JP2005342359A - 脳機能測定装置、脳機能測定方法及び脳機能測定プログラム - Google Patents

脳機能測定装置、脳機能測定方法及び脳機能測定プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】実際の脳の光学特性値及びそれに基づく血行動態を精度よく測定できるようにするとともに、その際の問題点の1つである各エレメントの光学特性計算に係る初期値を適切に与えることができるようにする。
【解決手段】被験者の頭部内に向かって検査光を照射し、頭部から出射される検査光の光強度を検出するとともに、頭部を複数のマテリアルに区画し、さらに各マテリアルを複数のエレメントに区画した頭部構造を示す構造データを、メモリの所定領域に設定した構造データ格納部D1に格納し、前記各エレメントの光学特性値を、与えられた所定の初期値から算出し、その光学特性値に基づいて被験者の脳内の血行動態を算出し、前記マテリアル毎に光学特性値が均一であるとした条件の下、仮に定めた各光学特性値から算出される光強度信号値が、実測した前記光強度信号値に一定以上近似する場合のその各光学特性値を、前記初期値とするようにした。
【選択図】図3



Description

本発明は、被験者の頭部に近赤外線などの検査光を照射し、頭部を透過又は反射してきた光の強度を測定することで脳の血行動態を算出し、脳機能の測定を行う脳機能測定装置及び脳機能測定プログラムに関するものである。
近年、光、特に近赤外線を利用し被験者を拘束しない状態でその脳機能の計測を可能にした脳機能測定装置の開発が進んでいる。
この種の装置では、特許文献1に示すように、被験者の頭部に照射され、当該頭部内を透過又は反射して出てきた所定複数波長の近赤外線の吸光度を計測することによって、脳の各部位での光学特性(光の吸収係数と等価散乱係数)の値を計算し、このことから脳の活動を示す血行動態を算出するようにしている。前記光学特性値は、脳の血行動態に関与する生体物質であるオキシヘモグロビン、デオキシヘモグロビン、そしてトータルヘモグロビン量変化或いは濃度変化に密接に関係しており、この光学特性値から脳の活動を間接的に把握できると考えられる。そして従来は、頭部を半無限の均一物体とみなし、前記光の計測値を、光拡散方程式の均一モデル解にフィッティングさせることにより、脳の各部位での光学特性値を算出している。
特開平6−209180号公報
しかしながら、頭部は、頭皮、頭蓋骨、脳(白質、灰白質)等の各種マテリアルからなる複雑な構造をもち、とても均一な物体とは言えないため、従来のようにして求めた光学特性値が、実際の脳の光学特性値及びそれに基づく血行動態をどれだけ反映しているかについてははなはだ疑問である。
そこで本発明者は、前記マテリアルからなる頭部構造モデルを設定するとともに、これを細かくセグメンテーションして多数(数万〜数十万)のエレメントに分割し、各エレメントの光学特性値を光の計測値から計算しようとしている。これは逆問題であり、解を得るために、各エレメントに光学特性としての初期値を与え、これから算出される光の強度と、実際に測定された光の強度とを比較し、その差が小さくなるように各エレメントの光学特性値を次々変えていく最適化手法を用いている。
ところが、そもそも、数十の光の計測値から、多数のエレメントに係る光学特性値を求めること自体が難しいため、このような場合、初期値の与え方によっては解が出なかったり、全く無意味な解析結果が出力されてしまう。
これに対しては、例えば文献値等を参考に適切な初期値を定めなければならないが、そのようにしたとしても、被験者の個人差等もあって、解が必ずしも得られるとは限られない。
しかも、初期値が正しく与えられているかどうかを確認するには、解析結果を待たなければならないところ、多数のエレメントに係る解を求めなければならないことから、その結果出力までに膨大な時間がかかり、それが不適切な解析結果である場合には、再度初期値を与え直して計算をし直さなければならず多くの無駄な時間を費やしてしまう。
そこで本発明は、この種の脳機能測定装置において、実際に近い頭部構造モデルを用いて、被験者の脳の光学特性値及びそれに基づく血行動態を精度よく測定できるようにするとともに、その際の問題点の1つである各エレメントの光学特性計算に係る初期値を適切に与えることができるようにすることをその主たる所期課題としたものである。
すなわち本発明に係る脳機能測定装置は、被験者の頭部内に向かって検査光を照射する光照射手段と、頭部から出射される検査光を受光し、その光強度を示す光強度信号を出力する受光手段とを利用するものであって、以下の構成要素(1)〜(3)を備えていることを特徴とする。
(1)頭部を複数のマテリアルに区画し、さらに各マテリアルを複数のエレメントに区画した頭部構造モデルを示す構造データを格納している構造データ格納部。
(2)前記各エレメントの光学特性値を、与えられた所定の初期値から算出し、その光学特性値に基づいて被験者の脳内の血行動態を算出する血行動態算出部。
(3)マテリアル毎に光学特性が均一であるとした条件の下、各マテリアルの光学特性値を仮に定め、それら各仮定光学特性値から算出される光強度信号値が、実測した前記光強度信号値に一定以上近似する場合のその各仮定光学特性値を、前記初期値とする初期値算出部。
このようなものであれば、従来均一モデルにおいて求めていた脳の光学特性値を、マテリアルに分割した実際の頭部構造により近い頭部構造モデルに基づいて求めるため、脳の光学特性値及びそれに基づく血行動態を従来に比べ飛躍的に正確に算出することが可能になる。
またその際の大きな問題の1つである各エレメントにおける初期値を、前記頭部構造モデルに基づいて客観的にかつ自動的に算出することができるため、不適切な初期値を与えることによる解析結果の不具合を減少させることができる。しかもその初期値が、対象とする脳構造種類(マテリアル)の2倍の未知数(吸収係数と等価散乱係数)しか含まないものとなり、高々数十箇所での光強度信号しか得られなくとも、数学的には悪条件とならず、短時間で初期値を算出することができる。
より具体的には、前記初期値算出部が、前記各仮定光学特性値を、それらの値に基づいて算出される光強度信号値が実測した前記光強度信号値に近づくように、入力された所定値を出発点として次々更新し、前記初期値を算出するものであることが好ましい。
前記構造データの具体的実施態様としては、頭部を頭皮、頭骨、CSF、灰白質及び白質の5つのマテリアルに区画したものを挙げることができる。
計算は複雑になるが、被験者の個人差に合わせてより精密な計測を可能ならしめるには、前記構造データを、被験者の頭部を実測することにより得るようにすればよい。実測にはMRIやCTを用いることができる。
計算を簡単にしてより高速な解析結果を得られるようにするには、前記構造データを、一般的モデルから得た共通のものとしておけばよい。
現実的には、前記検査光が所定複数波長の近赤外線であるものが望ましい。
また本発明は、以下のステップ(1)〜(5)を備えていることを特徴とする脳機能測定方法である。
(1)光照射手段を用いて被験者の頭部内に向かって検査光を照射する光照射ステップ。
(2)頭部から出射される検査光を受光手段によって受光し、その光強度を示す光強度信号を出力させる受光ステップ。
(3)頭部を複数のマテリアルに区画し、さらに各マテリアルを複数のエレメントに区画した頭部構造を示す構造データを、メモリの所定領域に設定した構造データ格納部に格納する構造データ格納ステップ。
(4)前記各エレメントの光学特性値を、与えられた所定の初期値から算出し、その光学特性値に基づいて被験者の脳内の血行動態を算出する血行動態算出ステップ。
(5)前記マテリアル毎に光学特性が均一であるとした条件の下、仮に定めた各光学特性値から算出される光強度信号値が、実測した前記光強度信号値に一定以上近似する場合のその各光学特性値を、前記初期値とする初期値算出ステップ。
また本発明は、被験者の頭部内に向かって検査光を照射する光照射手段と、頭部から出射される検査光を受光し、その光強度を示す光強度信号を出力する受光手段とを利用するものであって、以下の各部(1)〜(3)としての機能をコンピュータに発揮させることを特徴とする脳機能測定プログラムである。
(1)頭部を複数のマテリアルに区画し、さらに各マテリアルを複数のエレメントに区画した頭部構造を示す構造データを格納している構造データ格納部。
(2)前記各エレメントの光学特性値を、与えられた所定の初期値から算出し、その光学特性値に基づいて被験者の脳内の血行動態を算出する血行動態算出部。
(3)前記マテリアル毎に光学特性が均一であるとした条件の下、各マテリアルの光学特性値を仮に定め、それら各仮定光学特性値から算出される光強度信号値が、実測した前記光強度信号値に一定以上近似する場合のその各仮定光学特性値を、前記初期値とする初期値算出部。
このように構成した本発明によれば、従来均一モデルにおいて求めていた脳の光学特性値を、実際の頭部構造により近い頭部構造モデルに基づいて求めるため、脳の光学特性値及びそれに基づく血行動態を従来に比べ飛躍的に正確に算出することが可能になる。
またその際の大きな問題の1つである各エレメントにおける初期値を、前記頭部構造モデルに基づいて客観的にかつ自動的に算出することができるため、不適切な初期値を与えることによる解析結果の不具合を減少させることができる。しかもその初期値が、対象とする脳構造種類(マテリアル)の2倍の未知数(吸収係数と等価散乱係数)しか含まないものとなり、高々数十箇所での光強度信号しか得られなくとも、数学的には悪条件とならず、短時間で初期値を算出することができる。
以下、本発明の一実施形態である脳機能測定システムを、図面を参照して説明する。
この脳機能測定システムは、NIRS(近赤外分光法)を利用したもので、図1、図2に示すように、被験者の頭部内に向かって検査光を照射する光照射手段2と、頭部から出射される検査光を受光し、その光強度を示す光強度信号を出力する受光手段3と、前記光強度信号を受信して被験者の脳の血行動態を算出する脳機能測定装置4とを備えたものである。
各部を説明する。
光照射手段2は、図1、図2に示すように、複数波長(本実施形態では3波長)の近赤外線を発する半導体レーザ等の光源21と、その光源21から発された光を伝達する送光用フレキシブルライトガイド(光ファイバ)22とを備えたものであり、この送光用ライトガイド22の光導出端部は、ヘルメット型の頭部装着具HTに保持されている。そして被験者が前記頭部装着具HTを装着することにより、近赤外線が被験者の頭部Mの内部に向かって照射されるように構成している。
受光手段3は、図1、図2に示すように、前記頭部装着具HTに光導入端部を保持させた受光用フレキシブルライトガイド(光ファイバ)32と、それら受光用ライトガイド32の光導出端部に接続された光電子増倍管やCCD素子などの受光素子31と、図示しない増幅器を備えたもので、前記送光用ライトガイド22から射出され、被験者の頭部M内で反射又は透過してくる近赤外線を、前記各受光用ライトガイド32を介して受光素子31に導き、その光強度を示す電気信号である光強度信号を出力させるように構成している。送光用ライトガイド22と受光用ライトガイド32とは1本ずつが対をなしており、この実施形態ではこれらが複数対、互いに離間させて頭部装着具HTに保持されている。
脳機能測定装置4は、図3、図4に示すように、CPU401、不揮発性乃至揮発性のメモリ402、ADコンバータ405やDAコンバータ406、入出力インタフェース403、ディスプレイ等の表示出力手段408、キーボードやマウス等の入力手段407、通信インタフェース404などを備えたいわゆるコンピュータシステムであって、前記メモリ402に記憶させた所定のプログラムにしたがって前記CPU401をはじめとする各周辺機器が協働することにより、後述する構造データ格納部D1、血行動態算出部43、初期値算出部42等としての機能を発揮する。かかる脳機能測定装置4は、単体であってもよいし、複数のコンピュータからなるものであってもよい。もちろん、汎用のコンピュータを利用してメモリにソフトウェアをプログラムして構成してもよいし、専用の論理回路を用いて完全に或いは一部をハードウェアで構成しても構わない。
構造データ格納部D1は、前記メモリ402の所定領域に設定したものであって、頭部Mを複数のマテリアルM1〜M5に区画し、さらに各マテリアルM1〜M5を複数(多数、数万〜数十万)のエレメントEに区画した頭部構造(図5参照、なお、この図では2次元であるが実際には3次元)を示す構造データを格納している。すなわち、この構造データは、図6に示すように、各エレメントを示すエレメントデータからなり、各エレメントデータは、そのエレメントの座標とマテリアルを少なくとも内容として含むものである。マテリアルは、図2、図5に示すように、ここでは頭皮M1、頭骨M2、脳脊髄液M3、灰白質M4及び白質M5の5つに分類している。かかる構造データは、被験者の個人差に合わせてより精密な計測ができるようにするため、被験者の頭部MをMRIやCTを用いて実測値から生成することが最も好ましいが、ここでは、計算を簡単にしてより高速な解析結果を得られるようにするため、一般的モデルから得た標準のものに設定している。
血行動態算出部43は、前記各エレメントの光学特性値を、与えられた所定の初期値から算出し、複数サンプリング時点での各エレメントの光学特性値から、各エレメント毎の光学特性値の時系列データを生成するとともに、その時系列データに基づいて被験者の脳内の血行動態を算出するものである。光学特性値の算出には、各エレメントに係る光学特性値に適当な初期値を与え、これから算出される近赤外線の光強度信号値と、実際に受光し計測された近赤外線の光強度信号値とを比較し、その差が小さくなるように各エレメントの光学特性値を次々変えていく最適化手法を用いている。そして、最終的に光強度信号の算出値が実測値に所定以上近似した際の各エレメントの光学特性値を、算出結果とし、メモリの所定領域に設定した光学特性データ格納部D3に格納するようにしている。
この光学特性データ格納部D3には、前記各エレメントの光学特性値が時系列で格納され、図7に示すように、光学特性値の時系列データである光学特性データが格納されることとなる。この光学特性データは、前記各エレメントデータに関連づけられたもので、光学特性値とは、各エレメントの光吸収係数と等価散乱係数とを少なくとも含むものである。
なお、このようにして算出された光学特性データから脳内の血行動態を算出し、ディスプレイ等に出力する構成に関しては、既知であるため詳しい説明を省略する。
初期値算出部42は、前記血行動態算出部43で用いられる各エレメントの初期値を算出するもので、本実施形態の特徴たる部分である。
この初期値算出部42は、マテリアル毎に光学特性値が均一であるとした条件の下、各マテリアルの光学特性値を仮に定め、それら各仮定光学特性値から算出される光強度信号値が、実測した前記光強度信号値に一定以上近似する場合のその各仮定光学特性値を、前記初期値とするものである。
具体的には、例えばオペレータから適宜入力されたマテリアル毎の光学特性値(光吸収係数と等価散乱係数)を出発点とし、同じマテリアルからなるエレメントに関しては常に同じ光学特性値となるという条件の下、各エレメントに係る仮定光学特性値から算出される近赤外線の光強度信号値と、実際に受光し計測された近赤外線の光強度信号値とを比較し、その差が小さくなるように各エレメントの光学特性値を次々更新していく前記と同様な最適化手法を用いている。そして、最終的に光強度信号の算出値が実測値に一定以上近似した際の各エレメントの光学特性値を、初期値とし、メモリ402の所定領域に設定した初期値格納部D2に前記エレメントデータと関連づけて格納するようにしている。
このように構成した本実施形態に係る脳機能測定システムの動作の一例について、図8、図9を参照しつつ以下に説明する。
まず、オペレータから前記入力手段407を介して、或いは他の図示しないコンピュータ等から通信インタフェース404を介して送信されてきた、マテリアル毎の初期仮定光学特性値を受信し(ステップS1)、これをメモリ402の所定領域に格納する。ここではマテリアルが5種あり、それぞれに光吸収係数と等価散乱係数が設定されるとして10の初期仮定光学特性値を記憶格納しておくこととなる。
一方、光照射手段2から近赤外線を射出し、被験者の頭部Mを通ったその近赤外線を受光手段3で受光しておく。
そして所定のイベントが発生すると、その時点での各部位での光強度信号を受信し(ステップS2)、その値をメモリ402の所定領域に設定した光強度格納部D4に格納する(ステップS3)。
次に、前記初期仮定光学特性値を出発点とし、同じマテリアルからなるエレメントに関しては常に同じ光学特性値となるという所定条件の下、各エレメントに係る仮定光学特性値から算出される近赤外線の光強度信号値と、実際に受光し計測された近赤外線の光強度信号値とを比較し、その差が小さくなるように各エレメントの光学特性値を次々更新していく(ステップS4〜S6)。
そして、最終的に光強度信号の算出値が実測値に一定以上近似した際の各エレメントの光学特性値を、初期値としてメモリの所定領域に設定した初期値格納部に格納する(ステップS7)。
その後、実際に脳機能の計測を始める。
まず、所定のサンプリングタイムが来ると(ステップS11)、その時点での各部位での光強度信号を受信し、その値を前記光強度格納部D4に格納する。
次に、前記初期値格納部D2から光学特性値の計算のための初期値を取得し、これを出発点として、これから算出される近赤外線の光強度信号値と、実際に受光し計測された近赤外線の光強度信号値とを比較し、その差が小さくなるように各エレメントの光学特性値を次々更新していく(ステップS13〜S16)。そして、最終的に光強度信号の算出値が実測値に所定以上近似した際の各エレメントの光学特性値を、算出結果とし、光学特性データ格納部D3に格納する(ステップS17)。
このようにして各サンプリングタイムでの光学特性値を次々算出して光学特性データ格納部D3に都度格納し、所定時間に亘っての各エレメントの光学特性に係る時系列データを生成する(ステップS18)。
そして、これら各エレメントの光学特性に係る時系列データから、脳の血行動態に関与する生体物質であるオキシヘモグロビン、デオキシヘモグロビン、そしてトータルヘモグロビン量変化或いは濃度変化を演算し、ディスプレイ等にその解析結果を出力する。この点の詳細に関しては既知であるため省略する。
したがってこのように構成した本発明に係る脳機能計測装置或いは脳機能測定方法によれば、マテリアルに分割した実際の頭部構造により近い頭部構造モデルに基づいて求めるため、脳の光学特性値及びそれに基づく血行動態を従来に比べ飛躍的に正確に算出することが可能になる。
またその際の大きな問題の1つである各エレメントにおける光学特性の初期値を、前記頭部構造モデルに基づいて客観的にかつ自動的に算出することができるため、不適切な初期値を与えることによる解析結果の不具合を減少させることができる。しかもその初期値が、対象とする脳構造種類(マテリアル)の2倍の未知数(吸収係数と等価散乱係数)しか含まないものとなり、高々数十箇所での光強度信号しか得られなくとも、数学的には悪条件とならず、短時間で初期値を算出することができる。
なお、本発明は前記実施形態に限られるものではない。例えばマテリアルの種類は5種類に限られないし、エレメント生成の手法(セグメンテーションの行い方)等にも種々の変形が可能であると考えられる。また、フローチャートについても、変形が可能であるのは言うまでもない。
本発明の一実施形態における脳機能測定システムを示す模式的全体構成図。 同実施形態における頭部内への近赤外線の照射態様を示す模式図。 同実施形態における脳機能測定装置のハードウェア構成図。 同実施形態における脳機能測定装置の機能ブロック図。 同実施形態における頭部構造モデルを二次元的に示す模式図。 同実施形態における構造データ格納部を示す模式的内部構造図。 同実施形態における光学特性データ格納部を示す模式的内部構造図。 同実施形態の脳機能測定装置の動作を示すフローチャート。 同実施形態の脳機能測定装置の動作を示すフローチャート。
符号の説明
M・・・頭部
4・・・脳機能測定装置
2・・・光照射手段
3・・・受光手段
D1・・・構造データ格納部
43・・・血行動態算出部
42・・・初期値算出部

Claims (10)

  1. 被験者の頭部内に向かって検査光を照射する光照射手段と、頭部から出射される検査光を受光し、その光強度を示す光強度信号を出力する受光手段とを利用するものであって、
    頭部を複数のマテリアルに区画し、さらに各マテリアルを複数のエレメントに区画した頭部構造を示す構造データを格納している構造データ格納部と、
    前記各エレメントの光学特性値を、与えられた所定の初期値から算出し、その光学特性値に基づいて被験者の脳内の血行動態を算出する血行動態算出部と、
    前記初期値を算出する初期値算出部とを備え、
    その初期値算出部が、マテリアル毎に光学特性値が均一であるとした条件の下、各マテリアルの光学特性値を仮に定め、それら各仮定光学特性値から算出される光強度信号値が、実測した前記光強度信号値に一定以上近似する場合のその各仮定光学特性値を、前記初期値とするものであることを特徴とする脳機能測定装置。
  2. 前記初期値算出部が、前記各仮定光学特性値を、それらの値に基づいて算出される光強度信号値が実測した前記光強度信号値に近づくように、入力された所定値を出発点として次々更新し、前記初期値を算出するものである請求項1記載の脳機能測定装置。
  3. 前記構造データが、頭部を頭皮、頭骨、CSF、灰白質及び白質の5つのマテリアルに区画したものである請求項1又は2記載の脳機能測定装置。
  4. 前記構造データを、被験者の頭部を実測することにより得ている請求項1、2又は3記載の脳機能測定装置。
  5. 前記構造データを、一般的モデルから得た共通のものとしている請求項1、2又は3記載の脳機能測定装置。
  6. 前記検査光が所定複数波長の近赤外線である請求項1、2、3、4又は5記載の脳機能測定装置。
  7. 光照射手段を用いて被験者の頭部内に向かって検査光を照射する光照射ステップと、
    頭部から出射される検査光を受光手段によって受光し、その光強度を示す光強度信号を出力させる受光ステップと、
    頭部を複数のマテリアルに区画し、さらに各マテリアルを複数のエレメントに区画した頭部構造を示す構造データを、メモリの所定領域に設定した構造データ格納部に格納する構造データ格納ステップと、
    前記各エレメントの光学特性値を、与えられた所定の初期値から算出し、その光学特性値に基づいて被験者の脳内の血行動態を算出する血行動態算出ステップと、
    前記マテリアル毎に光学特性値が均一であるとした条件の下、仮に定めた各光学特性値から算出される光強度信号値が、実測した前記光強度信号値に一定以上近似する場合のその各光学特性値を、前記初期値とする初期値算出ステップとからなることを特徴とする脳機能測定方法。
  8. 前記初期値算出ステップにおいて、前記各仮定光学特性値を、それらの値に基づいて算出される光強度信号値が実測した前記光強度信号値に近づくように、入力された所定値を出発点として次々更新し、前記初期値を算出するようにしている請求項7記載の脳機能測定方法。
  9. 被験者の頭部内に向かって検査光を照射する光照射手段と、頭部から出射される検査光を受光し、その光強度を示す光強度信号を出力する受光手段とを利用するものであって、
    頭部を複数のマテリアルに区画し、さらに各マテリアルを複数のエレメントに区画した頭部構造を示す構造データを格納している構造データ格納部と、
    前記各エレメントの光学特性値を、与えられた所定の初期値から算出し、その光学特性値に基づいて被験者の脳内の血行動態を算出する血行動態算出部と、
    前記マテリアル毎に光学特性値が均一であるとした条件の下、各マテリアルの光学特性値を仮に定め、それら各仮定光学特性値から算出される光強度信号値が、実測した前記光強度信号値に一定以上近似する場合のその各仮定光学特性値を、前記初期値とする初期値算出部としての機能をコンピュータに発揮させるものであることを特徴とする脳機能測定プログラム。
  10. 前記初期値算出部が、前記各仮定光学特性値を、それらの値に基づいて算出される光強度信号値が実測した前記光強度信号値に近づくように、入力された所定値を出発点として次々更新し、前記初期値を算出するものである請求項9記載の脳機能測定プログラム。
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