JP2005339769A - 光記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】第1の記録層102及び第2の記録層105を有する光記録媒体100であって、第2の記録層105が、含金属アゾ色素を含み、第1の記録層102に含まれる色素の吸光度の1.3倍以上の吸光度を有する。
【選択図】図1
Description
即ち、本発明の目的は、第2層目の記録層の記録特性が改良された光記録媒体を提供することにある。
即ち、本発明によれば、光により情報の記録再生が可能な第1の記録層と、少なくとも1つの第2の記録層と、を有する光記録媒体であって、第2の記録層に含まれる色素の吸光度が、光が入射する側に最も近い第1の記録層に含まれる色素の吸光度より大きいことを特徴とする光記録媒体が提供される。
本発明が適用される光記録媒体においては、このように、第2の記録層に含まれる色素の吸光度を第1の記録層に含まれる色素の吸光度より大きくすることにより、第1の記録層と第2の記録層と間に生じる感度差を適切な範囲に納めることができる。
第1の記録層と第2の記録層と間に生じるこのような感度差の適切な範囲としては、後述する「実験例」において詳述する測定方法によって求められる記録パワーの比((第2の記録層の記録パワー)/(第1の記録層の記録パワー))が0.7以上であり、1.16より小さいことが好ましい。感度差をこの範囲にすることによって、第1の記録層及び第2の記録層において、記録条件の過度の調整を行うことなく記録を行うことができ、その結果、これらの記録層について良好なジッタ(jitter)特性を得ることができる。
また、第2の記録層に含まれる色素の吸光度が、第1の記録層に含まれる色素の吸光度の1.3倍以上であることが好ましい。
また、本発明が適用される光記録媒体において、第2の記録層の厚さが50nm以上200nm以下であることが好ましい。
さらに、第1の記録層と第2の記録層との間に設けられる半透明反射層は、厚さ5nm以上、50nm以下であることが好ましい。
また、本発明が適用される光記録媒体に情報を記録し、記録された情報を再生するために使用する光の波長は350nm〜900nmである。
さらに、第2の記録層に含まれる色素の屈折率が1.0以上であることが好ましく、また、照射される光に対する消衰係数が0.5以下であることが好ましい。
ここで、第2の記録層に含まれる含ニッケルアゾ色素の吸光度が、第1の記録層に含まれる色素の吸光度より1.05倍以上大きいことが好ましい。
OD=Iabs=−log(I1/I0)
(但し、I0は、入射光量であり、I1は透過光量である。尚、対数の底は10である。)
例えば、吸光度が未知の色素が、接着層により貼り合わせた2層ディスクの、それぞれの記録層に含まれる場合は、2層ディスク端部から接着層にカッター刃を差込み、2枚のディスクに分離する。次に、第1の記録層に相当する部分と、第2の記録層に相当する部分とを、さらに剥離して分離し、それぞれの記録層を別々にエタノール等で洗浄し、記録層に含まれる色素を流し出す(ここでは、この操作をエタノール洗浄という)。次に、色素が溶解又は分散したエタノール洗浄液をそれぞれ別々の容器に集め、続いて溶液中のエタノールを蒸留等により除去し、固体としての色素、即ち、第1の記録層に含まれる色素と第2の記録層に含まれる色素を別々に得る。吸光度の測定が可能な程度の色素量を確保するために、複数個の2層ディスクから色素を採取することが好ましい。
尚、吸光度を測定するための色素の量が5mg未満の場合は、(色素量)/(溶媒体積)が5mg/lになるように、溶媒の量を調整する。例えば、色素1mgの場合は、溶媒200mlを使用する。
但し、例えば、第1の記録層に含まれる色素の吸光度、または、第2の記録層に含まれる色素の吸光度が、0.003未満の場合には、吸光度の測定値に光源等のノイズの影響が含まれるため、正確な吸光度の測定が困難となりやすい。
そこで、この場合は、以下のような方法により色素の吸光度を求めることが好ましい。先ず、記録再生光波長における第1の記録層に含まれる色素の吸光度と第2の記録層に含まれる色素の吸光度とを比較し、より吸光度の小さいほうの色素を特定する。次に、記録再生光波長よりも短い波長において、前述した吸光度の小さいほうの色素の吸光度が0.003となるような波長を求め、続いて、その波長におけるもう一方の色素(吸光度が大きいほうの色素)の吸光度を求める。即ち、この場合、記録再生光波長における吸光度の小さいほうの色素の吸光度が0.003であり、記録再生光波長における吸光度が大きいほうの他の色素の吸光度は、0.003より大きくなる。
また、吸光度の測定の際に用いる有機溶媒としては、クロロホルム、メタノール等が好ましい。また、有機溶媒としては、色素を溶解できる有機溶媒であれば特に限定されないが、極性溶媒は、金属錯体化合物の配位結合に影響を与えることが多く、正確な吸収スペクトルを測定できないおそれがあるので好ましくない。
(光記録媒体)
図1は、本実施の形態が適用される光記録媒体の一例を説明する図である。図1に示された光記録媒体100は、ディスク状の光透過性の第1の基板101と、この第1の基板101上に、第1の基板101を介して照射されたレーザ光110により情報の記録・再生が行われる色素を含む第1の記録層102と、第1の基板101側から入射したレーザ光110のパワーを振り分ける半透明の第1の反射層103と、光透過性の材料で構成された中間層104と、第1の記録層102に含まれる色素の感度より高感度の色素を含む第2の記録層105と、第2の記録層105を透過したレーザ光110を反射する第2の反射層106と、接着層107と、最外層を形成するダミー基板である第2の基板108とが、順番に積層された構造を有している。
更に、第2の記録層105に使用する色素の消衰係数(但し、記録光又は再生光の波長に対する消衰係数)が、通常、0.50以下であり、好ましくは0.30以下であり、但し、通常、0.001以上である。消衰係数が過度に大きいと、第2の記録層105における記録光又は再生光の吸収が増大し、反射率が低下する傾向があるので好ましくない。また、消衰係数が過度に小さいと、第2の記録層105における記録光又は再生光の吸収が低下するので好ましくない。
また、本実施の形態において、第1の記録層102に使用される色素は、第1の基板101側から照射されるレーザ光110の記録波長における吸光度が、前述した理由により、通常、0.003以上、好ましくは0.0035以上、より好ましくは0.004以上、好ましくは、0.0045以上、さらに好ましくは、0.005以上であり、但し、吸光度が、通常、0.0115以下、好ましくは、0.01以下、さらに好ましくは、0.009以下である。
(第1の基板)
第1の基板101は、光透過性を有し、複屈折率が小さい等の光学特性に優れ、また、射出成形が容易等の成形性に優れる材料から構成される。さらに、吸湿性が小さいことが望ましい。更に、光記録媒体100がある程度の剛性を有するよう、形状安定性を備えるのが望ましい。第1の基板101を構成する材料としては、特に限定されないが、例えば、アクリル系樹脂、メタクリル系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリオレフィン系樹脂(特に非晶質ポリオレフィン)、ポリエステル系樹脂、ポリスチレン樹脂、エポキシ樹脂、ガラス等が挙げられる。また、ガラス等の基体上に、光硬化性樹脂等の放射線硬化樹脂からなる樹脂層を設けたもの等も使用できる。これらの中でも、光学特性、成形性等の高生産性、コスト、低吸湿性、形状安定性等の点からはポリカーボネートが好ましい。また、耐薬品性、低吸湿性等の点からは、非晶質ポリオレフィンが好ましい。また、高速応答性等の点からは、ガラス基板が好ましい。
尚、第1の基板101の表面には、所定の幅及び深さの溝が形成されている。
本実施の形態が適用される光記録媒体100が、DVD(デジタル多用途ディスク)に使用される光の波長で記録再生する場合には、この溝幅、溝深さは、DVD±Rとして公知の範囲で形成される。具体的には、溝深さは、60nm以上が好ましく、より好ましくは80nm以上、さらに好ましくは100nm以上である。但し、300nm以下が好ましく、より好ましくは270nm以下、さらに好ましくは200nm以下である。溝幅は、通常0.074μm以上であり、好ましくは0.148μm以上、さらに好ましくは0.222μm以上である。但し、通常、0.666μm以下であり、好ましくは0.592μm以下、さらに好ましくは0.518μm以下である。
第1の反射層103は、記録再生光の吸収が小さく、光透過率が40%以上あり、且つ、通常、30%以上の適度な光反射率を有する必要がある。例えば、反射率の高い金属を薄く設けることにより適度な透過率を持たせることができる。また、ある程度の耐食性があることが望ましい。更に、第1の反射層103の上層(ここでは中間層104)からの他の成分の浸み出しにより第1の記録層102が影響されないような遮断性を持つことが望ましい。
中間層104を構成する樹脂は、光透過性を有し、凹凸により溝やピットが形成可能であることが必要である。また接着力が高く、さらに、硬化接着時の硬化収縮率が、通常、15%以下、好ましくは、10%以下であることが、中間層104の形成時の反りの発生を抑えることができ、光記録媒体100の形状安定性を高めることができるので好ましい。また、中間層104の膜厚は、通常5μm以上、好ましくは10μm以上が必要である。但し、100μm以下が好ましい。また、中間層104は、必ずしも1層のみで形成する必要はなく、複数層として形成しても良い。
更に、ラジカル系紫外線硬化性樹脂には、通常、光重合開始剤を配合する。光重合開始剤としては、分子開裂型または水素引き抜き型のものが好ましい。このような光重合開始剤として、分子開裂型としては、例えば、ベンゾインイソブチルエーテル、2、4−ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、ベンジル、2、4、6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキシド、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン、ビス(2、6−ジメトキシベンゾイル)−2、4、4−トリメチルペンチルフォスフィンオキシド等が挙げられる。
第2の反射層106は、高反射率、かつ高耐久性であることが望ましい。高反射率を確保するために、第2の反射層106の厚さは、通常、40nm以上、好ましくは、50nm、更に好ましくは60nm以上である。但し、生産上のタクトタイムを短縮しコストを低減するためには、通常、400nm以下、好ましくは300nm以下である。
接着層107は、接着力が高く、硬化接着時の収縮率が小さいと媒体の形状安定性が高く好ましい。また、接着層107は第2の反射層106にダメージを与えない材料からなることが望ましい。但し、ダメージを抑えるために両層の間に公知の無機系または有機系の保護層を設けることもできる。接着層107の膜厚は、通常、2μm以上、好ましくは5μm以上である。但し光記録媒体をできるだけ薄くするために、また硬化に時間を要し生産性が低下する等の問題があるため、通常、100μm以下が好ましい。接着層107の材料は、中間層104の材料と同様のものが用いうるほか、感圧式両面テープ等も使用可能である。感圧式両面テープを第2の反射層106と第2の基板108との間に挟んで押圧することにより、接着層107を形成できる。
ダミー基板である第2の基板108は、機械的安定性が高く、剛性が大きいことが好ましい。また接着層107との接着性が高いことが望ましい。このような材料としては、第1の基板101に用いうる材料と同じものが用い得るほか、例えば、Alを主成分とした例えばAl−Mg合金等のAl合金基板や、Mgを主成分とした例えばMg−Zn合金等のMg合金基板、シリコン、チタン、セラミックスのいずれかからなる基板やそれらを組み合わせた基板等を用いることができる。
光記録媒体100は、上記の積層構造において、必要に応じて任意の他の層を挟んでも良く、或いは、媒体の最外面に任意の他の層を設けても良い。具体的には、第1の反射層103と中間層104との間、中間層104と第2の記録層105との間、第2の反射層106と接着層107との間等にバッファー層を設けてもよい。この場合、バッファー層の厚さは2nm以上が好ましく、より好ましくは5nm以上である。バッファー層の厚さが過度に薄いと、上記の混和現象の防止が不十分となる虞がある。但し2000nm以下が好ましく、より好ましくは500nm以下である。バッファー層が過度に厚いと、混和防止には不必要であるばかりでなく、光の透過率を低下させる恐れもある。また無機物からなる層の場合には成膜に時間を要し生産性が低下したり、膜応力が高くなったりする虞があり200nm以下が好ましい。特に、金属の場合は光の透過率を過度に低下させるため、20nm以下程度が好ましい。
図3は、本実施の形態が適用される光記録媒体の他の例を説明する図である。
図3には、接着層を介して記録層を有する2枚の基板が貼り合わされた貼り合わせ型の光記録媒体300が示されている。図3に示された光記録媒体300は、溝及びランド、プリピットを有するディスク状の光透過性の第1の基板301と、同様に溝及びランド、プリピットを有するディスク状の第2の基板307とが、接着層304(中間層)を介して貼り合わされた構造を有している。
第1の基板301上には、第1の基板301を介して照射されたレーザ光310により情報の記録・再生が行われる色素を含む第1の記録層302と、第1の基板301側から入射したレーザ光310のパワーを振り分ける半透明の第1の反射層303とが順番に積層されている。また、第2の基板307上には、第2の反射層306と、第1の記録層302に含まれる色素の感度より高感度の色素を含む第2の記録層305と、バッファー層308が積層されている。
図3に示すように、第1の基板301と第2の基板307とは、それぞれ、第1の記録層302と第2の記録層305とが向かい合うように、接着層(中間層)304を介して貼り合わされている。
尚、第1の基板301の表面及び第2の基板307の表面に形成された所定の幅及び深さの溝は、前述した光記録媒体100(図1)と同様な範囲で形成される。
次に、本実施の形態が適用される光記録媒体の製造方法の一例について説明する。
図2は、本実施の形態が適用される光記録媒体の製造方法を説明する図である。先ず、図2(a)に示すように、表面に溝及びランド、プリピットが形成された第1の基板201を、スタンパを用いた射出成形法等により作製する。次に、少なくとも有機色素を溶媒に溶解させた塗布液を第1の基板201の凹凸を有する側の表面にスピンコート等により塗布し、塗布液に使用した溶媒を除去するために加熱(アニール)して第1の記録層202を成膜する。第1の記録層202を成膜した後、Ag合金等をスパッタまたは蒸着することにより、第1の記録層202上に、スパッタ法等により半透明な第1の反射層203を成膜する。
(1)光記録媒体の調製
表面に溝が形成されたNiスタンパを用いて、ポリカーボネートを射出成形することにより、ピッチ0.74μm、幅0.33μm、深さ140nmの溝が形成された直径120mm、厚さ0.57mmの基板を3枚形成した。
次に、一般式(II)で表される含金属アゾ色素の中、下記化学式で表される色素Aのオクタフルオロペンタノール溶液(濃度1.52重量%)を3枚の基板上にそれぞれ滴下し、スピンコートした後、100℃で30分間乾燥し第1の記録層をそれぞれ形成した。第1の記録層の膜厚は3枚とも約80nmであった。
色素A〜色素Cの各クロロフォルム溶液(濃度5mg/l)を、それぞれ、光路長10mmのセルに入れ、吸光度計(日立社製:U−3300スペクトラムメータ)を使用して波長800nm〜波長400nmの範囲において透過光量(I1)を測定し、下記関係式から吸光度(Iabs)(OD:Optical Density)を求める。尚、リファレンスは、上述したセルにクロロホルムを入れたものとした。
Iabs=−log(I1/I0)
(但し、I0は、入射光量であり、I1は透過光量である。尚、対数の底は10である。)
2個の記録層を有する光記録媒体に対し、波長657nm、対物レンズ開口数0.65の記録再生評価機(パルステック工業株式会社製DDU−1000)により、第1の基板側からレーザ光を照射し、第1の記録層及び第2の記録層に、記録線速度3.8m/s、基準クロック周期38.5ns(1/26Mbps)、8−16変調のEFM+信号を記録パワーを変化させながら記録した。再生線速度は、記録線速度と同様に、3.8m/sとし、再生パワー0.7mWで再生した信号のジッタを測定し、ジッタが最小値になる近傍の記録パワーを最適記録パワーとして求めた。
ここで、再生信号のジッタとは、再生信号をイコライザとLPFを通過させた後に、スライサにより2値化信号とし、この2値化信号のリーディングエッジとトレーリングエッジとのPLLクロックに対する時間のずれの標準偏差(ジッタ)を基準クロック周期Tで規格化したものである。
予め調製した2個の記録層を有する3種類の光記録媒体(光記録媒体1〜光記録媒体3)について、最適記録パワー及び反射率を測定し、測定結果を表3に示した。
これに対して、吸光度が0.005未満の色素を第2の記録層に使用する場合(比較例)は、第2の記録層の最適記録パワーが増大し、第1の記録層の感度と比較して第2の記録層の記録感度が著しく低下することが分かる。
図4に示す結果から、吸光度比は1.05倍以上が好ましく、より好ましくは1.1倍以上である。さらに好ましくは1.2倍以上である。さらに、既存の低速対応のDVD−Rのドライブは、レーザパワーの上限がディスク面上で23mW近傍であることから、1倍速相当の記録速度では、最適記録パワーが20mW以下で記録できることが好ましいと考えられる。そのためには、吸光度比が1.3倍以上が好ましいことが分かる。
実施例1で使用した光記録媒体1と、実施例2で使用した光記録媒体2と、比較例で使用した光記録媒体3について、それぞれの第1の記録層と第2の記録層とに、実施例1で用いたものよりレーザ照射パワーの上限が高い記録再生評価機(パルステック工業株式会社製ODU,NA=0.65)を用いて、以下の条件で記録を行った。記録パルスストラテジーを以下に示す。
<記録条件>
(1)記録パルスストラテジー
DVD+R version 1.2準拠(DVD+R規格書)
Tl3=1.88T, Ttop=1.75T, Tend(cm=4)=0.63T, Tend(cm≧5)=1.00T, dTle=0T, Tc=2.0T
(2)記録線速度(1倍速=1X=3.84m/s)
2.4X=9.22m/s,4X=15.36m/s,6X=23.04m/s
(3)再生速度 3.84m/s
上述した条件で記録された信号を再生して得られる再生信号波形のアシンメトリー(asymmetry)が5%となるレーザパワーを「記録パワー」とした。こうして、得られた記録パワーは、最も簡単に記録層の感度(記録感度)を評価できる指標である。
上述した条件によって3種類の光記録媒体について記録を行い、第2の記録層の記録パワーと第1の記録層の記録パワーとの比(以下、記録感度比と記載することがある)と、第2の記録層色素の吸光度(以下、第2の記録層吸光度と記載することがある)と第1の記録層色素の吸光度(以下、第1の記録層吸光度と記載することがある)の比(以下、吸光度比と記載することがある)を、表4に示す。
尚、表4においては、記録パワー(mW)は、Asym=0.05となる記録パワーとした。また、記録感度比は、記録パワー(mW)の、第1の記録層に対する第2の記録層の比とした。
以上のことから、上記測定方法における第2の記録層と第1の記録層の記録感度比は1.16を下回ることが好ましく、より好ましくは1.1以下である。最も好ましいのは、1.0であるが、1.0を下回ることもよい。
但し、第1の記録層と第2の記録層との間で記録感度の差が過度に大きい場合は、良好なジッタ値(ジッタの最小値)を得るためには、それぞれの記録層において、記録パルスストラテジーを最適化する必要が生じるため、好ましくない。このような理由により、記録感度比は0.7以上が好ましいと考えられる。
より実用的な観点からは、即ち、良好なジッタ値を得るためには、上述した記録感度比は1.0に近いほど好ましい。
図5に示すように、上述した好ましい記録感度比を得るためには、第2の記録層色素の吸光度は、第1の記録層色素の吸光度の1.05倍以上、より好ましくは1.1倍以上、さらに好ましくは1.3倍以上であることが分かる。
また、第2の記録層色素の吸光度が第1の記録層色素の吸光度の1.9倍前後で、2個の記録層の記録感度がほぼ等しくなることが分かる。
上述した吸光度比が4を超えると、記録感度比が0.7を下回るため、前述したのと同じ理由により好ましくない。
本発明を特定の態様を用いて詳細に説明したが、本発明の意図と範囲を離れることなく様々な変更及び変形が可能であることは、当業者にとって明らかである。
Claims (11)
- 光により情報の記録再生が可能な第1の記録層と、少なくとも1つの第2の記録層と、を有する光記録媒体であって、
前記第2の記録層に含まれる色素の吸光度が、前記光が入射する側に最も近い前記第1の記録層に含まれる色素の吸光度より大きいことを特徴とする光記録媒体。 - 前記第2の記録層に含まれる前記色素の吸光度が0.005以上、0.015以下であることを特徴とする請求項1記載の光記録媒体。
- 前記第2の記録層に含まれる色素の吸光度が、前記第1の記録層に含まれる色素の吸光度の1.3倍以上であることを特徴とする請求項1記載の光記録媒体。
- 前記第2の記録層の厚さが50nm以上200nm以下であることを特徴とする請求項1記載の光記録媒体。
- 前記第1の記録層と前記第2の記録層との間に、厚さ5nm以上、50nm以下である半透明反射層を有することを特徴とする請求項1記載の光記録媒体。
- 前記光の波長が350nm〜900nmであることを特徴とする請求項1記載の光記録媒体。
- 前記第2の記録層に含まれる前記色素の屈折率が1.0以上であることを特徴とする請求項1記載の光記録媒体。
- 前記第2の記録層に含まれる前記色素の前記光に対する消衰係数が0.5以下であることを特徴とする請求項1記載の光記録媒体。
- 2個の記録層を有する光記録媒体であって、
記録光が入射する側に設けられた第1の記録層に情報を記録する記録パワー(P1)と、前記記録光が入射する側から遠い側に設けられた第2の記録層に情報を記録する記録パワー(P2)と、の比(P2)/(P1)が、1.16未満になるように、前記第2の記録層が、前記第1の記録層に含まれる色素の前記記録光における吸光度より大きい吸光度を有する含ニッケルアゾ色素を含むことを特徴とする光記録媒体。 - 前記第2の記録層に含まれる前記含ニッケルアゾ色素の吸光度が、前記第1の記録層に含まれる前記色素の吸光度より1.05倍以上大きいことを特徴とする請求項10記載の光記録媒体。
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