JP2005345363A - 光学機器の測定装置及びその測定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、光学機器における光学特性の検出を、簡単な構成で、高精度に、且つ高速に行うことができる光学機器の測定装置及びその測定方法を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の光学機器の測定装置においては、光学機器からの光が透過して次数の異なる回折光を出射する回折格子には、回折格子の移動方向と直交する方向に延設された複数の第1の格子溝と、第1の格子溝と+45°の角度を有する方向に平行に延設された複数の第2の格子溝と、第1の格子溝と−45°の角度を有する方向に平行に延設された複数の第3の格子溝と、回折格子の移動方向に対して角度θを有する方向に平行に延設された複数の第4の格子溝が形成されており、各格子溝に光学機器からの光が順次入射されるよう構成されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、光ディスク方式の情報記憶媒体、例えばCDやDVD(Digita1 Versatile Disk)に対して情報を読み取り又は書き込むための情報記録装置等の光学機器において、光を結像して光スポットを形成する光学部品の特性を検出する光学機器の測定装置及びその測定方法に関する。
光ディスクの高密度情報記憶媒体に対して情報を読み取り、又は高密度情報記億媒体に情報を書き込むためには、光源からの光が所定の位置を正確に照射するよう光ピックアップが構成されていなければならない。特に、光ピックアップにおける対物レンズは、それ自体に厳格な光学的特性が要求されるとともに、その取り付け位置においても正確な調整が必要である。
そこで、対物レンズの検査及び調整の方法として、対物レンズを透過した光を回折し、異なる次数の回折光を干渉させてシェアリング干渉像を形成し、このシェアリング干渉像における複数の点で測定した光強度の位相の差を用いて各種収差(デフォーカス、球面収差、非点収差、コマ収差)を評価し、対物レンズを調整する方法が、本出願人による特許出願(例えば、特許文献1参照)において提案されている。
また、特許文献1で開示された方法では、対物レンズの製造過程において発生する対物レンズ中心部の凹部又は凸部によりデフォーカスと球面収差が正しく測れない場合がある。このため、対物レンズが局所的に変形した場合においてもその影響を受けずに正しく球面収差やデフォーカスを測定できるレンズ評価方法、レンズの評価装置を本出願人は提案している(例えば、特許文献2参照)。
さらに、球面収差、コマ収差、非点収差等の検出精度をさらに高めるために、格子溝の方向が異なる2つの領域を有する回折格子を用いて回折光の位相を変化させ、異なる次数の2つの回折光を干渉させてシェアリング干渉像を形成する収差検出方法及び収差検出装置を本出願人はさらに提案している(例えば、特許文献3参照)。
特開2000−329648号公報 特開2001−108575号公報 特開2002−202223号公報
前述の従来の収差検出方法においては、光ピックアップ装置の対物レンズから出射された光が回折格子により0次光、±1次光を発生させ、それらの光の干渉像を解析することにより収差を検出していた。しかし、この収差検出方法では対物レンズや光学干渉計内の回折格子に光が入射する際に生じるフレネル損失により収差測定にズレが生じ、検出値が誤差を持つことがあった。フレネル損失は光が透明な誘電体表面に斜めに入射することにより透過光と反射光に発生するものである。このフレネル損失により、回折格子を出射した光の偏光特性が変化し、その結果干渉縞の強度変化に位相差を生じさせ、あたかも収差があるように計測される。レンズ開口数(NA)が大きいNA0.8以上の高NAの対物レンズになると、回折格子への入射角は大きくなるため収差検出誤差がさらに大きくなるという問題があった。
特に近年、DVDなどを用いた情報記録装置は、多機能化や高密度記録化が進み、対物レンズは高NA化しており、光学特性の高精度検出が必要とされる中で、その収差誤差量は評価、調整結果に大きな影響を与えていた。そのため、収差の測定誤差を検出することにより高精度に光ピックアップの収差を測定する測定方法及び測定装置を本出願人は提案している(例えば、特願2003−315413)。ここで提案した光ピックアップにおける収差の測定誤差を検出する方法は、光学特性である収差は大きさと方向を有するベクトル量であるため、対物レンズとその対物レンズを往復動作させる移動機構とを具備する光学部品を一体的に回転させて光学部品の収差を検出するものである。このとき、収差値の軌跡は円を描き、その半径は光学部品が持つ収差の大きさである。そして、収差値の軌跡の回転中心と原点とのズレ量が測定値の誤差となり、収差誤差を検出している。
しかしながら、上記の収差検出誤差の測定方法及び測定装置では、光学部品を回転させる必要があるため、光学部品のための特別な回転機構を必要とし、さらに光学部品の回転時の振動の影響を無くすために、回転後にある程度の振動減衰時間を確保する必要があった。このため、前述の収差検出誤差の測定方法及び測定装置においては、計測時間が長くなるとともに装置が複雑になり大型化するという問題があった。
本発明は、多機能化や高密度記録化が図られた高NA化した対物レンズを有する情報記録装置等に用いられる光学機器における光学特性の検出を、簡単な構成で、高精度に、且つ高速に行うことができる光学機器の測定装置及びその測定方法を提供することを目的とする。
本発明に係る光学機器の測定装置は、前述の目的を達成するために、請求項1に記載したように、光を結像して光スポットを形成する光学機器を被検出対象物として収差を検出する測定装置において、
光学機器からの光が透過して次数の異なる回折光を出射する回折格子、
前記回折格子に入射された光の入射方向と直交する方向における一方向に前記回折格子を移動させる移動機構、
前記回折格子からの次数の異なる回折光を受像する受像手段、及び
前記受像手段が受像した回折光による干渉縞から前記光学機器の収差検出を行う解析装置を具備し、
前記回折格子には、格子溝の方向がそれぞれ異なる少なくとも4つの領域が移動方向に並んで形成されている。このように構成された本発明の光学機器の測定装置は、多機能化や高密度記録化が図られた情報記録装置等に用いられる光学機器における光学特性の検出を、簡単な構成で、高精度に、且つ高速に行うことができる。
また、本発明に係る光学機器の測定装置は、請求項2に記載したように、請求項1の回折格子には、回折格子の移動方向と直交する方向に延設された複数の第1の格子溝と、前記第1の格子溝と+45°の角度を有する方向に平行に延設された複数の第2の格子溝と、前記第1の格子溝と−45°の角度を有する方向に平行に延設された複数の第3の格子溝と、前記回転格子の移動方向に対して角度θを有する方向に平行に延設された複数の第4の格子溝とを形成してもよい。
また、本発明に係る光学機器の測定装置は、請求項3に記載したように、請求項2の第4の格子溝の角度θを0.04°乃至0.25°の範囲内に設定してもよい。
本発明に係る光学機器の測定方法は、前述の目的を達成するために、請求項4に記載したように、光を結像して光スポットを形成する光学機器を被検出対象物として収差を検出する測定方法であって、
光学機器からの光が回折格子を透過して次数の異なる回折光が形成されるステップ、
前記回折格子に入射された光の入射方向と直交する方向における一方向に前記回折格子を移動させるステップ、
前記回折格子からの次数の異なる回折光を受像手段により受像するステップ、及び
前記受像手段が受像した回折光による干渉縞から前記光学機器の収差検出を解析装置により行うステップを有し、
前記回折格子には格子溝の方向がそれぞれ異なる少なくとも4つの領域が移動方向に並んで形成されており、各領域に順次光が入射されて各領域の干渉縞から収差検出が行われる。このように構成された本発明の光学機器の測定方法は、多機能化や高密度記録化が図られた情報記録装置等に用いられる光学機器における光学特性の検出を、高精度に、且つ高速に行うことができる。
また、本発明に係る光学機器の測定方法は、請求項5に記載したように、請求項4の回折格子には、回折格子の移動方向と直交する方向に延設された複数の第1の格子溝と、前記第1の格子溝と+45°の角度を有する方向に平行に延設された複数の第2の格子溝と、前記第1の格子溝と−45°の角度を有する方向に平行に延設された複数の第3の格子溝と、前記回転格子の移動方向に対して角度θを有する方向に平行に延設された複数の第4の格子溝とを形成してもよい。
さらに、本発明に係る光学機器の測定方法は、請求項6に記載したように、請求項5の第4の格子溝の角度θを0.04°乃至0.25°の範囲内に設定してもよい。
本発明によれば、回折格子を回転させることなく簡単な構成で高速に光学機器における光学特性である収差の検出を行うことができる光学機器の測定装置及びその測定方法を提供することができる。
以下、本発明に係る光学機器の測定装置及びその測定方法の好適な実施の形態を添付の図面を参照して説明する。以下においては、被検出対象物である光学機器を光ディスク方式の情報記録媒体、例えばCDやDVDの情報記録装置に用いられる光ピックアップ装置を例に説明する。なお、本発明に係る光学機器は情報記録装置における光ピックアップ装置に限定されるものではなく、光学レンズ、レーザー加工機、レーザー顕微鏡等の光を結像して光スポットを形成する光学機器を含むものである。
《実施の形態1》
図1は本発明に係る実施の形態1の光学機器の測定装置の構成を示す概略図である。図1において、光ピックアップ装置1に設けられた対物レンズ2から出射された光は、回折格子3に入射されることにより0次回折光、±1次回折光、±2次回折光、・・・に回折された後、検出レンズ5の方向に進行する。検出レンズ5においては、回折格子3のピッチ等を調整することにより、検出レンズ5の瞳面上には0次回折光と+1次回折光、そして0次回折光と−1次回折光が重なり、すなわちシェアリング干渉光が重なり干渉縞が形成される。図2は検出レンズ5における干渉縞が形成される状態を示す図である。
検出レンズ5の瞳面に形成された干渉縞は、結像レンズ6を介して受像部7で受像される。受像部7で受像された光は、解析装置8により解析され、表示装置9に表示される。なお、実施の形態1において、受像手段とは検出レンズ5、結像レンズ6及び受像装置7で構成される。
回折格子3は、透過光の位相を部分的に変える位相変調素子であり、たとえば石英ガラスにマスクをしてエッチングすることにより製造される。図3は回折格子3を拡大して示した斜視図である。図3に示すように、回折格子3は、一定の厚みを有する基板の一方の表面に複数の格子溝を所定の間隔をもって形成したものである。具体的には、回折格子3を構成する四角形基板の一方の面には、第1の領域31と第2の領域32と第3の領域33と第4の領域34が分けられて形成されており、これらの領域31,32,33,34は回折格子3の移動方向(図3において矢印Xで示す方向)に並設されている。第1の領域31には回折格子3の移動方向と直交する方向(矢印X方向と直交する方向である矢印Y方向)に延設された複数の第1の格子溝31aが幅方向(矢印X方向)において一定の間隔δを有して形成されている。第2の領域32には第1の格子溝31aと+45°(図3において時計方向に45°回転)の角度を有する方向に平行に延設された複数の第2の格子溝32aが矢印X方向において一定の間隔δを有して形成されている。また、第3の領域33には第1の格子溝31aと−45°(図3において反時計方向に45°回転)の角度、すなわち第2の格子溝32aと90°の角度を有する方向に平行に延設された複数の第3の格子溝33aが矢印X方向において一定の間隔δを有して形成されている。さらに、回折格子3の移動方向(矢印X方向)に対して角度θを有する方向に平行に延設された複数の第4の格子溝34aが形成されている。第4の格子溝34aは矢印Y方向に同一の間隔δを有して形成されている。
したがって、移動機構4により回折格子3を第1の格子溝31aと直交する方向(X方向)へ移動させていくことにより、対物レンズ2を透過した光が第1の領域31、第2の領域32、第3の領域33、及び第4の領域34に順次入射し、光の回折方向(位相)を変換するよう構成されている。なお、第4の領域34においては、回折格子3の移動により入射した光が第4の格子溝34aにおける少なくとも2つの溝間の一つの凸部分を交差するよう角度θは設定されている。
図4は、対物レンズ2が原因となる各種収差により生じる基本的な干渉縞を示すパターン図である。図4の(A)はデフォーカスによる干渉縞パターン、図4の(B)と(C)はコマ収差による干渉縞パターン、図4の(D)は非点収差による干渉縞パターン、及び図4の(E)は球面収差による干渉縞パターンである。図4の(F)は収差ゼロのときの干渉縞パターンである。図4に示した干渉縞パターンにおいては、干渉領域内の光強度が一様である。一般に、これらの収差は単独で存在せず、現実の干渉縞パターンにおいては複数の収差が複合して形成されている。
実施の形態1の光ピックアップ装置の測定装置においては、CCDで構成された受像装置7及び解析装置8により、結像レンズ6からの光が解析され上記の干渉縞パターンに基づいて各収差が抽出される。
実施の形態1の光ピックアップ装置の測定装置においては、回折格子3の各格子溝31a,32a,33a,34aから出射された0次回折光と±1次回折光が検出レンズ5の瞳面で干渉し、後段の収差解析に必要な大きさの干渉領域及び干渉縞が形成されると共に、この干渉縞が受像装置7において受像されるように調整されている。したがって、受像装置7において検出された干渉縞が解析装置8に入力されて被検出対象物である光ピックアップ装置1における対物レンズ2の収差を検出することができる。
次に、実施の形態1の光ピックアップ装置の測定装置による被検出対象物である対物レンズ3に含まれる収差を検出する収差検出処理について説明する。
収差検出処理において、まず初めに回折格子3は対物レンズ2を透過した光が第1の領域31に入射されるように配置される。この状態から移動機構4は、回折格子3を第1の領域31の第1の格子溝31aと直交する方向(X方向)又はその方向の方向成分を含む特定の方向に微動させる。このとき、図2に示したように、第1の領域31の第1の格子溝31aを通過した光が、第1の格子溝31aにおいて、所定の回折角度(開き角)で回折され、検出レンズ5の瞳面には0次回折光と±1次回折光が入射される。このとき検出レンズ5の瞳面上に生じた干渉縞が受像装置7を介して解析装置8に送られる。
次に、回折格子3の移動(X方向)を継続していくと、それまで第1の領域31に入射されていた光が、第2の領域32に入射される。その結果、第2の領域32に入射した光は、第2の領域32の第2の格子溝32aにおいて、所定の回折角度(開き角)で回折され、検出レンズ5の瞳面には0次回折光と±1次回折光が入射される。このとき検出レンズ5の瞳面上に生じた干渉縞が受像装置7を介して解析装置8に送られる。このように、回折格子3に入射される光が第1の領域31から第2の領域32に移動することにより、受像装置7に投影される検出レンズ5の瞳面上で生じた干渉縞は、45°回転することになる。
次に、回折格子3の移動(X方向)をさらに継続していくと、それまで第2の領域32に入射されていた光が、第3の領域33に入射される。その結果、第3の領域33に入射した光は、第3の領域33の第3の格子溝33aにおいて、所定の回折角度(開き角)で回折され、検出レンズ5の瞳面には0次回折光と±1次回折光が入射される。このとき検出レンズ5の瞳面上に生じた干渉縞が受像装置7を介して解析装置8に送られる。このように、回折格子3に入射される光が第2の領域32から第3の領域33に移動することにより、受像装置7に投影される検出レンズ5の瞳面上で生じた干渉縞は、さらに90°回転することになる。
次に、回折格子3の移動(X方向)をなおさらに継続していくと、それまで第3の領域33に入射されていた光が、第4の領域34に入射される。その結果、第4の領域34に入射した光は、第4の領域34の第4の格子溝34aにおいて、所定の回折角度(開き角)で回折され、検出レンズ5の瞳面には0次回折光と±1次回折光が入射される。このとき検出レンズ5の瞳面上に生じた干渉縞が受像装置7を介して解析装置8に送られる。
前述のように、第4の領域34には第1の格子溝31aと直交する方向(X方向)に対して角度θを有する方向に平行に伸びる複数の第4の格子溝34aが形成されている。実施の形態1において、角度θは、0.004乃至0.25°の範囲内に設定されている。この角度θは回折格子3の格子溝間のピッチとレーザー波長と対物レンズの開口数(NA)等により決定される。また、第4の領域34における角度θは、回折格子3の移動により入射した光が第4の格子溝34aにおける少なくとも2つの溝間の一つの凸部分を交差するよう設定されている。回折格子3に入射される光が第3の領域33から第4の領域34に移動することにより、受像装置7に投影される検出レンズ5の瞳面上で生じた干渉縞は、さらに回転することになる。この干渉縞は、第1の格子溝31aにより回折された干渉縞に対して略90°回転したものとなる。
以上のように、実施の形態1の光ピックアップ装置の測定装置においては、回折格子3を一方向(X方向)に移動させることにより、4つの干渉縞が受像装置7を介して解析装置8に送られ、解析されることになる。
解析装置8は、第1の領域31、第2の領域32、第3の領域33及び第4の領域34のそれぞれに入射した光から得られる干渉縞から収差を解析する。解析装置8における収差解析は公知の位相シフト法を用いて行なわれる。位相シフト法においては、0次回折光と+1次回折光、そして0次回折光と−1次回折光による干渉領域における所定のライン上に複数の点を定め、これら複数の点における光強度の位相分布を求めて各収差を評価する。なお、解析装置8における収差解析方法については、例えば特許文献3に開示されている。
以下、実施の形態1の光ピックアップ装置の測定装置において、回折格子3における第4の領域34の第4の格子溝34aの角度θについて考察する。
実施の形態1に係る光ピックアップ装置における光源からのレーザ光は、例えば波長が430nmの青紫色レーザーであり、拡大されて略平行光に変換されて後、被検出対象物である対物レンズ2(開口数は0.85)を介して回折格子3に入射される。また、実施の形態1において使用した回折格子3は、各領域31,32,33,34の幅が約80μmであり、各格子溝の幅が約0.51μmであった。
移動機構4には高精度な送りが必要であることから圧電効果を利用したピエゾ素子を用いており、その可動範囲は320μmである。移動機構4の1ピッチの移動量は80μm以下に設定されている。したがって、移動機構4の1ピッチ毎の移動動作により、回折格子3は確実に各領域31,32,33,34に対して被検出対象物である対物レンズ2からの光が入射される。なお、実施の形態1の測定装置における測定誤差は、±3mλであった。
上記の条件で、各種実験及び理論計算を行ったところ、第4の格子溝34aの角度θは、0.04乃至0.25°の範囲内であれば、収差計測における計測装置の測定誤差内となることがわかった。このため、第4の格子溝34aの角度θは、0.04乃至0.25°の範囲内に設定されており、移動機構4により回折格子3が確実に各領域31,32,33,34に対して被検出対象物からの光が入射されて、解析されるよう構成されていれば、移動機構4に回転機構を設けなくても精度の高い収差計測が可能となる。したがって、実施の形態1の光ピックアップ装置の測定装置は、移動機構4を小型で簡単な機構で構成することができるとともに、計測時間の大幅な短縮を図ることが可能となる。
なお、実施の形態1においては、移動機構4として、高精度な送りが必要であることから圧電効果を利用したピエゾ素子を用いたが、移動機構4としては、ひずみゲージや静電容量センサなどの位置センサを内蔵した移動機構を用いてよい。また、回折格子3の素材としてはガラスが好適にあるが、透過率がゼロでなければ他の材質であっても同様の効果が得られる。
また、本発明においては、回折格子3の第1〜第4の領域31,32,33,34の配置が実施の形態1で説明した順番に限定されるものではなく、第1〜第4の領域31,32,33,34が回折格子3の並設されていればよく、その順番を特定する必要はない。
本発明は、高速に光学機器における光学特性の高精度に検出することができるため、光学機器、特に光ピックアップの分野において有用である。
本発明に係る実施の形態1の光学機器の測定装置の構成を示す概略図である。 検出レンズ5における干渉縞が形成された状態を示す図である。 回折格子3を拡大して示した斜視図である。 対物レンズ2が原因となる各種収差により生じる基本的な干渉縞を示すパターン図である。
符号の説明
1 光ピックアップ装置
2 対物レンズ
3 回折格子
4 移動機構
5 検出レンズ
6 結像レンズ
7 受像装置
8 解析装置
9 表示装置
31 第1の領域
31a 第1の格子溝
32 第2の領域
32a 第2の格子溝
33 第3の領域
33a 第3の格子溝
34 第4の領域
34a 第4の格子溝

Claims (6)

  1. 光を結像して光スポットを形成する光学機器を被検出対象物として収差を検出する測定装置において、
    光学機器からの光が透過して次数の異なる回折光を出射する回折格子、
    前記回折格子に入射された光の入射方向と直交する方向における一方向に前記回折格子を移動させる移動機構、
    前記回折格子からの次数の異なる回折光を受像する受像手段、及び
    前記受像手段が受像した回折光による干渉縞から前記光学機器の収差検出を行う解析装置を具備し、
    前記回折格子には、格子溝の方向がそれぞれ異なる少なくとも4つの領域が移動方向に並んで形成されたことを特徴とする光学機器の測定装置。
  2. 回折格子には、回折格子の移動方向と直交する方向に延設された複数の第1の格子溝と、前記第1の格子溝と+45°の角度を有する方向に平行に延設された複数の第2の格子溝と、前記第1の格子溝と−45°の角度を有する方向に平行に延設された複数の第3の格子溝と、前記回折格子の移動方向に対して角度θを有する方向に平行に延設された複数の第4の格子溝が形成されている請求項1に記載の光学機器の測定装置。
  3. 第4の格子溝の角度θが0.04°乃至0.25°の範囲内である請求項2に記載の光学機器の測定装置。
  4. 光を結像して光スポットを形成する光学機器を被検出対象物として収差を検出する測定方法において、
    光学機器からの光が回折格子を透過して次数の異なる回折光が形成されるステップ、
    前記回折格子に入射された光の入射方向と直交する方向における一方向に前記回折格子を移動させるステップ、
    前記回折格子からの次数の異なる回折光を受像手段により受像するステップ、及び
    前記受像手段が受像した回折光による干渉縞から前記光学機器の収差検出を解析装置により行うステップを有し、
    前記回折格子には格子溝の方向がそれぞれ異なる少なくとも4つの領域が移動方向に並んで形成されており、各領域に順次光が入射されて各領域の干渉縞から収差検出が行われることを特徴とする光学機器の測定方法。
  5. 回折格子には、回折格子の移動方向と直交する方向に延設された複数の第1の格子溝と、前記第1の格子溝と+45°の角度を有する方向に平行に延設された複数の第2の格子溝と、前記第1の格子溝と−45°の角度を有する方向に平行に延設された複数の第3の格子溝と、前記回折格子の移動方向に対して角度θを有する方向に平行に延設された複数の第4の格子溝が形成されている請求項4に記載の光学機器の測定方法。
  6. 第4の格子溝の角度θが0.04°乃至0.25°の範囲内である請求項5に記載の光学機器の測定方法。
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