JP2005350287A - 光ファイバ母材の製造方法、光ファイバ母材の製造装置 - Google Patents

光ファイバ母材の製造方法、光ファイバ母材の製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 光ファイバ母材のコアロッドとクラッド層との界面近傍、および、クラッド層における水酸基の濃度をほぼ零とみなせる程度に低減する光ファイバ母材の製造方法、および、光ファイバ母材の製造装置を提供する。
【解決手段】 コアロッド31の外周面に、ガラス微粒子を堆積して多孔質ガラス層32を形成して、光ファイバ用多孔質母材30を形成する多孔質母材形成工程と、光ファイバ用多孔質母材30を加熱処理する加熱処理工程を備えた光ファイバ母材の製造方法において、加熱処理工程において、光ファイバ用多孔質母材30の加熱処理中に、コアロッド31を、支持棒44を通じて加熱する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、光ファイバ用多孔質母材を加熱処理して光ファイバ母材を形成する光ファイバ母材の製造方法、および、光ファイバ母材の製造装置に関するものである。
光ファイバの製造に用いられる光ファイバ母材の製造方法としては、一般的に、光ファイバ用多孔質母材を形成し、この光ファイバ用多孔質母材を光ファイバ母材の製造装置に備えられた加熱炉内において加熱処理(脱水、焼結)して、光ファイバ母材とする方法が挙げられる。
図4は、従来の光ファイバ母材の製造装置に備えられた加熱炉の一例を示す概略構成図である。
この例の加熱炉100は、光ファイバ用多孔質母材101を収容する石英ガラスからなる円筒形の炉心管102と、炉心管102内に収容された光ファイバ用多孔質母材101を加熱処理するためのヒータ103と、ヒータ103を収容している筺体104と、炉心管102内に不活性ガスを導入するための導入口105と、光ファイバ用多孔質母材101を支持する支持棒106とから概略構成されている。
この加熱炉100により、光ファイバ用多孔質母材101を脱水する場合、その温度を、光ファイバ用多孔質母材101が透明ガラス化しない程度に低く、かつ、脱水反応が十分に進行する程度に高く設定している。
また、光ファイバ母材を焼結する場合、多孔質母材が完全に透明ガラス化する程度に温度を高く、かつ、光ファイバ母材が熱により大きく変形しない程度に温度を低く設定する必要がある。
近年、光ファイバ母材は大型化し、さらに、光ファイバ母材の高品質化に伴って、これを用いて製造される光ファイバは、従来よりも水酸基の濃度が低いものが一般的になりつつある。
このような水酸基の濃度が低い光ファイバを製造するためには、光ファイバ母材のクラッド層の水酸基の濃度のみならず、コアロッドとクラッド層との界面近傍の水酸基の濃度もほとんど零とみなせる程度に低くする必要がある。
光ファイバ母材のクラッド層の水酸基の濃度をほとんど零とみなせる程度に低くする方法としては、例えば、光ファイバ用多孔質母材を、脱水剤を含む雰囲気中で加熱処理する方法が挙げられる(例えば、特許文献1参照。)。
しかしながら、この方法には、特に、光ファイバ母材が大型化した場合、コアロッドとクラッド層との界面近傍の水酸基を除去することが難しいという欠点がある。このことは、光ファイバ用多孔質母材の脱水反応の効率は、その反応温度に大きく影響されることに起因している。光ファイバ用多孔質母材の脱水は、これを加熱炉に設けられた炉心管内に収容し、その外周を囲むように設けられたヒータによる加熱処理によってなされている。したがって、光ファイバ用多孔質母材は熱伝導率が低いので、その中心部(コアロッド)には熱が伝わり難く、結果として、この方法では、光ファイバ母材のコアロッドとクラッド層との界面近傍の水酸基の濃度を、ほとんど零とみなせる程度に低くすることができないという問題があった。
また、焼結の場合も、光ファイバ母材が大型化してくると中心まで熱が伝わり難く、中心部が透明ガラス化する温度に達しないうちに、外側は変形してしまうほど高温になってしまうという問題があった。
特開昭57−17433号公報
本発明は、前記事情に鑑みてなされたもので、光ファイバ母材のコアロッドとクラッド層との界面近傍、および、クラッド層における水酸基の濃度をほぼ零とみなせる程度に低減する光ファイバ母材の製造方法、および、光ファイバ母材の製造装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するために、コアロッドの外周面に、ガラス微粒子を堆積して多孔質ガラス層を形成して、光ファイバ用多孔質母材を形成する多孔質母材形成工程と、該光ファイバ用多孔質母材を加熱処理する加熱処理工程を備えた光ファイバ母材の製造方法であって、前記加熱処理工程において、前記光ファイバ用多孔質母材の加熱処理中に、前記コアロッドを加熱する光ファイバ母材の製造方法を提供する。
本発明は、コアロッドの外周面に、ガラス微粒子を堆積して多孔質ガラス層を形成して、光ファイバ用多孔質母材を形成する多孔質母材形成工程と、該光ファイバ用多孔質母材を加熱処理する加熱処理工程を備えた光ファイバ母材の製造方法であって、前記加熱処理工程の前に、前記コアロッドを加熱して、前記コアロッドの外周面と、前記多孔質ガラス層との界面近傍の温度を120℃以上とする光ファイバ母材の製造方法を提供する。
本発明は、加熱処理前の光ファイバ用多孔質母材をなすコアロッドを加熱する手段を備えた光ファイバ母材の製造装置を提供する。
本発明は、光ファイバ用多孔質母材を加熱処理する加熱炉を備えた光ファイバ母材の製造装置であって、前記加熱炉は、前記光ファイバ用多孔質母材を収容する炉心管と、該炉心管内に収容された光ファイバ用多孔質母材を加熱処理するためのヒータと、加熱処理中の光ファイバ用多孔質母材をなすコアロッドを加熱する手段を備えた光ファイバ母材の製造装置を提供する。
本発明の光ファイバ母材の製造方法によれば、光ファイバ用多孔質母材の加熱処理中に、コアロッドの外周面と、多孔質ガラス層との界面近傍を同時に加熱するから、脱水反応が促進され、光ファイバ母材のコアロッドとクラッド層との界面近傍の水酸基の濃度を、ほとんど零とみなせる程度に低くすることができる。
本発明の光ファイバ母材の製造方法によれば、光ファイバ用多孔質母材の加熱処理前に、コアロッドの外周面と、多孔質ガラス層との界面近傍の温度を120℃以上とした後、加熱処理を行うから、界面近傍が脱水反応に必要な温度以上に上昇するまでの時間が短くなるため、脱水反応が促進され、光ファイバ母材のコアロッドとクラッド層との界面近傍の水酸基の濃度を、ほとんど零とみなせる程度に低くすることができる。また、焼結においても、コアロッドの外周面と多孔質ガラス層との界面近傍と、多孔質ガラス層との温度差が大きくならないから、光ファイバ用多孔質母材が大型化しても、内側まで完全に透明ガラス化し、かつ、外側は変形が生じない程度の温度に保つことが容易になる。
本発明の光ファイバ母材の製造装置によれば、光ファイバ用多孔質母材の加熱処理前に、加熱手段によりコアロッドを直接加熱して、コアロッドの外周面と、多孔質ガラス層との界面近傍の温度を120℃以上とすることができるから、光ファイバ用多孔質母材の加熱処理を行う際に、脱水反応が促進され、光ファイバ母材のコアロッドとクラッド層との界面近傍の水酸基の濃度を、ほとんど零とみなせる程度に低くすることができる。
本発明の光ファイバ母材の製造装置によれば、光ファイバ用多孔質母材の加熱処理中に、加熱手段によりコアロッドを直接加熱して加熱処理を行うから、脱水反応が促進され、光ファイバ母材のコアロッドとクラッド層との界面近傍の水酸基の濃度を、ほとんど零とみなせる程度に低くすることができる。また、焼結においても、効率的に熱を加えることができる。
以下、本発明を実施した光ファイバ母材の製造方法、および、光ファイバ母材の製造装置について、図面を参照して説明する。
(第一の実施形態)
図1は、本発明に係る光ファイバ母材の製造装置の第一の実施形態を示し、光ファイバ母材の製造装置に備えられた光ファイバ用多孔質母材の加熱装置を示す概略構成図である。
図1中、符号10は光ファイバ用多孔質母材、11はコアロッド、12は多孔質ガラス層、20はコアロッド加熱装置、21は把持部、22は保持部、23はヒータ、24は支持部、25は基台をそれぞれ示している。
このコアロッド加熱装置20は、光ファイバ用多孔質母材10をなすコアロッド11を把持する把持部21、21と、この把持部21、21をその長手方向に保持する保持部22、22と、この保持部22、22に巻き付けられたコイル状のヒータ23、23、基台25上に設けられ、保持部22、22を下方から支持する支持部24、24とから概略構成されている。
コアロッド加熱装置20では、ヒータ23、23が電熱線などで形成されており、温度制御装置(図示略)に接続されて所定の温度に制御可能となっている。このヒータ23、23により、光ファイバ用多孔質母材10のコアロッド11を加熱して、コアロッド11の外周面と、多孔質ガラス層12との界面近傍の温度を、所定の温度に制御可能となっている。この実施形態では、このように、ヒータ23、23によって、コアロッド11を、その両端部から加熱して、中心部に熱を伝える。
なお、この実施形態では、コアロッド11を加熱する手段として、コアロッド加熱装置20の保持部22、22に巻き付けられたコイル状のヒータ23、23を例示したが、本発明はこれに限定されない。本発明にあっては、光ファイバ用多孔質母材のコアロッドを加熱することができる手段であれば、いかなる手段でも適用することができる。
また、コアロッド加熱装置20は、コアロッド11の外周にガラス微粒子を堆積させる工程の装置に備え、ガラス微粒子の堆積後に、あるいはガラス微粒子を堆積させながらコアロッド11を加熱させてもよい。
次に、図1を参照して、この実施形態における光ファイバ母材の製造方法について説明する。
この実施形態の光ファイバ母材の製造方法では、まず、所定の工程を経て形成されたコアロッド(両端、あるいは片端にダミーを接続したものも含む)を把持して、その中心軸を中心にして回転させる。
次いで、ガラス合成用バーナ(図示略)を用いて、このガラス合成用バーナから噴出される火炎中における加水分解反応または酸化反応によりガラス微粒子を合成し、このガラス微粒子を、回転しているコアロッドを平行に移動させながら、この外周に堆積して、コアロッド11と、多孔質ガラス層12とからなる光ファイバ用多孔質母材10を形成する(多孔質母材形成工程)。
次いで、光ファイバ用多孔質母材10のコアロッド11を、コアロッド加熱装置20の把持部21、21に固定する。
次いで、ヒータ23、23によりコアロッド11を直接加熱して、コアロッド11の外周面と、多孔質ガラス層12との界面近傍の温度(以下、「界面温度」と略す。)を120℃以上とする。
上記界面温度が120℃未満では、光ファイバ用多孔質母材10の加熱処理を、その外周から熱を加える方法により実施すると、界面温度が、脱水反応が十分に促進されるのに必要な温度まで上昇せず、光ファイバ母材のコアロッドとクラッド層との界面近傍の水酸基の濃度を、ほとんど零とみなせる程度に低くすることができない。
一方、上記界面温度が120℃以上であれば、界面温度を高くするほど、光ファイバ用多孔質母材10の加熱処理を、その外周から熱を加える方法により実施しても、脱水反応が促進される。したがって、多孔質ガラス層12がガラス化しない範囲の温度であれば、界面温度をどれだけ高くしてもよい。しかしながら、製造コストなどを考慮すると、実用的には界面温度は150〜700℃が好ましく、200〜300℃がより好ましい。
なお、界面温度を、700℃を超える温度まで上げても、脱水反応の促進に大きな変化はなく、また、光ファイバ用多孔質母材10を外部から加熱すること、および、加熱する光ファイバ用多孔質母材10の取り扱いを考慮すると、界面温度を200〜300℃程度とすることが好ましい。
次いで、光ファイバ用多孔質母材10の界面温度が上記範囲であるうちに、ヒータにより所定の温度(例えば、1200〜1300℃程度)に設定された加熱炉をなす炉心管(図示略)内に収容し、塩素系ガスを含むヘリウム雰囲気内を通過させて、脱水、焼結し、光ファイバ母材を得る(加熱処理工程)。
この実施形態では、光ファイバ用多孔質母材10の加熱処理前に、界面温度を120℃以上として、この界面温度を保ったまま加熱処理を行うから、脱水反応が促進され、光ファイバ母材のコアロッドとクラッド層との界面近傍の水酸基の濃度を、ほとんど零とみなせる程度に低くすることができる。
(第二の実施形態)
図2は、本発明に係る光ファイバ母材の製造装置の第二の実施形態を示し、光ファイバ母材の製造装置に備えられた加熱炉を示す概略構成図である。
図2中、符号30は光ファイバ用多孔質母材、31はコアロッド、32は多孔質ガラス層、40は加熱炉、41は炉心管、42は炉心管ヒータ、43は導入口、44は支持棒、45は把持部、46はコアロッドヒータ、47は保持部、48は支持部、49は軸棒をそれぞれ示している。
この実施形態における加熱炉40は、光ファイバ用多孔質母材30を収容する石英ガラスからなる円筒形の炉心管41と、炉心管41内に収容された光ファイバ用多孔質母材30を加熱処理するための炉心管ヒータ42と、炉心管41内に不活性ガスを導入するための導入口43と、コアロッド31に接続して、光ファイバ用多孔質母材30を支持する支持棒44と、支持棒44を把持する把持部45と、この把持部45に設けられたコアロッドヒータ46と、把持部45を長手方向に保持する保持部47と、軸棒49に設けられ、保持部47を、その長手方向と垂直な方向から支持する支持部48とから概略構成されている。
加熱炉40では、コアロッドヒータ46が電熱器などで形成されており、温度制御装置(図示略)に接続されて所定の温度に制御可能となっている。このコアロッドヒータ46により、光ファイバ用多孔質母材30のコアロッド31を加熱して、コアロッド31の外周面と、多孔質ガラス層32との界面近傍の温度を、所定の温度に制御可能となっている。この実施形態では、このように、コアロッドヒータ46によって、コアロッド31を、その一方の端部から加熱して、中心部に熱を伝える。
なお、この実施形態では、コアロッド31を加熱する手段として、把持部45に設けられた電熱器のコアロッドヒータ46を例示したが、本発明はこれに限定されない。本発明にあっては、光ファイバ用多孔質母材のコアロッドを局所的に加熱することができる手段であれば、いかなる手段でも適用することができる。
次に、図2を参照して、この実施形態における光ファイバ母材の製造方法について説明する。
この実施形態の光ファイバ母材の製造方法では、まず、所定の工程を経て形成されたコアロッドを把持して、その中心軸を中心にして回転させる。
次いで、ガラス合成用バーナ(図示略)を用いて、このガラス合成用バーナから噴出される火炎中における加水分解反応または酸化反応によりガラス微粒子を合成し、このガラス微粒子を、回転しているコアロッドを平行に移動させながら、この外周に堆積して、コアロッド31と、多孔質ガラス層32とからなる光ファイバ用多孔質母材30を形成する(多孔質母材形成工程)。
次いで、光ファイバ用多孔質母材30のコアロッド31を、加熱炉40の支持棒44に固定する。
次いで、炉心管ヒータ42により所定の温度(例えば、1200〜1300℃程度)に設定された炉心管41内に収容し、塩素系ガスを含むヘリウム雰囲気内を通過させて、脱水、焼結し、光ファイバ母材を得る(加熱処理工程)。
この実施形態では、上記加熱処理工程において、光ファイバ用多孔質母材30を加熱処理中に、コアロッドヒータ46によりコアロッド31を、支持棒44を通じて加熱する。
一方、上記界面温度を高くするほど、光ファイバ用多孔質母材30の加熱処理を、その外周から熱を加える方法により実施しても、脱水反応が促進されるので、多孔質ガラス層32がガラス化しない程度であれば、界面温度をどれだけ高くしてもよい。しかしながら、支持棒44からの輻射熱などを考慮すると、実用的には、コアロッド31の外周と多孔質ガラス層32との界面を加熱するヒータの温度は150〜300℃程度が好ましい。
この実施形態では、光ファイバ用多孔質母材30の加熱処理中に、界面も加熱しながら加熱処理を行うから、脱水反応が促進され、光ファイバ母材のコアロッドとクラッド層との界面近傍の水酸基の濃度を、ほとんど零とみなせる程度に低くすることができる。
さらに、焼結時も界面を加熱できるので、界面近傍の焼結不良や、光ファイバ母材の変形が生じることもない。
(第三の実施形態)
図3は、本発明に係る光ファイバ母材の製造装置の第三の実施形態を示し、光ファイバ母材の製造装置に備えられた加熱炉を示す概略構成図である。
図3中、符号50は光ファイバ用多孔質母材、51はコアロッド、52は多孔質ガラス層、60は加熱炉、61は炉心管、62は炉心管ヒータ、63は導入口、64は支持棒、65は把持部、66はコアロッドヒータ、67は保持部、68は支持部、69は軸棒をそれぞれ示している。
この実施形態における加熱炉60は、光ファイバ用多孔質母材50を収容する石英ガラスからなる円筒形の炉心管61と、炉心管61内に収容された光ファイバ用多孔質母材50を加熱処理するための炉心管ヒータ62と、炉心管61内に不活性ガスを導入するための導入口63と、コアロッド51に接続して、光ファイバ用多孔質母材50を支持する支持棒64、64と、支持棒64、64を把持する把持部65、65と、この把持部65、65に設けられたコアロッドヒータ66、66と、把持部65、65を長手方向に保持する保持部67、67と、軸棒69に設けられ、保持部67、67を、その長手方向と垂直な方向から支持する支持部68、68とから概略構成されている。
加熱炉60では、炉心管ヒータ62が炉心管61の外周を囲むように、炉心管61の長手方向に沿って並列に配された第一のヒータ62Aと、第二のヒータ62B、第三のヒータ62C、第四のヒータ62Dとから構成されている。また、炉心管ヒータ62は、炉心管61内に収容された光ファイバ用多孔質母材50の長手方向のほぼ全域を囲むように配されている。
加熱炉60では、コアロッドヒータ66、66が電熱器などで形成されており、温度制御装置(図示略)に接続されて所定の温度に制御可能となっている。このコアロッドヒータ66、66により、光ファイバ用多孔質母材50のコアロッド51を加熱して、コアロッド51の外周面と、多孔質ガラス層52との界面近傍の温度を、所定の温度に制御可能となっている。この実施形態では、このように、コアロッドヒータ66、66によって、コアロッド51を、その両端部から加熱して、中心部に熱を伝える。
次に、図3を参照して、この実施形態における光ファイバ母材の製造方法について説明する。
この実施形態の光ファイバ母材の製造方法では、まず、所定の工程を経て形成されたコアロッドを把持して、その中心軸を中心にして回転させる。
次いで、ガラス合成用バーナ(図示略)を用いて、このガラス合成用バーナから噴出される火炎中における加水分解反応または酸化反応によりガラス微粒子を合成し、このガラス微粒子を、回転しているコアロッドを平行に移動させながら、この外周に堆積して、コアロッド51と、多孔質ガラス層52とからなる光ファイバ用多孔質母材50を形成する(多孔質母材形成工程)。
次いで、光ファイバ用多孔質母材50のコアロッド51を、加熱炉60の支持棒64、64に固定する。
次いで、炉心管ヒータ62により所定の温度(例えば、1200〜1300℃程度)に設定された炉心管61内に収容し、塩素系ガスを含むヘリウム雰囲気内を通過させて、脱水、焼結し、光ファイバ母材を得る(加熱処理工程)。
この実施形態では、上記加熱処理工程において、光ファイバ用多孔質母材50を加熱処理中に、コアロッドヒータ66、66によりコアロッド51を、支持棒64、64を通じて加熱する。
一方、上記界面温度が120℃以上であれば、界面温度を高くするほど、光ファイバ用多孔質母材50の加熱処理を、その外周から熱を加える方法により実施しても、脱水反応が促進されるので、多孔質ガラス層52がガラス化しない程度であれば、界面温度をどれだけ高くしてもよい。しかしながら、支持棒64、64からの輻射熱などを考慮し、実用的には界面を加熱するヒータの温度は150〜300℃が好ましい。
この実施形態では、光ファイバ用多孔質母材50の加熱処理中に、界面温度を120℃以上として、この界面温度を保ったまま加熱処理を行うから、脱水反応が促進され、光ファイバ母材のコアロッドとクラッド層との界面近傍の水酸基の濃度を、ほとんど零とみなせる程度に低くすることができる。
また、光ファイバ用多孔質母材50の長手方向に並列に配された4つのヒータからなる炉心管ヒータ62が、炉心管61内に収容された光ファイバ用多孔質母材50の長手方向のほぼ全域を囲んでいるので、1つの炉心管ヒータを用いる第二の実施形態よりも短時間で脱水反応を行うことができる。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例)
図2に示したような光ファイバ母材の製造装置を用いて、光ファイバ用多孔質母材の脱水、焼結を行い、光ファイバ母材を製造した。
光ファイバ用多孔質母材30の脱水において、脱水中の界面を加熱するためのヒータの温度を250℃に設定した。
また、炉心管41内の温度を1250℃に設定した。
脱水開始から終了までの脱水時間を4時間とした。
また、焼結時も界面加熱用のヒータを250℃に設定し、炉心管41内の温度を1550℃に設定した。
焼結時間を8時間とした。
上記一連の工程を繰り返して、光ファイバ母材を54個作製した。
(比較例)
図4に示したような光ファイバ母材の製造装置を用いて、光ファイバ用多孔質母材の脱水、焼結を行い、光ファイバ母材を製造した。
光ファイバ用多孔質母材101の脱水において、脱水時の炉心管102内の温度を1250℃に設定した。
脱水開始から終了までの脱水時間を4時間とした。
また、焼結時の炉心管102内の温度を1550℃に設定した。
焼結時間を8時間とした。
上記一連の工程を繰り返して、光ファイバ母材を58個作製した。
実施例および比較例で得られた光ファイバ母材を用いて光ファイバを製造し、波長1380nmにおける損失を測定した。結果を表1に示す。
Figure 2005350287
表1の結果から、実施例によれば、波長1380nmにおける損失の少ない光ファイバを製造可能な光ファイバ母材を製造することができることが確認された。
本発明の光ファイバ母材の製造方法、および、光ファイバ母材の製造装置は、脱水および焼結の双方に有効であるから、光ファイバ母材以外のガラス製造にも適用可能である。
本発明に係る光ファイバ母材の製造装置の第一の実施形態を示し、光ファイバ母材の製造装置に備えられた光ファイバ用多孔質母材の加熱装置を示す概略構成図である。 本発明に係る光ファイバ母材の製造装置の第二の実施形態を示し、光ファイバ母材の製造装置に備えられた加熱炉を示す概略構成図である。 本発明に係る光ファイバ母材の製造装置の第三の実施形態を示し、光ファイバ母材の製造装置に備えられた加熱炉を示す概略構成図である。 従来の光ファイバ母材の製造装置に備えられた加熱炉の一例を示す概略構成図である。
符号の説明
10,30,50・・・光ファイバ用多孔質母材、11,31,51・・・コアロッド、12,32,52・・・多孔質ガラス層、20・・・コアロッド加熱装置、21,45,65・・・把持部、22,47,67・・・保持部、23・・・ヒータ、24,48,68・・・支持部、25・・・基台、40,60・・・加熱炉、41,61・・・炉心管、42,62・・・炉心管ヒータ、43,63・・・導入口、44,64・・・支持棒、46,66・・・コアロッドヒータ、49,69・・・軸棒。

Claims (4)

  1. コアロッドの外周面に、ガラス微粒子を堆積して多孔質ガラス層を形成して、光ファイバ用多孔質母材を形成する多孔質母材形成工程と、該光ファイバ用多孔質母材を加熱処理する加熱処理工程を備えた光ファイバ母材の製造方法であって、
    前記加熱処理工程において、前記光ファイバ用多孔質母材の加熱処理中に、前記コアロッドを加熱することを特徴とする光ファイバ母材の製造方法。
  2. コアロッドの外周面に、ガラス微粒子を堆積して多孔質ガラス層を形成して、光ファイバ用多孔質母材を形成する多孔質母材形成工程と、該光ファイバ用多孔質母材を加熱処理する加熱処理工程を備えた光ファイバ母材の製造方法であって、
    前記加熱処理工程の前に、前記コアロッドを加熱して、前記コアロッドの外周面と、前記多孔質ガラス層との界面近傍の温度を120℃以上とすることを特徴とする光ファイバ母材の製造方法。
  3. 加熱処理前の光ファイバ用多孔質母材をなすコアロッドを加熱する手段を備えたことを特徴とする光ファイバ母材の製造装置。
  4. 光ファイバ用多孔質母材を加熱処理する加熱炉を備えた光ファイバ母材の製造装置であって、
    前記加熱炉は、前記光ファイバ用多孔質母材を収容する炉心管と、該炉心管内に収容された光ファイバ用多孔質母材を加熱処理するためのヒータと、加熱処理中の光ファイバ用多孔質母材をなすコアロッドを加熱する手段を備えたことを特徴とする光ファイバ母材の製造装置。

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