JP2005504498A - 2個または3個の相を含む多相モータ - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
本発明は、円筒状の多極磁石を含む多相モータの分野に関する。
【背景技術】
【0002】
これらの2相モータまたは3相モータは、ロータ(N組の極を含む環状または円板状の磁石)で多極構造の特徴を有し、P個の歯を備えるステータで多極である。NとPは、電流が流れないときのトルクを最小化するように選択する。
【0003】
従来技術では、特に2相モータ、とりわけ時計類のモータまたは表示装置の針の駆動用モータを記載した仏国特許出願公開第2742940号明細書が知られている。この特許は、電気コイルにより励磁されるステータ部分と、Nが3または5であるとき、半径方向に交互に磁化されるN組の極を備えた磁化ロータとからなる多相モータを記載している。ステータ部分は、中央脚部を囲む電気コイルをそれぞれが含む、少なくとも2個のW形回路を備える。W形回路は、中央脚部の一方が磁気転移部分の正面にあるとき、中央脚部の他方が磁極の正面にくるように配置される。W形回路の脚部の磁極片は、π/4だけ角方向に間隔をあけられており、異なる相に属する2個のW形回路の中央脚部の磁極片は、Nが、磁極の組の数すなわち3または5であり、kが、0、1、または2であるとき、π/2±k・π/Nにほぼ等しい角度だけ角方向に間をあけられている。
【0004】
仏国特許出願公開第2754953号明細書は、電気コイルにより励磁されるステータ部分と、Nが4または5であるとき、半径方向に交互に磁化されるN組の極を備えた磁化ロータとからなる多相モータを記載している。ステータ部分は、中央脚部を囲む電気コイルをそれぞれが含む、少なくとも2個のW形回路を有する。W型回路は、中央脚部の一方が磁気転移部分の正面にあるとき、中央脚部の他方が磁極の正面にくるように配置される。異なる相に属する2個のW形回路の中央脚部の磁極片は、ほぼ120°に等しい角度だけ角方向に間をあけられている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来技術のモータにより提起される問題は、円筒状の磁石を使用するためにモータの回転軸に沿った外形寸法が大きくなる問題と、軸方向異方性の円板状磁石に比べて同じエネルギーでコストが3倍にもなる半径方向異方性の円筒状磁石の品質に関する問題とである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の目的は、電流がゼロでないトルクを有する小型かつ高性能なモータを提案することにある。このため、本発明は、その最も一般的な意味において、Mが2または3であるとき、M個の相を含む多相モータに関し、このモータは、電気コイルにより励磁される少なくとも一つのステータ部分(1)と、磁化されるロータ(2)とからなり、前記ロータ(2)は、Rがn*(M+1)または5*nであるとき、厚みに沿って交互に磁化されるR組の極を備える円板状の磁化部分を有し、前記ステータ部分(1)は、nが1以上の整数であって、Sが、偶数Mに対して8*n、奇数Mに対して9*nに等しいとき、少なくとも幾つかが電気コイルにより励磁されるS個の極を有することを特徴とする。好適には、ロータが円板状である。
【0007】
第一の変形実施形態によれば、ステータは、前記磁化部分の両側に配置されるS個の極をそれぞれ有する2個の係合ステータ部分から構成される。
【0008】
第二の変形実施形態によれば、磁化部分が、ステータの磁極部分とヨークとの間に配置される。
【0009】
特定の実施形態によれば、磁化部分が、前記ヨークに結合される。
【0010】
第一の実施例によれば、nが1以上の整数であるとき、ロータが3n組の極を有し、少なくとも一つのステータ部分が8*n個の極を有する。
【0011】
第二の実施例によれば、nが1以上の整数であるとき、ロータが5n組の極を有し、少なくとも一つのステータ部分が、8*n個の極を有する。
【0012】
第三の実施例によれば、nが1以上の整数であるとき、前記ロータが5n組の極を有し、少なくとも一つのステータ部分が、9*n個の極を有する。
【0013】
第四の実施例によれば、nが1以上の整数であるとき、前記ロータが4n組の極を有し、少なくとも一つのステータ部分が、9*n個の極を有する。
【0014】
本発明は、添付図面を参照しながら、実施形態の限定的ではない一例として挙げられた以下の説明を読めば、いっそう明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
図1は、本発明による3相モータの分解図である。このモータは、2個のステータ部分(1、1’)と、ロータ(2)とから構成されている。ロータ(2)は、軸(3)により支持されている。
【0016】
ロータは、軸方向、すなわち磁石の厚みに沿って交互に磁化される10個の薄型磁石(4〜13)を有する。各磁石は、円板の1区画の形状をとる。
【0017】
ステータは、図2、3に示された係合する2個のステータ部分からなり、これらの部分は、ロータの磁化部分の両側に配置される。各ステータ部分は、固定板をなすプラスチックプレート(15、25)により支持されている。ステータ部分は、鉄とシリコンとの合金鋼板の型打ちにより形成される歯付きリング(16、26)からなり、横面にほぼ垂直な側面(33、34)と、上面(32)の両側で上方の角に沿って形成される斜角面(30、31)とを有する9個の台形の歯を備える。2個の連続歯は、半径方向のスペースにより隔てられる。
【0018】
3個につき1個の歯は、コイル(17、27)により囲まれている。同一のステータ部分の3個のコイル(36、37、38)は、3相電源への接続のためにプリント回路により供給端子(18、28)に電気的に接続される。
【0019】
アルミニウムからなる後方板(40)、前方板(41)、および円筒状の外装(46)が、ハウジングを形成する。リベット(42〜45)が全体を固定する。
【0020】
図4は、ステータが、円板状のロータの両側に配置された2個のステータ部分(1、1’)からなる2相の変形実施形態を示している。
【0021】
ステータ部分の一方(1)は、歯(52、53)を囲む励磁コイル(50、51)を支持する。
【0022】
ステータ部分の他方(1’)は、電気コイルにより囲まれない歯を有する。
【0023】
図5は、ステータが単一の部分(1)を有する3相の別の変形実施形態を示している。ロータは、磁束を閉鎖する円錐形のヨーク(55)に隣接する円板状の磁化部分を有する。
【0024】
図6は、2相モータの変形実施形態を示す。
【0025】
ロータ(2)は、厚みに沿って交互に磁化される10個の薄型磁石(60〜69)を含む。
【0026】
ステータ部分(1)は、2個に付き1個がコイル(80〜83)により囲まれる8個の歯(70〜78)を含む。
【0027】
対称な部分(1’)は、磁石(60〜69)の面に対して対称に配置される。この部分は、2個に付き1個がコイルにより囲まれる8個の歯を同様に有する。
【0028】
図7は、10組の磁極を備え、32個のステータ歯が2個のステータ部分に配分され、16個のコイルにより励起されるモータの変形実施形態を示している。
【0029】
図8は、2相の形態にするために2個のコイル(90、91)にコイル数を制限することにより、本発明による2相モータのコストおよび外形寸法を低減可能にする変形実施形態を示している。2個のコイルは、励磁されない1個の歯を間において2個の歯を囲んでいる。
【0030】
図9は、ステータ歯(99〜106)が放射状である2相の変形実施形態を示している。
【0031】
ステータ歯は、環状ヨーク(107)により接続されている。2個に付き1個の歯は、軸が半径方向にあるコイル(108〜111)によって囲まれている。
【0032】
歯は、自由端が台形である半径方向の脚部の形状を有し、磁化ディスク(120)の下に延びている。磁化ディスク(120)は、反対面に、磁束を閉じるヨーク(121)を備える。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明による3相モータの拡大分解図である。
【図2】図1に示したモータの2個のステータ部分のうちの1つを示す図である。
【図3】図1に示したモータの2個のステータ部分のうちの1つを示す図である。
【図4】2個のステータを含む2相モータの斜視図である。
【図5】単一のステータを含む3相モータの変形実施形態を示す図である。
【図6】2相モータの分解図である。
【図7】2個のステータを含む3相モータの変形実施形態を示す図である。
【図8】2相モータの別の変形実施形態を示す図である。
【図9】ステータ歯が放射状である変形実施形態を示す図である。
【符号の説明】
【0034】
1、1’ ステータ部分
2 ロータ
3 軸
4〜13 薄型磁石
15、25 プレート
16、26 歯付きリング
17、27 コイル
30、31 斜角面
32 上面
33、34 側面
36、37、38 コイル
18、28 供給端子
40 後方板
41 前方板
42〜45 リベット
46 外装
50、51 励磁コイル
52、53 歯
55 円錐ヨーク
60〜69 薄型磁石
70〜78 歯
80〜83 コイル
90、91 コイル
99〜106 ステータ歯
107 環状ヨーク
108〜111 コイル
120 磁化ディスク
121 ヨーク
Claims (9)
- Mが2または3であるとき、M個の相を含む多相モータであって、前記モータは、電気コイルにより励磁される少なくとも一つのステータ部分(1)と、磁化されるロータ(2)とからなり、前記ロータ(2)は、Rがn*(M+1)または5*nであるとき、厚みに沿って交互に磁化されるR組の極を備えた円板状の磁化部分を有し、前記ステータ部分(1)は、nが1以上の整数であって、Sが偶数Mに対して8*n、奇数Mに対して9*nに等しいとき、少なくとも幾つかが電気コイルにより励磁されるS個の極を有することを特徴とする多相モータ。
- 前記ステータは、前記磁化部分の両側に配置されるS個の極をそれぞれ有する2個の係合ステータ部分から構成されることを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の多相モータ。
- 前記磁化部分が、ステータの磁極部分とヨークとの間に配置されることを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の多相モータ。
- 前記磁化部分が、前記ヨークに結合されることを特徴とする特許請求の範囲第3項に記載の多相モータ。
- nが1以上の整数であるとき、前記ロータが3n組の極を有し、少なくとも一つのステータ部分が8*n個の極を有することを特徴とする特許請求の範囲第1項から第4項のいずれか一項に記載の多相モータ。
- nが1以上の整数であるとき、前記ロータが5n組の極を有し、少なくとも一つのステータ部分が、8*n個の極を有することを特徴とする特許請求の範囲第1項から第4項のいずれか一項に記載の多相モータ。
- nが1以上の整数であるとき、前記ロータが5n組の極を有し、少なくとも一つのステータ部分が、9*n個の極を有することを特徴とする特許請求の範囲第1項から第6項のいずれか一項に記載の多相モータ。
- nが1以上の整数であるとき、前記ロータが4n組の極を有し、少なくとも一つのステータ部分が、9*n個の極を有することを特徴とする特許請求の範囲第1項から第5項のいずれか一項に記載の多相モータ。
- ステータ歯(100〜106)が放射状であることを特徴とする特許請求の範囲第1項から第8項のいずれか一項に記載の多相モータ。
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