JP2005502383A - 核酸ライブラリーを作製する方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、核酸ライブラリーの作製およびコサプレッションの方法において使用するためのベクター系に関する。本発明は、少なくとも1つの特有の制限エンドヌクレアーゼ部位を含む2本鎖部分で分けられた1本鎖ループ部分および1本鎖レプリコン部分を含むベクターの使用を提供する。

Description

【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は概して核酸ライブラリーを作製するための方法に関する。より具体的には、本発明はベクターに挿入され且つ原核性微生物内で維持されている真核細胞由来の核酸分子のライブラリーか、または単離および/もしくは精製された核酸分子として提供する。そのような分子は形質転換か、またはそうでなければ真核細胞に導入するのに有用であり、これを次いで転写または転写後遺伝子サイレンシング(TGSまたはPTGS)事象に関してスクリーニングすることができる。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
本明細書で提供される参考文献の詳細な書誌事項は本明細書の末尾に列挙する。
【0003】
本明細書における先行技術に対する参考文献は、この先行技術がいずれかの国の共通する一般知識の一部を成すことの確認または何らかの形態の示唆ではなく、またそのように考えるべきではない。
【0004】
組換えDNA技術が高度になってきており、それにより真核細胞遺伝子発現を調節するメカニズムの理解が著しく進歩している。これは植物、農業、医学および獣医学産業における研究および開発を大いに促進している。1つの重要な局面は、遺伝物質の発現を変化させることによる、細胞または細胞群の表現型を変化させる手段の開発である。遺伝子発現を選択的不活性化した後に、無数の望ましい表現型形質が得られる可能性がある。しかしながら、遺伝子発現の調節において進展はあったが、そのような新規の形質を生み出す遺伝子発現の実際の操作においてあまり進歩はない。さらに、ヒトの介入が真核遺伝子発現のレベルの変調を導き得る限定的な手段のみが利用可能である。
【0005】
文献では、「遺伝子サイレンシング」なる用語が頻繁に用いられる。しかしながら、これは、遺伝子サイレンシング事象がシスまたはトランスで作用したかどうかを識別することなく、一般的に行われている。シス不活性化事象はトランスにおける事象ほど有用ではないので、これは遺伝子サイレンシング技術の商業的活用に適している。例えば、シス不活性化を必要とする技術を用いて内因性遺伝子(例えば植物遺伝子)または外因性遺伝子(例えば病原体由来の遺伝子)の標的化に成功する可能性は低い。
【0006】
遺伝子不活性化(すなわち遺伝子発現の不活性化)に対する1つの研究法は相補的mRNA転写物を誘導するアンチセンス核酸分子を利用する。相補的ヌクレオチド配列間で塩基対形成することにより2本鎖mRNAが形成されて複合体を生成し、これは低い効率で翻訳され、そして/または翻訳される前に細胞内リボヌクレアーゼ酵素により分解されると仮定されている。
【0007】
また別の研究法では、遺伝子の一つまたは複数のコピーまたは実質的に類似の遺伝子の一つまたは複数のコピーが細胞に導入された場合、細胞、組織または器官の内因性遺伝子の発現は抑制され得る。導入遺伝子はセンスRNAとして発現される。これは機械的に外来性のプロセシングに関与すると考えられる。例えば、この研究法は、体細胞で遺伝されるクロマチンの抑制された状態が形成される、転写のレベルでの抑制か、またはこの場合、転写開始は正常に起こるが、RNA産物が続いて排除される、転写の後の抑制のいずれかに関係すると仮定されている。換言すると、遺伝子不活性化はシスまたはトランスで起こり得る。シス不活性化に関しては、標的遺伝子のみが不活性化され、そしてゲノム中に分散したその他の類似の遺伝子は影響されない。対照的に、ゲノム中に分散し、そして特定の標的配列と相同性を共有する一つまたは複数の遺伝子もまた不活性化される場合に、トランスでの不活性化が起こる。
【0008】
「コサプレッション」なる用語はPTGSの後者の形態を記載するのに用いられる。そのような導入遺伝子配列の発現により、相同遺伝子、すなわち遺伝子発現のトランス不活性化に特異的な配列の不活性化に至る(Napoliら、The Plant Cell 4:279-289(1990);van der Krolら、The Plant Cell 4:291-299(1990))。これが生じる細胞の分子表現型は植物系においてよく報告されており、mRNA配列の消失は配列特異的RNA分解系の活性化の結果として生じると考えられている(Lindboら、The Plant Cell 5:1749-1759(1993);Waterhouseら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 95:13959-13964(1999))。
【0009】
本質的には、コサプレッションは干渉RNA(RNAi)の生成に関係すると考えられている。RNAiは2本鎖RNA(dsRNA)により誘導されたPTGSを意味する。dsRNAの線虫(C.elegans)への注射により配列特異的遺伝子サイレンシングに至ることが示されている(Fireら、Nature 391:806-811(1998))。dsRNAの摂取(TimmonsおよびFire、Nature 395:854(1998))またはdsRNAを生成する遺伝子構築物を発現する細菌(Timmonsら、Gene 263:103-112(2001))もまたPTGSに至る。それ以来RNAiはショウジョウバエ(Caplenら、Gene 252:95-105(2000);FortlerおよびBelote、Genesis 264:240-244(2000))、クモ(SchoppmeierおよびDamen、Development Genes & Evolution 211:76-82(2001))および哺乳動物(Elbashirら、Nature 411:494-498(2001))などの生物の範囲で有効であることが実証されている。
【0010】
導入遺伝子発現により誘導されるPTGSの頻度をヘアピンまたは逆方向反復(IR)遺伝子構築物の使用により増加させることができる(Singhら、Biochemical Society Transactions 28:925-927(2000);Smithら、Nature 407:319-320(2000))。そのような構築物は植物において100%近いPTGS頻度を生み出すことが示されている。逆方向反復構築物は、動物、例えばショウジョウバエ(FortierおよびBelote、(2000)前記)および線虫(Timmonsら、(2001)前記)においても有効である。しかしながら、IR構築物の作製は一度に1遺伝子しか達成することができず、且つ複数のクローニング工程を必要とする。従って、IR遺伝子構築物を作製するための現行の方法は時間がかかり、多くの労力が必要となる。単一のクローニング工程で逆方向反復またはヘアピン遺伝子構築物のライブラリーを作製するための公知の方法はない。
【0011】
米国特許第6,054,299号はステムループクローニングベクターを構築するための方法について記載している。ベクターは望ましい2本鎖遺伝的エレメント、例えばプロモーターによりシス活性化される単一の標準核酸分子を生成するために有用である。1対のIR配列間でベクターの2本鎖複製型に核酸分子をクローン化する。IR配列は2本鎖遺伝的エレメントをコードする。1本鎖DNAとして発現される場合、クローン化された核酸は「ステム・ループ」構造の1本鎖「ループ」領域に位置する。米国特許第6,054,299号はベクターの「1本鎖」形態の2本鎖ステムへのDNA断片のクローニングについて記載または暗示していないし、開示は逆反復を作製するために2本鎖核酸をクローニングするための手段を提供していない。
【0012】
「コサプレッション」なる用語に関する動物文献内にかなりの混乱が存在している(Bingham、Cell 90:385-387(1997))。実際に、比較的最近まで、翻訳を伴わない遺伝子転写の特異的分子表現型により定義される「コサプレッション」は、哺乳動物系では生じないと考えられていた。植物系および下等真核生物、アカパンカビ(Neurospera)においてのみ報告されている(Cogoniら、EMBO J.15:3153-3163(1996);CogoniおよびMancino、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 94:10233-10238(1997))。しかしながら、過去数年にわたる研究により、匹敵する翻訳後不活性化事象が実際に哺乳動物およびその他の動物系で生じることが示されている。
【0013】
種々の異なる遺伝子構築物は、植物または動物細胞のいずれかにおける遺伝子発現を下方調節するか、そうでなければ変調するように設計されている系において有効であることが実証されている。
【0014】
しかしながら、現在まで、標的内因性配列に関するそのような構築物の使用は、公知の標的配列の発現と干渉するように設計された特定の配列特異的遺伝分子の作製に依存し、特定の核酸配列および標的化された内因性遺伝子の生物学的機能の双方が公知であることが必要とされている。さらに、そのような構築物の製造は複数のクローニング工程を必要とし、一般に遺伝子ごと(すなわち、形質ごと)を基本に行われ、これは一度に1つの形質/表現型のみを扱い、これにより全過程は極度に多くの労力が必要となる。
【0015】
ハイスループットスクリーニングおよびマイクロアレイ技術の高度な手段の出現で、非常に多くの分子を作製し、同時に且つ望ましい特徴に関して迅速にスクリーニングすることができ、それにより商業用の研究プロトコルおよび製品開発の効率が大いに増す。診断上および治療上有用な方法で日常的に適用される、前記した遺伝子変調構築物の型に関して、機能的に関係する可能性のある遺伝分子のライブラリーを作製するさらに迅速で、そして予測可能な手段を作製する必要がある。
【発明の開示】
【0016】
発明の概要
本明細書全体にわたり、「含む(comprise)」なる用語またはその変形物である「含む(comprises)」または「含むこと(comprising)」などは、それ以外を必要とする文脈でなければ、記載した1つの要素もしくは1つの整数、または複数の要素もしくは複数の個の包含を意味するが、任意のその他の要素もしくは整数、または複数の要素もしくは複数の整数の排除を意味するものではないことが理解されると思われる。
【0017】
ヌクレオチド配列およびアミノ酸配列は、配列識別番号(配列番号:)により言及する。配列番号:は、配列識別子〈400〉1、〈400〉2などの数値に相当する。
【0018】
本発明に至る研究では、本発明者らは、真核細胞由来の遺伝子配列を含む核酸ライブラリーの作成に有用なベクター系を開発した。これらの配列はcDNAおよび/またはゲノムDNAを含むことができる。ゲノムDNAは一つまたは複数のプロモーターまたはその他の調節もしくは非転写領域を含むことができる。特定の真核細胞に導入された場合、ライブラリーの核酸分子は部分的2本鎖RNA転写物を作成することができる。従って、ライブラリーは真核細胞において遺伝子サイレンシングに至る核酸分子の生成に有用である。本発明のRNA転写物を、本明細書では「コサプレッションエフェクター」と称する。これは本明細書で後記するように「ヘアピン形状の構築物」または「完全なヘアピン」の形態をとることができる。サイレンシングはPTGSを介して起こり得、この場合ライブラリーは、例えば遺伝子配列のアミノ酸コード領域またはRNAコード領域に相当するcDNAまたはゲノムDNAに由来する遺伝子配列を含む。または、TGSを介して起こり得、この場合ライブラリーは例えば非転写プロモーターまたはその他の調節DNA領域に由来する遺伝子配列を含む。この第2の場合には、ライブラリーは、例えば非転写プロモーター領域を標的化する部分的2本鎖RNA転写物を作成することができ、例えばDNAメチル化を介して実際にTGSに至る。
【0019】
従って本発明は、本明細書で各々コサプレッションベクター、コサプレッション構築物(2本鎖および部分的1本鎖の形態で)、コサプレッションライブラリーおよびコサプレッションエフェクターと称する種々の遺伝分子を提供する。コサプレッションベクターは、少なくとも1つの制限エンドヌクレアーゼ部位を含む2本鎖DNA部分によって分けられた1本鎖ループ部分および1本鎖レプリコン部分を含むことができる。これを本明細書では「コサプレッションベクター」と称する。原核生物において、ヘルパーファージ非存在下で維持される場合、ベクターは2本鎖形態であり得る。
【0020】
コサプレッションベクターの2本鎖部分に、真核細胞性DNAを導入することができる。真核細胞性DNAはcDNAまたはゲノムDNAを含むことができる。次いでこれはコサプレッション構築物の部分的1本鎖形態になり、本明細書では「ssコサプレッション構築物」または「コサプレッション構築物(i)」と称する。得られた組換え分子を、例えば原核性微生物に導入して、真核細胞性DNAを含む2本鎖コサプレッション構築物のライブラリーを生成することができる。これはコサプレッション構築物の2本鎖形態であり、本明細書では「dsコサプレッション構築物」または「コサプレッション構築物(ii)」と称する。
【0021】
本明細書に記載した方法に従って、本発明のコサプレッション構築物を2本鎖DNAクローニングベクターから作製する。
【0022】
1つの特定の態様では、本発明を以下の工程を含むように記載することができる:
(i)逆方向反復配列を含む2本鎖複製環状DNAクローニングベクターを1本鎖形態へ変換する工程;
(ii)逆方向反復(IR)配列に由来する自己相補的配列がアニーリングして2本鎖核酸の領域を形成するように前記1本鎖形態を処理する工程;
(iii)一つまたは複数の制限酵素により(ii)の工程で形成された2本鎖領域を切断して、ベクター・ステム・ループ部分およびスペーサー・ステム・ループ部分を形成する工程;
(iv)工程(iii)においてベクターおよびスペーサー・ステム・ループと適合する末端を含有する2本鎖DNA断片とライゲーションする工程;
(v)工程(iv)の組換え核酸分子を2本鎖環状形態に変換することによって、本明細書ではコサプレッション構築物またはIR DNA構築物と称する、クローン化された2本鎖断片のIRを含有する核酸構築物を作成する工程。
【0023】
好ましくは、工程(ii)で形成された2本鎖領域は、少なくとも1つの制限酵素認識部位を含有し、続く工程(iii)の切断により形成されたステム/ループ構造を安定化させるのに十分な長さである。
【0024】
工程(iii)で2つの制限酵素を使用する場合、2本鎖直鎖状断片が付随して放出される。たいていの制限酵素は2本鎖DNAのみを切断する。故に、工程(iii)の切断は、たとえ1本鎖ループ領域にさらなる制限エンドヌクレアーゼ認識部位があったとしても、ベクターの他の1本鎖領域ではなく、アニーリングされた2本鎖領域においてのみ生じなければならない。
【0025】
工程(v)において行われる、組換え核酸分子の2本鎖形態への変換を、インビトロで、または複製過程の一部としてそれを2本鎖形態に変換する宿主細胞の形質転換によるかのいずれかで達成することができる。
【0026】
本発明の方法の開始に用いる2本鎖DNAクローンベクターは、真核細胞において操作可能な一つまたは複数のプロモーターを含むことができる。そこから作製されたコサプレッション構築物もまた、真核細胞において操作可能で、且つIRの上流でコサプレッションベクターの部分に操作可能なように連結された、一つまたは複数のプロモーターを含むことができる。
【0027】
結果として、コサプレッションライブラリーの適当な真核細胞への導入時に、スペーサーがイントロンであるかないかに依存して、真核細胞性プロモーターにより媒介される発現により、ステム・ループを伴うかまたは伴わない2本鎖真核細胞性RNAに至る。ステム・ループを伴うかまたは伴わない2本鎖真核細胞性RNAを本明細書では「コサプレッションエフェクター」と称する。
【0028】
次いでコサプレッションエフェクターRNAを有する真核細胞をPTGSまたはTGSの影響に関してスクリーニングする。
【0029】
また別の態様では、本発明のコサプレッション構築物を作製する2本鎖DNAクローニングベクターは、真核細胞において操作可能な一つまたは複数のプロモーターを含むことができる。この場合、そこから作製されたコサプレッション構築物はまた、原核細胞において操作可能であり、且つIRの上流でコサプレッションベクターの部分に操作可能なように連結された、一つまたは複数のプロモーターを含むこともできる。
【0030】
従って、真核細胞性DNAが部分的1本鎖ベクターの2本鎖部分に導入された場合、得られた組換え分子は、原核性微生物に導入された場合、導入された真核細胞性および原核細胞性DNAを含む2本鎖コサプレッションライブラリーを生成する。原核細胞において操作可能な一つまたは複数のプロモーターは、導入されたDNA内に含まれる。次いで原核細胞におけるこの形態のコサプレッションライブラリーの発現は、原核細胞性プロモーターにより媒介され、再度コサプレッションエフェクターに至る。真核生物によるライブラリーの摂食が真核生物の核酸材料と相互作用するコサプレッションエフェクターRNAの作製に至り得、そして恐らくPTGSに至る供給状況で、この形態のコサプレッションライブラリーを用いることができる。
【0031】
いずれかの態様では、コサプレッションエフェクターRNAが誘導されたコサプレッション構築物に含まれる遺伝子配列の同一性に依存して、PTGSかまたはTGSのいずれかを介して、コサプレッションエフェクターRNAが遺伝子サイレンシングを引き起こすことができる。
【0032】
従って、本発明は原核性微生物中の、または単離されたもしくは精製された形態の核酸分子としてのいずれかのコサプレッションライブラリーを提供する。コサプレッションライブラリーは、概して特定の真核細胞ゲノムの消化により無作為的に作製された真核細胞性DNAを含む。コサプレッションライブラリーはまたさらに原核細胞性DNAをも含むことができる。ライブラリーの作製には標的遺伝子の予備知識を何ら必要としない。必要なものは適当な真核細胞性の指標細胞系のみである。そのような細胞系を用いて、検出可能な形質またはレポーターシグナルを介してTGSまたはPTGSを同定する。
【0033】
本発明はさらに、2本鎖コサプレッション構築物のコサプレッションライブラリー、1本鎖コサプレッション構築物またはコサプレッションベクターを含む単離または精製された原核細胞を提供する。本発明はさらに、コサプレッションエフェクターを含む真核細胞または原核細胞を提供する。
【0034】
配列識別子の概要、および本明細書の全体にわたって用いた重要用語の用語集を各々表1および表2にて提供する。
【0035】
【表1】
Figure 2005502383
【0036】
【表2】
Figure 2005502383
【0037】
好ましい態様の詳細な説明
本発明は2本鎖DNA形態で真核細胞性遺伝子配列ならびに/または真核および原核細胞性遺伝子配列の組み合わせの核酸ライブラリーを作製するのに有用なベクターの開発においてある程度予測される。本明細書ではベクターを「コサプレッションベクター」と称する。真核細胞性DNAインサートのライブラリーを本明細書では「コサプレッションライブラリー」と称する。真核細胞性DNAインサートを含む任意の個々のコサプレッションベクターを本明細書ではコサプレッション構築物と称する。または、そのようなコサプレッション構築物を逆方向反復(IR)DNA構築物と称することもできる。コサプレッションライブラリーは原核細胞において維持されるのが都合よい。しかしながら、本発明は単離された形態および/または精製された形態のコサプレッションライブラリーにまで拡大適用する。
【0038】
コサプレッションベクターにより真核細胞性遺伝子配列のコサプレッションライブラリーの作製が可能になる。特定のコサプレッションライブラリーを真核細胞に導入し、続いて発現させて、2本鎖部分を有するRNAに至る。次いでコサプレッションライブラリーの特定の真核細胞性遺伝子の、遺伝子サイレンシングを導入するかまたはそうでなければ促進する能力をスクリーニングすることができる。真核細胞性配列の知識は必要ではない。1つの形態では、ライブラリーは無作為に作製された真核細胞性ゲノムの典型を含む。特定の真核細胞系に導入する場合、例えば特定の形質の変更または特定のシグナルの変化によりPTGSまたはTGSをモニターする。
【0039】
従って、1つの態様では、本発明は適当な細胞においてウイルスまたは真核細胞由来の核酸分子のライブラリーを作製するための方法を目的とし、前記方法は以下の工程を含む:
(i)インビトロで、少なくとも1つの制限エンドヌクレアーゼ部位を含む2本鎖ステム部分により分けられた1本鎖レプリコン部分および1本鎖ループ部分を含むベクターを作製する工程;
(ii)前記部分的1本鎖ベクターを少なくとも1つの制限エンドヌクレアーゼで消化し、それと、真核細胞から誘導し且つ同一の制限エンドヌクレアーゼもしくはその他の酵素で消化した、または制限酵素処理された部分的1本鎖ベクターへのライゲーションに関して適合する3'および5'末端部分を提供する条件下で、2本鎖ゲノムDNAまたはcDNAとを混合し、ならびに前記混合物をライゲーション条件に供して、前記ベクターの2本鎖部分に挿入された2本鎖ゲノムDNAまたはcDNA断片を含む部分的1本鎖ベクターを作製する工程;ならびに
(iii)2本鎖ゲノムDNAまたはcDNA断片を含む前記部分的1本鎖ベクターの2本鎖複製形態の作製を可能にする条件下で、(ii)のライゲーションされた混合物を適当な前記細胞に導入する工程。
【0040】
また別の態様では、2本鎖ゲノムDNAまたはcDNA断片を含む前記部分的1本鎖ベクターの2本鎖複製形態は、最初ライゲーションされた混合物からインビトロで作製される。次いで、複製形態が続いて適当な細胞に導入される。
【0041】
適当な細胞は真核細胞および原核性微生物を含む。
【0042】
従って、別の態様では、本発明は適当な細胞でウイルスまたは真核細胞由来の核酸分子のライブラリーを作製する方法を目的とし、前記方法は以下の工程を含む:
(i)インビトロで、少なくとも1つの制限エンドヌクレアーゼ部位を含む2本鎖ステム部分により分けられた1本鎖レプリコン部分および1本鎖ループ部分を含むベクターを作製する工程;
(ii)前記部分的1本鎖ベクターを少なくとも1つの制限エンドヌクレアーゼで消化し、それと、真核細胞から誘導し且つ同一の制限エンドヌクレアーゼもしくはその他の酵素で消化した、または制限酵素処理された部分的1本鎖ベクターへのライゲーションに関して適合する3'および5'末端部分を提供する条件下で、2本鎖ゲノムDNAまたはcDNAとを混合し、ならびに前記混合物をライゲーション条件に供して、前記ベクターの2本鎖部分に挿入された2本鎖ゲノムDNAまたはcDNA断片を含む部分的1本鎖ベクターを作製する工程;ならびに
(iii)インビトロで、得られた2本鎖複製形態を適当な前記細胞に導入する前に、(ii)のライゲーションされた混合物から2本鎖ゲノムDNAまたはcDNA断片を含む前記部分的1本鎖ベクターの2本鎖複製形態を作製する工程。
【0043】
工程(i)の2本鎖ステム部分は、2本鎖DNAクローニングベクターに導入されたIR配列から誘導された相補的配列の自己アニーリングから生じる。DNAクローニングベクターの作製およびその後の使用を後述する。
【0044】
部分的1本鎖ベクターを単一の制限エンドヌクレアーゼまたは2つもしくはそれ以上の制限エンドヌクレアーゼの組み合わせで消化することができる(工程(ii))。
【0045】
工程(iii)で作製された得られた2本鎖複製形態は外因性真核細胞性DNAを含み、本明細書では2本鎖コサプレッション構築物と称する。分子の集団はコサプレッションライブラリーを表す。コサプレッションライブラリーは単離または精製された核酸分子であってもよく、またはそれを含む細胞の培養物であってもよい。
【0046】
好ましい態様では、培養物は原核性微生物を含む。
【0047】
適当な原核性微生物を、前記の方法により作製された核酸分子のライブラリーの宿主として利用することができ、その要件はコサプレッションベクターの部分的1本鎖形態が必要とされる場合、微生物は概してヘルパーファージを用いて1本鎖複製形態の形成を援助しなければならないということである。また他の場合には任意のその他の原核性微生物を用いることができる。
【0048】
少なくとも1つの制限エンドヌクレアーゼ部位を含む2本鎖ステムにより分けられた1本鎖レプリコン部分および1本鎖スペーサー・ループ部分を有する部分的1本鎖ベクターの作製(工程(i))を、最初にマルチクローニング部位を有する2本鎖DNAクローニングベクターを得ることにより開始する。「マルチクローニング部位」とは、多数の2つまたはそれ以上の制限エンドヌクレアーゼ部位、好ましくは消化時にマルチクローニング部位内でのみ切断されるベクターに至る一つまたは複数の特有の制限エンドヌクレアーゼ部位を意味する。
【0049】
種々のベクターをこの工程で用いることができるが、pBluescriptベクターが特に有用である。1つの特定のpBluescriptベクターは、制限エンドヌクレアーゼ部位、BssHI、Acc65I、ApaI、XhoI、SalI、EcoRI、NotIおよびSacIを含むマルチクローニング部位を含む。マルチクローニング部位はBssHI部位により隣接される。
【0050】
次いでスペーサー核酸分子をマルチクローニング部位にクローン化する。好ましくは、しかし決して排他的ではなく、スペーサー分子はイントロンであるか、またはイントロンを含む。
【0051】
真核細胞における発現時に、イントロン性スペーサーが転写物からスプライシングされるという点でイントロンが有用である。スペーサーは「ヒンジ」と見なすことができ、ヒンジにより分けられた2つの鎖で相同ヌクレオチド配列が折り畳まれ、そして互いにアニーリングすることを可能にする。スペーサーの長さは、相補的相同配列の自己アニーリングの効率に悪影響を与えないような長さであるのが好ましい。
【0052】
パイナップルPPO遺伝子のPPOイントロンがスペーサーエレメントとして特に有用であるが、任意のイントロンを用いることができる。
【0053】
スペーサーをマルチクローニング部位に挿入し、概して、しかし排他的はなく、スペーサーの両側に隣接する一つまたは複数の特有の制限部位はそのままである。従って、複数の制限部位および制限エンドヌクレアーゼを用いる場合、消化されたDNA断片のディレクショナル・クローニングが促進される。さらに2本鎖ステムの広がりを除去することができ、およびサイズ分画化に続いて作製することができるような、所定の長さのインサートをその中にクローン化することができる。
【0054】
構築された2本鎖クローニングベクターはまた、スペーサーにより隣接された相同ヌクレオチド配列を必要とする。マルチクローニング部位はこれらのヌクレオチド配列の最初のものと見なされる。最初のマルチクローニング部位内またはそれに隣接するものに対してスペーサーと反対側で、同一または相同なマルチクローニング部位の逆方向での導入が必要とされる。スペーサーはマルチクローニング部位の1つの末端に挿入されるのが好ましい。これを達成するために、クローニングベクターの構築の次の工程は、適当な制限エンドヌクレアーゼ酵素でそれを消化し、マルチクローニング部位またはその一部およびスペーサーを含む断片を単離することである。次いで同一または相同なマルチクローニング部位を別のベクターから切除し、クローニングベクターで3方向ライゲーション反応を開始して、スペーサーを隣接する同一または相同なマルチクローニング部位の形態で2つのIRを有するクローニングベクターを生成する。この手順の図面の表示に関しては図7を参照のこと。
【0055】
2本鎖DNAクローニングベクターを作製できる多くの異なる方法が存在し、本発明はいずれか1つの生成手段に限定するものではない。
【0056】
従って、本発明の別の局面は、コサプレッションライブラリーの作製に有用な2本鎖DNAクローニングベクターを作製するための方法を目的とし、前記方法は、任意でヘルパーファージの存在下で1本鎖複製中間体を作製できる、スペーサーヌクレオチド配列を隣接する2つの相同性ヌクレオチド配列を2本鎖ベクターに導入する工程を含み、1本鎖形態の場合、スペーサーヌクレオチド配列により二つの相同性ヌクレオチド配列が共にアニーリングして部分的2本鎖分子を作製することが可能になる。
【0057】
1つの態様では、2本鎖DNAクローニングベクターは1本鎖中間体を介する複製に必要ないくつかの、しかし全てではない、遺伝物質を含む。結果的に、原核性微生物においてヘルパーファージの存在下、1本鎖複製中間体が作製される。これがコサプレッションベクターである。
【0058】
標準的な生化学的抽出および沈殿技術に続いて、コサプレッションベクターを単離する。インビトロで、1本鎖コサプレッションベクターは2つの同一または相同性マルチクローニング部位を含む2本鎖部分を含むことができる。コサプレッションベクターの「レプリコン部分」は、最初に用いた2本鎖DNAクローニングベクターに由来し、そして宿主微生物における複製を可能にする。スペーサー「ループ部分」はマルチクローニング部位にクローン化された、従ってマルチクローニング部位を分ける核酸スペーサー配列を含み、そして「2本鎖ステム部分」は2つの同一または相同性のマルチクローニング部位からの一つまたは複数の制限エンドヌクレアーゼ認識配列を含む。
【0059】
次いで、当技術分野において周知の標準的なクローニング手順を用いてこれらの制限エンドヌクレアーゼ認識配列をクローニング部位として提供できる。任意の制限酵素処理された2本鎖ゲノムDNAまたはcDNA調製物が適合する3'および5'末端を有する場合、それをそこにライゲーションすることができる。付着末端および適当に平滑化されている末端の双方が「適合する」なる用語内に含まれ得る。「cDNA」に対する言及には、生物のゲノムからの単一の遺伝子および2つまたはそれ以上の遺伝子に相当するcDNAが含まれる。
【0060】
また別の態様では、2本鎖DNAクローニングベクターの1本鎖に「ニックを入れること(nicking)」によりコサプレッション構築物をインビトロで作製することができる。次いでニックの入った鎖を、例えば、エクソヌクレアーゼIIIで消化し、残っている1本鎖環状DNAはそのままにする。アニーリング条件の暴露したときに、2本鎖「ステム」により連結された2つの1本鎖「ループ部分」を含む自己相補性複合体形態を形成する。適当な酵素での消化により「レプリコン・ステム・ループ」および「スペーサー・ステム・ループ」を生成し、これを再度適合する真核細胞性DNAとライゲーションする。
【0061】
好ましい態様では、パリンドローム構造でない認識配列を有する制限エンドヌクレアーゼを利用する。そのような酵素を用いて、例えば互いのレプリコン・ステム・ループのライゲーションのためにしばしば観察されるバックグラウンドを低減させることができる。
【0062】
本発明の方法に従ってコサプレッション構築物のライブラリーを構築するために、任意の真核生物由来のゲノムまたはcDNA調製物を断片化することができる。真核生物の選択は種および目的の標的によってのみ決定されると考えられる。適当な真核細胞には特に、植物および動物、例えばマウスおよび家畜動物ならびにヒト動物および無脊椎動物、例えば昆虫および線虫に由来するものなどがある。
【0063】
従って、本発明の別の局面は2本鎖部分により分けられた2つの1本鎖DNAループ部分を含むコサプレッション構築物を提供し、ここで2本鎖部分は2本鎖DNA断片に導入された一つまたは複数の制限エンドヌクレアーゼ部位を含む。
【0064】
これはコサプレッション構築物の部分的1本鎖形態であり、コサプレッション構築物(i)とも称される。適当な細胞、例えば原核性微生物では、このコサプレッション構築物を2本鎖形態に変換し、これをコサプレッション構築物(ii)または、IR DNA構築物と称する。本発明は、例えばM13に存在し得るような、1本鎖および2本鎖形態の混合物にも拡大適用される。本発明の方法を実行した結果、そのような核酸分子のライブラリーを作製することができる。
【0065】
コサプレッション構築物をインビトロで、例えばローリングサイクル複製により、複製して、コサプレッション構築物の1本鎖の複数のコピーを含むコンカテマーを作製することができる。アニーリング条件に暴露したときに、複数の「ステム・ループ」部分を含む核酸複合体が形成される。適当な酵素での消化により、適合するように消化されたコサプレッション構築物のレプリコン・ステム部分にライゲーションするためのスペーサー・ステム部分の供給源が提供される。それにより、ハイブリッドコサプレッション構築物を作製することができる。
【0066】
ステム・ループ構造をPCR増幅によって作製することもできる。増幅産物を平滑末端化された2本鎖DNA断片および/またはレプリコン・ステム部分にライゲーションして、コサプレッション構築物を形成することができる。または、自己相補性末端を有する1本鎖スペーサー・ループを1本鎖cDNAポリヌクレオチドにライゲーションし、そしてこれを用いて第2の鎖合成を準備することができる。それにより作製された2本鎖ステム部分を2本鎖DNA断片および/またはレプリコン・ステム部分にライゲーションして、コサプレッション構築物を形成することができる。
【0067】
従って、コサプレッション構築物を多くの手段により作製することができ、そして多くの形態にすることができる。好ましくは、2本鎖形態の発現により、ヘアピンの形態のステム・ループか、または完全なヘアピンのいずれかを含むRNAの形成に至る。これらを本明細書ではコサプレッションエフェクターと称する。
【0068】
「ヘアピン形状」の形態のコサプレッションエフェクターは、アニーリングして2本鎖部分を形成することができるIR配列により各々の側を隣接されたスペーサーヌクレオチド配列を含む。そのようなアニーリングを生じる場合、コサプレッションエフェクターは2本鎖部分およびループ部分の形態をとり、従って形状がヘアピンに類似している。
【0069】
前記したように、コサプレッション構築物またはベクターのスペーサー・ループ部分はイントロンを含む必要はない。しかしながら、イントロンを含む場合、それの2本鎖形態の後の転写および制限の結果、2本鎖ヌクレオチド配列を含むRNA分子が作製され、そこからイントロンであった1本鎖ループがスプライシングされている。「ヘアピン」のステム・ループ構造が変化して2本鎖ステム部分のみを生じているので、このように形成されたコサプレッションエフェクターRNA分子を本明細書では「完全な」ヘアピンと称する。
【0070】
別の態様では、本発明は、任意で1本鎖ループ部分を伴う、コサプレッション構築物のインビトロ転写および/またはプロセシングにより形成された2本鎖RNAの形態の核酸コサプレッションエフェクター分子の混合物を提供する。
【0071】
従って、本発明の別の局面は適当な細胞においてウイルスまたは真核細胞由来の核酸分子のコサプレッションライブラリーを作製するための方法を目的とし、前記方法は以下の工程を含む:
(i)インビトロで、少なくとも1つの制限エンドヌクレアーゼ部位を含む2本鎖部分により分けられた1本鎖ループ部分および1本鎖レプリコン部分を有するコサプレッションベクターを含むベクターを作製する工程;
(ii)少なくとも1つの制限エンドヌクレアーゼでベクターの2本鎖部分を消化し、それと、同一の制限エンドヌクレアーゼもしくは酵素で消化した、または制限酵素処理されたコサプレッションベクターへのライゲーションに適合する3'および5'末端部分を提供する条件下で、2本鎖ゲノムDNAまたはcDNA調製物とを混合し、ならびに前記混合物をライゲーション条件に供して、前記ベクターの2本鎖部分に挿入された2本鎖ゲノムDNAまたはcDNA断片を含むコサプレッション構築物を作製する工程;および
(iii)前記コサプレッション構築物の2本鎖複製形態の作製を可能にする条件下で、(ii)のライゲーションされた混合物を適当な前記細胞に導入する工程。
【0072】
本明細書でウイルス由来の核酸分子に対する言及には、ウイルス、例えば非制限的な例としては、特にジェミニウイルスまたはその他の植物ウイルス、レトロウイルス、ヒト免疫不全ウイルス、または肝炎ウイルスなどに由来する核酸分子に対する言及がある。
【0073】
また別の態様では、コサプレッション構築物の2本鎖複製形態は最初インビトロでライゲーションされた混合物から作製される。次いで、複製形態を続いて適当な細胞に導入する。
【0074】
従って、別の態様では、本発明は適当な細胞で真核細胞由来の核酸分子のライブラリーを作製するための方法を目的とし、前記方法は以下の工程を含む:
(i)インビトロで、少なくとも1つの制限エンドヌクレアーゼ部位を含む2本鎖部分により分けられた1本鎖ループ部分および1本鎖レプリコン部分を有するコサプレッションベクターを含むベクターを作製する工程;
(ii)少なくとも1つの制限エンドヌクレアーゼでベクターの2本鎖部分を消化し、それと、同一の制限エンドヌクレアーゼもしくは酵素で消化した、または制限酵素処理されたコサプレッションベクターへのライゲーションに適合する3'および5'末端部分を提供する条件下で、2本鎖ゲノムDNAまたはcDNA調製物とを混合し、ならびに前記混合物をライゲーション条件に供して、前記ベクターの2本鎖部分に挿入された2本鎖ゲノムDNAまたはcDNA断片を含むコサプレッション構築物を作製する工程;ならびに
(iii)インビトロで、得られた2本鎖複製形態を適当な前記細胞に導入する前に、(ii)のライゲーションされた混合物からコサプレッション構築物の2本鎖複製形態を作製する工程。
【0075】
好ましい態様では、工程(i)のベクターは発現ベクターである。
【0076】
既に真核細胞性プロモーターおよびその他の調節配列を含有するベクターでライブラリーを作製することができ、または原核細胞性ベクターで最初にライブラリーを作製し、次に逆方向反復を発現ベクターに再クローニングすることができる。
【0077】
従って、コサプレッションライブラリーは、そこに2本鎖形態の真核細胞性DNAを含むコサプレッション構築物を含む。ライブラリーは例えば原核性微生物にあってよく、または単離された精製された形態であってもよい。
【0078】
後者の形態の場合、コサプレッションライブラリーを、次いで適当な真核細胞、または、より一般的には、真核細胞の培養物または真核細胞系に導入することができる。真核細胞の選択はPTGSまたはTGSに求められる形質に依存する。そのような形質には、酵素機能の損失、細胞表面レセプターの変更、植物、花または花弁の色の変化、病原体に対する抵抗性のレベルの変更、中でもアポトーシスの阻害または促進などがある。
【0079】
従って、本発明は真核細胞においてPTGSまたはTGSを誘導可能な真核細胞性由来の核酸分子を同定するための方法を目的とし、前記方法は以下を含む:
(i)インビトロで、少なくとも1つの特有の制限エンドヌクレアーゼ部位を含む2本鎖部分により分けられた1本鎖ループ部分および1本鎖レプリコン部分を含むコサプレッションベクターを含むベクターを作製する工程;
(ii)少なくとも1つの制限エンドヌクレアーゼ酵素でコサプレッションベクターの2本鎖部分を消化し、および消化されたコサプレッションベクターの5'および3'末端へのライゲーションに適合する5'および3'末端を有する真核細胞由来のDNAを混合する工程;
(iii)得られたライゲーションされた1本鎖コサプレッション構築物を適当な細胞に導入して、真核細胞性DNAを含むコサプレッション構築物の2本鎖形態を作製する工程;および
(iv)適当な前記細胞から2本鎖コサプレッション構築物を単離し、それを真核細胞または原核細胞系に導入し、および真核細胞における形質変化に関してスクリーニングする工程であって、前記形質変化の存在がTGSまたはPTGSの指標である工程。
【0080】
この態様では適当な細胞が原核性微生物であるのが一般的ではあるが、必ずしも必要ではない。
【0081】
本発明をいかなるようにも限定することを意図するものではないが、各々の前記した態様に関して、インビボで工程(i)のベクターを代替的に1本鎖環状分子の形態にすることができる。
【0082】
真核細胞由来のDNAを含むコサプレッション構築物を2本鎖形態の真核細胞系または原核細胞系に導入し、真核細胞で操作可能な、およびIRの上流で操作可能なように連結されたプロモーターを介してそれを発現させることにより、ステム・ループを伴うかまたは伴わない2本鎖RNAを含むRNA転写物に至る。これはコサプレッションエフェクターと称され、そして例えばRNAiを介してTGSおよび/またはPTGSを誘導するために提供される。
【0083】
本発明はさらに、前記の方法により同定された、続いて望ましい形質変化を呈する生物に再生させることができる、形質転換された真核細胞、組織または組織群の生成のためのコサプレッション構築物の使用を目的とする。従って、望ましい形質変化をスクリーニングし、2本鎖コサプレッション構築物の細胞への導入に続いて細胞においてコサプレッションエフェクターの作用により成し遂げた、望ましい形質変化を引き起こす2本鎖コサプレッション構築物を同定および単離することができる。次いでこの2本鎖コサプレッション構築物を、望ましい選択された形質を呈する安定して形質転換された真核生物の生成に用いることができる。
【0084】
コサプレッション構築物またはコサプレッションライブラリーを使用のための指示書と共に販売用に包装することもでき、および/またはキットの形態で提供することもできる。
【0085】
本発明に従って製造されたキットを用いて、本明細書でコサプレッション構築物と称する、一つまたは複数の望ましいIR DNA構築物を生成することができる。
【0086】
本発明はさらにコサプレッション構築物またはコサプレッションライブラリーを含む原核性微生物の培養物を提供する。本発明はさらに特定の遺伝子のTGSまたはPTGSを呈する真核細胞を提供する。
【0087】
本発明のさらなる特徴は、本発明の方法に従って作製されたコサプレッション構築物および/またはエフェクターの、薬学的組成物における活性成分としての使用である。本発明の単離されたコサプレッション構築物および/またはエフェクターを薬学的組成物における活性成分として使用することができる。核酸構築物および/またはエフェクターは、DNAまたはRNAのいずれかでよい。好ましくは、核酸はRNAである。代替的に、または加えて、発現する場合にコサプレッションエフェクターを形成する核酸コサプレッション構築物を含む発現ベクターを薬学的組成物において使用することもできる。
【0088】
注射可能な使用に適した薬学的形態には、滅菌水溶液(水溶性の場合)および滅菌注射用溶液の用時調製用の滅菌粉末などがある。これは製造および保存の条件下で安定でなければならず、微生物(例えば細菌および真菌)の夾雑作用に対して保存されなければならない。担体は、例えば水、エタノール、ポリオール(例えばグリセロール、プロピレングリコールおよび液体ポリエチレングリコール等)を含む溶媒または希釈用培地、その適当な混合物および植物油でよい。例えば界面活性剤を使用することにより、適当な流動性を維持することができる。種々の抗細菌剤および抗真菌剤、例えばパラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸、チロメサール等により微生物の作用の防御をもたらすことができる。多くの場合、等張剤、例えば糖または塩化ナトリウムを含むのが好ましい。組成物中で吸収遅延剤、例えばモノステアリン酸アルミニウムおよびゼラチンを使用することにより注射用組成物の吸収延長をもたらすことができる。
【0089】
活性化合物を必要な量で適当な溶媒に活性成分および任意で必要とされるその他の活性成分と共に組み込み、続いて滅菌濾過またはその他の適当な滅菌手段を行うことにより滅菌注射用溶液を調製する。滅菌注射用溶液の調製のための滅菌粉末の場合、調製の適当な方法には、さらにいずれかの望ましい成分を加えた活性成分の粉末を生じる真空乾燥および凍結乾燥技術などがある。
【0090】
活性成分が適切に保護されている場合、例えば不活性希釈剤または吸収できる食用の担体と共にこれを経口的に投与してもよく、またはこれを硬または軟ゼラチンカプセルに封入してもよく、またはこれを錠剤に圧縮してもよく、またはこれを直接食事の食物に組み込むかもしくは母乳を介して投与してもよい。経口治療投与用には、活性成分を賦形剤に組み込み、そして摂取可能な錠剤、バッカル錠、トローチ、カプセル、エリキシル、懸濁剤、シロップ、ウエハー等の形態で用いることができる。そのような組成物および調製物は少なくとも1重量%の活性化合物を含有すべきである。もちろん組成物および調製物のパーセンテージを変化させることができ、そして単位の約5重量%から約80重量%の間であるのが都合よい。そのような治療上有用な組成物における活性化合物の量は適当な投与量が得られるような量である。本発明による好ましい組成物または調製物を、経口投与形態が活性化合物約0.1μgから約200mgの間を含有するように調製する。また別の投与量は約1μgから約1000mg、および約10μgから約500mg含む。これらの投与量を個体あたり、またはkg体重あたりにすることができる。投与を時間、日、週、月または年毎にすることができる。
【0091】
錠剤、トローチ、丸剤、カプセル、クリーム等はまた、後記で列挙するような成分を含有することもできる。結合剤、例えばガム、アラビアゴム、コーンスターチもしくはゼラチン;賦形剤、例えばリン酸二カルシウム;崩壊剤、例えばコーンスターチ、ジャガイモデンプン、アルギン酸等;滑沢剤、例えばステアリン酸マグネシウム;および甘味剤、例えばスクロース、ラクトースもしくはサッカリン;または着香剤、例えばペパーミント、ウィンターグリーン油またはチェリー・フレーバーを添加することができる。投与単位形態がカプセルである場合、これは前記の型の材料に加えて、液体担体を含有することができる。種々のその他の材料をコーディングとして、またはそうでなければ投与単位の物理的形態を修飾するために存在させることができる。例えば、錠剤、丸剤またはカプセルは、シェラック、糖または双方でコートすることができる。シロップまたはエリキシルは、活性化合物、甘味剤としてスクロース、保存剤としてメチルおよびプロピルパラバン、色素、ならびに着香剤、例えばチェリーまたはオレンジ・フレーバーを含有することができる。もちろんいずれかの投与単位形態を調製するのに用いられる任意の材料は薬学的に純粋であり、使用する量において実質的に無毒であるべきである。加えて、活性化合物を徐放調製物および処方に組み込むことができる。
【0092】
薬学的に許容される担体および/または希釈剤にはいずれかおよび全ての溶媒、分散媒体、コーティング、抗細菌剤および抗真菌剤、等張および吸収遅延化剤等などがある。薬学的に活性な物質に関してそのような媒体および作用物質を使用することは当技術分野において周知であり、いずれかの慣用される媒体または作用物質が活性成分と適合しない場合を除いて、治療用組成物におけるその使用が意図される。補助的に活性な成分を組成物に組み込むこともできる。
【0093】
活性成分を、老化を防御または遅延させることができるクリームとして組み込むことが特に有利である。
【0094】
以下の実施例により本発明についてさらに記載するが、実施例は本発明を限定するものではない。
【0095】
実施例1.一般的な材料および方法
本明細書で用いる、当技術分野において一般的な分子生物学的方法および試薬はSambrookら(Molecular Cloning:A Laboratory Manual、Cold Spring Harbor Press(1989))およびAusubelら(Current Protocols in Molecular Biology、Eds.、John Wiley & Sons,Inc.(1995-1999))に記載されており、これらは共に参照として本明細書に組み入れられる。
【0096】
実施例2.コンピテント細胞の調製
1/100容量の新鮮な一晩の培養物を含む1LのL-ブロスを接種する。激しく振盪しながら37℃で、A600が0.5から0.8になるまで細胞を増殖させる。収集するために、フラスコを氷上で15分から30分冷却し、4000gで15分間遠心する。調製の間、細胞をできるだけ0℃近くに保つ。上澄(培地)をできるだけ多く除去する。ペレットを全量1Lの氷冷水に再懸濁する。4000gで15分間遠心する。氷冷した〜20mLの10%v/グリセロールに再懸濁する。4000gで15分間遠心し、最終容量2mlから3mlで氷冷に10%グリセロールに再懸濁する。この懸濁液をドライアイス上で等分して凍結し、-70℃で保存してもよい。
【0097】
細胞を室温で穏やかに解凍し、次に即座に氷上に置く。滅菌キュベットを袋から取り出し、氷上に置く。白色チャンバー・スライドを氷上に置く。冷1.5ml ポリプロピレンチューブ中、40μLの細胞懸濁液を1〜2μLのDNAと混合する。十分に混合し、そして氷上で〜0.5から1分間放置する。Gene Pulser装置を25μFに設定する。Pulse Controllerを200Ωに設定する。0.2cmキュベットを使用する場合はGene Pulser装置を2.50kVに設定する。0.1cmキュベットを使用する場合は1.50kVから1.80kVに設定する。細胞およびDNAの混合物を冷エレクトロポレーションキュベットに移し、底まで懸濁液を振盪する。冷却した安全チャンバー・スライドにキュベットを置く。キュベットがチャンバーのベースのコンタクトの間に収まるまで、スライドをキュベットに押し込む。前記の設定で1回パルスを発生させる。
【0098】
実施例3.複製DNAクローニングベクターの構築
クローニングに使用する標準的な分子生物学的方法および試薬は、Sambrookら、(1989、前記)およびAusubelら(1994、前記)に記載されており、これは参照として本明細書に組み入れられる。
【0099】
本質的には1本鎖形態に変換することができる任意のベクターを、クローン化された核酸の逆方向反復(IR)を作製するような様式で核酸断片をクローン化できる出発点として用いることができる。例えばイントロンをコードする、例えばスペーサーDNAを、pBluescript(Stratagene、米国)のマルチクローニング部位(MCS)にクローン化することができる。次いで標準的な分子生物学的方法を用いてMCSの断片をMCSの領域のIRがスペーサーを隣接するように、このプラスミドにクローン化することができる。pBluescript自体が有用なエレメント:例えば複製のf1開始点および選択マーカーを提供する。そのようなDNAクローニングベクター作製法の詳細を以下に提示する。
【0100】
pCMV-PCR(Stratagene、米国)由来のMCSは、IR配列を構築するためのいくつかの制限酵素認識部位を提供するのに有用なもう1つの配列である。pBluescriptに存在するもの以外のさらなる有用なエレメントには、DNAクローニングベクターの一部、例えばスペーサー核酸、IRの上流で操作可能なように連結された選択マーカーおよび真核細胞性および/または原核細胞性プロモーターなどを含めることができる。既に記載したように、スペーサー核酸はイントロンをコードすることができる。好ましくは、最終的に本明細書で記載したようなコサプレッション構築物を発現する生物に対応するように、イントロンを選択する。スペーサーは当業者により選択される多くの核酸を含むことができる。
【0101】
1つの有用なスペーサー核酸は、ポリフェノールオキシダーゼ(ppo)イントロンを含む。以下に記載するように、鋳型としてゲノムPPOクローンおよびプライマー ppoAccおよびppoBsiを用いてppoイントロンをPCRにより増幅した。プライマーはPPO遺伝子に相補的な配列の領域を含有し、Acc65I(GGTACC)[配列番号:1]またはBsiWI(CGTACG)[配列番号:2]に関する制限酵素認識部位をコードするさらなる配列を有する。PCR産物をAcc65IおよびBsiWI制限酵素で消化し、アガロースゲル上のゲル電気泳動により分離し、640bp断片を標準的な分子生物学的技術により精製した。双方の酵素によって生成された、得られた4個の塩基の5'-オーバーハングはAcc65I由来のオーバーハングに適合する。
【0102】
Figure 2005502383
【0103】
pBluescript SK-DNAをAcc65Iで消化し、エビ由来アルカリホスファターゼを用いて5'末端を脱リン酸化した。脱リン酸化されたpBluescript SK-DNAをppo遺伝子の640bpのAcc65I/BsiWI断片とライゲーションし、大腸菌を形質転換するのに使用した。組換え体を選択し、プラスミドDNAを単離し、BssHII/Acc65Iで消化し、780bpのBssHII/Acc65I断片(A)を精製した。
【0104】
pBluescript KS-をBssHIIおよびAcc65Iで消化し、140bpのBssHII/Acc65I(B)および2.8kbのBssHII断片を各々単離した。2.8kb断片はエビ由来アルカリホスファターゼを用いた脱リン酸化物(C)である。等モル濃度の(A)、(B)および(C)をライゲーションし、大腸菌を形質転換するのに使用した。pIRと称する、望ましいDNAクローニングベクターを含む組換え体を選択した。
【0105】
pCMV-PCR、pBluescriptおよびその他の有用なベクターに関する詳細は、商業的に利用可能であり、これらのベクターに関する情報は供給会社により提供され得る。そのような市販の製品情報は参照として本明細書に組み入れられる。
【0106】
IRおよび有用な部位を含むDNAクローニングベクターを別の方法で作製することができる。以下にpCMV-PCRで出発する、そのようなベクターを作製する別の方法について記載する。
【0107】
pCMV-PCRプラスミドDNAをMluI/DraIIIで消化し、5'末端をエビ由来アルカリホスファターゼで処理することにより脱リン酸化した。オリゴヌクレオチドプライマーMCS-Sac-DraおよびMCS-Kpn-MluIを用いてpCMV-PCRのマルチクローニング部位をPCRにより増幅した。増幅されたMCS断片をQIAquick PCR精製カラムで精製し、DraIIIおよびMluIで消化した。150bpのDraIII/MluI MCS断片をゲル精製し、MluI/DraIII消化pCMV-PCRにライゲーションした。ライゲーションミックスを用いて大腸菌細胞を形質転換する。440bpのスペーサー領域により分けられた、マルチクローニング部位の逆方向反復を含有する組換えクローンを選択する。得られたベクターをpCMV-IRと称する。pCMV-IR内のBbνCI部位(MCS-Sac-Dra PCRプライマーから作製された)により、N.BbνCIAまたはN.BbνCIBでニックを入れることを介した1本鎖IRクローニングベクターDNAの生成が可能になり、続いて実施例6に記載する方法と同様にエクソヌクレアーゼIII消化を行う。
【0108】
オリゴヌクレオチド配列:
Figure 2005502383
【0109】
最終ベクター内の逆方向反復は2つのSapI部位を含有する。pCMV-IRのアニーリングされた1本鎖形態のSapIでの消化により、ベクター・ステム/ループ、小型のスペーサー・ステム・ループ、および非常に小型の直鎖状2本鎖断片が作製される。SapI消化ベクター・ステム・ループ末端は5'-CTT-オーバーハングを含有し、スペーサー/ループ末端は、5'-CGG-オーバーハングを含有し、放出された2本鎖直鎖状断片は5'-AAG-および5'-CCG-オーバーハングを含有する。直鎖状断片を例えばQIAquick PCRカラム精製により制限消化から都合良く除去することができる。
【0110】
適合する末端(すなわち;5'-AAG-および5'-CCG-オーバーハングを含有する)を有する添加した2本鎖DNA(例えばcDNAまたはゲノムDNA)とpCMV-IRステム/ループ断片とのライゲーション、続いて2本鎖形態への変換の結果、添加されたDNA断片の逆方向反復構築物が作製される。ベクター・ステム/ループを互いにライゲーションすることはできず、スペーサー・ステム/ループを互いにライゲーションすることはできず、且つ添加されたDNA断片を互いにライゲーションすることはできない。PCRによりプライマー配列を添加し、アダプター配列をライゲーションすることにより、または最初に平滑末端断片をEcoRV切断pCMV-PCRにクローン化し、続いてSapIを消化し、そして得られた断片を精製することにより、pCMV-IRへのクローニングに適合する末端を有する2本鎖DNA断片を作製することができる。
【0111】
SpaI消化1本鎖ベクターと適合する2本鎖DNA断片とのライゲーションにおける未消化pCMV-IRの結果であるバックグラウンドを低減させるために、pCMV-IRベクターにさらなる修飾を行うことができる。逆方向反復のSapI部位間での「キラー」遺伝子、例えばccdBのクローニングにより、SapI消化によりベクターから除去されるccdB遺伝子の逆方向反復を作製する。ccdB遺伝子を含有する逆方向反復クローニングベクターをDB3.1大腸菌細胞で増殖させ、次に1本鎖逆方向反復クローニングベクターに変換することができる。しかしながら、ccdB遺伝子を含有するどのプラスミドも、F'エピソームを欠く野生型大腸菌株、例えばDH5-αまたはTOP10で増殖することができない。これにより、逆方向反復クローニング実験から非組換えクローンを排除するための有効な陰性選択方法が提供される。
【0112】
DNAクローニングベクターは以下を含むことができる:
(i)制限エンドヌクレアーゼ部位、T-オーバーハング、LIC、および当業者が選択することができるその他の有用な部位。
(ii)DNAの「スペーサー」領域の両側に隣接するIR。好ましくは、スペーサーは300bpよりも長い。さらに好ましくは、スペーサーはイントロンをコードする。
(iii)繊維状バクテリオファージDNA複製制御エレメント(例えば、レスキューが必要でないような、f1ファージまたは繊維状ファージから構築されたベクター由来の遺伝子間領域)を介する、ベクターおよびインサートの1本鎖レスキューに関する能力。
(iv)許容宿主生物においてベクターの複製を生じることができるような、十分に機能的なレプリコン。
(v)N.BpuIOI、N.BbνCIAまたはN.BbνCIBのような「ニックを入れる」制限酵素の部位。
【0113】
DNAクローニングベクターを生成するためのクローニング工程の実施例を図7で模式的に説明する。ベクターおよびDNA断片は2本鎖を表す。
【0114】
実施例4.スペーサー領域(イントロン)核酸の除去または変化
前記の実施例3で記載したように、DNAクローニングベクターの生成の間にスペーサー核酸を加えることができる。スペーサー核酸は細菌における複製を可能にすることができる。イントロンをコードするスペーサーはPTGS効率を大きくするようである。しかしながら、図5に示すように、IRが小さい(例えば75ヌクレオチド未満)とき、スペーサーは必ずしも必要ではない。大腸菌のsbcC変異株、例えばSure(商標)細胞では、小型の逆方向反復は概してさらに安定である。
【0115】
DNAクローニングベクターのスペーサーの除去または変化を容易に達成することができる。スペーサーを、IR内でスペーサーのいずれかの側を切断する制限酵素でのベクターの消化により、置き換えることができる。次いで適合する末端を有する新たなスペーサーDNA断片をライゲーションにより加えることができる。
【0116】
スペーサーを制限消化により除去した後、スペーサーの完全な除去をDNAクローニングベクターの自己ライゲーションにより達成することができる。
【0117】
スペーサー・ステム・ループと適合するレプリコン(プラスミド)ステム・ループ断片とのライゲーションにより、スペーサーを1本鎖コサプレッションベクターで置き換えることもできる(例えば以下の実施例5参照)。
【0118】
実施例5.1本鎖ヘルパーファージによるコサプレッションベクターの作製
(a)細菌の増殖
用いた大腸菌株はXL-1 BlueXRF'(Δ(mcrA)183Δ(mcrCB-hsdSMR-mrr)173endA1supE44 thi-1 reoA1 gyrA96 re1A1 lac[F'proAB lac1q Z ΔM15 Tn10(Tetr)])であった。標準的な条件下で細菌株を増殖させた。ヘルパーファージVCSM13(Stratagene)を1本鎖ファージミドのレスキューに使用した。
【0119】
(b)1本鎖ファージミドのレスキューおよび精製
1つのコロニーを50mg/ml アンピシリンおよびVCSM13ヘルパーファージを含有する5mlの2YTに107〜108pfu/mlで接種する(感染の多重度〜10)。激しく空気混和しながら培養物を37℃で16時間、または増殖が飽和に到達するまで増殖させる。VCSM13を用いる場合、1〜2時間後にカナマイシンを70μg/mlまで加え、感染した細胞を選択する。マイクロ遠心で1.5mlの細胞培養物を5分間遠心する。上澄1mlを新しいチューブに取り、次いで20%PEG8000および2.5M NaClを含有する150μlの溶液に加える。氷上で15分間ファージ粒子を沈殿させる。マイクロ遠心で5分間遠心する。上澄を除去し、激しくボルテックスして400μLの0.3M NaOAc(pH6.0)および1mM EDTAにペレットを再懸濁する。フェノール・クロロホルム1容量で抽出し、1〜2時間遠心して相を分離する。水相を新しいチューブに移し、1mLのエタノールを加える。5分間遠心する。エタノールを除去し、DNAクローニングベクターの1本鎖形態を含むペレットを乾燥させる。ペレットを25μLのTE緩衝液に溶解する。
【0120】
(c)「1本鎖」コサプレッションベクターの消化
「1本鎖」コサプレッションベクターDNA内の部分的2本鎖ステム部分の生成を確実にするために、ファージミドDNAを90℃で3分間加熱し、そして室温までゆっくり(30から60分間)冷却した。この試料のアリコートをファージミドDNAのμgあたり制限酵素2単位で、20μlの容量中1時間消化した。
【0121】
実施例6.コサプレッションベクターのインビトロでの作製
コサプレッションベクターをインビトロで作製するために、以下の成分を反応チューブに加えた:
BpuIOI部位含有プラスミド(10μg) 10〜184μl
10X R+反応緩衝液 20μl
N.BpuIOI(5u/μl) 2μl
脱イオン水 200μlまで
【0122】
チューブをボルテックスし、マイクロ遠心で3〜5秒間回転させ、次いで37℃で1時間インキュベートした。インキュベートした後、フェノール 12容量(100μl)およびクロロホルム/イソアミルアルコール(24:1)12容量(100μl)を加え、混合物を10秒間ボルテックスし、次に最大速度で5分間遠心した。
【0123】
上部水相を新しいチューブに移し、クロロホルム/イソアミルアルコール(24:1)1容量(200μl)を加えた。混合物をボルテックスし、5分間遠心した。クロロホルム/イソアミルアルコールでさらに2回抽出した後、上部水相を新しいチューブに移した。3M酢酸ナトリウム1/10容量および氷冷エタノール2.5容量を加え、混合物を-20℃で1時間インキュベートした。インキュベーションに続いて、混合物を最大速度で10分間遠心した。
【0124】
上澄を捨て、DNAペレットを200μlの75%氷冷エタノール で注意深く洗浄し、乾燥し、25μlの脱イオン水に溶解した。ニックの入った25μlのDNAに以下の成分を加えることにより、エクソヌクレアーゼIII処理を行った:12.5μlの10X ExoIII反応緩衝液、3μlのエクソヌクレアーゼIII(200U/μl)、および5μlの脱イオン水。この混合物を37℃で15分間インキュベートし、70℃で10分間加熱することにより反応を停止させた。
【0125】
最終的に、QIAquick PCRキット(Qiagen)を用いる精製により得られたDNAを清浄し、30μlのEBまたは脱イオン水で溶出した。
【0126】
実施例7.コサプレッション構築物を形成するための2本鎖DNA断片へのライゲーション
標準的な条件(Sambrookら、(1989、前記))を用いて、適合する末端を有する2本鎖DNA断片を、「1本鎖」コサプレッションベクターの精製された制限酵素消化産物に加え、ライゲーションする。
【0127】
コサプレッションベクターのIR領域へ2本鎖DNA断片をクローニングすることにより、コサプレッション構築物を作製することができる。1本鎖組換えDNAコサプレッション構築物の「2本鎖」形態への変換により、クローン化されたDNAのIRが作製される。クローン化されたDNA断片をIR領域に挿入してもよく、またはIR領域の一部を置換してもよい。これらのDNA断片を種々の方法でクローン化することができ、そのいくつかを以下で概説し、図2から図4で説明する。
【0128】
(a)単一の制限酵素カッター
2本鎖IR領域内で切断する制限酵素でコサプレッションベクターを消化し、プラスミド(レプリコン)およびスペーサー・ループを生成する。適合する末端を含むDNA断片をループにライゲーションして新たな2本鎖IR領域を作製する。
【0129】
組換えの効率を増すための1つの方法は、ゲノム配列でまれに生じる制限酵素認識部位(例えばSrfI)を含むDNAクローニングベクターを使用することである。次いでSrfI酵素の存在下、SrfI消化したDNAクローニングベクターに平滑末端DNA断片をライゲーションすることができる。ステム・アンド・ループを互いにライゲーションすることにより再生したSrfI部位はSrfIで切断され、一方2本鎖DNA断片のステム・アンド・ループへのライゲーションから生じた組換え体はSrfI部位を破壊する。この方法を用いてSrfI含有断片をクローン化することはできない。
【0130】
(b)2つの制限部位でのディレクショナル・クローニング
2本鎖IR領域を切断する2つの制限酵素でコサプレッションベクターを消化して、プラスミド(レプリコン)ステム・ループ部分およびスペーサー・ステム・ループ部分および切断から生じた2本鎖DNA断片を生成する。適合する末端を含有するDNA断片をループにライゲーションして、新たな2本鎖領域を作製する。2つの異なる制限酵素部位を用いることにより、プラスミドおよびスペーサー・ループの互いの望ましくない再ライゲーションの問題が解決される。
【0131】
(c)TAクローニング法
IR領域内で切断する制限酵素でコサプレッションベクターを消化して、プラスミド(レプリコン)およびスペーサー・ステム・ループ部分を生成する。以下の方法の1つにより単一のT3'-オーバーハングを加える:
1. 例えば操作したXcmI部位でプラスミドを消化して、ステム末端に単一のT3'-オーバーハングを生成する;または
2. dTTPの存在下DNAポリメラーゼと共にインキュベートする(Marchukら、Nucleic Acids Research 10:1154(1991))。次いでプラスミドDNA分子を単一のA3'-オーバーハングを含有するDNA断片とライゲーションする。DNA断片のPCR増幅の間または後にA-オーバーハングを作製できるのは都合がよい。
【0132】
(d)LISアダプター
IR領域内で切断する制限酵素(例えばSapI)でコサプレッションベクターを消化して、プラスミドおよびスペーサー・ステム・ループ部分を生成する。消化されたDNAを制限的なdNTP(例えばdTTPのみ)の存在下でDNAポリメラーゼと処理して1本鎖オーバーハングを作製する。調製したベクター・ステム・ループ部分に適合する1本鎖オーバーハングを含有する2本鎖DNAをベクター部分とアニーリングさせてコサプレッション構築物を形成する。
【0133】
これらの手段のいずれかにより作製したコサプレッション構築物を用いて細菌、例えば大腸菌を形質転換することができる。その場合、構築物を2本鎖形態に変換して、コサプレッション構築物(ii)のライブラリーを生成する(以下の実施例8参照)。
【0134】
実施例8.PCRによるステムおよびループ構造の作製
PCR増幅によりステム・アンド・ループ構造を作製することもできる(実施例6参照)。例としては、以下のオリゴヌクレオチドを合成して、パイナップル・ポリフェノール・オキシダーゼ(PPO)イントロンを増幅した:
Figure 2005502383
【0135】
下線を付した配列はPPO遺伝子には存在しないが、PCR増幅産物で末端IRを作製するために加えた。
【0136】
プライマーとしてオリゴヌクレオチドPPO-Srf-FおよびPPO-Srf-Rを用いるPCRにより、パイナップルPPOイントロンを増幅する。PPO-Srf-Fのみの存在下でのさらなる増幅の結果、1つのDNA鎖のみが増幅され、10ヌクレオチドにより隣接される1本鎖DNAが主に生成されるようになる。下線を付した配列を増幅産物に組み込むことにより、ステムおよびループ構造を形成することができる。これらを平滑末端化2本鎖DNA断片および/またはレプリコン・ステム部分にライゲーションして、コサプレッション構築物を形成することができる。
【0137】
また別の方法では、自己相補性末端を有する1本鎖スペーサー・ループ(すなわち2本鎖ステム部分)を1本鎖cDNAポリヌクレオチドにライゲーションしてもよく、第2の鎖合成の準備をするために用いてもよい。1本鎖ゲノムDNAまたはPCR断片を用いる類似の方法を採用することができる。一旦2本鎖ステム部分が作製されると、これらを再度、2本鎖DNA断片および/またはレプリコン・ステム部分にライゲーションして、コサプレッション構築物を形成することができる。
【0138】
実施例9.ハイブリッド・コサプレッションベクター
異なるコサプレッションベクターからのレプリコン(プラスミド)およびステム・ループを含むハイブリッド・コサプレッションベクターを作製する。1つの態様では、コサプレッションベクターをインビトロでローリングサイクル複製に供し、コサプレッションベクターの鎖の複数の反復を含むコンカテマーを作製する。コンカテマーをアニーリング条件に供して、複数のステム・ループ部分を有する核酸複合体を提供する。この複合体を、安定して消化されたコサプレッションベクターへのライゲーションのためのステム・ループの供給源として用いる。
【0139】
また別の態様では、出発材料は単一のdsDNAクローニングベクターを含む。ステム・ループをインビトロで、例えばPCRの使用により作製することもできる。好ましい態様では、レプリコン・ステム・ループおよびスペーサー・ステム・ループは各々異なる選択マーカーを含有する。例えば、アンピシリン抵抗性遺伝子を含有するレプリコン・ステム・ループおよびカナマイシン抵抗性遺伝子を含有するスペーサー・ステム・ループのライゲーションにより、アンピシリン抵抗性およびカナマイシン抵抗性の双方である組換えベクターが作製される。別個のプラスミドに由来する2つのステム・ループを作製し、ds断片の存在下でライゲーションする場合、組換え体を容易に選択でき、非組換え体のバックグラウンドを排除できる。
【0140】
実施例10.組換えコサプレッション構築物(i)の2本鎖形態(ii)への変換
コサプレッション構築物(i)を含むライゲーション混合物を用いて大腸菌を形質転換する。組換えコサプレッション構築物を大腸菌で複製し、2本鎖形態(ii)に変換し、その過程でスペーサー領域を隣接するクローン化されたDNA断片のIRを作製する(図4参照)。
【0141】
細菌形質転換の前に、1本鎖コサプレッション構築物(i)もまたインビトロで主に2本鎖形態(ii)に変換することができる。2本鎖形態への変換は相補性オリゴヌクレオチドプライマーをアニーリングし、DNAポリメラーゼ、例えばTaqで伸長することにより達成することができる。
【0142】
PCR反応ミックスは以下のものからなる:
アニーリングされた1本鎖コサプレッションベクター 10μl、
10X PCR反応緩衝液 5μl、
Taq DNAポリメラーゼ 1単位、
0.2μM プライマー、
250μM 各dATP、dCTP、dGTP、dTTP、
脱イオン水で最終反応容量を50μlにする。
【0143】
反応を以下のサイクルで行った:95℃で30秒間、50℃で30秒間、72℃で7分間。QIAgenミニ溶出カラムを用いて反応物を精製した:精製したDNAを10μlのEB緩衝液で溶出し、大腸菌形質転換に使用した。大腸菌の形質転換の前にも、同様のPCR条件を用いて1本鎖のライゲーションされたDNAを2本鎖形態に変換した。
【0144】
実施例11.ショットガンクローニングを介するコサプレッションライブラリーの作製
DNAを単離し、DNAを制限酵素処理して、多様な異なるサイズの断片を作成し、断片をサイズ分画化し、および適当に消化されたコサプレッションベクターにクローニングするために特定の大きさの範囲を選択することにより、単一の遺伝子または遺伝子クラスタに相当するDNA断片(cDNAまたはゲノムDNA)のライブラリーを作製することができる。当業者に公知の種々の方法で2本鎖DNA断片を作製することができる。これらの方法には、制限消化、ソニケーション、DNAse Iでの部分切断、鋳型DNAのPCR増幅、RNAからのcDNAの合成などがある。コサプレッションベクターへのクローニングに適合する末端を有する2本鎖DNA断片を、制限消化、アダプターライゲーション、PCR増幅およびDNA断片の末端修復などの多くの方法で作製することができる。
【0145】
本明細書に記載する本発明は、本明細書に特記したもの以外に変化および修飾を受けることができることは当業者には理解されよう。本発明が全てのそのような変化および修飾を含むことは理解される。本発明はまた個々にまたは包括的に本明細書で参照されるかまたは示される全ての工程、特徴、組成物および化合物、および前記工程または特徴のいずれか2つまたはそれ以上のいずれかおよび全ての組み合わせをも含む。
【0146】
引用文献
Figure 2005502383
Figure 2005502383

【図面の簡単な説明】
【0147】
【図1】原核細胞における真核細胞性核酸分子(本明細書ではコサプレッション構築物およびコサプレッションエフェクターと称する)のライブラリーを作製し、真核細胞においてこれを試験するためのプロトコルの図である。
【図2】単一クローニング工程による1本鎖コサプレッション構築物の生成を示す図である。2本鎖DNAクローニングベクター(図7参照)の大部分を1本鎖形態に変換し、自己相補的逆方向反復(IR)領域をアニーリングさせて2本鎖領域を形成する。次いで2本鎖領域内の一つまたは複数の制限酵素認識部位を適当な酵素で切断して、2つのステム・アンド・ループ構造を生成する。ステム・アンド・ループ構造と適合する2本鎖DNA断片とのライゲーションにより、1本鎖ループにより隣接された2本鎖領域が生成される。
【図3】適合するステム・アンド・ループ核酸にライゲーションしてステム・アンド・ループDNA分子を形成する(本明細書ではコサプレッション構築物と称する)2本鎖核酸断片(例えば異種性核酸)の1つの末端を示す図である。相補鎖の合成により構築物を2本鎖形態に変換し、それにより元来の2本鎖DNAポリヌクレオチドのIRにより隣接されたスペーサーDNA領域を作製する。例えばDNAポリメラーゼおよび適当なプライマーを用いるインビトロ、または例えば宿主細胞により提供されるDNA複製メカニズムを用いるインビボのいずれかで、相補鎖の合成を達成することができる。
【図4】クローン化されたDNA断片のIRにより隣接されたスペーサー領域を含む2本鎖コサプレッション構築物を生成するための、相補鎖の合成による図2に示す核酸の2本鎖形態への変換を示す図である。
【図5】細菌における複製を可能にするために介在スペーサー領域を必要としない短いIRを含む1本鎖コサプレッションベクターを示す図である。この1本鎖ベクターを適当な制限酵素で切断して、プラスミド(レプリコン)+ステム部分を生成することができ、これを続いて自己ライゲーションするか、またはスペーサー+ステム部分を含む適合するDNA断片とライゲーションすることができる。
【図6】ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を介するステム・アンド・ループの生成を示す図である。配列同一性の領域を含む2つのプライマーを用いるDNA断片のPCR増幅により、その末端でIRを含む増幅産物の作製に至る。1本鎖プライマーを用いる1本鎖のPCR増幅により、大部分が1本鎖産物である生成に至り、これを自己アニーリングしてステム・アンド・ループ構造を形成することができる。次いでコサプレッション構築物を作製するために、これらの構築物を最初に制限酵素で消化するかまたは適合する断片に直接ライゲーションすることができる。
【図7】2本鎖DNAクローニングベクターを生成するために用いることができるクローニング工程の例を示す図である。

Claims (43)

  1. 以下の工程を含む、適当な細胞においてウイルスまたは真核細胞由来の核酸分子のライブラリーを作製するための方法:
    (i)逆方向反復(IR)配列を含む2本鎖複製環状DNAクローニングベクターを1本鎖形態に変換する工程;
    (ii)該IR配列に由来する自己相補的配列がアニーリングして2本鎖核酸の領域を形成するように該1本鎖形態を処理する工程;
    (iii)一つまたは複数の制限酵素により工程(ii)で形成された該2本鎖領域を切断して、ベクター・ステム・ループ部分およびスペーサー・ステム・ループ部分を形成する工程;
    (iv)工程(iii)の該ステム・ループ部分を該ベクターおよびスペーサー・ステム・ループと適合する末端を含有する2本鎖DNA断片とライゲーションして、組換え核酸分子を形成する工程;および
    (v)工程(iv)の組換え核酸分子を2本鎖環状形態に変換する工程。
  2. 工程(ii)で形成された2本鎖領域が少なくとも1つの制限酵素認識部位を含有する、請求項1記載の方法。
  3. 工程(iv)の該核酸分子をインビトロで2本鎖環状形態に変換する、請求項1記載の方法。
  4. 複製過程の一部として変換を実施できる宿主細胞の形質転換により、工程(iv)の核酸分子を2本鎖環状形態に変換する、請求項1記載の方法。
  5. 適当な細胞が原核性微生物である、請求項1から4のいずれか一項記載の方法。
  6. 適当な細胞が真核細胞である、請求項1から4のいずれか一項記載の方法。
  7. 以下の工程を含む、適当な細胞においてウイルスまたは真核細胞由来の核酸分子のライブラリーを作製するための方法:
    (i)インビトロで、少なくとも1つの制限エンドヌクレアーゼ部位を含む2本鎖ステム部分により分けられた1本鎖レプリコン部分および1本鎖ループ部分を含む、ベクターを作製する工程;
    (ii)該部分的1本鎖ベクターを少なくとも1つの制限エンドヌクレアーゼで消化し、それと、真核細胞から誘導し且つ同一の制限エンドヌクレアーゼもしくはその他の酵素で消化した、または制限酵素処理された部分的1本鎖ベクターへのライゲーションに関して適合する3'および5'末端部分を提供する条件下で、2本鎖ゲノムDNAまたはcDNAとを混合し、ならびに該混合物をライゲーション条件に供して、該ベクターの2本鎖部分に挿入された2本鎖ゲノムDNAまたはcDNA断片を含む部分的1本鎖ベクターを作製する工程;ならびに
    (iii)2本鎖ゲノムDNAまたはcDNA断片を含む該部分的1本鎖ベクターの2本鎖複製形態の作製を可能にする条件下で、(ii)のライゲーションされた混合物を適当な細胞に導入する工程。
  8. 2本鎖形態を細胞に導入する前に、工程(iii)の2本鎖複製形態がライゲーションされた混合物から最初にインビトロで作製される、請求項7記載の方法。
  9. 適当な細胞が原核性微生物である、請求項7または8記載の方法。
  10. 適当な細胞が真核細胞である、請求項7または8記載の方法。
  11. 2本鎖ステム部分がDNAクローニングベクターの逆方向反復配列に由来する相補的配列の自己アニーリングから生じる、請求項7または8記載の方法。
  12. 消化時にクローニングベクターがマルチクローニング部位内でのみを切断されるような、マルチクローニング部位を有する2本鎖DNAクローニングベクターを最初に得ることにより、工程(i)のベクターの作製を開始する、請求項7または8記載の方法。
  13. DNAクローンベクターのマルチクローニング部位内でスペーサー核酸分子がクローン化される、請求項12記載の方法。
  14. スペーサーがイントロンを含む請求項13記載の方法。
  15. DNAクローニングベクターがスペーサーの両側に隣接する制限部位を含む、請求項12、13または14記載の方法。
  16. 制限部位が消化されたDNA断片のディレクショナル・クローニングを促進する、請求項15記載の方法。
  17. 1本鎖形態である場合、スペーサーにより相同配列が互いにアニーリングして、部分的2本鎖分子を作製することが可能になるように、クローニングベクターが、該スペーサーに隣接する2つの相同ヌクレオチド配列を含む、請求項12から15のいずれか一項記載の方法。
  18. DNAクローニングベクターが、ヘルパーファージの存在下で1本鎖複製中間体を作製することができる、請求項12から16のいずれか一項記載の方法。
  19. 2本鎖DNAクローニングベクターの一方の鎖にニックを入れ、該ニックの入った鎖をエクソヌクレアーゼで消化する工程により、複製中間体を作製する、請求項18記載の方法。
  20. 適当な細胞がヘルパーファージの使用を介した1本鎖複製形態の形成を助ける、請求項7から19のいずれか一項記載の方法。
  21. 適当な細胞が原核性微生物である、請求項20記載の方法。
  22. インビボで、工程(i)のベクターが1本鎖環状分子の形態である、請求項7または8記載の方法。
  23. 真核細胞に由来する2本鎖DNA断片に導入されている一つまたは複数の制限エンドヌクレアーゼ部位を含む2本鎖部分により分けられた、2つの1本鎖DNAループ部分を含むコサプレッション構築物。
  24. 真核細胞が、植物、昆虫および線虫のような無脊椎動物、ならびにマウス、家畜およびヒトのような脊椎動物からなる群からの種に由来する、請求項23記載のコサプレッション構築物。
  25. 構築物が適当な細胞で2本鎖形態に変換される、請求項23または24記載のコサプレッション構築物。
  26. 適当な細胞が原核性微生物である、請求項25記載のコサプレッション構築物。
  27. 適当な細胞が真核細胞である、請求項25記載のコサプレッション構築物。
  28. 以下の工程を含む、適当な細胞においてウイルスまたは真核細胞由来の核酸分子のコサプレッションライブラリーを作製するための方法:
    (i)インビトロで、少なくとも1つの制限エンドヌクレアーゼ部位を含む2本鎖部分により分けられた1本鎖ループ部分および1本鎖レプリコン部分を有するコサプレッションベクターを含む、ベクターを作製する工程;
    (ii)少なくとも1つの制限エンドヌクレアーゼでベクターの2本鎖部分を消化し、それと、同一の制限エンドヌクレアーゼもしくは酵素で消化した、または制限酵素処理されたコサプレッションベクターへのライゲーションに適合する3'および5'末端部分を提供する条件下で、2本鎖ゲノムDNAまたはcDNA調製物とを混合し、ならびに該混合物をライゲーション条件に供して、該ベクターの2本鎖部分に挿入された2本鎖ゲノムDNAまたはcDNA断片を含むコサプレッション構築物を作製する工程;ならびに
    (iii)該コサプレッション構築物の2本鎖複製形態の作製を可能にする条件下で、(ii)のライゲーションされた混合物を適当な細胞に導入する工程。
  29. 2本鎖形態を適当な細胞に導入する前に、工程(iii)の2本鎖複製形態がライゲーションされた混合物から最初にインビトロで作製される、請求項28記載の方法。
  30. 適当な細胞が原核性微生物である、請求項28または29記載の方法。
  31. コサプレッション構築物がその中に2本鎖形態の真核細胞由来のDNAを含む、請求項28または29記載のコサプレッション構築物を含むコサプレッションライブラリー。
  32. 原核性微生物における、請求項31記載のコサプレッションライブラリー。
  33. 単離され精製された形態である、請求項31記載のコサプレッションライブラリー。
  34. 真核細胞または細胞もしくは細胞系の培養物に含まれる、請求項33記載の単離されたコサプレッションライブラリー。
  35. 請求項33または34記載のコサプレッションライブラリーから単離された核酸分子。
  36. 以下の工程を含む、真核細胞においてPTGSまたはTGSを誘導可能な真核細胞性由来の核酸分子を同定するための方法:
    (i)インビトロで、少なくとも1つの特有の制限エンドヌクレアーゼ部位を含む2本鎖部分により分けられた1本鎖ループ部分および1本鎖レプリコン部分を含むコサプレッションベクターを含む、ベクターを作製する工程;
    (ii)少なくとも1つの制限エンドヌクレアーゼ酵素でコサプレッションベクターの2本鎖部分を消化し、ならびに消化されたコサプレッションベクターの5'および3'末端へのライゲーションに適合する5'および3'末端を有する真核細胞由来のDNAを混合する工程;
    (iii)得られたライゲーションされた1本鎖コサプレッション構築物を適当な細胞に導入して、真核細胞性DNAを含むコサプレッション構築物の2本鎖形態を作製する工程;および
    (iv)適当な細胞から2本鎖コサプレッション構築物を単離し、それを真核細胞または原核細胞系に導入し、および真核細胞における形質変化に関してスクリーニングする工程であって、該形質変化の存在がTGSまたはPTGSの指標である工程。
  37. 工程(i)のベクターが発現ベクターである、請求項36記載の方法。
  38. インビボで、工程(i)のベクターが1本鎖環状分子の形態である、請求項37記載の方法。
  39. 適当な細胞が原核性微生物である、請求項36または37記載の方法。
  40. 適当な細胞が真核細胞である、請求項36または37記載の方法。
  41. 後に望ましい形質変化を呈する生物に再生され得る、形質転換された真核細胞、組織または組織群の生成における、請求項36記載の方法により同定されるコサプレッション構築物の使用。
  42. 販売用に包装されたキットの形態であり、使用のための指示書を含むコサプレッションライブラリー。
  43. キットを逆方向反復DNA構築物の生成のために使用する、請求項42記載のキット。
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