JP3788256B2 - 液晶装置の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アレイ製造された素子基板を用いて液晶装置の組立を行う液晶装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶ライトバルブ等の液晶装置は、ガラス基板、石英基板等の2枚の基板間に液晶を封入して構成される。液晶ライトバルブでは、一方の基板に、例えば薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor、以下、TFTと称す)等の能動素子をマトリクス状に配置し、他方の基板に対向電極を配置して、両基板間に封止した液晶層の光学特性を画像信号に応じて変化させることで、画像表示を可能にする。
【0003】
即ち、TFT素子によってマトリクス状に配列された画素電極(ITO)に画像信号を供給し、画素電極と対向電極相互間の液晶層に画像信号に基づく電圧を印加して、液晶分子の配列を変化させる。これにより、画素の透過率を変化させ、画素電極及び液晶層を通過する光を画像信号に応じて変化させて画像表示を行う。
【0004】
電圧無印加時の液晶分子の配列を規定するために、一方の基板(アクティブマトリクス基板(素子基板ともいう))及び他方の基板(対向基板)の液晶層に接する面上に配向膜を形成し、配向膜にラビング処理を施す。
【0005】
TFTを配置したTFT基板と、TFT基板に対向配置される対向基板とは、別々に製造される。両基板は、パネル組立工程において高精度に貼り合わされた後、液晶が封入される。
【0006】
パネル組立工程においては、先ず、各基板工程において夫々製造されたTFT基板と対向基板との対向面、即ち、対向基板及びTFT基板の液晶層と接する面上に配向膜が形成され、次いでラビング処理が行われる。次に、一方の基板上の端辺に接着剤となるシール部が形成される。TFT基板と対向基板とをシール部を用いて貼り合わせ、アライメントを施しながら圧着硬化させる。シール部の一部には切り欠きが設けられており、この切り欠きを介して液晶を封入する。
【0007】
ところで、スループットを向上させるために、組立工程終了まではマザーガラス基板投入時のサイズのままで処理を進めるアレイ製造が採用されることがある。現在主流の6乃至8インチの丸基板のままで、組立工程中の最初に行われる洗浄工程から最後に行われる検査工程までを流動させるのである。液晶注入・封止後の検査工程終了後に、各液晶セルを分断して以後のセル工程に移行するのである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、マザーガラス基板には反り等が生じていることがある。セルギャップの最終的な調整は液晶封入時に行われる。液晶注入工程におけるチャンバ内の圧力等によって液晶の注入量を制御することで、セルギャップを調整するのである。
【0009】
このようなセルギャップの調整を可能にするために、液晶注入前の空セルの状態での各セルのギャップ分布を十分に管理する必要がある。空セル時のギャップ分布は、対向基板の貼り合わせ工程におけるプレス処理においても影響を受ける。プレス処理終了時の応力の開放によって、マザーガラス基板に反りが生じている場合には、マザーガラス基板上の位置によって、ギャップ分布がセル毎に異なってしまう。
【0010】
そうすると、液晶注入時においてセルギャップを確実に調整することができない液晶セルが発生してしまうという問題点があった。表示エリア中にギャップ調整用のスペーサを挿入することができない投射用の液晶パネルにおいては、ギャップムラが生じやすい。
【0011】
特に、近年、マザーガラス基板は大型化してきており、反りによるマザーガラス基板の位置に応じたギャップ分布の変化が大きく、ギャップ分布の管理を確実に行うことができず、ギャップムラが発生しやすいという問題があった。
【0012】
また、マザーガラス基板が大型化すると、1基板に形成される液晶セルの個数が増加する。工程によっては液晶セルの個数に応じた処理時間が必要であることから、マザーガラス基板の大型化によって工程に要する時間が増大してスループットが低下することもある。
【0013】
例えば、貼り合わせ工程におけるアライメント作業では、1チップ毎にアライメントを行うので、1基板上の全素子に対するアライメント作業は、個数分の時間を要してしまい、貼り合わせ工程に長時間を要する。また、この場合には、アライメントが行われて貼り合わされた加工チップと、貼り合わせが行われていない未加工チップとで作業終了までの時間差が大きく、シール部材の経時変化の差が大きくなって、1基板内で形成される液晶セルの品質のばらつきが大きくなってしまう。
【0014】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、スループットを向上させると共に、ギャップムラの発生及び品質のばらつきを抑制することができる液晶装置の製造方法を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る液晶装置の製造方法は、基板上に各々が液晶装置となる複数の基板を形成するアレイ製造によって形成された素子基板に対してラビング処理を行うラビング工程と、ラビング処理後の前記素子基板を複数に切断処理して分割する切断工程と、分割された前記素子基板上の各素子に夫々対向基板を貼り合わせる貼り合わせ工程とを具備したことを特徴とする。
本発明に係る液晶装置の製造方法は、基板上に各々が液晶装置となる複数の基板を形成するアレイ製造によって形成された素子基板に対してラビング処理を行うラビング工程と、
ラビング処理後の前記素子基板を複数に切断処理して分割する切断工程と、
分割された前記素子基板上の前記各々が液晶装置となる複数の基板毎に対向基板を貼り合わせる貼り合わせ工程と、
前記素子基板を前記各々が液晶装置となる複数の基板毎に分断する工程と、を具備したことを特徴とする。
本発明に係る液晶装置の製造方法は、基板上に各々が液晶装置となる複数の基板を形成するアレイ製造によって形成された素子基板を複数に切断処理して分割する切断工程と、
分割された前記素子基板上の各々が液晶装置となる複数の基板に対してラビング処理を行うラビング工程と、
ラビング処理後の前記素子基板上の各々が液晶装置となる複数の基板毎に対向基板を貼り合わせる貼り合わせ工程と、
前記素子基板を前記各々が液晶装置となる複数の基板毎に分断する工程と、を具備したことを特徴とする。
【0016】
このような構成によれば、ラビング処理された素子基板は、切断工程によって複数に切断処理されて分割される。これにより、以後の工程における素子基板の面積は小さく、各素子部分で素子基板の反りによる影響が小さい。分割された素子基板上の各素子に対向基板が貼り合わされる。素子基板の反りによる影響が小さく、貼り合わせ工程後の素子と対向基板との間のギャップ分布は一様となる。これにより、ギャップを均一に制御することができ、ギャップムラの発生を防止することができる。しかも、1枚の素子基板に対する貼り合わせ工程の時間を短縮することができ、スループットを向上させることができると共に、貼り合わせ時の経時変化の差を短くして素子のばらつきを抑制することができる。
【0017】
また、前記切断工程は、前記素子基板を円弧状に4分割又は2分割することを特徴とする。
【0018】
このような構成によれば、素子基板の長さが短くなるので、素子基板の反りによる影響を低減することができる。
【0019】
また、前記アレイ製造は、前記切断工程による分割後の前記素子基板の所定位置に対応する位置にアライメントマークを形成する工程を含むことを特徴とする。
【0020】
このような構成によれば、素子基板を分割した後においても、形成されたアライメントマークを利用して分割後の各素子基板のアライメントが可能である。
【0021】
また、前記切断工程は、前記ラビング処理によって生じた塵埃及び前記切断処理によって生じた塵埃を洗浄する洗浄工程を含むことを特徴とする。
【0022】
このような構成によれば、ラビング処理及び切断処理によって生じた塵埃が洗浄される。
【0023】
また、前記切断工程は、前記ラビング処理及び切断処理後に前記洗浄工程を実施することを特徴とする。
【0024】
このような構成によれば、ラビング処理及び切断処理によって生じた塵埃を1回の洗浄によって洗浄することができる。
【0025】
本発明に係る液晶装置の製造方法は、基板上に複数の素子を形成するアレイ製造によって形成された素子基板を複数に切断処理して分割する切断工程と、分割された前記素子基板上の各素子に対してラビング処理を行うラビング工程と、ラビング処理後の前記素子基板上の各素子に対向基板を貼り合わせる貼り合わせ工程とを具備したことを特徴とする。
【0026】
このような構成によれば、アレイ製造された素子基板は、切断工程によって複数に切断処理されて分割される。分割後の素子基板に対して、ラビング処理及び貼り合わせ工程が行われる。分割工程によって素子基板の面積は小さくなっており、各素子部分で素子基板の反りによる影響が小さい。これにより、貼り合わせ工程後の素子と対向基板との間のギャップ分布は一様となり、ギャップを均一にしてギャップムラの発生を防止することができる。また、1枚の素子基板に対する貼り合わせ工程の時間を短縮することができ、スループットを向上させることができると共に、貼り合わせ時の経時変化の差を短くして素子のばらつきを抑制することができる。
【0027】
本発明に係る液晶装置の製造方法は、基板上に複数の素子を形成するアレイ製造によって形成された素子基板に対してラビング処理を行うラビング工程と、前記素子基板上の各素子に夫々対向基板を貼り合わせる貼り合わせ工程と、前記貼り合わせ工程後の前記素子基板を複数に切断処理して分割する切断工程と、分割された前記素子基板上の各素子に夫々液晶を封入する封入工程とを具備したことを特徴とする。
【0028】
このような構成によれば、アレイ製造によって製造された素子基板に対して、ラビング処理及び対向基板の貼り合わせが行われる。次に、素子基板を複数に切断処理して分割した後、封入工程で液晶が封入される。封入工程時には素子基板の面積は小さくなっており、1素子基板上の素子数が少ないので、封入工程を短縮することができ、スループットを向上させることができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。図1は本発明の第1の実施の形態に係る液晶装置の製造方法を示すフローチャートである。図2は液晶装置の画素領域を構成する複数の画素における各種素子、配線等の等価回路図である。図3はTFT基板等の素子基板をその上に形成された各構成要素と共に対向基板側から見た平面図であり、図4は素子基板と対向基板とを貼り合わせて液晶を封入する組立工程終了後の液晶装置を、図3のH−H'線の位置で切断して示す断面図である。また、図5は液晶装置を詳細に示す断面図である。図6は製造工程中のマザーガラス基板の状態を示す説明図である。
【0030】
本実施の形態は素子形成工程はマザーガラス基板投入時のサイズのまま処理を行うアレイ製造が採用される。そして、組み立て工程の途中の工程であるラビング工程後に、切断工程を実施する。これにより、貼り合わせ工程時の基板の反りの影響を低減すると共に、1枚の基板に要するアライメント処理の処理時間を短縮してスループットを向上させるようになっている。
【0031】
先ず、図2乃至図5を参照して、液晶パネルの構造について説明する。
【0032】
液晶パネルは、図3及び図4に示すように、TFT基板等の素子基板10と対向基板20との間に液晶50を封入して構成される。素子基板10上には画素を構成する画素電極等がマトリクス状に配置される。図2は画素を構成する素子基板10上の素子の等価回路を示している。
【0033】
図2に示すように、画素領域においては、複数本の走査線3aと複数本のデータ線6aとが交差するように配線され、走査線3aとデータ線6aとで区画された領域に画素電極9aがマトリクス状に配置される。そして、走査線3aとデータ線6aの各交差部分に対応してTFT30が設けられ、このTFT30に画素電極9aが接続される。
【0034】
TFT30は走査線3aのON信号によってオンとなり、これにより、データ線6aに供給された画像信号が画素電極9aに供給される。この画素電極9aと対向基板20に設けられた対向電極21との間の電圧が液晶50に印加される。また、画素電極9aと並列に蓄積容量70が設けられており、蓄積容量70によって、画素電極9aの電圧はソース電圧が印加された時間よりも例えば3桁も長い時間の保持が可能となる。蓄積容量70によって、電圧保持特性が改善され、コントラスト比の高い画像表示が可能となる。
【0035】
図5は、一つの画素に着目した液晶パネルの模式的断面図である。
【0036】
ガラスや石英等の素子基板10には、LDD構造をなすTFT30が設けられている。TFT30は、チャネル領域1a、ソース領域1d、ドレイン領域1eが形成された半導体層に絶縁膜2を介してゲート電極をなす走査線3aが設けられてなる。TFT30上には第1層間絶縁膜4を介してデータ線6aが積層され、データ線6aはコンタクトホール5を介してソース領域1dに電気的に接続される。データ線6a上には第2層間絶縁膜7を介して画素電極9aが積層され、画素電極9aはコンタクトホール8を介してドレイン領域1eに電気的に接続される。
【0037】
走査線3a(ゲート電極)にON信号が供給されることで、チャネル領域1aが導通状態となり、ソース領域1dとドレイン領域1eとが接続されて、データ線6aに供給された画像信号が画素電極9aに与えられる。
【0038】
また、半導体層にはドレイン領域1eから延びる蓄積容量電極1fが形成されている。蓄積容量電極1fは、誘電体膜である絶縁膜2を介して容量線3bが対向配置され、これにより蓄積容量70を構成している。画素電極9a上にはポリイミド系の高分子樹脂からなる配向膜16が積層され、所定方向にラビング処理されている。
【0039】
一方、対向基板20には、TFTアレイ基板のデータ線6a、走査線3a及びTFT30の形成領域に対向する領域、即ち各画素の非表示領域において第1遮光膜23が設けられている。この第1遮光膜23によって、対向基板20側からの入射光がTFT30のチャネル領域1a、ソース領域1d及びドレイン領域1eに入射することが防止される。第1遮光膜23上に、対向電極(共通電極)21が基板20全面に亘って形成されている。対向電極21上にポリイミド系の高分子樹脂からなる配向膜22が積層され、所定方向にラビング処理されている。
【0040】
そして、素子基板10と対向基板20との間に液晶50が封入されている。これにより、TFT30は所定のタイミングでデータ線6aから供給される画像信号を画素電極9aに書き込む。書き込まれた画素電極9aと対向電極21との電位差に応じて液晶50の分子集合の配向や秩序が変化して、光を変調し、階調表示を可能にする。
【0041】
図3及び図4に示すように、対向基板20には表示領域を区画する額縁としての第2遮光膜42が設けられている。第2遮光膜42は例えば第1遮光膜23と同一又は異なる遮光性材料によって形成されている。
【0042】
第2遮光膜42の外側の領域に液晶を封入するシール材41が、素子基板10と対向基板20間に形成されている。シール材41は対向基板20の輪郭形状に略一致するように配置され、素子基板10と対向基板20を相互に固着する。シール材41は、素子基板10の1辺の一部において欠落しており、貼り合わされた素子基板10及び対向基板20相互の間隙には、液晶50を注入するための液晶注入口78が形成される。液晶注入口78より液晶が注入された後、液晶注入口78を封止材79で封止するようになっている。
【0043】
素子基板10のシール材41の外側の領域には、データ線駆動回路61及び実装端子62が素子基板10の一辺に沿って設けられており、この一辺に隣接する2辺に沿って、走査線駆動回路63が設けられている。素子基板10の残る一辺には、画面表示領域の両側に設けられた走査線駆動回路63間を接続するための複数の配線64が設けられている。また、対向基板20のコーナー部の少なくとも1箇所においては、素子基板10と対向基板20との間を電気的に導通させるための導通材65が設けられている。
【0044】
次に、図1のパネル組立工程について説明する。TFT基板と対向基板とは、別々に製造される。上述したように、本実施の形態においては、TFT基板はマザーガラス基板投入時のサイズのまま処理を行うアレイ製造によって製造される。TFT基板上には図2及び図3に示す素子基板10と同様の素子基板が複数形成されている。そして、そのままのサイズのTFT基板が組み立て工程においても投入される。一方、対向基板については、図2及び図3の対向基板20と同様の分断された基板が投入される。
【0045】
対向基板については、ステップS8 で用意された対向基板に対して、次のステップS9 では、配向膜22となるポリイミド(PI)を塗布する。次に、ステップS10において、対向基板表面の配向膜(配向膜22に相当)に対して、ラビング処理を施す。そして、ステップS11において洗浄を行う、ステップS11の洗浄工程は、対向基板のラビング処理によって生じた塵埃を除去するためのものである。
【0046】
一方、TFT基板については、ステップS1 で用意されたTFT基板に対して、次のステップS2 において洗浄を行う。次に、ステップS3 では、配向膜16となるポリイミド(PI)を塗布する。次に、ステップS4 において、TFT基板表面の配向膜(配向膜16に相当)に対して、ラビング処理を施す。
【0047】
本実施の形態においては、TFT基板については、次のステップS5 において切断工程を行うようになっている。切断工程においては、種々の手法によって、TFT基板を任意の大きさに切断する。例えば、ダイヤモンドカッターを用いたスクライブ処理、レーザーカッター、純水を用いたダイシング或いはウォータージェット等の手法が考えられる。
【0048】
スクライブ処理には、従来の分断工程において使用した装置を利用することができ、所定の深さのスクライブ溝を形成し、スクライブ溝部分を破断することで、TFT基板を切断する。
【0049】
レーザーカッターを利用する場合には、TFT基板上に形成する素子間にカッティング用の隙間を設ける必要がある。レーザーカッターを用いた場合には、熱によって切断面の角が丸まるので、基板の損傷等の発生及び発生したガラス片による歩留まりの低下を防止することができるという利点がある。
【0050】
図6は切断工程におけるTFT基板の切断方法を示している。図6の例は、TFT基板を4分割した例を示している。図6(a)はステップS4 のラビング工程時のTFT基板を示し、図6(b)はステップS5 の切断工程の途中の状態を示し、図6(c)は切断後の状態を示している。
【0051】
図6の例は、スクライブ処理を示しており、TFT基板は、スクライブ処理によって基板の中心近傍を通る十字状にスクライブ溝71が形成される(図6(b))。そして、図6(c)に示すように、スクライブ溝71に沿って4つに切断する。切断された各TFT基板は図6の例では扇形で略同一形状である。なお、4分割するのでなく、2分割や適宜の分割数で分割してもよく、切断後の形状は、同一形状でなくてもよい。なお、切断はチップ単位までに分割せずに、1TFT基板を所定数の分割数で分割する。分割はTFT基板上に形成されている素子のレイアウトに応じて行われる。また、TFT基板の反りの影響を小さくするためには、いずれの方向にも長さを短くするようにした方がよい。
【0052】
図6の例では、切断後の各TFT基板は、直角に交わる2辺を有しており、アライメントに利用可能である。なお、図6のTFT基板には、切断後にアライメント処理に用いるためのアライメントマーク72が予め形成されている。なお、図6(b)のアライメントマーク72の位置は、元々TFT素子の形成に利用されていない部分にあり、4分割する場合のアライメントマークの形成位置として有利である。
【0053】
切断されたTFT基板は、並列処理のために夫々各ラインに搬送される。各ラインでは、切断されたTFT基板の形状及び形成されている素子位置等に応じて装置が構成されている。
【0054】
次のステップS6 では、切断された各TFT基板毎に、洗浄工程が行われる。ステップS6 の洗浄工程は、TFT基板のラビング処理によって生じた塵埃及びステップS5 の切断工程によって生じた塵埃を除去するためのものである。
【0055】
洗浄工程が終了すると、ステップS7 において、シール材41、及び導通材65(図3参照)を形成する。シール材41は、例えば、ディスペンス塗布によって形成する。なお、シール材をスクリーン印刷法によって形成してもよい。
【0056】
シール材41を形成した後、次に、ステップS12で、切断されたTFT基板に各素子位置で夫々対向基板を貼り合わせ、ステップS13でアライメントを施しながら圧着し、シール材41を硬化させる。
【0057】
シール材41を硬化させて形成された各液晶空セルは、ステップS5 の切断工程においてTFT基板の面積が比較的小さくなっていることから、反りが生じている場合でも、TFT基板の各位置の反りの大きさの差は比較的小さい。即ち、空セル内のギャップ分布はいずれのセルにおいても略一様である。
【0058】
また、貼り合わせ工程時におけるTFT基板の面積が比較的小さく、形成されている素子数が比較的少ないので、1枚のTFT基板に対するアライメント処理は比較的短時間で終了する。従って、加工済みセルと未加工のセルとの間でシール硬化の時間差が少なく、セルの品質のばらつきは少ない。
【0059】
次に、ステップS14において、シール材41の一部に設けた切り欠きから液晶を封入し、切り欠きを塞いで液晶を封止する。液晶封入工程では、圧力の管理を行いながら、液晶封入量を制御し、セルギャップを均一にする。貼り合わせ工程後の空セルのギャップ分布が一様であるので、液晶封入時のセルギャップの調整が比較的容易であり、セルギャップが均一な液晶セルを得ることができる。
【0060】
最後に、ステップS15において、液晶が封入されて検査が行われた液晶セルをセル毎に分断して、図2及び図3に示す液晶パネルを得る。
【0061】
このように本実施の形態においては、組み立て工程の途中のラビング工程後にTFT基板を所定の分割数で切断して以後の工程を実施しており、貼り合わせ工程におけるギャップ分布の分布むらを低減して、セルギャップを均一にしギャップむらが生じることを防止することができる。また、複数に分断したTFT基板上で貼り合わせ工程を実施していることから、1枚の基板上の素子に対するアライメント処理を短時間で実施することができ、スループットを向上させることができると共に、経時変化を抑制して素子の品質のばらつきを抑制することができる。
【0062】
図7は本発明の第2の実施の形態に係る液晶装置の製造方法を示すフローチャートである。図7において図1と同一の手順には同一符号を付して説明を省略する。
【0063】
本実施の形態は図1のステップS5 の切断工程及びステップS6 の洗浄工程を同時に実施するステップS17の切断及び洗浄工程を採用した点が第1の実施の形態と異なる。
【0064】
ステップS17では、切断を行いながら同時に洗浄も行う。これにより、切断を行うと共に、ラビング処理によって生じた塵埃と切断処理によって生じた塵埃とを同時に除去することができる。
【0065】
他の作用及び効果は第1の実施の形態と同様である。
【0066】
上記各実施の形態においては組み立て工程中のラビング工程終了後にTFT基板を切断した。本発明は、組み立て工程の途中だけでなく、組み立て工程前、組み立て工程中の液晶封入工程前に切断しても有効である。
【0067】
図8は本発明の第3の実施の形態に係り、組み立て工程前に切断する場合の処理フローを示すフローチャートである。図8の例は、素子基板を形成する工程(ウェハ工程)はアレイ製造を採用し、組み立て工程以後にセル工程を採用する例を示している。
【0068】
ステップS21ではTFT基板の製造が行われる。ウェハ工程においては、大きなマザーガラス基板程スループットを向上させることができるので、マザーガラス基板投入時のサイズのままのTFT基板を製造する。
【0069】
本実施の形態においては、次のステップS22においてTFT基板を、形成されている素子のレイアウトに従って、所定数に切断する。この切断工程では図1のステップS5 の切断工程と同様の処理が行われる。
【0070】
次に、切断された各TFT基板を各ラインに搬送して、ステップS26で対向基板を投入して、組み立て工程が並列処理で行われる(ステップS23)。ステップS24においては、組み立て工程における液晶封入後の検査終了後に、各液晶セルを分断する。分断した各液晶セルに対して、ステップS25で実装工程が実施される。
【0071】
このように構成された実施の形態においては、組み立て工程中の貼り合わせ工程及びアライメント工程において、切断されて面積が小さくなったTFT基板が用いられており、第1の実施の形態と同様に、TFT基板の反りの影響を受けにくい組立が可能である。これにより、セルギャップを均一にしギャップムラが生じることを防止することができる。
【0072】
図9は本発明の第4の実施の形態に係り、組み立て工程中の液晶封入工程前に切断する例を示すフローチャートである。図9において図1と同一の手順には同一符号を付して説明を省略する。
【0073】
本実施の形態は切断工程をラビング処理後でなく、液晶封入・封止工程の前に行うようにしたものである。即ち、図1のステップS5 の切断工程を削除して、ステップS13のアライメント・圧着工程の次にステップS31の切断工程を採用する。ステップS31の切断工程はステップS5 の切断工程と同様の処理である。
【0074】
このように構成された実施の形態においては、液晶封入・封止工程時には面積が比較的小さいTFT基板に対して作業が行われる。TFT基板のサイズが大きくなると基板上の空セル数が増大し、液晶封入を同時に行うことは極めて困難となり、また、スループットも低下する。比較的小さいTFT基板においては、形成されている素子数も少なく、液晶封入処理が比較的容易となり、また、スループットも向上する。
【0075】
このように、本実施の形態においては、必ずしもセルギャップを正確に制御することはできないが、スループットを向上させることができるという利点を有する。なお、液晶封入前に切断工程を行うので、切断工程では水を利用した切断方法を採用することはできない。従って、ステップS31の切断工程では、スクライブ又はレーザーカッター等の手法が採用される。
【0076】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、スループットを向上させると共に、ギャップムラの発生及び品質のばらつきを抑制することができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る液晶装置の製造方法を示すフローチャート。
【図2】液晶装置の画素領域を構成する複数の画素における各種素子、配線等の等価回路図。
【図3】TFT基板等の素子基板をその上に形成された各構成要素と共に対向基板側から見た平面図。
【図4】素子基板と対向基板とを貼り合わせて液晶を封入する組立工程終了後の液晶装置を、図3のH−H'線の位置で切断して示す断面図。
【図5】液晶装置を詳細に示す断面図。
【図6】製造工程中のマザーガラス基板の状態を示す説明図。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係る液晶装置の製造方法を示すフローチャート。
【図8】本発明の第3の実施の形態に係る液晶装置の製造方法を示すフローチャート。
【図9】本発明の第4の実施の形態に係る液晶装置の製造方法を示すフローチャート。
【符号の説明】
S1 …TFT基板投入
S4 …ラビング工程
S5 …切断工程
S6 …洗浄工程
S12…貼り合わせ工程
S13…アライメント・圧着硬化工程
S14…封入・封止工程
S15…分断工程

Claims (8)

  1. 基板上に各々が液晶装置となる複数の基板を形成するアレイ製造によって形成された素子基板に対してラビング処理を行うラビング工程と、
    ラビング処理後の前記素子基板を複数に切断処理して分割する切断工程と、
    分割された前記素子基板上の前記各々が液晶装置となる複数の基板毎に対向基板を貼り合わせる貼り合わせ工程と、
    前記素子基板を前記各々が液晶装置となる複数の基板毎に分断する工程と、を順に具備したことを特徴とする液晶装置の製造方法。
  2. 前記切断工程は、前記素子基板を円弧状に4分割又は2分割することを特徴とする請求項1に記載の液晶装置の製造方法。
  3. 前記切断工程は、スクライブ処理によって前記素子基板の中心近傍を通る十字状にスクライブ溝を形成し、前記スクライブ溝に沿って4つに切断することを特徴とする請求項1に記載の液晶装置の製造方法。
  4. 前記アレイ製造は、前記切断工程による分割後の前記素子基板の所定位置に対応する位置にアライメントマークを形成する工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の液晶装置の製造方法。
  5. 前記切断工程は、前記ラビング処理によって生じた塵埃及び前記切断処理によって生じた塵埃を洗浄する洗浄工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の液晶装置の製造方法。
  6. 前記切断工程は、前記ラビング処理及び切断処理後に前記洗浄工程を実施することを特徴とする請求項5に記載の液晶装置の製造方法。
  7. 前記切断工程は、前記切断処理と同時に前記洗浄工程を実施することを特徴とする請求項5に記載の液晶装置の製造方法。
  8. 基板上に各々が液晶装置となる複数の基板を形成するアレイ製造によって形成された素子基板を複数に切断処理して分割する切断工程と、
    分割された前記素子基板上の前記各々が液晶装置となる複数の基板に対してラビング処理を行うラビング工程と、
    ラビング処理後の前記素子基板上の前記各々が液晶装置となる複数の基板毎に対向基板を貼り合わせる貼り合わせ工程と、
    前記素子基板を前記各々が液晶装置となる複数の基板毎に分断する工程と、を順に具備したことを特徴とする液晶装置の製造方法。
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