JP2005339750A - レンズ用のアクチュエータ、光ヘッド、及び光ディスク装置 - Google Patents

レンズ用のアクチュエータ、光ヘッド、及び光ディスク装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 光情報記録媒体上で収差の少ないビームスポットを生成することが可能なレンズ用のアクチュエータを提供する。
【解決手段】 レンズ1が円筒状のレンズホルダ2の内部に固定されている。仲介部材12が送りねじ部材11を挟み込むことで、レンズホルダ2と送りねじ部材11とが繋がれる。ステッピングモータが送りねじ部材11の一端に接続され、送りねじ部材11を回転させ、仲介部材12を介してレンズホルダ2を光軸方向に移動させる。レンズホルダ2はその外周側面を支持部材13によって囲まれて支持され、すきまばめで嵌め合っているため、レンズホルダ2は支持部材13に接しながら、レンズ1の光軸方向に摺り動く。このように、外周側面を支持されて摺接して摺り動くことにより、レンズホルダ2は姿勢を安定して移動することが可能となり、移動に伴って光軸ずれが発生することはない。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光情報記録媒体に対して情報を記録したり、光情報記録媒体に記録された情報を再生したりするための光を照射する光ヘッド及びそれを備えた光ディスク装置に関し、特に、光情報記録媒体の光透過層の厚みの変動による収差を補正する技術に関する。
近年、例えば記録媒体として光情報記録媒体(光ディスク)を使用して、情報を記録又は再生を行なう分野においては、小型で大容量化の光記録再生装置の開発がなされている。大容量化を実現するために、光ヘッドから射出される光の短波長化と対物レンズの高NA(NA:開口数)化によるビームスポット径の縮小化の開発が進んでいる。
一般的に光情報記録媒体は、情報記録面が透明な光透過層で覆われており、記録時又は再生時にはその光透過層を介して光が照射される。光透過層は、光情報記録媒体製造時に情報記録面を形成させる基板である場合や、形成後の情報記録面を保護するカバー層である場合がある。
NAを大きくすると、対物レンズと光透過層との角度変化によるコマ収差が発生しやすくなる。この角度変化の原因には、光情報記録媒体自体の反り、光情報記録媒体を回転させるスピンドルモータの傾き、光ヘッドに搭載される対物レンズ駆動機構によって発生する傾き等があるが、量産性を保ってNA増加分に見合って角度精度を上げるのは困難である。
一方、対物レンズは、ある特定の光学的厚みの光透過層を介したときに、光情報記録媒体の情報記録面上に球面収差の少ないビームスポットを形成するように設計されるため、光透過層の厚さが設計時の想定光学的厚さに対して誤差を持つと球面収差が発生してしまう。この光透過層の厚さの誤差による球面収差もNAが大きくなるにつれ非常に大きくなり、光情報記録媒体の光透過層の光学的厚さ誤差の影響を無視できなくなってくる。また、複数の記録面が層状に重なっている多層記録媒体の記録再生を行う際にも、光透過層表面と各信号記録面との間の光学的厚さが異なるため、各信号記録面に集光する際の球面収差量がそれぞれ異なる。
尚、光学的厚みとは、光が透過する光情報記録媒体の光透過層の厚みと屈折率によって決まるものであり、光情報記録媒体の光透過層の厚みが異なっても、光情報記録媒体の光透過層を通過させて生成したビームスポットの球面収差の大きさが一致する場合に光学的厚みが等しいとする。多層記録媒体の場合も、それぞれの信号記録面に至るまでの光透過層の厚みと屈折率によって、光学的厚みが決まる。
光情報記録媒体の光透過層の厚さ変化によって発生する球面収差を補正する方法として、図18乃至図20に示すような、板ばねを用いたアクチュエータが知られている(例えば特許文献1)。図18は従来技術に係るアクチュエータの斜視図であり、図19は従来技術に係るアクチュエータの上面図であり、図20は従来技術に係るアクチュエータの側面図である。
図18乃至図20に示すように、従来技術に係るアクチュエータは、球面収差補正用のレンズ1がレンズホルダ2に取り付けられている。レンズホルダ2には、コイル3がレンズ1の光軸を巻く方向に巻かれて取り付けられている。レンズホルダ2は、2枚の平行な板ばね4a、4bの一端で支持されている。2枚の平行な板ばね4a、4bの一端は、固定部材5によって固定されている。また、アクチュエータの厚さ方向(図におけるX方向)の両側からレンズ1及びレンズホルダ2を挟み込むように、一対の永久磁石6がコイル3と微小の間隔を保って配置されている。永久磁石6は、鋼板等の強磁性体からなるヨーク7に取り付けられ、ヨーク7がベース8に取り付けられている。この一対の永久磁石6は、同じ極、例えばN極が対向するように配置されており、図18において、矢印Aの方向に磁化している。ベース8と平行な板ばね4a、4bとは固定部材5で固定されている。
そして、コイル3に電流を流すと、永久磁石6で発生した磁場中を電流が通過することになり、コイル3にローレンツ力が発生する。例えば、矢印Bの方向に電流を流すと、ベース8から離れる方向(矢印Z1の方向)にローレンツ力が働く。これによって、レンズホルダ2にはレンズ1の光軸方向に力が加わる。レンズホルダ2は平行な板ばね4a、4bで支持されているため、このローレンツ力によって板ばね4a、4bが撓み、レンズホルダ2は光軸方向(矢印Z1の方向)に移動する。
このように、球面収差補正用のレンズ1を光軸方向に移動させることにより、対物レンズから光情報記録媒体に入射する光の球面収差を変化させ、光情報記録媒体で発生する球面収差を相殺していた。
また、球面収差を補正する方法として、図21及び図22に示すような、ガイドレールを用いたアクチュエータが知られている(例えば、特許文献2)。図21は従来技術に係るアクチュエータにおけるレンズ駆動機構の上面図であり、図22は従来技術に係るアクチュエータにおけるレンズ駆動機構の側面図である。
図21及び図22に示すように、球面収差補正用のレンズ1が取り付けられたレンズホルダ2は、2本のガイドレール9によって光軸方向(Z方向)に移動可能に支持されている。これらのガイドレール9はレンズ1の光軸方向に平行に延出されている。ガイドレール9は、レンズホルダ2に形成された矩形状の貫通穴を介して貫通されている。このように貫通穴を通してガイドレール9をレンズホルダ2に貫通させることにより、レンズホルダ2の軸周りの回転方向の自由度を拘束している。
ねじ山32は、レンズホルダ2に取り付けられ、レンズホルダ2と送りねじ部材11とを繋ぐように構成されている。ねじ山32の送りねじ部材11に付勢される側には、らせん状のねじ山が形成されている。送りねじ部材11は、レンズ1の光軸方向(Z方向)に平行に延出され、ねじ山32と噛み合うような螺旋状のねじ山を有している。
ステッピングモータ10は送りねじ部材11の一端に接続され、この送りねじ部材11を回転させ、ねじ山32を介してレンズホルダ2をレンズ1の光軸方向(Z方向)に移動させる。
特開2003−115127号公報(第10図) 特開2003−45068号公報(段落[0028]−[0052]、第3図)
しかしながら、特許文献1に記載されている平行な板ばねを用いたアクチュエータの場合、レンズホルダ2が移動するにつれて光軸ずれが大きくなり、収差が発生してしまう問題があった。更に、板ばねを使用しているため、大きな移動距離をとることが難しいという問題がある。また、外部からの熱や振動によりレンズホルダ2の位置が変動してしまうため、フィードバック回路が必要となる場合が多い。
また、特許文献2に記載されているアクチュエータの場合、ガイドレール9を用いることにより、レンズホルダ2の変位による光軸ずれを抑えることが可能となる。しかしながら、レンズホルダ2を円滑に移動させるためには、2本のガイドレール9と2つの貫通穴とをそれぞれ厳密に平行に形成する必要がある。しかし、実際の問題として、レンズホルダ2を円滑に移動させることが可能なように、ガイドレール9と貫通穴とを高精度に平行に形成することは容易ではないため、レンズホルダ2を円滑に移動させることは困難であった。
本願発明は上記の問題を解決するものであり、レンズが取り付けられたレンズホルダを平行に移動させ、光軸をずらすことなくレンズを移動させることにより、コマ収差や非点収差等の収差の発生を抑制し、光情報記録媒体上での収差の少ないビームスポットを生成することを目的とする。
また、外部からの衝撃や振動によるレンズホルダの位置ずれを抑制することで、光軸がずれることなくレンズを移動させることを目的とする。
更に、ステッピングモータによりレンズホルダを移動させることで、位置決め精度を高くし、レンズホルダの可動範囲を広くすることを目的とする。
また、部品点数を削減して簡易な構造とし、組み立てや光ヘッドへの搭載を容易かつ高精度に行うことが可能なアクチュエータを提供することを目的とする。
請求項1記載の発明は、光源と、前記光源から射出された光を光情報記録媒体の情報記録面に集光させる対物レンズと、前記光源と前記対物レンズとの間の光路に設置されたレンズと、を備えた光ヘッドに用いられ、前記レンズを前記光路方向に移動させるレンズ用のアクチュエータであって、前記レンズを保持する筒状の可動部と、前記可動部に作用し、前記可動部を前記レンズの光軸方向に移動させる移動手段と、前記可動部の側面に接して、前記可動部を前記レンズの光軸方向に摺動可能に支持する支持機構と、を有することを特徴とするレンズ用のアクチュエータである。
移動手段は可動部をレンズの光軸方向に移動させる。光源から射出された光はレンズに入射し、そのレンズの移動により球面収差が変化させられる。レンズを透過した光は、対物レンズにより光情報記録媒体の情報記録面に集光される。レンズを保持している可動部は、支持機構により支持されているため、可動部はその支持部材に接して光軸方向に摺り動くことになる。また、円筒状の可動部の側面が支持機構と接しているため、接触部分が多くなり、可動部は位置ずれを起こすことなく光軸方向に摺り動くことになる。位置ずれが生じないため、光軸をずらすことなくレンズを光軸方向に移動させることが可能となり、光軸ずれによる別の収差はほとんど発生しない。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のレンズ用のアクチュエータであって、前記可動部と前記支持機構とは、すきまばめで嵌合していることを特徴とするものである。
可動部と支持部材とがすきまばめで嵌め合っているため、可動部は支持部材に接しながら摺り動くことになる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2のいずれかに記載のレンズ用のアクチュエータであって、前記支持機構は、前記レンズの光軸方向に延出した筒状部材であり、前記可動部を外側から囲むことにより前記可動部を摺動可能に支持することを特徴とするものである。
請求項4に記載の発明は、請求項1又は請求項2のいずれかに記載のレンズ用のアクチュエータであって、前記支持機構は、前記レンズの光軸方向に延出した筒状部材であり、前記可動部の内部に挿入されて内側から前記可動部を摺動可能に支持することを特徴とするものである。
可動部は支持部材により外側から囲むように支持されているか、又は、可動部の内側に支持部材が挿入されて支持されているため、光軸方向に移動する際には、支持部材に接しながら摺り動くことになる。また、可動部と支持部材とが接触する部分が多くなるため、可動部は位置ずれを起こすことなく安定して移動する。
請求項5に記載の発明は、請求項1又は請求項2のいずれかに記載のレンズ用のアクチュエータであって、前記支持機構は、前記レンズの光軸方向に延びる溝部が形成された支持部材と、前記可動部を前記溝部に押さえつける第1の弾性体と、を含むことによって摺動可能に支持することを特徴とするものである。
支持部材の溝により可動部を支持し、その反対側には弾性体を設置して可動部を押さえ付ける。溝に可動部が嵌ることで、溝の2つの角で可動部を支持する。そして、反対側から弾性体により押し付けることで可動部を安定に支持する。可動部が移動する際には、支持部材の溝と弾性体に接しながらレンズの光軸方向に摺り動く。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のレンズ用のアクチュエータであって、前記可動部に仲介部材が設置され、前記移動手段は、前記レンズの光軸方向に平行に延出され、前記仲介部材と噛み合う送りねじ部材と、前記送りねじ部材を回転させるステッピングモータと、からなることを特徴とするものである。
ステッピングモータにより送りねじ部材を回転させると、送りねじ部材と噛み合っている仲介部材に回転力が加わり、仲介部材を介して可動部に回転力が伝達される。そして、その力により可動部は光軸方向に移動する。このように、ステッピングモータにより可動部を移動させることにより、位置決め精度が高くなり、また、可動部の可動範囲を広くすることが可能となる。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載のレンズ用のアクチュエータであって、前記仲介部材は、前記送りねじ部材と係合する2組のねじ山が形成されていることを特徴とするものである。
仲介部材に2組のねじ山を形成することにより、送りねじ部材と仲介部材との噛み合いが良好になる。つまり、可動部を安定して移動させるのであれば、仲介部材のねじ山の数を増やせば良いが、その分、送りねじ部材との摩擦が多くなり、滑らかに移動させることが困難となる。また、ねじ山の数を減らすと、その分、可動部が不安定となり、光軸ずれが生じてしまう。従って、ねじ山の数を2組にすることで、可動部を安定に、かつ、摩擦が少ない状態で移動させることが可能となる。
請求項8に記載の発明は、請求項6又は請求項7のいずれかに記載のレンズ用のアクチュエータであって、前記仲介部材を前記送りねじ部材に押さえつける第2の弾性体が、前記レンズの光軸を遮らないように前記可動部もしくは前記仲介部材の上面又は下面に設置されていることを特徴とするものである。
請求項9に記載の発明は、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のレンズ用のアクチュエータであって、前記移動手段は、前記可動部の一方の面に設置され、回転することにより前記可動部を前記レンズの光軸方向に移動させるカムであり、前記可動部を押さえつける第3の弾性体が、前記レンズの光軸を遮らないように、前記カムが設置された一方の面の反対側の面に設置されていることを特徴とするものである。
カムが回転することにより可動部はレンズの光軸方向に移動する。例えば、可動部の一方の面(例えば、下面)にカムを配置し、カムが配置されている面の反対側の面(例えば、上面)に弾性体を配置すると、カムの径が最も大きいときには可動部は最上位まで移動し、カムの径が最も小さいときには可動部は最下位まで移動する。カムが設置されている面の反対側の面に弾性体を設置することにより、可動部は弾性体によりカムの方向に押され、カムの半径が大から小になるとき、可動部はカムに向かって移動する。このようにカムが回転することにより、可動部をレンズの光軸方向に移動させることができる。可動部は支持体により支持されているため、支持体に接しながら光軸方向に摺り動くことになる。
請求項10に記載の発明は、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のレンズ用のアクチュエータであって、前記移動手段は、前記可動部の側面に設置され、コイルが巻き付けられたコイル取り付け部と、前記コイル取り付け部の両側に設置された一対の磁石と、を備え、前記コイルに電流が流れることによって前記可動部を移動させることを特徴とするものである。
コイルに電流を流すと、その電流は磁石で発生した磁場中を通過することになり、コイルにローレンツ力が発生する。そのローレンツ力がコイル取り付け部を介して可動部に伝わり、可動部が移動する。このとき、可動部は支持部材に摺動可能に支持されているため、支持部材に接しながら摺り動くことになる。
請求項11に記載の発明は、請求項3に記載のレンズ用のアクチュエータであって、前記移動手段は、前記可動部の側面に設置され、コイルが巻き付けられたコイル取り付け部と、前記コイル取り付け部の両側に設置された一対の磁石と、からなり、前記筒状部材は、その一部が前記レンズの光軸方向に切り開かれ、前記コイル取り付け部は、前記切り開かれた部分に挿入されていることを特徴とするものである。
請求項12に記載の発明は、光源と、前記光源から射出された光を光情報記録媒体上に集光させる対物レンズと、前記光情報記録媒体で反射された光を受光する受光素子と、前記光源と前記対物レンズとの間の光路に設置されたレンズと、前記レンズを前記光路方向に移動させる請求項1乃至請求項11のいずれかに記載のレンズ用のアクチュエータと、を有することを特徴とする光ヘッドである。
光源から射出された光は対物レンズにより光情報記録媒体上に集光される。このとき、光源と対物レンズとの間の光路に設置されたレンズをアクチュエータにより光軸上で移動させることにより、光ヘッドの光学系で発生する球面収差を調整し、光情報記録媒体において発生する収差を相殺する。
請求項13に記載の発明は、請求項12に記載の光ヘッドと、前記光ヘッドから出力された信号を受けてサーボ信号を算出する算出手段と、前記サーボ信号に基づいて前記レンズ用のアクチュエータを制御する制御手段と、を有することを特徴とする光ディスク装置である。
請求項1に記載のレンズ用のアクチュエータによれば、支持機構は可動部の側面に接して可動部を支持することで、接触部分が多くなり、可動部を平行に摺動させることが可能となる。その結果、移動に伴って発生し得るレンズの光軸ずれや傾きによるコマ収差や非点収差等の収差の発生を抑制することができるため、他の収差を発生させることなく、光情報記録媒体で発生する球面収差を良好に相殺し、光情報記録媒体上で収差の少ないビームスポットを生成することが可能となる。
また、請求項2に記載のレンズ用のアクチュエータによれば、可動部と支持機構とをすきまばめで嵌合させているため、可動部を安定して移動させることが可能となる。その結果、収差の発生を抑制することができるため、光情報記録媒体上で収差の少ないビームスポットを生成することが可能となる。
また、請求項3に記載のレンズ用のアクチュエータによれば、可動部の外側から筒状の支持部材により囲んで支持することにより、広い範囲でレンズホルダを支持することができ、レンズホルダをレンズの光軸に平行に移動させることが可能となる。その結果、収差の発生を抑制することができるため、光情報記録媒体上で収差の少ないビームスポットを生成することが可能となる。また、広い範囲でレンズホルダを支持することができるため、外部からの衝撃や振動によるレンズホルダの位置ずれを抑制することが可能となる。
また、請求項4に記載のレンズ用のアクチュエータによれば、可動部の内部に筒状の支持部材を挿入して可動部を支持することにより、広い範囲でレンズホルダを支持することができ、可動部をレンズの光軸に平行に移動させることが可能となる。その結果、収差の発生を抑制することができるため、光情報記録媒体上で収差の少ないビームスポットを生成することが可能となる。また、広い範囲で可動部を支持することができるため、外部からの衝撃や振動による可動部の位置ずれを抑制することが可能となる。
また、請求項5に記載のレンズ用のアクチュエータによれば、支持部材の溝に可動部を嵌め込み、更に、その反対側から弾性体により可動部を溝方向に押し付けることにより、可動部を安定して支持することが可能となる。そのことにより、可動部をレンズの光軸方向に平行に移動させることが可能となる。その結果、収差の発生を抑制することができるため、光情報記録媒体上で収差の少ないビームスポットを生成することが可能となる。また、溝部と弾性体とで挟んで可動部を支持するため、外部からの衝撃や振動による可動部の位置ずれを抑制することが可能となる。
また、請求項6に記載のレンズ用のアクチュエータによれば、上記効果に加えて、ステッピングモータにより可動部を移動させることで、可動部の位置決め精度を高くすることができるため、可動部の位置を位置センサでフィードバック制御する必要がない。更に、従来技術のように板ばねを用いて可動部を場合に比べて、可動部の可動範囲を広くすることが可能となるため、記録媒体の多層化が進んでも収差の発生を抑制することが可能となる。
また、請求項7に記載のレンズ用のアクチュエータによれば、送りねじ部材と噛み合う仲介部材に2組のねじ山を形成することにより、可動部を安定に、かつ、摩擦が少ない状態で円滑に移動させることが可能となる。
また、請求項8に記載のレンズ用のアクチュエータによれば、可動部もしくは仲介部材の上面又は下面かに弾性体を設置して可動部を押さえることにより、仲介部材と送りねじ部材との接触部が安定し、可動部の位置を精密に決定することが可能となる。
また、請求項1乃至請求項11に記載のレンズ用のアクチュエータによれば、板ばねやガイドレール等を用いる必要がないため、従来技術に係るアクチュエータと比べて部品点数を削減することが可能となる。部品点数が少なくなり、構造が簡易であるため、アクチュエータを容易に組み立てることができ、更に、光ヘッドへの搭載を容易かつ高精度に行うことが可能となる。
また、請求項12に記載の光ヘッド及び請求項13に記載の光ディスク装置によれば、本願発明のレンズ用のアクチュエータを搭載することにより、光情報記録媒体上で収差の少ないビームスポットを生成することが可能となる。
以下、本発明の実施形態に係るレンズ用のアクチュエータについて、図1乃至図17を参照しつつ説明する。
[第1の実施の形態]
本願発明の第1の実施形態に係るレンズ用のアクチュエータの構成及び作用について、図1乃至図3を参照しつつ説明する。図1は第1の実施形態に係るアクチュエータの上面図である。図2は第1の実施形態に係るアクチュエータの側面図である。図3は仲介部材の構成を示す斜視図である。
(構成)
図1及び図2に示すように、第1の実施形態に係るアクチュエータは、球面収差補正用のレンズ1が、内部が取り除かれた円筒状のレンズホルダ2の内部に樹脂で固定されて取り付けられている。レンズホルダ2の材料としては一般的な、アルミ合金や、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、液晶ポリマー等を用いればよい。また、後述する摺動性を考慮して、低摩擦係数、低摩擦量を特徴とするポリアセタールを用いると非常に有効である。
仲介部材12は、レンズ1の光軸と平行になるように、円筒状のレンズホルダ2の側面に一体的に形成され、レンズホルダ2と送りねじ部材11とを繋ぐように構成されている。また、図3に示すように、仲介部材12の送りねじ部材11に付勢される側には、間隔を空けて螺旋状のねじ山12aが2組構成されている。送りねじ部材11は、レンズ1の光軸方向に平行に延出され、仲介部材12と噛み合うような螺旋状のねじ山11aを有している。仲介部材12のねじ山12aと送りねじ部材11のねじ山11aとが係り合っている。つまり、仲介部材12が送りねじ部材11を挟み込み、仲介部材12のねじ山12aと送りねじ部材11のねじ山11aが噛み合うことにより、レンズホルダ2と送りねじ部材11とが繋がれる。
また、動力となるステッピングモータ10は、送りねじ部材11の一端に接続され、送りねじ部材11を回転させ、仲介部材12を介してレンズホルダ2をレンズ1の光軸方向に移動させる。
レンズホルダ2は外周側面を支持部材13によって囲まれて支持されている。支持部材13にはレンズホルダ2を挿入する円筒状の挿入穴が形成されている。レンズホルダ2はその挿入穴に挿入され、外周側面を支持部材13により囲まれて支持されている。また、指示部材13には使用温度による熱膨張・収縮で摺動性を損なわないように、レンズホルダ2と同一の材料を用いることが基本的に望ましい。しかし、レンズホルダ2にアルミ合金等の金属材料を用いる場合は、含油軸受を用いるのも良い。この含油軸受は、空孔の中に油が含有されており、レンズホルダ2が摺動することで発生する熱により含有された油がしみ出し、レンズホルダ2との間に油膜を形成するという特性を有する。
レンズホルダ2と支持部材13とのはめあい公差は、例えばJIS B 0401におけるすきまばめで、h9−H9よりも厳密であれば良い。このすきまばめ公差であれば、
レンズホルダ2を移動させる際に、レンズ1の光軸ずれを一般的な許容範囲である数10〜100[μm]以内に収めることができる。尚、当然ではあるが、レンズ1の光軸ずれはできるだけ小さいほうが望ましいので、はめあい光差は、光ヘッドの光学設計とレンズホルダ2及び支持部材13の寸法精度の安定性に応じて適宜設定する。
また、支持部材13の一部は、レンズ1の光軸方向に沿って少なくとも仲介部材12の幅より広く切り開かれた形状となっている。その切り開かれた部分に仲介部材12が挿入され、その切り開かれた部分に沿って仲介部材12はレンズ1の光軸方向に移動する。円筒状のレンズホルダ2はその側面を支持部材13により支持され、支持部材13に沿ってレンズ1の光軸方向に摺動することになる。また、支持部材13は、本実施形態に係るアクチュエータを収容するハウジングと一体的に成型しても良く、別個に作製し、ハウジングに設置しても良い。
尚、仲介部材12のねじ山12aを1組にすることも可能であるが、1組にすると送りねじ部材11の回転に応じてレンズホルダ2を傾けさせようとする応力が生じ、摺動性を損なうため、本実施形態では2組とした。また、その応力を抑えるためにねじ山12aの数を増やすことも考えられるが、送りねじ部材11のねじ山11aと接触する部分が多くなるため、その分、摩擦が多くなり、円滑にレンズホルダ2を移動させることが困難となってしまう。従って、レンズホルダ2を安定にするとともに摩擦を軽減するために、ねじ山12aの数を少なくし、その数を2組としている。
また、レンズホルダ2と仲介部材12は別個に作製して樹脂等で固定しても良いが、機械強度を重視して一体的に作製しても良い。
また、レンズホルダ2もしくは仲介部材12の上下いずれかの面に、光軸を遮らないようにばね(図示しない)を設けても良い。このばねの他端は、例えばハウジング又は支持部材13に取り付けられ、ばねはレンズ1の光軸方向に伸縮する。このようにばねを取り付けると、仲介部材12の送りねじ山12aと送りねじ部材11のねじ山11aとが、上下どちらか一方に押し付けられるため、ねじ山同士の噛み合わせのガタによる位置ずれを抑えることが可能となる。位置ずれを抑えることにより、レンズ1を含む可動部の位置を精密に決定することが可能となる。尚、このばねが本願発明の「第2の弾性体」に相当する。
(作用)
以上のような構成を有するアクチュエータによると、以下のような好適な作用を奏することが可能となる。本実施形態に係るアクチュエータを使用する場合、ステッピングモータ10と電気回路基板(図示しない)をリード線等で接続し、ステッピングモータ10に電流を流すことにより駆動を制御する。
まず、ステッピングモータ10に電流を流してステッピングモータ10を駆動することにより、送りねじ部材11を回転させる。送りねじ部材11が回転するとその回転力が仲介部材12に伝達され、レンズホルダ2がレンズ1の光軸方向に移動する。レンズホルダ2の移動量はステッピングモータ10へのパルス電流印加回数によって決定されるため、移動後の位置を位置センサでフィードバック制御する必要はない。
レンズホルダ2はその外周側面を支持部材13によって囲まれて支持され、すきまばめで嵌め合っているため、レンズホルダ2は支持部材13に接しながら、レンズ1の光軸方向に摺り動く。このように、外周側面を支持され、摺接して摺り動くことにより、レンズホルダ2は姿勢を安定して移動することが可能となり、移動に伴ってずれや傾きが発生することはほとんどない。そのことにより、レンズの光軸ずれや傾きを小さく抑えることができるため、コマ収差や非点収差等の他の収差の発生を抑えることが可能となる。また、仲介部材12が挿入されている部分を除いて、レンズホルダ2は支持部材13により外周側面を囲まれて支持されているため、外部からの振動や熱等による光軸ずれを小さく抑えることが可能となる。
また、ステッピングモータ10が駆動して送りねじ部材11が回転することにより、レンズホルダ2に光軸周りに回転モーメントが発生する場合がある。そのような場合であっても、レンズホルダ2は光軸周りに回転するだけであるので、レンズホルダ2に光軸ずれが発生することはない。つまり、レンズホルダ2は円筒状の形状をしているため、光軸周りに回転しても光軸ずれが発生することはない。
[第2の実施の形態]
本願発明の第2の実施形態に係るレンズ用のアクチュエータの構成及び作用について、図4及び図5を参照しつつ説明する。図4は第2の実施形態に係るアクチュエータの上面図であり、図5は第2の実施形態に係るアクチュエータの側面図である。
(構成)
図4及び図5に示すように、球面収差補正用のレンズ1が円筒状のレンズホルダ2の上面に樹脂で固定されて取り付けられている。また、円筒状のレンズホルダ2の内側には、レンズホルダ2の下面から円筒状の支持部材13が挿入され、レンズホルダ2はこの支持部材13によって内側から支持されている。尚、レンズホルダ2と支持部材13とのはめあい公差は、第1の実施形態におけるはめあい公差と同じである。
仲介部材12、送りねじ部材11、及びステッピングモータ10の構成は、第1の実施形態に係るアクチュエータと同じである。仲介部材12は、レンズ1の光軸と平行になるように、円筒状のレンズホルダ2の側面に一体的に形成され、レンズホルダ2と送りねじ部材11とを繋ぐように構成されている。この点は第1の実施形態と同じであるが、第1の実施形態においてはレンズホルダ2の外周側面を支持部材13で囲って支持しているため、支持部材13の一部を切り開いたような形状とする必要がある。
本実施形態においては、レンズホルダ2の内部に支持部材13を挿入して支持しているため、レンズホルダ2と支持部材13との接触部を互いに完全な円筒形状とすることができ、その結果、形状安定性に優れた、嵌め合い精度の高いアクチュエータとすることが可能となる。また、完全な円筒形状とすることによって、熱膨張・収縮による変形を小さく均等に保つことが可能となるため、温度によって摺動性を損なわない、使用温度の広い光りヘッドを提供することが可能となる。
尚、第2の実施形態に係るアクチュエータにおいても、第1の実施形態と同様に、レンズホルダ2の上面もしくは仲介部材12に光軸を遮らないようにばねを設けて良い。
第1の実施形態に係るアクチュエータと同様に、ステッピングモータ10を駆動させて送りねじ部材11を回転させることで、仲介部材12を介してレンズホルダ2をレンズ1の光軸方向に移動させる。円筒状のレンズホルダ2は内側から支持部材13により支持され、それらはすきまばめで嵌め合っているため、レンズホルダ2は光軸方向に摺り動く。
このように、レンズホルダ2は、内周側面が支持され、支持部材13に摺接して光軸方向に摺り動くことにより、レンズに光軸ずれや傾きはほとんど発生しない。その結果、コマ収差や非点収差等の他の収差の発生を抑えることが可能となる。また、レンズホルダ2は支持部材13が内部に挿入されて支持されているため、外部からの振動や熱による光軸ずれを小さく抑えることが可能となる。
また、ステッピングモータ10が駆動して送りねじ部材11が回転することにより、レンズホルダ2に光軸周りに回転モーメントが発生する場合があるが、そのような場合であっても、レンズホルダ2は光軸周りに回転するだけであるので、レンズホルダ2に光軸ずれが発生することはない。つまり、レンズホルダ2は円筒状の形状をなしているため、光軸周りに回転しても光軸ずれが発生することはない。
尚、レンズホルダ2を上方に移動させると、支持部材13と接触する部分が少なくなる。従って、レンズホルダ2を上方に移動させるほど、支持される部分が少なくなるため、レンズホルダ2は不安定となり、光軸ずれが発生するおそれがある。しかしながら、球面収差を補正するためにレンズ1を移動させる距離は、通常、数mm以内に光学設計することが可能なため、その長さと比べてレンズホルダ2の長さを十分長くすれば、レンズホルダ2が不安定になることはない。つまり、レンズホルダ2を数mm移動させたとしても、レンズホルダ2を十分に支持できるだけレンズホルダ2の長さを十分に長くしておけば、レンズホルダ2が不安定になることはなく、光軸ずれも生じることもない。
[第3の実施の形態]
本願発明の第3の実施形態に係るレンズ用のアクチュエータの構成及び作用について、図6及び図7を参照しつつ説明する。図6は第3の実施形態に係るアクチュエータの上面図であり、図7は第3の実施形態に係るアクチュエータの側面図である。
図6及び図7に示すように、球面収差補正用のレンズ1が円筒状のレンズホルダ2の内部に樹脂で固定されて取り付けられている。
平面を有する支持部材13には、その平面にレンズ1の光軸方向に延びる支持溝15が形成され、その支持溝15はレンズホルダ2の側面に接している。レンズホルダ2の側面が支持溝15に嵌め込まれることにより、支持溝15の2つの角でレンズホルダ2の一方の側面を支持する。この支持溝15の幅を、レンズホルダ2の直径よりも短くすることで、支持溝15の2つの角でレンズホルダ2を支持することができる。
また、支持溝15が接している側面の反対側の側面には、支持部材13から延びている板ばね14が接している。支持溝15の2つの角がレンズホルダ2の外周側面の2箇所に接して支持し、更に、支持溝15が支持している側面の反対側から板ばね14により支持溝15の方向に押し付けられている。つまり、レンズホルダ2は、一方の側面からは支持溝15によって支持され、その反対側の側面からは板ばね14によって支持されることになる。このように、支持溝15と板ばね14とによりレンズホルダ2を挟み込むことにより、レンズホルダ2の姿勢が安定する。尚、板ばね14が本願発明の「第1の弾性体」に相当する。
仲介部材12、送りねじ部材11、及びステッピングモータ10の構成は、第1及び第2の実施形態と同じである。また、板ばね14のレンズホルダ2を支持溝15に押し付ける力を適当に調整することで、摩擦力によって停止位置が決まるため、仲介部材12の送りねじ山と送りねじ部材11のねじ山11aとの噛み合わせのガタによる位置ずれを考慮する必要はない。
第1及び第2の実施形態に係るアクチュエータと同様に、送りねじ部材11を回転させることにより、仲介部材12を介してレンズホルダ2をレンズ1の光軸方向に移動させる。レンズホルダ2は支持部材13と板ばね14により支持されているため、レンズホルダ2は光軸方向に摺り動き、支持溝15の精度を高く保つことにより、レンズに光軸ずれや傾きはほとんど発生しない。その結果、コマ収差や非点収差等の他の収差の発生を抑制することが可能となる。さらに、支持溝15と板ばね14により挟んで支持することにより、外部からの振動や熱による光軸ずれを小さく抑えることができる。
また、ステッピングモータ10が駆動して送りねじ部材11が回転することにより、レンズホルダ2に光軸周りに回転モーメントが発生する場合があるが、そのような場合であっても、レンズホルダ2は支持溝15と板ばね14の支持により、光軸周りに回転するだけであるので、レンズホルダ2に光軸ずれが発生することはない。つまり、レンズホルダ2は円筒状の形状をなしているため、光軸周りに回転しても光軸ずれが発生することはない。
[第4の実施の形態]
本願発明の第4の実施形態に係るレンズ用のアクチュエータの構成及び作用について、図8及び図9を参照しつつ説明する。図8は第4の実施形態に係るアクチュエータの正面図であり、図9は第4の実施形態に係るアクチュエータの側面図である。
図8及び図9に示すように、球面収差補正用のレンズ1が円筒状のレンズホルダ2の内部に樹脂で固定されている。レンズホルダ2の上面には光軸を遮らないように、光軸方向に伸縮可能なばね34が設置されている。そのばね34の他端は支持部材13に固定されている。また、レンズホルダ2の下面には、レンズホルダ2の縁の部分にカム33が設置されている。尚、ばね34が本願発明の「第3の弾性体」に相当する。尚、カム33とばね34とが反対の面に設置されていても良い。例えば、レンズホルダ2の下面にばね34が設置され、上面にカム33が設置されていても良い。
カム33には貫通穴が形成されており、その貫通穴にステッピングモータ10の軸10aが挿入されている。そして、ステッピングモータ10を駆動させて軸10aを回転させると、軸10aを介してカム33は回転させられ、レンズホルダ2を押し上げたり、下げたりする。カム33の径が大から小になるとき、レンズホルダ2はばね34により押し下げられる。また、カム機構は1回転すると元の位置に戻るため、ステッピングモータ10の分解能では制御される位置の精度が不十分である場合がある。この場合はカム33とステッピングモータ10とは連結せず、ギアを用いて回転比を落とせば良い。
また、第1の実施形態に係るアクチュエータと同様に、レンズホルダ2は外周側面を支持部材13によって囲まれて支持されている。本実施形態に係るアクチュエータにおいては、第1の実施形態に係るアクチュエータと異なり仲介部材12が設置されていない。従って、仲介部材12を挿入するために支持部材13の一部を切り開いたような形状とする必要はないため、レンズホルダ2と支持部材13との接触部を互いに完全な円筒形状とすることができ、形状安定性に優れ、嵌め合い精度が高く、温度によって摺動性を損なわない、使用温度の広いアクチュエータとすることが可能となる。
また、レンズホルダ2と支持部材13とのはめあい公差は、第1の実施形態おけるはめあい公差と同じである。また、本実施形態においてはレンズホルダ2の外周側面を支持部材13により囲んで支持したが、第2の実施形態に係るアクチュエータのようにレンズホルダ2の内部に支持部材13を挿入して内部から支持しても良く、更に、第3の実施形態に係るアクチュエータのように支持溝15と板ばね14とで支持しても良い。
以上のような構成を有するアクチュエータによると、第1乃至第3の実施形態に係るアクチュエータと同様に、レンズホルダ2を摺り動かすことで光軸ずれや傾きがほとんど発生せず、コマ収差や非点収差等の他の収差の発生を抑えることが可能となる。また、外部からの振動や熱による光軸ずれを小さくすることができる。
[第5の実施の形態]
本願発明の第5の実施形態に係るレンズ用のアクチュエータの構成及び作用について図10乃至図12を参照しつつ説明する。図10は第5の実施形態に係るアクチュエータの上面図であり、図11は第5の実施形態に係るアクチュエータのコイル取り付け部の側面図であり、図12は第5の実施形態に係るアクチュエータのコイル取り付け部の構成を示す斜視図である。
図10に示すように、コイル取り付け部材35は、レンズ1の光軸と平行になるように、円筒状のレンズホルダ2の側面に一体的に形成されている。また、コイル取り付け部35の表面には、図12に示すように、コイル3が巻き付けられている。図12にはコイル取り付け部35の片面だけが示されているが、コイル3はその反対側の面にも同じように巻き付けられている。
また、図10及び図11に示すように、コイル取り付け部35のコイル3が巻きつけられた面から所定の距離を離して、コイル取り付け部35を挟むように一対の永久磁石6a及び永久磁石6bが配置されている(図中、Y方向からコイル取り付け部35を挟むように永久磁石6a、6bが配置されている)。また、永久磁石6a及び永久磁石6bにはコイル3に面する反対の面にヨーク7が取り付けられている。ヨーク7には、軟磁性材料である軟鋼や鍛鉄等が用いられる。磁性材料を用いることにより、永久磁石6a、6bとヨーク7とで磁路を形成し、永久磁石6a及び永久磁石6bから発せられる磁束のアクチュエータ外への漏れを低減することができる。
また、図10に示すように、コイル3の左右の辺(図中、Z方向に延びる辺)が一対の永久磁石6a、6bの間に挟まれないように、永久磁石6a、6bが配置されている。一方、図11に示すように、コイル3の上下の辺(図中、X方向に延びる辺)が一対の永久磁石6a、6bに挟まれるように、永久磁石6a、6bが配置されている。永久磁石6a及び永久磁石6bの構成について、図11を参照しつつ詳しく説明する。
図11に示すように、例えば、永久磁石6aは上側がN極に磁化し、下側がS極に磁化している。コイル取り付け部35を間にして永久磁石6aに対向する位置に配置されている永久磁石6bは上側がS極に磁化し、下側がN極に磁化している。つまり、永久磁石6aと永久磁石6bとは、互いに異なる極に磁化されている。図11に磁力線の方向を矢印Aと矢印Bとで示す。永久磁石6a、6bの上半分側は永久磁石6aから永久磁石6bの方向(矢印Aの方向)に磁場が発生している。一方、永久磁石6a、6bの下側は永久磁石6bから永久磁石6aの方向(矢印Bの方向)に磁場が発生している。
尚、永久磁石6aと永久磁石6bとは、互いに異なる極に磁化されていれば良いため、永久磁石6aの上側がS極に磁化し、下側がN極に磁化し、永久磁石6bの上側がN極に磁化し、下側がS極に磁化していても良い。図11には、かっこ書きでそれらの極を示す。
また、第1の実施形態に係るアクチュエータと同様に、レンズホルダ2は外周側面を支持部材13によって囲まれて支持されている。尚、レンズホルダ2と支持部材13とのはめあい公差は、第1の実施形態おけるはめあい公差と同じである。また、第2の実施形態に係るアクチュエータのようにレンズホルダ2の内部に支持部材13を挿入して内部から支持しても良く、更に、第3の実施形態に係るアクチュエータのように支持溝15と板ばね14とで支持しても良い。
(作用)
以上のような構成を有するアクチュエータによると、以下のような好適な作用を奏することが可能となる。まず、このアクチュエータを使用するために、コイル3の一端を電気回路基板へ接続する。
そして、コイル3に電流を流す。例えば、図12に示すように、矢印Cの方向に電流を流す。コイル3に流れる電流は、永久磁石6aと永久磁石6bとで発生した磁場中を通過することにより、コイル3にローレンツ力が発生する。
ここで、コイル3に発生するローレンツ力の方向と大きさについて説明する。図12に示すように、コイル3の上側の辺(X方向に延びる辺)には下方向(矢印Z1の方向)にローレンツ力が働く。また、コイル3の下側の辺(X方向に延びる辺)にも下方向(矢印Z1の方向)にローレンツ力が働く。このように、コイル3の上側と下側には同じ方向(矢印Z1の方向)にローレンツ力が働くことになる。従って、レンズホルダ2にはコイル取り付け部35を介して下方向に力が働き、下方向に移動する。
第1乃至第4の実施形態に係るアクチュエータと同様に、レンズホルダ2は支持部材13により支持されているため、その支持部材13に摺接して下方向に摺り動く。そのことにより、レンズに光軸ずれや傾きがほとんど発生せず、コマ収差や非点収差等の他の収差の発生を抑えることが可能となる。また、外部からの振動や熱による光軸ずれを小さくすることも可能となる。
尚、図10に示すように、コイル3の左右の辺(Z方向に延びる辺)が永久磁石6a、6bの間に挟まれないように、永久磁石6a、6bが配置されている。仮にコイル3の左右の辺(Z方向に延びる辺)が永久磁石6a、6bで挟まれる空間にあったとしても左辺と右辺とにかかるローレンツ力の向きが反対で大きさが等しいため、原理的には相殺されて合力は「0」となる。しかし、なんらかの要因によりコイル3の左辺と右辺とにかかるローレンツ力が釣り合っていない場合には、その結果、図のX方向に発生した力が、レンズホルダ2と支持部材13との円滑な摺動を妨げるおそれがある。このような影響を受けるおそれがないように、本実施形態のように、コイル3の左右の辺(Z方向に延びる辺)が永久磁石6a、6bの間に挟まれずに等しい距離だけ離れるように、永久磁石6a、6bを配置した方が良い。
尚、本実施形態においては、コイル取り付け部35を一箇所に設置した場合について説明したが、本願発明はそれに限られず、複数のコイル取り付け部35を設置しても構わない。例えば、1つのコイル取り付け部35に対して、レンズホルダ2を挟んで対称の位置にコイル取り付け部35を設置すると、更に安定してコイルレンズ2を移動させることが可能となる。但し、光軸ずれが発生しないようにレンズホルダ2を移動させるためには、各コイル3に発生するローレンツ力のバランスをとる必要がある。そのため、各永久磁石6a、6bを正確に配置する必要があり、製造段階において、1つのコイル取り付け部35を設置するよりも高い加工精度が要求される。
[第6の実施の形態]
本願発明の第6の実施形態として、本願発明のアクチュエータを備えた光ヘッド及びそれを備えた光記録再生装置の光学系の構成及び作用について、図13及び図14を参照しつつ説明する。図13は第6の実施形態に係る光記録再生装置の光学系を示す側面図であり、図14は第6の実施形態に係る光記録再生装置の光学系を示す上面図である。
図13及び図14に示すように、光源16を発した光は回折格子17に入射し、回折格子17においてトラッキングエラー信号生成用の3ビームに分けられる。回折格子17を透過した光はコリメートレンズ18に入射して平行光とされ、ビームスプリッタ19にP偏光として入射する。ビームスプリッタ19はP偏光を90%程度透過させ、10%程度反射させるようになっている。
ビームスプリッタ19を透過した光は、球面収差補正用エキスパンダ29で球面収差が補正される。そして、立ち上げミラー20により光路が曲げられて1/4波長板21に入射する。この1/4波長板21を透過する際に光は円偏光とされ、対物レンズ22に入射する。球面収差補正用エキスパンダ29は、球面収差補正用レンズ29aと球面収差補正用レンズ29bとからなり、ここでは、球面収差補正用レンズ29bが球面収差補正用レンズのアクチュエータ31に搭載されている。このアクチュエータが本願発明のアクチュエータに相当する。
対物レンズ22において光は集束光とされ、光情報記録媒体23の情報記録面上の情報記録トラック上に集光される。対物レンズ22は、光情報記録媒体23に対して少なくともフォーカシング方向及びトラッキング方向に移動可能な対物レンズアクチュエータ24に搭載されている。
光情報記録媒体23の情報記録面で反射された光は対物レンズ22を透過し、1/4波長板21において1/4波長板21までの往路と直交する方向の直線偏光に変換される。そして、立ち上げミラー20で反射されてビームスプリッタ19にS偏光として入射する。ビームスプリッタ19は、S偏光を100%程度反射する。そして、反射された光は凸レンズ25において集束光とされ、アナモフィックレンズ26においてフォーカスエラー信号生成用の非点収差が付与される。その後、受光素子27に入射し、受光素子27の受光部において電気信号に変換される。
この電気信号は変調/復調回路(図示しない)に送られ、そこで復調されて情報信号として外部に出力される。この動作により光情報媒体23に記録された情報信号の再生が行なわれる。
尚、往路光学系においてビームスプリッタ19で反射された10%程度の光は、フロントモニタ用受光素子28に入射する。そして、フロントモニタ用受光素子28の受光部により光源16の出力モニタ用の電気信号に変換され、その電気信号は光源16の出力のフィードバック制御に用いられることとなる。
また、光情報記録媒体23として多層記録媒体を用いる多層記録媒体用光記録再生装置に本願発明のアクチュエータを備えてもよい。この多層記録媒体用光記録再生装置においては、上記で説明した光記録再生装置が有する機能の他、光ヘッドに含まれる対物レンズの結像位置を他の層に移動させるフォーカスジャンプ機能や、球面収差補正を行なう球面収差補正機能が備えられている。例えば2層の光情報記録媒体の場合、1層目から2層目に再生位置を切り替えるときに、フォーカスジャンプ機能は、光ヘッドに含まれる対物レンズの結像位置を1層目から2層目へと移動させる。また、焦点が2層目にあるとき、媒体中を通過する光の光路長が1層目よりも厚くなるため、単層の光記録媒体よりも大きい球面収差補正を必要とし、球面収差補正機能がその球面収差補正を行なう。尚、多層記録媒体用光記録再生装置として説明したが、光信号の再生を専用に行う多層記録媒体用光再生装置であっても良い。
[第7の実施の形態]
本願発明の第7の実施形態として、本願発明のアクチュエータを備えた光ヘッド及びそれを備えた別の光記録再生装置の構成及び作用について、図15及び図16を参照しつつ説明する。図15は第7の実施形態に係る光ヘッド及び光記録再生装置の光学系を示す側面図であり、図16は第7の実施形態に係る光ヘッド及び光記録再生装置の光学系を示す上面図である。
図15及び図16に示すように、光源16を発した光は回折格子17に入射し、回折格子17においてトラッキングエラー信号生成用の3ビームに分けられる。回折格子17を透過した光はビームスプリッタ19にP偏光として入射する。ビームスプリッタ19はP偏光を90%程度透過させ、10%程度反射させるようになっている。
ビームスプリッタ19を透過した光は、コリメートレンズ30により略平行光とされるが、更にこのコリメートレンズ30がアクチュエータ31によって光軸方向に移動することにより、光学系全体での球面収差量が可変とされている。このように、本実施形態においては、コリメートレンズ30を動かすことで球面収差の補正が可能となっている。そのことにより、光学素子数を削減し、製造コストの削減を図ることができる。そして、立ち上げミラー20により光路が曲げられて1/4波長板21に入射する。この1/4波長板21を透過する際に光は円偏光とされ、対物レンズ22に入射する。
対物レンズ22において光は集束光とされ、光情報記録媒体23の情報記録面上の情報記録トラック上に集光される。対物レンズ22は、光情報記録媒体23に対して少なくともフォーカシング方向及びトラッキング方向に移動可能な対物レンズアクチュエータ24に搭載されている。
光情報記録媒体23の情報記録面で反射された光は対物レンズ22を透過し、1/4波長板21において1/4波長板21までの往路と直交する方向の直線偏光に変換される。そして、立ち上げミラー20で反射されてコリメートレンズ30に入射する。コリメートレンズ30において集束光とされ、アナモフィックレンズ26においてフォーカスエラー信号生成用の非点収差が付与される。その後、受光素子27に入射し、受光素子27の受光部において電気信号に変換される。
尚、往路光学系においてビームスプリッタ19で反射された10%程度の光は、フロントモニタ用受光素子28に入射する。そして、フロントモニタ用受光素子28の受光部により光源16の出力モニタ用の電気信号に変換され、その電気信号は光源16の出力のフィードバック制御に用いられることとなる。
以上のように、コリメートレンズを動かすことで球面収差の補正が可能となり、光学素子の数を減らし、装置のコストを削減することが可能となる。
[第8の実施の形態]
本願発明の第8の実施形態として、本願発明のアクチュエータを備えた光記録再生装置の構成について、図17を参照しつつ説明する。図17は、第8の実施形態に係る光記録再生装置の概略構成を示すブロック図である。
本実施形態に係る光記録再生装置40は、チャッキング手段(図示しない)によりスピンドルモータ49にチャッキングされた光情報記録媒体23に、情報の記録を行ったり、光情報記録媒体23から情報の再生を行ったりする。光ヘッド41は、スライダ機構を備えたシャーシ(図示しない)に設けられており、粗動モータ48で光情報記録媒体23の径方向に移動可能となっている。
光ヘッド41から出力された電気信号は、信号演算部42に入力され、信号演算部42はその電気信号の演算、増幅を行なう。尚、この信号演算部42を光ヘッド41に搭載してもよい。また、コントローラ43内には、フォーカスサーボ追従回路、トラッキングサーボ追従回路、レーザコントロール回路が含まれており、光ヘッド41及びスピンドルモータ49の動作を制御する。これらの回路は物理的な回路ではなく、コントローラ43内で実行されるソフトウェアであってもよい。
コントローラ43では、光ヘッド41からの電気信号に基づいて、データ再生信号の他、フォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号等のサーボ信号の算出が行なわれる。尚、コントローラ43が本願発明の「算出手段」に相当する。データ再生信号は、図示しないデジタル信号処理回路により、波形等化、波形整形等が行われ、D/D変換、あるいはD/A変換された後に出力される。情報の記録を行う場合は、記録データをレーザ駆動信号に変換し、レーザ駆動回路44により光ヘッド21にレーザ駆動信号を供給してデータの記録を行う。
アクチュエータ駆動回路45は、フォーラスエラー信号やトラッキングエラー信号等のサーボ信号を受けて、光ヘッド41の対物レンズのフォーカス位置制御及びトラッキング位置制御を行なう。更に、球面収差補正レンズ用のアクチュエータの移動制御を行なう。このアクチュエータ駆動回路45が本願発明の「制御手段」に相当する。また、スピンドルモータ駆動回路47は、スピンドルモータ49を駆動し、光情報記録媒体23の回転制御を行ない、粗動モータ駆動回路46は、粗動モータ48を駆動して光ヘッド41を光情報記録媒体23の半径方向に移動させる。また、レーザ駆動回路44は光ヘッド41にレーザ駆動信号を供給し、光ヘッド41の光源の出力を制御する。尚、このレーザ駆動回路44を光ヘッド41に搭載してもよい。
更に、本実施形態の光記録再生装置40は、装置全体を制御するCPU、メモリ、外部と信号の送受信を行なうインターフェイス等を有している。
アクチュエータ駆動回路45は、コントローラ43からのサーボ信号を受けてレンズホルダ2に取り付けられているステッピングモータ10に流すべき電流の量を調整する。そして、レンズホルダ2を目標位置に移動させるために、ステッピングモータ10に電流を流し、フィードバック制御を行なう。また、第5の実施形態に係るアクチュエータのように、永久磁石6を用いてレンズホルダ2を移動させる場合は、コイル3に流すべき電流の量を調整することでレンズホルダ2を目標位置に移動させる。
尚、光記録再生装置として説明したが、光信号の再生を専用に行う光再生装置であっても良い。また、本願発明における「光ディスク装置」には、光記録再生装置、光再生装置、多層記録媒体用光記録再生装置、及び多層記録媒体用光再生装置が含まれる。
本願発明の第1の実施形態に係るレンズ用のアクチュエータの上面図である。 本願発明の第1の実施形態に係るレンズ用のレンズのアクチュエータの側面図である。 仲介部材の構成を示す斜視図である。 本願発明の第2の実施形態に係るレンズ用のアクチュエータの上面図である。 本願発明の第2の実施形態に係るレンズ用のアクチュエータの側面図である。 本願発明の第3の実施形態に係るレンズ用のアクチュエータの上面図である。 本願発明の第3の実施形態に係るレンズ用のアクチュエータの側面図である。 本願発明の第4の実施形態に係るレンズ用のアクチュエータの正面図である。 本願発明の第4の実施形態に係るレンズ用のアクチュエータの側面図である。 本願発明の第5の実施形態に係るレンズ用のアクチュエータの上面図である。 本願発明の第5の実施形態に係るレンズ用のアクチュエータの側面図である。 本願発明の第5の実施形態に係るレンズ用のアクチュエータに設置されたコイル取り付け部の斜視図である。 本願発明の第6の実施形態に係る光記録再生装置の光学系を示す側面図である。 本願発明の第6の実施形態に係る光記録再生装置の光学系を示す上面図である。 本願発明の第7の実施形態に係る光記録再生装置の光学系を示す側面図である。 本願発明の第7の実施形態に係る光記録再生装置の光学系を示す上面図である。 本願発明の第8の実施形態に係る光記録再生装置の概略構成を示すブロック図である。 従来技術に係るレンズ用のアクチュエータの斜視図である。 従来技術に係るレンズ用のアクチュエータの上面図である。 従来技術に係るレンズ用のアクチュエータの側面図である。 従来技術に係るレンズ用のアクチュエータの上面図である。 従来技術に係るレンズ用のアクチュエータの側面図である。
符号の説明
1 レンズ
2 レンズホルダ
3 コイル
4 板ばね
5 固定部材
6 永久磁石
7 ヨーク
8 ベース
9 ガイドレール
10 ステッピングモータ
11 送りねじ部材
12 仲介部材
13 支持部材
14 板ばね
15 支持溝
33 カム
34 ばね
35 コイル取り付け部材

Claims (13)

  1. 光源と、
    前記光源から射出された光を光情報記録媒体の情報記録面に集光させる対物レンズと、
    前記光源と前記対物レンズとの間の光路に設置されたレンズと、
    を備えた光ヘッドに用いられ、前記レンズを前記光路方向に移動させるレンズ用のアクチュエータであって、
    前記レンズを保持する筒状の可動部と、
    前記可動部に作用し、前記可動部を前記レンズの光軸方向に移動させる移動手段と、
    前記可動部の側面に接して、前記可動部を前記レンズの光軸方向に摺動可能に支持する支持機構と、
    を有することを特徴とするレンズ用のアクチュエータ。
  2. 前記可動部と前記支持機構とは、すきまばめで嵌合していることを特徴とする請求項1に記載のレンズ用のアクチュエータ。
  3. 前記支持機構は、前記レンズの光軸方向に延出した筒状部材であり、前記可動部を外側から囲むことにより前記可動部を摺動可能に支持することを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載のレンズ用のアクチュエータ。
  4. 前記支持機構は、前記レンズの光軸方向に延出した筒状部材であり、前記可動部の内部に挿入されて内側から前記可動部を摺動可能に支持することを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載のレンズ用のアクチュエータ。
  5. 前記支持機構は、前記レンズの光軸方向に延びる溝部が形成された支持部材と、前記可動部を前記溝部に押さえつける第1の弾性体と、を含むことによって摺動可能に支持することを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載のレンズ用のアクチュエータ。
  6. 前記可動部に仲介部材が設置され、
    前記移動手段は、前記レンズの光軸方向に平行に延出され、前記仲介部材と噛み合う送りねじ部材と、前記送りねじ部材を回転させるステッピングモータと、からなることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のレンズ用のアクチュエータ。
  7. 前記仲介部材は、前記送りねじ部材と係合する2組のねじ山が形成されていることを特徴とする請求項6に記載のレンズ用のアクチュエータ。
  8. 前記仲介部材を前記送りねじ部材に押さえつける第2の弾性体が、前記レンズの光軸を遮らないように前記可動部もしくは前記仲介部材の上面又は下面に設置されていることを特徴とする請求項6又は請求項7のいずれかに記載のレンズ用のアクチュエータ。
  9. 前記移動手段は、前記可動部の一方の面に設置され、回転することにより前記可動部を前記レンズの光軸方向に移動させるカムであり、
    前記可動部を押さえつける第3の弾性体が、前記レンズの光軸を遮らないように、前記カムが設置された一方の面の反対側の面に設置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のレンズ用のアクチュエータ。
  10. 前記移動手段は、
    前記可動部の側面に設置され、コイルが巻き付けられたコイル取り付け部と、
    前記コイル取り付け部の両側に設置された一対の磁石と、を備え、
    前記コイルに電流が流れることによって前記可動部を移動させることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のレンズ用のアクチュエータ。
  11. 前記移動手段は、
    前記可動部の側面に設置され、コイルが巻き付けられたコイル取り付け部と、
    前記コイル取り付け部の両側に設置された一対の磁石と、からなり、
    前記筒状部材は、その一部が前記レンズの光軸方向に切り開かれ、前記コイル取り付け部は、前記切り開かれた部分に挿入されていることを特徴とする請求項3に記載のレンズ用のアクチュエータ。
  12. 光源と、
    前記光源から射出された光を光情報記録媒体上に集光させる対物レンズと、
    前記光情報記録媒体で反射された光を受光する受光素子と、
    前記光源と前記対物レンズとの間の光路に設置されたレンズと、
    前記レンズを前記光路方向に移動させる請求項1乃至請求項11のいずれかに記載のレンズ用のアクチュエータと、
    を有することを特徴とする光ヘッド。
  13. 請求項12に記載の光ヘッドと、
    前記光ヘッドから出力された信号を受けてサーボ信号を算出する算出手段と、
    前記サーボ信号に基づいて前記レンズ用のアクチュエータを制御する制御手段と、
    を有することを特徴とする光ディスク装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010140561A (ja) * 2008-12-12 2010-06-24 Hitachi Media Electoronics Co Ltd 対物レンズアクチュエータ、光ピックアップおよび光ディスク装置

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