JP2005345607A - 帯電部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】 複写機やプリンター等の静電潜像プロセスに用いた場合でも、トナー外添剤等の付着による性能劣化を生じることなく長期に亘って安定した性能を発揮することができ、直流電圧印加においても帯電均一性を十分満足、維持できる帯電部材を提供することである。
【解決手段】 電子写真感光体に当接させて、帯電させる帯電部材において、導電性支持体外周の弾性層上に塗工被覆層を有し、該帯電部材表面近傍のダイナミック硬さが1以上5以下、かつ、該帯電部材表面のアスカーC硬度が75度以上85度以下であることを特徴とする帯電部材。
【選択図】 なし

Description

本発明は、プリンター、ファクシミリ及び複写機等の電子写真方式を採用した画像形成装置において、静電潜像プロセスに用いられる感光体等の潜像保持体を帯電させるのに使用する帯電部材に関する。
従来、電子写真プロセスにおける帯電プロセスは、金属ワイヤーに高電圧(直流電圧6〜8kV)を印加して発生するコロナシャワーにより被帯電体である電子写真感光体面を所定の極性・電位に一様帯電させるコロナ帯電器が広く利用されていた。しかし、高圧電源を必要とする、比較的多量のオゾンが発生する等の問題があった。
これに対して導電性部材を感光体に接触させながら電圧を印加して、感光体表面を帯電させる接触帯電方式が実用化されている。これは、感光体に、ローラ型、ブレード型、ブラシ型及び磁気ブラシ型等の電荷供給部材としての導電性部材(帯電部材)を接触させ、この接触帯電部材に所定の帯電バイアスを印加して感光体面を所定の極性・電位に一様に帯電させるものである。
この帯電方式は、電源の低電圧化とオゾンの発生量が少ないという利点を有している。この中でも特に接触帯電部材として導電性ローラを用いたローラ帯電方式が、帯電の安定性という観点から好ましく用いられている。しかしながら、帯電の均一性に関してはコロナ帯電器と比較してやや不利であった。
従来、帯電均一性を改善するために、所望の被帯電体表面電位Vdに相当する直流電流に帯電開始電圧(Vth)の2倍以上のピーク間電圧を持つ交流電圧成分(AC電圧成分)を重畳した電圧(脈流電圧;時間と共に電圧値が周期的に変化する電圧)を接触帯電部材に印加する「AC帯電方式」が用いられる(例えば、特許文献1)。
これは、AC電圧による電位の均し効果を目的としたものであり、被帯電体の電位はAC電圧のピークの中央である電位Vdに収束し、環境等の外乱には影響されることはなく、接触帯電方式として優れた方法である。
しかしながら、直流電圧印加時における放電開始電圧(Vth)の2倍以上のピーク間電圧である高圧の交流電圧を重畳させるため、直流電源とは別に交流電源が必要となり、装置自体のコストアップを招く。更には、交流電流を多量に消費することにより、帯電ローラ及び感光体の耐久性が低下し易いという問題があった。
これらの問題点は、帯電ローラに直流電圧のみを印加して帯電を行うことにより解消されるものの、帯電ローラに直流電圧のみを印加すると、帯電部材被覆層表面の欠陥がAC帯電方式に比べ、画像不良として現れ易い傾向にある。
一般に被覆層の形成方法として、ディップ塗工やロールコート法等があり、数μm〜数十μmの膜が形成されることが多い。
以上のような、接触帯電方式では、帯電部材と被帯電部材が常に接触しているので、従来のワイヤー等からの放電により非接触で被帯電部材を帯電させるコロナ方式等と比較して、帯電部材の寿命、耐久性が問題となり易い。この、接触帯電方式における帯電部材の耐久性には、トナーや外添剤等の帯電部材表面に付着する汚れが大きく関与している。後に詳述するが、クリーニング不良により感光ドラム表面に残留したわずかなトナーや外添剤等が次第に帯電部材表面に付着していき、最終的に帯電部材表面で固着し、これが帯電不良を引き起こしている。本来、このような問題に対してはトナーや外添剤等が帯電部材による帯電セクションに到達しないようにすることが根本的対策であるが、現在の技術では困難である。そこで、帯電部材表面にトナーや外添剤等が付着することを防止するため、防汚性に優れたフッ素系の材料を帯電部材表面にコーティングすることや、含有させる等が提案されている(例えば、特許文献2)。しかし、効果はあるものの必ずしも十分な耐久性が得られていないのが現状である。
また、前述のように帯電ローラに直流電圧のみを印加して帯電を行う方法は、帯電部材被覆層表面の欠陥がAC帯電方式に比べ、画像不良として現れ易い傾向にある。更に、電子写真技術においては高画質化及びカラー化の要求が高く、前述のような被覆層の僅かな欠陥や帯電不良により画像上にポチ状、スジ状の不良が発生し易い。この問題は、帯電ローラ表面にある程度の凹凸を形成することにより解消されるものの、凹凸を形成することにより前記の外添剤等の付着する汚れは増加してしまう。
特開平10−177290号公報 特開平6−175470号公報
本発明の目的は、上記に鑑みてなされたものであって、複写機やプリンター等の静電潜像プロセスに用いた場合でも、トナー外添剤等の付着による性能劣化を生じることなく長期に亘って安定した性能を発揮することができ、直流電圧印加においても帯電均一性を十分満足、維持できる帯電部材を提供することである。
本発明に従って、電子写真感光体に当接させて、帯電させる帯電部材において、導電性支持体外周の弾性層上に塗工被覆層を有し、該帯電部材表面近傍のダイナミック硬さが1以上5以下、かつ、該帯電部材表面のアスカーC硬度が75度以上85度以下であることを特徴とする帯電部材が提供される。
以上説明した様に、本発明によれば、前記帯電部材表面近傍のダイナミック硬さが1以上5以下、かつ、前記帯電部材表面のアスカーC硬度が75度以上85度以下の時にトナーや外添剤等の付着による帯電不良を生じることなく長期に亘って安定した性能を発揮し、更に、直流電圧印加においても帯電均一性を十分満足、維持できる。
更には、帯電部材表面の十点平均粗さRzjis(JIS規格B0601;1994)が5.0μm以上9.0μm以下になるように帯電部材の表面物性を適正化することにより、トナー、外添剤の付着、固着による帯電性能の劣化を防止して耐久性の向上、かつ、直流電圧印加においても帯電均一性を向上させると共に、長期に亘った帯電均一性の維持が可能である帯電部材を提供することができる。
本発明は、電子写真感光体に当接させて、帯電させる帯電部材において、導電性支持体外周の弾性層上に塗工被覆層を有し、前記帯電部材表面近傍のダイナミック硬さが1以上5以下、かつ、前記帯電部材表面のアスカーC硬度が75度以上85度以下であることを特徴とするものである。
すなわち、前記帯電部材表面近傍のダイナミック硬さが1以上5以下、かつ、前記帯電部材表面のアスカーC硬度が75度以上85度以下に調整することにより、クリーニング不良により感光ドラム表面に残留したわずかなトナーや外添剤等が次第に帯電部材表面に付着していき、最終的に帯電部材表面で固着することを低減し、トナーや外添剤等の付着による帯電不良を防止できる。このときのダイナミック硬さは、トナーや外添剤等の個々の粒子径の大きさ程度の微小領域における表面の硬さを測定したものである。
我々の検討の結果、帯電部材の表面に付着する汚れは、はじめにある粒子がローラ表面で押しつぶされ固着し、そこを核として汚れが集積していくことによって、画像白ポチとして耐久後画像に表れることがわかった。そこで、我々は検討を重ねた結果、トナーや外添剤等の個々の粒子径程度の大きさにおける帯電部材表面近傍の微小領域の硬さと、前述の汚れ付着起因の画像白ポチの発生との相関を見いだした。すなわち、帯電部材表面近傍のダイナミック硬さが1より小さいと硬い下層の影響を大きく受け押し潰され埋没し、また、5より大きいと上層の影響で押し潰され固着するため、1〜5の範囲で良好な画像が得られた。
また、本発明の帯電部材は、部材表面のアスカーC硬度を制御することにより、押しつぶされずに付着、堆積していくトナーや外添剤等の汚れを効果的に防止することができる。また更に、ダイナミック硬さが対象とする極表面近傍のほかに、同時に、部材表面のアスカーC硬度を75度以上に制御することは、接触帯電方式の帯電部材で問題となる圧縮変形の抑制や電源の低電圧化に不可欠である精密な形状形成においても有利である。しかし、適度な硬度範囲があり、アスカーC硬度が85度を超えると、これらの効果が薄れてしまう。
また、帯電部材をローラ形状のものとして検討したところ、直流電圧印加においても帯電均一性を十分満足、維持できるようにするためには、ローラ表面に大きく均一な凹凸を形成することがよく、また、帯電均一性に関してのラチチュードが拡がる傾向を見いだした。しかし、ローラ表面に大きく均一な凹凸が形成されていると前述の汚れ付着の問題に対して不利であることは明白である。即ち、帯電均一性を追求すると汚れ付着が問題になってくる。
そこで、我々が検討を重ねた結果、帯電ローラとしての表面粗さ範囲にあって、帯電ローラ表面近傍のダイナミック硬さと帯電ローラ表面のアスカーC硬度を所定範囲に制御し、また帯電ローラの表面粗さを更に制御することにした。この際、帯電部材(ローラ)表面の十点平均表面粗さRzjisが、5.0μmより小さくなると帯電均一性が低下し横スジが発生し易くなり、また、9.0μmより大きくなると粗さを示す凹凸に汚れが堆積し易くなり、汚れがひどくなる。従って、本発明において帯電部材(ローラ)表面の十点平均表面粗さRzjisは、5.0μm〜9.0μmが好ましく、トナーや外添剤等の付着による帯電不良を生じることなく長期に亘って安定した性能を発揮し、更に、直流電圧印加においても帯電均一性を十分満足、維持できることを見いだし、本発明を完成させた。
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明する。
本発明の帯電部材は、上述のように、ダイナミック硬さと表面粗さを適正化したことにより、トナー、外添剤の付着、固着による帯電性能の劣化を防止して耐久性の向上、かつ、直流電圧印加においても帯電均一性を向上させると共に、長期に亘った帯電均一性の維持を図ったものである。
(1)ダイナミック硬さ
上記ダイナミック硬さとは、圧子がどれだけ測定対象物に侵入したかを測定した物性値であり、
ダイナミック硬さ=(試験荷重)/(圧子の試料への侵入量)
として、求められる。このダイナミック硬さは圧子を押し込んでいく過程の試験力と押し込み深さから得られる硬さで、試料の塑性変形だけでなく、弾性変形も含んだ状態での材料強度特性といえる。
このダイナミック硬さの測定は、島津製作所製の島津ダイナミック超微小硬度計DUH−W201やW201Sを用いて測定が可能である。しかし、これに限定されるものでなく、同様にダイナミック硬さを測定できるものであればよい。
この場合、本発明の帯電部材では、部材表面の硬度を、帯電部材表面に付着すると考えられるトナーや外添剤等の直径相当の表面変形量におけるダイナミック硬さで、1〜5以下とするものである。
本発明の硬度適正値外の極端例についてのトナーや外添剤等の付着現象を説明する。ここでいう「上」はダイナミック硬度、「下」はアスカーC硬度に対応すると考える。
「上硬い+下硬い」であると、トナーや外添剤等の付着物は、押し潰される可能性が高まる。
「上硬い+下柔らかい」であると、一旦受け止められた付着物が、下の柔らかい構造にまで影響を及ぼし、上の硬い構造を破って埋没する可能性が高まる。
「上柔らかい+下硬い」であると、上柔らかい条件であって、少しは押し潰されることを抑制する可能性はあるが、下硬いために、硬い付着物は上の柔らかい層をもろともせず、下の硬い層に達し、押し潰され埋没する。
「上柔らかい+下柔らかい」であると、先の埋没不具合が、更に問題になる。
そして、片方が条件をクリアする場合では、上記の極端例の程度を少し緩和すると解釈する。
なお、以下では、ローラ形状の導電性部材に関して詳述する。
(2)導電性部材
例えば、導電性部材は図1に示すようにローラ形状であり、導電性支持体2aと被覆層として、その外周に一体に形成された弾性層2bから構成されている。
本発明の導電性部材の他の構成を図2に示す。図2に示すように導電性部材は、被覆層が弾性層2bと表面層2cからなる2層であってもよいし、弾性層2b及び抵抗層2dと表面層2cからなる3層及び、抵抗層2dと表面層2cの間に第2の抵抗層2eを設けた、4層以上を導電性支持体2a上に形成した構成としてもよい。
本発明に用いられる導電性支持体2aは、鉄、銅、ステンレス、アルミニウム及びニッケル等の金属材料の丸棒を用いることができる。更に、これらの金属表面に防錆や耐傷性付与を目的としてメッキ処理を施しても構わないが、導電性を損なわないことが必要である。
弾性層2bの導電性は、ゴム等の弾性材料中にカーボンブラック、グラファイト及び導電性金属酸化物等の電子伝導機構を有する導電剤及びアルカリ金属塩や四級アンモニウム塩等のイオン伝導機構を有する導電剤を適宜添加することにより1010Ω・cm未満に調整されるのが好ましい。弾性層2bの具体的弾性材料としては、例えば、天然ゴム、エチレンプロピレンゴム(EPDM)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、シリコーンゴム、ウレタンゴム、エピクロルヒドリンゴム、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、二トリルブタジエンゴム(NBR)及びクロロプレンゴム(CR)等の合成ゴム、更にはポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂及びシリコーン樹脂等も挙げられる。
直流電圧のみ印加して、被帯電体の帯電処理を行う帯電部材においては、帯電均一性を達成するために、特に中抵抗の極性ゴム(例えば、エピクロルヒドリンゴム、NBR、CR及びウレタンゴム等)やポリウレタン樹脂を弾性材料として用いるのが好ましい。これらの極性ゴムやポリウレタン樹脂は、ゴムや樹脂中の水分や不純物がキャリアとなり、僅かではあるが導電性を持つと考えられ、これらの導電機構はイオン伝導であると考えられる。但し、これらの極性ゴムやポリウレタン樹脂に導電剤を全く添加しないで弾性層を作製し、得られた帯電部材は低温低湿環境(L/L)において、抵抗値が高くなり1010Ω・cm以上となってしまうものもあるため帯電部材に高電圧を印加しなければならなくなる。
そこで、L/L環境で帯電部材の抵抗値が1010Ω・cm未満になるように、前述した電子導電機構を有する導電剤やイオン導電機構を有する導電剤を適宜添加して調整するのが好ましい。イオン導電機構を有する導電剤のほうが抵抗調整し易く製法上好ましい。しかしながら、イオン導電機構を有する導電剤は抵抗値を低くする効果が小さく、特にL/L環境でその効果が小さい。そのため、イオン導電機構を有する導電剤の添加と併せて電子導電機構を有する導電剤を補助的に添加して抵抗調整を行ってもよい。
抵抗層2d、2eは、弾性層に接した位置に形成されるため弾性層中に含有される軟化油や可塑剤等の帯電部材表面へのブリードアウトを防止する目的で設けたり、帯電部材全体の電気抵抗を調整する目的で設ける。
被覆層が複数層(抵抗層、表面層)であるときに、本発明に用いる抵抗層2d、2eを構成する材料としては、例えば、エピクロルヒドリンゴム、NBR、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリスチレン系熱可塑性エラストマー、フッ素ゴム系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、ポリブタジエン系エラストマー、エチレン酢酸ビニル系熱可塑性エラストマー、ポリ塩化ビニル系熱可塑性エラストマー及び塩素化ポリエチレン系熱可塑性エラストマー等を挙げることができる。これらの材料は、単独又は2種類以上を混合してもよく、共重合体であってもよい。
本発明に用いる抵抗層2d、2eは、導電性もしくは半導電性を有している必要がある。導電性、半導電性の発現のためには、各種電子伝導機構を有する導電剤(導電性カーボン、グラファイト、導電性金属酸化物、銅、アルミニウム、ニッケル及び鉄粉等)あるいはイオン導電剤(アルカリ金属塩及びアンモニウム塩)を適宜用いることができる。この場合、所望の電気抵抗を得るためには、前記各種導電剤を2種以上併用してもよい。本発明の抵抗層2d、2eには、表面処理された無機微粒子及び導電剤を含有することが特に好ましく、表面層が抵抗層を兼ねる場合にも、表面処理された無機微粒子及び導電剤であることが好ましい。
また、被覆層が複数層(抵抗層、表面層)であるときの表面層2cは、帯電部材の表面を構成し、被帯電体である感光体と接触するため感光体を汚染してしまう材料構成であってはならない。
本発明の特性を発揮させるための表面層2cの結着樹脂材料としては、フッ素樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ブチラール樹脂、スチレン−エチレン・ブチレン−オレフィン共重合体(SEBC)及びオレフィン−エチレン・ブチレン・オレフィン共重合体(CEBC)等が挙げられる。本発明における表面層の材料としては、特にはフッ素樹脂、アクリル樹脂及びシリコーン樹脂等の滑り性や離型性に優れたものが好ましい。
また、これらの結着樹脂に、グラファイト、雲母、二硫化モリブデン及びフッ素樹脂粉末等の固体潤滑剤、あるいはフッ素系界面活性剤、ワックス又はシリコーンオイル等を添加してもよい。
表面層には、各種導電剤(導電性カーボン、グラファイト、銅、アルミニウム、ニッケル、鉄粉及び金属酸化物である導電性酸化錫や導電性酸化チタン等)を適宜用いる。本発明においては、所望の電気抵抗を得るためには、前記各種導電剤を2種以上併用してもよい。導電剤の粒径は平均粒径で1.0μm未満であることが好ましい。平均粒径が1.0μmを超えると感光ドラム上にピンホールが存在した場合、ピンホールリークが発生し易くなる。また、導電剤粒子の比重が重い場合は平均粒径が1.0μmを超えると塗料分散安定性が悪くなり、塗料中で沈降し易くなる。
ここでいう平均粒径とは、10万倍の透過電子顕微鏡像から任意の一次粒子400個の粒子径を実測し、個数平均径を算出したものである。粒子径としては、粒子の長軸を測定し、長軸/短軸比が2以上の場合にはその平均値をもって測定値とし、これらの値から算出する。
被覆層に含有される無機微粒子としては、絶縁性無機微粒子が好ましく、例えば、酸化物、複酸化物、金属酸化物、金属、炭素、炭素化合物、フラーレン、ホウ素化合物、炭化物、窒化物、セラミックス及びカルコゲン化合物が挙げられる。本発明においては、前記各種無機微粒子を2種以上併用してもよい。また、体積抵抗率が1×1010Ω・cm以上の絶縁性無機微粒子を用いることが好ましい。
導電剤の表面は、チタンカップリング剤あるいはアルコキシシランカップリング剤等のカップリング剤及びフルオロアルキルアルコキシシランカップリング剤等のカップリング剤(珪素、チタン、アルミニウム、ジルコニウム等中心金属は特に選ばない)、又はオイル、ワニス、有機化合物等で処理されていてもよい。
なお、本発明の特性を発揮させるための帯電部材のダイナミック硬度を制御する方法としては、特に限定されるものではないが、架橋剤、導電剤、結着樹脂の混合比で制御する、最表面層膜厚で制御する等が挙げられる。
本発明においては、極表層のダイナミック硬度が、極表層の厚みと相関があり、薄いほど硬度が小さく出る傾向を予備実験で把握しており、この相関関係を利用して、所望のダイナミック硬度となるように制御して、実施例・比較例のサンプルを調整した。
(表面層の塗工について)
表面層2cの作製方法としては、前記した各材料を1成分以上の有機溶剤中に添加し塗工液を作製する。この塗工液の粘度は1〜250mPasの範囲内にあることが好ましいが、粘度により膜厚が変化するため、特には5〜25mPasであることが好ましく、このとき得られる表面層2cの厚みは10〜30μmである。
本発明に用いることのできる有機溶剤としては、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、アセトン及びシクロヘキサノンのケトン類、キシレンやトルエン等の芳香族類、n−酢酸ブチルや酢酸エチル等のエステル類、テトラヒドロフラン、エチルセロソルブ及びテトラヒドロピラン等のエーテル類が挙げられるが、特にこれに限定されるものではない。
塗工液の作製において粉砕工程を加える場合は、ボールミル、サンドミル又は振動ミル等を用いる。
次に、図3に示すような塗工方法で作製したウェット状態の被覆層2cを乾燥機に移し、所定温度で所定時間焼成させることにより、被覆層2cが形成される。
帯電部材以外の、現像剤担持部材、転写部材、クリーニング部材、除電部材等の被接触物を電気的にコントロールする導電性部材において、被覆層を形成する場合も、同様の考え方が適用されうる。また、更には、従来技術で上述したAC帯電よりも使用可能条件が厳しいと考えられるDC帯電の帯電ローラに対して、適合するものであり、AC帯電への使用可能性が高いのはいうまでもない。
以下に、具体的な実施例を用いて本発明を更に詳細に説明する。なお、実施例中の「部」は質量部を示す。
(実施例1)
下記の要領で本発明の帯電部材としての帯電ローラを作製した。
エピクロルヒドリンゴム 100部
四級アンモニウム塩 2部
炭酸カルシウム 30部
酸化亜鉛 5部
脂肪酸 5部
以上の材料を60℃に調節した密閉型ミキサーにて10分間混練した後、エピクロルヒドリンゴム100部に対してエーテルエステル系可塑剤15部を加え、20℃に冷却した密閉型ミキサーで更に20分間混練し、原料コンパウンドを調整した。このコンパウンドに原料ゴムのエピクロルヒドリンゴム100部に対し加硫剤としての硫黄1部、加硫促進剤としてのノクセラーDM 1部及びノクセラーTS 0.5部を加え、20℃に冷却した2本ロール機にて10分間混練した。得られたコンパウンドをφ6mmステンレス製支持体の周囲にローラ状になるように押出成型機にて成型し、加熱加硫成型した後、外径φ12mmになるように研磨処理して弾性層を得た。
上記弾性層の上に以下に示すような表層面を被覆形成した。表面層2cの材料として、
アクリルポリオール溶液 100部
(有効成分70質量%、希釈溶剤としてキシレン30質量%を含有)
イソシアネートA(IPDI) 40部
(有効成分60質量%、希釈溶剤としてn−酢酸ブチルを15質量%、
キシレン25質量%を含有)
イソシアネートB(HDI) 30部
(有効成分80質量%、希釈剤として酢酸エチル20%を含有)
表面処理した導電性酸化錫(処理剤;フルオロアルキルアルコキシシラン) 90部
ポリメチルメタクリレート(PMMA)樹脂粒子8μm 35部
メチルイソブチルケトン 340部
をミキサーを用いて撹拌し混合溶液を作製した。次いで、その混合溶液を循環式のビーズミル分散機を用いて分散処理(処理速度500ml/min)を行い、ディッピング用塗料を作製した。
次に、図3に示すようにステンレス製支持体2aを前記塗工液の表面に対して垂直状態に保持して、塗工液中に浸漬し、被覆層を形成した。この際、図3に示すように下方のステンレス製支持体2aにポリアセタール製のマスキング用キャップ3を被せた。その後、熱風乾燥機にて80℃で1時間乾燥させた後、更に160℃で1時間乾燥させ、膜厚14.1μmの表面層を被覆形成したローラ形状の帯電部材を得た。得られた帯電部材の微小領域におけるダイナミック硬さは2.56であり、表面のアスカーC硬度は81.0度、十点平均粗さRzjis(JIS規格B0601;1994)は7.72μmであった。
なお、実施例、比較例における、ダイナミック硬さの測定は、島津製作所製ダイナミック超微小硬度計(DUH−W201)を使用して行った。このときダイナミック硬さの測定は、稜間角115°の三角すい圧子を使用し、試験力0.5mNで行った。また、十点平均粗さRzjis(JIS規格B0601;1994)の測定は、株式会社小坂研究所製;表面粗さ測定器SE3500を使用して行った。
<帯電ローラに直流電圧のみを印加したときの画像評価>
以上のようにして得られた帯電部材をプリンターに装着し、環境1(温度23℃/湿度55%)、環境2(温度32.5℃/湿度80%)、環境3(温度15℃/湿度10%)の各環境下において画像出し(モノカラーハーフトーン印刷と2色重ねハーフトーン印刷)を行い、微小なスジ状の画像不良の発生について画像評価を行った。結果を表1に示す。
表中のA、B、C、D、Eは、微小なスジ状の画像不良の発生について画像品質を5段階にランク分けしたものである。なお、Aを微小なスジ状の帯電ムラが全くないレベルとし、Bまでを良しとした。C、Dは、製品としては見劣りする画像問題部を多少とも有するものであるため、NGとした。Eは更に微小なスジ状の帯電ムラが目立つため、不良レベルとした。
<帯電ローラに直流電圧のみを印加したときの連続複数枚数画像出し耐久試験>
以上のようにして得られた帯電部材をプリンターに装着し、環境1(温度23℃/湿度55%)において、連続複数枚数画像出し耐久試験を行った。初期と15000枚においてモノカラーハーフトーン印刷を行った。得られた画像を目視にて観察して評価を行った。結果を表2に示す。
表中のA、B、C、D、Eは、帯電ローラ表面の汚れ(トナー、外添剤等の付着)に起因した画像白ポチもしくは画像濃度ムラの発生について画像品質を5段階にランク分けしたものである。なお、Aを画像白ポチもしくは画像濃度ムラが全くないレベルとし、Bまでを良しとした。C、Dは、製品としては見劣りする画像問題部を多少とも有するものであるため、NGとした。更にEは画像白ポチもしくは画像濃度ムラが目立つため、不良レベルとした。
その結果、全ての環境下で初期から良好な画像が得られ、15000枚の画像出し後でも初期とほとんど変わらない画像が得られた。
(実施例2)
本実施例の表面層2cの材料として、
アクリルポリオール溶液 100部
(有効成分70質量%、希釈溶剤としてキシレン30質量%を含有)
イソシアネートA(IPDI) 40部
(有効成分60質量%、希釈溶剤としてn−酢酸ブチルを15質量%、
キシレン25質量%を含有)
イソシアネートB(HDI) 30部
(有効成分80質量%、希釈剤として酢酸エチル20%を含有)
表面処理した導電性酸化錫(処理剤;フルオロアルキルアルコキシシラン) 90部
ポリメチルメタクリレート(PMMA)樹脂粒子8μm 35部
メチルイソブチルケトン 320部
をミキサーを用いて撹拌し混合溶液を作製した。次いで、その混合溶液を循環式のビーズミル分散機を用いて分散処理(処理速度500ml/min)を行い、ディッピング用塗料を作製した。
他は実施例1と同様にして、膜厚18.3μmの表面層を被覆形成したローラ形状の帯電部材を得た。得られた帯電部材の微小領域におけるダイナミック硬さは4.21であり、表面のアスカーC硬度は83.5度、十点平均粗さRzjis(JIS規格B0601;1994)は6.34μmであった。
得られた帯電ローラについて、実施例1と同様にして評価を行い、その結果を表1、表2に示した。
その結果、全ての環境下で初期から良好な画像が得られ、15000枚の画像出し後でも初期とほとんど変わらない画像が得られた。
(実施例3)
実施例1に示す弾性層の製造方法において、エーテルエステル系可塑剤20部を加えた以外は、実施例1と同様にして弾性層を得た。
上記弾性層の上に以下に示すような表層面を被覆形成した。本実施例の表面層2cの材料として、
アクリルポリオール溶液 100部
(有効成分70質量%、希釈溶剤としてキシレン30質量%を含有)
イソシアネートA(IPDI) 40部
(有効成分60質量%、希釈溶剤としてn−酢酸ブチルを15質量%、
キシレン25質量%を含有)
イソシアネートB(HDI) 30部
(有効成分80質量%、希釈剤として酢酸エチル20%を含有)
表面処理した導電性酸化錫(処理剤;フルオロアルキルアルコキシシラン) 90部
ポリメチルメタクリレート(PMMA)樹脂粒子8μm 35部
メチルイソブチルケトン 350部
をミキサーを用いて撹拌し混合溶液を作製した。次いで、その混合溶液を循環式のビーズミル分散機を用いて分散処理(処理速度500ml/min)を行い、ディッピング用塗料を作製した。
他は実施例1と同様にして、膜厚12.3μmの表面層を被覆形成したローラ形状の帯電部材を得た。得られた帯電部材の微小領域におけるダイナミック硬さは、1.51であり、表面のアスカーC硬度は75.5度、十点平均粗さRzjis(JIS規格B0601;1994)は7.39μmであった。
得られた帯電ローラについて、実施例1と同様にして評価を行い、その結果を表1、表2に示した。
その結果、全ての環境下で初期から良好な画像が得られ、15000枚の画像出し後でも初期とほとんど変わらない画像が得られた。
(比較例1)
本実施例の表面層2cの材料として、
アクリルポリオール溶液 100部
(有効成分70質量%、希釈溶剤としてキシレン30質量%を含有)
イソシアネートA(IPDI) 40部
(有効成分60質量%、希釈溶剤としてn−酢酸ブチルを15質量%、
キシレン25質量%を含有)
イソシアネートB(HDI) 30部
(有効成分80質量%、希釈剤として酢酸エチル20%を含有)
表面処理した導電性酸化錫(処理剤;フルオロアルキルアルコキシシラン) 90部
ポリメチルメタクリレート(PMMA)樹脂粒子8μm 35部
メチルイソブチルケトン 280部
をミキサーを用いて撹拌し混合溶液を作製した。次いで、その混合溶液を循環式のビーズミル分散機を用いて分散処理(処理速度500ml/min)を行い、ディッピング用塗料を作製した。
他は実施例1と同様にして、膜厚25.1μmの表面層を被覆形成したローラ形状の帯電部材を得た。得られた帯電部材の微小領域におけるダイナミック硬さは8.09であり、表面のアスカーC硬度は84.5度、十点平均粗さRzjis(JIS規格B0601;1994)は4.75μmであった。
また、得られた帯電ローラについて、実施例1と同様にして評価を行い、その結果を表1、表2に示した。
スジ状の帯電ムラは環境1、環境3において、初期から発生していた。また、帯電ローラの表面の汚れに起因した画像白ポチについても耐久後半に発生していた。
(比較例2)
弾性層をポリエステル系ポリオール、イソシアネートにカーボンを添加して作製した密度0.55g/cmのウレタン発泡体とし、表面層に含まれるポリメチルメタクリレート(PMMA)樹脂粒子の粒子径を5μmのものとした以外、実施例1と同様にして膜厚15.8μmの表面層を被覆形成したローラ形状の帯電部材を得た。得られた帯電部材の微小領域におけるダイナミック硬さは3.08であり、表面のアスカーC硬度は55.0度、十点平均粗さRzjis(JIS規格B0601;1994)は4.12μmであった。
また、得られた帯電ローラについて、実施例1と同様にして評価を行い、その結果を表1、表2に示した。
スジ状の帯電ムラは環境1、環境3において、初期から発生していた。また、帯電ローラの表面の汚れに起因した画像濃度ムラについても耐久後半に発生していた。
(比較例3)
弾性層をポリエステル系ポリオール、イソシアネートにカーボンを添加して作製した密度0.55g/cmのウレタン発泡体とし、表面層に含まれるポリメチルメタクリレート(PMMA)樹脂粒子の粒子径を12μmのものとした以外、比較例1と同様にして膜厚25.8μmの表面層を被覆形成したローラ形状の帯電部材を得た。得られた帯電部材の微小領域におけるダイナミック硬さは8.43であり、表面のアスカーC硬度は59.0度、十点平均粗さRzjis(JIS規格B0601;1994)は8.56μmであった。
また、得られた帯電ローラについて、実施例1と同様にして評価を行い、その結果を表1、表2に示した。
スジ状の帯電ムラの発生はなかった。また、帯電ローラの表面の汚れに起因した画像白ポチ、濃度ムラともに6000枚程度画像出し後から発生していた。
(比較例4)
実施例1に示す弾性層の製造方法において、エーテルエステル系可塑剤10部を加えた以外は、実施例1と同様にして弾性層を得た。
上記弾性層の上に以下に示すような表層面を被覆形成した。本実施例の表面層2cの材料として、
アクリルポリオール溶液 100部
(有効成分70質量%、希釈溶剤としてキシレン30質量%を含有)
イソシアネートA(IPDI) 40部
(有効成分60質量%、希釈溶剤としてn−酢酸ブチルを15質量%、
キシレン25質量%を含有)
イソシアネートB(HDI) 30部
(有効成分80質量%、希釈剤として酢酸エチル20%を含有)
表面処理した導電性酸化錫(処理剤;フルオロアルキルアルコキシシラン) 90部
ポリメチルメタクリレート(PMMA)樹脂粒子8μm 35部
メチルイソブチルケトン 280部
をミキサーを用いて撹拌し混合溶液を作製した。次いで、その混合溶液を循環式のビーズミル分散機を用いて分散処理(処理速度500ml/min)を行い、ディッピング用塗料を作製した。
他は実施例1と同様にして、膜厚25.3μmの表面層を被覆形成したローラ形状の帯電部材を得た。得られた帯電部材の微小領域におけるダイナミック硬さは、8.15であり、表面のアスカーC硬度は89.7度、十点平均粗さRzjis(JIS規格B0601;1994)は4.72μmであった。
また、得られた帯電ローラについて、実施例1と同様にして評価を行い、その結果を表1、表2に示した。
スジ状の帯電ムラは環境1、環境3において、初期から発生していた。また、帯電ローラの表面の汚れに起因した画像白ポチが6000枚程度画像出し後から発生していた。
(比較例5)
弾性層の製造方法において、ポリエステル系ポリオール、イソシアネートにカーボンを添加して作製した密度0.55g/cmのウレタン発泡体を用いた以外は、実施例1と同様にして弾性層を得た。
上記弾性層の上に以下に示すような表層面を被覆形成した。本実施例の表面層2cの材料として、
アクリルポリオール溶液 100部
(有効成分70質量%、希釈溶剤としてキシレン30質量%を含有)
イソシアネートA(IPDI) 40部
(有効成分60質量%、希釈溶剤としてn−酢酸ブチルを15質量%、
キシレン25質量%を含有)
イソシアネートB(HDI) 30部
(有効成分80質量%、希釈剤として酢酸エチル20%を含有)
表面処理した導電性酸化錫(処理剤;フルオロアルキルアルコキシシラン) 90部
ポリメチルメタクリレート(PMMA)樹脂粒子8μm 35部
メチルイソブチルケトン 360部
をミキサーを用いて撹拌し混合溶液を作製した。次いで、その混合溶液を循環式のビーズミル分散機を用いて分散処理(処理速度500ml/min)を行い、ディッピング用塗料を作製した。
他は実施例1と同様にして、膜厚9.1μmの表面層を被覆形成したローラ形状の帯電部材を得た。得られた帯電部材の微小領域におけるダイナミック硬さは、0.92であり、表面のアスカーC硬度は55.7度、十点平均粗さRzjis(JIS規格B0601;1994)は7.75μmであった。
また、得られた帯電ローラについて、実施例1と同様にして評価を行い、その結果を表1、表2に示した。
スジ状の帯電ムラの発生はなかった。また、帯電ローラの表面の汚れに起因した画像濃度ムラが6000枚程度画像出し後から発生していた。
(比較例6)
実施例1に示す弾性層の製造方法において、エーテルエステル系可塑剤10部を加えた以外は、実施例1と同様にして弾性層を得た。
上記弾性層の上に以下に示すような表層面を被覆形成した。本実施例の表面層2cの材料として、
アクリルポリオール溶液 100部
(有効成分70質量%、希釈溶剤としてキシレン30質量%を含有)
イソシアネートA(IPDI) 40部
(有効成分60質量%、希釈溶剤としてn−酢酸ブチルを15質量%、
キシレン25質量%を含有)
イソシアネートB(HDI) 30部
(有効成分80質量%、希釈剤として酢酸エチル20%を含有)
表面処理した導電性酸化錫(処理剤;フルオロアルキルアルコキシシラン) 90部
ポリメチルメタクリレート(PMMA)樹脂粒子8μm 35部
メチルイソブチルケトン 360部
をミキサーを用いて撹拌し混合溶液を作製した。次いで、その混合溶液を循環式のビーズミル分散機を用いて分散処理(処理速度500ml/min)を行い、ディッピング用塗料を作製した。
他は実施例1と同様にして、膜厚9.3μmの表面層を被覆形成したローラ形状の帯電部材を得た。得られた帯電部材の微小領域におけるダイナミック硬さは0.94であり、表面のアスカーC硬度は89.6度、十点平均粗さRzjis(JIS規格B0601;1994)は7.96μmであった。
また、得られた帯電ローラについて、実施例1と同様にして評価を行い、その結果を表1、表2に示した。
スジ状の帯電ムラの発生はなかった。また、帯電ローラの表面の汚れに起因した画像白ポチ、画像濃度ムラともに6000枚程度画像出し後から発生していた。
Figure 2005345607
Figure 2005345607
帯電ローラの概略図である。 別の帯電ローラの概略図である。 ディッピング法による製造方法を示す断面図である。
符号の説明
2a 導電性支持体
2b 弾性層
2c 表面層
2d、2e 抵抗性
3 マスキングキャップ
4 塗工液

Claims (6)

  1. 電子写真感光体に当接させて、帯電させる帯電部材において、導電性支持体外周の弾性層上に塗工被覆層を有し、該帯電部材表面近傍のダイナミック硬さが1以上5以下、かつ、該帯電部材表面のアスカーC硬度が75度以上85度以下であることを特徴とする帯電部材。
  2. 前記帯電部材表面の十点平均粗さRzjis(JIS規格B0601;1994)が5.0μm以上9.0μm以下である請求項1に記載の帯電部材。
  3. 前記塗工被覆層が一層以上の層からなる請求項1又は2に記載の帯電部材。
  4. 前記帯電部材が一次帯電部材である請求項1〜3のいずれかに記載の帯電部材。
  5. 前記帯電部材がローラ形状である請求項1〜4のいずれかに記載の帯電部材。
  6. 前記帯電部材が直流電圧を印加される請求項1〜5のいずれかに記載の帯電部材。
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