JP2005337899A - 角速度センサ及び角速度センサ用音叉型振動子の製造方法 - Google Patents

角速度センサ及び角速度センサ用音叉型振動子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、X軸方向への音叉振動時におけるZ軸方向への不要信号の発生を抑制できる角速度センサ用音叉型振動子をシリコンウエハに一括して形成できる製造方法およびその薄型な角速度センサ用音叉型振動子を用いた角速度センサを提供することを目的とする。
【解決手段】音叉型振動子3のアーム1a,1bのそれぞれの主面1c,1d上の先端側であり、かつ、それぞれの外側、内側に付加質量7a,7bを設け、さらにアーム1a,1bのそれぞれの主面1c,1d上の先端側であり、かつ、それぞれの内側、外側に溝8a,8bを設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、X軸方向への音叉振動時におけるZ軸方向への不要信号の発生を抑制できる角速度センサ及び角速度センサ用音叉型振動子の製造方法に関するものである。
ドライエッチングを用いて角速度センサ用音叉型振動子を形成する製造方法としては、図7に示すようなものが知られている。図7において、100はドライエッチング用のプラズマ発生源、101はプラズマ発生源100から出射されるプラズマの進行方向、102はドライエッチング用マスクとしてのレジスト膜、103はシリコンウエハである。
レジスト膜102には、シリコンウエハ103内に複数の音叉型振動子を形成するための開口部が設けられている。
このレジスト膜102をシリコンウエハ103に重ね、プラズマ発生源100から発せられるプラズマによりドライエッチングを行い、音叉型振動子を形成する。
図8は、図7に示す角速度センサ用音叉型振動子の製造方法におけるA部断面の詳細な製造工程を説明する工程図である。
図8において、102a,102b,102cはレジスト膜102内に設けられた音叉型振動子の各アームに対応した部分、104aは102a部分と102b部分の間に開口しドライエッチングされていく部分、104bは102b部分と102c部分の間に開口しドライエッチングされていく部分、105,112,113は保護膜、106,108,109,111はアームの側面、107,110はシリコンウエハ103におけるドライエッチング進行中の底部である。
図8(a)において、104a部分、104b部分に対するプラズマの進行方向101は、シリコンウエハ103の法線に対して傾斜しているため、プラズマによるサイドエッチング効果により側面106、側面109はプラズマの進行方向101に対応するように傾斜する。しかし、側面108、側面111はそれぞれ102b部分と102c部分により影となるため、プラズマによるサイドエッチングは少なく、シリコンウエハ103のほぼ法線方向と平行になる。
図8(b)において、図8(a)に見られるようなサイドエッチングの影響をできる限り軽減するために保護膜105を形成する。
図8(c)から図8(f)においては、それぞれ図8(a)、図8(b)に示した製造工程が繰り返される。
図8(g)において、図8(f)に示す保護膜113に覆われている状態からプラズマにより最終のドライエッチングが行われ、音叉型振動子のアームがシリコンウエハ103から完成した状態を示している。
図8(g)においても、図8(a)に示した音叉型振動子のアームの側面形状と同様に側面106,109はプラズマによるサイドエッチング効果によりプラズマの進行方向101に対応するように傾斜する。同じく、側面108,111はプラズマによるサイドエッチングは少なく、シリコンウエハ103のほぼ法線方向と平行になる。
上述したような角速度センサ用音叉型振動子の製造方法においては、シリコンウエハ103内に形成された音叉型振動子のアームの断面形状がシリコンウエハ103の中心部から周辺部に向かうほど矩形状から台形状へと変化する。そればかりか、シリコンウエハ103内での形成される位置毎にも異なってくる。これにより、シリコンウエハ103の中心部以外に形成された音叉型振動子においては、この振動子を音叉振動させる時にどうしても音叉振動方向以外への不要振動成分が発生してしまう。この不要振動成分の発生を抑制するために、例えば、特許文献1に記載されているような調整方法が用いられている。この調整方法は、シリコンウエハ103内に形成された音叉型振動子毎にそれぞれ個別に開口部を有したマスク(図示せず)を前記音叉型振動子に一体に貼り付けた状態で、音叉振動方向以外への不要振動成分が発生しなくなるまで計測しながら音叉型振動子のアームの質量を減じたり、または質量を付加したりする。
特開平10−132573号公報
しかしながら前述した従来の音叉型振動子の調整方法においては、開口部を有したマスクを音叉型振動子毎に一つ一つ一体に貼り付けなければならないため、音叉型振動子の厚さはどうしても厚くなってしまう。また、シリコンウエハ103内に形成された音叉型振動子の位置毎にアームの断面形状がそれぞれ異なる音叉型振動子毎に一つ一つ調整しなければならないという問題点もあった。
本発明は、音叉型振動子のX軸方向への音叉振動時におけるZ軸方向への不要信号の発生を抑制できる角速度センサ用音叉型振動子をシリコンウエハに一括して形成できる製造方法およびその薄型な角速度センサ用音叉型振動子を用いた角速度センサを提供することを目的とする。
この目的を達成するために、本発明の請求項1に記載の発明は、少なくとも2つのアームとこのアームを連結する少なくとも1つの基部がドライエッチング加工により形成された音叉型振動子と、前記アームの主面上に前記アームをX軸方向に駆動するために設けられた駆動部と、Y軸周りに印加された角速度に起因する前記アームのZ軸方向への振動を検出するための前記アームの主面上に設けられた検出部とを備えた角速度センサにおいて、前記アームをX軸方向に駆動する時に前記アームのZ軸方向への不要な振動部分の発生を抑えるために、前記アームの内の一方のアームの主面上の内側に偏在した第1の所定の位置に前記ドライエッチング加工により第1の所定の凹部が設けられている場合は、前記第1の所定の位置に対応するように前記アームの内の他方のアームの主面上の外側に偏在した第2の所定の位置に前記ドライエッチング加工により同時に前記第1の所定の凹部とほぼ同じ形状の第2の所定の凹部が設けられ、前記第1の所定の凹部が前記一方のアームの主面上の外側に偏在した第3の所定の位置に前記ドライエッチング加工により設けられている場合は、前記第3の所定の位置に対応するように前記他方のアームの主面上の内側に偏在した第4の所定の位置に前記ドライエッチング加工により同時に前記第1の所定の凹部とほぼ同じ形状の前記第2の所定の凹部が設けられた角速度センサであり、薄型な角速度センサ用音叉型振動子でありながら、音叉振動時におけるZ軸方向への不要信号の発生を抑制できる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、第1または第3の所定の位置に設けられた第1の所定の凹部と第2または第4の所定の位置に設けられた第2の所定の凹部は、アームのY軸方向に伸びた所定の長さ、幅と深さを有した溝であり、音叉振動時におけるZ軸方向への不要信号の発生を広範囲かつ高精度に抑制できる。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、第1、第2の所定の位置にそれぞれ第1、第2の所定の凹部が設けられている場合は、第3、第4の所定の位置にそれぞれほぼ同一の形状の第1、第2の所定の凸状の付加質量が設けられ、前記第3、第4の所定の位置にそれぞれ前記第1、第2の所定の凹部が設けられている場合は、前記第1、第2の所定の位置にそれぞれ前記第1、第2の所定の凸状の付加質量が設けられており、アーム上に構成される駆動部および検出部と同一の材料を用いて、音叉振動時におけるZ軸方向への不要信号の発生を広範囲に抑制できる。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、第1または第3の所定の位置に設けられた第1の所定の凸状の付加質量と第2または第4の所定の位置に設けられた第2の所定の凸状の付加質量は、アームのY軸方向に伸びた所定の長さ、幅と厚さを有した矩形状であり、音叉振動時におけるZ軸方向への不要信号の発生を広範囲に抑制する場合、調整量の管理が容易になる。
請求項5に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、第1、第2の所定の凸状の付加質量は、物理的蒸着法により形成された金属材料または圧電材料の少なくともいずれか1つからなり、アーム上に構成される駆動部および検出部と同一の材料を用いて、必要に応じて前記金属材料または圧電材料を選択することで、音叉振動時におけるZ軸方向への不要信号の発生を広範囲に、かつ、微小な調整が容易となる。
請求項6に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、第1、第2の所定の凹部としての溝の幅の寸法は、一方のアームと他方のアームの間の隙間の寸法に対して、ほぼ1/10以下であり、音叉を構成する材料の厚さに対して音叉振動時におけるZ軸方向への不要信号の発生を任意に調整することが容易となる。
請求項7に記載の発明は、所定の大きさのシリコンウエハ上に下部電極を形成する工程と、この下部電極上に圧電膜を形成する工程と、この圧電膜上に上部電極を形成する工程と、所定の大きさの第1の開口部を有した第1のレジスト膜を介して前記下部電極、圧電膜と上部電極を第1のドライエッチング加工により、前記シリコンウエハ上の所定の位置に、所定の形状の駆動部と検出部とをそれぞれ複数形成する工程と、所定の位置に前記駆動部と前記検出部とを所定の個数含んだ少なくとも2つのアームとこのアームを連結する少なくとも1つの基部とを有する音叉型振動子を前記シリコンウエハから所定の大きさの第2の開口部を有した第2のレジスト膜を介して第2のドライエッチング加工により複数形成する工程とを備えた角速度センサ用音叉型振動子の製造方法において、前記第1、第2のドライエッチング加工用のプラズマの進行方向が前記各アームのY軸を含むYZ平面に対して平行でない場合は、前記複数の音叉型振動子の各アームの主面上の前記駆動部と前記検出部を除く部分に前記プラズマの進行方向に対応させてさらに設けられた所定の大きさの第3の開口部を有した前記第2のレジスト膜を介して前記第2のドライエッチング加工により前記各アームの主面に所定の凹部を形成する工程を有しており、前記第2のドライエッチング加工時のプラズマの進行方向の違いに対応して複数の音叉型振動子の各アームの断面形状に生ずる不均一性に基づき、前記各アームをX軸方向に音叉駆動する際にZ軸方向に不要信号を誘発することになる前記断面形状の不均一性を、前記第2のドライエッチング加工時に一括して解消する所定の凹部を形成することができる。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の発明において、第1、第2のドライエッチング加工用のプラズマの進行方向が各アームのY軸を含むYZ平面に対して平行でない場合は、音叉型振動子の各アーム上の駆動部と検出部を除く部分であり、かつ、前記各アーム上の凹部が設けられる箇所とは反対側に、所定の大きさの第4の開口部を有した第1のレジスト膜を介して下部電極、圧電膜と上部電極の少なくともいずれか一つを第1のドライエッチング加工により、所定の大きさの付加質量を形成する工程を備えており、前記第1のドライエッチング加工を用いることで駆動部と検出部を形成するときに前記金属材料または圧電材料を適宜選択し、X軸方向への音叉振動時におけるZ軸方向への不要信号の発生を広範囲に、かつ、微小な調整が容易となる所定の大きさの付加質量を形成することができる。
請求項9に記載の発明は、請求項7に記載の発明において、所定の凹部を形成するための第2のレジスト膜に設けられた第3の開口部の幅の寸法は、音叉型振動子の両アーム間の隙間を形成するために前記第2のレジスト膜に設けられた第2の開口部の幅の寸法に対して、ほぼ1/10以下であり、第2のドライエッチングを行う際に前記第2のレジスト膜に両アーム間の隙間を形成する前記第2の開口部の幅の寸法に対して、所定の凹部を形成するための前記第3の開口部の幅の寸法をほぼ1/10以下にしているため、前記音叉型振動子の各アームをX軸方向に音叉振動させる時にZ軸方向へ発生する不要信号を任意に、かつ、広範囲に調整するための凹部が前記第2のドライエッチングにより形成できる。
請求項10に記載の発明は、請求項8に記載の発明において、付加質量は音叉型振動子が形成されるシリコンウエハの周辺部近傍にのみ設けてあり、プラズマの進行方向に対応して発生するアームの断面の大きな不均一性を解消するための最終微調整用としての付加質量が形成できる。
請求項11に記載の発明は、所定の大きさのシリコンウエハ上に下部電極を形成する工程と、この下部電極上に圧電膜を形成する工程と、この圧電膜上に上部電極を形成する工程と、所定の大きさの第1の開口部を有した第1のレジスト膜を介して前記下部電極、圧電膜と上部電極を第1のドライエッチング加工により、前記シリコンウエハ上の所定の位置に、所定の形状の駆動部と検出部とをそれぞれ複数形成する工程と、所定の位置に前記駆動部と前記検出部とを所定の個数含んだ少なくとも2つのアームとこのアームを連結する少なくとも1つの基部とを有する音叉型振動子を前記シリコンウエハから所定の大きさの第2の開口部を有した第2のレジスト膜を介して第2のドライエッチング加工により複数形成する工程とを備えた角速度センサ用音叉型振動子の製造方法において、前記第1、第2のドライエッチング加工用のプラズマの進行方向が前記各アームのY軸を含むYZ平面に対して平行でない場合は、前記複数の音叉型振動子の各アームの主面上の前記駆動部と前記検出部を除く部分に前記プラズマの進行方向に対応させてさらに設けられた所定の大きさの第4の開口部を有した前記第1のレジスト膜を介して前記第1のドライエッチング加工により前記各アームの主面上に所定の大きさの付加質量を形成する工程を有しており、前記第2のドライエッチング加工によりプラズマの進行方向の違いに対応して前記複数の音叉型振動子の各アームの断面形状に生ずる不均一性に基づき、前記各アームをX軸方向に音叉駆動する際にZ軸方向に不要信号を誘発することになる前記断面形状の不均一性を、前記第1のドライエッチング加工時に一括して解消する所定の大きさの付加質量を形成することができる。
請求項12に記載の発明は、請求項11に記載の発明において、第1、第2のドライエッチング加工用のプラズマの進行方向がアームのY軸を含むYZ平面に対して平行でない場合は、音叉型振動子の各アーム上の駆動部と検出部を除く部分であり、かつ、前記各アーム上の付加質量が設けられている箇所とは反対側に、所定の大きさの第3の開口部を有した第2のレジスト膜を介して第2のドライエッチング加工により前記各アームの主面に所定の凹部を形成する工程を備えており、プラズマの進行方向に応じて発生するアームの断面の不均一性を解消するための最終微調整としての所定の凹部が形成できる。
本発明の角速度センサは、少なくとも2つのアームとこのアームを連結する少なくとも1つの基部がドライエッチング加工により形成された音叉型振動子と、前記アームの主面上に前記アームをX軸方向に駆動するために設けられた駆動部と、Y軸周りに印加された角速度に起因する前記アームのZ軸方向への振動を検出するための前記アームの主面上に設けられた検出部とを備えた角速度センサにおいて、前記アームをX軸方向に駆動する時に前記アームのZ軸方向への不要な振動成分の発生を抑えるために、前記アームの内の一方のアームの主面上の内側に偏在した第1の所定の位置に前記ドライエッチング加工により第1の所定の凹部が設けられている場合は、前記第1の所定の位置に対応するように前記アームの内の他方のアームの主面上の外側に偏在した第2の所定の位置に前記ドライエッチング加工により同時に前記第1の所定の凹部とほぼ同じ形状の第2の所定の凹部が設けられ、前記第1の所定の凹部が前記一方のアームの主面上の外側に偏在した第3の所定の位置に前記ドライエッチング加工により設けられている場合は、前記第3の所定の位置に対応するように前記他方のアームの主面上の内側に偏在した第4の所定の位置に前記ドライエッチング加工により同時に前記第1の所定の凹部とほぼ同じ形状の前記第2の所定の凹部が設けられた角速度センサであり、薄型な角速度センサ用音叉型振動子でありながら、音叉振動時におけるZ軸方向への不要信号の発生を抑制できる。
本発明の角速度センサ用音叉型振動子の製造方法は、所定の大きさのシリコンウエハ上に下部電極を形成する工程と、この下部電極上に圧電膜を形成する工程と、この圧電膜上に上部電極を形成する工程と、所定の大きさの第1の開口部を有した第1のレジスト膜を介して前記下部電極、圧電膜と上部電極を第1のドライエッチング加工により、前記シリコンウエハ上の所定の位置に、所定の形状の駆動部と検出部とをそれぞれ複数形成する工程と、所定の位置に前記駆動部と前記検出部とを所定の個数含んだ少なくとも2つのアームとこのアームを連結する少なくとも1つの基部とを有する音叉型振動子を前記シリコンウエハから所定の大きさの第2の開口部を有した第2のレジスト膜を介して第2のドライエッチング加工により複数形成する工程とを備えた角速度センサ用音叉型振動子の製造方法において、前記第1、第2のドライエッチング加工用のプラズマの進行方向が前記各アームのY軸を含むYZ平面に対して平行でない場合は、前記複数の音叉型振動子の各アームの主面上の前記駆動部と前記検出部を除く部分に前記プラズマの進行方向に対応させてさらに設けられた所定の大きさの第3の開口部を有した前記第2のレジスト膜を介して前記第2のドライエッチング加工により前記各アームの主面に所定の凹部を形成する工程を有しており、前記第2のドライエッチング加工時のプラズマの進行方向の違いに対応して複数の音叉型振動子の各アームの断面形状に生ずる不均一性に基づき、前記各アームをX軸方向に音叉駆動する際にZ軸方向に不要信号を誘発することになる前記断面形状の不均一性を、前記第2のドライエッチング加工時に一括して解消する所定の凹部を形成することができる。
また、本発明の角速度センサ用音叉型振動子の製造方法は、所定の大きさのシリコンウエハ上に下部電極を形成する工程と、この下部電極上に圧電膜を形成する工程と、この圧電膜上に上部電極を形成する工程と、所定の大きさの第1の開口部を有した第1のレジスト膜を介して前記下部電極、圧電膜と上部電極を第1のドライエッチング加工により、前記シリコンウエハ上の所定の位置に、所定の形状の駆動部と検出部とをそれぞれ複数形成する工程と、所定の位置に前記駆動部と前記検出部とを所定の個数含んだ少なくとも2つのアームとこのアームを連結する少なくとも1つの基部とを有する音叉型振動子を前記シリコンウエハから所定の大きさの第2の開口部を有した第2のレジスト膜を介して第2のドライエッチング加工により複数形成する工程とを備えた角速度センサ用音叉型振動子の製造方法において、前記第1、第2のドライエッチング加工用のプラズマの進行方向が前記各アームのY軸を含むYZ平面に対して平行でない場合は、前記複数の音叉型振動子の各アームの主面上の前記駆動部と前記検出部を除く部分に前記プラズマの進行方向に対応させてさらに設けられた所定の大きさの第4の開口部を有した前記第1のレジスト膜を介して前記第1のドライエッチング加工により前記各アームの主面上に所定の大きさの付加質量を形成する工程を有しており、前記第2のドライエッチング加工によりプラズマの進行方向の違いに対応して前記複数の音叉型振動子の各アームの断面形状に生ずる不均一性に基づき、前記各アームをX軸方向に音叉駆動する際にZ軸方向に不要信号を誘発することになる前記断面形状の不均一性を、前記第1のドライエッチング加工時に一括して解消する所定の大きさの付加質量を形成することができる。
以下に本発明の一実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における角速度センサ用音叉型振動子の構造を説明するための斜視図、図2は同実施の形態1におけるシリコンウエハ内に形成される角速度センサ用音叉型振動子の配置図、図3は同角速度センサ用音叉型振動子の製造プロセスの主要工程を説明するための工程図、図4は、図2のA−A断面における製造プロセスを説明するための工程図、図5は、図2のB−B断面における製造プロセスを説明するための工程図、図6は、同製造プロセスを用いて形成されたシリコンウエハ内の角速度センサ用音叉型振動子のX軸方向の位置とZ軸方向へ発生する不要信号との関係を説明するための特性図である。
以下に、本実施の形態1における角速度センサ用音叉型振動子の構成について主に説明する。
図1において、1a,1bはアーム、1c,1dはアーム1a,1bのそれぞれの主面、2はアーム1aとアーム1bを連結する基部、3はアーム1a,1bと基部2を少なくとも有した非圧電材料であるシリコンからなる音叉型振動子、4a,4bはアーム1aの主面1c上のそれぞれ外側と内側に設けられた下部電極(図示せず)、圧電膜(図示せず)と上部電極(図示せず)からなる駆動部、4c,4dはアーム1bの主面1d上のそれぞれ内側と外側に設けられた下部電極(図示せず)、圧電膜(図示せず)と上部電極(図示せず)からなる駆動部、5a,5bはアーム1a,1bのそれぞれの主面1c,1d上に設けられた下部電極(図示せず)、圧電膜(図示せず)と上部電極(図示せず)からなる検出部、7aはアーム1aの主面1c上の先端側、かつ、第3の所定の位置としての外側に設けられた下部電極(図示せず)と圧電膜(図示せず)からなる第1の所定の凸状の付加質量としての矩形状の付加質量、7bはアーム1bの主面1d上の先端側、かつ、第4の所定の位置としての内側に設けられた下部電極(図示せず)と圧電膜(図示せず)からなる第2の所定の凸状の付加質量としての矩形状の付加質量、8aはアーム1aの主面1c上の先端側、かつ、第1の所定の位置としての内側に設けられた第1の所定の凹部としての溝、8bはアーム1bの主面1d上の先端側、かつ、第2の所定の位置としての外側に設けられた第2の所定の凹部としての溝である。アーム1a,1bのX軸方向の幅はそれぞれ200μm、Y軸方向の長さは3.1mm、Z軸方向の厚さは200μmである。また、アーム1aとアーム1bの隙間は50μmである。駆動部4a,4b,4c,4dに駆動電圧を印加することにより音叉型振動子3のアーム1a,1bはX軸方向に振動する。また、X軸方向にアーム1a,1bが振動している時に、Y軸周りに角速度Ωが印加されるとコリオリ力によりアーム1a,1bはZ軸方向に振動する。このZ軸方向に振動するアーム1a,1bのそれぞれの主面1c,1d上に設けられた検出部5a,5bに発生する電荷を検出回路(図示せず)で処理することにより角速度信号出力を得る。
図2において、10はシリコンウエハであり、音叉型振動子3のアーム1a,1bの長手方向がシリコンウエハ10のY軸方向を向くようにシリコンウエハ10内に多数設けられている。
図3において、(1)は下部電極成膜工程、(2)は圧電膜成膜工程、(3)は上部電極成膜工程、(4)は上部電極用レジスト膜のパターンニング工程、(5)は上部電極のエッチング工程、(6)は圧電膜、下部電極用レジスト膜のパターンニング工程、(7)は圧電膜、下部電極エッチング工程、(8)は音叉型振動子形成用レジスト膜のパターンニング工程、(9)はシリコンウエハのエッチング工程である。
図4、図5は、シリコンウエハ10の中心から−X軸方向に向かって30mmの位置にある角速度センサ用音叉型振動子3を形成していく例について、以下に詳細を述べる。
図4(a)は、図3に示す下部電極成膜工程(1)に対応し、外形がφ4インチで、厚さが200μmのシリコンウエハ10を蒸着装置にセットし、下部電極としての厚さ3000ÅのPt−Ti膜11を蒸着する。
図4(b)は、図3に示す圧電膜成膜工程(2)に対応し、Pt−Ti膜11が蒸着されたシリコンウエハ10をスパッタ装置にセットし、圧電膜としての厚さが2.5μmのPZT膜12を物理的蒸着法の一種であるスパッタリングにより形成する。
図4(c)は、図3に示す上部電極成膜工程(3)に対応し、PZT膜12が形成されたシリコンウエハ10をスパッタ装置にセットし、上部電極としての厚さが3000ÅのAu/Ti膜13を物理的蒸着法の一種であるスパッタリングにより形成する。
図4(d)は、図3に示す上部電極用レジスト膜のパターンニング工程(4)に対応し、Au/Ti膜13の上にレジスト膜14を塗布し、図1に示す駆動部4a,4b,4c,4d、検出部5a,5bに対応する形状にパターンニングする。
図4(e)は、図3に示す上部電極のエッチング工程(5)に対応し、パターンニングされたレジスト膜14が付与されたシリコンウエハ10をドライエッチング装置にセットし、Au/Ti膜13を前記パターンニングされたレジスト膜14を介して、駆動部4a,4b,4c,4dを構成する上部電極としてのAu/Ti膜4e,4f,4g,4h、検出部5a,5bを構成する上部電極としてのAu/Ti膜5c,5dがドライエッチングによりそれぞれ形成される。
図4(f)は、図3に示す圧電膜、下部電極用レジスト膜のパターンニング工程(6)に対応し、PZT膜12とAu/Ti膜4e,4f,4g,4h,5c,5dの上に第1のレジスト膜としてのレジスト膜15を塗布し、レジスト膜15に図1に示す駆動部4a,4b,4c,4dと検出部5a,5bに対応するような形状の第1の開口部をパターンニングする。
図4(g)は、図3に示す圧電膜、下部電極エッチング工程(7)に対応し、パターンニングされた第1の開口部を有したレジスト膜15が付与されたシリコンウエハ10をドライエッチング装置にセットし、PZT膜12とPt−Ti膜11を前記パターンニングされたレジスト膜15を介して、第1のドライエッチング加工としてのドライエッチングにより駆動部4a,4b,4c,4dを構成するPZT膜4i,4j,4k,4l、Pt−Ti膜4m,4n,4o,4pと、検出部5a,5bを構成するPZT膜5e,5f、Pt−Ti膜5g,5hがそれぞれ形成される。
図4(h)は、図3に示す音叉型振動子形成用レジスト膜のパターンニング工程(8)に対応し、図1に示す駆動部4a,4b,4c,4dと検出部5a,5bとシリコンウエハ10上に第2のレジスト膜としてのレジスト膜16を塗布し、レジスト膜16に図1に示すアーム1aと1bの隙間が50μmに対応するような形状の第2の開口部をパターンニングする。
図4(i)は、図3に示すシリコンウエハのエッチング工程(9)に対応し、パターンニングされた第2の開口部を有したレジスト膜16が付与されたシリコンウエハ10をドライエッチング装置にセットし、シリコンウエハ10にSF6ガスを用い、rf電力2500Wで8秒ドライエッチングし、その後、CF4ガスに交換し、rf電力1800Wで3秒印加し保護膜(図示せず)を付着させる。前記ドライエッチングと保護膜の付着を1セットにした工程を240セット繰り返す第2のドライエッチング加工としてドライエッチングを行う。第2のドライエッチング加工後のアーム1aの内側面17aはプラズマの進行方向に対応するような傾斜面となっており、アーム1aの外側面18aはシリコンウエハ10の表面にほぼ垂直な面に仕上がっている。同様に、アーム1bの外側面17bはプラズマの進行方向に対応するような傾斜面となっており、アーム1bの内側面18bはシリコンウエハ10の表面にほぼ垂直な面に仕上がっている。
図5(a)は、図3に示す下部電極成膜工程(1)に対応した前述の図4(a)に示す工程と同じである。
図5(b)は、図3に示す圧電膜成膜工程(2)に対応した前述の図4(b)に示す工程と同じである。
図5(c)は、図3に示す上部電極成膜工程(3)に対応した前述の図4(c)に示す工程と同じである。
図5(d)は、基本的に図4(d)に示す工程と同様に図3に示す上部電極用レジスト膜のパターンニング工程(4)に対応するが、Au/Ti膜13の上にレジスト膜14を塗布し、露光、現像した後に、Au/Ti膜13全面を覆うレジスト膜14は完全に除去される。
図5(e)は、基本的に図4(e)に示す工程と同様に図3に示す上部電極のエッチング工程(5)に対応するが、Au/Ti膜13は図4(e)に記したドライエッチングにより完全に取り除かれる。
図5(f)は、基本的に図4(f)に示す工程と同様に図3に示す圧電膜、下部電極用レジスト膜のパターンニング工程(6)に対応し、PZT膜12とPt−Ti膜11の上に第1のレジスト膜としてのレジスト膜15を塗布し、レジスト膜15に図1に示す付加質量7a,7bに対応するような形状の第4の開口部をパターンニングする。
図5(g)は、基本的に図4(g)に示す工程と同様に図3に示す圧電膜、下部電極エッチング工程(7)に対応し、パターンニングされた第4の開口部を有したレジスト膜15が付与されたシリコンウエハ10をドライエッチング装置にセットし、PZT膜12とPt−Ti膜11を前記パターンニングされたレジスト膜15を介して、第1のドライエッチング加工としてのドライエッチングにより図1に示す付加質量7a,7bを構成するPZT膜7c,7d、Pt−Ti膜7e,7fがそれぞれ形成される。付加質量7a,7bの形状はX軸方向の幅90μm、Y軸方向の長さ1800μmである。
図5(h)は、基本的に図4(h)に示す工程と同様に図3に示す音叉型振動子形成用レジスト膜のパターンニング工程(8)に対応するが、図1に示す付加質量7a,7bとシリコンウエハ10上に第2のレジスト膜としてのレジスト膜16を塗布し、図1に示すアーム1aと1bの隙間50μmに対応するような形状を有した第2の開口部と溝8a,8bに対応するような形状(X軸方向の幅5μm、Y軸方向の長さ1800μm)を有した第3の開口部をパターンニングする。
図5(i)は、基本的に図4(i)に示す工程と同様に図3に示すシリコンウエハのエッチング工程(9)に対応し、パターンニングされた第2の開口部と第3の開口部を有したレジスト膜16が付与されたシリコンウエハ10を図4(i)に記したドライエッチング装置にセットし、シリコンウエハ10にSF6ガスを用い、rf電力2500Wで8秒ドライエッチングし、その後、CF4ガスに交換し、rf電力1800Wで3秒印加し保護膜(図示せず)を付着させる。前記ドライエッチングと保護膜の付着を1セットにした工程を240セット繰り返す第2のドライエッチング加工としてドライエッチングを行う。第2のドライエッチング加工後のアーム1aの内側面17aは、図4(i)に示したと同様にプラズマの進行方向に対応するような傾斜面となっており、アーム1aの外側面18aはシリコンウエハ10の表面にほぼ垂直な面に仕上がっている。同様に、アーム1bの外側面17bはプラズマの進行方向に対応するような傾斜面となっており、アーム1bの内側面18bはシリコンウエハ10の表面にほぼ垂直な面に仕上がっている。アーム1aに形成された溝8aの形状は、X軸方向の幅が5μm、Y軸方向の長さが1800μm、Z軸方向の深さが100μmとなる。同様に、アーム1bに形成された溝8bの形状は、X軸方向の幅が5μm、Y軸方向の長さが1800μm、Z軸方向の深さがほぼ100μmとなる。
図4、図5においては、図2に示すシリコンウエハ10の中心から−X軸方向に向かって30mmの位置にある角速度センサ用音叉型振動子3を形成する例について詳細に説明したが、プラズマの進行方向を考慮に入れ、例えば図2に示すシリコンウエハ10の中心から−X軸方向に向かって20mmの位置にある角速度センサ用音叉型振動子3において、アーム1aに形成される溝8aの形状は、X軸方向の幅が5μm、Y軸方向の長さが900μm、Z軸方向の深さがほぼ100μmとなるように、第2のレジスト膜としてのレジスト膜16の第3の開口部を設計する。同様に、図2に示すシリコンウエハ10の中心から−X軸方向に向かって10mmの位置にある角速度センサ用音叉型振動子3において、アーム1aに形成される溝8aの形状は、X軸方向の幅が5μm、Y軸方向の長さが300μm、Z軸方向の深さがほぼ100μmとなるように、第2のレジスト膜としてのレジスト膜16の第3の開口部を設計する。
図6において、横軸はシリコンウエハ10の中心からX軸方向の距離(mm)、Y軸は音叉型振動子3をX軸方向に駆動した時のZ軸方向へ発生する不要信号(任意)である。また、図7に示す従来のドライエッチング加工によりシリコンウエハ103から音叉型振動子を製造する方法で形成された音叉型振動子をX軸方向に駆動した時に発生するZ軸方向への不要信号の値を図6に併記してある。図6に示すように、シリコンウエハ10の中心からX軸方向に±30mmの範囲において、所望の角速度センサに要求されるZ軸方向への不要信号の発生量が許容値以内に収まっていることがわかる。
図6においては、シリコンウエハ10の中心からX軸方向に±30mmの範囲における音叉型振動子3についてのZ軸方向への不要信号の発生に関するデータを示したが、本願発明の角速度センサ用音叉型振動子の製造方法の技術思想であるプラズマの発生源からのプラズマの進行方向の性向を配慮したレジスト膜を用いてドライエッチングを行うことで、シリコンウエハ10内の所定の領域において、所望の角速度センサに要求されるZ軸方向への不要信号の発生量を許容値以内に収めることができる。
本実施の形態においては、プラズマの発生源からのプラズマの進行方向の性向を配慮して、溝のX軸方向の幅を5μmに固定し、溝のY軸方向の長さを可変することによりZ軸方向への不要信号の発生量を抑える例について説明してきたが、角速度センサに要求されるZ軸方向への不要信号の発生量の許容範囲の大きさによっては、アーム1aとアーム1bの隙間が50μmで、溝のY軸方向の長さを例えば1800μmに固定し、溝のX軸方向の幅を1〜5μmの範囲に可変することによって、角速度センサに要求されるZ軸方向への不要信号の発生量を所定の範囲に抑えることも可能になる。角速度センサに要求されるZ軸方向への不要信号の発生量の許容範囲の大きさによっては、アーム1aとアーム1bの隙間の寸法に対する溝のX軸方向の幅の寸法の比率をさらに小さくすることも可能である。
本実施の形態においては、凹部の形状として矩形の溝を設ける例について説明してきたが、必ずしもこれに特定されるものではなく矩形の溝以外の様々な形状が考えられる。
また、本実施の形態においては、付加質量の形状として矩形状のものについて説明してきたが、必ずしもこれに特定されるものではなく矩形以外の様々な形状が考えられる。
また、本実施の形態においては、付加質量と凹部を設ける位置の例としてアーム1a,1bの先端側に設ける例について説明してきたが、必ずしもこれに特定されるものではなく、基部2に近い側に設けることも当然可能である。
また、本実施の形態においては、プラズマの発生源からのプラズマの進行方向によるアーム1aと1bの断面に傾斜した面が現れることにより、音叉型振動子をX軸方向に駆動するときにZ軸方向に発生する不要信号を抑制する施策として、付加質量の形状を一定の大きさに固定し、凹部の形状を可変する例について説明してきたが、必ずしもこれに特定されるものではなく、凹部の形状を一定の大きさに固定し逆に付加質量の形状を可変することで音叉型振動子をX軸方向に駆動する時にZ軸方向に発生する不要信号を抑制することも可能である。
また、角速度センサに要求されるZ軸方向への不要信号の発生量の許容範囲の大きさによっては、アームに設ける付加質量や凹部はシリコンウエハの周辺部近傍に形成する音叉型振動子に限定されることもある。
本発明は、X軸方向への音叉振動時におけるZ軸方向への不要信号の発生を抑制できる角速度センサ用音叉型振動子をシリコンウエハに一括して形成できる製造方法およびその薄型な角速度センサ用音叉型振動子を用いた角速度センサとして有用である。
本発明の実施の形態1における角速度センサ用音叉型振動子の構造を説明するための斜視図 同実施の形態1におけるシリコンウエハ内に形成される角速度センサ用音叉型振動子の配置図 同角速度センサ用音叉型振動子の製造プロセスの主要工程を説明するための工程図 図2のA−A断面における製造プロセスを説明するための工程図 図2のB−B断面における製造プロセスを説明するための工程図 同製造プロセスを用いて形成されたシリコンウエハ内の角速度センサ用音叉型振動子のX軸方向の位置とZ軸方向へ発生する不要信号との関係を説明するための特性図 従来の角速度センサ用音叉型振動子の製造方法の概略図 図7に示す製造方法のA部断面の詳細な製造プロセスを説明するための工程図
符号の説明
1a,1b アーム
1c,1d 主面
2 基部
3 音叉型振動子
4a,4b,4c,4d 駆動部
5a,5b 検出部
7a,7b 付加質量
8a,8b 溝
10 シリコンウエハ
11,4m,4n,4o,4p,5g,5h,7e,7f Pt−Ti膜
12,4i,4j,4k,4l,5e,5f,7c,7d PZT膜
13,4e,4f,4g,4h,5c,5d Au/Ti膜
14,15,16 レジスト膜
17a,18b 内側面
17b,18a 外側面

Claims (12)

  1. 少なくとも2つのアームとこのアームを連結する少なくとも1つの基部がドライエッチング加工により形成された音叉型振動子と、前記アームの主面上に前記アームをX軸方向に駆動するために設けられた駆動部と、Y軸周りに印加された角速度に起因する前記アームのZ軸方向への振動を検出するための前記アームの主面上に設けられた検出部とを備えた角速度センサにおいて、前記アームをX軸方向に駆動する時に前記アームのZ軸方向への不要な振動成分の発生を抑えるために、前記アームの内の一方のアームの主面上の内側に偏在した第1の所定の位置に前記ドライエッチング加工により第1の所定の凹部が設けられている場合は、前記第1の所定の位置に対応するように前記アームの内の他方のアームの主面上の外側に偏在した第2の所定の位置に前記ドライエッチング加工により同時に前記第1の所定の凹部とほぼ同じ形状の第2の所定の凹部が設けられ、前記第1の所定の凹部が前記一方のアームの主面上の外側に偏在した第3の所定の位置に前記ドライエッチング加工により設けられている場合は、前記第3の所定の位置に対応するように前記他方のアームの主面上の内側に偏在した第4の所定の位置に前記ドライエッチング加工により同時に前記第1の所定の凹部とほぼ同じ形状の前記第2の所定の凹部が設けられた角速度センサ。
  2. 第1または第3の所定の位置に設けられた第1の所定の凹部と第2または第4の所定の位置に設けられた第2の所定の凹部は、アームのY軸方向に伸びた所定の長さ、幅と深さを有した溝である請求項1に記載の角速度センサ。
  3. 第1、第2の所定の位置にそれぞれ第1、第2の所定の凹部が設けられている場合は、第3、第4の所定の位置にそれぞれほぼ同一の形状の第1、第2の所定の凸状の付加質量が設けられ、前記第3、第4の所定の位置にそれぞれ前記第1、第2の所定の凹部が設けられている場合は、前記第1、第2の所定の位置にそれぞれ前記第1、第2の所定の凸状の付加質量が設けられた請求項1に記載の角速度センサ。
  4. 第1または第3の所定の位置に設けられた第1の所定の凸状の付加質量と第2または第4の所定の位置に設けられた第2の所定の凸状の付加質量は、アームのY軸方向に伸びた所定の長さ、幅と厚さを有した矩形状である請求項3に記載の角速度センサ。
  5. 第1、第2の所定の凸状の付加質量は、物理的蒸着法により形成された金属材料または圧電材料の少なくともいずれか1つからなる請求項3に記載の角速度センサ。
  6. 第1、第2の所定の凹部としての溝の幅の寸法は、一方のアームと他方のアームの間の隙間の寸法に対して、ほぼ1/10以下である請求項2に記載の角速度センサ。
  7. 所定の大きさのシリコンウエハ上に下部電極を形成する工程と、この下部電極上に圧電膜を形成する工程と、この圧電膜上に上部電極を形成する工程と、所定の大きさの第1の開口部を有した第1のレジスト膜を介して前記下部電極、圧電膜と上部電極を第1のドライエッチング加工により、前記シリコンウエハ上の所定の位置に、所定の形状の駆動部と検出部とをそれぞれ複数形成する工程と、所定の位置に前記駆動部と前記検出部とを所定の個数含んだ少なくとも2つのアームとこのアームを連結する少なくとも1つの基部とを有する音叉型振動子を前記シリコンウエハから所定の大きさの第2の開口部を有した第2のレジスト膜を介して第2のドライエッチング加工により複数形成する工程とを備えた角速度センサ用音叉型振動子の製造方法において、前記第1、第2のドライエッチング加工用のプラズマの進行方向が前記各アームのY軸を含むYZ平面に対して平行でない場合は、前記複数の音叉型振動子の各アームの主面上の前記駆動部と前記検出部を除く部分に前記プラズマの進行方向に対応させてさらに設けられた所定の大きさの第3の開口部を有した前記第2のレジスト膜を介して前記第2のドライエッチング加工により前記各アームの主面に所定の凹部を形成する工程を有した角速度センサ用音叉型振動子の製造方法。
  8. 第1、第2のドライエッチング加工用のプラズマの進行方向が各アームのY軸を含むYZ平面に対して平行でない場合は、音叉型振動子の各アーム上の駆動部と検出部を除く部分であり、かつ、前記各アーム上の凹部が設けられる箇所とは反対側に、所定の大きさの第4の開口部を有した第1のレジスト膜を介して下部電極、圧電膜と上部電極の少なくともいずれか一つを第1のドライエッチング加工により、所定の大きさの付加質量を形成する工程を備えた請求項7に記載の角速度センサ用音叉型振動子の製造方法。
  9. 所定の凹部を形成するための第2のレジスト膜に設けられた第3の開口部の幅の寸法は、音叉型振動子の両アーム間の隙間を形成するために前記第2のレジスト膜に設けられた第2の開口部の幅の寸法に対して、ほぼ1/10以下である請求項7に記載の角速度センサ用音叉型振動子の製造方法。
  10. 付加質量は音叉型振動子が形成されるシリコンウエハの周辺部近傍にのみ設ける請求項8に記載の角速度センサ用音叉型振動子の製造方法。
  11. 所定の大きさのシリコンウエハ上に下部電極を形成する工程と、この下部電極上に圧電膜を形成する工程と、この圧電膜上に上部電極を形成する工程と、所定の大きさの第1の開口部を有した第1のレジスト膜を介して前記下部電極、圧電膜と上部電極を第1のドライエッチング加工により、前記シリコンウエハ上の所定の位置に、所定の形状の駆動部と検出部とをそれぞれ複数形成する工程と、所定の位置に前記駆動部と前記検出部とを所定の個数含んだ少なくとも2つのアームとこのアームを連結する少なくとも1つの基部とを有する音叉型振動子を前記シリコンウエハから所定の大きさの第2の開口部を有した第2のレジスト膜を介して第2のドライエッチング加工により複数形成する工程とを備えた角速度センサ用音叉型振動子の製造方法において、前記第1、第2のドライエッチング加工用のプラズマの進行方向が前記各アームのY軸を含むYZ平面に対して平行でない場合は、前記複数の音叉型振動子の各アームの主面上の前記駆動部と前記検出部を除く部分に前記プラズマの進行方向に対応させてさらに設けられた所定の大きさの第4の開口部を有した前記第1のレジスト膜を介して前記第1のドライエッチング加工により前記各アームの主面上に所定の大きさの付加質量を形成する工程を有した角速度センサ用音叉型振動子の製造方法。
  12. 第1、第2のドライエッチング加工用のプラズマの進行方向がアームのY軸を含むYZ平面に対して平行でない場合は、音叉型振動子の各アーム上の駆動部と検出部を除く部分であり、かつ、前記各アーム上の付加質量が設けられている箇所とは反対側に、所定の大きさの第3の開口部を有した第2のレジスト膜を介して第2のドライエッチング加工により前記各アームの主面に所定の凹部を形成する工程を備えた請求項11に記載の角速度センサ用音叉型振動子の製造方法。
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