JP2005501388A - 耐凍結性燃料電池発電装置 - Google Patents

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Abstract

本発明は少なくとも一つの燃料電池(12’)と燃料電池(12’)に取り付けられた水輸送プレート(50’)を含む耐凍結性燃料電池発電装置(200)である。水輸送プレート(50’)はこれに冷却水を通過させるための冷却液入口(202)および冷却液出口(204)を有する。吸引式水置換システム(206)は冷却液入口(202)に取り付けられた耐凍結性アキュムレータ(78’)および冷却液出口(204)に取り付けられた真空分離器(210)を含む。吸引力発生用エダクター(212)が分離器(210)に取り付けられている。制御バルブ(222)、(224)および冷却液ポンプ(214)が選択的に、冷却水、加熱された、または加熱されない水非混和性液体をアキュムレータ(78’)から、冷却液入口(202)、水輸送プレート(50’)、冷却液出口(204)、および真空分離器(210)を通してアキュムレータ(78’)に戻るように循環させ、これによって装置(200)の氷点下の環境温度での作動および保存を可能にする。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は輸送用車輌、可搬式発電装置、または定置式発電装置に用いるのに適した燃料電池発電装置に関し、特に本発明は燃料電池および装置の冷却液ループ内の冷却水を置換するための低い凍結温度を有する水非混和性液体を用いる燃料電池発電装置に関する。
【0002】
(関連出願の相互参照)
本出願は2001年8月22日に出願された同じ題名を有する係属中の米国特許出願第09/935,254号の一部継続出願である。
【背景技術】
【0003】
燃料電池発電装置はよく知られており、酸化性および還元性の流体から電気エネルギーを発生して宇宙船搭載機器などの電気機器に電力供給するために一般に用いられている。このような発電装置においては、複数の平たい燃料電池が通常スタック状に配置され、このスタックを電気絶縁性のフレーム構造が取り囲んでおり、該フレームが還元性、酸化性、冷却用、および生成流体の流れを通すマニホールドを画定している。各々の個別の電池は一般に電解質で隔てられたアノード電極およびカソード電極を含む。水素などの反応性ないし還元性の流体がアノード電極に供給され、酸素または空気などの酸化剤がカソード電極に供給される。プロトン交換膜(「PEM」)を電解質として利用する電池においては、水素はアノード電極の表面で電気化学的に反応して水素イオンおよび電子を発生する。電子は外部の負荷回路に導かれた後カソード電極に戻され、水素イオンは電解質を通ってカソード電極に移動し、ここで酸化剤および電子と反応して水を発生し、熱エネルギーを解放する。
【0004】
PEM電池は重要な利点を有する一方、重大な限界を有することも知られている。限界は特に液体の水をPEMに輸送してこれを通過させ、さらにはPEMから排出することに関連している。このような燃料電池を輸送用車輌に電力供給するのに用いるときは、水の取り扱いに関連するさらなる問題が生じる。その問題は例えば生成水および/または冷却水流体が凍結するときの機械的な損傷を防ぐこと、あるいは燃料電池で駆動される車輌が氷点下の条件で停止されても、始動時に凍結した水を急速に融解させること、などである。
【0005】
したがって、氷点下の条件で停止することが可能であり、凍結による機械的な損傷を起こさず、また燃料電池で生成した水が有孔性の水輸送プレート内で除去されるように、冷却用不凍液をカソード電極およびアノード電極から隔離して密封された冷却液システム中で用いる必要がない、燃料電池が求められている。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は耐凍結性燃料電池発電装置に関するものであり、該発電装置は還元性流体とプロセス酸化剤流から電流を発生するための少なくとも一つの燃料電池と、冷却水を冷却液通路、燃料電池内の水輸送プレート、および冷却液熱交換器を通して送り、燃料電池へと戻すための冷却液ポンプを有する冷却液ループと、水非混和性液体と冷却水とを収容する開放チューブ型アキュムレータを有し、かつ水非混和性液体をアキュムレータの排出口から水非混和性液体供給配管を通して送り、かくして冷却液ループ内の冷却水を置換するための水非混和性液体ポンプを有する水置換システムと、を有する。水置換システムにはさらに水非混和性液体供給配管に取り付けられて供給配管を通る水非混和性液体を加熱するためのヒーターと、冷却液ループとアキュムレータ入口との間に取り付けられて冷却水および/または水非混和性液体を冷却液ループから液抜きしてアキュムレータに入れるための冷却液ループ液抜き配管を含む。システムはさらに置換バルブを含み、これは選択的に水非混和性液体をアキュムレータから冷却液ループに流入させ、選択的に冷却水をアキュムレータに流入させ、かつ選択的に供給配管からの加熱された水非混和性液体をアキュムレータに戻し、かくしてアキュムレータ内の冷却水を加熱する。水置換システムはさらにヒーターの下流で供給配管とアキュムレータ入口との間に取り付けられて加熱された水非混和性液体をアキュムレータ入口に送る水非混和性液体環流配管を有してもよい。
【0007】
開放チューブ式アキュムレータは熱交換器として設計された複数の開放されたプラスチックチューブを含む。液相の冷却水が開放されたプラスチックチューブの外面を取り囲んでおり、発電装置の長期間の停止中にアキュムレータ内の冷却水が凍結したときにプラスチックチューブが変型して水の凍結による体積増加を吸収し、かくしてアキュムレータの機械的損傷を防ぐ。長期間停止後の始動に際しては、水非混和性液体環流配管が加熱された水非混和性液体をアキュムレータの排出口およびヒーターからアキュムレータの入口へ送り、かくして加熱された水非混和性液体が開放チューブを流れて冷却水を融解する。
【0008】
好ましい実施例においは、水非混和性液体はペルフルオロカーボン、ヒドロフルオロエーテル、アルカン、アルケン、およびアルキンからなる群から選ばれる。水非混和性液体の例はオクタン、ノナン、デカン、およびこれらの混合物などの直鎖アルカンを含む。水非混和性液体は水の密度よりも大きい、または小さい密度を有してよい。水非混和性液体の水に対する好ましい密度差はプラスまたはマイナス0.2グラム毎立方センチメートルである。
【0009】
通常運転時の耐凍結性燃料電池発電装置の使用に際しては、水非混和性液体は開放チューブ型アキュムレータ内に留まってアキュムレータ内の冷却水から隔離されており、冷却水は燃料電池および冷却液熱交換器を通って循環して燃料電池内を最適温度範囲に保つ。燃料電池発電装置が短期間停止のために停止されたときは、置換バルブが作動して冷却水をアキュムレータ中に流入させ、水非混和性液体ポンプが水非混和性液体を冷却液ループ中に送って冷却水を置換する。加熱された水非混和性液体を燃料電池に供給して燃料電池温度を最低レベルより上に保つために、水非混和性ポンプとともにヒーターが用いられてもよい。所望の温度に達したならば、水非混和性液体はアキュムレータに戻される。このような短期間停止の後に燃料電池発電装置を運転状態に復帰させるには、冷却液ポンプを用いて冷却水をアキュムレータから冷却液ループに送る。
【0010】
長期間停止に際しては、同様な手順が置換バルブによって実施される。すなわち、冷却水をアキュムレータに送り、水非混和性液体を冷却液ループに送って冷却水を置換し、次いで水非混和性液体を液抜きしてアキュムレータに入れる。水非混和性液体による周期的な加熱は行われず、アキュムレータおよび/または燃料電池構成部品の小孔内の冷却水は凍結するにまかされる。長期間停止後に発電装置を始動するには、置換バルブは先ず水非混和性液体をアキュムレータ排出口からヒーターおよび環流配管を通してアキュムレータに送って、アキュムレータの開放チューブを流過させ、かくして凍結した冷却水を融解する。次いで置換バルブは加熱された水非混和性液体を冷却液ループに通過させ、水輸送プレートおよびその他の燃料電池構成部品内の氷を融解する。次いで水非混和性液体はアキュムレータ中に戻され、冷却水が冷却液ループに送られ、かくして燃料電池は電流の発生を開始することができる。
【0011】
冷却液ループはまた反応剤ガスを冷却液ループから外に出すためのガス分離器を含んでもよく、ガス分離器は発電装置がその利用する水よりも多くの水を発生しているとき、すなわちプラスの水バランスと呼ばれる状態にあるときに、余剰生成水をアキュムレータに送る溢流配管を含んでもよい。発電装置がマイナスの水バランスにある場合は、冷却液ループ内の冷却水を補うために水がアキュムレータから送られてもよい。
【0012】
耐凍結性燃料電池発電装置の別の実施例は一つだけのポンプを用いており、水輸送プレートに部分真空を加えるための吸引力発生用エダクターを含む。別の実施例は類似の燃料電池と、冷却水を水輸送プレートに通過させるための冷却液入口および冷却液出口を有する水輸送プレートを含む。別の実施例はまた吸引式水置換システムを含む。このシステムにおいて耐凍結性アキュムレータは冷却液入口に取り付けられており、同様に冷却水と水非混和性液体の両方を貯蔵する。真空分離器が冷却液出口に取り付けられ、吸引力発生用エダクターが真空分離器に取り付けられ、かくして分離器、冷却液出口、水輸送プレート、および冷却液入口に部分真空を及ぼす。冷却液ポンプが分離器排出口およびエダクターと流体連通関係に取り付けられており、したがって冷却液ポンプによってエダクターを通して圧送された液体は分離器および水輸送プレート内に部分真空を発生させる。アキュムレータ供給配管がエダクターおよび耐凍結性アキュムレータと流体連通関係に取り付けられ、水非混和性液体排出配管が耐凍結性アキュムレータの水非混和性液体排出口と分離器排出口との間に取り付けられている。水非混和性液体排出口または排出配管にヒーターが取り付けられてもよい。ポンプ制御バルブが分離器排出口、水非混和性液体排出配管、および冷却液ポンプと流体連通関係に取り付けられており、選択的に分離器またはアキュムレータからの液体を冷却液ポンプに流入させる。冷却液入口制御バルブがアキュムレータの水非混和性液体排出口、アキュムレータの冷却水排出口、および冷却液入口と流体連通関係に取り付けられており、選択的に水非混和性液体または冷却水をアキュムレータから冷却液入口に流入させる。
【0013】
別の実施例の耐凍結性燃料電池発電装置の使用に際しては、開放チューブ型アキュムレータは前述と同様に作用する。アキュムレータ内の冷却水が凍結している長期間停止から発電装置を始動させる場合は、ヒーターが作動され、ポンプ制御バルブが、加熱された水非混和性液体をアキュムレータから水非混和性液体排出配管を通して冷却液ポンプに流入させるように制御される。次いで冷却液ポンプが加熱された水非混和性液体を圧送してエダクターを流過させ、これによって分離器、冷却液出口、水輸送プレート、および冷却液入口に部分真空を発生させる。次いでアキュムレータ供給配管が加熱された水非混和性液体を耐凍結性アキュムレータの入口に送り返し、かくして加熱された液体がアキュムレータ内に貯蔵されている凍結した冷却水を融かし始める。冷却液入口バルブが加熱された水非混和性液体を冷却液入口に流入させるように制御されると、部分真空が水非混和性液体を吸引して水輸送プレートに流入および通過させ、かくして燃料電池および水輸送プレートを暖め始める。水輸送プレートおよび分離器が充満したならばポンプ制御バルブは加熱された水非混和性液体をアキュムレータから冷却液ポンプに送るのを止め、その代わりに分離器内に集められた水非混和性液体を冷却液ポンプを通して流し、水非混和性液体は冷却液ポンプからアキュムレータ、ヒーター、冷却液入口制御バルブ、冷却液入口、水輸送プレート、冷却液出口、および分離器を通って循環し続ける。この期間中に、反応剤流が燃料電池を流過可能であれば、燃料電池は限定的に作動されてもよい。
【0014】
燃料電池が所望の作動温度に達し、耐凍結性アキュムレータ内の冷却水が融解したならば、冷却液入口制御バルブは水非混和性液体をアキュムレータから送るのを止め、その代わりに融解した冷却水をバルブを通して冷却液入口に流入させるように制御される。このときはヒーターは切られてよい。
【0015】
かくして耐凍結性燃料電池発電装置は定常運転に入り、冷却水はアキュムレータから冷却液入口、水輸送プレート、冷却液出口、分離器、冷却液ポンプ、およびアキュムレータ供給配管を通ってアキュムレータに戻るように循環を続ける。エダクターが分離器、冷却液出口、および水輸送プレートに定常的に部分真空を発生させるので、水非混和性液体または冷却水はアキュムレータから水輸送プレートおよび分離器中に吸引される。氷点下の環境で燃料電池発電装置を停止するときは、冷却液ポンプは送りを止めるように制御され、アキュムレータは水輸送プレートおよび冷却液入口から重力によって流下する冷却水を受け入れるような位置にあってよい。次いで前述と同様に、ただしヒーターを用いることなく、水非混和性液体がアキュムレータから循環されてよく、かくして耐凍結性の水非混和性液体が水輸送プレート、分離器、冷却液ポンプ、およびアキュムレータ供給配管に残っている冷却水を置換する。この段階で全ての冷却水は耐凍結性アキュムレータ中にあり、凍結温度の低い水非混和性液体のみが水輸送プレートの重力流下に無関係の部分、および分離器、分離器排出配管、および冷却液ポンプ内に残る。次いで冷却液ポンプは停止される。冷却液ポンプもまたアキュムレータに関して、重力によって自動的に呼び水されるような位置にあってよい。このようにして別の実施例は効果的な耐凍結性燃料電池発電装置を提供する。
【0016】
したがって本発明の一般的な目的は先行技術の欠点を克服する耐凍結性燃料電池発電装置を提供することである。
【0017】
本発明の特別な目的は、一つだけの冷却液ポンプと二つだけの制御バルブとで作動する耐凍結性燃料電池発電装置を提供することである。
【0018】
本発明の他の目的は、短期間の停止の後に急速に始動することのできる耐凍結性燃料電池発電装置を提供することである。
【0019】
本発明の耐凍結性燃料電池発電装置のこれらとその他の目的および利点は付属の図面を参照しつつ以下の説明を読むならばさらに容易に明らかとなろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
図面を詳細に参照すれば、図1に本発明の耐凍結性燃料電池発電装置が示されており、全体的に参照符号10を付されている。発電装置10は例えば燃料電池12のような、還元性流体とプロセス酸化剤流とから電流を発生するための電流発生用燃料電池手段を含む。燃料電池12はプロトン交換膜などの電解質14、電解質14の両側に取り付けられたアノード触媒16およびカソード触媒18、アノード触媒16に隣接して画定されたアノード流れ場20、およびカソード触媒18に隣接して画定されたカソード流れ場22を含む。当業界周知のように、燃料電池12は他の実質的に同一の燃料電池(図示せず)と組み合わされて電池スタックアッセンブリを形成してもよく、これは反応剤流をスタックを通して流すためのマニホールドを含んでもよい。酸化剤供給源24(図1では簡単に「酸化剤」と記してある)が空気などの酸化剤を酸化剤入口26を通してカソード流れ場22に送っており、かくしてカソード流れ場22は酸化剤をカソード触媒18を通して流れさせる。カソード排出口30が酸化剤を燃料電池12からのカソード排気流として送り出しており、このカソード排気流は例えば本発明の全権利の譲受人に2000年4月11日に与えられた米国特許第6,048,383号などで当業界周知のように、物質および熱交換のために処理されてもよい。酸化剤をカソード流れ場22に供給するために、酸化剤ブロワー32が酸化剤入口26に置かれてもよい。還元性流体燃料源34(図1では簡単に「燃料」と記してある)が水素ガスなどの還元性流体を還元性流体入口36を通してアノード流れ場20に送っており、アノード流れ場は還元性流体を隣接するアノード触媒16を通して流れさせて、当業界周知のように電流を発生させる。次いで還元性流体はアノード排気流としてアノード流れ場20からアノード排気通路38に流入し、アノード排気通路はアノード排気流をアノード排出口40から燃料電池12の外部に送り出す。未使用の還元性流体を利用するため、および/または、アノード排気流中の水蒸気を環流するために、アノード排気環流バルブ42が、アノード排気の全体または一部をアノード排気通路38からアノード排気環流配管44、およびアノード環流ブロワー46を通して還元性流体入口36に送り返してもよい。
【0021】
耐凍結性燃料電池発電装置10はまた一次冷却液ループ48を含み、これは燃料電池12のカソード流れ場22に隣接して取り付けられた水輸送プレート50を有する(ここでは、「一次冷却液ループ48」は場合により「冷却液ループ48」と呼ばれる。)。水輸送プレート50はカソード触媒18で発生した生成水が有孔性プレート50を通って燃料電池12の外部に出る動きを容易にするような、当業界周知の有孔性プレートであってよい。冷却液ループ48はまた冷却液排出通路54と冷却液供給通路56の間に取り付けられた冷却液ポンプ52を含み、該ポンプは冷却水を冷却液供給通路56、ガス分離器58、および冷却液供給通路56の第一の延長部62を通して冷却液熱交換器64へ送り、この際ガス分離器において残りの反応剤ガスがガス配管60およびガス排出バルブ61を通して発電装置の外部に出される。次いで冷却水は冷却液供給通路56の第二の延長部66および冷却液供給通路56の第三の延長部67を通って水輸送プレート50に戻る。冷却液ポンプ52は冷却用の液体を冷却液ループ48を通して循環するための、当業界公知の任意の標準型の圧送または循環機器であってよい。したがって、冷却液ポンプまたは他の任意の循環機器は、ここでは冷却液ループ48に冷却水を循環するための冷却液循環手段と呼ぶことができる。
【0022】
冷却液熱交換器64は冷却水から熱を除去するための、当業界周知の任意の標準型の熱交換手段であってよく、例えば二次冷却液ループ68の構成部品でもある液−液冷却液熱交換器64でもよい。二次冷却液ループ68は冷却水から熱を除去するために、例えばエチレングリコール水、プロピレングリコール水などの従来の不凍液のような二次冷却液を、二次冷却液通路69、二次冷却液ポンプ70、二次冷却液ラジェーター72、および冷却液熱交換器64を通して循環させる。前記ラジェーターに近接してファン74があり、従来の自動車ラジェーターのように環境空気をラジェーター72に通して二次冷却液を冷却する。周知のように従来の不凍液はアノードおよびカソード触媒16、18を被毒させるが、このような従来の不凍液を密封された二次冷却液ループ68の内部で使用することによって、触媒はこれらの従来の不凍液への露出から保護される。有孔性の水輸送プレート50を含む一次冷却液ループ48を通って循環する冷却水は基本的に水からなり、これがアノードおよびカソード触媒16、18を被毒させることはあり得ない。冷却液ループ48はまた当業界周知の標準型マニホールド(図示せず)を有し、これによって冷却水を燃料電池12、および燃料電池12を含むなんらかの燃料電池スタックアッセンブリに通している。耐凍結性燃料電池発電装置10はまた、冷却液ループ48内の冷却水を水非混和性液体で置換するための水置換システム76を含む。水置換システム76は開放チューブ型アキュムレータ78を含んでもよく、これは水非混和性液体80およびこれとバッフル84で隔てられた冷却水82の両方を収容する。水非混和性液体供給配管86はアキュムレータ78の水非混和性液体排出口88に取り付けられていて水非混和性液体ポンプ90と流体連通関係にあり、該ポンプは水非混和性液体をアキュムレータ78から排出口88、供給配管86、および供給配管86の延長部92を通して、例えば図1に示されるように冷却液供給通路56の第三の延長部67において、一次冷却液ループ48に送り込んでいる。水非混和性液体ポンプ90は水非混和性液体をアキュムレータから水非混和性液体供給配管86を通して循環することのできる当業界公知の任意のポンプまたは循環機器であってよい。したがって水非混和性液体ポンプ90または循環機器はここでは水非混和性液体を循環するための水非混和性液体循環手段と呼ぶことができる。アキュムレータ78の排出口88は図1に示されるようにアキュムレータ78内の水非混和性液体80に隣接してアキュムレータ78に取り付けられている。ヒーター94が水置換システム76内で水非混和性液体80と熱交換関係に取り付けられており、例えば図1では水非混和性液体供給配管86に取り付けられている。ヒーターは流体を加熱するための任意の従来のヒーターであってよく、アキュムレータ76内の電気ヒーターを含む。あるいはヒーター94のように、燃料を還元性流体燃料貯蔵源34からヒーター燃料供給配管96、およびヒーター燃料供給バルブ98を通して受け入れ、かつ空気などの酸化剤を例えば第二の酸化剤貯蔵源100および第二の酸化剤ブロワー102からヒーター酸化剤供給配管104を通して受け入れてもよい。水置換システム76はまた一次冷却液ループ48および開放チューブ型アキュムレータ78の冷却水液抜き入口108の間に取り付けられた冷却液ループ液抜き配管106を含み、冷却水液抜き入口108は図1に示されるようにアキュムレータ78内の冷却水82に隣接してアキュムレータ78に取り付けられている。
【0023】
水置換システム76はまたヒーター94の下流で水非混和性供給配管86と開放チューブ型アキュムレータ78の水非混和性液体入口112の間に取り付けられた水非混和性液体環流配管110を含んでもよく、これは加熱された水非混和性液体を水非混和性液体入口112を通してヘッダー116の冷却水側118の反対側にあるヘッダー116の水非混和性液体側114に送るためのものである。図1に示されるようにヘッダー116の冷却水側118はアキュムレータ78内の冷却水82と対向かつ隣接しており、これと反対側のヘッダーの水非混和性液体側114は水非混和性液体入口112に面している。
【0024】
図1から最もよくわかるように、開放チューブ型アキュムレータ76はヘッダー116に取り付けられた複数の開放チューブ120A、120B、120C、120D、120Eを含んでおり、これらは水非混和性液体入口112からアキュムレータ78の、冷却水82および水非混和性液体80を貯蔵する貯蔵領域に向かって伸びている。図2からわかるように追加の開放チューブ120F、120G、120H、120I、120J、120K、120Lがヘッダー116に取り付けられている。開放チューブ120A−120Lは冷却水82と水非混和性液体80の間に取り付けられたバッフル84を通過する。図3に示されるようにバッフル84は複数の液抜き孔122A、122B、122C、122D、122E、122F、122G、122H、122I(図3では開放チューブ120A−120Lとの区別の便のため各液抜き孔に交差線を付してある)。液抜き孔122A−122Iは冷却水82および水非混和性液体80がバッフル84を通して移動できるようにしている。
【0025】
水非混和性液体環流配管110が水非混和性液体の一部をヘッダー116の近傍の水非混和性液体入口112に流入させると、水非混和性液体は開放チューブ120A−120L中を流れ、バッフル84の上部に貯蔵された冷却水82と混じることなくアキュムレータ78に貯蔵された冷却水82を通過する。したがって水非混和性液体がヒーター94またはその他の手段で加熱されるならば、開放チューブ120A−120Lを流過する水非混和性液体はアキュムレータ78内の凍結した冷却水を加熱して融解する。開放チューブ120A−120Lはプラスチックなどの弾性変型可能の材料で構成されるので、冷却水82が凍っても、プラスチックの開放チューブが変型して凍結した冷却水82の体積増加を吸収し、したがって氷点下の条件で燃料電池発電装置10を長期間停止しても、その間にアキュムレータ78に機械的損傷が生じることがない。アキュムレータ78内の水非混和性液体80は冷却水82より密度が高いので水非混和性液体排出口88に向かって移動し、冷却水は水非混和性液体80と分かれて冷却水液抜き入口108に向かって移動する。バッフル84の開放された液抜き孔122A−122Iは水非混和性液体80および冷却水82を開放チューブ型アキュムレータ78内で移動させる役目をする。しかしながら水置換システム76は、燃料電池12が正常運転にあり、水非混和性液体80がアキュムレータ78内に留まっている状態において、水非混和性液体が水非混和性液体排出口88からバッフル84までを占めるように寸法を決められてよい。
【0026】
また冷却水溢流配管124がガス分離器58と開放チューブ型アキュムレータ78の溢流入口126との間に伸びていてもよい。溢流入口はヘッダー116の冷却水側118とバッフル84との間でアキュムレータ78に取り付けられており、したがって燃料電池12で発生して有孔性の水輸送プレート50を通って冷却液ループ48に流入する生成水などの余剰水が分離器58から溢流して、冷却液溢流配管124および溢流入口126を通ってアキュムレータ78内の冷却水82に流入することができる。溢流入口126をヘッダー116の冷却水側118とバッフル84との間に位置させることによって、余剰の冷却水が開放チューブ120A−120Lに流入することがなく、したがってアキュムレータ78内の水非混和性液体80との混合が押さえられる。アキュムレータ78はまたヘッダーの冷却水側118の近傍に取り付けられた排気口127を含み、これは冷却水および/または空気の溢流がアキュムレータ78から出るのを許し、また空気がアキュムレータ78に流入するのを許している。
【0027】
上述の、また図1に示されるアキュムレータ78は、水非混和性液体が冷却水よりも密度が高いものとして説明されている。しかしながら水非混和性液体は冷却水よりも低い密度を有してもよい。水よりも密度が低い水非混和性液体を用いるためには、アキュムレータ78に、および水非混和性液体排出口88、冷却水液抜き入口108、等の位置に、適当な変更がなされる。水非混和性液体は水の密度よりも高い、または低い密度を有してよく、水非混和性液体の水に対する好ましい密度差はプラスマイナス0.2グラム毎立方センチメートルである。
【0028】
この耐凍結性燃料電池発電装置10の範囲は、前述の好ましい実施例において開放チューブ型アキュムレータ78を包含しているが、別の実施例は冷却水および水非混和性液体を凍結に耐えるように貯蔵できる当業界公知の任意の耐凍結性冷却水および水非混和性液体アキュムレータを包含し得ることは理解されるべきである。本発明の範囲は特に発電装置の停止期間中に冷却液ループ内の冷却水を水非混和性液体で置換することを包含しており、したがって冷却水および水非混和性液体はここでは冷却水および水非混和性液体を貯蔵するための耐凍結性アキュムレータ手段として説明されるものに貯蔵される。好ましい実施例は開放チューブ型アキュムレータ78を含む。また発明の範囲は前述のヒーター94を含む実施例、およびまたヒーター94を含まない実施例を包含することに留意するべきである。ヒーター94はここで説明した特定の実施例には有用であるが、冷却水を置換して耐凍結性アキュムレータ手段に送ることによって凍結保護を行う水置換システム76を要するのみであり、発電装置10の始動のためにヒーター94を必要としないような、耐凍結性燃料電池発電装置10の特定の実施例もまた発明の範囲内である。
【0029】
水置換システム76はまた液置換制御バルブ手段を含み、これは選択的に水非混和性液体を開放チューブ型アキュムレータ78から一次冷却液ループ48に流入させ、選択的に冷却液ループ48内の冷却水をアキュムレータ78に流入させ、さらには選択的に、加熱された水非混和性液体を水非混和性液体排出口88の近傍からアキュムレータ78の水非混和性液体入口112に流入させ、かくしてアキュムレータ78内の冷却水を加熱する。液置換制御バルブ手段は図1に示されるように、冷却液ポンプ52と水輸送プレート50の間で、例えば冷却液供給通路56の第二の延長部66に取り付けられた冷却液循環バルブ128;アキュムレータ78内の冷却水82と水輸送プレート50の間で、例えば冷却液ループ液抜き配管106に取り付けられた冷却水供給バルブ130;アキュムレータ78の冷却水入口108と水輸送プレート50の間で、例えば冷却液供給通路56の第三の延長部67に取り付けられた冷却液液抜きバルブ132;アキュムレータの水非混和性液体排出口88と水輸送プレート50の間で、例えば水非混和性液体供給配管86の第一の延長部92に取り付けられた水非混和性液体供給バルブ134;およびヒーター手段94とアキュムレータ78の水非混和性液体入口112の間で、例えば水非混和性液体環流配管110に取り付けられた水非混和性液体環流バルブ136、を含んでよい。またブローダウン液抜きバルブ138がバッフル84の近傍かつバッフル84とヘッダー116の間でアキュムレータ78に取り付けられて、例えば燃料電池12が発電装置10が必要とするより多くの水を発生しているとき、すなわち燃料電池発電装置10がプラスの水バランスと呼ばれる状態で作動しているときに、選択的にアキュムレータ78から冷却水82の液抜きを行ってもよい。
【0030】
耐凍結性燃料電池発電装置10が正常に作動しているときは、冷却液循環バルブ128は開いており、冷却水供給バルブ130は閉じており、冷却液液抜きバルブ132は開いており、水非混和性液体供給バルブ134は閉じており、したがって水非混和性液体80は開放チューブ型アキュムレータ78内に留まる一方、冷却水は一次冷却液ループ48を通って循環している。発電装置作動時に、冷却液供給通路56、すなわち冷却液供給通路56の第一、第二、または第三の延長部62、66、67を通る冷却水の流通を制限し、かくして水輸送プレート50内の冷却水をカソード流れ場22を通るプロセス酸化剤流の圧力より低く保つために、冷却液循環バルブ128または冷却液液抜きバルブ132もまた制御されてよいことに留意すべきである。装置10がプラスの水バランスを保って作動しているならば、冷却液ループ48から冷却液溢流配管124を通ってアキュムレータに流入する余剰生成水は、アキュムレータ78の排気口127、またはブローダウン液抜きバルブ138および液抜き口140を通って装置10から外部へ溢流することができる。
【0031】
耐凍結性燃料電池発電装置10が短期間保存のために停止される場合、例えば装置10を電力源とし、氷点下の環境温度で運用されている輸送用車両が一晩保存されるような場合は、まず冷却水供給バルブ130が開かれ、冷却液ループ48内の冷却水が液抜きされてアキュムレータ78に入る。次いで冷却液ポンプ52が停止され、冷却水供給バルブ130が閉じられ、冷却液液抜きバルブ132が閉じられ、水非混和性液体バルブ134が開かれ、水非混和性液体ポンプ90が水非混和性液体80をアキュムレータ排出口88から水非混和性液体供給配管86および供給バルブ134を通して冷却液ループ48中に送り始める。冷却液ポンプ52は水非混和性液体が電池スタックアッセンブリ(図示せず)の全てのマニホールドおよび関連する通路等(図示せず)を含む、冷却液ループ48の全ての構成部品にいきわたるのを助けるために作動されてよく、この際燃料電池12は全ての冷却水が水非混和性液体で置換されて、冷却液ループ48から冷却液溢流配管124を通ってアキュムレータ78に入るのを確実にするような位置にある。次いで冷却液ポンプ52と水非混和性液体ポンプ90が停止され、冷却水供給バルブ130が開かれ、水非混和性液体が冷却液ループ48から液抜きされて冷却水液抜き入口108を通ってアキュムレータ78に入る。水非混和性液体はアキュムレータ78内の冷却水82より密度が高いので、水非混和性液体は冷却水から分かれてバッフル84の液抜き孔122A−122Iを通過し、アキュムレータ78内の水非混和性液体80と混じる。これによって耐凍結性燃料電池発電装置10は保存状態となり、この状態において冷却液ループ内のほとんど全ての水は水置換システム76によって置換されてアキュムレータ78に入っている。水はPEM電解質14および水輸送プレート50の小孔内に残り、さらにアノードおよびカソード流れ場20、22を画定する材料の小孔および通路内に残る可能性がある。
【0032】
耐凍結性燃料電池発電装置10を短期間保存状態に保つには、燃料電池発電装置10が遅滞なく始動できるように、燃料電池12または冷却液ループ48内に残っている少量の水、およびアキュムレータ78内の冷却水が凍結温度より上に保たれなければならない。燃料電池12、冷却液ループ48、またはアキュムレータ78の温度が短期間保存の最低温度より下に下がったことを検知したときに、燃料電池12、冷却液ループ48、およびアキュムレータ78を加熱するために、前述の置換バルブ手段の各バルブ128、130、132、134、および136を制御する制御装置手段、例えば検知された情報に応じてバルブを作動させる当業界周知の制御装置が用いられてよい。制御装置手段は置換バルブ手段の各バルブ128、130、132、134、および136を、手動バルブ制御、電気機械式アクチュエータ、電気油圧式アクチュエータ等を含む周知の機構によって作動させることができる。燃料電池発電装置10を短期間保存状態に保つには、制御装置手段が燃料電池12、冷却液ループ48、またはアキュムレータ78の温度が短期間保存の最低温度より下に下がったことを検知したならば、制御装置手段は先ず冷却水供給バルブ130を閉め、次いでヒーター94および水非混和性液体ポンプを作動させ、水非混和性液体供給バルブ134を開いて加熱された水非混和性液体を冷却液ループ48に送る。さらに冷却液ポンプ52も動かして、加熱された水非混和性液体が冷却液ループ48をくまなく循環して燃料電池12を均一に加熱するのを助けてもよい。加熱された水非混和性液体はさらにガス分離器58を充満し、かつ溢流して冷却液溢流配管124を通ってアキュムレータ78を加熱する。所望の加熱温度に到達したならば、ヒーター94、水非混和性液体ポンプ90、および冷却液ポンプ52が停止され、冷却水供給バルブ130およびガス排気口バルブ61が開かれ、水非混和性液体は液抜きされてアキュムレータ78に戻る。耐凍結性燃料電池発電装置10が長期間保存に入れられる場合は、水非混和性液体供給バルブ134は閉じられ、アキュムレータ78内の冷却水82は凍結するにまかせられ、水輸送プレート50の小孔内の水などの燃料電池12内の水もまた凍結するにまかせられる。前述のように開放型チューブ120A−120Lは変型可能であり、燃料電池12および冷却液ループ48内に残る水は少量なので、このような凍結によって装置10に損傷は起こらない。
【0033】
アキュムレータ78内の冷却水82が凍結していない、短期間保存の後で発電装置10を始動するには、冷却水供給バルブ130および冷却液液抜きバルブ132が開かれ、冷却液循環バルブ128が閉じられ、冷却液ポンプ52が作動されて冷却水をアキュムレータ78から吸って冷却液ループ48へ送る。冷却水がガス分離器58から冷却液溢流配管124を通ってアキュムレータ78に入ると、冷却液循環バルブ128が開かれ、冷却水供給バルブ130が閉じられる。この段階で発電装置10は作動準備がなる。
【0034】
アキュムレータ78内の冷却水82が凍結している、長期間保存の後で発電装置10を始動するには、まず水非混和性液体供給134バルブが閉じられ、水非混和性液体循環バルブ136が開かれる。次いでヒーター94および水非混和性液体ポンプ90が作動され、加熱された水非混和性液体が水非混和性液体循環配管110、水非混和性液体入口112、およびアキュムレータ78の開放チューブ120A−120Lを通って循環し始め、かくしてアキュムレータ78内の凍結した冷却水82を融かす。アキュムレータ78内の冷却水82が融け終わったならば、水非混和性液体循環バルブ136が閉じられ、水非混和性液体供給バルブ134が開かれ、冷却液ポンプ52が作動されて加熱された水非混和性液体を冷却液ループ48を通して送り、かくして燃料電池12および冷却液ループ48を均一に加熱する。所望の始動温度に到達したならば冷却液ポンプ52、水非混和性液体ポンプ90、およびヒーター94は作動停止され、冷却水供給バルブ130が開かれて水非混和性液体を冷却液ループ48から液抜きしてアキュムレータ78に戻す。次いで上述の、短期間保存から装置10を始動するための手順が用いられて、耐凍結性燃料電池発電装置10が始動される。
【0035】
わかりやすくするために、本発明をさらに、耐凍結性燃料電池発電装置10を氷点下の環境条件で保存および作動させる方法として説明する。水置換システム76を用いることによって発電装置10を短期間保存状態に置く方法は、水非混和性液体をアキュムレータ78から冷却液ループ48に圧送して冷却水を置換してこれを冷却液ループ48からアキュムレータ78に入れるステップと、水非混和性液体を冷却液ループから液抜きしてアキュムレータ78に戻すステップと、燃料電池12、冷却液ループ48、またはアキュムレータ78の温度が短期間保存の最低温度に降下したことが検知されたならば、水非混和性液体を加熱してアキュムレータ78から冷却液ループ48およびアキュムレータ78の開放チューブ120A−120Lを通して圧送するステップと、加熱された水非混和性液体を液抜きしてアキュムレータ78に戻すステップと、からなる。同様に発電装置10において水置換システム76を用いることによって発電装置10を長期間保存状態に置く方法は、水非混和性液体をアキュムレータ78から冷却液ループ48に圧送して冷却水を置換してこれを冷却液ループ48からアキュムレータ78に入れるステップと、水非混和性液体を冷却液ループから液抜きしてアキュムレータ78に戻すステップと、からなり、この際冷却水はアキュムレータ78内で変型可能の開放チューブ120A−120Lの近傍にあり、したがって冷却水の凍結の際の膨張は120A−120Lの変型によって吸収される。
【0036】
耐凍結性発電装置10において、水置換システム76を用いることによって発電装置10を短期間保存の後に始動する方法は、冷却水をアキュムレータ78から圧送して冷却液ループ48にくまなく通し、かつ冷却液ループ48からアキュムレータ78への冷却水の液抜きを防止することからなる。発電装置10を長期間保存の後に始動する方法は、水非混和性液体を加熱してアキュムレータ78内の開放チューブ120A−120Lを通して循環させ、かくして凍結した冷却水を融かし;次いで加熱された水非混和性液体を冷却液ループ48を通して圧送し、かくして冷却液ループ48内の氷を融かし;次いで水非混和性液体を冷却液ループ48から液抜きしてアキュムレータ78に戻し;冷却水をアキュムレータ78から冷却液ループ48に圧送し;アキュムレータ78への冷却水の液抜きを防止する、ことからなる。
【0037】
第一の好ましい水非混和性液体は少なくとも摂氏マイナス40度(℃)の凍結温度を有し、水と混和しないペルフルオロカーボン、ヒドロフルオロエーテル、およびこれらの混合物からなる群から選択される。適当なペルフルオロカーボンはペルフルオロアルカン、ペルフルオロトリアルキルアミン、およびペルフルオロトリブチルアミンであり、これらは米国ミネソタ州セントポールの3Mスペシャルティミネラルスカンパニーから入手可能であり、それぞれ「グレードFC−77、FC−3283、およびFC−40」という名称で販売されている。適当なヒドロフルオロエーテルは「グレードHFE−7500」という名称で販売されている。上述のペルフルオロカーボンは3Mスペシャルティミネラルスカンパニーから「フルオリナート(FLUORINERT)PFC」という商標で入手可能であり、適当なヒドロフルオロエーテルは前述の3M社から「ノヴェック(NOVEC)HFE」という商標で入手可能である。
【0038】
第二の好ましい水非混和性液体は少なくとも−40℃の凍結温度を有し、水と混和しないアルカン、アルケン、アルキンおよびこれらの混合物からなる群から選択される。適当なアルカンにはヘプタン(C716、融点−91℃)、オクタン(C818、融点−57℃)、ノナン(C920、融点−54℃)、およびデカン(C1022、融点−30℃)がある。適当なアルケンにはシクロヘキセン(C610、融点−103℃)、ヘプテン(C714、融点−119℃)、シクロヘプテン(C712、融点−56℃)、オクテン(C812、融点−102℃)、シクロオクテン(シス)(C814、融点−12℃)およびシクロオクテン(トランス)(C814、融点−59℃)がある。適当なアルキンには2−オクチン(C814、融点−62℃)、および1−デセン(C1018、融点−36℃)がある。少なくとも−40℃の凍結温度を有し、水と混和しない、多くの他の炭素数6個またはそれを超えるアルカン、アルケン、アルキン、およびこれらの混合物もまた適当な水非混和性液体となり、例えば複数の二重結合および/または三重結合を有するものが挙げられる。これら全てのアルカン、アルケン、およびアルキン、およびそれらの混合物は大きな化学品供給会社、例えば米国ウィスコンシン州ミルウォーキーのアルドリッチカンパニーなどから入手可能である。
【0039】
図4に耐凍結性燃料電池発電装置の別の実施例200が示されている。労を省くために、別の実施例200中の、図1に図示し、かつ上述した実施例の対応する要素と同様の要素は、図4中では図1に示すのと同じ参照符号に’を付して示されている。例えば図1に示される燃料電池12は図4では参照符号12’で示され、図1に示される開放チューブ型アキュムレータ78は図4では参照符号78’で示される。また、図1に図示し、かつ上述した同じ構成部品が図4でも同じ機能を有する場合は、これらの構成部品およびその機能の詳細な説明は以下においては繰り返されない。
【0040】
耐凍結性燃料電池発電装置の別の実施例200は燃料電池12’および燃料電池12’内に取り付けられた水輸送プレート50’を含み、水輸送プレートは冷却水を燃料電池12’に通して燃料電池12’の温度を調節し、併せて水輸送プレート50’内を移動できる、燃料電池12’が発生した生成水をできるだけ除去する。冷却液入口202が水輸送プレート50’と流体連通関係に取り付けられており、冷却液出口204もまた水輸送プレート50’と流体連通関係に取り付けられているので、冷却液入口202と冷却液出口204とは共働して冷却水82’、または低凍結温度の水非混和性液体80’を、水輸送プレート50’を通して送る。
【0041】
耐凍結性燃料電池発電装置の別の実施例200はまた吸引式水置換システム206を含む。吸引式水置換システム206は前述した耐凍結性アキュムレータ手段を含み、該手段は冷却水82’および水非混和性液体80’を貯蔵し、その際、前述した耐凍結性開放チューブ型アキュムレータ78’と同様に、冷却水が凍結してもアキュムレータ78’を損傷することがなく、かつ冷却水中に水非混和性液体80’を流過させて冷却水を融かすことができるようになっている。耐凍結性アキュムレータ78’は冷却水排出口208および水非混和性液体排出口88’を通じて冷却液入口202と流体連通関係に取り付けられている。冷却水排出口208はアキュムレータ78’に取り付けられており、アキュムレータ78’内に貯蔵された冷却水82’と流体連通関係にある。同様に水非混和性液体排出口88’はアキュムレータ78’に取り付けられており、アキュムレータ78’内に貯蔵された水非混和性液体80’と流体連通関係にある。前述したように、水非混和性液体を加熱するためにヒーター94’が水非混和性液体排出口88’に取り付けられてよく、あるいはアキュムレータ78’の内部に取り付けられてもよい。ヒーター94’は水非混和性液体80’を加熱するのに適した任意の種類のヒーターであってよく、また前述したように貯蔵された燃料34’の一部がヒーター供給配管96’を通して供給されてもよく、酸化剤100’が第二の酸化剤ブロワー102’およびヒーター酸化剤供給配管104’を通して供給されてもよい。
【0042】
吸引式水置換システム206はまた冷却液出口204と流体連通関係に取り付けられた真空分離器210を含む。吸引力発生用エダクター212が真空分離器210に取り付けられている。これは分離器210、冷却液出口204、水輸送プレート50’、および冷却液入口202の内部に部分真空を発生させるための任意の吸引力発生用エダクター手段であってよい。ここに言う「エダクター」という用語は、「エダクター」を通過する流体流の流動に応じて吸引力を発生する任意の公知の構造を言う。「エダクター」は「エジェクター」としても当業界に知られている。このような公知のエダクターまたはエジェクターのあるものは、先細のノズルとこれに隣接する膨張室を含み、これを通して流体流が圧送され、またはポンプ送りされ、かくして「ベンチュリ効果」を生じて、エダクターを通過する流体流の流動に応じてエダクターにより発生する吸引力をさらに増加する。当業界公知のエダクターは「エジェクター」と呼ばれ、1976年9月28日に発行された米国特許第3,982,961号に記載されている。例示したエダクター212は本発明者によって設計され、耐凍結性燃料電池発電装置の別の実施例200に用いられるのに適したものである。
【0043】
第二の冷却液ポンプ214が分離器排出口216およびエダクター212と流体連通関係に取り付けられており、アキュムレータ供給配管218がエダクター212および開放チューブ型アキュムレータ78’の水非混和性液体入口112’と流体連通関係に取り付けられている。冷却液ポンプ214は水非混和性液体または冷却水を真空分離器210からエダクター212へ循環するための、任意の冷却液循環手段であってよい。水非混和性液体排出配管220がアキュムレータ78’の水非混和性液体排出口88’および分離器排出口216と流体連通関係に取り付けられている。図4に示されるように、水非混和性液体排出配管220は実施例によってはヒーター94’を通過してもよい。ポンプ制御バルブ手段222が分離器排出口216、水非混和性液体排出配管220、および第二の冷却液ポンプ214と流体連通関係に取り付けられており、液体を選択的に真空分離器210またはアキュムレータ78’のどちらかから第二の冷却液ポンプ214に送る。冷却液入口制御バルブ手段224がアキュムレータ78’の水非混和性液体排出口88’、アキュムレータ78’の冷却水排出口208、および冷却液入口202と流体連通関係に取り付けられており、選択的に水非混和性液体80’または冷却水82’のどちらかをアキュムレータ78’から冷却液入口202および水輸送プレート50’に送る。
【0044】
強調されるのは、耐凍結性燃料電池発電装置の別の実施例200の作動において「第二の冷却液ポンプ214」が第一の冷却液ポンプである、ということである。これは上述において耐凍結性燃料電池発電装置の図1の実施例10に関連して特定された「冷却液ポンプ52」と区別するために「第二の冷却液ポンプ214」と呼ばれるに過ぎない。別の実施例200においては第二の冷却液ポンプ214は、装置200の正常な、あるいは定常的な作動の際は分離器210から冷却水を送り、装置200の始動および停止の際は水非混和性液体80’を送る。冷却液入口制御バルブ224は、装置200の始動および停止のために水非混和性液体80’に切り替わり、かくしてエダクター212に駆動力を与え、また装置200の停止に際してポンプが不凍性の水非混和性液体80’で満たされることを確実にする。
【0045】
耐凍結性燃料電池発電装置の別の実施例200はまた燃料電池12’の作動中に最適温度を保つために、冷却液出口204と流体連通関係に取り付けられた熱除去用熱交換器225を含んでもよい。熱除去用熱交換器225は冷却液バイパス配管226上に、分離器排出口216の第一の延長部228およびアキュムレータ78’の入口112’と流体連通関係に取り付けられている。熱交換器バルブ229が冷却液バイパス配管226上に、あるいは冷却液バイパス配管226と分離器排出口216の第一の延長部228との間に取り付けられてもよい。熱交換器バルブ229は燃料電池12が、例えば定常作動におけるように、すでに最適作動温度に到達して余剰熱を発生しているときは、冷却水のみを熱除去用熱交換器225を通して流すように制御される。熱除去用熱交換器225は当業界公知の任意の標準型熱交換器であってよい。
【0046】
熱除去用熱交換器225からの熱除去を助けるために、不凍液ループ230が含まれてよい。二次冷却液ループ68(図1に図示)におけると同様に、不凍液ループ230は例えばエチレングリコール水またはプロピレングリコール水などの従来の不凍液などの二次冷却液を、不凍液通路232、不凍液ポンプ234、不凍液ラジェーター236、および熱除去用熱交換器225を通して循環させ、冷却液バイパス配管226を通過する冷却水から熱を除去する。不凍液ラジェーターに近接して第二のファン238があり、従来の自動車用ラジェーターと同様に、環境空気を不凍液ラジェーター236に通して二次冷却液を冷却する。よく知られるように従来の不凍液はアノードおよびカソード触媒16’、18’を被毒させるが、このように従来の不凍液を密封された不凍液ループ230内で使用することによって、触媒は従来の不凍液への暴露から守られている。これに加えて、水非混和性液体およびそれが通過する構成部品は、一般に自動車のラジェーターに影響や損傷を与えるような、有害なごみを含むことがある高速の環境空気に暴露されないので、液の損失が起こることがない。
【0047】
耐凍結性燃料電池発電装置の別の実施例200はまた脱ガス装置240を含んでもよい。これはカソード排出口30’からのカソード排気流の一部をカソード排気分岐バルブ242に通し、該分岐バルブは、カソード排気流の一部を脱ガス供給配管244に送り、該配管はこのカソード排気流の一部を耐凍結性アキュムレータ78’の入口112’に送る。入口112’内でガス性のカソード排気流はアキュムレータ供給配管218または冷却液バイパス配管226から入る冷却水と混合され、かくして冷却水中に濃縮されて溶解している炭酸(H2CO3)は二酸化炭素として、アキュムレータ78’に取り付けられたアキュムレータ通気口246を通ってシステムから出る。
【0048】
耐凍結性燃料電池発電装置200はまた冷却液入口202に取り付けられた液抜き通気口248を含んでもよく、これによって発電装置200が停止され、第二の冷却液ポンプ214が送りを止めたときに液抜き通気口248が開かれて空気を冷却液入口212に入れ、かくして水輸送プレート50’、冷却液入口202および出口204内の水が重力によってアキュムレータ78’中に液抜きされる。発電装置200はまた圧力調節バルブ250を含んでもよく、これは水輸送プレート50’を流過する冷却水82の圧力が隣接するカソード流れ場22’またはアノード流れ場20’を流過する反応剤流の圧力よりも低くなるように調節する。圧力調節バルブ250は、例えば2001年11月13日に発行され、本発明の全権利の譲受人によって所有される米国特許第6,316,135B1号に開示されるような、当業界周知の方法で制御されてよい。図4の別の実施例200に使用される水非混和性液体80’は、図1−3に関連して前述された水非混和性液体80と同様である。
【0049】
耐凍結性燃料電池発電装置の別の実施例200は、氷点下の環境条件において装置200を停止する際の冷却水82’のアキュムレータ78’中への液抜きを促進するように構成されてよく、その場合アキュムレータ78’は燃料電池12’、水輸送プレート50’、真空分離器210、およびその他の装置200の構成部品に対して重力方向に関して低い位置に取り付けられる。これに加えて第二の冷却液ポンプ214は重力方向に関してアキュムレータ78’より更に低い位置に取り付けられてよく、これによってポンプは水非混和性液体80’によって自動的に呼び水されるので発電装置停止時期の後の始動が容易になる。ポンプ制御バルブ222、冷却液入口制御バルブ224、冷却液ポンプ214、液抜き通気口248、カソード排気分岐バルブ242はすべて耐凍結性燃料電池発電装置の別の実施例の作動中に、図1−3の装置10の実施例に関して前述したような当業界公知の制御装置手段によって制御されてよい。自明であるように、エダクター212を用いて吸引分離器210、冷却液出口204、水輸送プレート50’、および冷却液入口202内に部分真空を発生させることによって、耐凍結性燃料電池発電装置の別の実施例は、図1に示されるような別個の冷却液ポンプ52および水非混和性液体ポンプ90を用いる必要性を除去している。耐凍結性燃料電池発電装置の別の実施例200の使用に際して、耐凍結性アキュムレータ78’は図1−3に関連する前述の説明と同様に作動し、液状の加熱された低凍結温度の水非混和性液体がアキュムレータ78’の水非混和性液体入口112’から、アキュムレータ78’内の凍結した冷却水82’を通って流れることができるような構造(例えば開放チューブ120A、120B、120C、120D、120E)を提供する。アキュムレータ78’内の冷却水が凍結している、氷点下の環境条件での長期間停止の後に装置200を始動させるには、ヒーター94’が始動され;ポンプ制御バルブ222が加熱された水非混和性液体を水非混和性液体排出配管220を通して冷却液ポンプ214に流入させるように制御される。次いで冷却液ポンプ214が水非混和性液体をエダクター212を通して送り、これによって分離器210、冷却液出口204、水輸送プレート50’、および冷却液入口202内に部分真空を発生させる。次いでアキュムレータ供給配管218が加熱された水非混和性液体をアキュムレータ78’に送り返し、かくして加熱された水非混和性液体が凍結した冷却水82’に隣接する開放チューブを通って流れて、冷却水82’を融かし始める。冷却液入口制御バルブ224が制御されて加熱された水非混和性液体を冷却液入口202に流入させると、この場所の部分真空が水非混和性液体80’を吸引して水輸送プレート50’、冷却液出口204、および真空分離器210に送り込み、これによって燃料電池12を加温し、燃料電池12の各構成部品内の氷を融かし始める。
【0050】
水輸送プレート50’および真空分離器210が満杯になると、ポンプ制御バルブが水非混和性液体をアキュムレータ78’からポンプへ送るのを止め、その代わりに真空分離器210内に集められた水非混和性液体を第二の冷却液ポンプ214に送るように制御される。水非混和性液体は冷却液ポンプからエダクター212、アキュムレータ78’、ヒーター94’、冷却液入口制御バルブ224、冷却液入口202、水輸送プレート50’、冷却液出口204、および真空分離器210を通って冷却液ポンプ214に戻る循環を続ける。この循環が燃料電池12の引き続く加温、およびアキュムレータ78’内の冷却水の融解を起こさせる。このように水非混和性液体が水輸送プレート50’を通して循環されている期間中に、反応剤流がカソード流れ場22’およびアノード流れ場20’を通って流れることが可能であれば、燃料電池の限定的な作動が開始されてよい。
【0051】
燃料電池が所望の作動温度に到達し、耐凍結性アキュムレータ78’内の冷却水が融け終わったならば、ヒーター94’は切られ、冷却液入口制御バルブ224がアキュムレータ78’からの水非混和性液体の流出を止めるように制御される。これに代わってバルブ224は融解した冷却水82’をバルブ224を通して冷却液入口202および水輸送プレート50’に送り、さらに真空分離器210、冷却液ポンプ214、およびエダクター212を通してアキュムレータ78’へ環流させる。燃料電池の作動温度が最適温度を超えたならば、熱交換器バルブ229が循環中の冷却水の一部を熱除去用熱交換器225に通すように制御される。さらに不凍液ループ230も作動されて冷却水の温度を最適温度まで下げてもよい。
【0052】
この段階で耐凍結性燃料電池発電装置の別の実施例200は定常作動となり、冷却水はアキュムレータ78’から冷却液入口202、水輸送プレート50’、冷却液出口204、および真空分離器210を通ってアキュムレータ78’に戻る循環を続ける。エダクター212が定常的に分離器210、冷却液出口204、水輸送プレート50’、および冷却液入口202内に部分真空を発生させるので、たとえアキュムレータ78’が液体で満たされていなくても、水非混和性液体80’または冷却水82’はアキュムレータ78’から冷却液入口202に吸引される。
【0053】
耐凍結性燃料電池発電装置の別の実施例200が停止される際は、冷却液ポンプ214が送りを止めるように制御され、冷却液入口上の液抜き通気口248が開かれて空気を冷却液入口202に入れる。アキュムレータ78’は水輸送プレート50’、およびその他の装置200の構成部品からの冷却水を重力液抜きによってアキュムレータ78’に受けるように位置されてよい。水輸送プレート50’およびその他の装置200の構成部品がアキュムレータ78’中に液抜きされない場合は、あるいは装置200内に残っている冷却水を置換してアキュムレータ78’に入れるために、ヒーター94’の作動なしに水非混和性液体が循環されてよく、この場合水非混和性液体はアキュムレータ78’から水非混和性液体排出配管220、ポンプ制御バルブ222、冷却液ポンプ214、エダクター212、冷却液バイパス配管226、熱除去用熱交換器225、アキュムレータ供給配管218、アキュムレータ78’の入口112’、冷却液入口制御バルブ224、冷却液入口202、水輸送プレート50’および真空分離器210を循環する。次いで冷却液ポンプ214が停止される。このように水非混和性液体を装置200の構成部品を通して循環することによって、冷却水が置換されて耐凍結性アキュムレータ78’に入れられて氷点下の環境条件の状態での長期間停止の準備ができ、装置200の、重力による液抜きができない構成部品内に低凍結温度の水非混和性液体が残るのみとなる。これに加えて、図4に概略示されるように、冷却液ポンプ214は重力の方向に関してアキュムレータ78’より低い位置に置かれてよく、これによって前述のようにポンプが水非混和性液体によって呼び水されるので、氷点下の環境条件での始動が準備される。
【0054】
耐凍結性燃料電池発電装置の別の実施例200の使用法を、耐凍結性燃料電池発電装置の別の実施例200を氷点下の環境条件で作動および保存する方法として説明するならば、該方法は冷却水82’および水非混和性液体80’を、冷却液入口202を介して燃料電池12’の水輸送プレート50’と流体連通関係に取り付けられた耐凍結性アキュムレータ78’に貯蔵するステップと、真空分離器210を冷却液出口204を介して水輸送プレート50’と流体連通関係に取り付けるステップと、水非混和性液体をアキュムレータ78’から分離器210に取り付けられたエダクター212を通して圧送することによって真空分離器210内に吸引力を発生させるステップと、水非混和性液体をエダクター212からアキュムレータ78’に送り返すステップと、水非混和性液体をアキュムレータ78’から冷却液入口202、水輸送プレート50’、冷却液出口204、および真空分離器210を通してアキュムレータ78’に戻すステップと、次いで真空分離器210が水非混和性液体で満たされたならば水非混和性液体を真空分離器210からエダクター212を通してアキュムレータ78’に圧送するステップと、次いで燃料電池12’が所望の作動温度に到達したならば、冷却水82’をアキュムレータ78’から冷却液入口202、水輸送プレート50’、冷却液出口204、および真空分離器210を通してアキュムレータ78’に戻すように循環させるステップと、からなる。
【0055】
本発明を耐凍結性燃料電池発電装置10の特定の構成に関連して説明および図示したが、本発明は説明および図示された実施例に限定されないことは理解されるべきである。例えば「分離器排出口216」、「水非混和性液体排出口88’」、「水非混和性液体排出配管220」などの参照は「パイプ状の」構成部品に限定されない。その代わりにこのような構成部品は説明された構成部品の間に流体の通路を提供し得るような任意の構造であってよい。「分離器排出口216」はマニホールド化、冷却液ポンプ214への直付け等によって真空分離器210”に一体化されてもよい。また、水置換システム76は水非混和性液体循環配管110および循環バルブ136を含み、加熱された水非混和性液体をアキュムレータ78の開放チューブ120A−120Lを通して循環してアキュムレータ78内の凍結した冷却水を融かすように説明されている。しかしながら、アキュムレータ78内の凍結した水を融かすためのより直接的な加熱手段、例えばアキュムレータ78内に置かれた電気抵抗ヒーターやその他のヒーター手段を用いることによって、加熱された水非混和性液体の循環を必要としないようにすることもまた、本発明の範囲内である。さらにまた、上述の耐凍結性燃料電池発電装置10、200はプロトン交換膜(「PEM」)電解質14を含む燃料電池12を用いるものとして説明されている。しかしながら、水置換システム76、206は別の電解質を含む燃料電池に応用されてもよい。したがって本発明の範囲を判断するには以上の説明よりもまず添付の特許請求の範囲が参照されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明によって構成された耐凍結性燃料電池発電装置の概略図。
【図2】図1の耐凍結性燃料電池発電装置の開放チューブ型アキュムレータのヘッダーを図1の線2−2で切った概略的な部分断面図。
【図3】図1の耐凍結性燃料電池発電装置の開放チューブ型アキュムレータのバッフルを図1の線3−3で切った概略的な部分断面図。
【図4】本発明によって構成された耐凍結性燃料電池発電装置の別の実施例の概略図。

Claims (11)

  1. 還元性流体とプロセス酸化剤流から電流を発生するための、耐凍結性燃料電池発電装置200であって、該発電装置は、
    a. 少なくとも一つの燃料電池12’と、
    b. 燃料電池12’内に取り付けられて冷却水を燃料電池12’に通過させる水輸送プレート50’、および水輸送プレート50’と流体連通関係にあって冷却水を水輸送プレート50’に流入および流出させる冷却液入口202および冷却液出口204と、
    c. 吸引式水置換システム206であって、
    i. 冷却液入口202と流体連通関係に取り付けられた、冷却水および水非混和性液体を貯蔵するための耐凍結性アキュムレータ手段78’と、
    ii. 冷却液出口204と流体連通関係に取り付けられた真空分離器210と、
    iii. 分離器210、冷却液出口204、水輸送プレート50’、および冷却液入口202に部分真空を発生させるために真空分離器210に取り付けられ、かつアキュムレータ210の入口と流体連通関係にある吸引力発生用エダクター手段212と、
    iv. 分離器排出口216、アキュムレータ220の水非混和性液体排出口88’、およびエダクター212と流体連通関係に取り付けられて、冷却水または水非混和性液体をエダクター212に圧送するための冷却液循環手段214と、
    v. 分離器排出口216およびアキュムレータ78’の水非混和性液体排出口220と流体連通関係に取り付けられて、選択的に分離器216またはアキュムレータ78’からの液体を冷却液循環手段214に流入させるポンプ制御バルブ222と、
    vi. アキュムレータ78’の水非混和性液体排出口220、アキュムレータの冷却水排出口208、および冷却液入口202と流体連通関係に取り付けられて、選択的に水非混和性液体または冷却水をアキュムレータ78’から冷却液入口202に流入させる冷却液入口制御バルブ224と、
    を含む吸引式水置換システム206と、
    を有することを特徴とする耐凍結性燃料電池発電装置200。
  2. 前記水非混和性液体は、ペルフルオロカーボン、ヒドロフルオロエーテル、およびこれらの混合物からなる群から選ばれることを特徴とする請求項1記載の耐凍結性燃料電池発電装置200。
  3. 前記水非混和性液体は、6個またはそれを超える炭素原子を有するアルカン、アルケン、アルキン,およびこれらの混合物からなる群から選ばれることを特徴とする請求項1記載の耐凍結性燃料電池発電装置200。
  4. 前記水非混和性液体は、摂氏マイナス40度に等しいかまたはそれより低い凍結温度を有し、かつ水と混和しないペルフルオロカーボン、ヒドロフルオロエーテル、およびこれらの混合物からなる群から選ばれることを特徴とする請求項1記載の耐凍結性燃料電池発電装置200。
  5. 前記水非混和性液体は、摂氏マイナス40度に等しいかまたはそれより低い凍結温度を有し、かつ水と混和しない6個またはそれを超える炭素原子を有するアルカン、アルケン、アルキン,およびこれらの混合物からなる群から選ばれることを特徴とする請求項1記載の耐凍結性燃料電池発電装置200。
  6. 耐凍結性アキュムレータ手段78’は、複数の塑性的に変型可能な開放チューブ120A、120B、120C、120D、120Eを有する開放チューブ型アキュムレータからなることを特徴とする請求項1記載の耐凍結性燃料電池発電装置200。
  7. 前記吸引式水置換システム206はさらに、アキュムレータ78’の水非混和性液体排出口88’の近傍に水非混和性液体と熱交換関係に取り付けられた、水非混和性液体を加熱するための水非混和性液体ヒーター手段94’を有することを特徴とする請求項1記載の耐凍結性燃料電池発電装置200。
  8. 空気を選択的に冷却液入口202に入れるために、液抜き通気口248が冷却液入口202と流体連通関係に取り付けられていることを特徴とする請求項1記載の耐凍結性燃料電池発電装置200。
  9. 熱除去用熱交換器225が冷却液出口204と流体連通関係に取り付けられており、密封された不凍液ループ230が熱除去用熱交換器225と熱交換関係に取り付けられていることを特徴とする請求項1記載の耐凍結性燃料電池発電装置200。
  10. 耐凍結性燃料電池発電装置200を氷点下の環境条件で作動および保存する方法であって、発電装置200は、燃料電池12’と、燃料電池12’内に取り付けられて冷却水を燃料電池12’に通過させる水輸送プレート50’と、水輸送プレート50’と流体連通関係にあって冷却水を水輸送プレート50’に流入および流出させる冷却液入口202および冷却液出口204を有し、前記方法は、
    a. 冷却液入口202を介して水輸送プレート50’と流体連通関係にある耐凍結性アキュムレータ78’内に冷却水および水非混和性液体を貯蔵するステップと、
    b. 水非混和性液体をアキュムレータ78’から分離器210に取り付けられたエダクター212を通して圧送することによって、冷却液出口204と流体連通関係に取り付けられた真空分離器210、水輸送プレート50’、および冷却液入口202内に吸引力を発生させるステップと、
    c. 選択的に水非混和性液体または冷却水を、アキュムレータ78’から冷却液入口202、水輸送プレート50’、冷却液出口204、および真空分離器210を通ってアキュムレータ78’に戻るように循環させるステップと、
    を有することを特徴とする方法。
  11. a. 加熱された水非混和性液体をアキュムレータ78’からエダクター212を通して圧送するステップと、
    b. 次いで加熱された水非混和性液体をエダクター212からアキュムレータ78’に戻すステップと、
    c. 次いで加熱された水非混和性液体をアキュムレータ78’から冷却液入口202、水輸送プレート50’、冷却液出口204、および真空分離器210を通ってアキュムレータ78’に戻るように循環させて、燃料電池12’の温度を上げるステップと、
    d. 次いで真空分離器210が水非混和性液体で満たされたならば、加熱された水非混和性液体のみを真空分離器210からエダクター212、アキュムレータ78’、冷却液入口202、水輸送プレート50’、および冷却液出口204を通って分離器210に戻るように循環させるステップと、
    e. 次いで燃料電池12’が所望の作動温度に到達したならば、冷却水のみをアキュムレータ78’から冷却液入口202、水輸送プレート50’、冷却液出口204、および真空分離器210を通ってアキュムレータ78’に戻るように循環させるステップと、
    をさらに有することを特徴とする請求項10記載の方法。
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