JP2005337201A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料圧力が機関運転状態に応じた要求燃料圧力よりも高い場合に、混合気の空燃比がリッチになってエミッションが悪化するのを抑制する。
【解決手段】エンジン11は、燃焼室17への吸入空気の流量を調整するスロットルバルブ18と、通電により開弁し、かつ高圧燃料ポンプ37から圧送された燃料を燃焼室17に噴射供給して混合気を形成する電磁式燃料噴射弁33とを備える。電子制御装置61は、エンジン11の運転状態に応じた要求燃料噴射量に対応する燃料噴射弁33の要求通電時間が、その燃料噴射弁33の動作を保証する最小通電時間よりも低くなるのを制限する。高圧燃料ポンプ37から燃料噴射弁33への燃料圧力がエンジン11の運転状態に応じた要求燃料圧力よりも高い状態で上記要求通電時間の制限が行われるときに、その制限に伴い生ずる燃料噴射量の増量に応じて、スロットルバルブ18を開き側に駆動して吸入空気量を増量させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電磁式燃料噴射弁を開弁させることにより、燃料ポンプから圧送された燃料を燃焼室に噴射供給するようにした内燃機関に適用される制御装置に関するものである。
一般的な筒内噴射内燃機関では機関運転状態に応じた要求燃料噴射量が算出される。一方で、燃料ポンプから燃料が電磁式燃料噴射弁に圧送される。そして、上記要求燃料噴射量に対応する要求通電時間にわたって通電が行われて燃料噴射弁が開弁される。この開弁に伴い、燃料が内燃機関の燃焼室へ噴射供給され、吸気通路を通じて燃焼室に吸入される空気と混ざり合って混合気となる。こうした内燃機関では、吸気ポートに燃料を噴射するポート噴射式内燃機関よりも高い圧力の燃料が燃料ポンプから燃料噴射弁に圧送されて、その燃料噴射弁から燃焼室に噴射される。このように高圧の燃料を噴射するのは、燃料の分散性を向上させるためである。
また、燃料の噴射圧は機関運転状態に応じて可変制御される。この制御に際しては、燃料ポンプに要求される要求燃料圧力が機関運転状態に基づいて算出される。そして、実際の燃料圧力が要求燃料圧力に一致するように燃料ポンプが制御される。
ところで、燃料噴射弁には、個々の噴射特性として精度の高い噴射性能を保証する最小通電時間が存在し、その特性が燃料噴射の制御精度に大きな影響を及ぼす。すなわち、燃料噴射弁の要求通電時間が最小通電時間よりも長い領域では、要求通電時間と燃料噴射量とが比例関係を維持し高い制御精度が得られる。しかし、要求通電時間が最小通電時間よりも短くなる領域では、燃料噴射弁におけるコイルや磁気回路の製造ばらつき等により燃料噴射量のばらつきを招く。
これに対しては、要求通電時間が最小通電時間以下である領域では、要求通電時間を最小通電時間に制限することが行われている(例えば、特許文献1参照)。この制限により、燃料噴射弁は常に最小通電時間以上の通電時間にて駆動されることとなり、燃料噴射弁の噴射特性のばらつきに起因する制御精度の低下が解消される。
特開平8−165972号公報
ところが、実際の燃料圧力が要求燃料圧力よりも高い場合、燃料噴射弁の要求通電時間が最小通電時間以下である領域では、機関運転状態に応じた要求燃料噴射量よりも多くの燃料が燃焼室に噴射供給され、このことが次に示す新たな問題を引き起こす。
すなわち、燃料圧力を低下させるような機関運転状態の変化が上記内燃機関で起こったとき、要求燃料圧力については、その機関運転状態の変化に応じて瞬時に低下する。しかし、実際の燃料圧力は急には要求燃料圧力まで下がらない。これは、実際の燃料圧力は燃料の噴射によって下がるためである。従って、要求燃料圧力が低い値に切り替わってから実際の燃料圧力が切替え後の要求燃料圧力に一致するまでの期間は、実際の燃料圧力が要求燃料圧力よりも高い状態となる。その結果、この期間は意図しているよりも多くの燃料が噴射されてしまい、空燃比が理論空燃比よりも濃い状態(リッチ)となり、エミッションの悪化を招くおそれがある。
この不具合については、燃料噴射弁の要求通電時間が短くされることである程度対処可能である。しかし、この効果は、要求通電時間が最小通電時間よりも長い領域でしか得られない。要求通電時間が最小通電時間以下である領域では、その最小通電時間に制限されるため、このように制限された領域では上記空燃比がリッチになる不具合を解消することが困難である。なお、上記特許文献1は、最小通電時間に制限された領域での出力特性を適正にしようとするものであり、上記問題について対策を講じたものではないため、上記と同様の問題が起こる。
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、燃料圧力が機関運転状態に応じた要求燃料圧力よりも高い場合に、混合気の空燃比がリッチになってエミッションが悪化するのを抑制することのできる内燃機関の制御装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の発明では、燃焼室への吸入空気の流量を調整する吸入空気量調整手段と、通電により開弁し、かつ燃料ポンプから圧送された燃料を、前記吸入空気の流入した前記燃焼室に噴射供給して混合気を形成する電磁式燃料噴射弁とを備える内燃機関に用いられ、機関運転状態に応じた要求燃料噴射量に対応する前記燃料噴射弁の要求通電時間が、同燃料噴射弁の動作を保証する最小通電時間よりも低くなるのを制限する通電時間制限手段を備える内燃機関の制御装置において、前記燃料ポンプから前記燃料噴射弁への燃料圧力が機関運転状態に応じた要求燃料圧力よりも高い状態で前記通電時間制限手段による制限が行われるときに、その制限に伴い生ずる燃料噴射量の増量に応じて、前記吸入空気量調整手段による吸入空気量を増量させる空気量増量手段を備えている。
上記の構成によれば、内燃機関では吸入空気の流量が吸入空気量調整手段によって調整される。また、通電により電磁式燃料噴射弁が開弁されると、その開弁に伴い、燃料ポンプから圧送された燃料が燃焼室に噴射供給される。この燃料と前記吸入空気とが混ざり合って混合気が形成される。
ところで、こうした内燃機関の運転状態が変化して、燃料ポンプに要求される要求燃料圧力が低下した場合、実際の燃料圧力は急激には低下しない。そのため、要求燃料圧力が低下してから実際の燃料圧力が要求燃料圧力に一致するまでの期間は、実際の燃料圧力が要求燃料圧力よりも高い状態となり、意図しているよりも多くの燃料が噴射されて空燃比がリッチになるおそれがある。
これに対しては、燃料噴射量が減少されることである程度の対処が可能である。しかし、燃料噴射弁の要求通電時間が、その燃料噴射弁の動作を保証する最小通電時間以下となった場合には、通電時間制限手段により要求通電時間が最小通電時間に制限される。このように制限された領域では、上記空燃比がリッチになる不具合を解消することが困難である。
この点、請求項1に記載の発明では、前記のように実際の燃料圧力が機関運転状態に応じた要求燃料圧力よりも高い状態で要求通電時間が制限されるときには、空気量増量手段によって吸入空気量調整手段が制御され、上記要求通電時間の制限に伴い増加する燃料噴射量に応じて吸入空気量が増量される。この吸入空気の増量により混合気の空燃比が希薄となる。その結果、増量が行われない場合に比べて空燃比のリッチの度合いが小さくなり、エミッションの悪化が抑制される。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の発明において、前記吸入空気量調整手段は吸気通路に設けられ、かつスロットル開度を変化させることにより前記吸入空気量を調整するスロットルバルブを含み、前記空気量増量手段は、前記通電時間制限手段による制限が行われるときの前記混合気の空燃比を基準とし、これよりも希薄側の所定空燃比を実現すべく前記スロットルバルブに要求される要求スロットル開度を最小スロットル開度とするとともに、そのときの要求スロットル開度が前記最小スロットル開度よりも閉じ側の値になるのを制限することにより、前記吸入空気量を増量させるものであるとする。
また、請求項3に記載の発明では、請求項2に記載の発明において、前記空気量増量手段における前記所定空燃比は理論空燃比であるとする。
上記請求項2に記載の発明によれば、吸入空気量の増量に際し、実際の燃料圧力が機関運転状態に応じた要求燃料圧力よりも高い状態で要求通電時間が制限されるときの混合気の空燃比が基準とされる。この基準よりも希薄側の所定空燃比を実現するための要求スロットル開度が最小スロットル開度とされる。この所定空燃比としては、例えば、請求項3に記載の発明によるように理論空燃比としてもよい。そして、そのときの要求スロットル開度が最小スロットル開度よりも閉じ側の値であると、要求スロットル開度が最小スロットル開度に制限される。このように要求スロットル開度が制限された状態では、要求スロットル開度は制限されない場合よりも開き側の値となり、スロットルバルブが開き側に駆動され、燃焼室への吸入空気の流量が増量される。従って、この増量によって混合気の空燃比が希薄となり、上記請求項1に記載の発明の効果が確実なものとなる。
請求項4に記載の発明では、請求項2又は3に記載の発明において、前記空気量増量手段は、前記要求燃料圧力及び前記最小通電時間に基づき要求燃料噴射量を求め、同要求燃料噴射量の燃料が含まれる混合気を前記所定空燃比とするための吸入空気量を要求空気量として算出するとともに、同要求空気量を前記燃焼室に吸入させるべく前記スロットルバルブに要求される要求スロットル開度を前記最小スロットル開度として算出するものであるとする。
上記の構成によれば、空気量増量手段では、燃料圧力と最小通電時間とに基づいて要求燃料噴射量が求められる。この量の燃料が含まれる混合気を所定空燃比とするための吸入空気量が要求空気量として算出される。そして、この要求空気量を燃焼室に吸入させるためにスロットルバルブに要求される要求スロットル開度が算出される。そのため、算出した要求スロットル開度を最小スロットル開度とすることで、上記要求スロットル開度の制限に用いられる最小スロットル開度を確実に算出することができる。
<第1実施形態>
以下、本発明を具体化した第1実施形態について、図1〜図4を参照して説明する。
図1に示すように、車両には、内燃機関としてガソリンエンジン(以下、単にエンジンという)11が搭載されている。エンジン11は、複数の気筒(シリンダ)12を有するシリンダブロック13を備えている。各シリンダ12内にはピストン14が往復動可能に収容されている。各ピストン14は、コネクティングロッド15を介し、エンジン11の出力軸であるクランクシャフト16に連結されている。各ピストン14の往復運動は、コネクティングロッド15によって回転運動に変換された後、クランクシャフト16に伝達される。
シリンダ12毎の燃焼室17には、吸入空気量調整手段としてのスロットルバルブ18、サージタンク19、吸気マニホルド21等を有する吸気通路22が接続されている。エンジン11の外部の空気は、吸気通路22の各部を順に通過して燃焼室17に取り込まれる。スロットルバルブ18は、吸気通路22のサージタンク19よりも上流に回動可能に設けられており、ステップモータ等のアクチュエータ23によって駆動される。アクチュエータ23は、運転者によるアクセルペダル24の踏込み操作等に応じて作動し、スロットルバルブ18を回動させる。吸気通路22を流れる吸入空気量は、スロットルバルブ18の回動角度(スロットル開度)に応じて変化する。
また、燃焼室17には、排気マニホルド25、触媒コンバータ26等を有する排気通路27が接続されている。燃焼室17で生じた燃焼ガス(排気)は、排気通路27の各部を順に通ってエンジン11の外部へ排出される。
エンジン11には、吸気通路22及び燃焼室17間を開閉する吸気バルブ28と、排気通路27及び燃焼室17間を開閉する排気バルブ29とがシリンダ12毎に往復動可能に設けられている。各吸気バルブ28は、クランクシャフト16に連動して回転する吸気カムシャフト31等によって駆動される。また、各排気バルブ29は、クランクシャフト16に連動して回転する排気カムシャフト32等によって駆動される。
エンジン11には、電磁式の燃料噴射弁33が各シリンダ12に対応して取付けられている。各燃料噴射弁33は共通のデリバリパイプ34に接続されており、同デリバリパイプ34内の燃料が各燃料噴射弁33に分配供給される。
車両には、デリバリパイプ34を通じて各燃料噴射弁33に燃料を供給するための燃料供給装置35が設けられている。燃料供給装置35は、低圧燃料ポンプ36及び高圧燃料ポンプ37を備えている。低圧燃料ポンプ36は電動モータ(図示略)によって駆動され、燃料タンク38内の燃料を、フィルタ39を通じて吸引し吐出する。この吐出された燃料は高圧燃料ポンプ37へ圧送される。
高圧燃料ポンプ37内では、プランジャ(図示略)がエンジン11によって往復動されて、燃料が吸入及び加圧される。また、電磁弁(図示略)が加圧行程中の最適なタイミングで閉じられることにより、必要な燃料が吐出されて上記デリバリパイプ34へ圧送される。燃料の吐出量の調整は、電磁弁の閉弁時期を制御することによって行われる。
なお、図1中の41は、低圧燃料ポンプ36から吐出された燃料の圧力が所定値以上になると開弁して、その燃料を燃料タンク38に戻すための圧力調節弁である。
そして、前記のようにして燃料が供給された各燃料噴射弁33に対する通電を制御してこれらを開閉させることにより、燃料噴射弁33から高圧の燃料が各燃焼室17へ噴射される。このときの燃料噴射量は、燃料噴射弁33の通電時間、すなわち開弁時間によって決まる。そして、燃料噴射弁33から噴射された燃料は、燃焼室17内に流入した上記吸入空気と混ざり合って混合気となる。
エンジン11には点火プラグ42が各シリンダ12に対応して取付けられている。点火プラグ42は、イグナイタ43からの点火信号に基づいて駆動される。点火プラグ42には、点火コイル44から出力される高電圧が印加される。そして、前記混合気は点火プラグ42の火花放電によって着火され、爆発・燃焼する。このときに生じた高温高圧の燃焼ガスによりピストン14が往復動され、クランクシャフト16が回転されてエンジン11の駆動力(出力トルク)が得られる。
車両には、エンジン11の運転状態を含む車両各部の状態を検出するために各種センサが設けられている。例えば、クランクシャフト16の近傍には、そのクランクシャフト16が一定角度回転する毎にパルス状の信号を発生するクランク角センサ51が設けられている。クランク角センサ51の信号は、クランクシャフト16の回転角度であるクランク角や、単位時間当りのクランクシャフト16の回転速度であるエンジン回転速度NEの算出等に用いられる。
スロットルバルブ18の近傍には、スロットル開度を検出するスロットルセンサ52が設けられている。吸気通路22内のスロットルバルブ18よりも上流には、吸入空気量を検出するためのエアフロメータ53が設けられている。また、デリバリパイプ34には、その内部の燃料圧力を検出する燃圧センサ54が設けられている。車室内には、運転者によるアクセルペダル24の踏込み量(アクセル踏込み量)を検出するアクセルセンサ55が設けられている。
前述した各種センサ51〜55等の検出値に基づき、エンジン11の各部を制御するために、マイクロコンピュータを中心として構成された電子制御装置61が設けられている。電子制御装置61では、中央処理装置(CPU)が、読出し専用メモリ(ROM)に記憶されている制御プログラムや初期データに従って演算処理を行い、その演算結果に基づいて各種制御を実行する。CPUによる演算結果は、ランダムアクセスメモリ(RAM)において一時的に記憶される。
電子制御装置61が行う制御としては、例えば燃料噴射制御、点火時期制御、スロットルバルブ18の開閉制御等が挙げられる。
燃料噴射制御では、エンジン回転速度NE等のエンジン11の運転状態に基づき要求燃料噴射圧が算出される。燃圧センサ54によって検出される実際の燃料圧力がこの要求燃料噴射圧に一致するように、高圧燃料ポンプ37における電磁弁の閉弁時期が制御される。この制御により高圧燃料ポンプ37の吐出量が調整され、デリバリパイプ34内の燃料圧力、すなわち燃料噴射弁33の燃料噴射圧が調節される。
また、エンジン回転速度NE、エンジン負荷等に基づいて、燃料噴射時期及び燃料噴射量が算出される。ここで、燃料噴射量は、混合気の空燃比を所定の値とするために必要な燃料の量である。空燃比とは、混合気中の空気と燃料との重量比である。算出された燃料噴射量、上記要求燃料噴射圧等に基づいて、その燃料噴射量分の燃料を噴射し得る燃料の噴射時間が算出される。そして、上記燃料噴射時期にて指示される所定の時期から、上記噴射時間が経過するまでの間、燃料噴射弁33に通電される。この通電によって燃料噴射弁33が開弁し、同燃料噴射弁33から上記要求燃料噴射圧の燃料が燃焼室17に噴射される。
また、上記点火時期制御に際しては、各種センサによって検出されるエンジン11の状態に最適な点火時期が演算される。この演算に際しては、例えば基準となる点火時期(固定進角度)に基本進角度及び各種補正進角度が加算され、その加算結果が最終的な点火時期とされる。
固定進角度は予め設定された一定の値であり、例えば圧縮上死点の直前の値である。基本進角度は、点火時期をエンジン負荷、エンジン回転速度NE等に応じた時期にするために用いられるものであり、例えばマップを参照して求められる。各種補正進角度は、点火時期をエンジン11の運転状態に適した時期に補正するために用いられるものであり、例えば各センサからの信号をもとに求められる。
そして、クランク角センサ51の信号に基づき算出したクランク角が上記点火時期になるとイグナイタ43に点火信号が出力される。イグナイタ43は点火信号に基づき点火コイル44の一次電流を断続する。この断続により点火コイル44の二次コイルに高電圧が発生し、点火プラグ42に点火する。そして、前記混合気は点火プラグ42の点火に伴う火花放電によって着火されて燃焼する。
スロットルバルブ18の開閉制御では、アクセル踏込み量を含むエンジン11の各種運転状態に基づき要求スロットル開度TAが算出される。こうして算出される要求スロットル開度TAは、アクセル踏込み量が大きくなるほど大きな値になる。そして、スロットルセンサ52によって検出される実際のスロットル開度が要求スロットル開度TAに一致するようにアクチュエータ23に対する通電が制御される。
ここで、上記燃料噴射制御においては、図3(A)に示すように、エンジン負荷の減少に従って吸入空気量が減少する。これに伴い、燃料噴射弁33に要求される燃料噴射量(要求燃料噴射量)が減少し、要求される通電時間(要求通電時間TAU)が短くなる。この要求通電時間TAUが、個々の噴射特性として精度の高い噴射性能を保証する最小通電時間TAUmin以下となる領域では、本来ならば図3(B)において二点鎖線で示すようにエンジン負荷の減少に伴い要求通電時間TAUも減少する。しかし、本実施形態では同図3(B)において実線で示すように、エンジン負荷が減少しても要求通電時間TAUは最小通電時間TAUminに制限される。
具体的には、要求通電時間TAUと最小通電時間TAUminとの大小関係が比較され、要求通電時間TAUが最小通電時間TAUminよりも長い領域では、その要求通電時間TAUにわたって燃料噴射弁33への通電が行われる。この通電により、要求通電時間TAUと燃料噴射量とが比例関係を維持し高い制御精度が得られる。
これに対し、要求通電時間TAUが最小通電時間TAUmin以下である領域では、要求通電時間TAUが最小通電時間TAUminに設定される。こうした制限を行うのは、要求通電時間TAUについて最小通電時間TAUmin以下の領域では、燃料噴射弁33におけるコイルや磁気回路の製造ばらつき等により燃料噴射量がばらつき、燃料噴射の制御精度に大きな影響を及ぼすからである。上記制限により、燃料噴射弁33が常に最小通電時間TAUmin以上の要求通電時間TAUにて駆動されることとなり、燃料噴射弁33の噴射特性の上記ばらつきに起因する制御精度の低下が解消される。
反面、燃料噴射弁33の要求通電時間TAUが最小通電時間TAUmin以下である領域では、エンジン11の運転状態に応じた要求燃料噴射量よりも多くの燃料が燃焼室17に噴射供給される。その結果、こうした過剰な量の燃料噴射により、要求通電時間TAUが最小通電時間TAUminに制限されているときには、エンジン11の出力トルクが意図しているよりも大きくなるおそれがある。
そこで、第1実施形態では、こうした不具合を、点火時期を遅角させることで抑制するようにしている。次に、この点火時期を算出する手順について、図2のフローチャートを参照して説明する。
電子制御装置61は、先ずステップ100において、要求通電時間TAUが最小通電時間TAUmin以下であるかどうかを判定し、この判定条件が満たされている(TAU≦TAUmin)と、ステップ110において最小通電時間TAUminを要求通電時間TAUとして設定する。このようにして、要求通電時間TAUを最小通電時間TAUminに制限する処理を行う。
続いて、ステップ120,130において、そのときのエンジン11の運転状態から、運転者がアクセル操作を通じてエンジン11に要求している出力トルク(要求トルクTreq)を算出する処理を行う。ステップ120では、エアフロメータ53によって検出される吸入空気量と、クランク角センサ51の信号から算出したエンジン回転速度NEとに基づき、所定のマップを参照して、又は所定の演算式に従って負荷率KLを算出する。負荷率KLは、エンジン11が採り得る最大エンジン負荷に対する現在のエンジン負荷の割合を示す値である。なお、負荷率KLの算出に際しては、エアフロメータ53による検出値に代えて、スロットル開度、アクセル踏込み量、吸気圧等、吸入空気量に関係するパラメータを用いてもよい。ステップ130では、負荷率KLに基づき、所定のマップを参照して、又は所定の演算式に従って要求トルクTreqを算出する。
次に、ステップ140において、実際にエンジン11が発生している出力トルク(発生トルクTout)を算出する。ここで、一般的には、要求通電時間TAUが長くなって燃料の噴射時間が長くなるに従い発生トルクToutが増加するが、要求通電時間TAUがある値よりも長くなると、それ以上発生トルクToutが増加しなくなる。この傾向は、エンジン回転速度NEに応じて異なる。こうした点を考慮して、要求通電時間TAU及びエンジン回転速度NEに基づき発生トルクToutを算出する。なお、ステップ110の処理により、要求通電時間TAUが最小通電時間TAUminに制限されていることから、そのときの吸入空気量の吸入空気が含まれる混合気を理論空燃比にするための噴射量よりも多くの燃料が噴射され、その分、発生トルクToutは上記要求トルクTreqよりも大きくなる。ここで、理論空燃比とは、燃料を完全に酸化させるのに必要な酸素量を過不足なく含んだ混合気の空燃比値である。
そして、ステップ150において、上記ステップ140での発生トルクToutからステップ130での要求トルクTreqを減算することで、要求トルクTreqに対する発生トルクToutのずれ量ΔTを算出する。このようにして、燃料噴射弁33の要求通電時間TAUを制限したことにより生ずる発生トルクToutの増加量を求める。
続いて、ステップ160において、前記ずれ量ΔT分の発生トルクToutを低下させるために必要な点火時期の点火遅角量daopを算出する。この算出に際しては、例えば図4に示すマップを参照する。このマップでは、ずれ量ΔTが少ないときには点火遅角量daopが少なく、ずれ量ΔTの増加に伴い点火遅角量daopが比例して増加するように、ずれ量ΔTと点火遅角量daopとの関係が予め規定されている。そして、ずれ量ΔTに対応する点火遅角量daopをこのマップから割り出す。
次に、ステップ170において、上記点火遅角量daopを反映した点火時期を算出する。すなわち、固定進角度に基本進角度及び各種補正進角度を加算することにより最終的な点火時期を算出することについては既に説明したが、この各種補正進角度の1つとして点火遅角量daopを用いる。そして、ステップ170の処理を経た後に、点火時期算出ルーチンを終える。また、上記ステップ100の判定条件が満たされていないとき、すなわち、要求通電時間TAUが最小通電時間TAUminよりも長いときには、前述したステップ110〜170の一連の処理を行うことなく、点火時期算出ルーチンを終える。従って、この場合には要求通電時間TAUは最小通電時間TAUminによる制限を受けない。
こうして算出された点火時期は、別のルーチンにおいて、イグナイタ43に点火信号を出力する時期として用いられる。点火遅角量daopが反映されていない点火時期が用いられた場合には、エンジン11から要求トルクTreqに近い発生トルクToutが発生する。また、点火遅角量daopが反映された点火時期が用いられた場合には、その点火時期の遅角に伴ってエンジン11の発生トルクToutが減少し、要求トルクTreqに近づく。
以上詳述した第1実施形態によれば、次の効果が得られる。
(1)要求通電時間TAUが最小通電時間TAUminによって制限されている領域(ステップ100,110)では、点火時期を遅角するようにしている(ステップ170)。このため、燃料圧力の高い状態のもとで要求通電時間TAUが最小通電時間TAUminに制限されることによって、要求トルクTreqよりも大きな発生トルクToutが発生するものの、前記点火時期の遅角によって発生トルクToutを低下させて要求トルクTreqに近づけることができる。その結果、要求トルクTreqよりも大きな発生トルクToutに起因するドライバビリティの低下を抑制することができる。
(2)発生トルクTout及び要求トルクTreqをエンジン11の運転状態に基づいてそれぞれ算出し(ステップ120〜140)、要求トルクTreqに対する発生トルクToutのずれ量ΔTを算出している(ステップ150)。そして、このずれ量ΔTに基づき点火遅角量daopを求め(ステップ160)、点火時期に反映させている(ステップ170)。そのため、点火時期を過不足なく適正に遅角させて、発生トルクToutを要求トルクTreqに確実に近づけることができる。
<第2実施形態>
次に、本発明を具体化した第2実施形態について、図5及び図6を参照して説明する。第2実施形態は、エンジン11の運転状態の変化により燃料圧力が変化する場合を前提とする点で、同燃料圧力が一定であることを前提とする第1実施形態と大きく異なっている。
ここで、例えば、車両が走行している状態では、実際の燃料圧力が要求燃料圧力に一致するように、高圧燃料ポンプ37における電磁弁の閉弁時期が制御されている。一方、エンジン11のアイドル状態では、車両走行時よりも要求燃料圧力が低くなる。そのため、例えば、図6(A)のタイミングt1で、車両が走行している状態から、運転者のアクセルペダル24を戻す操作によってアイドル状態に切り替わる等、燃料圧力を低下させるようなエンジン運転状態の変化が起こった場合、要求燃料圧力については、二点鎖線で示すように、そのエンジン運転状態の変化に応じて瞬時に低下する。しかし、実際の燃料圧力は、図6(A)において実線で示すように急には要求燃料圧力まで下がってこない。これは、実際の燃料圧力は燃料が噴射される(消費される)ことによって下がるためであり、燃料圧力は徐々に低下して要求燃料圧力に近づいてゆく。従って、要求燃料圧力が低い値に切り替わった時点(タイミングt1)から実際の燃料圧力が切替え後の要求燃料圧力に一致する時点(タイミングt3)までの期間は、実際の燃料圧力が要求燃料圧力よりも高い状態となる。その結果、この期間は意図しているよりも多くの燃料が噴射されてしまい、空燃比が理論空燃比よりも濃い状態(リッチ)となり、エミッションの悪化を招くおそれがある。
一方、上記タイミングt1でのアクセルペダル24を戻す操作に応じて、スロットルバルブ18が閉じ方向へ回動する。この回動により、図6(B)において実線で示すように、タイミングt1以降吸気圧が次第に低くなり、吸入空気量が減少してくる。これに伴い要求通電時間TAUが短くなってゆき、図6(C)において二点鎖線で示すように、タイミングt1以降、上記吸入空気量に対応する要求燃料噴射量も次第に減ってくる。そのため、この要求燃料噴射量の減少により上記リッチの度合いを多少は軽減される。
しかし、燃料噴射弁33には最小通電時間TAUminが設定されているため、減少する要求燃料噴射量が、最小通電時間TAUminと実際の燃料圧力とによって決まる最小燃料噴射量よりも少なくなることはない。なお、最小通電時間TAUminは機械的に決まる特定の値であるため、最小燃料噴射量は実質的には実際の燃料圧力によって決まる。ここで、上記のようにアクセルペダル24を戻す操作に応じて実際の燃料圧力が徐々に低下することから、最小燃料噴射量もまた図6(C)において一点鎖線で示すようにタイミングt1以降徐々に減少してゆく。そして、要求燃料噴射量は、タイミングt2で最小燃料噴射量まで低下すると、その後は最小通電時間TAUminの制限がなければ図6(C)において二点鎖線で示すように最小燃料噴射量よりも少なくなるところ、上記最小通電時間TAUminの制限により最小燃料噴射量と合致し、同最小燃料噴射量の低下とともに減少する。従って、このように要求燃料噴射量が最小燃料噴射量に制限されている期間には、本来の要求燃料噴射量(制限無)よりも多くの量の燃料が噴射されることとなり、上記空燃比がリッチになる不具合を解消することが困難である。
そこで、第2実施形態では、空燃比のリッチの度合いを軽くする、又は所定の空燃比に近づけるべく、要求スロットル開度TAを開き側の値にして、より多くの空気が吸入されるようにしている。次に、この要求スロットル開度を算出する手順について、図5のフローチャートを参照して説明する。
電子制御装置61は、先ずステップ200において、要求通電時間TAUが最小通電時間TAUmin以下であるかどうかを判定する。この判定条件が満たされている(TAU≦TAUmin)と、ステップ210において最小通電時間TAUminを要求通電時間TAUとして設定する。このようにして要求通電時間TAUを最小通電時間TAUminに制限する処理を行う。
次に、ステップ220,230において、要求スロットル開度TAについて、最小通電時間TAUminと相関関係のある値である最小スロットル開度TAminを算出する。最小スロットル開度TAminは、実際の燃料圧力がエンジン11の運転状態に応じた要求燃料圧力よりも高い状態で、要求通電時間TAUが最小通電時間TAUminに制限されるときの混合気の空燃比を基準とし、これよりも希薄側の所定空燃比を実現するための要求スロットル開度である。ここで、要求通電時間TAUが制限されるときには要求されているよりも長い時間燃料噴射弁33に通電されて、必要とするよりも多くの燃料が噴射される。そのため、上記基準となる混合気の空燃比は理論空燃比よりも濃い値となる。所定空燃比は、上述したように基準の空燃比よりも希薄側の空燃比である。この条件を満たす空燃比として、第2実施形態では理論空燃比が所定空燃比として設定されている。
ステップ220では、要求通電時間TAU(最小通電時間TAUmin)と要求燃料圧力とに基づき要求空気量を算出する。ここで、一般には最小通電時間TAUminと要求燃料圧力とから要求燃料噴射量が一義的に決まる。所定空燃比は上述したように理論空燃比である。従って、この要求燃料噴射量の燃料と吸入空気とからなる混合気を理論空燃比とするために必要な空気量(要求空気量)を計算等によって求めることが可能である。
ステップ230では、上記要求空気量とエンジン回転速度NEとに基づき、そのときのエンジン回転速度NEで要求空気量の吸入空気を吸入させるためにスロットルバルブ18に要求される要求スロットル開度TAを算出し、これを上記最小スロットル開度TAminとする。この算出に際しては、例えば、要求空気量及びエンジン回転速度NEと、最小スロットル開度TAminとの関係を予め規定したマップを参照する。
次に、ステップ240において、そのときの要求スロットル開度TAが上記ステップ230での最小スロットル開度TAmin以下であるかどうかを判定する。この判定条件が満たされている(TA≦TAmin)と、ステップ250において最小スロットル開度TAminを要求スロットル開度TAとして設定し、その後にスロットル開度算出ルーチンを終了する。また、ステップ240の判定条件が満たされていない(TA>TAmin)と、ステップ250の処理を行うことなく、スロットル開度算出ルーチンを終了する。この場合には、要求スロットル開度TAは最小スロットル開度TAminによる制限を受けない。このようにして、要求スロットル開度TAが最小スロットル開度TAmin以下になるのを制限する。
なお、ステップ200の判定条件が満たされていないとき、すなわち、要求通電時間TAUが最小通電時間TAUminよりも長いときには、前述したステップ210〜250の一連の処理を行うことなくスロットル開度算出ルーチンを終える。この場合には、要求通電時間TAUは最小通電時間TAUminによる制限を受けない。
上述したスロットル開度算出ルーチンにおいては、ステップ200,210の処理が通電時間制限手段に相当し、ステップ220〜250の処理が空気量増量手段に相当する。
こうして算出された要求スロットル開度TAは、別のルーチンにおいてアクチュエータ23への指令値として用いられる。図6におけるタイミングt2〜t3の期間では、最小スロットル開度TAminに制限された要求スロットル開度TAが用いられ、制限されない場合よりもスロットルバルブ18が開き側に駆動される。スロットル開度に応じた吸気圧は、制限が行われない場合には図6(B)において二点鎖線で示すように変化するところ、制限が行われることにより同図6(B)において実線で示すように変化する。タイミングt2〜t3の期間においては、制限が行われることにより、行われない場合よりも吸気圧が高くなって吸入空気量が多くなり、空燃比が希薄になる。
以上詳述した第2実施形態によれば、次の効果が得られる。
(3)実際の燃料圧力がエンジン11の運転状態に応じた要求燃料圧力よりも高い状態で要求通電時間TAUの制限が行われるとき(ステップ200,210)に、その制限に伴う要求燃料噴射量の増量に応じて吸入空気量を増量させるようにしている(ステップ220〜250)。そのため、要求通電時間TAUの制限により過剰に燃料が噴射されるものの、上記吸入空気量の増量によって混合気の空燃比を希薄にすることができる。この希薄により、増量が行われない場合に比べて空燃比のリッチの度合いを小さくし、エミッションの悪化を抑制することができる。
(4)吸入空気量の増量に際し、実際の燃料圧力がエンジン11の運転状態に応じた要求燃料圧力よりも高い状態で要求通電時間TAUが制限されるときの混合気の空燃比を基準とし、この基準よりも希薄側の所定の空燃比を実現するための要求スロットル開度TAを最小スロットル開度TAminとしている(ステップ200〜230)。そして、そのときの要求スロットル開度TAが最小スロットル開度TAminよりも閉じ側の値であると、要求スロットル開度TAを最小スロットル開度TAminに制限するようにしている(ステップ240,250)。このため、制限された要求スロットル開度に従ってスロットルバルブ18を開き側に駆動することにより、燃焼室17に吸入される空気の流量を増量させることができる。従って、この増量によって混合気の空燃比を希薄とし、上記(3)の効果を確実なものとすることができる。
(5)要求燃料圧力及び最小通電時間TAUminに基づき要求燃料噴射量を求め、この要求燃料噴射量の燃料が含まれる混合気を理論空燃比とするための吸入空気量を要求空気量として算出する(ステップ220)。そして、この要求空気量を燃焼室17に吸入させるためにスロットルバルブ18に要求される要求スロットル開度TAを算出している(ステップ230)。そのため、算出した要求スロットル開度TAを最小スロットル開度TAminとすることで、上記(4)の要求スロットル開度TAの制限に用いられる最小スロットル開度TAminを確実に算出することができる。
なお、本発明は次に示す別の実施形態に具体化することができる。
・第2実施形態における所定空燃比は、要求通電時間TAUが最小通電時間TAUminに制限されるときの空燃比よりも希薄側の空燃比である。従って、この条件を満たす範囲内であれば、所定空燃比を理論空燃比とは異なる値に適宜変更してもよい。
・図4のマップ構造を、「ずれ量ΔTが多いときには少ないときよりも点火遅角量daopが多くなる」という条件を満たす範囲内で適宜変更可能である。例えば、ずれ量ΔTが採り得る領域を複数に分け、上記条件を満たすように領域毎に点火遅角量daopを設定してもよい。
・吸入空気量調整手段は、燃焼室17への吸入空気量を調整できるものであればよい。従って、この機能を果たすものであれば、スロットルバルブ18とは異なる構成を採用してもよい。例えば、スロットルバルブ18を迂回した状態で吸気通路22に繋がるバイパス通路を設けるとともに、同通路を流れる空気の流量を調整するバルブを設け、このバルブの開度を開き側にすることにより吸入空気量を増量させるようにしてもよい。
本発明を具体化した第1実施形態についてその構成を示す略図。 点火時期を算出する手順を示すフローチャート。 (A)はエンジン負荷と吸入空気量との関係、(B)はエンジン負荷と要求燃料噴射量(要求通電時間)との関係、(C)はエンジン負荷と点火時期との関係をそれぞれ示す特性図。 点火遅角量daopの決定に用いられるマップのマップ構造を示す略図。 本発明を具体化した第2実施形態において、要求スロットル開度を算出する手順を示すフローチャート。 (A)は燃料圧力の変化の態様、(B)は吸気圧の変化の態様、(C)は要求燃料噴射量の変化の態様をそれぞれ示すタイムチャート。
符号の説明
11…ガソリンエンジン(内燃機関)、17…燃焼室、18…スロットルバルブ(吸入空気量調整手段)、22…吸気通路、33…燃料噴射弁、37…高圧燃料ポンプ、61…電子制御装置(通電時間制限手段、空気量増量手段)、TA…要求スロットル開度、TAmin…最小スロットル開度、TAU…要求通電時間、TAUmin…最小通電時間。

Claims (4)

  1. 燃焼室への吸入空気の流量を調整する吸入空気量調整手段と、通電により開弁し、かつ燃料ポンプから圧送された燃料を、前記吸入空気の流入した前記燃焼室に噴射供給して混合気を形成する電磁式燃料噴射弁とを備える内燃機関に用いられ、
    機関運転状態に応じた要求燃料噴射量に対応する前記燃料噴射弁の要求通電時間が、同燃料噴射弁の動作を保証する最小通電時間よりも短くなるのを制限する通電時間制限手段を備える内燃機関の制御装置において、
    前記燃料ポンプから前記燃料噴射弁への実際の燃料圧力が機関運転状態に応じた要求燃料圧力よりも高い状態で前記通電時間制限手段による制限が行われるときに、その制限に伴い生ずる燃料噴射量の増量に応じて、前記吸入空気量調整手段による吸入空気量を増量させる空気量増量手段を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記吸入空気量調整手段は吸気通路に設けられ、かつスロットル開度を変化させることにより前記吸入空気量を調整するスロットルバルブを含み、
    前記空気量増量手段は、前記通電時間制限手段による制限が行われるときの前記混合気の空燃比を基準とし、これよりも希薄側の所定空燃比を実現すべく前記スロットルバルブに要求される要求スロットル開度を最小スロットル開度とするとともに、そのときの要求スロットル開度が前記最小スロットル開度よりも閉じ側の値になるのを制限することにより、前記吸入空気量を増量させるものである請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記空気量増量手段における前記所定空燃比は理論空燃比である請求項2に記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記空気量増量手段は、前記要求燃料圧力及び前記最小通電時間に基づき要求燃料噴射量を求め、同要求燃料噴射量の燃料が含まれる混合気を前記所定空燃比とするための吸入空気量を要求空気量として算出するとともに、同要求空気量を前記燃焼室に吸入させるべく前記スロットルバルブに要求される要求スロットル開度を前記最小スロットル開度として算出するものである請求項2又は3に記載の内燃機関の制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013227934A (ja) * 2012-04-26 2013-11-07 Toyota Motor Corp 内燃機関の制御装置
JP2016205245A (ja) * 2015-04-23 2016-12-08 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の燃料噴射制御装置

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