JP2005505648A - 鎖連結高分子スルフィド化合物の合成及びゴム組成中での使用 - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
発明の分野
本発明は、概して、カーボンブラック−及び/又はシリカ−充填された加硫性エラストマー組成物中で採用される重合体に関する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
タイヤ、動力帯、及びその他同様のもののようなゴム物品で用いる重合体を製造する場合、これらの重合体は、配合の間に容易に処理できるものであり、及び制御された分子量分布、ガラス転移温度(Tg)及びビニル含量を有する高分子量を持つのが好ましい。また、カーボンブラック及び/又はシリカのような補強充填材は、化合物のムーニー粘度、モジュラス、タンジェントデルタ(tanδ)等のような種々の物理的特性が改良されるように、ゴムの中で良好に分散するのが好ましい。これらの優れた特性を表わす加硫されたエラストマーから製造されるゴム物品、特に、タイヤは、減少したヒステリシスを持ち、反発の増加、より一層良好な転がり抵抗、雪及び氷けん引力、湿潤けん引力、及びかかるタイヤが装着される車のために優れた燃料節約をもたらす。
【0003】
ゴムのための補強充填材としてシリカの使用を増やすと、ゴム素材中の充填材分散が大きな問題となる。シリカ粒子の表面上の極性シラノール基が自己会合する傾向があるので、配合後にシリカ粒子の再凝集が起こり、不十分なシリカ分散、高い化合物粘性及びより一層短いスコーチ時間を導く。配合の間のシリカ及び/又はカーボンブラックのより一層良好な分散を達成するための1種の提案には、四塩化スズ、ハロゲン化有機スズ、ジアルキルジオキサスタンニラン(dialkyldioxastannylane)化合物、及びその他同様のもののようなスズ含有カップリング剤を用いる、ジエンゴムのようなエラストマー重合体の停止反応が含まれ、ガム質重合体のムーニー粘度における増加をもたらし、これはより一層良好な重合体の最初の加工性にとって好ましい。スズ−官能化重合体を配合する間に、重合体炭素−スズ結合が切断され、より一層低い分子量の断片及び、付随して、配合の間に充填材のより一層良好な分散性を可能にする低められた粘性がもたらされる。かかる提案は、例えば、米国特許第6,252,007号明細書に記載されている。
【0004】
シリカ及び/又はカーボンブラック充填材の分散を改善する別の提案には、シリカ充填材の表面上のヒドロキシル基と相互作用するか、又はそれを遮へいする機能的な末端基を用いる重合体鎖の修飾が含まれる。特に、アルコキシシランによって停止された重合体は良く知られており、及びそれらの調製は米国特許第3,244,664号及び第4,185,042号明細書に開示されている。アルコキシシラン−停止された重合体は、炭素−ケイ素結合及びシリカ表面と反応する少なくとも1種の終端O-R基を持ち、Si-O-Siリンケージを形成する。
【0005】
シリカ及び/又はカーボンブラックの分散を改善する更に別の提案には、アルコキシシランのリンケージを介して連結される重合体のアルコキシド化合物の使用が含まれ、及びこれは配合条件下に加水分解を受け易く、減少したムーニー粘度及び優れた充填材分散をもたらす。この提案は、本出願人の共有の同時係属の米国特許出願連続番号第09/570,578号明細書に開示してある。
【特許文献1】
米国特許第6,252,007号明細書
【特許文献2】
米国特許第3,244,664号明細書
【特許文献3】
米国特許第4,185,042号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
充填材分散を改善し及び得られるゴム化合物のヒステリシスを減少させる上記方法はうまくいくことが示されたが、ゴム化合物、特に、タイヤトレッドに用いるそれらのものの物理的特性を改善するための他の方法についての必要性は続いている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
発明の概要
本発明は、シリカ、カーボンブラック、又はシリカ及びカーボンブラックの混合物を強化充填材として含む加硫性エラストマー組成物中の高分子量重合体として特に有用な鎖−連結された高分子スルフィド化合物を提供する。これらの化合物は、特に、ゴムの処理可能性の理由からゴム作製のために適し、すなわち、それらは、配合に先立つ取扱いが容易なように合成の際最初の高分子量(高い粘性)を有し、及びそれらは、配合に先立つ脱溶媒化(desolventization)又は貯蔵の間の水分の存在による粘性における任意の増加に対して極めて抵抗性である。配合の間に、重合体の粘性は重合体鎖が切り離される(decouple)ようになると共に減少し、減少した粘性及びより一層良好な充填材分散のための強化充填材との優れた相互作用を提供する。さらに、得られる化合物の粘性はタイヤ工場での化合物の押出し又は成形の間の良好な加工性を提供する。
【0008】
タイヤトレッド用の加硫されたエラストマー化合物中での本発明の鎖−連結された高分子スルフィド化合物の使用は、減少したヒステリシスを提供し、反発の増加、より一層良好な転がり抵抗、雪及び氷けん引力、及び湿潤けん引力をもたらす。
【0009】
特に、本発明の高分子スルフィド化合物は、次の式
(PS)nM+zP´z−n
(式中、Pは重合体鎖であり;Sは硫黄であり;P´は、他の種類の重合体鎖Pであるか、又は1〜約30個の炭素原子を持つアルキル基、約6〜約20個の炭素原子を持つ芳香族基、及び約5〜約20個の炭素原子を持つシクロアルキル基からなる群より選ばれる“R”基であり;Mは、金属原子又は非金属原子であり、1より高い酸化状態“z”を持ち、ここで、非金属原子は、リン、ホウ素、窒素及び硫黄の原子からなる群より選ばれるものであり;及びnは1〜zの値を持つ整数である。)
を持つ。好ましくは、金属原子は、ケイ素、スズ、チタン、アルミニウム、ヒ素、銅、カルシウム、亜鉛、鉛、水銀及びカドミウムの原子からなる群より選ばれる。より一層好ましくは、金属原子はケイ素である。
【0010】
本発明の1具体例では、重合体鎖は、共役ジエン単量体の同種重合体、及び共役ジエン単量体とモノビニルの芳香族単量体及びトリエンとの共重合体及び三元共重合体からなる群より選ばれる。好ましくは、重合体鎖は、ポリイソプレン、ポリスチレン、ポリブタジエン、ブタジエン−イソプレン共重合体、ブタジエン−イソプレン−スチレン三元共重合体、イソプレン−スチレン共重合体、及びスチレン−ブタジエン共重合体からなる群より選ばれる。
【0011】
本発明の他の具体例では、これらの1又はそれより多い種類の高分子スルフィド化合物を、エラストマー成分として硫黄加硫性エラストマー組成物において採用し、この組成物には、シリカ、カーボンブラック、及びそれらの混合物からなる群より選ばれる強化充填材、及び硬化剤(cure agent、架橋剤)が含まれる。さらに、本発明は、加硫性のエラストマー組成物から製造される少なくとも1種の構成要素を持つ空気入りタイヤを提供する。
【0012】
さらに、本発明は、高分子スルフィド化合物を作製する方法及び上述の高分子スルフィド化合物をエラストマー成分として用いることによってエラストマーと強化充填材との配合の間の混合効率を改善する方法を提供する。
【0013】
図1は2種の加硫性エラストマー化合物についてのtanδ対温度のプロットである。本発明の化合物は、本発明の鎖−連結された高分子スルフィド化合物(SiSP)を含み、及び比較化合物は、鎖−連結された高分子アルコキシド化合物(SiOP)を含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
発明の詳細な記載
本発明は、次の式
(PS)nM+zP´z−n
(式中、Pは重合体鎖であり;Sは硫黄であり;P´は、他の種類の重合体鎖Pであるか、又は1〜約30個の炭素原子を持つアルキル基、約6〜約20個の炭素原子を持つ芳香族基、及び約5〜約20個の炭素原子を持つシクロアルキル基からなる群より選ばれる“R”基であり;Mは、金属原子又は非金属原子であり、1より高い酸化状態“z”を持ち、ここで、非金属原子は、リン、ホウ素、窒素及び硫黄の原子からなる群より選ばれるものであり;及びnは1〜zの値を持つ整数である。)
を持つ高分子スルフィド化合物に関する。好ましくは、金属原子は、以下に更に記載するように、ケイ素、スズ、チタン、アルミニウム、ヒ素、銅、カルシウム、亜鉛、鉛、水銀及びカドミウムの原子からなる群より選ばれる。より一層好ましくは、金属原子はケイ素である。金属又は非金属原子の酸化状態(z)は、2〜6に及んでよいが、好ましくは4〜6に及ぶ。便宜上、本明細書においてケイ素は金属であると考えるが;但し、当業者はケイ素原子が本発明の化合物において金属又は非金属原子のいずれかとして働くことができることを理解する。
【0015】
高分子スルフィド化合物の重合体鎖Pは、不活性な、無水の、非プロトン溶媒中で陰イオン重合開始剤の存在において単量体の溶液陰イオン重合によって生産されるのが好ましい。そのようにして生産される各重合体鎖は、開始剤から導かれる金属原子で停止された単一のリビング末端を持つ。重合が完了するとき、重合体は不活性の溶媒の存在下にまだある間ではあるが、重合体のリビング末端が最初に式
【化1】
(式中、R1、R2、R3及びR4は、互いに同じか、又は異なっており、及び無関係に、水素原子、1〜約30個の炭素原子を持つアルキル、約6〜約20個の炭素原子を持つ芳香族、及び約5〜約20個の炭素原子を持つシクロアルキルからなる群より選ばれる。)
を持つ硫化アルキレン化合物と反応する。
【0016】
模範的な硫化アルキレン化合物には、以下のものに限られないが、硫化エチレン、硫化プロピレン、硫化シクロヘキセン、硫化シクロペンテン及び硫化スチレンが包含される。
【0017】
まだ不活性溶媒中の間に、次いで、硫黄−停止された重合体鎖は、式
M+zXz−mRm
〔式中、M+z及びRは上記と同じであり、Xはハロゲン化物であり;(z−m)は少なくとも2の値を持つ整数を表し、及びmはゼロ又は1〜(z−2)の値を持つ整数である。〕
を持つ金属又は非金属原子を含む連結剤を用いる反応によって互いに連結される。
【0018】
任意の陰イオン重合性単量体を採用し、本発明の高分子スルフィド化合物の同種重合体、共重合体又は三元共重合体の鎖(P) を形成する。例えば、本発明の1具体例では、限られないが、酸化エチレン、酸化プロピレン、酸化スチレン、酸化シクロヘキセン、酸化シクロペンテン、及びその他同様のもののような酸化アルキレンの単量体を陰イオン的に重合し、これら単量体からなる酸化ポリエチレン、酸化ポリプロピレン、酸化ポリスチレン、酸化ポリシクロヘキセン又は酸化ポリシクロペンテンの同種重合体、又は共重合体又は三元共重合体を形成することができる。本発明の他の具体例では、限られないが、硫化エチレン、硫化プロピレン、硫化スチレン、硫化シクロヘキセン、硫化シクロペンテン等のような硫化アルキレンの単量体を陰イオン的に重合し、これら単量体からなる硫化ポリエチレン、硫化ポリプロピレン、硫化ポリスチレン、硫化ポリシクロヘキセン又は硫化ポリシクロペンテンの同種重合体、又は共重合体又は三元共重合体を形成することができる。別の具体例では、ポリスチレンを形成するためにスチレン単量体を陰イオン的に重合する。
【0019】
本発明の更にもう1つの具体例では、共役ジエン単量体、モノビニル芳香族単量体、トリエン単量体、等を陰イオン的に重合し、共役ジエン単量体の同種重合体、及び共役ジエン単量体とモノビニル芳香族単量体及びトリエンとの共重合体又は三元共重合体を形成することができる。したがって、エラストマー生産物には、単量体Aからのジエン同種重合体及びそれらのモノビニル芳香族単量体Bとの共重合体が含まれる。模範的なジエン同種重合体は4〜約12個の炭素原子を持つジオレフィン単量体から調製されたものである。模範的なビニル芳香族共重合体は8〜約20個の炭素原子に持つ単量体から調製されるものである。共重合体は、約99〜10重量%のジエン単位及び約1〜約90重量%のモノビニル芳香族又はトリエン単位で合計100%から構成することができる。本発明の重合体、共重合体及び三元共重合体は、ジエン含量に基づいて、約10〜約80%に及ぶ1,2-微細構造の含量を持つことができ、好ましくは、重合体、共重合体又は三元共重合体は、約25〜65%の1,2-微細構造の含量を持つ。エラストマー共重合体は、この技術で既知のように、ランダム化薬剤を用いて単量体A及びBの同時共重合から得られるランダム共重合体が好ましい。
【0020】
加硫性エラストマー組成物において用いるための本発明の鎖−連結された高分子スルフィド化合物の重合体成分として好ましい重合体には、ポリイソプレン、ポリブタジエン、ブタジエン−イソプレン共重合体、ブタジエン−イソプレン−スチレン三元共重合体、イソプレン−スチレン共重合体、及びスチレン−ブタジエン共重合体が包含される。
【0021】
陰イオン的に重合性の単量体の重合において用いるための陰イオン重合開始剤には、限られないが、有機ナトリウム、有機カリウム、及び有機リチウム開始剤が包含される。かかる開始剤の例として、1,3-ジエン単量体の重合において有用な有機リチウム化合物は、式RLiを持つヒドロカルビルリチウム化合物であり、ここで、Rは1〜約20個、及び好ましくは約2〜約8個の炭素原子を含むヒドロカルビル基を表す。ヒドロカルビル基は脂肪族基であるのが好ましいが、また、ヒドロカルビル基は脂環式又は芳香族であってもよい。脂肪族基は一級、二級、又は三級基でよいが、一級及び二級基が好ましい。脂肪族ヒドロカルビル基の例には、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、t-ブチル、n-アミル、sec-アミル、n-ヘキシル、sec-ヘキシル、n-ヘプチル、n-オクチル、n-ノニル、n-ドデシル、及びオクタデシルが包含される。脂肪族基は、アリル、2-ブテニル、等のような、いくつかの不飽和を含むことができる。シクロアルキル基としては、シクロヘキシル、メチルシクロヘキシル、エチルシクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロペンチルメチル、及びメチルシクロペンチルエチルを例示することができる。芳香族ヒドロカルビル基の例には、フェニル、トリル、フェニルエチル、ベンジル、ナフチル、フェニルシクロヘキシル、等が含まれる。
【0022】
上に挙げた単量体の重合、特に共役ジエンにおいて、本発明の処理に従って、陰イオン開始剤として有用な有機リチウム化合物の特定の例には、限られないが、n-ブチルリチウム、n-プロピルリチウム、イソブチルリチウム、第三ブチルリチウム、アミル−リチウム、シクロヘキシルリチウム、等、及び特に、本出願人の共有する米国特許第5,268,439号明細書に開示したようなトリブチルスズリチウムが包含される。陰イオン開始剤として用いる他の適切な有機リチウム化合物は当業者に良く知られている。また、異なるリチウム開始剤化合物の混合物も採用することができる。好ましい有機リチウム開始剤は、n-ブチルリチウム、及び本出願人の共有の米国特許第5,496,940号明細書に開示してあるように、ヘキサメチレンイミン及びn-ブチルリチウムの反応によって調製される“インサイツ”生産されるリチウムヘキサメチレンイミド開始剤である。
【0023】
望ましい重合を果たすのに必要な開始剤の量は広範囲にわたり変動させることができ、望ましい重合体分子量、ポリジエンの望ましい1,2-及び1,4-含量、及び生産される重合体のための望ましい物理的特性のような多くの要因に依存する。概して、用いられる開始剤量は、100グラムの単量体につき最低0.2ミリモルのリチウムから100グラムの単量体につき約100ミリモルのリチウムまで変動させることができ、望ましい重合体分子量に依存する。特に、ゴムの適用のためには、連結に先立つ重合体の望ましい数平均分子量は約80,000から150,000までであり、及び連結後は約100,000から約500,000である。
【0024】
通常、重合は、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、等のような陰イオン重合のための慣習的に不活性で、無水の、非プロトン溶媒中で行う。半バッチ及び連続重合のような重合のための種々の技術を採用することができる。共重合の無作為化を促進し及びビニル含量を増加させるためには、随意に極性調整剤(polar coordinator)を重合材料に添加することができる。量は開始剤の金属(例えば、リチウム、ナトリウム又はカリウム)の1等量につき約0.1から約90又はそれより多くの等量までの間に及ぶ。量は、採用される極性調整剤の種類、望まれるビニルの量、用いられる場合には、スチレンの程度、及び重合の温度、並びに選定した開始剤に左右される。
【0025】
極性調整剤として有用な化合物は、有機物であり、及び2-2'-ジ(テトラヒドロフリル)プロパン、ジ−ピペリジルエタン、ヘキサメチルホスホアミド、N-N'-ジメチルピペラジン、ジアザビシクロオクタン、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、トリブチルアミン、等のような、テトラヒドロフラン、線状及び環状オリゴマーのオキソラニルアルカンを包含する。線状及び環状オリゴマーオキソラニルアルカンの極性調整剤は、米国特許第4,429,091号明細書に記載されている。極性調整剤として有用な他の化合物には、酸素又は窒素のヘテロ原子及び電子の非結合対を持っているものが包含される。例としては、モノ及びオリゴのアルキレングリコールのジアルキルエーテル;“クラウン”エーテル;及びテトラメチルエチレンジアミン(TMEDA)のような第三級アミンが包含される。
【0026】
重合は、単量体(群)及び溶媒のブレンドを適切な反応容器に負荷することによって、次いで、前述の極性調整剤及び開始剤を添加することによって始まる。この方法は、無水の、嫌気性の条件の下で遂行される。それは、乾燥した、不活性ガスの雰囲気下で行なわれることが多い。重合は、約0℃〜約150℃のような任意の便利な温度で遂行することができる。バッチ重合のために、好ましくは、ピーク温度を、約45℃〜約150℃、及びより一層好ましくは、約60℃〜約100℃に維持する。重合は、約0.15〜24時間の撹拌の下で続けられる。重合が完了した後、重合体鎖のリビング末端を硫化アルキレン化合物と反応させ、次いで、本明細書において以下により一層詳細に記載するようにハロゲン化金属の連結剤により重合体鎖の連結を行う。硫化アルキレン化合物に対する重合体のモル比は、硫化アルキレン化合物と反応する重合体鎖の数を定める。
【0027】
例えば、n-ブチルリチウムのような有機-リチウム開始剤を用い、硫化アルキレン化合物と反応するLi+のリビング末端を持つ重合体(P)を重合させ、P-S-Li+重合体鎖を生成することができる。1.0モルの重合体に0.75モルの硫化アルキレン化合物を添加することは、0.75モルのP-S-Li+鎖及び0.25モルのP-Li+鎖を含有する混合物を生じさせる。同様に、1.0モルの重合体に0.5モルの硫化アルキレン化合物を添加することは、0.5モルのP-S-Li+鎖及び0.5モルのP-Li+鎖を含有する混合物を生じさせ;1.0モルの重合体に対する1.0モルの硫化アルキレン化合物のモル比は、ほとんどすべてP-S-Li+鎖を生じさせ;及び1.0モルの重合体に対する0.25モルの硫化アルキレン化合物のモル比は、0.25モルのP-S-Li+鎖及び0.75モルのP-Li+鎖を含有する混合物を生じさせる。
【0028】
ハロゲン化金属の連結剤は、重合体鎖の硫黄修飾された(sulfur-modified)リビング末端と反応し、次の式:mがゼロである時、(P-S)Z-MZ;(PS)Z-1-MZ-P’;(PS)Z-2-MZ-P’2;等を持つもののような連結した重合体鎖を生成する。さらに、mがゼロでないとき、(z-2)まで、R基を、金属又は非金属原子に連結し、加えて、2種又はそれより多くの種類の重合体P'又はPS鎖に連結することができる。
【0029】
硫化アルキレンの停止剤を反応容器に加え、及びその容器を約0.1〜約4.0時間かき混ぜる。次いで、連結剤を容器に加え、撹拌を更に約0.1〜約4時間続ける。以下に記載する例において本発明の高分子スルフィド化合物との比較のために、他の比較用重合体を、当業者に知られているように、異なるクエンチング剤、末端キャッピング剤、又は連結剤によって停止させることができる。どのような停止剤を用いようと、それを重合が完了した後に反応容器に添加し、及び容器を約0.1〜約4.0時間かき混ぜる。通常、クエンチングは、重合体をクエンチング剤と約0.01時間〜約1.0時間約20℃〜約120℃の温度で撹拌することによって行われ、完全な反応を確保する。次いで、本発明の重合体を、アルコール又は他のクエンチング剤を用いてクエンチングする。
【0030】
最後に、ドラム乾燥、押出機乾燥、真空乾燥又はその他同様のもののような慣習的な技術によって、溶媒を除去し、これには、加熱した水、アルコール又は蒸気を用いて、凝固を組み合わせることができる。加熱した水又は蒸気による凝固を用いる場合、オーブン乾燥が望ましいことがある。上述したように、商業的な操作においては、加熱した水又は蒸気を用いることにより、脱溶媒化が最も頻繁に達成される。
【0031】
本発明の範囲から逸脱せず、この技術において既知の種々の技術を、重合を遂行するために用い、本発明の鎖連結化高分子スルフィド化合物を形成することができる。
【0032】
重合体鎖を一緒に連結するためのハロゲン化金属の連結剤には、限られないが、構造式(R)nMZXZ-nを持つものが包含され、ここで、上述したように、Zは、金属原子又は非金属原子であり、1より高い酸化状態“z”を持ち、Xは、塩素又は臭素のようなハロゲン、又はアルコキシ(-OR)であり、及びnは1〜zの値を持つ整数であり、Rは、約1〜約25個の炭素原子を持つ線状又は分枝されたアルキル;約1〜約25個の炭素原子に持つシクロアルキル;約6〜約20個の炭素原子を持つアリール、約7〜約20個の炭素原子を持つアラルキル、又は約6〜約20個の炭素原子を持つ芳香族である。例えば、Rは、メチル、エチル、n-ブチル、ネオフィル、フェニル、シクロヘキシル又はその他同様のものを包含することができる。
【0033】
ハロゲン化金属の連結剤は、好ましくは、四塩化ケイ素、トリクロロアルキルシラン、ジクロロジアルキルシラン、四臭化ケイ素、トリブロモアルキルシラン、ジブロモジアルキルシラン、四塩化スズ、三塩化アルキルスズ、二塩化ジアルキルスズ、四臭化スズ、三臭化アルキルスズ、二臭化ジアルキルスズ、四塩化チタン、三塩化アルキルチタン、二塩化ジアルキルチタン、四臭化チタン、三臭化アルキルチタン、二臭化ジアルキルチタン、三塩化アルミニウム、二塩化アルキルアルミニウム、三臭化アルミニウム、二臭化アルキルアルミニウム、三塩化ヒ素、二塩化アルキルヒ素、三臭化ヒ素、二臭化アルキルヒ素、三塩化ホウ素、二塩化アルキルホウ素、三臭化ホウ素、二臭化アルキルホウ素、三塩化窒素、二塩化アルキル窒素、三臭化窒素、二臭化アルキル窒素、三塩化リン、二塩化アルキルリン、三臭化リン、二臭化アルキルリン、二塩化銅、二臭化銅、二塩化カルシウム、二臭化カルシウム、二塩化亜鉛、二臭化亜鉛、二塩化硫黄、及びそれらの混合物からなる群より選ばれる。
【0034】
好ましくは、連結剤はハロシランであり、及び鎖連結化高分子スルフィド化合物はチオアルコキシシラン連結された重合体である。
【0035】
本発明に従う重合体は少なくとも約20%の鎖連結を持つのが好ましい。すなわち、連結後の重合体質量の約20%が、連結前の重合体よりも、例えば、ゲル浸透クロマトグラフィーによって測定されるような大きい分子量である。好ましくは、連結前に、重合体の多分散性(数平均分子量に対する重量平均分子量の比率)を、広範囲に、1〜約20、好ましくは1〜約5、及び更に好ましくは1〜約2までにわたり制御することができる。本発明に従う重合体が、重合体炭素−M結合を含む約10〜約80重量%の連結化重合体、及び相応して重合体-S-M結合を含む約90〜約20重量%の重合体を含むことができ、ここで、金属基は硫黄修飾された鎖の末端を用いるハロゲン化金属の連結剤の反応から導かれることが認められる。 但し、好ましい組成物には、少なくとも2種の重合体-S-M結合、及び好ましくは、3種又はそれより多くの種類の重合体-S-M結合を含み、すなわち、本発明の好ましい重合体は、式(PS)Z-1MZ-P’及び(PS)ZMZを持つ。
【0036】
この分野で既知のようにして、本発明の鎖−連結化高分子スルフィド化合物は、重合体鎖のヘッド(開始剤)末端で陰イオン重合開始剤から導かれる官能基を、鎖の終端で連結剤から導かれる官能基に加えて含むことができる。これらの官能基は、シリカ又はカーボンブラックのような充填材を配合するための親和性を持つことができる。
【0037】
本発明の高分子スルフィド化合物を調製する方法のより良い理解を提供するために、本発明の範囲を制限することを意図しないものとして、次の例を提供する。
【0038】
開始剤としてn-ブチルリチウムを採用する陰イオン溶液重合によって生成するスチレン−ブタジエン(SBR)の共重合体鎖を、1.0モルのSBRに対し1.0モルの硫化エチレンの比率において硫化エチレンと反応させ;及び得られる硫黄−修飾化重合体鎖を、連結剤としての四塩化ケイ素(SiCl4)を用いて、以下の図式Iとして例示する反応において互いに連結する。
【化2】
【0039】
重合体鎖(P)に対する硫化アルキレンのモル比を変えること、及び四塩化ケイ素を用いる連結は、以下の図式IIとして例示する(P-S)4-Si;(P-S)3-Si-P’;(P-S)2-Si(P')2;等のような連結化高分子スルフィド生産物を生じさせる。
【化3】
【0040】
加水分解性置換基を持つシロキサン−停止された重合体とは対照的に、本発明の鎖連結化高分子スルフィド化合物が、蒸気又は加熱水を用いる脱溶媒化の間の水分、又は周囲の環境条件、特に熱い、湿気のある条件における貯蔵に曝される場合、分子量の実質的な増加(高められたムーニー粘度)を示さないことが好まれる。どちらかというと、連結化重合体鎖は加水分解性基への水の接近を立体的に抑制する。より一層長い重合体鎖は、加水分解反応を起こすのをより一層困難にする。したがって、高分子量重合体は、低分子量重合体よりも重合体の加水分解及び連結を起こす可能性が高くない。もちろん、加水分解は、重合体の分子量にかかわらず、困難がないわけではないが、長期間にわたると結局は起こる。
【0041】
本発明の鎖連結化高分子スルフィド化合物の他の利点は、これらの重合体を、シリカ、カーボンブラック又はこれらの混合物のような強化充填材及び後述の他の成分と共に配合して硫黄加硫性エラストマー組成物を生成する間に示される。特に、配合の間の熱及び水分の存在において、重合体鎖は、次の図式IIIに例示するように、加水分解により脱連結(uncouple)されるが、重合体-S-Si-S-重合体の結合を形成するよりもむしろ、反応性の重合体-S-Si基が水分の存在下にシリカ充填材と反応し、そのようにして、シリカ充填材上のシラノール基を遮へいし、及びシリカをゴムに結合させる。
【化4】
【0042】
配合の間の熱及び水分の存在下における連結化重合体-S-Si結合の加水分解は、より一層低分子量の重合体を生じさせ、強化充填材がシリカであろうと又はカーボンブラックであろうと、混合物の粘性の低下をもたらす。
【0043】
P-S-Hの官能性は硬化の間に重合体骨格の不飽和と反応することができ、そのようにして、鎖の末端の数を減らし、及びヒステリシスを減少させる。
【0044】
上記に提供される例においては、重合体鎖は4価の原子価を持つシリカ(Si)基によって連結するが、本発明の具体例においては、ケイ素、スズ、チタン、アルミニウム、ヒ素、銅、カルシウム、亜鉛、鉛、水銀、カドミウム、リン、ホウ素、窒素又は硫黄を包含する連結剤から導かれる任意の金属又は非金属原子、Mを用いることができる。
【0045】
鎖連結化高分子スルフィド化合物を、シリカ、カーボンブラック又はこれらの混合物のような強化充填材と配合することは、より一層良好な混合効率(例えば、求められる混合エネルギーを達成するのにより一層短い時間を必要とする)をもたらし、その理由は、同じ重合体であるが、連結しておらず、及び連結に先立つ本発明にかかる重合体と同様の重量平均分子量を持つ重合体からなる同等の加硫性エラストマー化合物の混合時間に比較して、混合物のムーニー粘度における累積的な減少のためである。しかし、双方の化合物の加工性は、下流の適用、例えば、押出しにおいて同様であり、その理由は、本発明の重合体が切り離され、及び双方の重合体が同じ重量平均分子量を持つようになるからである。
【0046】
したがって、本発明はまた、エラストマーを強化充填材と配合する間の混合効率を改善するための方法を提供し、この方法は、本明細書に開示した式を持つ鎖連結化高分子スルフィド化合物を提供する工程;重合体を混合機において、シリカ、カーボンブラック、及びそれらの混合物からなる群より選ばれる強化充填材と混合する工程;水分の供給源を提供する工程;約60℃〜約200℃の温度に混合物を加熱する工程から構成され;ここで、混合工程の間に“n”までS-M基を水分及び熱の存在下において加水分解し、“n”までの重合体鎖の脱連結及び混合物の粘性における減少をもたらし、及びここで、望ましい混合エネルギーを達成するための混合時間を、同じ重合体ではあるが、連結されておらず、及び連結に先立つ本発明にかかる重合体と同様な重量平均分子量を持つ重合体からなる同等の加硫性エラストマー化合物の混合時間に比較して減少させる。本発明の重合体の配合の間の混合効率における改善は、更に、約90℃〜約190℃の温度、典型的には、約105℃〜約185℃の温度、及び特に約120℃〜約180℃の温度、より一層特に約155℃〜約180℃の温度で明らかである。水分の供給源は典型的に強化充填材、特にシリカに関連する水分である。
【0047】
本発明の高分子スルフィド化合物が、大きなアルキレン基を含む硫化アルキレン化合物を用いて調製される場合、P-S-M結合の加水分解のための水分子の侵入に対し立体障害が存在することがある。結果的に、アルキレン基が大きい場合、触媒の添加が必要かもしれない。例えば、適切な触媒は、約0.8〜約12の範囲においてpKを持つ強塩基である。模範的に適した触媒は、限られないが、ジフェニルグアニジン(DPG)のようなグアニジンである。任意の段階の複合混合処理に触媒を添加することができるが、好ましくは、マスターバッチ(最初)の段階にそれを添加し、配合処理の初めに重合体鎖の脱連結を促進する。
【0048】
本発明の加硫性エラストマー組成物は、本明細書における鎖連結化高分子スルフィド化合物を、カーボンブラック、シリカ、好ましくは沈殿させたシリカ(二酸化ケイ素)、又はカーボンブラック及びシリカの混合物と、加えて、他の慣習的なゴム添加物であって、例えば、他の充填材、可塑剤、酸化防止剤、硬化剤等を包含するものと、標準的なゴム混合装置及び方法を用いて、配合するか又は混合することによって調製することができる。例えば、本発明の加硫性エラストマー組成物は、ミル、密閉式混合機、等のような微粉砕器具を用いて成分をミリング(混練)することによって得ることができる。かかるエラストマー組成物は、慣習的なゴム加硫条件を用いて加硫する場合、減少したヒステリシスを示し、これは、高められた反発、減少した転がり抵抗及び機械的応力をかけたときに少なくなった発熱性を持つ生産物を意味する。生産物は、タイヤ、動力帯等を包含するものが想定される。減少した転がり抵抗は、もちろん、空気入りタイヤ、双方のラジアル並びにバイアスプライの種類のために有用な特性であり、従って本発明の加硫性エラストマー組成物は、かかるタイヤのためのトレッド素材(treadstock)を形成するのに用いることができる。空気入りタイヤは米国特許第5,866,171号;第5,876,527号;第5,931,211号;及び5,971,046号明細書に開示されている構成に従って作製することができる。組成物は、また、サブトレッド、黒色サイドウォール、本体プライスキム、ビードフィラー等のような他のエラストマーのタイヤ成分を形成するのに用いることができる。
【0049】
本発明の高分子スルフィド化合物はトレッド素材化合物における100部のゴムとして用いることができ、又はそれらを、天然ゴム、合成ゴム及びそれらのブレンドが包含される任意の通常用いられるトレッド素材のゴムと混ぜることができる。かかるゴムは当業者によく知られており、及び合成ポリイソプレンゴム、スチレン/ブタジエンゴム(SBR)、ポリブタジエン、ブチルゴム、ネオプレン、エチレン/プロピレンゴム、エチレン/プロピレン/ジエンゴム(EPDM)、アクリロニトリル/ブタジエンゴム(NBR)、シリコーンゴム、フルオロエラストマー、エチレンアクリルゴム、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)、エピクロロヒドリンゴム、塩素処理したポリエチレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレンゴム、水素化ニトリルゴム、テトラフルオロエチレン/プロピレンゴム等を包含する。本発明の重合体を慣習的なゴムと混ぜる場合、その量は総ゴムの約10〜20重量%を構成するより一層低い限界を伴って広く変動させることができる。最少量は主として望まれるヒステリシスの減少の程度に左右される。したがって、化合物群は本発明の高分子スルフィド化合物の10〜100重量%を、もしあれば、慣習的なゴムである残部と共に含むことができる。
【0050】
本発明の加硫性エラストマー組成物において用いられるシリカ充填材の例には、湿潤シリカ(含水ケイ酸)、乾燥シリカ(無水ケイ酸)、ケイ酸カルシウム、等が包含される。他の同等に有用な充填材には、ケイ酸アルミニウム、クレー、タルク、炭酸カルシウム、塩基性炭酸マグネシウム、含水アルミナ、珪藻土、硫酸バリウム、マイカ、硫酸アルミニウム、酸化チタン、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム等が包含される。これらの中で、沈殿させた非晶質の湿式処理法の、含水シリカが好ましい。これらのシリカは、いわゆる、超微粒子として沈殿する水中の化学反応によって生産されるので、球形の粒子である。これらの第一次粒子は強く結び付き凝結体になり、それからあまり強くなく組み合わさり凝集物になる。BET法によって測定されるような、その表面積は、異なるシリカの補強特性の最も良好な尺度を与える。本発明について対象となるシリカとしては、表面積は、約32〜約400m2/gであるべきであり、好ましくは、約100〜約250m2/gの範囲を有し、及び最も好ましくは、約150〜約250m2/gの範囲を有する。シリカ充填材のpHは概して約5.5〜約7又はわずかに高く、好ましくは、約5.5〜約6.8である。
【0051】
シリカは100部の総重合体成分(phr)につき約1部〜約100部の量、好ましくは、約5〜約80phrの量において用いることができる。有用な上部範囲はこの種類の充填材により与えられる高い粘性によって制限される。商業的に入手でき、用いられるシリカのいくつかには、制限されないが、Hi-Sil(R) 190、Hi-Sil(R) 210、Hi-Sil(R) 215、Hi-Sil(R) 233、Hi-Sil(R) 243、等で、PPGインダストリーズ社によって製造されるものが包含される。異なるシリカのいくつかの有用な商業的等級はまた、DeGussa Corporation(デグッサコーポレイション)から(例えば、VN2、VN3)、ローヌ・プーランから(例えば、Zeosil 1165MP)、及びJ. M. Huber Corporation(ジェイ.エム.ヒューバー・コーポレイション)から入手可能である。
【0052】
重合体硫化化合物は、100部の重合体(phr)につき、約5〜50重量部に及ぶ量、好ましくは約35phrより少ない量において、すべての形態のカーボンブラックと配合することができる。カーボンブラックは、任意の、一般に入手できる、商業上生産されるカーボンブラックが包含されるが、それらは、少なくとも20m2/gの、より一層好ましくは、少なくとも35m2/gの200m2/gまでのか又はそれより高い表面積(EMSA)を持つのが好ましい。本適用で用いられる表面積の値は、臭化セチルトリメチルアンモニウム(CTAB)の技術を用いるASTM 試験D-1765によって定められる。有用なカーボンブラック中には、ファーネスブラック、チャンネルブラック及びランプブラックがある。とりわけ、有用なカーボンブラックの例には、超耐摩耗性ファーネス(SAF)ブラック、高耐摩耗性ファーネス(HAF)ブラック、良押出性ファーネス(FEF)ブラック、微粒性ファーネス(FF)ブラック、準超耐摩耗性ファーネス(ISAF)ブラック、中補強性ファーネス(SRF)ブラック、中級作業性チャンネルブラック、硬質作業性(hard processing)チャンネルブラック及び導電性チャンネルブラックが包含される。用いることができる他のカーボンブラックには、アセチレンブラックが包含される。上記ブラックの2種又はそれより多い種類の混合物を、本発明にかかるカーボンブラック生産物の調製において用いることができる。典型的に適切なカーボンブラックはN-110、N-220、N-339、N-330、N-351、N-550、N-660であり、ASTMD-1765-82aによって指定される。本発明の加硫性エラストマー組成物の調製において用いられるカーボンブラックは、ペレット化された形態又はペレット化されていない綿状塊であることができる。好ましくは、より一層均質な混合のために、ペレット化されないカーボンブラックが好まれる。
【0053】
ゴム組成物が、一般にゴム配合の技術において既知の方法、例えば、種々の硫黄加硫性構成重合体(群)を、硫黄、活性化剤、抑制剤及び促進剤のような硬化助剤、オイル、増粘樹脂を含む樹脂、可塑剤、顔料、充填材、脂肪酸、酸化亜鉛、ワックス、酸化防止剤及びオゾン劣化防止剤、解こう性薬剤(peptizing agents、素練り促進剤)のような処理添加材のような種々の一般に用いられる添加物質との混合のような方法によって配合されることは、当業者によって容易に理解される。当業者に既知なように、硫黄加硫性及び硫黄によって加硫された物質(ゴム)の意図される使用により、上述の添加材を選定し及び慣習的な量で普通に用いる。
【0054】
典型的な量の粘着付与剤樹脂は、用いる場合、約0.5〜10phr、通常、約1〜約5phrからなる。典型的な量の処理助剤は約1〜約50phrからなる。かかる処理助剤には、例えば、芳香族、ナフテン、及び/又はパラフィン系プロセスオイルを包含することができる。典型的な量の酸化防止剤は約1〜約5phrからなる。代表的な酸化防止剤は、例えば、Vanderbilt Rubber Handbook(ヴァンダービルトゴムハンドブック) (1978年)、第344〜346頁に開示されているもののような、例えば、ジフェニル-p-フェニレンジアミン及びその他でよい。典型的な量のオゾン劣化防止剤は約1〜5phrからなる。
【0055】
典型的な量の脂肪酸は、用いる場合、それには、ステアリン酸、パルミチン酸、リノール酸又は1種又はそれより多くの種類の脂肪酸の混合物が包含され、約0.5〜約3phrからなることができる。典型的な量の酸化亜鉛は約2〜約5phrからなる。典型的な量のワックスは約1〜約2phrからなる。微晶質ワックスを用いることが多い。典型的な量の解こう剤(peptizers、しゃく解剤)は、用いる場合、約0.1〜約1phrからなる。典型的な解こう剤は、例えば、ペンタクロロチオフェノール及び二硫化ジベンズアミドジフェニルでよい。
【0056】
加硫は硫黄加硫剤の存在下で行なわれる。適切な硫黄加硫剤の例には、“ゴム製造者の(rubbermaker’s)”可溶性硫黄;二硫化アミン、重合体の多硫化物又は硫黄のオレフィンアダクトのような硫黄供与性加硫剤;及び不溶性の高分子硫黄(polymeric sulfur)が包含される。好ましくは、硫黄加硫剤は、可溶性硫黄又は可溶性硫黄及び不溶性高分子硫黄の混合物である。硫黄加硫剤は、約0.1〜約10phrに及ぶ量で、多くは約0.5〜約5phrの範囲で用いられ、約1.5〜約3.5phrの範囲が好ましい。
【0057】
促進剤を用い、加硫に必要な時間及び/又は温度を制御し、及び加硫物の特性を改良する。本発明で用いる加硫促進剤は特に限られない。例としては、2-メルカプトベンゾチアゾール、二硫化ジベンゾチアゾール、N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアジル-スルフェンアミド(CBS)、N-tert-ブチル-2-ベンゾチアジルスルフェンアミド(TBBS)、等のようなチアゾール加硫促進剤;及びジフェニルグアニジン等のようなグアニジン加硫促進剤が包含される。用いる加硫促進剤の量は、約0.1〜約5phr、好ましくは、約0.2〜約3phrである。
【0058】
本発明の加硫性エラストマー組成物は、ミル、密閉式混合機、等のような微粉砕器具を用いて成分を混合することによって得ることができる。これら材料を、典型的に、少なくとも1部の重合体硫化化合物、シリカ、カーボンブラック、及び他の材料を、約165℃〜約200℃でよい高温で混合する“マスターバッチ”段階、及び典型的に硬化剤を添加するより一層低温の“最終段階”から少なくともなる2種又はそれより多い種類の段階において混合する。また、混合物を追加の材料と共にか又は追加の材料を用いずに再度混練する中間混合段階があってもよい。混合温度及び混合時間は、当業者に既知なように、段階毎に変化させることができる。
【0059】
例
次の例は本発明の高分子スルフィド化合物を調製する方法、及びそれらの配合組成における使用を例示する。但し、以下の例は限定されることを意図しておらず、その理由はこれらの化合物及び異なる配合組成を調製するための他の方法が当業者によって決定される場合があるからである。したがって、重合体の調製は、特定の単量体、反応物質、開始剤、硫化アルキレン化合物及び連結剤に限られず、いかなる特定の改質剤(modifiers、重合調整剤)又は溶媒にも限られない。同様に、本発明の重合体を配合しゴム化合物を形成する例は、主題の発明の実行を示すためにだけ提供し、及び本発明の限定を構成しない。したがって、本明細書に開示する変数のうちのどれかを、本明細書に開示し及び説明した本発明の範囲を逸脱することなく、容易に決定し、及び制御することができると考えられる。
【0060】
次の各々の重合例では、模範的なスチレン−ブタジエンゴム(SBR)を、撹拌機を備えるジャケット付きステンレス鋼製反応器において、無水及び嫌気性の条件の下に調製した。
【0061】
例1
ヘキサメチレンイミン開始チオアルコキシシラン処置された連結SBRの合成
窒素パージした2ガロンの反応器に、ヘキサンを1.10キログラム(kg)、ヘキサン中33重量%のスチレンを0.48kg、及びヘキサン中21.8重量%のブタジエンを2.92kg入れた。次いで、反応器中に、ヘキサン中3.54モル(M)の2-2'-ジ(テトラヒドロフリル)プロパンを1.79ミリリッター(mL)、及びヘキサン中1.5Mのn-ブチルリチウムを5.29mL入れ、及びジャケット温度を63℃に設定した。34分後に、得られる重合体セメントの試料を反応器から採取し、2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェノール酸化防止剤で処置し、イソプロパノールで凝固させ及びドラム乾燥した。この試料は次の特性を持っていた:Mn=1.05x105グラム/モル(g/mol)、及びMW=1.24x105g/mol。
【0062】
反応器中の残りの重合体セメントに、乾燥したテトラヒドロフランを20mL、次に、ヘキサン中0.5Mの硫化プロピレンを11.91mL加えた。15分後、試料を反応器から採取し、及び上記のように処置した。試料は次の特性を持っていた:Mn=1.16x105g/mol及びMW=1.47x105g/mol。
【0063】
次いで、反応器に7.94mLの0.25M四塩化ケイ素を添加した。15分後、反応器中の重合体セメントをイソプロパノール中に排出し、及びドラム乾燥させた。重合体は次の特徴を持っていた:Mn=1.27x105g/mol、MW=1.82x105g/mol、ML1+4(100℃)=60.3、T80=4.7秒、パーセントスチレン=21.4%、パーセント1,2ブタジエン=18.8%、Tg=-67.7℃。この試料は以下の表1における連結重合体として示される本発明の高分子スルフィド化合物である。
【0064】
対照重合体の合成
対照重合体は、硫化アルキレン化合物で処置せず、及び連結させなかった。
窒素パージした2ガロンの反応器に、ヘキサンを1.07kg、ヘキサン中33重量%のスチレンを0.48kg、及びヘキサン中21.6重量%のブタジエンを2.95kg入れた。次いで、反応器中に、ヘキサン中3.54Mのヘキサメチレンイミンを1.79mL、ヘキサン中1.6Mの2-2'-ジ(テトラヒドロフリル)プロパンを0.49mL、及びヘキサン中1.5Mのブチルリチウムを5.29mL添加し、及び反応器ジャケットを63℃に設定した。39分後、重合体を排出し、酸化防止剤で処置し、イソプロパノールを用いて停止させた。次いで、重合体セメントをドラム乾燥させ、次の特徴を有する重合体を産出させた:Mn=9.5x104g/mol、MW=1.06x105g/mol、ML1+4(100℃)=30、T80=1.4秒、パーセントスチレン=22.1%、パーセント1,2ブタジエン=16.6%、Tg=-71.0℃。
【0065】
対照及び本発明のゴム重合体の物理的特性の比較
期待されるように、硫化プロピレンで修飾し、鎖連結された重合体の数平均分子量(Mn)及びムーニー粘度(ML1+4)は、対照の非修飾重合体のものよりすべて高く、及び好ましい値の範囲内にある。
【0066】
対照及び本発明の加硫性エラストマー化合物を形成するための重合体の配合
対照、及び硫化アルキレンで修飾し、連結した重合体を表1に示す組成に従って配合した。各々のゴム化合物を4種の段階、すなわち、最初の段階、再混練1、再混練2、及び最終段階で調製した。物質を混練し及び各段階の間で冷却させた。165℃の降下開始温度が達成されるまで、最初の段階の組成を、110℃で始め及び60RPMで混合する300グラムのBrabender(ブラベンダー)混合機において混合した。再混練1及び2では、開始温度は110℃であり、及び降下開始温度は60RPMの回転子速度を用い145℃であった。最終段階は40RPM、70℃〜105℃で混合した。
次いで、最終生産物をシート状にし、及びホットプレス中に配置された標準的鋳型において15分間171℃で硬化させた。
【0067】
対照及び本発明の加硫性エラストマー化合物の物理的特性
対照化合物及び本発明の化合物の物理的性質を表2に例示する。ムーニー粘度はASTM D-1646に従って測定し;引張り特性はASTM D-412に従って得;リングティアはASTM D-624 に従って決定し;及びショアーA硬度をASTM D-2240に従って決定した。他のすべての試験を当業者に既知の従来法によって行った。
【0068】
表に例示するように、鎖連結された高分子スルフィド化合物を含む本発明の加硫性エラストマー化合物のムーニー粘度(ML1+4)は、連結した重合体を含まない、対照化合物のものより大きく、重合体鎖の脱連結が混合の過程にわたって完全でなかったことを示す。しかしながら、標的温度を達成するのに必要な混合時間は、本発明の化合物について対照化合物よりも速く、対照化合物に比較した本発明の化合物の混合効率における増加が示された(データは示していない)。
【0069】
鎖連結された高分子化合物を含む本発明の化合物は、50℃でのより一層高い反発値及び60℃でのより一層低いtanδ値によって示されるように、対照化合物よりもより一層高い温度で著しく低いヒステリシスを示す。加えて、本発明の化合物は、室温及び100℃の双方で対照化合物より良好な引張り強さを示す。本発明の化合物はまた、対照化合物と比較して、より一層高い分散指数によって例示されるより一層良好な充填材分散を示した。
【0070】
【表1】
【0071】
【表2】
【0072】
例2
この例では、本発明の鎖連結した高分子スルフィド(SiSP連結された)化合物を含む加硫性エラストマー化合物の特性と本出願人の共有の、同時係属の米国特許出願連続番号第09/570,578号明細書に開示してある鎖連結させた高分子アルコキシド化合物(SiOP連結された)を含むものとの間で比較を行う。化合物の間の主要な相違はSiSP化合物の重合体鎖が鎖連結に先立ち硫化物で末端キャッピングされ;その一方で、SiOP化合物の重合体鎖が鎖連結に先立ちアルコキシドで封入(encapped)されることである。加硫性エラストマー化合物は強化だけの充填材としてカーボンブラックを含む。
【0073】
ヘキサメチレンイミン開始SiOP連結重合体の合成
窒素パージした2ガロンの反応器に、ヘキサンを1.07kg、ヘキサン中33.3重量%のスチレンを0.48kg、及びヘキサン中21.8重量%のブタジエンを2.92kg添加した。次いで、反応器中に、シクロヘキサン中3.54Mのヘキサメチレンイミンを1.79mL、ヘキサン中1.6Mの2-2'-ジ(テトラヒドロフリル)プロパンを0.49mL、及び1.5Mのブチルリチウムを5.29mL入れ、及びジャケット温度を62.7℃に設定した。35分後、20mLのテトラヒドロフラン及びヘキサン中0.5Mの酸化シクロヘキサンを11.91mL添加した。追加の7分後、ヘキサン中0.25Mの四塩化ケイ素を7.94mL添加した。セメントを反応器から取り出し、2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェノールで処置し、イソプロパノールを用いて凝固させ、及びドラム乾燥させた。この重合体は、以下の表においてSiOP連結と表す。
【0074】
ヘキサメチレンイミン開始SiSP連結重合体の合成
窒素パージした2ガロンの反応器に、ヘキサンを1.09kg添加し、シクロヘキサン中33.3重量%の3.54Mのヘキサメチレンイミンを0.438kg、ヘキサン中1.6Mの2-2'-ジ(テトラヒドロフリル)プロパンを0.49mL、及び1.5Mのブチルリチウムを5.29mL反応器中に入れ、及びジャケット温度を62.7℃に設定した。35分後、20mLのテトラヒドロフラン及びヘキサン中0.5Mの硫化プロピレンを11.91mL添加した。追加の7分後、ヘキサン中0.25Mの四塩化ケイ素を7.94mL添加した。セメントを反応器から取り出し、2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェノールで処置し、イソプロパノールを用いて凝固させ及びドラム乾燥させた。この重合体は、以下の表においてSiSP連結と表す。SiOP連結及びSiSP連結重合体の特性の比較を表3に与える。
【0075】
【表3】
【0076】
SiOP連結及びSiSP連結重合体の配合
配合のための組成を表4において示す。各々のゴム化合物は3種の状態、すなわち、開始段階、再混練及び最終段階において調製された。開始段階は、60RPM及び110℃で作動する300gのBrabender混合機中で混合された。材料を添加し及び165℃の温度が達成されるまで混合を続けた。
【0077】
再混練段階は、60RPM及び110℃で作動する混合機中に開始段階のものを添加することによって混合した。混合は145℃の温度に達するまで続けた。
最終段階は、70℃及び40RPMで作動する混合機中に再混練物質及び硬化剤を添加することによって混合した。最終的な物質は、105℃の温度に達した後、混合機から取り出した。次いで、最終のものをシート状にし、及びホットプレス中に配置された標準鋳型において165℃で20分間硬化させた。
【0078】
加硫性エラストマー化合物の物理的特性
SiOP連結重合体含有化合物及びSiSP連結重合体含有化合物の物理的特性を表5に例示する。
表に例示するように、SiSP連結重合体を含む本発明の化合物は、SiOP連結重合体を含む化合物より60℃で著しく低いtanδ、及び0℃で同等のtanδを示す。この知見は、SiSP連結重合体を含む加硫したエラストマー化合物からなるタイヤトレッドが、同様の湿潤けん引力特性を維持しながら、より一層良好な転がり抵抗を表わすことを示す。
図1は2種の加硫性エラストマー化合物についての全温度に対するtanδ曲線を示すグラフである。
【0079】
【表4】
【0080】
【表5】
【0081】
本明細書においては、好適例を参照して、本発明を説明したが、本発明を開示した特定の形態に限定することを意図しないことを理解すべきである。一方で、本発明の精神及び範囲内にある修正及び代わりの形態のすべてに及ぶことを意図する。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【図1】2種の加硫性エラストマー化合物についての全温度に対するtanδ曲線を示すグラフである。
Claims (10)
- 高分子スルフィド化合物であって、次の式
(PS)nM+zP´z−n
(式中、Pは重合体鎖であり;Sは硫黄であり;P´は、他の種類の重合体鎖Pであるか、又は1〜約30個の炭素原子を持つアルキル基、約6〜約20個の炭素原子を持つ芳香族基、及び約5〜約20個の炭素原子を持つシクロアルキル基からなる群より選ばれる“R”基であり;Mは、金属原子又は非金属原子であり、1より高い酸化状態“z”を持ち、ここで、非金属原子は、リン、ホウ素、窒素及び硫黄の原子からなる群より選ばれるものであり;及びnは1〜zの値を持つ整数である。)
を持つことを特徴とするスルフィド化合物。 - 加硫性のエラストマー化合物であって、
次の式
(PS)nM+zP´z−n
(式中、Pは重合体鎖であり;Sは硫黄であり;P´は、他の種類の重合体鎖Pであるか、又は1〜約30個の炭素原子を持つアルキル基、約6〜約20個の炭素原子を持つ芳香族基、及び約5〜約20個の炭素原子を持つシクロアルキル基からなる群より選ばれる“R”基であり;Mは、金属原子又は非金属原子であり、1より高い酸化状態“z”を持ち、ここで、非金属原子は、リン、ホウ素、窒素及び硫黄の原子からなる群より選ばれるものであり;及びnは1〜zの値を持つ整数である。)
を持つ高分子スルフィド化合物;
シリカ、カーボンブラック、及びそれらの混合物からなる群より選ばれる強化充填材;及び
硫黄を包含する硬化剤
を含むことを特徴とするエラストマー化合物。 - 高分子スルフィド化合物の製造方法であって、高分子スルフィド化合物が次の式
(PS)nM+zP´z−n
(式中、Pは重合体鎖であり;Sは硫黄であり;P´は、他の種類の重合体鎖Pであるか、又は1〜約30個の炭素原子を持つアルキル基、約6〜約20個の炭素原子を持つ芳香族基、及び約5〜約20個の炭素原子を持つシクロアルキル基からなる群より選ばれる“R”基であり;M+zは、金属原子又は非金属原子であり、1より高い酸化状態“z”を持ち、ここで、非金属原子は、リン、ホウ素、窒素及び硫黄の原子からなる群より選ばれるものであり;及びnは1〜zの値を持つ整数である。)
を持ち、次の工程:
陰イオン溶液重合によって調製され及びリビング末端を含む重合体鎖を提供すること、
重合体鎖のリビング末端を、重合後であるが不活性溶媒がまだ存在する間に、硫化アルキレン化合物と反応させること;
次いで、得られる重合体鎖を、不活性溶媒がまだ存在する間に、次の式
M+zXz−mRm
(式中、M+z及びRは上記と同じであり、Xはハロゲン化物であり;(z−m)は少なくとも2の値を持つ整数を表し、及びmは0〜(Z−2)の値を持つ整数である。)
を持つ連結剤と反応させること
を含むことを特徴とするスルフィド化合物の製造方法。 - エラストマーを強化充填材と配合する間の混合効率を改善するための方法であって、次の工程:
次の式
(PS)nM+zP´z−n
(式中、Pは重合体鎖であり;Sは硫黄であり;P´は、他の種類の重合体鎖Pであるか、又は1〜約30個の炭素原子を持つアルキル基、約6〜約20個の炭素原子を持つ芳香族基、及び約5〜約20個の炭素原子を持つシクロアルキル基からなる群より選ばれる“R”基であり;M+zは、金属原子又は非金属原子であり、1より高い酸化状態“z”を持ち、ここで、非金属原子は、リン、ホウ素、窒素及び硫黄の原子からなる群より選ばれるものであり;及びnは1〜zの値を持つ整数である。)
を持つ高分子スルフィド化合物を提供すること、
混合機中の高分子スルフィド化合物を、シリカ、カーボンブラック、及びそれらの混合物からなる群より選ばれる強化充填材と混合すること;
水分の供給源を提供すること;
混合物を約60℃〜約200℃の温度に加熱することを含み;
ここで、混合工程の間に、“n”までのS−M基を水分及び熱の存在下に加水分解し、“n”までの重合体鎖の脱連結及び混合物の粘性の低下をもたらすことを特徴とする混合効率の改善方法。 - 金属原子Mが、ケイ素、スズ、チタン、アルミニウム、ヒ素、銅、カルシウム、亜鉛、鉛、水銀及びカドミウムの原子からなる群より選ばれる請求項1又は2記載の化合物。
- 重合体鎖Pが、共役ジエン単量体の同種重合体、及び共役ジエン単量体とモノビニルの芳香族単量体及びトリエンとの共重合体及び三元共重合体からなる群より選ばれる請求項1又は2記載の化合物。
- 重合体鎖が、ポリイソプレン、ポリスチレン、ポリブタジエン、ブタジエン−イソプレン共重合体、ブタジエン−イソプレン−スチレン三元共重合体、イソプレン−スチレン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、硫化アルキレン単量体の同種重合体、共重合体及び三元共重合体、及び酸化アルキレン単量体の同種重合体、共重合体及び三元共重合体からなる群より選ばれる請求項1又は2記載の化合物。
- 硫化アルキレン及び酸化アルキレンの単量体が、硫化エチレン、硫化プロピレン、硫化スチレン、硫化シクロヘキセン、硫化シクロペンテン、酸化エチレン、酸化プロピレン、酸化スチレン、酸化シクロヘキセン、及び酸化シクロペンテンからなる単量体の群より選ばれる請求項7記載の化合物。
- 金属原子又は非金属原子が、四塩化ケイ素、トリクロロアルキルシラン、ジクロロジアルキルシラン、四臭化ケイ素、トリブロモアルキルシラン、ジブロモジアルキルシラン、四塩化スズ、三塩化アルキルスズ、二塩化ジアルキルスズ、四臭化スズ、三臭化アルキルスズ、二臭化ジアルキルスズ、四塩化チタン、三塩化アルキルチタン、二塩化ジアルキルチタン、四臭化チタン、三臭化アルキルチタン、二臭化ジアルキルチタン、三塩化アルミニウム、二塩化アルキルアルミニウム、三臭化アルミニウム、二臭化アルキルアルミニウム、三塩化ヒ素、二塩化アルキルヒ素、三臭化ヒ素、二臭化アルキルヒ素、三塩化ホウ素、二塩化アルキルホウ素、三臭化ホウ素、二臭化アルキルホウ素、三塩化窒素、二塩化アルキル窒素、三臭化窒素、二臭化アルキル窒素、三塩化リン、二塩化アルキルリン、三臭化リン、二臭化アルキルリン、二塩化銅、二臭化銅、二塩化カルシウム、二臭化カルシウム、二塩化亜鉛、二臭化亜鉛、二塩化硫黄、及びそれらの混合物からなる群より選ばれる、重合体鎖のための連結剤から導かれる請求項1又は2記載の化合物。
- 空気入りタイヤであって、請求項2及び5〜9のいずれか一項記載の加硫性のエラストマー化合物を含むことを特徴とする空気入りタイヤ。
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