JP2005337745A - 回転位置検出装置、アクチュエータ装置およびパターン基板 - Google Patents

回転位置検出装置、アクチュエータ装置およびパターン基板 Download PDF

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Abstract

【課題】製造コストを抑えて容易に製作することが可能であり、それでいて高精度な位置検出を可能とする回転位置検出装置を提供する。
【解決手段】モータにより回転される歯車に設けられ、該歯車とともに回転するパターン基板70と、該パターン基板70に形成された導電パターンに摺接するブラシとを備え、パターン基板70上の導電パターンにブラシを接触させて得られる電気的信号に基づいて歯車の回転位置を検出する回転位置検出装置において、パターン基板70に形成する導電パターンを抵抗体よりなる抵抗パターン72のみによって形成した。
【選択図】 図1

Description

この発明は、例えばモータアクチュエータ等における歯車の回転位置をパターン基板に形成された導電パターンを用いて電気的に検出する回転位置検出装置、および同検出装置を備えたアクチュエータ装置、ならびにパターン基板に関するものである。
従来、車載エアコン等にあっては、モータにより駆動されるアクチュエータの作動軸(出力ギヤ)は空調用ダクト内に設けられたダンパと連結されており、同モータの駆動および停止に基づいてダンパが開閉される。即ち、ダンパの開度量はアクチュエータの作動軸の回転角度(出力ギヤの回転位置)に基づいて調節される。このようなアクチュエータには、出力ギヤの回転位置を該出力ギヤに取り付けたパターン基板(いわゆるポテンショメータ)に位置検出用ブラシを接触して得られる電圧によって検出する回転位置検出装置が一般に備えられている(例えば特許文献1参照)。
図12は、こうした回転位置検出装置を備える従来のアクチュエータ(装置)の一構成例を示す分解斜視図である。なお、このアクチュエータは、上記した例えば車載エアコン等のダンパ制御に用いられるアクチュエータである。
アクチュエータ10は、ハウジング20に、モータ30と、ギヤ機構(歯車機構)40と、回転位置検出装置50とが収容されて構成されている。ハウジング20はケース部21と該ケース部21を覆うカバー部22とから構成されており、モータ30、ギヤ機構40および回転位置検出装置50はケース部21に取り付けられている。
ギヤ機構40は、ウォームギヤ41と、減速ギヤ部42と、出力ギヤ43とが連結されて構成されている。ウォームギヤ41はモータ30の出力軸31に取り付けられており、モータ30とともに回転する。減速ギヤ部42は第1ギヤ42aと第2ギヤ42bとから構成されており、第1ギヤ42aはウォームギヤ41および第2ギヤ42bと噛合され、第2ギヤ42bは出力ギヤ43と噛合される。出力ギヤ43には、ハウジング20(ケース部21)の出力孔21aから外部に突出する回転軸(出力軸)43aが一体的に形成されており、この回転軸43aの端部に、図示しないダンパが連結されるようになっている。このようなギヤ機構40において、モータ30のトルクは、ウォームギヤ41、減速ギヤ部42(第1ギヤ42a,第2ギヤ42b)を介して出力ギヤ43に伝達され、この出力ギヤ43の回転軸43aを介してダンパに伝達される。
回転位置検出装置50は、パターン基板51と、導電ユニット52とから構成されている。パターン基板51は、出力ギヤ43の一方の面(図中、ケース部21側の面)に固定されており、出力ギヤ43とともに回転する。図13に示すように、パターン基板51は、該基板51の径方向に所定の間隔を隔てて並んで形成される略円弧状の導電部53(一部リング状(円状)の部分を含む),54と、それら両導電部53,54の間に形成される略円弧状の抵抗部55とを有している。ここで、導電部53,54は、図示しない制御部からの電圧が供給される電極部として形成されており、抵抗部55は、これらの導電部53,54と比較して抵抗値が高く抵抗器として形成されている。
詳述すると、導電部53は、パターン基板51の内周縁に沿ってリング状に形成されるリング部53aと、該リング部53aの一部から径方向外側に延出して形成される延出部53bと、該延出部53bの外端部から同基板51の外周縁に沿って円弧状に形成される円弧部53cとを有して形成されている。これに対し、導電部54は、パターン基板51の径方向に沿って上記導電部53のリング部53aと円弧部53cとの間の列に、それらと所定の間隔を隔てて形成される略円弧状の円弧部54aと、該円弧部54aの一端から径方向外側に延出して形成される延出部54bとを有して形成されている。そして、抵抗部55は、パターン基板51の外周縁に沿ってこれら両導電部53,54の間に円弧状に形成され、その長手方向の両端において上記導電部53の円弧部53cと上記導電部54の延出部54bとに電気的に接続されている。このようなパターン基板51は、一般にはポテンショメータと呼ばれている。
図12に示すように、導電ユニット52は、パターン基板51に摺接可能に配置されるブラシ56,57,58と、図示しない外部電源と接続される複数のコネクタピン59と、モータ30の端子32,33と接続される給電端子60,61とを有して構成されている。各ブラシ56,57,58はコネクタピン59と電気的に接続されており、導電ユニット52がケース部21に固定されると、各ブラシ56,57,58がパターン基板51に摺接するようになっている。具体的には、各ブラシ56,57,58の先端部にはパターン基板51に摺接する接点部56a,57a,58aが形成されており、接点部56aは導電部53に、接点部57aは導電部54に、接点部58aは抵抗部55にそれぞれ摺接するようになっている。
次に、このアクチュエータ10における従来の回転位置検出装置50の動作態様を図14ならびに図15を参照しながら説明する。
図14(a)は、アクチュエータ10の概略的な電気接続構成を示す回路図である。また、図14(b)は、上述した図13に示す従来のパターン基板51(ポテンショメータ)の原理構成を示すものであり、先の構成と電極の形状は異なるものの、実質的には同様の作用を奏する構成となっている。したがって、図13と同様な構成部分については同一の符号を付して、ここでは説明の便宜上、この図14(b)を参照しながらパターン基板51について説明する。
図14(a)に示すように、パターン基板51に電極部として形成されている導電部53,54には、それらに摺接されるブラシ56,57の接点部56a,57aを通じて、図示しない制御部からプラス(+)側電圧とマイナス(−)側電圧とがそれぞれ供給される。また、抵抗部55には、上記したようにブラシ58の接点部58aが摺接される。このような電気接続状態にあっては、導電部54にプラス側電圧を供給する接点部56aと、抵抗部55に摺接する接点部58aと、導電部53にマイナス側電圧を供給する接点部57aとの間にそれぞれ一定電圧が印加されることとなる。
今、モータ30の駆動により出力ギヤ43が回転されると、この出力ギヤ43とともにパターン基板51が回転する。すると、このパターン基板51の回転に伴って、導電部53,54および抵抗部55にそれぞれ摺接するブラシ56,57,58の接点部56a,57a,58aの位置(接点位置)が変わる。この結果、各接点部56a,57a,58aの位置によって接点部56aと接点部58aとの間の抵抗値と接点部57aと接点部58aとの間の抵抗値が変化し、それに伴ってこの間の電圧値が各々変化する。
例えば、パターン基板51が図14(b)に示す矢印Aの方向に回転する場合、接点部56aと接点部58aとの間に存在する抵抗体(抵抗部55)の長さは長くなり、それら両接点部56a,58a間の抵抗値は大きくなる一方、接点部57aと接点部58aとの間に存在する抵抗体(抵抗部55)の長さは短くなり、それら両接点部57a,58a間の抵抗値は小さくなる。また、これとは逆に、パターン基板51が矢印Bの方向に回転する場合は、接点部56aと接点部58aとの間に存在する抵抗体(抵抗部55)の長さは短くなり、それら両接点部56a,58a間の抵抗値は小さくなる一方、接点部57aと接点部58aとの間に存在する抵抗体(抵抗部55)の長さは長くなり、それら両接点部57a,58a間の抵抗値は大きくなる。
制御部では、こうした両接点部56a,58a間、および両接点部57a,58a間の抵抗値の変化を接点部58aに現れる電圧変化(ポテンショ電圧)として検出している。即ち、図15に示すように、ポテンショ電圧は、抵抗部55と接点部58aとの接点位置の移動に伴って変化する上記抵抗値に応じて比例変化し、制御部は、このポテンショ電圧を検出することによって、パターン基板51が設けられた出力ギヤ43の回転位置、即ち、回転軸(出力軸)43aの角度を検出する。そして、この回転軸43aの回転位置に基づいてダンパの開閉状態を判定するようになっている。
次に、上記従来のパターン基板51(図13、図14(b))の製造方法(工程)について図16を参照しながら説明する。
図16に示すように、パターン基板51の製作に必要な各種材料を入荷後、まず[工程1]において、基板上に導電部53,54(電極部)を形成する。
ここで、この[工程1]の処理態様としては2種類あり、下記のいずれかの態様によって導電部53,54の形成を行う。まず、第1の態様としては、基板上に導電ペーストを塗布することによって導電部53,54(電極部)の形成を行う方法がある。これは具体的には、電極印刷[工程1−1A]と、電極乾燥[工程1−2A]との2工程から成る。即ち、基板上の所定領域(電極部を形成する領域)に導電ペーストを塗布(印刷)した後、それを乾燥させることによって導電部53,54の形成を行う。また、第2の態様としては、導電部53,54(電極部)をエッチングによって形成する方法がある。これは、具体的には、パターンマスキング[工程1−1B]とパターンエッチング[工程1−2B]との2工程から成る。即ち、基板上(全面)に銅箔等を形成し、そのうち不要部分をエッチングにより削りとることによって導電部53,54の形成を行う。
次に[工程2]において、基板上に抵抗部55を形成する。これは具体的には、抵抗部55(抵抗器)となり得る導電ペーストを塗布(印刷)する抵抗印刷[工程2−1]と、その乾燥を行う抵抗乾燥[工程2−2]との2工程から成る。
次に[工程3]において、導電部53,54および抵抗部55の形成部位を含むパターン基板51を実際の組み付け寸法に対応させて基板から分割する。その後[工程4]において、このパターン基板51における導電部53,54および抵抗部55の寸法精度ならびに位置精度を検査し、この検査によって、適合品と判定された製品(パターン基板51)については出荷に至る。
特開平8−70553号公報
ところで、上記のような従来のパターン基板51を製作する製造工程(図16)にあっては、各導電部53,54(電極部)を形成する[工程1]や、抵抗部55を形成する[工程2]や、基板分割を行う[工程3]において、それぞれ僅かながらも寸法公差が発生する。こうした各工程における累計的な寸法公差は、製品(パターン基板51)の精度(位置検出精度)低下を招く要因となる。
こうした累計的な寸法公差を抑制するには、図17に示すように、抵抗部55を形成する[工程2]にあっては、先に形成した各導電部53,54(電極部)に対して抵抗部55の形成位置を精度良く合わせ込むことが要求される。また、基板分割を行う[工程3]にあっては、各導電部53,54の寸法公差、さらには抵抗部55の寸法公差を考慮してパターン基板51の分割を行うことが要求される。しかしながら、各工程において、こうした寸法および位置の精度管理を行うことは極めて煩雑であり、それによって製造期間の増大、ひいては製造コストの増大を招いていた。
この発明は、こうした従来の実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、製造コストを抑えて容易に製作することが可能であり、それでいて高精度な位置検出を可能とする回転位置検出装置、アクチュエータ装置、およびパターン基板を提供することにある。
上記の目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、モータにより回転される歯車に設けられ、該歯車とともに回転するパターン基板と、該パターン基板に形成された導電パターンに摺接するブラシとを備え、前記導電パターンに前記ブラシを接触して得られる電気的信号に基づいて前記歯車の回転位置を検出する回転位置検出装置において、前記パターン基板に形成する前記導電パターンを抵抗体よりなる抵抗パターンのみによって形成したことを要旨とする。
この構成によれば、パターン基板には、位置検出用の導電パターンとして抵抗パターンのみが形成される。これにより、パターン基板の構成を極めて簡素な構成とすることができ、同パターン基板を製造コストの増大を招くことなく容易に製作することが可能となる。また本構成では、パターン基板に抵抗パターンのみを形成すればよいため、従来必要としていた電極形成の工程を不要とすることができる。これにより、同工程を実施することによる累計的な寸法公差によって、パターン基板の寸法精度の低下、即ち位置検出精度の低下が生じることを回避することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の回転位置検出装置において、前記抵抗パターンは、前記歯車の回転軸心を中心としてそれぞれ異なる径にて形成され、且つ、径方向に互いに離間して配置される円状または円弧状の複数のパターン形成部が直列的に連なるよう導通接続されてなる、ことを要旨とする。
このように、抵抗パターンの形状としては、例えば、それぞれ異なる径にて形成される円状または円弧状の複数のパターン形成部を径方向に互いに離間して配置し、これらの各パターン形成部を直列的に連なるよう導通接続した形状のものを採用することができる。このように形成された抵抗パターンは、いわゆる略一筆書きの形状を有している。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の回転位置検出装置において、前記複数のパターン形成部は、第1のブラシを介して高電位側電圧が供給される第1のパターン形成部と、第2のブラシを介して低電位側電圧が供給される第2のパターン形成部と、前記第1のパターン形成部と前記第2のパターン形成部との間に介在されて、それらに対し前記直列的に導通接続される第3のパターン形成部と、を少なくとも含み、前記第3のパターン形成部には、前記パターン基板の回転に伴って、前記第1のブラシと前記第1のパターン形成部との接点と、前記第2のブラシと前記第2のパターン形成部との接点との間で変化する抵抗値に応じた相対的な電圧変化を検出する第3のブラシが摺接される、ことを要旨とする。
この構成によれば、第1のパターン形成部と第1のブラシとの接点と、第3のパターン形成部と第3のブラシとの接点と、第2のパターン形成部と第2のブラシとの接点との間の抵抗値はパターン基板の回転に伴って変化(増加または減少)し、それによって第3のパターン形成部と第3のブラシとの接点に現れる電圧は相対的に変化するようになる。したがって、この電圧を検出することにより歯車の回転位置を検出することが可能となる。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の回転位置検出装置において、前記第1のパターン形成部、前記第2のパターン形成部および前記第3のパターン形成部はそれぞれ円弧状に形成されており、前記抵抗パターンは、前記第3のパターン形成部の円弧の両端部に、前記第1のパターン形成部の円弧の一端部と前記第2のパターン形成部の円弧の一端部とがそれぞれ接続されてなる、ことを要旨とする。
この構成によれば、第1〜第3のパターン形成部をそれぞれ円弧状に形成する場合には、第3のパターン形成部の円弧の両端部に、第1のパターン形成部の円弧の一端部と第2のパターン形成部の円弧の一端部とをそれぞれ接続することによって、各パターン形成部を直列的(略一筆書きの形状)に導通接続することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項3又は4に記載の回転位置検出装置において、前記第3のパターン形成部は、前記径方向において前記第1のパターン形成部と前記第2のパターン形成部との間に並んで配置されるように、該第1および第2のパターン形成部に対して前記直列的に導通接続される、ことを要旨とする。
この構成によれば、第3のパターン形成部が径方向に第1のパターン形成部と第2のパターン形成部との間に並んで配置されることによって、パターン基板上に導電性の異物が付着した場合であっても、こうした異物によって高電位側電圧が供給される第1のパターン形成部と低電位側電圧が供給される第2のパターン形成部とが短絡することによる焼損等の発生を極力回避することができる。
請求項6に記載の発明は、請求項3又は4に記載の回転位置検出装置において、前記第3のパターン形成部は、前記第1のパターン形成部と前記第2のパターン形成部よりも前記径方向外側に配置されるように、該第1および第2のパターン形成部に対して前記直列的に導通接続される、ことを要旨とする。
この構成によれば、第3のパターン形成部が第1および第2のパターン形成部よりも径方向外側に配置されることによって、歯車に設けられたパターン基板に位置ずれ等が生じた場合であっても、それによる位置検出精度低下の影響を極力小さくすることができる。
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の回転位置検出装置において、前記パターン基板は、前記抵抗パターンと、前記モータの作動範囲を規制するリミッタ電極とを有してなる、ことを要旨とする。
この構成によれば、パターン基板に抵抗パターンとともにモータの作動範囲を規制するリミッタ電極を設けたことによって、歯車の回転位置を同モータの作動範囲内にて検出することが可能となる。
請求項8に記載の発明は、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の回転位置検出装置をアクチュエータ装置に備えたことを要旨とする。
この構成によれば、製造コストを抑えて容易に製作することが可能であり、それでいて高精度な位置検出が可能なパターン基板を有した回転位置検出装置を備えるアクチュエータ装置を実現することができる。
請求項9に記載の発明は、モータにより回転される歯車に設けられ、外部から供給される電圧に基づいて前記歯車の回転位置に応じた電気的信号を発生させる導電パターンが形成されたパターン基板であって、前記導電パターンを、抵抗体よりなる抵抗パターンのみによって形成したことを要旨とする。
この構成によれば、製造コストを抑えて容易に製作することが可能であり、それでいて高精度な位置検出が可能なパターン基板を実現することができる。
この発明によれば、製造コストを抑えて容易に製作することが可能であり、それでいて高精度な位置検出を可能とする回転位置検出装置、アクチュエータ装置、およびパターン基板を提供することができる。
(第1の実施の形態)
以下、この発明を、例えば車載エアコンに用いられるアクチュエータ装置(以下「アクチュエータ」という)の回転位置検出装置に具体化した第1の実施の形態を図1〜図5に従って説明する。なお、この第1の実施の形態は、アクチュエータの回転位置検出装置を構成するパターン基板(いわゆるポテンショメータ)について説明するものであり、アクチュエータの全体構成は上記説明した図12に示す構成と同様である。従って、図12と同様な構成部分については同一名称および同一符号を付して説明する。
図1は、本実施の形態にかかるパターン基板の構成を示す平面図である。同図に示すように、本実施の形態のパターン基板70は、半リング状のプリント基板(以下「基板」という)71に抵抗体よりなる導電パターン(以下「抵抗パターン」という)72が形成されて構成されている。この抵抗パターン72は、所定の比抵抗を有する導電ペースト(導電材)を基板71上に塗布(印刷)することによって形成される。
抵抗パターン72は、それぞれ中心を同じくして半円弧状に形成され、且つ、径方向に互いに離間して配置される3つの第1円弧部73、第2円弧部74および第3円弧部75と、これら各円弧部73,74,75を直列的に導通接続する接続部76,77とを有して構成されている。各円弧部73,74,75のうち、第1円弧部73は、最も小さな径(円弧径、以下同様)で形成されて基板71の中心側に配置されており、第2円弧部74は、この第1円弧部73よりも大きな径で同第1円弧部73の径方向外側に所定の間隔を隔てて配置されている。また、第3円弧部75は、この第2円弧部74よりもさらに大きな径で同第2円弧部74の径方向外側に所定の間隔を隔てて配置されている。
そして、第1円弧部73は、その一方側の端部において第2円弧部74と接続部76を介して接続されており、第2円弧部74は、同第1円弧部73との接続側と反対側の端部において第3円弧部75と接続部77を介して接続されている。即ち、第1〜第3円弧部73,74,75は、第1円弧部73と第3円弧部75との間に接続部76と第2円弧部74と接続部77とが介在されて直列的に導通接続されている。言い換えれば、抵抗パターン72は、略一筆書きの形状に形成されている。
このように構成された本実施の形態のパターン基板70(ポテンショメータ)は、上述した図12に示すアクチュエータ10において、ギヤ機構(歯車機構)40の出力ギヤ43に固定される(具体的には図12のパターン基板51に代えて設けられる)。即ち、本実施の形態においては、このパターン基板70と、該パターン基板70に形成された抵抗パターン72に摺接可能な複数のブラシ56,57,58を有する導電ユニット52とによって回転位置検出装置50が構成されている。
次に、上記パターン基板70に形成された抵抗パターン72と、それに摺接する導電ユニット52の各ブラシ56,57,58(図12)との電気的接続態様について、引き続き図1および図2の回路図を参照して説明する。
図1および図2に示すように、本実施の形態の抵抗パターン72を構成する第1〜第3円弧部73,74,75には、各ブラシ57,58,56の接点部57a,58a,56aがそれぞれ摺接される。このうち、第3円弧部75には接点部56aを通じて図示しない制御部からプラス(+)側電圧(高電位側電圧)が供給され、第1円弧部73には接点部57aを通じて同制御部からマイナス(−)側電圧(低電位側電圧)が供給されるようになっている。
即ち、本実施の形態において、接点部56aが摺接される第3円弧部75と、接点部58aが摺接される第2円弧部74と、接点部57aが摺接される第1円弧部73との間にはそれぞれ一定電圧が印加されるようになっている。そして、このような電気接続状態において、本実施の形態では第2円弧部74に摺接する接点部58aに現れる電圧がポテンショ電圧として同制御部により検出されるようになっている。なお、本実施の形態において、第3円弧部75は第1のパターン形成部を構成し、第1円弧部73は第2のパターン形成部を構成し、第2円弧部74は第3のパターン形成部を構成する。
今、アクチュエータ10において、モータ30の駆動により出力ギヤ43が回転され、この出力ギヤ43とともに本実施の形態のパターン基板70が図1に示す矢印Aの方向に回転される場合について考える。この場合、パターン基板70の回転にともない、接点部56aと接点部58aとの間に存在する抵抗体(抵抗パターン72)の長さは短くなる一方、接点部58aと接点部57aとの間に存在する抵抗体(抵抗パターン72)の長さは長くなる。したがって、接点部56aと接点部58aとの間の抵抗値は小さくなり、接点部58aと接点部57aとの間の抵抗値は大きくなる。これにより、接点部58aに現れる電圧(ポテンショ電圧)は相対的に高くなる。
これとは逆に、パターン基板70が図1に示す矢印Bの方向に回転される場合、接点部56aと接点部58aとの間に存在する抵抗体(抵抗パターン72)の長さは長くなる一方、接点部58aと接点部57aとの間に存在する抵抗体(抵抗パターン72)の長さは短くなる。したがって、接点部56aと接点部58aとの間の抵抗値は大きくなり、接点部58aと接点部57aとの間の抵抗値は小さくなる。これにより、接点部58aに現れる電圧(ポテンショ電圧)は相対的に低くなる。
従って、本実施の形態のパターン基板70を用いれば、このような接点部58aの電圧(ポテンショ電圧)を検出することで、出力ギヤ43の回転位置、即ち、回転軸43aの角度を検出することができ、これにより該回転軸43aに連結されたダンパ(図示略)の開閉状態を判定することが可能となる。ここで、図3に示すように、本実施の形態のパターン基板70においては、第2円弧部74と接点部58aとの接点位置の移動にしたがってポテンショ電圧が比例変化するようになっており、この比例変化するポテンショ電圧に基づいて回転軸43aの角度を検出するようになっている。
次に、本実施の形態のパターン基板70の製造方法(工程)について図4および図5を参照しながら説明する。
図4および図5に示すように、本実施の形態では、パターン基板70の製作に必要な各種材料を入荷した後、まず[工程1]において、基板71上に抵抗パターン72を形成する。なお、この処理では、抵抗パターン72の第1円弧部73と、第2円弧部74と、第3円弧部75と、接続部76,77とを一括して形成する。
ここで、この[工程1]の処理は、具体的には、抵抗体(抵抗パターン72)となる導電材を塗布(印刷)する抵抗印刷[工程1−1]と、その乾燥を行う抵抗乾燥[工程1−2]との2工程からなる。
次に[工程2]において、上記抵抗パターン72の形成部位を含むパターン基板70を実際の組み付け寸法に対応させて基板71から分割する。その後[工程3]において、このパターン基板70における抵抗パターン72の寸法精度ならびに位置精度を検査し、この検査の結果、適合品と判定された製品(パターン基板70)については出荷に至る。
以上記述したように、本実施の形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)パターン基板70に略一筆書き状にてなる抵抗パターン72を形成し、この抵抗パターン72上の2個所の接点部56a,57a間に一定電圧を供給して、それら接点部56a,57a間において同抵抗パターン72に摺接する接点部58aに現れる電圧変化をポテンショ電圧として検出するようにした。これによれば、パターン基板70の構成を極めて簡易な構成としながらも、アクチュエータ10の出力ギヤ43の回転位置を精度良く検出することができる。
(2)パターン基板70を抵抗パターン72のみによる構成としたため、パターン基板70の製造工程を簡素化することができる。即ち、本実施の形態のパターン基板70とすれば、電極形成のための工程(銅箔パターンのエッチングによる電極の形成、あるいは、導電ペースト塗布(印刷)による電極の形成)を省略することができる。したがって、従来の製造工程に比べて製造期間を短縮することができ、ひいては製造コストの削減に寄与することができる。
(3)本実施の形態では、パターン基板70を抵抗パターン72のみによる構成としたため、その製造工程を、抵抗パターン72の形成、パターン基板70の分割、およびパターン基板70の検査の3工程とすることができる。このため、従来では4工程(電極形成、抵抗形成、基板分割、および検査)要していた製造工程に比べ工程数を削減することができる。その結果、各工程における累計的な寸法公差を抑えることができ、製品(パターン基板70)の寸法精度の低下、ひいては位置検出精度の低下を抑制することができる。また、工程数を削減できるため、各工程における寸法および位置の精度管理の煩雑さも従来に比べて解消される。これにより、製造期間の増大、ひいては製造コストの増大を抑えてパターン基板70を容易に製作することが可能となる。
(4)本実施の形態のパターン基板70では、プラス側電圧を供給する接点部56aが摺接される第3円弧部75と、マイナス側電圧を供給する接点部57aが摺接される第1円弧部73とが径方向に第2円弧部74を間に挟んで(接続部76,77にて直列的に接続されて)配置されている。したがって、抵抗パターン72の表面に導電性の異物が付着した場合にも、こうした異物によって第3円弧部75(プラス側)と第1円弧部73(マイナス側)とが短絡することによる焼損等の発生を極力回避することができる。
(第2の実施の形態)
以下、この発明を具体化した第2の実施の形態を上記第1の実施の形態との相違点を中心に図6および図7に従って説明する。なお、この第2の実施の形態は、パターン基板に形成する抵抗パターンの形状を変更したものであり、その他の構成は第1の実施の形態と同様である。従って、第1の実施の形態と同様な構成部分については同一名称および同一符号を付してその詳細な説明を省略する。
図6は、本実施の形態にかかるパターン基板の構成を示す平面図である。同図に示すように、このパターン基板80は、第1の実施の形態と同様、基板71に抵抗パターン82が形成されて構成されている。この抵抗パターン82は、第1の実施の形態と同様、3つの第1円弧部73、第2円弧部74および第3円弧部75と、これらの各円弧部73,74,75を直列的に導通接続する接続部78,79とを有して構成されている。
ここで、本実施の形態においては、第1円弧部73は、その一方側の端部において第3円弧部75と接続部78を介して接続されており、第2円弧部74は、上記第1円弧部73と上記第3円弧部75との接続側と反対側の端部において同第3円弧部75と接続部79を介して接続されている。即ち、第1〜第3円弧部73,74,75は、第1円弧部73と第2円弧部74との間に、接続部78と、第3円弧部75と、接続部79とが介在されて直列的に導通接続されている。言い換えれば、抵抗パターン82は第1の実施の形態と同様、略一筆書きの形状に形成されている。
このような抵抗パターン82において、第1〜第3円弧部73,74,75には、図6,図7に示すように、各ブラシ57,56,58の接点部57a,56a,58aがそれぞれ摺接され、第2円弧部74には接点部56aを通じてプラス側電圧が供給され、第1円弧部73には接点部57aを通じてマイナス側電圧が供給されるようになっている。
即ち、本実施の形態においては、接点部56aが摺接される第2円弧部74と、接点部58aが摺接される第3円弧部75と、接点部57aが摺接される第1円弧部73との間に一定電圧がそれぞれ印加されるようになっている。そして、このような電気接続状態において、本実施の形態では第3円弧部75に摺接する接点部58aに現れる電圧がポテンショ電圧として検出されるようになっている。なお、本実施の形態においては、第2円弧部74は第1のパターン形成部を構成し、第1円弧部73は第2のパターン形成部を構成し、第3円弧部75は第3のパターン形成部を構成する。
このように構成された本実施の形態のパターン基板80によれば、上述した第1の実施の形態で奏する(1)〜(3)の効果と同様な効果に加えて、以下の効果を奏する。
(1)本実施の形態のパターン基板80では、第1円弧部73および第2円弧部74よりも径方向外側に配置される第3円弧部75に摺接する接点部58aにてポテンショ電圧を検出するようにした。この構成とすれば、第1の実施の形態に比べて、出力ギヤ43に対するパターン基板80の位置ずれやポテンショ電圧検出接点(接点部58aと第3円弧部75との接点)の位置ずれが生じる場合にも、それによる位置検出精度への影響を相対的に小さくできる。つまり、本実施の形態では、各円弧部73,74,75のうち、最も大きな径にて形成される第3円弧部75上にてポテンショ電圧を検出するようにしたことにより、該ポテンショ電圧を第1円弧部73上にて検出する場合や第2円弧部74上にて検出する場合に比べて、上記位置ずれに伴う検出精度低下の影響を極力小さくすることができる。
(第3の実施の形態)
以下、この発明を具体化した第3の実施の形態を上記各実施の形態との相違点を中心に図8に従って説明する。この第3の実施の形態は、パターン基板上に、位置検出を行うための抵抗パターンに加えて、該位置検出を行う範囲をモータ30を作動させる範囲(作動範囲)に基づいて規制するリミッタ電極を形成したものである。なお、抵抗パターンについては上記第2の実施の形態(図6参照)と同様な構成であるため、第2の実施の形態と同様な構成部分については同一名称および同一符号を付してその詳細な説明を省略する。
図8は、本実施の形態にかかるパターン基板の構成を示す平面図である。同図に示すように、このパターン基板90は、略リング状の基板91に上記第2の実施の形態と同形状の抵抗パターン82と、リミッタ電極92とが基板91の中心に対して点対称となる位置に形成されて構成されている。
リミッタ電極92は、抵抗パターン82と同様、それぞれ中心を同じくして略半円弧状に形成され、且つ、径方向に互いに離間して配置される3つの第1電極部93、第2電極部94および第3電極部95と、これらの各電極部93,94,95を直列的に導通接続する接続部96,97とを有して構成されている。このうち、第1電極部93は、最も小さな径で形成されて基板91の中心側に配置されており、第2電極部94は、それよりも大きな径で同電極部93の径方向外側に所定の間隔を隔てて配置されている。また、第3電極部95は、それよりもさらに大きな径で同電極部94の径方向外側に所定の間隔を隔てて配置されている。
そして、第1電極部93は、その一方側の端部において第2電極部94と接続部96を介して接続されているとともに、同第2電極部94との接続側と反対側の端部において第3電極部95と接続部97を介して接続されている。即ち、第1〜第3電極部93,94,95は、第2電極部94と第3電極部95との間に、接続部96と第1電極部93と接続部97とが介在されて直列的に導通接続されている。言い換えれば、リミッタ電極92は、抵抗パターン82と同様、略一筆書きの形状に形成されている。
このようなリミッタ電極92には、図示しない制御部から端子T1,T2を介してモータ30を駆動する駆動電圧が供給されるようになっている。なお、図中、端子Ta,Tbは、抵抗パターン82にそれぞれプラス側電圧とマイナス側電圧とを供給するための端子であり、端子Tpは、抵抗パターン82に現れるポテンショ電圧を検出するための端子である。
このようなパターン基板90において、モータ30は、リミッタ電極92の各電極部93,94,95を通じて同モータ30に駆動電圧を供給するための接点部98a,98b,98cがそれら各電極部93,94,95と接触する回転範囲内において作動される。
従って、パターン基板90が図8に示す矢印Aの方向に回転され、リミッタ電極92の第3電極部95に接触する接点部98cが同電極部95の端部95aを外れると、モータ30への給電が遮断されて、同モータ30の作動が停止される。反対に、パターン基板90が図8に示す矢印Bの方向に回転され、リミッタ電極92の第2電極部94に接触する接点部98bが同電極部94の端部94aを外れると、モータ30への給電が遮断されて、同モータ30の作動が停止される。
このように、本実施の形態では、パターン基板90上に抵抗パターン82とともにモータ30の作動範囲を規制するリミッタ電極92を設けたことにより、出力ギヤ43の回転位置をモータ30の作動範囲内にて検出することが可能となる。
(第4の実施の形態)
以下、この発明を具体化した第4の実施の形態を図9および図10に従って説明する。この第4の実施の形態は、上記各実施の形態のパターン基板70,80,90に形成する抵抗パターン72,82の設計寸法と比抵抗との関係について説明するものである。なお、ここでは第1の実施の形態の抵抗パターン72を例に説明し、第1の実施の形態と同様な構成部分については同一名称および同一符号を付してその詳細な説明を省略する。
上記第1の実施の形態でも述べたように、抵抗パターン72(図9)は、パターン基板70(図9では省略している)の回転にともなって、接点部57aと接点部58aとの間の抵抗値、および接点部56aと接点部58aとの間の抵抗値が各々相対的に変化(増減)する。
このような抵抗パターン72において、接点部58aに現れるポテンショ電圧を上述した図3に示す如く第2円弧部74上の移動に伴って比例変化させるには、接点部57aと接点部58aとの間、および接点部56aと接点部58aとの間で、パターン基板70の単位回転量(単位角度)当たりの抵抗値の変化量をそれぞれ同じにすればよい。
ここで、図9に示すように、接点部58aと接続部76との間(図中Pc−Eb間)の円弧角をθ1、この円弧角θ1内に存在する第1円弧部73の抵抗体の長さをL1、第2円弧部74の抵抗体の長さをL2とすると、これら各抵抗体L1,L2の抵抗値R1,R2は、それぞれ次式によって表される。
R1=R×(2πr1/d1)×(θ1/360) …(1)
R2=R×(2πr2/d2)×(θ1/360) …(2)
なお、式(1),(2)において、Rは抵抗パターン72の比抵抗、r1は第1円弧部73の円弧径、r2は第2円弧部74の円弧径、d1は第1円弧部73の径方向の幅、d2は第2円弧部74の径方向の幅である。
また、接点部58aと接続部77との間(図中Pc−Ea間)の円弧角をθ2、この円弧角θ2内に存在する第2円弧部74の抵抗体の長さをL3、第3円弧部75の抵抗体の長さをL4とすると、これら各抵抗体L3,L4の抵抗値R3,R4は、それぞれ次式によって表される。
R3=R×(2πr2/d2)×(θ2/360) …(3)
R4=R×(2πr3/d3)×(θ2/360) …(4)
なお、式(4)において、r3は第3円弧部75の円弧径、d3は第3円弧部75の径方向の幅である。
従って、これらの式(1)〜(4)から、接点部57aと接点部58aとの間の抵抗値はR1+R2によって表され、接点部56aと接点部58aとの間の抵抗値はR3+R4によって表される(なお、説明の複雑化を避けるため、ここでは接続部76,77の抵抗値については考慮していない)。
これにより、第2円弧部74上を摺動する接点部58aのポテンショ電圧を、図10に示すように直線的に比例変化させるには、
θ2/θ1=(R3+R4)/(R1+R2) …(5)
とすればよい。
ここで、式(5)に式(1)〜(4)を代入すると、上式(5)は、
r1/d1=r3/d3 …(6)
となる。
即ち、この式(6)に従って、第1円弧部73と第3円弧部75の円弧径r1,r3、および径方向の幅d1,d3を設定すれば、図10に示す直線状のポテンショ特性を持つ抵抗パターン72を、同一の比抵抗Rを有する第1〜第3円弧部73〜75(及び接続部76,77)によって形成することが可能となる。
これは、言い換えれば、上式(6)を満たすならば、一種類の抵抗体(比抵抗R)によって抵抗パターン72を形成しても、接点部57aと接点部58aとの間、および接点部56aと接点部58aとの間における抵抗値/角度の値を同一にすることができるということを示している(つまり(R1+R2)/θ1=(R3+R4)/θ2となる)。その結果、ポテンショ特性を直線状にすることができ、該ポテンショ電圧検出のための制御を容易化することができる。
従って、本方式を用いれば、一種類の抵抗体(比抵抗R)により、抵抗パターン72の形状を複雑化することなく(つまり式(6)の関係を満たす寸法さえ設定すればよい)、しかも直線状のポテンショ特性を持つ制御性に優れた抵抗パターン72を容易に形成することが可能となる。
なお、以上では、第1の実施の形態の抵抗パターン72を本方式を用いて形成する場合について説明したが、勿論、本方式を第2の実施の形態の抵抗パターン82の形成に応用することも可能である。
(第5の実施の形態)
以下、この発明を具体化した第5の実施の形態を図11に従って説明する。この第5の実施の形態は、上記各実施の形態のパターン基板70,80,90に形成する抵抗パターン72,82を出力ギアに直接形成(印刷)するようにしたものである。なお、ここでは第1の実施の形態の抵抗パターン72を例に説明し、第1の実施の形態と同様な構成部分については同一名称および同一符号を付してその詳細な説明を省略する。
即ち、図11に示すように、本実施の形態においては、出力ギア100に抵抗パターン72が直接印刷されて形成されている。この出力ギア100は、抵抗パターン72の印刷面をケース部21側として、該ケース部21とカバー部22とに組み付けられる。
このように、本実施の形態では、出力ギア100に抵抗パターン72を直接形成しているため、上記各実施の形態のようなパターン基板を別途設ける必要がなくなり、これにより部品点数を減らして製造コストを削減することが可能となる。
尚、上記各実施の形態は、以下の態様に変更して実施してもよい。
(変形例1)抵抗パターン72,82を構成する第1〜第3円弧部73,74,75のうち、最も小さな径にて形成される第1円弧部73については例えば円状に形成してもよい。即ち、抵抗パターン72,82の形状としては、図13に示すような形状(但し全て抵抗体で形成する)であってもよい。
(変形例2)第1および第2の実施の形態におけるパターン基板70,80の形状は、必ずしも半リング状とする必要はなく、例えばリング状としてもよい。
(変形例3)各実施の形態では、抵抗パターン72,82を構成するパターン形成部を第1〜第3円弧部73,74,75の3つとしたが、少なくとも3つから構成されていればよい。即ち、抵抗パターン72,82としては、それらを構成する円状または円弧状の複数のパターン形成部が直列的(略一筆書きの形状)に導通接続されていればよく、これを満たすならば、4以上(それぞれ異なる径を有する4以上のパターン形成部を径方向に互いに離間させて配置させる)であってもよい。
(変形例4)抵抗パターンを構成する第1〜第3円弧部73,74,75の接続態様としては、図1に示す抵抗パターン72の接続態様(ポテンショ電圧を第2円弧部74上にて検出する態様)や、図6に示す抵抗パターン82の接続態様(ポテンショ電圧を第3円弧部75上にて検出する態様)のみに限られない。例えば、最も径の小さな第1円弧部73の両端に、この第1円弧部73の径方向外側に配置される第2円弧部74の一端部と、さらにこの第2円弧部74の外側に配置される第3円弧部75の一端部とをそれぞれ接続する態様であってもよい。即ち、第2円弧部74と第3円弧部75との間に第1円弧部73が直列的に導通接続される態様とする。この場合は、第2円弧部74と第3円弧部75とにプラス側電圧とマイナス側電圧とをそれぞれ供給し、ポテンショ電圧は、第1円弧部73上にて検出するようにする。このように第1〜第3円弧部73,74,75を一筆書き状に接続する態様としても、第1の実施の形態で奏する(1)〜(3)の効果と同様な効果を期待することができる。
(変形例5)第3の実施の形態において、リミッタ電極92の形状は図8に例示するものに限らず、原理的に同じであればその他の形状であってもよい。
第1の実施の形態のパターン基板(ポテンショメータ)を示す平面図。 同実施の形態のパターン基板の概略回路図。 同実施の形態のパターン基板におけるポテンショ特性を示す説明図。 同実施の形態のパターン基板の製造工程を示すブロック図。 同実施の形態のパターン基板の製造工程(図4)を説明する為の説明図。 第2の実施の形態のパターン基板(ポテンショメータ)を示す平面図。 同実施の形態のパターン基板の概略回路図。 第3の実施の形態のパターン基板(ポテンショメータ)を示す平面図。 第4の実施の形態を説明するための説明図。 パターン基板の回転量(角度)とポテンショ電圧との関係を説明するための説明図。 第5の実施の形態を説明するための説明図。 従来の回転位置検出装置を備えたアクチュエータ装置の分解斜視図。 従来のパターン基板(ポテンショメータ)を示す平面図。 (a)は従来のアクチュエータ装置(図12)の電気接続構成を示す概略回路図、(b)は従来のパターン基板の原理構成を示す平面図。 従来のパターン基板を使用した回路位置検出装置の動作特性図。 従来のパターン基板の製造工程を示すブロック図。 従来のパターン基板の製造工程(図16)を説明する為の説明図。
符号の説明
10…アクチュエータ(アクチュエータ装置)、30…モータ、40…ギヤ機構、43…出力ギヤ、43a…回転軸(出力軸)、50…回転位置検出装置、52…導電ユニット、56,57,58…ブラシ、56a,57a,58a…接点部、70,80,90…パターン基板、71,81,91…基板、72,82…抵抗パターン、73…第1円弧部、74…第2円弧部、75…第3円弧部、76,77,78,79…接続部、92…リミッタ電極。

Claims (9)

  1. モータにより回転される歯車に設けられ、該歯車とともに回転するパターン基板と、該パターン基板に形成された導電パターンに摺接するブラシとを備え、前記導電パターンに前記ブラシを接触して得られる電気的信号に基づいて前記歯車の回転位置を検出する回転位置検出装置において、
    前記パターン基板に形成する前記導電パターンを抵抗体よりなる抵抗パターンのみによって形成したことを特徴とする回転位置検出装置。
  2. 前記抵抗パターンは、前記歯車の回転軸心を中心としてそれぞれ異なる径にて形成され、且つ、径方向に互いに離間して配置される円状または円弧状の複数のパターン形成部が直列的に連なるよう導通接続されてなる、
    請求項1記載の回転位置検出装置。
  3. 前記複数のパターン形成部は、
    第1のブラシを介して高電位側電圧が供給される第1のパターン形成部と、
    第2のブラシを介して低電位側電圧が供給される第2のパターン形成部と、
    前記第1のパターン形成部と前記第2のパターン形成部との間に介在されて、それらに対し前記直列的に導通接続される第3のパターン形成部と、を少なくとも含み、
    前記第3のパターン形成部には、前記パターン基板の回転に伴って、前記第1のブラシと前記第1のパターン形成部との接点と、前記第2のブラシと前記第2のパターン形成部との接点との間で変化する抵抗値に応じた相対的な電圧変化を検出する第3のブラシが摺接される、
    請求項2記載の回転位置検出装置。
  4. 前記第1のパターン形成部、前記第2のパターン形成部および前記第3のパターン形成部はそれぞれ円弧状に形成されており、
    前記抵抗パターンは、前記第3のパターン形成部の円弧の両端部に、前記第1のパターン形成部の円弧の一端部と前記第2のパターン形成部の円弧の一端部とがそれぞれ接続されてなる、
    請求項3記載の回転位置検出装置。
  5. 前記第3のパターン形成部は、前記径方向において前記第1のパターン形成部と前記第2のパターン形成部との間に並んで配置されるように、該第1および第2のパターン形成部に対して前記直列的に導通接続される、
    請求項3又は4記載の回転位置検出装置。
  6. 前記第3のパターン形成部は、前記第1のパターン形成部と前記第2のパターン形成部よりも前記径方向外側に配置されるように、該第1および第2のパターン形成部に対して前記直列的に導通接続される、
    請求項3又は4記載の回転位置検出装置。
  7. 前記パターン基板は、前記抵抗パターンと、前記モータの作動範囲を規制するリミッタ電極とを有してなる、
    請求項1乃至6のいずれか一項記載の回転位置検出装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれか一項記載の回転位置検出装置を備えたアクチュエータ装置。
  9. モータにより回転される歯車に設けられ、外部から供給される電圧に基づいて前記歯車の回転位置に応じた電気的信号を発生させる導電パターンが形成されたパターン基板であって、
    前記導電パターンを、抵抗体よりなる抵抗パターンのみによって形成したことを特徴とするパターン基板。
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