JP2005351555A - 空気調和機 - Google Patents
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Abstract
【課題】 換気用のダクトを室内機背面に設けた空気調和機の室内機において、据付時の冷媒管のまとめ作業を容易にし、通風抵抗が小さくて換気量が確保でき、且つ、冷房時に外気導入運転を行っても、換気ダクト内の結露水を適正に処理し、支障なく運転を継続できる空気調和機を提供する。
【解決手段】 換気装置室側の横長収納室高さを配管室側横長収納室高さより大きくして、接続冷媒管の据付時の曲げ作業を容易にする。また、換気ダクトを空気調和機の背面を横断する部分で外気に向かって単調な下り勾配に傾斜して設置して、換気経路の長さを短くすると共に、横又は下配管の時に、換気ダクトの曲がり角度を従来よりも小さくできるので、通風抵抗を低減できる。また、換気ダクト中の結露水は下り勾配にしたがって、順次、壁孔に向かって流れ落ち、壁孔を通って、室外に排出される。
【選択図】 図3
【解決手段】 換気装置室側の横長収納室高さを配管室側横長収納室高さより大きくして、接続冷媒管の据付時の曲げ作業を容易にする。また、換気ダクトを空気調和機の背面を横断する部分で外気に向かって単調な下り勾配に傾斜して設置して、換気経路の長さを短くすると共に、横又は下配管の時に、換気ダクトの曲がり角度を従来よりも小さくできるので、通風抵抗を低減できる。また、換気ダクト中の結露水は下り勾配にしたがって、順次、壁孔に向かって流れ落ち、壁孔を通って、室外に排出される。
【選択図】 図3
Description
本発明は換気装置を備えた空気調和機に係り、特に据付作業性の向上および換気風路の通風抵抗の低減と換気風路の結露水の処理に好適な空気調和機の室内機の構造に関するものである。
従来この種空気調和機としては特許文献1に記載されているものがある。この特許文献1には、箱体内部に熱交換器と室内送風機を配置し、箱体の後壁の一部を室内送風機用ケーシングとなして、その下方スクロール壁の内面を吐出流の方向案内、背面の横長なスペースを室外機と結ぶ接続冷媒管およびドレンホースの収納室にした構造が示されている。
また、特許文献2には、室内機内に室外機から冷媒が送られて熱交換する室内熱交換器を配し、この熱交換器の両側に空間を設け、一方の空間に換気装置を収納してこの背面に換気ダクトを引き出し、他方の空間から接続冷媒管を室内機の背面に引き出し、据え付けられる壁に開けられた室外に通じる壁孔の位置に応じて、いずれか一方の配管を、室内機背面下部に水平に設けられた横長の収納室に収納するものが記載されている。
この収納室に換気ダクトを横引きする際、換気装置から背面に引出した換気ダクトはすぐに直角に折れ曲がるため、この折れ曲がり部に接続部材を設けると共に、室内機背面の収納室内を水平に横引きし、横引きから壁孔に向かう所では半円形の接続部材を使用している。
また、特許文献3には、室内機の一端に換気装置を配置し、室内機背面下部の水平な収納室に両端部に開口部を設けた換気風路を水平に設置し、室内機の他端側から室外に通じる換気ダクトを配管する場合に、換気装置とこの換気風路、及び換気風路の他端と室外に通じる換気ダクトとを接続具であるエルボにて接続することが記載されている。また、冷媒配管はこの換気風路と設置される壁との間に配管するというものである。
しかしながら、特許文献1においては、接続冷媒管の収納室の広さに関しての幅方向の構造に言及されておらず、特に、接続冷媒管を室内機から室外に導出させるための曲げ領域部に対する記載がされていない。かかる室内機を据付ける時は、室内熱交換器に接続されている冷媒出入り用の補助冷媒管の長さが、室内機の横幅寸法より短いものであるため、配管収納室を横引きする場合には、導出用の接続冷媒管にあらかじめ目測と手作業で曲げ部を作る。
その後、室内機の引掛部を壁に固定した据付板に引掛け、室内機の底面を壁から離す方向に室内機を傾けて開き、顔が上向きのやりにくい姿勢で前記補助冷媒管と接続冷媒管を横長収納室の途中で接続し、断熱処理を済ませた後に横長収納室に押し付けなじませて終了する。
しかし、導出用の接続冷媒管は行きと戻りの2本の管が8の字状の断熱体の中に収納されたペア管であるために曲げの剛性が大であるのに加えて、曲げ作業が人手に頼る作業であるために所定の曲げ精度を得ることが困難であり、このため、狭い横長収納室に接続冷媒管をなじませて収納する作業は、手探り状態での作業であることも加わって大変困難な作業となり、短時間で作業を終らせることは難しい。
更に加えて、換気用のダクトの接続作業が追加される換気機能付空気調和機の室内機においては、接続冷媒管の収納室が換気ダクトによって狭くなるので更に困難な作業になり、早急な解決が望まれている。また、接続冷媒管をうまく収納室になじませないと断熱材の反発力によって室内機が壁面に平行に据付できないという問題も生ずる。
これに対し、他方に位置する補助冷媒管においては、補助冷媒管は、専用機により曲げ成形されており、縦長収納室、横長収納室に沿ってよく収納させられるものなので、横長収納室の広さは前記曲げ部側にくらべて少なくて良い。また、換気ダクトは室内機の背面の狭いスペースを通すため、できるだけ奥行きを小さくする必要が有り、必然的に小さいダクトとなって通風抵抗が増し、充分な換気量を確保できないという問題がある。
更にまた、室内を冷房している時に外気を導入する換気操作を行うと、室内の冷房雰囲気で冷やされた換気ダクトの内部に室外空気が流れるため、換気ダクトの内表面に結露を生ずる場合がある。結露の量が少ないうちは何の支障もなく冷房、換気(外気導入)の運転を継続できるが、長時間の運転で結露の量が多くなると、滞留した結露水がダクト内の小さな堰や凸部を乗り越えたり、滞留した結露水の表面が導入外気によって波立ったり、又はダクトの天面や側面に結露した結露水が落下若しくは又は流下したりする。
この時、換気ダクトに対して、結露水の処理についてなんの考慮もしていないため、その一部が小水滴となって導入外気流に乗って導入外気と共に室内に吹き出し、導入外気の吹出し口の周囲あるいはその下方に位置する床面等室内を濡らしてしまうと言う問題が生ずる。特許文献2、特許文献3にはこれらのことについての言及も考慮も記載されていない。
本発明の目的は、換気用のダクトを室内機背面に形成した空気調和機において、据付時の接続冷媒管のまとめ作業を容易にし、冷媒管の収納性を上げると共に、通風抵抗が小さくて換気量が確保でき、冷房時に外気導入運転を行っても、換気ダクト内の結露水を適正に処理し、支障なく運転を継続できる空気調和機を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、熱交換器と室内送風機を前後に収納し、前記室内送風機用のケーシングの背面に冷媒管を収納する横長収納室を設け、前記熱交換器の側方の一に換気装置室を、他の側方に配管室を備えた換気機能を有する空気調和機の室内機において、換気装置室側の横長収納室の高さを配管室側の横長収納室の高さよりも高くし、かつ、換気ダクトを室内送風機の背面を横断する部分で外気に向かって下り勾配となるよう傾斜して設置するものである。
請求項2の発明は、前記換気ダクトの断面を、室内機の奥行方向寸法より室内機の高さ方向寸法が大きい形状にするものである。
請求項3の発明は、前記換気ダクトの室内機の底面に対する傾斜を配管室側で40〜50度とするものである。
請求項4の発明は、前記換気ダクトの断面形状を略円形とするものである。
請求項5の発明は、前記換気ダクトの内面に結露水の拡散促進処理を施すものである。
請求項6の発明は、前記換気ダクトを室内送風機の背面を横断する部分で外気に向かって下り勾配となるよう傾斜して設置可能にする係止部を備えるものである。
本発明の請求項1によれば、熱交換器と室内送風機を前後に収納し、前記室内送風機用のケーシングの背面に冷媒管を収納する横長収納室を設け、前記熱交換器の側方の一に換気装置室を、他の側方に配管室を備えた換気機能を有する空気調和機の室内機において、換気装置室側の横長収納室の高さを配管室側の横長収納室の高さよりも高くし、かつ、換気ダクトを室内送風機の背面を横断する部分で外気に向かって下り勾配となるよう傾斜して設置する。
これにより、室内機の横長収納室から接続冷媒管を曲げて室外に導出する曲げ部に対応する部分の横長収納室の高さを高くしてあるので、接続冷媒管の曲げの精度は高く要求されず、配管収納室に合わせた据付けのまとめ作業が容易となり、室内機のコンパクト化にも貢献させることができる。従来技術の様に換気ダクトを換気送風機の接続口から一端下方に曲げ、換気ダクトの収納部まで下げてから水平な収納部を横方向に壁孔部まで横引きするのに較べて、換気経路の長さが短くなりその分、通風抵抗を低減できる。
また、外気に通ずる壁孔が室内機の背面から外れて室内機の横方向又は下方向に有る場合は換気ダクトを室内機側面又は底面の配管孔から室内機外に引き出すが、この時の、換気ダクトの曲がり角度を従来技術の90度よりも小さい角度にできるのでその分、通風抵抗を低減できる。
また、冷房雰囲気中の室内に外気を導入する運転を行っても、換気ダクト中の結露水は下り勾配にしたがって、順次、壁孔に向かって流れ落ち、壁孔を通って、室外に排出され、導入外気によって室内に持ち込まれることが無いので、室内機の空気吹出口周囲を濡らす恐れがなくなる。
また、請求項2の発明によれば、前記換気ダクトの断面を、室内機の奥行方向寸法より室内機の高さ方向寸法が大きい形状にすることにより、換気ダクトが室内送風機後方のケーシングの背面側に設けられても、ベースの後壁より後に出ない様に奥行寸法を制限し、かつ、所要の通風面積を得ることができ、室内機の全体の奥行を小さく抑えることができる。
また、請求項3の発明によれば、前記換気ダクトの室内機の底面に対する傾斜を配管室側で40〜50度とすることにより、壁孔が室内機の横に有る場合と、室内機の下に有る場合について、第2アダプターを裏返して取付けることで、両方向のダクトの接続に対応でき、部品の共用化を図れ、コストダウンに有効になる。
また、請求項4の発明によれば、前記換気ダクトの断面形状を略円形とすることにより、接続は、リング状のバネバンドで押さえるだけになり、取付性が良く、また、円形断面のダクトを使用できるので入手し易くなる。
また、請求項5の発明によれば、前記換気ダクトの内面に結露水の拡散促進処理を施すことにより、結露水の拡散が促進され、結露水が大きな水滴に成長することが無く、外気導入時の通風によっても、結露水が導入外気に取り込まれることがなくなり、室内機の空気吹出口周囲を濡らさなくなる。
また、結露水の拡散を促進することによって、結露水が滞留し無くなり、流下が促進され、結露水がスムーズに室外に排出される。
また、請求項6の発明によれば、前記換気ダクトを室内送風機の背面を横断する部分で外気に向かって下り勾配となるよう傾斜して設置可能にする係止部を備えることにより、請求項1の発明と同様の効果を得ることができると共に、換気機能を必要とする使用者のみに限定して、換気ダクトを供給するようにでき、資源の有効利用がはかれる。
以下、本発明による空気調和機の実施形態を図を用いて説明する。
本発明の実施形態の空気調和機について図1〜図10を参照しながら説明する。図1は本発明の実施形態の空気調和機における室内機の化粧カバーを取り外した状態の正面図、図2は図1に化粧カバーを装着した状態のA−A断面図、図3は化粧カバーを装着した状態の背面斜視図、図4は換気装置の通風ダクト接続形態を示す拡大斜視図である。
図5は換気装置用風路に用いる第2アダプターの外観斜視図、図6は換気装置用風路に用いる第3アダプターの外観斜視図、図7は第2アダプターの共用化を説明する背面斜視図、図8は別体の換気ダクトをベースに設置した状態の室内機の断面図、図9は円形ダクトを使用した室内機の背面斜視図である。
図1、図2および図3に示すように、空気調和機は室内機1と室外機(図示せず)を接続冷媒管2で結び室内の熱交換器3等とともに密閉冷凍サイクルを構成している。室内機1は壁面に設置され、室内機1からはドレンホース4、換気用の通風ダクト5が前記接続冷媒管2とともに同一の壁孔を通して室外に引き出されて使われるセパレート形の空気調和機である。運転操作はリモコン6(遠隔操作)により行われる。
熱交換室10内の熱交換器3と接続された補助冷媒管10aは、配管室11から縦長収納室14bに導き出され、その下方の横長収納室14aに向かう。この補助冷媒管10aは横長収納室14aに収納されて出荷され、図3中に2点鎖線線で示すように、別途用意されて室外機に連結される接続冷媒管2と横長収納室14a内で接続され、室外機とともに密閉冷凍サイクルを構成する。
縦長収納室14bはその下方の横長収納室14aに連続しており、この横長収納室14aが補助冷媒管10a、接続冷媒管2を横引配管する時の配管の収納室および接続冷媒管2を曲げるための空間となっている。このため、換気装置室12側の横長収納室14aを広くすることは接続冷媒管の曲げ作業時の管潰れ防止などの効果がある。
室内機1は全体形状が横長であり、箱体は前面、側面および上下面を包囲する樹脂製の化粧カバー7と背面を閉鎖する樹脂製のベース8を備えている。幅方向の中央には熱交換器3と室内送風機9を上下に並置した熱交換室10が配置され、この熱交換器3の両端に右仕切板8c及び左仕切板8bを境にして空間を有し、一方の空間を熱交換器3のベント管や除湿運転用の絞り装置等を収納する配管室11とし、他方の空間を換気装置23を収納する換気装置室12としている。
化粧カバー7には前面に室内空気の熱交換吸込口7sa、上面に熱交換吸込口7sbを備え、下方には熱交換吐出口7dが設けられている。また、換気装置室12に対向する箱体前面には換気の空気の室内空気取入口12sが設けられ、箱体横幅の中央に換気の空気の室内空気吹出口12dが設けられている。
図2において、熱交換室10に対向する前面位置に化粧カバー7を覆うように前面パネル13が設けられている。この前面パネル13は、室内空気吹出口12dの下側を下端(熱交換吐出口7dの上端)とし、前面パネル13を回動する回転の支点13a付近を上端としている。この前面パネルを回動させて閉めたときには、熱交換吸込口7saを構成するとともに、後述する室内制御装置26を覆う。また、換気用の室内空気吹出口12dが前面パネル13によって塞がれないような形状となっている。
ベース8には後壁8aと、熱交換室10との循環空気の風路を区画する左右仕切板8b、8cが一体に形成されており、機器類もこのベース8に搭載されている。また、図2に示すように、ベース8の後壁8a下方は熱交換後の空気を斜め下前方に案内するために滑らかに前面側に突き出されたケーシング8dを形成しており、その強度を上げるため突出部8eの最下端が背面側に屈曲して形成されている。
ベース8の、上記前方突き出し位置に相当する背面は、後から見れば横長のへこみ部が形成されており、このへこみ部を、接続冷媒管2、ドレンホース4等を横引き、あるいは製品出荷時に補助冷媒管10a、ドレンホース4等を収納する横長収納室14aとしている。ベース8背面には上記横長収納室14aのほかに、換気ダクト15、換気装置23の通風開口部16、補助冷媒管10aの縦長収納室14b、背面樋17が配置されている。
ベース8の背面上部には、室内機1を壁に固定した据付板(図示せず)に引掛る引掛部8jが設けられ、室内機1を壁に据付できるようになっている。
換気ダクト15は換気風路の一部を形成するもので、図3の左側から冷媒配管2と共に室外に出す場合は必要であるが、図3の右側から室外に出す場合は不要となる。また、図2に示すようにこの換気ダクト15は、一つの側面と上面、下面をベース8と一体に射出成形されており、これに後蓋15aをすることでダクトとして機能する。
この換気ダクト15は図3の右方向に行くに従って上下方向の位置が上がるように設けられ、ベース8の底面と換気ダクト15の底面を上下面とする横長収納室14aの高さが、換気装置室12側に行くほど高くなっている。このため、後述するように換気装置室12側の室内機1背面に対向する位置に壁孔があり、接続冷媒管2を室内機1背面で横引きし、換気装置室12側の室内機1背面で曲げる時は、この横長収納室14aの高さが高くなって広くなった分、配管の収納作業が容易になる。
ここでは、壁孔が配管室11側に有る場合について述べる。この場合、出荷時に、横長収納室14aに収納されている補助冷媒管10aを引き起こして壁孔の開いている方向に応じて後方、横方向、あるいは下方向に向ける作業が必要になる。この作業は室内機1を壁に掛ける前に、床又は台などの上に安定な状態に置いて、楽な作業姿勢で行なえ、かつ、補助冷媒管10aはその製作時に正しい寸法に曲げ成形されているので、補助冷媒管10aを縦長収納室14b又は横長収納室14aに容易になじませることができる。
また、外気導入運転時に内部に結露した結露水が、室外に自然流下により排出できるようにしてある。また換気ダクト15は室内送風機9後方のケーシング8dの背面側に設けられることから、室内機1の全体の奥行を小さく抑えるためベース8の後壁8aより後に出ない様に奥行寸法を制限しながら所要の通風面積を得るため、高さ寸法を大きくした縦長の断面を有している。
このようにすることにより接続冷媒管2を横引き配管しての据付作業が容易になり、換気ダクト15を室内機1の背面に設置しても室内機1の奥行寸法を小さく抑えることができる。この換気ダクト15の横幅寸法は熱交換室10の横幅とほぼ同じ寸法とし、且つ熱交換室10にほぼ対応する背面にしてある。
このため、換気ダクト15の左右の室内機1内には幅方向のスペースを残し、この幅方向のスペースは、上述のように接続冷媒管2の曲げ部の収納場所として利用できると共に、換気ダクト15と通風ダクト5との接続、換気装置23と換気ダクト15との接続の場所、としても若しくは接続冷媒管2の曲げ部の収納場所として利用できる。
換気用の通風開口部16は、換気装置室12の背面に位置し、換気ダクト15の一端の近傍であって、換気ダクト15から幅方向外側で、傾斜して設けられた換気ダクト15の延長上に設けられている。この換気用通風開口部16と換気ダクト15とは直接接続されず、第1アダプター19によって両者が連通するように構成されている。この第1アダプター19は背面に突出することなくコンパクトに作られている。
このように、傾斜して設けられた換気ダクト15と換気用通風開口部16が一直線上に配置されるので換気用通風開口部16は換気ダクト15よりも高い位置になり、換気ダクト15内に結露水が生じても換気装置室12側に流入することはない。
背面樋17は、背面に露が生じた場合の水滴を受けるためのもので、室内機1の幅方向に横長に設けられ、一端が他端より低くなるよう傾斜させてある。
次に換気装置23から通風ダクト5で室外に開口するまでのダクト引き回し構造について説明する。換気ダクト15を使用するときは、図3、図4に示すように通風開口部16と換気ダクト15の一端の開口部とを第1アダプター19でつなぎ、換気ダクト15の他方端に第2アダプター20を取り付け、傾斜して設けられた換気ダクト15から延長した直線上にあけられた開口部20bに通風ダクト5を挿入することで接続される。通風ダクト5の押さえはバネバンド28等による。通風ダクト5は家屋の内壁と外壁にあけられた孔を通して室外に導き出される。
この時、通風ダクト5は室外の風雨が通風ダクト5を通して室内に入り込まない様に、適宜な遮風板を備え、室外に向かって先下がりに設置される。そして室外に出された端部が室外空気に開口される。これにより、フレキシブルダクトを使用した場合に生じ易い、横引き作業でのダクト潰れを回避できる。また通風開口部16から通風ダクト5までの曲がりが直角曲がり二個所で済むので換気時の通風抵抗を下げることができる。
更に、通風開口部16と通風ダクト5を接続する第2アダプタ20の開口部20bを室内機1の背面から見て直線で結んだことにより、換気風路の長さも最小となって、この面からも換気時の通風抵抗を下げることができる。
また、図3に示すように、換気ダクト15および第2アダプター20は、接続冷媒管2が横引き(二点鎖線に示すように図3の右側から室外に出す場合)されたとしても、換気ダクト15は固定されており、この下部に横長収納室14aが設けられ、ここに接続冷媒管2を通すようにしてあるので、両者の重なりがなく、室内機の奥行き寸法を厚くすることなく両者を収納することが可能となっている。また、第1アダプター19および第2アダプター20は、ネジによりベース8に固定される。
次に室内機1の内部構成と併せ運転動作を説明する。室内送風機9は横長な貫流ファンであってその駆動用モータ21は右仕切り8cの外側、すなわち配管室11に配置されている。前側熱交換器3a、後側熱交換器3bは図2に示すように室内送風機9の吸込側となる前方および上方に略逆V字状にして左右仕切板8b、8c間で支えられている。
室内空気は室内送風機9を運転することにより熱交換吸込口7sa、7sbを通して吸い込まれ、熱交換器3と熱交換してから室内送風機9を通り、熱交換吐出口7dから室内に戻されて所定の冷房あるいは暖房が行われる。配管室11には図1に示すように前記熱交換器3の補助冷媒管曲げ部10b、冷媒分配接続部10c、その他サイクル構成の機器類(図示せず)等が前記室内送風機9の駆動用モータ21とともに収納されている。
露受皿22a、22bは図2に示すように熱交換器3の下端に敷かれ、冷房運転時の凝縮水を受け、背面樋17からのドレンと共に集め、ドレンホース4により壁孔を通し室外に導かれる。
換気装置室12には換気装置23が設置され、換気送風機18は室内空気取入口12sから室内空気、または通風開口部16から外気を吸込み、室内吹出ダクト24を通って室内空気吹出口12dから導入外気若しくは循環室内空気、または通風開口部16から室内の排気空気を吹出す構成となっている。
また、換気送風機18を挟んで吸込側と吐出側に通風方向を切替える風路切替扉12e、12fが用いられて、背面通風開口部16側の通風を可能にして給気用(外気を導入する)、あるいは排気用(室内空気を排出する)としたり、上記通風開口部16を閉鎖して室内から吸い込み、室内に戻す循環などの3形態の流れを作り出せるものとなっている。
また、室内吹出ダクト24の途中には除菌フィルター25が挿入係止されており、除菌した空気を室内空気吹出口12dから吹出すことができる。この除菌フィルター25は前面パネル13を開けば、ワンタッチで取付け取外しができ、メンテナンスも容易である。
次に、3形態の通風構成について、図1中に模式的に示した流線矢印を参照して説明する。第1形態は給気(外気導入)運転として白抜き矢印で示すように、ベース8背面の通風開口部16を通して室外空気を取り込み、換気送風機18、露受皿22a前面に設けられた吹出ダクト24を通して、室内機1の略中央に配置された室内空気吹出口12dより室内に新鮮な空気を供給する。
第2形態は排気運転として黒塗り矢印で示すように、室内空気を室内空気取入口12sから取り込み、換気送風機18により、ベース背面の通風開口部16に送ることで、室外に室内の空気を排気する。第3形態は循環運転として破線矢印で示すように、室内空気を室内空気取入口12sから取り込み、換気送風機18、吹出ダクト24を通して、室内空気吹出口12dよりサーキュレーションされた空気として再び室内に戻す。
背面の通風開口部16(室外に通じる)は給気と排気の両用として使用され、室内の室内空気取入口12sは吸い込み専用として使用され、室内空気吹出口12dは吹き出し専用として使用されるものである。制御装置26は図1、図2に示すように前面の露受皿22aの上部と吹出ダクト24との間に設置され、リモコン6の操作指令に基づき所定の冷房運転、暖房運転、給排気の換気運転などの制御を行う。表示装置27は制御装置26よりも前方で、色別、点滅などの目視表示を含む運転状態を表示するものである。
今まで説明したように、この実施形態は壁孔が換気装置23の位置と反対方向に離れている、すなわち配管室11に略対向する壁位置に貫通孔が設けられている場合であり、換気ダクト15を利用して(横引き)通風路を確保する必要がある。これを図3、図4を中心に用いて説明する。換気ダクト15は、後側熱交換器3bの露受皿22bの下部であって、室内送風機9の後のケーシング8dの背面に形成されている。
そしてその下部に接続冷媒管2及びドレンホース4が横引きされる際に収納される空間である横長収納室14aが設けられている。また、換気ダクト15は熱交換室10のほぼ幅範囲の横長に配置され、第1アダプター19が換気装置23の背面で、換気装置23の通風開口部16と前記換気ダクト15間を結び両者を接続している。
換気ダクト15の他方端、すなわち仕切板8cで区画された配管室11の背面位置には、第2アダプター20が取付けられ換気ダクト15と接続されている。第2アダプター20には、後方に向けた円形の開口部20bが形成され、この円形の開口部20bには、室外に導かれる通風ダクト5が接続されている。この部分の接続の固定は、前述の如く、開口部20bの外周に通風ダクト5を挿入して、リング状のバネバンド28で押さえることにより終了する。
本実施例においては、換気ダクト15が室内機1のベース8と一体に形成されているため、換気ダクト15の横引き作業が不要となっている。また、換気をするための通風路における曲げ部を第1アダプター19、第2アダプタ−20で定形化しているので、室内機1の据付け時の通風路の曲げ作業がほとんど無くなることである。このため、据え付け作業が簡単で確実になり、換気量を確保できる。
細部の技術形態としては、図3、図5に示すように、第2アダプター20の開口部において、通風ダクト5に対向する開口部20bの形状は円形となし、換気ダクト15に対向する開口部20aの形状はコンパクトながら通風面積を確保し易い略矩形となしている。また、通風ダクト5に対向する開口部20bは傾斜して設けられた換気ダクト15の延長上に位置し、必然的に換気ダクト15に対向する開口部よりも低い位置に形成されている。
また、通風ダクト5に対向する開口部20bは、横長収納室14aの上方位置とし、下部に接続冷媒管2、ドレンホース4を横引きにする場合の空間を確保している。これにより、補助冷媒管10aにできるだけ近づけて壁孔を共有して通す作業性を良好にするほか、通風開口部16から最小の曲がりで通風ダクト5に接続したので、通風抵抗が少なくなり換気量を確保することができる。
また、第1アダプター19、換気ダクト15、又は第2アダプター20内に結露水が生じた場合も、この結露水はダクトの傾斜に従って流下し、順次通風ダクト5に達し、更に、室外に向かって先下がりに設置した通風ダクト5内を通って室外に排出でき、且つ開口部20bを下方で奥に深みのある横長収納室14aに近づけて作業の奥行きスペースを確保し、円形化開口部と併せ通風ダクト5との接続作業を容易にできるものである。また、円形の通風ダクト5を使用できるので入手し易く取付け性も良い。
加えて、この第1アダプター19、換気ダクト15、第2アダプター20の内面に化学的な親水化処理層を形成することで、結露水の処理がより確実になる。これは、結露水の拡散を促進することにより、結露水が大きな水滴に成長するのが妨げられ、外気導入時の通風によっても、結露水が導入外気に取り込まれることが無くなるためである。これにより、室内機1の空気吹出口12d周囲が濡れることが無くなる。
さらに、結露水の拡散を促進することによって、結露水が滞留することが無く、流下が促進され、結露水がスムーズに室外に排出される。結露水の拡散を促進する方法としては前記の親水化処理以外にも、ダクト内面にしぼ(甍)模様、梨地模様、ヘアライン模様等の微細な凹凸をつける方法、高低差の有る溝をダクト内面につける方法、又は布(不織布を含む)等の親水性材料をダクト内面に貼りつける方法でも同様の効果が有る。これらの方法はダクト内面の全面に施す必要は無く、水滴が成長し易い場所に限って施しても効果は同様である。
また、図3に示すように、補助冷媒管10aは配管室11の背面から背面上の最側方にて縦に引き出され、縦長収納室14bの最下端から後方に折り曲げて壁孔(図示せず)に向けている。図4に示すように、この場合第2アダプター20の室内機1の幅方向における位置は、補助冷媒管10aが、ベース8内壁と通風ダクト5との間に位置することができる位置としている。
また、この間隔は、断熱材で覆われた補助冷媒管10aの最大太さも考慮して決定される。このため両者の重なりが無くなり、縦長,横長収納室14b、14aの奥行きが充分有るので、第2アダプター20の後方への突出が少なくなり、室内機の全体厚みの縮減にも貢献できる。また、このコーナーにおける通風ダクト5の接続も容易であり、補助冷媒管10aの曲げ作業も前述したように支障なく、行うことができる。
これまでの説明は、壁孔が換気装置23の位置と反対方向(配管室11側)に離れていて、壁孔が配管室11に略対向する壁位置に設けられている場合であるが、壁孔が室内機1の背面から外れて、室内機1の横方向にある場合には、円形開口部を横方向に向けた図5の(Rb)に示す横向きの第2アダプター20が用意されており、これを使用して通風ダクト5に接続することができる。
すなわち、室内機1からの引き出しは本体にあらかじめ施されたミシン目に沿って側面切抜部29aを切外して開口部を作り引き出される。この場合、通風開口部16から第2アダプター20の通風ダクト5に対向する開口部20b迄の換気風路の曲がりは、直角曲げ1ヶ所と第2アダプター20内の曲がりとなる。
第2アダプター20内では、浅い曲げ角度で2つの曲げが連続する流路となり、かつ、換気ダクト15の傾斜が緩やかなので、通風ダクト5から換気ダクト15への方向変化が小さく、この部の抵抗は直角曲げに較べて小さくできる。このため、従来技術のように換気ダクト15を傾斜させないで通風開口部16から一端、下方に曲げ、横長収納室14a内を水平に横引する場合の、直角曲げ2回に較べて曲げ抵抗が減少すると共に換気風路の長さも短くなるので、通風抵抗を小さくできる。
また、壁孔が室内機1の背面から外れて、室内機1の下方向にある場合には、円形開口部20bを下方向に向けた図5の(Rc)に示す下向きの第2アダプター20が用意されており、これを使用して通風ダクト5に接続することができる。室内機1からの引き出しは同様に本体側面にあらかじめ施されたミシン目に沿って下面切抜部29bを切外して開口部を作り引き出される。
この場合、通風開口部16から第2アダプター20の通風ダクト5に対向する開口部20b迄の換気風路の曲がりは、直角曲げ1ヶ所と第2アダプター20内の直角より小さい曲がり一ヶ所となる。このため、従来技術のように換気ダクト15を傾斜させないで通風開口部16から一端下方に曲げ、横長収納室14a内を水平に横引する場合の、直角曲げ3回に較べて曲げ抵抗が減少すると共に換気風路の長さも短くなるので、通風抵抗を小さくできる。
前記の構成では、図5(Rb)に示す横接続用第2アダプター20と図5(Rc)に示す下接続用第2アダプター20は別々の部品で共用はできないが、換気ダクト15の傾斜を配管室11側で下向の45度にすることにより、図7に示すように壁孔が室内機1の横に有る場合と、壁孔が室内機1の下に有る場合について、第2アダプター20を裏返して取付けることで、両方向のダクトの接続に対応でき、部品の共用化を図れ、コストダウンに有効である。
この場合、換気ダクト15の全長に亘って傾斜を45度にする必要は無く、通風開口部16から換気ダクト15の途中までは所要の角度で換気ダクト15を傾斜させ、残余の部分の換気ダクト15を略45度の傾斜にすれば良い。この傾斜は正確に45度である必要はなく、室内機1の据付時に通風ダクト5の接続に大きな支障が無ければ良く、経験上、±5度の範囲であれば十分容認できるので、この傾斜の角度は水平から40〜50度の範囲であれば良い。
次に、換気装置23の近くに壁孔があって横引き(換気ダクト15)を必要としないときで壁孔が直後方にある場合には、円形開口部30bを後方に向けた図6の(La)に示す第3アダプター30が用意されており、これを換気装置23の通風開口部16に取付け、これを使用して通風ダクト5に接続することができる。この場合、接続冷媒管2は図3に二点鎖線で示すように横引き終了部から後方の壁孔(図示省略)に向かって90度曲げられている。
この曲げ部2aは前述したように据付け作業者により目測で補助冷媒管10aとの接続前に、おおよその長さで曲げられ、接続後に横長収納室14aの収納スペースに合わせて、仕上げの修正作業が行なわれ、横長収納室14aによくなじませ、最外方から押さえ具32により固定して収納させてある。ここで横長収納室14aの換気装置室12側の高さを換気ダクト15を傾斜させて高くしてあるので接続冷媒管2を横長収納室14aになじませる作業を容易に行うことができる。
以上のように、出荷時の補助冷媒管10aの処理と据付作業により横長収納室14aとしての必要空間が横幅方向で異なるのを利用して、上記のように、幅方向全体に無駄のない必要最小限の高さ寸法Ha、Hbを確保してあるので、導出のための接続冷媒管2の曲げ作業および収納まとめ作業が容易に行える効果がある。
さらに、壁孔が室内機1の横方向にある場合には、円形開口部30bを横に向けた図6の(Lb)に示す横向きの第3アダプター30が用意されており、これを換気装置23の通風開口部16に取付け、これを使用して通風ダクト5に接続することができる。室内機1からの引き出しは本体側面にあらかじめあらかじめ施されたミシン目に沿って側面切抜部29cを切外して開口部を作り引き出される。
さらにまた、壁孔が下方向にある場合には、円形開口部30bを下方向に向けた図6の(Lc)に示す下向きの第3アダプター30用意されており、これを換気装置23の通風開口部16に取付け、これを使用介して通風ダクト5に接続することができる。室内機1からの引き出しは同様に本体下面にあらかじめ施されたミシン目に沿って下面切抜部29dを切外して開口部を作り引き出される。
次に通風開口部16に直接取付ける第3アダプター30の細部構成を図3および図6を参照して説明する。第3アダプター30の開口部のうち、通風開口部16に対向する開口部30aの形状は、コンパクトながら通風面積を確保し易い略矩形となし、他端の通風ダクト5に対向する開口部30bの形状は円形となし、高さ位置は換気装置23の通風開口部16に対向する開口部30aより通風ダクト5に対向する開口部30bを低く構成し、また、その下端は横長収納室14a内の上方位置とし、下部に接続冷媒管2、ドレンホース4を通せるようにしてある。
これにより、接続冷媒管2にできるだけ近づけて共に壁孔を通す作業性を良好にするほか、通風開口部16から最小の曲がりで通風抵抗が少なくなり、換気量を確保することができる。また、第3アダプター30内に結露水が生じた場合も、結露水は自然流下で通風ダクト5に達し、室外に向かって先下がりに設置された通風ダクト5内を通って室外に排出でき、円形化開口部と併せ通風ダクト5との接続作業を容易にできるものである。
また、円形の通風ダクト5を使用できるので入手し易く取付け性も良い。また、第3アダプター30に前記の結露水の拡散を促進する処理を施すことにより、前記の導入外気への結露水の飛出し防止や結露水のスムーズな室外排出の効果を得ることができる。一方、補助冷媒管10aは、図3に中に二点鎖線で示すように、配管室11の背面から縦長収納室14bを通って横長収納室14aに引き出され、接続冷媒管2と接続される。接続された接続冷媒管2は横長収納室14aを横引きして第3アダプター30側に近づけた後、通風ダクト5と同じ方向に曲げて壁孔(図示せず)に向かう。
この場合、第3アダプター30の通風ダクト5に対向する開口部30bの上下方向位置は、接続冷媒管2を包囲する断熱材の太さも考慮して、これより上側に位置させてあるので、接続冷媒管2と通風ダクト5の重なりが無くなり、アダプターのコンパクト化のほか、室内機1の全体厚みの縮減にも貢献できる。第3アダプター30の3形態はネジ固定位置30cを同じにして、共用化と簡素化をはかっている。通風ダクト5との接続は円形開口部30bに外側に通風ダクト5を挿入し、円形のバネバンド28で固定される。
以上説明したアダプター19、20、30を纏める。
換気ダクト15を用いる場合。通風開口部16と換気ダクト15とを接続するアダプター19は必須となる。そして、換気ダクト15と通風ダクト5とを接続する3種類のアダプター20(後方接続用Ra、横接続用Rb、下方接続用Rc)のうちのいずれか一つを使用する。また、換気ダクト15を用いない場合。通風開口部16と通風ダクト5とを接続する3種類のアダプター30(後方接続用La、横接続用Lb、下方接続用Lc)のうちのいずれか一つを使用する。
以上に説明した実施例では換気ダクト15の一つの側面と上面、下面をベース8と一体で射出成形して得られる構成について述べている。しかし、本発明は前記のように、換気ダクト15の一つの側面と上面、下面をベース8と一体に構成するものばかりではなく、図8に示すように室内機1のベース8とは切離された別体の換気ダクト15を室内機1のベース8に設けた係止部8f、8gに換気ダクト15に設けた係止片15b、15cを合わせ、例えばネジ等の係止具により、換気ダクト15を室内送風機の背面を横断する部分で外気に向かって単調な下り勾配となるよう傾斜して固定する方法を採用しても同様の効果を得ることができる。
この場合、横長収納室14aの高さは換気ダクト15が不要となるので一体で射出成形した場合より接続ダクト15の分、大きくなり、ベース8の底面から換気ダクト15を取りつけた場合の換気ダクト15の天面までの高さとなる。この場合、使用者の希望を前もって把握し、換気機能を必要とする使用者のみに限定して、換気ダクト15を供給するようにでき、資源の有効利用がはかれる。
この時、壁孔が換気装置室12側にあって補助冷媒管10aが横長収納室14aを通る場合は、換気ダクト15は不要になり取付けないので換気ダクト15と補助冷媒管10aが重なることはない。つまり、換気ダクト15をベース8と一体で成形した時と違って、第2アダプター20の通風ダクト5に対向する開口部20bの高さを横長収納室14aの上方位置にとどめる必要が無い。
このため、換気ダクト15の配管室11側の高さは、第2アダプター20の通風ダクト5に対向する開口部20bの位置が補助冷媒管10aより下でベース8の底面より上となるように決定することができ、換気ダクト15の傾斜をより大きくすることにより、結露水の室外への排出がよりスムーズになる。また、これまでの説明は室内機1の背面とケーシング8dとの距離が最も小さい部分を上下に跨ぐ形で換気ダクト15を設置しているため、換気ダクト15の断面を縦長の略矩形断面で説明している。
しかし、所要の通風断面積を確保できれば円形断面のダクトでも良く、この場合、図9に示すように円形ダクト31を室内機1の背面とケーシング8dとの距離が最も小さくなる位置を避けて、通風開口部16から一端、換気装置室12内を下に下がり、ケーシング8dが室内機1の前方に突出し横長収納室14aの奥が深くなり、円形ダクト31を横引きで通せるところに達した位置から円形ダクト31の横引きを開始し、配管室11側の所定高さまで、単調な下り勾配で室内機1の熱交換室10部分を横断する。
この場合の下り勾配は、その換気装置室12側の横断開始位置が下がるものの、前述のように、配管室11側の位置も下がるので、結露水のスムーズな流下に充分な傾斜を保つことができる。通風開口部16との接続は、第1アダプター19のダクト側開口部19bの外周に円形ダクト31を挿入して、リング状のバネバンドで押さえることにより終了する。また、円形断面のダクトを使用できるので入手し易く取付性も良い。
この場合、円形ダクト31はその曲げ部で潰れ易く、また、潰れないまでも長円状に変形する。長円状の変形が小さければダクトとしての機能に大きな支障はないので、円形ダクト31の係止片15d、15eは円形ダクト31が大きく潰れないように円形断面を概略保持できるものであれば良く、また、室内機1の背面から飛び出無いように、室内機1の内部に引込むように円形ダクト31を支持し、ベース8に設けた係止部8h、8iに室外に向かって単調な下り勾配で係止される。
このようにすることにより、円形ダクト内に結露した結露水を円形ダクト31の下り勾配によりスムーズに室外に排出することができる。
1…室内機、2…接続冷媒管、2a…曲げ部、3…熱交換器、4…ドレンホース、5…通風ダクト、6…リモコン、7…化粧カバー、8…ベース、9…室内送風機、10…熱交換室、11…配管室、12…換気装置室、13…前面パネル、14…収納室、15…換気ダクト、16…通風開口部、17…背面樋、18…換気送風機、19…第1アダプター、20…第2アダプター、21…モータ、22…露受皿、23…換気装置、24…吹出ダクト、25…除菌フィルター、26…制御装置、27…表示装置、28…バンド、29…切抜部、30…第3アダプター、31…円形ダクト、32…押さえ具。
Claims (6)
- 熱交換器と室内送風機を収納し、前記室内送風機用のケーシングの背面に冷媒管を収納する横長収納室を設け、前記熱交換器の側方の一に換気装置室を、他の側方に配管室を備えた、換気機能を有する空気調和機の室内機において、換気装置室側の横長収納室の高さを配管室側の横長収納室の高さよりも高くし、かつ、換気ダクトを室内送風機の背面を横断する部分で外気に向かって下り勾配となるよう傾斜して設置することを特長とする空気調和機。
- 前記換気ダクトの断面を、室内機の奥行方向寸法より室内機の高さ方向寸法が大きい形状にすることを特長とする請求項1記載の空気調和機。
- 前記換気ダクトの室内機の底面に対する傾斜を配管室側で40〜50度とすることを特長とする請求項1又は請求項2記載の空気調和機。
- 前記換気ダクトの断面形状を略円形とすることを特長とする請求項1記載の空気調和機。
- 前記換気ダクトの内面に結露水の拡散促進処理を施したことを特長とする請求項1記載の空気調和機。
- 前記換気ダクトを室内送風機の背面を横断する部分で外気に向かって下り勾配となるよう傾斜して設置可能にする係止部を備えていることを特長とする換気機能を有する空気調和機。
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