JP2005351634A - 無線システム、無線装置及びコンピュータプログラム - Google Patents

無線システム、無線装置及びコンピュータプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 複数の装置間で無線で正確な時刻を伝達するシステムにおいて、攻撃電波や妨害電波の影響を受けにくくする。
【構成】 制御部33は、上位装置からの時刻情報を受信器31で受信すると、今回の受信した時刻情報が指示する時刻と計時部34が計時している時刻との相対進度を計算し、さらに、相対進度の履歴の平均値と標準偏差値から、今回の相対進度の許容範囲を求める。今回の相対進度が許容範囲内の場合、計時部34の計時時刻を受信した時刻情報が指示する時刻に修正し、下位装置へ時刻情報を送信する。今回の相対進度が許容範囲外の場合には、異常な時刻情報と判別し、計時部34の修正と下位装置への時刻情報の送信を行わない。
【選択図】図4

Description

本発明は、親装置、子装置間で無線にてデータ通信を行なう無線システムに関する。より詳細には、本発明は、親装置からの無線信号で子装置の計時機能の時刻修正等を行なう無線システムにおける情報伝達のセキュリティ対策及びセキュリティ対策を有する子装置に関する。
親時計が基準となる時刻情報を電波等の無線で発信し、周囲に配置された子時計がこれを受信して親時計の基準時刻情報に基づいて時刻を修正して親時計の時刻に一致させる無線式の親子時計システムが知られている。親時計の基準時刻は外部の標準時刻情報源から電波等で受信して作られる。この無線式親子時計システムは、時刻情報の伝達に有線を必要としないから、親時計の時刻と一致した時刻を表示する複数の子時計を比較的自由に敷地内又は構内に配置するのに好適である。
例えば、比較的広大な敷地内又は複雑な建物内等に設置された無線式親子時計システムにおいても、親時計が基準時刻情報を子時計に送信でき、さらに、子時計の位置を比較的に自由に選択又は変更できるものとしては、特許文献1に開示されるものがある。
特開2002−148371号公報
この特許文献1に記載された親子時計システムでは、時刻情報がシステム内で転送されるため、比較的広大な敷地内又は複雑な建物内等に無線式親子時計システムを設置でき、また、子時計の位置を比較的に自由に選択又は変更できる。
しかし、従来の親子時計システムでは、空間を伝播する電波信号を使用しているため、外部から攻撃電波や妨害電波に弱い。場合によっては、悪意を有する者等による有害な電波により、親子時計システムのデータの書き換えや破損やデータ転送を妨害する事態が生じて、親子時計システム全体の動作及び信頼性に支障をきたす可能性がある。
同様の問題は、時刻の計時と表示を主機能とする時計に限らず、計時機能を備えていて、時刻情報を無線伝達する機能を備える様々な電子機器、例えば、情報処理端末(PDA(Personal Data Assistance)、ノートパソコン、ラップトップパソコン、ハンディターミナル)、無線タグ、ICタグ、ICチップ、ゲーム機、音響機器、等に共通に発生する。
従って、本発明は上記した従来技術の問題点を解決することを目的とし、具体的には、装置間の時刻情報の無線伝達にセキュリティが施された無線システム及び他装置との時刻情報の無線伝達にセキュリティが施された装置を提供することを目的とする。
この目的を達成するため、この発明の無線システムは、
親装置から無線で時刻情報を受信して、自己の計時機能による計時時刻を修正する複数の子装置を含む無線システムであって、
前記子装置は、
計時手段と、
前記計時手段の計時時刻を用いて所定のデータ処理を実行する処理制御手段と、
時刻情報を含む無線信号を受信する受信手段と、
前記受信手段で受信された無線信号に含まれている時刻情報に基づいて、前記計時手段の計時時刻を修正する修正手段と、
前記修正手段により修正された前記計時手段の計時時刻に基づいて、他の子装置の時刻を修正するための時刻情報を含む無線信号を送信する送信手段と、
前記受信手段で受信した無線信号に含まれる時刻情報が示す時刻と前記計時手段が計時していた時刻との間の相対進度を求める相対進度取得手段と、
前記相対進度取得手段により求められた相対進度を示す進度情報を順次記憶する相対進度情報記憶手段と、
前記相対進度情報記憶手段に記憶されている相対進度情報と、前記相対進度取得手段で求めた相対進度とに基づいて、前記受信手段で受信した無線信号が異常信号か否かを判別する異常信号判別手段、
を有することを特徴とする。
前記異常信号判別手段は、例えば、前記相対進度情報記憶手段に記憶された複数の相対進度情報に基づいて定められる所定範囲から、前記受信手段で受信された無線信号に含まれる時刻情報についての相対進度が逸脱している場合は異常信号として判別する。
前記異常信号判別手段は、例えば、前記相対進度情報記憶手段に記憶された複数の相対進度情報の示す相対進度の平均値を求め、求めた平均値に基づいて、前記所定範囲を定める。前記所定範囲は、例えば、前記相対進度情報記憶手段に記憶された複数の相対進度情報の示す相対進度の平均値から、その標準偏差の範囲である。
前記異常信号判別手段は、例えば、前記受信手段で受信した無線信号を前記異常信号であると判別した場合、前記修正手段による修正を禁止する。また、前記時刻情報を含む無線信号の送信を禁止してもよい。
前記異常信号判別手段は、例えば、前記異常信号の検出が連続して所定回数発生した場合若しくはその他の予め定められた事態が発生した場合、該無線システムを管理する人間若しくは他の機器に通知するための通知手段を有する。
前記相対進度情報記憶手段に記憶された相対進度情報を、該無線システムを管理する人間若しくは他の機器に通知するための手段を配置してもよい。
前記子装置は、さらに、前記異常信号を検出した事態の履歴を記憶する履歴記憶手段と、前記異常信号を検出した履歴を直接又は他の前記子装置を介して前記親装置に伝送する手段を備えてもよい。
前記子装置は、例えば、無線タグ又は情報端末から構成される。
前記子装置は、例えば、データ記憶手段とパッケージとを備える無線タグから構成され、前記処理制御手段は、所定のトリガ信号に応答して、前記計時手段の計時時刻を示す計時情報を前記データ記憶手段に記憶し、記憶した計時情報を直接又はデータ処理して、無線で外部に出力する手段を備え、前記パッケージは無線信号を透過可能な材料から構成され、全体を封入する。
また、前記子装置は、例えば、データ記憶手段と入力装置と表示装置とを備えるデータ処理装置から構成される。この場合、前記処理制御手段は、例えば、前記受信手段又は前記入力装置からの第1の指示に応答して、前記計時手段の計時時刻を示す計時情報を前記データ記憶手段に記憶し、前記受信手段又は前記入力装置からの第2の指示に応答して、前記データ記憶手段に記憶した計時情報を直接又はデータ処理して、外部に出力する手段を備える。
前記相対進度は、例えば、前記計時手段の計時する所定時間当たりの相対進度に換算され、評価される。
また、前記処理制御手段は、例えば、前記計時手段の計時時刻を用いて時分割通信処理を行なう。
上記目的を達成するため、この発明の計時機能を有する無線装置は、
計時手段と、
前記計時手段の計時時刻を用いて所定のデータ処理を実行する処理制御手段と、
時刻情報を含む所定の無線信号を受信する受信手段と、
前記受信手段により受信された無線信号に含まれる時刻情報に基づいて、前記計時手段の計時時刻を修正する修正手段と、
前記修正手段により修正された前記計時手段の計時時刻に基づいて、他の装置の時刻を修正するための時刻情報を含む無線信号を送信する送信手段と、
前記受信手段で受信した無線信号に含まれている時刻情報が示す時刻と前記計時手段による計時時刻との間の相対進度を求める相対進度取得手段と、
前記相対進度取得手段により求められた相対進度を示す相対進度情報を記憶する相対進度情報記憶手段と、
前記相対進度情報記憶手段に記憶されている複数の相対進度情報と前記受信手段で受信された無線信号について前記相対進度取得手段で求めた相対進度とに基づいて、受信した無線信号が異常信号であるか否かを判別する異常信号判別手段と、
無線信号が異常信号であるか否かを判別する異常信号判別手段と、
を有することを特徴とする。
また、上記目的を達成するため、この発明のコンピュータプログラムは、
無線通信機能と計時機能とを備えるコンピュータを、
計時手段、
前記計時手段の計時時刻を用いて所定のデータ処理を実行する処理制御手段、
受信した無線信号に含まれている時刻情報に基づいて、前記計時手段の計時時刻を修正する修正手段、
前記修正手段により修正された前記計時手段の計時時刻に基づいて、他の装置の計時時刻を修正するための時刻情報を含む無線信号を送信するための処理を行う送信手段、
前記受信手段で受信した無線信号に含まれている時刻情報が示す時刻と前記計時手段の計時時刻との差に基づく相対進度を求める相対進度取得手段、
前記相対進度取得手段により求められた相対進度情報を記憶する相対進度情報記憶手段、
前記相対進度情報記憶手段に記憶されている相対進度情報と前記受信手段で受信された無線信号について前記相対進度取得手段で求めた相対進度とに基づいて、受信した無線信号が異常信号か否かを判別する異常信号判別手段、
として機能させる。
本発明は上記構成により、受信した無線信号を、該無線信号に含まれている時刻情報と自らが計時している時刻との相対進度(ずれ)に基づいて、異常であるか否かを判別することができる。従って、悪意を有する者により故意に又は何らかの事情で偶然に有害情報が侵入しても、それを判別することができる。従って、例えば、計時手段が誤った時刻を計時したり、他の装置に誤った時刻情報を送信するような事態を防止することも可能となる。このため、複数の子装置(無線装置)の計時機能を信頼性高く同期させることができ、計時機能に基づくデータ処理や時分割通信処理を信頼性高いものとすることができる。例えば、子装置を、温度計やガスメータ等の各種のデータロガーとした場合にはそれぞれのデータの履歴を信頼性高い計時機能に基づくものとすることができる。
以下、図面を参照して本発明を実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る無線システム1の概略を示す。
無線システム1は、システムの構成要素である各装置が正確な時刻情報を共有し、この正確な時刻情報を用いて所定のデータ処理を全体として実行するものであり、親装置2と、複数の第1の子装置3A、複数の第2の子装置3B及び第3の子装置30と、複数の第2の子装置3Bの内の1つと第3の子装置3Cとの間に配された中継器41及び42とを備える。
子装置3としては、親装置2あるいは他の子装置3等の通信相手と所定の出力(パワー)の無線信号、例えば、電磁波(一般に電波)で双方向に通信可能なもの、例えば、通信相手に対して所定位置に設置される温度計やガスメータ、ゲーム機等の各種のデータロガー、ショーケースに設置される電子棚札、商品や管理物品に装着される無線タグ(ICタグ、ICチップとも称される)等、計時機能装置を備え、各種の無線装置が挙げられる。また、子装置は、使用時に通信相手と所定のパワーの電波にて通信するものとすれば、情報処理端末(PDA(Personal Data Assistance)、ノートパソコン、ラップトップパソコン、ハンディターミナル)であっても良い。
親装置(ランク(階層)0の装置)2と第1の子装置(ランク1の装置)3Aの間、第1の子装置3Aと第2の子装置(ランク2の装置)3Bの間、上記1つの第2の子装置3Bと中継器(ランク3の装置)41の間、中継器41と中継器(ランク4の装置)42の間、及び中継器42と第3の子装置(ランク5の装置)3Cの間は、所定の出力(パワー)と所定の周波数を持った電磁波(一般に電波)で双方向に通信可能に接続されている。この出力と周波数とは、例えば、法規制による免許や許可を必要としない値の大きさに選ばれている。この電磁波は同一周波数であってもよいし、異なる周波数に設定してもよい。
図1には、無線システム1以外の、外部電波発生源として、システム外送信機70を示している。本実施の形態の無線システム1は、このシステム外送信機70が偶然又は故意に無線システム1に対して攻撃又は妨害電波を発生した場合でも、無線システム1が異常動作をすることを防止する。
親装置2は、正確な時刻情報である標準時刻情報を受信して、正確な時刻を示す時刻情報と親装置2からの情報であることを示すデータ(ランク0を示すランク情報と親装置2の識別情報)とを含む基準時刻情報を所定の周波数と出力の搬送電波で無線システム1内の子装置3Aへ向けて送信し、標準電波を直接受信することができない各子装置3の計時時刻を正確な時刻に修正するための装置である。この親装置2は、図2のブロック図に示すように、アンテナ20と、受信器21と、デコーダ22と、制御部23と、計時部24と、時刻表示部25と、エンコーダ26と、識別情報記憶部27と、送信器28と、電源制御部29と、表示部51と、記憶部52と、から構成される。
受信器21は、アンテナ20を介して外部の標準時刻情報を含む電波(標準電波:放送の時報、長波標準電波または全地球測位システム(GPS)の時刻情報等)を受信し、標準時刻情報を復号して出力する。なお、受信器21は、テレホンJJYまたは専用回線等の有線にて標準時刻情報を受信するものであっても良い。また、ネットワークを介してタイムサーバ等から標準時刻情報を受信するものであってもよい。
デコーダ22は、受信器21で復調された標準時刻情報をデコードして、時刻情報(例えば、所定時刻であることを示す情報又は年・月・日・時・分・秒・等を示す情報)を出力する。
制御部23は、デコーダ22からのデコードされた時刻情報に基づいて、計時部24の計時時刻を受信した標準時刻に一致させるよう修正するための修正情報を作り、計時部24に送る。
計時部24は発振回路、カウンタ回路、時刻レジスタ等を備え、発振回路からのクロック信号をカウンタ回路でカウントし、カウント値に基づいて時刻レジスタに記憶している計時時刻を更新し、時刻表示部25とエンコーダ26と電源制御部29とに供給する。また、計時部24は、制御部23からの修正情報に従って、時刻レジスタの記憶データ、即ち、計時部24の計時時刻を標準時刻に合うように修正する。
時刻表示部25は、ディジタル表示装置やアナログ表示装置を備え、計時部24の計時時刻を表示する。
エンコーダ26は、識別情報記憶部27から供給される親装置2に割り当てられているランク0を示すランク情報と親装置2の識別情報と、計時部24から供給される時刻情報とを含む基準時刻情報(ランク1の子装置3Aが計時時刻を修正するための情報)を生成し、この基準時刻情報をエンコードして送信対象のベースバンド信号を生成して、送信器28へ送る。なお、時刻情報は、秒単位とし、秒の数値は整数とする。
識別情報記憶部27は、親装置2に割り当てられているランク情報と識別情報とを記憶する。
送信器28は、ベースバンド信号で所定の周波数と出力の搬送波信号を変調して、アンテナ20を経由して子装置3へ向けて送信する。なお、送信対象の時刻情報を、自身の状態を示すステータス、子装置を制御するコマンド等の他の情報に添えて送信してもよい。
電源制御部29は、計時部24と時刻表示部25とに常時電力を供給して、計時動作及び表示動作を常時可能とする。また、電力供給スケジュールを予め記憶しており、計時部24の計時時刻が、標準時刻情報受信時刻及び子装置3Aからの電波の受信時刻になると、受信器21、デコーダ22及びその他の必要な回路に電力を送って、受信動作を実行させ、その他の期間は、これらの回路を停止する。また、電源制御部29は、計時部24の計時時刻が、基準時刻情報の送信時刻になると、エンコーダ26,送信器28及びその他の必要な回路に電力を送って、送受信動作を実行させ、その他の期間は、これらの回路を停止する。これにより、電力消費を節約する。
電源制御部回路29について、さらに詳細に説明する。電源制御部29には、予め設定されているダウンリンク時のタイムスケジュールと、アップリンク時のタイムスケジュールとに関し、自身が電波を受信するタイミングと電波を送信するタイミングとが登録されている。ここで、ダウンリンクとは、親装置2(ランク0)から最上位のランクの子装置3A、更に、上位ランクの子装置3からより下位のランクの子装置3に時刻情報を順次伝達して、それぞれの計時時刻を正しい時刻に修正するための通信処理を意味する。また、アップリンクとは、各子装置3での時刻の更新状況情報、異常信号検出情報、その他の情報を親装置2に集約するために、ランクが下位の子装置3から上位の子装置3に順次情報を伝達し、最後に、最上位の子装置3Aから親装置2に情報を伝達する通信処理を意味する。
この設定により、電源制御部29は、計時部24の計時時刻が図7に示すダウンリンクの開始時刻(1:59:59)の直前のタイミング(例えば、1:59:58)になると、受信器21とデコーダ22とに電力を供給して標準時刻情報を受信・デコードさせ、制御部23に供給させる。これにより、計時部24の計時時刻が修正される。
また、電源制御部29は、計時部24の計時時刻が図7に示すダウンリンクの開始開示時刻(2:00:00)の直前のタイミング(例えば、1:59:59)になると、エンコーダ26と送信器28とに電力を供給し、計時部24の計時時刻に、識別情報記憶部27から供給される親装置のランク情報と識別情報とを付加して、基準時刻情報を生成し、これをエンコーダ26でエンコードして、送信器28から送信させる。
また、電源制御部29は、計時部24の計時時刻が図8に示すアップリンクのランク1の子装置3Aの送信時間帯(3:59:00)になると、受信器21とデコーダ22に電力を供給し、ランク1の子装置3Aから送信されて来る情報を受信させる。
表示部51は、子装置3からアップされた様々な情報や警報を表示して、管理者などに報知する。
記憶部52は、子装置3からアップされた情報や、制御部33の動作プログラム等を記憶する。
このような構成により、親装置2は、計時部24で計時を行って、時刻表示部25に現在時刻を表示する。
そして、計時部24の計時時刻が電源制御部29に予め登録されている標準時刻情報の受信時刻になると、電源制御部29は、受信器21とデコーダ22とに電力を供給し、アンテナ20及び受信器21により標準時刻情報の電波を受信し、受信情報をデコーダ22でデコードし、制御部23により計時時刻を標準時刻に修正するための修正情報を作り、計時部24が自己の計時時刻を標準時刻に合うように修正し、時刻表示部25が時刻表示を修正する。従って、親装置2は、ほぼ正確な時刻を計時し、表示することができる。
そして、計時部24の計時時刻が電源制御部29に予め登録されている、子装置3Aの計時時刻を修正するために基準時刻情報を送信する時刻になると、電源制御部29は、エンコーダ26と送信器28とに電力を供給する。エンコーダ26は、計時部24の計時時刻を示す情報と識別情報記憶部27に記憶されている親装置2のランク情報と識別情報とを含む基準時刻情報を生成し、これをエンコードしてベースバンド信号を生成し、送信器28へ送る。送信器28は、ベースバンド信号で所定の周波数と出力の搬送波信号を変調して、アンテナ20を介して子装置3Aへ向けて送信する。
また、計時部24の計時時刻がアップリンクタイミング中の最上位の子装置3Aが情報を送信するタイミングになると、電源制御部29は、受信器21とデコーダ22に電力を供給し、受信器21により子装置3Aからの電波を受信し、デコーダ22でデコードし、制御部23に供給する。制御部23は、受信した情報に含まれている識別情報から、各子装置3が送信した情報を識別して、必要に応じて、表示部51に表示する。この受信情報は、各子装置3の異常電波の検出状況や受信電波の強度の履歴の情報等を含む。また、子装置3が温度計、湿度計やガスメータ、ゲーム機のコイン計数器等の各種のデータロガーを構成するのであれば、子装置3は、収集したデータに添えて受信情報を送信するものとすれば良い。
また、制御部23は、各子時計3からの異常電波通知及び/又は後述の履歴情報を記憶部52に記憶して、後の解析に利用する。記憶部52の容量は子装置3の数と個々の情報のサイズに応じて適当に選択できる。管理者又は他の管理用の機器への通知は、1回の異常電波発生ではなく所定回数連続して異常電波が発生した場合のみに限定しても良い。
必要ならば各子装置3からの異常電波の通知や後述の履歴情報を、図示しない管理者又は他の管理用の機器に、エンコーダ26と送信器28とを介して通知するようにしてもよい。この場合、例えば、送信器28にネットワークを用いた通信機能を追加して、管理者に異常状態を通知するメールを送信する構成とし、あるいは、他の管理用の機器に履歴情報をファイル化して送信する構成とすれば良い。
標準時刻情報の電波は、通常、十分な強度を有し且つ親装置2は無線システム1の管理者による注意が通常、常に払われていて妨害電波等の発射等の異常事態の察知は容易で対策も講ずることができる。従って、図2の構成では、親装置2には異常電波の特段の対策手段は設けていない。しかしながら、親装置2が管理者の注意が常に払われる場所に設置されていない場合等、必要ならば、以下に説明する子装置3と同様に、異常電波対策用の構成を親装置2に設けることもできる。
親装置2が送信する電波と各子装置3が送信する電波は同一の周波数でもよい。但し、親装置2と子装置3の送信時間が一致しないように時間をシフトして(通信チャネルを時間軸上で異ならせて)送信して、混信を回避する。このとき、より信頼性の高い時刻情報に子装置3が同期されたものであるので、このような時分割通信の信頼性が高いものとなっている。これに代えて、親装置2が送信する電波と各子装置3が送信する電波を異なる周波数として、混信を回避してもよい。
図1に示す、第1の子装置3A、第2の子装置3B、及び第3の子装置3Cは、例えば、所謂無線タグから構成され、図3に示すように、通信回路301と、タイマ回路302と、メモリ303と、プロセッサ304と、から構成され、樹脂パッケージ305に封入されている基本構成を有する。
通信回路301は、他の装置との間で無線通信を行う。
タイマ回路302は、現在時刻をカウントする。
メモリ303は、プロセッサ304の動作プログラムとこの子装置3の識別情報を記憶している。また、プロセッサ304のワークエリアとして機能する。
プロセッサ304は、通信回路301を介して、外部より自己宛の問い合わせコマンドを受信すると、自己の識別情報を含む応答信号を通信回路301を介して送信する。また、問い合わせコマンドを受信した時刻や問い合わせコマンドの発行元の識別情報等をメモリ303に記録し、所定の読み出しコマンドを受信すると、メモリ303に蓄積しておいた履歴情報を通信回路301を介して外部装置に送信する。
また、プロセッサ304は、通信回路301を介して、親装置2又は自己より上位の子装置3からの時刻修正用情報(タイマ回路302の計時時刻を修正するための情報であり、親装置2からのものを基準時刻情報、子装置3からのものを参照時刻情報と呼ぶ)を受信し、受信した時刻修正用情報に含まれている時刻に基づいて、タイマ回路302の計時時刻を修正し、次のアップリンク時に応答信号等を通信回路301を介して送信する。
パッケージ305は、一辺が、例えば、数センチメートル〜数ミリメートルの直方体又は立方体形状に、電波透過性の樹脂材料から形成され、通信回路301による外部との通信を可能としつつ全体を封入する。
なお、無線システム1が本来予定するデータ処理を実行するためのコマンドや応答信号の送受信に使用する無線信号(電波)の周波数帯域と、タイマ回路302の計時時刻の修正のための情報とその応答の送受信に使用する無線信号の周波数帯を、通信回路301で十分分離可能な別帯域とする。
次に、図4を参照して、子装置3の構成の詳細を、親装置2からの基準時刻情報を直接受信する子装置3Aを例に説明する。
図4は、図3に示す構成を有する無線タグから構成される子装置3Aの構成のうち、タイマ回路302の計時時刻を修正して応答を返送する部分の構成を詳細に示すものである。
図4に示すように、子装置3Aは、アンテナ30と、受信器31と、デコーダ32と、制御部33と、計時部34と、ランク制御部37Aと、エンコーダ36と、識別情報記憶部37と、送信器38と、電源制御部39と、記憶部61と、異常状態通報部62と、から構成される。
受信器31は、アンテナ30を介して親装置2からの基準時刻情報と下位の子装置3Bからの応答を受信・復調して出力する。
デコーダ32は、受信器31で復調された信号をデコードして、制御部33とランク制御部37Aに供給する。即ち、デコーダ32は、受信した信号が親装置2からの基準時刻情報の場合には、時刻情報と親装置2のランク情報と識別情報とを再生して制御部33に出力し、親装置2のランク情報と識別情報とをランク制御部37Aに出力する。また、デコーダ32は、受信した信号が子装置3Bからの無線信号の場合には、再生した情報を制御部33に出力する。
制御部33は、デコーダ32から時刻情報を受信すると、受信した時刻情報が示す時刻に対する計時部34が計時している時刻との相対進度(ずれ量)e(計時部34の計時時刻−受信した時刻情報が示す時刻)を計算し、さらに、次に前回の正常な基準時刻情報を受信してからの経過時間Tから、相対進度eを単位時間(例えば、1日)当たりの相対進度(ずれ量)Aに換算する。さらに、記憶部61に記憶されている最近10回の単位時間当たりの相対進度(ずれ量)a1乃至a10の標準偏差値σ[(分散σ= {(a1−am)+…+(a10−am)}/10の正の平方根)。am=(a1+a2+…+a10)/10]とを比較する。
今回の相対進度Aと平均値amとの差、すなわち、相対進度の偏差(S=|A−am|)が標準偏差値σ以下の場合に、今回受信した基準時刻情報が正常な情報であると判別し、受信した時刻情報に基づいて時刻修正情報を作成し、計時部34に供給する。また、受信した時刻情報、計時部34の計時情報、相対進度e、経過時間T、単位時間当たりの相対進度A、等を履歴情報として図5に例示するように記憶部61に格納する。
一方、今回の相対進度Aの偏差Sが標準偏差値σより大きい場合には、今回受信した基準時刻情報が異常な情報であると判別し、受信した時刻情報に基づいた計時部34の計時時刻の修正は行わず、さらに、下位装置への参照時刻情報の送信も禁止し、さらに、異常情報(受信した時刻情報、計時部34の計時刻情報、相対進度e、経過時間、単位時間当たりの相対進度A、標準偏差、過去10回分の履歴情報)などを記憶部61に格納する。また、異常状態通報部62に、次回のアップリンクの際に、異常情報を親装置2に送信することを指示する。
また、制御部33は、アップリンク時に、デコーダ32から自己より下位の子装置3Bからの情報(異常通知情報、受信履歴情報等)を受信すると、これをエンコーダ36に供給して、送信器38を介して親装置2に送信させる。
計時部34は図示しない発振子を備える発振回路、カウンタ回路、時刻レジスタ等を備え、発振回路からのクロック信号をカウンタ回路でカウントし、カウント値に基づいて時刻レジスタに記憶している計時時刻を更新し、計時時刻をエンコーダ36及び電源制御部39に供給する。また、図3に示したプロセッサ304にも供給され、様々なデータ処理に利用されると、時刻レジスタの記憶データ、即ち、計時部34の計時時刻を親装置2の計時時刻に同期するように修正する。なお、発振回路の発振周波数は、kHzオーダー以上であり、計時部34は、0.001秒オーダーで計時を行う。一方、親装置2が送信する時刻情報は、秒の第1桁の単位までのデータである。そこで、計時部34は、時刻情報に基づいて時刻レジスタの記憶データを修正する際に、秒の小数点以下の値を「000」にクリアする。また、親装置2が送信する時刻情報は、秒の第1桁の単位までのデータであるが、例えば、データの後端を親装置2の計時する秒と同期して送信完了させる等してデータと親装置2の計時する秒とを同期させてあり、親装置と子装置との時刻の相対進度を子装置側で高精度に取得できるようにしてある。
ランク制御部37Aは、ダウンリンクの受信時に、デコーダ32から供給される情報に基づいて、自己のランクを判別し、判別したランクを示す情報を出力する。図1では、親装置2はランク0(第0階層)、子装置3Aはランク1(第1階層)、子装置3Bはランク2(第2階層)、...であり、子装置3Aのランク制御部37Aは親装置2からの基準時刻信号に含まれているランク0を示すランク情報と親装置2の識別情報とに基づいて、自己がランク1であることを判別し、その旨の信号をエンコーダ36と電源制御部39に出力する。
識別情報記憶部37は、この子装置3Aに割り当てられている識別情報を記憶する。この例では、子装置3の識別情報は1〜60のいずれかであり、無線システム1内には、同一の識別情報を有する装置は存在しない。このため、無線システム1内の子装置3の最大数は60であり、ランクも1〜最大60である。
エンコーダ36は、計時部34から供給される時刻情報(例えば、秒単位。各値は整数)と、ランク制御部37Aから供給される自己のランク1を示すランク情報と、識別情報記憶部37に格納されている子装置3Aの識別情報とを含む第1の参照時刻情報を生成し、これをエンコードして、ベースバンド信号を生成し、送信器38に送る。
送信器38は、エンコーダ36から供給されるベースバンド信号で、所定の周波数と出力(パワー)の搬送波信号を変調して、アンテナ30を経由して自己より下位の子装置3Bへ向けて送信する。
電源制御部39は、計時部24に電力を常時供給して計時動作を常時可能とする。また、計時部34からの時刻情報に従って、自己より上位の装置の時刻修正用の情報(子装置3Aの場合には、親装置2から送信されてくる基準時刻情報)の送信時間、及び、自己より下位の子装置3のアップリンク用の電波の送信時間にのみ、受信器31、デコーダ32及びその他の必要な回路に電力を送って、受信動作を実行させ、他の期間はこれらの回路を停止して、電力消費を節約する。但し、ランク制御部37Aが、受信信号に基づいて、ランク情報を出力すると、受信器31への電力の供給を停止して、以後の受信を一定時間停止させる。また、電源制御部39は、計時部34からの時刻情報に従って、自己より下位の装置に時刻参照情報を送信するダウンリンクでの送信タイミング及び自己より上位の装置に異常情報等を送信するアップリンクでの送信タイミングでのみ、エンコーダ36,送信器38及びその他の必要な回路に電力を送って、送信動作を実行させ、他の期間はこれらの回路を停止して、電力消費を節約する。
電源制御部39について、さらに、詳細に説明する。電源制御部39には、図7に示すようなダウンリンクのタイムスケジュールと、図8に示すようなアップリンクのタイムスケジュールとが登録されている。図7に示すように、ダウンリンク時の送信タイミングは、ランクが高い程早く、図8に示すように、アップリンク時の送信タイミングは、ランクが低い程早く設定されている。
まず、電源制御部39は、計時部34の計時時刻が図7に示すダウンリンクの開示時刻(親装置2の送信開始時刻、1:59:59)になると、受信器31に電力を供給し、基準時刻情報を受信する。そして、ランク制御部37Aは、受信した基準時刻情報に含まれているランク情報及び親装置2の識別情報に基づいて、自己のランク1を示すランク情報を電源制御部39に通知する。電源制御部39は、通知に応答して、以後送信される参照時刻情報(自己と同一ランクからより下位のランク)の受信をダウンリンクの終了(3:00:00)まで停止する。従って、各子装置3は、あるランク(子装置3Aの場合、ランク0)からの時刻修正用信号を受信すると、それ以下の装置の出力する時刻修正用信号は受信しない。
そして、電源制御部39は、計時部34の計時時刻が、ランク制御部37Aが判別したランクに相当し、且つ、識別情報記憶部37から供給される識別情報に一致するタイミングになると、エンコーダ36と送信器38とに電力を供給し、自己より下位の装置に、参照時刻情報を送信させる。
また、電源制御部39は、計時部34の計時時刻が図8に示すアップリンクの開示時刻(3:00:00)になると、受信器31に電力を供給し、他装置からの情報を受信する。そして、電源制御部39は、計時時刻が自己のランクと識別情報から定まる送信タイミングになると、送信器38に電力を供給し、制御部33が自己が下位装置から受信した情報と自己が保有するアップ対象情報と識別情報とを含む情報をエンコーダ36でエンコードして、アンテナ30を介して送信する。以後は、受信器31と送信器38への電力の供給を停止する。
記憶部61は、制御部3から供給された、受信時刻情報、計時部34から読み出した時刻情報、両時刻の相対進度(ずれ量)、前回の正常な時刻情報の受信からの経過時間、単位時間(1日)当たりの相対進度(ずれ量)を、図5に例示するように履歴情報として順次記憶する。
異常状態通報部62は、制御部33からの指示に応答し、記憶部61に格納されている異常情報を、エンコーダ36、送信器38を介して、次ぎのアップリンク時に異常電波の受信を親装置2に通知する。そして、親装置2は上述したように無線システム1の図示せぬ管理者及び/又は他の管理機器に通知する。異常状態通報部62は、1回の異常時刻情報の受信により通知を行ってもよく、代替的には、所定回数の連続した異常時刻情報の受信がある時に通知をしてもよい。この場合、異常時刻情報の受信の記録は記憶部61に記憶される。
なお、子装置3Aは、上記構成以外に、外部装置からランダムなタイミングで供給される様々なコマンドや指示を受信するために常時オンしている受信回路を備えており、プロセッサ304は、その受信回路で受信したコマンドなどについては、適宜処理するものとする。
また、例えば、受信器31とデコーダ32、エンコーダ36と送信器38とは図3の通信回路301、計時部34は図3のタイマ回路302、識別情報記憶部37と記憶部61はメモリ303、制御部33とランク制御部37Aとはプロセッサ304、をそれぞれ構成する。
図1に示す第2の子装置3Bは、実質的に子装置3Aと同一の構成、即ち、図3と図4に示す構成を有し、第1の子装置3Aからの第1の参照時刻情報を受信し、計時時刻を修正する。この際、リンク制御部37は、ランク情報から自己がランク2であることを判別し、第2の参照時刻情報を送信する。
中継器41は基本的に、子装置3Aと同一の構成を有し、子装置3Bからの第2の参照時刻情報を受信し、計時時刻を修正し、ランク3であることを判別し、第3の参照時刻情報を送信する。
中継器42も基本的に、子装置3Aと同一の構成を有し、中継器41からの第3の参照時刻情報を受信し、計時時刻を修正し、ランク4であることを判別し、第4の参照時刻情報を送信する。
なお、中継器41、42は、単なる電波中継のための受信機能と送信機能を備えるものでもよい。この場合、各中継器41,42は、基本時刻情報又は第nの参照時刻情報を受信し、ランクを落とすことなく、基本時刻情報又は第nの参照時刻情報を送信する。
図1に示す第3の子装置3Cも、子装置3Aと同一の構成を有する。但し、ランク5である。
次に、上記構成を有する子装置3の動作を、第1の子装置3Aを例に説明する。
電源制御部39に登録されているダウンリンク時の受信時刻(親装置2の送信タイミング)になると、電源制御部39が受信器31とデコーダ32に電源を供給する。これにより、子装置3Aは、アンテナ30と受信器31により親装置2から基準時刻情報を受信して復調し、デコーダ32でコード情報にデコードして、時刻情報と親装置2のランク情報と識別情報とを再生し、時刻情報とランク情報と識別情報とを制御部33に供給し、ランク情報と識別情報をランク制御部37Aに供給する。
制御部33は、デコーダ32から時刻情報等を受信すると、図6に示す処理を開始し、計時部34の計時時刻を読み出し(ステップS11)、受信した時刻情報が示す時刻と、計時部34から読み出した時刻との相対進度(ずれ量)eを計算する(ステップS12)。
制御部33は、前回の正常の基準時刻情報を受信してからの経過時間Tを記憶部61に記憶されている履歴情報から計算する(ステップS13)。計算した相対進度eと経過時間Tから、単位時間(1日当たり)当たりの相対進度(ずれ量)Aを求める(換算する)(ステップS14)。
さらに、記憶部61に記憶されている最近10回の単位時間当たりの相対進度(ずれ量)al、a2、…、a10の標準偏差値σ(分散σ= {(a1−am)+…+(a10−am)}/10の正の平方根)を求める(ステップS15)。なお、am=(a1+a2+…+a10)/10、即ち、平均値である。
続いて、今回の単位時間当たりの相対進度(ずれ量)Aについて、最近10回の単位時間当たりの相対進度の平均値amに対する偏差(S=|A−am|)が標準偏差値σよりも小さいか否かを判別する(ステップS16)。
今回の相対進度Aの偏差Sが平均値amを基準として標準偏差値σよりも小さい場合(ステップS16;Yes)、今回受信した信号を正常な情報と判別し、今回の相対進度Aの偏差Sが標準偏差値σよりも大きい場合(ステップS16;No)、今回受信した信号を異常な信号と判別する。
今回受信した時刻情報が正常であると判別した場合、受信した時刻情報に基づいて時刻修正情報を作成し、計時部34に供給する(ステップS17)。計時部34は、提供された時刻修正情報に基づいて、計時時刻を修正する。
続いて、制御部33は、受信した時刻情報、計時部34から読み出した時刻情報、相対進度、経過時間、一日当たりの相対進度、正常・異常の別、等の情報を記憶部61に図5に示すように格納する(ステップS18)。
一方、ステップS16で、今回受信した時刻情報が異常であると判別した場合には、異常な時刻情報を受信した、受信時刻、相対進度e、経過時間T,単位時間当たりの相対進度A、等の情報を含む、異常状態情報を作成し、記憶部61に格納し(ステップS19)、異常状態通報部62に異常状態の通報を指示する(ステップS20)。さらに、電源制御部39に、下位装置への参照時刻情報を送信することを禁止するための禁止信号を出力する(ステップS21)。このため、禁止信号が出力された場合には、電源制御部39は、規定時刻になっても送信器38に電力を供給せず、下位の子装置3Bに第1の参照時刻情報の送信を行わない。
一方、ランク制御部37Aは、デコーダ32から供給されるランク情報と識別情報から、受信した時刻情報が親装置2(ランク0)からのものであることを判別し、エンコーダ36に、それより1段下位のランク、即ち、ランク1を示す情報を出力する。
エンコーダ36は、計時部34の出力する時刻情報(親装置2の送信する時刻情報と同様に、例えば、秒までの情報で、各数値は整数)に、ランク制御部37Aから供給されるランク1を示すランク情報と識別情報記憶部37から供給されるこの子装置3の識別情報とを付加してエンコードし、第1の参照時刻情報(ランク1の装置から下位の装置に時刻合わせのために送信される情報)として、送信器38に出力する。
電源制御部39は、制御部33から、送信禁止信号が出力されていない場合には、ランク制御部から供給されるランク情報と、識別情報記憶部37から供給される識別情報とに従って、自己が参照時刻情報を送信すべき時間帯(チャネル)を認識し、計時部34の計時時刻がその時間帯になると、エンコーダから供給されている第1の参照時刻情報を送信する。
また、電源制御部39は、計時部34の計時時刻が図7に示すアップリンクの開示時刻(3:00:00)になると、受信器31とデコーダ32に電力を供給し、他装置からの情報を受信する。制御部33は、デコーダ32から提供された下位装置からの情報を一時記憶する。そして、電源制御部39は、計時部34の計時時刻が自己のランクと識別情報から定まる送信タイミングになると、エンコーダ36と送信器38に電力を供給する。エンコーダ36は、制御部33から供給される下位装置から受信した情報と、異常状態通報部62から供給される異常状態情報と、識別情報とを含むアップ対象情報、すなわち、先述の履歴情報をエンコードして、アンテナ30を介して送信する。以後は、受信器31と送信器38への電力の供給を停止する。
このようにして、アップされた情報は、親装置2に受信され、親装置2は、上述したように無線システム1の管理者及び/又は他の管理機器に通知する。なお、異常状態通報部62は、異常電波を受信する毎に通知を行ってもよく、あるいは、所定回数の連続した異常電波の受信がある時に通知をしてもよい。この場合、異常電波の受信の記録は記憶部61に記憶される。
さらに、異常状態通報部62は、記憶部61内に記憶された正常及び異常の全ての時刻情報とそれに関連する情報の記憶の履歴を、定期的なアップリンク時に親装置2にエンコーダ36、送信器38を介して送信して、無線システム1の管理者が保守点検に使用できるようにしてもよい。そして、時間的に古い方の記憶情報が新しい情報に書き替えられるようにしてもよい。なお、平均値と標準偏差値を求めるための過去の情報のサンプル数を、上記の例では、10としたが、この数に限定する必要は無く、記憶部61に記憶可能な過去の履歴情報の数に応じて適宜選択できる。
子装置3において、上述したデコーダ32,制御部33,エンコーダ36、識別情報記憶部37,ランク制御部37A,電源制御部39,記憶部61、異常状態通報部62を、例えば図3に示すプロセッサ304上で走るプログラムとメモリ303とこれらに電力を供給する電源とにより実現してもよい。
第2、第3の子装置3B,3Cの動作及び中継器41,42の動作も実質的に上述の動作と同様であり、上位装置からの参照時刻情報を受信し、通知された時刻と内部の計時部34で計時している時刻とのずれ、すなわち、先述の相対進度Aの偏差Sを求め、このずれが許容範囲内ならば、時刻を修正して下位装置に1ランク下位の参照時刻情報を送信する。一方、ずれが許容範囲外ならば、今回の参照時刻情報による内部計時時刻の修正を行わず、下位装置への参照時刻情報の送信も行わない。
図1は、第1の子装置3Aから第3の子装置3Cまでを示しているが、さらに第4、第5、又はこれ以上の子装置を配置して、リレー式に電波で双方向通信可能に接続することもできる。
次に、図7を参照して、親装置2と子装置3の間で時刻修正のための時刻情報を送信するダウンリンク時の時間割当てを具体的に説明する。ダウンリンクは、例えば1日に3回、2時台、10時台、18時台にそれぞれ約1時間を使用して行なう。但し、各装置が時刻情報の受信と送信に要する時間は、その内の割当てられた時間、この例では1秒間である。しかも子装置3は時刻修正のための時刻情報を受信すると、上記のように受信器31の電源を切るために無駄な電力消費を防ぐことができる。子装置3が無線タグ等の小型の無線装置の場合では低消費電力化を進めることができ、特に好ましい。以降の時刻情報の受信は受信器による受信を停止して行なわないから、繰返しの時刻修正や送信が防止できる。各子装置3は受信可能な基準時刻情報、第1の参照時刻情報、第2の参照時刻情報等の時刻情報の内、より高いランク、すなわち、より親装置2に近い方の時刻情報を優先して受信するように構成されている。
なお、ダウンリンクは1日に3回に限るものではない。2〜3時間に1回間隔でダウンリンクを行なうこととすれば、無線システム1内の装置の累積計時誤差をさらに抑えることができる。1日に1回、2日に1回でもよい。ただし、子装置3内の計時部34の計時精度が低い場合には、1日の誤差が1秒程度になるものがあり、このようなものでは、例えば、1日に1回のダウンリンクを行なうとすれば、本例のシステムの1秒(1チャネル)の間に通信を完結する方式から逸脱するおそれがあり、子装置3に採用することは難しい。そこで、2〜10時間に1回間隔でダウンリンクを行なう構成とすれば、無線システム1内の装置の累積誤差が抑えられ、低精度の装置であっても子装置3に採用することができ、安価にシステム構築が可能となる。特に、自己の計時機能に基づいて時分割通信を行う場合に、信頼性が高く、自己の時刻が親装置2や他の子装置3の時刻と同期されていることが必須であり、本例の、システムは、この主の時分割通信の無線システムに好適である。
この例では、ダウンリンク時の送信タイミングは、図7に示すように、1:59分59秒から2時00分00秒までの1秒間がランク0である親装置2の時刻情報、すなわち、基準時刻情報の送信時間帯である。2時から2時1分までの1分間がランク1である第1の子装置3Aの時刻情報、すなわち、第1の参照時刻情報の送信時間帯である。この1分の時間帯はさらに1秒間間隔で60の時間帯に細分されて、第1の子装置3Aの識別情報(例えば、1から60の間の特定の番号とする)に対応して割当てられた時間帯の1秒間に送信を行なう。2時1分から2時2分までの1分間がランク2である第2の子装置3Bの時刻情報、すなわち、第2の参照時刻情報、の送信時間帯である。この1分の時間帯はさらに1秒間間隔で60の時間帯に細分されて、第2の子装置3Bの識別情報(1から60の間の特定の番号とする)に対応して割当てられた時間帯の1秒間に送信を行なう。以下のランクの子装置3がある場合も同様である。このようにして、同一の周波数の電波を用いても、混信することがない。
次に、第1ないしは第3の子装置3A、3B、3Cから親装置2へ各子装置3の受信状態を示す受信情報を電波で送信するアップリンクの時間割当てを説明する。各子装置3の受信情報は、子装置3の識別情報、時刻修正のための時刻情報の受信の可否、受信した時刻情報のランク(すなわち、基準時刻情報、第1及び第2の参照時刻情報等の区別)、そして受信した時刻情報の送信元の識別情報を含む。アップリンクは、例えば、1日に1回3時台に1時間を使用して行なう。但し、各子装置3が情報の送信に要する時間は、その内の割当てられた時間、この例では1秒間である。したがって、無駄な電力消費を防ぐことができる。アップリンク開始とともに各子装置3において受信動作が開始され、送信動作が終了した子装置3から受信動作は停止される。このように各子装置3の受信状態の情報、すなわち、記憶部61に記憶された異常電波検出の履歴等の履歴情報を親装置2に集めて、システム全体の稼動状況を監視し、不正な時刻情報を含む電波によるシステム妨害を逸早く発見可能としている。また、各履歴情報を保守作業に利用し、必要ならば、中継器41,42の配置あるいは子装置3の位置の変更を行なうこともできる。また、子装置3が無線タグの場合、このアップリンクのときに識別情報が親装置2までリレー式に伝送され、親装置2によって子装置3の存在の有無を確認でき、例えば、無線タグを添付した物品の存在確認ができる。また、例えば、子装置3が温度計等のデータロガーであれば、各子装置3がそれぞれ所定の時間間隔で得た温度履歴等のデータ履歴はアップリンクのときに先述の履歴情報とともに親装置に伝送され、親装置2によって確認できる。
図8に示すように、ダウンリンクの場合とは逆により下位の子装置3からアップリンク送信が開始される。すなわち、3時から3時1分までの1分間がランク60の子装置3の受信情報の送信時間帯である。この1分の時間帯はさらに1秒間間隔で60の時間帯に細分されて、子装置3の識別情報(例えば、1から60の間の特定の番号とする)ごとに割当てられた時間帯の1秒間に送信を行なう。この子装置3の送信した電波は上位の子装置3により順次中継されて親装置2まで送られる。
また、3時55分から3時56分までの1分間がランク5である第3の子装置3Cの受信情報の送信時間帯である。この1分の時間帯は上記のようにさらに1秒間隔で60の時間帯に細分されて、子装置3Cは自己の識別情報に対応して割当てられた時間帯の1秒間に送信を行なう。子装置3Cは、自己の識別情報と時刻情報の受信の可否とその時刻情報のランク(すなわち、第4の参照時刻情報であること)とその送信元の中継器42の識別情報を含む受信情報を送信する。この第3の子装置3Cの受信情報は、中継器42、中継器41、第2の子装置3B、第1の子装置3Aのそれぞれの送信タイミングに送信されるそれぞれの受信情報に付加されて、これらにより中継されて、親装置2で受信される。3時56分から3時57分までの1分間がランク4である中継器42の受信情報の送信時間帯である。この1分の時間帯は上記のようにさらに1秒間間隔で60の時間帯に細分されて、中継器42は自己の識別情報に対応して割当てられた時間帯の1秒間に送信を行なう。3時57分から3時58分までの1分間がランク3である中継器41の受信情報の送信時間帯である。この1分の時間帯は上記のようにさらに1秒間間隔で60の時間帯に細分されて、中継器41は自己の識別情報に対応して割当てられた時間帯の1秒間に送信を行なう。
3時58分から3時59分までの1分間がランク2である第2の子装置3Bの受信情報の送信時間帯である。この1分の時間帯は上記のようにさらに1秒間隔で60の時間帯に細分されて、子装置3Bは自己の識別情報(1から60の間の特定の番号とする)に対応して割当てられた時間帯の1秒問に送信を行なう。第2の子装置3Bの送信電波は第1の子装置3Aに中継されて親装置2に届けられる。
第1のランクである第1の子装置3Aは、3時59分から4時までの1分間の内の割当てられた1秒の間に、直接に親装置2に受信情報を送信する。このようにして、同一の周波数の電波を用いても、混信することがない。
親装置2では、4時の時点で全ての子装置3A、3B、3Cからの受信情報が受信され、その受信情報が表示部51に表示される。この表示された受信状態により、各子装置3が実際に時刻情報を受信して時刻を修正することができたか否か及び伝播経路を確認でき、必要ならば中継器41,42を配置したり子装置3を移設したりして、無線システム1の時刻同期の信頼性を高めることができる。
以上説明したように、この実施の形態によれば、各子装置3は、受信した時刻情報(基準時刻情報又は参照時刻情報)について、過去に受信した時刻情報と自己の計時時刻との相対進度に基づいて、それが正常なものか、異常な物かを判別し、正常であると判別した時にのみ、計時時刻を修正し、また、下位装置に参照時刻情報を送信する。従って、故意又は偶然に異常な時刻を指定する時刻情報を受信した場合でも、これによって計時時刻が異常な値となる虞がなく、正確な計時を継続することができる。
また、ランクと識別情報別に送信タイミングが割り当てられているので、送信周波数が同一でも、混信が起こらない。さらに、各子装置3は、ランク制御部37Aの機能により、自己よりできるだけ上位のランクの装置からの時刻情報を自動的に受信して、自己をランク付けするので、子装置3は交換・移動可能であり、移設が容易にできる。
また、受信した時刻情報得の正常と異常を判別するための基準は、上述の例によらず、任意である。例えば、過去の単位時間当たりの相対進度の平均値を求め、計時部34の精度等から定まる固定の範囲を設定し、この範囲にあるときには、正常な信号とし、範囲外にあるときには、異常な信号と判別するようにしてもよい。
さらに、受信した時刻情報を正常なものであると認定するために、他の条件を付加することも当然可能である。
また、装置間で伝達される時刻情報を秒の単位の第1桁までとし、各計時部34で計時する際には、秒の小数点以下の桁までカウントするように説明したが、装置間で伝達される時刻情報に秒の小数点以下の桁の情報を追加してもよい。
上記実施の形態においては、子装置3として、無線タグを示したが、無線通信機能を有する他の任意の電子装置にこの発明は適用可能である。例えば、図9に示すような、通信回路401,タイマ回路402,メモリ403,入力部404,表示部405,プロセッサ406を備える構成の、PDA(Personal Data Assistance)、携帯無線機器、ノートパソコン、ラップトップパソコンなどの無線情報機器4にも適用可能である。
また、正確なタイマ回路402を用いて、無線情報機器4で行う処理は任意である。例えば、子装置3が温度計であれば、プロセッサ406は、タイマ回路402が所定の時間を計時する度に、温度センサの計測データを読み込んで、メモリ403に格納することにより所定の時間間隔で温度履歴をとることもできる。また、子装置3が、例えば、スロットマシン等のゲーム機であれば、所定の時間間隔で投入れるコイン、排出されるコインの履歴を取ることもできる。この他、例えば、通信回路401又は入力部404から所定の指示・要求があった場合(第1のトリガが発生した場合)に、その処理を実行すると共にその時刻を処理内容と共にメモリ403に記録し、また、通信回路401又は入力部404より指示・要求があった場合(第2のトリガが発生した場合)に、メモリ403に記憶しておいた時刻情報と処理内容とを無線送信又は出力する等してもよい。例えば、子装置3がガスメータであれば、検針用端末からの無線による要求に応答して使用量データとともにその時刻を送信し、要求元の検針用端末のIDと共に送信情報を記録して内部に履歴をとるようにしても良い。そして、プロセッサ406は、タイマ回路402計時時刻に基づいて送受信処理を行い、前述のダウンリンクの処理で、時刻情報を受信し、計時時刻を修正し、計時時刻に基づく時刻情報を送信し、アップリンクの処理で蓄積している種々の情報を親装置2に伝達できる。
上記実施の形態においては、理解を容易にするために、各子装置3は、受信器31とは別個に、任意のタイミングで発生するコマンドや指示を受信するために常時オンしている受信器やデコーダを備えることとしたが、ダウンリンク・アップリンク用と、コマンド受信用とで同一の受信器を使用することも可能である。この場合には、ダウンリンク時に、ランク制御部37Aがランク情報を出力してからは、あるいは、アップリンク時に送信が終了した後は、コマンド信号などのみをチューニングして受信するようにすればよい。
システム1と親装置2と子装置3の構成は上記のものに限定されず、同様の機能を実現できるならば、その構成は任意である。また、例えば、子装置に計時時刻を表示するための表示部(ディジタル、アナログ;ディズプレイ、指針)を配置する等してもよい。また、装置間で無線通信する際の媒体は電波に限定されず、光や超音波などでもよい。さらに、1つの無線システムを構成する子装置の数、時分割通信を行う際の各チャネルの幅(期間)、アップリンク及びダウンリンクの所用時間等も任意であり、子装置の数、チャネル検出の精度、ダウンリンクとアップリンクに使用できる期間などを考慮して適宜設定可能である。
さらに、上記実施の形態では、相対進度が正常か異常かを判別するために、受信した時刻情報から得られる単位時間当たりの相対進度の偏差と過去10回分の単位時間当たりの相対進度の標準偏差値σとを比較したが、相対進度が正常であるか否か、すなわち、受信した時刻情報が正常であるか異常であるかを判別する手法は任意である。例えば、受信された無線信号に含まれる時刻情報についての相対進度と、相対進度の履歴から定まる他の許容範囲とを比較したり、あるいは、固定の許容範囲と比較する等してもよい。
以上説明したように、この実施の形態によれば、標準電波が届かない地域に配置された子装置にもリレー方式で正確な時間を無線信号で伝達することができる。この伝達の間に、妨害信号が発生した場合でも、それを検出し、その回の無線信号を無視するので、誤った時刻データを記憶したり、下位装置に伝達する事態を防止できる。このため、複数の子装置(無線装置)の計時機能を信頼性高く同期させることができ、計時機能に基づくデータ処理や時分割通信処理を信頼性高いものとすることができる。例えば、子装置を、各種のデータロガーとした場合にはそれぞれのデータの履歴を信頼性高い計時機能に基づくものとすることができる。
本発明の実施の形態による無線システムの概略図。 本発明の実施の形態による無線システムの親装置のブロック図。 本発明の実施の形態による無線システムの子装置が無線タグである場合のブロック図。 本発明の実施の形態による無線システムの子装置の計時機能を中心とするブロック図。 図4に示す記憶部に記憶される履歴情報の例を示す図。 図4に示す制御部のダウンリンク時の動作を示すフローチャート。 本発明の実施の形態による無線システムの時刻修正用の時刻情報のダウンリンク時の時間割当てを示すタイムチャート。 本発明の実施の形態による無線システムの子装置の受信情報のアップリンク時の時間割当てを示すタイムチャート。 本発明の実施の形態による無線システムの子装置がPDA等の無線情報機器である場合のブロック図。
符号の説明
1 無線システム
2 親装置
3A、3B、3C 子装置
31 受信器
33 制御部
37A ランク制御部
38 送信器
51 表示部
52 記憶部
61 記憶部
62 異常状態通報部

Claims (16)

  1. 親装置から無線で時刻情報を受信して、自己の計時機能による計時時刻を修正する複数の子装置を含む無線システムであって、
    前記子装置は、
    計時手段と、
    前記計時手段の計時時刻を用いて所定のデータ処理を実行する処理制御手段と、
    時刻情報を含む無線信号を受信する受信手段と、
    前記受信手段で受信された無線信号に含まれている時刻情報に基づいて、前記計時手段の計時時刻を修正する修正手段と、
    前記修正手段により修正された前記計時手段の計時時刻に基づいて、他の子装置の時刻を修正するための時刻情報を含む無線信号を送信する送信手段と、
    前記受信手段で受信した無線信号に含まれる時刻情報が示す時刻と前記計時手段が計時していた時刻との間の相対進度を求める相対進度取得手段と、
    前記相対進度取得手段により求められた相対進度を示す進度情報を順次記憶する相対進度情報記憶手段と、
    前記相対進度情報記憶手段に記憶されている相対進度情報と、前記相対進度取得手段で求めた相対進度とに基づいて、前記受信手段で受信した無線信号が異常信号か否かを判別する異常信号判別手段、
    を有することを特徴とする無線システム。
  2. 前記異常信号判別手段は、前記相対進度情報記憶手段に記憶された複数の相対進度情報に基づいて定められる所定範囲から、前記受信手段で受信された無線信号に含まれる時刻情報についての相対進度が逸脱している場合は前記無線信号を異常信号として判別する、ことを特徴とする請求項1に記載の無線システム。
  3. 前記異常信号判別手段は、前記相対進度情報記憶手段に記憶された複数の相対進度情報の示す相対進度の平均値を求め、求めた平均値に基づいて、前記所定範囲を定めることを特徴とする請求項2に記載の無線システム。
  4. 前記所定範囲は、前記相対進度情報記憶手段に記憶された複数の相対進度情報が示す相対進度の平均値から、その標準偏差値以内である、ことを特徴とする請求項3に記載の無線システム。
  5. 前記異常信号判別手段は、前記受信手段で受信した無線信号を前記異常信号であると判別した場合、前記修正手段による修正を禁止する、ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1つに記載の無線システム。
  6. 前記異常信号判別手段は、前記受信手段で受信した無線信号を前記異常信号として判別した場合、前記時刻情報を含む無線信号の送信を禁止する、ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1つに記載の無線システム。
  7. 前記異常信号判別手段は、前記異常信号の検出が連続して所定回数発生した場合若しくはその他の予め定められた事態が発生した場合、該無線システムを管理する人間若しくは他の機器に通知するための通知手段を有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1つに記載の無線システム。
  8. 前記相対進度情報記憶手段に記憶された相対進度情報を、該無線システムを管理する人間若しくは他の機器に通知するための手段を有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1つに記載の無線システム。
  9. 前記子装置はさらに、前記異常信号を検出した事態の履歴を記憶する履歴記憶手段と、前記異常信号を検出した履歴を直接又は他の前記子装置を介して前記親装置に伝送する手段を備える、ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1つに記載の無線システム。
  10. 前記子装置は、無線タグ又は情報端末から構成される、ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1つに記載の無線システム。
  11. 前記子装置は、データ記憶手段とパッケージとを備える無線タグから構成され、前記処理制御手段は、所定のトリガ信号に応答して、前記計時手段の計時時刻を示す計時情報を前記データ記憶手段に記憶し、記憶した計時情報を直接又はデータ処理して、無線で外部に出力する手段を備え、前記パッケージは無線信号を透過可能な材料から構成され、全体を封入する、ことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1つに記載の無線システム。
  12. 前記子装置は、データ記憶手段と入力装置と表示装置とを備えるデータ処理装置から構成され、
    前記処理制御手段は、前記受信手段又は前記入力装置からの第1の指示に応答して、前記計時手段の計時時刻を示す計時情報を前記データ記憶手段に記憶し、前記受信手段又は前記入力装置からの第2の指示に応答して、前記データ記憶手段に記憶した計時情報を直接又はデータ処理して、外部に出力する手段を備える、ことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1つに記載の無線システム。
  13. 前記相対進度は、前記計時手段の計時する所定時間当たりの相対進度である、ことを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1つに記載の無線システム。
  14. 前記処理制御手段は、前記計時手段の計時時刻を用いて時分割通信処理を行なう、ことを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1つに記載の無線システム。
  15. 計時手段と、
    前記計時手段の計時時刻を用いて所定のデータ処理を実行する処理制御手段と、
    時刻情報を含む所定の無線信号を受信する受信手段と、
    前記受信手段により受信された無線信号に含まれる時刻情報に基づいて、前記計時手段の計時時刻を修正する修正手段と、
    前記修正手段により修正された前記計時手段の計時時刻に基づいて、他の装置の時刻を修正するための時刻情報を含む無線信号を送信する送信手段と、
    前記受信手段で受信した無線信号に含まれている時刻情報が示す時刻と前記計時手段による計時時刻との間の相対進度を求める相対進度取得手段と、
    前記相対進度取得手段により求められた相対進度を示す相対進度情報を記憶する相対進度情報記憶手段と、
    前記相対進度情報記憶手段に記憶されている複数の相対進度情報と前記受信手段で受信された無線信号について前記相対進度取得手段で求めた相対進度とに基づいて、受信した無線信号が異常信号であるか否かを判別する異常信号判別手段と、
    を有することを特徴とする計時機能を有する無線装置。
  16. 無線通信機能と計時機能とを備えるコンピュータを、
    計時手段、
    前記計時手段の計時時刻を用いて所定のデータ処理を実行する処理制御手段、
    受信した無線信号に含まれている時刻情報に基づいて、前記計時手段の計時時刻を修正する修正手段、
    前記修正手段により修正された前記計時手段の計時時刻に基づいて、他の装置の計時時刻を修正するための時刻情報を含む無線信号を送信するための処理を行う送信手段、
    前記受信手段で受信した無線信号に含まれている時刻情報が示す時刻と前記計時手段の計時時刻との差に基づく相対進度を求める相対進度取得手段、
    前記相対進度取得手段により求められた相対進度を示す相対進度情報を記憶する相対進度情報記憶手段、
    前記相対進度情報記憶手段に記憶されている相対進度情報と前記受信手段で受信された無線信号について前記相対進度取得手段で求めた相対進度とに基づいて、受信した無線信号が異常信号か否かを判別する異常信号判別手段、
    として機能させるコンピュータプログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007215103A (ja) * 2006-02-13 2007-08-23 Seiko Instruments Inc 計測装置
JP2009198320A (ja) * 2008-02-21 2009-09-03 Seiko Precision Inc 時刻修正機能付き計時装置及び時刻修正方法
JP2011035699A (ja) * 2009-08-03 2011-02-17 Kansai Electric Power Co Inc:The データ収集システム
WO2015033532A1 (ja) * 2013-09-04 2015-03-12 富士電機株式会社 時刻同期システム

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