JP2005352241A - 写真処理剤用容器、写真処理剤用容器の自動開封装置、写真処理液調製装置及び写真処理装置 - Google Patents

写真処理剤用容器、写真処理剤用容器の自動開封装置、写真処理液調製装置及び写真処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 いわゆるガゼットパウチ型等の容器等に収納された写真処理剤を簡易に、飛散させずに機械的に自動開封して処理剤を取出せる写真処理剤用容器、並びにそれを用いる自動開封装置、処理液調製装置及び写真処理装置を提供すること。
【解決手段】 容器内に収納された写真処理剤を取出す開封の対抗する内面を接合してシールされた取出口と、該取出口のそれぞれ反対側外面に設けられて取出口を互いに離間する方向に引張ってシール部の接合を引き剥がして開封可能とする開封補助手段を有する写真処理剤用容器であって、該開封補助手段が開封装置の接合手段と接合する把持手段を有する引張り片と該引張り片から開封部頂天方向へ開封部外縁に接するように折れた容器支持片からなる写真処理剤用容器及びその開封装置並びにそれを用いる処理液調製装置及び写真処理装置。
【選択図】 なし

Description

本発明は、写真処理剤を手に触れることなく簡易に取り出すことができる写真処理剤容器及び開封方法に関する。また、写真処理剤容器の自動開封装置、写真処理液の調製装置及び写真感光材料処理装置に関する。
写真感光材料の処理は、一般的に写真感光材料を発色現像槽、漂白定着槽等の複数の処理槽に順次浸漬処理する工程によって行われる。処理が行われる間、各槽の処理液は、処理反応による構成成分の消費と前工程から感光材料とともに持ち込まれる前工程処理液(キャリーオーバー)等とによって劣化するため、感光材料の処理量等に応じて各処理槽に補充液が補充される。補充液は写真処理剤から調製される。
写真処理剤の製品形態は、液剤又は固形剤であり、それぞれ用途により長所及び短所があり、用途に応じて適宜選択して用いられている。いずれにしても写真用処理剤の容器には、輸送性、取扱い性などからポリ壜、ポリ袋、紙などの包材が用いられているが、それら包材の原単位の縮減が望まれている。特許文献1には簡単に開封できる写真処理剤を収納するのに適した省資源型容器が開示されている。
一方、写真用処理剤から処理液を調製するには、作業の安全性確保や省力化の目的から自動調液装置を用いることが多く、これにより作業者は薬品に手を触れることなく調液を行うことができ、また省力的に作業を進めることが出来る。このような観点から、写真処理剤自動調液・補充機構を組み込んだ自動現像処理装置、あるいは直接処理槽に補充剤を投入する自動現像処理装置も開示されている(例えば特許文献2)。
このような写真処理剤を収納した包装体、該包装体を用いる自動調液装置、自動現像処理装置などは、処理剤容積の低減、包材の使用量を縮減、包材の機械的強度の制約の軽減、固形化による処理剤の空気酸化の減少などの多くのメリットを有している。しかしながらその反面、以下のような問題点があった。
即ち、包装体を作業者が開封して中の処理剤を取り出して投入する場合は、処理剤を調液装置に投入する際の処理液の跳ね上がり易いこと、酸やアルカリの処理液が作業者に付着し易いこと、あるいは固形処理剤では包材に薬品が付着して残り易いため、そのまま包材を捨てることができず洗浄する必要もあることなどの改善するべき課題がある。保存条件によっては処理剤が固着していることもあり、そのような場合にはこれらの問題が特に起こり易くなる。
特許文献3には、処理剤を包装体から円滑に取り出すために、容器の口部の蓋を形成する部材に引張り紐付きの鉤を設けて、鉤を引張ることによって包装体を開封する方法が開示されている。しかしながら、引張り強さを均一にすることは難しく、開封部四隅のコーナーまで完全に開封することが難しいため、固形剤が残留することなく短時間に排出されにくいことが判った。
また、特許文献4には、写真処理剤容器とその開封・供給装置が開示されている。この装置では、容器開口部の相対するシールされた面を互いに反対方向に引張って開封させる引張り部材を設けてあって開封すると内容物が重力によって下方に排出される方式が提示されている。この方式では、前記した改善課題について進歩が見られるが、なお処理剤が固形剤の場合、とりわけ保管中に処理剤に固着が生じた場合には、容器内に処理剤が残留し易い点については解決に至っていない。
この発明に関連する前記の先行技術には、次ぎの文献がある。
特開平4−338943号公報 特開2003−307825号公報 実開平5−90494号公報 特開平10−198016号公報
したがって、容器に収納した処理剤を残留物なく円滑、短時間に排出させる適切な開封方法、及びその開封方法を写真用固形処理剤に適用することが求められている。本発明は、このような背景からなされたものである。
すなわち、本発明の目的は、液剤、粉剤、顆粒又は錠剤などの任意の形態の写真処理剤が充填された容器を、作業者が処理剤に直接触れることなく、また飛散させることもなく、機械的に自動開封して処理剤を取り出すことができる容器を提供することである。
本発明の第二の目的は、上記写真用処理剤用の容器の開封に用いる自動開封装置を提供することである。
本発明の第三の目的は、上記自動開封装置を備え、写真処理剤の容器を自動開封して内容物を処理液調製槽に投入して処理液を調製する写真処理液の自動調製装置を提供することである。
本発明の第四の目的は、上記自動開封装置が装備されていて、写真処理剤を自動開封して処理槽に補充剤として直接投入する写真感光材料用処理装置又は自動開封した写真処理剤を補充槽又は補充液調製槽に投入して補充を行う写真感光材料用処理装置を提供することである。
上記の第一の目的に対して、本発明者はフィルム包材の容器等に処理剤を収納した包装体を逆さにして開封した時に内容物が容器内壁に固着しないで、急速落下する条件を種々検討した結果、その目的に適う開封条件を見出すことができ、それによって下記の発明に到達した。
(1)容器の一方の端部の対抗する内面が引き剥がし可能にシールされていて該シールを引き剥がして開封することによって容器内に収納された写真処理剤を取出す取出口を有する写真処理剤用容器において、該容器が該シール部のそれぞれ反対側外面に設けられてシール部を互いに離間する方向に引張ってシール部を引き剥がして開封する1対の開封補助手段を有しており、かつ該開封補助手段が開封装置の接合手段と接合する把持手段を有する引張り片と該引張り片から容器頂天方向へシール部外面に接するように折れた容器支持片からなることを特徴とする写真処理剤用容器。
(2)前記引張り片と前記容器支持片とのなす角度が80度以上120度未満であることを特徴とする上記(1)に記載の写真処理剤用容器。
(3)前記開封補助手段が、引張り片と容器支持片とのなす折曲げ角度の変化の回転トルクが0.98N-m/50mm(0.1kgf-m/50mm)であっても耐え得る強度を有することを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の写真処理剤用容器。
(4)取出口を互いに離間する方向に引張ってシール部を引き剥がす剥離強度が2N/15mm以上10N/15mm未満であることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載の写真処理剤用容器。
(5)前記容器支持片の両端部が前記シール部の長さ方向(シール面の長辺方向)の両端部よりもそれぞれ1mm以上20mm未満延長されていることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載の写真処理剤用容器。
(6)前記容器支持片が引張り片端部とシール部の外面との接点から容器頂天方向とその反対方向の両方向でシール部の外面に接するように設けられていることを特徴とする上記(1)〜(5)のいずれかに記載の写真処理剤用容器。
(7)前記写真処理剤が固形処理剤であることを特徴とする上記(1)〜(6)のいずれかに記載の写真処理剤用容器。
(8)可撓性プラスチックフィルムで作られていることを特徴とする上記(1)〜(7)のいずれかに記載の写真処理剤用容器。
(9)容器の一方の端部の対抗する内面が引き剥がし可能にシールされていて該シールを引き剥がして開封することによって容器内に収納された写真処理剤を取出す取出口と、該シール部のそれぞれ反対側外面に設けられていて、把持手段孔を有する引張り片と該引っ張り片の端部とシール部の外面との接点からシール部の外面に沿って容器頂天方向へ折れた容器支持片からなる一対の開封補助手段とを有する写真処理剤用容器を開封して収納された写真処理剤を取出す開封装置であって、
該開封装置が、装架された容器を支持しつつ取出し口を開封する1対の引っ張り手段を有しており、
該引張り手段は、一方の側面が容器支持片に接して容器を担持するとともに上面がそれぞれの引張り片の把持手段孔に接合する接合手段を有していて接合によって引張り片を把持して互いに離間する方向に引張ってシール部のシール面を引き剥がして容器を開封させる一対の可動片から構成され、該可動片の側面が容器開封時に容器の容器支持片表面に接するようにしたことを特徴とする写真処理剤用容器の開封装置。
(10)前記シール部の長さ方向(接合面の長辺方向)の両端部よりも延長された容器支持片を有する写真処理剤容器の該容器支持片の延長部をスライド可能に嵌合させて容器の開封部を案内させるガイド部材を有する容器保持部材を有していることを特徴とする上記(9)に記載の写真処理剤用容器の開封装置。
(11)上記(9)又は(10)に記載の写真処理剤用容器開封装置を搭載したことを特徴とする写真処理液調製装置。
(12)上記(9)又は(10)に記載の写真処理剤用容器開封装置を補充剤供給手段として搭載したことを特徴とする写真処理装置。
本発明の特徴は、写真処理剤容器のシール部の二つの外面に設けられて合い接するシール面を互いに反対方向に引張って離間させる開封補助手段が、開封装置の接合手段と接合する把持手段を有する引張り片と該引張り片から容器頂天方向へシール部の外面に接するように折れた容器支持片から構成されてなることにあり、容器支持片が引っ張り片の位置よりも容器頂天側でシール部に接して容器を確実に支持する開封形式によって、次の発明の効果の項に述べる顕著な円滑取出し作用が発揮される。
本発明の写真処理剤用容器と本発明の自動開封装置を用いることにより、容器に収納した写真処理剤を飛散させたり、容器内に残留させたりすることなく、かつ処理薬品に手を触れることもなく機械的に自動開封して写真処理剤を取り出すことことが可能となる。
また、写真処理液調製装置、処理槽に補充剤を直接投入するタイプの写真処理装置あるいは自動開封した固形処理剤を補充槽又は補充液調製槽に投入して補充を行うタイプの写真処理装置にこの写真処理剤容器と自動開封装置を適用することによって、これらの調製装置や処理装置の中で写真処理剤を容器から円滑かつ短時間に、しかも安全に排出されて処理液を調製し、又は処理することができる。
本発明の写真処理剤容器は、固形の写真処理剤に適用する場合に発明の効果がとくに顕著に発揮される。
また、写真処理剤容器が、ガゼットパウチ型のプラスチックフィルム容器であるときに発明の効果が顕著となる。
[写真処理剤容器]
はじめに、本発明の写真処理剤用容器について説明する。
本発明の写真処理剤用容器は、可撓性の紙やプラスチックフィルムで構成された容器であって、その典型例はガゼットパウチ型フィルム容器である。したがって、以下の容器の記述にはガゼットパウチ型フィルム容器を例に挙げて説明することとする。なお、明細書中の各図面の同じ機能を持つ部材には共通の部材番号を用いている。
図1は、本発明に係るガゼットパウチ型フィルム容器の構成を示す見取り図である。容器は、容器本体1と本発明の特徴である開封補助手段2、2’とを示してあり、開封補助手段2、2’は本来容器本体1のシール部7の外面に接しているが、図1では説明のために両者を離して示してある。ガゼットパウチ型フィルム容器1を開封装置に装着する場合には、容器はシールが引き剥がされて取出口が開くと収納された処理剤を重力によって落下して取出せるように取出口を下にして装架するので、図1では処理剤容器は取出口を下にした状態で示してある。
図1において、処理剤容器1の可撓性プラスチックフィルム材料で作られた本体1は、柱状部8と柱状部8の下端部の相対する内面を貼り合せて密閉した底部9と下端部の相対する内面を引き剥がし可能にシールしたシール部7からなり、シール部7から容器頂天までは、シール部7が引き剥がされることによって開封されて収納された処理剤を排出できる取出口6を構成している。
取出口6は、頂天部までシールされて(すなわち頂天部までシール部でもある)いてもよく、シール部7のさらに頂天側延長方向に相対する内面が貼り合されることなく接している領域があってもよい。
開封補助手段2、2’は、該取出口6に続くシール部7のそれぞれ反対側外面に設けられて取出口6を互いに離間する方向に引張ってシール部7の接合を引き剥がして開封する部材であり、本態様では後述する開封装置の引張り爪(図6の42)と嵌合する孔5を有する引張り片3、3’と該引張り片から容器頂天方向へ開封部外面に接するように折れた容器支持片4、4’からなる。開封装置の引張り爪(図6の42)が引張り片3、3’の孔5に嵌合して引張り片3、3’を互いに反対方向に引っ張るのでシール部7が引き剥がされて処理剤が取出される。また、容器支持片4、4’はシール部7の外側に設けられており、開封装置の揺れ抑え面(図6の43)とともに容器本体を支持する作用を行う。容器支持片4、4’によってシール部7のシールを引き剥がして開封する際に取出し口の開口部周辺の容器構成材料のねじれや屈曲が防止されて処理剤の残留が無く円滑に取出しが行われる。
シール部7のシール面の幅は、7〜40mm、好ましくは幅7〜30mmである。シール部7のシール面の幅が細ければシール部の接合強度が不十分となり、かつ引っ張り手段による容器の把持が不確実になり、太ければシール部の面積が必要以上に大きくなる。
容器支持片4、4’の幅は、容器本体の支持が確実に行われ、かつ必要以上に大きな幅を避けるという観点から4〜40mmが選択され、好ましくは幅5〜30mmである。その長さは容器本体のシール部該当部分の容器幅に等しいことが好ましい。ただし、図3で後述する態様では長さについてはこの限りではない。
引張り片3、3’の幅は、均等かつ確実な引っ張りが行われ、かつ必要以上に大きな幅を避けるという観点から4〜40mmが選択され、好ましくは幅5〜30mmである。その幅は容器本体の幅を超えない。また、引張り片の長さ(シール部の外面との接点から該接点からもっとも離れた端部までの距離)も上記範囲であることが好ましいが、幅と長さが同じである必要はない。
引っ張り片3、3と容器支持片4、4’とが成す角度は、80〜120度が好ましく、直角であることが容器支持片4、4’がシール部の外面に蜜に接して、かつ引っ張り片3、3の引っ張り方向が容器支持片4、4’の面に垂直方向となるので最も好ましい。
開封補助手段2、2’の別の態様を開封補助手段12、12’として図2に示す。図2に示す開封補助手段12、12’は、容器支持片4、4’が引張り片3、3’の容器のシール部の外面との接点から天頂方向とその逆方向との両方で容器の外面に接している点で処理剤容器の取出し口方向へ折り曲がっている図1に示した開封補助手段2、2’の態様と異なる。天頂方向だけでなくその逆方向でも支持片による補強がなされているので、開封時の処理剤の取出しは一層円滑に行われる。容器支持片4、4’の上下それぞれの方向の幅は、開封補助手段2、2’の容器支持片4、4’の幅についての記載と同じであり、好ましくは幅も同じである。当然ながらその長さも容器本体の幅に等しい。
開封補助手段2、2’のさらに別の態様を開封補助手段22として図3に示す(開封補助手段22’は単に対象配置なので省略する)。図3に示す開封補助手段22は、容器支持片4の両端部が容器本体のシール部に該当する容器幅(シール部の長さ)よりも延長されている点で図1に示した開封補助手段2、2’の態様と異なる。両端に延長部分(フラップと呼ぶ)14,14’を設けたことによって、開封時の処理剤の取出しは一層円滑に行われる。とくにフラップ14,14’を嵌合させてスライドさせるガイド部材を設けた図10に後述する容器保持部材を有する開封装置と組み合わせて用いるときには容器の装架・支持の安定性と円滑な取出し効果とがともに優れて特に好ましい。容器支持片4の両端部のフラップ代(突出長さ)は、1〜20mmが選択され、好ましくは3〜10mmである。両端部が延長されているとその部分で容器支持架(後述する)に装架されるので容器の固定・安定性が高くなる。シール部両端を越える延長幅が20mmを超えても固定性の更なる向上は少ないので20mm以下でよい。
さらに別の態様として図4には、図2に示した開封補助手段12、12’に対して図3に示した両端部の延長部を設けた開封補助手段の片側32’を示す(もう一方の側の開封補助手段32は対象であるので省略した)。フラップ代の好ましい大きさは開封補助手段22、22’のフラップ14,14’の記載と同じである。また、図10に説明する容器保持部材と組み合わせて用いる有利性についても開封補助手段22、22’の説明と同じである。本態様は、容器の装架・支持の安定性がとくに向上している。
図5は、処理剤容器本体と引っ張り手段とが接合部7の外側で一体に結合した本発明の実用形態を示したものである。引っ張り部は、図4に示した態様のものが装着されている。
以上に図1を用いて、容器のシール部外面に開封補助手段を設けてその引張り片が有する孔に開封装置の引っ張り手段の爪が勘合してシール部を互いに離間方向に引張って開封するという本発明の写真処理剤容器の典型的な開封態様を説明したが、本発明の写真処理剤用容器は、上記図1の態様に限定されるものではなく、容器のシール部外側に前記した把持手段を有する引張り片とシール部外面に接する容器支持片とを備えた開封補助手段が設けてあって、引張り片が開封装置の接合手段と接合する把持手段を有する容器である限り、他の形態のものであってもよい。
例えば、引張り片のシール部外面に接する端部に容器支持片を有する点では上記と共通するが、さらに引張り片の他の端部にも引張り片と直角の板状部材を有して、容器支持片と引張り片と該板状部材が「コ」の字(下側が開口)型を形成した開封補助手段と、該「コ」の字型の開口部分に下側から嵌合する直方体状突起を可動片に有する引張り手段を備えた開封装置の組合わせであってもよい。
また、引張り片が相対する一対の板部材の一方の端部で開口し他方の端部で結合したいたばねであり、開封装置の可動片が該いたばねの間に開口側から挿入される引張り冶具を有している方式であってもよい。
さらには、引張り冶具がくわえ鋏であり、引張り片がくわえ鋏に把持可能の板状部材であってもよい。
シール部7のシール方式は、本発明の開封方式に支障がないものであれば公知のいずれのシール剤でも用いることが可能であり、ヒートシール方式でも、溶剤又は希釈接着剤方式でもよいが、ヒートシール方式のシール剤がより好ましい。
シール面を互いに離間する方向に引張ってシールを引き剥がす剥離強度が2N/15mm以上10N/15mm未満であり、好ましくは2N/15mm以上10N/15mm未満である。剥離強度がこの範囲よりも強いと開口しなかったり、開口時に開口部が歪んで確実で迅速な処理剤排出ができなくなる。また、剥離強度が上記範囲より低いと処理剤漏れなどがあって処理剤保管の確実性や取扱い性に支障をきたす。
剥離強度を上記範囲に調整するには、シールした後に抗ヒートシール剤を塗設することが好ましい。抗ヒートシール剤は、市販されているものを使用することができる。その塗設には、グラビアコートが好ましい。
本発明の写真処理剤容器の構成材料の材質は、各種の安定性の観点からバリア性の包材が好ましい。水蒸気バリヤー性のある紙、プラスチック、ラミネート紙、プラスチック・紙積層材料、金属箔・プラスチック積層材料、PET基材にアルミニウム、ガラス又はシリカ蒸着したフィルム、これらの組合せ複合材料などのシートで、角柱型包材形成可能でかつ引張り可能な可撓性を持つ材料が選ばれる。好ましい材料の例としては、PE/紙/PE/Al箔/PET/PE/PEF構成の複合材料、PE/紙/PE/Al箔/PET/PE構成の複合材料、PE/紙/PE/Al箔/PE構成の複合材料などが挙げられる。
好ましい処理剤容器は、可撓性材料で作られた容器であり、特に可撓性プラスチックフィルム材料の容器が好ましく、中でもガゼットパウチ型容器であることが本発明の最も好ましい態様である。
水蒸気及び酸素透過性がそれぞれ200 mL/m2・24hrs・Pa以下の材料が好ましい。尚、酸素透過係数は「O2 パーミエイション オブ プラスチック コンティナー、モダーンパッキング(O2 permeation of plastic container, Modern Packing; N.J. Calyan, 1968)の12月号第143〜145頁に記載の方法により測定することができる。ハイバリア性包材については機能性包装材料の新展開(東レリサーチセンター、1990年2月)等に記載されるものが使用できる。
また、特開昭63-17453号に開示された低酸素透過性及び低水蒸気透過性の容器、特開平4-19655号、同4-230748号に開示された真空包装材料も好ましい容器材料の参考として挙げることが出来る。
[写真処理剤容器の自動開封装置]
写真処理剤容器の自動開封装置は、容器のシール部外側に設けた1対の引張り片の把持手段に接合可能の接合手段を備えていて、接合させた後引張り片を互いに離間する方向に引張って開口させる装置である限り、接合方式は限定されないが、図1に示した容器の典型例と組合わせられる開封装置が好ましい。すなわち、引張り片が勘合孔を有する図1の処理剤容器の嵌合孔に引っ張り爪を嵌合させて引っ張る引っ張り手段を有する開封装置が本発明の態様の開封装置である。この装置を図6及び図7を用いて説明する。
図6は、引っ張り手段が有する可動片の斜視図であり、図7は可動片が処理剤容器を把持した状態の断面図である。引っ張り手段は、可動片と、可動片に結合してシール部を離間する方向に引っ張る図示しないアームと駆動部からなっている。
図6及び図7が示すように可動片41,41’はその容器に接する側の側面(揺れ抑え面43)によって容器を把持するとともに、上面に有する嵌合爪42を容器の引っ張り片3の孔に嵌合させる。この状態で容器は開封装置に装架される。次いで引っ張り手段の駆動部(図示しない)が駆動するとアーム(図示しない)の対が互いに離間する方向に動くので可動片41,41’が引っ張り片3を把持しながらシール部を引き剥がす方向に移動して開封が行われる。
引っ張り片3よりも容器頂天側でシール部に接する容器支持片4とさらに容器支持片4の上から容器のシール部を把持する可動片41,41’によって、開封の際の取出口の開口部形状は処理剤の通過の支障となるような歪がなく、円滑な処理剤排出が行われる。
図8は、比較のために示した従来の開封方式による場合のシール部のはがれ方を示す見取り図である。従来の開封方式では、引っ張り片よりも頂天側を容器支持片と可動片で支持してない。そのため相反する2本の矢印で示された引っ張り方向に引っ張り片55が引っ張られて開口するに伴い、シール部が均等に剥がされず開口隅58が示すようにシールが剥がされた部分が変形して斜め剥がれとなって、処理剤の通過に支障となる。すなわち、この方法では、引張り応力は容器の取出口周辺のシール部に全面に均一に作用せず、特定のコーナーに局部的に応力がかかってシール部の剥がれ方に歪が生じて、容器内部の固形物が円滑に排出せず、飛散や容器内残留が生じてしまう。本発明ではこの欠陥が改良されている。とくに処理剤が固形材である場合や、吸湿している場合には、一般的には円滑な処理剤排出が行われにくくなる。
図9に本発明の処理剤容器と本発明の開封装置を用いた処理液調製装置の概念図を示す。
処理剤容器本体は、処理剤取出口を下にした状態で開封補助部材2、2’を介して可動片に装架されており、可動片は矢印で示した引っ張り方向に引っ張り片を引っ張り可能に配置されている。処理剤容器本体の取出口の下方に処理液調製槽23が配置されており、容器の取出口から排出された処理剤は調製槽23に投入され、図示しない他の処理剤や水などと模式的に示した攪拌装置25によって攪拌混合されて処理液24が調製される。調製された処理液24は、模式的に示した送液コック26を開いて送液口27を経てその目的に応じて現像機の現像槽、補充槽又はその貯留タンクに送液される。
本発明の開封装置の一態様としては、処理剤容器の装架を確実にするために、装架した容器の周囲を固定するための容器保持部材を有していることが好ましい。本発明の好ましい容器支持片の形態は、図3及び図4に示したシール部の長さ方向の両端部が容器本体の柱状部の幅よりも延長されている形態である。容器保持部材がこの形態の容器支持片を収容し、確保するためには、図10に示すようにシール部の長さ方向(接合面の長辺方向)の両端部のフラップ(図3及び図4の14,14’)をスライド可能に嵌合させて容器の開封部を案内させるガイド部材(容器支持部案内部材52,52’)を有する容器保持部材を有している。図10において、容器保持部材50は、本体収容筒51と容器支持片案内部材52とからなる。さらに容器支持片案内部材52,52’は、延長された容器支持片の両端部をスライド可能に嵌合させて容器の開封部を案内させる容器肩部保持部材54と両端部を収容するスリット53,53’とからなる。処理剤容器の容器支持片のフラップ14,14’が容器肩部保持部材54,54’に案内されてスリット53,53’に嵌め込まれて容器は容器保持部材50に安定に装架される。
開封補助手段は、開封作業時のシール部の引張りに抗する十分な強度が必要であるが、引張り片と容器支持片とのなす折曲げ角度の変化の回転トルクが0.98N-m/50mm(0.1kgf-m/50mm)であっても耐え得る強度を有していれば問題はない。
[写真処理液自動調製装置]
本発明の写真処理剤容器の開封装置の最も一般的な適用対象は、自動開封装置を備え、写真処理剤を自動開封して処理液調製槽に投入して処理液を調製する写真感光用処理液自動調製装置である。前記図9がこの態様である。
[写真感光材料用処理装置]
本発明の処理剤容器開封装置の別の好ましい適用対象は、自動開封装置が装備されていて、処理剤を自動開封して補充剤貯槽に投入し、該貯槽から処理槽に補充剤として直接投入する写真感光材料用処理装置である。このタイプの現像処理装置では、処理剤とともに水も処理槽に加えられ、処理槽内での混合によって完成補充液が補充されたのと同じ効果が発揮される。例えば、特開2003−207825号公報に記載されている固形処理剤貯槽組み込み型の写真処理装置では、固形補充剤貯槽の上方に本発明の処理剤容器の開封装置を搭載して固形処理剤を自動開封して固形補充剤貯槽に投入させることによって、作業性を向上させることができる。具体的には、該公報明細書の図5の固形処理剤貯槽100の上部に本発明の処理剤容器開封装置を開封によって固形処理剤が貯槽100内に投入されるように配置された態様が好ましい。
又、さらに別の好ましい適用対象は、自動開封装置が装備されていて、自動開封した処理剤を補充液調製槽に投入して補充液を調製し、調整された補充液を補充槽に送液し、補充槽から処理槽に補充を行う写真感光材料用処理装置である。
[写真処理剤]
本発明の処理剤容器及び開封装置は、液剤および固形剤のいずれの形態にも適用できる。固形剤の場合は、粉体、顆粒、錠剤などの任意の形態の固形剤に適用できる。本発明の効果が特に顕著な好ましい適用対象は、保管場所の環境条件(相対湿度)に影響され易い、また固着し易い固形処理剤であり、粉剤、顆粒、錠剤のいずれの固形処理剤に適用しても発明の効果が顕著で、とりわけ効果的なのは顆粒及び錠剤に対して用いる場合である。
粉剤は、単一構成の粉末処理剤の場合のほか、各構成成分を必要あれば粉砕して粒度を調節するなどにより、粉末状にした上で各粉末原料を規定の処方値の比率で混合する方法、各構成成分を水などの溶媒に溶かし、噴霧乾燥などの適切な乾燥によって粉末化する方法、などによって作られる粉末組成物も適用対象となる。
後者の例では、例えば、粉末処理剤は、特開昭54−133332号、英国特許725892号、同729862号及びドイツ特許3733861号等の明細書に記載されるが如き一般的な方法で製造できる。
錠剤は、各構成成分を必要あれば粉砕して粒度を調節するなどにより、粉末状にした上で各粉末原料を規定の処方値の比率で混合して、成形する。また、各構成成分を水などの溶媒に溶かし、噴霧乾燥などの適切な乾燥によって粉末化したものを成形する方法も用いられる。必要があれば錠剤の器械的強度や安定化のために適当なバインダーを添加する。バインダーについては、例えばポリビニルアルコール系、メチルセルロース系などの水溶性バインダーや、そのほか特開平5−333507号公報の段落0066などに記載されている結合剤を用いることができる。
錠剤処理剤の製造方法は、例えば、特開昭51−61837号、同54−155038号、同52−88025号、英国特許1213808号の明細書に記載される一般的な方法で製造できる。そのほか後述する顆粒処理剤の造粒方法として記載した造粒ハンドブック記載の造粒方法の(2)、(4)、(5)及び(6)、中でも(2)及び(4)の方法によって錠剤化することもできる。
錠剤の形状は、特に問わないが、球状、板状、円板状、不定形などいずれであってもよい。また、錠剤の大きさも、取扱い易い大きさである限り特に問わないが、長径が5〜30mmであることが好ましく、8〜20mmであることが更に好ましい。
顆粒処理剤は、例えば、特開平2−109042号、同2−109043号、同3−39735号、同3−39739号及び特開2001−183780号等の明細書に記載される一般的な方法で製造できる。
球形顆粒とは粉体を球形に造粒した粒子を指す。球形とは、真球であっても、真球でなくてもよく、いわゆるペレット、丸薬、ビーズなどの名で一般的に呼ばれる粒子形状を含む。本発明において、顆粒の平均粒径が0.5〜20mmであることが好ましく、1〜15mmであることが更に好ましく、2〜10mmであることが非常に好ましい。また、平均粒径が0.5mm以下の顆粒が、顆粒型固形処理剤の10質量%以下であると、本発明の効果が顕著であり、0〜5質量%であることがとくに好ましい。
本発明に用いられる顆粒型固形処理剤の好ましい態様としては、コアシェル型の顆粒や多層構造顆粒が挙げられる。この場合は、固結や潮解を起しにくい成分を表面被覆層に配することができるので発明の目的に対してより効果的である。
顆粒型固形処理剤の調製方法については、特開2001-183780号及び同2001-183779号公報に詳細に記載された方法を用いることができる。すなわち顆粒化の方法については特開2001-183779号公報段落[0018]〜[0027]及び実施例並びに特開2001-183780号公報段落[0021]〜[0028]及び実施例に、処理剤容器については特開2001-183779号公報段落[0029]〜[0033]及び特開2001-183780号公報段落[0030]〜[0034]に記載された方法を用いることができる。
顆粒の形状は球状、円柱状、角柱状、不定形などの様々な形状に造粒できる。その平均粒径が0.1〜10mmであることが好ましく、0.2〜8mmであることが更に好ましく、0.3〜5mmであることが非常に好ましい。
本発明に係る顆粒の製造方法は、コアシェル型や多層構造方顆粒の製造方法も含めて公知の各種造粒法によって行うことができる。それら本発明に適用できる各種造粒法は、造粒ハンドブック(日本粉体工業技術協会編)に記載されており、また例えば特開平4−221951号、同2−109043号公報などにも記載されている。
錠剤又は顆粒状処理剤は、その表面保護と溶解性向上のために表面に水溶性ポリマーをコーティングしてもよい。コーティングに用いられる水溶性ポリマーの種類に制限はなく、例えばゼラチン、ベクチン、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸塩、ポリビニールアルコール、変性ポリビニールアルコール、ポリビニールピロリドン、ポリビニールピロリドン・ビニールアセテート共重合体、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロースナトリウム塩、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、アルギン酸塩、キサンタンガム、アラビアガム、トラガントガム、カラヤガム、カラゲナン、メチルビニルエーテル・無水マレイン酸共重合体等の合成、半合成及び天然水溶性高分子物質から選ばれる1種又は2種以上を用いることができ、中でもポリエチレングリコール、ポリビニールピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、アラビアガム、カラゲナンの1種又は2種以上を用いることがより好ましい。
水溶性ポリマーのコーティング方法にも公知の方法を格別の制約なく用いることができるが、前記の転動造粒法、攪拌造粒法、流動層造粒法、コーティング造粒法、溶融造粒法又は噴霧乾燥造粒法を用いることが好ましい。顆粒表面に1〜50%濃度のポリマー水溶液をスプレーコーティングし、乾燥する方法が特に好ましい。
本発明に係る固形処理剤は、カラー現像処理剤、脱銀工程に係る処理剤(定着処理剤、漂白処理剤、漂白定着処理剤)、リンス処理剤などのいずれの固形剤であってもよい。
そのほか黒白処理剤、製版作業に伴う減力剤、現像処理タンク洗浄剤などにも適用できる。
以下に図1を用いて説明した実施態様の写真処理剤容器と図6と図7に骨子を記した開封装置を用いた試験結果を示すが、本発明は上記実施態様に示した装置に限定するものではない。
試験1
[写真処理剤]
試験には、写真処理剤として特開2001−183779号公報実施例1表1の試験番号5の顆粒型発色現像処理剤(以後P1R用と略記する)と、同公報実施例3表3の試験番号5の顆粒型漂白定着処理剤(以後P2R用と略記する)とを上記明細書実施例の記載に従って調製して使用した。
処理剤収納量は、P1R用処理剤については、粒径52mmの顆粒を500g、P2R用処理剤については、粒径2mmの顆粒を1400gとした。
[写真処理剤容器]
写真処理剤容器には、図1で述べた態様のガゼットパウチ型の容器を使用した。
この容器はPET/PE/Al箔/PE/NY/PE/LLDPEの積層構成のシート材料で作られている。各層の厚みは、PET層12μm、PE層はいずれも15μm、Al箔6μm、NY層15μm、LLDPE層50μmである。
この容器の本体部は、P1R用小型袋容器として断面が80mm×75mm角で高さが400mmの角柱状のもの、P2R用大型袋容器として断面が120mm×75mm角で高さが400mmの角柱状である。
シール部は、容器頂天部に沿ってシール幅30mmで長さは容器の幅(P1R用小型袋容器は80mm、P2R用大型袋容器は120mm)とした。
シール部内面にはシール強度を調整するため抗ヒートシール剤を塗布した。
抗ヒートシール剤の効果は表1の剥離強度値に示す通りである。表1から判るように抗ヒートシール剤を塗布すると剥離強度が低下して開封の際には、引張り手段が引張ると容易にシールが剥がされて円滑な開封が行われる。本実施例では、シール温度を160℃とした。したがって剥離強度は、4.2N/15mmであった。
Figure 2005352241
引っ張り部の形状は、図3に示したL字と逆L字型及び図4に示したト字と逆ト字型形状のものを使用した。
引張り片の幅はいずれも30mmとし、容器支持片の幅(容器外面との接触幅)は図3及び図4のいずれの形態のものについても5、10、20、30mmの4水準を選択した。フラップ(両端の延長部)の延長幅は、いずれも10mmとした。開封補助手段は圧さ1mmの紙材を折り曲げて製作し、引張り片と容器支持片のなす角度は直角とした。
なお、引っ張り片と容器支持片とのなす角度の回転トルクは、図3に示したL字と逆L字型形状のものについては2.94N-m/50mm(0.3kgf-m/50mm)であり、図4に示したト字と逆ト字型形状のものは、5.88N-m/50mm(0.6kgf-m/50mm)であった。
[開封装置]
図7に示す容器と引っ張り手段の位置関係になるように容器を開封装置に装架して開封試験を行った。稼動片の揺れ抑え面の幅は30mmで長さはP2R用大型袋容器でも容器幅をカバーできる120mmに製作されたものを用いた。
[試験条件]
引張り手段を、シール部の引張り強さが50N/120mmになるように引張った。この引張りによっていずれの容器もシール部が引き剥がされて取出口が開口した。シール部の剥離強度(剥離時点での引張り強さ)は、P2R用大型袋容器で31N/120mm、P1R用小型袋容器で21N/120mmであった。
[結果]
処理剤容器(P2R用大型袋容器、P1R用小型袋容器)、容器支持片の幅(5、10,20,30mm)のいずれの条件においても容器の開封は円滑に行われて収納された処理剤の排出後の容器内部には取出口周辺も含めて処理剤の残留は認められなかった。
試験2
試験1の容器材料を下記の積層型可撓性フィルムに変更し、そのほかは試験1と同じ仕様・条件で試験1を繰り返した。
使用材料:PET/DL/Al箔/DL/NY/DL/LLDPEの積層構成のシート材料。各層の厚みは、PET層12μm、Al箔7μm、NY層15μm、LLDPE層80μm,DLはドライラミネートを指す。
[結果]
処理剤容器(P2R用大型袋容器、P1R用小型袋容器)、容器支持片の幅(5、10,20,30mm)のいずれの条件においても容器の開封は円滑に行われて収納された処理剤の排出後の容器内部には取出口周辺も含めて処理剤の残留は認められなかった。
試験3
試験1において、処理剤を容器に収納したのち、この処理剤・容器包装体を相対湿度 90%、温度 50℃のもとで8週間保管した後、試験1を繰り返した。
結果は試験1の結果と同様で、この環境条件では、高温多湿環境の影響は認められなかった。
[比較試験]
開封補助手段の仕様を下記のように変更した以外は試験1と同じ仕様・条件で開封試験を行なった。
・図3及び図4の両方の形態の開封補助手段において、容器支持片の幅を2mm(容器外面に接合に必要な最小幅)としたもの。
・容器支持片の幅を30mmとしたが、容器本体との接合部位を引張り片から容器の天頂と反対側としたもの。
[結果]
処理剤容器(P2R用大型袋容器、P1R用小型袋容器)のいずれの場合においても容器の開封後の取出口の形状は図7の開口コーナー58に示した形状と同様に歪んでおり、その周辺に処理剤の残留が見られた。
本発明に係るガゼットパウチ型容器の構成を示す見取り図である。 本発明に係るガゼットパウチ型容器の開封補助手段の一態様を示す模式図である。 本発明に係るガゼットパウチ型容器の開封補助手段の別の一態様を示す模式図である。 本発明に係るガゼットパウチ型容器の開封補助手段の更に別の一態様を示す模式図である。 処理剤容器本体と開封補助手段が接合された本発明の処理剤容器の実用形態を示す模式図である。 開封装置の引張り手段の可動片の斜視図である。 開封装置の引張り手段の可動片が処理剤容器を把持した状態の断面図である。 比較用に示した従来の開封方式におけるシールの剥がれ方を示した取出口周辺の見取り図である。 本発明の写真処理剤容器と本発明の開封装置を用いた処理液調製装置の配置を示す概略図である。 本発明の開封装置包装体の一態様が有する容器保持部材を示す斜視図である。
符号の説明
1 容器本体
2,2’開封補助手段
3,3’引張り片
4,4’容器支持片
5,5’嵌合孔
6 取出口
7 シール部
8 柱状部
9 底部
12,12’,22,32,32’開封補助手段
14,14’フラップ
23 調製槽
24 処理液
25 攪拌装置
26 送液コック
27 送液口
41,41’可動片
42 引張り爪
43 揺れ抑え面
50 容器保持部材
51 容器本体収納筒
52,52’容器支持片案内部材
53,53’スリット
54,54’容器肩部保持部材
55 引張り片
56 シール部
57 嵌合孔
58 開口隅

Claims (12)

  1. 容器の一方の端部の対抗する内面が引き剥がし可能にシールされていて該シールを引き剥がして開封することによって容器内に収納された写真処理剤を取出す取出口を有する写真処理剤用容器において、該容器が該シール部のそれぞれ反対側外面に設けられてシール部を互いに離間する方向に引張ってシール部を引き剥がして開封する1対の開封補助手段を有しており、かつ該開封補助手段が開封装置の接合手段と接合する把持手段を有する引張り片と該引張り片から容器頂天方向へシール部外面に接するように折れた容器支持片からなることを特徴とする写真処理剤用容器。
  2. 前記引張り片と前記容器支持片とのなす角度が80度以上120度未満であることを特徴とする請求項1に記載の写真処理剤用容器。
  3. 前記開封補助手段が、引張り片と容器支持片とのなす折曲げ角度の変化の回転トルクが0.98N-m/50mm(0.1kgf-m/50mm)であっても耐え得る強度を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の写真処理剤用容器。
  4. 取出口を互いに離間する方向に引張ってシール部を引き剥がす剥離強度が2N/15mm以上10N/15mm未満であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の写真処理剤用容器。
  5. 前記容器支持片の両端部が前記シール部の長さ方向(シール面の長辺方向)の両端部よりもそれぞれ1mm以上20mm未満延長されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の写真処理剤用容器。
  6. 前記容器支持片が引張り片端部とシール部外面との接点から容器頂天方向とその反対方向の両方向でシール部外面に接するように設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の写真処理剤用容器。
  7. 前記写真処理剤が固形処理剤であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の写真処理剤用容器。
  8. 可撓性プラスチックフィルムで作られていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の写真処理剤用容器。
  9. 容器の一方の端部の対抗する内面が引き剥がし可能にシールされていて該シールを引き剥がして開封することによって容器内に収納された写真処理剤を取出す取出口と、該シール部のそれぞれ反対側外面に設けられていて、把持手段孔を有する引張り片と該引っ張り片端部がシール部外面との接点からシール部外面に沿って容器頂天方向へ折れた容器支持片からなる一対の開封補助手段とを有する写真処理剤用容器を開封して収納された写真処理剤を取出す開封装置であって、
    該開封装置が、装架された容器を支持しつつ取出し口を開封する1対の引っ張り手段を有しており、
    該引張り手段は、一方の側面が容器支持片に接して容器を担持するとともに上面がそれぞれの引張り片の把持手段孔に接合する接合手段を有していて接合によって引張り片を把持して互いに離間する方向に引張ってシール部のシール面を引き剥がして容器を開封させる一対の可動片から構成され、該可動片の側面が容器開封時に容器の容器支持片表面に接するようにしたことを特徴とする写真処理剤用容器の開封装置。
  10. 前記シール部の長さ方向(接合面の長辺方向)の両端部よりも延長された容器支持片を有する写真処理剤容器の該容器支持片の延長部をスライド可能に嵌合させて容器の開封部を案内させるガイド部材を有する容器保持部材を有していることを特徴とする請求項9に記載の写真処理剤用容器の開封装置。
  11. 請求項9又は10に記載の写真処理剤用容器開封装置を搭載したことを特徴とする写真処理液調製装置。
  12. 請求項9又は10に記載の写真処理剤用容器開封装置を補充剤供給手段として搭載したことを特徴とする写真処理装置。
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