JP4094787B2 - 光ファイバ用ガラスロッドの加工装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ファイバ用多孔質母材を焼結、透明化して得られる光ファイバ用母材を延伸して形成される光ファイバ用プリフォーム等を加工する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
光ファイバの製造方法としては、例えばVAD法(気相軸付け法)、OVD法(外付け法)やMCVD法( modified CVD法)がある。
OVD法では、バーナーと可燃性ガス(H2 、CH4 、C2H6等)、助燃性ガス(O2 等)、不活性ガス(He、Ar等)等を燃焼してなる火炎中にガラス原料ガスを投入し、火炎加水分解反応あるいは酸化反応により発生したガラス微粒子をチャックで把持された石英系ターゲット材の外周に、バーナーと相対的に石英系ターゲット材を回転、移動させながら付着堆積させてガラス微粒子堆積体を形成する。このとき火炎の温度は通常数百〜千数百℃に達するため、高温加熱による装置の変形を抑制することが重要である。通常、石英系ターゲット材は、VAD法で作製されたコアとクラッドの一部を有するものが使用される。
次いで加熱炉で焼結、透明化し、必要に応じて所定の径に延伸して光ファイバ用プリフォームを作製し、その後プリフォームを加熱線引きして光ファイバとされる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の、ガラスロッドを所定の径に延伸加工あるいは曲げ加工する装置は、ガラスロッドを把持し回転させる把持部の温度上昇に対して、何ら方策が講じられていなかったため、ガラスロッド加工中に把持部の温度が大きく上昇し、把持部に材質固有の熱膨張係数に応じた変形を生じる。
【0004】
その結果、ガラスロッドを回転させる駆動力の伝達精度が低下し、これによって回転数の変動を引き起こし、加熱むらが生じて、外径値が変動する等、加工精度を低下させていた。このようにして製造されたガラスロッドを加熱、線引きして得られる光ファイバは、コアのクラッドに対する偏心率や外径値の変動が大きく、伝送特性に悪影響を与えていた。
さらに把持部の温度が上昇し変形が進むと、把持力が変動して、ガラスロッドの表面にキズや圧壊を発生して不良となり、いずれも工程を完了できない。
【0005】
また、ガラスロッドの加工が終了した後、把持部から取り外そうとしても、熱変形して把持部が動作不良を起こして取り外せないことがある。
そこで本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、効率が良く、良好な特性を有する光ファイバ用ガラスロッドの加工装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明の光ファイバ用ガラスロッドの加工装置は、ガラス旋盤に水平に把持 されたガラスロッドとバーナーとを相対的に回転かつ移動させながらガラスロッドをバーナーで加熱して、所定の径に延伸加工または曲げ加工もしくは表面を清浄にするガラスロッドの加工装置であって、ガラスロッドを把持する部分の温度の上昇を抑制する機構を備え、該機構が、ガラスロッドをその左右で把持する両把持部に設けられ、気体又は液体の冷却媒を循環させる機構からなることを特徴としている。
【0007】
上記構成としたことにより、ガラスロッドを把持する把持部の温度上昇は抑制され、把持部の変形がなくなる。このため、ガラスロッドを回転させる駆動力の伝達精度は低下せず、加熱むらがなくなり、外径値が変動することなく加工精度がアップした。また、熱変形による把持力の変動がなくなり、表面のキズや圧壊の発生を防止することができるとともに、熱変形による把持部の動作不良による工程の遅延もない。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を具体的な例により図面に基づき説明する。
図1は、本発明のガラスロッド加工装置(ガラス旋盤)を示し、水平に保持された内部が中実の石英系ガラスロッド7をその両端で把持する把持部4に本発明の冷却装置5を設置した例を示す概略正面図である。冷却装置5は、把持部4に冷却水を循環させることによりバーナー1の輻射熱から把持部4を保護している。
【0009】
【実施例】
(実施例1)
図1に示す装置を用い、バーナーに燃焼ガスとしてO2 =150SLM、H2=300SLMを供給し、15rpmで回転している外径50mm、長さ1000mmのガラスロッドを、バーナーを約20mm/minの速さで相対的に移動させながら火炎研磨を行った。
把持部の温度を測定した結果は、図2に示すとおりであった。このとき把持部は約45℃と極めて低い温度に保持され、把持部の変形によるガラスロッドを回転させる駆動力の変動はなく、火炎研磨されたガラスロッドの外径値の変動幅は0.02%で、加工精度の極めて高いものであった。
【0010】
(比較例1)
図1に示す装置から把持部の冷却装置を取り外した以外は、実施例1と同様の条件で製造を行ったところ、把持部の温度は図2に示すようにほぼ100℃に達した。このため把持部が変形してガラスロッドを回転させる駆動力が変動し、火炎研磨後のガラスロッドの外径値の変動幅が1.0%に達した。
【0011】
【発明の効果】
本発明の装置は、光ファイバ用ガラスロッドを所定の径に延伸加工または曲げ加工もしくは表面を清浄に加工する際、ガラスロッドを把持する把持部の温度上昇を抑制し、把持部の変形を防止する。このため、ガラスロッドを回転させる駆動力の伝達精度は低下せず、加熱むらがなくなり、外径値が変動することなく加工精度がアップした。また、ガラスロッドの把持力の変動が抑制され、表面のキズや圧壊の発生を防止することができた。さらに、熱変形による把持部の動作不良による工程の遅延もない。
この結果、ガラスロッドの偏心および外径変動幅が小さくなり、良好な光ファイバを得ることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の光ファイバ用ガラスロッドの加工装置をガラス旋盤に適用した例を示す図である。
【図2】 実施例1および比較例1における把持部の温度変化を示すグラフである。
【符号の説明】
1・・・バーナー
2・・・ガラス微粒子堆積体
3・・・遮熱部材
4・・・把持部
5・・・冷却装置
6・・・ターゲット材
7・・・ガラスロッド
Claims (1)
- ガラス旋盤に水平に把持されたガラスロッドとバーナーとを相対的に回転かつ移動させながらガラスロッドをバーナーで加熱して、所定の径に延伸加工または曲げ加工もしくは表面を清浄にするガラスロッドの加工装置であって、ガラスロッドを把持する部分の温度の上昇を抑制する機構を備え、該機構が、ガラスロッドをその左右で把持する両把持部に設けられ、気体又は液体の冷却媒を循環させる機構からなることを特徴とする光ファイバ用ガラスロッドの加工装置。
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JP11010197A JP3064276B1 (ja) | 1999-01-19 | 1999-01-19 | 光ファイバ用多孔質母材および光ファイバ用ガラスロッドの製造装置 |
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