JP2005339808A - 機能性素子基板及びその製造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】インクジェット噴射原理を利用して機能性素子を基板上に形成する場合に、噴射溶液のドットパターンを基板上の所望の場所に正しく付着/定着させ、より高精細なパターンを形成する。
【解決手段】基板5の表面に導電性膜4を設け、その導電性膜4上に、樹脂皮膜3が存在する領域と、存在しない領域を選択的に形成し、周囲を樹脂皮膜3で囲まれた領域を形成する。導電性膜4が露出している領域でかつ周囲が樹脂皮膜3で囲まれた領域に、機能性材料を含有する溶液2の液滴を噴射付与して機能性素子群を形成する。前記溶液2に対して、樹脂皮膜3と導電性膜4が露出している領域は濡れ性が異なる。導電性膜が露出している領域の濡れ性を樹脂皮膜より大きくしておくと、樹脂皮膜3上に付着した溶液は導電性膜が露出している領域に移動する。
【選択図】図6

Description

本発明は、吐出装置を用いて機能性材料の膜形成を行うことによって形成された機能性素子基板ならびにその機能性素子基板の製造装置に関する。
近年、液晶ディスプレイに替わる自発光型ディスプレイとして有機物を用いた発光素子の開発が加速している。このような発光素子の形成は、機能材料のパターン化により行われ、一般的には、フォトリソグラフィー法により行われている。例えば、有機物を用いた有機エレクトロルミネッセンス(以下有機ELと記す)素子としては、Appl.Phys.Lett.51(12)、21 September 1987の913ページから示されているように低分子を蒸着法で成膜する方法が報告されている(例えば、非特許文献1参照)。
また、有機EL素子において、カラー化の手段として、マスク越しに異なる発光材料を所望の画素上に蒸着して形成する方法が行われている。しかしながら、このような真空成膜による方法、フォトリソグラフィー法による方法は、大面積にわたって素子を形成するには、工程数も多く、生産コストが高いといった欠点がある。
上述のような課題に対して、本発明者は、上述のごとき有機EL素子に代表されるような機能性素子形成のための、機能性材料膜の形成およびパターン化にあたり、インクジェット液滴付与手段によって、真空成膜法とフォトリソグラフィー・エッチング法等によらずに、安定的に歩留まり良くかつ低コストで機能性材料を所望の位置に付与することができるのではないかと考えた(例えば、特許文献1〜6参照。)。
例えば、機能性素子の一例として有機EL素子を考えた場合、このような有機EL素子を構成する正孔注入/輸送材料ならびに発光材料を溶媒に溶解または分散させた組成物を、インクジェットヘッドから吐出させて透明電極基板上にパターニング塗布し、正孔注入/輸送層ならびに発光材層をパターン形成すれば実現できると考えたのである。
米国特許第3060429号 米国特許第3298030号 米国特許第3596275号 米国特許第3416153号 米国特許第3747120号 米国特許第5729257号 Appl. Phys. Lett. 51(12)、21、1987年9月、p.913〜
インクジェット噴射原理を利用して機能性素子を形成する提案が種々行われ始めているが、このような噴射手段で各種デバイスあるいはパターン基板/基体、構造物等を製作しようという考えはまだ新しく、やっと開発の途についたという状況である。
その場合の課題の1つとして、噴射溶液の基板への付着特性がある。すなわち、噴射溶液のドットパターンを基板上の所望の場所に正しく付着/定着させることができるか否かが、より高精細なパターンを形成する際に特に重要な課題である。
本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなされたもので、その第1の目的は、このような機能性材料を含有する溶液を噴射付与して機能性素子を形成された基板において、高精度な素子を形成することにある。
第2の目的は、このような機能性素子が高精度に形成できるようなより具体的な材料特性を提案することにある。
第3の目的は、このような機能性素子が異なる特性を示すような構成を提案することにある。
第4の目的は、このような機能性素子配列構成をディスプレイ装置に適用し、見やすいディスプレイ装置を提案することにある。
第5の目的は、このような機能性素子基板を高精度に製造するための新規な構成の製造装置を提案することにある。
本発明は、前記目的を達成するために、第1に、表面に導電性膜を有する基板上の該導電性膜上に、樹脂皮膜が存在する領域と、存在しない領域を選択的に形成するとともに、周囲を樹脂皮膜で囲まれた構成となるように形成し、前記導電性膜が露出している領域で、周囲が樹脂皮膜で囲まれた領域に、機能性材料を含有する溶液の液滴を噴射付与して機能性素子群を形成した機能性素子基板において、前記溶液に対して、前記樹脂皮膜と前記導電性膜が露出している領域は濡れ性が異なるようにした。
第2に、上記第1の機能性素子基板において、前記樹脂皮膜は、前記導電性膜が露出している領域より濡れにくいようにした。
第3に、上記第2の機能性素子基板において、前記周囲を樹脂皮膜で囲まれた領域は、それぞれ独立した領域が複数個あり、該領域に異なる溶液の液滴を噴射付与してなるようにした。
第4に、上記第3の機能性素子基板において、前記異なる溶液は、それぞれ赤色、緑色、青色を発色させる有機EL材料を含有する溶液であるようにした。
第5に、表面に導電性膜を有する基板上の該導電性膜上に、樹脂皮膜が存在する領域と、存在しない領域を選択的に形成するとともに、周囲を樹脂皮膜で囲まれた構成となるように形成し、前記導電性膜が露出している領域で周囲が樹脂皮膜で囲まれた領域に、機能性材料を含有する溶液の液滴を噴射付与し、該溶液中の揮発成分を揮発させ、固形分を前記基板上に残留させることによって機能性素子群を形成する機能性素子基板製造装置において、前記基板に対して機能性材料を含有した溶液を噴射する噴射ヘッドと、該噴射ヘッドに溶液付与情報を入力する情報入力手段とを有し、前記噴射ヘッドは、保持手段に搭載されて前記基板に相対する位置に配されるとともに、前記基板と相対移動を行いつつ、前記情報入力手段により入力された前記溶液付与情報に基づいて前記溶液を噴射する機能性素子基板製造装置であって、前記噴射ヘッドを利用して噴射される溶液は、前記導電性膜が露出している領域に対して濡れやすく、前記樹脂皮膜に対して濡れにくい溶液であるようにした。
請求項1の発明によれば、表面に導電性膜を有する基板上の該導電性膜上に、樹脂皮膜が存在する領域と、存在しない領域を選択的に形成するとともに、周囲を樹脂皮膜で囲まれた構成となるように形成し、前記導電性膜が露出している領域で、周囲を樹脂皮膜で囲まれた領域に、機能性材料を含有する溶液の液滴を噴射付与し、機能性素子群を形成した機能性素子基板において、前記溶液に対して、前記樹脂皮膜と前記導電性膜が露出している領域は濡れ性が異なるようにしたので、必要な箇所に機能性材料を含有する溶液が付着しやすく、所望の素子を高精度に製作することができるようになった。
請求項2の発明によれば、このような機能性素子基板において、前記樹脂皮膜は、前記導電性膜が露出している領域より濡れにくいようにしたので、機能性材料を含有する溶液が、隣接する素子間を分離するための樹脂皮膜には付きにくく、導電性膜が露出している領域には付着しやすいため、互いの素子がきれいかつ完全に分離独立した機能性素子群を形成した機能性素子基板を得ることができるようになった。
とりわけ、インクジェット噴射の原理で溶液を噴射付与する場合、噴射ヘッドと基板とは互いに相対的に移動しながら噴射付与されるので、溶液の着弾精度が狂う場合もあったが、少しの狂いであれば、溶液が隣接する素子間を分離するための樹脂皮膜に付着した場合に、その領域は濡れにくいためそこにとどまらず、濡れやすい導電性膜が露出している領域に移動して、着弾精度の多少の狂いを補正できるという効果があり、高精度な機能性素子群を形成した機能性素子基板を得ることができるようになった。
請求項3の発明によれば、このような機能性素子基板において、前記周囲を樹脂皮膜で囲まれた領域は、それぞれ独立した領域が複数個あり、該領域に異なる溶液の液滴を噴射付与してなるようにしたので、同一基板上に異なる機能を発現できる素子を、完全に分離独立した状態で形成した機能性素子基板を得ることができるようになった。
請求項4の発明によれば、このような機能性素子基板において、前記異なる溶液は、それぞれ赤色、緑色、青色を発色させる有機EL材料を含有する溶液であるようにしたので、フルカラー表示が可能な有機ELディスプレイ装置に適用できるようになった。また、光の3原色の素子部を1つのピクセルとしてコンパクトに配列でき、それにより、より高品質な画像表示が得られる有機ELディスプレイ装置とすることができた。
請求項5の発明によれば、表面に導電性膜を有する基板上の該導電性膜上に、樹脂皮膜が存在する領域と、存在しない領域を選択的に形成するとともに、周囲を樹脂皮膜で囲まれた構成となるように形成し、前記導電性膜が露出している領域で周囲が樹脂皮膜で囲まれた領域に、機能性材料を含有する溶液の液滴を噴射付与し、該溶液中の揮発成分を揮発させ、固形分を前記基板上に残留させることによって機能性素子群を形成する機能性素子基板製造装置において、前記基板に対して機能性材料を含有した溶液を噴射する噴射ヘッドと、該噴射ヘッドに溶液付与情報を入力する情報入力手段とを有し、前記噴射ヘッドは、保持手段に搭載されて前記基板に相対する位置に配されるとともに、前記基板と相対移動を行いつつ、前記情報入力手段により入力された前記溶液付与情報に基づいて前記溶液を噴射する機能性素子基板製造装置であって、前記噴射ヘッドを利用して噴射される溶液は、前記導電性膜が露出している領域に対して濡れやすく、前記樹脂皮膜に対して濡れにくい溶液であるようにしたので、新規な構成の機能性素子基板上の機能性素子を高精度に製造できるようになった。
以下に、本発明に係る機能性基体製造装置及び機能性基体の実施の形態について説明する。なお、以下に示す実施の形態は例示であり、これに限定されるものではない。
図1は、機能性素子の一例として有機EL素子を考えた場合である。ここでは、モザイク状に区切られたITO(インジウムチンオキサイド)透明電極パターン4、および透明電極部分を囲む樹脂材料よりなる障壁3付きガラス基板5の当該電極上に、赤、緑、青に発色する有機EL材料を溶解した溶液2を各色モザイク状に配列するように、ノズル1より付与する例を示している。溶液の組成はたとえば、以下のとおりである。
溶液組成物
溶媒・・・・ドデシルベンゼン/ジクロロベンゼン(1/1、体積比)
赤・・・・・・ポリフルオレン/ペリレン染料(98/2、重量比)
緑・・・・・・ポリフルオレン/クマリン染料(98.5/1.5、重量比)
青・・・・・・ポリフルオレン
固形物の溶媒に対する割合は、例えば、0.4%(重量/体積)とされる。ここで、このような溶液を付与された基板は、例えば、100℃で加熱し、溶媒を除去してからこの基板上に適当な金属マスクをし、アルミニウムを2000オングストローム蒸着し(不図示)、ITOとアルミニウムよりリード線を引き出し、ITOを陽極、アルミニウムを陰極として素子が完成する。印加電圧は15ボルト程度で所定の形状で赤、緑、青色に発光する素子が得られる。そして、このような素子を構成した基板は、ガラスあるいはプラスチック等の透明カバープレートを対向配置、ケーシング(パッケージング)することにより、自発光型の有機ELディスプレイ等の画像表示装置とすることができる。
なお、ここでは、機能性素子の一例として有機EL素子を考えた場合であるが、必ずしもこのような素子、材料に限定されるものではない。例えば、機能性素子を考えた場合、パラジウム系の化合物を含有する溶液が使用される。この場合は、最終形態としては、この機能性素子基板に蛍光体を具備したフェースプレートを対向配置してパッケージングされた電子放出型ディスプレイとなる。また、機能性素子として有機トランジスタなども好適に製作できる。また、上記例の樹脂材料よりなる障壁3を形成するためのレジスト材料なども本発明に使用する溶液として利用される。ここで、このような機能性材料を含有した溶液を付与する手段として本発明では、インクジェットの技術が適用される。以下にその具体的方法を説明する。
図2は、本発明の機能性素子基板の製造装置の一実施例を説明するための図で、図中、11は吐出ヘッドユニット(噴射ヘッド)、12はキャリッジ、13は基板保持台、14は機能性素子を形成する基板、15は機能性材料を含有する溶液の供給チューブ、16は信号供給ケーブル、17は噴射ヘッドコントロールボックス、18はキャリッジ12のX方向スキャンモータ、19はキャリッジ12のY方向スキャンモータ、20はコンピュータ、21はコントロールボックス、22(22X1、22Y1、22X2、22Y2)は基板位置決め/保持手段である。
図3は、本発明の機能性素子基板の製造に適用される液滴付与装置の構成を示す概略図、図4は、図3の液滴付与装置の吐出ヘッドユニットの要部概略構成図である。図3の構成は、図2の構成と異なり、基板14側を移動させて機能性素子群を基板に形成するものである。図3及び図4において、31はヘッドアライメント制御機構、32は検出光学系、33はインクジェットヘッド、34はヘッドアライメント微動機構、35は制御コンピュータ、36は画像識別機構、37はXY方向走査機構、38は位置検出機構、39は位置補正制御機構、40はインクジェットヘッド駆動・制御機構、41は光軸、42は素子電極、43は液滴、44は液滴着弾位置である。
吐出ヘッドユニット11の液滴付与装置(インクジェットヘッド33)としては、任意の液滴を定量吐出できるものであればいかなる機構でも良く、特に、数〜数100pl程度の液滴を形成できるインクジェット方式の機構が望ましい。インクジェット方式としては、例えば、米国特許第3683212号明細書に開示されている方式(Zoltan方式)、米国特許第3747120号明細書に開示されている方式(Stemme方式)、米国特許第3946398号明細書に開示されている方式(Kyser方式)のようにピエゾ振動素子に、電気的信号を印加し、この電気的信号をピエゾ振動素子の機械的振動に変え、該機械的振動に従って微細なノズルから液滴を吐出飛翔させるものがあり、通常、総称してドロップオンデマンド方式と呼ばれている。
他の方式として、米国特許第3596275号明細書、米国特許第3298030号明細書等に開示されている方式(Sweet方式)がある。これは連続振動発生法によって帯電量の制御された記録液体の小滴を発生させ、この発生された帯電量の制御された小滴を、一様の電界が掛けられている偏向電極間を飛翔させることで、記録部材上に記録を行うものであり、通常、連続流方式、あるいは荷電制御方式と呼ばれている。
さらに他の方式として、特公昭56−9429号公報に開示されている方式がある。これは液体中で気泡を発生せしめ、その気泡の作用力により微細なノズルから液滴を吐出飛翔させるものであり、サーマルインクジェット方式、あるいはバブルインクジェット方式と呼ばれている。このように液滴を噴射する方式は、ドロップオンデマンド方式、連続流方式、サーマルインクジェット方式等あるが、必要に応じて適宜その方式を選べばよい。
本発明では、図2に示したような機能性素子基板の製造装置において、基板14は、この装置の基板位置決め/保持手段22によってその保持位置を調整して決められる。図2では簡略化しているが、基板位置決め/保持手段22は基板14の各辺に当接されるとともに、X方向およびそれに直交するY方向にμmオーダーで微調整できるようになっているとともに、噴射ヘッドコントロールボックス17、コンピュータ20、コントロールボックス21等と接続され、その位置決め情報および微調整変位情報等と、液滴付与の位置情報、タイミング等は、たえずフィードバックできるようになっている。さらに、本発明の機能性素子基板の製造装置では、X、Y方向の位置調整機構の他に図示しない(基板14の下に位置するために見えない)、回転位置調整機構を有している。これに関連して、先に、本発明の機能性素子基板の形状および形成される機能性素子群の配列に関して説明する。
本発明の機能性素子基板は、石英ガラス、Na等の不純物含有量を低減させたガラス、青板ガラス、SiO2を表面に堆積させたガラス基板およびアルミナ等のセラミックス基板等が用いられる。また、軽量化あるいは可撓性を目的として、PETを始めとする各種プラスチック基板、ポリイミドフィルム、ポリアミドイミドフィルム、ポリアミドフィルム、ポリエステルフィルム等の高分子フィルムよりなるフレキシブル基板等が好適に用いられる。あるいはSi等の半導体基板、ガラス・エポキシ基板なども必要に応じて、適宜好適に用いられる。
本発明においては、このような基板5の表面に導電性膜4を形成する。たとえば、本発明の機能性素子として、有機EL発光素子などを想定した場合、前述のように透明なITO膜を形成する。ここで透明電極材料を設けるのは、この透明電極材料を透過した光を取り出し、ディスプレイ表示を行うためである。これは機能性素子の特性に応じて選ばれる材料であって、必ずしも透明性が要求されるITOのような材料に限定されるものではなく、通常のAl、Au、Ag、Cu等の電極機能を果たす材料が好適に使用される。
次に、このような導電性膜4が形成された基板5上に、樹脂皮膜を形成する。これは、図1で示した障壁3となるように、フォトリソグラフィー技術によって、選択的なパターンとする(図1の例では四角い開口パターン3’)。この選択的なパターンによって、導電性膜4が形成された基板5上に樹脂皮膜4が存在する領域と、存在しないで下の導電性膜4が露出している領域を作り出し、この導電性膜4が露出している領域に、機能性材料を含有する溶液の液滴2を噴射付与し、下の導電性膜4と導通をとり機能性素子を形成する。
ここで、本発明のより特徴的な点について図5を用いて説明する。図5(A)は、図1に示した、基板の断面図であり、例えば、ガラス基板5の表面に導電性膜ITO4を形成してなり、その上に、樹脂材料よりなる障壁3が形成されているものである。ここで、樹脂材料よりなる障壁3がない領域は、導電性膜ITO4が露出した状態となっており、この領域に図5(B)に示すように、溶液2あるいは2’(この例では、有機EL材料含有溶液)が噴射付与される。ここで、溶液2は良好に噴射付与された例であり、溶液2’は精度良く噴射付与されず、所望の位置に溶液の液滴が付かなかった場合であり、障壁3の表面の一部に溶液が付着してしまった例を示している。このような場合、溶液2’の素子は、良好な素子性能を示さず不良となる。これは機能性材料を含有する溶液の液滴を噴射付与した場合の液滴の着弾位置精度の問題である。非常に高精度に位置決めされ、噴射精度も高く、狙う位置に必ず着弾すれば、問題は生じないが、現実問題としては、必ずしもその通りにはいかない。
例えば、樹脂皮膜で周囲を取り囲むように形成された四角形状の開口部に、液滴を噴射した場合に、わずかに位置が狂い、開口障壁から一部はみ出るような状態で液滴が着弾するような場合がある。そのような場合、最終的に機能性素子として形成した場合、所望の性能が得られなかったり、あるいは全く機能しなかったりする。
本発明では、このような不良素子発生に鑑みてなされたものである。本発明においては、溶液2’のように付着した場合にも、障壁3の材料を適宜選ぶことにより、良好な溶液2のようにできるのではないかと考えた。つまり、噴射付与する溶液と付着する側(障壁3あるいは導電性膜ITO4)の濡れ性を最適化することにより、良好な溶液2のようにできるのではないかと考えた。
本発明では、重要なことは、仮に噴射付与精度が悪くて、溶液2’のように障壁3の一部に溶液が付着してしまったとしても、障壁3の材料物性として、溶液に対して濡れにくくしておけばいいのではないかと考えた。さらに、正規の位置である導電性膜ITO4の領域が溶液に対して濡れやすくしておけばいいのではないかと考えた。
つまり溶液に対して、障壁3を構成する樹脂皮膜の領域と導電性膜が露出している領域の濡れ性が異なるようにしておけば、その濡れ性の違いによって、付着した後に溶液が正規の場所に移動するのではないかと考えた。
より具体的にいえば、溶液に対して、障壁3を構成する樹脂皮膜の領域は導電性膜が露出している領域より濡れにくくしておけば、図5(B)の溶液2’のように不良付着しても、障壁3はぬれにくいため、溶液は濡れやすい導電性膜が露出している領域の方(図では右方向)に移動し、最終的には、図5(C)のように良好な状態に落ち着くのである。
例えば導電性膜が露出している領域は、前記有機EL材料を溶解した溶液に対して接触角が20〜50°となるように選ばれる。もし、それより大きな値を示すような場合には、溶液中に界面活性剤を添加し、その値の範囲になるように調整すればよい。
障壁3を構成する樹脂皮膜の好適な構成材料としては、ITO、Al、Au、Ag、Cu等の電極機能を果たす導電性材料に比較して相対的に疎水性が高い材料が好適であり、例えば、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミドイミドを含むポリイミド系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリビニル系樹脂などの感光性または非感光性の樹脂材料を用いることができる。250℃以上の耐熱性を有することが好ましく、その点から、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂が好ましく用いられる。
これらの材料は、前記有機EL材料を溶解した溶液に対して濡れにくく、接触角が70〜90°という値をとる。より濡れにくくするために、シリコーン材料、フッ素材料などを添加し、接触角が90°〜100°となるようにしてもよい。
これらの障壁3を構成する樹脂皮膜は、スピンコート、ロールコート、バーコート、スプレーコート、ディップコート、或いは印刷法等の方法により形成することができる。
次に、本発明に好適に適用される基板の形状についてであるが、このような基板を経済的に生産、供給する、あるいは最終的に製作される機能性素子基板の用途から、Siウエハなどとは違って、矩形(直角4辺形)である。つまり、その矩形形状を構成する縦2辺、横2辺はそれぞれ、縦2辺が互いに平行、横2辺が互いに平行であり、かつ縦横の辺は直角をなすような基板である。
このような基板に対して、本発明では、形成される機能性素子群をマトリックス状に配列し、このマトリックスの互いに直交する2方向が、この基板の縦方向の辺あるいは横方向の辺の方向と平行であるように機能性素子群を配列する。このように機能性素子群をマトリックス状に配列する理由および、基板の縦横の辺をそのマトリックスの直交する2方向と平行になるようにする理由を以下に述べる。
図2あるいは図3に示したように、本発明では、最初に、基板14と吐出ヘッドユニット11の溶液噴射口面の位置関係が決められた後は、特に位置制御を行うことはない。つまり、吐出ヘッドユニット11は基板14に対して一定の距離を保ちながら機能性素子群の形成面に対して平行にX、Y方向の相対移動を行いつつ、上記溶液(例えば有機EL材料、あるいは導電性材料を溶解した溶液、レジスト材料など)の噴射を行う。つまり、このX方向及びY方向は互いに直交する2方向であり、基板の位置決めを行う際に、基板の縦辺あるいは横辺をそのY方向あるいはX方向と平行になるようにしておけば、形成される機能性素子群もそのマトリックス状配列の2方向がそれぞれ平行であるため、相対移動を行いつつ噴射する機構のみで高精度の素子群形成を行うことができる。言い換えるならば、本発明のような基板形状、機能性素子群のマトリックス状配列、直交するX、Yの2方向の相対移動装置にすれば、素子形成の液滴噴射を行う前の基板の位置決めを正確に行えば、高精度な機能性素子群のマトリックス状配列が得られるということである。
ここで、先ほどの回転位置調整機構に戻って説明する。前述のように、本発明では、素子形成の液滴噴射を行う前の基板の位置決めを正確に行い、XおよびY方向の相対移動のみを行い、他の制御を行わず、高精度な機能性素子群のマトリックス状配列を得ようというものである。その際、問題となるのは、最初に基板の位置決めを行う際の回転方向(X、Yの2方向で決定される平面に対して垂直方向の軸に対する回転方向)のズレである。この回転方向のズレを補正するために、本発明では、前述のように、図示しない(基板14の下に位置して見えない)、回転位置調整機構を有している。これにより回転方向のズレも補正し、基板の辺を位置決めすると、本発明の装置では、XおよびY方向のみの相対移動で、高精度な機能性素子群のマトリックス状配列が得られる。
以上は、回転位置調整機構を、図2の基板位置決め/保持手段で22(22X1、22Y1、22X2、22Y2)とは別物の機構として説明した(基板14の下に位置して見えない)が、基板位置決め/保持手段22に回転位置調整機構を持たせることも可能である。例えば、基板位置決め/保持手段22は、基板14の辺に当接され、基板位置決め/保持手段22全体が、X方向あるいはY方向に位置を調整できるようになっているが、基板位置決め/保持手段22の基板14の辺に当接される部分において、距離をおいて設けられた2本のネジが独立に動くようにしておけば、角度調整が可能である。なお、この回転位置制御情報も上記のX、Y方向の位置決め情報および微調整変位情報等と同様に噴射ヘッドコントロールボックス17、コンピュータ20、コントロールボックス21等と接続され、液滴付与の位置情報、タイミング等が、たえずフィードバックできるようになっている。
次に、本発明の位置決めの他の手段、構成について説明する。上記の説明は、基板位置決め/保持手段22は、基板14の辺に当接され、基板位置決め/保持手段22全体が、X方向あるいはY方向に位置を調整できるようにしたものであるが、ここでは、基板14の辺ではなく、基板上に互いに直交する2方向に帯状パターンを設けるようにした例について説明する。前述のように、本発明では、基板上に機能性素子群をマトリックス状に配列して形成されるが、ここでは、前記のような互いに直交する2方向の帯状パターンをこのマトリックスの互いに直交する2方向と平行になるように形成しておく。このようなパターンは、基板上にフォトファブリケーション技術によって容易に形成できる。
あるいは、上述のようなパターンをその目的のためだけに作成するのではなく、素子電極42(図4参照)や、各素子のX方向配線やY方向配線等の配線パターンを本発明の互いに直交する2方向の帯状パターンとみなしてもよい。このような帯状パターンを設けておけば、図4で後述するような、CCDカメラとレンズとを用いた検出光学系32によってパターン検出ができ、位置調整にフィードバックできる。
次に、上記X、Y方向に対して垂直方向であるZ方向であるが、本発明では、最初に基板14と吐出ヘッドユニット11の溶液噴射口面の位置関係が決められた後は、特に位置制御を行うことはない。つまり、吐出ヘッドユニット11は基板14に対して一定の距離を保ちながらX、Y方向の相対移動を行いつつ、機能性材料を含有する溶液の噴射を行うが、その噴射時には、吐出ヘッドユニット11のZ方向の位置制御は特に行わない。その理由は、噴射時にその制御を行うと、機構、制御システム等が複雑になるだけではなく、基板14への液滴付与による機能性素子の形成が遅くなり、生産性が著しく低下するからである。
かわりに、本発明では、基板14の平面度やその基板14を保持する部分の装置の平面度、さらに吐出ヘッドユニット11をX、Y方向に相対移動を行わせるキャリッジ機構等の精度を高めるようにすることで、噴射時のZ方向制御を行わず、吐出ヘッドユニット11と基板14のX、Y方向の相対移動を高速で行い、生産性を高めている。一例をあげると、本発明の溶液付与時(噴射時)における基板14と吐出ヘッドユニット11の溶液噴射口面の距離の変動は5mm以下におさえられている(基板14のサイズが200mm×200mm以上、4000mm×4000mm以下の場合で)。
なお、通常X、Y方向の2方向で決まる平面は水平(鉛直方向に対して垂直な面)に維持されるように装置構成されるが、基板14が小さい場合(例えば500mm×500mm以下の場合)には必ずしもX、Y方向の2方向で決まる平面を水平にする必要はなく、その装置にとってもっとも効率的な基板14の配置の位置関係になるようにすればよい。
次に、本発明の他の実施例を説明するが、本発明は、これらの例に限定されるものではない。図3は、図2の場合と違い、吐出ヘッドユニット11と基板(機能性素子基板)14の相対移動を行う際に、機能性素子基板14側を移動させる例である。図4は、図3の装置の吐出ヘッドユニットを拡大して示した概略構成図である。まず、図3において、37はXY方向走査機構であり、その上に機能性素子基板14が載置してある。基板14上の機能性素子は、例えば、図1のものと同じ構成であり、単素子としては図1に示した構成と同様に、ガラス基板5(機能性素子基板14に相当する)、障壁3、ITO透明電極4よりなっている。この機能性素子基板14の上方に液滴を付与する吐出ヘッドユニット11が位置している。本実施例では、吐出ヘッドユニット11は固定で、機能性素子基板14がXY方向走査機構37により任意の位置に移動することで、吐出ヘッドユニット11と機能性素子基板14との相対移動が実現される。
次に、図4により吐出ヘッドユニット11の構成を説明する。図4において、32は基板14上の画像情報を取り込む検出光学系であり、液滴43を吐出させるインクジェットヘッド33に近接し、検出光学系32の光軸41および焦点位置と、インクジェットヘッド33による液滴43の着弾位置44とが一致するよう配置されている。この場合、図3に示す検出光学系32とインクジェットヘッド33との位置関係はヘッドアライメント微動機構34とヘッドアライメント制御機構31により精密に調整できるようになっている。また、検出光学系32には、CCDカメラとレンズとを用いている。
図3において、36は検出光学系32で取り込まれた画像情報を識別する画像識別機構であり、画像のコントラストを2値化し、2値化した特定コントラスト部分の重心位置を算出する機能を有したものである。具体的には、(株)キーエンス製の高精度画像認識装置、VX−4210を用いることができる。これによって得られた画像情報に機能性素子基板14上における位置情報を与える手段が位置検出機構38である。これには、XY方向走査機構37に設けられたリニアエンコーダ等の測長器を利用することができる。また、これらの画像情報と機能性素子基板14上での位置情報をもとに、位置補正を行うのが位置補正制御機構39であり、この機構によりXY方向走査機構37の動きに補正が加えられる。また、インクジェットヘッド制御・駆動機構40によってインクジェットヘッド33が駆動され、液滴が機能性素子基板14上に付与される。これまで述べた各制御機構は、制御用コンピュータ35により集中制御される。
なお、以上の説明においては、吐出ヘッドユニット11は固定で、機能性素子基板14がXY方向走査機構37により任意の位置に移動することで吐出ヘッドユニット11と機能性素子基板14との相対移動を実現しているが、図2のように、機能性素子基板14を固定とし、吐出ヘッドユニット11がXY方向に走査するような構成としてもよいことはいうまでもない。特に200mm×200mm程度の中型基板〜4000mm×4000mmあるいはそれ以上の大型基板の製作に適用する場合には、後者のように機能性素子基板14を固定とし、吐出ヘッドユニット11が直交するX、Yの2方向に走査するようにし、溶液の液滴の付与をこのような直交する2方向に順次行うようにする構成とした方がよい。
また、逆に、例えば、軽いプラスチック基板を使用し、そのサイズも200mm×200mm〜400mm×400mm程度の中型基板の場合においては、インクジェットプリンタの紙搬送を行うようにすることも考えられる。つまり、キャリッジ12に搭載された吐出ヘッドユニット11が、X方向のみ(もしくはY方向のみ)に走査され、基板がY方向(もしくはX方向)に搬送される。その場合は生産性が著しく向上する。
基板サイズが300mm×300mm程度以下の場合には、液滴付与のための吐出ヘッドユニットを300mmの範囲をカバーできるラージアレイマルチノズルタイプとし、吐出ヘッドユニットと基板の相対移動を直交する2方向(X方向、Y方向)に行うことなく、1方向のみ(例えばX方向のみ)に相対移動させて行うことも可能であり、また、量産性も高くすることができるが、基板サイズが300mm×300mmより大の場合には、そのような300mmより大きい範囲をカバーできるラージアレイマルチノズルタイプの吐出ヘッドユニットを製作することは技術的/コスト的に実現困難であり、本発明のように、吐出ヘッドユニット11が直交するX、Yの2方向に走査するようにし、溶液の液滴の付与をこのような直交する2方向に順次行うようにする構成とした方がよい。
特に、最終的な基板としては、200mm×200mmより小さいものを製作する場合であっても、大きな基板から複数個取りして製作するような場合には、その元の基板は、400mm×400mm〜2000mm×2000mmあるいはそれ以上のものを使用することになるので、吐出ヘッドユニット11が直交するX、Yの2方向に走査するようにし、溶液の液滴の付与をこのような直交する2方向に順次行うようにする構成とした方がよい。
液滴43の材料は機能性材料を含有した溶液であり、例えば、微細な導電性微粒子を含有した溶液が使用される。具体的には、Au、Pt、Ag、Cu、Ni、Cr、Rh、Pd、Zn、Co、Mo、Ru、W、Os、Ir、Fe、Mn、Ge、Sn、Ga、In等の金属微粒子を含有した溶液が好適に使用される。
特に、Au、Ag、Cuのような金属微粒子を用いると、電気抵抗が低く、かつ腐食に強い微細回路パターンを形成することができる。なお、このような回路パターンの他に、例えば、Ptやニクロム材料の微粒子を含有した溶液を使用することによって、抵抗素子を作製したり、Pd、Pt、Ru、Ag、Au、Ti、In、Cu、Cr、Fe、Zn、Sn、Ta、W、Pb等の金属、PdO、SnO2、In23、PbO、Sb23等の酸化物、HfB2、ZrB2、LaB6、CeB6、YB4、GdB4等の硼化物、TiC、ZrC、HfC、TaC、SiC、WC等の炭化物、TiN、ZrN、HfN等の窒化物、Si、Ge等の半導体、カーボン等の微粒子含有した溶液を使用することによって、電子放出素子を作製したりすることができる。
本発明において、このような微細な導電性微粒子を含有した溶液は、水性系溶液と油性系溶液がある。
このような微細な導電性微粒子を、水を主体とする分散媒に分散せしめてなる水性系溶液は、例えば、次のような方法で調整することができる。
すなわち、塩化金酸や硝酸銀のような金属イオンソース水溶液に水溶性の重合体を溶解させ、撹拌しながらジメチルアミノエタノールのようなアルカノールアミンを添加する。数10秒〜数分で金属イオンが還元され、平均粒径0.5μm(500nm)以下の金属微粒子が析出する。塩素イオンや硝酸イオンを限外ろ過などの方法で除去した後、濃縮・乾燥することにより濃厚な導電性微粒子含有溶液が得られる。この導電性微粒子含有溶液は、水やアルコール系溶媒、テトラエトキシシランやトリエトキシシランのようなゾルゲルプロセス用バインダーに安定に溶解・混合することが可能である。
微細な導電性微粒子を油を主体とする分散媒に分散せしめてなる油性系溶液は、例えば、次のような方法で調整することができる。
すなわち、油溶解性のポリマーをアセトンのような水混和性有機溶媒に溶解させ、この溶液を金属イオンソース水溶液と混合する。混合物は不均一系であるが、これを撹拌しながらアルカノールアミンを添加すると金属微粒子は重合体中に分散した形で油相側に析出してくる。これを濃縮・乾燥させると水性系と同様の濃厚な導電性微粒子含有溶液が得られる。この導電性微粒子含有溶液は、芳香族系、ケトン系、エステル系などの溶媒やポリエステル、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂等に安定に溶解・混合することが可能である。
導電性微粒子含有溶液の分散媒中における導電性微粒子の濃度は、最大80重量%とすることが可能であるが、用途に応じて適宜稀釈して使用する。
通常、導電性微粒子含有溶液における導電性微粒子の含有量は2〜50重量%、界面活性剤および樹脂の含有量は0.3〜30重量%、粘度は3〜30センチポイズが適当である。
液滴43の材料として、他には、たとえば、CuCl等のI−VII 族化合物半導体、CdS、CdSe等のII−VI族化合物半導体、InAs等のIII −V族化合物半導体、及びIV族半導体のような半導体結晶、TiO2、SiO、SiO2等の金属酸化物、蛍光体、フラーレン、デンドリマー等の無機化合物、フタロシアニン、アゾ化合物等の有機化合物からなるもの、またはそれらの複合材料等のナノ粒子を含有した溶液があげられる。
本発明において対象となるナノ粒子としては、通常、粒径が0.0005〜0.2μm(0.5〜200nm)、好ましくは、0.0005〜0.05μm(0.5〜50nm)の微粒子があげられるが、より厳密には、溶液製造上の微粒子分散安定性や、噴射時の目詰まり発生、さらにはパターン形成される基板の表面粗さなどを考慮して決められる。
なお、本発明の目的を損なわない範囲で、これらナノ粒子の表面を化学的あるいは物理的に修飾しても良く、また、界面活性剤や分散安定剤や酸化防止剤などの添加剤を加えても良い。このようなナノ粒子はコロイド化学的な手法、例えば、逆ミセル法(Lianos、 P.et al.、 Chem. Phys. Lett.、 125、 299 (1986))やホットソープ法(Peng、 X. et al.、 J. Am. Chem. Soc.、 119、 7019 (1997))によって合成することができる。
本発明に好適に使用できるナノ粒子含有溶液は、上記ナノ粒子を連続相が水相であり分散相が油相であるエマルション(O/Wエマルション)に分散させた分散液である。
上記水相は水を主体とするが、水に水溶性有機溶剤を添加して用いてもよい。水溶性有機溶剤としてはエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール(#200、#400)、グリセリン、前記グリコール類のアルキルエーテル類、N−メチルピロリドン、1、3−ジメチルイミダゾリノン、チオジグリコール、2−ピロリドン、スルホラン、ジメチルスルホキシド、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、エタノール、イソプロパノール等が挙げられる。水性分散媒体中の水溶性有機溶剤の使用量は、通常30重量%以下が好ましく、さらには20重量%とするのがより好ましい。
分散液中のナノ粒子の含有量は、所望の膜(層)構造または粒子配列構造及び膜(層)厚により異なるが分散液の全重量に対し、通常0.01〜15重量%の範囲で用いられるが、0.05〜10重量%の範囲とするのがより好ましい。ナノ粒子の含有量が少な過ぎるとデバイス機能を充分に発現することが出来なくなる可能性があり、逆に多過ぎるとインクジェット原理で液滴を噴射する際の吐出安定性が損なわれる。
また、本発明に好適に使用され、インクジェット原理で噴射されるナノ粒子含有溶液は、分散液中に、界面活性剤、及びナノ粒子の分散用溶媒を共存させるのが好ましい。界面活性剤としては、例えばアニオン系界面活性剤(ドデシルスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートのアンモニウム塩など)、ノニオン系界面活性剤(ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミドなど)があげられ、これらを単独または二種以上混合して用いることができる。
界面活性剤の量は溶液の全重量に対し、通常、0.1〜30重量%の範囲で用いられるが、5〜20重量%の範囲とするのがより好ましい。界面活性剤がこの範囲よりも少な過ぎると水性分散体中で油水分離が生じ、液滴噴射付与による均一なパターンのコーティングができない場合がある。逆にこの範囲より多過ぎると水性分散媒体の粘度が高くなりすぎる傾向がある。
ナノ粒子の分散用溶媒としては、通常トルエン、ヘキサン、ピリジン、クロロホルムなどの液体であり、揮発性であることが望ましい。分散用溶媒の量は通常、0.1〜20重量%程度の範囲で用いられるが、1〜10重量%の範囲がより好ましい。分散用溶媒がこの範囲よりも少な過ぎると水性媒体中に含有させることのできる超微粒子の量が少なくなる。逆にこの範囲より多過ぎると水性分散媒体中で油水分離が生じる場合がある。
さらに、分散液中に有機化合物を溶解させておくこともできる。このような有機化合物としては、トリオクチルホスフィンオキシド(TOPO)、チオフェノール、フォトクロミック化合物(スピロピラン、フルギド等)、電荷移動型錯体、電子受容性化合物等があげられ、常温で固体であるものが好ましい。この場合、分散液中の前記有機化合物の量は、ナノ粒子の重量に対し、1/10000以上、好ましくは1/1000〜10倍程度である。
なお、本発明の目的を損なわない範囲で、懸濁液に界面活性剤や分散安定剤や酸化防止剤などの添加剤、またはポリマー、塗布・乾燥過程でゲル化する材料などのバインダーを加えても良い。
このようなナノ粒子含有溶液をインクジェット原理によって基板上に液滴付与し、乾燥させてパターン配線形成、あるいは機能デバイス形成を行う。本発明においては、たとえば、先ず大気圧中において、−20〜200℃、好ましくは0〜100℃程度で1時間以上、好ましくは3時間以上風乾し、その後必要に応じて減圧乾燥を行っても良い。この際の減圧度は1×105Pa以下であればよいが、好ましくは1×104Pa以下程度であり、温度は通常−20〜200℃、好ましくは0〜100℃である。また、減圧時間は1〜24時間程度である。
上記の方法により得られるナノ粒子薄膜の厚さは特に限定されるものではないが、通常、ナノ粒子の直径〜1mm、好ましくはナノ粒子の直径〜100μm程度である。また、ナノ粒子薄膜内において、ナノ粒子はある程度以上の密度で存在するのが好ましい。その意味からナノ粒子の集合体における個々のナノ粒子間の平均粒子間距離は、通常粒子直径の10倍以内の範囲であり、さらには粒子直径の2倍以内の範囲であることが好ましい。この平均粒子間距離が大き過ぎるとナノ粒子は集団的機能を示さなくなる。
他の機能性材料を含有した溶液としては、有機EL材料を溶解した溶液が好適に使用される。先に述べた有機EL材料の他に、例えばポリフェニレンビニレン系(ポリパラフェニリレンビニレン系誘導体)、ポリフェニレン系誘導体、その他、ベンゼン誘導体に可溶な低分子系有機EL材料、高分子系有機EL材料、ポリビニルカルバゾール等の材料を用いることができる。有機EL材料の具体例としては、ルブレン、ペリレン、9、10−ジフェニルアントラセン、テトラフェニルブタジエン、ナイルレッド、クマリン6、キナクリドン、ポリチオフェン誘導体等が挙げられる。また、有機EL表示における周辺材料である電子輸送性、ホール輸送性材料も本発明の機能性素子を製作する機能材料として使用される。
他の本発明の機能性素子を製作する機能材料としては、この他に半導体等に多用される層間絶縁膜のシリコンガラスの前駆物質であるか、シリカガラス形成材料を挙げることができる。かかる前駆物質として、ポリシラザン(例えば東燃製)、有機SOG材料等が挙げられる。また有機金属化合物を用いても良い。
さらに他の例として、カラーフィルター用材料が挙げられる。具体的には、スミカレッドB(商品名、住友化学製染料)、カヤロンフアストイエローGL(商品名、日本化薬製染料)、ダイアセリンフアストブリリアンブルーB(商品名、三菱化成製染料)等の昇華染料等を用いることができる。
本発明の溶液組成物において、ベンゼン誘導体の沸点が150℃以上であることが好ましい。このような溶媒の具体例としては、O−ジクロロベンゼン、m−ジクロロベンゼン、1、2、3−トリクロロベンゼン、O−クロロトルエン、p−クロロトルエン、1−クロロナフタレン、ブロモベンゼン、O−ジブロモベンゼン、1−ジブロモナフタレン等が挙げられる。これらの溶媒を用いることにより、溶媒の揮散が防げるので好適である。これらの溶媒は芳香族化合物に対する溶解度が大きく好適である。また、本発明の溶液組成物ドデシルベンゼンを含むことが好ましい。ドデシルベンゼンとしてはn−ドデシルベンゼン単一でも良く、また異性体の混合物を用いることもできる。
この溶媒は沸点300℃以上、粘度6cp以上(20℃)の特性を有し、この溶媒単一でももちろん良いが、他の溶媒に加えることにより、溶媒の揮散を効果的に防げ、好適である。また上記溶媒のうちドデシルベンゼン以外は粘度が比較的小さいため、この溶媒を加えることにより粘度も調整できるため非常に好適である。本発明によれば、上述したような溶液組成物を吐出装置により基板上に吐出により供給した後、基板を吐出時温度より高温で処理して膜化する機能膜形成法が提供される。吐出温度は室温であり、吐出後基板を加熱することが好ましい。このような処理をすることにより、吐出時溶媒の揮散、温度の低下により析出した内容物が再溶解され、均一、均質な機能膜を得ることができる。上述の機能膜の作製法において、吐出組成物を吐出装置により基板上に供給後、基板を吐出時温度より高温に処理する際に、加圧しながら加熱することが好ましい。このように処理することにより、加熱時の溶媒の揮散を遅らすことができ、内容物の再溶解が更に促進される。その結果、均一、均質な機能膜を得ることができる。また、上述の機能膜の作製法において、前記基板を高温処理後直ちに減圧にし、溶媒を除去することが好ましい。このように処理することにより、溶媒の濃縮時の内容物の相分離を防ぐことができる。
なお、機能性素子として有機トランジスタなども本発明の手法を利用して好適に製作される。さらに、噴射溶液としてレジスト材料などを用いることによって、レジストパターンやレジスト材料による3次元構造体を形成する場合にも適用され、本発明でいうところの機能性素子とは、このようなレジスト材料のような樹脂材料によって形成される膜パターンあるいは3次元構造体も含むものである。
いずれの材料においても、本発明は溶液中の揮発成分を揮発させ、固形分を基板上に残留させることによってパターン配線形成、あるいは機能デバイス形成等を行うものである。この固形物がそれぞれのパターンあるいはデバイスの機能を発生させるものであり、溶媒(揮発成分)はインクジェット原理で液滴を噴射付与するための手段(vehicle)である。
以上の説明より明らかなように、本発明の機能性素子基板は、機能性材料を含有する溶液をインクジェットの原理で空中を飛翔させ、基板上に液滴として付与して製作されるものであり、本発明の機能性素子基板は、前述のように、石英ガラス、Na等の不純物含有量を低減させたガラス、青板ガラス、SiO2を表面に堆積させたガラス基板およびアルミナ等のセラミックス基板、あるいはPET等のプラスチック基板であり、それに導電性膜を形成したものである。そして、素子形成にあたって、基板上に樹脂材料によって周囲を囲まれた障壁を形成し、その溶液に対する濡れ性を、樹脂材料と導電性膜が露出している領域とで異なるようにしたものである。より具体的には、樹脂材料は濡れにくく導電性膜は濡れやすくなるように材料を選んだものである。つまり前述のように導電性膜部分は上記各溶液に対して接触角が20〜50°となるように選ばれ、樹脂材料によって周囲を囲まれた障壁部分は、これらの溶液に対して濡れにくく、接触角が70〜90°という値となる材料とされる。さらにより濡れにくくするために、シリコーン材料、フッ素材料などを樹脂材料に添加し、接触角が90°〜100°となるようにしてもよい。なお、上記各種機能性材料を含有した本発明の溶液において、このような濡れ性の関係が保たれない場合には、界面活性剤や各種添加剤を付与して、その濡れ性の関係が樹脂材料は濡れにくく導電性膜は濡れやすくなるように調整される。
次に、実際に溶液を噴射し、機能性素子として有機EL素子を形成した場合の条件の1例を以下に示す。使用した溶液は、O−ジクロロベンゼン/ドデシルベンゼンの混合溶液にポリヘキシルオキシフェニレンビニレンを0.1重量パーセント混合した溶液である。
また、使用した噴射ヘッドは、ピエゾ素子を利用したドロップオンデマンド型インクジェットヘッドで、ノズル径はΦ22μmで、ピエゾ素子への入力電圧を27Vとし、駆動周波数は、12kHzとした。その際、ジェット初速度として、8m/sを得ており、1滴の質量は5plである。キャリッジ走査速度(X方向)は、5m/sとした。なお、噴射ヘッドノズルと基板間の距離は3mmとした。
また、滴飛翔時の滴の形状を、素子形成と同じ条件で別途噴射、観察し、その形状が、基板面に付着する直前(本発明例では3mm)にほぼ丸い滴になるように駆動波形を制御して噴射させた。なお、完全に丸い球状が得られず、飛翔方向に伸びた柱状であっても、駆動波形を制御し、その直径の3倍以内の長さにした。またその際、飛翔滴後方に複数の微小な滴を伴うことのない駆動条件(駆動波形)を選んだ。
図6は、本発明の原理に従って製作された有機EL発光素子の一例を示す要部断面構成図である。使用した基板(シート)5はPETフィルムであり、表面にITO透明電極パターン4を8000Å形成した。さらに、その上に、ロールコートにより、ポリイミド系感光性樹脂層を8μmの厚さで形成し、フォトリソ工程を経て、開口を複数個形成した。なお、隣り合う開口部間は上下左右とも、間に5μm幅のポリイミド系感光性樹脂層(障壁部)3を配している。このような開口部へ上記噴射ヘッドにより溶液液滴2を1滴付与した。その後、90℃で加熱し、溶媒を除去し、固形分を残留させてからこの基板上に適当な金属マスクをし、アルミニウム6を4000Åスパッタリング形成し、下部のITO4と上部のアルミニウム6よりリード線8を引き出し、ITO4を陽極、アルミニウム6を陰極とし、さらにその上部に保護シートとしてPETフィルム7をかぶせ、有機EL発光素子を完成させた。なお、図では、発光素子1個の断面図を示したが、実際にはこの発光素子は複数個マトリックス状に設けられ、上記上下の陽極電極パターンならびに陰極電極パターンもマトリックス配線している。印加電圧は14ボルトとし、有機EL発光層から出た光をITO透明電極を介して下方へ取り出す(溶液を付与した側と反対側から光を取り出す)構造とした。この例では、基板材料、保護シート材料にPETフィルムを用い、また発光材料あるいは障壁材料なども有機材料よりなっている。よって、できあがったディスプレイ装置は可撓性のあるフレキシブルな湾曲形状にすることも可能なディスプレイ装置であり、使用範囲の大変広いディスプレイ装置である。
なお、以上の例は1実施例であり、本発明は必ずしもこの構成に限定されるものではない。例えば、上記例では1つの素子を構成するのに機能性材料溶液(ここでは有機EL材料)の液滴を1滴としたが複数滴であってもよい。
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明がこれら実施例の形状、寸法、構成のみに限定されるものでないことはいうまでもない。例えば、液滴噴射付与に使用した噴射ヘッドはピエゾ素子を利用したドロップオンデマンド方式に限定されるものではなく、ノズルの高密度多数配列(例えば600dpi〜2400dpi配列で500個〜3000個のマルチノズル配列)に威力を発揮するやサーマルインクジェット方式なども好適に使用される。また図4で液滴が基板面に斜めに噴射する図を示したが、基本的にはほぼ垂直に噴射付与する。さらに、ここでは機能性素子の1例として有機EL素子を中心に説明したが、前述のように、本発明は必ずしもこのような素子、材料に限定されるものではない。機能性素子として、有機トランジスタなども本発明を利用して好適に製作できる。
また、上記例の障壁3を形成するためのレジスト材料なども本発明に使用する溶液として利用することができる。つまり、本発明の障壁開口はレジスト材料等のフォトリソグラフィーによってのみ形成されるものに限るものではなく、このような材料を溶液噴射付与によって直接描画することによって構成することも本発明に含まれるものである。
本発明の実施例にかかる吐出組成物を用い機能性素子を作製する一工程を模式的に示す斜視図である。 本発明の機能性素子基板の製造装置の一実施例を説明するための図である。 本発明の機能性素子基板の製造に適用される液滴付与装置を示す概略構成図である。 図3の液滴付与装置の吐出ヘッドユニットの要部概略構成図である。 本発明の原理で機能性素子である有機EL素子を作製する場合の高精度素子が製作できる原理を説明する図である。 本発明の原理によって製作される有機EL発光素子の構成図である。
符号の説明
1…液体噴射ヘッド(ノズル)、2(2’)…吐出される有機EL材料、3…有機物(ポリイミド)障壁、4…ITO透明電極、5…ガラス基板、6…アルミニウム電極、7…保護シート、8…リード線、11…吐出ヘッドユニット(噴射ヘッド)、12…キャリッジ、13…基板保持台、14…基板、15…機能性材料を含有する溶液の供給チューブ、16…信号供給ケーブル、17,21…コントロールボックス、18…X方向スキャンモータ、19…Y方向スキャンモータ、20…コンピュータ、22…基板位置決め/保持手段、31…ヘッドアライメント制御機構、32…検出光学系、33…インクジェットヘッド、34…ヘッドアライメント微動機構、35…制御コンピュータ、36…画像識別機構、37…XY方向走査機構、38…位置検出機構、39…位置補正制御機構、40…インクジェットヘッド駆動・制御機構、41…光軸、42…素子電極、43…液滴、44…液滴着弾位置。

Claims (5)

  1. 表面に導電性膜を有する基板上の該導電性膜上に、樹脂皮膜が存在する領域と、存在しない領域を選択的に形成するとともに、周囲を樹脂皮膜で囲まれた構成となるように形成し、前記導電性膜が露出している領域でかつ周囲が樹脂皮膜で囲まれた領域に、機能性材料を含有する溶液の液滴を噴射付与して機能性素子群を形成した機能性素子基板において、前記溶液に対して、前記樹脂皮膜と前記導電性膜が露出している領域は濡れ性が異なることを特徴とする機能性素子基板。
  2. 前記樹脂皮膜は、前記導電性膜が露出している領域より濡れにくいことを特徴とする請求項1記載の機能性素子基板。
  3. 前記周囲を樹脂皮膜で囲まれた領域は、それぞれ独立した領域が複数個あり、該領域に異なる溶液の液滴を噴射付与してなることを特徴とする請求項2記載の機能性素子基板。
  4. 前記異なる溶液は、それぞれ赤色、緑色、青色を発色させる有機EL材料を含有する溶液であることを特徴とする請求項3記載の機能性素子基板。
  5. 表面に導電性膜を有する基板上の該導電性膜上に、樹脂皮膜が存在する領域と、存在しない領域を選択的に形成するとともに、周囲を樹脂皮膜で囲まれた構成となるように形成し、前記導電性膜が露出している領域で周囲が前記樹脂皮膜で囲まれた領域に、機能性材料を含有する溶液の液滴を噴射付与し、該溶液中の揮発成分を揮発させ、該溶液中の固形分を前記基板上に残留させることによって機能性素子群を形成する機能性素子基板製造装置において、前記基板に対して機能性材料を含有した溶液を噴射する噴射ヘッドと、該噴射ヘッドに溶液付与情報を入力する情報入力手段とを有し、前記噴射ヘッドは、保持手段に搭載されて前記基板に相対する位置に配されるとともに、前記基板と相対移動を行いつつ前記情報入力手段により入力された前記溶液付与情報に基づいて前記溶液を噴射する機能性素子基板製造装置であって、前記噴射ヘッドを利用して噴射される溶液は、前記導電性膜が露出している領域に対して濡れやすく、前記樹脂皮膜に対して濡れにくい溶液であることを特徴とする機能性素子基板製造装置。
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