JP2005341775A - 携帯端末装置及び二次電池パック - Google Patents

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Abstract

【課題】 適合しない二次電池パックを装着された状態で充電装置に接続された場合でも、この二次電池パックに対して充電が行なわれないようにして、二次電池パックや携帯端末装置が充電により破損するのを防止することができる携帯端末装置を提供する。
【解決手段】 二次電池パック30が保持するID情報を抽出するID抽出手段20と、充電装置40に接続された状態のときに充電装置から二次電池パックへの給電動作のON/OFFの切替え機能を有する電源回路8と、前記ID抽出手段により抽出されたID情報に基づいて前記二次電池パックが自機に適合するものであるかどうかについての認証手続を行なうと共に、この認証手続の判断結果が適合する旨であった場合には前記電源回路に給電動作を行なわせるよう制御する制御手段22とを備えた。
【選択図】 図1

Description

本発明は、充電装置に接続可能であって、二次電池パックが着脱自在であり、二次電池パックを装着したままの状態で充電装置に接続すると、自動的にこの充電装置から二次電池パックへの給電動作が行なわれる携帯端末装置、及びこのような携帯端末装置に用いられる二次電池パックに関するものである。
従来の携帯電話機等の携帯端末装置には、所定の充電装置に接続可能であると共に、この携帯端末装置に対応する二次電池パックが着脱自在になっているものがあった。また、このような携帯端末装置には、二次電池パックを装着したままの状態で充電装置に接続すると、その携帯端末装置の内部の電源回路が、充電装置から二次電池パックへの給電動作を自動的に開始させるようになっているものがあった。
さらに、このような携帯端末装置として、二次電池パックの充電が終了した後の一定時間内に、再び携帯端末装置が充電装置に接続された場合には、二次電池パック内の二次電池が既に飽和状態であることを迅速に判断し、飽和状態から更に充電が行なわれる不必要な充電動作を防止するようになっているものがあった(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−4824号公報
しかしながら、前記特許文献1のような携帯端末装置では、この携帯端末装置に対応する二次電池パックと性能等が異なる他の種類の二次電池パックをその携帯端末装置にユーザーが気付かずに装着してしまった場合や、この携帯端末装置に対応する正規の二次電池パックを模倣したものであって、携帯端末装置に対して十分な保護手段を備えていない模倣品を誤ってその携帯端末装置に装着してしまった場合等には、これらが上記飽和後の不必要な充電動作により破損するおそれがあるという問題があった。
また、前記特許文献1のような携帯端末装置以外の他の携帯端末装置であっても、それに対応する二次電池パックと性能等が異なる他の種類の二次電池パックや、十分な保護手段を備えていない模倣品の二次電池パックを誤ってその携帯端末装置に装着してしまった場合等には、これらが上記飽和後の不必要な充電動作により破損するおそれがあるという問題があった。
また、このような種類の異なる二次電池パックや模倣品の二次電池パックに対して上記充電動作を行なった場合には、これらが破損するおそれがあるというだけでなく、このような種類の異なる二次電池パックや模倣品の二次電池パックを直接又は間接の原因として、これらが装着されている携帯端末装置等の破損等を招き、ユーザーが予期せぬ不利益を被るおそれがあるという問題があった。
そこで本発明は、上記問題点に鑑みて、適合しない二次電池パックを装着された状態で充電装置に接続された場合でも、この二次電池パックに対して充電が行なわれないようにして、二次電池パックや携帯端末装置が充電により破損するのを防止することができる携帯端末装置、及びこのような携帯端末装置に用いられる二次電池パックを提供することを課題とするものである。
上記課題を解決するために本発明は、
充電装置に接続可能であり、二次電池パックが着脱自在の携帯端末装置であって、
前記二次電池パックが保持するID情報を抽出するID抽出手段と、
前記二次電池パックが装着されると共に前記充電装置に接続された状態のときにこの充電装置と二次電池パックとの間を回路接続する給電用回路が一部に形成され、この給電用回路による充電装置から二次電池パックへの給電動作のON/OFFの切替え機能を有する電源回路と、
前記充電装置に接続したときに、前記ID抽出手段により抽出されたID情報に基づいて前記二次電池パックが自機に適合するものであるかどうかについての認証手続を行なうと共に、この認証手続の判断結果が適合する旨であった場合には前記電源回路に給電動作を行なわせ、認証手続の判断結果が適合しない旨であった場合には前記電源回路に給電動作を行なわせないよう制御する制御手段とを備えていることを特徴とするものである。
また、本発明による携帯端末装置は、
前記制御手段が、前記ID抽出手段により前記二次電池パックのID情報が抽出されなかった場合に、前記電源回路に給電動作を行なわせないよう制御することを特徴とするものである。
また、本発明による携帯端末装置は、
比較用情報を記憶する記憶手段を備え、
前記制御手段は、前記認証手続として、前記比較用情報に前記ID情報に対応するものを有する場合に前記二次電池パックが自機に適合するものであると判断することを特徴とするものである。
また、本発明による携帯端末装置は、
通信網に接続可能な通信手段を備え、
前記制御手段は、前記認証手続として、前記通信手段により前記ID情報と自機に関する所定の情報を通信網に接続されたサーバに送信し、前記二次電池パックが自機に適合するかどうかについてサーバに問い合わせるようにしたことを特徴とするものである。
また、本発明による携帯端末装置は、
比較用情報を記憶する記憶手段と、
通信網に接続可能な通信手段とを備え、
前記制御手段は、前記認証手続として、前記比較用情報に前記ID情報に対応するものを有する場合に前記二次電池パックが自機に適合するものであると判断し、前記比較用情報に前記ID情報に対応するものを有していない場合には前記通信手段によりID情報と自機に関する所定の情報を通信網に接続されたサーバに送信して二次電池パックが自機に適合するかどうかについてサーバに問い合わせるようにしたことを特徴とするものである。
また、本発明による携帯端末装置は、
前記制御手段は、前記認証手続として前記通信手段により前記二次電池パックが自機に適合するかどうかについてサーバに問い合わせた場合であって、この結果が適合する旨であった場合には、前記記憶手段から比較用情報を消去すると共にID情報を新たな比較用情報として記憶させることを特徴とするものである。
また、本発明による携帯端末装置は、
前記二次電池パックが取り外された場合に、前記記憶手段に記憶されている比較用情報の全部又は一部が消去されることを特徴とするものである。
また、本発明による携帯端末装置は、
前記二次電池パックが取り外されると共にこの二次電池パックと異なる他の二次電池パックが装着された場合に、前記記憶手段に記憶されている比較用情報の全部又は一部が消去されることを特徴とするものである。
また、本発明による携帯端末装置は、
前記制御手段が、自機の主電源を切断する操作が行なわれた場合に、前記記憶手段に記憶されている比較用情報の全部又は一部が消去されることを特徴とするものである。
また、本発明による携帯端末装置は、
少なくとも表示手段又はスピーカーのいずれかを備え、
前記制御手段は、前記通信手段が前記サーバとの通信接続を確立することができない場合に、前記電源回路による給電動作を行なわない旨を前記表示手段又はスピーカーにより報知させることを特徴とするものである。
また、本発明による携帯端末装置は、
前記制御手段が、前記認証手続の動作中であるときは前記充電装置から受電して動作することを特徴とするものである。
また、本発明による携帯端末装置は、
前記ID抽出手段が、前記二次電池パックと非接触通信を行なうことにより前記IDを取得する非接触リーダであることを特徴とするものである。
また、上記課題を解決するために本発明は、
携帯端末装置に装着して、充電装置から前記携帯端末装置を介して充電可能な二次電池を備える二次電池パックであって、
前記携帯端末装置にて、装着される二次電池パックが適合するものであるか否かの認証に用いられるID情報を保持する認証用記憶手段を備え、
前記携帯端末装置からの認証要求に応じて前記ID情報を出力し、前記携帯端末装置にて適合すると判断されて前記携帯端末装置からの給電がなされると前記二次電池の充電がなされることを特徴とするものである。
また、本発明による二次電池パックは、
前記認証要求が無線であって、当該認証要求を受信することにより動作電力を生成して、前記ID情報を前記認証用記憶手段から読み出して無線出力する非接触出力手段を備えることを特徴とするものである。
このような本発明の携帯端末装置及び二次電池パックによれば、携帯端末装置が、適合しない二次電池パックを装着された状態で充電装置に接続された場合でも、この二次電池パックに対して充電が行なわれないようにして、二次電池パックや携帯端末装置が充電により破損するのを防止することができる。
以下、本発明に係る携帯端末装置及び二次電池パックの実施の形態について、図面に基づいて具体的に説明する。
図1ないし図5は、本発明の一実施の形態に係る携帯電話機2(携帯端末装置に相当)、及びこの携帯電話機2に装着される二次電池パック30について説明するために参照する図である。
図1は、携帯電話機2に二次電池パック30を装着した状態の回路構成を示すブロック図である。携帯電話機2は、通信手段4、記憶手段6、電源回路8、音声処理手段10、スピーカー12、マイク14、表示手段16、操作手段18、非接触リーダ20(ID抽出手段に相当)、及びこれらを制御する制御手段22を備えている。また、二次電池パック30は、二次電池32、認証用記憶手段34及び非接触出力手段36を備えている。
二次電池パック30は携帯電話機2に装着されると、その二次電池32が、携帯電話機2の電源回路8と回路接続されるようになっており、携帯電話機2は、通常の動作時において、装着された二次電池パック30の二次電池32から、電源回路8を介して受電するようになっている。
また、携帯電話機2は、この携帯電話機2に対応する所定の充電台40(充電装置に相当)の上に載置されると、電源回路8と充電台40の互いに対応する接続端子同士が接触して回路接続され、二次電池パック30の二次電池32が充電されることができるようになっている。
すなわち、図示してないが、電源回路8内の一部には、充電台40と二次電池パック30の二次電池32の間を回路接続する給電回路が形成されており、電源回路8は、制御手段22からの命令に基づいて、その給電回路による充電台40から二次電池パック30への給電動作のON/OFFを切替えるようになっている。
また、記憶手段6は、図2に示すように、不揮発性の第1記憶手段6aと、揮発性の第2記憶手段6bを備えて構成されている。第1記憶手段6aには、自機に関する所定の情報、並びに、比較用情報としての第1比較用情報及び第2比較用情報が記憶されている。また、第2記憶手段6bには、比較用情報としての第3比較用情報を記憶するようになっている。
第1記憶手段6aは、自機に関する所定の情報として、この携帯電話機2のメーカー名や機種名等を記憶している。また、第1記憶手段6aは、第1比較用情報として、後述する二次電池パック30のID情報と比較するための情報であって、この携帯電話機2に適合する複数の二次電池パック30のいずれかのID情報と一致する内容を予め記憶するようになっている。
第1記憶手段6aに記憶される第2比較用情報は、第1比較用情報と同様に、二次電池パック30のID情報と比較するための情報であって、この携帯電話機2に適合する複数の二次電池パック30のいずれかのID情報と一致する内容になっているものである。そして、第1比較用情報と第2比較用情報のそれぞれは、互いに異なる二次電池パック30に対応するようになっているため、この第1比較用情報と第2比較用情報は、互いに異なる内容になっている。
したがって、携帯電話機2は、ユーザーに引き渡される当初において、この携帯電話機2に適合する特定の2つの二次電池パック30のそれぞれが保持するID情報と同じ内容の比較用情報を、第1比較用情報及び第2比較用情報として第1記憶手段6aに記憶している。この第1比較用情報及び第2比較用情報は、第1記憶手段6aが不揮発性であるために、第1記憶手段6aへの給電が途切れても保持され続けるようになっており、また、異なる内容に書換えることができないようになっている。
また、第2記憶手段6bに記憶される第3比較用情報は、第1記憶手段6aに記憶される第1比較用情報や第2比較用情報と同様に、後述する二次電池パック30のID情報と比較するための情報であるが、第1比較用情報や第2比較用情報とは異なるID情報であって、やはりこの携帯電話機2に適合する複数の二次電池パック30のいずれかのID情報と一致する内容を書込むことができるものである。
すなわち、第3比較用情報は、第1比較用情報又は第2比較用情報と一致するID情報の二次電池パック30とは異なる別の二次電池パック30に対応して、そのID情報の内容が書換えられるようになっている。また、第3比較用情報は、第2記憶手段6bへの給電が途切れると、第2記憶手段6bが揮発性であるために消去されるようになっている。
次に、二次電池パック30は、図1に示すように、その認証用記憶手段34と非接触出力手段36が互いに回路接続されている。そして、その認証用記憶手段34には、二次電池パック30毎に異なる二次電池パック30固有のID情報が記憶されている。
そして、携帯電話機2の非接触リーダ20は、RFID(Radio Frequency Identification)の技術により、非接触出力手段36との間で非接触式(無線式)通信を行ない、二次電池パック30の認証用記憶手段34に記憶されているID情報を読み取ることができるようになっている。
すなわち、二次電池パック30が携帯電話機2に装着された場合でも、非接触リーダ20と非接触出力手段36は直接回路接続はされないが、制御手段22の命令に基づいて非接触リーダ20が認証要求の無線送信を行なうと、非接触出力手段36は、二次電池パック30内の二次電池32から電源の供給を受けずに、非接触リーダ20からの認証要求を受信することにより動作電力を生成し、これを電源として認証用記憶手段34に記憶されているID情報を読み出すと共に、これを非接触リーダ20に無線出力するようになっている。
また、携帯電話機2の通信手段4は、他の一般的な携帯電話機と同様に、無線通信により、最寄りの基地局50を介して、公衆の通信網52に接続することができるようになっている。通信網52にはサーバ54が接続されており、このサーバ54には、携帯端末装置2と二次電池パック30の適合性についての二次電池パック対応テーブルが保存されている。
図3に示すように、サーバ54に保存されている二次電池パック対応テーブルには、携帯端末装置2のメーカー名及び機種名と、各々の携帯端末装置2に適合して装着することができる二次電池パック30のID情報が、予め記録されている。
次に、図4のフローチャートに基づいて、二次電池パック30が取り外されたときの携帯電話機2の動作について説明する。
後述するように、携帯電話機2の第2記憶手段6b(図2参照)には、図5のフローチャートにおけるステップS15の処理手続により、現在装着されている二次電池パック30のID情報が、第3比較用情報として記憶されている場合がある。
携帯電話機2から二次電池パック30が取り外されると、第2記憶手段6bが揮発性であるために、図4に示すように、この第2記憶手段6bに記憶されていた第3比較用情報は消去される。
次に、図5のフローチャートに基づき、制御手段22が行なう認証手続について説明する。制御手段22は、図1に示すように、携帯電話機2が充電台40の上に載置されて、携帯電話機2の電源回路8と充電台40が回路接続することにより、図5のフローチャートに示す認証手続を開始する。
また、制御手段22は、電源回路8と充電台40が回路接続してから認証手続が終了するまでの間は、電源回路8を制御することにより、二次電池パック30の二次電池32ではなく、充電台40側から電力の供給を受けるようになっている。
携帯電話機2の制御手段22は、認証手続を開始すると、最初に記憶手段6から第1比較用情報、第2比較用情報及び第3比較用情報を読み出すようになっている(図5中、ステップS1)。また、制御手段22は、二次電池パック30のID情報を非接触リーダ20に抽出させるようになっている(ステップS2)。
そして、制御手段22は、非接触リーダ20が抽出したID情報が第1比較用情報、第2比較用情報又は第3比較用情報のいずれかと一致するかどうかを確認する(ステップS3)。ID情報が第1比較用情報、第2比較用情報又は第3比較用情報のいずれかと一致した場合には(ステップS3のYES)、電源回路8に充電台40から二次電池パック30の二次電池32への給電を開始させる(ステップS4)。
ID情報が第1比較用情報、第2比較用情報及び第3比較用情報のいずれにも一致しない場合には(ステップS3のNO)、通信手段4に通信網52のサーバ54との通信接続を行なわせ(図1参照)、通信手段4が、サーバ54との通信接続を確立することができなかった場合には(ステップS5のYES)、制御手段22は、電源回路8に二次電池32への給電動作を行なわせないようにすると共に(ステップS6)、図1に示す表示手段16又はスピーカー12に、「認証に失敗したため給電動作を行なわない」旨をユーザーに報知させるようになっている(ステップS7)。
通信手段4が、サーバ54との通信接続を確立できた場合には(ステップS5のNO)、制御手段22は、二次電池パック30のID情報、及び図2に示す記憶手段6に記憶されている自機のメーカーと機種名の情報を、通信手段4によりサーバ54宛てに送信し、この携帯電話機2と二次電池パック30が互いに適合するかどうかについて問い合わせるようになっている(ステップS8)。
サーバ54は、携帯電話機2から、二次電池パック30のID情報、及びこの携帯電話機2のメーカーと機種名の情報を受信すると(ステップS9)、これらと一致する組合せが、図3に示す二次電池パック対応テーブルに記録されているかどうかを調査するようになっている(ステップS10)。
そして、サーバ54は、一致する組合せが二次電池パック対応テーブルに記録されていた場合には、「携帯電話機2と二次電池パック30は互いに適合する」旨の判断結果を携帯電話機2に送信するようになっている(ステップS11)。また、一致する組合せが記録されていなかった場合には、「適合しない」旨の判断結果を携帯電話機2に送信するようになっている(同じくステップS11)。
携帯電話機2の制御手段22は、通信手段4により、サーバ54の判断結果を受信すると(ステップS12)、この判断結果を確認するようになっている(ステップS13)。
サーバ54の判断結果が、「この携帯電話機2と二次電池パック30は互いに適合する」旨のものであった場合には、二次電池パック30に充電することを認証して(ステップS13のYES)、電源回路8に充電台40から二次電池パック30の二次電池32への給電を開始させる(ステップS14)。そして、図2に示す第2記憶手段6bの第3比較用情報を消去すると共に、図5中のステップS2で抽出した二次電池パック30のID情報を新たな第3比較用情報として記憶させるようになっている(ステップS15)。
また、サーバ54の判断結果が、「この携帯電話機2と二次電池パック30は互いに適合しない」旨のものであった場合には、制御手段22は、二次電池パック30に充電することを認証せず(ステップS13のNO)、電源回路8に給電を行なわせないようになっている(ステップS16)。そして、表示手段16又はスピーカー12に、「二次電池パック30が正規品ではなく模倣品等である疑いがあるため、給電動作を行なわない」旨をユーザーに報知させるようになっている(ステップS17)。
このような携帯電話機2及び二次電池パック30によれば、携帯電話機2が、記憶手段6の比較用情報と二次電池パック30のID情報とを比較して、互いに適合するものであるかどうかを確認するようになっているので、適合しない二次電池パックを装着された状態で充電台40に接続された場合には、この二次電池パックに対して充電が行なわれないようにして、二次電池パックや携帯電話機2が充電により破損するのを防止することができる。
また、携帯電話機2は、その記憶手段6に第1比較用情報ないし第3比較用情報の3つの比較用情報を記憶していると共に、非接触リーダ20により二次電池パック30からID情報を抽出した後、このID情報と比較用情報とを比較するようになっているので、二次電池パック30がこの携帯電話機2に適合するかどうかを簡単に確認することができる。
また、携帯電話機2及び二次電池パック30は、これらが一緒にユーザーに引き渡される場合には、携帯電話機2の記憶手段6に記憶される比較用情報と、二次電池パック30のID情報とを互いに一致させた状態で引き渡すことが容易であるのに対して、携帯電話機2及び二次電池パック30のそれぞれが別々にユーザーに引き渡される場合には、当初において記憶手段6の比較用情報と二次電池パック30のID情報とを互いに対応させておくことが困難になるが、図5のフローチャートにおけるステップS8ないしステップS13の手続処理により、携帯電話機2と二次電池パック30との互いの適合性をサーバ54に問い合わせるようになっているため、携帯電話機2と二次電池パック30との互いの適合性を確実に確認することができる。
また、携帯電話機2は、この携帯電話機2と二次電池パック30との互いの適合性をサーバ54に問い合わせて、「適合する」旨の判断結果を受信した場合には、図5のフローチャートにおけるステップS15の手続処理により、現在装着されている二次電池パック30のID情報を新たな比較用情報として第2記憶手段6bに記憶するようになっているので、次回の充電の際には、適合性についてサーバ54に問い合わせずに済むため、認証手続を簡単に行なうことができる。
また、第2記憶手段6bの第3比較用情報が、携帯電話機2に装着されている二次電池パック30のID情報と一致する内容で記憶されていたとしても、この二次電池パック30が取り外されると、第3比較用情報はその内容が消去されるようになっているので、消去される前の第3比較用情報が、その後に装着される二次電池パック30に対して影響を与えることがないため、認証手続の確実性を向上させることができる。
また、携帯電話機2がサーバ54との通信接続を確立することができなかった場合や、携帯電話機2と二次電池パック30が互いに適合しなかった場合には、表示手段16又はスピーカー12により、これを報知するようになっているため、その旨をユーザーに認識させることができる。
また、携帯電話機2の制御手段22は、電源回路8と充電台40が回路接続してから図5に示すフローチャートの認証手続が終了するまでの間は、二次電池パック30の二次電池32ではなく、充電台40側から直接電力の供給を受けるようになっているため、二次電池パック30の二次電池32の残量がない場合でも動作することができる。
また、携帯電話機2が非接触リーダ20を備え、二次電池パック30が非接触出力手段36を備えて、前記RFIDの技術による無線通信を行なうようになっているので、非接触出力手段36は二次電池パック30内に備えられているにも関わらず、二次電池パック30の二次電池32の残量がない場合でも、その影響を受けることなく動作することができる。
なお、本実施の形態では、図2に示すように、携帯電話機2の第1記憶手段6aに、比較用情報として第1比較用情報と第2比較用情報の2つを記憶するようになっていたが、携帯電話機2をユーザーに引き渡す当初の段階で、この携帯電話機2に適合する二次電池パック30の個数や種類、及びこれらの二次電池パック30のそれぞれのID情報が明確になっている場合には、このID情報に応じて、第1記憶手段6aに1つ又は3つ以上の比較用情報を記憶するようになっていてもよい。
また、本実施の形態では、図2に示すように、携帯電話機2の第1記憶手段6aに、第1比較用情報と第2比較用情報の2つの比較用情報を記憶するようになっていたが、この第1記憶手段6aが比較用情報を記憶しないようになっていてもよい。このような場合の認証手続は、図5のフローチャートにおけるステップS2ないしステップS7の処理手続が省略され、ステップ1の直後からステップS8以降の処理手続が継続されるようになる。
また、本実施の形態では、図2に示すように、携帯電話機2の記憶手段6が、第2記憶手段6bを備えて、この第2記憶手段6bに、比較用情報として第3比較用情報を記憶するようになっていたが、記憶手段6が第2記憶手段6bを備えない構成になっていてもよい。このような場合には、図5のフローチャートのステップS3において、ID情報が比較用情報に対応するものではないと判断した場合に、ステップS5を省略し、直ちにステップS6及びステップS7の処理手続を行ない、ステップS9ないしステップS17の手続処理を行なわないようにすることはいうまでもない。
また、記憶手段6は、第2記憶手段6bを備えないようにすると共に、第1記憶手段6aにフラッシュメモリを用いるようになっていてもよい。フラッシュメモリは不揮発性であるが、記憶した内容を消去したり、新たな内容を書込んだりすることができるので、このフラッシュメモリを用いた第1記憶手段6aに比較用情報を記憶させるようにすれば、図5のフローチャート中におけるステップS1及びステップS15の両方の手続処理において、第1記憶手段6aが処理の対象となるようにすることにより、このフローチャートの各ステップのいずれかを省略することなく、全く同様の手順で認証手続を行なわせることができる。
また、本実施の形態では、二次電池パック30のID情報は、それぞれの二次電池パック30についての固有の情報として、二次電池パック30ごとに互いに異なるものが付されるようになっていたが、特定の機種の携帯電話機2と互いに適合して装着することができる多数の二次電池パック30に対して割当てるID情報の個数を、このような二次電池パック30の個数よりも少なくなるように制限しておいて、このようなID情報の中から、複数の二次電池パック30に対して同じID情報が割当てられるようになっていてもよい。
このように、複数の二次電池パック30に対して同じID情報が割当てられるようにすれば、流通する二次電池パック30の増加に伴なって、ID情報の桁数が増加したり、携帯電話機2の記憶手段6の記憶領域が不足したりする等の問題の発生を防止することができると共に、模倣の対象となり易くなることを防止する効果を維持することができる。
また、本実施の形態では、二次電池パック30のID情報は、この二次電池パック30のそれぞれに固有の情報として付されていたが、二次電池パック30の種類ごとに共通のID情報が付されるようになっていてもよい。
また、本実施の形態では、図4に示すように、携帯電話機2から二次電池パック30が取り外された場合に、この第2記憶手段6bの第3比較用情報が消去されるようになっていたが、二次電池パック30が取り外されると共にこの二次電池パック30と異なる他の二次電池パック30が装着された場合に、第3比較用情報が消去されるようになっていてもよい。また、操作手段18により、携帯電話機2の主電源を切断する操作が行なわれた場合に、第3比較用情報が消去されるようになっていてもよい。
また、本実施の形態とは別の実施の形態として、記憶手段6が第2記憶手段6bを備えず、第1記憶手段6aにフラッシュメモリを用いるようにした場合には、携帯電話機2から二次電池パック30が取り外されると共にこの二次電池パック30と異なる他の二次電池パック30が装着されたとき、又は携帯電話機2の主電源を切断する操作が行なわれたときに、第1記憶手段6aに記憶されている比較用情報の全部又はその一部が消去されるようになっていてもよい。
また、本実施の形態では、携帯電話機2の非接触リーダ20と二次電池パック30の非接触出力手段36の間で、前記RFIDの技術による無線通信を行なうことによりID情報が抽出されるようになっていたが、このような非接触リーダ20と非接触出力手段36のそれぞれに代えて、二次電池パック30を携帯電話機2に装着したときに互いに回路接続され、有線の通信により非接触リーダ20及び非接触出力手段36と同様の役割を果たすようになっているものを、携帯電話機2と二次電池パック30のそれぞれに設けてもよい。
また、本実施の形態では、図5のステップS3において、二次電池パック30のID情報が比較用情報に対応するかどうかを常に比較するようになっていたが、例えば、二次電池パック30が携帯電話機2に装着されていなかったり、ID情報を保持しない二次電池パックが装着されていたりしたために、ステップS2においてID情報を抽出することができなかった場合には、ステップS3等を経由せずにステップS6及びステップS7に移行して、電源回路8に給電動作を行なわせないようにすると共に、認証することができなかった旨を報知するようになっていてもよい。このように動作させるには、ステップS2の直後に、ID情報を抽出することができたかどうかを判断する手続処理を割込ませればよい。
また、本実施の形態では、二次電池パック30のID情報は、この二次電池パック30についての固有の情報として、それぞれの二次電池パック30ごとに異なるように付されているので、例えば、この二次電池パック30の模倣品等が流通して同じID情報が複数のユーザーにより使用されているような場合には、サーバ54は、図5のフローチャートにおけるステップS10において、このような事実を容易に発見することができる。
このような場合には、サーバ54は、「二次電池パック30が模倣品である可能性がある」旨を携帯電話機2のメーカーに送信すると共に、「携帯電話機2と二次電池パック30が互いに適合しないものである」旨の結果を携帯電話機2に送信するようになっていてもよい。
また、本実施の形態では、携帯電話機2及びこれに装着される二次電池パック30に対し、本発明を適用した場合について説明したが、本発明は、PDA(Personal Digital Assistant)等の携帯電話機以外の携帯端末装置、及びこのような携帯端末装置の二次電池パックについても適用することができることはいうまでもない。
本発明の一実施の形態に係る携帯電話機2、二次電池パック30及び充電台40の回路構成、並びに通信網52を示すブロック図である。 図1に示す記憶手段6の内部構成を示す図である。 図1に示すサーバ54が記憶している二次電池パック対応テーブルである。 図1に示す携帯電話機2から二次電池パック30が取り外されたときの手続処理を示すフローチャートである。 図1に示す携帯電話機2が充電台40に接続されたときにおける制御手段22の認証手続を示すフローチャートである。
符号の説明
2 携帯電話機
4 通信手段
6 記憶手段
8 電源回路
10 音声処理手段
12 スピーカー
14 マイク
16 表示手段
18 操作手段
20 非接触リーダ(ID抽出手段)
22 制御手段
30 二次電池パック
32 二次電池
34 認証用記憶手段
36 非接触出力手段
40 充電台(充電装置)
50 基地局
52 通信網
54 サーバ

Claims (14)

  1. 充電装置に接続可能であり、二次電池パックが着脱自在の携帯端末装置であって、
    前記二次電池パックが保持するID情報を抽出するID抽出手段と、
    前記二次電池パックが装着されると共に前記充電装置に接続された状態のときにこの充電装置と二次電池パックとの間を回路接続する給電用回路が一部に形成され、この給電用回路による充電装置から二次電池パックへの給電動作のON/OFFの切替え機能を有する電源回路と、
    前記充電装置に接続したときに、前記ID抽出手段により抽出されたID情報に基づいて前記二次電池パックが自機に適合するものであるかどうかについての認証手続を行なうと共に、この認証手続の判断結果が適合する旨であった場合には前記電源回路に給電動作を行なわせ、認証手続の判断結果が適合しない旨であった場合には前記電源回路に給電動作を行なわせないよう制御する制御手段と
    を備えていることを特徴とする携帯端末装置。
  2. 前記制御手段は、前記ID抽出手段により前記二次電池パックのID情報が抽出されなかった場合に、前記電源回路に給電動作を行なわせないよう制御することを特徴とする請求項1に記載の携帯端末装置。
  3. 比較用情報を記憶する記憶手段を備え、
    前記制御手段は、前記認証手続として、前記比較用情報に前記ID情報に対応するものを有する場合に前記二次電池パックが自機に適合するものであると判断することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の携帯端末装置。
  4. 通信網に接続可能な通信手段を備え、
    前記制御手段は、前記認証手続として、前記通信手段により前記ID情報と自機に関する所定の情報を通信網に接続されたサーバに送信し、前記二次電池パックが自機に適合するかどうかについてサーバに問い合わせるようにしたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の携帯端末装置。
  5. 比較用情報を記憶する記憶手段と、
    通信網に接続可能な通信手段とを備え、
    前記制御手段は、前記認証手続として、前記比較用情報に前記ID情報に対応するものを有する場合に前記二次電池パックが自機に適合するものであると判断し、前記比較用情報に前記ID情報に対応するものを有していない場合には前記通信手段によりID情報と自機に関する所定の情報を通信網に接続されたサーバに送信して二次電池パックが自機に適合するかどうかについてサーバに問い合わせるようにしたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の携帯端末装置。
  6. 前記制御手段は、前記認証手続として前記通信手段により前記二次電池パックが自機に適合するかどうかについてサーバに問い合わせた場合であって、この結果が適合する旨であった場合には、前記記憶手段から比較用情報を消去すると共にID情報を新たな比較用情報として記憶させることを特徴とする請求項5に記載の携帯端末装置。
  7. 前記二次電池パックが取り外された場合に、前記記憶手段に記憶されている比較用情報の全部又は一部が消去されることを特徴とする請求項6に記載の携帯端末装置。
  8. 前記二次電池パックが取り外されると共にこの二次電池パックと異なる他の二次電池パックが装着された場合に、前記記憶手段に記憶されている比較用情報の全部又は一部が消去されることを特徴とする請求項6に記載の携帯端末装置。
  9. 自機の主電源を切断する操作が行なわれた場合に、前記記憶手段に記憶されている比較用情報の全部又は一部が消去されることを特徴とする請求項6に記載の携帯端末装置。
  10. 少なくとも表示手段又はスピーカーのいずれかを備え、
    前記制御手段は、前記通信手段が前記サーバとの通信接続を確立することができない場合に、前記電源回路による給電動作を行なわない旨を前記表示手段又はスピーカーにより報知させることを特徴とする請求項4ないし請求項9のいずれか一に記載の携帯端末装置。
  11. 前記制御手段は、前記認証手続の動作中であるときは前記充電装置から受電して動作することを特徴とする請求項1ないし請求項10のいずれか一に記載の携帯端末装置。
  12. 前記ID抽出手段は、前記二次電池パックと非接触通信を行なうことにより前記IDを取得する非接触リーダであることを特徴とする請求項1ないし請求項11のいずれか一に記載の携帯端末装置。
  13. 携帯端末装置に装着して、充電装置から前記携帯端末装置を介して充電可能な二次電池を備える二次電池パックであって、
    前記携帯端末装置にて、装着される二次電池パックが適合するものであるか否かの認証に用いられるID情報を保持する認証用記憶手段を備え、
    前記携帯端末装置からの認証要求に応じて前記ID情報を出力し、前記携帯端末装置にて適合すると判断されて前記携帯端末装置からの給電がなされると前記二次電池の充電がなされることを特徴とする二次電池パック。
  14. 前記認証要求が無線であって、当該認証要求を受信することにより動作電力を生成して、前記ID情報を前記認証用記憶手段から読み出して無線出力する非接触出力手段を備えることを特徴とする請求項13に記載の二次電池パック。
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