JP2005353388A - 発光デバイスの製法並びにろ過フィルタ - Google Patents

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Abstract

【課題】従来の製法では、発光波長が変化したり、最悪の場合は発光が消失することがあるので、本発明はこのような問題を解決しようとするものである。
【解決手段】エレクトロルミネッセンスデバイスの製法であって、可視光線または紫外線発光機能を持つ蛍光体粒子を分散させた液体を、片面にリード線を含む第一の電極を持つ多孔体基材の電極側または電極なし側からろ過して、該多孔体基材のどちらかの表面に該蛍光体粒子の堆積層を形成する第一の工程と、高誘電率体に転化する成分を含む液体を前記堆積層を形成した多孔体基材でろ過した後、焼成せず、もしくは焼成して、蛍光体粒子同士、および蛍光体粒子と多孔体基材間に高誘電セラミックスを生成せしめて互いに強固に密着させて全体を多孔質発光層とする第二の工程と、該多孔質発光層の表面にリード線を含む第二の電極を形成する第三の工程を含むことを特徴とする発光デバイスの製法。
【選択図】なし

Description

本発明は、近年の環境問題から、有害物質や細菌・ウイルスなどを分解殺菌するための発光デバイスの製法並びにそれを用いたろ過フィルタに関する。
近年の環境問題から、有害物質や細菌・ウイルスなどを光触媒により分解、殺菌する光触媒材料が注目されている。光触媒を作用させるには、別途水銀ランプなどの外部光源を使用する必要があるが、このため、反応容器のコンパクト化を阻害し、かつ有害物質である水銀を使う必要があった。最近では、水銀ランプの代わりに、紫外線を発光する発光ダイオード(LED)を光源にする場合も出てきているが、これらの外部光源を用いる場合には、下記の課題があった。
すなわち、光触媒反応は、粒子の表面でのみ生じる反応であるため、粒子表面に均一に紫外線を照射する必要がある。しかし、
(1)対象物が気体の場合、光触媒であるTiO2粒子反応容器内に浮遊させる必要があるので特別な装置が必要になる。液体の場合、液体内に分散させる必要があるが、この場合、光触媒粒子の交換時に回収することにコストがかかる。
(2)紫外線は大気中で吸収されやすいため、光源を近づける必要があり、大きな反応容器には適用しにくい。特に、対象物が濁った液体の場合は紫外線の減衰が激しく、外部光源方式は適用できない。
外部光源方式でなく、光触媒の近傍に発光源を配置した構造も発明されている。これは、発光機能を持つ蛍光体を多孔質構造として、該多孔体の表面または内部に光触媒を担持したので、多孔体としてのろ過機能を持ち、かつ、ろ過時にフィルタ自体が紫外線を放射して有機物を分解、あるいは細菌やウィルス等を殺菌する機能を持つセラミックフィルタとしたものである。(特許文献1参照)
国際公開番号WO2004−006969 A1
上記発光機能を持つろ過フィルタは、例えば以下のようにして作製される。
裏面電極を持つセラミックス多孔体基材上に高誘電セラミックス粒子からなる堆積層を形成した後、さらにその表面に蛍光体粒子からなる堆積層、再び高誘電率セラミックスの堆積層を形成し、適度な温度で焼成してそれぞれの粒子同士を半焼結させて多孔質網目構造を形成する。最後に表面に電極を形成して、両電極間に交流電圧を印加してエレクトロルミネッセンスにより発光させる。
しかし、この製法では下記のような問題が生じる。すなわち、蛍光体粉末や誘電体粉末の堆積層を半焼結させて多孔体とする工程において、焼結温度が高くなると誘電体セラミックスの成分が蛍光体内部に拡散しやすくなり、発光波長が変化する、あるいは、最悪の場合は発光が消失する。
本発明はこのような問題を解決しようとするものである。
本発明はこの課題を解決すべくされたものであり、多孔体エレクトロルミネッセンスデバイス作製において、蛍光体と誘電体間の元素拡散を最大限防止して、良好な発光特性と多孔質構造制御を両立するプロセスに関するものである。
すなわち、
(1) エレクトロルミネッセンスデバイスの製法であって、可視光線または紫外線発光機能を持つ蛍光体粒子を分散させた液体を、片面にリード線を含む第一の電極を持つ多孔体基材の電極側または電極なし側からろ過して、該多孔体基材のどちらかの表面に該蛍光体粒子の堆積層を形成する第一の工程と、高誘電率体に転化する成分を含む液体を前記堆積層を形成した多孔体基材でろ過した後、焼成せず、もしくは焼成して、蛍光体粒子同士、および蛍光体粒子と多孔体基材間に高誘電率セラミックスを生成せしめて互いに強固に密着させて全体を多孔質発光層とする第二の工程と、該多孔質発光層の表面にリード線を含む第二の電極を形成する第三の工程を含む発光デバイスの製法である。
また、本発明は以下の項目を含む。
(2)第一の工程において、蛍光体粒子の代わりに蛍光体粒子と高誘電率セラミックス粒子の複合粒子を用いる、
(3)高誘電体がBaTiO3である、
(4)第一の工程の後に、多孔質基材と多孔体基材の表面に堆積された蛍光体粒子を焼成して、蛍光体粒子の一部を互いに強固に密着させ、かつ蛍光体粒子と多孔質基材を強固に密着させる工程を含む、
(5)第二の工程と第三の工程の間、もしくは第三の工程の後に、酸化チタンに転化する成分を含む液体、または酸化チタン粒子を分散させた液体をろ過した後、焼成せず、もしくは焼成して、該誘電体セラミックス層の表面に酸化チタン膜または粒子を析出または生成せしめる工程を含む、
(6)第三の工程の後に、高誘電率セラミックス、およびリード線を含む両電極が周囲の雰囲気に暴露されないように絶縁する工程を含む、
(7)(1)〜(6)のいずれかに記載された製法によって得られた発光デバイスを有するろ過フィルタ。
本発明の工程を以下に説明する。
第一の工程として、まずリード線を含む第一の電極を持つ多孔体基材を用意する。 この電極は蛍光体の堆積層を形成する面側にあってもよいし、反対の面に形成してもよい。多孔質基材は材質や種類を問わない。蛍光体粒子を分散させた液体をろ過して蛍光体の堆積層を形成するには、蛍光体粒子の粒径が多孔質基材の細孔径よりも大きいことが必要である。
次に、形成した堆積層に対して、高誘電体に転化する成分を含む液体をろ過すると、蛍光体粒子の表面、それらの隙間や蛍光体と基材の隙間に液体の成分がコーティングされる。例えば、誘電体樹脂としてシアノレジン(信越化学製)を適当な粘度でアセトンに溶解させた液体を調製し、これをろ過した後、乾燥させることにより粒子間、および粒子と基材間が強固に密着する。この工程を複数回繰り返せば、最適の密着度が得られる。
本法と似た方法として、蛍光体堆積層を形成した試料を液体中に浸漬して引き上げる方法もある。効果に本質的な違いはないが、浸漬する方法の場合、多孔体中に液体を染みこませた後、引き上げて乾燥させる際に目詰まりを起こしやすい。本法を用いると、余分な液体がろ過時にその場で除去されるので、均一にコーティングすることができる。
誘電体セラミックスをコーティングしたい場合は、例えば、BaTiO3のような誘電体セラミックスを構成する成分を含む金属アルコキシドと水を含む液体をろ過することで同様のコーティングが可能である。液体中の金属アルコキシドの濃度や粘度が高いほど一回にコーティングされる量、もしくは厚さが大きくなる。コーティング後、焼成してアルコキシドを加水分解することでアルコキシドは誘電体セラミックスに転化し、これを繰り返すことで析出量を制御できる。誘電体セラミックスを用いる場合は焼成が必要になるので、多孔体基材としてはセラミックスや金属などの耐熱性のある無機多孔体を用いることが好ましい。焼成温度は、誘電体セラミックスの結晶する温度の違いにより様々であるが、300〜500℃程度で転化するので、蛍光体との反応が起こりにくく、蛍光体の発光特性を変化、あるいは劣化させることを防止することができる。
このようにして形成した多孔質発光層の表面にリード線を含む第二の電極を形成することで多孔質無機エレクトロルミネッセンスデバイスを得ることができる。多孔質基材がSiCやBaTiO3等の誘電体である場合は、第一の電極を蛍光体の堆積層と反対の面に形成することもできる(裏面電極)。この場合は、多孔質発光層の表面に直接第二の電極を形成しても電極間での導通は起こりにくい。第一の電極を蛍光体の堆積層と同じ面に形成する場合は、多孔質発光層の表面に直接第二の電極を形成すると導通する場合があるので、多孔質発光層の表面に、独立に多孔質誘電体層を形成し、この表面に第二の電極を形成することが好ましい。多孔質誘電体層は、前記した工程と同じく、誘電体セラミックス粒子をろ過した後、同様に金属アルコキシド等の液体をろ過、焼成して誘電体セラミックス粒子同士を析出する誘電体セラミックスで密着させることで形成できる。
第一の工程において、蛍光体粒子の代わりに蛍光体粒子と高誘電率セラミックス粒子の複合粒子を用いると、電極間に交流電圧を印加した時に、蛍光体粒子に付加される電圧がより均一に効率よく印加されるので好ましい。誘電体粒子の蛍光体と誘電体の量の総和に対する比率は最大で30〜50%程度である。これ以上になると発光輝度が低下する。これより少ないと効果がない。高誘電体セラミックスとしてはBaTiO3やTa25、StTiO3等種々のセラミックスが利用できる。なお、本発明において高誘電率というのは比誘電率20以上をいう。
第二の工程の前に、多孔質基材と多孔体基材の表面に堆積された蛍光体粒子を焼成して、蛍光体粒子の一部を互いに強固に密着させ、かつ蛍光体粒子と多孔質基材を強固に密着させることもできる。この工程を入れると多孔質発光層はより強固なものになるので、例えば、本多孔体をろ過フィルタとして用いた場合に、高いろ過圧でも剥離のない発光層にすることができる。また、蛍光体粒子の粒径を制御することで、焼成後の多孔質発光層の細孔径を制御することができる利点もある。さらには、発光の均一性が向上すること、蛍光体相中を電子や正孔が移動しやすくなるので、発光効率が上がるなどの利点がある。
第二の工程と第三の工程の間、もしくは第三の工程の後に、酸化チタンに転化する成分を含む液体、または酸化チタン粒子を分散させた液体をろ過した後、焼成せず、もしくは焼成して、該誘電率セラミックス層の表面に酸化チタン膜または粒子を析出または生成せしめれば、光触媒をコーティングすることができる。
第三の工程の後に、高誘電率セラミックス、およびリード線を含む両電極が周囲の雰囲気に暴露されないように絶縁する工程を入れると、エレクトロルミネッセンスデバイスの電極、蛍光体、誘電体全てが絶縁されるので、本デバイスを水中などの液体雰囲気で使用するときに最適である。
絶縁性の高い材料としてはSiO2が代表的である。
上記エレクトロルミネッセンスデバイスをろ過フィルタとして用いると、有害物の分解や殺菌が可能なろ過フィルタとなる。
本発明品は、可視光線または紫外線を放射する自発光型多孔体であり、光触媒と組み合わせることにより、有害物の分解や殺菌等が可能な発光デバイスの製法に関する。本法を用いることにより、デバイス化した後も蛍光体の特性を維持することができ、信頼性の高いデバイスとなる。
本発明品を汚濁流体中に設置して作動させることにより、紫外線ランプや紫外線LEDなどの外部紫外線光源を用いなくても触媒反応を効率よく起こすことができる。特に、外部光源では処理できない紫外線の吸収が激しい汚濁流体の場合でも効率よく触媒反応を起こすことができるようになる。
本発明品を用いた触媒反応容器は、有機物の分解・細菌等の殺菌が可能なため、大気中の汚染物質となるNOx、SOx、COガス、ディーゼルパティキュレート、花粉、埃、ダニ等の分解除去、下水中に含まれる有機化合物の分解除去、一般の細菌、ウイルス等の殺菌光源、化学プラントで発生する有害ガスの分解、臭い成分の分解、超純水製造装置における殺菌光源等、様々な分野に応用できる。また、自動車排ガス処理用ハニカム材、空気清浄機用フィルタ、下水濾過フィルタ、各種浄水器、温泉の殺菌、防虫剤にも応用可能である。
実施例(1)
1.準備
(セラミックス多孔体)
直径50mm、厚さ200μmの以下の多孔体基材を準備した。
SiC多孔体 :平均細孔径0.4μm、気孔率40%
Si34多孔体 :平均細孔径0.4μm、気孔率40%
BaTiO3多孔体 :平均細孔径0.4μm、気孔率40%
(蛍光体)
ZnS:Cu, Cl, Al粉末 平均粒径0.5μm 発光ピーク波長:450nm(青色)
ZnS:Ag, Cl粉末 平均粒径0.5μm 発光ピーク波長:380nm(紫外線)
(誘電体粉末)
BaTiO3:平均粒径0.2μm
(誘電体コーティング原料)
樹脂:信越化学製(商品名:シアノレジン)
Ta(OC255のエタノール溶液
Ba(OCH32とTi(C254を等モル比で混合したエタノール溶液
(光触媒原料)
Ti(OC374のエタノール溶液
(絶縁層形成用原料)
Si(OC254のエタノール溶液
2.工程
(1)工程1
各種セラミックス多孔体基材にスパッタリング法でアルミニウムを0.5μmコーティングして第一電極とし、電極リード線を接着した。
蛍光体粉末または蛍光体粒子とBaTiO3粒子の体積比が1: 1混合粒子をエタノールに分散させ、第一電極の対向面からろ過して、蛍光体の堆積層を100μm形成した。その後、一部の試料は、H2S中、1050℃で1hr焼成した。
(2)工程2
(a)シアノレジン樹脂をシクロヘキサノンに5vol%になるように分散して溶解させた。この液体を蛍光体堆積層の面からろ過した後、110℃で30分大気中で乾燥させた。この工程を5回繰り返して発光層とした。
(b)Ta(OC255のエタノール溶液と純水を1: 1の体積比で室温で混合した液を蛍光体堆積層の面からろ過した後、100℃で10分乾燥させた。この工程を10回繰り返した後、400℃で30分大気中で焼成して発光層とした。
(c)Ba(OCH32とTi(OC254を等モル比で混合したエタノール溶液と純水を1: 1の体積比で室温で混合した液を蛍光体堆積層の面からろ過した後、100℃で10分乾燥させた。この工程を10回繰り返した後、400℃で30分大気中で焼成して発光層とした。
その後、一部の試料については、Ti(OC374のエタノール溶液と純水を体積比1: 1で混合した液体を蛍光体堆積層側からろ過した。これを3回繰り返した後、大気中またはNH3中、300℃で30分焼成した。
(3)工程3
発光層表面に第一電極と同様に第二電極を0・5μmコーティングした。電極リード線を接着した。
その後、一部の試料については、Si(OC254のエタノール溶液と純を体積比1
: 1.2で室温で混合した液体を、蛍光体堆積層側からろ過したあと、大気中、400℃で30分焼成した。ろ過と焼成を10回繰り返して、電極、蛍光体、リード線全ての表面にSiO2をコーティングした。
3.評価
(1)光触媒反応実験
ダイオキシンの一種である2,3’、4,4’、5−Pe−CBを水に溶解させて、濃度が35pg/lの溶液を2.8l調製した。この時、水を意図的に着色するために、予め墨汁液を水の5%添加して濁度の高い液体としたものも調整した。試料を図1の装置に設置した。
これを流速0.3l/minで循環させながら、電極間に各種電圧、周波数の交流電界を印加した。ダイオキシンが完全に分解するまでの時間を最大で100hrまで測定した。
(比較)
(1)交流電圧を印加する代わりに、図2の装置に設置し、上下に、発光波長360nm、出力5mWの紫外LEDランプを、距離45mmで照射しながら、同じく分解実験を行った。
(2)工程1で蛍光体とBaTiO3粒子の混合粒子の堆積層を形成した後、窒素中、室温(焼成せず)、800、1100℃で2hr焼成した。その後電極形成を行った。
結果を表1に示す。
Figure 2005353388
工程2のろ過処理を行わなず、単に粉末を堆積させただけで、焼成温度が400℃と低い試料は、堆積した粒子同士または基材との密着力がないため分解試験時に発光層が剥離した(No.1)。焼成温度を上げると、粒子同士のネッキングが起こり始めるため、剥離はしなくなったが、800℃に上げると分解時間が長くなった(No.2)。1100℃に上げると発光しなくなった(No.3)。これは、焼成によりBaTiO3がZnS内部に拡散し、発光特性を劣化させたためであり、高温ほど劣化が激しいと考えられる。工程2のろ過処理をすると、焼成なしでも粒子同士が密着するので剥離しなくなり、かつ、焼成していないので蛍光体の劣化がなく、かつ、TiO2の焼成をNH3中で行ったために可視光応答型光触媒となった、ことから、450nmの青色光でも優れた分解性能を示した(No.4)。一方、TiO2を大気中で焼成した場合は分解しなかった(No.5〜7)。これは、可視光ではアナターゼ型光触媒を励起できないためと考えられる。
380nmの紫外発光する蛍光体を用いた場合、可視光応答型光触媒との組み合わせで優れた分解性能を示した。但し、青色光との違いはほとんどなかった。誘電体粉末の誘電率が、大きくなるほど分解時間は短くなり性能が向上した(No.8〜10)。TiO2の焼成を大気中で行った場合には、分解性能が非常に向上した(No.11〜13)。ここでも同様に誘電体粉末の誘電率がきいほど性能は高い。すなわち、紫外線とアナターゼ型光触媒の組み合わせが最も性能が高いことを示している。
工程1で蛍光体に誘電体粒子を混合すると、さらに光触媒性能は向上した(No.14)。さらに基材をBaTiO3にすることでさらに光触媒は向上した(No.15)。誘電体を共存させることにより、蛍光体への電界印加が均一、かつ効率的になったためと考えられる。
基材として絶縁体のSi34を用いると、裏面電極では発光しなかった(No.16)が、発光層の直下に電極を形成することで優れた光触媒性能を発揮した(No.17)。
電極部を含めてSiO2による絶縁コーティングを行うことにより、500V、5kHzの高出力電界印加条件(劣化しやすい条件)下でも、400時間経過後も劣化がなく光触媒性能が維持される。これは、絶縁コーティングにより蛍光体自体の劣化が防止できること、および電極も保護されているために電界が液体中でも安定して発光層に印加されるためと考えられる。
本発明品は、外部光源方式よりも分解時間が短かった。これは、外部光源方式では放射された光が液中で吸収され、光触媒の表面に達しにくいためと考えられる。一方、本発明品は、光触媒に均一に光が照射されるために分解時間が短い。
多孔体基材として、SiCのような低抵抗セラミックス、BaTiO3のような高誘電率セラミックスを用いると、裏面電極が形成できる。
本発明の実施例を適用した浄化装置の一例である。 水銀ランプを用いた浄化装置の一例である。

Claims (7)

  1. エレクトロルミネッセンスデバイスの製法であって、可視光線または紫外線発光機能を持つ蛍光体粒子を分散させた液体を、片面にリード線を含む第一の電極を持つ多孔体基材の電極側または電極なし側からろ過して、該多孔体基材のどちらかの表面に該蛍光体粒子の堆積層を形成する第一の工程と、高誘電率体に転化する成分を含む液体を前記堆積層を形成した多孔体基材でろ過した後、焼成せず、もしくは焼成して、蛍光体粒子同士、および蛍光体粒子と多孔体基材間に高誘電セラミックスを生成せしめて互いに強固に密着させて全体を多孔質発光層とする第二の工程と、該多孔質発光層の表面にリード線を含む第二の電極を形成する第三の工程を含むことを特徴とする発光デバイスの製法。
  2. 第一の工程において、蛍光体粒子の代わりに蛍光体粒子と高誘電率セラミックス粒子の複合粒子を用いる請求項1記載の発光デバイスの製法。
  3. 高誘電率セラミックスがBaTiO3であることを特徴とする請求項1記載の発光デバイスの製法。
  4. 第一の工程の後に、多孔体基材と多孔体基材の表面に堆積された蛍光体粒子を焼成して、蛍光体粒子の一部を互いに強固に密着させ、かつ蛍光体粒子と多孔体基材を強固に密着させる工程を含む請求項1記載の発光デバイスの製法。
  5. 第二の工程と第三の工程の間、もしくは第三の工程の後に、酸化チタンに転化する成分を含む液体、または酸化チタン粒子を分散させた液体をろ過した後、焼成せず、もしくは焼成して、該誘電体セラミックス層の表面に酸化チタン膜または粒子を析出または生成せしめる工程を含むことを特徴とする請求項1記載の発光デバイスの製法。
  6. 第三の工程の後に、高誘電率セラミックス、およびリード線を含む両電極が周囲の雰囲気に暴露されないように絶縁する工程を含むことを特徴とする請求項1記載の発光デバイスの製法。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載された製法よって得られた発光デバイスを有するろ過フィルタ。
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