JP2005500033A - 糖尿病処置のための作用物質同定法 - Google Patents
糖尿病処置のための作用物質同定法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2005500033A JP2005500033A JP2003505626A JP2003505626A JP2005500033A JP 2005500033 A JP2005500033 A JP 2005500033A JP 2003505626 A JP2003505626 A JP 2003505626A JP 2003505626 A JP2003505626 A JP 2003505626A JP 2005500033 A JP2005500033 A JP 2005500033A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polypeptide
- mnk2
- mnk2 polypeptide
- mnk2b
- cell
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
- LXCFILQKKLGQFO-UHFFFAOYSA-N COC(c(cc1)ccc1O)=O Chemical compound COC(c(cc1)ccc1O)=O LXCFILQKKLGQFO-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
Images
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12N—MICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
- C12N9/00—Enzymes; Proenzymes; Compositions thereof; Processes for preparing, activating, inhibiting, separating or purifying enzymes
- C12N9/10—Transferases (2.)
- C12N9/12—Transferases (2.) transferring phosphorus containing groups, e.g. kinases (2.7)
- C12N9/1205—Phosphotransferases with an alcohol group as acceptor (2.7.1), e.g. protein kinases
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P3/00—Drugs for disorders of the metabolism
- A61P3/08—Drugs for disorders of the metabolism for glucose homeostasis
- A61P3/10—Drugs for disorders of the metabolism for glucose homeostasis for hyperglycaemia, e.g. antidiabetics
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P43/00—Drugs for specific purposes, not provided for in groups A61P1/00-A61P41/00
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01N—INVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
- G01N33/00—Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
- G01N33/48—Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
- G01N33/50—Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
- G01N33/68—Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing involving proteins, peptides or amino acids
- G01N33/6893—Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing involving proteins, peptides or amino acids related to diseases not provided for elsewhere
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01N—INVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
- G01N2500/00—Screening for compounds of potential therapeutic value
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01N—INVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
- G01N2800/00—Detection or diagnosis of diseases
- G01N2800/04—Endocrine or metabolic disorders
- G01N2800/042—Disorders of carbohydrate metabolism, e.g. diabetes, glucose metabolism
Landscapes
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Molecular Biology (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Biomedical Technology (AREA)
- Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Hematology (AREA)
- Genetics & Genomics (AREA)
- Zoology (AREA)
- Biochemistry (AREA)
- Wood Science & Technology (AREA)
- Microbiology (AREA)
- Urology & Nephrology (AREA)
- Immunology (AREA)
- Biotechnology (AREA)
- Diabetes (AREA)
- Public Health (AREA)
- Analytical Chemistry (AREA)
- Pharmacology & Pharmacy (AREA)
- Veterinary Medicine (AREA)
- Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
- Cell Biology (AREA)
- Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Food Science & Technology (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Animal Behavior & Ethology (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Pathology (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Emergency Medicine (AREA)
- Endocrinology (AREA)
- Obesity (AREA)
- Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
- Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
Abstract
Description
技術分野
本発明はヒト''MAPキナーゼと相互作用をするキナーゼ''、Mnk2aとMnk2bの利用に関するものであり、薬学的に有用な作用物質、特にII型糖尿病処置に有用な作用物質の同定法に関するものである。
【0002】
技術の背景
代謝に影響を及ぼす主なホルモンの1つがインシュリンであり、それは膵臓のランゲルハンス島のベータ細胞で合成される。インシュリンは代謝の方向を主として調節し、多くの過程を基質の蓄積とそれらの分解を防ぐ方向にかえる(概観については、例えば: Shepherd, P. R. et al. (1998) Baiochem. J. 333: 471-490; Alessi, D. R. & Downes, C. P. (1998) Biochim. Biophys. Acta 1436: 151-164参照)。インシュリンはカリウム、マグネシウムおよびリンのような鍵となる金属と同様、グルコースおよびアミノ酸の血液から細胞への輸送を増加させる働きをする。それはまた、細胞内にあって種々の酵素反応を調節し、その反応の全ては全般的な方向、すなわち小さい単位から大きな分子を合成するという方向を有する。インシュリン作用の不足(糖尿病)は、(i)グリコーゲンの形でのグルコース蓄積およびエネルギーのためのグルコース酸化;(ii)脂肪酸および前駆体からの脂肪の合成と貯蔵および脂肪酸酸化の達成;そして(iii)アミノ酸からのタンパク質の合成において、重大な損傷を引き起こす。
【0003】
糖尿病には2種類がある。I型はインシュリン依存型糖尿病であり(IDDM;以前は若年者がかかる糖尿病と呼ばれていた)、それにはインシュリン注射が必要である。I型では、インシュリンが膵臓で分泌されない。そのため注射によりインシュリンを取らなければならない。II型糖尿病、インシュリン非依存型糖尿病(NIDDM)は高血糖症およびインシュリン耐性により臨床的に特徴づけられ、通常肥満を伴う。II型糖尿病は、高血糖症がグルコースに対しインシュリン分泌応答を損うこと、および骨格筋により刺激を受けるグルコース取り込みならびに肝臓のグルコース生成抑制においてインシュリンの有効性を減じられること(インシュリン耐性)の両方から生じる障害の不均質なグループである。糖尿病が発症する前では、患者はグルコースに対する初期インシュリン分泌応答を一般的に失い、比較的多量のプロインシュリンを分泌する。確立された糖尿病では、絶食時の血液インシュリン濃度は、II型糖尿病患者において通常かむしろ増加するけれども、グルコース刺激インシュリン分泌は明らかに減少する。減少したインシュリンレベルは、インシュリンを介したグルコース取り込みを低下させ、そして肝臓でのグルコース生産を抑制出来なくする。
【0004】
グルコースの恒常性は、肝臓によるグルコース生成とインシュリン依存組織、例えば脂肪や筋肉、そしてインシュリン非依存組織、例えば脳や腎臓によるグルコース利用との間のバランスに依存する。II型糖尿病において、グルコースの脂肪や筋肉への取り込みが減少し、そして肝臓でのグルコース生成が組織中のインシュリン耐性により増加する。
【0005】
チロシンキナーゼレセプター(RTK)は組織表面レセプターの主なものである。RTKについてのリガンドは、神経成長因子(NGF)、血小板由来成長因子(PDGF)、上皮増殖因子(EGF)、およびインシュリンを含むペプチド/タンパク質ホルモンである。RTKへのリガンドの結合はレセプターの内在性タンパク質チロシンキナーゼ活性を刺激し、それは続いて細胞の生理学的変化を引き起こす信号形質導入カスケードと遺伝子発現パターンを刺激する。RTK信号伝達経路は細胞増殖と分化の調節、細胞生存の増進および細胞代謝の調節を含む広いドメインの機能を持っている。
【0006】
Rasは、RTKの活性化により引き金が引かれる経路にある鍵となる信号伝達分子のように働くGTPと結合するスイッチタンパク質である。哺乳類細胞においてRasと結合したRTK全ては、活性化されたRasがMAPキナーゼ(有糸分裂促進剤活性化タンパク質キナーゼ)の活性化で完結するキナーゼカスケードを誘導する、高度に保存された信号伝達経路を利用するようである。この細胞核内に移動しうるセリン/トレオニンキナーゼは、重要な細胞周期の発現および分化特異タンパク質を調節する転写因子を含む多くの異なったタンパク質をリン酸化する。
【0007】
マウスMnk1およびMnk2遺伝子産物(''MAPキナーゼと相互作用するキナーゼ''または''MAPキナーゼシグナルを取り込むキナーゼ''1および2)は、72%の配列同一性を共有する単一ドメインセリン/トレオニンキナーゼである(Waskiewicz A.J. et al. (1997) EMBO J. 16: 1909-1920; GenBank Accession Nos. Y11091 and Y11902)。ヒトMnk1も記述されている(Fukunaga, R. et al. (1999) EMBO J. 16: 1921-1933; Genbank accession No. AB000409)。これら3個のタンパク質全てはMAPキナーゼと強固に結合する能力により同定された。Mnk1および2はともに細胞外信号調節キナーゼERK1とERK2に結合し、そしてMnk1はストレス活性キナーゼ、p38にも結合する。真核開始因子4E(eIF4E)はMnk1およびMnk2の生理学学的基質の1つとして同定されている(Scheper, G.C. et al. (2001) Mol. Cell. Biol. 21: 743-754)。
【0008】
ヒトMnk2遺伝子は、酵母2回ハイブリッドスクリーニングを通して、Mnk2タンパク質がエストロジェンレセプター
【数1】
(ERβ)のリガンド結合ドメインと相互作用するのが、同定及び特徴付けされた(Slentz-kesler, K. et al. (2000) Genomics 69: 63-71)。ヒトMnk2遺伝子は2種のC末端がスプライシングされた変異体を有し、1つはMnk2aと称されるもの(Mnk2aのヌクレオチドとアミノ酸配列を配列番号:それぞれ1と2; GenBank Accession No. AF237775)と、もう1つはMnk2bと称されるもの(Mnk2bのヌクレオチドとアミノ酸配列を配列番号:それぞれ3と4; GenBank Accession No. AF237776)であることを示した。2種のアイソフォームは、コード配列の初めの385個のアミノ酸にわたり同一であり、Mnk2aに対しては付加した80残基およびMnk2bに対しては29残基をコードする最後のエクソンのみが異なっている。さらに、Mnk2相互作用は、ERIに対抗して、エストロジェンレセプター(ER)
【数2】
について選択的であること、またその相互作用はMnk2aあるいはMnk1に対抗するようにMnk2bに特異的であることが示された。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は、GLU-Rex3、CRE、IREまたはSREBP-REでトランスフェクトさせられた脂肪細胞3T3-L1におけるMnk2b過剰発現の効果を示すグラフである。対照細胞を空のプラスミドベクターでトランスフェクトさせ、そして対照発現水準を1.00に設定した。
【図2A】図2Aは、(2A)分化した脂肪細胞3T3-L1と(2B)ヒト神経細胞系SHSY内で過剰発現させたとき、グルコース取り込みに対するMnk2bの効果を示すグラフである。対照細胞(ctrl)を空のプラスミドベクターでトランスフェクトさせた。灰色のステープルは刺激を受けない細胞を示し、白色のステープルはインシュリン刺激を受けた細胞を示す。
【図2B】図2Bは、(2A)分化した脂肪細胞3T3-L1と(2B)ヒト神経細胞系SHSY内で過剰発現させたとき、グルコース取り込みに対するMnk2bの効果を示すグラフである。対照細胞(ctrl)を空のプラスミドベクターでトランスフェクトさせた。灰色のステープルは刺激を受けない細胞を示し、白色のステープルはインシュリン刺激を受けた細胞を示す。
【図3】図3は、ヒト細胞内のグルコース取り込みにおけるMnk2b過剰発現の効果とMnk2b発現のRNAiノックダウンを示すグラフである。
【0010】
本発明の開示
驚くべきことに、Mnk2がインシュリン信号伝達経路に関与することが発見された。
【0011】
1つの態様では、本発明は細胞におけるグルコース取り込みを調節するMnk2ポリペプチドの能力を調節(増加または減少)する作用物質を同定する方法を特徴とするものである。その方法は:Mnk2ポリペプチドを候補作用物質と接触させること;および細胞内のグルコース取り込みを調節するMnk2ポリペプチドの能力について候補作用物質の効果を決定することを含む。1例として、候補作用物質は細胞のグルコース取り込みを減少させる、Mnk2ポリペプチドの能力を減少させる。
【0012】
別の態様では、本発明は細胞内のグルコース応答因子の活性を調節するMnk2ポリペプチドの能力を調節する作用物質を同定する方法を特徴とするものである。その方法は:Mnk2ポリペプチドを候補作用物質と接触させること;および細胞内のグルコース応答因子の活性を調節するMnk2ポリペプチドの能力について候補作用物質の効果を決定することを含む。1例として、候補作用物質は細胞におけるグルコース応答エレメント(例えば、本明細書に記述した応答エレメント)の活性を減少させるMnk2ポリペプチドの能力を減少させる。
【0013】
別の態様では、本発明はグルコース取り込みのモジュレーターを同定する方法を特徴とするものである。その方法は:組換え体Mnk2ポリペプチドを発現する細胞を提供すること;細胞を候補作用物質に触れさせること;および候補作用物質の存在下で細胞内のグルコース取り込みを測定することを含み、それは候補作用物質がない時に比べ候補作用物質存在下で、細胞内の変化したグルコ−ス取り込みは候補作用物質がグルコース取り込みのモジュレーターであることを示すものである。1例として、候補作用物質はグルコース取り込みを増加させる。
【0014】
候補作用物質は、例えば、ペプチド、ペプチド様物質、アミノ酸、アミノ酸類似体、ポリヌクレオチド、ポリヌクレオチド類似体、ヌクレオチド、ヌクレオチド類似体、または他の小さい分子を含むことが出来る。1例として、候補作用物質は、セリン/トレオニンキナーゼ活性のようなMnk2生物学的活性、細胞内のグルコース取り込みを減少させる能力、グルコース応答因子(例えば、本明細書に記述した因子)の活性を減少させる能力、および/または本明細書に記述したMnk2リガンドを結合させる能力を抑制する。1つの実施態様では、候補作用物質はMnk2ポリペプチドに結合するか、またはMnk2ポリペプチドを遺伝コード化する核酸(RNAまたはDNA)に結合する。
【0015】
本明細書に記述したスクリーニング方法は、Mnk2ポリペプチドをコード化する核酸を細胞内に導入するステップを任意に含むことが出来る。本明細書に記述した生物学的活性における候補作用物質の効果を、Mnk2ポリペプチドまたはMnk2ポリペプチドを遺伝コード化する核酸の存在下および/または不存在下で評価することが出来る。本明細書に記述された方法は、細胞を基にしたシステム、細胞のないシステム、または細胞を基にしたと細胞のないシステムとの組み合わせを用いてインビトロまたはインビボで行うことが出来る。
【0016】
別の態様では、本発明は細胞内のグルコース取り込みを調節する方法、細胞をMnk2ポリペプチドの発現および活性を調節するのに効果のある化合物と接触させること、およびそれによって細胞内のグルコース取り込みを調節することからなる方法を特徴とするものである。
【0017】
別の態様では、本発明はインシュリン耐性に関係する医学的状態を処置または予防する方法を特徴とするものである。その方法は:インシュリン耐性に関係する医学的状態を有するまたは危険性のある個体を選択すること;および医学的状態を処置または予防するのに効果的な量で、Mnk2ポリペプチドの発現または活性を調節する化合物を個体に投与することを含む。
【0018】
化合物は、例えば、本明細書に記述したような候補作用物質である。1つの実施態様では、化合物はMnk2ポリペプチドの発現または活性を減少させ、それによって細胞のグルコース取り込みを増加させる。例えば、その化合物はMnk2ポリペプチドのキナーゼ活性を減少させることが出来る。
【0019】
インシュリン耐性に関係する医学的状態は、減少したグルコース取り込みと関係付けることが出来る。1例として、その医学的状態は糖尿病、例えば、II型糖尿病である。
【0020】
本明細書に記述した方法に使用されたMnk2ポリペプチドは、哺乳類のMnk2ポリペプチド、例えば、ヒトMnk2ポリペプチドである。例えば、Mnk2ポリペプチドはヒトMnk2aポリペプチドまたはMnk2bポリペプチドである。
【0021】
このMnk2ポリペプチドは、配列番号:2または配列番号:4として示された配列を持つことが出来る。一般的なMnk2ポリペプチドは、配列番号:2または配列番号:4として示された対応する配列とは異なることも出来る。この相違はむしろ必須でない残基または組織保存的置換での相違または変化である。1つの実施態様では、Mnk2ポリペプチドは、配列番号:2または配列番号:4またはその断片として示された配列と少なくとも約60%同等なアミノ酸配列を含んでいる。もし出来れば、アミノ酸配列は配列番号:2または配列番号:4に対し、少なくとも65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、98%、99%またはそれ以上同等であり、それは本明細書に記述したMnk2生物学的活性を持っている。例えば、アミノ酸配列は配列番号:2または配列番号:4と同等でありうる。
【0022】
好ましいMnk2ポリペプチドは、配列番号:2または配列番号:4として示されている配列の長さの少なくとも10%、望ましくは少なくとも20%,30%,40%,50%,60%,70%、またはそれ以上であり、それらは本明細書の記述したMnk2生物学的活性を持っている。例えば、Mnk2ポリペプチドは、セリン/トレオニンキナーゼ活性を持ち、細胞のグルコース取り込みを減少させ、グルコース応答因子(例えば、本明細書に記述した因子)の活性を減少させ、および/または本明細書に記述したMnk2リガンドを結合させうる。
【0023】
Mnk2ポリペプチドは、本明細書に記述した配列番号:2または配列番号:4のポリペプチドの機能ドメイン、例えばキナーゼドメインからなるポリペプチドも含んでいる。1つの実施態様では、Mnk2ポリペプチドはキナーゼ活性を持っている。
【0024】
Mnk2ポリペプチドは、配列番号:2または配列番号:4の少なくとも20、30、40、50、75、100、150、200、250、300、350、400、450、またはそれ以上の連続したアミノ酸残基からなるポリペプチドも含んでいる。望ましいことに、ポリペプチドは本明細書に記述したMnk2生物学的活性を持っている。
【0025】
本発明のいくつかの態様におけるMnk2ポリペプチドは、実質的には純粋なポリペプチドでありうる。特定のポリペプチドに対し引用として本明細書に使用した''実質的に純粋''という術語は、ポリペプチドが他の生物学的な巨大分子を実質的に含まないことを意味している。例えば、実質的に純粋なポリペプチドは、乾燥重量ですくなくとも75%、80、85、95、または99%純粋である。純度は当該技術分野で知られている適切な標準方法、例えばカラムクロマトグラフィー、ポリアクリルアミドゲル電気泳動、または高速液体クロマトグラフィー分析により測定することが出来る。
【0026】
この説明を通して''標準計画書''および''標準手順書''という術語は、分子生物学的技術の文脈に用いられた場合、普通の実験室手引書に見られる計画書および手順書と理解されるべきである。例えば:Current Protocols in Molecular Biology, editors F. Ausubel et al., John Wiley and Sons, Inc. 1994, or Sambrook, J., Fritsch, E.F. and Maniatis, T., Molecular Cloning: A laboratory manual, 2ndEd., Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, NY 1989。
【0027】
他に定義しない限り、本明細書で使用する全ての技術的および科学的用語は、本発明が属する当該分野において通常の技術の1つとして一般的に理解されているものと同じ意味を持っている。本明細書に記述したものと類似または等しい方法と材料を本発明の実施や試験にも用い得るが、適切な方法と材料を下に記述する。本明細書に述べた全ての出版物、特許出願、特許、および他の参考書は全て引用として組み入れる。矛盾する場合には、定義を含む本特許明細書が優先する。さらに材料、方法、および実施例は説明に役立つもののみであり、制限するつもりはない。
【0028】
以下に、本発明を下記の実施例に記述する。実施例は本発明を説明するために意図のものであり、保護の範囲を制限するものではない。
【0029】
実施例1
LK6およびMnkの同定
P因子仲介突然変異生成は、Drosophila遺伝学において広く使われている科学技術である(Cooley, L. et al. (1988) Science 239: 1121-1128; Robertson, H.M. et al. (1988) Genetics 118: 461-470)。P因子は特徴のよくわかった転位因子であり、それは突然変異機能の遺伝的欠損を遺伝子の広い配列に導入することが出来る。P因子挿入部位のゲノム注釈と合わせて、P因子ライブラリーは価値のある遺伝学的手段を提供する。既知遺伝子内のP挿入突然変異のライブラリーを使う遺伝学的検査は、可能な変異遺伝子を同定するためにゲノムの迅速な走査を可能にする。
【0030】
損われたインシュリンレセプター信号伝達は、より小さい細胞サイズの表現型マニフェストを持っている(Huang, H., et al. (1999) PTEN affects cell size, cell proliferation and apoptosis during Drosophila eye development. Dvelopment 126: 5365-5372)。遺伝的検査は、Drosophila系に突然変異を起こさせたP挿入ライブラリーを用いて、インシュリンレセプター信号伝達の変更遺伝子を同定するために行った。この検査において、スモールアイ表現型マニフェストを読み取りに用いた。D. melanogaster gene LK6(GenBank Accession No. U76378)をD.N.インシュリンレセプター表現型の弱いが同一のエンハンサーとして同定した。
【0031】
Drosophila melanogaster L6K蛋白質を公開のヌクレオチドデータベース(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/blast/)にあるTBLASTN検索(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/Education/blasttutorial.html)に用いた。ヒトでの検索的中はMNK1(AB000409; e-113のe-値)、MNK2a(AF237775; e-114のe-値)およびMNK2b(AF237776;e-110のe-値)であった。従って、バイオインフォマティック分析により、D. melanogaster gene LK6が2つのヒト相同物、Mnk1とMnk2を持つことを決定した。
【0032】
実施例2
MNK2bのクローン化
Mnk2b cDNAの3'-末端をIncyte クローン No. 1309709から単離した。このクローンはMnk2bの最後の570 bpに対応する配列を持っている。IncyteクローンのcDNA挿入を塩基配列により確認した。それはApplied Biosystems Model ABI 377 XL/96 DNA 塩基配列システムで、ABI PrismBigDye Terminator Cycle Sequencing Ready Reaction Kitにより実施した
【0033】
Mnk2b(670 bp)の5'-末端をコード化するcDNAクローンを単離するために、公開のMnk2b配列(GenBank Accesion No. AF237776)をPCR遺伝子増幅のためのPCRプライマーを作るのに使用した。
【0034】
クローン化のための鋳型として、ヒト肝臓から作られたcDNAを使用した。最初の鎖となるcDNA合成を、SUPERSCRIPT Choice System(Life Technologies; Cat. #18090-019)を使用し、製造業者の指示書に従いランダムな6量体を持つヒト肝mRNA(Clontech; Cat. #6510-1)1μgを使い実施した。
【0035】
PCR 100μlは、Native Pfu DNA Polymerase kit(Stratagene; Cat. #600135)と遺伝子特異的プライマーLAKQ166(配列番号:5)およびLAKQ168(配列番号:6)のそれぞれ5μlを使い実施した。Perkin Elmer DNA Thermal Cycler 480を以下のプログラムで使用した:94℃の1サイクル、2分;60℃、1分;74℃、2分;94℃の25サイクル、1分;58℃、1分;74℃、2分;そして最後に72℃、7分、続いて4℃まで冷却する。アニーリング温度を55℃まで下げたこと以外は、上と同様な操作でさらに5回の遺伝子増幅を行った。
【0036】
PCRの1部の試料、15μlを1%NuSieve GTG低融点アガロースゲル(FMC BioProducts; Cat. #50082)に装填し、そして約670 bpの断片をゲルから取り出した。単離された断片の3μlをTOPO TA Cloning Kit(Invitrogen; Cat. # K4500-01)を使って1μlのプラスミドpCR2.1-TOPOに入れ複写した。連結反応混合物の3μl をOne Shot chemically competent TOP10 E.coli cell(Invitrogen; Cat. #C4040-03)に入れ、形質転換した。
【0037】
3つのクローン(3 ml1夜培養)からのプラスミドDNAをQLAprep Spin Miniprep Kit(QIAGEN; Cat. #27104)を使って得、そして続く配列化(#A0452)を上記の様に行った。正しい配列を確認したプラスミドをpMB1500とした。
【0038】
Mnk2bの2つ部分、Incyte1309709からの3'-末端、およびpMB1500からの5'-末端をpCR2.1-TOPOに入れ、3つのフラグメント連結反応により一緒にし、pBV1556を得た。
【0039】
pBM1500の2.4μgをEcoRIとSacIで消化させ、そして同じプラスミドの1.8μgをEcoRIとBglIIで消化させた。消化物の半量を1.2% E-Gel,Invitrogenに装填し、そして約3800 bp(フラグメントa)のバンドをEcoRI-SacI消化物から切り出し、また約680 bp(フラグメント b)のバンドをEcoRI-BglII消化物から切り出した。プラスミドIncyte1309709の2.7μgをSacIとBglIIで消化させた。その消化物の半量をE-Gelに装填し、そして約700 bp(フラグメント c)をゲルから切り出した。それらのフラグメントをQLAquick Gel Extraction Kit(Qiagen; Cat. # 28704)を用いて精製し、そして続いて50μlの水に溶出した。
【0040】
連結反応は、Ready-To-Go T4 DNAリガーゼ(Amersham Pharmacia Biotech; Cat. # 27-0361-01)を用いて行った。フラグメントAの6μlをフラグメントBおよびC、それぞれの7μlと混合した。連結反応混合物をOne Shot chemically competent TOP10 E.coli cellに移し、遺伝子変化を起こさせ、そしてプラスミドDNAを上記の様に得た。クローン化に使用した制限酵素、EcoRI,SacIおよびBglIIを用いての対照消化作用は挿入物で確認した。
【0041】
哺乳類の発現に対するMnk2bは、Life Technologies からのGatewayTMCloning Technology を用いて作成した。Gateway適合性プライマーを作り(配列番号:7および8)、そしてPCRはpBV1556を鋳型として用いて行った。PCRはTaq DNA Polymerase,Rosch(Cat. # 1 435 094)とプライマーBEKA 248およびBEKA 247のそれぞれ1μlとを用いて50μl中で行った。Perkin Elmer Gene Amp PCR system 2400を以下のプログラムで使用した:95℃、5分;(95℃ 30秒、55℃ 30秒、72℃ 2分)、このサイクルを25回;そして72℃、7分;続いて4℃に冷却する。反応物の10μlを1.2% E-Gelに装填し、そして約1400 bpのフラグメントをゲルから切り出し、QIAquick Gel Extraction Kitを用いて精製した。
【0042】
PCRフラグメントを製造業者の指示書に従い、pDONR201(Life Technologies; Cat. #11798-014)に複写した。得られる登録クローンをpBV27とし、そして挿入物を塩基配列により確認した。pBV44(配列番号:9)とした5'-GST融合を持つ哺乳類発現クローンは、目的ベクターpDEST27(Life Technologies; Cat. # 11812-013)を用いて(業者の指示書に従い)作成した。配列番号:9において、1から226のアミノ酸はGSTドメインを表し、一方237から649のアミノ酸はヒトMnk2bを表す。
【0043】
実施例3
発現プロファイリング
異なる組織内のMnk2bの相対的発現レベルを決めるために、Multiple Tissue Expression Array(CLONTECH; Cat. #775)を106 bp遺伝子特異的プローブでハイブリット形成実験に使用した。
【0044】
Mnk2b cDNAクローン、pBV27を制限酵素NcoIおよびPpuMIで消化させた。フラグメントを1.2%アガロースゲル(Invitrogen; Cat. #G5018-01)で分離した。106 bpフラグメントをゲルから取り出し、そしてQIA quick Gel Extraction Kit(QIAGEN; Cat. #28704)を用いて精製した。
【0045】
精製されたフラグメントの25 ngを32Pラベル化反応に使用し、Strip-EZ DNAプローブ合成指示書(Ambion; Cat. #1470)に推奨されている試薬を用いて行った。反応に用いた[α-32P]dATPは、Amersham Pharmacia Biotech(Cat. #AA0004)から購入した。
【0046】
ハイブリット形成と洗浄条件をCLONTECHの手引書PT3307-1に推奨さたように行った。MTE Arrayを70時間STORM860 Phosphor Screenにさらした。ImageQuantをハイブリット形成信号の分析に使用した。
【0047】
結果は骨格筋内のMNK2bに対し最も高い発現レベルを示した。これは予想に反した結果であった。何故なら、成長したマウスの組織について発表されている結果は、研究された全ての組織内で、ただし脳を除いて、Mnk2 mRNAの発現を示していた(Waskiewicz A.J. et al. (1997) EMBO J. 16: 1909-1920)。
【0048】
実施例4
グルコース反応に影響するMnk2bの過剰発現とマウス脂肪細胞における脂質代謝
Photinus pyralis(ホタル)ルシフェラーゼレセプター遺伝子を含む誘導性レセプターベクターは、作成するか購入した。これらは誘導cis-エンハンサー因子(種々の遺伝子のプロモータドメインから反復を指示する)と同様に基本的なプロモータ因子(TATA box)により運ばれる。エンハンサーは多くの信号形質導入経路の収束点であるので、レセプターベクターを信号形質導入経路の生体内解読のために作成する。関心のある遺伝子を発現するプラスミドをcis-レポータプラスミドで哺乳類細胞に共トランスフェクトさせると、増加したルシフェラーゼ発現は直接的か非直接的か何れかの転写活性を示す。
【0049】
pGluREx3-Luciferase(gtgCACGTGtgaCAGCTGcaa)x3)と称されるベクターは、pTALプロモータベクター(Clontech; cat. #6252)を用いて作成した。PGluREx3ベクターは、グルコース応答における効果をモニターするために作成する(Portois L., et al. (1999) J. Biol. Chem. 274: 8181-8190)。
【0050】
pSREBP-Luciferase(aTCACcCCAC)と称されるベクターは、タンパク質(SREBP)応答因子をpGLE2-promoter Vector(Promega; cat. #E1631)に結合させる2つのステロールモジュレーターをクローン化することにより作成した。pSREBPベクターは、ステロイド応答因子における効果をモニターするために作成する(Yokyama, C. et al. (1993) Cell 75: 187-197)。
【0051】
cAMP結合タンパク質(CREB)およびcAMP仲介信号形質導入経路の活性をモニターするために作成されたpCRE-Luciferaseベクターは、Stratagene(cat. #219075)から購入した。
【0052】
pIRE-Luciferase(tagCAAAACAaactTATTTTGaaca)x3)と称されるベクターは、pGL2-Promoter Vector(Promega; cat. #E1631)を用いて作成した。pIREベクターは、タンパク質(IGFBP-1)に結合するインシュリン様成長因子を通して信号を仲介するインシュリンレセプターをモニターするために作成する。
【0053】
マウス脂肪細胞(分化された3T3-L1細胞)を関心のある応答因子構成物、Mnk2bまたは基になる(対照)プラスミド構成物との組み合わせで、LipofecAmineTM2000(Life Technologies)を用いて一過性にトランスフェクトさせた。48時間後、細胞を室温で10分間溶解緩衝液(Tris-EDTA + 0.25% Triton-X100)を用いて溶解させ、そしてルシフェラーゼ活性をルシフェラーゼ活性アッセイ(Bio Thema)を用いて測定した。
【0054】
結果(図1)は、マウス脂肪細胞におけるMnk2bの過剰発現がGLUx3-Luciferaseレポータ活性の70%減少になることを示している。それは細胞内のグルコース刺激応答の減少を示すものである。発明者の知識では、Mnk2bとグルコース取り込みの関連性を示す結果を明かにしたものは今までにない。
【0055】
さらに図1に示した結果によると、マウス脂肪細胞におけるMnk2bの過剰発現がSREBP応答因子の活性を減少させる。我々の結論はMnk2bが代謝に影響していることである。なぜなら、SREBP応答因子が、例えば、低比重リポタンパク質レセプター遺伝子の転写を制御すること(Yokoyama, C. et al. (1993) Cell 75: 187-197)およびコレステロール代謝を調節すること(Brown, M.S. and Goldstein J.L. (1997) Cell 83: 331-340)が知られている。
【0056】
マウス脂肪細胞におけるMnk2bの過剰発現は、レポータpCREおよびpIREの活性を減少させるようにもなる。これらの結果は、MAPキナーゼ信号伝達経路の1部としてMnk2bについて発表されているデータを確認するものである(Waskiewicz, A. et al. (1997) EMBO J. 16: 1909-1920; Fukunaga, R. and Hunter, T. (1997) EMBO J. 16: 1921-1933)。
【0057】
実施例5
脂肪細胞内のグルコース取り込みを調節するMnk2bの過剰発現
グルコース取り込みをHundal et al. (1994) Biochem. J. 297: 289-295の方法に従って決定した。手短に言えば、45分間ホルモンと培養した後、もし他に述べなければ、細胞の単一層をグルコースを含まないPBSで洗浄した。グルコースの取り込みは、8分間PBSの中で1μCi/ml 3H-2-デオキシグルコース存在下で細胞を培養して定量した。非特異的取り込みは、10μMサイトカラシンBの存在下細胞に結合した放射活性を定量して決めた。2-デオキシグルコースの取り込みは、培地を素早く吸引して停止させ、続いて氷で冷したPBSで細胞の単一層を3回連続して洗った。細胞を0.5Mカセイソーダに溶解させ、続いて液体シンチレーション計測を行った。輸送の速度をそれぞれの穴にある蛋白質に対し規格化した。
【0058】
結果(図2)は、脂肪細胞(分化された3T3-L-1細胞)におけるMnk2bの過剰発現およびヒト細胞列(SHSY)がインシュリン依存型の場合グルコース取り込みの速度を減少させることを示している。結果はレポーター測定(実施例4)からの結果を確認するものであり、そしてさらにMnk2b発現の1つの効果がグルコース取り込みの減少であることを示している。
【0059】
実施例6
Mnkタンパク質の構造モデル
Mnk1,Mnk2aおよびMnk2bの三次元構造モデルを相同性データから作成した。ラットカルモジュリン依存タンパク質キナーゼ(Protein Data Bank 登録 1A06)の構造を3つ全てのモデルに対して鋳型として使用した(Protein Data Bankはホームページ、http://www.rcsb.org./pdbで利用可能である;またBerman et al. (2000) Nucleic Acids Research 28: 235-242参照)。構造モデルはMolSoft Inc(http://www.molsoft.com)からのICMソフトウエアを使用して作成した。
【0060】
Mnk1,Mnk2aおよびMnk2bのモデルは高度に類似していたが、いくつかの構造的相違を同定した。それらは結合選択性を行うのに採用することになる。Mnk2bをMnk1と比較した時、87個の一致しない残基を同定した。これらの多くは活性部位から離れた位置にあるが、Mnk1と Mnk2b間の2つの興味ある相違は、活性部位でチロシンがヒスチジンに(配列番号:4の95の位置参照)および基質の認識が出来る環状の部位でトレオニンがロイシンに(配列番号:4の248の位置参照)代わっていることである。
【0061】
Mnk2aとMnk2b間の比較は、C末端がモデルの活性部位に対して折りたたまれていることを示した。このC末端は2つのスプライス変異体間でほんの1部が異なるものである。このことはMnk2aとMnk2b間で特異性を持つ作用物質を同定出来ることを示している。
【0062】
実施例7
ヒト神経芽腫細胞でのグルコース応答を調節するMnk2のノックダウン
RNAi(RNA干渉)は、遺伝子産物を明確に目標とする相同の2重らせんRNA(dsRNA)の導入に関係する。それは結果としてゼロになるかまたは質的には変わらないが量的に劣る表現型になる。RNAi技術は、Mnk2タンパク質発現のノックダウン表面上で培養された細胞内のグルコース応答に関する効果を研究するのに使用した。ヒト神経芽腫(SH-SY5y)細胞は、LipofectAmine2000(Life Technologies)を用いて、ルシフェラーゼレポータ遺伝子(GluREx3-Luciferase)、Mnk2bまたは主要連鎖プラスミドおよび[RNAi-Mnk2]に結合させたグルコース応答因子で一過性にトランスフェクトさせた。96穴プレートのそれぞれの穴に、0.2μg のGluREx3-Luciferase 、0.07μgのMnk2b/主要連鎖および0.13μgの[RNAi-Mnk2]を入れ、50μlのOpti-MEM(Gibco)に希釈した1.8μlのLA2000/ugDNAと混合した。48時間後,細胞を溶解緩衝液(0.25% Triton x 100を含むTRIS-EDTA)の15μl/穴を用いて溶解させ、そしてルシフェラーゼ活性を測定した(Luciferase activity assay kit, BioThema)。
【0063】
結果(図3)は、RNAiの使用によりヒト神経芽腫(SH-SY5y)細胞内のMnk2タンパク質発現のノックダウンがグルコース応答因子の活性を増加させることを示している。同じ細胞内のMnk2bの過剰発現はグルコース応答因子の活性を減少させる。この減少は、同じ細胞内の発現プラスミドおよびRNAiのトランスフェクトと同時に起こる過剰発現されたMnk2bタンパク質のノックダウンにより中和される。
【0064】
実施例8
Mnk2bに結合する化合物に対するNMRスクリーニング
比較的小さなそしてよく水に溶ける化合物からなる種々のライブラリーを、NMR(Nuclear Magnetic Resonance)により結合物に対する天然型MNK-2Bを検査するために使用した。結合物を同定するために使用したNMR技術は、Saturation Transfer Difference(STD):タンパク質の水素核(1H)共鳴を弱いラジオ周波数場で狭いスペクトルドメインに照射して飽和させる方法であった。飽和はスピンの拡散によりタンパク質の残りの部分に移行し、続いてさらにNMRスペクトルにおいてそれらの信号を減衰させるタンパク質に結合する化合物に移行する。そして、このスペクトルを、非飽和条件で得られたスペクトルから差し引き、タンパク質と相互作用する化合物からのみの信号を示すSTDスペクトルを得る。実際にはパルス配列を、差し引きが何れの他の走査においても自動的にされるような方法で書くもので、個々のスペクトルを観測しない(Mayer & Meyer, Angew. Chem. In. Ed., 38, 1784-1778, 1999)。
【0065】
ライブラリーにある化合物をそれぞれ4-8からなる混合物に分割する。それぞれの試料は、1 μMの天然型MNK-2B、200μMの混合化合物、50 mMの燐酸ナトリウム緩衝液、1 mMのDTT、pH 7.5の約98% 重水/水を含む。1つの試料は化合物を何も入れないで、ネガティブな対照とした。容量は600μlとし、標準NMR管を使用した。測定は20℃で600 MHz Varian Unity NMR spectrometerで行った。参照とする1H1D測定およびSTD測定をそれぞれの試料について行った。検査から同定された結合物を、確認のため単一化合物として再測定した。これらの後追い測定のために、2μMの天然型Mnk2Bと250μMの個々の化合物とを含む試料を使用した。いくつかの化合物、例えば4-ハイドロオキシ安息香酸メチルエステルをMnk2bリガンドとして同定した。
【化1】 【0066】
標準的な方法に従ったキナーゼ活性測定は、同定された化合物が投与依存的にMnk2bキナーゼ活性を抑制することを示した。従って、小さな化合物をMnk2bリガンドと同定出来ることを示した。
【化2】
Claims (21)
- 細胞のグルコース取り込みを調節するMnk2ポリペプチドの能力を調節する作用物質を同定する方法であって、該方法は:Mnk2ポリペプチドを候補作用物質と接触させること;および該候補作用物質の、細胞でのグルコース取り込みを調節するMnk2ポリペプチドの能力に及ぼす影響を決定すること、を含む方法。
- Mnk2ポリペプチドが哺乳動物Mnk2ポリペプチドである、請求項1の方法。
- 該哺乳動物Mnk2ポリペプチドがヒトMnk2ポリペプチドである請求項2の方法。
- 該哺乳動物Mnk2ポリペプチドがMnk2aである請求項2の方法。
- 該Mnk2aポリペプチドが配列番号2のアミノ酸配列を含む請求項4の方法。
- 該哺乳動物Mnk2ポリペプチドがMnk2bである請求項2の方法。
- Mnk2bポリペプチドが配列番号4のアミノ酸配列を含む請求項6の方法。
- Mnk2ポリペプチドの、細胞でのグルコース応答エレメントの活性を調節する能力を調節する作用物質を同定する方法であって、該方法は:
Mnk2ポリペプチドを、候補作用物質と接触すること;および
該候補作用物質の、細胞でのグルコース応答エレメントの活性を調節する、Mnk2ポリペプチドの能力に及ぼす影響を決定することを含む方法。 - 該Mnk2ポリペプチドが哺乳動物Mnk2ポリペプチドである、請求項8の方法。
- 該哺乳動物Mnk2ポリペプチドがヒトMnk2ポリペプチドである請求項9の方法。
- 該哺乳動物Mnk2ポリペプチドがMnk2aである請求項9の方法。
- 該Mnk2aポリペプチドが配列番号2のアミノ酸配列を含む請求項11の方法。
- 該哺乳動物Mnk2ポリペプチドがMnk2bである請求項9の方法。
- 該Mnk2bポリペプチドが配列番号4のアミノ酸配列を含む、請求項13の方法。
- グルコース取り込みのモジュレーターを同定する方法であって該方法は;組み換え体Mnk2ポリペプチドを発現する細胞を提供すること;
細胞を候補作用物質に暴露すること;および
該候補作用物質の存在下で細胞のグルコース取り込みを測定すること;を含み、ここで該候補作用物質の不存在下と比較して、該候補作用物質の存在下で、細胞における変更されたグルコース取り込みが、該候補作用物質がグルコース取り込みのモジュレーターであることを指摘する、方法。 - 細胞のグルコース取り込みを調節する方法であって、細胞を、Mnk2ポリペプチドの発現または活性を調節し、それによって細胞でのグルコース取り込みを調節するのに有効な化合物の量と接触させることを含む方法。
- 該化合物がMnk2ポリペプチドの発現または活性を減少させ、それによって細胞のグルコース取り込みが増加する請求項16の方法。
- 該化合物がMnk2ポリペプチドのキナーゼ活性を減少させる、請求項17の方法。
- インスリン耐性に関する医学的状態を処置または予防する方法であって;
インスリン耐性に関する医学的状態を有するまたは有するリスクのある個体を選択し、そして該個体に、該医学的状態を処置または予防するのに有効量の、Mnk2ポリペプチドの発現または活性を調節する化合物を投与することを含む方法。 - インスリン耐性に関する医学的状態が、減少グルコース取り込みと連関する、請求項19の方法。
- インスリン耐性に関する医学的状態がII型糖尿病である、請求項19の方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
SE0102147A SE0102147D0 (sv) | 2001-06-18 | 2001-06-18 | New methods |
PCT/SE2002/001268 WO2002103361A1 (en) | 2001-06-18 | 2002-06-18 | Method for identification of agents for the treatment of diabetes |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005500033A true JP2005500033A (ja) | 2005-01-06 |
JP2005500033A5 JP2005500033A5 (ja) | 2005-09-15 |
JP4475945B2 JP4475945B2 (ja) | 2010-06-09 |
Family
ID=20284509
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003505626A Expired - Lifetime JP4475945B2 (ja) | 2001-06-18 | 2002-06-18 | 糖尿病処置のための作用物質同定法 |
Country Status (13)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US20030022241A1 (ja) |
EP (1) | EP1397681B1 (ja) |
JP (1) | JP4475945B2 (ja) |
AT (1) | ATE356995T1 (ja) |
AU (1) | AU2002311737B2 (ja) |
CA (1) | CA2446284A1 (ja) |
CY (1) | CY1107640T1 (ja) |
DE (1) | DE60218843T2 (ja) |
DK (1) | DK1397681T3 (ja) |
ES (1) | ES2284879T3 (ja) |
PT (1) | PT1397681E (ja) |
SE (1) | SE0102147D0 (ja) |
WO (1) | WO2002103361A1 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005508170A (ja) * | 2001-10-29 | 2005-03-31 | デヴェロゲン アクチエンゲゼルシャフト フュア エントヴィックルングスビオローギッシェ フォルシュング | エネルギー恒常性および細胞小器官代謝の調節に関与するMnkキナーゼ相同性タンパク質 |
Families Citing this family (15)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
AU2002245258A1 (en) * | 2001-01-12 | 2002-07-24 | Exelixis, Inc. | Modulating insulin receptor signaling |
US20050202407A1 (en) * | 2003-12-01 | 2005-09-15 | Baylor College Of Medicine | Methods and assays for screening anti-neoplastic therapeutic agents |
EP1817583A4 (en) | 2004-12-02 | 2009-06-03 | Univ Massachusetts | GENES RELATED TO GLUCOSE TRANSPORT, POLYPEPTIDES AND METHOD OF USE THEREOF |
KR20080107466A (ko) | 2006-03-09 | 2008-12-10 | 파마코페이아, 인코포레이티드 | 대사 장애 치료용 8-헤테로아릴퓨린 mnk2 억제제 |
EP1889847A1 (en) | 2006-07-10 | 2008-02-20 | DeveloGen Aktiengesellschaft | Pyrrolopyrimidines for pharmaceutical compositions |
ES2562959T3 (es) | 2010-02-26 | 2016-03-09 | Evotec International Gmbh | Tienopirimidinas que contienen un grupo alquilo sustituido para composiciones farmacéuticas |
UY33246A (es) | 2010-02-26 | 2011-09-30 | Boehringer Ingelheim Int | Tienopirimidinas que contienen cicloalquilo para composiciones farmacéuticas |
UY33241A (es) | 2010-02-26 | 2011-09-30 | Boehringer Ingelheim Int | ?Tienopirimidinas que contienen heterocicloalquilo para composiciones farmacéuticas?. |
WO2011104338A1 (en) | 2010-02-26 | 2011-09-01 | Boehringer Ingelheim International Gmbh | Halogen or cyano substituted thieno [2,3-d]pyrimidines having mnk1/mnk2 inhibiting activity for pharmaceutical compositions |
JP6306035B2 (ja) | 2012-11-09 | 2018-04-04 | エヴォテック・インターナショナル・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツングEvotec International GmbH | 医薬組成物のためのスルホキシミン置換キナゾリン |
CA2929742C (en) | 2013-12-04 | 2022-09-20 | Evotec International Gmbh | Sulfoximine substituted quinazolines for pharmaceutical compositions |
WO2015091156A1 (en) | 2013-12-17 | 2015-06-25 | Boehringer Ingelheim International Gmbh | Sulfoximine substituted pyrrolotriazines for pharmaceutical compositions |
EP3140300B1 (en) | 2014-05-07 | 2019-08-14 | Evotec International GmbH | Sulfoximine substituted quinazolines for pharmaceutical compositions |
US20180305331A1 (en) | 2015-10-22 | 2018-10-25 | Selvita S.A. | Pyridone derivatives and their use as kinase inhibitors |
AU2017239932A1 (en) * | 2016-03-31 | 2018-10-25 | Ocean University Of China | Method of inhibiting high fat diet-related conditions |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5874231A (en) * | 1994-08-22 | 1999-02-23 | Mcgill University | Methods of screening for non-hormone compounds which effect modulation of polypeptide translation |
US6057117A (en) * | 1996-04-04 | 2000-05-02 | Chiron Corporation | Identification and use of selective inhibitors of glycogen synthase kinase 3 |
-
2001
- 2001-06-18 SE SE0102147A patent/SE0102147D0/xx unknown
-
2002
- 2002-06-18 AU AU2002311737A patent/AU2002311737B2/en not_active Ceased
- 2002-06-18 WO PCT/SE2002/001268 patent/WO2002103361A1/en active IP Right Grant
- 2002-06-18 JP JP2003505626A patent/JP4475945B2/ja not_active Expired - Lifetime
- 2002-06-18 ES ES02739056T patent/ES2284879T3/es not_active Expired - Lifetime
- 2002-06-18 DE DE60218843T patent/DE60218843T2/de not_active Expired - Lifetime
- 2002-06-18 DK DK02739056T patent/DK1397681T3/da active
- 2002-06-18 EP EP02739056A patent/EP1397681B1/en not_active Revoked
- 2002-06-18 CA CA002446284A patent/CA2446284A1/en not_active Abandoned
- 2002-06-18 PT PT02739056T patent/PT1397681E/pt unknown
- 2002-06-18 US US10/174,784 patent/US20030022241A1/en not_active Abandoned
- 2002-06-18 AT AT02739056T patent/ATE356995T1/de not_active IP Right Cessation
-
2007
- 2007-05-25 CY CY20071100708T patent/CY1107640T1/el unknown
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005508170A (ja) * | 2001-10-29 | 2005-03-31 | デヴェロゲン アクチエンゲゼルシャフト フュア エントヴィックルングスビオローギッシェ フォルシュング | エネルギー恒常性および細胞小器官代謝の調節に関与するMnkキナーゼ相同性タンパク質 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP4475945B2 (ja) | 2010-06-09 |
AU2002311737B2 (en) | 2007-06-21 |
CY1107640T1 (el) | 2013-04-18 |
EP1397681A1 (en) | 2004-03-17 |
US20030022241A1 (en) | 2003-01-30 |
ATE356995T1 (de) | 2007-04-15 |
PT1397681E (pt) | 2007-06-19 |
DE60218843T2 (de) | 2007-07-12 |
DK1397681T3 (da) | 2007-07-16 |
EP1397681B1 (en) | 2007-03-14 |
WO2002103361A1 (en) | 2002-12-27 |
DE60218843D1 (de) | 2007-04-26 |
ES2284879T3 (es) | 2007-11-16 |
CA2446284A1 (en) | 2002-12-27 |
SE0102147D0 (sv) | 2001-06-18 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4475945B2 (ja) | 糖尿病処置のための作用物質同定法 | |
JP3294575B2 (ja) | Igf−1レセプターと相互作用するタンパク質、それをコードする遺伝子及びそれらの使用 | |
Michel et al. | Spatial restriction of PDK1 activation cascades by anchoring to mAKAPα | |
KR100404011B1 (ko) | 세포-주기조절단백질및그것의사용방법 | |
Yousaf et al. | Four PSM/SH2-B alternative splice variants and their differential roles in mitogenesis | |
AU2002311737A1 (en) | Method for identification of agents for the treatment of diabetes | |
Myer et al. | Absence of polo-like kinase 3 in mice stabilizes Cdc25A after DNA damage but is not sufficient to produce tumors | |
JP3839103B2 (ja) | アポトーシス誘導タンパク質およびそれをコードする遺伝子 | |
Li et al. | Coordinated expression of 6-phosphofructo-2-kinase/fructose-2, 6-bisphosphatase 4 and heme oxygenase 2: evidence for a regulatory link between glycolysis and heme catabolism | |
JP4033490B2 (ja) | ホスファターゼモデュレーター | |
Kim et al. | Modulation of EWS/WT1 activity by the v-Src protein tyrosine kinase | |
EP0887081B1 (en) | Human serum glucocorticoid regulated kinase, a target for chronic renal disease and diabetic nephropathy | |
US6573364B1 (en) | Isolation and characterization of Hermansky Pudlak Syndrome (HPS) protein complexes and HPS protein-interacting proteins | |
US6482605B1 (en) | Protein tyrosine phosphatase PTP20 and related products and methods | |
EP1633883B1 (en) | Method for assaying lkb1 phosphorylation activity | |
JP2002539780A (ja) | 酵 素 | |
JP2006515159A (ja) | Mk2相互作用タンパク質 | |
JP2002516338A (ja) | タンパク質チロシンホスファターゼpestのシグナルタンパク質への結合に干渉する、細胞移動及び/又はフォーカルアドヒージョンの阻害剤としての薬剤 | |
JP4472179B2 (ja) | 新規なリボゾームs6プロテインキナーゼの同定および機能的なキャラクタライゼーション | |
JP2002517998A (ja) | p27(KIP1)のFKBP−12との相互作用 | |
Luhn et al. | Identification of FAKTS as a novel 14‐3‐3‐associated nuclear protein | |
Perez-Garcia et al. | Neuroprotection by neurotrophic factors and membrane depolarization is regulated by calmodulin kinase IV | |
JP2003189883A (ja) | 新規ユビキチン特異プロテアーゼ | |
Kameda et al. | Identification of epidermal growth factor receptor-Grb2-associated binder-1-SHP-2 complex formation and its functional loss during neoplastic cell progression | |
EP1687631B1 (en) | Methods for identifying compounds involved in the phosphoinositide-mediated signalling and use thereof in the manufacture of medicaments |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050602 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080603 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080902 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090630 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20090806 |
|
A602 | Written permission of extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602 Effective date: 20090813 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20100104 |
|
RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423 Effective date: 20100120 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20100122 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20100209 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20100309 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130319 Year of fee payment: 3 |