JP2005343058A - インクジェット記録装置及び気泡除去方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 簡単な構成で画質欠陥を防止することができ、消費電力が小さく低コストなインクジェット記録装置及び気泡除去方法を提供する。
【解決手段】 長尺状の記録ヘッド22に設けられた複数の個別流路60を複数の群に分割し、該複数の群毎に、該群に対応する発熱素子54を共通液室64内に存在するインクが沸騰するまで発熱させることにより、小さな電力で、共通液室64の個別流路60側端部から気泡を除去する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、画質欠陥の発生を防止するインクジェット記録装置、及び画質欠陥の原因となる気泡を除去する気泡除去方法に関するものである。
現在広く普及しているインクジェット記録装置において、初期インク充填時や印字中に、記録ヘッドの共通液室内と個別流路界面に個別流路の断面サイズよりも大きいサイズの気泡が付着してしまい、該気泡により個別流路を閉塞してしまうために、画質欠陥(インク滴不吐出)が生じてしまうことがある。
そこで、気泡を除去するために、記録ヘッドの吐出口面にキャップ部材を当接し、負圧ポンプで負圧をかけて吸引するという負圧メンテナンスや、インク供給系を加圧して、インク吐出口からインク流出を行う加圧メンテナンスなどが、一般的に行われている。
しかしながら、負圧メンテナンスは、負圧ポンプを必要とすることから、メンテナンス装置が複雑化し、コストがかかるという問題があった。また、吸引されたインクが無駄になると共に、廃インクが増加し、廃インク溜め容積を大型化しなければならない等の問題もあった。
また、加圧メンテナンスの場合も同様に、加圧するために流路を閉塞する弁が必要になる等、装置が複雑化し、コストがかかるという問題があった。また、流出したインクが無駄になると共に、廃インクが増加し、廃インク溜め容積を大型化しなければならない等の問題があった。
なお、上述の従来技術に関連して、記録ヘッド内部で発生した気泡による画質欠陥を回復させるために、様々な技術が提案されている。
例えば、記録ヘッドとインクタンクを2本のインク供給ラインで連結するとともに、インク供給ライン間にもバイパス流路とバルブを設け、インク加圧で記録ヘッドから気泡を排出させる動作が最適化できるとともに、インク再充填時間が短縮できるインクジェット記録装置が提案されている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照。)。
このような装置では、上記加圧メンテナンスにおける問題点に加え、バイパス流路とともに、インク供給路に2つのバルブが必要となり、バルブ機構、及び制御シーケンスが複雑化するため、更にコスト高になる、という問題点がある。
また、上記構成に、さらに負圧ポンプを追加設置することで、記録ヘッド内のインクを循環させることと、記録ヘッド内のインクをノズルから排出させる回復動作とが同時にできるインクジェット記録装置が提案されている(例えば、特許文献3参照。)。
このような装置では、上記加圧メンテナンス及び負圧メンテナンスにおける問題点に加え、バイパス流路とともに、インク供給路に2つのバルブ、及びポンプが必要となり、バルブ機構、ポンプ機構、及び制御シーケンスが複雑化するため、更にコスト高となる、という問題点がある。
また、フィルタを用いて気泡の侵入を防止する装置としては、長尺ヘッドの両端に第1フィルタを設置すると共に、接続部を介してインク供給側にも第2フィルタを設けることで、記録ヘッドを装置から取り外す際にも、記録ヘッド内へのごみの侵入を防止することができるインクジェット記録装置が提案されている(例えば、特許文献4参照。)。
このような装置では、フィルタを多数枚設置する必要があり、コストがかかってしまう、という問題がある。
また、記録ヘッドの両端にインクを循環できる2つの流路を設け、それぞれにフィルタを設置すると共に、該フィルタを鉛直方向に配置し、かつ流入口が下側で、流出口が上側になるように設けることで、フィルタ流出部での気泡の滞留を防止し、圧損増加を防止できるインクジェット記録装置が提案されている(例えば、特許文献5参照。)。
このような装置では、2枚のフィルタが必要になることに加え、フィルタの設置場所条件が複雑になり、装置が大型化してしまう。
そこで、本出願人等は、簡単な構成で画像欠陥(気泡除去)を防止できる技術として、各個別流路に設けられた発熱素子に対して、共通液室内のインクが沸騰するまで、駆動エネルギを印加して共通液室の個別流路側端部を閉塞する気泡を除去するインクジェット記録装置及び気泡除去方法を提案している(特許文献6参照。)。
特開平6−79876号公報 特開平3−213350号公報 特開平9−11496号公報 特開平6−106731号公報 特開平7−314705号公報 特開2002−160384号公報
しかしながら、例えば、記録用紙の幅にほぼ等しい幅を有する長尺状の記録ヘッドを持ち、記録ヘッドは固定して記録媒体のみを搬送しながら記録を行う、いわゆるFWA(Full Width Array)方式のインクジェット記録装置に対して、上記インクを沸騰させて気泡を除去する技術を適用すると、大きな電力容量の電源が必要となり、コスト高になってしまう、という問題がある。
以下、この問題点について、図を参照しながら説明する。
図12は、FWA方式のインクジェット記録装置の記録ヘッドの消費電力の一例を示した表である。ここでは、FWA記録ヘッドの長さが9インチ、印刷領域サイズが8×10インチ、印刷カバレッジが25%、印刷速度が60ppmのときの消費電力の一例が、印字解像度が600dpi、800dpi、1200dpiの各々の場合について示されている。図示されるように、1ドロップ当たりの消費エネルギは、印字解像度が600dpiの場合には5μJ、800dpiの場合には3μJ、1200dpiの場合には2μJである。また、1ヘッドあたりの消費電力は、印字解像度が600dpiの場合には36W、800dpiの場合には38W、1200dpiの場合には58Wとなる。このとき、4色の記録ヘッドで印刷する場合に、印刷時の消費電力は、600dpiの場合には144W、800dpiの場合には154W、1200dpiの場合には230Wとなる。
図13は、1200dpiの9インチの記録ヘッドについて、印加電力ごとに記録ヘッドの温度(インクの温度)の上昇カーブをプロットした図である。図示されるように、インク沸騰温度100℃まで昇温させるためには、印加電力が小さいほど時間がかかる。しかしがら、あまりに長い時間印加すると、記録ヘッド部材の熱ストレスが増大し、記録ヘッドの寿命に悪影響を及ぼしてしまう。したがって、一般的に昇温上限時間が定められており、該上限時間以内に、インク沸騰温度の100℃まで、昇温させなくてはならない。ここでは、昇温上限時間が10秒であるため、記録ヘッド全体をインクが沸騰するまで昇温させるためには330W程度の電力を投入する必要がある。
しかしながら、図12に示されるように、1200dpiの印字解像度で印刷する場合の消費電力は230Wであり、インク沸騰に要する電力(330W)よりも格段に低い値となっている。すなわち、インクの沸騰に必要な電力量は印刷時の消費電力に比べて格段に大きいため、インクを沸騰させて気泡を除去する機能を設ける場合には、より大きな電力容量の電源を搭載する必要があり、コスト高となってしまう。
また、図示は省略するが、長尺状の記録ヘッドを有するインクジェット記録装置では特に、通常の印刷動作においても、印刷する画像の印字カバレッジの値が高いほど消費電力が大きくなってしまうため、上記気泡除去のための電力だけでなく、印字カバレッジの高い画像の印刷時の電力も考慮すると、電源容量の大きな電源を搭載する必要が生じる。
本発明は、上記問題を解決するためになされたもので、簡単な構成で画質欠陥を防止することができ、消費電力が小さく低コストなインクジェット記録装置及び気泡除去方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の第1のインクジェット記録装置は、外部からインクが供給される共通液室、該共通液室に連通されると共に、先端の各々にインク吐出口が形成された複数の個別流路、及びインクを加熱するように各個別流路に配設された発熱素子を有する記録ヘッドと、前記複数の個別流路を複数の群に分割したときの該複数の群毎に、該群に対応する発熱素子を前記共通液室内に存在するインクが沸騰するまで発熱させる発熱手段と、を備えている。
本発明の第1のインクジェット記録装置の記録ヘッドは、共通液室、該共通液室に連通されると共に、複数の個別流路、及び発熱素子を有する。共通液室は、外部からインクが供給される。個別流路は、その先端にインク吐出口が形成されている。発熱素子は、インクを加熱するように各個別流路に配設されている。すなわち、このインクジェット記録装置は、個別流路に設けられた発熱素子によりインク滴を吐出するサーマル式のインクジェット記録装置である。このインクジェット記録装置には発熱手段が設けられる。発熱手段は、複数の個別流路を複数の群に分割したときの該分割された群毎に、該群に対応する発熱素子を発熱させて共通液室内のインクを沸騰させる。
共通液室内部のインクが沸騰状態になると、インクの表面張力が低下して気泡の壁面に対する付着力が低下すると共に、気泡が膨張することによって浮力が増大する。これにより、共通液室の個別流路側端部から気泡が離間し、気泡を除去することができる。
また、記録ヘッドに設けられた複数の個別流路を複数の群に分割して、各分割された群毎に対応する発熱素子を発熱させることにより、インクジェット記録装置の記録ヘッドが長尺状の記録ヘッドであっても、小さな電力で、記録ヘッドの共通液室内の個別流路側端部を閉塞する気泡を除去することができ、画質欠陥を回復することができる。したがって、電源容量の小さい電源で低コストなインクジェット記録装置を提供することができる。
なお、個別流路の分割単位は特に限定されず、例えば、インクジェット記録装置に搭載された電源の電力容量に応じて分割することができる。この場合には、分割される各群毎に対応する発熱素子を共通液室内のインクが沸騰するまで発熱させるための電力量が、インクジェット記録装置に搭載された電源の電力容量を越えないように、複数の個別流路を複数の群に分割するようにすればよい。
本発明の第2のインクジェット記録装置は、インクを貯蔵するインク貯蔵部と、インク流入側がインク供給流路を介して前記インク貯蔵部に連通され、かつインク流出側が前記インク供給流路よりも鉛直方向に高い位置で接合されたインク戻り流路を介して前記インク貯蔵部に連通されたマニホールド部と、インクが供給されるように前記マニホールド部に連通された共通液室、該共通液室に連通されると共に、先端の各々にインク吐出口が形成された複数の個別流路、及びインクを加熱するように各個別流路に配設された発熱素子を有する記録ヘッドと、前記複数の個別流路を複数の群に分割したときの該複数の群毎に、該群に対応する発熱素子を前記共通液室内に存在するインクが沸騰するまで発熱させる発熱手段と、を備えている。
本発明の第2のインクジェット記録装置も、個別流路に発熱素子が設けられたサーマル式のインクジェット記録装置であり、複数の個別流路を複数の群に分割したときの該分割された群毎に、該群に対応する発熱素子を発熱させて共通液室内のインクを沸騰させる発熱手段を備えている。また、このインクジェット記録装置には、記録ヘッドの共通液室に対してインクを供給するマニホールド部が設けられている。マニホールド部は、インク供給流路とインク戻り流路を介してインク貯蔵部に連通されている。インク供給流路はマニホールド部のインク流入側に接合され、インク戻り流路は、マニホールドのインク流出側であって、インク供給流路よりも鉛直方向に高い位置に接合されている。
この構成によれば、インクはインク貯蔵部から、インク供給流路内を流れ、マニホールド部に流入し、共通液室及び個別流路内に供給される。その後、インクは、インク戻り流路に流出し、メイン貯蔵部に戻る。このとき、インク戻り流路はマニホールド部の鉛直方向に高い位置に接合されているので、マニホールド部内に空気を残留させることなく、インクを充填することができる。
また、マニホールド部は、膨張した気泡が共通液室から離間可能な容積を有するように形成することができる。これにより、共通液室に連通されたマニホールド部が、インクの沸騰により膨張した気泡を共通液室から確実に離間させることができる。
すなわち、第2のインクジェット記録装置によれば、上記第1のインクジェット記録装置と同様の効果が得られると共に、より確実に気泡を共通液室から離間させ、インク供給への悪影響を抑制することができる。
本発明の第3のインクジェット記録装置は、インクを貯蔵するインク貯蔵部と、インク流入側がインク供給流路を介して前記インク貯蔵部に連通され、かつインク流出側が前記インク供給流路よりも鉛直方向に高い位置で接合されたインク戻り流路を介して前記インク貯蔵部に連通された単一の第1マニホールド部と、各々が前記第1マニホールド部に連通された複数の第2マニホールド部と、インクが供給されるように各々が対応する前記第2マニホールド部に連通された共通液室、該共通液室に連通されると共に、先端の各々にインク吐出口が形成された複数の個別流路、及びインクを加熱するように各個別流路に配設された発熱素子を有し、前記インク吐出口が所定方向に沿って連続するように配置された複数の記録ヘッドと、前記複数の個別流路を複数の群に分割したときの該複数の群毎に、該群に対応する発熱素子を前記共通液室内に存在するインクが沸騰するまで発熱させる発熱手段と、を備えている。
本発明の第3のインクジェット記録装置も、個別流路に発熱素子が設けられたサーマル式のインクジェット記録装置であり、複数の個別流路を複数の群に分割したときの該分割された群毎に、該群に対応する発熱素子を発熱させて共通液室内のインクを沸騰させる発熱手段を備えている。このインクジェット記録装置では、複数の記録ヘッドがインク吐出口が所定方向に沿って連続するように(例えば、千鳥状に)配置されている。
また、このインクジェット記録装置には、第1マニホールド部及び第2マニホールド部が設けられている。第1マニホールド部は、インク供給流路とインク戻り流路を介してインク貯蔵部に連通されている。インク供給流路は第1マニホールド部のインク流入側に接合され、インク戻り流路は、第1マニホールドのインク流出側であって、インク供給流路よりも鉛直方向に高い位置に接合されている。第2マニホールド部は、第1マニホールド部に連通されると共に、複数の記録ヘッドに設けられた共通液室の各々に連通され、各共通液室にインクを供給する。
長尺状の記録ヘッドを1つの記録ヘッドで形成すると、該記録ヘッドが長くなるほど、記録ヘッドに設けられる個別流路の欠陥の発生率が高くなる。しかしながら、複数の記録ヘッドにより長尺状の記録ヘッドを形成する構成とすれば、製造段階で各記録ヘッド毎に欠陥品の選別が可能となるため、製造時の歩留まり向上を図ることができる。
すなわち、第3のインクジェット記録装置によれば、上記第1及び第2のインクジェット記録装置と同様に、小さな電力で、記録ヘッドの共通液室内の個別流路側端部を閉塞する気泡を除去することができる共に、製造段階の歩留まりを向上させることができる。
なお、このインクジェット記録装置においても、個別流路の分割単位は特に限定されない。したがって、例えば、記録ヘッド毎(1つの記録ヘッドに含まれる個別流路の群毎)に分割してもよいし、記録ヘッドに拘わらず、例えば電源の電力容量等に応じた個数だけ連続した個別流路毎に分割してもよい。
また、本発明の第4のインクジェット記録装置は、外部からインクが供給される共通液室、該共通液室に連通されると共に、先端の各々にインク吐出口が形成された複数の個別流路、及び電圧が印加されることにより変形してインクを押圧するように各個別流路に配設されたピエゾ素子を有する記録ヘッドと、前記共通液室の前記個別流路側端部近傍に設けられた複数の発熱素子と、前記複数の個別流路を複数の群に分割したときの該複数の群毎に、該群に対応する発熱素子を前記共通液室内に存在するインクが沸騰するまで発熱させる発熱手段と、を備えている。
本発明の第4のインクジェット記録装置は、個別流路にピエゾ素子が設けられたピエゾ式のインクジェット記録装置である。この第4のインクジェット記録装置も、本発明の第1のインクジェット記録装置と同様に作用するため、長尺状の記録ヘッドを備えたインクジェット記録装置であっても、小さな電力で、記録ヘッドの共通液室内の個別流路側端部を閉塞する気泡を除去することができ、画質欠陥を回復することができる。
なお、発熱素子は、共通液室の個別流路側端部近傍に設けられているが、その配置状態は特に限定されない。例えば、個別流路毎に各個別流路の各々に対応させて設けてもよいし、個別流路を複数の群に分割したときの各群毎に、各群の中心付近の個別流路側端部近傍に設けるようにしてもよい。
本発明の第5のインクジェット記録装置は、インクを貯蔵するインク貯蔵部と、インク流入側がインク供給流路を介して前記インク貯蔵部に連通され、かつインク流出側が前記インク供給流路よりも鉛直方向に高い位置で接合されたインク戻り流路を介して前記インク貯蔵部に連通されたマニホールド部と、インクが供給されるように前記マニホールド部に連通された共通液室、該共通液室に連通されると共に、先端の各々にインク吐出口が形成された複数の個別流路、及び電圧が印加されることにより変形してインクを押圧するように各個別流路に配設されたピエゾ素子を有する記録ヘッドと、前記共通液室の前記個別流路側端部近傍に設けられた複数の発熱素子と、前記複数の個別流路を複数の群に分割したときの該複数の群毎に、該群に対応する発熱素子を前記共通液室内に存在するインクが沸騰するまで発熱させる発熱手段と、を備えている。
本発明の第5のインクジェット記録装置も、個別流路にピエゾ素子が設けられたピエゾ式のインクジェット記録装置である。この第5のインクジェット記録装置も、本発明の第2のインクジェット記録装置と同様に作用するため、小さな電力で、より確実に気泡を共通液室から離間させ、インク供給への悪影響を抑制することができる。
本発明の第6のインクジェット記録装置は、インクを貯蔵するインク貯蔵部と、インク流入側がインク供給流路を介して前記インク貯蔵部に連通され、かつインク流出側が前記インク供給流路よりも鉛直方向に高い位置で接合されたインク戻り流路を介して前記インク貯蔵部に連通された単一の第1マニホールド部と、各々が前記第1マニホールド部に連通された複数の第2マニホールド部と、インクが供給されるように各々が対応する前記第2マニホールド部に連通された共通液室、該共通液室に連通されると共に、先端の各々にインク吐出口が形成された複数の個別流路、及び電圧が印加されることにより変形してインクを押圧するように各個別流路に配設されたピエゾ素子を有し、前記インク吐出口が所定方向に沿って連続するように配置された複数の記録ヘッドと、前記共通液室の前記個別流路側端部近傍に設けられた複数の発熱素子と、前記複数の個別流路を複数の群に分割したときの該複数の群毎に、該群に対応する発熱素子を前記共通液室内に存在するインクが沸騰するまで発熱させる発熱手段と、を備えている。
本発明の第6のインクジェット記録装置も、個別流路にピエゾ素子が設けられたピエゾ式のインクジェット記録装置である。この第6のインクジェット記録装置も、本発明の第3のインクジェット記録装置と同様に作用するため、小さな電力で、記録ヘッドの共通液室内の個別流路側端部を閉塞する気泡を除去することができる共に、製造段階の歩留まりを向上させることができる。
なお、上記インクジェット記録装置において、前記インク供給流路のインク流出側端部にフィルタを設けることもできる。
このようにフィルタを設けることにより、記録ヘッド内のゴミ詰まりや気泡の流入を防止することができる。
また、上記サーマル式のインクジェット記録装置において、前記発熱手段は、インク吐出用エネルギよりも小さく、前記インク吐出口からインク滴を吐出させないようにインクを加熱するための駆動エネルギを前記発熱素子に印加することにより前記共通液室内に存在するインクを沸騰させることができる。
このように、発熱素子に対して、インク吐出用エネルギよりも小さく、インクを吐出させないようにインクを加熱するための駆動エネルギを印加するため、インク吐出口からインク滴が吐出されることはない。この状態で共通液室内のインクが沸騰するまで発熱素子が発熱する。これにより、インクの温度上昇によってインクの表面張力が低下して気泡の壁面に対する付着力が低下すると共に、気泡が膨張するため浮力が増加して共通液室の個別流路側端部から離間する。したがって、画質欠陥の回復を行なうことができる。また、その間インク滴は吐出されないため、気泡除去による廃インク量を低減させることができる。
また、前記発熱手段は、前記分割された複数の群の両端部が再度分割する各群の中心部となるように前記複数の個別流路を再度複数の群に分割したときの、該再度分割された群毎に、該群に対応する発熱素子を前記共通液室内に存在するインクが沸騰するまで発熱させることができる。
複数の個別流路を複数の群に分割したときの該複数の群毎に、該群に対応する発熱素子を発熱させると、各群の中心部は十分に昇温するが、各群の両端部は、熱が周囲に拡散して中心部ほど昇温せず、インク沸騰温度に到達せずに気泡が共通液室内に残留する場合がある。両端部が十分に昇温するように、前記分割された群毎に更に発熱素子を発熱させると、今度は中心部が昇温しすぎて、インクが変性したり、記録ヘッド部材に熱ダメージを与えることとなる。したがって、各群の中心部が必要以上に高温とならないようにインクを昇温させる必要がある。
本発明では、各群の両端部が中心部となるように再度複数の個別流路を複数の群に分割して、該再度分割された群毎に、発熱素子を共通液室内に存在するインクが沸騰するまで発熱させることにより、気泡の除去率をアップさせることができる。
また、前記共通液室内のインクが沸騰した後、該インクの温度が所定温度まで低下したときに、前記分割された複数の群毎に非印字用のインク滴の吐出及び前記インク吐出口面に付着したインクの除去を行うこともできる。
インクが沸騰した後、冷却すると増粘してしまう。このように変質(増粘)したインクをそのまま記録ヘッド内部に存在させると、目詰まりの原因や印字性能の劣化につながる。そこで、本発明では、共通液室内のインクを沸騰させた後、所定温度まで冷却した後に非印字用のインク滴の吐出(ダミージェット)及び前記インク吐出口面に付着したインクの除去(ワイピング)を行うことによって、目詰まりや印字性能の劣化を防止することができる。また、分割された複数の群毎に非印字用のインク滴の吐出及びインクの除去を行うため、単位時間あたりの消費電力が抑えられる。
更に、前記記録ヘッドの温度を検出する温度検出手段を更に備え、前記発熱手段は、前記温度検出手段で検出された温度に応じて前記発熱素子の発熱を制御することができる。
温度検出手段は、記録ヘッドの温度を検出する。記録ヘッドの温度は、ほぼ共通液室内のインクの温度に相当する。したがって、温度検出手段により検出された温度に応じて発熱素子の発熱を制御することにより、共通液室内のインクを確実に沸騰させることができる。また、必要以上にインクを昇温させることを防止することができる。
なお、前記温度検出手段を、前記共通液室の近傍に設けることができる。また、前記温度検出手段を、前記分割された複数の群毎の個別流路側端部近傍のインクの温度が検出されるように各群毎に設けることもできる。
このように温度検出手段を配置することにより、共通液室内のインクの温度を精度高く検出して、発熱素子の発熱を制御することができる。
また、上記全てのインクジェット記録装置は、インク滴の累積吐出回数を検出する累積吐出回数検出手段を更に備え、前記発熱手段は、前記累積吐出回数が所定回数に到達する毎に、前記分割された複数の群毎に、該群に対応する前記発熱素子を前記共通液室内に存在するインクが沸騰するまで発熱させることもできる。
共通液室内の気泡は、印字に伴って増大していく。したがって、累積吐出回数が所定回数毎に、前記発熱素子を前記共通液室内に存在するインクが沸騰するまで発熱させることによって、共通液室内から気泡を除去して画質欠陥を抑制することができる。なお、所定回数は、気泡が共通液室の個別流路側端部を塞いで画質欠陥を生じる累積吐出回数より小さい回数とすることができる。
また、印字枚数を検出する印字枚数検出手段を更に備え、前記発熱手段は、前記印字枚数が所定枚数に到達する毎に、前記分割された複数の群毎に、該群に対応する前記発熱素子を前記共通液室内に存在するインクが沸騰するまで発熱させることもできる。
共通液室内の気泡は、印字に伴って増大していく。したがって、印字枚数が所定枚数毎に、前記発熱素子を前記共通液室内に存在するインクが沸騰するまで発熱させることによって、共通液室内から気泡を除去して画質欠陥を抑制することができる。なお、所定枚数は、気泡が共通液室の個別流路側端部を塞いで画質欠陥を生じる印字枚数よりも小さい枚数とすることができる。
また、外部からヘッドクリーニング命令が入力可能なヘッドクリーニング入力手段を更に備え、前記発熱手段は、前記ヘッドクリーニング入力手段からヘッドクリーニング命令が入力されたときに、前記分割された複数の群毎に、該群に対応する前記発熱素子を前記共通液室内に存在するインクが沸騰するまで発熱させることもできる。
ユーザがヘッドクリーニング入力手段からヘッドクリーニング命令を入力することによって、前記分割された複数の群毎に、該群に対応する前記発熱素子を前記共通液室内に存在するインクが沸騰するまで発熱させるため、気泡を所望のタイミングで除去することができる。
また、上記全てのインクジェット記録装置に、外部から伝送された画像データが表す1頁分の画像を記録媒体の搬送方向に沿って複数個に分割し、該分割された各領域毎に該画像データに基づいて印字カバレッジを算出する算出手段と、前記算出手段により算出された印字カバレッジの値が所定値以上の領域が存在する場合には、印字駆動周波数を通常の印字駆動周波数より低くして、前記1頁分の画像を印字するように制御する制御手段と、を更に備えることもできる。
印字カバレッジの値が高いと、印字する際に大きな電力が必要となる。インクジェット記録装置の電源の電力容量を超えた電力を消費した場合には、電圧降下などを引き起こして、正常印字ができなくなるような故障が発生することがある。このため、1頁分の画像の中に印字カバレッジの値が所定値以上の領域が存在する場合には、印字駆動周波数を通常の印字駆動周波数より低くして(印字スピードを遅くして)、1頁分の画像を印字することにより、単位時間あたりの消費電力を抑えることができる。
また、外部から伝送された画像データが表す画像を記録媒体の搬送方向に沿って複数個に分割し、該分割された各領域毎に該画像データに基づいて印字カバレッジを算出する算出手段と、前記算出手段により算出された印字カバレッジの値が所定値以上の領域については、印字駆動周波数を通常の印字駆動周波数より低くして印字するように制御する制御手段と、を更に備えることもできる。
印字カバレッジの値が高いと、印字する際に大きな電力が必要となる。インクジェット記録装置の電源の電力容量を超えた電力を消費した場合には、電圧降下などを引き起こして、正常印字ができなくなるような故障が発生することがある。このため、印字カバレッジの値が所定値以上の領域の画像については、印字駆動周波数を通常の印字駆動周波数より低くして(印字スピードを遅くして)印字することにより、単位時間あたりの消費電力を抑えることができる。
本発明の第1の気泡除去方法は、外部からインクが供給される共通液室、該共通液室に連通し、先端の各々にインク吐出口が形成された複数の個別流路、及びインクを加熱するように各個別流路に配設された発熱素子を有する記録ヘッドと、前記複数の個別流路を複数の群に分割し、該複数の群毎に、該群に対応する発熱素子を前記共通液室内に存在するインクが沸騰するまで発熱させる発熱手段と、を備えたインクジェット記録装置において、前記共通液室の個別流路側端部を閉塞する気泡を除去する気泡除去方法であって、前記複数の個別流路を複数の群に分割し、該複数の群毎に、該群に対応する発熱素子を前記共通液室内に存在するインクが沸騰するまで発熱させることにより、前記共通液室の個別流路側端部から気泡を除去する。
本発明の第1の気泡除去方法も、本発明の第1のインクジェット記録装置と同様に作用するため、小さな電力で、記録ヘッドの共通液室内の個別流路側端部を閉塞する気泡を除去することができ、画質欠陥を回復することができる。したがって、電源容量の小さい電源で低コストなインクジェット記録装置を提供することができる。
本発明の第2の気泡除去方法は、外部からインクが供給される共通液室、該共通液室に連通し、先端の各々にインク吐出口が形成された複数の個別流路、及び電圧が印加されることにより変形してインクを押圧するように各個別流路に配設されたピエゾ素子を有する記録ヘッドと、前記共通液室の前記個別流路側端部近傍に設けられた複数の発熱素子と、前記複数の個別流路を複数の群に分割し、該複数の群毎に、該群に対応する発熱素子を前記共通液室内に存在するインクが沸騰するまで発熱させる発熱手段と、を備えたインクジェット記録装置において、前記共通液室の個別流路側端部を閉塞する気泡を除去する気泡除去方法であって、前記複数の個別流路を複数の群に分割し、該複数の群毎に、該群に対応する発熱素子を前記共通液室内に存在するインクが沸騰するまで発熱させることにより、前記共通液室の個別流路側端部から気泡を除去する。
本発明の第2の気泡除去方法も、本発明の第4のインクジェット記録装置と同様に作用するため、小さな電力で、記録ヘッドの共通液室内の個別流路側端部を閉塞する気泡を除去することができ、画質欠陥を回復することができる。したがって、電源容量の小さい電源で低コストなインクジェット記録装置を提供することができる。
以上説明したように本発明によれば、簡単な構成で確実に気泡あるいは目詰まりを除去して画質欠陥を抑制することができると共に、消費電力を抑えることができる。したがって、低コストで信頼性の高いインクジェット記録装置を提供することができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
本実施の形態に係るインクジェット記録装置について、図1から図3を参照しながら説明する。
図1は、本実施の形態に係るインクジェット記録装置10の構成を示した図であり、ここでは記録用紙の搬送系を除き、主として記録ヘッド周辺部の構成を示している。このインクジェット記録装置10の記録ヘッド22は、記録用紙の幅にほぼ等しい幅を有する長尺状の記録ヘッド22である。すなわち、本インクジェット記録装置10は、該記録ヘッド22を固定したまま記録媒体のみを搬送しながら記録を行う、いわゆるFWA方式のインクジェット記録装置となっている。
図2は、記録ヘッド22及びその周辺部の縦断面図である。記録ヘッド22は、シリコンウエハ等を微細加工することよって形成された発熱素子基板58及び流路基板52が接合されて構成され、一端面に形成されたインク滴を吐出するための複数のノズル(インク吐出口)62と、個々のノズル62と共通液室64を流体的に連通させる個別流路60と、全ての個別流路60に連通されノズル配列方向に延在する共通液室64と、各個別流路毎に個別流路60に面して配設される発熱素子54が備えられている。
更にまた、発熱素子基板58の共通液室64側には、発熱素子54を駆動するための駆動回路(不図示)が設けられると共に、記録ヘッド22(共通液室内のインク)の温度を検出するための温度センサ56が複数配設されている。本実施の形態では、複数の個別流路60(複数のノズル62)を複数の群に分割(分割については後述する)したときの各群毎に1つずつ配設されている。なお、以下では、温度センサ56で検出された温度をヘッド温度と呼称する。
記録ヘッド22は、記録ヘッド22の放熱性を確保する保持部材(ヒートシンク)40と一体化されて構成されている。保持部材40は、加工性及び放熱性に優れたアルミから形成された板体である。
共通液室64は、マニホールド20に接合されており、共通液室64のインレットとマニホールド20間は、弾性部材50でシールされている。なお、この弾性部材50は接着部材であってもよい。マニホールド20は、内部に矩形状のインク供給室66を形成し、共通液室64にインクを供給する。マニホールド20は、インクの昇温により膨張した気泡が共通液室から離間可能な容積を有している。
なお、マニホールド20としては、ノリル(PEO)等を使用し、記録ヘッド22とマニホールド20を封止している弾性部材50には、PET系のエラストマー等を使用することができる。
また、図1に示されるように、マニホールド20は、インクを貯蔵するメインタンク24と、第1流路(インク供給流路)30及び第2流路(インク戻り流路)32の2本の流路を介して連通されている。第1流路30はマニホールド20のインク流入側に接合され、第2流路32は、マニホールド20のインク流出側であって、第1流路30よりも鉛直方向に高い位置に接合されている。また、第1流路32とマニホールド20の間(すなわち、第1流路30のインク流出側端部)には、記録ヘッド内のゴミ詰まりや気泡の流入を防止するためのフィルタ26が設置されている。
第2流路32とメインタンク24との間には、ポンプ28が存在し、矢印方向へインクを流すことが可能になっている。ポンプ28としては、例えば、一定流量を実現できる、バイモルフポンプやギヤポンプが好適である。
メインタンク24は、インクジェット記録装置10に脱着可能な構成となっており、インクジェット記録装置10に装着した際に、第1流路30及び第2流路32と接合されるようになっている。初期状態においては、各流路及びマニホールド20内はインクの無い状態になっている。
まず、ユーザは、インクジェット記録装置10にメインタンク24を装着する。その後、第2流路32のポンプ28が稼動することで、インクはメインタンク24から、第1流路30内に吸引される。その後フィルタ26を経由して、インクはマニホールド20、共通液室64、及び個別流路60内に充填され、最後に第2流路32に向かう。第2流路32は鉛直方向的に高い位置に形成されているので、マニホールド20内に空気を残留させることなく、インクを充填することが可能となっている。
なお、印字中には、ポンプ28を稼動した状態でも良いし、ポンプ28を停止させた状態でもよく、これらポンプ28の稼動状態は、全体的なシステムとして、選択することが可能である。ただし、第1流路30の流路抵抗値を適切なものとし、印字中のインク流量による圧力損失値を適性に管理する必要がある。また、メインタンク24は直接的に大気開放されているが、これに限定されず、例えば、バッグ構造となっており、間接的に大気開放されていてもよい。
また、インクジェット記録装置10は、図3に示すように、インク吐出や気泡排除などの制御を行なう制御部11を備える。
制御部11は、CPU12、ROM13、RAM14を備え、それらはバス15で接続されている。ROM13には印字制御プログラムの他、気泡除去を行うメンテナンス処理プログラムが格納されており、このプログラムに基づいて発熱素子54を発熱させる(駆動制御する)ことによって記録媒体(用紙)に印字したり、共通液室64のインクを沸騰させて共通液室64内の気泡42(図2参照)を除去する。また、制御部11は、発熱素子54に対する駆動用のパルス信号を出力するパルス発生器16、上述した温度センサ56、ユーザが気泡除去制御を指示するためのクリーニングボタン17、及び印字時に用紙を搬送する紙送りモータ19を駆動するための紙送り駆動回路18と、バス15を介して接続されている。
このように構成されたインクジェット記録装置10の印字動作について簡単に説明する。印字動作の場合には、画像データが制御部11に入力されることによって、制御部11から画像データに対応する印字駆動信号がパルス発生器16に出力され、発熱素子54に所定のパルス幅の印字用パルス信号が印加される。この結果、発熱素子54上のインクが膜沸騰を起こして気泡が発生し、ノズル62からインク滴が吐出されて印字が行なわれる。
このとき、記録ヘッド22(共通液室内のインク)の温度が温度センサ56によって常時モニタリングされ、温度が印字リミッタ温度に到達すると、一旦印字動作を停止して発熱素子54の発熱を停止させ、所定温度まで低下させてから印字再開させている。これは、個別流路60内のインクの温度上昇によりインクリフィルが遅れ、発熱素子54上にインクがない状態で発熱素子54が駆動されることによって、インク滴が吐出されない画質欠陥を防止するためである。
また、ノズル62からインク滴を吐出することによってインクが消費されると、メインタンク24から第1流路30を介してマニホールド20にインクが供給され、更にマニホールド20から共通液室64を介して、個別流路60にインクが供給される。
次に、メンテナンス処理について図4及び図5のフローチャートを参照して説明する。
ステップ100では、現在のインクジェット記録装置10が印字状態にあるか非印字状態にあるかを判定する。例えば、制御部11に画像データ信号が入力されているか否かに基づいて判定することができる。ステップ100で、印字状態にあると判定した場合には、ステップ102に移行し、インクジェット記録装置10の図示しない枚数カウンタのカウント値(累積印字枚数)を読み出す。枚数カウンタは、印字枚数を累積的にカウントするカウンタである。
ステップ104では、枚数カウンタから読み出した累積印字枚数がK枚(Kは、累積印字枚数が画質欠陥を生じる程度より小さい枚数)に到達したか否かを判定する。累積印字枚数がK枚に到達していないと判定した場合には、ステップ100に戻る。ここでは、累積印字枚数がK枚に到達するまで上述のステップ100〜104を繰り返し、累積印字枚数がK枚に到達すると、ステップ106で印字を一時中断する。具体的には、パルス発生器16に対して駆動停止信号を出力し、パルス発生器16からのパルス信号の出力を停止することにより発熱素子54の駆動(印字動作)を停止すると共に、紙送り駆動回路18に駆動停止信号を出力することにより、紙送りモータ19の駆動を停止する。
次に、ステップ108で、共通液室64を沸騰させて気泡を除去する気泡除去処理のサブルーチンを実行する。
すなわち、この時点において、累積印字枚数がK枚に達しているため、共通液室64内に多数の気泡が発生し、図2に示すように気泡42が共通液室64の個別流路60側端部に付着して、個別流路60を閉塞するものがでてくる。この状態で印字動作を継続すると共通液室64から個別流路60にインク供給ができず、画質欠陥を生じてしまう。そこで、累積印字枚数が所定枚数(K枚)に到達する毎に、以下に説明する気泡除去を行なうことによって、画質欠陥の回避している。
ここで、気泡除去処理について図5のフローチャートを参照して詳細に説明する。
ステップ200では、変数nに初期値として1を代入する。変数nは、記録ヘッド22に設けられている複数の個別流路60(ノズル62)が複数の群に分割されたときの各群毎にメンテナンス処理を行うために用いられる変数である。なお、メンテナンス処理プログラム上では、インクジェット記録装置10の電源の容量に応じて、すなわち、分割される各群毎に対応する発熱素子54を共通液室64内のインクが沸騰するまで発熱させるための電力量が、インクジェット記録装置10に搭載された電源の電力容量を越えないように、予め複数のノズル62をN個の群に分割している。
ステップ202では、上記分割したときのN個の群のうち、第n番目のノズル群に対応する発熱素子54に対して印字用のパルス信号よりもパルス幅の小さい短駆動パルス信号を設定し、ステップ204で、パルス発生器16を介して第n番目のノズル群に対応する発熱素子54に対して短駆動パルス信号を所定回だけ印加して、発熱素子54を駆動する。ここで、発熱素子54の駆動は、印字用パルス信号よりもパルス幅の小さい短パルス信号によって行なわれるため、インク吐出口62からインク滴が吐出されず、個別流路60内のインクが加熱されるだけである。
ステップ206では、上記加熱動作により、第n群のヘッド温度、すなわち、第n群に対応する温度センサ56で検出された温度(共通液室内のインク温度)がT1℃以上(インク沸点以上、例えば100℃)に到達したか否かを温度センサ56の出力に基づいて判定し、ヘッド温度がT1℃に到達するまでステップ204の加熱動作を繰り返す。
このように加熱動作を連続的に行なうことにより、共通液室64内のインク、より詳細には、共通液室64内の第n群の個別流路60近傍のインク、が沸騰して、共通液室64内の第n群の個別流路60側端部に付着した気泡が除去される。具体的には、ヘッド温度がある程度上昇し、気泡42が膨張すると共に、インクの表面張力の減少によって気泡42の共通液室64の壁面に対する付着力が低減する。さらに、加熱動作を連続的に行なうことによってヘッド温度がT1℃を越えると、短駆動パルス信号を印加した個別流路60付近の共通液室端部に付着していた気泡42は、付着部分を急激に加熱されることにより付着力が大幅に低下すると共に膨張して他の気泡と一体化する等して共通液室64の上方に移動し、更にマニホールド20側のインク供給室66に移動する。
インク供給室66は、記録ヘッド22に対して十分大きな容積が確保されている。これにより、共通液室64からインク供給室66に移動した気泡42が確実に浮上するため、共通液室64のインク供給室66側壁面に付着して共通液室64に対するインク供給が阻害されることを防止できる。
なお、マニホールド20のインク供給室66に移動した気泡42は、その後、マニホールド20に第1流路30よりも鉛直方向に高い位置に接合されている第2流路32から、大気開放されているメインタンク24に移動する。これにより、マニホールド20内に空気が残留することなく、空気を確実に排除することができる。
ステップ206で、第n群のヘッド温度がT1℃以上に到達したと判定した場合には、停止信号を出力してパルス発生器16の第n群のノズルに対応する発熱素子に対する短駆動パルス信号の出力を停止する。
続いて、ステップ208で、nをインクリメントし、ステップ210で、nが分割総数N個を越えたか否かを判定する。越えていなければ、分割された全てのノズル群の気泡除去が終了していないため、ステップ202に戻り、次のノズル群に対する気泡除去を上記と同様に行う。このように、分割された全てのノズル群に対する気泡除去が終了するまで、ステップ202からステップ210までの処理が繰り返される。
次に、ステップ212で、全ての発熱素子54の駆動が停止された後、ヘッド温度がT2℃(例えば、40℃)に下がるまで(各群毎に配設された温度センサ56の各々で検出された温度がT2℃に下がるまで)自然冷却させる。この自然冷却期間に、大型化した気泡は、浮力によって共通液室64からインク供給室66に移動し、共通液室64から個別流路60の端部を塞いで画質欠陥を生ずる気泡を除去することができると共に、インク温度の低下に伴って、共通液室64内に残存した気泡も十分小さな(個別流路60の共通液室側端部断面よりも小さい)サイズまで縮小する。
ステップ212で、ヘッド温度がT2℃より低下したと判定した場合には、ステップ214で、全発熱素子54に対して印字用パルス信号を印加して、ダミージェットを所定回行う。
続いて、ステップ216で、図示しないクリーニング部材により、各ノズル面から固化したインク等を除去する(ワイピング)。
このような動作をインク冷却後に行うことによって、沸騰後に冷却されたことにより増粘しているインクが、ノズル先端において固化して、インク吐出方向を変化させたり、インク吐出不能にさせることを確実に回避できる。
このように、ダミージェット及びワイピング処理が終了した後は、リターンして図4のメインルーチンに戻る。
ステップ110では、気泡除去処理の終了後、累積印字枚数を再び0からカウントするために枚数カウンタをリセットして、中断していた印字を再開する。
一方、ステップ100で非印字中であると判定した場合には、ステップ112で、クリーニングボタン17からクリーニング命令が入力されたか否かを判定し、入力されていない場合には、ステップ100に戻り、クリーニング命令が入力されるとステップ114に移行し、上記で説明した気泡除去処理のサブルーチンを実行する。これは、例えば、ユーザが印刷結果をみて画質欠陥を確認してクリーニングボタン17からクリーニング命令を入力した場合等には、累積印字枚数がK枚に達していなくても気泡除去を行なって画質欠陥から回復させるためである。なお、ステップ114で行われる気泡除去処理は、ステップ108で説明した気泡除去処理と同一であるため説明を省略する。
このように、複数のノズルを複数個に分割したときの該各群毎に、共通液室内のインクが沸騰するまで昇温することで、気泡除去を行い、気泡による画質欠陥を回復するので、長尺状の記録ヘッドを備えたインクジェット記録装置であっても、小さな電力で、記録ヘッドの共通液室内の個別流路側端部を閉塞する気泡を除去することができ、画質欠陥を回復することができる。また、気泡欠陥回復のための記録ヘッド吸引・加圧メンテナンスは必要なくなる。したがって、低コストなインクジェット記録装置を提供することができる。
ここで、9インチの長尺状の記録ヘッドを有するインクジェット記録装置を例に挙げて具体的に説明する。通常の印字及びメンテナンス処理(気泡除去処理)の双方の動作を1200dpiで行う場合には、図12に示されるように、印字動作に必要な電力は230Wであり、気泡除去処理動作を行う場合に必要な電力は、図13に示されるように330Wである。従って、気泡除去処理動作を考慮すると、印字時の消費電力よりも格段に大きな電力容量の電源が必要となってしまう。
そこで、9インチの記録ヘッドのノズル群を2分割して、分割されたノズル群毎に(すなわち、4.5インチずつ)昇温させて気泡除去処理を行うことにより、昇温時の電力を、330Wの半分の165Wに抑制することが可能となる。これにより、電源容量の小さい電源で低コストなインクジェット記録装置を提供することが可能となる。
なお、上記では、ダミージェット及びワイピング処理を、各群毎に配設された全ての温度センサ56で検出された温度がT2℃に低下した後に、全ての群で一斉に実行する例について説明したが、各温度センサ56毎に(分割された各群毎に)温度がT2℃まで低下したかを判断してダミージェット及びワイピング処理を行うようにしてもよい。
以下、図6を参照しながら、分割された各群毎にダミージェット及びワイピング処理を行う場合について説明する。
まず、図5のステップ210で、nが分割総数Nを越えたと判定されたときに、ステップ220で、変数nに1を代入する。ステップ222では、第n群のヘッド温度がT2より低下したと判定した場合には、ステップ224で、第n群のノズルに対応する発熱素子54に対して印字用パルス信号を印加して、ダミージェットを所定回行う。
続いて、ステップ226で、図示しないクリーニング部材により、第n群のノズル面から固化したインク等を除去する(ワイピング)。
ステップ228では、nをインクリメントし、ステップ230で、nが分割総数N個を越えたか否かを判定する。越えていなければ、分割された全てのノズル群においてダミージェット及びワイピング処理が終了していないため、ステップ222に戻り、次のノズル群に対する上記と同様にダミージェット及びワイピング処理を行う。このように、分割された全てのノズル群におけるダミージェット及びワイピング処理が終了するまで、ステップ222からステップ230までの処理が繰り返される。
このように、分割された各ノズル群毎に、ダミージェット及びワイピング処理を行うことによって、消費電力を抑えることができる。
また、上記実施の形態では、累積印字枚数をカウントし、累積印字枚数が所定枚数(K枚)に到達したときに、気泡除去処理を実行する例について説明したが、累積印字枚数をカウントする代わりに、累積吐出回数をカウントし、累積吐出回数が所定回数に到達したときに、気泡除去処理を実行するようにしてもよい。また、電源投入時間を累積的に計測し、該時間が所定時間に到達したときに気泡除去を行うようにしてもよい。
また、上記実施の形態では、温度センサを、分割された複数の群毎に設置する例について説明したが、温度センサを複数設けず、例えば共通液室近傍に1つ設け、該温度センサの初期検出値(初期環境温度)に応じた印加時間や冷却時間を予め実験等により求めておき、実際に気泡除去処理を行う場合には、温度センサの初期検出値(初期環境温度)と該実験結果が格納されたデータテーブルを参照して、各ノズル群毎に気泡除去処理を行うようにしてもよい。
なお、本実施形態では、インクを加熱させるために発熱素子に印加するパルス幅を変調させたが、発熱素子に印加するエネルギを小さくできるものであれば、印加電圧レベルを下げる等、他の方法でもよい。
なお、本実施形態では、インクを吐出させない短パルス信号を発熱素子に印加させることによって加熱動作を行ったが、印字用パルス信号を発熱素子に印加して、非印字用インク吐出(ダミージェット)を行う方法によって加熱しても良い。この場合には、廃インクが増加するとともに、ダミージェット受け周辺が、広範囲にわたって、汚れてしまうという問題があるが、印字用パルス信号のみで加熱動作(気泡除去制御)もできるという利点がある。
[第2の実施の形態]
本実施の形態では、各ノズル群の全領域において万遍なくインクを昇温させて気泡を除去するために、複数の個別流路を通常どおりに分割してインクを沸騰させた後に、該分割された群の両端部が中心部となるように再度分割したときの群毎に、発熱素子を発熱させてインクを沸騰させる例について説明する。
なお、本実施の形態のインクジェット記録装置の構成は、第1の実施の形態と同一であるため、説明を省略する。
図7(A)は、記録ヘッド22が2400個のノズル62を有している場合に、該複数のノズル62を複数の群に分割して各群毎にインクを加熱した際の、ヘッド温度(インク温度)の分布を、一部の群(ノズル番号900〜1500番のノズル)を抽出して示したグラフであり、図7(B)は、2400個のノズル62の通常の分割状態(第1の分割状態)と、第1の分割状態で各群の両端部に位置するノズル62が、中心部となるように再度分割した状態(第2の分割状態)を表した図である。
図7(B)の第1の分割状態のように、複数のノズル62(個別流路60)を複数の群に分割したときの該複数の群毎に、該群に対応する発熱素子54を発熱させると、図7(A)の太線(1)で示されるように、各群の中心部(1200番のノズル62及びその近傍)は十分に昇温するが、各群の両端部(900番のノズル62及びその近傍や、1500番のノズル62及びその近傍)は、熱が周囲に拡散して中心部ほどには昇温しない。したがって、中心部がインク沸騰温度(ここでは100℃)に到達したとしても、両端部はインク沸騰温度に到達せずに気泡が共通液室64内に残留するおそれがある。
分割された群に対して、両端部が十分に昇温するように更に駆動エネルギを印加して発熱素子54を発熱させると、中心部のインク温度が必要以上に高くなり、インクが変性したり、記録ヘッド部材に熱ダメージを与えることとなる。したがって、中心部がヘッド部材の耐熱温度(上限温度)以上にならないように昇温させる必要がある。
また、低い電力で長時間発熱素子54を発熱させれば、周囲への熱移動が飽和し、分割された群内の温度分布をある程度均等にすることができるが、この方法だと時間がかかり、かつ長時間高い温度が維持されることとなるので、記録ヘッド22の構成部材にも熱ストレスが大きい。
そこで、本実施の形態では、まず、図7(B)の太線で示される第1の分割状態となるように分割されたノズル群毎に発熱素子54を発熱させて、通常通りにインクを沸騰させて気泡除去処理を行う。そして、全てのノズル群に対する気泡除去処理が終了した後に、図7(B)の点線で示されるように、第2の分割状態となるように分割された各ノズル群毎に、発熱素子54を発熱させて通常通りにインクを沸騰させて気泡除去処理を行う。
例えば、ノズル番号900〜1500番のノズル群をだけに注目してみると、図7(A)に示されるように、まず第1の分割状態で、ノズル番号900〜1500番のノズル群に対応する発熱素子54を発熱させ、太線(1)のようにインクを昇温させる。次に、第2の分割状態で、ノズル番号600〜1200番のノズル群に対応する発熱素子54を発熱させ、細線(2)のようにインクを昇温させ、それに続く次の群、すなわち1200〜1800番のノズル群に対応する発熱素子54を発熱させ、細線(3)のようにインクを昇温させる。
これにより、ノズル番号900〜1500番のノズル群において、インク温度は万遍なく昇温し、気泡が共通液室64内に残留することを防止できる。
なお、第1の分割状態で実行する気泡除去処理、及び第2の分割状態で実行する気泡除去処理は、第1の実施の形態で説明した気泡除去処理と同様であるので説明を省略する。
このように、長尺状の記録ヘッド22の場合には、周囲に対する熱の拡散が顕著なために、発熱素子54を駆動させているノズル群内でも、中心付近と両端付近とでは大きな温度差が生じ、うまく気泡が除去できな場合があるが、本実施の形態では、各群の両端部が中心部となるように、再度複数のノズル62を複数の群に分割して、該再度分割された群毎に、発熱素子54を共通液室64内に存在するインクが沸騰するまで発熱させることにより、気泡の除去率をアップさせることができる。
なお、記録ヘッド22の両端付近(ノズル番号0番付近、及び2400番付近)は、どのように分割しても中心付近に位置させることができないため、例えば、記録ヘッド22の両端付近は通常の群より小さい単位で分割し、該小さい単位で分割された両端付近の群に対応する発熱素子に対して、インクを沸騰させるように複数回駆動エネルギを与えるようにしてもよい。これにより、気泡除去率をアップさせることができる。
[第3の実施の形態]
印字カバレッジの値が高い画像を印字する場合、通常の印字駆動周波数(通常の印字スピード)で印字すると、印字動作時にインクジェット記録装置の電源の電力容量以上の電力を消費する場合があり、電圧降下などを引き起こして、正常印字ができなくなるような故障が発生することがある。
したがって、本実施の形態では、単位時間あたりの消費電力を抑えるために、外部から伝送された画像データが表す画像の中に印字カバレッジの値が所定値以上の領域が存在する場合には、印字駆動周波数を通常の印字駆動周波数より低くして(印字スピードを遅くして)画像を印字する例について説明する。
なお、本実施の形態のインクジェット記録装置の構成は、第1の実施の形態と同一であるため、説明を省略する。
図8は、本実施の形態における印字制御プログラムの処理フローを示したフローチャートである。印字制御プログラムは、第1の実施の形態で説明したように、ROM13に格納されている。
ステップ300では、画像データを受信したか否かを判定する。ここで、画像データを受信するまで待機状態を続け、画像データが受信されたときには、ステップ302に移行し、図9に示されるように、受信した画像データが表す1頁分の画像を用紙の搬送方向に沿ってxドットずつの領域に分割する。
ステップ302では、分割された各領域毎に、画像データに基づいて印字カバレッジを算出する。
ステップ306では、印字カバレッジの値が所定値以上の領域があるか否かを判定する。印字カバレッジの値が所定値以上の領域があると判定した場合には、ステップ308で、画像データが表す1頁分の画像を印字駆動周波数を低くして印字する。また、印字カバレッジの値が所定値以上の領域がないと判定した場合には、ステップ310で、画像データが表す1頁分の画像を通常の印字駆動周波数で印字する。
このように、印字駆動周波数を通常の印字駆動周波数より低くして(印字スピードを遅くして)画像を印字することによって、単位時間あたりの消費電力を抑えることができる。
なお、本実施の形態では、1頁分の画像に印字カバレッジの値が所定値以上の領域があれば、1頁分の画像全体を印字駆動周波数を低くして印字する例について説明したが、これに限定されず、例えば、印字カバレッジの値が所定値以上の領域については、その領域を印字するときのみ、印字駆動周波数を低くして印字し、他の領域については、通常の印字駆動周波数で印字するようにしてもよい。また、各領域毎に印字カバレッジの値に応じて印字駆動周波数をその都度変更するようにしてもよい。
[第4の実施の形態]
以下、図10及び図11を参照しながら、本実施の形態に係るインクジェット記録装置について説明する。
図10は、本実施の形態に係るインクジェット記録装置70の構成を示した図であり、ここでは記録用紙の搬送系を除き、主として記録ヘッド周辺部の構成を示している。このインクジェット記録装置70では、印字ノズル幅が1インチの複数の記録ヘッド76が、該記録ヘッド76に配列されたノズル62が所定方向に沿って連続するように千鳥状に配置されている。ここでは、複数の記録ヘッド76から形成された、記録用紙の幅にほぼ等しい幅を有する長尺状の記録ヘッドをFWAヘッド77と呼称する。本インクジェット記録装置70も、第1乃至第3の実施の形態と同様に、該長尺状のFWAヘッド77を固定したまま記録媒体のみを搬送しながら記録を行う、いわゆるFWA方式のインクジェット記録装置となっている。
なお、各記録ヘッド76の構成は、第1の実施の形態で示した図2とほぼ同様の構成であり、インク吐出や気泡排除などの制御を行なう制御部の構成も第1の実施の形態で示した図3と同様の構成であるため、同一の符号を使用して説明を省略する。なお、本実施の形態では、第1の実施の形態の図2において、マニホールド20に代えて、第2マニホールド74(後述)を適用する。
図10に示されるように、本実施の形態に係るインクジェット記録装置70には、第1のマニホールド72と第2のマニホールド74が備えられている。第1マニホールド72は、インクを貯蔵するメインタンク24と、第1流路(インク供給流路)30及び第2流路(インク戻り流路)32の2本の流路を介して連通されている。第1流路30は第1マニホールド72のインク流入側に接合され、第2流路32は、第1マニホールド72のインク流出側であって、第1流路30よりも鉛直方向に高い位置に接合されている。また、第1流路32と第1マニホールド72との間(すなわち、第1流路30のインク週出側端部)には、ゴミ詰まりや気泡の流入を防止するためのフィルタ26が設置されている。
第2流路32とメインタンク24との間には、第1の実施の形態と同様にポンプ28が設けられている。メインタンク24は、大気開放され、インクジェット記録装置10に脱着可能な構成となっており、インクジェット記録装置70に装着した際に、第1流路30及び第2流路32と接合されるようになっている。
複数の第2マニホールド74は、複数の記録ヘッド76の共通液室64の各々に連通されている。また、第2マニホールド74は、単一の第1マニホールド72に連通されており、メインタンク24から第1マニホールド、第2マニホールドを介して各記録ヘッド76の共通液室64にインクが供給される。
また、図11に示されるように、各記録ヘッド76は、個別に、第2マニホールド74に対して接合されるとともに、千鳥状に配列された状態で共通の基板部材78に接合され、FWAヘッド77を形成している。
基板部材78としては、放熱性に優れたアルミニウムや、記録ヘッド76を構成する部材(例えばシリコン)と同等の熱膨張係数を有するグラファイトなどを使用することができる。
また、第1マニホールド72及び第2マニホールド74としては、ノリル(PEO)等を使用し、記録ヘッド76と第1マニホールド72を封止している弾性部材50には、PET系のエラストマーを使用することができる。いずれも気体透過定数は、十分に小さな材料とすることができる。
本実施の形態のインクジェット記録装置70においても、第1乃至第3の実施の形態で説明したメンテナンス処理及び印字制御を実行することができる。なお、気泡除去処理におけるノズル62の分割単位は、例えば、記録ヘッド76毎であってもよいし、記録ヘッド76に拘わらず、電源の電力容量等に応じた個数だけ連続したノズル62毎に分割することもできる。
このような構成によっても、小さな電力で、記録ヘッドの共通液室内の個別流路側端部を閉塞する気泡を除去することができ、画質欠陥を回復することができる。したがって、電源容量の小さい電源で低コストなインクジェット記録装置を提供することができる。
また、長尺状のFWAヘッドを複数の記録ヘッドにより形成するようにしたため、製造段階で各記録ヘッド毎に欠陥品の選別が可能となるため、製造時の歩留まり向上を図ることができる。
以上、様々な実施の形態を説明したが、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で様々な設計上の変更を行うことができる。
例えば、上述した各実施の形態では、個別流路の各々に発熱素子を設け、該発熱素子を発熱させることにより、バブルを発生させてインク滴を吐出するサーマル方式のインクジェット記録装置を例に挙げて説明したが、個別流路の各々に圧電素子(ピエゾ素子)を設け、該ピエゾ素子に電圧を印加して変形させることによりインク滴を吐出するピエゾ方式のインクジェット記録装置であってもよい。
ピエゾ方式のインクジェット記録装置では、複数の発熱素子をピエゾ素子とは別に共通液室の個別流路側端部近傍に設けるようにする。個別流路毎に1つ1つ発熱素子を設けることもできるが、気泡除去処理において分割された複数の群毎に、1つずつ設けることもできる。
このような構成によっても、上記第1から第4の実施の形態で説明したような作用と同様に作用するため、小さな電力で、記録ヘッドの共通液室内の個別流路側端部を閉塞する気泡を除去することができ、画質欠陥を回復することができる。
第1〜第3の実施の形態に係るインクジェット記録装置の構成を示した図であり、記録用紙の搬送系を除いて主として記録ヘッド周辺部の構成を示した図である。 記録ヘッド及びその周辺部の縦断面図である。 インクジェット記録装置の制御部の構成を示した図である。 メンテナンス処理のフローチャートである。 気泡除去処理のフローチャートである。 分割された各群毎にダミージェット及びワイピング処理を行う場合のフローチャートである。 図7(A)は、記録ヘッドが2400個のノズルを有している場合に、該複数のノズルを複数の群に分割して各群毎にインクを加熱した際の、ヘッド温度(インク温度)の分布を、一部の群(ノズル番号900〜1500番のノズル)を抽出して示したグラフであり、図7(B)は、2400個のノズルの通常の分割状態(第1の分割状態)と、第1の分割状態で各群の両端部に位置するノズルが、中心部となるように再度分割した状態(第2の分割状態)を表した図である。 第3の実施の形態における印字制御処理のフローチャートである。 受信した画像データが表す画像を用紙の搬送方向に沿ってxドットずつの領域に分割した状態を示した図である。 第4の実施の形態に係るインクジェット記録装置の構成を示した図であり、記録用紙の搬送系を除いて主として記録ヘッド周辺部の構成を示した図である。 第4の実施の形態におけるFWAヘッド付近をノズル面方向から見た構成図である。 FWA方式のインクジェット記録装置の消費電力の一例を示した表である。 1200dpiの9インチの記録ヘッドについて、印加電力ごとに記録ヘッドの温度(インクの温度)の上昇カーブをプロットした図である。
符号の説明
10 インクジェット記録装置
11 制御部
12 CPU
13 ROM
14 RAM
16 パルス発生器
17 クリーニングボタン
20 マニホールド
22 記録ヘッド
24 メインタンク
26 フィルタ
30 第1流路
32 第2流路
54 発熱素子
56 温度センサ
60 個別流路
62 インク吐出口(ノズル)
64 共通液室
66 インク供給室
70 インクジェット記録装置
72 第1マニホールド
74 第2マニホールド
76 記録ヘッド

Claims (20)

  1. 外部からインクが供給される共通液室、該共通液室に連通されると共に、先端の各々にインク吐出口が形成された複数の個別流路、及びインクを加熱するように各個別流路に配設された発熱素子を有する記録ヘッドと、
    前記複数の個別流路を複数の群に分割したときの該複数の群毎に、該群に対応する発熱素子を前記共通液室内に存在するインクが沸騰するまで発熱させる発熱手段と、
    を備えたインクジェット記録装置。
  2. インクを貯蔵するインク貯蔵部と、
    インク流入側がインク供給流路を介して前記インク貯蔵部に連通され、かつインク流出側が前記インク供給流路よりも鉛直方向に高い位置で接合されたインク戻り流路を介して前記インク貯蔵部に連通されたマニホールド部と、
    インクが供給されるように前記マニホールド部に連通された共通液室、該共通液室に連通されると共に、先端の各々にインク吐出口が形成された複数の個別流路、及びインクを加熱するように各個別流路に配設された発熱素子を有する記録ヘッドと、
    前記複数の個別流路を複数の群に分割したときの該複数の群毎に、該群に対応する発熱素子を前記共通液室内に存在するインクが沸騰するまで発熱させる発熱手段と、
    を備えたインクジェット記録装置。
  3. インクを貯蔵するインク貯蔵部と、
    インク流入側がインク供給流路を介して前記インク貯蔵部に連通され、かつインク流出側が前記インク供給流路よりも鉛直方向に高い位置で接合されたインク戻り流路を介して前記インク貯蔵部に連通された単一の第1マニホールド部と、
    各々が前記第1マニホールド部に連通された複数の第2マニホールド部と、
    インクが供給されるように各々が対応する前記第2マニホールド部に連通された共通液室、該共通液室に連通されると共に、先端の各々にインク吐出口が形成された複数の個別流路、及びインクを加熱するように各個別流路に配設された発熱素子を有し、前記インク吐出口が所定方向に沿って連続するように配置された複数の記録ヘッドと、
    前記複数の個別流路を複数の群に分割したときの該複数の群毎に、該群に対応する発熱素子を前記共通液室内に存在するインクが沸騰するまで発熱させる発熱手段と、
    を備えたインクジェット記録装置。
  4. 外部からインクが供給される共通液室、該共通液室に連通されると共に、先端の各々にインク吐出口が形成された複数の個別流路、及び電圧が印加されることにより変形してインクを押圧するように各個別流路に配設されたピエゾ素子を有する記録ヘッドと、
    前記共通液室の前記個別流路側端部近傍に設けられた複数の発熱素子と、
    前記複数の個別流路を複数の群に分割したときの該複数の群毎に、該群に対応する発熱素子を前記共通液室内に存在するインクが沸騰するまで発熱させる発熱手段と、
    を備えたインクジェット記録装置。
  5. インクを貯蔵するインク貯蔵部と、
    インク流入側がインク供給流路を介して前記インク貯蔵部に連通され、かつインク流出側が前記インク供給流路よりも鉛直方向に高い位置で接合されたインク戻り流路を介して前記インク貯蔵部に連通されたマニホールド部と、
    インクが供給されるように前記マニホールド部に連通された共通液室、該共通液室に連通されると共に、先端の各々にインク吐出口が形成された複数の個別流路、及び電圧が印加されることにより変形してインクを押圧するように各個別流路に配設されたピエゾ素子を有する記録ヘッドと、
    前記共通液室の前記個別流路側端部近傍に設けられた複数の発熱素子と、
    前記複数の個別流路を複数の群に分割したときの該複数の群毎に、該群に対応する発熱素子を前記共通液室内に存在するインクが沸騰するまで発熱させる発熱手段と、
    を備えたインクジェット記録装置。
  6. インクを貯蔵するインク貯蔵部と、
    インク流入側がインク供給流路を介して前記インク貯蔵部に連通され、かつインク流出側が前記インク供給流路よりも鉛直方向に高い位置で接合されたインク戻り流路を介して前記インク貯蔵部に連通された単一の第1マニホールド部と、
    各々が前記第1マニホールド部に連通された複数の第2マニホールド部と、
    インクが供給されるように各々が対応する前記第2マニホールド部に連通された共通液室、該共通液室に連通されると共に、先端の各々にインク吐出口が形成された複数の個別流路、及び電圧が印加されることにより変形してインクを押圧するように各個別流路に配設されたピエゾ素子を有し、前記インク吐出口が所定方向に沿って連続するように配置された複数の記録ヘッドと、
    前記共通液室の前記個別流路側端部近傍に設けられた複数の発熱素子と、
    前記複数の個別流路を複数の群に分割したときの該複数の群毎に、該群に対応する発熱素子を前記共通液室内に存在するインクが沸騰するまで発熱させる発熱手段と、
    を備えたインクジェット記録装置。
  7. 前記インク供給流路のインク流出側端部にフィルタを設けた請求項2、3、5、及び6のいずれか1項記載のインクジェット記録装置。
  8. 前記発熱手段は、インク吐出用エネルギよりも小さく、前記インク吐出口からインク滴を吐出させないようにインクを加熱するための駆動エネルギを前記発熱素子に印加することにより前記共通液室内に存在するインクを沸騰させる請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載のインクジェット記録装置。
  9. 前記発熱手段は、前記分割された複数の群の両端部が再度分割する各群の中心部となるように前記複数の個別流路を再度複数の群に分割したときの、該再度分割された群毎に、該群に対応する発熱素子を前記共通液室内に存在するインクが沸騰するまで発熱させる請求項1乃至請求項8のいずれか1項記載のインクジェット記録装置。
  10. 前記共通液室内のインクが沸騰した後、該インクの温度が所定温度まで低下したときに、前記分割された複数の群毎に非印字用のインク滴の吐出及び前記インク吐出口面に付着したインクの除去を行う請求項1乃至請求項9のいずれか1項記載のインクジェット記録装置。
  11. 前記記録ヘッドの温度を検出する温度検出手段を更に備え、
    前記発熱手段は、前記温度検出手段で検出された温度に応じて前記発熱素子の発熱を制御する請求項1乃至請求項10のいずれか1項記載のインクジェット記録装置。
  12. 前記温度検出手段を、前記共通液室の近傍に設けた請求項11記載のインクジェット記録装置。
  13. 前記温度検出手段を、前記分割された複数の群毎の個別流路側端部近傍のインクの温度が検出されるように各群毎に設けた請求項11記載のインクジェット記録装置。
  14. インク滴の累積吐出回数を検出する累積吐出回数検出手段を更に備え、
    前記発熱手段は、前記累積吐出回数が所定回数に到達する毎に、前記分割された複数の群毎に、該群に対応する前記発熱素子を前記共通液室内に存在するインクが沸騰するまで発熱させる請求項1乃至請求項13のいずれか1項記載のインクジェット記録装置。
  15. 印字枚数を検出する印字枚数検出手段を更に備え、
    前記発熱手段は、前記印字枚数が所定枚数に到達する毎に、前記分割された複数の群毎に、該群に対応する前記発熱素子を前記共通液室内に存在するインクが沸騰するまで発熱させる請求項1乃至請求項13のいずれか1項記載のインクジェット記録装置。
  16. 外部からヘッドクリーニング命令が入力可能なヘッドクリーニング入力手段を更に備え、
    前記発熱手段は、前記ヘッドクリーニング入力手段からヘッドクリーニング命令が入力されたときに、前記分割された複数の群毎に、該群に対応する前記発熱素子を前記共通液室内に存在するインクが沸騰するまで発熱させる請求項1乃至請求項15のいずれか1項記載のインクジェット記録装置。
  17. 外部から伝送された画像データが表す1頁分の画像を記録媒体の搬送方向に沿って複数個に分割し、該分割された各領域毎に該画像データに基づいて印字カバレッジを算出する算出手段と、
    前記算出手段により算出された印字カバレッジの値が所定値以上の領域が存在する場合には、印字駆動周波数を通常の印字駆動周波数より低くして、前記1頁分の画像を印字するように制御する制御手段と、
    を更に備えた請求項1乃至請求項16のいずれか1項記載のインクジェット記録装置。
  18. 外部から伝送された画像データが表す画像を記録媒体の搬送方向に沿って複数個に分割し、該分割された各領域毎に該画像データに基づいて印字カバレッジを算出する算出手段と、
    前記算出手段により算出された印字カバレッジの値が所定値以上の領域については、印字駆動周波数を通常の印字駆動周波数より低くして印字するように制御する制御手段と、
    を更に備えた請求項1乃至請求項16のいずれか1項記載のインクジェット記録装置。
  19. 外部からインクが供給される共通液室、該共通液室に連通し、先端の各々にインク吐出口が形成された複数の個別流路、及びインクを加熱するように各個別流路に配設された発熱素子を有する記録ヘッドと、前記複数の個別流路を複数の群に分割し、該複数の群毎に、該群に対応する発熱素子を前記共通液室内に存在するインクが沸騰するまで発熱させる発熱手段と、を備えたインクジェット記録装置において、前記共通液室の個別流路側端部を閉塞する気泡を除去する気泡除去方法であって、
    前記複数の個別流路を複数の群に分割し、該複数の群毎に、該群に対応する発熱素子を前記共通液室内に存在するインクが沸騰するまで発熱させることにより、前記共通液室の個別流路側端部から気泡を除去する気泡除去方法。
  20. 外部からインクが供給される共通液室、該共通液室に連通し、先端の各々にインク吐出口が形成された複数の個別流路、及び電圧が印加されることにより変形してインクを押圧するように各個別流路に配設されたピエゾ素子を有する記録ヘッドと、前記共通液室の前記個別流路側端部近傍に設けられた複数の発熱素子と、前記複数の個別流路を複数の群に分割し、該複数の群毎に、該群に対応する発熱素子を前記共通液室内に存在するインクが沸騰するまで発熱させる発熱手段と、を備えたインクジェット記録装置において、前記共通液室の個別流路側端部を閉塞する気泡を除去する気泡除去方法であって、
    前記複数の個別流路を複数の群に分割し、該複数の群毎に、該群に対応する発熱素子を前記共通液室内に存在するインクが沸騰するまで発熱させることにより、前記共通液室の個別流路側端部から気泡を除去する気泡除去方法。
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