾過し、引き続いてCelite(登録商標)をトルエンで洗浄した。溶液を蒸発乾固し、固体を減圧で一夜乾燥した。暗赤色−褐色固体(0.579g)を得た。
【0100】
【表7】
【0101】
【表8】
【0102】
【表9】
【0103】
【表10】
【0104】
【表11】
Claims (6)
- エチレンとノルボルネン型モノマーとの共重合方法であって、エチレンと、1種以上のノルボルネン型モノマーと、
(a)式(I)
Z1は窒素または酸素であり、そして
Q1は窒素またはリンであるが、
ただし、
Q1がリンであり、かつZ1が窒素である場合、R1およびR2はそれぞれ独立して、約−0.90以下のESを有するヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであり、R3、R4、R5、R6およびR7はそれぞれ独立して、水素、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであり、そしてR8はアリールまたは置換アリールであり(ただし、R3、R4、R5、R6、R7およびR8のうち互いにビシナルまたはジェミナルの任意の2つが環を形成してもよい)、
Q1がリンであり、かつZ1が酸素である場合、R1およびR2はそれぞれ独立して、約−0.90以下のESを有するヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであり、R3およびR4はそれぞれ独立して、水素、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであり、R5およびR7は一緒になって二重結合を形成し、R8は存在せず、そしてR6は−OR9、−NR10R11、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビル(式中、R9はヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであり、そしてR10およびR11はそれぞれ独立して、水素、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルである)であり、
Q1が窒素である場合、R1は、約−0.90以下のESを有するヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであり、R2およびR3はそれぞれ独立して、水素、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであるか、あるいは一緒になって環または二重結合を形成し、R4は水素、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであり、Z1は酸素であり、R6およびR7は一緒になって二重結合を形成し、R8は存在せず、R5は−OR12、−R13または−NR14R15(式中、R12およびR13はそれぞれ独立して、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであり、R14およびR15はそれぞれ、水素、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルである)である(ただし、R2およびR3が一緒になって芳香環を形成する場合、R1およびR4は存在しない))
の配位子と、
(b)式(II)
Y1はオキソ、NRa 12またはPRa 12であり、
Z2はO、NRa 13、SまたはPRa 13であり、
R21、R22およびR23のそれぞれは独立して、水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビルまたは官能基であり、
rは0または1であり、
各Ra 12は独立して、水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビルまたは官能基であり、
各Ra 13は独立して、水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビルまたは官能基であるが、
ただし、R21、R22およびR23のうち互いにジェミナルまたはビシナルの任意の2つが一緒になって環を形成してもよい)
の配位子と、
(c)式(III)、式(IV)または式(V)
R31およびR32はそれぞれ独立して、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビルまたは官能基であり、
Y2はCR41R42、S(T)、S(T)2、P(T)Q3、NR66またはNR66NR66であり、
XはO、CR35R36またはNR35であり、
AはO、S、Se、N、PまたはAsであり、
Z3はO、S、Se、N、PまたはAsであり、
各Q3は独立して、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであり、
R33、R34、R35、R36、R41およびR42はそれぞれ独立して、水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビルまたは官能基であり、
R37は水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビルまたは官能基であり(ただし、Z3がO、SまたはSeの場合、R37は存在しない)、
R38およびR39はそれぞれ独立して、水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビルまたは官能基であり、
R40は水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビルまたは官能基であり、
各Tは独立して、=Oまたは=NR60であり、
R60は水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビルまたは官能基であり、
R61およびR62はそれぞれ独立して、水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビルまたは官能基であり、
R63およびR64はそれぞれ独立して、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであり(ただし、それぞれは独立して、アリール基の自由結合にビシナルの少なくとも1個の位置に置換されたアリールであるか、またはそれぞれは独立して−1.0以下のESを有する)
R65は水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビルまたは官能基であり(ただし、AがO、SまたはSeである場合、R65は存在しない)、
各R66は独立して、水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビルまたは官能基であり、
mは0または1であり、
sは0または1であり、
nは0または1であり、そして
qは0または1であるが、
ただし、
同一炭素原子に結合したR33、R34、R35、R36、R38、R39、R41およびR42のうち任意の2つが一緒になって官能基を形成してもよく、
同一原子に結合したまたは互いにビシナルのR31、R32、R33、R34、R35、R36、R37、R38、R39、R41、R42、R61、R62、R63、R64、R65およびR66のうち任意の2つが一緒になって環を形成してもよく、そして
前記配位子が(III)であり、Y2がC(O)であり、Z3がOであり、そしてR31およびR32がそれぞれ独立してヒドロカルビルである場合、R31およびR32はそれぞれ独立して、アリール基の自由結合にビシナルの1個の位置に置換されたアリールであるか、またはR31およびR32はそれぞれは独立して−1.0以下のESを有する)
の配位子と
からなる群より選択される配位子の3族から11族(IUPAC)遷移金属またはランタニド錯体とを重合条件下で接触させる工程を含む共重合方法。 - 前記ノルボルネン型モノマーが、構造
水素、
ハロゲン原子、
直鎖状または分枝(好ましくはC1〜C10)アルキル、
芳香族または飽和もしくは不飽和環式基、
群
−(CH2)n’−C(O)OR、−(CH2)n’−OR、
−(CH2)n’−OC(O)R、−(CH2)n’−C(O)R、
−(CH2)n’−OC(O)OR、
−(CH2)n’C(R)2CH(R)(C(O)OR)、または
−(CH2)n’C(R)2CH(C(O)OR)2
(式中、Rは水素または直鎖状もしくは分枝(好ましくはC1〜C10)アルキルを表す)
から選択される官能性置換基、
構造
−C(Rf)(Rf’)ORb
(式中、RfおよびRf’は、1〜10個の炭素原子の同一または異なるフルオロアルキル基であるか、あるいは一緒になってn*が2〜10の(CF2)n*であり、Rbは水素、または酸に不安定な保護基もしくは塩基に不安定な保護基である)
を含有する官能基、
または
R75は水素、メチルまたはエチルであり、
R76、R77、およびR78のそれぞれは独立して、
臭素、塩素、フッ素またはヨウ素から選択されるハロゲン、
直鎖状または分枝(好ましくはC1〜C20)アルキル、
直鎖状または分枝(好ましくはC1〜C20)アルコキシ、
直鎖状または分枝(好ましくはC1〜C20)アルキルカルボニルオルキシ(例えば、アセトキシ)、
直鎖状または分枝(好ましくはC1〜C20)アルキルペルオキシ(例えば、t−ブチルペルオキシ)、
置換または非置換(好ましくはC6〜C20)アリールオキシ
を表し、
n’は0〜10の整数であり、式中、好ましくはn’は0である)
によって表されるシリル置換基
を表すが、
ただし、
R71およびR72は一緒になって(好ましくはC1〜C10)アルキリデニル基を形成することができ、
R73およびR74は一緒になって(好ましくはC1〜C10)アルキリデニル基を形成することができるか、または
R71およびR74は、それらが結合している2個の環炭素原子と一緒になって4〜8個の炭素原子の飽和環式基を形成することができ、ここで、前記環式基は、R72およびR73の少なくとも1つによって置換されることができる)
を有する請求項1に記載の方法。 - 前記遷移金属がNi、Pd、TiおよびZrからなる群より選択される、請求項1に記載の方法。
- 前記遷移金属がNiである請求項3に記載の方法。
- エチレンおよび1種以上のノルボルネン型コモノマーが唯一の重合可能なオレフィンの存在である請求項1に記載の方法。
- 前記構成成分が接触する温度が約60℃よりも高い請求項1に記載の方法。
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