JP2005349998A - 自動車内装材用表皮材 - Google Patents

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Hirozo Nakamura
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Abstract

【課題】 本発明は、基材の種類に影響を受けることなく優れた吸音性を有する自動車内
装材を得ることができる自動車内装材用表皮材を提供する。
【解決手段】 本発明の自動車内装材用表皮材は、厚みが10〜500μmの合成樹脂フ
ィルムの両面に、合成樹脂繊維からなる目付が50〜300g/m2 の不織布を積層一体
化させていることを特徴とするので、合成樹脂フィルム及び不織布の双方による吸音作用
によって優れた吸音性を発揮する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、吸音性に優れた自動車内装材用表皮材に関する。
従来から、自動車内装材用表皮材として合成樹脂繊維からなる不織布が用いられており
、この自動車内装材用表皮材は、熱可塑性樹脂発泡シートなどからなる基材の一面に積層
一体化させて用いられている。
一方、近年、自動車の車内における静粛性の向上が求められており、この要望に応える
べく、特許文献1には、表皮材、吸音基材、熱可塑性樹脂フィルムの順に積層一体化され
ている吸音材の構造であって、吸音基材と熱可塑性樹脂フィルムとが密着しつつ、吸音基
材の周辺部、及び吸音基材の穴部周辺部のみを熱可塑性樹脂フィルムと接着していること
を特徴とする、吸音材の汚れ防止構造が提案されている。
しかしながら、上記吸音材の汚れ防止構造では、吸音基材が多孔質体であることを要し
、吸音基材の選択の幅が狭いという問題点があり、又、表皮材も通気性を有しておれば足
りるものであって表皮材自体が吸音性を有しているものではなかった。
特開平7−323789号公報
本発明は、基材の種類に影響を受けることなく優れた吸音性を有する自動車内装材を得
ることができる自動車内装材用表皮材を提供する。
本発明の自動車内装材用表皮材Aは、図1に示したように、厚みが10〜500μmの
合成樹脂フィルム1の両面に、合成樹脂繊維からなる目付が50〜300g/m2 の不織
布2、2を積層一体化させていることを特徴とする。
上記自動車内装材用表皮材Aの合成樹脂フィルム1を構成する合成樹脂としては、特に
限定されず、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリ
エチレンテレフタレートなどのポリエステル系樹脂などの熱可塑性樹脂が挙げられ、不織
布を構成している合成樹脂繊維に対して熱融着性を有する合成樹脂が好ましい。
この合成樹脂フィルム1は、単層フィルムであっても、同一種類或いは異種類の合成樹
脂フィルムを複数枚、積層一体化させてなる複層フィルムの何れであってもよいが、複層
フィルムが好ましく、図2のように、自動車内装材用表皮材の製造工程中に溶融しない合
成樹脂フィルム1aの両面に、自動車内装材用表皮材の製造工程中に溶融する熱可塑性樹脂
フィルム1b、1bを積層一体化してなる複層フィルム10がより好ましい。
そして、上記合成樹脂フィルム1の厚さは、薄いと、自動車内装材用表皮材Aを用いた
自動車内装材を成形した際に、合成樹脂フィルム1が破れてしまう虞れがある一方、厚い
と、自動車内装材用表皮材Aの吸音性が低下するので、10〜500μmに限定され、2
0〜200μmが好ましい。
更に、図3に示したように、上記合成樹脂フィルム1には、その両面間に亘って貫通す
る貫通孔11が貫設されていることが好ましく、合成樹脂フィルム1にその面方向に均一に
貫通孔11が貫設されていることがより好ましい。
上記貫通孔11における合成樹脂フィルム1の面方向に沿った面での断面形状は、特に限
定されず、例えば、三角形、四角形、五角形などの多角形の他に、真円形、楕円形などの
円形などが挙げられ、円形が好ましく、真円形がより好ましい。なお、貫通孔11における
合成樹脂フィルム1の面方向に沿った面での断面形状は、合成樹脂フィルム1の厚み方向
に、その全長に亘って同一形状で且つ同一大きさであっても、徐々に変化してもよいが、
合成樹脂フィルム1の厚み方向の全長に亘って同一形状で且つ同一大きさであることが好
ましい。
そして、貫通孔11における合成樹脂フィルム1の面方向に沿った面での断面形状が真円
形状である場合、貫通孔11の開口端の直径は、小さいと、自動車内装材用表皮材Aの成形
時に貫通孔が閉塞してしまう虞れがある一方、大きいと、後述するヘルムホルツ共鳴器の
吸音機構による吸音特性を得ることができないことがあるので、0.1〜20mmが好ま
しく、1〜10mmがより好ましい。
更に、上記貫通孔11の開口率は、大きいと、自動車内装材用表皮材Aの吸音性が低下す
ることがあるので、50%以下が好ましく、20%以下がより好ましいが、小さ過ぎると
、貫通孔を開設した効果が発現しないことがあるので、5〜15%が特に好ましい。
ここで、上記貫通孔11の開口率は下記の要領で測定されたものをいう。即ち、合成樹脂
フィルム1の一面に一辺が100cmの正方形状の測定範囲を任意に特定し、この測定範
囲内に存在する貫通孔11の開口端面積の合計(開口端総面積)を算出し、下記式に基づい
て求めることができる。なお、貫通孔11の全体が測定範囲内に入らず、貫通孔11の一部の
みが測定範囲内に入っている場合には、この測定範囲内に入っている貫通孔11部分のみの
面積を対象とする。
貫通孔の開口率(%)=100×開口端総面積/測定範囲の面積
又、上記合成樹脂フィルム1の両面には、合成樹脂繊維からなる目付が50〜300g
/m2 の不織布2、2が積層一体化されている。上記合成樹脂繊維としては、特に限定さ
れず、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ナイロンなどのポリエステル系樹脂、ポリ
エチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂などからなる熱可塑性樹脂繊維が
挙げられ、単独で用いられても併用されてもよい。
そして、上記合成樹脂繊維の形態としては、特に限定されず、単一成分からなる中実な
合成樹脂繊維の他に、内部が中空な合成樹脂繊維や、芯鞘型合成樹脂繊維であってもよい
が、内部が中空な合成樹脂繊維が不織布の目付を増加させることなく不織布の厚みを増加
させ、自動車内装材用不織布の吸音性を向上させることができるので好ましい。なお、芯
鞘型合成樹脂繊維の場合、芯部が自動車内装材用表皮材の製造工程中に溶融しない合成樹
脂からなり且つ鞘部が自動車内装材用表皮材の製造工程中に溶融する合成樹脂からなる芯
鞘型合成樹脂が好ましい。
又、上記合成樹脂繊維の繊維径は、細いと、合成樹脂繊維の強度が低下して自動車内装
材用表皮材の耐摩擦性が低下することがある一方、太いと、繊維の表面積の低下と共に不
織布の厚みが低下して自動車内装材用表皮材の吸音性が低下することがあるので、2〜1
0dtexが好ましく、2〜7dtexがより好ましい。
更に、上記不織布2の形態としては、特に限定されず、例えば、ニードルパンチ不織布
、サーマルボンド不織布、ケミカルボンド不織布、スパンボンド不織布などが挙げられる
。そして、不織布2の機械的強度を向上させるために、不織布2に合成樹脂粉末を散布し
、この合成樹脂粉末を溶融させてバインダーとして合成樹脂繊維同士を結着させたり、或
いは、不織布2に接着剤を散布して合成樹脂繊維同士を結着させてもよい。
そして、上記不織布2の目付は、小さいと、自動車内装材用表皮材Aの耐摩擦性が低下
し、摩擦による自動車内装材用表皮材の外観の低下が著しくなる一方、大きいと、自動車
内装材用表皮材Aの軽量性が低下してしまうので、50〜300g/m2 に限定され、1
00〜200g/m2 が好ましい。
又、合成樹脂フィルム1の両面に積層一体化させる両不織布2、2は同一であっても相
違していてもよいが、得られる自動車内装材用表皮材Aの形態安定性の観点から、合成樹
脂フィルム1の両面に積層一体化される不織布2、2は互いに同一種類の合成樹脂繊維か
らなり且つ同一目付であることが好ましい。
更に、合成樹脂フィルム1と、不織布2を構成している合成樹脂繊維とが互いに熱融着
性を有していることが好ましい。そして、合成樹脂フィルム1が複層フィルムからなる場
合には、不織布を構成している合成樹脂繊維と、この不織布に対向する複層フィルムの合
成樹脂フィルムとが熱融着性を有していることが好ましい。
上述のように、上記合成樹脂フィルム1の両面に所定目付を有する不織布2、2が積層
一体化されているが、具体的には、不織布2の表面に露出している合成樹脂繊維21がこれ
に対向する合成樹脂フィルム1の表面に埋没し、熱融着し又は接着剤などを介して一体化
されている。
詳細には、図4に示したように、合成樹脂フィルム1の表面に部分的に、不織布2の表
面を構成する合成樹脂繊維21が一体化した状態となっており、換言すれば、合成樹脂フィ
ルム1には、不織布2の表面を構成する合成樹脂繊維21が一体化した接続部分12と、不織
布2を構成する合成樹脂繊維が一体化していない非接続部分13とが存在している。
そして、この合成樹脂フィルム1の非接続部分13は、上述のように、不織布2を構成す
る合成樹脂繊維21が一体化しておらず、その厚み方向の振動変位が何ら規制されることな
く自由な状態とされている。
更に、合成樹脂フィルム1の接続部分12は、不織布2の表面を構成している合成樹脂繊
維21と一体化しているが、不織布2の目付は所定範囲内に調整され、不織布2を構成して
いる合成樹脂繊維は合成樹脂フィルム1の厚み方向に変位可能に構成されていることから
、合成樹脂フィルム1の接続部分12も、その厚み方向の振動変位が可能な状態とされてい
る。
従って、合成樹脂フィルム1は、その両面に不織布2、2が積層一体化されているもの
の、不織布の目付が所定範囲内となるように調整されていることから、合成樹脂フィルム
1は、自動車内装材用表皮材Aに入射した空気伝搬音によって厚み方向に振動可能に構成
されている。
つまり、合成樹脂フィルム1は、その両面側から柔軟な不織布2、2によって支持され
、空気伝搬音による振動変位が確保された状態に保護されており、自動車内装材用表皮材
A内に入射した空気伝搬音による合成樹脂フィルム1の振動変位が確実に行なわれるよう
に構成されている。
次に、上記自動車内装材用表皮材の製造方法について説明する。この自動車内装材用表
皮材の製造方法としては、例えば、(1)合成樹脂シートの両面に不織布を積層して積層
体を作製し、この積層体を加熱した上で両側から厚み方向に押圧、圧縮させて合成樹脂フ
ィルムの両面に不織布を積層一体化させて自動車内装材用表皮材を製造する方法、(2)
合成樹脂シートの両面に接着剤を介して不織布を積層一体化させて自動車内装材用表皮材
を製造する方法などが挙げられる。なお、上記(1)(2)の方法において、合成樹脂フ
ィルム1に上述の非接続部分13が形成されるように調整する。
このようにして得られた自動車内装材用表皮材Aは、厚みが10〜50μmの合成樹脂
シート1の両面に、合成樹脂繊維からなる目付が50〜300g/m2 の不織布2、2を
積層一体化させていることから、この自動車内装材用表皮材Aは優れた吸音性を有する。
つまり、上記自動車内装材用表皮材Aは、所定目付を有する不織布2を用いており、不
織布には適度な大きさの空隙が形成されていることから、合成樹脂フィルム1の両面に積
層一体化された不織布2、2のうちの何れか一方の不織布2内に空気伝搬音が入射すると
、この空気伝搬音が不織布2内に存在する空気に伝わり、これに起因して不織布を構成し
ている合成樹脂繊維表面との間で空気の粘性摩擦が効果的に発生して空気伝搬音の一部が
熱エネルギーに変換されて吸音される。
そして、上記自動車内装材用表皮材Aの不織布2に吸収されることなく不織布2を通過
して合成樹脂フィルム1に達した空気伝搬音は合成樹脂フィルム1に衝突して合成樹脂フ
ィルム1をその厚み方向に振動させることによって熱エネルギーに変換されて吸音される
。更に、上記合成樹脂フィルム1でも吸収されなかった空気伝搬音は、他方の不織布2内
に入射して上述の作用でもって効果的に熱エネルギーに変換されて吸収される。
更に、合成樹脂フィルム1に貫通孔11が形成されている場合には、ヘルムホルツ共鳴器
と呼ばれる吸音機構が形成され、具体的には、合成樹脂フィルム1の貫通孔11に存在する
空気は質量として取り扱えると共に、空気伝搬音が入射した不織布2とは反対側の不織布
2内の空気層はバネの作用をするために振動系を形成し、この時、合成樹脂フィルム1の
貫通孔11部分の空気が激しく振動して、貫通孔11の内周面との摩擦損失によって音の減衰
を生じさせて吸音性を発揮することができる。
このように、上記自動車内装材用表皮材Aは、所定厚みを有する合成樹脂フィルム1の
両面に所定目付を有する不織布2、2を積層一体化させてなるものであり、不織布2及び
合成樹脂フィルム1による上述の吸音作用によって優れた吸音性を発揮する。
そして、上記自動車内装材用表皮材Aは基材に積層一体化されて自動車内装材を形成し
て用いられるものであるが、自動車内装材用表皮材A自体が優れた吸音性を備えているこ
とから、自動車内装材用表皮材Aを積層一体化させる基材の種類にかかわらず、吸音性に
優れた自動車内装材を製造することができる。
なお、上記自動車内装材用表皮材Aを積層一体化させる基材としては、従来から汎用の
ものが用いられ、例えば、ポリエチレン系樹脂発泡シート、ポリプロピレン系樹脂発泡シ
ートなどのポリオレフィン系樹脂発泡シート、熱可塑性樹脂シート、無機繊維からなる多
孔質シートなどが挙げられる。
本発明の自動車内装材用表皮材は、厚みが10〜500μmの合成樹脂フィルムの両面
に、合成樹脂繊維からなる目付が50〜300g/m2 の不織布を積層一体化させている
ことを特徴とするので、合成樹脂フィルム及び不織布の双方による吸音作用によって優れ
た吸音性を発揮する。
そして、上記自動車内装材用表皮材を基材に積層一体化させて自動車内装材を製造する
にあたり、基材の種類によることなく優れた吸音性を有する自動車内装材を得ることがで
きる。
更に、上記自動車内装材用表皮材において、合成樹脂フィルムに直径0.1〜20mm
の貫通孔が両面間に貫通した状態で形成されており、上記貫通孔の開口率50%以下であ
る場合には、自動車内装材用表皮材はより優れた吸音性を有しており、特に特定周波数を
有する空気伝搬音の吸音性に優れている。
(実施例1)
合成樹脂フィルムとして、厚みが20μmのナイロンフィルム(融点:195℃)の両
面の夫々に厚みが25μmの低密度ポリエチレンフィルム(融点:116℃)が積層一体
化されてなる複層フィルムを用意した。そして、この合成樹脂フィルムの両面の夫々に、
2.2dtexのポリエチレンテレフタレート繊維からなる目付が100g/m2 のニー
ドルパンチ不織布を積層して積層体を作製した。
そして、上記積層体をその両面から表面温度が180℃となるまで加熱した上で、表面
温度が40℃に保持された一対の冷却ロール間に供給して両側から押圧、圧縮し、合成樹
脂フィルムの両面の夫々にニードルパンチ不織布が積層一体化されてなる自動車内装材用
表皮材を得た。この自動車内装材用表皮材を厚み方向に切断したところ、合成樹脂フィル
ムの低密度ポリエチレンフィルムが溶融して、ニードルパンチ不織布の表面に露出してい
るポリエチレンテレフタレート繊維の一部分が、このポリエチレンテレフタレート繊維部
分に対向する合成樹脂フィルムの低密度ポリエチレンフィルム部分内に埋没することによ
って、合成樹脂フィルムの両面にニードルパンチ不織布が積層一体化されていた。
(実施例2)
合成樹脂フィルムとして、厚みが20μmのナイロンフィルム(融点:195℃)の両
面の夫々に厚みが25μmの低密度ポリエチレンフィルムa,b(融点:116℃)が積
層一体化されてなるものを用意した。
一方、不織布として、2.2dtexのポリエチレンテレフタレート繊維からなる目付
が150g/m2 のニードルパンチ不織布aと、芯部がポリエチレンテレフタレートで且
つ鞘部が高密度ポリエチレンからなる2.5dtexの芯鞘型合成樹脂繊維から構成され
た目付が200g/m2 のニードルパンチ不織布bとを用意した。そして、上記合成樹脂
フィルムの低密度ポリエチレンフィルムa上にニードルパンチ不織布aを、低密度ポリエ
チレンフィルムb上にニードルパンチ不織布bを積層して積層体を作製した。
次に、上記積層体におけるニードルパンチ不織布aの表面に高密度ポリエチレン粉末を
5g/m2 の量だけ散布した。そして、上記積層体をその両面から表面温度が160℃と
なるまで加熱した上で、表面温度が40℃に保持された一対の冷却ロール間に供給して両
側から押圧、圧縮し、合成樹脂フィルムの両面の夫々にニードルパンチ不織布a,bが積
層一体化されてなる自動車内装材用表皮材を得た。
この自動車内装材用表皮材を厚み方向に切断したところ、合成樹脂フィルムの低密度ポ
リエチレンフィルムaが溶融することによって、ニードルパンチ不織布aの表面に露出し
ているポリエチレンテレフタレート繊維の一部分が、このポリエチレンテレフタレート繊
維部分に対向する合成樹脂フィルムの低密度ポリエチレンフィルムa部分内に埋没してい
ると共に、高密度ポリエチレン粉末も溶融してニードルパンチ不織布aを構成しているポ
リエチレンテレフタレート繊維同士を結着するバインダーとなっていた。
又、合成樹脂フィルムの低密度ポリエチレンフィルムbが溶融すると共にニードルパン
チ不織布bを構成している芯鞘型合成樹脂繊維の鞘部が溶融することによって、ニードル
パンチ不織布bの表面に露出している芯鞘型合成樹脂繊維の一部分と、これに対向する低
密度ポリエチレンフィルムb部分とが熱融着一体化していると共に、ニードルパンチ不織
布bを構成している芯鞘型合成樹脂繊維同士も芯鞘型合成樹脂繊維の鞘部が溶融すること
によって互いに結着していた。
(実施例3)
合成樹脂フィルムにその両面間に亘って貫通する貫通孔を縦横に格子状に形成したこと
以外は実施例1と同様にして自動車内装材用表皮材を得た。なお、上記貫通孔における合
成樹脂フィルムの表面に沿った面での断面形状は、合成樹脂フィルムの厚み方向の全長に
亘って直径が4mmの真円形状であり、互いに隣接する貫通孔の開口端における中心間の
距離は10mmであった。又、上記貫通孔の開口率は、12.6%であった。
(比較例1)
2.2dtexのポリエチレンテレフタレート繊維からなる目付が250g/m2 のニ
ードルパンチ不織布を自動車内装材用表皮材とした。
(比較例2)
不織布として、2.2dtexのポリエチレンテレフタレート繊維からなる目付が45
0g/m2 のニードルパンチ不織布を用いたこと以外は実施例1と同様にして自動車内装
材用表皮材を得た。
得られた自動車内装材用表皮材の吸音性を下記の要領で測定し、その結果を表1及び図
5に示した。
(吸音性)
自動車内装材用表皮材の吸音性をJIS A1405に規定された垂直入射法に基づい
て背面距離0mmの条件下にて測定した。
Figure 2005349998
本発明の自動車内装材用表皮材を示した縦断面図である。 本発明の自動車内装材用表皮材を示した縦断面図である。 本発明の自動車内装材用表皮材を示した縦断面図である。 本発明の自動車内装材用表皮材を示した縦断面図である。 実施例及び比較例で得られた自動車内装材用表皮材の吸音性の測定結果を示した図である。
符号の説明
1 合成樹脂フィルム
1a、1b 合成樹脂フィルム
10 複層フィルム
11 貫通孔
12 接続部分
13 非接続部分
A 自動車内装材用表皮材

Claims (2)

  1. 厚みが10〜500μmの合成樹脂フィルムの両面に、合成樹脂繊維からなる目付が50
    〜300g/m2 の不織布を積層一体化させていることを特徴とする自動車内装材用表皮
    材。
  2. 合成樹脂フィルムに直径0.1〜20mmの貫通孔が両面間に貫通した状態で形成されて
    おり、上記貫通孔の開口率50%以下であることを特徴とする請求項1に記載の自動車内
    装材用表皮材。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008119981A (ja) * 2006-11-14 2008-05-29 Kaneka Corp 複合発泡成形体
JP2008231596A (ja) * 2007-03-19 2008-10-02 Kinsei Seishi Kk 吸音性に優れた繊維構造体
JP2013096014A (ja) * 2011-10-28 2013-05-20 Nissen Chemitec Corp 吸音材の製造方法

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