JP2005354620A - テレビジョン受信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 最適なアンテナ方向を誤差なく素早く特定し、方向調整することが可能なテレビジョン受信装置の提供を課題とする。
【解決手段】 本発明においは、電気信号により静的に指向方向が可変であるスマートアンテナによって方向検索が可能となり、動的に指向方向を変更するアンテナにみられるような誤差が少ない。さらに、全指向方向D1〜D16についてAGC電圧により受信した信号状態を検出し、良好な指向方向を特定することで最適な指向方向が得られ放送電波を良好な受信状態で受信することができる。
【選択図】 図6

Description

本発明は、スマートアンテナを使用したテレビジョン受信装置に関する。
従来、この種のテレビジョン受信装置として、アンテナ本体を所定の方向に移動させつつAGC電圧を検出し、上記AGC電圧が極値となる方向を検索するものが知られている。
特開平07−007442号公報では、アンテナを全方向回転させつつAGC電圧を検出し、上記AGC電圧が極値となる方向を検索する技術の開示がある。
また、特開平06−069710号公報では、ユーザがアンテナを手動で位置調整し、装置側で以前検出したAGC値が現在のAGC値を比較して以前より不良でない場合に、現在の位置が最適であることを知らせる信号音を発する技術の開示がある。
このように上記技術によれば、いずれの方向から放送電波が発信されたとしても、良好な受信状態を実現することが可能であった。
特開平07−007442号公報 特開平06−069710号公報
上述した従来の技術においては次のような課題があった。
特開平07−007442号公報に開示された技術では、アンテナを全方向回転するには時間がかかり、さらに、アンテナの回転機構による誤差が生じてしまう。
また、特開平06−069710号公報に開示された技術では、ユーザによる手動の調整では微調整が困難であり、最適な方向が選択されない可能性もある。
本発明は、上記課題にかんがみてなされたもので、最適なアンテナ方向を誤差なく素早く特定し、方向調整することが可能なテレビジョン受信装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項2にかかる発明では、静的に指向性を変更可能なスマートアンテナと、上記スマートアンテナにおける指向方向を電気信号により切り換えるアンテナコントロール部と、上記スマートアンテナにて受信した周波信号から所望の周波数成分を抽出するチューナ部と、上記チューナ部にて抽出された周波信号から映像信号や音声信号を生成する再生部とを具備するテレビジョン受信装置において、
上記チューナ部にて所定の周波数帯域の全周波数についてスキャンし受信可能な周波数を自動的に抽出し所定の記憶部に記憶していくオートスキャンによる選局手段と、
上記アンテナコントロール部にて上記スマートアンテナの複数の指向方向のそれぞれについて検索方向を電気的に切り換えていき、
上記再生部にて上記選局手段により抽出された周波数を上記スマートアンテナの複数の指向方向のそれぞれについて、上記周波信号の増幅率を規定するAGC電圧を検出することにより信号状態を検出する信号状態検出手段と、
上記信号状態検出手段にてAGC電圧が極値となり上記信号状態が良好な複数の指向方向から所定の選択手段で一方向を特定し電気的に方向の切り換えが可能な指向方向特定手段とを具備する構成としてある。
上記のように構成した請求項2にかかる発明は、上記スマートアンテナは自身が動かずに指向方向が可変であり、上記アンテナコントロール部にて上記指向方向のうち上記スマートアンテナに設定する指向方向を選択的に切り換える。チューナ部は上記スマートアンテナにて受信した周波信号から所望の周波数成分を抽出し、再生部は上記チューナ部にて抽出された周波信号から映像信号や音声信号を生成する。
上記信号状態検出手段が上記チュ−ナ部にて抽出される周波数成分の信号状態を上記スマートアンテナにおける全指向方向について上記周波数のAGC電圧を検出し信号状態を検出する。ここで、上記AGC電圧はチューナ部にて受信した信号の受信状態と関係し上記周波信号の電界強度の強弱が反映される、このAGC電圧を検出することにより上記周波信号の強いか弱いかを認識することができる。
従って、AGC電圧が極値となる上記指向方向が最適の指向方向となり、上記指向方向検出手段は上記AGC電圧が極値となる指向方向を一方向特定する。
このとき、上記指向方向特定手段において、上記信号状態検出手段にて検出したAGC電圧が極値となる指向方向が複数検出された場合、所定の選択手段によって一方向に特定する。
上記所定の選択手段はAGC電圧が同じ値で極値となった複数の指向方向のうちから一つに絞り込むことができればよい。従って、複数の指向方向のうちから無作為に抽出する手段であってもよいし、何らかの閾値を持たせる手段であってもよい。
上記選局手段は所定の周波数帯域内で受信可能となる周波数とその周波数にて上記指向方向検出手段によって特定した上記スマートアンテナの最適指向方向を自動的に所定の記憶部に記憶し、上記所定の周波数帯域内で次の周波数の抽出を始める。
ここで、本発明のテレビジョン受信装置におけるスマートアンテナ以外の構成要素は単独の機器に備えられるものであっても良いし、他の機器に備えられるものであっても良い。例えば、チューナボックス等のセットトップボックスに単独で本発明の構成要素を備えさせても良いし、テレビジョンやビデオやパーソナルコンピュータ等に本発明の構成要素を組み込まれても良い。むろん、スマートアンテナ自体が本発明のスマートアンテナ以外の構成要素を備えるものであっても良い。
上述のような指向方向選択手段の例として請求項3にかかる発明は、請求項2に記載の上記選択手段は、複数の指向方向が選択された場合に上記指向方向について上記信号状態検出手段を所定回数繰り返し実行し、総合的に良好な一つの指向方向に特定する構成としてある。
上記のように構成した請求項3にかかる発明においては、複数の指向方向が選択された場合でも一方向に特定される。
すなわち、AGC電圧が同じ値で極値となった複数の指向方向のうちから一つに絞り込むために、検出された上記指向方向のみ再度信号状態を検出する。上記信号状態の検出を所定回数繰り返して、各指向方向のAGC電圧が極値となる回数を比較し指向方向を一方向に特定する。
また、上記所定の選択手段として上述のようにあらかじめ設定されている選択手段でもよいが、選択された複数の指向方向のうちからユーザによって一方向に特定してもよく、本発明のテレビジョン受信装置におけるモニタにOSD表示等で当該指向方向を表示し、リモコン等でユーザが選択することも可能である。また、このユーザーによる指向方向の選択を受信周波数ごとに蓄積し、所定の標本数を超えた以降はその統計処理を上記ユーザーによる指向方向選択手段に加えて自動的に選択するようにしてもよい。
また、請求項4にかかる発明は、請求項1または請求項2に記載の上記指向方向特定手段は、設定されたAGC電圧の閾値により特定する構成としてある。
上記のように構成した請求項4にかかる発明においては、特定される指向方向はあらかじめ設定したAGC電圧の閾値によって指向方向が特定される。上述してきたようにAGC電圧は周波信号の電界強度の強弱が反映されるものであり、所望の電界強度で受信できるようにAGC電圧の閾値を設定しておくことができる。すなわち、常に良好な受信状態を保つために、上述の信号状態検出手段にて検出したAGC電圧が設定した閾値に満たなければ当該周波数は受信しないことになる。また上述の閾値による選択で複数の指向方向が選択された場合は請求項3による選択手段を加えればよい。
上記閾値の設定は本発明のテレビジョン受信装置使用時の初期設定として始めから既定値として設定されていてもよいし、ユーザが設定してもよい。
ここで、請求項1は、静的に指向性を変更可能なスマートアンテナと、上記スマートアンテナにおける指向方向を電気信号により切り換えるアンテナコントロール部と、上記スマートアンテナにて受信した周波信号から所望の周波数成分を抽出するチューナ部と、上記チューナ部にて抽出された周波信号から映像信号や音声信号を生成する再生部とを具備するテレビジョン受信装置において、
上記チューナ部にて所定の周波数帯域の全周波数についてスキャンし受信可能な周波数を自動的に抽出し所定の記憶部に記憶していくオートスキャンによる選局手段と、
上記アンテナコントロール部にて上記スマートアンテナの複数の指向方向のそれぞれについて検索方向を電気的に切り換えていき、
上記再生部にて上記選局手段により抽出された周波数を上記スマートアンテナの複数の指向方向のそれぞれについて、上記周波信号の増幅率を規定するAGC電圧を検出することにより信号状態を検出する信号状態検出手段と、
上記信号状態検出手段にてAGC電圧が極値となり上記信号状態が良好な指向方向を一方向特定し電気的に方向の切り換えが可能な指向方向特定手段とを具備する構成としており、請求項1は上記請求項2から請求項4までの手段と作用を総合したものと言える。
上述のようなスマートアンテナを用いて放送電波を受信する手法は必ずしも実体のある装置に限られるものではなく、方法の発明としても有効である。また、上述のスマートアンテナによるテレビジョン受信装置は単独で存在する場合もあるし、ある機器に組み込まれた状態で利用されることもあるなど、発明の思想としては、各種の態様を含むものである。また、ソフトウェアであったりハードウェアであったりするなど、適宜、変更可能である。
以上説明したように請求項1、請求項2にかかる発明によれば、電気信号により静的に指向方向が可変であるスマートアンテナによって方向検索が可能となり、動的に指向方向を変更するアンテナにみられるような誤差が少なく、最適な指向方向が得られる。
請求項3にかかる発明によれば、アンテナの指向方向を一方向に特定できる手段を提供することができる。
請求項4にかかる発明によれば、放送電波を良好な受信状態で受信することができる。
以下、下記の順序に従って本発明の実施形態を説明する。
(1)テレビジョン受信装置の構成:
(2)AGC電圧による指向方向特定処理:
(3)変形例:
(4)まとめ:
(1)テレビジョン受信装置の構成:
図1は、本発明にかかるテレビジョン受信装置の概略構成を示している。同図において、テレビジョン30が備えられており、同テレビジョン30と図示しないケーブルで接続された略矩形箱状のコントロールユニット20が備えられている。コントロールユニット20はいわゆるセットトップボックスであり、テレビジョン30と接続可能な限り任意の位置に設置することができる。コントロールユニット20にはアンテナケーブル16が接続されており、アンテナケーブル16を介してコントロールユニット20とスマートアンテナユニット10とが接続している。
スマートアンテナユニット10は床面に安定して設置するための脚部17を有しており、同脚部から略円柱状の柱部18が略鉛直に立設している。同柱部18の上端には略円盤状のアンテナ保持部19が保持されている。アンテナ保持部19は略水平とされており、その側面からは4本の棒状指向性アンテナ11,11,11,11が外側に向かって放射状に突出している。互いに隣接する指向性アンテナ11同士がなす角度はそれぞれ90度とされているため、指向性アンテナ11,11,11,11はアンテナ保持部19の側面の円周方向に均等に配設されていることとなる。また、指向性アンテナ11,11,11,11は、それぞれ伸長可能であり使用者が適宜引き出して使用することが可能となっている。
指向性アンテナ11,11,11,11はそれぞれ独立して放送電波を受信することが可能であり、それぞれ軸方向外側の方向に対して受信感度が高いものとなっている。すなわち、それぞれ軸方向外側の方向に対して受信感度が高い4本の指向性アンテナ11,11,11,11をアンテナ保持部19の周方向に均等に配置することにより、全方向に対して受信感度が良好なアンテナを構成することができる。かかる構成により、地上波のテレビジョン放送電波がスマートアンテナユニット10のいずれの方向から発信されたとしても、いずれかの指向性アンテナ11,11,11,11にて放送電波を受信することができる。すなわち、スマートアンテナユニット10が受信可能な放送電波の方向に指向性をなくすことができるため、より多くの放送局から発信されるテレビジョン放送電波を受信することができ、より多くのチャンネルを楽しむことが可能となる。
ただし、常時、全方向から放送電波を受信可能とすると、所望の放送局から発信される放送電波以外の方向から発信されるノイズ電波も受信してしまうこととなるため、受像するチャンネルに応じて受信可能とする指向方向を限定するような制御を行うものとしている。また、各指向性アンテナ11,11,11,11からの入力される位相量をそれぞれ制御し、合成することにより、細かい指向方向の切換を行っている。以下、スマートアンテナユニット10の内部構成について説明する。
図2は、スマートアンテナユニット10の内部構成を概念的に示している。同図において、4本の指向性アンテナ11,11,11,11がそれぞれ位相器12,12,12,12と接続されている。位相器12,12,12,12は指向性アンテナ11,11,11,11から入力される信号の位相量をそれぞれ制御することができる回路であり、コントロールユニット20から出力されるバイアス電圧に応じて位相を遅らすことが可能となっている。位相器12,12,12,12にて位相量が制御された信号は合成器14に入力され、同合成器14にて合成される。合成器14にて合成された信号はブースター回路13に入力され、増幅される。
このように、4本の指向性アンテナ11,11,11,11から入力された信号の位相を可変させつつ合成させることにより、4本の指向性アンテナ11,11,11,11が軸方向のみならず任意の方向に指向性を持たせることができる。すなわち、各位相器12,12,12,12の位相量を適当な値に設定することにより、スマートアンテナユニット10により形成される主ビームの方向を任意の方向とすることができる。
図3は、コントロールユニット20の内部構成を概念的に示している。同図において、コントロールユニット20は、スマートアンテナユニット10における各位相器12,12,12,12の位相量を制御するアンテナコントロール部21と、スマートアンテナユニット10から周波信号を入力するチューナ部22とを備えている。コントロールユニット20はCPU28aの指令にしたがってスマートアンテナユニット10に設定する指向方向を切り換えるための信号を生成する。具体的には、各位相器12,12,12,12に出力するバイアス電圧を可変させることにより、スマートアンテナユニット10における指向方向を可変させている。コントロールユニット20は各位相器12,12,12,12に出力するバイアス電圧の組み合わせを記憶させるための図示しないROMを備えている。このバイアス電圧の組み合わせは16パターン記憶されており、コントロールユニット20はCPU28aの指令にしたがっていずれかのパターンを各位相器12,12,12,12に出力する。
すなわち、以上の構成によりスマートアンテナユニット10は16とおりの指向方向を実現することが可能となる。図4は、上記16パターンの指向方向を表している。同図において、アンテナ保持部19を中心として放射状に均一な16方位の指向方向を設定することが可能となっている。すなわち、隣接し合う指向方向の角度差は360/16=22.5度で、均等となっている。このように、アンテナ保持部19を中心として均等に指向方向を設定することにより、いずれの方向から入射する放送電波にも追従することができる。なお、紙面上方の指向方向をパターンD1とし、時計回りにパターンD2,D3,D4・・・D16と識別するものと定義する。
図3に示すチューナ部22は、いわゆるシンセサイザ方式のチューナの構成とされ、選局制御信号としてPLLデータ、すなわち、PLLループにおける可変分周回路の分周比のデータがチューナ部22に与えられる。また、チューナ部22では、CPU28aからの選局制御信号としてのPLLデータを受けて、入力された周波信号から所望の周波数帯域の周波信号を抽出することにより、複数のチャンネルの中から一つのチャンネルを選択する。CPU28aはチューナ部22における周波数のずれを検出し、この検出結果に基づいてAFT電圧をチューナ部22に供給する。そして、チューナ部22がAFT電圧に応じて、抽出する周波数帯域を補正することにより、最適な選局が行われるようになっている。
チューナ部22の出力は、デジタル再生部23とアナログ再生部24のいずれかに供給される。すなわち、本実施形態にかかるコントロールユニット20は、デジタル放送とアナログ放送の双方を再生することが可能となっている。デジタル再生部23は、デジタルI/F23aと復調回路23bとデスクランブル部23cとデマルチプレックス部23dとMPEGデコーダ23gとから構成されている。チューナ部22から周波信号が入力されるデジタルI/F23aにはA/Dコンバータが備えられており、このデジタルI/F23aから信号の供給を受ける復調部には、チャンネルイコライザ、エラー訂正デコード部等も備えられている。
すなわち、デジタルI/F23aと復調回路23bは、チューナ部22から入力される周波信号をデジタル信号に変換するとともに、CPU28aからの制御情報に基づいてデジタル復調した信号に対していわゆるゴーストキャンセルを行う。さらに、デジタルI/F23aと復調回路23bは、伝送路上で発生したビット誤りを訂正し、トランスポートストリーム(TS)出力を得る。なお、以上の処理において復調回路23bは、全体のデータに対する上記ビット誤りの割合をエラーレートとして検出している。
また、復調回路23bにて復調およびエラー訂正処理を行うことにより得られたトランスポートストリームはデスクランブル部23cに供給される。トランスポートストリームは、通常、スクランブルがかかっているため、このままでは適正に映像・音声を再生することはできない。そこで、デスクランブル部23cがトランスポートストリームに対してデ・スクランブル処理を行うことにより、トランスポートストリームを再生可能なデータ配列に復元する。デ・スクランブル処理が行われたトランスポートストリームは、映像信号や音声信号や文字情報等が多重化された形式となっており、デマルチプレックス部23dに供給される。デマルチプレックス部23dでは入力されたデータに対してデ・マルチプレックス処理を行う。すなわち、ここで多重化が解除される。なお、デスクランブル部23cとデマルチプレックス部23dとはそれぞれの処理を行う際にワークエリアとしてDRAM23eを利用することが可能である。
デ・マルチプレックス処理にて多重化が解除されると、映像信号および音声信号が所定の方式により圧縮されたMPEGデータと、例えば番組に関する文字情報といった映像信号や音声信号以外のデータに分離され、後者のデータはCPU28aに供給される。また、所定の周波数帯において複数のチャンネルのMPEGデータが多重化されて搬送される場合においては、これらについても多重化を解除される。前者のMPEGデータはMPEGデコーダ23gに供給され、同MPEGデコーダ23gにて圧縮解凍処理、つまりMPEGデコード処理が行われる。MPEGデータをMPEGデコード処理することにより、デジタル映像信号とデジタル音声信号とが生成され、同生成されたデジタル映像信号はさらにアナログの映像信号に変換される。
MPEGデコーダ23gはOSD処理部23hを備えており、映像に所定の静止画面を重ねて表示したり、所定の静止画像を差し替えて表示するなどの処理も行うことができるようにされている。OSD処理部23hは受信された文字情報等のデータをCPU28aから入力し、同文字情報等のデータに基づいて静止画像等を生成することが可能となっている。
なお、MPEGデコーダ23gはMPEGデコード処理やOSD処理を行う際にワークエリアとしてDRAM23fを利用することが可能である。このように、MPEGデコーダ23gは圧縮解凍処理を実行可能であるとともに、OSD処理部23hにてグラフィックス処理を実行可能になっている。そして、圧縮解凍・アナログ変換された映像信号は映像出力部26に供給され、同映像出力部26にて同映像信号がテレビジョン30に出力される。テレビジョン30に対してアナログ映像信号を出力する方式としては、コンポジット出力やSーVideo出力等の各種方式を採用することができる。
一方、MPEGデコード処理により生成された音声信号は、D/A変換部25に入力され、同D/A変換部25にてアナログ音声信号に変換される。このアナログ音声信号は音声出力部27に入力され、同音声出力部27からテレビジョン30に出力される。ただし、テレビジョン30がオプティカル入力端子等を備え、デジタル音声信号を受け付けることができれば、D/A変換部25を介することなくデジタル音声信号をそのままテレビジョン30に出力させても良い。
一方、アナログ再生部24は、アナログI/F24aと復調回路24bとNTSCデコーダ24dと音声デコーダ24eとから構成されている。アナログI/F24aと復調回路24bは、チューナ部22から入力される中間周波信号を増幅させるAGC回路24b1を備えている。AGC回路24b1における中間周波信号の増幅率はAGC電圧により規定されており、同AGC電圧は同AGC回路24b1にて増幅された中間周波信号の振幅レベルに応じて変動する。すなわち、AGC回路24b1はAGC電圧をフィードバック信号として中間周波信号を増幅させている。
具体的に、増幅された中間周波信号が強い場合には増幅率を低下させるべくAGC電圧を低下させ、増幅された中間周波信号が弱い場合には増幅率を増加させるべくAGC電圧を増加させる。すなわち、本実施形態においてAGC電圧が高いほどチューナ部22から入力される中間周波信号が弱いと言える。これにより、増幅された中間周波信号の振幅レベルをほぼ一定とすることができるため、各チャンネル間で再現される色に違いがないようにすることができる。また、AGC電圧は増幅された中間周波信号を所定の基準電圧と比較することにより生成されているため、増幅後の中間周波信号の振幅レベルは理想的な値を維持することができる。AGC電圧はCPU28aに出力されており、同出力されたAGC電圧に基づいてCPU28aが各種制御を実行させる。
復調回路24bは復調した中間周波信号を分離することにより、NTSC形式のアナログ映像信号とアナログ音声信号とを生成する。同生成されたアナログ映像信号はNTSCデコーダ24dに入力され、同NTSCデコーダ24dにてCCIR656形式のデジタル映像信号に変換される。なお、NTSC形式はアナログテレビジョン信号の標準形式であり、色を再現するための信号と15.75kHzの水平同期信号と60Hzの垂直同期信号等が含まれる。復調回路24bには水平同期信号と垂直同期信号とを抽出するための同期分離回路24b2が備えられており、同期分離回路24b2が抽出した水平同期信号と垂直同期信号に基づいて、NTSCデコーダ24dが同期の取れたデジタル映像信号を生成することが可能とされている。なお、CCIR656形式はYUVの各要素がデジタル階調で表現されるデジタル映像信号の形式である。一方、復調回路24bにて分離されたアナログ音声信号は音声デコーダ24eに供給され、同音声デコーダ24eにて左右独立したステレオ音声信号に分離される。
NTSCデコーダ24dにて生成されたデジタル映像信号は、MPEGデコーダ23gに入力され、上述と同様にOSD処理やアナログ変換が行われる。そして、アナログ変換された映像信号は映像出力部26に供給され、同映像出力部26からテレビジョン30に出力される。一方、音声信号が音声出力部27に入力され、同音声出力部27からテレビジョン30に出力される。
上述したCPU28aはバス29に接続されており、バス29に接続されたRAM28bをワークエリアとしながら、当該コントロールユニット20の各種機能を実現するための制御処理を実行する。この制御処理を実行するプログラムは、予めROM28cに格納されており、CPU28aは、適宜ROM28cから所定のプログラムをRAM28bに読み込みつつ制御処理を実行することになる。また、バス29には書き換え可能なEEPROM28dが備えられており、CPU28aはEEPROM28dに記憶された各種データを使用して制御処理を実行する。
EEPROM28dに記憶されるデータの一例として、選局データ28d1が記憶されている。図5は、この選局データ28d1の一例を示している。選局データ28d1は、リモコン送信機40等にて指定可能なチャンネル番号と、チューナ部22にて抽出を行う周波数帯域と、受信に好適な指向方向D1〜D16とが対応づけられたテーブルであり、CPU28aが同テーブルを参照することにより指定されたチャンネル番号に対応した周波数帯域と受信に使用する指向方向D1〜D16を特定することが可能となっている。なお、本実施形態においてチューナ部22はシンセサイザ方式を採用しているため、チャンネル番号と分周比のデータとの対応関係が選局データ28d1として記憶されている。
このような選局データ28d1として、予め最適な組み合わせを記憶しておくことにより、最適な条件で各チャンネルを受像することができる。チャンネル番号毎に放送電波の発信局が異なり、スマートアンテナユニット10に対してチャンネル番号毎に異なる方向から放送電波が入射することが考えられる。従って、チャンネル番号に応じて指向性が合致する指向方向D1〜D16を予め設定しておくことは、良好な受信品質を確保するために重要である。最適な指向方向D1〜D16を特定する情報は、CPU28aを通じてアンテナコントロール部21に供給され、これに基づいて各位相器12,12,12,12にバイアス電圧が出力される。ここで、最適な指向方向D1〜D16とは、原則的に受像するチャンネル番号に対応する放送電波の放送局が存在する方向と一致する指向方向D1〜D16である。すなわち、放送局が存在する方向と一致する方向の指向方向D1〜D16を設定することにより、強い放送電波を受信すること可能となるとともに、他方向からのノイズ電波の影響を受けにくくすることができる。
また、EEPROM28dにはOSD処理部23hにてOSD画像を生成するためのOSDデータ28d2が記憶されている。CPU28aはリモコン送信機40からの指令や各回路の動作状況等に応じて、適宜、OSDデータ28d2を読み出して、OSD処理部23hにOSDデータ28d2を供給する。例えば、CPU28aが使用者に対して警告が必要であると判断すると、警告画面が生成可能なOSDデータ28d2を読み出して、OSD処理部23hに警告画面を映像に組み込むよう指令する。また、EEPROM28dにはスマートアンテナユニット10の設置位置を特定するための住所情報が格納された住所データ28d4や、放送電波の発信元である放送局についての情報が格納された放送局データ28d3等が記憶されている。このようなデータは、リモコンI/F28eやバスI/F28fやICカードI/F28gやLANI/F28hを介して入力され、EEPROM28dに記憶される。
バス29にはリモコン送信機I/F28eが接続されており、外部機器としてのリモコン送信機40から出力される赤外線明滅信号を入力可能になっている。この赤外線明滅信号はバス29を介してCPU28aに送出され、CPU28aは対応する制御処理を実行する。また、バス29には外部機器とケーブルを介して接続するためのバスI/F28fと、ICカードとデータを授受するためのICカードI/F28gとLAN規格に準拠した外部機器と通信を行うためのLANI/F28hが接続されている。バスI/F28fおよびICカードI/F28gから読み取った情報は、バス29を介してCPU28aに送出され、CPU28aにて所定の処理が行われる。
(2)AGC電圧による指向方向特定処理:
上記選局データ28d1として予め最適な組み合わせを記憶しておくことにより、最適な条件で各チャンネルを受像することができる。上述のようにチャンネル番号に応じて指向性が合致する指向方向D1からD16を予め設定しておくことは、良好な受信品質を確保するために重要である。ここでは、上記スマートアンテナの16パターンの指向方向において受信した放送電波の信号状態をAGC電圧によって検出することにより良好な受信品質を確保するのに最適な指向方向を特定する処理の説明をする。この処理により特定された指向方向を受信可能なチャンネル番号ごとに設定していけばよい。
本発明にかかる当該周波数でのAGC電圧による指向方向特定処理のフローチャートを図6に示す。
まず、図6に示されるステップS100では、図4に示す指向性アンテナ11の指向方向Dn(nは1から16までの自然数)について、コントロールユニット20はCPU28aの指令にしたがって指向方向Dnのバイアス電圧パターンを各位相器12に出力して指向方向Dnを選択する。ここで、上記指向方向DnについてAGC電圧を取得し始める際の指向方向Dnの初期値としてn=1に設定され、指向方向D1から順にAGC電圧による信号状態検出を始める。
ステップ110では選択した指向方向DnのAGC電圧をアナログ再生部24のAGC回路24b1から検出する。
検出されたAGC電圧はステップ120にてAGC回路24b1からCPU28aに接続されたバス29を介してEEPROM28dに格納されることで記憶される。
ステップ130では現在の指向方向D1が当該周波数において最終に検索される指向方向D16(すなわち、n=16)であるか否かを判断する。
ここでは指向方向D1から始まり、図4における時計回りに最終の指向方向D16まで順に上記AGC電圧を検出していく。
n=16でない場合は、ステップ135にてn=n+1として指向方向のパターンを一つ増加させる。このとき、コントロールユニット20はCPU28aの指令にしたがいスマートアンテナユニット10に設定する指向方向を切り換えるための信号を生成する。具体的には、各位相器12に出力するバイアス電圧を可変させることにより、スマートアンテナユニット10における指向方向を可変させている。
このように、上記指向方向D1の右に隣接し次に検索する指向方向D2におけるAGC電圧の検出に移行する。
以上のように指向方向を変えてゆき最終のn=16になるまで繰り返すことで、全指向方向のAGC電圧の検出を行う。(信号状態検出手段)
一方、ステップ130にてn=16、すなわち最終の指向方向D16であった場合は、全指向方向の検索が完了したとしてステップ140へ移行する。
ステップ140ではEEPROM28dに記憶されたAGC電圧は全指向方向が最大の値で一定になっていないか、すなわち、当該周波数にて受信可能な信号の有無が判断される。ここで、AGC電圧が最大で一定になっていると判断された場合、当該チャンネル番号および当該周波数で受信可能な信号は無いと判断され指向方向特定処理は終了する。
また、AGC電圧が最大で一定になっていない場合は、ステップ150に移行する。
ステップ150では、ステップ120でEEPROM28dに記憶された指向方向D1から指向方向D16までのAGC電圧を比較し、良好な受信状態とするために最適な指向方向を特定する。ここでは最もAGC電圧が低くなる極値の指向方向が特定される。
図7に全指向方向で取得したAGC電圧についてのAGC特性図の一例を示す。
同図において、縦軸はAGC電圧を示し、横軸は指向方向Dnを示す。上記AGC電圧は、上記AGC回路24b1にて増幅された中間周波信号の振幅レベルに応じて変動する。上述したように、AGC電圧が高いほどチューナ部22から入力される中間周波信号が弱いと言える。また、受信可能な信号が無い、すなわち放送局が無い周波数ではAGC電圧が最大となり、図8に示すように全指向方向においてAGC電圧が一定となる。
従って、図7においては、取得したAGC電圧が最も低い指向方向D5が上記中間周波信号の強い方向となり、本実施例の当該周波数ではその指向方向D5を特定すれば良好な受信状態が得られることになる。(指向方向特定手段)
このように、当該周波数における良好な受信状態となる最適な指向方向Dnの特定は終了する。
まず、ある地域において、チャンネル番号1に対応する周波数では指向方向D5が、チャンネル番号2に対応する周波数では受信信号がないとして、以下に図6に示した指向方向特定処理の具体的手順について、図7,図8を参照し説明する。
上述の指向方向特定処理を上記チャンネル番号1について開始すると、まず、アンテナ11の指向方向DnについてAGC電圧を取得し始める際の指向方向の初期値としてn=1に設定される(S100)。次に、設定された指向方向D1のAGC電圧AG1を取得し(S110)、指向方向D1に対するAGC電圧AG1をEEPROM28dに記憶する(S120)。
ここで、AGC電圧の取得を全ての指向方向Dnについて行っていないので(S130)、既に取得済みの指向方向D1のn=1をn=n+1として指向方向のパターンを一つ増加させn=2、すなわち指向方向D2に設定を変更する(S135)。
そして、次の指向方向D2についてのAGC電圧AG2を取得し(S110)、指向方向D2に対するAGC電圧AG2をEEPROM28dに記憶する(S120)。
同様にして、指向方向Dnをn=16まで指向方向のパターンを一つずつ増加させて、全指向方向D1からD16のそれぞれのAGC電圧AG1からAG16を取得し記憶していく。
全ての指向方向についてAGC電圧の取得が完了して図7に示す指向方向とAGC電圧の特性が得られた後(S130)、EEPROM28dに記憶されたAGC電圧は全指向方向が最大の値で一定になっていないことが判断される(S140)。
そして、全指向方向のAGC電圧を比較し、図7に示すようにAGC電圧が極値AG5となった指向方向D5が特定される。(S150)
上記のように特定された指向方向D5には、チャンネル番号1とその周波数とが対応づけられ、選局データ28d1に最適な組み合わせとして記憶される。
次に、上記指向方向特定処理を上記チャンネル番号2について開始する。上述と同様に、指向方向Dnをn=16まで指向方向のパターンを一つずつ増加させて、全指向方向D1からD16のそれぞれのAGC電圧AG1からAG16を取得し記憶していく。(S100〜S120)
全ての指向方向についてAGC電圧の取得が完了して図8に示す指向方向とAGC電圧の特性が得られたら(S130)、上記全指向方向のAGC電圧を比較する。
ここでは、図8のようにAGC電圧が最大で一定となっており、この場合は、受信可能な信号が無いと判断される(S140)。従って、選局データ28d1へはチャンネル番号と指向方向の対応づけがなされず、記憶も行われない。
このように、上記指向方向特定処理にて、当該チャンネル番号に対応する放送局からの放送電波に対し、アンテナの指向方向を可変させ全指向方向の信号状態をAGC電圧によって比較し最良の指向方向を特定する。そして、チャンネル番号とその周波数、指向方向Dnというように対応づけられて図5のような選局データ28d1としてEEPROM28dに記憶される。
また、同様に上記指向方向特定処理を行ったが、図8のようにAGC電圧が最大で一定となった場合は、受信可能な信号が無いとして選局データ28d1へは指向方向の対応づけがなされない。
以上により、上記選局データ28d1には各チャンネル番号に応じて指向性が合致する指向方向D1からD16を予め設定しておくことが可能となり、常に良好な受信品質を確保できる。
(3)変形例:
放送電波は反射や迂回することがあるため、最も低いAGC電圧が必ずしも一つの指向方向Dnから検出されるとは限らない。
図9に示す本変形例における全指向方向でのAGC特性図のように、AGC電圧が極値となる複数の指向方向D1,D2,D10が検出されたとしても、検出時において上記指向方向D1,D2,D10はいずれも最も受信状態が良好とすることができると言える。
しかし、上述の選局データ28d1に各チャンネル番号に応じて指向方向を設定しておくため、複数指向方向が検出された場合は一方向に特定したい。
そこで本変形例では、上記ステップ150の指向方向特定において最もAGC電圧が低くなる指向方向として二方向以上検出された場合に、所定の選択手段によって指向方向を特定する例を説明する。
所定の選択手段の一例として一方向に特定される指向方向は、上記指向方向について信号状態検出手段を所定回数実行し、所定の比較手段で指向方向を一方向に特定する。図10に本変形例における一方向特定処理を含んだ指向方向特定処理のフローチャートを示す。
全ての指向方向のうち最も低いAGC電圧の指向方向を特定するステップ150までは、上述した図6に示す指向方向特定処理と同様なので説明を省略する。
ステップ160では、上記ステップ150においてAGC電圧が極値となる複数の指向方向が検出された場合に、上記指向方向のうちいずれか一方向に絞り込む処理を行うため、AGC電圧が最も低い指向方向が一方向であるかを判断する。
このとき、AGC電圧が極値となる指向方向がM方向検出された場合、M=1すなわち一方向に特定できる場合はステップ170へ移行する。一方、M>1すなわち指向方向が二方向以上検出された場合はステップ200の一方向特定処理へ移行する。
ステップ200では、二方向以上検出された指向方向のうちから一つに絞り込むための一方向特定処理が行われる。図11に示す上記一方向特定処理のフローチャートにしたがってステップ200における処理を説明していく。
図11に示されるステップ210は、ステップ150で検出されたM方向の指向方向についてのみ再度各AGC電圧を取得する。
取得された各AGC電圧はステップ220にてEEPROM28dに格納されることで記憶される。上記EEPROM28dには、上述の指向方向特定処理からの指向方向に対するAGC電圧のデータが蓄積され、当該チャンネル番号における一方向の特定が完了するまで上記データは保持される。
次に、ステップ230でM方向の各方向でAGC電圧が極値となった数を上記データから呼び出して比較する。
上記ステップ230で比較した結果、ステップ240にて上記M方向のうち上記極値の数が一方向だけ他の方向よりも多い場合、当該一方向が選択されて一方向特定処理は終了する。
そして、図10に示す指向方向特定処理のステップ170に移行し最適な指向方向として特定されて上記指向方向特定処理を終了する。
また、ステップ240にて、M方向のうち複数の方向で上記極値の数が同じである場合、さらにデータの数を増やして比較するためにステップ210に移行する。このように、一方向に特定できるまでこの処理を繰り返す。
上記一方向特定処理を、上記極値が複数存在する一例として図9をもとに具体的に説明する。
同図において初回検出データとしてC101,C102,C110でAGC電圧が同じ値で極値となる指向方向D1,D2,D10の三方向が検出されている。ここで、AGC電圧が極値であるのは一方向(M=1)かを判断するが(S160)、ここでは三方向(M=3)が極値となっているので、特定する指向方向を絞り込むため一方向特定処理(S200)に移行する。
そして、上記一方向特定処理では上記三方向の各AGC電圧を取得しデータC201,C202,C210が得られ(S210)、この結果を2回目の検出データとして上記EEPROM28dに記憶する(S220)。上記2回目の検出データによればC201,C202でAGC電圧が同じ値で最も低くなり、指向方向D1,D2が極値となった。
ここで、各指向方向の極値となった回数を比較すると、D1=2、D2=2、D10=1となり(S230)、指向方向D1,D2で同回数のため、まだ一方向の特定はできない(S240)。
そこで、上記データを増やすためさらに上記三方向の各AGC電圧を取得しデータC301,C302,C310を得る(S210)。三回目の検出データによれば極値となったのはD1のみである。上記と同様に各指向方向の極値となった回数を比較すると、D1=3、D2=2、D10=1となり(S230)、指向方向D1だけ極値の数が多くなったため(S240)、当該チャンネルにおいてはD1が最適な指向方向と特定される(S170)。
以上のように、複数指向方向が検出された場合においても一方向に特定され、上述の選局データ28d1に各チャンネル番号に応じて一方向ずつ指向方向を設定することができる。
また、上記指向方向特定手段は、設定されたAGC電圧の閾値により特定する構成としてもよい。特定される指向方向はあらかじめ設定したAGC電圧の閾値によって指向方向が特定される。上述してきたようにAGC電圧は周波信号の電界強度の強弱が反映されるものであり、所望の電界強度で受信できるようにAGC電圧の閾値を設定しておくことができる。
すなわち、常に良好な受信状態を保つために、上述の信号状態検出手段にて検出したAGC電圧が設定した閾値に満たなければ当該周波数は受信しないことになる。また上述の閾値による選択で複数の指向方向が選択された場合は、上述の変形例にて説明した一方向特定処理を加えればよい。
上記閾値の設定は本発明のテレビジョン受信装置使用時の初期設定として始めから既定値として設定されていてもよいし、ユーザが設定してもよい。
(4)まとめ:
以上説明したように、本発明においては、電気信号により静的に指向方向が可変であるスマートアンテナによって方向検索が可能となり、動的に指向方向を変更するアンテナにみられるような誤差が少ない。さらに、全指向方向D1〜D16についてAGC電圧により受信した信号状態を検出し、良好な指向方向を特定することで最適な指向方向が得られ放送電波を良好な受信状態で受信することができる。
スマートアンテナによるテレビジョン受信装置の外観斜視図である。 スマートアンテナユニットの回路ブロック図である。 コントロールユニットの回路ブロック図である。 指向方向を示す模式図である。 選局データを示す表である。 指向方向特定処理のフローチャートである。 全指向方向におけるAGC特性図である。 受信周波数が無い場合のAGC特性図である。 複数の極値を有するAGC特性図である。 変形例における指向方向特定処理のフローチャートである。 指向方向特定処理フローチャートのS200における一方向特定処理のフローチャートである。
符号の説明
10…スマートアンテナユニット
11…指向性アンテナ
12…位相器
13…ブースター回路
14…合成器
16…アンテナケーブル
17…脚部
18…柱部
19…アンテナ保持部
20…コントロールユニット
21…アンテナコントロール部
22…チューナ部
23…デジタル再生部
23b…復調回路
23c…デスクランブル部
23d…デマルチプレックス部
23e,23f…DRAM
23g…MPEGデコーダ
23h…OSD処理部
24…アナログ再生部
24b…復調回路
24b1…AGC回路
24b2…同期分離回路
24d…デコーダ
24e…音声デコーダ
26…映像出力部
27…音声出力部
28a…CPU
28b…RAM
28c…ROM
28d…EEPROM
28d1…選局データ
28d2…OSDデータ
28d3…放送局情報
28d4…住所情報
29…バス
30…テレビジョン
40…リモコン送信機

Claims (4)

  1. 静的に指向性を変更可能なスマートアンテナと、上記スマートアンテナにおける指向方向を電気信号により切り換えるアンテナコントロール部と、上記スマートアンテナにて受信した周波信号から所望の周波数成分を抽出するチューナ部と、上記チューナ部にて抽出された周波信号から映像信号や音声信号を生成する再生部とを具備するテレビジョン受信装置において、
    上記チューナ部にて所定の周波数帯域の全周波数についてスキャンし受信可能な周波数を自動的に抽出し所定の記憶部に記憶していくオートスキャンによる選局手段と、
    上記アンテナコントロール部にて上記スマートアンテナの複数の指向方向のそれぞれについて検索方向を電気的に切り替えていき、
    上記再生部にて上記選局手段により抽出された周波数を上記スマートアンテナの複数の指向方向のそれぞれについて、上記周波信号の増幅率を規定するAGC電圧を検出することにより信号状態を検出する信号状態検出手段と、
    上記信号状態検出手段にてAGC電圧が極値となり上記信号状態が良好な指向方向を一方向特定し電気的に方向の切り替えが可能な指向方向特定手段とを具備することを特徴とするテレビジョン受信装置。
  2. 静的に指向性を変更可能なスマートアンテナと、上記スマートアンテナにおける指向方向を電気信号により切り換えるアンテナコントロール部と、上記スマートアンテナにて受信した周波信号から所望の周波数成分を抽出するチューナ部と、上記チューナ部にて抽出された周波信号から映像信号や音声信号を生成する再生部とを具備するテレビジョン受信装置において、
    上記チューナ部にて所定の周波数帯域の全周波数についてスキャンし受信可能な周波数を自動的に抽出し所定の記憶部に記憶していくオートスキャンによる選局手段と、
    上記アンテナコントロール部にて上記スマートアンテナの複数の指向方向のそれぞれについて検索方向を電気的に切り換えていき、
    上記再生部にて上記選局手段により抽出された周波数を上記スマートアンテナの複数の指向方向のそれぞれについて、上記周波信号の増幅率を規定するAGC電圧を検出することにより信号状態を検出する信号状態検出手段と、
    上記信号状態検出手段にてAGC電圧が極値となり上記信号状態が良好な複数の指向方向から所定の選択手段で一方向を特定し電気的に方向の切り換えが可能な指向方向特定手段とを具備することを特徴とするテレビジョン受信装置。
  3. 上記選択手段は、複数の指向方向が選択された場合に上記指向方向について上記信号状態検出手段を所定回数繰り返し実行し、総合的に良好な一つの指向方向に特定することを特徴とする請求項2に記載のテレビジョン受信装置。
  4. 上記指向方向特定手段は、設定されたAGC電圧の閾値により特定することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のテレビジョン受信装置。
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