JP2005340513A - フィルタ装置及び露光装置 - Google Patents

フィルタ装置及び露光装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2005340513A
JP2005340513A JP2004157681A JP2004157681A JP2005340513A JP 2005340513 A JP2005340513 A JP 2005340513A JP 2004157681 A JP2004157681 A JP 2004157681A JP 2004157681 A JP2004157681 A JP 2004157681A JP 2005340513 A JP2005340513 A JP 2005340513A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
filter
gas
humidity
exposure apparatus
exposure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2004157681A
Other languages
English (en)
Inventor
Makiko Kikuchi
牧子 菊池
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Priority to JP2004157681A priority Critical patent/JP2005340513A/ja
Publication of JP2005340513A publication Critical patent/JP2005340513A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

【課題】 不純物質を十分に除去した気体を供給できるようにする。
【解決手段】 露光装置内に画成された気体供給室に供給される気体の供給路39,42,45,47,59中に設けられた低湿気体(湿度1000ppm程度以下)に対して高い浄化性能を有する第1フィルタ57と、供給路39,42,45,47,59中に設けられた前記低湿気体よりも高湿度な高湿気体(湿度5%程度以上)に対して高い浄化性能を有する第2フィルタ58と、第1フィルタ57の前段及び第2フィルタ58の前段のうちの少なくとも一方に設けられた後段のフィルタ57,58の浄化性能に応じて気体の湿度を調整する湿度調節装置70,80とを備えて構成される。
【選択図】 図6

Description

本発明は、例えば半導体素子、液晶表示素子、撮像素子、又は薄膜磁気ヘッド等を製造するためのリソグラフィ工程でマスクパターンを基板上に転写するために使用される露光装置及び該露光装置に用いて好適なフィルタ装置に関する。
半導体デバイスを製造するためのリソグラフィ工程においては、光源からの照明光(露光ビーム)でパターンが形成されたマスク(レチクルを含む)を介して、感光剤が塗布された半導体ウエハ等の基板(感光基板)を露光することにより、該基板上にマスクのパターンの像を転写する露光装置が使用される。光源からの照明光は、複数の光学素子(レンズ、ミラー等)を含む光学系を介して基板まで導かれ、この光学系は、光源からマスクに至る光路を構成する照明光学系と、マスクから基板に至る光路を構成する投影光学系とを有する。また、光源からの照明光は、各種位置決めに使用されるアライメント光学系に導かれる。
このような光学系によって構成される照明光の光路中に不純物質(有機系の不純物質、無機系の不純物質)が存在すると、照明光のエネルギーの低下や光学素子の表面への付着による照度低下等を引き起こすことがあるため、光路の一部を含むように画成された室(例えば、光源が収容されるケース、照明光学系が収容されるサブチャンバ、投影光学系の鏡筒、露光装置をほぼ全体的に収容する温調チャンバ等を含む)に清浄なドライエアや高純度の窒素などのパージガスを供給して、それらの室内の不純物質を含む気体を外部に排出して該パージガスで置き換える、いわゆるパージが行われる。
このようなパージガスは、露光装置が設置される半導体製造工場が備えるコンプレッサーやボンベ等を有する供給装置から工場配管を介して供給される。ここで、供給装置から供給された直後のパージガスは、所定の仕様に従って不純物質が除去された清浄なものであるが、工場配管等を流通する間に外気が進入する等して、その清浄度が低下する場合がある。
このため、工場配管との接続部分あるいは配管の途中にラインフィルタを介装して、ガス状不純物質を除去することにより、該露光装置についての仕様に適合する清浄なパージガスを常に供給できるようにしている。
このようなラインフィルタとしては、フィルタメディアとして無機吸着剤を添着したセラミックハニカムを用い、低濃度塩基性ガス、ガス状有機物、酸性ガス等の双極子モーメントの高い無機物質、有機物質を物理吸着により除去するフィルタを用いたものが知られている。このフィルタは、対象ガスの湿度が1000ppm程度以下という極めて低い条件下で、化学物質の吸着能力を十分に発揮する。以下の説明では、このフィルタを便宜上、物理吸着フィルタという。
また、フィルタメディアとして活性炭に添着剤を添着したフィルタを用いたものも知られている。添着剤には、目的物質(被除去物質)と中和反応を生じるカウンターイオンが用いられる。このフィルタにおいては、活性炭はパージガス中の主として有機物質を吸着により除去し、添着剤は無機物質を化学反応(中和反応)によって除去するように作用する。このフィルタは、添着剤との中和反応で無機物質を化学吸着させるために、対象ガスの湿度は、5%程度以上と、上述した物理吸着フィルタよりも高い湿度条件下で、化学物質の吸着能力を十分に発揮する。なお、活性炭は物理吸着ではあるが、以下の説明では、添着剤による化学吸着に着目して、このフィルタを便宜上、化学吸着フィルタという。
上記の物理吸着フィルタや化学吸着フィルタは、不純物質の除去効果を高めるため、これらを組み合わせて用いる場合がある。
ところで、工場配管から供給されるガスは、ドライエアや高純度窒素ガスであり、その湿度は、1000ppm程度以下というように極めて低い気体である。
従って、上述した物理吸着フィルタと化学吸着フィルタとを組み合わせて用いた場合には、物理吸着フィルタは不純物質の除去性能を十分に発揮できるものの、化学吸着フィルタは、対象ガスの湿度が低すぎるために十分な不純物質の除去能力を発揮できない場合がある。このため、露光ビームの照度低下や照度ムラの発生を十分に防止することができず、高性能なデバイスを高いスループットで製造することができない場合があるという問題があった。
なお、供給ガスの湿度を、例えば、5%程度以上に高めて、上述した物理吸着フィルタと化学吸着フィルタとを組み合わせたものに供給した場合には、上記とは反対に、化学吸着フィルタは不純物質の除去性能を十分に発揮できるものの、物理吸着フィルタは、対象ガスの湿度が高すぎるために十分な不純物質の除去能力を発揮できず、解決にならない。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、供給される気体の湿度条件にかかわらず、高い浄化能力を発揮できるようにすることを目的とする。また、高性能なデバイスを高いスループットで製造できるようにすることを目的とする。
以下、この項に示す説明では、理解の容易化のため、本発明の各構成要件に実施形態の図に示す参照符号を付して説明するが、本発明の各構成要件は、これら参照符号によって限定されるものではない。
上述した目的を達成するための本発明に係るフィルタ装置は、露光装置内に画成された気体供給室(14,20A,20B,PL,34)に供給される気体の供給路中(39,39A〜39D,42,45,47)に設けられ、低湿気体に対して浄化性能を有する第1フィルタ(57)と、前記供給路中に設けられた前記低湿気体よりも高湿度な高湿気体に対して浄化性能を有する第2フィルタ(58)と、前記第1フィルタ及び前記第2フィルタのうちの一方のフィルタを流通した前記気体の湿度を、他方のフィルタの浄化性能に応じて調整する湿度調節装置(70,80)とを備えて構成される。
また、上記目的を達成するための本発明に係る露光装置は、露光ビーム(IL)で基板(W)を露光する露光装置において、当該露光装置内に画成された気体供給室と、前記気体供給室(14,20A,20B,PL,34)に供給される気体の供給路中(39,39A〜39D,42,45,47)に設けられ、低湿気体に対して浄化性能を有する第1フィルタ(57)と、前記供給路中に設けられた前記低湿気体よりも高湿度な高湿気体に対して浄化性能を有する第2フィルタ(58)と、前記第1フィルタ及び前記第2フィルタのうちの一方のフィルタを流通した前記気体の湿度を、他方のフィルタの浄化性能に応じて調整する湿度調節装置(70,80)とを備えて構成される。
本発明のフィルタ装置又は露光装置によれば、第1フィルタ及び第2フィルタのうちの一方のフィルタを流通した気体の湿度を、他方のフィルタの浄化性能に応じて調整する湿度調節装置を設けたので、それぞれのフィルタが高い浄化性能を発揮することができ、全体として、より清浄度の高い気体を供給することができるようになる。従って、露光ビームの照度低下や照度ムラの発生を十分に防止することができる。
本発明のフィルタ装置又は露光装置において、前記第1フィルタ(57)を前記気体の流通方向に対して前記第2フィルタ(58)よりも上流側に配置し、前記湿度調節装置として、前記第1フィルタと前記第2フィルタとの間に設けられる加湿装置(70)を採用することができる。
また、前記第1フィルタ(57)を前記気体の流通方向に対して前記第2フィルタ(58)よりも下流側に配置し、前記湿度調節装置として、前記第2フィルタと前記第1フィルタとの間に設けられる除湿装置(80)を採用することができる。
さらに、前記第1フィルタ(57)は気体湿度が1000ppm程度以下の気体に対して浄化性能を有する物理吸着フィルタを有し、前記第2フィルタ(58)は気体湿度が5%程度以上の気体に対して浄化性能を有する化学吸着フィルタを有することができる。
また、前記第1フィルタ(57)又は前記第2フィルタ(58)は、前記気体中に含まれる前記露光ビームを吸収する吸光物質を除去するフィルタを有することができる。
上記目的を達成するための本発明に係るデバイス製造方法は、上述した本発明に係る露光装置を用いて、マスク(R)のパターンの像を基板(W)に転写する工程を含んで構成される。本発明のデバイス製造方法によれば、露光ビームの照度低下や照度ムラの発生を十分に抑制した露光装置を用いて露光工程を実施するようにしたので、高品質なデバイスを高いスループットで製造することができるようになる。
本発明によれば、不純物質を十分に除去した気体を露光ビームの光路を含む空間に供給することができるので、露光ビームの照度が低下したり、照度分布が不均一になることを防止することができるという効果がある。また、スループットの低下や露光精度の低下を抑制することができるという効果がある。
以下、本発明の実施形態に係る露光装置を図面を参照して説明する。この露光装置は、ステップ・アンド・スキャン方式の縮小投影型露光装置(ステッパー)である。
まず、図1を参照する。この露光装置は、半導体製造工場のある階の床F上のクリーンルーム内に設置されている。この実施形態の露光装置では、光源11を露光本体部12と同一の床F上に設置しているが、露光本体部12のフットプリントを小さくするため、光源11を該床Fの階下のいわゆる機械室(ユーティリティスペース)内に設置するようにしてもよい。
床F上のクリーンルーム内において、複数の防振台13を介して箱状の光源用のケースである第1ケース14が設置され、第1ケース14内に照明光源11(この実施形態では、波長193nmのエキシマレーザ光を発振するArFエキシマレーザ光源)が収容されている。この第1ケース14内には、さらに、露光本体部12との間で光路を位置的にマッチングさせるための可動ミラー等を含むビームマッチングユニット(BMU)15、及び内部を照明光が通過する遮光性のパイプ16が設置されている。
光源用の第1ケース14に隣接して、箱状の気密性の良好な環境チャンバ17が設置され、環境チャンバ17内で床F上に床からの振動を減衰するための複数の防振台18を介して定盤19が設置され、定盤19上に露光本体部12が設置されている。また、ケース14内から突き出ているパイプ16から環境チャンバ17の内部まで気密性の良好なサブチャンバ20A,20Bが架設され、サブチャンバ20A,20B内に照明光学系の大部分が収納されている。サブチャンバは、環境チャンバ17の外側に位置するように配置される第1サブチャンバ20Aと、環境チャンバ17の内側に位置するように配置される第2サブチャンバ20Bとから構成されている。
第1ケース14内の照明光源11から射出された照明光としての波長193nmの紫外パルス光ILは、BMU15及びパイプ16を経て第1サブチャンバ20A内に至る。第1サブチャンバ20A内において、紫外パルス光ILは、光アッテネータとしての可変減光器21、レンズ系22,23よりなるビーム整形光学系を経てフライアイレンズ24に入射する。フライアイレンズ24の射出面には照明条件を種々に変更するための照明系の開口絞り系25が配置されている。なお、オプティカルインテグレータ(ホモジナイザー)としてのフライアイレンズ24を用いる代わりに、ロッドインテグレータ(内面反射型インテグレータ)あるいは回折光学素子等を採用することができる。
フライアイレンズ24から射出されて開口絞り系25中の所定の開口絞りを通過した紫外パルス光ILは、反射ミラー26、及びコンデンサレンズ系27を経てレチクルブラインド機構28内のスリット状の開口部を有する固定照明視野絞り(固定ブラインド)29に入射する。更に、レチクルブラインド機構28内には、固定ブラインド29とは別に照明視野領域の走査方向の幅を可変とするための可動ブラインド30が設けられている。
レチクルブラインド機構28の固定ブラインド29でスリット状に整形された紫外パルス光ILは、第2サブチャンバ20B内に至る。次いで、紫外パルス光ILは、結像用レンズ系31、反射ミラー32、及び主コンデンサレンズ系33を介して、レチクルRの回路パターン領域上のスリット状の照明領域を一様な強度分布で照射する。
この実施形態では、第1サブチャンバ20Aの環境チャンバ17の外側に配置された部分を覆うように、第2ケース(二重カバー)34が設けられており、光源用のケース14から環境チャンバ17に至る照明光学系の前半部分は、第1サブチャンバ20A及び第2ケース34による二重の隔壁によって保護されている。
紫外パルス光ILのもとで、レチクルRの照明領域内の回路パターンの像が投影光学系PLを介してウエハW上のレジスト層のスリット状の露光領域に転写される。その露光領域は、ウエハW上の複数のショット領域のうちの1つのショット領域上に位置している。この実施形態の投影光学系PLは、ジオプトリック系(屈折系)であるが、投影光学系PLをカタジオプトリック系(反射屈折系)、又は反射系として、投影光学系PLでの紫外パルス光ILの透過率を高めるようにしてもよい。以下では、投影光学系PLの光軸AXに平行にZ軸をとり、Z軸に垂直な平面内で図1の紙面に平行にX軸、図1の紙面に垂直にY軸をとって説明する。
レチクルRは、レチクルステージ35上に吸着保持される。レチクルステージ35は、レチクルベース36上にエアベアリング(不図示)を介してX方向(走査方向)に移動可能に載置されており、リニアモータ(不図示)によって駆動されるようになっている。また、レチクルベース35は、Y方向、回転方向に微動できるようになっている。レチクルステージ35(レチクルR)の2次元的な位置及び回転角は、レーザ干渉計を備えた不図示の駆動制御ユニットに制御されている。
一方、ウエハWはウエハホルダ37上に吸着保持され、ウエハホルダ37はウエハステージ38上に固定的にあるいは着脱可能に設置される。ウエハステージ38は定盤19上に、エアベアリングを介してX及びY方向に摺動自在に載置されており、不図示のリニアモータにより駆動されることにより、ウエハWのX方向への等速走査、及びX方向、Y方向へのステッピングを行うようになっている。また、ウエハステージ38は、オートフォーカス方式でウエハWのフォーカス位置(Z方向の位置)、及び傾斜角を制御してウエハWの表面を投影光学系PLの像面に合わせ込むことができるようになっている。ウエハステージ38(ウエハW)の2次元的な位置及び回転角も、レーザ干渉計を備えた不図示の駆動制御ユニットに制御されている。
走査露光時には、レチクルステージ35を介して紫外パルス光ILの照明領域に対してレチクルRが+X方向(又は−X方向)に速度Vrで走査されるのに同期して、ウエハステージ38を介して露光領域に対してウエハWが−X方向(又は+X方向)に速度α・Vr(αはレチクルRからウエハWへの投影倍率)で走査される。
以下、この露光装置のパージ系について説明する。この露光装置は、窒素ガスによる窒素パージ系及びクリーンドライエアによるドライエアパージ系を備えている。
まず、窒素パージ系について説明する。図1において、光源用の第1ケース14、第1サブチャンバ20A、第2サブチャンバ20B及び投影光学系PLの鏡筒には、それぞれパージガス(窒素ガス)供給用の配管39の分岐管39A,39B,39C,39Dが接続されていると共に、パージガス排出用の配管40の分岐管40A,40B,40C,40Dが接続されている。
配管39のパージガス供給側の端部は第1ラインフィルタユニット41を介して、工場配管42の一端に接続されており、工場配管42の他端は、99.9999%又は99.999%の純度の窒素(N)ガスを封入したボンベ及びポンプないしファン等を備えた窒素供給装置43に接続されている。ラインフィルタユニット41は、ガス供給配管の途中に配置されるものを示す。配管40のパージガス排出側の端部は窒素ガスを回収する回収装置44に接続されている。なお、回収装置44は必須ではなく、クリーンルーム外あるいは工場外の外部環境に排出するようにしてもよい。V1〜V10はパージ制御装置(不図示)によりその開閉が自在に制御可能な電磁弁である。
電磁弁V1〜V10を全て開放して、窒素供給装置43から供給用の配管42,39(39A,39B,39C,39D)を介して窒素ガスを供給することにより、第1ケース14、第1サブチャンバ20A、第2サブチャンバ20B及び投影光学系PLの鏡筒内の気体が排出用の配管40(40A,40B,40C,40D)を介して排出されて、第1ケース14、第1サブチャンバ20A、第2サブチャンバ20B及び投影光学系PLの鏡筒内が清浄な窒素ガスで置き換えられる。窒素ガスの供給は、一定量を常時流すフロー供給とすることができ、あるいは清浄な窒素を置換するのに十分な時間が経過した時点で、電磁弁V1〜V10を閉塞して供給を停止し、これを一定期間毎にあるいは必要に応じて繰り返し実施するようにしてもよい。
なお、電磁弁V1〜V10を選択的に作動させることにより、第1ケース14、第1サブチャンバ20A、第2サブチャンバ20B及び投影光学系PLの鏡筒のうちの何れか一つ又は二以上にパージガスを選択的に供給するようにしてもよい。
また、第1ケース14、第1サブチャンバ20A及び第2サブチャンバ20B内を隔壁等により複数の室に分割して、該室の一つ又は二以上をそれぞれ窒素パージするようにしてもよい。さらに、投影光学系PLの鏡筒内の、あるいは照明光学系を構成する光学素子を保持する鏡筒内のレンズ室の一つ又は二以上をそれぞれ窒素パージするようにしてもよい。加えて、レチクルステージ35を含むようにレチクル室を画成し、ウエハステージ38を含むようにウエハ室を画成し、レチクル室に隣接してレチクルRが一時待機するレチクル予備室を画成し、又はウエハ室に隣接してウエハWが一時待機するウエハ予備室を画成し、これらの一つ又は二以上を窒素パージするようにしてもよい。
次に、ドライエアパージ系について説明する。第2ケース34にはパージガス(クリーンドライエア)供給用の配管45の一端が接続されており、配管45の他端は第2ラインフィルタユニット46を介して、工場配管47の一端に接続され、工場配管47の他端は、コンプレッサー、浄化フィルタ等を備えたドライエア供給装置48に接続されている。V11はパージ制御装置(不図示)によりその開閉が自在に制御可能な電磁弁である。
電磁弁V11を開放して、ドライエア供給装置48から供給用の配管47,45を介して、クリーンドライエアを供給することにより、第2ケース34内の気体がクリーンドライエアで置き換えられる。クリーンドライエアの供給は、一定量を常時流すフロー供給とすることができ、あるいはクリーンドライエアを置換するのに十分な時間が経過した時点で、V11を閉塞して供給を停止し、これを一定期間毎にあるいは必要に応じて繰り返し実施するようにしてもよい。
この実施形態では、第2ケース34のクリーンドライエアによるパージについては、排出系を特別に設けなかったが、上記の窒素ガスパージ系についての排出系(40,44等)と同様な排出系を設けてもよい。
なお、第2ケース34内を隔壁等によりさらに複数の室に分割して、各室に対してそれぞれ独立的にクリーンドライエアを供給するようにしてもよい。また、第2ケース34と同様な他のケースを第1サブチャンバ20Bやその他の部分の一部又は全部を覆うように設けて、該他のケースに対してクリーンドライエアを供給するようにしてもよい。また、上述したレチクル室、ウエハ室、レチクル予備室、又はウエハ予備室を画成した場合に、これらの一つ又は二以上をクリーンドライエアでパージするようにしてもよい。
環境チャンバ17の内部は、図2に示されているように、この露光装置に付属する空調ユニット49によって空調されるようになっている。即ち、この空調装置49は、クリーンルーム内のエアを取り込むファン50、ケミカルフィルタやHEPA(High Efficiency Particle Air)フィルタ等の浄化フィルタ51、及び温度調節装置(不図示)等を備え、温度調節及び浄化したエアをダクト52等を介して環境チャンバ17に供給する。
より具体的には、図3に示されているように、環境チャンバ17の内部は、隔壁によって4つの空間に分割されている。この4つの空間は、投影光学系PLの上部のレチクルステージRS(35)等を含む第1空間SP1、該投影光学系PLの下部のウエハステージWS(38)等を含む第2空間SP2、レチクルRを搬送するためのレチクルローダ系RLが配置される第3空間SP3、及びウエハWを搬送するためのウエハローダ系WLが配置される第4空間SP4である。
空調ユニット49内の空気(外部のクリーンルームから吸入された空気及び内部循環される空気)は、上部ダクト52A等を介して各第1空間SP1〜第4空間SP4に供給され、各第1空間SP1〜第4空間SP4からの空気は下部ダクト52B等を介して空調ユニット49に戻されることにより循環される。空気の流路上には複数のケミカルフィルタ51A及びHEPAフィルタ51Bが適宜に配置されており、各空間SP1〜SP4に温度調節された清浄な空気が循環供給されるようになっている。
図2において、パージ用の窒素ガス(N)とクリーンドライエア(CDA)は、ラインフィルタユニット41,46を介して対応するケース等14,20A,20B,PL,34に供給される。なお、53は露光装置の主制御装置と空調ユニット49の制御装置を接続する制御信号線、54は空調ユニット49に対する電源供給線である。
次に、本発明で最も特徴的なラインフィルタユニット41,46について説明する。このラインフィルタユニット41,46は、図4に示されているように、第1フィルタ57、加湿装置70、第2フィルタ58、及び除湿装置80をこの順に接続管59によって接続したものを、筐体60内に収容して構成されている。第1フィルタ57の入力側に工場配管42,47が接続され、除湿装置80の出力側に配管39,45が接続される。なお、第1ラインフィルタユニット41と第2ラインフィルタユニット46とは、図1に示したように、互いに独立して構成してもよいが、図2に示したように、同一の筐体内に収容して構成してもよい。
パージガス(窒素ガス又はクリーンドライエア)の供給方向の上流側(供給装置43,48側)に配置された第1フィルタ57は、パージガス中の主として無機物質を物理吸着によって除去するフィルタである。ここで、物理吸着とは、被吸着物質と吸着物質間で双極子モーメントが相互作用することによる引力によって吸着する作用をいい、濾過等の除去方法を含まない。この第1フィルタ57としては、ハニカム状に形成されたセラミック素材に無機材料を添着し焼成して構成されるフィルタ(セラミックハニカムフィルタ)を採用することができ、具体的には、例えば、高砂熱学工業株式会社のTIOS−DA(商品名)を採用することができる。
この第1フィルタ57によって除去すべきパージガス中の無機物質としては、アンモニア(NH)、二酸化硫黄(SO)、一酸化窒素(NO)、二酸化窒素(NO)、一酸化二窒素(N0)、HO(水)、シリコン(Si)系物質等があげられる。なお、この第1フィルタ57として前記セラミックハニカムフィルタを用いた場合には、パージガス中の有機物質として、DEP(フタル酸エステル)、NMP(nメチル・ピロリドン)、nオクタノール、エタノール、トルエン、オキシレン等をも除去することが可能である。
この第1フィルタ57は、物理吸着を利用するものであり、パージガス中に水分を含んでいる場合には、水の双極子モーメントは比較的に大きいため、水よりも双極子モーメントの小さい物質の除去能力が低下するおそれがあるが、ここでは、供給されるパージガスは高純度の窒素ガス又はクリーンドライエアであるから、該ガス中の水分量は極めて小さく、従って十分な除去性能を発揮することができる。
第2フィルタ58は、パージガス中の有機系の物質を除去するための活性炭に無機系の物質を除去するための添着剤を添着して構成されるフィルタである。添着剤としては、除去目的とする無機系の物質(酸又はアルカリ)を中和反応によりに除去するカウンターイオン、例えばアンモニア(NH)に対するものとして、オルトリン酸やスルフォン酸等を用いることができる。但し、このような中和反応を十分に引き起こすためにはある程度の水分(5%程度以上)が必要であり、パージガスは高純度の窒素ガス又はクリーンドライエアであるから、それほど高い除去能力を期待することはできない。
このため、本実施形態では、第2フィルタ58の前段(第1フィルタ57と第2フィルタ58の間)の配管59に加湿装置70を介装している。この加湿装置70は、第1フィルタ57を通過したパージガス中の湿度を5%程度以上(この実施形態では5%)に加湿する装置であり、例えば、図8に示すような装置を用いることができる。
図8において、第1フィルタ57からのパージガスは、流量制御用の電磁弁V12を介して加湿器71に導かれる。加湿器71は、その器内に水分72を保有しており、この水分72を不図示のヒータにより加熱・蒸発させ、送られてきたパージガスを加湿して第2フィルタ58に供給する。電磁弁72と加湿器71のヒータは、後述する湿度制御装置(図10参照)の指令に基づいて、その流量および水分72の温度が制御され、これらを適宜に制御することにより、第2フィルタ58の除去能力が最大となるように、第2フィルタ58に供給するパージガスの湿度を調節する。これにより、第2フィルタ58による不純物質の除去能力を最大限に引き出すことができる。なお、加湿装置70の構成は、図8に示したものに限られず、超音波振動子を用いたものやヒートポンプ等を用いて湿度調整する装置を用いてもよい。
図4に戻り、第2フィルタ58で不純物質が除去されたパージガスは、加湿装置70により加湿されているため、このまま露光装置へ供給することはできない。そこで、第2フィルタ58の後段に、除湿装置(乾燥装置)80を配置している。この除湿装置80は、第2フィルタ58を通過したパージガス中の湿度を1000ppm程度以下(この実施形態では1000ppm)に除湿する装置であり、例えば、図9に示すような装置を用いることができる。
図9において、第2フィルタ58からのパージガスは、電磁弁V13を介して除湿器81に導かれる。除湿器81は、その器内に吸湿性粒子82を保有しており、送られてきたパージガスを除湿して配管39,45に供給する。電磁弁V13は、後述する湿度制御装置(図10参照)の指令に基づいて、その流量が制御され、吸湿性粒子82の吸湿能力との関係で流量を制御することにより、露光装置に供給するのに適した湿度となるように、該露光装置に供給するパージガスの湿度を調節する。これにより、露光装置には、不純物質が十分に除去されるとともに、適正な湿度に調節されたパージガスが供給される。なお、除湿装置70の構成は、図9に示したものに限られず、ガス分離膜を用いたものやヒートポンプ等を用いて湿度調整する装置を用いてもよい。ガス分離膜としては、例えば宇部興産株式会社製のUBEメンブレンドライヤー(商品名)を用いることができる。
なお、上述した加湿装置70及び/又は除湿装置80による湿度調節によって、パージガスの温度が変化する場合には、露光装置に供給するパージガスの温度を適正にするため、この除湿装置80の下流側に温度調節装置(不図示)を設けることが好ましい。
また、図4を参照した上記説明では、工場配管42,47から供給されるガスは、クリーンガス、即ち湿度が極めて低い(1000ppm程度以下)ものであることを前提として、フィルタユニットを構成しているが、工場配管42,47から供給されるガスの湿度が高い(1000ppm程度以上)場合には、図5に示すように、第1フィルタ57の前段に図4に示した除湿装置80と同様の除湿装置80を追加的に設けて、第1フィルタ57の不純物除去性能が十分となる湿度(1000ppm程度以下)に除湿することにより、対応することができる。
次に、ラインフィルタユニット41,46の他の構成について、図6を参照して説明する。図4に示したものと同一の構成部分については、同一の番号を付し、その説明は省略する。
図4に示した構成では、第1フィルタ57を第2フィルタ58の上流側に配置していたが、これとは逆に、図6に示した構成では、第2フィルタ58を第1フィルタ57の上流側に配置している。
このラインフィルタユニット41,46は、図6に示されているように、加湿装置70、第2フィルタ58、除湿装置80、及び第1フィルタ57をこの順に接続管59によって接続したものを、筐体60内に収容して構成されている。加湿装置70の入力側に工場配管42,47が接続され、第1フィルタ57の出力側に配管39,45が接続される。
第2フィルタ58は、上述したように、その除去能力を十分に発揮させるためにはある程度の水分(5%程度以上)が必要であり、工場配管42,47から供給されるガスは、ここでは高純度の窒素ガス又はクリーンドライエアであるから、それほど高い除去能力は期待することはできない。そこで、第2フィルタ58の前段に加湿装置70を配置し、供給されたパージガス中の湿度を5%程度以上(この実施形態では5%)に加湿して、第2フィルタ58に供給している。
また、第1フィルタは、上述したように、その除去能力を十分に発揮させるためには極低湿度(1000ppm程度以下)である必要であり、第2フィルタ58から供給されるガスは、加湿装置70により5%程度以上に加湿されたガスであるから、それほど高い除去能力は期待することはできない。そこで、第1フィルタ57の前段(第2フィルタ58と第1フィルタ57との接続管59に間)に、除湿装置80を配置し、供給されたパージガス中の湿度を1000ppm程度以下に除湿して、第1フィルタ57に供給している。
なお、上述した加湿装置70及び/又は除湿装置80による湿度調節によって、パージガスの温度が変化する場合には、露光装置に供給するパージガスの温度を適正にするため、この第1フィルタ57の下流側に温度調節装置(不図示)を設けることが好ましいのは、図4の場合と同様である。
また、図6を参照した上記説明では、工場配管42,47から供給されるガスは、クリーンガス、即ち湿度が低い(1000ppm程度以下)ものであることを前提として、フィルタユニットを構成しているが、工場配管42,47から供給されるガスの湿度が高い(5%程度以上)である場合には、図7に示すように、第2フィルタ58の前段に配置していた加湿装置70を省略することができ、これにより構成を簡略化することができる。
図4〜図7に示した各構成において、加湿装置70、除湿装置80として、ガス中の湿度を自在に調整できるものを採用した場合には、図10に示すように、湿度制御系を構成することができる。即ち、第1フィルタ57の前段にガス中の水分量を計測する第1露点計61を、第2フィルタ58の前段に同じく第2露点計62を配置し、このらの検出値を露光装置の主制御装置65に管理される湿度制御装置63に供給し、湿度制御装置63がこれらの検出値に基づいて、第1フィルタ57、第2フィルタ58がその除去能力を最大限に発揮できるような湿度となるように、加湿装置70、除湿装置80、必要に応じて電磁弁V12,V13を制御する。なお、記憶装置64には、加湿装置70、除湿装置80がその除去能力を最大限に発揮できる湿度又は湿度範囲がデータとして記憶されており、湿度制御装置63は、このデータを適宜に参照する。
本実施形態に係る露光装置に関する環境仕様は以下の通りである。なお、以下の説明において、T.O.Cはトータル・オルガミック・コンテンツ(有機成分総量)の意味である。
(1)本実施形態に係る露光装置が収容される工場内に設置されたクリーンルーム内の空気に含まれる不純物質の量については、
T.O.C:<100μg/m
Si系物質:<0.1μg/m
NH :< 10μg/m
SOx :< 1μg/m
NOx :< 1μg/m
アミン類 :<0.1μg/m である。
(2)第2ケース34内の空気に含まれる不純物質の量については、
T.O.C:< 5μg/m
Si系物質:<0.1μg/m
NH :<0.2μg/m
SOx :<0.2μg/m
NOx :<0.2μg/m
アミン類 :<0.1μg/m
露点 :<−30℃ である。
(3)第1ケース14、第1サブチャンバ20A、第2サブチャンバ20B、及び投影光学系PLの鏡筒内の窒素ガスに含まれる不純物質の量については、
T.O.C:< 1μg/m
Si系物質:<0.1μg/m
NH :<0.2μg/m
SOx :<0.2μg/m
NOx :<0.2μg/m
アミン類 :<0.1μg/m
露点 :<−70℃ である。
上述したように、本実施形態によれば、照明光ILの光路の殆どは、第1フィルタ57及び第2フィルタ58並びに加湿装置70及び/又は除湿装置80を有する第1ラインフィルタユニット41により浄化された極めて純度の高い窒素ガスで満たされているので、照明光ILの透過率が極めて高い。特に、窒素供給装置43から露光装置までの距離が長く、工場配管42内を流通されている間に外気(工場内の不純物質を多く含む空気)が進入する可能性が高いような場合であっても、第1ラインフィルタユニット41によって浄化されるので、上記(4)のような環境仕様を長期間、継続的に実現することが可能である。
また、照明光ILの光路の第1サブチャンバ20Aが設けられている部分を含む部分は第2ケース34によって二重化されており、この第2ケース34内は、第1フィルタ57及び第2フィルタ58並びに加湿装置70及び/又は除湿装置80を有する第2ラインフィルタユニット46により浄化されたクリーンドライエア(CDA)で満たされているので、第1サブチャンバ20A内に外気が進入するようなことがあっても、照明光ILの透過特性にそれほど悪影響を与えることがない。特に、ドライエア供給装置48から露光装置までの距離が長く、工場配管47内を流通されている間に外気(工場内の不純物質を多く含む空気)が進入する可能性が高いような場合であっても、第2ラインフィルタユニット46によって浄化されるので、上記(3)のような環境仕様を長期間、継続的に実現することが可能である。
なお、上述した実施形態では、第1ケース14、第1サブチャンバ20A、第2サブチャンバ20B及び投影光学系PL内を高純度窒素ガスでパージするようにしているが、ヘリウム、アルゴン、ネオン、クリプトンなどのガス、又はこれらの二以上の混合ガスを用いるようにしてもよい。また、第2ケース34内はクリーンドライエアでパージするようにしたが、第1ケース14等と同様に窒素ガス等でパージするようにしてもよい。さらに、環境チャンバ17内も、第2ケース34と同様にあるいは第1ケース14等と同様にクリーンドライエア又は窒素ガス等でパージするようにしてもよい。これらの場合においても、パージガスの供給装置から工場配管を介して送られたパージガスは、第1フィルタ57及び第2フィルタ58並びに加湿装置70及び/又は除湿装置80を有するラインフィルタユニットを用いて露光装置に供給される直前の位置で浄化されることになる。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
例えば、上記の実施形態においては、光源としてArFエキシマレーザ光(波長193nm)を射出するものを採用した露光装置について説明しているが、これに限定されることはなく、g線(436nm)、i線(365nm)、KrFエキシマレーザ(248nm)、Fレーザ(157nm)等を採用することができる。
露光用照明光として、DFB半導体レーザ又はファイバーレーザから発振される赤外域、又は可視域の単一波長レーザを、例えばエルビウム(又はエルビウムとイットリビウムの両方)がドープされたファイバーアンプで増幅し、非線形光学結晶を用いて紫外光に波長変換した高調波を用いてもよい。
例えば、単一波長レーザの発振波長を1.51〜1.59μmの範囲内とすると、発生波長が189〜199nmの範囲内である8倍高調波、又は発生波長が151〜159nmの範囲内である10倍高調波が出力される。特に発振波長を1.544〜1.553μmの範囲内とすると、193〜194nmの範囲内の8倍高調波、即ちArFエキシマレーザとほぼ同一波長となる紫外光が得られ、発振波長を1.57〜1.58μmの範囲内とすると、157〜158nmの範囲内の10倍高調波、即ちFレーザとほぼ同一波長となる紫外光が得られる。
また、発振波長を1.03〜1.12μmの範囲内とすると、発生波長が147〜160nmの範囲内である7倍高調波が出力され、特に発振波長を1.099〜1.106μmの範囲内とすると、発生波長が157〜158μmの範囲内の7倍高調波、即ちFレーザとほぼ同一波長となる紫外光が得られる。なお、単一波長発振レーザとしてはイットリビウム・ドープ・ファイバーレーザを用いる。
また、上述の説明では、ステップ・アンド・スキャン方式の縮小投影型露光装置(スキャニング・ステッパー)についての説明としたが、レチクルとウエハとを静止させた状態でレチクルパターンの全面に露光光を照射して、そのレチクルパターンが転写されるべきウエハ上の1つの区画領域(ショット領域)を静止露光するステップ・アップ・リピート方式の縮小投影型露光装置(ステッパー)にも本発明を適用することができる。さらに、ステップ・アンド・スティッチ方式の縮小投影型露光装置やミラープロジェクション・アライナー等にも適用することができる。
さらに、半導体素子や液晶表示素子の製造に用いられる露光装置だけでなく、プラズマディスプレイ、薄膜磁気ヘッド、撮像素子(CCDなど)、マイクロマシン、DNAチップなどの製造に用いられる露光装置、及びレチクル又はマスクを製造するために、ガラス基板又はシリコンウエハなどに回路パターンを転写する露光装置にも本発明を適用できる。即ち本発明は、露光装置の露光方式や用途等に関係なく適用可能である。
前述した本発明の実施形態に係る露光装置(図1)は、光源11、各種の光学素子ないし光学装置を含んで構成される照明光学系21〜33、レチクルステージ35を含むレチクル移動系、ウエハステージ38を含むウエハ移動系、投影光学系PL等の図1に示された各要素等を、第1ケース14、第2ケース34、第1サブチャンバ20A、第2サブチャンバ20B、環境チャンバ17内に適宜に収容し、これらのケース等に配管39,40及びフィルタユニット41,46等を介して供給装置43,48に接続された工場配管42,47に接続して所定の環境仕様を実現した上で、電気的、機械的、又は光学的に連結して組み上げた後、総合調整(電気調整、動作確認等)をすることにより製造される。尚、露光装置の製造は、温度及びクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
本発明の実施形態に係る露光装置を用いてデバイス(ICやLSI等の半導体チップ、液晶パネル、CCD、薄膜磁気ヘッド、マイクロマシン等)を生産するには、まず、設計ステップにおいて、デバイスの機能設計(例えば、半導体デバイスの回路設計等)を行い、その機能を実現するためのパターン設計を行う。引き続き、マスク製作ステップにおいて、設計した回路パターンを形成したマスクを製作する。一方、ウエハ製造ステップにおいて、シリコン等の材料を用いてウエハを製造する。
次に、ウエハプロセスステップにおいて、上記ステップで用意したマスクとウエハを使用して、リソグラフィ技術によってウエハ上に実際の回路等を形成する。次いで、組立ステップにおいて、ウエハプロセスステップにおいて処理されたウエハを用いてチップ化する。この組立ステップには、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等の工程が含まれる。最後に、検査ステップにおいて、組立ステップで作製されたデバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行う。こうした工程を経た後にデバイスが完成し、これが出荷される。
本発明の実施形態に係る露光装置の全体構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る露光装置の空調系及びパージ系の概略を示す図である。 本発明の実施形態に係る露光装置の環境チャンバ内の空調を説明するための図である。 本発明の実施形態に係る露光装置に採用したラインフィルタユニットの構成を示す図である。 図4の一部を変更したラインフィルタユニットの構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る露光装置に採用したラインフィルタユニットの他の構成を示す図である。 図6の一部を変更したラインフィルタユニットの構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る露光装置に採用したラインフィルタユニット内に設けられる加湿装置の一例を示す図である。 本発明の実施形態に係る露光装置に採用したラインフィルタユニット内に設けられる除湿装置の一例を示す図である。 本発明の実施形態に係る露光装置の湿度制御系の構成を示すブロック図である。
符号の説明
11…照明光源
12…露光本体部
14…第1ケース
17…環境チャンバ
20A…第1サブチャンバ
20B…第2サブチャンバ
21〜33…照明光学系
34…第2ケース
39,39A〜39D,40,40A〜40D,45…配管
41…第1ラインフィルタユニット
42,47…工場配管
43…窒素供給装置
46…第2ラインフィルタユニット
48…ドライエア供給装置
49…空調ユニット
57…第1フィルタ
58…第2フィルタ
59…接続管
61…第1露点計
62…第2露点計
63…湿度制御装置
70…加湿装置
80…除湿装置
V1〜V13…電磁弁
IL…照明光
PL…投影光学系
R…レチクル
W…ウエハ

Claims (9)

  1. 露光装置内に画成された気体供給室に供給される気体の供給路中に設けられ、低湿気体に対して浄化性能を有する第1フィルタと、
    前記供給路中に設けられた前記低湿気体よりも高湿度な高湿気体に対して浄化性能を有する第2フィルタと、
    前記第1フィルタ及び前記第2フィルタのうちの一方のフィルタを流通した前記気体の湿度を、他方のフィルタの浄化性能に応じて調整する湿度調節装置と
    を備えることを特徴とするフィルタ装置。
  2. 前記第1フィルタは前記気体の流通方向に対して前記第2フィルタよりも上流側に配置され、
    前記湿度調節装置は、前記第1フィルタと前記第2フィルタとの間に設けられる加湿装置であることを特徴とする請求項1に記載のフィルタ装置。
  3. 前記第1フィルタは前記気体の流通方向に対して前記第2フィルタよりも下流側に配置され、
    前記湿度調節装置は、前記第2フィルタと前記第1フィルタとの間に設けられる除湿装置であることを特徴とする請求項1に記載のフィルタ装置。
  4. 露光ビームで基板を露光する露光装置において、
    当該露光装置内に画成された気体供給室と、
    前記気体供給室に供給される気体の供給路中に設けられ、低湿気体に対して浄化性能を有する第1フィルタと、
    前記供給路中に設けられた前記低湿気体よりも高湿度な高湿気体に対して浄化性能を有する第2フィルタと、
    前記第1フィルタ及び前記第2フィルタのうちの一方のフィルタを流通した前記気体の湿度を、他方のフィルタの浄化性能に応じて調整する湿度調節装置と
    を備えることを特徴とする露光装置。
  5. 前記第1フィルタは前記気体の流通方向に対して前記第2フィルタよりも上流側に配置され、
    前記湿度調節装置は、前記第1フィルタと前記第2フィルタとの間に設けられる加湿装置であることを特徴とする請求項4に記載の露光装置。
  6. 前記第1フィルタは前記気体の流通方向に対して前記第2フィルタよりも下流側に配置され、
    前記湿度調節装置は、前記第2フィルタと前記第1フィルタとの間に設けられる除湿装置であることを特徴とする請求項4に記載の露光装置。
  7. 前記第1フィルタは気体湿度が1000ppm程度以下の気体に対して浄化性能を有する物理吸着フィルタを有し、
    前記第2フィルタは気体湿度が5%程度以上の気体に対して浄化性能を有する化学吸着フィルタを有することを特徴とする請求項4〜6の何れか一項に記載の露光装置。
  8. 前記第1フィルタ又は前記第2フィルタは、前記気体中に含まれる前記露光ビームを吸収する吸光物質を除去するフィルタを有することを特徴とする請求項4〜7の何れか一項に記載の露光装置。
  9. 請求項4〜8の何れか一項に記載の露光装置を用いて、マスクのパターンの像を基板に転写する工程を含むことを特徴とするデバイス製造方法。
JP2004157681A 2004-05-27 2004-05-27 フィルタ装置及び露光装置 Withdrawn JP2005340513A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004157681A JP2005340513A (ja) 2004-05-27 2004-05-27 フィルタ装置及び露光装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004157681A JP2005340513A (ja) 2004-05-27 2004-05-27 フィルタ装置及び露光装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005340513A true JP2005340513A (ja) 2005-12-08

Family

ID=35493729

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004157681A Withdrawn JP2005340513A (ja) 2004-05-27 2004-05-27 フィルタ装置及び露光装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005340513A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009200494A (ja) * 2008-02-21 2009-09-03 Asml Holding Nv 液浸リソグラフィのリフロ及びバッファシステム
JP2015179295A (ja) * 2009-08-07 2015-10-08 株式会社ニコン 露光装置及びデバイス製造方法
JP2018174208A (ja) * 2017-03-31 2018-11-08 東京エレクトロン株式会社 基板搬送装置及び基板搬送方法
CN114074092A (zh) * 2020-08-21 2022-02-22 深圳中科飞测科技股份有限公司 一种检测设备及检测系统

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009200494A (ja) * 2008-02-21 2009-09-03 Asml Holding Nv 液浸リソグラフィのリフロ及びバッファシステム
US8451422B2 (en) 2008-02-21 2013-05-28 Asml Netherlands B.V. Re-flow and buffer system for immersion lithography
JP2015179295A (ja) * 2009-08-07 2015-10-08 株式会社ニコン 露光装置及びデバイス製造方法
JP2018174208A (ja) * 2017-03-31 2018-11-08 東京エレクトロン株式会社 基板搬送装置及び基板搬送方法
CN114074092A (zh) * 2020-08-21 2022-02-22 深圳中科飞测科技股份有限公司 一种检测设备及检测系统

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4816080B2 (ja) フィルタ装置及び露光システム並びにデバイスの製造方法
TWI251130B (en) Lithographic projection apparatus, gas purging method, device manufacturing method and purge gas supply system
JP5300920B2 (ja) リソグラフィ装置
WO1999025010A1 (fr) Appareil d'exposition, appareil de fabrication de composants, et procede de fabrication d'appareils d'exposition
WO2004086470A1 (ja) 露光装置及びデバイス製造方法
JP2002158170A (ja) 露光装置及びデバイス製造方法
JP5574799B2 (ja) 露光装置、それを用いたデバイスの製造方法、並びに気体供給装置
JP3595791B2 (ja) 半導体製造装置
US6654095B1 (en) Exposure apparatus, exposure method, and device manufacturing method
JP2005340513A (ja) フィルタ装置及び露光装置
WO2005038887A1 (ja) 環境制御装置、デバイス製造装置、デバイス製造方法、露光装置
JP3433844B2 (ja) 露光装置用のフィルタ装置及び投影露光装置
JP4466042B2 (ja) 温調装置及び温調方法、露光装置、並びにデバイス製造方法
JP2002198296A (ja) 露光装置
JP2003257826A (ja) 光学装置及び露光装置
JPH09275054A (ja) 半導体製造装置
JP2006134944A (ja) 露光装置
WO2002053267A1 (fr) Element de filtre de ventilateur, dispositif d'exposition et leur procede de fabrication
TWI233148B (en) Method of making exposure device and equipment
JP2002153719A (ja) フィルタ装置及び環境制御装置
JP2010067904A (ja) 露光装置
JP2003115433A (ja) 露光方法及び露光装置
JP2001028331A (ja) 光学装置およびこれを用いた露光装置、ガス流入方法
JP2006173247A (ja) 汚染物質除去装置及び露光装置並びにデバイスの製造方法
JP2004288821A (ja) 光学素子保持装置、鏡筒及び露光装置並びにデバイスの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070328

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20090629