JP2005504911A - 低排出の乗物 - Google Patents
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Abstract
低排出の乗物は、内燃機関を、その作動負荷範囲の少なくとも一部にわたって、希薄な空燃比で作動させる。この乗物は、三元触媒のみを用いて、そして処理システムの後の排気においていかなるNOX貯蔵能力もなしに、EURO IV排出要求を満足する。電子制御ユニットは、この乗物によって排出される、任意のテールパイプのNOX質量の80%以下が、エンジンの希薄な作動の間に発生するように、このエンジンを作動させるようプログラムされ、これによって、この乗物は、EURO IV排出要求を満足する。
Description
【技術分野】
【0001】
(発明の分野)
本発明は、内燃機関および内燃機関の排出標準に関し、そしてより具体的には、特定の排出標準に従うような、直接噴射エンジンおよび希薄な燃料層状給気機関の較正、制御および作動に関する。
【背景技術】
【0002】
(背景)
世界中での、次第に厳しくなる内燃機関の排気の立法措置(例えば、提唱されるUS ULEV II & SULEV排出規制および欧州のEuro IV規制)の、近年および将来における導入は、エンジン排出を低減させるように、エンジンおよび乗物の製造業者に次第に圧力をかけている。
【0003】
これらの厳しい排出標準に適合する際に、ほとんどのMPI(マニホルドポート噴射式)乗物は、全体のテールパイプ排出レベルが減少する場合でさえも、燃料消費の罰金に悩まされる。この燃料消費の増加は、種々の理由により生じる。この理由としては、エンジンに対する寄生的な負荷のレベルを増加させるよう働く、増加したエンジンハードウェアの要件、使用される触媒着火ストラテジーに起因する、増加した燃料消費、ならびに低下したレベルの炭化水素排出およびNOx排出を生じるためにエンジンが較正される場合に生じる、燃料消費の増加が挙げられる。
【0004】
直接噴射(DI)エンジンは、それらが希薄燃焼および層状給気機関として作動する能力によって、燃料経済的な利点を約束し得る。しかし、これらはまた、従来の三元触媒転換器(TWC)が、希薄燃焼作動の間に生成したNOx排出を効率的に処理するためには不満足であることが見出された点で、特定の挑戦を提示する。このことに取り組む現在の1つの方法は、さらなる希薄なNOxトラップ(LNT)触媒(これは、エンジンが、LNT触媒によって吸着されたNOxを低減させるために十分な濃厚な空燃比で作動するまで、エンジンから排出されるNOxガスを吸着するよう働く)を組み込むことによる。従って、LNTを組み込む現在のシステムにおいて、エンジンが一時的に、濃厚な空気/燃料比率で運転して、LNT上に貯蔵/トラップされたNOxの減少を促進することが必要であることが見出された。濃厚な作動のためのこの要件は、直接噴射エンジンから利用可能な燃料消費の利点を低下させる。
【0005】
LNTの使用に関する特定の他の問題が存在することもまた、見出されている。このようなLNT上に必要な貴金属充填に起因して、有意な費用増加が、このようなLNTを組み込む任意のDIエンジンに対して招かれるようである。さらに、そして同様に禁止するものは、硫黄に対するLNTの感受性である。現在利用可能な燃料は、代表的に、有意な割合の硫黄を含有し、これは、LNTを効果的に「汚染」し、その結果、特定の期間の後に、このLNTはもはやNOxをトラップおよび処理するために有効ではなくなることが見出されている。米国を含む多くの国において、低い硫黄含有量の燃料は、依然として、容易には入手可能ではない。従って、米国および排出規制がNOx排出の厳しい制御を必要とするような他の国において運転される乗物において、LNTを効果的に使用することが、現在可能ではない。
【0006】
これらの状況下で、LNT触媒の必要なく、従来の触媒転換器(例えば、TWC)を使用することのみを必要とするように、DIエンジンを作動させ得ることが好ましい。この様式で、DIの採用の利点の多くが、LNTに付随する費用および耐久性の問題に取り組む必要なく、実現され得る。
【0007】
上記問題のいくつかは、Society of Automotive Engineers in 2000、「A New Approach to Meeting Future European Emissions Standards with the Orbital Direct Injection Gasoline Engine」、SAE Technical Paper Series SAE 2000−01−2913、Broganらに提供された論文において強調されており、ここで、この応募者は、2005年のEuropean Emissiionsの要件(Euro IV要件として公知)を満たす乗物を製造するための努力を詳述している。当時、この論文において議論される乗物は、NOxの貯蔵および還元触媒を用いずには、Euro IV要件を満たし得なかった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、希薄な空燃比で、作動負荷範囲の少なくとも一部にわたって作動し、そしてEuro IV排出要件を満たす、低排出の乗物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(発明の要旨)
上記のことに留意して、本出願人らはここで、本発明の第一の局面に従って、直接噴射燃料システムを備えるエンジン、および触媒を備える排気システムを有する、乗用車を提供する。この触媒は、希薄な空燃比作動条件下では低いNOx転換効率を有し、この触媒は、エンジンから出る排気排出を受け、そして処理された排気排出を吐出し、このエンジンは、このエンジンの作動を制御するための電子制御ユニットをさらに備え、そしてこのECUは、希薄な空燃比で、MVEG−B駆動サイクルの少なくとも一部にわたって、このエンジンを作動させるよう適合され、そしてこの駆動サイクルにわたって、Euro IV排出要件を満たす。
【0010】
好ましくは、この触媒は、希薄な空燃比の作動条件下では、ほぼ0%のNOx転換効率を有する。好ましくは、この触媒は、三元触媒(TWC)である。
【0011】
好ましくは、この乗物は、駆動サイクルにわたって100キロメートルあたり8リットル以下のオーダーの燃料消費を有し、そしてより好ましくは、この燃料消費は、100キロメートルあたり7.8リットル以下のオーダーである。
【0012】
好ましくは、この直接噴射燃料システムは、中央噴射燃料システムである。好ましくは、この直接噴射燃料システムは、スプレーガイド直接噴射燃料システムである。好ましくは、この直接噴射燃料システムは、空気利用スプレーガイド燃料システムである。好ましくは、この空気利用燃料システムは、スプレーガイド燃料システムである。好ましくは、この空気利用燃料システムは、中央噴射スプレーガイド燃料システムである。
【0013】
好ましくは、この触媒は、総行程容量の110%以下の容量を有する。好ましくは、この触媒は、総行程容量の85%のオーダーの容量を有する。
【0014】
好ましくは、この乗物は、定常状態での走行条件下で、50km/h以下の希薄な空燃比で作動するよう適合される。
【0015】
オーバーランカット(overrun cut)条件を除いて、この乗物は、50km/hのオーダーの乗物速度について、25.0:1以下の希薄な空燃比で作動することが可能であり、そして好ましくは、この乗物は、18.0:1〜20.0:1の範囲の希薄な空燃比で作動する。
【0016】
本発明の好ましい実施形態は、ここで、例のみとして、添付の図面を参照して記載される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
(発明を実施するための最良の形態)
本実施形態は、MVEG−B駆動サイクルの少なくとも一部にわたって、希薄な空燃比で作動し、そしてNOx貯蔵能力を有する排気システムの必要なしにEuro IV排気要件に従う、直接噴射希薄燃焼、および直接噴射層状給気の内燃機関を提供する。1つの好ましい実施形態は、スプレーガイド直接注入燃料システムを利用する。
【0018】
エンジンおよび乗物の製造業者に、種々の型の乗物によって生成される排出物を低減させることを要求する、排出の立法措置は、世界中で導入されている。欧州に適用されるような立法措置の一例は、通常、Euro III排出目標およびEuro IV排出目標と称され、そして関連分野の当業者に周知であるはずである。
【0019】
Euro III排出およびEuro IV排出は、HC、COおよびNOxの排出に関して、ガソリンによってのみ動く乗用車を標的にし、この排出は、以下の通りである:
【0020】
【表1】
【0021】
乗物の排出のこれらの測定を行うためには、乗物は、代表的に、ダイナモメータで作動される。このダイナモメータは、特定の現実世界の駆動条件をシミュレートする、特定の駆動サイクルで作動を引き起こされる。Euro IIIおよびEuro IVは、特定の駆動サイクルを有し、このサイクルの間、上に示される排出物が測定され、これらの駆動サイクルは、ECE駆動サイクルおよびEUDC駆動サイクルと称される。ECE駆動サイクルは、4回繰り返され、そしてEUDC駆動サイクルは、ほんの1回作動される。全体で、このシリーズの駆動サイクルは、MVEG−B駆動サイクルと称される。上に示される排出物要件は、MVEG−B駆動サイクルにわたって測定され、これは、長さが約11キロメートルである。
【0022】
測定される排出は、テールパイプ排出と称される。なぜなら、これらは、乗物の排気管(しばしば、「テールパイプ」と称される)から大気中に排出されるからである。代表的な乗物において、エンジンからの排出物(しばしば、「エンジンから出る」排出物と称される)は、排気処理システムによって処理され、このシステムは、代表的に、触媒転換器を利用する。この触媒転換器は、エンジンから出る排出物の還元および酸化をさらに促進し、その結果、テールパイプ排出物は、エンジンから出る排出物より多い割合のN2、O2、CO2、およびH2Oを含む。従って、Euro III排出およびEuro IV排出は、炭化水素、一酸化炭素、および窒素酸化物のテールパイプ排出の最大レベルを、種々のクラスの乗物について特定する。
【0023】
これらの排出目標に適合する際に、その乗物はまた、現在利用可能なMPI(マニホルドポート噴出式)エンジンおよびDI(直接噴出)エンジンより優れた、燃料経済的な利点を有する。
【0024】
本出願人は、2流体直接燃料噴射システムを利用する特定のエンジンを開発した。4行程エンジンへのこのような燃料噴出システムの単純な適用は、それ自体では、これらの排出目標に適合するためには十分ではなく、そしてさらなる改善が、上記排出目標に適合し得る前に必要とされる。具体的には、これらの排出目標に適合するために、エンジンを種々の速度および負荷作動点において較正することが必要である。しかし、較正は、多変数の、代表的には非線形の問題である。直接噴出エンジンにおいて特に、1サイクルあたりの燃料、空気燃料比、および排出ガス再循環レベルのような変数の考慮が関与する。
【0025】
これらの排出目標が、直接噴出燃料システムの使用によっていかにして適合され得るかを理解するために、本出願人の2流体燃料噴射システムがまず、いくらか詳細に、図1aおよび1bを参照して記載される。これらの図は、本出願人の米国特許第4,693,224号、RE36768、およびPCT特許出願番号WO99/28621(これらの内容は、本明細書中に参考として援用される)に記載される型の、二重流体燃料噴射システムを組み込むエンジン100の概略表現である。このような空気利用または二重の流体燃料システムは、特定のエンジン作動点において層状燃料給気で作動するエンジンに、特に貢献する。このようなエンジンの作動を制御する際に使用するための制御ストラテジーについてのさらなる情報は、本出願人の米国特許第4,800,862号、米国特許第5,540,205号にまた見出され得、そして本明細書中に参考として援用される。
【0026】
エンジン100は、燃料送達インゼクタ102を利用し、これは、燃料を、エンジン120の燃焼室に直接送達する。この燃料送達インゼクタは、燃料(送達インゼクタ102の保持チャンバ内に保持される)を燃焼室内に噴射するための推進剤として、圧縮空気(圧縮機140によって供給される)を利用する。代表的に、送達インゼクタ102は、一定供給量の圧縮空気と流体連絡しており、そして燃料は、送達インゼクタ102内の保持チャンバ内に計量される。MPI/PFI乗物において通常使用される型の燃料インゼクタは、電子制御ユニット114によって決定される燃料の量を送達インゼクタ102の保持チャンバに計量するための、軽量デバイスとして使用され得る。
【0027】
送達インゼクタは、組み合わせられた燃料および空気の供給レール120によってか、または別個の燃料供給レールおよび別個の空気供給レールによってかのいずれかで、燃料および圧縮空気を供給される。燃料および空気の供給レール120は、燃料供給回路と流体連絡しており、この燃料供給回路は、燃料タンク124、燃料ポンプ128、燃料圧力除去弁126、燃料フィルタ130、および差次的圧力調節器132を備える。燃料および空気の供給レール120はまた、空気供給回路と連絡しており、この空気供給回路は、消音器容量147と連絡した空気取り込みライン146を備える空気圧縮機140、および空気フィルタ箱108の下流の入口マニホルド109を備える。この圧縮空気供給回路はまた、空気圧力除去弁148を備え、そしてまた、差次的圧力調節器132と連絡する。
【0028】
差示的圧力調節器132は、空気および燃料のレール120に供給された空気および燃料の圧力を、燃料の圧力が予め決定されたレベルだけ圧縮空気の圧力より高くなるように調節し、その結果、この燃料は、圧縮空気の圧力に対して計量され得る。
【0029】
入口マニホルド109は、電子スロットル106を備え、これは、アクセルペダルセンサ112によって提供される運転者の要求信号に応答して、ECU 114によって始動される。
【0030】
圧縮空気によって送達インゼクタ102から燃焼室に送達される燃料の吸気は、火花プラグ118によって、適切なタイミングで点火される。この火花プラグは、添加コイル116によって発生する電気エネルギーを受けると、始動される。この点火コイルは、ECU 114によって制御される。燃料を燃焼室に送達する圧縮空気は、燃料の噴霧を補助する。代表的な燃料スプレーは、18ミクロン未満Saeuter平均直径(SMD)を有し、そして燃料補給レベルに依存して、7ミクロン程度に小さくあり得る。
【0031】
エンジン100の燃焼室からの原料エンジン排気ガスは、三元触媒(TWC)110に送達される。TWC 110は、排気ガス中の炭化水素および一酸化炭素のさらなる酸化を促進し、これによって、エンジンから出る排気ガスが大気に通る前に、この排気ガス中に存在する排出物のレベルを低下させる。TWCはまた、エンジンが化学量論的または濃厚な空燃比で作動する場合に、NOx(窒素の酸化物)をN2に還元する。
【0032】
燃料タンク124に付随する活性炭キャニスタ134からの燃料蒸気のパージを可能にするシステムもまた、提供される。活性炭キャニスタパージ弁136は、導管138を介して圧縮機140と活性炭キャニスタとを連絡させる。本出願人は、米国特許第5,245,974号(その内容は、本明細書中に参考として援用される)に記載されるようなシステムを開発した。さらなる詳細はまた、上記のBroganら(これもまた、参考として援用される)に見出され得る。既存のMPI/PFIエンジンと比較される場合、好ましい実施形態に従って作動されるDIエンジンへのこのような蒸気パージシステムの適用は、蒸気が全ての速度および負荷においてパージされることを可能にし、上記キャニスタの能力が有利に改変されることを可能にし、そして低下したパージ燃料補給が軽い負荷でもたらされて改善されたエンジン制御を与えることを可能にする。
【0033】
排気システムおよび特に触媒に関して、TWCは、排出物の転換を最も効率的に促進する、好ましい温度ウィンドウを有することが公知である。このウィンドウは、代表的に、周囲温度と比較して高い。従って、スタートアップの際の冷たい触媒の問題を克服するために、この触媒が非常に迅速にその着火温度に達し得、従って、エンジン排出物の高効率な転換を開始し得るような、代替の作動様式が提唱される。この点に関して、そして空回りにおける希薄な様式でのエンジンの作動の代替としてかまたはそれと一緒にかのいずれかで、エンジンが「迅速な着火」の作動様式を起し、触媒転換器がその着火温度に可能な限り早く加熱されることが好ましい。このような作動様式は、本出願人の米国特許第5,655,365号(その詳細は、本明細書中に参考として援用される)に記載されている。さらなる詳細はまた、上記のBroganら(これもまた、参考として援用される)に見出され得る。この作動様式は、最初のエンジンのスタートアップの間に、エンジンの少なくとも1つのシリンダに送達されるチャージの点火を、このエンジンの少なくとも1つのシリンダの燃焼サイクルに関する後上死点に対して遅延させ、この点火が遅延する間に、この少なくとも1つのシリンダの燃料補給速度を増加させて、エンジンが通常は空回りで作動する場合に必要とされるより高いレベルにされることを必要とする。このことは、エンジンの排気ガス温度を上昇させることを補助し、これによって、触媒転換器をその着火温度に迅速に加熱する。この少なくとも1つのシリンダ内へのチャージの導入のタイミングは、前上死点(before top dead centre)で維持され得る。この米国特許は、迅速な触媒の着火を達する1つの方法を開示するが、他の適切な方法が、おそらく、迅速な触媒の着火を容易にするために使用され得ることが明らかである。
【0034】
好ましい実施形態はまた、排気システムにおいて補助的な空気ポンプもインゼクタも必要とせずに、排気システムにおけるTWC 110の上流で、酸化後または二次的な空気噴射を実施する能力を提供し得る。このような酸化後は、触媒の効率を改善するため、従って、テールパイプ排出物の減少したレベルを導くために、使用され得る。代表的に、二次的な空気の噴射は、本出願人のPCT特許出願番号WO99/28621に議論されるような、二重噴射ストラテジーによってもたらされ得る。着火作動の間の酸化後に関するさらなる情報はまた、Broganら(また、参考として援用される)に見出され得る。
【0035】
エンジン100はまた、出口マニホルド154からの排気ガスを、排気ガス再循環(EGR)導管150およびEGR制御弁152を介して入口マニホルド109に供給することによって、EGRを利用する。EGRの使用は、NOxの排出の抑制を補助し得る場合に特に、いくつかの負荷点において特定の排出の利点を提供し得る。
【0036】
Ford ZETEC4気筒4行程2リットルエンジンのようなエンジンは、上に詳述される型の直接噴射燃料システムを組み込むような改変に適している。本実施形態は、内部質量1360kgのFord Mondeo GLX車に搭載された2.0リットルのFord Zetec DOHCエンジンを利用した。このエンジンは、10.8の圧縮比を有した。排気弁カムは、遅延したタイミングを提供した。35%の最大排気ガス再循環(EGR)が提供された。トランスミッションは、5速手動変速機であった(FDR=3.84)。
【0037】
入口ポート設計に関する増加したポートフローおよびより大きいパッケージング可撓性を介する、改善された燃料負荷性能を導く減少したタンブル/渦流要件の可能性のような、他の利点もまた、好ましい実施形態を介して生じ得る。なおさらに、二重流体燃料システムがスプレーガイド型のもの(点火が、流出する燃料スプレーから直接もたらされ得る)である場合、平頭ピストンが使用され得、このピストンは、燃焼室における減少した表面積、最適な圧縮およびより高い圧縮比の使用の利点を導き得る。スプレーガイド燃焼に関するさらなる詳細は、本出願人の特許出願番号WO01/29406(その内容は、本明細書中に参考として援用される)に見出され得る。スプレーの内包を実施する際、およびスプレーガイド燃焼室の実装を補助する際に有用な、ポペット突出部に関する情報は、本出願人の米国特許第5,551,638号に見出され得る。
【0038】
重要なことには、好ましい実施形態は、直接燃料噴射を有するエンジンが、低硫黄燃料が容易には入手可能ではない市場において販売されることを可能にする。さらに、そして本明細書中上記で言及されたように、DIエンジンが本実施形態に従って作動される場合に、LNT転換器の費用(これは、従来のTWCより有意に高い)が回避され得る。高硫黄燃料を有すると予測される市場としては、米国およびカナダが挙げられる。
【0039】
本実施形態は、150ppmと250ppmとの間の硫黄を含むガソリン燃料を使用して、Euro IV排出要件に従う。これは、通常、高硫黄燃料とみなされる。一般的にいえば、50ppmを超える硫黄を含むガソリンは、高硫黄燃料である。
【0040】
ここで図1bを参照すると、Euro IVへの適合を達成する際に利用されるようなLNTを備えない、TWCを有する排気システムの、絵による表現が示される。TWCは、排気マニホルドから0.35mの距離で、クローズカップルド位置に位置するが、他の距離もまた、選択される触媒の正確な特徴に依存して、利用され得る。この排気マニホルドは、単一の管状の低い熱慣性の構成を利用した。TWCは、(総行程容量)ESVの85%の容量を有し、セル密度は、400CPIであった。その断面積は、118.63mm2である。その短軸は、80.8mmであり、その長軸は、169.7mmであり、そしてその長さは、83mmである。
【0041】
ESVの85%〜110%の範囲の容量を有するTWCもまた効果的であると考えられる。重要なことには、TWCは、一般に、Euro IV排出標準を達成するために、MPI/PFI車において現在使用されている型であると分類され得る。Euro IVが達成されたTWCは、1050℃、2%O2、10%H2Oで、4時間熱水熟成された。この熟成は、100,000kmにわたって作動された触媒と等価であると考えられる。改善された排出物コンプライアンスが、熟成されていない新鮮なTWCを用いて利用可能である。三元触媒は、Johnson Matthey of Trafalgar Square,London,United Kingdomから入手可能である。
【0042】
TWCは、希薄な空燃比条件下でのエンジンの作動に由来する排気排出物を処理する場合に、低いNOx転換効率を有する。代表的に、TWCは、希薄な作動条件下では0%のNOx転換効率を有するといわれる。
【0043】
ここで図2aを参照すると、空気利用直接噴射スプレーガイド燃料システムを備える4行程エンジンを有する乗物についての、代表的な空燃比走査が示されている。この空燃比操作は、エンジンが同じエンジン速度および1エンジンサイクルあたりの燃料補給レベルで作動される場合の、炭化水素、一酸化炭素、NOxのエンジンを出る排出物、および異なる空燃比についての道路力(road force)を詳細に示す。
【0044】
このグラフから、任意の特定の作動点において、エンジンは、エンジンから出る排出物を広い範囲にわたって生成し、そして特定の範囲内で道路力を伝達するよう構成され得ることがわかり得る。
【0045】
走査を作成するために、この乗物は、ダイナモメータで作動される。スロットルの位置を変動させて、空燃比を変化させる。点火のタイミング、燃料噴射のタイミング、排気ガスの再循環レベルを変動させて、同じエンジン速度を達成する。
【0046】
ここで図2bを参照すると、この図は、図2aのNOx曲線および道路力曲線に焦点を当てるが、道路力の軸は、0〜200ニュートンの範囲に短縮されており、そして道路力曲線とNOx曲線との相対的位置が変化していることに注目するべきである。この走査において、4つの点(点A、点B、点C、および点D)が同定されている。点Aは、最良の燃料燃焼点と称され得、そして点Bは、最良のNOx排出点と称され得る。点Aにおいて、道路力は、約110Nであり、そしてNOxは、約12ppmである。点Bにおいて、道路力は、約95Nであり、そしてNOxは、約8ppmである。従って、点Aと点Bとの間には、10%より大きい道路力の差異、および約33%のNOxの差異が存在する。道路力は、燃料消費の指標である。従って、点Aと点Bとの間の約10%の道路力の煙道は、NOx排出レベルの33%の変化を生じる。対照的に、点Cにおいて、NOxは、約6ppmであり、そして道路力は、約50Nである。従って、点Bから点Cに進むと、道路力の約50%の変化は、約25%のNOxの変化を生じた。同様に、点Aから点Dに進むと、道路力は約110Nのままであるが、NOxは、26ppmに有意に増加し、これは、約110%の変化である。
【0047】
従って、最適なNOxについて、最良の燃料消費でエンジンを作動させるためには、点Aに近い作動点が最良に選択され、そして最適な燃料消費について、最小のNOxで作動させるためには、点Bに近い作動点が最良に選択される。
【0048】
Broganらの乗物は、最良の燃料消費および最適なNOxに対して較正され、一方で本実施形態は、最適な燃料消費での最良のNOxに対して較正される。最良のNOx較正のこの選択は、Broganらの較正から得られると考えられるより大きな燃料経済的な利点を生じた。この燃料経済利点の増加は、NOx排出の低減として利用可能であり、乗物が、MVEG−B駆動サイクルのより大きな部分にわたって、希薄な空燃比で作動することを可能にした。具体的には、本実施形態は、MVEG−Bサイクルの23%にわたって、化学量論的な空燃比で作動した。この実施形態はまた、MVEG−Bサイクルの33%にわたって、14.6と20との間の空燃比で作動し、そしてMVEG−Bサイクルの43%にわたって、20を越える空燃比で作動した。100キロメートルあたり8.0リットル以下のオーダーの燃料消費が、MVEG−B駆動サイクルにわたって達成された。具体的には、MVEG−B駆動サイクルにわたって、100キロメートルあたり8.0〜7.5リットルの範囲の燃料消費が提供されると考えられる。MVEG−B駆動サイクルにわたって100キロメートルあたり7.5リットルの燃料消費は、ベースラインのMPI車にわたる約13%の燃料経済的利点を表す。車間の4%のオーダーの変動は、本実施形態に従って作動される乗物のフリートに起因すると予測され得る。従って、いくつかの乗物は、ベースラインのMPI車にわたる9%のオーダーの燃料消費の利点を示し得る。これは、MVEG−B駆動サイクルにわたる100キロメートルあたり7.8リットルの燃料消費に対応する。
【0049】
ここで図3を参照すると、図1および2に詳述された型の直接噴射エンジンおよび排気システムを搭載され、そして本明細書中に詳述した排出レベルが達成された、Ford Mondeo車の実施形態についての道路負荷曲線が示されている。この道路負荷曲線は、種々の道路速度において、定常状態走行条件下で乗物が経験する抵抗を示す。この道路負荷曲線には、異なる道路負荷速度での、エンジンから出るNOxのフローをg/kmで示す第二のグラフが重ねられている。これらのNOxの流速を達成するために、このエンジンには、最良のNOx較正を提供し、これによって、少なくとも希薄な作動負荷範囲にわたって、エンジンから出るNOxの流速を最小にした。
【0050】
NOxの流速は非線形であり、そしておよそ70km/hの負荷点において、エンジンから出るNOxの流速は、Euro IV流速要件(1キロメートルあたりのグラム数)を超えたことがわかり得る。従って、70km/hの走行が、MVEG−B駆動サイクルの間に化学量論的作動が開始するべきエンジン負荷であると選択された。しかし、60km/hにおけるNOxの流速は、0.08g/kmのEuro IV要件より低く、従って、60km/hの希薄な定常状態走行条件下での実施形態の作動が可能であるようであることが、注目され得る。
【0051】
図2に詳述される触媒を用いてEuro IV排出標準を満足する較正は、テールパイプNOx排出の80%以下が、希薄な作動条件下で生成し、そしてテールパイプから出るNOx排出の20%以下が、化学量論的作動条件下で生成するような、目標乗物作動を有した。これは、乗物を、希薄な空燃比で、道路負荷曲線上の、エンジンから出るNOx排出物がEuro IV要件未満であると推定される走行点において乗物を作動させることによって、達成された。この結果として、エンジンが、MVEG−Bサイクルの間に、70km/h以上の走行点で、化学量論的な空燃比で作動された。50km/h走行、35km/h走行、32km/h走行、および15km/h走行の間、この乗物は、一般に、希薄な空燃比で作動された。50km/h走行の間、このエンジンは、0.00081g/秒のNOx流速で作動し、これは、0.0583g/kmのNOx流速に対応する。空回り時に、このエンジンは、0.00026g/sのNOx流速で作動した。従って、本実施形態は、0.00081g/sと0.00026g/sとの間の範囲のNOx流速で作動した。0.00081g/sのNOx流速での道路力は、250Nのオーダーであり、そして空回り時には、道路力は、0ニュートン(0N)であった。代替の実施形態は、エンジンを、希薄な作動条件下で作動させ、その結果、NOxの流速が、Euro IV要件の80%以下となることを目的とし得る。
【0052】
ここで図4aを参照すると、この図は、MVEG−B駆動サイクル400にわたって利用される空燃比の、グラフ表現である。空燃比は、左側の指標に示されており、そしてこれら2つのグラフのうちの一方の頂部に対応する。MVEG−B駆動サイクルにわたる乗物速度は、右側の指標によって示されており、これは、これら2つのフラグの低い方に対応する。水平方向の破線440は、化学量論的な空燃比レベルを示す。ほぼ垂直な線442の遷移は、乗物がオーバーランカットで作動される位置を示す。オーバーランカットは、オペレータが自分の足をアクセルペダルから離し、そしてその乗物が減速する場合に起こる。代表的に、スロットルは、オーバーランカットの間は閉じており、そしてまた、エンジンへの燃料補給は、遮断されるかまたは実質的に減少され、これは、グラフに示される、より大きい空燃比の急騰442を提供する。
【0053】
MVEG−B駆動サイクル400は、ECE駆動サイクル405およびEUDC駆動サイクル410に分割される。ECE駆動サイクル405は、次に、4つの同一のサイクルに分割され、これらのサイクルの各々が、Elementary Urban Cycle 415と称される。
【0054】
Elementary Urban Cycle 415は、第一(420)、第二(422)、および第三(424)、および第四(426)の定常状態走行点からなる。第一の定常状態走行点420は、第一のギアで15km/hである。第二の定常状態走行点422は、第二のギアで32km/hであり、第三の定常状態走行点424は、第三のギアで50km/hであり、そして第四の定常状態走行426は、第三のギアで35km/hである。上で詳述されるように、このサイクルは、ECE駆動サイクル405を完成するために、4回繰り返される。
【0055】
EUDC駆動サイクルは、第五の定常状態走行点428(これは、第五のギアで70km/hである)、第六の定常状態走行点430(これは、第四のギアで50km/hである)、第六の定常状態走行点432(これは、第五のギアで70km/hである)、第七の定常状態走行点434(これは、第五のギアで100km/hである)、および第八の定常状態走行点438(これは、第五のギアで120km/hである)からなる。
【0056】
ここで図4bを参照すると、これは、Elementary Urban Cycle 415をさらに詳細に強調する。このElementary Urban Cycleは、多数の垂直線によって、空燃比プロットと連結されている。これは、空燃比プロット(および従って、エンジン作動)が、どのようにElementary Urban Cycle 415と対応するかを示すためである。この乗物は、主としてECE駆動サイクル405にわたって、希薄で作動され、従って、Elementary Urban Cycle 415にわたる空燃比の記載は、エンジン構成および作動点の指標である。
【0057】
点444において、エンジンは空回りしており、そして空燃比は、25.0:1のオーダーで希薄である。点446において、この乗物は、約1.04m/s2の第一のギアでの加速を起こしており、そしてエンジンは、19.0:1のオーダーの空燃比で希薄で作動している。点448において、この乗物は、25.0:1のオーダーの空燃比で、第一のギアでの15km/hの定常状態走行を起こしている。次いで、この乗物は、減速されて空回りに戻る。点450において、空回りであった後に、この乗物は、第一のギアで0.83m/s2の割合で、15km/hの速度まで加速する。空燃比は、この期間の間、19.0:1のオーダーで希薄である。次いで、点452において、この乗物は、第二のギアに変化し、そして0.94m/s2の割合で加速する。このエンジンは、この加速の間、化学量論的な空燃比で作動する。点454において、この乗物は、第二のギアで、32km/hの定常状態走行で作動する。空燃比は、20.0:1のオーダーの希薄に戻る。32km/hの定常状態走行の終了時に、この乗り物は減速して静止に戻り、そしてエンジンは、オーバーランカットに入る。空回り時に、空燃比は、約25.0:1に戻る。この空回り段階の完了時に、この乗物は、点456において、19.0:1のオーダーの空燃比で、第一のギアで15km/hまでの速度に加速する。点458において、この乗物は、第二のギアに変化し、そして0.62km/hの速度で、35km/hの速度まで、化学量論的な空燃比で加速し、このとき、この乗物は、第三のギアおよび0.52km/hの割合での化学量論的加速への、別のギア変化を経験する。点460において、この乗物は、50km/hの速度に達成、そして第三のギアのままで定常状態走行期間に入り、このとき、この乗物は、19.0:1のオーダーの空燃比での希薄作動に切り替わって戻る。点462において、この乗物は、この定常状態走行を完了し、そしてオーバーランカット条件下で、35km/hまで減速する。点464において、この乗物は、20.0:1のオーダーの空燃比で、35km/hの定常走行条件下で作動する。次いで、この乗物は、減速してオーバーランカット条件下で定常位置に戻り、そして第三のElementary Urban Cycle 415を完了する。
【0058】
上記較正は、エンジンを、希薄な空燃比で、50km/hまでの定常状態走行条件下で作動させる。このエンジンは、加速期間(特に、第二のギア、第三のギア、および第四のギア)の間は、化学量論的な空燃比で作動される。70km/hの定常状態走行速度において、この乗物は、化学量論的な空燃比で作動される。
【0059】
EUDC駆動サイクル410の間、この乗物は、サイクル410の開始時の第一のギアでの加速の間、および第四のギアによって実施される、50km/h走行430の間、希薄な空燃比で作動する。EUDC駆動サイクルの残りの部分は、オーバーランカット条件、およびおそらく、ギア変化の間の一時的な空燃比の挙動とは別に、化学量論的な空燃比作動条件下で実施される。
【0060】
化学量論的な作動の間、90%を超えるNOx転換効率が達成された。しかし、14.4:1または14.3:1のオーダーの、わずかに濃厚な空燃比で作動することが好ましいことが見出された。閉ループの化学量論的空燃比作動条件に入った後で、このより濃厚な空燃比に移動する前に、おそらく、5秒のオーダーの遅延が存在する。NOx転換効率のモニタリングおよび制御は、好ましくは、TWC 110の下流に位置する第二の酸素センサの使用によって達成され、このセンサは、TWCの酸素貯蔵能力に基づいて、空燃比の制御を提供した。この5秒間の遅延は、以前には、後部酸素センサが安定化することを可能にするといわれた。
【0061】
このグラフは、MVEG−B駆動サイクル400の約70〜75%について、このエンジンは、希薄な空燃比で作動し、そしてMVEG−B駆動サイクル400の約25〜30%について、このエンジンは、化学量論的な空燃比で作動することを示す。この希薄な作動としては、希薄な定常状態作動条件、および希薄から化学量論までの、過渡的な空燃比作動条件が挙げられる。このグラフはまた、オーバーランカット条件の間、このエンジンは、25:1を超える空燃比で作動されることを示す。過渡的な空燃比条件は、希薄作動条件の約20%であり、希薄定常状態作動条件は、この作動上件の約40%であり、そしてオーバーランカット条件は、希薄作動条件の約15%であった。
【0062】
MVEG−B駆動サイクルにわたる100キロメートルあたり8.0〜7.5リットルの範囲の燃料消費が提供された。MVEG−B駆動サイクルにわたる、100キロメートル当たり7.5リットルのオーダーの燃料消費で作動する場合、ECE駆動サイクルにわたる燃料消費は、100キロメートルのECE駆動サイクルあたり10.4リットルのオーダーであり、そしてEUDC駆動サイクルの間、燃料消費は、EUDC駆動サイクルの100キロメートル当たり、5.8mlリットルのオーダーである。
【0063】
較正が達成されたサイクルは、NVEG−B駆動サイクルにわたって、平均して、テールパイプNOx排出が、Euro IV要件未満である。MVEG−B駆動サイクルにわたって、平均して0.061g/kmの、エンジンから出るNOxが、希薄作動条件の間に生成した。このことは、希薄作動の間にエンジンから出るNOxが、Euro IV標準の約76%であると表す。TWCは、希薄な条件下では最小のNOx転換効率を有すると仮定され、そして希薄な条件下で排出する、エンジンから出るNOxもまた、希薄な作動条件下でテールパイプのNOx排出と対応する。化学量論的作動での0.007g/kmの平均のテールパイプNOxが、生成された。これは、λがほぼ1である(化学量論的な)作動の間に、エンジンから出るNOxの総量は、Euro IV標準の190%であると表す。希薄な作動条件と、λがほぼ1である(化学量論的な)条件との両方について、MVEG−B駆動サイクルにわたる0.0.068g/kmの総平均テールパイプNOxが生成した。これは、Euro IV標準の約85%を表す。ECE駆動サイクルにわたって、0.136g/kmの総テールパイプNOx排出が生成され、そしてEUDC駆動サイクルにわたって、0.027g/kのテールパイプNOxが生成された。
【0064】
ECEサイクルにわたって、3.67g/kmの、エンジンから出る炭化水素排出物が生成し、そしてEUDCサイクルにわたって、1.385g/kmの炭化水素排出物が生成し、これは、組み合わせられたECEサイクルおよびEUDCサイクルにわたって、2.21g/kmの、エンジンから出る平均の炭化水素排出物を提供した。
【0065】
ECE駆動サイクルにわたって、熟成されたTWCを用いて、0.172g/kmのテールパイプ炭化水素排出が達成された。EUDC駆動サイクルにわたって、熟成されたTWCを用いて、0.033g/kmのテールパイプ炭化水素排出が生成された。組み合わせられたECE駆動サイクルおよびEUDC駆動サイクルにわたって、熟成されたTWCを用いて、0.084g/kmの炭化水素のテールパイプ排出が達成された。これは、熟成されたTWCを用いるEuro IV標準の約85%を表す。
【0066】
ベースラインのFord Mondeo MPI車と比較して、9%と13%と間の燃料消費の利点が達成された。
【0067】
35%までの排気ガス再循環のレベルは、直接噴射エンジンから、そして特に、空気利用または二重流体直接噴射エンジンからの、NOx排出を最小にする場合に適切であると考えられる。
【0068】
代替の実施形態は、Euro IV要件を超えることなく、燃料消費を最小にするように、エンジンの化学量論的作動を較正し得る。これは、希薄な作動の間の最小のNOxについて、および化学量論的作動の間の最小の燃料消費について較正された、層状給気エンジンまたは希薄燃焼エンジンを提供し、これによって、TWCが、Euro IV排出標準を満足する際に利用され得る。
【0069】
上に詳述された実施形態は、低排出の乗物を提供し、この乗物は、処理システムの後の排気において、NOx貯蔵能力の必要なく、希薄な空燃比で、Euro IV排出要求を満足して作動し得る。具体的には、Euro IV排出要求は、三元触媒を用いて、NOx貯蔵能力を用いずに作動される場合に、本実施形態によって満足される。これらの実施形態は、100キロメートルあたり8リットル以下のオーダーの燃料消費を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1a】図1aは、希薄燃焼エンジンまたは層状給気エンジンとして作動し得る、内燃機関の概略表現である。
【図1b】図1bは、排気システムおよび三元触媒の絵の表現である。
【図2a】図2aは、一定の速度および燃料補給での作動点についての、空燃比の走査である。
【図2b】図2bは、一定の速度および燃料補給での作動点についての、代替の空燃比の走査の詳細である。
【図3】図3は、図1aのエンジンおよび図1bの排気システムを使用してEuro IV排出が満足された乗物についての、道路負荷曲線を示すグラフである。
【図4a】図4aは、Euro IV駆動サイクルにわたって乗物において作動される場合の、図1のエンジンの空燃比を示すグラフである。
【図4b】図4bは、図4aのグラフの一部をさらに詳細に示す。
【0001】
(発明の分野)
本発明は、内燃機関および内燃機関の排出標準に関し、そしてより具体的には、特定の排出標準に従うような、直接噴射エンジンおよび希薄な燃料層状給気機関の較正、制御および作動に関する。
【背景技術】
【0002】
(背景)
世界中での、次第に厳しくなる内燃機関の排気の立法措置(例えば、提唱されるUS ULEV II & SULEV排出規制および欧州のEuro IV規制)の、近年および将来における導入は、エンジン排出を低減させるように、エンジンおよび乗物の製造業者に次第に圧力をかけている。
【0003】
これらの厳しい排出標準に適合する際に、ほとんどのMPI(マニホルドポート噴射式)乗物は、全体のテールパイプ排出レベルが減少する場合でさえも、燃料消費の罰金に悩まされる。この燃料消費の増加は、種々の理由により生じる。この理由としては、エンジンに対する寄生的な負荷のレベルを増加させるよう働く、増加したエンジンハードウェアの要件、使用される触媒着火ストラテジーに起因する、増加した燃料消費、ならびに低下したレベルの炭化水素排出およびNOx排出を生じるためにエンジンが較正される場合に生じる、燃料消費の増加が挙げられる。
【0004】
直接噴射(DI)エンジンは、それらが希薄燃焼および層状給気機関として作動する能力によって、燃料経済的な利点を約束し得る。しかし、これらはまた、従来の三元触媒転換器(TWC)が、希薄燃焼作動の間に生成したNOx排出を効率的に処理するためには不満足であることが見出された点で、特定の挑戦を提示する。このことに取り組む現在の1つの方法は、さらなる希薄なNOxトラップ(LNT)触媒(これは、エンジンが、LNT触媒によって吸着されたNOxを低減させるために十分な濃厚な空燃比で作動するまで、エンジンから排出されるNOxガスを吸着するよう働く)を組み込むことによる。従って、LNTを組み込む現在のシステムにおいて、エンジンが一時的に、濃厚な空気/燃料比率で運転して、LNT上に貯蔵/トラップされたNOxの減少を促進することが必要であることが見出された。濃厚な作動のためのこの要件は、直接噴射エンジンから利用可能な燃料消費の利点を低下させる。
【0005】
LNTの使用に関する特定の他の問題が存在することもまた、見出されている。このようなLNT上に必要な貴金属充填に起因して、有意な費用増加が、このようなLNTを組み込む任意のDIエンジンに対して招かれるようである。さらに、そして同様に禁止するものは、硫黄に対するLNTの感受性である。現在利用可能な燃料は、代表的に、有意な割合の硫黄を含有し、これは、LNTを効果的に「汚染」し、その結果、特定の期間の後に、このLNTはもはやNOxをトラップおよび処理するために有効ではなくなることが見出されている。米国を含む多くの国において、低い硫黄含有量の燃料は、依然として、容易には入手可能ではない。従って、米国および排出規制がNOx排出の厳しい制御を必要とするような他の国において運転される乗物において、LNTを効果的に使用することが、現在可能ではない。
【0006】
これらの状況下で、LNT触媒の必要なく、従来の触媒転換器(例えば、TWC)を使用することのみを必要とするように、DIエンジンを作動させ得ることが好ましい。この様式で、DIの採用の利点の多くが、LNTに付随する費用および耐久性の問題に取り組む必要なく、実現され得る。
【0007】
上記問題のいくつかは、Society of Automotive Engineers in 2000、「A New Approach to Meeting Future European Emissions Standards with the Orbital Direct Injection Gasoline Engine」、SAE Technical Paper Series SAE 2000−01−2913、Broganらに提供された論文において強調されており、ここで、この応募者は、2005年のEuropean Emissiionsの要件(Euro IV要件として公知)を満たす乗物を製造するための努力を詳述している。当時、この論文において議論される乗物は、NOxの貯蔵および還元触媒を用いずには、Euro IV要件を満たし得なかった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、希薄な空燃比で、作動負荷範囲の少なくとも一部にわたって作動し、そしてEuro IV排出要件を満たす、低排出の乗物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(発明の要旨)
上記のことに留意して、本出願人らはここで、本発明の第一の局面に従って、直接噴射燃料システムを備えるエンジン、および触媒を備える排気システムを有する、乗用車を提供する。この触媒は、希薄な空燃比作動条件下では低いNOx転換効率を有し、この触媒は、エンジンから出る排気排出を受け、そして処理された排気排出を吐出し、このエンジンは、このエンジンの作動を制御するための電子制御ユニットをさらに備え、そしてこのECUは、希薄な空燃比で、MVEG−B駆動サイクルの少なくとも一部にわたって、このエンジンを作動させるよう適合され、そしてこの駆動サイクルにわたって、Euro IV排出要件を満たす。
【0010】
好ましくは、この触媒は、希薄な空燃比の作動条件下では、ほぼ0%のNOx転換効率を有する。好ましくは、この触媒は、三元触媒(TWC)である。
【0011】
好ましくは、この乗物は、駆動サイクルにわたって100キロメートルあたり8リットル以下のオーダーの燃料消費を有し、そしてより好ましくは、この燃料消費は、100キロメートルあたり7.8リットル以下のオーダーである。
【0012】
好ましくは、この直接噴射燃料システムは、中央噴射燃料システムである。好ましくは、この直接噴射燃料システムは、スプレーガイド直接噴射燃料システムである。好ましくは、この直接噴射燃料システムは、空気利用スプレーガイド燃料システムである。好ましくは、この空気利用燃料システムは、スプレーガイド燃料システムである。好ましくは、この空気利用燃料システムは、中央噴射スプレーガイド燃料システムである。
【0013】
好ましくは、この触媒は、総行程容量の110%以下の容量を有する。好ましくは、この触媒は、総行程容量の85%のオーダーの容量を有する。
【0014】
好ましくは、この乗物は、定常状態での走行条件下で、50km/h以下の希薄な空燃比で作動するよう適合される。
【0015】
オーバーランカット(overrun cut)条件を除いて、この乗物は、50km/hのオーダーの乗物速度について、25.0:1以下の希薄な空燃比で作動することが可能であり、そして好ましくは、この乗物は、18.0:1〜20.0:1の範囲の希薄な空燃比で作動する。
【0016】
本発明の好ましい実施形態は、ここで、例のみとして、添付の図面を参照して記載される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
(発明を実施するための最良の形態)
本実施形態は、MVEG−B駆動サイクルの少なくとも一部にわたって、希薄な空燃比で作動し、そしてNOx貯蔵能力を有する排気システムの必要なしにEuro IV排気要件に従う、直接噴射希薄燃焼、および直接噴射層状給気の内燃機関を提供する。1つの好ましい実施形態は、スプレーガイド直接注入燃料システムを利用する。
【0018】
エンジンおよび乗物の製造業者に、種々の型の乗物によって生成される排出物を低減させることを要求する、排出の立法措置は、世界中で導入されている。欧州に適用されるような立法措置の一例は、通常、Euro III排出目標およびEuro IV排出目標と称され、そして関連分野の当業者に周知であるはずである。
【0019】
Euro III排出およびEuro IV排出は、HC、COおよびNOxの排出に関して、ガソリンによってのみ動く乗用車を標的にし、この排出は、以下の通りである:
【0020】
【表1】
【0021】
乗物の排出のこれらの測定を行うためには、乗物は、代表的に、ダイナモメータで作動される。このダイナモメータは、特定の現実世界の駆動条件をシミュレートする、特定の駆動サイクルで作動を引き起こされる。Euro IIIおよびEuro IVは、特定の駆動サイクルを有し、このサイクルの間、上に示される排出物が測定され、これらの駆動サイクルは、ECE駆動サイクルおよびEUDC駆動サイクルと称される。ECE駆動サイクルは、4回繰り返され、そしてEUDC駆動サイクルは、ほんの1回作動される。全体で、このシリーズの駆動サイクルは、MVEG−B駆動サイクルと称される。上に示される排出物要件は、MVEG−B駆動サイクルにわたって測定され、これは、長さが約11キロメートルである。
【0022】
測定される排出は、テールパイプ排出と称される。なぜなら、これらは、乗物の排気管(しばしば、「テールパイプ」と称される)から大気中に排出されるからである。代表的な乗物において、エンジンからの排出物(しばしば、「エンジンから出る」排出物と称される)は、排気処理システムによって処理され、このシステムは、代表的に、触媒転換器を利用する。この触媒転換器は、エンジンから出る排出物の還元および酸化をさらに促進し、その結果、テールパイプ排出物は、エンジンから出る排出物より多い割合のN2、O2、CO2、およびH2Oを含む。従って、Euro III排出およびEuro IV排出は、炭化水素、一酸化炭素、および窒素酸化物のテールパイプ排出の最大レベルを、種々のクラスの乗物について特定する。
【0023】
これらの排出目標に適合する際に、その乗物はまた、現在利用可能なMPI(マニホルドポート噴出式)エンジンおよびDI(直接噴出)エンジンより優れた、燃料経済的な利点を有する。
【0024】
本出願人は、2流体直接燃料噴射システムを利用する特定のエンジンを開発した。4行程エンジンへのこのような燃料噴出システムの単純な適用は、それ自体では、これらの排出目標に適合するためには十分ではなく、そしてさらなる改善が、上記排出目標に適合し得る前に必要とされる。具体的には、これらの排出目標に適合するために、エンジンを種々の速度および負荷作動点において較正することが必要である。しかし、較正は、多変数の、代表的には非線形の問題である。直接噴出エンジンにおいて特に、1サイクルあたりの燃料、空気燃料比、および排出ガス再循環レベルのような変数の考慮が関与する。
【0025】
これらの排出目標が、直接噴出燃料システムの使用によっていかにして適合され得るかを理解するために、本出願人の2流体燃料噴射システムがまず、いくらか詳細に、図1aおよび1bを参照して記載される。これらの図は、本出願人の米国特許第4,693,224号、RE36768、およびPCT特許出願番号WO99/28621(これらの内容は、本明細書中に参考として援用される)に記載される型の、二重流体燃料噴射システムを組み込むエンジン100の概略表現である。このような空気利用または二重の流体燃料システムは、特定のエンジン作動点において層状燃料給気で作動するエンジンに、特に貢献する。このようなエンジンの作動を制御する際に使用するための制御ストラテジーについてのさらなる情報は、本出願人の米国特許第4,800,862号、米国特許第5,540,205号にまた見出され得、そして本明細書中に参考として援用される。
【0026】
エンジン100は、燃料送達インゼクタ102を利用し、これは、燃料を、エンジン120の燃焼室に直接送達する。この燃料送達インゼクタは、燃料(送達インゼクタ102の保持チャンバ内に保持される)を燃焼室内に噴射するための推進剤として、圧縮空気(圧縮機140によって供給される)を利用する。代表的に、送達インゼクタ102は、一定供給量の圧縮空気と流体連絡しており、そして燃料は、送達インゼクタ102内の保持チャンバ内に計量される。MPI/PFI乗物において通常使用される型の燃料インゼクタは、電子制御ユニット114によって決定される燃料の量を送達インゼクタ102の保持チャンバに計量するための、軽量デバイスとして使用され得る。
【0027】
送達インゼクタは、組み合わせられた燃料および空気の供給レール120によってか、または別個の燃料供給レールおよび別個の空気供給レールによってかのいずれかで、燃料および圧縮空気を供給される。燃料および空気の供給レール120は、燃料供給回路と流体連絡しており、この燃料供給回路は、燃料タンク124、燃料ポンプ128、燃料圧力除去弁126、燃料フィルタ130、および差次的圧力調節器132を備える。燃料および空気の供給レール120はまた、空気供給回路と連絡しており、この空気供給回路は、消音器容量147と連絡した空気取り込みライン146を備える空気圧縮機140、および空気フィルタ箱108の下流の入口マニホルド109を備える。この圧縮空気供給回路はまた、空気圧力除去弁148を備え、そしてまた、差次的圧力調節器132と連絡する。
【0028】
差示的圧力調節器132は、空気および燃料のレール120に供給された空気および燃料の圧力を、燃料の圧力が予め決定されたレベルだけ圧縮空気の圧力より高くなるように調節し、その結果、この燃料は、圧縮空気の圧力に対して計量され得る。
【0029】
入口マニホルド109は、電子スロットル106を備え、これは、アクセルペダルセンサ112によって提供される運転者の要求信号に応答して、ECU 114によって始動される。
【0030】
圧縮空気によって送達インゼクタ102から燃焼室に送達される燃料の吸気は、火花プラグ118によって、適切なタイミングで点火される。この火花プラグは、添加コイル116によって発生する電気エネルギーを受けると、始動される。この点火コイルは、ECU 114によって制御される。燃料を燃焼室に送達する圧縮空気は、燃料の噴霧を補助する。代表的な燃料スプレーは、18ミクロン未満Saeuter平均直径(SMD)を有し、そして燃料補給レベルに依存して、7ミクロン程度に小さくあり得る。
【0031】
エンジン100の燃焼室からの原料エンジン排気ガスは、三元触媒(TWC)110に送達される。TWC 110は、排気ガス中の炭化水素および一酸化炭素のさらなる酸化を促進し、これによって、エンジンから出る排気ガスが大気に通る前に、この排気ガス中に存在する排出物のレベルを低下させる。TWCはまた、エンジンが化学量論的または濃厚な空燃比で作動する場合に、NOx(窒素の酸化物)をN2に還元する。
【0032】
燃料タンク124に付随する活性炭キャニスタ134からの燃料蒸気のパージを可能にするシステムもまた、提供される。活性炭キャニスタパージ弁136は、導管138を介して圧縮機140と活性炭キャニスタとを連絡させる。本出願人は、米国特許第5,245,974号(その内容は、本明細書中に参考として援用される)に記載されるようなシステムを開発した。さらなる詳細はまた、上記のBroganら(これもまた、参考として援用される)に見出され得る。既存のMPI/PFIエンジンと比較される場合、好ましい実施形態に従って作動されるDIエンジンへのこのような蒸気パージシステムの適用は、蒸気が全ての速度および負荷においてパージされることを可能にし、上記キャニスタの能力が有利に改変されることを可能にし、そして低下したパージ燃料補給が軽い負荷でもたらされて改善されたエンジン制御を与えることを可能にする。
【0033】
排気システムおよび特に触媒に関して、TWCは、排出物の転換を最も効率的に促進する、好ましい温度ウィンドウを有することが公知である。このウィンドウは、代表的に、周囲温度と比較して高い。従って、スタートアップの際の冷たい触媒の問題を克服するために、この触媒が非常に迅速にその着火温度に達し得、従って、エンジン排出物の高効率な転換を開始し得るような、代替の作動様式が提唱される。この点に関して、そして空回りにおける希薄な様式でのエンジンの作動の代替としてかまたはそれと一緒にかのいずれかで、エンジンが「迅速な着火」の作動様式を起し、触媒転換器がその着火温度に可能な限り早く加熱されることが好ましい。このような作動様式は、本出願人の米国特許第5,655,365号(その詳細は、本明細書中に参考として援用される)に記載されている。さらなる詳細はまた、上記のBroganら(これもまた、参考として援用される)に見出され得る。この作動様式は、最初のエンジンのスタートアップの間に、エンジンの少なくとも1つのシリンダに送達されるチャージの点火を、このエンジンの少なくとも1つのシリンダの燃焼サイクルに関する後上死点に対して遅延させ、この点火が遅延する間に、この少なくとも1つのシリンダの燃料補給速度を増加させて、エンジンが通常は空回りで作動する場合に必要とされるより高いレベルにされることを必要とする。このことは、エンジンの排気ガス温度を上昇させることを補助し、これによって、触媒転換器をその着火温度に迅速に加熱する。この少なくとも1つのシリンダ内へのチャージの導入のタイミングは、前上死点(before top dead centre)で維持され得る。この米国特許は、迅速な触媒の着火を達する1つの方法を開示するが、他の適切な方法が、おそらく、迅速な触媒の着火を容易にするために使用され得ることが明らかである。
【0034】
好ましい実施形態はまた、排気システムにおいて補助的な空気ポンプもインゼクタも必要とせずに、排気システムにおけるTWC 110の上流で、酸化後または二次的な空気噴射を実施する能力を提供し得る。このような酸化後は、触媒の効率を改善するため、従って、テールパイプ排出物の減少したレベルを導くために、使用され得る。代表的に、二次的な空気の噴射は、本出願人のPCT特許出願番号WO99/28621に議論されるような、二重噴射ストラテジーによってもたらされ得る。着火作動の間の酸化後に関するさらなる情報はまた、Broganら(また、参考として援用される)に見出され得る。
【0035】
エンジン100はまた、出口マニホルド154からの排気ガスを、排気ガス再循環(EGR)導管150およびEGR制御弁152を介して入口マニホルド109に供給することによって、EGRを利用する。EGRの使用は、NOxの排出の抑制を補助し得る場合に特に、いくつかの負荷点において特定の排出の利点を提供し得る。
【0036】
Ford ZETEC4気筒4行程2リットルエンジンのようなエンジンは、上に詳述される型の直接噴射燃料システムを組み込むような改変に適している。本実施形態は、内部質量1360kgのFord Mondeo GLX車に搭載された2.0リットルのFord Zetec DOHCエンジンを利用した。このエンジンは、10.8の圧縮比を有した。排気弁カムは、遅延したタイミングを提供した。35%の最大排気ガス再循環(EGR)が提供された。トランスミッションは、5速手動変速機であった(FDR=3.84)。
【0037】
入口ポート設計に関する増加したポートフローおよびより大きいパッケージング可撓性を介する、改善された燃料負荷性能を導く減少したタンブル/渦流要件の可能性のような、他の利点もまた、好ましい実施形態を介して生じ得る。なおさらに、二重流体燃料システムがスプレーガイド型のもの(点火が、流出する燃料スプレーから直接もたらされ得る)である場合、平頭ピストンが使用され得、このピストンは、燃焼室における減少した表面積、最適な圧縮およびより高い圧縮比の使用の利点を導き得る。スプレーガイド燃焼に関するさらなる詳細は、本出願人の特許出願番号WO01/29406(その内容は、本明細書中に参考として援用される)に見出され得る。スプレーの内包を実施する際、およびスプレーガイド燃焼室の実装を補助する際に有用な、ポペット突出部に関する情報は、本出願人の米国特許第5,551,638号に見出され得る。
【0038】
重要なことには、好ましい実施形態は、直接燃料噴射を有するエンジンが、低硫黄燃料が容易には入手可能ではない市場において販売されることを可能にする。さらに、そして本明細書中上記で言及されたように、DIエンジンが本実施形態に従って作動される場合に、LNT転換器の費用(これは、従来のTWCより有意に高い)が回避され得る。高硫黄燃料を有すると予測される市場としては、米国およびカナダが挙げられる。
【0039】
本実施形態は、150ppmと250ppmとの間の硫黄を含むガソリン燃料を使用して、Euro IV排出要件に従う。これは、通常、高硫黄燃料とみなされる。一般的にいえば、50ppmを超える硫黄を含むガソリンは、高硫黄燃料である。
【0040】
ここで図1bを参照すると、Euro IVへの適合を達成する際に利用されるようなLNTを備えない、TWCを有する排気システムの、絵による表現が示される。TWCは、排気マニホルドから0.35mの距離で、クローズカップルド位置に位置するが、他の距離もまた、選択される触媒の正確な特徴に依存して、利用され得る。この排気マニホルドは、単一の管状の低い熱慣性の構成を利用した。TWCは、(総行程容量)ESVの85%の容量を有し、セル密度は、400CPIであった。その断面積は、118.63mm2である。その短軸は、80.8mmであり、その長軸は、169.7mmであり、そしてその長さは、83mmである。
【0041】
ESVの85%〜110%の範囲の容量を有するTWCもまた効果的であると考えられる。重要なことには、TWCは、一般に、Euro IV排出標準を達成するために、MPI/PFI車において現在使用されている型であると分類され得る。Euro IVが達成されたTWCは、1050℃、2%O2、10%H2Oで、4時間熱水熟成された。この熟成は、100,000kmにわたって作動された触媒と等価であると考えられる。改善された排出物コンプライアンスが、熟成されていない新鮮なTWCを用いて利用可能である。三元触媒は、Johnson Matthey of Trafalgar Square,London,United Kingdomから入手可能である。
【0042】
TWCは、希薄な空燃比条件下でのエンジンの作動に由来する排気排出物を処理する場合に、低いNOx転換効率を有する。代表的に、TWCは、希薄な作動条件下では0%のNOx転換効率を有するといわれる。
【0043】
ここで図2aを参照すると、空気利用直接噴射スプレーガイド燃料システムを備える4行程エンジンを有する乗物についての、代表的な空燃比走査が示されている。この空燃比操作は、エンジンが同じエンジン速度および1エンジンサイクルあたりの燃料補給レベルで作動される場合の、炭化水素、一酸化炭素、NOxのエンジンを出る排出物、および異なる空燃比についての道路力(road force)を詳細に示す。
【0044】
このグラフから、任意の特定の作動点において、エンジンは、エンジンから出る排出物を広い範囲にわたって生成し、そして特定の範囲内で道路力を伝達するよう構成され得ることがわかり得る。
【0045】
走査を作成するために、この乗物は、ダイナモメータで作動される。スロットルの位置を変動させて、空燃比を変化させる。点火のタイミング、燃料噴射のタイミング、排気ガスの再循環レベルを変動させて、同じエンジン速度を達成する。
【0046】
ここで図2bを参照すると、この図は、図2aのNOx曲線および道路力曲線に焦点を当てるが、道路力の軸は、0〜200ニュートンの範囲に短縮されており、そして道路力曲線とNOx曲線との相対的位置が変化していることに注目するべきである。この走査において、4つの点(点A、点B、点C、および点D)が同定されている。点Aは、最良の燃料燃焼点と称され得、そして点Bは、最良のNOx排出点と称され得る。点Aにおいて、道路力は、約110Nであり、そしてNOxは、約12ppmである。点Bにおいて、道路力は、約95Nであり、そしてNOxは、約8ppmである。従って、点Aと点Bとの間には、10%より大きい道路力の差異、および約33%のNOxの差異が存在する。道路力は、燃料消費の指標である。従って、点Aと点Bとの間の約10%の道路力の煙道は、NOx排出レベルの33%の変化を生じる。対照的に、点Cにおいて、NOxは、約6ppmであり、そして道路力は、約50Nである。従って、点Bから点Cに進むと、道路力の約50%の変化は、約25%のNOxの変化を生じた。同様に、点Aから点Dに進むと、道路力は約110Nのままであるが、NOxは、26ppmに有意に増加し、これは、約110%の変化である。
【0047】
従って、最適なNOxについて、最良の燃料消費でエンジンを作動させるためには、点Aに近い作動点が最良に選択され、そして最適な燃料消費について、最小のNOxで作動させるためには、点Bに近い作動点が最良に選択される。
【0048】
Broganらの乗物は、最良の燃料消費および最適なNOxに対して較正され、一方で本実施形態は、最適な燃料消費での最良のNOxに対して較正される。最良のNOx較正のこの選択は、Broganらの較正から得られると考えられるより大きな燃料経済的な利点を生じた。この燃料経済利点の増加は、NOx排出の低減として利用可能であり、乗物が、MVEG−B駆動サイクルのより大きな部分にわたって、希薄な空燃比で作動することを可能にした。具体的には、本実施形態は、MVEG−Bサイクルの23%にわたって、化学量論的な空燃比で作動した。この実施形態はまた、MVEG−Bサイクルの33%にわたって、14.6と20との間の空燃比で作動し、そしてMVEG−Bサイクルの43%にわたって、20を越える空燃比で作動した。100キロメートルあたり8.0リットル以下のオーダーの燃料消費が、MVEG−B駆動サイクルにわたって達成された。具体的には、MVEG−B駆動サイクルにわたって、100キロメートルあたり8.0〜7.5リットルの範囲の燃料消費が提供されると考えられる。MVEG−B駆動サイクルにわたって100キロメートルあたり7.5リットルの燃料消費は、ベースラインのMPI車にわたる約13%の燃料経済的利点を表す。車間の4%のオーダーの変動は、本実施形態に従って作動される乗物のフリートに起因すると予測され得る。従って、いくつかの乗物は、ベースラインのMPI車にわたる9%のオーダーの燃料消費の利点を示し得る。これは、MVEG−B駆動サイクルにわたる100キロメートルあたり7.8リットルの燃料消費に対応する。
【0049】
ここで図3を参照すると、図1および2に詳述された型の直接噴射エンジンおよび排気システムを搭載され、そして本明細書中に詳述した排出レベルが達成された、Ford Mondeo車の実施形態についての道路負荷曲線が示されている。この道路負荷曲線は、種々の道路速度において、定常状態走行条件下で乗物が経験する抵抗を示す。この道路負荷曲線には、異なる道路負荷速度での、エンジンから出るNOxのフローをg/kmで示す第二のグラフが重ねられている。これらのNOxの流速を達成するために、このエンジンには、最良のNOx較正を提供し、これによって、少なくとも希薄な作動負荷範囲にわたって、エンジンから出るNOxの流速を最小にした。
【0050】
NOxの流速は非線形であり、そしておよそ70km/hの負荷点において、エンジンから出るNOxの流速は、Euro IV流速要件(1キロメートルあたりのグラム数)を超えたことがわかり得る。従って、70km/hの走行が、MVEG−B駆動サイクルの間に化学量論的作動が開始するべきエンジン負荷であると選択された。しかし、60km/hにおけるNOxの流速は、0.08g/kmのEuro IV要件より低く、従って、60km/hの希薄な定常状態走行条件下での実施形態の作動が可能であるようであることが、注目され得る。
【0051】
図2に詳述される触媒を用いてEuro IV排出標準を満足する較正は、テールパイプNOx排出の80%以下が、希薄な作動条件下で生成し、そしてテールパイプから出るNOx排出の20%以下が、化学量論的作動条件下で生成するような、目標乗物作動を有した。これは、乗物を、希薄な空燃比で、道路負荷曲線上の、エンジンから出るNOx排出物がEuro IV要件未満であると推定される走行点において乗物を作動させることによって、達成された。この結果として、エンジンが、MVEG−Bサイクルの間に、70km/h以上の走行点で、化学量論的な空燃比で作動された。50km/h走行、35km/h走行、32km/h走行、および15km/h走行の間、この乗物は、一般に、希薄な空燃比で作動された。50km/h走行の間、このエンジンは、0.00081g/秒のNOx流速で作動し、これは、0.0583g/kmのNOx流速に対応する。空回り時に、このエンジンは、0.00026g/sのNOx流速で作動した。従って、本実施形態は、0.00081g/sと0.00026g/sとの間の範囲のNOx流速で作動した。0.00081g/sのNOx流速での道路力は、250Nのオーダーであり、そして空回り時には、道路力は、0ニュートン(0N)であった。代替の実施形態は、エンジンを、希薄な作動条件下で作動させ、その結果、NOxの流速が、Euro IV要件の80%以下となることを目的とし得る。
【0052】
ここで図4aを参照すると、この図は、MVEG−B駆動サイクル400にわたって利用される空燃比の、グラフ表現である。空燃比は、左側の指標に示されており、そしてこれら2つのグラフのうちの一方の頂部に対応する。MVEG−B駆動サイクルにわたる乗物速度は、右側の指標によって示されており、これは、これら2つのフラグの低い方に対応する。水平方向の破線440は、化学量論的な空燃比レベルを示す。ほぼ垂直な線442の遷移は、乗物がオーバーランカットで作動される位置を示す。オーバーランカットは、オペレータが自分の足をアクセルペダルから離し、そしてその乗物が減速する場合に起こる。代表的に、スロットルは、オーバーランカットの間は閉じており、そしてまた、エンジンへの燃料補給は、遮断されるかまたは実質的に減少され、これは、グラフに示される、より大きい空燃比の急騰442を提供する。
【0053】
MVEG−B駆動サイクル400は、ECE駆動サイクル405およびEUDC駆動サイクル410に分割される。ECE駆動サイクル405は、次に、4つの同一のサイクルに分割され、これらのサイクルの各々が、Elementary Urban Cycle 415と称される。
【0054】
Elementary Urban Cycle 415は、第一(420)、第二(422)、および第三(424)、および第四(426)の定常状態走行点からなる。第一の定常状態走行点420は、第一のギアで15km/hである。第二の定常状態走行点422は、第二のギアで32km/hであり、第三の定常状態走行点424は、第三のギアで50km/hであり、そして第四の定常状態走行426は、第三のギアで35km/hである。上で詳述されるように、このサイクルは、ECE駆動サイクル405を完成するために、4回繰り返される。
【0055】
EUDC駆動サイクルは、第五の定常状態走行点428(これは、第五のギアで70km/hである)、第六の定常状態走行点430(これは、第四のギアで50km/hである)、第六の定常状態走行点432(これは、第五のギアで70km/hである)、第七の定常状態走行点434(これは、第五のギアで100km/hである)、および第八の定常状態走行点438(これは、第五のギアで120km/hである)からなる。
【0056】
ここで図4bを参照すると、これは、Elementary Urban Cycle 415をさらに詳細に強調する。このElementary Urban Cycleは、多数の垂直線によって、空燃比プロットと連結されている。これは、空燃比プロット(および従って、エンジン作動)が、どのようにElementary Urban Cycle 415と対応するかを示すためである。この乗物は、主としてECE駆動サイクル405にわたって、希薄で作動され、従って、Elementary Urban Cycle 415にわたる空燃比の記載は、エンジン構成および作動点の指標である。
【0057】
点444において、エンジンは空回りしており、そして空燃比は、25.0:1のオーダーで希薄である。点446において、この乗物は、約1.04m/s2の第一のギアでの加速を起こしており、そしてエンジンは、19.0:1のオーダーの空燃比で希薄で作動している。点448において、この乗物は、25.0:1のオーダーの空燃比で、第一のギアでの15km/hの定常状態走行を起こしている。次いで、この乗物は、減速されて空回りに戻る。点450において、空回りであった後に、この乗物は、第一のギアで0.83m/s2の割合で、15km/hの速度まで加速する。空燃比は、この期間の間、19.0:1のオーダーで希薄である。次いで、点452において、この乗物は、第二のギアに変化し、そして0.94m/s2の割合で加速する。このエンジンは、この加速の間、化学量論的な空燃比で作動する。点454において、この乗物は、第二のギアで、32km/hの定常状態走行で作動する。空燃比は、20.0:1のオーダーの希薄に戻る。32km/hの定常状態走行の終了時に、この乗り物は減速して静止に戻り、そしてエンジンは、オーバーランカットに入る。空回り時に、空燃比は、約25.0:1に戻る。この空回り段階の完了時に、この乗物は、点456において、19.0:1のオーダーの空燃比で、第一のギアで15km/hまでの速度に加速する。点458において、この乗物は、第二のギアに変化し、そして0.62km/hの速度で、35km/hの速度まで、化学量論的な空燃比で加速し、このとき、この乗物は、第三のギアおよび0.52km/hの割合での化学量論的加速への、別のギア変化を経験する。点460において、この乗物は、50km/hの速度に達成、そして第三のギアのままで定常状態走行期間に入り、このとき、この乗物は、19.0:1のオーダーの空燃比での希薄作動に切り替わって戻る。点462において、この乗物は、この定常状態走行を完了し、そしてオーバーランカット条件下で、35km/hまで減速する。点464において、この乗物は、20.0:1のオーダーの空燃比で、35km/hの定常走行条件下で作動する。次いで、この乗物は、減速してオーバーランカット条件下で定常位置に戻り、そして第三のElementary Urban Cycle 415を完了する。
【0058】
上記較正は、エンジンを、希薄な空燃比で、50km/hまでの定常状態走行条件下で作動させる。このエンジンは、加速期間(特に、第二のギア、第三のギア、および第四のギア)の間は、化学量論的な空燃比で作動される。70km/hの定常状態走行速度において、この乗物は、化学量論的な空燃比で作動される。
【0059】
EUDC駆動サイクル410の間、この乗物は、サイクル410の開始時の第一のギアでの加速の間、および第四のギアによって実施される、50km/h走行430の間、希薄な空燃比で作動する。EUDC駆動サイクルの残りの部分は、オーバーランカット条件、およびおそらく、ギア変化の間の一時的な空燃比の挙動とは別に、化学量論的な空燃比作動条件下で実施される。
【0060】
化学量論的な作動の間、90%を超えるNOx転換効率が達成された。しかし、14.4:1または14.3:1のオーダーの、わずかに濃厚な空燃比で作動することが好ましいことが見出された。閉ループの化学量論的空燃比作動条件に入った後で、このより濃厚な空燃比に移動する前に、おそらく、5秒のオーダーの遅延が存在する。NOx転換効率のモニタリングおよび制御は、好ましくは、TWC 110の下流に位置する第二の酸素センサの使用によって達成され、このセンサは、TWCの酸素貯蔵能力に基づいて、空燃比の制御を提供した。この5秒間の遅延は、以前には、後部酸素センサが安定化することを可能にするといわれた。
【0061】
このグラフは、MVEG−B駆動サイクル400の約70〜75%について、このエンジンは、希薄な空燃比で作動し、そしてMVEG−B駆動サイクル400の約25〜30%について、このエンジンは、化学量論的な空燃比で作動することを示す。この希薄な作動としては、希薄な定常状態作動条件、および希薄から化学量論までの、過渡的な空燃比作動条件が挙げられる。このグラフはまた、オーバーランカット条件の間、このエンジンは、25:1を超える空燃比で作動されることを示す。過渡的な空燃比条件は、希薄作動条件の約20%であり、希薄定常状態作動条件は、この作動上件の約40%であり、そしてオーバーランカット条件は、希薄作動条件の約15%であった。
【0062】
MVEG−B駆動サイクルにわたる100キロメートルあたり8.0〜7.5リットルの範囲の燃料消費が提供された。MVEG−B駆動サイクルにわたる、100キロメートル当たり7.5リットルのオーダーの燃料消費で作動する場合、ECE駆動サイクルにわたる燃料消費は、100キロメートルのECE駆動サイクルあたり10.4リットルのオーダーであり、そしてEUDC駆動サイクルの間、燃料消費は、EUDC駆動サイクルの100キロメートル当たり、5.8mlリットルのオーダーである。
【0063】
較正が達成されたサイクルは、NVEG−B駆動サイクルにわたって、平均して、テールパイプNOx排出が、Euro IV要件未満である。MVEG−B駆動サイクルにわたって、平均して0.061g/kmの、エンジンから出るNOxが、希薄作動条件の間に生成した。このことは、希薄作動の間にエンジンから出るNOxが、Euro IV標準の約76%であると表す。TWCは、希薄な条件下では最小のNOx転換効率を有すると仮定され、そして希薄な条件下で排出する、エンジンから出るNOxもまた、希薄な作動条件下でテールパイプのNOx排出と対応する。化学量論的作動での0.007g/kmの平均のテールパイプNOxが、生成された。これは、λがほぼ1である(化学量論的な)作動の間に、エンジンから出るNOxの総量は、Euro IV標準の190%であると表す。希薄な作動条件と、λがほぼ1である(化学量論的な)条件との両方について、MVEG−B駆動サイクルにわたる0.0.068g/kmの総平均テールパイプNOxが生成した。これは、Euro IV標準の約85%を表す。ECE駆動サイクルにわたって、0.136g/kmの総テールパイプNOx排出が生成され、そしてEUDC駆動サイクルにわたって、0.027g/kのテールパイプNOxが生成された。
【0064】
ECEサイクルにわたって、3.67g/kmの、エンジンから出る炭化水素排出物が生成し、そしてEUDCサイクルにわたって、1.385g/kmの炭化水素排出物が生成し、これは、組み合わせられたECEサイクルおよびEUDCサイクルにわたって、2.21g/kmの、エンジンから出る平均の炭化水素排出物を提供した。
【0065】
ECE駆動サイクルにわたって、熟成されたTWCを用いて、0.172g/kmのテールパイプ炭化水素排出が達成された。EUDC駆動サイクルにわたって、熟成されたTWCを用いて、0.033g/kmのテールパイプ炭化水素排出が生成された。組み合わせられたECE駆動サイクルおよびEUDC駆動サイクルにわたって、熟成されたTWCを用いて、0.084g/kmの炭化水素のテールパイプ排出が達成された。これは、熟成されたTWCを用いるEuro IV標準の約85%を表す。
【0066】
ベースラインのFord Mondeo MPI車と比較して、9%と13%と間の燃料消費の利点が達成された。
【0067】
35%までの排気ガス再循環のレベルは、直接噴射エンジンから、そして特に、空気利用または二重流体直接噴射エンジンからの、NOx排出を最小にする場合に適切であると考えられる。
【0068】
代替の実施形態は、Euro IV要件を超えることなく、燃料消費を最小にするように、エンジンの化学量論的作動を較正し得る。これは、希薄な作動の間の最小のNOxについて、および化学量論的作動の間の最小の燃料消費について較正された、層状給気エンジンまたは希薄燃焼エンジンを提供し、これによって、TWCが、Euro IV排出標準を満足する際に利用され得る。
【0069】
上に詳述された実施形態は、低排出の乗物を提供し、この乗物は、処理システムの後の排気において、NOx貯蔵能力の必要なく、希薄な空燃比で、Euro IV排出要求を満足して作動し得る。具体的には、Euro IV排出要求は、三元触媒を用いて、NOx貯蔵能力を用いずに作動される場合に、本実施形態によって満足される。これらの実施形態は、100キロメートルあたり8リットル以下のオーダーの燃料消費を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1a】図1aは、希薄燃焼エンジンまたは層状給気エンジンとして作動し得る、内燃機関の概略表現である。
【図1b】図1bは、排気システムおよび三元触媒の絵の表現である。
【図2a】図2aは、一定の速度および燃料補給での作動点についての、空燃比の走査である。
【図2b】図2bは、一定の速度および燃料補給での作動点についての、代替の空燃比の走査の詳細である。
【図3】図3は、図1aのエンジンおよび図1bの排気システムを使用してEuro IV排出が満足された乗物についての、道路負荷曲線を示すグラフである。
【図4a】図4aは、Euro IV駆動サイクルにわたって乗物において作動される場合の、図1のエンジンの空燃比を示すグラフである。
【図4b】図4bは、図4aのグラフの一部をさらに詳細に示す。
Claims (31)
- 直接噴射燃料システムおよび電子制御ユニットを備える内燃機関、ならびに三元触媒を備える排気システムを有する、乗物であって、該電子制御ユニットは、少なくとも希薄な、化学量論的な空燃比でエンジンを作動させるようプログラムされており、希薄な空燃比について、Euro IV駆動サイクルにわたってエンジンを出るNOxの質量は、Euro IV標準の80%以下であり、これによって、該乗物は、Euro IV駆動サイクルにわたって、Euro IV要件を満足するテールパイプ排出を有する、乗物。
- 前記触媒が、総行程容積(ESV)の85%以下の容積を有する、請求項1に記載の乗物。
- 前記乗物が、該ビヒクルの道路負荷曲線における50km/hでの走行に等価なエンジン負荷について、化学量論的な空燃比で作動される、請求項1または2に記載の乗物。
- 前記エンジンが、希薄な定常状態条件下で、25:1以下の空燃比で作動される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の乗物。
- 前記エンジンが、希薄な定常状態条件下で、20:1以下の空燃比で作動される、請求項1〜4のいずれか1項に記載の乗物。
- 希薄内燃機関、電子制御ユニット、および三元触媒を備える排気システムを有する乗物であって、該電子制御ユニットは、Euro IV駆動サイクルにわたって、該乗物によって排出される任意のテールパイプNOx質量の80%以下が、該エンジンの希薄作動の間に発生するように、該エンジンを作動させるようにプログラムされており、これによって該エンジンは、Euro IV排出要件を満足する、乗物。
- 前記乗物によって排出される任意のテールパイプNOx質量の20%以下が、該乗物の化学量論的作動の間に発生する、請求項6に記載の乗物。
- 直接噴射燃料システムおよび電子制御ユニットを備える内燃機関、ならびに三元触媒を備える排気システムを有する、乗物であって、該電子制御ユニットが、希薄な空燃比で、Euro IV要件未満のNOx質量流速を有する負荷について、該エンジンを作動させるようプログラムされている、乗物。
- 前記NOx質量流速が、Euro IV要件の80%以下である、請求項8に記載の乗物。
- 前記乗物が、Euro IV要件以下のテールパイプ排出を有する、請求項8または9に記載の乗物。
- 希薄な定常状態の空気燃料比が、25:1未満である、請求項1〜10のいずれか1項に記載の乗物。
- 希薄な定常状態の空気燃料比が、25:1と20:1との間である、請求項1〜11のいずれか1項に記載の乗物。
- 前記エンジンが、低い熱慣性を有する排気マニホルドを有する、請求項1〜12のいずれか1項に記載の乗物。
- 前記エンジンが、空気利用直接噴射燃料送達システムを利用する、請求項1〜13のいずれか1項に記載の乗物。
- 前記エンジンが、スプレーガイド直接噴射燃料送達システムをさらに備える、請求項1〜14のいずれか1項に記載の乗物。
- 前記エンジンが、高硫黄燃料で作動するよう適合されている、請求項1〜15のいずれか1項に記載の乗物。
- 直接噴射燃料システムを備えるエンジンおよび触媒を備える排気システムを有する、乗用車であって、該触媒は、希薄な空燃比作動条件下で、低いNOx転換効率を有し、該触媒は、エンジンを出る排気排出を受け、そして処理された排気排出を吐出し、該エンジンは、該エンジンの作動を制御するための電子制御ユニットをさらに備え、該ECUは、MVEG−B駆動サイクルの少なくとも一部にわたって、希薄な空燃比で該エンジンを作動させるよう適合されており、そして該駆動サイクルにわたって、Euro IV排出要件を満たす、乗用車。
- 前記触媒が、希薄な空燃比作動条件下で、ほぼ0%のNOx転換効率を有する、請求項18に記載の乗用車。
- 前記触媒が、三元触媒(TWC)である、請求項17に記載の乗用車。
- 前記乗物が、前記駆動サイクルにわたって、100キロメートルあたり8リットル以下のオーダーの燃料消費を有する、請求項17〜19のいずれか1項に記載の乗用車。
- 前記燃料消費が、100キロメートルあたり7.8リットル以下のオーダーである、請求項20に記載の乗用車。
- 前記直接噴射燃料システムが、中央噴射燃料システムである、請求項17〜21のいずれか1項に記載の乗用車。
- 前記直接噴射燃料システムが、スプレーガイド直接噴射燃料システムである、請求項17〜21のいずれか1項に記載の乗用車。
- 前記直接噴射燃料システムが、空気利用スプレーガイド燃料システムである、請求項17〜21のいずれか1項に記載の乗用車。
- 前記空気利用燃料システムが、スプレーガイド燃料システムである、請求項17〜21のいずれか1項に記載の乗用車。
- 前記空気利用燃料システムが、中央噴射スプレーガイド燃料システムである、請求項17〜21のいずれか1項に記載の乗用車。
- 前記触媒が、総行程容量の110%以下の容量を有する、請求項17〜26のいずれか1項に記載の乗用車。
- 前記触媒が、総行程容量の85%のオーダーの容量を有する、請求項27に記載の乗用車。
- 前記乗物が、定常状態走行条件下で、50km/h以下のオーダーで、希薄な空燃比で作動するよう適合されている、請求項17〜28のいずれか1項に記載の乗用車。
- オーバーランカット条件を除いて、前記乗物が、25.0:1以下の希薄な空燃比で作動する、請求項29に記載の乗用車。
- 前記乗物が、50km/hのオーダーの乗物速度について、18.0:1〜20.0:1の範囲の希薄な空燃比で作動する、請求項30に記載の乗用車。
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