以下、本発明の一実施の形態を図に従って説明する。
(第1の実施の形態)
図1は本発明の第1の形態に係るデジタルカメラ1の正面図、図2は平面図、図3は背面図である。このデジタルカメラ1の本体2には、図1に示すようにその前面に、撮像レンズ3、測光部4、ファインダー5、マイク6、ストロボ部7および測距センサー部8が設けられている。撮像レンズ3は標準レンズと望遠レンズとに交換可能である。また、上面には図2に示すように、電源ON/OFFキー9、シャッターキー10およびズームレバー11が設けられている。さらに、背面には図3に示すように、メモリカード電池交換蓋12、DISPキー13、PreViewキー14、セルフタイマーキー15、カーソルキー16、SETキー17、MENUキー18、モードダイアル19、絞りキー20、シャッター速度キー21、光学ファインダー22、ヒストグラム表示ONキー23、データ表示ONキー24、電子ファインダー消灯キー25および電子ファインダー26が設けられている。そして、モードダイアル19の操作により後述するフローチャートに示す各種モードが設定され、各種モードが設定されている状態でカーソルキー16とSETキー17が操作されることにより、当該モードにおける選択肢の選択が可能となる。また、電子ファインダー26は、LCDパネルからなり、記録された静止画および動画を再生表示するモニタとしての機能も兼用する。
図4は、デジタルカメラ1の回路構成を示すブロック図である。図に示すように、前記シャッターキー10は、半押し時点と全押し時点とで夫々オンとなる2段スイッチ27に連係され、前記ズームレバー11はこれを操作している間のみオンとなる常開スイッチ28の上部に配置されている。その他の入力操作部29は、シャッターキー10とズームレバー11以外の前記図1〜図3に示した各種キーに対応するスイッチ群で構成され、座標時入力部291は座標を入力するための複数のキーで構成されている。そして、このスイッチ群および前記各スイッチのオン・オフ情報は、入力回路30を介して、制御回路31に入力される。
制御回路31は、CPUおよびその周辺回路と、後述するフローチャートに示すプログラムやデジタルカメラとして機能するに必要なプログラム等が格納されているROM、CPUの作業用メモリであるRAM等から構成されるマイクロコンピュータであり、各部を制御する。なお、制御回路31のRAMは、CPUの作業用メモリとして用いられるのみならず、フローチャートに基づいて後述するように、ユーザーが外部装置から入力したファインダー表示仕様データの記憶手段としても用いられる。
この制御回路31には、表示メモリ32、表示駆動ブロック33、画像バッファメモリ34、画像信号処理部35、圧縮符号化/伸長復号化部36、静止画/動画画像メモリ37、外部メモリインタフェース38、外部I/Oインターフェース39、電源制御ブロック40およびカスタムデータメモリ69が接続されている。表示メモリ32には、電子ファインダー26に表示される各種表示データが一時的に記憶される。表示駆動ブロック33は、前記LCDパネルからなる電子ファインダー26を駆動し、画像バッファメモリ34は、画像データを処理する際等において一時的に格納する。
画像信号処理部35は、後述する撮像素子から制御回路23が取り込んだ画像信号に対する各種処理を実行するDSPからなる。圧縮符号化/伸長復号化部36は、この画像信号処理部で処理された画像データを記録時には伸長処理し、記録した画像データを再生する際には伸長復号化する。静止画/動画画像メモリ37は、シャッターキー10の操作により撮像された画像データ(静止画データ、動画データ)を記録保存する。外部メモリインタフェース38は、着脱自在な外部メモリ41に接続されている。外部I/Oインターフェース39は、LAN通信IF42を介してLANコネクタ43に接続され、USB通信IF44を介してUSBコネクタ45に接続されているとともに、コネクタ46に接続されている。電源制御ブロック40には、電池47と充電制御ブロック48とが接続されており、これら電池47と充電制御ブロック48からの電力は電源制御ブロック40および制御回路31を介して各部に供給される。
さらに、制御回路31には、表示駆動ブロック49、焦点制御ブロック50、ズーム制御ブロック51、絞り制御ブロック52、シャッター制御ブロック53、信号処理部541、タイミング制御&ドライバ55、色温度検出ブロック561、測光部56、測距部57、およびフラッシュ制御ブロック58が接続されている。表示駆動ブロック49は、前記光学ファインダー22から視認可能な位置に配置され透光性を有する情報表示部59を駆動する。焦点制御ブロック50は、被写体像を合焦させるべく撮像レンズ3を駆動するレンズ駆動ブロック60を制御し、ズーム制御ブロック51は、ズームレバー11の操作に応じて被写体像を拡大または縮小すべく撮像レンズ3を駆動するレンズ駆動ブロック61を制御する。
絞り制御ブロック52は、撮像レンズ3と撮像素子64との間に配置された絞り62を制御し、シャッター制御ブロック53は、絞り62と撮像素子64との間に配置されたシャッター63を制御する。信号処理部541は、オートホワイトバランス制御ブロック542、A/D回路54、CDS/AGC65を介して撮像素子64より入力されるアナログ画像信号をデジタル信号に変換する。タイミング制御&ドライバ55は、タイミング信号を発生してCCDからなる撮像素子64とCDS/AGC65とを駆動する。CDS/AGC65は、撮像素子64から出力された撮像信号を保持するCDSと、CDSから撮像信号を供給されるアナログアンプであるゲイン調整アンプ(AGC)とからなる。
色温度検出ブロック561は前記測光部4と測距センサー部8との各々配置された測光、測距センサ66からの出力信号に基づき、被写体像の色温度を検出する。測光部56は、測光、測距センサ66からの測光信号を処理して制御回路31に入力し、測距部57は測距信号を処理して制御回路31に入力する。フラッシュ制御ブロック58は、フラッシュ/ストロボ68を駆動するフラッシュ駆動ブロック67を制御し、フラッシュ/ストロボ68は前記ストロボ部7内に配置されている。
一方、ACアダプタ500は、AC電源に接続されるプラグ501、整流回路502、平滑回路503、安定化回路504およびこの安定化回路504に接続されたDC入力コネクタ504を有し、DC入力コネクタ504は前記充電制御ブロック48に着脱自在である。つまり、電池47は充電可能であって、DC入力コネクタ504を充電制御ブロック48に接続することにより、電源制御ブロック40を介して電池47に充電がなされるように構成されている。
また、記憶手段としての前記カスタムデータメモリ69には、図5に示したように、「表示スタイル」、「フレーム枠の色、柄、画像合成」、「配色」、「照準表示」、「グリッド(構図線)表示」・・・「絞り・S速度」、「露出、EV補正」、「スポット測光値」、「画角・距離目盛」、「被写界深度」、「色温度・色度座標」、「輝度ヒストグラム」・・・等の表示要素が記憶されているとともに、表示要素毎に異なる表示態様「00」「01」「02」「03」・・・が記憶されている。前記表示要素は電子ファインダー26に表示させる撮影に関連する情報の表示仕様を構成するものであり、表示態様は各表示要素の選択肢である。つまり、例えば表示要素「表示スタイル」に対応して、その表示態様である「00 情報表示のみ」「01 ベーシック」「02 メカニック」「03 グラフィック」・・・のデータが記憶されており、表示要素として「表示スタイル」を設定する場合、これら表示態様として「00情報表示のみ」「01ベーシック」「02メカニック」「03グラフィック」・・・のいずれかを選択することが可能である。また、各表示態様のデータは、当該表示態様で対応する表示要素を電子ファインダー26に表示させるための画像データやプログラムである。
以上の構成に係る本実施の形態において、制御回路31は、後述する図6のフローチャートにおけるステップS110における新規ファンダーの仕様を入力する処理を前記プログラムに基づき、図5(A)に示すフローチャートに従って実行する。先ず、ファインダー仕様名称処理を行って、電子ファインダー26に同図(B)に示す「カスタム1」「カスタム2」「カスタム3」・・・を表示させる(ステップS1)。ユーザーが、カーソルキー16とSETキー17との操作により、これらのいずれかを選択すると、表示スタイル処理を行って、「00 情報表示のみ」「01 ベーシック」「02 メカニック」「03 グラフィック」・・・を表示させる(ステップS2)。
ユーザーが、これらのいずれかを選択すると、フレームの色、柄、画像合成処理を行って、「00 透明」「01 単色塗りつぶし」「02 パターン塗りつぶし」「03 画像01/02/03」・・・を表示させる(ステップS3)。ユーザーが、これらのいずれかを選択すると、配色処理を行って、「00 モノトーン」「01 ベーシック」「02 パステル」「03 シック」・・・を表示させる(ステップS4)。ユーザーが、これらのいずれかを選択すると、標準表示処理を行って、「00 表示しない」「01 十字」「02 四角」「03 円形」・・・を表示させる(ステップS5)。ユーザーが、これらのいずれかを選択すると、グリッド(構図線)表示処理を行って、「00 表示しない」「01 目盛」「02 方眼」「03 3分割円形」・・・を表示させる(ステップS6)。以下同様にして、前のステップの表示要素における選択肢(表示態様)のいずれかが選択される毎に、次の表示要素とその表示態様を表示する(ステップS6〜S13)。
そして、このようにして仕様設定が終了すると、後述する図6のフローにおけるステップS111の処理で、「カスタム1」「カスタム2」「カスタム3」・・・毎にステップS2〜S13で選択された表示要素の表示態様が前記RAMに仕様データとして登録されることとなる。したがって、RAMには、「カスタム1」の仕様として、例えば下記の仕様が記憶される。
ファインダー仕様名称;カスタム1
表示スタイル;01 ベーシック
フレーム枠の色、柄、画像合成;02 パターン塗りつぶし
配色;03 シック
照準表示;02 四角
グリッド(構図線)表示;01 目盛
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・
絞り・S速度;02 仕様2
露出・EV補正;00 表示しない
スポット測光値;01 ポイント表示
画角・距離目盛;01 画角表示(度)
被写界深度;03 合焦距離+グラフ
色温度・色度座標;00 表示しない
輝度ヒストグラム;02 RGB別(重畳)
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・
無論、「カスタム2」「カスタム3」・・・に関しても、同様に仕様を登録しておくことができる。なお、これらカスタム毎の仕様データは、仕様毎の仕様設定ファイルでRAMに登録される。
そして、制御回路31は前記プログラムに基づき、図6および図7に示す一連のフローチャートに従って処理を実行する。先ず、前記モードダイアル19の操作により撮影モードが設定されているか否かを判断する(ステップS101)。撮影モードが設定されていない場合には、さらに設定モードが設定されたか否かを判断し(ステップS102)、撮影モードと設定モードのいずれも設定されていない場合には、通信モードが設定されているか否かを判断し(ステップS103)、通信モードも設定されてない場合には、その他のモード処理を実行する(ステップS104)。
また、ステップS102での判断の結果、設定モードが設定されたならば、さらにカーソルキー16とSETキー17との操作により、利用ファインダーの設定が選択されたか否かを判断する(ステップS105)。利用ファインダーの設定が選択された場合には、利用するファインダーの表示仕様選択メニューを電子ファインダー26に表示する(ステップS106)。
すなわち、本実施の形態においては、後述するように「プロ仕様」「ビギナー仕様」「カスタム仕様」等の各表示仕様で電子ファインダー26に撮影情報を表示することが可能である。したがって、このステップS105では、これら「プロ仕様」「ビギナー仕様」「カスタム仕様」の表示選択メニューを表示する。引き続き、ユーザーの操作(カーソルキー16とSETキー17の操作)に従い、内蔵(「プロ仕様」「ビギナー仕様」)または登録済仕様(「カスタム仕様」)の中から利用するファインダー仕様、表示様式等を選択してRAMに記憶させることにより、利用するファインダーの仕様を設定する(ステップS107)。
また、ステップS105での判断の結果、利用ファインダーの設定でない場合には、ファインダーのカスタム仕様の登録であるか否かを判断する(ステップS108)。ファインダーのカスタム仕様の登録である場合には、カスタム仕様の登録メニューを表示する(ステップS109)。しかる後に、前述の図5に示したフローチャートに従って、新規ファンダーの仕様を入力する処理を行い、または外部入力を行う(ステップS110)。外部入力は、ユーザーがUSBコネクタ45に外部機器を接続させると、USB通信IF44および外部I/Oインターフェース39を介して、新規ファインダー仕様、外部入力仕様を入力させる。
そして、次のステップS111で、図5に示したフローチャートに従った処理で入力された「カスタム1」「カスタム2」「カスタム3」・・・の仕様や、外部入力された新規ファインダー仕様をカスタム仕様データとして制御回路31のRAMに登録する(ステップS111)。なお、ステップS108での判断の結果、ファインダーのカスタム仕様の登録でない場合には、その他の設定処理を行う(ステップS112)。
また、ステップS103での判断の結果、通信モードである場合にはLANコネクタ43、LAN通信IF42、外部I/Oインターフェース39を介して、外部機器と通信接続する(ステップS113)。次に、外部機器からデータを受信可能か否かを判断し(ステップS114)、受信可能であるならば外部機器からデータを受信する(ステップS115)。さらに、外部機器から仕様設定データを受信したか否かを判断し(ステップS116)、受信したデータが仕様設定データであるならば、この受信した仕様設定データをカスタム仕様データとして制御回路31のRAMに登録する(ステップS117)。
一方、ステップS101での判断の結果、撮影モードが設定されている場合には、測光処理、WB処理(ステップS118)、AF、ズーム処理(ステップS119)を実行した後、電子ファインダー消灯キー25が操作されて電子ファインダー26の消灯が指示されたか否かを判断する(ステップS120)。消灯が指示された場合には、電子ファインダー26の表示を消灯し(ステップS121)、これにより図8(E)に示すように、電子ファインダー26は表示なしの状態となる。したがって、この場合ユーザーは、光学ファインダー22で被写体を視認しつつ撮影を行うこととなる。
また、電子ファインダー26の消灯が指示されなかった場合には、カスタムファインダー表示が選択されたか否かを判断する(図7ステップS122)。カスタムファインダー表示が選択された場合には、撮像素子64上に結像されている被写体像を撮像スルー画像として電子ファインダー26に表示させた後(ステップS123)、前述のステップS107で利用するファインダーの仕様として設定された該当ファインダーの表示様式など仕様データを読み出す(ステップS124)。さらに、この読み出したユーザーが予め設定した仕様が「プロ仕様」「ビギナー仕様」「他のカスタム仕様」のいずれであるかを判断する(ステップS125、S127、S129)。
そして、「プロ仕様」である場合には(ステップS125;YES)、絞り、S速度(シャッター速度)など撮影データや設定情報を所定のプロ仕様の表示様式で、スルー画像とともに電子ファインダー26に表示する(ステップS126)。このステップS126での処理により、図8(B)に例示するように、電子ファインダー26にはスルー画像Pとともに、プロ仕様で撮影データや設定情報(本例は、露出設定のグラフ表示)が表示されることとなる。
また、ユーザーが予め設定した仕様が「ビギナー仕様」である場合には(ステップS127;YES)、撮影データや設定情報を所定のビギナー仕様の表示様式で、撮像スルー画像とともに電子ファインダー26に表示する(ステップS128)。また、ユーザーが予め設定した仕様が「他のカスタム仕様」である場合には(ステップS129;YES)、撮影データや設定情報を、ユーザーが選択したカスタム仕様(「カスタム1」「カスタム2」等のうちのいずれか)で、スルー画像とともに電子ファインダー26に表示する(ステップS130)。このステップS130での処理により、図8(B)に例示したように、電子ファインダー26にはスルー画像Pとともに、例えば「カスタム1」に対応するカスタム仕様で撮影データや設定情報(本例は、露出設定のグラフ表示を含む)が表示されることとなる。なお、このステップS130の処理については、後述する図10のフローチャートにおいて詳述する。
他方、ステップS122での判断でカスタムファインダー表示が選択されていない場合、つまり一般ファインダー表示が選択されている場合には、撮像スルー画像を電子ファインダー26に表示させた後(ステップS131)、データ表示ONキー24の操作によるデータ表示ONが指示がなされたか否かを判断する(ステップS132)。データ表示ON指示がない場合には、ステップS133〜S135の処理を行うことなく、ステップS136に進む。したがって、この場合には、図8(D)に示すように、電子ファインダー26には撮影データ表示等がなされず、スルー画像Pのみが表示されることとなる。
しかし、データ表示ONキー24の操作によるデータ表示ONが指示がなされた場合には、撮影条件などの撮影データや設定情報をスルー画像とともに表示する(ステップS1133)。このステップS133での処理により、図8(A)に例示したように、電子ファインダー26にはスルー画像Pとともに、通常のファインダー表示(データ表示付きのファインダー表示)がなされることとなる。
引き続き、ヒストグラム表示ONキー23の操作によるヒストグラム表示ONが指示がなされたか否かを判断する(ステップS124)。ヒストグラム表示ONが指示された場合には、画像の輝度分布をヒストグラムとして表示する(ステップS135)。このこのステップS135での処理により、図8(C)に例示したように、電子ファインダー26にはスルー画像Pとともに、ヒストグラム+データ表示付きのファインダー表示がなされることとなる。
なお、本実施の形態においてはこのように、予めユーザーにより設定された仕様で撮影データや設定情報を表示するようにしたが、図8に示したように、DISPキー13に対するワンタッチ操作に応じて、
(A)通常のファインダー表示:データ表示付きのファインダー表示
(B)プロ仕様/カスタム仕様のファインダー表示
(C)ヒストグラム+データ表示付きのファインダー表示
(D)データ表示無しのファインダースルー画像のみ表示
(E)電子表示なし(消灯)
と順次表示切り替えを行うようにしてもよい。
他方、ステップS136では、シャッターキー10が全押しされて撮影指示がなされたか否かを判断する(ステップS136)。撮影指示がなされない場合には、絞りキー20またはシャッター速度キー21が操作されたか否かを判断する(ステップS137)。操作された場合には、ユーザー操作に従い、絞り/速度(シャッター速度)の設定値を変更する(ステップS138)。
すなわち、図9に例示するように、ビギナー仕様またはカスタム仕様のファインダ表示(絞り優先AE)が(1B)であるとし、この(1B)の状態で絞りキー20が操作された場合には、(1C)に示すように、絞り値を変更するとともに、「絞っているので、広い範囲にピントが合います。背景にも被写体にもピントを合わせる撮影に適しています。」なるアドバイス情報を表示するとともに、サンプル画像SPを表示する。また、ビギナー仕様またはカスタム仕様のファインダ表示(速度優先AE)が(2B)であるとし、この(2B)の状態でシャッター速度キー21が操作された場合には、(2C)に示すように、シャッター速度を変更するとともに、「シャッタースピードを速くすると、動きのある被写体を静止させて撮影するのに適しています。」なるアドバイス情報を表示するとともに、サンプル画像SPを表示する。さらに、ビギナー仕様またはカスタム仕様のファインダ表示(マニュアル露出)が(3B)であるとし、この(3B)の状態で絞りキー20とシャッター速度キー21が操作された場合には、(3C)に示すように、絞り値とシャッター速度を変更するとともに、「絞っているので、広い範囲にピントが合います。背景にも被写体にもピントを合わせる撮影に適しています。」なるアドバイス情報を表示するとともに、サンプル画像SPを表示する。
また、ステップS137での判断で、絞りキー20またはシャッター速度キー21が操作されなかった場合には、ファインダ切替キーとしてのSETキー17が操作されたか否かを判断する(ステップS139)。ファインダ切替キー(SETキー17)が操作された場合には、利用ファインダーの中で、ファインダー表示を切り替える(ステップS140)。
したがって、ビギナー仕様またはカスタム仕様のファインダ表示(絞り優先AE)が(1B)であるとし、この(1B)の状態でSETキー17が操作された場合には、(1)に示す表示状態となり、また、SETキー17の操作毎に(1)と(1B)の表示とが切り替わる。また、ビギナー仕様またはカスタム仕様のファインダ表示(速度優先AE)が(2B)であるとし、この(2B)の状態でSETキー17が操作された場合には、(2)に示す表示状態となり、また、SETキー17の操作毎に(2)と(2B)の表示とが切り替わる。さらに、ビギナー仕様またはカスタム仕様のファインダ表示(マニュアル露出)が(3B)であるとし、この(3B)の状態でSETキー17が操作された場合には、(3)に示す表示状態となり、また、SETキー17の操作毎に(3)と(3B)の表示とが切り替わる。
また、ステップS139での判断の結果、ファインダ切替キーとしてのSETキー17が操作されなかった場合には、モードダイアル19が操作されたか否を判断する(ステップS141)。操作された場合には、各モードなど、撮影モードを切り替える(ステップS142)。したがって、このステップS137での処理により、図9に示したように、(1)絞り優先AEの撮影モード(A)
(2)速度優先AEの撮影モード(S)
(3)マニュアル露出設定の撮影モード(M)
と切り替わることとなる。
一方、前記ステップS136で、シャッターキー10が全押しされて撮影指示がなされたと判断された場合には、測光、WB処理(ステップS138)、設定撮影条件での撮影処理(ステップS139)により、シャッターキー10が全押し操作に伴って撮像素子64から画像バッファメモリ34に取り込まれた撮像画像に対する処理を行う。また、撮影レビュー表示がONとなっているか否かを判断し(ステップS146)、ONとなっている場合には、クイックレビュー画像を表示させる(ステップS147)。引き続き、前記撮像画像を符号化し、画像データとして画像メモリ37または外部メモリ41に記録する(ステップS148)。さらに、その他のキー処理、および表示処理を実行した後(ステップS149)、図6のステップS101に戻る。
図10は、図7のフローにおけるステップS130の処理の詳細を示すフローチャートである。すなわち、電子ファインダー26に表示させるカスタム仕様の設定ファイルをRAMから読み込む(ステップS201)。次に、仕様設定ファイルから各仕様設定データを復号解析する(ステップS202)。なお、この仕様設定ファイルの仕様設定データの詳細については後述する。
さらに、撮像素子64上に結像されている被写体像を連続撮像した被写体像のスルー画像を取り込み、仕様設定データに従い画面(電子ファインダー26)の設定位置に表示する(ステップS203)。また、読み込んだ設定データが情報表示ありの仕様か否かを判断し(ステップS204)、情報表示ありの仕様である場合には、フレーム枠の設定仕様データがあるか否かを判断する(ステップS205)。フレーム枠の設定仕様データがある場合には、そのが透明枠か否かを判断し(ステップS206)、透明枠でない場合には色柄で枠内を塗りつぶしの表示形態であるか否かを判断する(ステップS207)。塗りつぶしの表示形態である場合には、仕様設定データに従い指定スタイルと指定色のフレーム枠を電子ファインダー26に描画するとともに(ステップS208)、フレーム枠内を指定の色柄やパターンで塗りつぶして描画する(ステップS209)。
また、ステップS207での判断の結果、色柄で枠内を塗りつぶしでない場合には、画像との切り抜き合成枠か否かを判断し(ステップS210)、切り抜き合成枠でない場合には、仕様設定データに従い、その他のフレーム枠を描画する(ステップS214)。切り抜き合成枠である場合には、仕様設定データに指定の画像を取り込み(ステップS211)、設定画像を指定形状に切り抜き抽出する(ステップS2)。しかる後に、抽出形状の画像と指定のフレーム枠とを合成して描画する(ステップS213)。一方、前記ステップS205で透明枠であると判断された場合には、仕様設定データに従い、指定スタイルと指定色のフレーム枠を描画する(ステップS215)。
引き続き、グリッドや照準の設定仕様データがあるか否かを判断し(ステップS216)、ある場合には仕様設定された仕様のグリッドや照準を描く(ステップS217)。また、撮影情報の仕様設定データがあるか否かを判断し(ステップS218)、ある場合には撮影条件や焦点距離などの撮影データを取り込み(ステップS219)、仕様設定データに従い絞りやS速度、距離などの撮影情報を、設定された仕様で描画する(ステップS220)。さらに、付加情報の仕様設定データがあるか否かを判断し(ステップS221)、ある場合には仕様設定データに従い、ヒストグラムや色度座標など付加情報を指定仕様で描画する(ステップS222)。そして、最終的には前記スルー画像に重ねて、以上のフレーム枠や撮影情報、付加情報の描画画像を電子ファインダー26に表示する(ステップS223)。
したがって、このフローチャートに従った処理により、図11に示すように、被写体のスルー画像の画像データ601(レイヤー1)に、グリッド線602、フレーム(額線)603および照準604を有するフレーム枠やグリッドの表示データ605(レイヤー2)を重ね、さらにISO感度606、絞り(F値)607、シャッター速度(露出時間)608、露出補正609、焦点距離/換算距離610、ヒストグラム611を有する撮影情報の表示データ612(レイヤー3)を重ねたファインダーの表示画面614が電子ファインダー26に表示されることとなる。
あるいは、図12に示すように、元画像(レイヤー2a)615とフレーム切り抜きパターン(レイヤー2b)616とを合成して、切り抜き合成したフレーム画像(レイヤー2c)617を生成し、この切り抜き合成したフレーム画像617を用いてフレーム枠やグリッドの表示データ605(レイヤー2)を生成し、これに被写体のスルー画像の画像データ601(レイヤー1)と撮影情報の表示データ612(レイヤー3)とを重ねたファインダーの表示画面614が電子ファインダー26に表示されることとなる。
図13〜15は、前記図6のフローにおけるステップS111の処理により仕様設定ファイルでRAMに登録される仕様設定データの詳細を示す図である。図13は仕様設定データの構成例を示し、図14(A)はXML等のマークアップ言語や使用記述言語に従って、タグ付きのテキスト情報ファイルで、仕様設定ファイルや仕様設定プログラムを簡易に設定する例を示し、同図(B)は色パレットのデータ例を示す。図15(A)は、ファインダーの各表示部の表示領域は表示位置などの詳細もカスタム指定して設定した例を示し、同図(B)は図(A)のデータに対応する表示位置を示す。
なお、通常仕様のファインダー表示や、プロ仕様、カスタム仕様のファインダー表示は、前述の図8に示したものに限らず、図16に示した通常仕様のファインダー表示(A)、プロ仕様のファインダー表示例(B)、同心円状の絞り、S速度表示、円形照準・・・等を設定したユーザーカスタム仕様の表示例1(C)、絞り、S速度表示なし、色度座標
+色度図、3分割グリッド、四角照準・・・等に設定されたユーザーカスタム仕様の表示例2(D)であってもよい。
また、フローチャートにおいては省略したが、各種モード切り換えやメニュー選択に際して図17に示した各種画面を電子ファインダー26に表示させる。すなわち、MENUからの選択操作に応じて、(a)撮影メニュー表示画面→(a1)ファインダー表示選択画面→(a2)ファインダー表示の選択メニュー画面(a2)と遷移させる。また、(a)撮影メニュー表示画面からの選択操作に応じて、(b)再生メニュー表示画面→(c)設定メニュー表示画面→(c1)ファインダー仕様設定選択画面→(c2)ファインダー仕様設定メニュー(1)画面→(c3)ファインダー仕様設定メニュー(2)画面→(c4)F絞り・S速度表示の設定メニュー画面と遷移させる。
図18および図19は、露出条件などの撮影条件の設定および制御手順を示す一連のフローチャートである。先ず、前記モードダイアル19の操作により撮影モードが設定されているか否かを判断する(ステップS201)。撮影モードが設定されていない場合には、その他のモードに移行する(ステップS202)。
また、撮影モードが設定されている場合には、レンズ駆動ブロック60、61、撮像素子64を含む撮像部を初期設定し、測光、測距センサ66を含む測光部、測距部を起動するとともに、フラッシュ駆動ブロック67の充電を起動させる(ステップS203)。さらに、測光処理、WB設定処理(ステップS204)、測距処理(ステップS205)、オートフォーカス、ズーム処理(ステップS206)を実行した後、モードダイアル19の操作により絞り優先AEが設定されているか否かを判断する(ステップS207)。設定されている場合には、MENUキー18等の操作によりユーザーが入力した絞り値F(またはAv値)を設定する(ステップS208)。さらに、測光した必要露出量EVと設定絞り値Avを元に最適なTv値(Tv=EV−Av等)に対応するシャッター速度Tに設定する(ステップS209)。
また、ステップS207での判断の結果、絞り優先AEでない場合には、シャッター速度優先AEであるか否かを判断する(ステップS210)。シャッター速度優先AEである場合には、ユーザーが入力したシャッター速度T(またはTv値)を設定する(ステップS211)。さらに、必要露出量EVと設定シャッター速度Tvを元に最適なAv値(Av=EV−Tv等)に対応する絞り値Fに設定する(ステップS212)。
また、ステップS210での判断の結果、シャッター速度優先AEでない場合には、被写界深度優先AEであるか否かを判断する(ステップS213)。被写界深度優先AEである場合には、ユーザーが入力した被写界深度幅Zまたは被写界深度限界近点、遠点(Lmin,Lmax)を設定する(ステップS214)。さらに、焦点距離f、撮影距離L、設定被写界深度Zまたは近点、遠点に近い被写界深度を実現する絞りFを算出し(ステップS215)、必要露出量EVと求めた絞り値Fとから最適なシャッター速度Tに設定する(Tv=EV−Av)(ステップS216)。さらに、電子ファインダー26に設定条件による被写界深度または近点、遠点、合焦距離範囲等を表示する(ステップS217)。
また、ステップS213での判断の結果、被写界深度優先AEでない場合には、マニュアル露出であるか否かを判断する(ステップS218)。マニュアル露出である場合には、ユーザーが入力した絞り値F(またはAv値を)を設定し(ステップS219)、さらに、入力したシャッター速度T(またはTv値)を設定し(ステップS220)、必要露出量EVとの過不足(EV−(Av+TV))等を算出して表示する(ステップS221)。
また、ステップS218での判断の結果、マニュアル露出でない場合には、プログラムAEまたはベストショットであるか否かを判断する(ステップS222)。プログラムAEまたはベストショットである場合には、該当プログラムPを設定し(ステップS223)、プログラムPの内容またはプログラム線図等を電子ファインダー26に表示する(ステップS224)。引き続き、測光した露出量EVと設定プログラムまたは線図を元に、絞り値とシャッター速度との組合せ、その他の撮影条件をAv=PA(EV)、Tv=PT(EV)等により自動設定する(ステップS225)。
他方、図18のフローチャートに続く図19のフローチャートにおけるステップS226では、±露出補正があるか否かを判断し、±露出補正がある場合には、ユーザーが入力した±露出補正に従い、絞り値Fまたはシャッター速度T等を補正設定する。次に、予めユーザーにより設定されたファインダー表示仕様がカスタム仕様ファインダーであるか否かを判断する(ステップS228)。カスタム仕様ファインダーである場合には、絞り、シャッター速度の設定値、および、基準露出量との関係図式グラフ等を、設定様式にて、撮像スルー画像やその他撮影情報とともに電子ファインダー26に表示する(ステップS229)。また、カスタム仕様ファインダーではない場合には、絞り、シャッター速度の設定値を一般ファインダーの所定の様式にて、撮像スルー画像やその他撮影情報とともに電子ファインダー26に表示する(ステップS230)。
次に、シャッターキー10が全押しされて撮影指示がなされたか否かを判断する(ステップS231)。撮影指示がなされない場合には、その他のキー処理、表示処理(ステップS240)を実行する。また、前記ステップS231で、シャッターキー10が全押しされて撮影指示がなされたと判断された場合には、測光、WB処理を行うとともに(ステップS232)、測光値と設定撮影条件に従って画像を撮影する(ステップS233)。このステップS233での処理により、シャッターキー10が全押し操作に伴って撮像素子64から画像バッファメモリ34に取り込まれた撮像画像に対する処理が実行されて、画像データが画像バッファメモリ34に一時的に記憶される。
引き続き、撮影レビュー表示がONとなっているか否かを判断し(ステップS234)、ONとなっている場合には、撮影画像、最後のスルー画像またはピント確認画像を電子ファインダー26に表示させる(ステップS235)。また、プレビュー/レビュー・釦が押されたか否かを判断し(ステップS236)、押された場合には記録全プレビュー画像、または記録後レビュー画像を表示させる(ステップS237)。そして、撮影した画像データを符号化して画像メモリ37または外部メモリ41に記録する(ステップS239)。
図20〜図26は、前記ステップS221における電子ファインダー26の表示例を示す図である。図20に示した表示例1では、絞りやシャッター速度の設定画面で、ユーザーが設定した絞り値の設定値261およびシャッター速度の設定値262を表示するとともに、シャッター速度の設定値262に対応する最適露出の絞り値263を表示する。これにより、ユーザーは設定露出値が絞りすぎであるか、露出アンダーであるかを一見して判断することができる。
図21に示した表示例2は、絞り(Av)とシャッター速度(Tv)と露出(EV)との、Av+Tv=EVとなる加減算の関係を、積み木ブロックで表示するものであり、絞り値とシャッター速度の組合せにより設定露出量が、必要な露出EVよりも大きいか小さいかを、簡単に比較して設定することできる。
図22に示した表示例3は、計算尺式の表示例であり、T(Tv)のシャッター速度スケール264と、EVの露出値スケール265とを連結し、これらとは逆順の目盛を振った絞り値スケール266をスライドするように表示する。測光値に基づく露出値EVが、絞り値スケール266のFスケールにおいける「△」に合わせて表示されると、絞り値スケール266の絞り目盛に対向するシャッター速度スケール264の露光時間は、いずれの組合せもAv+Tv=EVの適正な露出条件となるので、その中から所望の設定値の組合せを選んで設定することができる。
図23に示した表示例4は、測光した露出値EVに対して最適露出条件となるシャッター速度Tと絞り値Fとの組合せを平行に対向して表示し、設定値同士を結ぶ指針は最適な露出条件では水平(点線)となる。どちらかでの設定値を変えて設定する(実線)と、適正な露出条件でない組合せでは傾いて表示されるので、最適露出との違いが直ぐにわかる。最適露出にしたい場合は、指針267が水平になるように操作すればよい。また、+1.0露出補正する場合には、絞り値Fを開放側に1段移動し、指針267が1段右上がりに傾くように設定すればよい。この表示例4によれば、設定値間の関係が直感的にわかり、目盛の数値を読み取らなくても、指針267の傾きを確認すればわかるので、マニュアル露出等でも、簡単かつ迅速に、誤りなく適正露出を設定することができる。
図24に示した表示例5は、円周と放射角度と螺旋による交差グラフ表示によるものである。すなわち、極座標や円グラフ、あるいは、メーターのような円状の表示とし、絞り値Fは外周から中心方向に増える目盛で、絞る程小さくなる円の径271を表し、シャッター速度Tは中心から放射状に伸びた指針(シャッター速度線)269の角度で表し、最適な露出条件となる露出値EVは、中心から外周に螺旋状に周り、絞りとシャッター速度の目盛の交点を結ぶ螺旋(露出値線)273で表す。
図25に示した表示例6は、±露出補正の表示(EV補正)をする場合もわかり易く表示する例である。すなわち、カメラ内蔵の露出計や、18%グレイを基準に測光する反射露出計による測光に基づく露出では、本当に明るいまたは暗い被写体でも、グレイがかって写ってしまう場合があり、白い被写体は白く写るように+露出補正したり、黒い被写体は黒く写るように−露出補正するなど、標準露出値よりも±3段〜2段くらい、露出オーバーや露出アンダーに補正して撮影する場合がある。そこで本例では、測光値による標準露出値を水平の指針(点線)271で表示し、補正した設定値を別の色や異なる指針(実線)272で同時に表示するようにしたものである。
図26に示した表示例7は、目盛回転表示により露出補正表示を行うようにした例である。すなわち、白い被写体は白く写るように+露出補正したり、黒い被写体は黒く写るように−露出補正するなど、標準露出値よりも±3段〜2段くらい、露出オーバーや露出アンダーに補正して撮影する場合がある。そこで本例では、水平に固定の指針(点線)271で表示し、二重の円周上に絞り目盛273とシャッター速度目盛301とを回転表示する。±EV露出補正する場合は、±補正方向に傾いた指針(実線)272を表示し、これにより露出補正値を読み取ることができる。また、露出設定の表示に加えて、スポット測光した複数の測光値をポイント毎に制御回路31のRAMに記憶して、最初に測光した基準測光ポイントに基づいて測光値を設定し、かつ、各スポット測光値の基準ポイントとの輝度差ΔBv値(あるいは、それに相当するΔEV値)を、ファインダーの視野のスルー画像Pに重ねて、ポイントマークMと輝度差の数値とで表示するものである。図において、273は絞り値目盛、276は各ポイントマークMにおけるスポット測光値、301はシャッター目盛、278は基準露出値±3.0EVを超えるスポット(白飛びや黒つぶれして写る)、279はスポット測光値のメモリリー(基準露出値±3.0以内の範囲が適正に撮影できるとした場合)、271は基準露出と絞り、シャッター速度の組合せを示す指針である。したがって、本例によれば、階調よく写せるといわれる「輝度差が、基準ポイントの露出値±約2.5〜3.0EV以内」のポイントを例えば青(OK)で表示し、「白飛び」や「黒つぶれ」して写ってしまう「輝度差が、基準ポイントの露出値+約2.5〜3.0EVを超える、または露出値−約2.5〜3.0EV未満」のポイントを例えば赤(NG)で表示することにより、全体が階調よく写るのか、どこが「白飛び」や「黒つぶれ」するのかを容易に判断することができる。
なお、図26に示した表示例7のスポット測光では、ハイライト部の階調を重視し、白飛びしないように再現する「ハイライト基準露出」で撮影したような場合は、ハイライトで写したい所を最初に基準露出値としてスポット測光し、デジタルカメラ1の本体2に予め設けておいたハイライト基準ボタンを押すか、または、露出設定をダイナミックレンジの+側8割程度(基準露出+2.0〜2.5EV程度)、露出オーバー側に補正して(絞りを2.0〜2.5段開いて)撮影すればよい。逆に、シャドー部の階調を重視して、黒つぶれしないように再現する「シャドー基準露出」で撮影したい場合は、黒っぽく写したい所を基準露出値としてスポット測光し、デジタルカメラ1の本体2に予め設けておいたシャドー基準ボタンを押すか、または、露出設定を−側9割程度に(基準露出値−2.3〜−2.7EV程度)、露出アンダー側に補正して(絞りを2.3〜2.7段絞って)撮影すればよい。このように、露出補正と同様の操作で、ハイライト基準露出、シャドー基準露出での撮影を行うことができる。
図27は、画角、画角スケールの表示処理手順を示すフローチャートである。先ず、ズーム処理およびオートフォーカス処理を実行し、ズームレバー11の操作に応じて被写体像を拡大または縮小すべく撮像レンズ3を駆動するとともに、被写体像を撮像素子64上に結像させる(ステップS301)。次に、フォーカス点でのレンズ焦点距離fから、撮像素子64の画像面における横サイズである画像サイズY′に相当する画角θを下記式にて算出する(ステップS302)。
画角θ=2×tan−1(Y′/2f)
次に、画角スケールの目盛単位毎の画角θiに相当する被写体像サイズや画像位置Y′iを下記式にて算出する(ステップS303)。
Y′=2f×tan(θi/2)
さらに、撮像サイズや撮像位置を表示座標に変換して画角スケールと目盛を描画する(ステップS304)。このとき、表示座標は下記式で算出する
表示座標=タテorヨコの表示画素数×画像位置Y′i/画像素子サイズY″
そして、画角θ、あるいは、画角目盛単位を、被写体スルー画像とともに電子ファインダー26に表示する(ステップS305)。
図28は、このステップS305での処理による電子ファインダー26の表示例を示すものであり、電子ファインダー26にはスルー画像Pとともに、画角スケール281、被写体距離282、ズーム倍率283、焦点距離284、被写体長さのスケール285、被写体範囲(横)621、被写体範囲(縦)622、画面一杯の画角623を表示させる。 この表示例は、撮像素子64として約1/2.7型CCD(横5.27×縦3.95、対角6.59mm)と、焦点距離約20mmのレンズで、橋を約1300mの距離から撮影した例である。このとき、画角θ=2tan−1(Y′/2f)より、視野一杯の画角は、2×tan−1(横5.27/2×20)=約15度となり、図中の円弧状の画角スケール281は、それぞれ10°、5°にそれぞれ相当する。また、このとき、橋までの距離=約1300mとすると、Y=Y′×L/fより換算して、視野一杯の被写体範囲Yは、1300m地点では、およそ横342m×縦256mとなり、図のように、縦横の長さや高さに換算して側長用スケールとして表示できる。この例では、橋の高さは水面から約120mほどであることが確認できる。
図29は、前記ステップS304における他の表示例を示すものであり、この表示例においては、前記表示例と同様に、スルー画像Pとともに、画角スケール281、ズーム倍率283、焦点距離284を表示させるとともに、露出値(Ev)631、シャッター速度632、絞り633および画角に相当する距離換算目盛287を表示させる。
図30は、被写体範囲の表示処理手順を示すフローチャートである。先ず、測距処理を行って被写体までの距離Lを計測する(ステップS401)。また、ズーム処理およびオートフォーカス処理を実行し、ズームレバー11の操作に応じて被写体像を拡大または縮小すべく撮像レンズ3を駆動するとともに、被写体像を撮像素子64上に結像させる(ステップS402)。次に、フォーカス点の距離Lと焦点距離fから、像サイズY′に相当する被写体範囲Y(長さ、高さ)を下記式にて換算する。
被写体範囲Y=Y′×L/f
あるいは、目盛単位毎の被写体の長さYiに相当する像サイズY′iを下記式にて逆算する(ステップS403)
逆算Y′i=Yi×f/L
さらに、像サイズ、位置を、表示サイズ、表示座標に変換する(ステップS304)。次に、被写体範囲Y(長さor高さ)、または、被写体範囲の側長スケールを、撮像スルー画像とともに電子ファインダー26に表示する(ステップS405)。
図31は、画角、被写体範囲相当の距離の表示処理手順を示すフローチャートである。先ず、ユーザーにより入力された視線またはカメラレンズの高さhを設定する(ステップS501)。また、ズーム処理およびオートフォーカス処理を実行し、ズームレバー11の操作に応じて被写体像を拡大または縮小すべく撮像レンズ3を駆動するとともに、被写体像を撮像素子64上に結像させる(ステップS502)。次に、画角θ、視線またはカメラレンズの高さhから、画角相当の距離Lを下記式にて換算する(ステップS503)。
距離L=h/tan(θ/2)
また、距離スケール目盛を画面上に順に表示する場合には、高さhと焦点距離とから、Y′i=2f×h/Li等により、目盛単位毎の距離Liに相当する像サイズY′iを逆算する(ステップS503)。さらに、画角また像サイズを、前記ステップS303と同様にして、表示サイズ、表示座標に変換する(ステップS504)。次に、画角または被写体範囲相当の距離、または、距離スケールを、撮像スルー画像とともにに電子ファインダー26に表示する(ステップS505)。
図32は、被写界深度の表示処理手順を示すフローチャートである。デジタルカメラでは、画像サイズがフィルムに比べ小さいので、同じ画角を得る焦点距離が短くなるため、被写界深度が深くなり、焦点ボケは気にならないことも多い。しかし、絞りを開いた時や望遠ズームなどでは、被写界深度が浅くなるので、手ブレだけでなくボケも目立つようになる。また、撮影意図や写真表現として、パン・フォーカスのように、前方から後方まで広い範囲の被写体にピントを合わせたい場合や、逆に、フォーカスした被写体にだけピントを合わせ、前景や背景はぼかしたい場合など、ピント範囲や被写界深度の選択が必要な場合がある。ところが、電子ファインダーでピントが合っているように見えても、細かなピントをファインダーの低解像度のLCD等で確認するのは難しく、撮影後に拡大表示するか、大型のモニターやプリンタ出力で確認する必要があった。
ここで、被写界深度は下記のようにして求められる。
前方被写界深度Tf=δFL2/(f2+δFL)
後方被写界深度Tr=δFL2/(f2−δFL)
被写界深度Z=Tf+Tr
または、被写界深度を撮像面から被写体までの撮影距離(被写界深度限界)に換算すると、
被写界深度限界近点Lmin=L−Tf=f2L/(f2+δFL)
被写界深度限界遠点Lmax=L+Tf=f2L/(f2−δFL)
但し、f;焦点距離、L;撮影距離、δ;許容錯乱円直径
(許容錯乱円直径δは、35mmフィルムで30〜50μm、1/3型CCD〜1/2型CCDで15〜20μm程度)
そして、本実施の形態は、前記式を用いて被写界深度の表示処理を行うものであり、先ず測光処理を行う(ステップS601)。次に、絞りF、シャッター速度Tなどの撮影条件を設定し(ステップS602)、測距処理を行って被写体まで距離である被写体距離Lを得る(ステップS603)。また、ズーム処理およびオートフォーカス処理を実行し、ズームレバー11の操作に応じて被写体像を拡大または縮小すべく撮像レンズ3を駆動するとともに、被写体像を撮像素子64上に結像させる(ステップS604)。次に、レンズ焦点距離(f)、測距した被写体距離(L)を入力させる(ステップS605)。
次に、被写界深度情報表示の設定があるか否かを判断し(ステップS606)、設定がない場合にはステップS607〜S611の処理を実行することなく、このフローに従った処理を終了する。被写界深度情報表示の設定がある場合には、焦点距離(f)、被写体距離(L)、絞り値(F)等から、被写界深度(Z)または被写界深度限界近点、遠点(Lmin、Lmax)を下記式により算出する(ステップS607)。
L∞=f2/δF
Lmin=f2L/(f2+δFL)
Lmax=f2L/(f2−δFL)
Z=Lmax−Lmin
しかる後に、撮像スルー画像表示に重ねて、被写界深度Zまたは被写界深度限界の近点、遠点、合焦距離範囲を、数値、スケール目盛、グラフィック等で電子ファインダー26に表示する(ステップS608)。さらに、絞り値(または焦点距離や撮影距離)を現在の設定値より増減した場合の設定値と被写界深度や合焦距離範囲とを同様に、複数点、順次計算する(ステップS609)。また、絞り値(または焦点距離や撮影距離)と被写界深度や合焦距離範囲との関係グラフを電子ファインダー26にプロット描画する(ステップS610)。引き続き、上記描画した関係グラフ上に、現在の絞り値や焦点距離、撮影距離、被写界深度などを設定値の指針として、区別表示する(ステップS611)。
図33は、前記ステップS608〜S511での処理による表示例を示すものである。この表示例は、f=6mm、F2.8、L=2m(δ=0.0055mm)のとき、被写界深度Z=12.77m(−0.92〜+11.85m)、被写界深度限界=1.08m〜13.85m,過焦点距離L∞=2.34mの場合である。図示のように、前記処理により電子ファインダー26には、スルー画像Pとともに、焦点距離(f)と絞り値(F)288、撮影距離目盛289、過焦点距離(L∞)290、撮影距離(L)291、被写界深度限界の近点、遠点292、絞り値393、これら撮影距離目盛289〜絞り値393までを示す関係グラフ294、合焦距離の範囲295、Lmax296等が表示されることとなる。したがって、現在の絞り値より増減した場合に、被写界深度やピントが合う範囲や過焦点距離がどう変わるのか、また、ピントをさらに前景または背景まで合うように、あるいは、さらにボケるように写すには、絞り値をどのように操作すればよいかを一見してわかり、プロの撮影に寄与することができる。
なお、図示した絞りFと被写界深度Zや合焦距離(Lmin、Lmax)との関係グラフだけでなく、焦点距離fまたは撮影距離Lと、被写界深度や合焦距離との関係グラフなど、他の関係グラフを表示したり、切替表示できるようにしてもよい。また、所望の被写界深度Z、あるいは、被写界深度限界近点Lmin、遠点Lmaxなど、合焦する範囲や過焦点距離L∞などを、ユーザーが任意に入力設定し、それを実現する絞り値F、または、焦点距離f、撮影距離Lなどを前記式から逆算して自動設定できるように、被写界深度の設定入力手段や、この設定入力手段により入力された被写界深度に基づく露出制御手段や焦点制御手段を設けるようにしてもよい。
図34は、ホワイトバランス制御処理手順を示すフローチャートである。先ず、下記例示式により等色関数を設定する(ステップS701)。
(例)r ̄(λ)g ̄(λ),b ̄(λ)
あるいは
x ̄(λ)y ̄(λ),z ̄(λ)等
次に、測光処理を行って(ステップS702)、波長別のエネルギー分布を特定し、エネルギー分布表L(λi)を作成する(ステップS703)。また、下記例示式を用いて3刺激値R、G、Bを計算する(ステップS704)。
(例)R=Σir ̄(λi)L(λi)
G=Σig ̄(λi)L(λi)
B=Σib ̄(λi)L(λi)
さらに、下記例示式を用いて3刺激値から、色座標を決定する(ステップS705)。
(例)r=R/(R+G+B)
g=G/(R+G+B)
b=B/(R+G+B)
あるいは
b=1−(r+g)
しかる後に、座標変換するか否かを判断し(ステップS706)、座標変換する場合には下記例示式を用いて、他の表色系や色座標に変換する(ステップS707)。
(例)R,G,B座標→X,Y,Z座標
X,Y,Z座標→x,y,z座標
さらに、色度座標から、相関色温度Ta、および黒体輻射軌跡との偏差Δuv等を求め(ステップS708)、偏差が許容値以内であるか否かを判断する(ステップS709)。偏差が許容値を超える場合には、色温度測定のエラー処理を行って、このフローに従った処理を終了する。
また、偏差が許容値以内である場合には、色温度情報の表示の設定があるか否かを判断し(ステップS710)、設定がある場合には色温度Ta、あるいは、色度座標(x,y)等をグラフや図式表現で電子ファインダー26に表示する(ステップS711)。そして、色温度または色度座標を元に、ホワイトバランスを調整する(ステップS712)。
図35(A)(B)は、前記ステップS711での処理による表示例を示すものである。表示例(A)は、WBの設定値とともに分光分布特性グラフ641と色温度642とを表示し、表示例(B)は、WBの設定値とともに色座標643、色度図644、色度座標(指針)645を表示するものである。
なお、本実施の形態においては電子ファインダー26に前述の各種情報を表示するようにしたが、情報表示部59に同様の表示を行うようにしてもよく、電子ファインダー26と情報表示部59の双方に同様の表示を行うようにしてもよい。
(第2の実施の形態)
図36は、本発明の第2の実施の形態に係るデジタルカメラ700の要部における回路構成を示すブロック図であり、ファインダー表示のカスタム仕様設定データを、カメラ本体部に着脱式に接続した外部記憶媒体からカメラ本体に入力設定するようにしたものである。
図に示すように、デジタルカメラ700は制御部701を有しており、この制御部701には、操作入力ブロック702、各機能の制御部703、表示仕様の制御ブロック704、カスタム仕様の入力ブロック705、カスタム仕様の設定制御ブロック706、外部メモリ制御ブロック707が設けられている。操作入力ブロック702とカスタム仕様の入力ブロック705には、入力回路708を介して操作入力部709よりユーザーの操作入力情報が入力される。表示仕様の制御ブロック704は、電子ファインダー712の表示動作を制御する表示制御ブロック711に接続されている。
カスタム仕様設定メモリ713は、カスタム仕様設定データを記憶するものであり、前記カスタム仕様の設定制御ブロック706は、このカスタム仕様設定メモリ713へのデータの書き込みおよび読み出しを行う。前記各機能の制御部703は、当該デジタルカメラ700が有する各種機能を制御するものである。前記外部メモリ制御ブロック707は、カード−IF714を介してコネクタ715に接続され、コネクタ715に着脱自在に装着される着脱式メモリ媒体750からのデータ読み込みを制御する。着脱式メモリ媒体750には、電子ファインダー712にカスタム仕様での表示を行うに必要な画像データ751、機器仕様データ752、表示仕様の設定データ753が予め記憶されている。
以上の構成に係る本実施の形態において、着脱式メモリ媒体750をコネクタ715に接続させると、外部メモリ制御ブロック707は着脱式メモリ媒体750から記憶データを読み取り、カスタム仕様の設定制御ブロック706はこの読み取ったデータをカスタム仕様設定メモリ713に登録する。しかる後に、ユーザーは着脱式メモリ媒体750をコネクタ715から取り外して、このデジタルカメラ700の使用を開始する。すると、カスタム仕様の設定制御ブロック706は、カスタム仕様設定メモリ713に登録されているカスタム仕様設定データを読み出して、表示仕様の制御ブロック704に送出し、表示仕様の制御ブロック704はこのカスタム仕様設定データに基づき、表示制御ブロック711を制御する。これにより、電子ファインダー712には、カスタム仕様設定メモリ713に登録されているカスタム仕様で撮影に関連する情報が表示される。
したがって、ユーザーはカメラ本体部でカスタム仕様の設定入力操作を行わなくても、パソコン等外部機器で仕様を設定したりプログラムしたカスタム仕様設定データを着脱式メモリ媒体750に記録し、その着脱式メモリ媒体750をデジタルカメラ700に接続して、カスタム仕様設定メモリ713登録仕様として記録するだけで、前述した第1の実施の形態と同様のファインダー表示を行うことができる。また、エアブラシ的な描画表現や手書き文字などを含む画像など、カメラ内蔵のユーザーインターフェイスや入力手段では設定が困難な表示仕様や詳細な設定も可能となる。
また、前記第1の実施の形態で説明したカメラ側で入力設定されて登録されているファインダー表示のカスタム仕様設定データを、着脱式メモリ媒体750にコピー記録して、他のカメラでも、同じ仕様設定データを用いて同じ表示仕様のファインダーを使用することも可能となる。
なお、着脱式メモリ媒体750は、画像データのメモリ媒体を共用したり、カスタム仕様データを画像データとともに同じ媒体内に記憶したり、あるいは、カスタム仕様データを画像データと対応付けて記録するように構成してもよい。
また、ユーザー自身が入力や設定、プログラムした仕様設定データでなくとも、カメラメーカーやサードパーティ等から提供される各種の仕様設定データを着脱式メモリ媒体750を介してカメラ本体部に入力して、例えば著名なカメラマンや、デザイナー、有名人等が設定あるいはデザインした表示仕様を利用したり、著名なカメラマンや第三者が撮影した画像や、キャラクタ、ロゴ入りの画像のフレームを含むファインダー表示なども容易に行うことができる。
(第3の実施の形態)
図37は、本発明の第3の実施の形態を示すシステム構成図であり、表示仕様のカスタム設定データをパソコン等の外部機器やネットワークから入力するようにしたシステム例である。
図に示すように、デジタルカメラ800は。着脱式メモリ媒体820を装着可能であって、制御部801、撮像手段802、各種機能手段803、操作入力部804、ユーザー仕様設定メモリ805、外部入力IF806、および無線通信IF807を有し、無線通信IF807にはアンテナ808が接続されている。前記着脱式メモリ媒体820は、コントローラ821とメモリ822とを備え、メモリ822には画像データ、画像情報、機器仕様データ、仕様のカスタム設定データが記憶される。
他のカメラ、PC、プリンター等の外部機器830は、同一の前記着脱式メモリ媒体820を装着可能であって、制御部831、ユーザー仕様設定メモリ832、操作入力部833、再生機能の制御ブロック834、プリント出力ブロック835、画像再生出力ブロック836等を有している。
一方、前記外部入力IF806には、PC等の外部機器840に接続され、外部機器840はルータ/ADSLモデム等841、ネットワーク842、サーバー843を介して仕様設定データのライブラリ844に接続される。また、無線通信IF807は、アンテナ808、無線基地局/アクセスポイント845、中継局846、移動体通信ネットワーク847、中継局848、ネットワーク842、サーバー843を介して仕様設定データのライブラリ844に接続される。ライブラリ844には、ファインダー表示用のカスタム仕様設定データや画像データが複数記憶されている。
以上の構成に係る本実施の形態において、ユーザーは外部機器830にて着脱式メモリ媒体820に画像データや仕様設定データを記憶させた後、これを外部機器830から取り外してデジタルカメラ800に装着し、着脱式メモリ媒体820から画像データや仕様設定データを読み取って、ユーザー仕様設定メモリ805に記憶させることができる。また、PC等の外部機器840によりサーバー843を介して、ライブラリ844から画像データや仕様設定データをダウンロードし、ユーザー仕様設定メモリ832に記憶させることができる。さらに、無線基地局/アクセスポイント845、中継局846・・・サーバー843を介してライブラリ844にアクセスし、同様にライブラリ844から画像データや仕様設定データをダウンロードして、ユーザー仕様設定メモリ832に記憶させることができる。
したがって、前述と同様に、例えば著名なカメラマンや、デザイナー等が設定あるいはデザインした表示仕様を利用したり、著名なカメラマンや第三者が撮影した画像や、キャラクタ、ロゴ入りの画像やデザインのフレームを含むファインダー表示なども、CDROM等のメディア媒体やインターネットのサーバー等から、有償または無償でダウンロード受信して、容易に利用することができる。
(第4の実施の形態)
図38は、本発明の第4の実施の形態に係るデジタルカメラ900の要部における回路構成を示すブロック図であり、表示仕様や操作仕様を既存機種に合わせて設定するようにしたものである。
図に示すように、デジタルカメラ900は制御部901を有しており、この制御部901には、操作制御ブロック902、各機能の制御部903、メニュー制御ブロック904、ファインダー制御ブロック905、カスタム仕様の設定制御ブロック906、外部入力制御ブロック907が設けられている。操作制御ブロック902とファインダー制御ブロック905には、入力回路908を介して操作入力部909よりユーザーの操作入力情報が入力される。メニュー制御ブロック904とファインダー制御ブロック905は、電子ファインダー912の表示動作を制御する表示制御ブロック911に接続されている。
カスタム仕様設定メモリ913は、機種A、機種B、機種C・・・と機種毎にカスタム仕様設定データを記憶しており、前記カスタム仕様の設定制御ブロック906は、このカスタム仕様設定メモリ913へのデータの書き込みおよび読み出しを行う。前記各機能の制御部903は、当該デジタルカメラ900が有する各種機能を制御するものである。前記外部入力制御ブロック907は、入出力IF914を介して外部機器、外部メモリ等950からのデータを入出力させる。
以上の構成に係る本実施の形態において、制御部901はプログラムに従って動作することにより、図39(A)に示す選択画面を電子ファインダー912に表示させる。この状態で、ユーザーが操作入力部909にての操作により「ファインダー表示」を選択すると、同図(B)または(C)に示す表示仕様の選択メニュー画面を表示させる。すなわち、表示例(B)においては、ファインダー表示仕様種別またはカメラ機種名のリスト651を表示させる。また、表示例(B)においてファインダー仕様の種別または機種名652と当該カメラの外観画像653とを表示させる。
そして、表示されたメニューからユーザーがカメラ機種A,B,C・・・のいずれか選択すると、当該機種に対応するファインダー表示仕様で電子ファインダー912に撮影に関連する情報を表示させる。したがって、従来では、各メーカーやカメラ毎の異なる仕様のカメラを使用したり、その操作方法を修得して撮影しなくてはならないが、本実施の形態では、新型の機種に買い換えた場合、カメラの性能や機能は異なっても、操作方法うや表示方法等は、使い慣れた機種の使用とほぼ同じような使用に設定して利用できる。つまり、ユーザーが従来よりカメラ機種Aを使用しており、カメラ機種Cに買い換えた場合、カメラ機種Cにおいてカメラ機種Aのファインダー表示仕様を選択することにより、カメラ機種Cの電子ファインダー912にカメラ機種Aのファインダー表示仕様で撮影に関連する情報を表示させることができる。よって、カメラを買い換えた場合であっても、使い慣れた機種と同様のファインダー表示仕様により撮影に関連する情報の視認を容易にして、誤操作を未然み防止することができる。
また、複数のカメラや異なる機種のカメラを併用するカメラマンにあっても、全てのカメラにおける電子ファインダーのファインダー表示仕様を統一することができる。これにより、カメラを交換しつつ撮影を行った場合における撮影に関連する情報の視認を容易にして、誤操作を未然み防止することができる。