JP2005500256A - シタロプラム製造方法 - Google Patents
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- C07D—HETEROCYCLIC COMPOUNDS
- C07D307/00—Heterocyclic compounds containing five-membered rings having one oxygen atom as the only ring hetero atom
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Abstract
Description
【技術分野】
【0001】
本発明は次の化学構造式Iのシタロプラム(citalopram)及びその薬学的に利用できる酸付加塩の改良された産業利用可能な製造方法に関する。
【0002】
【化1】
構造式I
【背景技術】
【0003】
シタロプラムは広く知られた抗抑鬱剤であり、化学的には1-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]-1-(4-フルオロフェニル)-1,3-ジヒドロ-5-イソベンゾフランカルボニトリルとして知られる。これは選択的中枢作用性セロトニン(5-ヒドロキシ-トリプタミン;5-HT)再吸収抑制剤であり、米国特許第4136193号で最初に紹介された。シタロプラムはさらに欧州特許第474580号で開示されているように痴呆症や脳血管性疾患の治療にも使用されている。
【0004】
シタロプラムの製造方法は米国特許第4136193号で説明されている。その発明によれば、次の構造式IIで表される4-halo-2-(ヒドロキシメチル)フェニル-(4’-フルオロフェニル)-(3-ジメチルアミノプロピル)メタノール(Xはハロゲン)は、脱水剤と反応して環を閉鎖させ、構造式IIIで表される5-ハロフタラン化合物(Xはハロゲン基)を提供する。
【0005】
【化2】
構造式II
【0006】
【化3】
構造式III
構造式IIIの化合物は不活性有機溶媒中でシアン化第一銅と反応し、構造式Iのシタロプラムを提供する。しかし、このプロセスは産業規模では不適当である。なぜなら、5-ハロフタラン化合物とシアン化第一銅との交換反応はジメチルホルムアミド内での一晩の還流処理後でさえも完了せず、得られるシタロプラムを対応する5-ハロ化合物から分離することが非常に困難だからである。
【0007】
WO 00/13648はパラジウム触媒及び触媒量のCu+またはZn2+の存在下でのシアン化物源あるいはパラジウム触媒の存在下でのシアン化亜鉛との構造式III(Xはブロモ基またはヨード基)の5-ハロフタラン化合物、あるいは対応するトリフレート化合物の反応と、対応する5-シアノフタラン化合物すなわちシタロプラムの単離によるシタロプラムの製造を開示する。シアン化物源はシアン化カリウム、シアン化ナトリウム、シアン化アンモニウム及びシアン化テトラアルキルアンモニウムから選択される。
【0008】
この方法の変形は別のPCT出願(WO 00/11926)で説明されている。シアン化物交換はニッケル触媒の存在下でシアン化物源で達成される。
【0009】
これらPCT出願で説明されたシタロプラム製造方法は次の規制を受け、様々な理由で商業用には向かない。
- 反応はパラジウムまたはニッケル複合体の存在下で実施されるが、これらは非常に高価であり、空気や光に対して敏感であるために商業規模では取り扱いが難しく、発火性で、発ガン物質である可能性があり、産業上の利用性が限定されている。
- 反応条件は危険であり、テトラヒドロフラン及びジエチルエーテル等の溶媒を使用すると爆発の危険性がある。
【0010】
PCT出願のWO 01/02383で説明される別の方法は構造式IIIの5-ハロフタランの対応グリニヤール試薬への変換を含む。これは離脱基(leaving group)に結合されたシアン基を含有した化合物との反応でシタロプラムに変換される。別方法はグリニヤール試薬からアルデヒドを得て、オキシームまたはヒドラゾン中間物を介してシアン基に変換させる。
【0011】
WO 01/02383で解説される方法は多くの工程を含んでおり、商業的には入手できない原料を使用する。
【0012】
従って、前述のいずれの方法も商業ベースでは利用が困難である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明の1目的は従来技術の問題を解消させ、改良されたシアン基交換処理を介してシタロプラムを製造する効率的で商業的に成り立つ方法の提供である。この方法は単純であり、商業ベースでの製造で経済性と利便性とを提供する。
【0014】
特に、本発明は構造式Iのシタロプラムの製造方法に関する。
【0015】
【化4】
構造式I
これは構造式IIIの5-ハロフタラン化合物(Xはブロモ基またはヨード基)を適当な溶媒中でシアン化物源と反応させる工程を含んでいる。
【0016】
【化5】
構造式III
この反応は有機塩基の存在下で実行され、その後に対応5-シアン化合物、すなわち構造式Iのシタロプラムを遊離塩基として、または薬学的に利用可能なその酸付加塩の形態で単離させる。
【0017】
本発明の別な目的は構造式IのS-エナンチオマーを製造する上記工程に関する。
【課題を解決するための手段】
【0018】
シアン化物源はシアン化物イオンドナーであるいかなるシアン化物源でもよい。好適なものはシアン化カリウム、シアン化ナトリウム、シアン化アンモニウム、シアン化第一銅、シアン化亜鉛、シアン化テトラ-アルキルアンモニウムまたはそれらの混合体である。さらに好適なシアン化物源はシアン化第一銅とシアン化亜鉛である。シアン化物源は化学量論に基く量以上で使用される。好適には構造式IIIの化合物の当量あたり1から2モル当量が使用される。
【0019】
“適当な溶媒”とは一般的な極性疎プロトン溶媒のことである。好適には、この溶媒はジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン、N-メチルピペリジノン、1,3-ジメチル-3,4,5,6-テトラヒドロ(2H)ピリミジノン(DMPU)またはそれらの混合体である。
【0020】
適した有機塩基とはトリメチルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロピルアミン、ピコリン、ピリジン、2,6-ルチジン等のピリジン誘導物、4-メチルピリジンモルフォリン、モルフォリン誘導物、キノリン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]undec-7-ene(DBU)、ピペリジン、アニリン等のアリル置換アミン及びジシクロヘキシルアミン、またはそれらの混合体等である。好適には、ピリジンまたはキノリンが使用される。この有機塩基は化学量論値以上で使用される。好適には、構造式IIIの開始物質の当量あたり約1から5モル当量が使用される。
【0021】
窒素含有有機塩基が重要な役割を果たし、反応を完成させると考えられる。塩基はシアン化第一銅の場合には構造式Vの配位複合体を関与させる一時的状況を介してニトリルでハロゲン基を交換させるシアン化物源にて構造式IVの複合体を形成すると考えられる。
【0022】
化6
【0023】
【化7】
構造式V
反応は約120℃から170℃、好適には135℃から145℃で一般的に実施される。反応の完了は約3時間から数時間を要する。
【0024】
構造式III(Xはブロモ基またはヨード基)の中間物は米国特許第4136193号に記載されているようにブロモ基またはヨードフタライドから製造される。
【0025】
構造式Iのシタロプラムは遊離塩基として、あるいはその薬学的に利用できる酸付加塩に変換されて得られる。このような塩の例にはマレイン酸、フマール酸、安息香酸、アスコルビン酸、琥珀酸、オキサル酸、ビスメチレンサルチル酸、メタンスルフォン酸、エタンジスルフォン酸、酢酸、プロピオン酸、酒石酸、サリチル酸、クエン酸、グルコン酸、酪酸、林檎酸、マンデル酸、桂皮酸、アスパラ酸、ステアリン酸、パルミチン酸、イタコン酸、グリコール酸、グルタミン酸及びベンゼンスルフォン酸のごとき有機酸、または塩酸、臭化水素酸、硫酸、サルファミン酸、燐酸及び硝酸のごとき無機酸であ形成されたものがある。
【0026】
化合物の酸付加塩は従来技術で製造できる。塩基はエタノールまたはアセトンのごとき水混合性溶媒中の計算量の酸であり、塩は濃縮及び冷却後に単離され、あるいはエーテル、ジクロロメタンまたはトルエンのごとき非水混合性溶媒中の過剰酸であり、塩は随意に分離される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
本発明を以下の実施例を使用して詳細に説明する。
【0028】
実施例1
シタロプラム塩基の製造
1-(4’-フルオロフェニル)-1-(3-ジメチルアミノプロピル)-5-ヨードフタラン(7.5g、18mmol)、シアン化第一銅粉末(2.4g、27mmol)及びピリジン(5.6g、71mmol)がジメチルホルムアミド(40ml)に加えられ、混合物は140℃から141℃に加熱せられた。反応混合物はさらに140℃から145℃で約3時間攪拌された。この反応混合物は35℃に冷却され、トルエンと水の冷却混合液で希釈された。有機層は分離され、アンモニア溶液と水で洗浄された。トルエンは真空下で完全に回収され、オイル(6.0g)の形態で遊離塩基として製品が得られた。
【0029】
実施例2
シタロプラムヒドロブロミドの製造
トルエン(40ml)が上記のシタロプラム(6.0g)の遊離塩基に加えられて攪拌され、均質な溶液が得られた。この溶液に水性HBr溶液(48%、3.6g)が加えられた。反応混合物は5℃から10℃で約4時間攪拌され、トルエン層が傾捨された。新鮮なトルエン(40ml)が加えられ、5℃から10℃でさらに攪拌された。分離された固形物は濾過され、トルエンで洗浄され、乾燥されてシタロプラムヒドロブロミド(6.7g、回収率93.7%、HPLCによる純度>98.5%)が結晶粉末として得られた。
【0030】
本発明を実施例で説明したが、それらの改良や変更は本発明の範囲内である。
【0001】
本発明は次の化学構造式Iのシタロプラム(citalopram)及びその薬学的に利用できる酸付加塩の改良された産業利用可能な製造方法に関する。
【0002】
【化1】
構造式I
【背景技術】
【0003】
シタロプラムは広く知られた抗抑鬱剤であり、化学的には1-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]-1-(4-フルオロフェニル)-1,3-ジヒドロ-5-イソベンゾフランカルボニトリルとして知られる。これは選択的中枢作用性セロトニン(5-ヒドロキシ-トリプタミン;5-HT)再吸収抑制剤であり、米国特許第4136193号で最初に紹介された。シタロプラムはさらに欧州特許第474580号で開示されているように痴呆症や脳血管性疾患の治療にも使用されている。
【0004】
シタロプラムの製造方法は米国特許第4136193号で説明されている。その発明によれば、次の構造式IIで表される4-halo-2-(ヒドロキシメチル)フェニル-(4’-フルオロフェニル)-(3-ジメチルアミノプロピル)メタノール(Xはハロゲン)は、脱水剤と反応して環を閉鎖させ、構造式IIIで表される5-ハロフタラン化合物(Xはハロゲン基)を提供する。
【0005】
【化2】
構造式II
【0006】
【化3】
構造式III
構造式IIIの化合物は不活性有機溶媒中でシアン化第一銅と反応し、構造式Iのシタロプラムを提供する。しかし、このプロセスは産業規模では不適当である。なぜなら、5-ハロフタラン化合物とシアン化第一銅との交換反応はジメチルホルムアミド内での一晩の還流処理後でさえも完了せず、得られるシタロプラムを対応する5-ハロ化合物から分離することが非常に困難だからである。
【0007】
WO 00/13648はパラジウム触媒及び触媒量のCu+またはZn2+の存在下でのシアン化物源あるいはパラジウム触媒の存在下でのシアン化亜鉛との構造式III(Xはブロモ基またはヨード基)の5-ハロフタラン化合物、あるいは対応するトリフレート化合物の反応と、対応する5-シアノフタラン化合物すなわちシタロプラムの単離によるシタロプラムの製造を開示する。シアン化物源はシアン化カリウム、シアン化ナトリウム、シアン化アンモニウム及びシアン化テトラアルキルアンモニウムから選択される。
【0008】
この方法の変形は別のPCT出願(WO 00/11926)で説明されている。シアン化物交換はニッケル触媒の存在下でシアン化物源で達成される。
【0009】
これらPCT出願で説明されたシタロプラム製造方法は次の規制を受け、様々な理由で商業用には向かない。
- 反応はパラジウムまたはニッケル複合体の存在下で実施されるが、これらは非常に高価であり、空気や光に対して敏感であるために商業規模では取り扱いが難しく、発火性で、発ガン物質である可能性があり、産業上の利用性が限定されている。
- 反応条件は危険であり、テトラヒドロフラン及びジエチルエーテル等の溶媒を使用すると爆発の危険性がある。
【0010】
PCT出願のWO 01/02383で説明される別の方法は構造式IIIの5-ハロフタランの対応グリニヤール試薬への変換を含む。これは離脱基(leaving group)に結合されたシアン基を含有した化合物との反応でシタロプラムに変換される。別方法はグリニヤール試薬からアルデヒドを得て、オキシームまたはヒドラゾン中間物を介してシアン基に変換させる。
【0011】
WO 01/02383で解説される方法は多くの工程を含んでおり、商業的には入手できない原料を使用する。
【0012】
従って、前述のいずれの方法も商業ベースでは利用が困難である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明の1目的は従来技術の問題を解消させ、改良されたシアン基交換処理を介してシタロプラムを製造する効率的で商業的に成り立つ方法の提供である。この方法は単純であり、商業ベースでの製造で経済性と利便性とを提供する。
【0014】
特に、本発明は構造式Iのシタロプラムの製造方法に関する。
【0015】
【化4】
構造式I
これは構造式IIIの5-ハロフタラン化合物(Xはブロモ基またはヨード基)を適当な溶媒中でシアン化物源と反応させる工程を含んでいる。
【0016】
【化5】
構造式III
この反応は有機塩基の存在下で実行され、その後に対応5-シアン化合物、すなわち構造式Iのシタロプラムを遊離塩基として、または薬学的に利用可能なその酸付加塩の形態で単離させる。
【0017】
本発明の別な目的は構造式IのS-エナンチオマーを製造する上記工程に関する。
【課題を解決するための手段】
【0018】
シアン化物源はシアン化物イオンドナーであるいかなるシアン化物源でもよい。好適なものはシアン化カリウム、シアン化ナトリウム、シアン化アンモニウム、シアン化第一銅、シアン化亜鉛、シアン化テトラ-アルキルアンモニウムまたはそれらの混合体である。さらに好適なシアン化物源はシアン化第一銅とシアン化亜鉛である。シアン化物源は化学量論に基く量以上で使用される。好適には構造式IIIの化合物の当量あたり1から2モル当量が使用される。
【0019】
“適当な溶媒”とは一般的な極性疎プロトン溶媒のことである。好適には、この溶媒はジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン、N-メチルピペリジノン、1,3-ジメチル-3,4,5,6-テトラヒドロ(2H)ピリミジノン(DMPU)またはそれらの混合体である。
【0020】
適した有機塩基とはトリメチルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロピルアミン、ピコリン、ピリジン、2,6-ルチジン等のピリジン誘導物、4-メチルピリジンモルフォリン、モルフォリン誘導物、キノリン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]undec-7-ene(DBU)、ピペリジン、アニリン等のアリル置換アミン及びジシクロヘキシルアミン、またはそれらの混合体等である。好適には、ピリジンまたはキノリンが使用される。この有機塩基は化学量論値以上で使用される。好適には、構造式IIIの開始物質の当量あたり約1から5モル当量が使用される。
【0021】
窒素含有有機塩基が重要な役割を果たし、反応を完成させると考えられる。塩基はシアン化第一銅の場合には構造式Vの配位複合体を関与させる一時的状況を介してニトリルでハロゲン基を交換させるシアン化物源にて構造式IVの複合体を形成すると考えられる。
【0022】
化6
【0023】
【化7】
構造式V
反応は約120℃から170℃、好適には135℃から145℃で一般的に実施される。反応の完了は約3時間から数時間を要する。
【0024】
構造式III(Xはブロモ基またはヨード基)の中間物は米国特許第4136193号に記載されているようにブロモ基またはヨードフタライドから製造される。
【0025】
構造式Iのシタロプラムは遊離塩基として、あるいはその薬学的に利用できる酸付加塩に変換されて得られる。このような塩の例にはマレイン酸、フマール酸、安息香酸、アスコルビン酸、琥珀酸、オキサル酸、ビスメチレンサルチル酸、メタンスルフォン酸、エタンジスルフォン酸、酢酸、プロピオン酸、酒石酸、サリチル酸、クエン酸、グルコン酸、酪酸、林檎酸、マンデル酸、桂皮酸、アスパラ酸、ステアリン酸、パルミチン酸、イタコン酸、グリコール酸、グルタミン酸及びベンゼンスルフォン酸のごとき有機酸、または塩酸、臭化水素酸、硫酸、サルファミン酸、燐酸及び硝酸のごとき無機酸であ形成されたものがある。
【0026】
化合物の酸付加塩は従来技術で製造できる。塩基はエタノールまたはアセトンのごとき水混合性溶媒中の計算量の酸であり、塩は濃縮及び冷却後に単離され、あるいはエーテル、ジクロロメタンまたはトルエンのごとき非水混合性溶媒中の過剰酸であり、塩は随意に分離される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
本発明を以下の実施例を使用して詳細に説明する。
【0028】
実施例1
シタロプラム塩基の製造
1-(4’-フルオロフェニル)-1-(3-ジメチルアミノプロピル)-5-ヨードフタラン(7.5g、18mmol)、シアン化第一銅粉末(2.4g、27mmol)及びピリジン(5.6g、71mmol)がジメチルホルムアミド(40ml)に加えられ、混合物は140℃から141℃に加熱せられた。反応混合物はさらに140℃から145℃で約3時間攪拌された。この反応混合物は35℃に冷却され、トルエンと水の冷却混合液で希釈された。有機層は分離され、アンモニア溶液と水で洗浄された。トルエンは真空下で完全に回収され、オイル(6.0g)の形態で遊離塩基として製品が得られた。
【0029】
実施例2
シタロプラムヒドロブロミドの製造
トルエン(40ml)が上記のシタロプラム(6.0g)の遊離塩基に加えられて攪拌され、均質な溶液が得られた。この溶液に水性HBr溶液(48%、3.6g)が加えられた。反応混合物は5℃から10℃で約4時間攪拌され、トルエン層が傾捨された。新鮮なトルエン(40ml)が加えられ、5℃から10℃でさらに攪拌された。分離された固形物は濾過され、トルエンで洗浄され、乾燥されてシタロプラムヒドロブロミド(6.7g、回収率93.7%、HPLCによる純度>98.5%)が結晶粉末として得られた。
【0030】
本発明を実施例で説明したが、それらの改良や変更は本発明の範囲内である。
Claims (12)
- シアン化物源はシアン化物イオンドナーであることを特徴とする請求項1記載の製法。
- シアン化イオンドナーは、シアン化カリウム、シアン化ナトリウム、シアン化アンモニウム、シアン化第一銅、シアン化亜鉛、シアン化テトラアルキルアンモニウム及びそれらの混合体で成る群から選択されることを特徴とする請求項2記載の製法。
- 適した溶媒は極性疎プロトン溶媒であることを特徴とする請求項1記載の製法。
- 極性疎プロトン溶媒は、ジメチルホルミアミド、ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン、N-メチルピペリジノン、1,3-ジメチル-3,4,5,6-テトラヒドロ(2H)ピリミジノン(DMPU)及びそれらの混合体で成る群から選択されることを特徴とする請求項4記載の製法。
- 極性疎プロトン溶媒はジメチルホルムアミドであることを特徴とする請求項5記載の製法。
- 有機塩基は、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロピルアミン、ピコリン、ピリジン、ピリジン誘導体(2,6-ルチジンまたは4-メチルピリジン)、キノリン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]undec-7-ene(DBU)、ピペリジン、アリル置換アミン(アニリン等)、ジシクロヘキシルアミン及びそれらの混合体で成る群から選択されることを特徴とする請求項1記載の製法。
- 有機塩基はピリジンまたはキノリンであることを特徴とする請求項7記載の製法。
- 有機塩基は構造式IIIの化合物の当量に対して1から5モル当量の範囲で化学量論値以上で使用されることを特徴とする請求項7記載の製法。
- 反応は120℃から170℃の範囲で行われることを特徴とする請求項1記載の製法。
- 反応は135℃から145℃の範囲で行われることを特徴とする請求項10記載の製法。
- シタロプラムはヒドロブロミド塩として単離されることを特徴とする請求項1記載の製法。
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