JP2005341960A - 核酸分子送達用担体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】カチオン性基を有する繰り返し単位(A)及び糖を含有する繰り返し単位(B)を有する糖含有共重合体を用いて形成される核酸分子送達用担体。更に、(A)及び(B)に加え、疎水性置換基を有する繰り返し単位(C)を有する糖含有共重合体から形成される核酸分子送達用担体。
【選択図】図1
Description
1. 一般式(I)
で表されるカチオン性基を有する繰り返し単位(A)と、一般式(II)
Sugarは糖から1個のNH2(Sugarがアミノ糖のアミノ基で結合しているモノサッカライド、ジサッカライドまたはポリサッカライド場合)もしくはOH(Sugarが糖の水酸基で結合しているモノサッカライド、ジサッカライド或いはポリサッカライドの場合)を除いた糖残基を示す。
Xは、−C(=O)Z1−、−C(=O)O−Ra−、−CONH−、−CONH−Rb−、−OC(=O)−Rc−C(=O)Z1−、又は―Ph−Rd−Z1−を示す。ここで、
Raは−Ph−O−、又は−(CH2)na−O−を示す。naは1〜10の整数を示す。
Rbは−Ph−O−、又は−(CH2)nb−O−を示す。nbは1〜10の整数を示す。
Rcは−(CH2)nc−、又は−(CH2)nc−Ph−(CH2)nc−を示す。ncは2〜18、好ましくは2〜10の整数を示す。
Rdは−CH2−、又は−SO2−を示す。
Z1は−O−または−NH−を示す。
Phは(o-, m-またはp-)フェニレン基を示す。)。
で表される糖(sugar)を含有する繰り返し単位(B)を有する糖含有共重合体
(但し、上記一般式(I)で表される繰り返し単位が下記式(IA)
で表される場合、一般式(IA)及び(II)で表される繰り返し単位のモル比率が1:9〜9:1であって、且つ、重量平均分子量が1×104〜5×108である糖含有共重合体を除く。)
を含む核酸分子送達用担体。
2. カチオン性基を有する繰り返し単位(A)、糖(Sugar)を含有する繰り返し単位(B)及び疎水性置換基を有する繰り返し単位(C)を有する糖含有共重合体を含み、該カチオン性基を有する繰り返し単位(A)が一般式(I)
で表され、糖(Sugar)を含有する繰り返し単位(B)が一般式(II):
Sugarは糖から1個のNH2(Sugarがアミノ糖のアミノ基で結合しているモノサッカライド、ジサッカライドまたはポリサッカライド場合)もしくはOH(Sugarが糖の水酸基で結合しているモノサッカライド、ジサッカライド或いはポリサッカライドの場合)を除いた糖残基を示す。
Xは、−C(=O)Z1−、−C(=O)O−Ra−、−CONH−、−CONH−Rb−、−OC(=O)−Rc−C(=O)Z1−、又は―Ph−Rd−Z1−を示す。ここで、
Raは−Ph−O−、又は−(CH2)na−O−を示す。naは1〜10の整数を示す。
Rbは−Ph−O−、又は−(CH2)nb−O−を示す。nbは1〜10の整数を示す。
Rcは−(CH2)nc−、又は−(CH2)nc−Ph−(CH2)nc−を示す。ncは2〜18、好ましくは2〜10の整数を示す。
Rdは−CH2−、又は−SO2−を示す。
Z1は−O−または−NH−を示す。
Phは(o-, m-またはp-)フェニレン基を示す。)。
で表される、核酸分子送達用担体。
3. 糖を含有する繰り返し単位(B)が、下記一般式(III)
で表される繰り返し単位である請求項1又は2に記載の核酸分子送達用担体。
4. カチオン性基を有する繰り返し単位(A)が、下記一般式(IV):
で表される繰り返し単位である請求項1〜3のいずれかに記載の核酸分子送達用担体。
5. 疎水性置換基を有する繰り返し単位(C)が、下記一般式(V)で表される繰り返し単位である請求項2〜4のいずれかに記載の核酸分子送達用担体。
一般式(V):
Wは−C(=O)O−、−OC(=O)−、−OC(=O)−(CH2)nw−C(=O)O−、又は−C(=O)NHを示す。nwは2〜18、好ましくは2〜10の整数を示す。
R9は、炭素数3〜30の飽和または不飽和の脂肪族または脂環式の炭化水素基を示す。)
6. 糖含有共重合体における繰り返し単位(A)と繰り返し単位(B)のモル比率がA:B=1:99〜99:1である、請求項1〜5のいずれかに記載の核酸分子送達用担体。
7. 糖含有共重合体における繰り返し単位(A)+繰り返し単位(B)に対する繰り返し単位(C)のモル比率が(A+B):C=99.9:0.1〜0.1:99.9である、項2〜6のいずれかに記載の核酸分子送達用担体。
8. 糖含有共重合体の重量平均分子量が10000〜1000000である請求項1〜7のいずれかに記載の核酸分子送達用担体。
9. 項1〜8のいずれかに記載の核酸分子送達用担体を用いたトランスフェクション試薬。
10. 項1〜8のいずれかに記載の核酸分子送達用担体を用いた遺伝子治療用担体。
カチオン性基を有する繰り返し単位の構造は所望に応じて適宜設定し得るが、本発明においては、下記一般式(I)で表される構造であることが好ましい。
本発明の1つの好ましい実施形態において、カチオン性基を有する繰り返し単位(A)が、下記一般式(IV):
で表される。
CH2=CH−C(=O)O−(CH2)3−N(CH3)2、
CH2=CH−C(=O)O−(CH2)3−N+(CH3)3、
CH2=CH−OC(=O)−(CH2)3−N(CH3)2、
CH2=CH−OC(=O)−(CH2)3−N+(CH3)3、
CH2=CH−CONH−(CH2)3−N(CH3)2、
CH2=CH−OC(=O)−(CH2)3−C(=O)O−N(CH3)2、
CH2=CH−OC(=O)−(CH2)3−C(=O)O−N(CH2CH3)2
などが挙げられる。
糖を含有する繰り返し単位の構造は所望に応じて適宜設定し得るが、特に下記一般式(II)で表される構造のものが好適に用いられる。
一般式(II):
疎水性置換基を有する繰り返し単位の構造は所望に応じて適宜設定し得るが、特に下記一般式(V)で表される構造のものが好適に用いられる。
一般式(V):
上記のコレステロール誘導体は、エステル型の重合性置換基と酵素を用いる方法により容易に合成することができる。
本発明における、繰り返し単位(A)及び繰り返し単位(B)を有する糖含有共重合体は、カチオン性基を有する単量体及び糖含有単量体を共重合することによって、得ることができる。また、本発明における、繰り返し単位(A)、繰り返し単位(B)及び繰り返し単位(C)を含有する共重合体は、カチオン性基を有する単量体、糖含有単量体及び疎水性置換基を有する単量体を共重合させることによって、得ることができる。
本発明の核酸分子送達用担体は、上記本発明の糖含有共重合体を用いて形成される。
ポリ(ジメチルアミノプロピルアクリルアミド-co-6-O-ビニルアジポイル-D-ガラクトース)Poly(dimethylaminopropylacrylamide-co-6-o-vinyladipoil-D-galactose)
又はポリ(ジメチルアミノプロピルアクリルアミド-co-6-O-ビニルアジポイル-D-グルコース)Poly(dimethylaminopropylacrylamide-co-6-o-vinyladipoil-D-glucose)を用いて形成された核酸分子送達用担体による遺伝子発現例。
Poly(dimethylaminopropylacrylamide-co-6-o-vinyladipoil-D-galactose)(ポリ(ジメチルアミノプロピルアクリルアミド-co-6-O-ビニルアジポイル-D-ガラクトース))を以下のように作成した。
核酸分子として、プラスミドpCMV-Luc(プロメガ社)を用いた。
肝細胞HepG2細胞と腎上皮細胞COS-1細胞に対する、pCMV-Luc-ガラクトース含有ポリマー複合体とpCMV-Luc-グルコース含有ポリマー複合体を用いた場合における遺伝子発現効率とC/A比の関係を調べた。
また、DC protein法によるタンパク定量を行うことによって細胞への毒性も検討した。タンパク定量はLowry法に基づいて行った。
次いで、遺伝子の取込みがガラクトースレセプター介在によるものであるかを確認する為に 上記(1-3)の遺伝子発現実験において、D-galactose を添加して、糖添加による競争阻害実験を行うことにした。Poly(DMAPAA-co-6-O-vinyladipoyl-D-galactose)がガラクトースレセプターを介してHepG2細胞へ導入されているならば、ガラクトースレセプターに対してD-galactose の結合が競合するために、Poly(DMAPAA-co-6-O-vinyladipoyl-D-galactose)がレセプターに結合しにくくなり、D-galactose添加により、Poly(DMAPAA-co-6-O-vinyladipoyl-D-galactose)のHepG2細胞への遺伝子発現効率は下がると考えられる。
次に、糖添加の存在における遺伝子の取り込みの仕組みにおいて、遺伝子が核内へ取り込まれているのか、細胞質に留まっているのかを明らかにするために、糖添加による競争阻害条件下での32P-pCMV-Luc活性を測定し、核への取り込み量を調べた。糖添加による競争阻害条件は、上記(1-5)と同様にした。
ニックトランスレーション法によりα-dCTP-32PをpCMV-Lucにラベル化した。
液体シンチレーションカウンターによって細胞内へ導入された32P-pCMV-Lucの放射能活性を測定し、核及び細胞質内への取り込み量を測定した。96well plate に 1×104cells/wellずつ播種して接着させたCOS-1細胞とHepG2細胞へ、様々な濃度のD-galactose、あるいはD-glucoseを加え、形成させた32P-pCMV-Lucとポリマー(D40glu60, D42gal58)とのcomplexを50μl/well添加した。そこへ、200μMクロロキン溶液(FBS free)を50μl/well添加して8時間インキュベートした。8時間後、PBS溶液で洗浄し、トリプシン溶液を添加して細胞を剥離させた後、SDS溶液を添加して細胞を溶解した。遠心分離後、上清と沈殿とを分け、それぞれ液体シンチレーションカクテルへ入れて、液体シンチレーションカウンターによって細胞内へ導入された32P-pCMV-Lucの放射能活性を測定した。このときの上清を細胞質(Cytoplasm)への取り込み量、沈殿を核(Nuclear)への取り込み量とした。
Poly(DMAPAA-co-6-O-vinyladipoyl-D-glucose-co-stearyl)又はPoly(DMAPAA-co-6-O-vinyladipoyl-D-galactose-co-stearyl) を用いて形成された核酸分子送達用担体における遺伝子発現例。
カチオン性基を有する単量体としてDMAPAA、糖を含有する単量体として6-O-vinyladipoyl-D-glucose又は6-O-vinyladipoyl-D-galactose、そして、疎水性置換基を有する単量体としてステアリルアクリレート(stearylacrylate)を用い、実験例における共重合体の合成と同様の方法で重合反応を行った。モノマー全体の濃度を0.5×10-3molとし、モノマーの仕込み比をDMAPAA : 6-O-vinyladipoyl-D-glucose(又は6-O-vinyladipoyl-D-galactose) : stearylacrylate = 35 : 65 : 1(単位は全てmol%)とした。開始剤2,2'-Azobis(4-methoxy-2,4-dimethylvaleronitrile)(AMDVN)を1.0mol%加えて、DMSOを溶媒として全量を1mlとした。密栓できる、すり付き試験管にそれらを仕込み、三方コックで栓をして液体窒素で凍結させてから、試験管内を三回窒素置換させた。これをもう一度室温に戻して融解させ、再び凍結させて窒素置換を繰り返す。この操作を合計三回繰り返して行った後、凍結させずにそのまま真空ラインでひいて脱気した。その後、真空状態で60℃のウォーターバスに4時間浸し、反応させた。4時間後、分子量1万カットの透析膜に入れ、純水中室温で24時間透析した。24時間後、ガラスチューブに入れて凍結乾燥した。
Poly(DMAPAA-o-6-O-vinyladipoyl-D-galactose-co-stearyl(D50gal49s1)とDNAとのcomplex、及びPoly(DMAPAA-o-6-O-vinyladipoyl- D-glucose(D38glu61s1)) とDNAとのcomplexに、アニオン分子であるpotassium polyvinyl Sulfate Solution (PVSK)を添加し、complexからのDNAの解離能をアガロースゲル電気泳動によって確認した。すなわち、Poly(DMAPAA-o-6-O-vinyladipoyl-D-galactose-co-stearyl)とDNA (pCMV-Luc)とのcomplex(C/A比=0.5, 1, 1.5, 2, 3, 4, 5, 10)とPoly(DMAPAA-o-6-O-vinyladipoyl-D-galactose)とDNA(pCMV-Luc)とのcomplex(C/A比=0.5, 1, 1.5, 2, 3, 4, 5, 10)を各5μlずつとり、1μlのpCMV-Luc(200μg/μl)と混合して、37℃で30分間放置したものに、等モル量のPVSKを各3.88μl添加し、37℃で30分間放置した。コントロールとして1μlのpCMV-Luc(200μg/μl)にD-MEMを5μl、TEを3.88μl添加したものと、1μlのpCMV-Luc(200μg/μl)に各C/A比のポリマー溶液を5μl、TEを3.88μl添加したものを、電気泳動した。
DNAの解離能と遺伝子の発現効率との相関性を確認する為に、D50gal49s1を用いて遺伝子導入を行うこととした。プラスミドDNA (pCMV-Luc)とポリマーとのcomplexを形成させた。96well plateに1×104 cells/wellずつ播種して接着させたCOS-1細胞とHepG2細胞へ、complexを50μl/well添加し、200μMクロロキン溶液(FBS free)を50μl/well添加して8時間インキュベートさせた。8時間後、PBSで洗浄して、D-MEM(10%FBS)を100μl/well添加し、さらに40時間インキュベートさせた。40時間後、PBSで洗浄して細胞溶解液(Triton X-100など)50μl/well添加し、37℃で30時間放置後、それを20μlずつ取り出して発光基質液(ATP,D-Luciferinなど)100μl入ったビンに入れ、ミルカウンターでLuciferase活性による細胞への遺伝子発現効率を測定した。
さらに、pCMV-Luc-Gal58(pCMV-Luc-D42Gal58)複合体及びpCMV-Luc-Gal49(s)(pCMV-Luc-D50Gal49s1)複合体からのPVS(Poly(vinylsulfate))存在下での遺伝子の遊離を調べた。遺伝子の遊離は、上記(2−2)DNA解離能の確認と同様の方法で行った。結果を図9に示す。
例3:糖含有共重合体の合成
(1)メチルガラクトシド含有ポリマー
Poly(DMAPAA-co-6-O-vinyladipoyl-methyl-D-galactoside-co-stearylacrylate)
カチオン性基を有する単量体としてDMAPAA(ジメチルアミノプロピルアクリルアミド)、糖を含有する単量体として6-O-vinyladipoyl-methyl-D-galactoside、そして、疎水性置換基を有する単量体としてstearylacrylate(ステアリルアクリレート)を用いた。単量体全体の濃度を0.5×10-3molとし、仕込み比をそれぞれカチオン性基:糖:疎水性=50:50:1(単位はすべてmol%)とした。開始剤2,2’-Azobis(4-methoxy-2,4-dimethylvaleronitrile) (AMDVN)を1 mol%加えて、DMSOを溶媒としてガラスアンプル中で全量を1mlとした。脱気封かんし、60℃で24時間反応した。分子量1万カットの透析膜に入れ、純水中室温で24時間透析し、凍結乾燥した。得られたパウダーをアセトンで洗浄し、真空下乾燥しポリマーを得た。得られたポリマーの分子量、繰り返し単位のモル比及び収率については下の表に示す。
Poly(DMAPAA-co-6-O-vinyladipoyl-methyl-D-galactoside-co-vinylstearate)
カチオン性基を有する単量体としてDMAPAA(ジメチルアミノプロピルアクリルアミド)、糖を含有する単量体として6-O-vinyladipoyl-methyl-D-galactoside、そして、疎水性置換基を有する単量体としてvinylstearate(ステアリン酸ビニルエステル)を用い、上と同様の方法で反応した。得られたポリマーの分子量、繰り返し単位のモル比及び収率については下の表に示す。
Poly(DMAPAA-co-6-O-vinyladipoyl-methyl-D-galactoside-co-vinylpalmitate)
カチオン性基を有する単量体としてDMAPAA(ジメチルアミノプロピルアクリルアミド)、糖を含有する単量体として6-O-vinyladipoyl-methyl-D-galactoside、そして、疎水性置換基を有する単量体としてvinylpalmitate(パルミチン酸ビニルエステル)を用い、上と同様の方法で反応した。得られたポリマーの分子量、繰り返し単位のモル比及び収率については下の表に示す。
Poly(DMAEA-co-6-O-vinyladipoyl-methyl-D-galactoside-co-stearyl)
カチオン性基を有する単量体としてDMAEA(ジメチルアミノエチルアクリレート)、糖を含有する単量体として6-O-vinyladipoyl-methyl-D-galactoside、そして、疎水性置換基を有する単量体としてstearylacrylate(ステアリルアクリレート)を用い、上と同様の方法で反応した。得られたポリマーの分子量、繰り返し単位のモル比及び収率については下の表に示す。
Poly(DMAEA-co-6-O-vinyladipoyl-methyl-D-galactoside-co-vinylstearate)
カチオン性基を有する単量体としてDMAEA(ジメチルアミノエチルアクリレート)、糖を含有する単量体として6-O-vinyladipoyl-methyl-D-galactoside、そして、疎水性置換基を有する単量体としてvinylstearate(ステアリン酸ビニルエステル)を用い、上と同様の方法で反応した。得られたポリマーの分子量、繰り返し単位のモル比及び収率については下の表に示す。
Poly(DMAEAA-co-6-O-vinyladipoyl-methyl-D-galactoside-co-vinylpalmitate)
カチオン性基を有する単量体としてDMAEA(ジメチルアミノエチルアクリレート)、糖を含有する単量体として6-O-vinyladipoyl-methyl-D-galactoside、そして、疎水性置換基を有する単量体としてvinylpalmitate(パルミチン酸ビニルエステル)を用い、上と同様の方法で反応した。得られたポリマーの分子量、繰り返し単位のモル比及び収率については下の表に示す。
Poly(DMAPAA-co-6-O-vinyladipoyl-D-mannose-co-stearylacrylate)
カチオン性基を有する単量体としてDMAPAA(ジメチルアミノプロピルアクリルアミド)、糖を含有する単量体として6-O-vinyladipoyl-D-mannose、そして、疎水性置換基を有する単量体としてstearylacrylate(ステアリルアクリレート)を用い、上と同様の方法で反応した。得られたポリマーの分子量、繰り返し単位のモル比及び収率については下の表に示す。
カチオン性基を有する単量体としてDMAPAA(ジメチルアミノプロピルアクリルアミド)、糖を含有する単量体として6-O-vinyladipoyl-D-mannose、そして、疎水性置換基を有する単量体としてvinylstearate(ステアリン酸ビニルエステル)を用い、上と同様の方法で反応した。得られたポリマーの分子量、繰り返し単位のモル比及び収率については下の表に示す。
カチオン性基を有する単量体としてDMAPAA(ジメチルアミノプロピルアクリルアミド)、糖を含有する単量体として6-O-vinyladipoyl-D-mannose、そして、疎水性置換基を有する単量体としてvinylpalmitate(パルミチン酸ビニルエステル)を用い、上と同様の方法で反応した。得られたポリマーの分子量、繰り返し単位のモル比及び収率については下の表に示す。
Poly(DMAEMA-co-6-O-vinyladipoyl-D-mannose-co-stearylacrylate)
カチオン性基を有する単量体としてDMAEMA(ジメチルアミノエチルメタアクリレート)、糖を含有する単量体として6-O-vinyladipoyl-D-mannose、そして、疎水性置換基を有する単量体としてstearylacrylate(ステアリルアクリレート)を用い、上と同様の方法で反応した。得られたポリマーの分子量、繰り返し単位のモル比及び収率については下の表に示す。
Poly(DMAEMA-co-6-O-vinyladipoyl-D-mannose-co-vinylstearate)
カチオン性基を有する単量体としてDMAEMA(ジメチルアミノエチルメタアクリレート)、糖を含有する単量体として6-O-vinyladipoyl-D-mannose、そして、疎水性置換基を有する単量体としてvinylstearate(ステアリン酸ビニルエステル)を用い、上と同様の方法で反応した。得られたポリマーの分子量、繰り返し単位のモル比及び収率については下の表に示す。
Poly(DMAEMA-co-6-O-vinyladipoyl-D-mannose-co-vinylpalmitate)
カチオン性基を有する単量体としてDMAEMA(ジメチルアミノエチルメタアクリレート)、糖を含有する単量体として6-O-vinyladipoyl-D-mannose、そして、疎水性置換基を有する単量体としてvinylpalmitate(パルミチン酸ビニルエステル)を用い、上と同様の方法で反応した。得られたポリマーの分子量、繰り返し単位のモル比及び収率については下の表に示す。
(3)マルトース含有ポリマー
Poly(DMAEA-co-6-O-vinyladipoyl-D-maltose-co-stearylacrylate)
カチオン性基を有する単量体としてDMAEA(ジメチルアミノエチルアクリレート)、糖を含有する単量体として6-O-vinyladipoyl-D-maltose、そして、疎水性置換基を有する単量体としてstearylacrylate(ステアリルアクリレート)を用い、上と同様の方法で反応した。得られたポリマーの分子量、繰り返し単位のモル比及び収率については下の表に示す。
Poly(DMAEA-co-6-O-vinyladipoyl-D-maltose-co-vinylstearate)
カチオン性基を有する単量体としてDMAEA(ジメチルアミノエチルアクリレート)、糖を含有する単量体として6-O-vinyladipoyl-D-maltose、そして、疎水性置換基を有する単量体としてvinylstearate(ステアリン酸ビニルエステル)を用い、上と同様の方法で反応した。得られたポリマーの分子量、繰り返し単位のモル比及び収率については下の表に示す。
Poly(DMAEA-co-6-O-vinyladipoyl-D-maltose-co-vinylpalmitate)
カチオン性基を有する単量体としてDMAEA(ジメチルアミノエチルアクリレート)、糖を含有する単量体として6-O-vinyladipoyl-D-maltose、そして、疎水性置換基を有する単量体としてvinylpalmitate(パルミチン酸ビニルエステル)を用い、上と同様の方法で反応した。得られたポリマーの分子量、繰り返し単位のモル比及び収率については下の表に示す。
(4)トレハロース含有ポリマー
Poly(DMAEMA-co-6-O-vinyladipoyl-D-trehalose-co-stearylacrylate)
カチオン性基を有する単量体としてDMAEMA(ジメチルアミノエチルメタアクリレート)、糖を含有する単量体として6-O-vinyladipoyl-D-trehalose、そして、疎水性置換基を有する単量体としてstearylacrylate(ステアリルアクリレート)を用い、上と同様の方法で反応した。得られたポリマーの分子量、繰り返し単位のモル比及び収率については下の表に示す。
Poly(DMAEMA -co-6-O-vinyladipoyl-D-trehalose-co-vinylstearate)
カチオン性基を有する単量体としてDMAEMA(ジメチルアミノエチルメタアクリレート)、糖を含有する単量体として6-O-vinyladipoyl-D-trehalose、そして、疎水性置換基を有する単量体としてvinylstearate(ステアリン酸ビニルエステル)を用い、上と同様の方法で反応した。得られたポリマーの分子量、繰り返し単位のモル比及び収率については下の表に示す。
Poly(DMAEMA -co-6-O-vinyladipoyl-D-trehalose-co-vinylpalmitate)
カチオン性基を有する単量体としてDMAEMA(ジメチルアミノエチルメタアクリレート)、糖を含有する単量体として6-O-vinyladipoyl-D-trehalose、そして、疎水性置換基を有する単量体としてvinylpalmitate(パルミチン酸ビニルエステル)を用い、上と同様の方法で反応した。得られたポリマーの分子量、繰り返し単位のモル比及び収率については下の表に示す。
(5)グルコース含有ポリマー
Poly(DMAPAA-co-6-O-vinyladipoyl-D-glucose-co-vinyladipoyl-cholesterol)
カチオン性基を有する単量体としてDMAPAA(ジメチルアミノプロピルアクリルアミド)、糖を含有する単量体として6-O-vinyladipoyl-D-mannose、そして、疎水性置換基を有する単量体としてvinyladipoyl-cholesterol(3-ビニルアジポイルコレステロール)を用い、上と同様の方法で反応した。得られたポリマーの分子量、繰り返し単位のモル比及び収率については下の表に示す。
(1)溶媒の検討
コレステロール485mg、ジビニルアジピン酸0.95mlを溶かしたテトラヒドロフラン5mlに、酵素(LIP-301)500mgを加えて、室温で6日間振とうした。反応液を薄層クロマトグラフィー(展開溶媒としてヘキサン:酢酸エチル=9:1硫酸発色)で調べ生成物の有無を確認した。結果を表5に示す。
(2)酵素の検討
コレステロール485mg、ジビニルアジピン酸0.95mlにトルエン、DMSO、DMF、ピリジン、ジオキサン、テトラヒドロフランをそれぞれ5ml加え、酵素としてはCandida Antarctica 由来のlipase:Novozyme435(Novo)、Pseudomonas sp.由来のリパーゼ:LPL-311(東洋紡績)、LPL-311の固定化酵素:LIP-301(東洋紡績)、ぶた膵臓由来リパーゼ:L-3126(シグマ)、Bacillus subtilis由来のアルカリ性プロテアーゼ:Bioprase conc.(長瀬)、Streptomyces sp.由来のアルカリ性プロテアーゼ:ALP-101(東洋紡績)それぞれ500mgを添加、室温で6日間振とうした。反応液を薄層クロマトグラフィー(展開溶媒としてヘキサン:酢酸エチル=9:1硫酸発色)で調べ生成物の有無を確認した。結果を図10Aに示す。
(3)ジビニルアジピン酸濃度の検討
コレステロール485mg、コレステロールに対して3倍モル、2倍モル、1.5倍モル、1.1倍モルになるように加えたジビニルアジピン酸を溶かしたテトラヒドロフラン5mlに、酵素(LIP-301)500mgを加えて、室温で6日間振とうした。反応液を薄層クロマトグラフィー(展開溶媒としてヘキサン:酢酸エチル=9:1硫酸発色)で調べ生成物の有無を確認した。結果を図10Bに示す。
(4)スケールアップ合成
コレステロール2.228g、ジビニルアジピン酸4.36mlを溶かしたテトラヒドロフラン23mlに、リパーゼ(LIP-301)2.3gを加えて、室温で一晩振とうした。反応後、反応液をろ過し不溶の酵素を除去した後、溶媒を濃縮し、シリカゲル50gをつめたカラムに、溶離液としてヘキサン:酢酸エチル=20:1を用いて目的物であるエステル体の油状生成物2.5gを得た。
合成例1:
(1)固定化リパーゼによるモノアクリロイルα−シクロデキストリンの合成
(2)Poly(DMAPAA-co-acryloyl a-cyclodextrin-D-galactoside-co-stearyl)の合成
DMAPAA(ジメチルアミノプロピルアクリルアミド)、acryloyl a-cyclodextrin、stearylacrylate(ステアリルアクリレート)を用いた。単量体全体の濃度を0.5×10-3molとし、仕込み比をそれぞれカチオン性基:糖:疎水性=50:50:1(単位はすべてmol%)とした。開始剤2,2’-Azobis(4-methoxy-2,4-dimethylvaleronitrile) (AMDVN)を1mol%加えて、DMFを溶媒としてガラスアンプル中で全量を1mlとした。脱気封かんし、60℃で24時間反応した。分子量1万カットの透析膜に入れ、純水中室温で24時間透析し、凍結乾燥した。得られたパウダーをアセトンで洗浄し、真空下乾燥しポリマーを得た。
合成例2:
・ 固定化リパーゼによるビニルアジポイルα−シクロデキストリンの合成
(2)Poly(DMAPAA-co-vinyladipoyl a-cyclodextrin-D-galactoside-co-stearyl)の合成
DMAPAA(ジメチルアミノプロピルアクリルアミド)、vinyladipoyl a-cyclodextrin、stearylacrylate(ステアリルアクリレート)を用いた。単量体全体の濃度を0.5×10-3molとし、仕込み比をそれぞれDMAPAA:vinyladipoyl a-CD:stearylacrylate=50:50:1(単位はすべてmol%)とした。開始剤2,2’-Azobis(4-methoxy-2,4-dimethylvaleronitrile) (AMDVN)を1mol%加えて、DMFを溶媒としてガラスアンプル中で全量を1mlとした。脱気封かんし、60℃で24時間反応した。分子量1万カットの透析膜に入れ、純水中室温で24時間透析し、凍結乾燥した。得られたパウダーをアセトンで洗浄し、真空下乾燥しポリマーを得た。
試験例1
例3と同様に合成したステアリル基(S)含量(0%、2%、3%、10%、13%)のガラクトースを糖残基として有するRITCラベルしたポリマー(Poly(DMAPAA-co-6-vinyladipoyl -D-galactoside-co-stearyl(S含量は0%);
Poly(DMAPAA-co-6-vinyladipoyl -D-galactoside-co-stearyl)(S含量は2%))
を使用して、FITCラベルしたDNAと複合体(complex)を形成した。該複合体にポリビニル硫酸カリウム塩(PVSK)を作用させて、DNAの遊離の有無を確認した。結果を図11に示す。
Claims (10)
- 一般式(I)
Yは、−C(=O)O−(CH2)ny−、−OC(=O)−(CH2)ny−、―OC(=O)−(CH2)ny−C(=O)、又は−CONH−(CH2)ny−を示す。nyは1〜10の整数を示す。
Zは、−NR3R4(R3及びR4は、各々同一または異なって炭素数1〜10の炭化水素基を示す。)、−N+R5R6R7(R5、R6及びR7は、各々同一または異なって炭素数1〜10の炭化水素基を示す。)、又は窒素含有複素環式基を示す。)
で表されるカチオン性基を有する繰り返し単位(A)と、一般式(II)
Sugarは糖から1個のNH2(Sugarがアミノ糖のアミノ基で結合しているモノサッカライド、ジサッカライドまたはポリサッカライド場合)もしくはOH(Sugarが糖の水酸基で結合しているモノサッカライド、ジサッカライド或いはポリサッカライドの場合)を除いた糖残基を示す。
Xは、−C(=O)Z1−、−C(=O)O−Ra−、−CONH−、−CONH−Rb−、−OC(=O)−Rc−C(=O)Z1−、又は―Ph−Rd−Z1−を示す。ここで、
Raは−Ph−O−、又は−(CH2)na−O−を示す。naは1〜10の整数を示す。
Rbは−Ph−O−、又は−(CH2)nb−O−を示す。nbは1〜10の整数を示す。
Rcは−(CH2)nc−、又は−(CH2)nc−Ph−(CH2)nc−を示す。ncは2〜18の整数を示す。
Rdは−CH2−、又は−SO2−を示す。
Z1は−O−または−NH−を示す。
Phは(o-, m-またはp-)フェニレン基を示す。)。
で表される糖(sugar)を含有する繰り返し単位(B)を有する糖含有共重合体
(但し、上記一般式(I)で表される繰り返し単位が下記式(IA)
で表される場合、一般式(IA)及び(II)で表される繰り返し単位のモル比率が1:9〜9:1であって、且つ、重量平均分子量が1×104〜5×108である糖含有共重合体を除く。)
を含む核酸分子送達用担体。 - カチオン性基を有する繰り返し単位(A)、糖(Sugar)を含有する繰り返し単位(B)及び疎水性置換基を有する繰り返し単位(C)を有する糖含有共重合体を含み、該カチオン性基を有する繰り返し単位(A)が一般式(I)
Yは、−C(=O)O−(CH2)ny−、−OC(=O)−(CH2)ny−、―OC(=O)−(CH2)ny−C(=O)、又は−CONH−(CH2)ny−を示す。nyは1〜10の整数を示す。
Zは、−NR3R4(R3及びR4は、各々同一または異なって炭素数1〜10の炭化水素基を示す。)、−N+R5R6R7(R5、R6及びR7は、各々同一または異なって炭素数1〜10の炭化水素基を示す。)、又は窒素含有複素環式基を示す。)
で表され、糖(Sugar)を含有する繰り返し単位(B)が一般式(II):
Sugarは糖から1個のNH2(Sugarがアミノ糖のアミノ基で結合しているモノサッカライド、ジサッカライドまたはポリサッカライド場合)もしくはOH(Sugarが糖の水酸基で結合しているモノサッカライド、ジサッカライド或いはポリサッカライドの場合)を除いた糖残基を示す。
Xは、−C(=O)Z1−、−C(=O)O−Ra−、−CONH−、−CONH−Rb−、−OC(=O)−Rc−C(=O)Z1−、又は―Ph−Rd−Z1−を示す。ここで、
Raは−Ph−O−、又は−(CH2)na−O−を示す。naは1〜10を示す。
Rbは−Ph−O−、又は−(CH2)nb−O−を示す。nbは1〜10を示す。
Rcは−(CH2)nc−、又は−(CH2)nc−Ph−(CH2)nc−を示す。ncは2〜18の整数を示す。
Rdは−CH2−、又は−SO2−を示す。
Z1は−O−または−NH−を示す。
Phは(o-, m-またはp-)フェニレン基を示す。)。
で表される、核酸分子送達用担体。 - 糖を含有する繰り返し単位(B)が、下記一般式(III)
で表される繰り返し単位である請求項1又は2に記載の核酸分子送達用担体。 - カチオン性基を有する繰り返し単位(A)が、下記一般式(IV):
で表される繰り返し単位である請求項1〜3のいずれかに記載の核酸分子送達用担体。 - 疎水性置換基を有する繰り返し単位(C)が、下記一般式(V)で表される繰り返し単位である請求項2〜4のいずれかに記載の核酸分子送達用担体。
一般式(V):
Wは−C(=O)O−、−OC(=O)−、−OC(=O)−(CH2)nw−C(=O)O−、又は−C(=O)NHを示す。nwは2〜18の整数を示す。
R9は、炭素数3〜30の飽和または不飽和の脂肪族または脂環式の炭化水素基を示す。) - 糖含有共重合体における繰り返し単位(A)と繰り返し単位(B)のモル比率がA:B=1:99〜99:1である、請求項1〜5のいずれかに記載の核酸分子送達用担体。
- 糖含有共重合体における繰り返し単位(A)+繰り返し単位(B)に対する繰り返し単位(C)のモル比率が(A+B):C=99.9:0.1〜0.1:99.9である、請求項2〜6のいずれかに記載の核酸分子送達用担体。
- 糖含有共重合体の重量平均分子量が10000〜1000000である請求項1〜7のいずれかに記載の核酸分子送達用担体。
- 請求項1〜8のいずれかに記載の核酸分子送達用担体を用いたトランスフェクション試薬。
- 請求項1〜8のいずれかに記載の核酸分子送達用担体を用いた遺伝子治療用担体。
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