JP2005338720A - 液晶装置の製造装置、及び製造方法 - Google Patents

液晶装置の製造装置、及び製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】等方処理工程における冷却効率を向上させて処理時間の短縮を図る。
【解決手段】液晶装置1に封入した液晶の等方処理を行うに際し、先ず加熱部で液晶を等方相へ転移させ、次いで冷却室65aで急冷して液晶を再配列する。冷却室65aには、クーリングプレート66が配設されていると共にミスト状冷却水が充満された雰囲気が形成されている。加熱部で加熱処理後の液晶装置1を冷却室65aに投入すると、TFT基板側がクーリングプレート66にて急冷されるため、液晶はTFT基板側の液晶分子から対向基板20側の液晶分子方向へ再配列される。TFT基板側の液晶分子と対向基板20側の液晶分子とは異なる冷却温度プロファイルにて降温されるが、対向基板20側の液晶分子の冷却温度プロファイルは、対向基板20に付着するミスト状冷却水の受熱により調整できるため、等方処理に要する時間を短縮することができる。
【選択図】図4

Description

本発明は、液晶装置を加熱、冷却して液晶を再配列する等方処理を行う液晶装置の製造装置及び製造方法に関する。
液晶ライトバルブ等の液晶装置は、ガラス基板、石英基板等の2枚の基板間に液晶を封入して構成される。液晶ライトバルブでは、一方の基板に、例えば薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)等の能動素子をマトリックス状に配置し、他方の基板に対向電極を配置する。両基板間に封止された液晶層の光学特性を画像信号に応じて変化させることで画像が表示される。
TFTを配置したTFT基板と、TFT基板に対向して配置される対向基板とは、別々の基板製造工程にて製造され、その後の組立工程において、高精度に貼り合わされた後に、TFT基板と対向基板との対向面間に液晶が封入される。
液晶装置の組立工程においては、先ず、各基板製造工程において、製造されたTFT基板と対向基板との対向面上、すなわち対向基板およびTFT基板の液晶層と接する面上に配向膜が形成され、次いでラビング処理が行われる。
その後、一方の基板上の端辺に接着剤となるシール部を形成し、TFT基板と対向基板とをシール部を介して貼り合わせ、アライメントを施しながら圧着硬化させる。又、シール部の一部には切り欠きが設けられており、この切り欠きを介して液晶を注入し、封止する。
切り欠きから液晶を注入する際、流動配向が生じることがある。すなわち、流動方向に液晶分子が配向膜表面で吸着し、その流動に従うすじが発生し、その状態のままで画像を表示すると表示むらが生じる。
この表示むらを防止するため、液晶装置の組立工程において、液晶封入後、液晶の等方処理が行われる。等方処理は、液晶装置をホットプレートに載置して予め決められた一定温度で、一定時間加熱し、その後クーリングプレートで液晶装置を冷却することで行われる。液晶装置を加熱することで、液晶が等方相へ転移し、配向膜に吸着した液晶分子が配向膜表面から離脱する。そして、その後冷却することで液晶分子が再配列されるため、表示むらが解消される。
例えば特許文献1(特開2000−162621号公報)には、真空チャンバ内で、一対の互いに貼り合わされたTFT基板と対向基板とを、液晶の有する等方相転移温度よりも低い所定温度にまで加熱し、この雰囲気で液晶を真空注入することで、液晶注入工程にかかる時間を短縮し、その後の等方処理までの時間を短縮させる技術が開示されている。
特開2000−162621号公報
ところで、特許文献1に開示されている技術では、液晶注入工程における時間は短縮されるが、その後の等方処理工程における冷却手段ては、一般に多く採用されているクーリングプレートを使用してい行われている。
しかし、等方処理工程では、液晶を一旦、等方相転移温度以上へ加熱後、クーリングプレートを使用して急冷するが、クーリングプレートは液晶装置の一方の面のみを冷却しているため、急冷効果が充分でなく、冷却処理時間が長くなり、等方処理に要する時間を短縮するには限界がある。
等方処理に要する時間を短縮させる手段として、液晶パネルの両面を冷却することも考えられるが、例えば両面を同一の冷却温度プロファイルで冷却した場合、液晶の配向が乱され、良好な配向性を得ることができなくなる問題がある。
本発明は、上記事情に鑑み、等方処理工程における冷却効率を向上させて処理時間の短縮を図ると共に、良好な配向性を得ることのできる液晶装置の製造方法及び製造装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため本発明による第1の液晶装置の製造装置は、第1の基板と第2の基板との間に液晶を封止して構成された1或いは複数の液晶装置を構成する基板を上記液晶の等方相転移温度以上に加熱して上記液晶を等方相へ転移させる加熱部と、加熱後の上記基板を上記等方相転移温度以下に冷却して上記液晶を再配列させる冷却部とを備え、上記冷却部に上記基板の一方の面を冷却する第1の冷却手段と他方の面を冷却する第2の冷却手段とを設け、上記両冷却手段により、上記第1の基板が上記等方相転移温度に達する第1の冷却時間と上記第2の基板が上記等方相転移温度に達する第2の冷却時間とを異ならせることを特徴とする。
このような構成では、液晶装置に封入されている液晶を等方処理するに際し、先ず加熱部にて基板を加熱して液晶を等方相へ転移させ、次いで冷却部へ搬送し、この冷却部で液晶を冷却して再配列する。冷却部では、第1の冷却手段にて基板の一方の面を冷却し、第2の冷却手段にて基板の他方の面を冷却する。両冷却手段により、第1の基板側が等方相転移温度に達する第1の冷却時間と第2の基板側が等方相転移温度に達する第2の冷却温度とを異ならせるようにして、良好な配向性を確保しつつ、等方処理に要する時間の短縮を実現させる。
第2の液晶装置の製造装置は、第1の液晶装置の製造装置において、上記第2の冷却手段は冷却水であり、上記冷却部は上記冷却水を噴霧する冷却用ノズルを有し、上記冷却用ノズルから噴霧される冷却水にて上記冷却部内の雰囲気が充満させることを特徴とする。
このような構成では、第2の冷却手段を冷却水とし、この冷却水を冷却用ノズルから冷却部内に噴霧して、冷却部内をミスト状冷却水の充満する雰囲気とする。基板を冷却部内に投入すると、第2の基板にミスト状冷却水が均一に付着するので、付着した冷却水の受熱により第2の基板を均等に冷却させることができる。
第1の液晶装置の製造方法は、第1の基板と第2の基板との間に液晶を封止して構成された1或いは複数の液晶装置の製造方法において、上記液晶を等方相転移温度以上に加熱して等方相へ転移させる加熱工程と、加熱後の上記基板を上記等方相転移温度以下に冷却して上記液晶を再配列させる冷却工程とを備え、上記冷却工程では、上記液晶を構成する上記第1の基板側に位置する液晶分子と上記第2の基板側に位置する液晶分子とが異なる時間で等方相転移温度に達することを特徴とする。
このような構成では、液晶装置に封入されている液晶を等方処理するに際し、先ず加熱工程において、液晶を等方相転移温度以上に加熱して等方相へ転移させ、次いで、この基板を冷却工程へ搬送し、この冷却工程で液晶を等方相転移温度以下に冷却して再配列する。冷却工程では、基板の両面を冷却し、液晶を構成する第1の基板側に位置する液晶分子と第2の基板側に位置する液晶分子とを異なる時間で等方相転移温度に達するように調整し、液晶の再配列を一方の液晶分子から他方の液晶分子へ徐々に行わせて、良好な配向性を確保しつつ、等方処理に要する時間の短縮を実現させる。
第2の液晶装置の製造方法は、第1の液晶装置の製造方法において、上記冷却工程ではミスト状冷却水が充満された雰囲気中に上記基板を投入し、該基板に付着する冷却水の受熱にて上記第2の基板側の上記液晶分子の降温をアシストすることを特徴とする。
このような構成では、ミスト状冷却水が充満された雰囲気中に上記基板を投入することで、第2の基板にミスト状冷却水を均一に付着させることができ、その結果、第2の基板に付着した冷却水の受熱により第2の基板を均等に冷却させることができる。
以下、図面に基づいて本発明の一形態を説明する。本形態による液晶装置1の組立工程では、TFT基板投入工程から等方処理工程が行われるまでの間は、大型基板100(図3参照)上に形成された各素子基板(TFT基板10)が分断されることなく一体的に処理されるいわゆるアレイ製造が採用されている。
先ず、図1を参照して液晶装置1の全体構成について簡単に説明する。尚、同図には駆動回路内蔵型のTFTアクティブマトリクス駆動方式の液晶装置が示されている。
液晶装置1は、石英基板、ガラス基板等からなる第1の基板としてのTFT基板10と、これに対向配置されるガラス基板や石英基板等からなる第2の基板としての対向基板20とがシール材41を介して貼り合わされており、シール材41によって形成された両基板10,20の対向面間に液晶50が封入されている。
TFT基板10上には画素を構成する画素電極(ITO)9a等がマトリクス状に配置され、又、対向基板20上には全面に対向電極(ITO)23が設けられている。更に、TFT基板10の画素電極9a上、及び対向基板20上の全面に渡って、ラビング処理が施された配向膜16,22が各々形成されている。尚、各配向膜16,22は、ポリイミド膜等の透明な有機膜で構成されている。
又、TFT基板10のシール材41が形成された領域の外側の一辺に、データ線駆動回路51、及び外部接続端子52が形成されている。尚、図示しないが、この一辺に隣接する2辺に沿って走査線駆動回路が設けられ、更に、残る一辺に、走査線駆動回路間をつなぐ配線パターンが形成されている。
TFT基板10と対向基板20とは、異なる基板製造工程を経て個別に製造された後、貼り合わされる。
次に、図2に示すフローチャートを参照して、液晶装置1の組立工程について説明する。TFT基板10と対向基板20とは別々に製造される。
上述したように、本形態においては、TFT基板投入工程から等方処理工程が行われるまでの間は、大型基板100(図3参照)上に形成された各TFT基板10が分断されることなく一体的に処理される、いわゆるアレイ製造が採用される。
大型基板100上には、TFT基板10が、本製造工程の前工程である基板製造工程において複数形成されている。そして、そのままのサイズの大型基板100が本製造工程に投入される。一方、対向基板20は、大型基板からチッブ状に切り出された状態で投入される。
大型基板100については、先ず、ステップS1で用意された大型基板100に形成されている多数のTFT基板10に対して、次のステップS2において、配向膜16となるポリイミド(PI)を塗布する。次いで、ステップS3において、TFT基板10の表面の配向膜(配向膜16に相当)に対して、ラビング処理を施す。そして、ステップS4において洗浄を行い、ラビング処理によって発生した塵埃を除去する。
洗浄工程が終了すると、ステップS5において、ディスペンス塗布によりシール材41、及び導通材(図示せず)を形成する。導通材はTFT基板10と対向基板20との間を電気的に導通させるもので、後工程で貼り合わされる対向基板20のコーナに対応する部分の少なくとも一箇所に形成される。尚、シール材41はスクリーン印刷法によって形成するようにしても良い。
一方、対向基板20については、ステップS6で用意された対向基板20に対し、次のステップS7において、配向膜22となるポリイミド(PI)を塗布する。次に、ステップS8で、対向基板20の表面の配向膜(配向膜22に相当)に対して、ラビング処理を施す。そして、ステップS9において、洗浄を行い、ラビング処理によって生じた塵埃を除去する。
次に、大型基板100に形成されている各TFT基板10に対し対向基板20を貼り合わせ、ステップS11でアライメントを施しながら圧着し、シール材41を硬化させる。
次いで、ステップS12において、シール材41を硬化させて形成された空間内に対し、シール材41の一部に設けた切り欠きから液晶50を封入し、切り欠きを塞いで液晶50を封止する。尚、液晶50の封入・封止工程では、圧力の管理を行いながら、液晶50の封入量を制御し、空間内のギャップを均一にする。
その後、ステップS13において、各空間に封入されている液晶50に対して等方処理を行った後、ステップS14において、等方処理後の検査が行われた大型基板100を分断して、複数の液晶装置1を切り出す。
ステップS13の等方処理工程は、複数の液晶装置1をチップ状に切り出す前の大型基板100の状態で行われるもので、各液晶装置1内の液晶50を等方相まで短時間で昇温させる加熱工程と、等方相まで昇温された液晶50をネマチック相まで短時間で降温させる冷却工程とを有する。
液晶装置1の加熱工程は、図3に示す加熱部60にて行われ、又、冷却工程は、図4に示す冷却部65にて行われる。加熱部60と冷却部65とは隣接して配設されており、搬送用ロボット(図示せず)等にて大型基板100の受け渡しが行われる。
図3に示すように、加熱部60は、大型基板100との当接面を一様な温度に制御するホットプレート61を備えている。ホットプレート61は、大型基板100を載置可能な載置面61aを有している。載置面61a内には、例えば、図示しない電熱線が等間隔毎に埋設され、この電熱線によって、載置面61aが一様に加熱される。この載置面61aの表面温度は、予め実験などから求めた、液晶50の理想的な加熱温度プロファイルに基づいて制御される。
又、図4に示すように、冷却部65は冷却室65aを有し、この冷却室65aに第1の冷却手段としてのクーリングプレート66が配設されている。クーリングプレート66の上面に、大型基板100を載置する載置面66aが設けられている。載置面66aの内部には、例えば、図示しない冷却水路が等間隔毎に埋設されており、この冷却水路内を流れる冷却水によって、載置面66aに載置される大型基板100の当接面全体が、予め設定されている冷却温度プロファイルに従って一様に冷却される。
又、冷却室65aの天井部65bの、大型基板100のほぼ中心に対向する部位に、冷却用ノズル68が配設されている。この冷却用ノズル68が冷却パイプ69を介して圧縮空気源70に接続されている。又、この冷却パイプ69の中途に分岐管71の一端が接続され、この分岐管71の他端が、第2の冷却手段としての冷却水を貯留する冷却水源72に臨まされている。更に、分岐管71の中途に流量制御弁73が介装されており、この流量制御弁73にて、冷却水源72に貯留されている冷却水の供給量が調整される。
クーリングプレート66の載置面66aの温度条件、冷却用ノズル68から噴霧される冷却水の噴霧条件、大型基板100の投入時間は、予め実験などから求めた、液晶50の理想的な冷却温度プロファイルに基づいて設定される。
図6に等方処理における理想的な温度プロファイルを示す。同図において実線で示す温度プロファイルはTFT基板10の配向膜16付近の測定点P1(図5参照)における表面温度を示し、破線で示す温度プロファイルは対向基板20の配向膜22付近の測定点P2(図5参照)における表面温度を示す。
従来のように、クーリングプレート66側からのみ冷却し、対向基板20側は大気に接触させることで除冷するようにした場合、TFT基板10側の液晶分子は急激に降温されるが、対向基板20側の液晶分子はなだらかな温度勾配で降温される。その結果、対向基板20側の液晶分子が等方相転移温度を横切る迄に時間かがかかり、その分等方処理に要する時間が長くなる。本形態では、対向基板20側に冷却水を付着させ、この冷却水の受熱により対向基板20側を冷却することで、対向基板20側の液晶分子の降温をアシストして、対向基板20側の液晶分子が、図6に破線で示す理想的な冷却温度プロファイルに沿って降温するように調整する。
次に、ステップS13で実行される等方処理工程について詳しく説明する。
ステップS12に示す封入・封止工程を終了した大型基板100は、図示しない搬送用ロボットにてホットプレート61の載置面61a上にに搬送、載置されて、従来と同様に加熱処理が行われる。
この載置面61aは、予め設定された温度に加熱されており、この載置面61aに載置された大型基板100は、載置面61aからの熱を受けて加熱される。すると、大型基板100に形成されている各液晶装置1は、載置面61aに近いTFT基板10側から加熱されるため、図5に示すように、TFT基板10側の液晶分子が急激に昇温され、対向基板20側の液晶分子が比較的緩やかに昇温される。
その結果、TFT基板10側の液晶分子が等方相転移温度(図においては、約110[℃])を超えた後、ある遅れを有して、対向基板20側の液晶分子が等方相転移温度を超える。従って、液晶50はTFT基板10側から対向基板20側へ向けで徐々に等方相に転移される。尚、この加熱処理に要する時間は、おおよそ2〜3[sec]程度である。
そして、液晶50を等方相に転移させた後、図示しない搬送用ロボットにて大型基板100を把持し、この大型基板100を隣接する冷却部65の冷却室65aに投入する。
冷却室65a内の雰囲気は、その天井部65bに配設されている冷却用ノズル68からの噴霧によりミスト状冷却水が充満しており、搬送用ロボットにて投入された大型基板100は、クーリングプレート66の載置面66aに載置されて、冷却処理が行われる。
載置面66aは、その内部を流れる冷却水によって所定に冷却されており、従って、この載置面66aに載置された大型基板100は載置面66aの受熱により急冷される。一方、この大型基板100に貼り合わされているチップ状の各対向基板20の表面には、ミスト状冷却水が均一に付着し、この冷却水の受熱により対向基板20は均等に冷却される。
本形態では、図7に示す理想的な冷却温度プロファイルに基づいて、TFT基板10側の液晶分子と対向基板20側の液晶分子とが冷却されるように、クーリングプレート66の温度条件、及び冷却用ノズル68からの冷却水の噴霧条件が設定されている。
すなわち、実験によれば、冷却工程において、TFT基板10側の液晶分子が、図7の一点鎖線で示す等方相転移温度に達する時間(第1の冷却時間)と、対向基板20側の液晶分子が等方相転移温度に達する時間(第2の冷却時間)とを異ならせ、そのときの時間差Δtを、約0.1〜3.5[sec]とすることで、良好な配向性を確保しつつ、短時間で液晶を再配列できることが解明された。この実験結果から、理想的な冷却温度プロファイルに沿った液晶50の冷却特性を得るために、クーリングプレート66の温度条件、及び冷却水の噴霧条件を以下のように設定した。
クーリングプレート66の温度を18±5[℃]、冷却用ノズル68から噴霧される冷却水の温度を約16〜20[℃]、圧縮空気源70から供給される空気圧を約0.15〜0.2[MPa]、冷却水の流量を約0.1[リットル/min]とする。尚、冷却水の流量は流量制御弁73の開度を調整することで行う。
クーリングプレート66の載置面66aに大型基板100が載置されると、この大型基板100の各液晶装置1に封止されていると共に、上述した加熱処理により等方相に転移されている液晶50は、先ず、TFT基板10側の液晶分子が、図6及び図7に実線で示す冷却温度プロファイルに沿って等方相転移温度以下まで急激に降温され、一方、対向基板20側の液晶分子は、図6及び図7に破線で示す冷却温度プロファイルに沿って等方相転移温度以下まで降温される。
その結果、液晶50を構成する液晶分子はTFT基板10側から対向基板20側ヘ向けて順にネマチック相へ戻されて、再配列される。尚、冷却処理において、大型基板100をクーリングプレート66の載置面66aに載置すると、約1〜2[sec]で液晶50は等方相転移温度以下となるが、クーリングプレート66に対し、加熱処理の終了した大型基板100を連続的に投入する場合、クーリングプレート66自体が一時的に昇温してしまうため、一旦、設定温度まで下げる必要がある。これらを考慮すると、冷却処理に要する時間は、おおよそ60〜75[sec]程度必要となる。
このように、本形態では、等方処理工程の1つである冷却工程において、TFT基板10側を冷却すると共に、対向基板20側も冷却水の受熱により冷却するようにしたので、等方処理工程に要する時間を短縮することができ、生産性が向上する。
しかも、対向基板20側が等方相転移温度を横切る時間を、TFT基板10側が等方相転移温度を横切る時間よりも、時間差Δt分だけ遅らせるようにしたので、液晶分子はTFT基板10側から徐々に再配列され、その結果、乱れの無い良好な配向性を得ることができる。
尚、本発明は上述した形態に限るものではなく、例えば冷却用ノズル68から噴霧される冷却剤は、冷却水以外に冷却ガス、冷却空気であっても良く、この場合、冷却ガス或いは冷却空気は対向基板20に直接吹き付けるようにする。
又、本形態では、クーリングプレート66の載置面66aに当接されるTFT基板10側を対向基板20側よりも早期に急冷するようにしているが、クーリングプレート66の温度条件、及び冷却用ノズル68から噴霧される冷却水の噴霧条件を適正に設定することで、対向基板20側をTFT基板10側よりも早期に急冷するようにしてもよい。
更に、本形態による等方処理は、液晶装置1をチップ状に切り出した後に行うようにしても良い。
本発明による液晶装置は、TFTアクティブマトリクス駆動方式の液晶装置以外に、パッシブマトリックス型の液晶装置、TFD(薄型ダイオード)をスイッチング素子として備えた液晶装置に適用することができる。
液晶装置の全体構成を示す断面図 液晶装置の組立工程を示すフローチャート 加熱部の概略構成図 冷却部の概略構成図 液晶装置の概略断面図 等方処理温度プロファイルを示す説明図 図6のVII部拡大図
符号の説明
1…液晶装置、10…TFT基板、16,22…配向膜、20…対向基板、41…シール材、50…液晶、60…加熱部、61…ホットプレート、61a,66a…載置面、65…冷却部、65a…冷却室、66…クーリングプレート、68…冷却用ノズル、70…圧縮空気源、72…冷却水源、73…流量制御弁、100…大型基板、Δt…時間差

Claims (4)

  1. 第1の基板と第2の基板との間に液晶を封止して構成された1或いは複数の液晶装置を構成する基板を上記液晶の等方相転移温度以上に加熱して上記液晶を等方相へ転移させる加熱部と、
    加熱後の上記基板を上記等方相転移温度以下に冷却して上記液晶を再配列させる冷却部と
    を備え、
    上記冷却部に上記基板の一方の面を冷却する第1の冷却手段と他方の面を冷却する第2の冷却手段とを設け、
    上記両冷却手段により、上記第1の基板が上記等方相転移温度に達する第1の冷却時間と上記第2の基板が上記等方相転移温度に達する第2の冷却時間とを異ならせる
    ことを特徴とする液晶装置の製造装置。
  2. 上記第2の冷却手段は冷却水であり、
    上記冷却部は上記冷却水を噴霧する冷却用ノズルを有し、
    上記冷却用ノズルから噴霧される冷却水にて上記冷却部内の雰囲気が充満させる
    ことを特徴とする請求項1記載の液晶装置の製造装置。
  3. 第1の基板と第2の基板との間に液晶を封止して構成された1或いは複数の液晶装置の製造方法において、上記液晶を等方相転移温度以上に加熱して等方相へ転移させる加熱工程と、
    加熱後の上記基板を上記等方相転移温度以下に冷却して上記液晶を再配列させる冷却工程と
    を備え、
    上記冷却工程では、上記液晶を構成する上記第1の基板側に位置する液晶分子と上記第2の基板側に位置する液晶分子とが異なる時間で等方相転移温度に達する
    ことを特徴とする液晶装置の製造方法。
  4. 上記冷却工程ではミスト状冷却水が充満された雰囲気中に上記基板を投入し、該基板に付着する冷却水の受熱にて上記第2の基板側の上記液晶分子の降温をアシストすることを特徴とする請求項3記載の液晶装置の製造方法。
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