JP2005339705A - 光ピックアップ装置 - Google Patents

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Abstract


【課題】半導体レーザの有する固有ノイズをできるだけ軽減した状態で再生を行うと共に、記録の際はできるだけ記録パワーを確保するように、再生時と記録時において光学効率を可変できる光ピックアップ装置を提供することを目的とする。【解決手段】光源と、対物レンズと、コリメータレンズと、ダイバージェントレンズと、補正レンズと、ダイバージェントレンズ移動手段と、補正レンズ移動手段とを備え、前記光源と前記ダイバージェントレンズとの距離、及び前記補正レンズと前記コリメータレンズとの距離を変えることによって光学効率を第1の状態又は第2の状態のいずれかに設定し、更に前記補正レンズと前記コリメータレンズとの距離を微調整することによって前記対物レンズへの入射光を平行光、拡散光、収束光のうちのいずれかにする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光ピックアップ装置に関し、特に記録型光ピックアップ装置において半導体レーザの有する固有ノイズによって生じる再生特性劣化を抑制する手段、並びに、前記手段を応用し、光ディスクの信号記録層上に形成されたカバー層の厚さが基準値からずれることによって生じる球面収差を補正することができる、光ピックアップ装置に関する。
近年、光ディスクは、映像データ、音声データ、コンピュータデータ等のデータを記録する媒体として広く使用されており、光ディスクに対する高記録密度化(大容量化)、高速記録への要求は、ますます強くなっており、昨今、青紫色の半導体レーザを利用した大容量光ディスク装置が製品化され始めている。
光源として半導体レーザを用いた光ディスク装置ではレーザノイズにより再生特性が劣化するという現象がある。レーザノイズは2種類に分類でき、1つは戻り光が無い場合に生じる固有ノイズ、もう1つは戻り光を戻した場合に加算される戻り光ノイズである。通常、ノイズ評価は次のようなRIN(Relative Intensity Noise)値を用いる。ここで、Pはレーザ出力、Δfは測定帯域幅である。
RIN={(ノイズ強度)/P}/Δf [dB/Hz]
光ピックアップ装置の場合、半導体レーザの出力したレーザ光が光ディスクにて反射した後、どうしても半導体レーザに戻ってしまう。その戻り光量により戻り光ノイズは発生する。この戻り光ノイズは半導体レーザを単一モードで発振させた場合に最も大きくなる傾向があるため、通常、再生時にはレーザ光に高周波重畳を印加し、マルチモード化してこの戻り光ノイズを最小限に抑えている。
又、固有ノイズは、レーザ光のもつ光強度のゆらぎに相当する。青紫色半導体レーザの固有ノイズ特性の例を図8に示す。同図に示すように固有ノイズは半導体レーザの出射パワーが低いほど、RIN即ちノイズが高いという傾向を有している。
従って、固有ノイズの面から考慮するとレーザ光の出射パワーはできるだけ高出力で利用するのが好ましい。勿論、ディスクの再生パワーはメディアによって概ね規定されており、光ピックアップ装置の対物レンズから出力する光スポットのパワーは規定値にて利用しなければならないため、光学系の光効率(光スポットパワー/レーザ光出射パワー)を好ましく設定することになる。具体的には光学効率を落とし、対物レンズの出射パワーは規定値とした場合に、半導体レーザからの出射パワーはなるべく大きくなるように光学系を構成することにより、半導体レーザの固有ノイズを抑えることができ、再生性能が向上する。
このような光ディスクは、信号記録層上に光を透過するカバー層を有しており、カバー層を介して信号記録層に光を集光することによりデータの記録/再生が行なわれる。信号記録層に光を集光する対物レンズは、カバー層の厚さが基準値(光ディスクの規格値の標準値)の時に、信号記録層上で球面収差が最小となるように設計されている。このため、光ディスクの片面に複数の信号記録層がある場合、又はカバー層の厚さに製造上のばらつきがある場合など、カバー層の厚さが基準値からずれていると球面収差が発生し、記録/再生特性が劣化する。
特許文献1には、カバー層の厚さが基準値からずれることによって発生する球面収差を補正するため、2枚の凸レンズ、または1枚の凸レンズと1枚の凹レンズからなるビームエキスパンダをコリメータレンズと対物レンズの間の平行光中に配置し、これら2枚のレンズ間の距離を調整して、光の平行度を調整する光ピックアップ装置が開示されている。
この光ピックアップ装置は、カバー層の厚さが基準値からずれている時、ビームエキスパンダによって対物レンズへの入射光を平行光から拡散光又は収束光に変換する。そして、カバー層の厚さが基準値からずれることによって発生する球面収差を、対物レンズで発生する球面収差により相殺し、信号記録層上での球面収差を記録/再生にほぼ影響しない程度まで軽減するものである。
特開2002−170276号公報

半導体レーザの固有ノイズを低減するには、光ピックアップ装置の光学効率を低く設計し、対物レンズの出射光パワーが規定値の際に半導体レーザの出射パワーをなるべく大きくなるようにすれば良いが、再生専用の光ピックアップ装置であればこのような光学系を構成することも可能であるが、記録型光ピックアップ装置の場合、記録時の記録パワーを確保するために光学効率をむやみに落とすことができない。
本発明は、このような半導体レーザの有する固有ノイズをできるだけ軽減した状態で再生を行うと共に、記録の際はできるだけ記録パワーを確保するように、再生時と記録時において光学効率を可変できる光ピックアップ装置を提供することを目的とする。又、本発明の他の目的は、光ディスクのカバー層の厚さに製造上のばらつきがある場合、或いは光ディスクの片面に複数の信号記録層がある場合等に生じる球面収差を補正することが可能である光ピックアップ装置を提供することである。
第1の発明は、信号記録層の上にカバー層が形成されている光ディスクの記録再生を行う光ピックアップ装置であって、光源と、前記光源からの光を前記カバー層を透過して前記信号記録層に集光させる対物レンズと、前記光源からの光を前記対物レンズに入射させるコリメータレンズと、前記光源から前記コリメータレンズに向けて順次配置されるダイバージェントレンズ及び補正レンズと、前記光源と前記ダイバージェントレンズとの距離を変えるために前記ダイバージェントレンズを光軸に沿って移動させるダイバージェントレンズ移動手段と、前記補正レンズと前記コリメータレンズとの距離を変えるために前記補正レンズを光軸に沿って移動させる補正レンズ移動手段と、を備え、前記光源と前記ダイバージェントレンズとの距離、及び前記補正レンズと前記コリメータレンズとの距離を変えることによって光学効率を第1の状態又は第2の状態のいずれかに設定することを特徴とする光ピックアップ装置である。
第1の発明では、ダイバージェントレンズ移動手段により半導体レーザ等の光源とダイバージェントレンズとの距離、及び補正レンズ移動手段により補正レンズとコリメータレンズとの距離を変えることによって光ピックアップ装置の光学効率を第1の状態又は第2の状態のいずれかに設定できる。
第2の発明は、第1の発明の光ピックアップ装置において、光学効率設定後に、更に前記補正レンズと前記コリメータレンズとの距離を微調整することによって前記対物レンズへの入射光を平行光、拡散光、収束光のうちのいずれかにするものである。
光学効率を第1の状態又は第2の状態のうちのいずれかに設定した後に、補正レンズのみを補正レンズ移動手段により光軸に沿って移動させることにより補正レンズとコリメータレンズとの距離を微調整し、コリメータレンズから出射された光を平行光、拡散光、収束光のうちのいずれかにする。コリメータレンズからの出射光は、対物レンズによって光ディスクのカバー層を通して信号記録層に集光される。従って、カバー層の厚さが基準値からずれた場合、補正レンズを光軸に沿って移動させて、対物レンズへの入射光を平行光から拡散光又は収束光にする。この結果、カバー層の厚さが基準値からずれたことによって生じた球面収差は、対物レンズからの射出光に発生する逆方向の球面収差によって相殺される。このため、信号記録層上の球面収差を抑制することができる。
第3の発明は、第1又は2の発明の光ピックアップ装置において、補正レンズが1枚の凹レンズとなっているものである。このため、光ピックアップ装置を小型化できる。
第4の発明は、第1乃至3のいずれかの発明の光ピックアップ装置において、記録時に光学効率を第1の状態に、再生時には光学効率を第1の状態より低い第2の状態にするものである。記録時と再生時において光学効率を可変することができる。
第5の発明は、第1乃至4のいずれかの発明の光ピックアップ装置において、光ディスクの種類に応じてダイバージェントレンズと補正レンズを光軸に沿って移動させるものである。ROMディスク、R/RWディスク、単層ディスク、二層ディスク等の光ディスクの種類に応じてダイバージェントレンズと補正レンズを光軸に沿って移動させることができるため、各々の光ディスクについて光学効率の変更及び球面収差補正をすることができる。
本発明によれば、半導体レーザの有する固有ノイズをできるだけ軽減した状態で再生を行うと共に、記録の際はできるだけ記録パワーを確保するように、再生時と記録時において光学効率を可変することができる。又、光ディスクのカバー層の厚さに製造上のばらつきがある場合、或いは光ディスクの片面に複数の信号記録層がある場合等に生じる球面収差を補正することが可能となる。

本発明の上述の目的,その他の目的,特徴,および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
図1(a)〜図1(c)を参照して、この実施例の高密度光ディスク(以下この実施例では光ディスクという)19の記録/再生を行うことができる光ピックアップ装置10について説明する。図1(a)〜図1(c)には、光ピックアップ装置10の斜視図、平面図及び側面図がそれぞれ示されている。
まず、光源である青紫色半導体レーザ11(以下、半導体レーザという)から光ディスク19上に集光するまでの光路(往路)について説明する。半導体レーザ11から出射された直線偏光のレーザ光は、偏光ビームスプリッタ12に入射する。尚、半導体レーザ11の出射光は±5.4度程の広がりをもつ拡散光である。偏光ビームスプリッタ12は半導体レーザ側から入射した直線偏光をほぼ透過する。偏光ビームスプリッタ12を透過したレーザ光は、1/4波長板13に入射し、直線偏光から円偏光に変換される。円偏光に変換されたレーザ光は、ダイバージェントレンズ14によってその広がり角度を緩やかにされ、その後、補正レンズ15により広がり角度を広くされる。尚、補正レンズとしては凸レンズを使用することもできるが、凹レンズとする方が光ピックアップ装置を小型化できるので好ましい。ダイバージェントレンズ14及び補正レンズ15は、光学効率の調整、及び球面収差の度合いによって光軸方向(X方向)に沿って移動できるようになっており、その位置関係についての詳細は後述する。補正レンズ15を透過した光は、立ち上げミラー16により入射光の大部分が反射して対物レンズ18が配置されている方向(+Z方向)に進み、コリメータレンズ17により平行光となって、対物レンズ18に入射し、対物レンズ18により平行光は絞られ、光ディスク19の信号記録層に集光される。尚、前記立ち上げミラー16に入射した光の一部は透過し、立ち上げミラーの後ろに配置されたフロントモニタダイオード23に入射する。フロントモニタダイオード23は光検出器であり、入射光に応じた電気信号を出力し、半導体レーザ11の出力パワーを制御するAPC(Automatic Power Control)制御に利用する。
次に、光ディスク19の信号記録層からの反射光の光路(復路)について説明する。光ディスク19の信号記録層によって反射された円偏光のレーザ光は、再び対物レンズ18、コリメータレンズ17を透過後、立ち上げミラー16によって補正レンズ15が配置された方向(−X方向)に反射される。次いで、反射された円偏光のレーザ光は、補正レンズ15、ダイバージェントレンズ14、1/4波長板13を透過し、該1/4波長板13によって、円偏光から直線偏光に変換される。尚、復路では光ディスクでの反射により円偏光の方向が往路と反対となるため、前記1/4波長板13にて直線偏光になるレーザ光の偏光方向は、往路、即ち半導体レーザ11から射出された直線偏光の偏光方向に対して90度回転したものとなる。よって、直線偏光に変換されたレーザ光は、偏光ビームスプリッタ12によって、入射方向と90度の角度をなす方向(プラスY方向)に反射される。偏光ビームスプリッタ12によって反射された光は、フォーカスサーボができるように非点収差を引き起こす検出レンズ20を透過した後、光検出器21に入射する。前記光検出器21はフォトダイオードからなり、入射した光の強度に応じた信号を出力するものであり、田の字のように4つの検出部に分割された周知の4分割センサを備えている。各々の分割検出部の出力(a〜d)を元に図示しない制御装置にて、フォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号等のサーボ用エラー信号を演算生成する。又、分割検出部の出力(a〜d)の総和が光ディスク上の信号記録層の情報を表すRF信号となる。
次に、図2を参照して光学効率の変更方法について説明する。尚、同図においては、光学効率の変更に主眼を置き、光学効率に影響を及ぼさない光学部品、光検出器等は省略している。11は半導体レーザ、14はダイバージェントレンズ、15は補正レンズ、17はコリメータレンズ、18は対物レンズを示している。同図(a)は光学効率が高い光学配置(第1の状態)を示しており、高い記録パワーが必要な記録時に有効な構成である。同図(b)は光学効率が低い光学配置(第2の状態)を示しており、前述の(a)の配置と比較すると、ダイバージェントレンズ14が半導体レーザ11から離れて光ディスクに近づく方向へ光軸に沿って移動し、かつ補正レンズ15は半導体レーザ11に近づいて光ディスクからは遠ざかる方向へ光軸に沿って移動している。図2(b)の光学配置は光学効率が低いため、対物レンズ18の出射パワーを同図(a)の光学効率が高い場合と同一にした際には、半導体レーザ11の出射パワーは大きく設定することとなり、結果的に半導体レーザ11の固有ノイズが低い状態となる。従って、再生専用ディスク(ROM)や記録済みのR/RWディスクの再生時において、図2(b)の光学配置、即ち光学効率を第1の状態よりも低い第2の状態に設定することにより再生特性が向上する。
図3にて、球面収差補正について説明する。同図において、光ディスク19は2層ディスクであり、ディスク表面19aに近い側の第1の信号記録層19bと遠い側の第2の信号記録層19cとを有している。
図3(a)を参照して、対物レンズ18にレーザ光を平行光として入射させた時、レーザ光がディスク表面19aから第1のカバー層30bおよび第2のカバー層30aを透過して第2の信号記録層19cに集光するように対物レンズ18が設計されている場合、第2の信号記録層19cに集光されるレーザ光の球面収差は最小となる。
この対物レンズ18を使用して、第1の信号記録層19bに集光させると、レーザ光が透過するカバー層は第1のカバー層30bだけであるため、第1の信号記録層19bで球面収差が生じる。そこで、図3(b)に示すように、対物レンズ18に入射するレーザ光を収束光にすると、カバー層の厚さが薄くなったことによる球面収差をほぼ相殺するような球面収差がレーザ光に生じ、第1の信号記録層19bに集光するレーザ光の球面収差を抑制することができる。
又、上記とは逆に、対物レンズ18にレーザ光を平行光として入射させた時、レーザ光がディスク表面19aから第1のカバー層30bを透過して、ディスク表面19aに近い第1の信号記録層19bに集光するように対物レンズ18が設計されている場合、第1の信号記録層19bに集光されるレーザ光の球面収差は最小となる。
この対物レンズ18を使用して、第1の信号記録層19bよりも深い位置にある第2の信号記録層19cにレーザ光を集光させると、レーザ光は第1のカバー層30b及び第2のカバー層30aを透過しなければならないので、第2の信号記録層19cで球面収差が発生する。そこで、対物レンズ18に入射するレーザ光を拡散光にすると、カバー層の厚さが厚くなったことによる球面収差をほぼ相殺するような球面収差がレーザ光に生じ、第2の信号記録層19cに集光するレーザ光の球面収差を抑制することができる。
又、単層の光ディスクにおいてもカバー層の厚さにはばらつきがあるため、このように対物レンズへの入射光を平行光の状態から収束光や拡散光に調整できる構成は、再生及び記録品位の特性向上に有効である。
次に、図4を参照して、補正レンズ15の位置を変えることによって、対物レンズ18に入射するレーザ光が平行光、拡散光および収束光のいずれかとなることを説明する。この光学系は前述の図2(b)で示した再生時に有効な光学効率を低く設定した光学配置(第2の状態)を基準位置とするものであり、半導体レーザ11、ダイバージェントレンズ14、コリメータレンズ17、対物レンズ18の位置は固定し、補正レンズ15のみを基準位置より光軸方向に移動させることにより球面収差補正を行っている。
図4(b)は、光ディスク19のカバー層の厚さが基準値の場合を示している。この時、補正レンズ15の位置は、コリメータレンズ17から射出されるレーザ光が平行光となるような位置にある。従って、対物レンズ18への入射光は平行光となる。
同図(a)は、カバー層の厚さが基準値よりも厚い場合を示している。このとき補正レンズ15の位置は、同図(b)の場合に比べて、コリメータレンズ17側に移動しているので、コリメータレンズ17から射出されるレーザ光は拡散光となる。従って、対物レンズ18への入射光は拡散光となる。
同図(c)は、カバー層の厚さが基準値よりも薄い場合を示している。このとき補正レンズ15の位置は、同図(b)の場合に比べて、ダイバージェントレンズ14側に移動しているので、コリメータレンズ17から射出されるレーザ光は収束光となる。したがって、対物レンズ18への入射光は収束光となる。
尚、上記説明は、図2(b)で示した再生時に有効である光学効率の低い第2の状態を基準にしたが、図2(a)で示した、記録時に有効である光学効率が第2の状態より高い第1の状態の光学配置を用いても、同様に補正レンズ15のみを調節することにより球面収差補正を行うことができる。
次に、図5を参照して、光ディスク19のカバー層の厚さが70μmから130μmの範囲で発生する球面収差と、この球面収差に対して上述の補正を行なった場合のシミュレーション結果について説明する。ここで、カバー層の厚さの基準値を100μm、対物レンズの開口数NAを0.85とした。
例えば、カバー層の厚さが基準値100μmから±10μmはずれた場合、すなわちカバー層の厚さが110μm又は90μmの場合には、図5からわかるように、球面収差の発生量は約0.1λ(λは光の波長)にまで増加する。一般に、良好な記録/再生特性を得るためには,球面収差の発生量は光ピックアップ装置10全体で0.07λ以下に抑えなければならないとされている。このため、球面収差の発生量が0.1λの場合、良好な記録/再生特性は得られない。
そこで、ダイバージェントレンズ14とコリメータレンズ17との間に配備した補正レンズ15を光軸に沿って前後に動かすことによって、対物レンズ18に入射するレーザ光を拡散光又は収束光へと補正を行うと、図5からわかるように、球面収差の発生量は0.01λ以下と、補正を行なわない場合に比べて大幅に抑制することができる。このように、球面収差の発生量を0.01λ以下に抑制することができれば、記録/再生特性への影響はほとんどないと考えられる。
尚、光学効率の変更、及び球面収差の補正を行うダイバージェントレンズ14と補正レンズ15の光軸方向への移動方法は、一般的なステッピングモータやボイスコイルを用いた駆動装置を用いることで可能である。
又、本実施例では青紫色レーザを用いた高密度光ディスク用光ピックアップ装置について説明を行ったが、赤色レーザを用いたDVD用光ピックアップ装置にも用いることができる。記録型DVD用光ピックアップ装置においても、記録の高速化対応のためには、高出力レーザを搭載し光学効率を上げることが望ましいが、再生時における低出力に起因するレーザ固有ノイズが懸念される。又、DVDディスクにも2層ディスクがあり、球面収差は青紫色レーザを用いた高密度ディスクほどではないが、補正することにより記録再生性能は向上する。
次に、図6を参照して、光ディスク記録/再生装置60について説明する。光ディスク記録/再生装置60は、光ピックアップ装置10を含み、該光ピックアップ装置10は図1に示した光学部品、光検出器等の他に、レーザ駆動回路41、温度センサ42、対物レンズ用アクチュエータ43、ダイバージェントレンズ移動手段44、補正レンズ移動手段45等で構成されている。50は前記ピックアップ装置10を制御する制御装置である。
レーザ駆動回路41は半導体レーザ11を駆動するものであり、フロントモニタダイオード23は半導体レーザ11の出力を測定し、前記測定値を制御装置50に与える。制御装置50はこの値を元に対物レンズ18から目的のレーザパワーが出射するようにレーザの駆動電流を制御する。又、前記レーザ駆動回路41は、再生時の戻り光ノイズを低減させることを目的としてレーザに高周波重畳を印加する機能も有する。記録時には、制御装置50から与えられる記録信号に基づき、記録パワーのパルス発光を制御する。温度センサ42は、光ピックアップ装置10の半導体レーザ11近傍に取り付けられており、半導体レーザ11の周囲温度を検出し制御装置50にその情報を与える。青紫色レーザは温度上昇に伴いレーザの発振波長が僅かであるが上昇する傾向があり、波長が変動すると球面収差の程度も変化するため、周囲温度を検出し球面収差補正量を制御する。ダイバージェントレンズ移動手段44と補正レンズ移動手段45は、各々ダイバージェントレンズ14と補正レンズ15を光軸に沿って移動制御させるもので、パルスモータ等で構成される。
アクチュエータ43は、対物レンズ18をフォーカス方向、及びトラッキング方向へ移動制御するもので、光検出器21の出力信号を元に、制御装置50にてフォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号等のサーボ用エラー信号が演算生成され、本信号を元にアクチュエータ43を制御する。ここで、例えば光ディスク19が反っている時、対物レンズ18を光ディスクの主面に対して垂直方向に移動させて焦点を合わせると、対物レンズ18と補正レンズ15との距離が変わり、球面収差の発生に影響を与える。よって、フォーカスサーボ制御を行った状態にて、前記アクチュエータ43のフォーカス駆動電圧を参照することにより、対物レンズ18と光ディスク19との距離を推定し、球面収差補正量を微調整する。
本実施例では、半導体レーザ11の周囲温度、並びに対物レンズ18のフォーカス方向の位置情報より、球面収差補正量を微調整する例を示したが、対象ディスクがROMや記録済みのR/RWディスクであれば、再生信号のジッタやエラーレートを元に最適な補正量を決定することも可能である。
次に、図7を参照して、ダイバージェントレンズ14及び補正レンズ15の移動制御における処理フローについて説明する。
まず、ステップS1にて、ダイバージェントレンズ14と補正レンズ15を初期位置に移動させる。本実施例では、この初期値を光学効率が低い、即ちレーザの固有ノイズが低い、再生特性が良好となる位置(第2の状態)とした。又、補正レンズ15の位置は単層ディスク(シングルレイヤSL)及び二層ディスク(デュアルレイヤDL)のL0層で球面収差が少なくなる位置としている。尚、本実施例での光ディスクは二層ディスクとし、L0層が単層ディスクと同じカバー層厚さであり、L1層はL0層よりもディスク表面に近い構造をとるものとした。次に、ステップS2にて、レーザを点灯させ対物レンズ出射において再生パワーとなるように調整を行う。ここで、ダイバージェントレンズ14と補正レンズ15を所定の位置に移動させた後、レーザを点灯させてパワーを調整するのは、上記両方のレンズ移動に伴い光学効率が変化するためである。
次に、ステップS3にて、ディスクの判別を行い、再生専用ディスク(ROM)や記録済みのR/RWディスクである場合は、ステップS1にて初期調整したレンズ位置、即ち光学効率の低い第2の状態が好ましいため、両レンズの位置は変えずに、ステップS7に移行する。未記録ディスクの場合は、光学効率を高い状態に変更するため、ステップS4にて一度レーザを消灯して、ステップS5にて光学効率が高い第1の状態となるようにダイバージェントレンズ14と補正レンズ15を移動させ、次に、ステップS6にてレーザを点灯させ再生パワーとなるように調整を行う。又、ステップS5においても、補正レンズ15の位置は単層ディスク及び二層ディスクのL0層で球面収差が少なくなる位置を初期値としている。
ここまでの処理にて光学効率の変更処理が完了し、以降は収差補正の処理となる。
次にステップS7にて、ディスクの層構造を判別し、単層ディスク乃至は二層ディスクのL0層である場合は、ステップS9に移行し、二層ディスクのL1層である場合は、ステップS1若しくはステップS5にて初期設定した補正レンズ位置が好ましくないため、L1層にて球面収差が少なくなる位置に補正レンズ15を移動する。但し、ここまでの補正レンズの位置は球面収差補正の粗調整にあたり、予め光ディスク記録再生装置にて準備してある設定値を用いる。
次に、ステップS9にて、信号エリアで再生を行い再生特性が最も良好となるよう補正レンズ15の位置を微調整する。この指標としては再生信号の再生ジッタやエラーレート等を制御装置にて計測し判断を行う。又同時に、この時の半導体レーザの周辺温度及び対物レンズ位置を記憶し、後述する記録の際の球面収差補正に用いる。
次に、ステップS10にて、再生動作か記録動作かを判断し、再生の場合にはステップS11にて、目的のトラックの再生を行うと共に再生信号を元にジッタやエラーレートが最適になるように補正レンズ15の位置を常に微調整していく。
記録の際は、ステップS9で得られた補正レンズ15の最適位置の状態における温度、対物レンズ位置からの変化量に応じて補正レンズ15を微調整して球面収差補正を行い(ステップS12)、記録を行う。
このように、再生時と記録時において、ダイバージェントレンズと補正レンズの位置を光軸方向に変更し、光ピックアップ装置の光学効率を、記録時に高い、即ち第1の状態に、再生時には第1の状態より低い第2の状態に設定することにより、再生時には再生特性が良好となり、記録時には高い記録パワーを出射することが可能となる。又、第1又は第2の状態のうちのいずれかの光学効率を決定した後は、補正レンズのみを光軸方向に微調整することにより球面収差補正が可能となる。
本発明の実施形態を実施例により具体的に説明したが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。例えば、本実施例では光源が1つである光ピックアップ装置について説明したが、それに限らず複数の光源を具備した光ピックアップ装置にも本発明を適用できるのは言うまでもない。
本発明の光ピックアップ装置の実施例を示す図解図である。 光学効率の変更方法を示す図解図である。 球面収差と対物レンズの入射光の関係を示す図解図である。 補正レンズの位置と対物レンズの入射光との関係を示す図解図である。 実施例による補正の効果を示す球面収差特性図である。 実施例の光ピックアップ装置を含む光ディスク記録/再生装置を示すブロック図である。 実施例の動作を示すフロー図である。 青紫色半導体レーザの固有ノイズ特性の一例を示す特性図である。
符号の説明


10…光ピックアップ装置
11…半導体レーザ
14…ダイバージェントレンズ
15…補正レンズ
17…コリメータレンズ
18…対物レンズ
19…光ディスク
21…光検出器
44…ダイバージェントレンズ移動手段
45…補正レンズ移動手段
50…制御装置
60…光ディスク記録/再生装置

Claims (5)

  1. 信号記録層の上にカバー層が形成されている光ディスクの記録/再生を行う光ピックアップ装置であって、
    光源と、
    前記光源からの光を前記カバー層を透過して前記信号記録層に集光させる対物レンズと、
    前記光源からの光を前記対物レンズに入射させるコリメータレンズと、
    前記光源から前記コリメータレンズに向けて順次配置されるダイバージェントレンズ及び補正レンズと、
    前記光源と前記ダイバージェントレンズとの距離を変えるために前記ダイバージェントレンズを光軸に沿って移動させるダイバージェントレンズ移動手段と、
    前記補正レンズと前記コリメータレンズとの距離を変えるために前記補正レンズを光軸に沿って移動させる補正レンズ移動手段と、
    を備え、
    前記光源と前記ダイバージェントレンズとの距離、及び前記補正レンズと前記コリメータレンズとの距離を変えることによって光学効率を第1の状態又は第2の状態のいずれかに設定することを特徴とする光ピックアップ装置。
  2. 光学効率設定後に、更に前記補正レンズと前記コリメータレンズとの距離を微調整することによって前記対物レンズへの入射光を平行光、拡散光、収束光のうちのいずれかにすることを特徴とする請求項1記載の光ピックアップ装置。
  3. 前記補正レンズは1枚の凹レンズであることを特徴とする請求項1又は2記載の光ピックアップ装置。
  4. 記録時に光学効率を第1の状態に、再生時に光学効率を第1の状態より低い第2の状態に設定することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の光ピックアップ装置。
  5. 前記ダイバージェントレンズと前記補正レンズを、光ディスクの種類に応じて光軸に沿って移動させることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の光ピックアップ装置。
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