JP2005342815A - 球体研磨装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】1工程で研磨加工される1ロット内の被加工球体群中の偶数角形状球体や奇数角形状球体を減少させ、さらに高精度要求に対応し得る球体研磨装置を提供する。
【解決手段】固定盤体8に同心状で環状の円弧溝9bとV形溝9aを交互に設け、砥石面7aを備えた回転盤体7との間で所定の研磨通路10を構成し、該研磨通路は、半径方向内側のグループG1と外側のグループG2に分けられ、第1振分け供給通路23を介して前記半径方向内側のグループG1の研磨通路10に供給された球体は、第1振分け排出通路30を介してストレージコンベアの第2振分け搬送路17に返送され、次回の研磨工程では前記球体が直前に送り込まれた前記第1振分け供給路23とは異なる第2振分け供給路24を介して半径方向外側のグループG2の研磨通路10へ供給される。
【選択図】図3

Description

本発明は、球体研磨装置、特に玉軸受等に使用される球体(例えば、鋼球,セラミックス,超硬,被覆された球体など)を研磨する球体研磨装置に関する。
転がり玉軸受等に使用される鋼球などの球体は、球体の径寸法や真球度を向上させるため、球体研磨装置を用いて数回研磨作業が繰り返し行われた後に提供されている。球体研磨装置は、例えば、ストレージコンベアと、固定盤体と回転砥石盤体からなる研磨機構とで構成されており、1回の研磨作業で研磨される約数十万個の被加工球体がストレージコンベアに収容され、該ストレージコンベアから、回転砥石盤体と固定盤体との間に形成されている複数本の同心環状の球体転送溝からなる研磨通路に送り込まれ、回転砥石盤体と固定盤体との間で加圧挟持されつつ研磨処理を受けた後にストレージコンベアへと排出され、再度この研磨処理工程を繰り返し行うことで徐々に球体の径寸法や真球度を向上させるものである。
この種の球体研磨装置として、例えば特許文献1に開示されている球体研磨装置が知られている。
特許文献1に開示の球体研磨装置は、従前の球体研磨装置の抱えていた課題を解決するために改良された有用な構成を有している。
すなわち、特許文献1が提供される以前の従前の球体研磨装置は、回転砥石盤体と固定盤体との間に形成される研磨通路として、断面視円弧形状の溝若しくは断面視V形状の溝のいずれか一種のみからなる球体転送溝が用いられていた。
一般にストレージコンベアに収容される多数の被加工球体には、偶数角や奇数角を持つ形状の被加工球体が混在しており、これら双方の被加工球体を一種類の溝形状を持つ球体転送溝からなる研磨通路のみで真球度を向上させるべく研磨加工することは困難で、研磨加工された球体寸法相互間でバラツキが生じていた。
なお、「偶数角形状の球体」若しくは「奇数角形状の球体」とは、球体の中心を通る任意の拡大断面で見た場合に現れる平面形状が、大略偶数角形状若しくは大略奇数角形状となっているものをいい、粗研削した状態の多数の球体にはこのような形状のものが混在している。
そこで、特許文献1では、このような課題を解決するために、回転盤体と固定盤体の少なくとも一方に、複数本の同心状の球体転走溝を形成し、前記複数本の球体転走溝は、前記盤体の球体転走溝形成面全体でみて、球体転走溝内の球体が両盤体に挟圧されて2点接触支持あるいは近似2点接触支持となる溝断面形状の球体転走溝と、3点接触支持あるいは近似3点接触支持となる溝断面形状の球体転走溝とで構成される研磨通路を備える構成としている。すなわち、盤体に形成した複数本の球体転走溝が同一の溝断面形状でなく、1つの盤体に2点あるいは近似2点支持の溝と3点あるいは近似3点支持の溝とが併設されているので、ストレージコンベヤ内でランダムに混合された奇数角形状および偶数角形状の被加工球体は、ある時は3点あるいは近似3点支持の溝に入って研磨加工され、またある時は2点あるいは近似2点支持の溝に入って研磨加工され、この動作が多数回繰り返し行われることになり、これによって奇数角形状のものも偶数角形状のものも共に高精度な球体に研磨されるとしたものである。
特許第3225548号公報
このように従前の課題を解決し得る特許文献1に開示の技術的手段であってもさらに解決すべく課題が残っている。
すなわち、例えば2点接触支持あるいは近似2点接触支持となる溝断面形状の球体転走溝からなる研磨通路にて研磨されストレージコンベアへと排出された被加工球体は、次に3点接触支持あるいは近似3点接触支持となる溝断面形状の球体転走溝からなる研磨通路に供給されるとは限らず、繰り返し前記同様の2点接触支持あるいは近似2点接触支持となる溝断面形状の球体転走溝からなる研磨通路に供給されて研磨される可能性もあり、また3点接触支持あるいは近似3点接触支持となる溝断面形状の球体転走溝からなる研磨通路にて研磨されて排出された被加工球体は、繰り返し前記同様の3点接触支持あるいは近似3点接触支持となる溝断面形状の球体転走溝からなる研磨通路に供給されて研磨される可能性があったため、1工程で研磨加工された被加工球体の中には、偶数角形状や奇数角形状の球体が存することがあった。
昨今のコンピュータ関連機器として使用されるHDD(ハードディスク)装置等に使用される玉軸受としては、いわゆる非同期振動成分(Non Repeated Run Out)に対する要求精度が厳しくなってきている。非同期振動成分とは、玉軸受の回転に非同期に出る振動成分である。特定の非同期振動成分は、1ロット内の各球体の寸法のバラツキである球体の寸法相互差を小さくすることにより減少させることができる。
本発明は、従来技術の有するこのような問題点に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、1工程で研磨加工される1ロット内の被加工球体群中の偶数角形状球体や奇数角形状球体を減少させ、さらに高精度要求に対応し得る球体研磨装置を提供することにある。
前記課題を解決するためになした第1の発明は、球体収容搬送機構に収容された被加工球体を、互いに所定間隔を有して対向している回転盤体と固定盤体との間に球体供給手段を介して複数列で供給し、かつこの両盤体により加工圧を加えて研磨加工し、前記両盤体から球体排出手段を介して排出された被加工球体を前記球体収容搬送機構に戻して再び前記両盤体間に供給し、この動作を繰り返すように構成した球体研磨装置において、前記回転盤体と固定盤体の少なくとも一方若しくは双方には、複数本の同心状の球体転走溝を設けて複数列の研磨通路を形成し、前記複数列の研磨通路は、前記盤体の球体転走溝形成面全体で見て、球体転走溝内の被加工球体が両盤体にて2点接触若しくは近似2点接触にて圧接される溝断面形状の球体転走溝と、3点接触若しくは近似3点接触にて圧接される溝断面形状の球体転走溝とで構成されており、前記球体供給手段は、球体収容搬送機構から送り出された被加工球体を、複数列の研磨通路へと振り分けて送り込む複数の振分け供給通路を有し、前記球体排出手段には、前記振分け供給通路を介して送り込まれた研磨通路から排出された被加工球体を、球体収容搬送機構へと振分け排出する複数の振分け排出通路を有し、前記球体収容搬送機構には、前記複数の振分け排出通路から排出された夫々の被加工球体を、該被加工球体が直前に送り出された振分け供給通路とは異なる他の振分け供給通路へと振分け案内する複数の振分け搬送路を有していることを特徴とする球体研磨装置としたことである。
すなわち、本発明によれば、研磨通路から排出された被加工球体を、先に送り込まれた研磨通路とは異なる溝形状の研磨通路へと積極的に振分け案内することができるため、例えば、2点接触溝から2点接触溝、3点接触溝から3点接触溝のように、同じ溝形状の研磨通路へと繰り返し入る確率をより少なくすることができる。従って、上述のように積極的に異なる溝形状の研磨通路を介して被加工球体を効率よく研磨加工することができるため、偶数角形状や奇数角形状を無くし、球体の真円真球度を向上させることができる。
第2の発明は、第1の発明において、複数の振分け供給通路、複数の振分け排出通路及び複数の振分け搬送路は、夫々仕切板によって区分けされていることを特徴とする球体研磨装置としたことである。
第3の発明は、第1の発明において、研磨通路は、異なる球体転送溝形状を備えた半径方向内側のグループと半径方向外側のグループとに分けられ、球体供給手段は、前記固定盤体の側面の少なくとも1ヶ所に設けられた半径方向の球体供給排出部に連絡され、前記複数の研磨通路の半径方向内側のグループに接続されると共に当該半径方向内側のグループに被加工球体を供給する第1振分け供給通路と、前記複数の研磨通路の半径方向外側のグループに接続されると共に当該半径方向外側のグループに被加工球体を供給する第2振分け供給通路とを有し、球体排出手段は、前記球体供給排出部に連絡され、前記研磨通路の半径方向内側のグループに接続されると共に当該半径方向内側のグループで研磨された被加工球体を排出する第1振分け排出通路と、前記複数の研磨通路の半径方向外側のグループに接続されると共に前記半径方向外側のグループで研磨された被加工球体を排出する第2振分け排出通路とを有し、球体収容搬送機構は、前記球体供給手段と前記球体排出手段との間に設けられており、前記第2振分け排出通路を前記第1振分け供給通路に接続して前記被加工球体を搬送する第1振分け搬送路と、前記第1振分け排出通路を前記第2振分け供給通路に接続して前記被加工球体を搬送する第2振分け搬送路を有することを特徴とする球体研磨装置としたことである。
第4の発明は、第3の発明において、研磨通路は、非回転の固定盤体の軸中心に同心で複数配された第1環状溝と、前記固定盤体に同軸的に対向して回転する砥石体からなる回転盤体に、前記第1環状溝と同心で対向して複数配された第2環状溝とにより構成されていることを特徴とする球体研磨装置としたことである。
第5の発明は、第1乃至第4のいずれかの発明において、研磨通路を構成する球体転走溝の溝断面形状を、隣接する溝1本ずつ交互に円弧溝形状とV形溝形状にしたことを特徴とする球体研磨装置としたことである。
第6の発明は、第1乃至第4のいずれかの発明において、研磨通路を構成する球体転走溝の溝断面形状を、円弧溝形状,V形溝形状および角形溝形状の混在形としたことを特徴とする球体研磨装置としたことである。
第7の発明は、第1乃至第4のいずれかの発明において、研磨通路を構成する球体転走溝の溝断面形状を、隣接する溝1本ずつ交互に円弧溝形状と、円弧溝形状の溝底に円周方向に延びる凹状の逃げを持つ溝形状にしたことを特徴とする球体研磨装置としたことである。
第8の発明は、第1乃至第6のいずれかの発明において、研磨通路を構成する球体転走溝の溝断面形状を、該溝の円周方向長さの一部分について異なる形状としたことを特徴とする球体研磨装置としたことである。
第9の発明は、第8の発明において、研磨通路を構成する球体転走溝の溝断面形状を、該溝の円周方向長さの約1/2を円弧溝形状とし、残りをV形溝形状としたことを特徴とする球体研磨装置としたことである。
第10の発明は、第8の発明において、研磨通路を構成する球体転走溝の溝断面形状を、該溝の円周方向長さの約1/2を円弧溝形状とし、残りの円周方向約1/2を円弧溝形状の溝底に円周方向に延びる凹状の逃げを持つ溝形状としたことを特徴とする球体研磨装置としたことである。
本発明によれば、先に送り込まれた研磨通路とは異なる溝形状の研磨通路へと積極的に被加工球体を振分け案内して研磨加工することができるため、例えば、2点接触溝から2点接触溝、3点接触溝から3点接触溝のように、同じ溝形状の研磨通路へと繰り返し入る確率をより少なくすることができる。従って、上述のように積極的に異なる溝形状の研磨通路を介して被加工球体を効率よく研磨加工することができるため、1ロット中の被加工球体の偶数角や奇数角を減少させることができる。
以下、本発明の一実施形態を、図に基づいて説明する。なお、本実施形態は本発明の一実施形態にすぎずなんらこれに限定解釈されるものではなく、本発明の範囲内で設計変更可能である。
本発明の実施の形態に係る球体研磨装置は、例えば図1に示すように、ベッド1上の一端側に軸支部2がボルトで固定されており、該ベッド1上の他端側には支持部3がボルトで固定されている。
軸支部2には図示しない駆動軸が回転自在に軸支されている。
支持部3に面する前記駆動軸の一端には、被加工球体(例えば、鋼球,セラミックス,超硬,被覆された球体など)を研磨する砥石体からなる回転盤体7が取り付けられており、該駆動軸の他端には駆動軸プーリ4が取り付けられている。ベッド1の中には図示しない駆動モータが配されており、回転盤体7は駆動モータにより駆動軸プーリ4を介して駆動される。
支持部3には、軸支部2に回転可能に軸支された駆動軸と同軸的に図示しない軸が長手方向に移動自在に支持されている。
軸支部2に面する前記図示しない軸の一端には、固定盤体8が取り付けられている。
固定盤体8は、前記回転盤体7と略同一外径の円盤状に形成されると共に、前記回転盤体7と共に所定の研磨通路10を形成している。
固定盤体8は、支持部3内に配された適宜な機構により回転盤体7に向かって押圧され、これにより、回転盤体7及び固定盤体8による被加工球体の研磨加工圧力が、例えば粗加工、中加工及び仕上げ加工の3段階に調整される。
なお、本実施例では、図のように両盤体10,20の軸線が水平なもの(横軸型)としているが、両盤体10,20の軸線が垂直となったもの(縦軸型)でもよい。
一方、ベッド1の他端に隣接して台5が配されており、本実施形態では、台5の上には台座6を介して球体収容搬送機構(ストレージコンベア)11が載置されている。
以下、本発明の実施の形態に係る球体研磨装置の要部構成を説明する。図2は、本発明の実施の形態に係る球体研磨装置の要部の斜視図である。
本実施例において球体研磨装置の要部構成は、図2に示すように、ストレージコンベア11、球体供給手段18、球体排出手段25、及び回転盤体7と固定盤体8との間に形成された研磨通路10にある。
ストレージコンベア(回転コンベア)11は盆状をなしており、中央部に回転センター部12を有する図示しない反時計方向に回転自在な円状底部と、円状底部の外周に円状底部と別体に配されていると共に静止した外周枠13とを有している。
回転センター部12と外周枠13の間には、外周枠13と同心状に仕切板(中間枠)14が配されており、仕切板14は、固定部材15により固定且つ保持されている。
ストレージコンベア11の台座6内には、回転センター部12及び円状底部を回転させる図示しない回転機構が組み込まれている。
このストレージコンベア11内には、1工程に収容可能な被加工球体が1ロットとして、例えば数十万個程度収容されており、研磨加工される被加工球体B…は例えば直径1〜3mmである。
上述のように、回転センター部12と外周枠13の間に仕切板14を設けることにより、仕切板14と外周枠13との間には、第1振分け搬送路16が環状に形成され、回転センター部12と仕切板14との間には、第2振分け搬送路17が形成される。
この仕切板14は、第1振分け搬送路16と、第2振分け搬送路17の球体収用スペースを略同一とするように形成してもよく、また前記球体収容スペースを異にするように形成してもよく特に限定はされない。
前記ストレージコンベア11には、球体排出手段25の振分け排出通路(例えば後述する第1振分け排出通路30)から排出された夫々の被加工球体Bを、該被加工球体Bが直前に送り出された球体供給手段18の振分け供給通路(例えば第1振分け供給通路23)とは異なる他の振分け供給通路(例えば第2振分け供給通路24)へと振分け案内する振分け搬送路(例えば第2振分け搬送路)を有しているものであれば本発明の範囲内であり特に限定されない。
なお、ストレージコンベアは、円形コンベアに限らず、直線状等のベルトコンベアからなっていてもよい。
球体供給手段18として、本実施例では図示する球体供給シュート19を採用し、前記固定盤体8に切欠き形成されている球体供給排出部8dと、ストレージコンベア11の球体排出部S1側(コンベア上流側)との間にわたり、該球体供給排出部8dと球体排出部S1側との双方に連通し、かつ該球体供給排出部8d方向に向かって下り傾斜状に掛け渡されている。
球体供給シュート19は、長尺板体の両側に両側壁21を立上げ形成してなる断面視略コ字状のシュート本体20と、該本体20の球体流通方向に延設されると共に、該本体20の幅方向中央に備えられる仕切板22とで構成され、該仕切板22により、第1振分け供給通路23と第2振分け供給通路24の2つの通路が形成されている。
なお、前記仕切板22は、第1振分け供給通路23と、第2振分け供給通路24の球体流通スペースを略同一とするように形成してもよく、また前記球体流通スペースを異にするように形成してもよく特に限定はされない。
第1振分け供給通路23は、前記ストレージコンベア11の第1振分け搬送路16に連通状に接続され、第2振分け供給通路24は、第2振分け搬送路17に連通状に接続され、さらに第1振分け供給通路23の先端は、固定盤体8の複数の研磨通路10のうち半径方向内側のグループG1に接続され、第2振分け供給通路24の先端は、固定盤体8の複数の研磨通路10のうち半径方向外側のグループG2に接続されている。
球体排出手段25として、本実施例では図示する球体排出シュート26を採用し、前記固定盤体8に切欠き形成されている球体供給排出部8dと、ストレージコンベア11の球体受入れ側S2(コンベア下流側)との間にわたり、該球体供給排出部8dと球体受入れ側S2との双方に連通し、かつ該球体受入れ側S2方向に向かって下り傾斜状に掛け渡されている。
球体排出シュート26は、長尺板体の両側に両側壁28を立上げ形成してなる断面視略コ字状のシュート本体27と、該本体27の球体流通方向に延設されると共に、該本体27の幅方向中央に備えられる仕切板29とで構成され、該仕切板29により、第1振分け排出通路30と第2振分け排出通路31の2つの通路が形成されている。
なお、前記仕切板29は、第1振分け排出通路30と、第2振分け排出通路31の球体流通スペースを略同一とするように形成してもよく、また前記球体流通スペースを異にするように形成してもよく特に限定はされない。
第1振分け排出通路30は、固定盤体8の複数の研磨通路10の半径方向内側のグループG1に接続され、第2振分け排出通路31は、固定盤体8の複数の研磨通路10のうち半径方向外側のグループG2に接続され、さらに第1振分け排出通路30の先端は第2振分け搬送路17の球体受入れ側S2(コンベア下流側)上に位置しており、第2振分け排出通路31の先端は第1振分け搬送路16の球体受入れ側S2(コンベア下流側)上に位置している。
また、球体供給シュート19と球体排出シュート26との間において、板状のストッパ32が外周枠13に固定されている。
研磨通路10は、本実施例では、図4に示すように、回転盤体7の砥石面7aと固定盤体8に形成されている複数列の球体転送溝9とで構成されている。
研磨通路10は、前記固定盤体8の球体転走溝形成面8a全体で見て、球体転走溝9内の被加工球体Bが両盤体7,8にて3点接触若しくは近似3点接触にて圧接される溝断面形状の球体転走溝9(9a)と、2点接触若しくは近似2点接触にて圧接される溝断面形状の球体転走溝9(9b)とで構成されている。
本実施例では、回転盤体7に球体転走溝は形成されず、固定盤体8にのみ球体転送溝9としてのV形溝9aと円弧溝9bとが交互に、かつ、同心状に、前記球体供給排出部8dの相対向する両縁部8e,8fに夫々の溝両端が開口状に臨んで形成されている。
なお、本実施例では、固定盤体8にのみ球体転送溝9を形成しているが、回転盤体7と固定盤体8の双方に球体転送溝9を形成してもよく、また回転盤体7にのみ球体転送溝9を形成することもできる。
そして、本実施例では、図中符号G1で示す研磨通路群を半径方向内側のグループ、G2で示す研磨通路群を半径方向外側のグループとする。
また、本実施例で半径方向内側のグループG1には、固定盤体8の内径8b側から円弧溝9b・V形溝9a・円弧溝9bと順に形成されており、半径方向外側のグループG2には、固定盤体8の外径8c側からV形溝9a・円弧溝9b・V形溝9aと順に形成されている。
すなわち、固定盤体8の内径8b側から外径8c側に向かって、円弧溝9bとV形溝9aが交互に備えられていることとなる。
なお、各球体転送溝9の並びは限定されるものではなく、任意に設計変更可能である。
従って、球体供給シュート19の第1振分け供給通路23から、両盤体7,8間に供給された被加工球体B,Bは、両盤体7,8に加圧挟持されつつ、半径方向内側のグループG1の研磨通路10のうち、V形溝9aと円弧溝9bのいずれかを転走して研磨加工され、一方、球体供給シュート19の第2振分け供給通路24から、両盤体7,8間に供給された被加工球体B,Bは、両盤体7,8に加圧挟持されつつ、半径方向外側のグループG2の研磨通路10のうち、V形溝9aと円弧溝9bのいずれかを転走して研磨加工される。
ここでV形溝9aに入った被加工球体Bは、両盤体7,8に対して3点接触で研磨加工されるため、特に3角形状および奇数角形状の球体の真円真球精度が向上する。一方円弧溝9bに入った被加工球体Bは、両盤体7,8と近似2点接触で研磨加工されるため、特に2角形状および偶数角形状の精度が向上する。
前述したように多数の被加工球体Bはストレージコンベヤ11内でランダムに混合されて繰り返し数十回から数百回も両盤体7,8間へ送り込まれ、しかもV形溝9a,円弧溝9bは交互に配列されており、かつ、第1振分け排出通路30(または第2振分け排出通路31)から排出された被加工球体Bは、該被加工球体Bが直前に送り出された第1振分け供給通路23(または第2振分け供給通路24)とは異なる第2振分け供給通路24(または第1振分け供給通路23)へと第2振分け搬送路17(または第1振分け搬送路16)を介して振分け案内されるため、個々の被加工球体Bはこの繰返し中に特定の溝にのみ集中して入ることはない。従って、3角形状、奇数角形状および2角形状,偶数角形状を有する球体の真円真球度が向上するため、従来のように溝形状の異なる研磨通路を備えた別の球体研磨装置による研磨加工をしなくても従来にない高精度球体を得ることができる。
以下、図1乃至図4を参照して本実施例の球体研磨装置の作動を詳しく説明する。
ストレージコンベア11の作動により、第1振分け搬送路16から被加工球体Bが球体供給シュート19の第1振分け供給通路23を介して半径方向内側のグループG1の研磨通路10に供給される。
そして、半径方向内側のグループG1の研磨通路10に供給された被加工球体Bは、前述のように固定盤体8を回転盤体7に押圧しつつ回転盤体7を回転させることにより該研磨通路10で研磨され、この研磨された被加工球体Bは、球体排出シュート26の第1振分け排出通路30を介してストレージコンベア11の第2振分け搬送路17に返送される。
また、上記同様に、ストレージコンベア11の作動により、第2振分け搬送路17から被加工球体Bが球体供給シュート19の第2振分け供給通路24を介して半径方向外側のグループG2の研磨通路10に供給される。
そして、半径方向外側のグループG2の研磨通路10に供給された被加工球体Bは、前述のように固定盤体8を回転盤体7に押圧しつつ回転盤体7を回転させることにより該研磨通路10で研磨され、この研磨された被加工球体Bは、球体排出シュート26の第2振分け排出通路31を介してストレージコンベア11の第1振分け搬送路16に返送される。
従って、前記ストレージコンベア11の第2振分け搬送路17に返送された被加工球体Bは、球体供給シュート19方向へと送られ、該球体供給シュート19の第1振分け供給通路23に送り出され、他方前記ストレージコンベア11の第1振分け搬送路16に返送された被加工球体Bは、球体供給シュート19方向へと送られ、該球体供給シュート19の第2振分け供給通路24に送り出されるため、夫々の被加工球体Bは、常に夫々の被加工球体Bが直前に送り出された振分け供給通路とは異なる振分け供給通路へと振分け案内される。
すなわち、直前の研磨工程で半径方向外側のグループG2の研磨通路10に供給されて研磨された被加工球体Bは、半径方向内側のグループG1の研磨通路10に供給されて研磨され、他方直前の研磨工程で半径方向内側のグループG1の研磨通路10に供給されて研磨された被加工球体Bは、半径方向外側のグループG2の研磨通路10に供給されて研磨されることとなる。
このように本実施例によれば、複数の研磨通路10の半径方向外側のグループG2と半径方向内側のグループG1とを被加工球体Bが交互に経由することとなるので、被加工球体Bの加工研磨条件の平準化を図ることができる。
ここで、特に図示はしないが本実施例1の変形例を説明する。
「変形例1」
本実施例1では、上述の通り、ストレージコンベア11に第1振分け搬送路16と第2振分け搬送路17を形成し、球体供給シュート19に第1振分け供給通路23と第2振分け供給通路24を形成し、球体排出シュート26に第1振分け排出通路30と第2振分け排出通路31を形成したことにより、2系統の球体流路を構成し、この2系統の球体流路が、半径方向外側のグループG2の研磨通路10と半径方向内側のグループG1の研磨通路10に連絡されている構成としているが、振分け搬送路、振分け供給通路及び振分け排出通路を夫々3つ以上の通路に形成して3系統以上の球体流路を構成し、これらを任意の組合せで半径方向外側のグループG2の研磨通路10と半径方向内側のグループG1の研磨通路10に連絡することも可能で本発明の範囲内で設計変更可能である。
「変形例2」
また、複数の研磨通路を半径方向内側のグループ、半径方向中側のグループ、半径方向外側のグループと3つのグループに分けることも可能である。
この時、そのグループ数に対応する数の振分け搬送路、振分け供給通路及び振り分け排出通路を備えるものとすると共に、あるグループの研磨通路に供給されて排出された被加工球体は、直前の振分け供給通路とは異なる振分け供給通路へと連絡する振分け搬送路へと排出され、直前に供給された研磨通路とは異なる研磨通路により研磨されるものとする。
すなわち、例えば半径方向外側のグループの研磨通路で研磨された被加工球体は、次に半径方向内側のグループの研磨通路に供給され、半径方向内側のグループの研磨通路で研磨された被加工球体は、次に半径方向中側のグループの研磨通路に供給され、そして半径方向中側のグループの研磨通路で研磨された被加工球体は、次に半径方向外側のグループの研磨通路に供給される構成を採用する。これによれば、被加工球体は、常に3つのグループの研磨通路に順に供給されることとなる。
この場合、夫々のグループ毎に異なる溝形状の球体転送溝を備えた研磨通路とすると毎回の研磨工程毎に異なる溝形状の研磨通路によって研磨されるため研磨精度が高くなる。なお、この構成を採用するために、前記のように仕切板によって複数の通路に区分けする構成ではなく、別個の球体収容搬送機構、球体供給手段及び球体排出手段を夫々備えるものとすることも本発明の範囲内である。
さらに4個以上のグループに分けることも本発明の範囲内で設計変更可能である。
「変形例3」
さらに、上述の通り研磨通路を複数のグループに分けて、各グループ毎に振分け供給通路と振分け排出通路及び振分け搬送路からなる球体通路を接続する構成ではなく、各研磨通路毎に接続される一本ずつの球体通路を設ける構成を採用することも可能である。
この場合にあっても上述した変形例2と同様に、ある一つの振分け供給通路からある一つの研磨通路に供給されて排出された被加工球体は、前記した直前の振分け供給通路とは異なる振分け供給通路へと連絡する振分け搬送路へと排出され、直前に供給された研磨通路とは異なる研磨通路により研磨されるものとする。従って、次に供給される研磨通路は、直前に供給された研磨通路の溝形状とは異なる溝形状となるように設計される。
図5は実施例2の要部を示す部分拡大断面図で、本実施例は、実施例1と研磨通路10構成を異にするものである。その他の構成作用効果は実施例1と同様であるため説明は省略する。
本実施例では、実施例1における球体転送溝9としてのV形溝9aに代えて溝底部中央に凹状の逃げ部9dをもつ逃げ溝付き円弧溝9cとしてある。すなわち、当該逃げ溝付き円弧溝9cと、逃げ溝(逃げ部9d)を備えていない円弧溝9bとが、固定盤体8の内径8b側から外径8c側に向けて交互に備えられている。
前記逃げ部9dは、断面視矩形状に形成されると共に円弧溝9bの周方向全周にわたって連続して形成されている。
このような逃げ部9dが形成された逃げ溝付き円弧溝9cと平坦な回転盤体7の砥石面7aとにより被加工球体Bは近似3点接触により加圧挟持され、被加工球体3bは実施例1と同様に近似2点接触で研磨加工される。
従って、円弧溝9bと逃げ溝付き円弧溝9cとを交互に配置することにより、実施例1の円弧溝9bとV形溝9aの交互配置構成と同様な作用,効果を発揮する。
図6は実施例3の要部を示す部分拡大断面図で、本実施例は、実施例1と研磨通路10構成を異にするものである。その他の構成作用効果は実施例1と同様であるため説明は省略する。
本実施例では、研磨通路10が、非回転の固定盤体8の軸中心に同心で複数配された第1環状溝(実施例1の球体転送溝9)と、前記固定盤体8に同軸的に対向して回転する砥石体からなる回転盤体7に、前記第1環状溝9と同心で対向して複数配された第2環状溝9とにより構成されている実施の一例である。
図面は、回転盤体7に被加工球体Bの球半径に相当する円弧溝(第2環状溝)9bを同心で複数形成し、固定盤体8には実施例1と同様の円弧溝9bとV形溝(第1環状溝)9aを設けた例であり、回転盤体7が摩耗して被加工球体Bに馴染む状態を予め該回転盤体7に付与して高精度,高能率化を実現したものである。
図7は実施例4の要部を示す部分拡大断面図で、本実施例は、実施例1と研磨通路10構成を異にするものである。その他の構成作用効果は実施例1と同様であるため説明は省略する。
本実施例は、固定盤体8側に球体転送溝9としてV形溝9aと角形溝9eを交互に形成した例である。回転盤体7側は溝無しとし、角形溝9eの部分では回転盤体7と協働して2点接触の研磨加工がなされる。この実施例4の変形例として角形溝9eまたはV形溝9aに代えて、あるいはこれらに付加する形で台形溝を採用してもよい。
図8は実施例5の要部である固定盤体8の球体転走溝形成面8aの平面図で、本実施例は、実施例1と研磨通路10構成を異にするものである。その他の構成作用効果は実施例1と同様であるため説明は省略する。
本実施例は、図示のように同心状の各球体転走溝9の円周方向長さの略1/2をV形溝9aとし、残りを円弧溝9bとしてある。図中実線はV形溝9a、破線は円弧溝9bを概略で現している。
これにより両盤体7,8間に入るすべての被加工球体Bは両盤体7,8内を一周して出てくる間にV形溝9aによる3点接触の研磨加工と円弧溝9bによる近似2点接触の研磨加工(回転盤体7が溝無しの場合)を受けることになり、繰り返し研磨加工の回数が少なくても3角形状,奇数角形状および2角形状,偶数角形状を有する被加工球体を夫々高精度の真円真球度にすることができる。
なお円弧溝9bに代えて角形溝9eとV形溝9aの組み合せとしてもよく、また回転盤体7にも円弧溝9bや角形溝9eを付与することも可能である。さらに、球体転走溝9の円周方向長さの約1/2を前記V形溝9aに代えて、実施例2の図5で図示した逃げ溝付き円弧溝9cとし、残りの円周方向約1/2の長さの部分を逃げ溝の無い円弧溝9bとしてもよい。この場合は溝加工が容易であり、かつ被加工球体はスムーズに近似3点接触から近似2点接触へと移行する。
図9は実施例6の要部である固定盤体8の球体転走溝形成面8aの平面図で、前記実施例5と研磨通路10構成を異にするものである。その他の構成作用効果は実施例1及び実施例5と同様であるため説明は省略する。
本実施例は、固定盤体8の各球体転走溝9を円周方向長さで1/4ずつ変化させた例であり、夫々中心角の略1/4の範囲で、非対称V形溝9fから対称V形溝9aへ、さらに角形溝9e、円弧溝9bへと順に断面形状を変化させてある。図中太実線は非対称V形溝9f、細実線は対称V形溝9a、破線は角形溝9e、二重破線は円弧溝9bを概略で現している。
本実施例によれば、被加工球体Bは上述の通り多種の形状の溝による研磨加工を受け、循環繰返し回数を減らしても高精度球体を得ることができる。
なお、1/4ずつ変化させる溝形状は、上述した例に限定されるものではなく、本発明の範囲内で任意に設計変更可能である。
図10は、V形溝9a(9f)の一例の断面形状を示した図である。
図10(a)は左右対称90度のV形溝9a、(b)はV形溝中心線が盤体面の法線に対し8度傾斜した90度のV形溝9f、(c)は同様に15度傾斜した90度のV形溝9f、(d),(e)は各々のV形溝9aが被加工球体で馴染んだ時の溝形状を予め付与した例である。図10(f)は左右対称120度のV形溝9aの溝断面を示したものである。
図11は実施例7の要部である回転盤体7の砥石面7aに球体転送溝9を設けた実施の一例で、前記実施例1と研磨通路10構成を異にするものである。その他の構成作用効果は実施例1と同様であるため説明は省略する。
本実施例は、回転盤体7の砥石面7aに同心円状に複数本の環状の球体転送溝9を設け、半径方向外側のグループG2の研磨通路10を構成する球体転送溝形状と、半径方向内側のグループG1の研磨通路10を構成する球体転送溝形状を異にする構成としたものである。
例えば、その一例を説明すると、半径方向外側のグループG2には、環状の円弧溝9bとV形溝9aを交互に又は任意配列で同心状に設け、半径方向内側のグループG1には環状の円弧溝9bのみを同心状に設ける。
なお、両グループG1,G2に設けられる球体転送溝9は、両グループG1,G2で異にする構成であればよく、前記各実施例で説明した種々の溝形状が本発明の範囲内で設計変更可能であって限定はされない。例えば半径方向外側のグループG2には複数本の環状のV形溝9aのみ、半径方向内側のグループG1には複数本の環状の円弧溝9bのみとしてもよく、また半径方向外側のグループG2にはV形溝9aと円弧溝9b、半径方向内側のグループG1には角形溝9eと円弧溝9bを設ける等任意の組合せが考えられる。
図12は実施例8の要部を示す平面図で、本実施例は、球体収容搬送機構11の変形例に関するものであり、その構成は外周枠13、及び仕切板14の各周側の案内面に低摩擦摺動材33が貼り付けられている点において、前記各実施例の球体研磨装置の構成と異なる。従って、その他の構成作用効果は実施例1乃至7と同様であるためその説明は省略する。
ストレージコンベア11の外周枠13の内側案内面、仕切板14の内側案内面及び外側案内面には、夫々低摩擦摺動材33が貼り付けられている。また、球体供給シュート19及び球体排出シュート26は図示省略しているが、夫々の内側案内面(側部)にも上記低摩擦摺動材33が貼り付けられている。
上記低摩擦摺動材33は、該当する内側案内面にコーティングされてもよく、内側案内面自体が低摩擦摺動部材からなってもよい。また、低摩擦摺動材がセグメント状に形成されてもよい。低摩擦摺動材33としては、PTFE(四フッ化エチレン)、PFEP(六フッ化エチレンプロピレン)、PFA(パーフロロアルキコシ)などのフッ素樹脂等を使用することができる。
以下、被加工球体Bに加わる摩擦抵抗、及び球体搬送路16,17内における被加工球体Bの挙動を、第1振分け搬送路16内の被加工球体Bを例として説明する。
ストレージコンベア11の外周枠13の内側案内面にフッ素樹脂等からなる低摩擦摺動材33が取り付けられているので、当該低摩擦摺動材33に接触する被加工球体Bの列は、低摩擦摺動材33からほとんど摩擦抵抗を受けない。この摩擦抵抗は、他の被加工球体Bとの間の滑り摩擦に比べて小さいので、低摩擦摺動材33に接触する被加工球体Bは自転せず、第1振分け搬送路16を進む被加工球体Bの速度が低摩擦摺動材33に接触しない被加工球体Bと同様に略ストレージコンベア11の底部11aの移動速度と同じになり、ストレージコンベア11内の第1振分け搬送路16内における被加工球体Bの流れを均一にする。その結果、研磨通路10をパスする回数に差が生じるのを防止し、しかも他の被加工球体Bとの滑りにより被加工球体Bの表面に傷がつくのを防止して、被加工球体Bの表面仕上げ状態に影響を与えない。
本発明においては、上述の実施例で示した各盤体7,8の溝9形状を、回転盤体7と固定盤体8について逆にしても同様の効果が得られることは勿論である。また実施例では回転盤体7を砥石盤体としたが、固定盤体8を砥石盤体とすることも可能である。さらに両盤体7,8共に砥粒のない鋳物等の金属盤とし、これら両盤体7,8間に遊離砥粒を供給するようにしてもよく、本発明における球体転走溝9構造はこのような盤体にも有効に適用できる。なお、円弧溝9bと被加工球体Bとの接触の場合は、溝9bに直交する断面でみた場合の円弧溝9bと被加工球体Bとの接触が、V形溝9aや角形溝9eの場合に比べ厳密には広い範囲に渡る接触となるため、このような場合を指して近似1点接触と称するものであり、上述した近似2点接触、近似2点支持あるいは近似3点接触、近似3点支持なる表現はこの意味で使用されたものであることは明らかである。
本発明の実施例1における球体研磨装置を示す全体斜視図。 球体研磨装置の要部斜視図。 被加工球体の流れのイメージを示す要部概略平面図。 要部である研磨通路の一実施例を示す部分拡大断面図。 実施例2の要部である研磨通路を示す部分拡大断面図。 実施例3の要部である研磨通路を示す部分拡大断面図。 実施例4の要部である研磨通路を示す部分拡大断面図。 実施例5の要部である研磨通路を示す部分拡大断面図。 実施例6の要部である研磨通路を示す部分拡大断面図。 V形溝の断面形状を示す部分拡大断面図。 実施例7の要部である研磨通路を示す斜視図。 実施例8の要部である球体収容搬送機構を示す平面図。
符号の説明
7:回転盤体
8:固定盤体
8d:球体転送溝
9:球体転送溝
9a:V形溝
9b:円弧溝
9c:逃げ溝付き円弧溝
9e:角形溝
10:研磨通路
11:球体収容搬送機構(ストレージコンベア)
14,22,29:仕切板
16:第1球体搬送路
17:第2球体搬送路
18:球体供給手段
19:球体供給シュート
23:第1振分け供給通路
24:第2振分け供給通路
25:球体排出手段
26:球体排出シュート
30:第1振分け排出通路
31:第2振分け排出通路
B:被加工球体

Claims (10)

  1. 球体収容搬送機構に収容された被加工球体を、互いに所定間隔を有して対向している回転盤体と固定盤体との間に球体供給手段を介して複数列で供給し、かつこの両盤体により加工圧を加えて研磨加工し、前記両盤体から球体排出手段を介して排出された被加工球体を前記球体収容搬送機構に戻して再び前記両盤体間に供給し、この動作を繰り返すように構成した球体研磨装置において、
    前記回転盤体と固定盤体の少なくとも一方若しくは双方には、複数本の同心状の球体転走溝を設けて複数列の研磨通路を形成し、
    前記複数列の研磨通路は、前記盤体の球体転走溝形成面全体で見て、球体転走溝内の被加工球体が両盤体にて2点接触若しくは近似2点接触にて圧接される溝断面形状の球体転走溝と、3点接触若しくは近似3点接触にて圧接される溝断面形状の球体転走溝とで構成されており、
    前記球体供給手段は、球体収容搬送機構から送り出された被加工球体を、複数列の研磨通路へと振り分けて送り込む複数の振分け供給通路を有し、
    前記球体排出手段には、前記振分け通路を介して送り込まれた研磨通路から排出された被加工球体を、球体収容搬送機構へと振分け排出する複数の振分け排出通路を有し、
    前記球体収容搬送機構には、前記複数の振分け排出通路から排出された夫々の被加工球体を、該被加工球体が直前に送り出された振分け供給通路とは異なる他の振分け供給通路へと振分け案内する複数の振分け搬送路を有していることを特徴とする球体研磨装置。
  2. 複数の振分け供給通路、複数の振分け排出通路及び複数の振分け搬送路は、夫々仕切板によって区分けされていることを特徴とする請求項1に記載の球体研磨装置。
  3. 研磨通路は、異なる球体転送溝形状を備えた半径方向内側のグループと半径方向外側のグループとに分けられ、
    球体供給手段は、前記固定盤体の側面の少なくとも1ヶ所に設けられた半径方向の球体供給排出部に連絡され、前記複数の研磨通路の半径方向内側のグループに接続されると共に当該半径方向内側のグループに被加工球体を供給する第1振分け供給通路と、前記複数の研磨通路の半径方向外側のグループに接続されると共に当該半径方向外側のグループに被加工球体を供給する第2振分け供給通路とを有し、
    球体排出手段は、前記球体供給排出部に連絡され、前記研磨通路の半径方向内側のグループに接続されると共に当該半径方向内側のグループで研磨された被加工球体を排出する第1振分け排出通路と、前記複数の研磨通路の半径方向外側のグループに接続されると共に前記半径方向外側のグループで研磨された被加工球体を排出する第2振分け排出通路とを有し、
    球体収容搬送機構は、前記球体供給手段と前記球体排出手段との間に設けられており、前記第2振分け排出通路を前記第1振分け供給通路に接続して前記被加工球体を搬送する第1振分け搬送路と、前記第1振分け排出通路を前記第2振分け供給通路に接続して前記被加工球体を搬送する第2振分け搬送路を有することを特徴とする請求項1に記載の球体研磨装置。
  4. 研磨通路は、非回転の固定盤体の軸中心に同心で複数配された第1環状溝と、前記固定盤体に同軸的に対向して回転する砥石体からなる回転盤体に、前記第1環状溝と同心で対向して複数配された第2環状溝とにより構成されていることを特徴とする請求項3に記載の球体研磨装置。
  5. 研磨通路を構成する球体転走溝の溝断面形状を、隣接する溝1本ずつ交互に円弧溝形状とV形溝形状にしたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の球体研磨装置。
  6. 研磨通路を構成する球体転走溝の溝断面形状を、円弧溝形状,V形溝形状および角形溝形状の混在形としたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の球体研磨装置。
  7. 研磨通路を構成する球体転走溝の溝断面形状を、隣接する溝1本ずつ交互に円弧溝形状と、円弧溝形状の溝底に円周方向に延びる凹状の逃げを持つ溝形状にしたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の球体研磨装置。
  8. 研磨通路を構成する球体転走溝の溝断面形状を、該溝の円周方向長さの一部分について異なる形状としたことを特徴とする請求項1又は6に記載の球体研磨装置。
  9. 研磨通路を構成する球体転走溝の溝断面形状を、該溝の円周方向長さの約1/2を円弧溝形状とし、残りをV形溝形状としたことを特徴とする請求項8に記載の球体研磨装置。
  10. 研磨通路を構成する球体転走溝の溝断面形状を、該溝の円周方向長さの約1/2を円弧溝形状とし、残りの円周方向約1/2を円弧溝形状の溝底に円周方向に延びる凹状の逃げを持つ溝形状としたことを特徴とする請求項8に記載の球体研磨装置。



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