JP2005292811A - 固形写真処理剤包装体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 固形写真処理剤包装体を開封して固形写真処理剤を排出させる際に、処理剤の全量が容器内に残留することなく、かつ操作者が固形処理剤に直接触れることなく、機械的に容易に固形処理剤を排出させることができる固形処理剤包装体を提供すること。
【解決手段】 頂上部に開封部位を有する柱状容器に固形写真処理剤を収納してなる固形写真処理剤包装体であって、(1)該容器の内表面の表面抵抗率が1012Ω以下であるか、又は(2)容器の構成材料が少なくとも導電性アルミニウム金属箔層を含む複数層からなる積層材料であることを特徴とする固形写真処理剤包装体。
【選択図】図1

Description

本発明は、固形写真処理剤を収納した包装体に関する。また、固形写真処理剤を手に触れることなく簡易に容器から取り出し、処理液を調製し、さらには感光材料を処理する方法と装置に用いることができる包装体に関する。
写真感光材料の処理は、一般的に写真感光材料を発色現像槽、漂白定着槽等の複数の処理槽に順次浸漬処理する工程によって行われる。処理工程中に、各槽の処理液は、前工程から感光材料とともに持ち込まれる処理液等によって劣化するため、感光材料の処理量等に応じて各処理槽に補充液が補充される。補充液は写真処理剤から調製される。
写真処理剤が液剤であると、構成薬品が気温の変動により劣化や晶出などのトラブルが発生し易く、また重量と容積も大きいので輸送、保管スペース及びハンドリングの点で不便である。また、写真用処理剤の包材には、ポリ壜、ポリ袋などの包材が用いられており、それらの縮減が望まれている。これらの理由から近年写真処理剤は、液体処理剤よりは錠剤、顆粒状等の固形の写真処理剤がより広く用いられる傾向になってきている。写真用処理剤を固形化すれば、簡易な包材を使用することができてコストの面でも有利となる。
この観点から特許文献1には固形写真処理剤を収納するのに適したゲーブルトップ型の容器が開示されている。
一方、写真用処理剤から処理液を調製するには、作業の安全性確保や省力化の目的から自動調液(処理液調製)装置を用いると、作業者は薬品に手を触れることなく調液を行うことができる。この場合も、固形処理剤を機械的に開封容易な包材に収納した包装体を対象とした自動調液装置が好都合である。さらに、このような自動開封型容器に収納された固形処理剤の自動調液・補充機構を組み込んだ自動現像装置、あるいは直接処理槽に固形補充剤を投入する自動現像装置も開示されている(例えば特許文献2)。
このように固形処理剤包装体及びそれを用いる自動調液装置や自動現像装置などは、処理剤容積の低減、包材の使用量を縮減、包材の機械的強度の制約の軽減、固形化による処理剤の空気酸化を減少などの多くのメリットを有している。しかしながら、この種の自動現像装置では、包装体を逆さ状態に装着して固形処理剤を包材から調液槽あるいは直接処理槽に投入する方式を採るので、容器に収納された処理剤の全量が速やかに投入されなければならないが、しばしば処理剤が容器の内面に付着したり、容器の折れ目などに引っかかって排出されずに容器内に残留してしまうという問題が起こる。処理剤が容器内に残ると調製される写真処理液の成分組成が不正確となり、長期連続稼動中にその影響が蓄積される結果、処理されて得られる写真の品質の低下を招いてしまう。
さらに固形処理剤では包材に薬品が付着して残ると、そのまま包材を捨てることができず洗浄する必要がある。したがって薬品の包材内残溜は、調製した処理剤組成の変化だけでなく、洗浄排水の浄化という余分の負荷がかかる面からも早急な改良が望まれている。
又、このような処理剤の逆さ投入方式では、包装体の開封や投入の簡易・迅速化、開封・投入時の薬品への接触危険の回避及び粉体処理剤の場合の粉体の舞い上がり防止などが望まれている。
特許文献3には、固形処理剤を包装体から円滑に取り出すために、包材の口部の蓋を形成する部材に引張り紐付きの鉤を設けて、鉤を引張ることによって包装体を開封する方法が開示されている。しかしながら、引張り強さを均一にすることは難しく、固形剤が残留することなく短時間に排出されにくい。
また、特許文献4には、包装体を外部からの機械的保護のための外装包剤と、固形剤を収納したバリア袋の二重構成とした固形処理剤収納用包装体が提示されている。この包装体は、高湿度の作業環境の処理液調製槽に取りつけたり、現像処理装置に組みこんだりした場合の安定性に優れているが、包装体コストと開封ハンドリングの円滑性が劣る点で不利を伴っている。
特許文献5には、写真処理剤容器の頂点部に開封可能のシール部を設けてシール部材を互いに反対方向に引っ張ることによって開封できる開封・供給装置が開示されている。ここで用いられている単純な構成の容器では、液体処理剤用としては問題が解消しているが、固形処理剤に対してはなお上記した固形処理剤の容器内に残留する問題は十分解決するには至っていない。
この発明に関連する前記の先行技術には、次ぎの文献がある。
特開平4−338943号公報 特開2003−307825号公報 実開平5−90494号公報 特開2000−181044号公報 特開平10−198016号公報
上記したように、簡易な包装体に収納した固形処理剤を比較的高温多湿は勿論低温低湿の環境の下でも残留物なく円滑、短時間に排出させる適切な開封方法、容器及び写真用固形処理剤のいずれか又は組み合わせが求められている。本発明は、このような背景からなされたものである。
すなわち、本発明の目的は、固形写真処理剤を容器に収納してなる固形写真処理剤包装体であって、該包装体を例えば逆さ状態で開封して固形写真処理剤を排出させる際に、処理剤が粉体であっても、顆粒であっても、あるいは錠剤であっても、処理剤の全量が容器内に残留することなく、かつ操作者が固形処理剤に直接触れることなく、機械的に容易に固形処理剤を排出させることができる固形処理剤包装体を提供することである。
上記の目的に対して、本発明者はいわゆるゲーブルトップ型紙包材の容器やガゼットパウチ型フィルム包材の容器を逆さにして開封した時に内容物が容易に落下して排出される筈の容器でも内容物が固形処理剤の場合には、処理剤が残留してしまう原因を鋭意解析したところ、容器内壁の表面電導性と残留性との間に相関性があることを見出すことができ、それに基づいてさらに検討を進めた結果、下記の発明に到達した。
(1)頂上部に開封部位を有する柱状容器に固形写真処理剤を収納してなる固形写真処理剤包装体であって、該容器の内表面の表面抵抗率が1012Ω以下であることを特徴とする固形写真処理剤包装体。
(2)前記容器が表面抵抗率が1012Ω以下である単一構成材料で作られていることを特徴とする上記(1)に記載の固形写真処理剤包装体。
(3)前記容器の構成材料が複数層の積層材料であって、その容器内側表面を形成する構成層の表面抵抗率が1012Ω以下であることを特徴とする上記(1)に記載の固形写真処理剤包装体。
(4)
頂上部に開封部位を有する柱状容器に固形写真処理剤を収納してなる固形写真処理剤包装体であって、該容器の構成材料が少なくとも導電性アルミニウム金属箔層を含む複数層からなる積層材料であることを特徴とする固形写真処理剤包装体。
(5)前記容器の内表面が帯電防止剤で処理されていることを特徴とする上記(4)に記載の固形写真処理剤包装体。
本発明の特徴は、固形処理剤包装体の容器の内表面の表面抵抗率が1012Ω以下としたことであり、内表面にこのような導電性を付与すると固形処理剤包装体を自動処理液調製装置や自動現像装置に逆さ状態で装着して容器下部の開口部を開封して固形処理剤を重力によって調製槽、現像槽などに排出させる時に処理剤全量が短時間内に円滑に排出されて処理剤の容器内残留が発生しない。
また、固形処理剤包装体容器の構成材料が少なくとも導電性アルミニウム金属箔層を含む複数層からなる積層材料であれば、その表面抵抗率が上記の値に制限されることなく、上記の効果を達成できる。導電性アルミニウム金属箔層は積層材料中において、固形写真処理剤と接する側に配置されているのが好ましいが、該処理剤による腐食を防止するなどを考慮した場合には、固形写真処理剤と接する側より内側に配置するのが好ましい。 したがって、処理剤排出後の空容器を洗浄する必要がなく、再使用することが可能となり、洗浄という作業負荷が省かれ、かつ調製された処理液の成分組成は設計通りの正確なものであって処理液品質が確保される。また、処理剤の投入に係る薬品の飛散、皮膚接触、機器の汚れも防止される。さらに、容器内部にコロナ放電による電荷を含んだ空気を導入して除電する必要もない。
固形処理剤包装体の容器は、内表面の表面抵抗率が前記条件を満たす限り、紙、プラスチック、金属などのいずれかまたはこれらが組合された複合材料が好ましく用いられる。
即ち、容器は単一の材料、複数層の積層材料、とくに導電性アルミニウム金属薄層を含む複数層からなる積層材料、あるいは内表面を帯電防止処理した材料のいずれで構成されていてもよい。その詳細は後述する。
固形写真処理剤を収納した容器の内表面の表面抵抗率が1012Ω以下であるか、又は該容器の構成材料が導電性アルミニウム金属箔層を含む複数層の積層材料であることを特徴とする本発明の固形写真処理剤包装体を用いることにより、容器を開封して固形写真処理剤を排出する際に、処理剤全量が短時間内に円滑に排出されて処理剤の容器内残留が発生しない。したがって、処理液組成が正確に維持され、容器洗浄作業も不要となる。
[固形処理剤容器]
本発明に適用できる処理剤容器は、内表面の表面抵抗率が前記した要件を満たす処理剤容器である限り、形状、サイズ、材質などは限定されることはなく、いずれの容器であってもよい。しかしながら、自動開封装置を備えた自動現像機や自動処理液調製装置に使用する固形写真処理剤包装体用容器として用いる場合に発明の効果がとくに顕著に発揮される。この態様では、ゲーブルトップ型紙容器やガゼットパウチ型フィルム容器などに固形処理剤を収納した構成を取っているので、ゲーブルトップ型容器を例に挙げて説明する。
図1は、本発明に係るゲーブルトップ型容器の構成を示す見取り図である。図1において、ゲーブルトップ型容器は、頂上部を占める開封部位3と開封部位3に続く屋根部4と、屋根部4に接する柱状の容器本体5から構成される。
開封部位3は、容器本体5及び屋根部4と共通一体のシート材料を延長構成されていて、屋根部4に接する幅3〜20mmのシール部2と、シール部2から更に容器最頂天部に設けられた引張り代1からなる。引張り代1は、開封の際に把持具によって把持される部位として容器上端部に設けたものであり、容器本体5の相対する面から続く相対する一対が相接しているが、接着されてはなく、把持具の対が引張り代1の対を個別に把持可能となっている。引張り代1の幅は、7〜40mm、好ましくは幅7〜30mmである。引張り代1の幅が細ければ把持が不確実になり、太ければ開封動作が不必要に大きくなる。
シール部2は引張り代1と屋根部4との中間に位置して容器の相対する面同士をシールして容器が密封される。シール剤は、本発明の開封方式に支障がないものであれば公知のいずれのシール剤えも用いることが可能であり、ヒートシール方式でも、溶剤方式でもよく、ヒートシール方式のシール剤がより好ましい。例えば牛乳パックなどに用いられている公知のシール剤がゲーブルトップ型容器に好ましい。
<固形処理剤包装体の自動開封>
次ぎに上記ゲーブルトップ型紙容器を例にして、固形処理剤包装体を自動開封装置又は自動現像装置に装着し、包装体の容器を開封して固形処理剤を排出させる典型例を概略図により概念的に説明する。
図2は、固形処理剤包装体を開封する典型的態様を示す模式図であって、包装体を開封して収納されていた固形処理剤を容器外へ排出する過程を概念的に示すための図である。
固形処理剤包装体の本体5は、引張り代1を下方にした形で開封装置に固定される。開封装置の引張り手段22の先端には把持具21が設けられていて、把持具21の対が引張り代1の対のそれぞれを把持し、続いて引張り手段22の対がそれぞれ矢印が示す方向に移動することによって引張り手段22、従って引張り代1、さらにシール部2が引張られてシールが剥がれ、固形処理剤6が容器外の外に排出される。
排出された固形処理剤は、図2の態様では処理液調製槽などの溶解槽23に自動投入されて写真処理液などの溶液24が調製される。調製された溶液は、排出弁26を経て排出口7からその目的に応じて補充槽、処理槽などに送られる。
<容器の構成>
固形処理剤包装体の容器の構成材料は、内表面の表面抵抗率が前記条件を満たす限り、又は導電性アルミニウム金属箔層を含む複数層の積層材料である限り、紙、プラスチック、金属などのいずれを単独又は組合せて用いてもよい。即ち、容器は単一の構成材料で作られた容器、複数層の積層材料で作られた容器、あるいは内表面を帯電防止処理した容器などの形態で用いられる。
容器の構成材料の材質は、各種の安定性の観点からバリア性の包材が好ましい。水蒸気バリヤー性及び/又は酸素バリヤー性のある紙(例えば樹脂含浸、油性溶剤含浸紙、油浸紙など)、プラスチック、ラミネート紙、プラスチック・紙積層材料、金属箔・プラスチック積層材料、PET基材にアルミニウム、ガラス又はシリカ蒸着したフィルム、これらの組合せ複合材料などのシートで、角柱型包材形成可能でかつ引張り可能な可撓性を持つ材料が選ばれる。好ましい材料の例としては、PE/紙/PE/Al箔/PET/PE/PEF構成の複合材料、PE/紙/PE/Al箔/PET/PE構成の複合材料、PE/紙/PE/Al箔/PE構成の複合材料などが挙げられる。
単一の構成材料で造られた容器の場合は、容器自体が導電性を付与された材料である。
好ましい材料はカーボンブラック混練ポリエチレン、カーボンブラック混合抄紙した紙、食塩含浸紙、アルミニウムパウダー混練ポリエチレン、ポリエーテル系高分子混練ポリエチレンなどが挙げられる。
単一の構成材料又は積層材料の容器の内表面に導電性皮膜を形成させる場合は、界面活性剤、共役二重結合性導電性ポリマー溶液、アルミニウムパウダーやその他金属又は金属化合物をアクリレート系ポリマーに分散させた分散液、カーボンブラックをアクリレート系ポリマーに分散させた分散液などを内表面に噴霧塗布、塗り付け塗布などにより導電性を付与させる。
積層材料で構成した容器の場合には、容器内表面の表面抵抗率が前記要件を満たす必要があり、そのためには内表面を形成する構成層が導電性を有していればよいが、必ずしも導電性でなくても例えばアルミニウム層が10μmのHDPE層で被覆されている例えば上記PE/紙/PE/Al箔/PE(内表面側)構成の複合材料では、内表面側PE層の厚みにもよるが、導電性コーティングを施さなくても導電性の要件が満たされている。ポリエチレン層を透してのアルミニウムの導電性の寄与があるものと考えられる。
なお、本明細書において表面抵抗率は、温度25℃で、湿度が40%RHの環境条件下での表面低効率を指している。表面抵抗率は定法に従って測定される。
本発明に用いられる容器材料は、水蒸気及び酸素透過性がそれぞれ200 mL/m2・24hrs・Pa以下の材料が好ましい。尚、酸素透過係数は「O2 パーミエイション オブ プラスチック コンティナー、モダーンパッキング(O2 permeation of plastic container, Modern Packing; N.J. Calyan, 1968)の12月号第143〜145頁に記載の方法により測定することができる。ハイバリア性包材については機能性包装材料の新展開(東レリサーチセンター、1990年2月)等に記載されるものが使用できる。
また、特開昭63-17453号に開示された低酸素透過性及び低水蒸気透過性の容器、特開平4-19655号、同4-230748号に開示された真空包装材料も好ましい容器材料の参考として挙げることが出来る。
容器の内面は、導電性コーティング液による処理やその外の方法による導電性薄膜の付与を行って規定された表面抵抗率を保持させることもできる。しかし、容器の構成材料として、材料自体が規定された表面抵抗率を有しているものを選択して更なる表面処理を必要としない方が好ましい。
[固形処理剤]
本発明の固形処理剤包装体に収納される固形処理剤は、粉体、顆粒、錠剤などの任意の形態の固形処理剤であるが、好ましい適用対象固形処理剤は、写真用固形処理剤であり、粉剤、顆粒、錠剤のいずれの固形処理剤でもよく、また単薬でも、混合形態の処理剤でもよい。好ましいのは顆粒及び錠剤である。
粉剤は、単一構成の粉末処理剤の場合のほか、各構成成分を必要あれば粉砕して粒度を調節するなどにより、粉末状にした上で各粉末原料を規定の処方値の比率で混合する方法、各構成成分を水などの溶媒に溶かし、噴霧乾燥などの適切な乾燥によって粉末化する方法、などによって作られる粉末組成物も適用対象となる。
後者の例では、例えば、粉末処理剤は、特開昭54−133332号、英国特許725892号、同729862号及びドイツ特許3733861号等の明細書に記載されるが如き一般的な方法で製造できる。
錠剤は、各構成成分を必要あれば粉砕して粒度を調節するなどにより、粉末状にした上で各粉末原料を規定の処方値の比率で混合して、成形する。また、各構成成分を水などの溶媒に溶かし、噴霧乾燥などの適切な乾燥によって粉末化したものを成形する方法も用いられる。必要があれば錠剤の器械的強度や安定化のために適当なバインダーを添加する。
バインダーについては、例えばポリビニルアルコール系、メチルセルロース系などの水溶性バインダーや、そのほか特開平5−333507号公報の段落0066などに記載されている結合剤を用いることができる。
錠剤処理剤の製造方法は、例えば、特開昭51−61837号、同54−155038号、同52−88025号、英国特許1213808号の明細書に記載される一般的な方法で製造できる。そのほか後述する顆粒処理剤の造粒方法として記載した造粒ハンドブック記載の造粒方法の(2)、(4)、(5)及び(6)、中でも(2)及び(4)の方法によって錠剤化することもできる。
錠剤の形状は、特に問わないが、球状、板状、円板状、不定形などいずれであってもよい。また、錠剤の大きさも、取扱い易い大きさである限り特に問わないが、長径が5〜30mmであることが好ましく、8〜20mmであることが更に好ましい。
顆粒処理剤は、例えば、特開平2−109042号、同2−109043号、同3−39735号、同3−39739号及び特開2001−183780号等の明細書に記載される一般的な方法で製造できる。
球形顆粒とは粉体を球形に造粒した粒子を指す。球形とは、真球であっても、真球でなくてもよく、いわゆるペレット、丸薬、ビーズなどの名で一般的に呼ばれる粒子形状を含む。本発明において、顆粒の平均粒径が0.5〜20mmであることが好ましく、1〜15mmであることが更に好ましく、2〜10mmであることが非常に好ましい。また、平均粒径が0.5mm以下の顆粒が、顆粒型固形処理剤の10質量%以下であると、本発明の効果が顕著であり、0〜5質量%であることがとくに好ましい。
顆粒型固形処理剤の好ましい態様としては、コアシェル型の顆粒や多層構造顆粒が挙げられる。この場合は、固結や潮解を起しにくい成分を表面被覆層に配することができるので発明の目的に対してより効果的である。
顆粒型固形処理剤の調製方法については、特開2001-183780号及び同2001-183779号公報に詳細に記載された方法を用いることができる。すなわち顆粒化の方法については特開2001-183779号公報段落[0018]〜[0027]及び実施例並びに特開2001-183780号公報段落[0021]〜[0028]及び実施例に、処理剤容器については特開2001―183779号公報段落[0029]〜[0033]及び特開2001-183780号公報段落[0030]〜[0034]に記載された方法を用いることができる。
顆粒の形状は球状、円柱状、角柱状、不定形などの様々な形状に造粒できる。その平均粒径が0.1〜10mmであることが好ましく、0.2〜8mmであることが更に好ましく、0.3〜5mmであることが非常に好ましい。
顆粒の製造方法は、コアシェル型や多層構造方顆粒の製造方法も含めて公知の各種造粒法によって行うことができる。それら本発明に適用できる各種造粒法は、造粒ハンドブック(日本粉体工業技術協会編)に記載されており、また例えば特開平4−221951号、同2−109043号公報などにも記載されている。
錠剤又は顆粒状処理剤は、その表面保護と溶解性向上のために表面に水溶性ポリマーをコーティングしてもよい。コーティングに用いられる水溶性ポリマーの種類に制限はなく、例えばゼラチン、ベクチン、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸塩、ポリビニールアルコール、変性ポリビニールアルコール、ポリビニールピロリドン、ポリビニールピロリドン・ビニールアセテート共重合体、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロースナトリウム塩、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、アルギン酸塩、キサンタンガム、アラビアガム、トラガントガム、カラヤガム、カラゲナン、メチルビニルエーテル・無水マレイン酸共重合体等の合成、半合成及び天然水溶性高分子物質から選ばれる1種又は2種以上を用いることができ、中でもポリエチレングリコール、ポリビニールピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、アラビアガム、カラゲナンの1種又は2種以上を用いることがより好ましい。
水溶性ポリマーのコーティング方法にも公知の方法を格別の制約なく用いることができるが、前記の転動造粒法、攪拌造粒法、流動層造粒法、コーティング造粒法、溶融造粒法又は噴霧乾燥造粒法を用いることが好ましい。顆粒表面に1〜50%濃度のポリマー水溶液をスプレーコーティングし、乾燥する方法が特に好ましい。
本発明に係る固形処理剤は、カラー現像処理剤、脱銀工程に係る処理剤(定着処理剤、漂白処理剤、漂白定着処理剤)、リンス処理剤などのいずれの固形剤であってもよい。
そのほか黒白処理剤、製版作業に伴う減力剤、現像処理タンク洗浄剤などにも適用できる。
[写真処理液自動調製装置]
本発明の固形処理剤包装体開封装置の最も一般的な適用対象は、本発明の自動開封装置を備え、固形処理剤を自動開封して処理液調製槽に投入して処理液を調製する写真感光用処理液自動調製装置である。図2には、この態様を示してある。図2における処理液調製槽23の上部に固形処理剤6を収納した包装体の本体5からシール部2が開封装置の把持具21に引張られる開封により固形処理剤6が排出されて溶液24に混合溶解されて補充液などの処理液が調製される。本発明の開封装置によって、手を汚すことなく簡易にかつ容器内に固形処理剤を残留させることなく急速排出することができる。
[写真感光材料用処理装置]
本発明の固形処理剤包装体開封装置の別の好ましい適用対象は、自動開封装置が装備されていて、固形処理剤を自動開封して固形補充剤貯槽に投入し、該貯槽から処理槽に補充剤として直接投入する写真感光材料用処理装置である。このタイプの現像処理装置では、固形処理剤とともに水も処理槽に加えられ、処理槽内での混合によって閑静補充液が補充されたのと同じ効果が発揮される。例えば、特開2003−207825号公報に記載されている固形処理剤貯槽組み込み型の写真処理装置では、固形補充剤貯槽の上方に本発明の固形処理剤包装体開封装置を搭載して固形処理剤を自動開封して固形補充剤貯槽に投入させることによって、作業性を向上させることができる。具体的には、該公報明細書の図5の固形処理剤貯槽100の上部に本発明の固形処理剤包装体開封装置を開封によって固形処理剤が貯槽100内に投入されるように配置された態様が好ましい。
又、さらに別の好ましい適用対象は、自動開封装置が装備されていて、自動開封した固形処理剤を補充液調製槽に投入して補充液を調製し、調整された補充液を補充槽に送液し、補充槽から処理槽に補充を行う写真感光材料用処理装置である。
以下に本発明の具体的実施例を示すが、本発明は本実施例に限定されるものではない。
[容器]
下記4種の固形処理剤用容器を使用した。
・ カーボンブラック混練ポリエチレン容器
・ 形状:ガゼットタイプ
厚み:50μm
容量:1リットル(柱状部内法100×50mm、高さ200mm)
容器構成材料:PEに対して活性炭(商品名;ケッチェンブラックEC(LION(株)製)を10質量%混練したペレットを延伸したフィルムを成形した容器内表面抵抗率値:10Ω(相対湿度40%RH,温度25℃)
(参考:カーボンブラック無添加ポリエチレンの表面抵抗率値:1016Ω(相対湿度40%RH,温度25℃)である。)
2) 表面を導電性ラッカー塗布したPE/PET2層構成(PE層が内表面側)の積層フィルム容器
形状:ガゼットタイプ
厚み:PE50μm/PET15.0μm
容量:1リットル(柱状部内法100×50mm、高さ200mm)
使用塗料:アンチモン含有酸化錫系帯電防止塗料(住友大阪セメント(株)製C−401)
塗布厚み1.0μm(固形分基準)
表面抵抗率値:1010Ω(相対湿度40%RH,温度25℃)
3) 積層構成容器
形状:ゲーブルトップタイプ
構成:LLDPE/PE/PET/Al/PE/紙/PE
各層の厚み、上記の順に50μm、15μm、15μm、15μm、6μm、15μm、(基紙)、12μm、
基紙は、LBKPで、坪料337g/m
容量:1リットル(柱状部内法85×85mm、高さ140mm)
表面抵抗率値:3×1015Ω(相対湿度40%RH,温度25℃)
4)比較用容器:ポリエチレン単一構成
形状:ガゼットタイプ
構成:HDPE
柱状部厚み:50μm
容量:1リットル(柱状部内法100×50mm、高さ200mm)
表面抵抗率値:1016Ω(相対湿度40%RH,温度25℃0%)
[固形処理剤]
下記2種の固形処理剤を使用した。
A)特開2001−183779号公報実施例1表1の試験番号5の顆粒型発色現像処理剤を上記明細書実施例の記載に従って調製した。
B)特開2001−183779号公報実施例3表3の試験番号6の顆粒型漂白定着処理剤を上記明細書実施例の記載に従って調製した。
[試験方法]
上記各容器に固形処理剤A又はBを充填し、市販の熱硬化性接着剤を用いて370℃、シール圧力1トンでヒートシールして固形処理剤包装体を作製した。
固形処理剤包装体を温度10℃、相対湿度10%のもとに10日間おいて状態調節したのち、以下の試験を行った。
固形処理剤包装体を上記環境条件のもとで、上下方向に振幅20cmで10回往復運動(最大加速度2G)をさせて静電気を発生させた。この操作は輸送や包装体装填のハンドリングの過酷な場合に対応させるための操作である。
往復運動後、ただちに容器を開封して固形処理剤を排出させた後、排出処理剤の摩擦帯電量をファラデーゲージを用いて三回繰返し測定した。さらに、容器内に残留した処理剤の量も秤量した。
試験結果を表1に示す。表1では、3回の繰返し(n=3)測定値をすべて表示した。
Figure 2005292811
表1では、3回の繰返し測定値は再現性良好で、いずれの測定でも内表面の表面抵抗率が大きい比較用容器4)は、本発明に係る低抵抗値の内表面を持つ容器1)〜2)及び容器表面抵抗は大きいが、Al箔層を構成層中に含む材料で作られた容器3)のいずれよりも帯電量が大きかった。容器容器の内表面の表面抵抗率値が大きいか、又は容器材料がAl箔のような導電性金属層を有しなければ、帯電量も大きくなり、固形処理剤の残留量が多くなることが示された。
本発明に好ましく適用できるるゲーブルトップ型容器の構成を示す見取り図である。 固形処理剤包装体を開封して固形処理剤を容器外へ排出する典型例を示す模式図である。
符号の説明
1. 引張り代
2. シール部
3. 開封部位
4. 屋根部
5. 容器本体
21.把持具
22.引張り冶具
23.溶解槽
24.溶液
25.攪拌機
26.排出弁
27.排出口

Claims (5)

  1. 頂上部に開封部位を有する柱状容器に固形写真処理剤を収納してなる固形写真処理剤包装体であって、該容器の内表面の表面抵抗率が1012Ω以下であることを特徴とする固形写真処理剤包装体。
  2. 前記容器が表面抵抗率が1012Ω以下である単一構成材料で作られていることを特徴とする請求項1に記載の固形写真処理剤包装体。
  3. 前記容器の構成材料が複数層の積層材料であって、その容器内側表面を形成する構成層の表面抵抗率が1012Ω以下であることを特徴とする請求項1に記載の固形写真処理剤包装体。
  4. 頂上部に開封部位を有する柱状容器に固形写真処理剤を収納してなる固形写真処理剤包装体であって、該容器の構成材料が少なくとも導電性アルミニウム金属箔層を含む複数層からなる積層材料であることを特徴とする固形写真処理剤包装体。
  5. 前記容器の内表面が帯電防止剤で処理されていることを特徴とする請求項4に記載の固形写真処理剤包装体。
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