JP2005341273A - 撮影装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、3軸ジンバル構造を採用しながら天頂ロックを確実に回避し、かつ本体外形の大型化を抑制することにより、航空機等に搭載しても空力特性に影響を与えることの少ない撮影装置を提供する。
【解決手段】アジマス軸2が垂直方向に向けられて回転自在に支持され、チルトアジマス軸7がアジマス軸上の所定部位において交差するよう傾斜して向けられて回転自在に支持され、エレベータ軸13がチルトアジマス軸とアジマス軸との交点で交差し、かつチルトアジマス軸と直交するよう向けられて回転自在に支持され、撮影部(カメラ)17がエレベータ軸に取付けられエレベータ軸回りに回転自在であり、アジマス軸とチルトアジマス軸およびエレベータ軸にそれぞれに駆動機構5,10,16が連結され、それぞれの軸を個別に回転駆動制御する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、不規則な移動を継続する目標物に対して自動的に追跡する追跡装置に搭載され、特に、撮影した映像信号が信号処理系に引き渡され、ここにおいて各軸を制御する信号を生成して対象物を追跡し撮像を継続する撮影装置に関する。
特殊な飛翔物体は、赤外線を利用して航空機等から発生する熱を感知し自動的に追尾する機能を備えている。一方、特殊な航空機等には飛翔物体の追尾機能を撹乱する装置が搭載されていて、これはたとえば地上に配置される、もしくは警戒用航空機に搭載される広域レーダ等からの情報をもとに飛翔物体を目標物として確認し撮影装置を作用させる。
撮影装置に搭載されるカメラ(夜間の撮影も可能とするため、赤外線カメラが用いられる)は、目標物を自動で追尾し照準を合わせて撮影等を行う。そして、タイミングをとって撮影装置に備えられる撹乱用高出力レーザ発生装置を作用して、目標物に備えられる追尾用感知子であるいわゆる目を照射するとともに、別途用意された多数枚の金属箔片を散布し、追跡用赤外線をランダムな方向に反射して追尾の撹乱をなす。
前記自動追尾照準機能を備えた撮影装置を用いる他の分野としては、警察や消防あるいは報道用のヘリコプターに搭載し、飛行しながら地上で不規則な方向に移動を繰り返す目標物を自動的に追尾する装置や、加工装置用途のたとえばフライス盤におけるONマシンでワーク寸法を測定する、レーザ変位計の光軸案内機構等がある。
従来の自動追尾照準機能を備えた撮影装置の概略構成と作用を、図8(A)ないし(E)に概略的に示す。各分図の下段は概略機構と回動過程を順に示す説明図であり、各分図の上段は機構の回動にともなうカメラの撮影可能方向(ハッチング部分)を示す平面図である。
基台a内に図示しない回転駆動機構が収容され、この回転駆動機構により基台aに垂直方向に支持される水平面内旋回軸であるアジマス軸(以下、AZ軸と呼ぶ)を回転駆動できるようになっている。このAZ軸の上端部には、AZ軸と直交する水平方向に設けられた仰角軸であるエレベータ軸(以下、EL軸と呼ぶ)を回転駆動する図示しない回転駆動機構を備えている。
このように、AZ軸とEL軸との2軸の可動軸を有する2軸ジンバル構造であり、カメラbはEL軸に沿って取付けられる。AZ軸に対する回転駆動によって、AZ軸に支持されるEL軸およびカメラbは一体に回転し、かつEL軸を駆動することによってカメラbはEL軸回りに回転し目標物を追尾する。
2軸ジンバル構造としては、天文台に備えられる天体望遠鏡を案内する機構や、艦船等に装備される砲台の軸機構にも応用され、目標物が天頂以外にある通常姿勢においてAZ軸とEL軸を任意の方向に自由に、かつ速やかに回動して自動追尾し照準を合わせることができる。
しかしながら、前記目標物がたとえば天頂、もしくは天頂付近において突然、それまでとは異なる方向に急旋回し飛翔方向を変更すると、追尾と照準を合わせることが不可能となる、いわゆる天頂ロック(ジンバルロックとも呼ばれる)が発生することが知られている。
図9(A)ないし(C)および図10(A)ないし(C)は、天頂ロックの具体的な現象を説明する図である。
図9(A)に示すように、たとえばAZ軸から見て9時の方向から飛翔してきた目標物Xが飛翔方向を一定にして高度を上げていく過程では、一旦、AZ軸を所定方向(9時方向)に設定したあとは固定でよく、EL軸のみ角度(仰角)を大に調整すればカメラbは目標物Xを自動追尾して照準を合わせることができる。
ところが、図9(B)に示すように、目標物Xが天頂M付近で急激に飛翔方向を変更する場合があり、同時に、高度の変更をともなうことがある。このときは、AZ軸を目標物Xの追跡範囲から外れた方向へ回動駆動し、高度の変更がある場合はEL軸も併せて回動調整しなければならない。
図9(C)に示すように、目標物XがAZ軸の回動速度以上の速度で急旋回をなせば、当然、追尾が不可能となって照準を合わせることができない。いわゆる天頂ロック(ジンバルロック)の発生となり、目標物Xを見失ってしまう。
図10(A)は、目標物XがたとえばAZ軸から見て2時の方向から飛翔してきて、天頂付近までは自動的に追尾照準が可能な状態を示している。そして、目標物Xが天頂付近で急激に旋回して飛翔方向を変更した場合、たとえばEL軸の旋回面と略直角方向に旋回したときなどは、図10(B)および(C)に示すようにAZ軸を一瞬のうちに略90°旋回する必要があり、当然ながらAZ軸の旋回が遅れて追尾が不可能となる、天頂ロックが発生する結果は変わらない。
このような天頂ロックを解消するには、AZ軸を瞬時に高速度で回転する必要があり、駆動制御的には極めて困難である。そこで、[特許文献1]ないし[特許文献4]において、天頂ロックを回避する装置および方法が開示されるに至った。[特許文献1]ないし[特許文献3]の技術は、AZ軸とEL軸の2軸ジンバルに加えて、EL軸と直交する方向のX(クロス)−EL軸をマウントする3軸ジンバル構造であることを前提とする。[特許文献4]の技術は、船舶に搭載する3軸構成のアンテナ構造体を備えている。
特公平 6− 26284号公報 特開平 7−202541号公報 特開平11−308604号公報 US 6,198,452 B1
[特許文献1]と、[特許文献2]および[特許文献3]における3軸ジンバル構造では、EL軸上にマウントされたX−EL軸に沿って追跡用カメラやレーザ光等の反射ミラーが搭載される。
しかしながらこのような構造を採用すると、運動量が多くなり、高速動作が必要なAZ軸について慣性負荷が大きくなってしまう欠点がある。また、角加速度が高いためにAZ軸を駆動するモーターが大型で重くなる。装置内でレイアウトすると、EL軸の可動範囲とX−EL軸の可動範囲の両方に対してモーターと干渉が出る。これを考慮して余裕のある設計をなすと、装置外形が大型にならざるを得ない。したがってこの装置を航空機に搭載すると、航空機の空力特性を損なう虞れがある。
[特許文献4]の3軸アンテナ構造体においては、船体の傾きに係らずアンテナの姿勢を海面に対して一定に保持していて、たとえば飛翔する目標物を自動的に追跡し照準を合わせる前記[特許文献1]ないし[特許文献3]の技術とは基本的に構成が相違して、参考にするには困難である。
具体的な構成では、反射鏡を支持する支持台の中心軸である第1の軸が、支持台を支持する傾斜台の中心軸である第2の軸に対して傾斜し、前記第2の軸に対して傾斜台を支持する基台の中心軸である第3の軸が傾斜する。ただし、前記第3の軸は垂直方向に支持される。
すなわち、このような構成と作用を模式的に示すと、図11および図12のようになる。図11(A)(B)は3軸アンテナ構造体の概略構成と回動過程を示し、図12は各軸の移動軌跡を平面視で説明する図である。
図11(A)(B)において、図示しない反射鏡を、反射鏡とは異なる向き(姿勢)で支持する第1の軸cは第2の軸dに対し傾斜して支持される。第2の軸dは第3の軸eに対し傾斜して支持され、第3の軸eは垂直方向に支持される。第3の軸eと第2の軸dとの交点fと、第2の軸dと第1の軸cとの交点fが一致する。したがって、第3の軸eが先に説明したAZ軸に相当し、第1の軸cが先に説明したEL軸に相当する。第2の軸dは第1の軸(AZ軸)に対して傾斜しているところから、チルト−アジマス軸(T−AZ軸)と呼べる。
これら第1ないし第3の軸c,d,eは軸受けを介して駆動機構に連結される。第3の軸eが180°回転したところで、第2の軸dは第3の軸eの0°における傾斜状態とは対称の向きに傾斜する。また、第2の軸dが180°回転したところで、第1の軸cは第2の軸dの0°における傾斜状態とは対称の向きに傾斜する。
図12において、Gは第3の軸eを回転中心とする第2の軸d端部の移動軌跡であり、Hは第2の軸dを回転中心とする第1の軸c端部の移動軌跡を示している。第3の軸eに対して第2の軸dは所定の回転半径を持って円運動をなすが、第1の軸cは第2の軸dに対して所定角度傾斜しているところから、平面視では楕円状運動をなす。しかも、第1の軸cは第2の軸dと結ぶ線と直交する方向にしか回転できない。
たとえ[特許文献4]の技術を前記撮影装置に応用したとしても、天頂もしくは天頂付近で急旋回する目標物を追尾するのに、第1の軸cと第2の軸dおよび第3の軸eをそれぞれ複雑に微調整しながら回動制御しなければならない。このような複雑な制御は目標物の急な旋回速度に追従できない虞れが極めて大である。
本発明は前記事情に着目してなされたものであり、その目的とするところは、撮影に適した自動追跡機能を備えることを前提として、3軸ジンバル構造を採用しながらも天頂ロックを確実に回避し、かつ本体外形の大型化を抑制することにより、航空機等に搭載しても空力特性に影響を与えることの少ない撮影装置を提供しようとするものである。
上述の目的を満足するため本発明は、アジマス軸が垂直方向に向けられて回転自在に支持され、チルトアジマス軸がアジマス軸上の所定部位において交差するよう傾斜して向けられて回転自在に支持され、エレベータ軸がチルトアジマス軸とアジマス軸との交点で交差し、かつチルトアジマス軸と直交するよう向けられて回転自在に支持され、撮影部がエレベータ軸に取付けられエレベータ軸回りに回転自在であり、アジマス軸とチルトアジマス軸およびエレベータ軸にそれぞれに駆動機構が連結されて、それぞれの軸が個別に回転駆動制御される。
このような課題を解決する手段を採用することにより、不規則な移動を継続する目標物に対して自動的に追跡する追跡装置に搭載し、特に、撮影した映像信号が信号処理系に引き渡され、ここにおいて各軸を制御する信号を生成して対象物を追跡し撮像を継続する撮影装置が得られる。
本発明によれば、いわゆる3軸ジンバル構造を採用して天頂ロックを確実に回避できるとともに、外形の大型化を抑制して航空機等に搭載しても空力特性に影響を与えることが少ないなどの効果を奏する。
以下、本発明の実施の形態に係る撮影装置を図面にもとづいて説明する。
図1は、撮影装置Sの概略の断面図である。
この撮影装置Sは、たとえば航空機等に搭載されていて、被取付け体である航空機等の機体(外形)20に撮影装置Sを構成する装置ベース1が取付けられる。装置ベース1は、垂直方向にAZ軸2を備え、AZ軸2はAZ軸用軸受け3を介してAZ軸用モーター4に連結され、これらでAZ軸駆動機構5が構成される。
前記装置ベース1上のAZ軸用駆動機構5に傾斜台6が支持されている。傾斜台6の一側部には前記AZ軸2に対して傾斜し、かつAZ軸2上の所定部位で交差するT−AZ(チルトアジマス)軸7を備えている。このT−AZ軸7は、T−AZ軸用軸受け8を介してT−AZ軸用モーター9に連結され、これらでT−AZ駆動機構10が構成される。傾斜台6の傾斜方向端部には、傾斜台6の回転にともなう振動を抑制するようバランスをとるためのT−AZ軸用カウンターウエイト11が設けられる。
前記傾斜台6上のT−AZ軸用駆動機構10に球状本体12が支持されている。球状本体12は、円筒状をなす頚部12Aと、この頚部12Aを根元部分として一体に連設される球体部12Bとからなる。球体部12Bの直径は頚部12Aの直径よりも大に形成され、略電球状をなす。
このような球状本体12は、前記T−AZ軸7とAZ軸2との交点Oに交差するEL軸13を備えている。EL軸13はT−AZ軸7に対して直交し、AZ軸2に対しては傾斜している。EL軸13は球体部12Bに支持されるEL軸用軸受け14を介してEL軸用モーター15に連結され、これらでEL軸駆動機構16が構成される。
前記EL軸13上にカメラ(撮影部)17が設けられていて、このカメラ17はEL軸13回りに回転自在である。なお、前記カメラ17は夜間等の暗闇でも撮影が可能なように、赤外線カメラが用いられる。
前記EL軸13関連構成についてなお説明すると、球状本体12を構成する頚部12Aが傾斜台6のT−AZ軸用軸受け8に嵌め込まれ、球状本体12はT−AZ軸7に沿って回転駆動させられるようになっている。そして、球体部12Bにおけるカメラ17の回動方向(撮影方向)に対向する部位は、所定の幅を持って撮影用スペース18が確保される。
前記撮影用スペース18は、カメラ17が目標物に対して直接的な撮影ができるよう障害物のない必要最小限の空白スペースであり、球体部12BはEL軸駆動機構16を密な状態で収容可能な容積に設定されている。
前述したように、たとえば航空機等に搭載される撮影装置Sは、装置ベース1が航空機機体20に取付けられ、装置ベース1から傾斜台6と球状本体12の頚部12Aが機体20内に収容される。そして、頚部12Aから先の球体部12Bである球状本体12のほとんど大部分が、機体20から外部に露出することになる。実際には、装置ベース1の直径がφ340mmあるが、球状本体1の球体部12Bの直径はφ300mm程度ですむ。したがって、撮影装置Sを航空機等に搭載したとしても、航空機等の空力特性を損なうことはない。
これに対して、先に[特許文献1]ないし[特許文献3]で説明したAZ軸とEL軸の2軸ジンバル上に、EL軸とは直交する方向のX(クロス)EL軸をマウントした3軸ジンバル構造のものを設計したみたところ、これら3軸を収容する筐体の直径はφ380mmを下回ることがない。
すなわち、[特許文献1]ないし[特許文献3]の構成では、たとえEL軸上で赤外線受像器や反射光受像器をコンパクトに並べた配置をなしても、X−EL軸に対して干渉する部位が発生してしまう。しかも、端部が半円ドーム状をなした円筒体であって、いわゆる胴長状をなし、本発明のような頚部を形成することができない。したがって、機体からの露出部分が大となり、本発明の構成と比較して極めて不利にならざるを得ない。
このようにして構成される撮影装置Sであって、目標物に対する自動追跡をなし照準を合わせるのに、装置ベース1に備えられるAZ軸駆動機構5を作動してAZ軸2を回転駆動する。さらに、傾斜台6に備えられるT−AZ軸駆動機構10を作動して、T−AZ軸7の傾斜を保持したままAZ軸13回りに回転しながらT−AZ軸7の回転駆動をなす。さらに、球状本体1に備えられるEL軸駆動機構16を作動してEL軸13を回転駆動し、EL軸13上に備えられるカメラ17の照準を目標物に対して合わせる。
当然のことながら、目標物の移動状況においてはAZ軸2のみの回転があり、あるいはT−AZ軸13のみの回転があり、EL軸13のみの回転がある。そして、AZ軸2とT−AZ軸7との組合せの回転や、AZ軸2とEL軸13との組合せの回転、もしくはT−AZ軸7とEL軸13の組合せの回転がある。いずれにしても、目標物の方向変換に対して敏捷に対応した追跡と照準合せが可能であり、常に目標物を確実に捕捉追跡して撮影ができる。
図2(A)ないし(E)は、撮影装置Sの構成と作用を連続的に示している。なお説明すれば、各分図の下段にAZ軸2を0°から45°置きに180°まで回転した状態を順に示し、各分図の上段にはAZ軸2を中心にしてT−AZ軸7が所定の半径で円運動をなすことによるカメラ17の撮影可能方向を平面視で示している。それぞれのAZ軸2の回動角度において、T−AZ軸7とEL軸13は回転可能であるけれども、回転軌跡のみ示している。
AZ軸2の回転にともないT−AZ軸7は0°から180°の位置で傾斜方向が対称となる。T−AZ軸7に直交して支持されるEL軸13は、T−AZ軸7の傾斜方向に応じて同一の傾斜状態となる。そして、AZ軸2を中心にして所定の半径で円運動軌跡をなすT−AZ軸7に対し、EL軸13はそれぞれの位置で回転駆動させられる。したがって、EL軸13上のカメラ17は、それぞれの位置で撮影範囲を調整できる。
各軸における実際の可動範囲として、T−AZ軸7は無限周回とし、EL軸13は天頂を0°としたとき−90°以下〜+90°以上とし、AZ軸2に対するT−AZ軸7のセッティング角度を10〜30°と設定する。
つぎに、いわゆる天頂ロックの回避状態を図3ないし図5にもとづいて説明する。
はじめに、図3から説明すると、AZ軸2から見て6時の方向から目標物Xが飛翔して来たものとする。目標物Xの飛翔方向が一定である限り、AZ軸2およびT−AZ軸7を駆動する必要がなく、EL軸13のみ回動駆動してカメラ17の仰角を大に上げ目標物Xの飛翔速度に合わせた追跡撮影をなせばよい。なお、図中Rはカメラ17の撮影可能範囲を示している。
目標物XがT−AZ軸7の直上部位を越えてもなお飛翔方向の変更がない場合は、EL軸13の回動を継続してカメラ17の仰角を最大から下げる方向へ向けて追跡を継続する。ところが、目標物XがAZ軸2の直上部位である天頂Mもしくは、天頂M付近で突然旋回して飛翔方向を変更する場合がある。
このときは、目標物Xの高度の変化に合わせてEL軸13を回動調整しつつ、少なくともT−AZ軸7を回動調整して目標物Xを追跡する。すなわち、垂直なAZ軸2に対して傾斜するT−AZ軸7が交差し、AZ軸2を中心としたT−AZ軸7の回転軌跡(カメラ17の移動軌跡でもある)Nが形成されるから、目標物XがT−AZ軸7の直上部位を通過してから天頂Mもしくは天頂M付近で旋回しても、AZ軸2は回動する必要はなく、その位置でT−AZ軸7を回動すれば追跡撮影が可能となる。
以上は、AZ軸2とT−AZ軸7の回転軌跡との距離がある程度確保され、しかも目標物Xの旋回速度が比較的遅い場合の追跡である。一方、AZ軸2とT−AZ軸7の回転軌跡との距離が少なく、天頂Mもしくは天頂M付近で目標物Xが極めて急速度で旋回する場合は、先に図9および図10で説明したように追跡が間に合わないことが考えられる。
このときは、図4で示すように対処する。
たとえば、AZ軸2から見て6時の方向から飛翔してきた目標物Xが飛翔方向を変更しない限りは、EL軸13を回動してカメラ17の仰角を上げることで追跡撮影が可能である。そして、目標物Xがカメラ17の直上部位を通過してもなお飛翔方向を変更しないときは、そのままEL軸13を回動してカメラ17の仰角を漸次下げればよい。
ところが、目標物XはAZ軸2の直上部位である天頂Mもしくは天頂M付近で旋回して、飛翔方向を変更する場合がある。このとき、目標物Xの旋回方向および旋回速度が極めて急であり、T−AZ軸7の回動だけでは追跡が不可能であると判断したら、図のようにAZ軸2を駆動して回動させ、あるいはAZ軸2とともにT−AZ軸7も同時に回動駆動する。さらに、目標物Xに対する仰角が変更すれば、EL軸13も回動することになる。
このようにして、少なくともAZ軸2を回動してカメラ17の位置を目標物Xに対して回り込ませる。もしくは、AZ軸2とT−AZ軸7を同時に回動することにより、天頂Mもしくは天頂M付近で急旋回する目標物Xを充分に余裕をもって追跡撮影できる。結果として、EL軸13の仰角が小さくなるように制御し、EL軸13が0°となる天頂付近を使わずにすむ。
そして、目標物Xが同一方向に急旋回を継続すれば、AZ軸2とT−AZ軸7を同一方向に回動を継続し、目標物Xが逆方向に急旋回をなせばAZ軸2とT−AZ軸7を逆方向に回動して追跡する。いずれにしても、目標物Xを自動追跡して照準を合わせるのに支障なく、円滑に作用する。
図5は、目標物XがEL軸13に取付けられるカメラ17の直上部位で急旋回した場合の追跡状態を示している。すなわち、カメラ17の仰角が最大角度となる部位もしくはその近傍部位は、先に図9および図10で説明した天頂Mもしくは天頂M近傍と同一の意味をなす。
ここでは、たとえその部位で目標物Xが急旋回しても、AZ軸2を回動するとともにT−AZ軸7を同時に回動することにより、目標物Xを充分に余裕をもって追跡できる。先に図4で説明した場合と比較してAZ軸2およびT−AZ軸7の回動量が大きくなるが、それでも目標物Xを見失うことなく追跡して照準を合わせることができる。
本発明の撮影装置Sは、いわゆる3軸ジンバル構造を採用しながら天頂ロックを確実に回避できる。そして、従来のAZ軸およびEL軸の2軸ジンバル構造のものの外形と比較して、ほとんど同一の小さな形状にできる。球状本体12を構成する球体部12Bのみ航空機等の機体20外形から突出し、かつ3軸のどの軸を回転させても球体部12Bが振れることがないから、航空機等の空力変動がなく、空力特性を損なうことがない。
また、本発明においてはAZ軸2とEL軸13の根元側にT−AZ軸7を配置しているので、T−AZ軸7の運動量が比較的少ない制御を可能としている。慣性負荷は従来程度に大きいが、角加速度が小さいために各軸を回転駆動するモーターは小型のものを用いることができ、装置の小型化を図れる。
つぎに、本発明の第2の実施の形態について、図6および図7にもとづいて説明する。
図6は撮影装置Saの内部構成を示す断面図であり、図7は撮影装置Saの内部構成を示す斜視図である。
この撮影装置Saは、基本的には先に第1の実施の形態で説明したものと同一であり、ここでの特徴は、追跡する目標物Xに対して撹乱用の高出力レーザ光Kを照射できる機能を付加したことにある。
したがって、先に説明した撮影装置Sと同一構成部品については同番号を付して新たな説明は省略し、新たに付加された構成部品についてのみ後述する。作用的には、先に図2ないし図5で説明したものと同一であるので、新たな作用説明は省略する。
装置ベース1の周部には切欠き部30が設けられていて、航空機機体20の所定部位にある高出力レーザ光発振装置から導かれる高出力レーザ光Kを撮影装置Sa内に取入れるようになっている。装置ベース1内におけるAZ軸2の基端部には第1のプリズム31が配置され、撮影装置Sa内に取入れられた高出力レーザ光KをAZ軸2方向に沿って反射する。
この第1のプリズム31とは所定距離だけ離間した位置のAZ軸2上には第2のプリズム32が配置され、第1のプリズム31から導かれる高出力レーザ光KをT−AZ軸7の基端部に向けて反射する。すなわち、第2のプリズム32が反射する高出力レーザ光Kの反射方向は、第1のプリズム31に入射してくる高出力レーザ光Kと平行をなす。
また、第2のプリズム32の反射方向で、かつT−AZ軸7の基端部には第3のプリズム33が配置され、第2のプリズム32から導かれる高出力レーザ光KをT−AZ軸7に沿って反射する。なお、第2のプリズム32と第3のプリズム33はともに前記傾斜台6に取付け固定される。
T−AZ軸7上で、かつ球状本体12を構成する頚部12Aには第4のプリズム34が配置され、第3のプリズム33から導かれる高出力レーザ光Kを頚部12A周面に向けて反射する。前記支持台12cの周部には第5のプリズム35が配置され、互いに頚部12a基端等の固定系部品に取付けられるとともに、第4のプリズム34から導かれる高出力レーザ光Kを球状本体12周部に向けて反射するようになっている。
前記球状本体12における第5のプリズム35の光路上には、レーザ光Kの光束を拡大する拡大器40が配置されるとともに、EL軸13上に第6のプリズム36が配置される。この第6のプリズム36は、拡大器40によって光束が拡大された高出力レーザ光KをEL軸13に沿って反射するよう第1ないし第5のプリズム31〜35よりも大に形成される。これら第5、第6のプリズム35,36および拡大器40は球状本体12等の固定系部品に取付けられる。
EL軸13上には、第6のプリズム36から導かれる高出力レーザ光Kを反射して球状本体12から外部に向けて照射するレーザ光スキャナ拡大鏡50が配置される。ここでは、カメラ17はEL軸13上で、かつ交点Oと外れた位置に取付けられるが、作用的には同一である。さらに、EL軸13に沿って回動制御される広域カメラ60が取付けられる。
このようにして構成される撮影装置Saであるから、先に説明した目標物Xに対する撮影とともに、目標物Xのいわゆる目に対して高出力レーザ光Kを照射して飛翔制御を撹乱させることができる。
本発明における第1の実施の形態に係る、撮影装置の断面図。 同実施の形態に係る、撮影装置の構成と作用を連続して示す概略の説明図。 同実施の形態に係る、天頂もしくは天頂付近における自動追跡の状況を説明する図。 同実施の形態に係る、天頂もしくは天頂付近における自動追跡の異なる状況を説明する図。 同実施の形態に係る、天頂付近における自動追跡のさらに異なる状況を説明する図。 本発明における第2の実施の形態に係る、撮影装置の断面図。 同実施の形態に係る、撮影装置の一部を省略した斜視図。 従来の撮影装置の構成と作用を連続して示す概略の説明図。 従来の撮影装置における、追跡状況を説明する図。 従来の撮影装置における、さらに異なる追跡状況を説明する図。 さらに異なる従来の撮影装置の構成と作用を説明する図。 同従来の作用を平面視で説明する図。
符号の説明
2…アジマス軸(AZ軸)、5…アジマス軸駆動機構、1…装置ベース、7…チルトアジマス軸(T−AZ軸)、10…チルトアジマス軸駆動機構、6…傾斜台、13…エレベータ軸(AZ軸)、16…エレベータ軸駆動機構、12…球状本体、12A…頚部、12B…球体部、17…カメラ(撮影部)。

Claims (4)

  1. 垂直方向に向けられ回転自在に支持されるアジマス軸と、
    このアジマス軸上の所定部位において交差するよう傾斜して向けられ回転自在に支持されるチルトアジマス軸と、
    このチルトアジマス軸と前記アジマス軸との交点で交差し、かつチルトアジマス軸と直交するよう向けられ回転自在に支持されるエレベータ軸と、
    このエレベータ軸に取付けられエレベータ軸回りに回転自在な撮影部と、
    前記アジマス軸とチルトアジマス軸およびエレベータ軸にそれぞれ連結され、それぞれを個別に回転駆動制御する駆動機構と
    を具備することを特徴とする撮影装置。
  2. 垂直方向に向けられるアジマス軸を回転自在に支持し、かつこのアジマス軸を回転駆動する駆動機構を備えた装置ベースと、
    この装置ベース上に載設され、前記アジマス軸上の所定部位において交差するよう傾斜して向けられるチルトアジマス軸を回転自在に支持し、かつこのチルトアジマス軸を回転駆動する駆動機構を備えた傾斜台と、
    この傾斜台に嵌め込まれ、前記チルトアジマス軸と前記アジマス軸との交点で交差するとともに、チルトアジマス軸と直交するよう向けられたエレベータ軸を回転自在に支持し、かつこのエレベータ軸を回転駆動する駆動機構を備えた球状本体とを具備し、
    前記球状本体は、頚部と、この頚部と一体に連設される球体部からなり、
    前記頚部が前記傾斜台に嵌め込まれ、前記球体部内にエレベータ軸とエレベータ軸駆動機構を収容し、かつ前記エレベータ軸に撮影部を取付けたことを特徴とする撮影装置。
  3. 前記チルトアジマス軸の可動範囲は無限周回とし、前記エレベータ軸の可動範囲は天頂を0°としたとき−90°以下〜+90°以上とし、前記アジマス軸に対するチルトアジマス軸のセッティング角度を10〜30°としたことを特徴とする請求項1および請求項2のいずれかに記載の撮影装置。
  4. 前記球状本体を構成する球体部のみ被取付け体外形から突出し、球状本体を構成する頚部と前記傾斜台および前記装置ベースは被取付け体外形内に収納されることを特徴とする請求項2記載の撮影装置。
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